JPH08512366A - 改善されたアクリル吸水性スパンレース加工繊維布 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明においては或る種の親水性セルロース繊維とアクリル繊維との混合物を含む水吸収性が改善されたスパンレース加工繊維布、並びに該繊維布からつくられた層状の吸収性材料が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 改善されたアクリル吸水性スパンレース加工繊維布 １．本発明の分野 本発明は改善された吸上げ能力（ｗｉｃｋａｂｉｌｉｔｙ）および保水性をも ったセルロース／アクリルの繊維から成る吸水性スパンレース加工繊維布、この 繊維布かつくられた吸水性複合シート材料および製品、および他の材料を水およ び水性の汚れによる損傷から防ぐために該材料および製品を使用する方法に関す る。 ２．関連技術の説明 合成アクリル繊維およびセルロース繊維から成る吸水性のスパンレース加工繊 維布、およびそ製造法は、例えば米国特許第３，４８５，７０９号［エヴァンス （Ｅｖａｎｓ）］に記載されているように、再使用可能なおむつとして使用され ることが知られている。拭き物材料、生理用ナプキンのカバー材料、おむつ、お よび同等品に使用されるアクリルおよびポリエステル繊維から成る吸水性スパン レース加工繊維布は、例えば米国特許第５，０９３，１９０号［クオック（Ｋｗ ｏｋ）］に記載されているように公知である。柔らかい透過性の外側シートと不 透過性の外側シートを有し、その間に吸収性材料、例えばレーヨンおよびポリエ ステル繊維の混合物の不織布層が存在する再使用可能、洗濯可能な多層構造をも つ尿吸収性ののベッド用詰物は公知であり、米国特許第４，６６４，９５９号［ ダジェネース（Ｄａｇｅｎａｉｓ）等］に記載されている。失禁を起こす人に対 する他の再使用可能なおむつ用詰物は米国特許第５，０８５，６５３号［レヴィ ー−（Ｌｅｖｙ）］に記載されており、透過性の織物または編物層、吸収性の不 織布層、および不透過性の フィルム層から成っている。吸収層はポリエステル、レーヨンの配合物、または １００％のポリエステル、レーヨンまたは綿であることができる。 このような用途に対する吸収性繊維布の吸い上げ能力および液体保持能力の改 善について探索が行われ、もっと効果的な保護法と使用時の快適性を求める努力 が続けられている。失禁を起こす成人の患者に対する再使用可能な病院用ベッド の詰物については特にそうである。この場合、患者の体重によって尿が患者の体 の下方に溜まり、現在使用されているベッドの詰物はこれを吸上て除去するのは 容易ではないからである。例えば現在使用されている詰物は、米国特許第５，０ ８５，６５３号（レヴィー）に記載されているように、ポリエステル／綿の織物 の上部層、ポリエステルまたはポリエステル／レーヨンの不織布から成る吸収性 中間層、およびウレタンまたはビニールから成る防水性底部層から成り、該底部 層にはポリエステルまたはナイロンの編物繊維布が接合されて滑らない表面をつ くっていることができる。 本発明の要約 本発明によれば、約２５重量％以上で５０重量％よりは少ない、太さが約０． ７５〜約３．０デニール／フィラメント（ｄｐｆ）、長さが約０．７５〜約３． ０インチのクリンプされたアクリル繊維、およびこれと相補的に約７５重量％以 下で５０重量％より多い、太さが約０．７５〜３．０ｄｐｆ、長さが約０．７５ 〜３．０インチのクリンプされた合成親水性セルロース繊維から実質的に成るア クリル繊維と合成セルロース繊維との混合物から成っていることを特徴とする改 善されたスパンレース加工水吸収性繊維布が提供される。 