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JPH09121849A - 細胞採取システムおよび細胞採取方法 - Google Patents

細胞採取システムおよび細胞採取方法

Info

Publication number
JPH09121849A
JPH09121849A JP7309672A JP30967295A JPH09121849A JP H09121849 A JPH09121849 A JP H09121849A JP 7309672 A JP7309672 A JP 7309672A JP 30967295 A JP30967295 A JP 30967295A JP H09121849 A JPH09121849 A JP H09121849A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capturing means
capturing
hematopoietic stem
cell
stem cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7309672A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaya Sumida
政哉 澄田
Takao Nishimura
隆雄 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Medical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Medical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Medical Co Ltd filed Critical Asahi Medical Co Ltd
Priority to JP7309672A priority Critical patent/JPH09121849A/ja
Publication of JPH09121849A publication Critical patent/JPH09121849A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、骨髄、末梢血。臍帯血あるいはこ
れらを遠心分離器により粗分離した原料細胞液から、濃
縮された造血幹細胞分画を、簡便、低コストで処理時間
が短く採取できる閉鎖系の単核球分離システムを提供す
る。 【解決手段】 少なくとも、採取された原料細胞液を貯
留する手段(1)と、白血球を捕捉し、赤血球は通過す
る第1の捕捉手段(2)と、捕捉手段(2)より流出し
た赤血球含有液を貯留する手段(4)とが、この順に直
列に接続してなる閉鎖回路からなり、第1の捕捉手段
(2)入口以前でかつ原料細胞液を貯留する手段(1)
以降、あるいは赤血球含有液を貯留する手段(4)より
も上流でかつ第1の捕捉手段(2)出口以降から分岐し
た顆粒球、単球は捕捉し、造血幹細胞は通過する第2の
捕捉手段(3)と捕捉手段(3)から流出した造血幹細
胞を貯留する手段(5)を有する細胞採取システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、骨髄あるいは末梢血な
どの、赤血球、造血幹細胞および/または造血前駆細胞
(以下、造血幹細胞と略す)、単球、顆粒球等を含む細
胞集団から造血幹細胞を選択的に採取するシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】白血病などの造血器腫瘍および固形癌の
化学療法における副作用である造血障害に対して、骨髄
移植療法が広く施行されている。骨髄移植療法とは、移
植