最良の水吸上げ特性および保水性と所望の繊維布の嵩性を得るために は、繊維布は実質的に３０〜４０％のアクリル繊維と、それに対応して７０〜６ ０％のセルロース繊維とから成り、坪量は３．０〜５．０オンス／平方ヤードで あることがさらに好適である。最良の使用特性を得るためには、通常ビスコース ・レーヨンとして知られているキサントゲン化された再生セルロースを用いてつ くられたものとは異なり、このセルロース繊維は実質的に溶媒紡糸した未変性の セルロースから成っている。「未変性の」セルロース繊維は好ましくは実質的に 丸い断面をもち、吸上げ性および嵩性に関し全体としての使用特性が最良になる ようにされている。 このような繊維布を用いると、セルロースとポリエチレンテレフタレートとの 繊維の同様な組み合わせのもの、および同じセルロース繊維１００％からつくら れた繊維布に比べ、吸上げ速度が速く実質的に定量的な液体保持特性を含めた優 れた吸収特性の組み合わせが得られることが見出だされた。この繊維布は通常の 使用における洗濯過程を通じて一体性が得られるのに十分な絡み合いをもってい ることが好ましい。。このことは低圧における製造工程において広い間隔で配置 されたジェットを使用することにより繊維布の厚さの損失を最低限度に抑制して 達成される。 最良の吸上げ性および保水特性を得るためには、親水性の合成セルロース繊維 およびアクリル繊維の両方の断面が実質的に丸いことが好ましいが、公知の小円 鋸歯状の断面のような非円形の断面も使用することができる。 本発明の詳細な説明 本発明のアクリル繊維はポリアクリロニトリルの重合体および共重合 体、例えば「オーロン（Ｏｒｌｏｎ）」、「クレスラン（Ｃｒｅｓｌａｎ）」お よび「アクリラン（Ａｃｒｉｌａｎ）」の商品名で市販されているものから成っ ている。 セルロース繊維は親水性の合成セルロースをベースとした繊維、例えば「ライ オセル（Ｌｙｏｃｅｌ）」の商品名で市販されているものであることができる。 失禁を起こす患者に対する病院用のベッドの詰物に使用する場合、吸収性繊維 布のアクリル繊維は抗菌性物質、例えば紡糸中にアクリル重合体溶液中に導入し 得る「マイクロバン（Ｍｉｃｒｏｂａｎ）」として市販されているものを含んで いることが好ましい。抗菌性物質を含んだアクリル繊維は例えばマン・インダス トリアル・コンパニー（Ｍａｎｎ Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ｃｏｍｐａｎｙ）か ら「バイオクリル（Ｂｉｏｃｒｙｌ）」の商品名で市販されている。ベッドの詰 物のような病院用に使用される場合、ＭＲＳＡ細菌、即ちメチシリン耐性をもっ たスタフィロコックス・アウレウス（Ｓｔａｐｈｙｌｏｃｏｃｃｕｓ ａｕｒｅ ｕｓ）を殺す抗菌性物質または抗微生物剤を使用することが好適である。 本発明の吸収性のスパンレース加工繊維布は例えば上記米国特許第３，４８５ ，７０９号（エヴァンス）および同第５，０９３，１９０号（クオック等）記載 の当業界に公知の方法により製造することができる。これらの特許は参考文献と して本明細書の一部をなすものとする。 本発明の吸収性繊維布を混入できる有用な吸収材製品は例えば米国特許第５， ０８５，６５３号（レヴィー）および同第４，６６４，９５９号（ダジェネス等 ）記載の方法で製造することができるが、これだけには止まらない。これらの特 許は参考文献として本明細書の一部をなすも のとする。他の用途としては本発明の吸収性繊維布が混入された保護用吸収性シ ート、繃帯、および衣類構造物が含まれ、また既に当業界に公知のような極めて 吸収性の大きな合成繊維の他の用途も含まれる。 典型的には本発明の４．０オンス／平方ヤードの繊維布は１３ＹＰＭ（ヤード ／分）の巻取り速度でつくられ、製造速度は５．４ポンド／インチ／時間になる 。このような生産量に対してジェットの配置を最適化し、速度または坪量が変わ るに応じて調節することができる。ジェットの配置の重要な特徴は７ミルのジェ ットを１インチ当たり１０個の間隔で配置して使用し、第１の有効ニードリング （凝集化）を行い、「パワー（ｐｏｗｅｒ）」位置で真の絡み合の大部分が起こ るようにジェットを使用する（これによって孔が小さいもっと近接して配置され たジェットでは得られない嵩性と一体性が得られる）。通常の装置を用い本発明 の吸収性の層を水流により絡み合わせる場合の典型的なニードリング用のジェッ トの配置を表１に掲げる。 米国特許第５，０９３，１９０号記載のクオックの計算によれば、７／１０ジ ェットはそれぞれ繊維布１ポンド当たり０．３０馬力時間−ポンドの力を与え（ これに対し「安定な」繊維布は０．２０）、ジェットの間隔が１インチの場合、 １平方インチ秒のエネルギー・フラックス当たり１ＭＭポンダル（ｐｏｕｎｄａ ｌ）以上になる。 使用した試験法の説明 吸収能力は％単位で報告されたＧＡＴＳの吸収率と固有吸収率との算術平均で ある。これらの測定値を平均して「部分的に負荷がかけられた」繊維布に対する 値とする。何故ならば固有吸収率は負荷がかけられない場合の値であり、ＧＡＴ Ｓでは１平方ｍ当たり約３５０ｋｇの負荷をかけるからである。 ８０％吸収率チャレンジ試験では１００°Ｆにおいて人工の尿を繊維布に吸収 （チャレンジ）させた場合に報告される吸収率の８０％を使用し、しかる後１分 間これを垂直に吊り下げてどれくらいの量が失われるかを観測して得られた吸収 率の８０％を使用する。 吸上げ速度はＩＮＤＡ ＳＴＭ法１０．１により測定した。 熱損失は１００°Ｆの人工の尿をベッドの詰物にその吸収能力の８０％吸収（ チャレンジ）させた場合の冷却速度を°Ｆ単位で表した値である。 詳細は次の通り。 重力吸収試験器（ＧＡＴＳ）、％ＡＢＳ。 装置：エム・アンド・ケー・システム（Ｍ＆Ｋ ｓｙｓｔｅｍ）製の重力吸収 試験器または同等品。ダイス型は直径２インチ、錘りは直径が２インチ、重さ７ １２ｇ、底が平らなもの。 方法：製品から直径２インチの試料４個を切り取る。実験室内で温度７２°Ｆ 、相対湿度５０％において最低４時間コンディショニングを行う。試料の重さを 最も近い０．００１ｇまで秤量し、記録する。 ＧＡＴＳ装置を組み立て、レンジを２０ｇにし、プリント・ポイントを０．０ ２ｇにする。 「イエス（ｙｅｓ）」を圧して測定を開始した後、試料と錘りを単一のオリフ ィスの上方にある板の上に同時に載せ、秤の上で重量減が止まるまで測定を行う 。この時間は通常１分３０秒より短い。 計算： １００ＸＧＡＴＳの重さ／試料の重さ＝％ＡＢＳ 固有吸収率 製品からそれぞれ１インチ×８インチの細片２個を切り取る。細片の各端から ３．５インチの所を測定し、反対側にマークを付ける。マークからマークの所ま で細片を切断する。これにより１個の細片当たり点の所までの長さが４．５イン チの試料が２個得られる。 各試料を最も近い０．０００１ｇまで測定する。鋭い点から最も遠い隅で試料 を吊り下げ、水に浸漬する。（水は室温、即ち約７２°Ｆでなければならない。 ）１分間濯ぎ、取り出して１分間水を切る。直ちに０．０００１ｇまで秤量し、 記録する。 計算： １００×（湿った状態でのｇ数 − 乾燥した状態のｇ数）／乾燥し た状態のｇ数 ＝ ％ＡＢＳ。最低４個の測定値の平均を取ること。 液体保持試験 （８０％チャレンジ試験） 装置：４００ｍｌのビーカー、１００ｍｌのビューレット、１２５ｍ １のスタンド、ビューレット保持器、リング保持器（分別瀘斗のためのもの）、 ６インチの時計皿、９０°クランプおよび１２インチの棒、ストップウオッチま たは実験室用時計、直径５．７５インチに切り取った吸取り紙。 試薬： 人工尿。 方法： 第１のリング・スタンドの頂部付近にビューレット保持器を、また根 元付近にリング保持器を取り付け、分別瀘斗が基台から１インチの所にあり、ビ ューレットから液が瀘斗中に滴下されるようにする。第１のスタンドの横に第２ のリング・スタンドを配置し、棒を平行にして基台から約１２インチ上方に取り 付ける。時計皿を中心が分別瀘斗および水平の棒の下方に来るように置く。スト ップウォッチまたはタイマーを直ぐ傍に置く。 試験すべき製品は少なくとも２回洗滌しなければならない。ベッドの詰物から ６インチ平方の試料を一製品当たり５個切り取って秤量する。吸収（チャレンジ ）量の珪酸には平均の重量を使用する。［（固有ＡＢＳ ＋ ＧＡＴＳ ＡＢＳ ）／２００］×０．８０×平均重量 ＝ ｍｌの吸収（チャレンジ）量。円板形 の吸取り紙の重量を０．０１ｇまで秤量し、水平の棒の下方の時計皿の中に入れ る。（注意：吸取られない液に依存して最高３個の円板が必要。） 人工尿を４００ｍｌのビーカーの中で４２℃に加熱する。これをビューレット に満たし、分別瀘斗の中に計算量の吸収（チャレンジ）量（ｍｌ）を送り込む。 温度計を分別瀘斗に挿入する。温度計の温度が３８℃に下がったら、液を試料の 繊維布の上に滴下し、タイマーを始動させる。滴下時間は１分よりも短くなけれ ばならない。 ２分間経過後、試料を円板状の吸取り紙の上方の隅に吊す。このために小さい 止め具用のクリップを用いることができる。１分間吊した後直ちに取り外す。吸 い取り紙の重さを秤る。吸い取り紙へと失われた重さを計算する。［（湿った状 態の重さ − 乾燥した状態の重さ）／送られた液のｍｌ数］×１００ ＝ ％ 損失率］。 吸上げ速度法（ＩＮＤＡ ＳＩＭ試験法） 装置：ガラス製ビーカー − 容積２５０ｍｌ、消えない鉛筆、物差し、スト ップウォッチ。 試験試料：幅２５ｍｍ（１インチ）、機械方向にとった長さ１００〜１５０ｍ ｍ（４〜６インチ）の細片３個を切り取る。また長さ方向を繊維布の横方向にと った細片をさらに３個切り取る。消えない鉛筆で一端から３ｍｍ（１／８インチ ）および２８．４ｍｍ（１−１／８インチ）の所にマークを付ける。 方法：マークを付けない端の所で細片をクランプし、垂直に吊り下げる。細片 を下げて２１±１．１℃（７０±２１°Ｆ）の蒸溜水約１００ｍｌを含むビーカ の中に入れ、３ｍｍ（１／８インチ）のマークの所まで細片を水に浸漬する。ス トップウォッチを用いて水が２５．４ｍｍ（１インチ）上昇する時間を記録する 。別法として水が５分間の間に上昇した高さをｍｍ単位で測定する。 計算および報告：各方向に取った３個の試験結果を平均し、それぞれの結果を 報告する。 熱損失試験 試験の目的：或る与えられた液体が一定時間の間試料の繊維布から熱を消費す る速度を決定すること。 装置：ミノルタ／ランド・ダイクロップス（Ｍｉｎｏｌｔａ／Ｌａｎｄ Ｄｙ ｃｌｏｐｓ）、コンパック（Ｃｏｍｐａｃ）３ ＩＲ温度計、およびそれに合致 したデータ集積器または同等品。ＮＢＳ １６０°基準温度計、１００ｍｌビュ ーレット、１００ｍｌのビーカー、４００ｍｌのビーカー、直径６インチの時計 皿、１４×１４×１インチのスチロール発泡体ブロック、上部および前部に穴が 開いている（ドラフトを切り取るため）幅３２インチ×深さ２４インチ×高さ１ ２インチの板。 試薬：人工尿。 方法：製品の試料が少なくとも２回洗濯されたことを確かめる。試料を直径５ ．７５インチの円として切り取り、実験室内において少なくとも４時間温度７２ °Ｆ、相対湿度５０％でコンディショニングを行う。５個の試料を最も近い０． ０１ｇまで秤量し、重量を平均する。この平均値を次のようにして繊維布の吸収 能力の８０％を決定するための基準にする。［（固有ＡＢＳ ＋ ＧＡＴＳ Ａ ＢＳ）／２００］×０．８０×平均重量 ＝ ｍｌ。ここでｍｌは使用した人工 尿のｍｌ単位の値である。 人工尿を４２℃に加熱する。約５０ｍｌをビューレットに注ぎ、必要な容積（ ｍｌ）を１００ｍｌのビーカーに取り出す。水銀温度計を用い、液を３８℃に冷 却した後、直ちに時計皿の上に載せた試料に注ぎ、スチロールの発泡体の上に置 く。２４インチの距離から試料の中心の温度を測定するためのＩＲ温度計に取り 付けられたデータ集積器の操作を開始する。５分間に亙り１０秒間隔でＩＲ温度 計でデータを収録する。 最低３個の試料を測定し、結果を平均する。選ばれた間隔での温度低下を用い て冷却の特徴付けを行う。 人工尿の処方 本発明の繊維布を用いた好適な製品の一例は疎水性のポリエステルまたはポリ オレフィン（例えばポリエチレンまたはポリプロピレン）繊維から成り、重さが １．５〜３．５オンス／平方ヤードのオープン・メッシュ、丸編みのラッセルま たはトリコット繊維布の第１の層を有するベッドの詰物である。この編み物は柔 らか且つしなやかで、患者にとって気持ちが良く、ストライクバック（ｓｔｒｉ ｋｅｂａｃｋ）を最小限度に抑制するのに十分な被覆性をもっている。適当な市 販の透過性をもった繊維布は米国コネチカット州スタンフォード（Ｓｔａｍｆｏ ｒｄ）のデア・クレーク・ファブリックス（Ｄｅｅｒ Ｃｒｅｅｋ Ｆａｂｒｉ ｃｓ）社製「クールマックス（Ｃｏｏｌｍａｘ）」、および米国ミネソタ州ミネ アポリス（Ｍｉｎｎｅａｐｏｌｉｓ）のディー・ヴイ・タルボット・コンパニー （Ｄ．Ｖ．Ｔａｌｂｏｔｔ Ｃｏ．）製「タルテック（Ｔａｌｔｅｃｈ）」であ る。吸収性の内部層としては本発明のスパンレース加工吸収性繊維布の二つの層 を使用する。これは有効量の、即ち１％以下のＭＲＳＡ菌に対する抗生物質を含 む円形のアクリル繊維３３％と、坪量が４．０オンス／平方ヤードの例えば「テ ンセル（Ｔｅｎｃｅｌ）」のような円形の溶媒紡糸した未変性のセルロース繊維 ６７％を含んでい る。防水性の層が使用されているが、これはベッド・シートに対する滑りを減少 させるために、ブラシかけをしまたはしないトリコット編みまたは単一編みのポ リエステル繊維布をもち、その外側の表面には例えば６オンス／平方ヤードのビ ニル・シートおよび２．２オンスのポリエステル・ジャージー編物繊維布の積層 品のようなビニルまたはポリウレタン・フィルムが積層化されている。 この２種のスパンレース加工された層、および第１の編物層は必要に応じ一方 向に数インチ離れて走る平行な直線で互いに縫い合わされていることができる。 この複合層はまた外側の縫目で縫われ丸い隅を作っている。 この最後に挙げた詰物の複合体は必要に応じところどころ接着剤で接着して積 層化され、前者の３層複合体と後者のビニル／編物積層品が何回も洗濯出来るよ うな所望の一体性をもった一体となった複合構造物になっている。 本発明の吸収性繊維布を用いたベッドの詰物の使用特性は２種の市販の詰物と 同等である。本発明の試験用の詰物は上記に記載した通りである。この試験に対 する対照試料は「メッドライン（Ｍｅｄｌｉｎｅ）」製の市販の詰物である。他 の比較対照品は「ダンディー（Ｄｕｎｄｅｅ）」製の詰物である。これらの詰物 を２回洗濯した後、試験を行って下記の結果を得た。 実施例 ２．２デシテックス、長さ２５．４ｍｍのクリンプされた抗菌性「バイオクリ ル」アクリル繊維３５重量％、および１．７デシテックス、２５．４ｍｍのクリ ンプされた実質的に円形の断面をもつ「テンセル」溶媒紡糸未変性セルロース繊 維６５重量％を混紡し、スパンレース加工された水吸収性繊維布をつくる。この 混紡品をウエッブにし、実質的に表１記載の水流ジェットの配置を用い、米国特 許第３，４８５，７０９号（エヴァンス）記載の種類の水流絡み合わせ法にかけ る。得られた繊維布は絡み合がほどけることに対して安定であり、坪量は１ｍ² 当たり１５０ｇ（ＧＳＭ）であり、厚さは１．０ｍｍを越えている。 この吸収性の繊維布を用い、２層の吸収性繊維布を疎水性のポリプロピレン繊 維の縦糸編み繊維布の上部層と重ね合わせる。この上部層は編糸の間に約０．９ 〜１．０ｍｍの有効直系の穴を２５個／ｃｍ²の密度で含んでいる。この３層は 複合体の長さに沿って約９〜１０ｃｍのステッチ間隔でステッチがかけられ、外 側の継目はベッドの詰物の大きさおよび形に縫い合わされ、丸い隅が作られてい る。 底のシート層は縁の所でだけ３層複合体に取り付けられており、該シート層の 坪量は約２８０ＧＭＳである。このうち約２５ＧＭＳはポリエ ステル・フィラメントの安定化された編物繊維布から成っており、これは洗濯に 耐え得るが尚柔らかさをもっている「ヴィンテックス（Ｖｉｎｔｅｘ）」のよう な可塑化されたポリ塩化ビニリデンのシートに積層化されている。 失禁を起こす成人の病院患者についての試験においては、レーヨンとポリエス テルテレフタレート繊維から成る吸収材の組み合わせを含む市販のベッドに使用 されている詰物に比べ、この詰物は改善された吸収性をもち、吸上げ特性が良好 で水が溜まることは少なく、冷たい状態を保っていた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．約２５重量％以上で５０重量％よりは少ない、太さが約０．７５〜約３ ．０ｄｐｆ、長さが約０．７５〜約３．０インチのクリンプされたアクリル繊維 、および約７５重量％以下で５０重量％より多い、太さが約０．７５〜３．０ｄ ｐｆ、長さが約０．７５〜３．０インチのクリンプされた合成親水性セルロース 繊維から実質的に成るアクリル繊維と合成セルロース繊維との混合物から成って いることを特徴とする改善されたスパンレース加工水吸収性繊維布。 ２．坪量が１平方ヤード当たり約３．０〜約５．０オンスであることを特徴 とする請求項１記載の繊維布。 ３．該繊維の断面は実質的に円形であることを特徴とする請求項１記載の繊 維布。 ４．３０〜４０重量％のアクリル繊維とそれに対応して７０〜６０重量％の 溶媒紡糸されたセルロース繊維とから実質的に成ることを特徴とする請求項１記 載の繊維布。 ５．両方の種類の繊維ともｄｐｆが約１．０〜２．５の範囲にあることを特 徴とする請求項４記載の繊維布。 ６．第１および第２の外側の層、およびこの二つの外側の層の間にある水吸 収性の内側の層からなり、該第１の外側の層は疎水性の合成繊維から成る液状の 水を透過させる繊維布から成り、第２の外側の層は可撓性の液状の水を透過させ ないプラスチックス・シート材料からなり、水吸収性の内側の層は請求項１記載 の繊維布から成ることを特徴とする吸収性の複合多層シート材料。 ７．水吸収性の内側の層は請求項１記載の繊維布の少なくとも二つ の層から成っていることを特徴とする請求項６記載のシート材料。 ８．ベッドがベッドを使用している人により尿で汚されるのを防ぐ詰物の形 をしていることを特徴とする請求項７記載のシート材料。 ９．アクリル繊維の少なくとも若干は有効量の抗菌剤を含んでいることを特 徴とする請求項１記載の繊維布。 １０．内側の層は３０〜７０％のアクリル繊維とそれに対応して７０〜６０％ のセルロース繊維とから成る該繊維布の２枚の層から実質的に成っていることを 特徴とする請求項６記載の層状のシート材料。 １１．ベッドの詰物の吸収層として使用することを特徴とする請求項１〜５記 載の繊維布の使用法。 １２．液状の水を透過する第１の外側の層は化学的または物理的に処理されて その液状の水の透過性が増大していることを特徴とする請求項６記載の層状のシ ート材料。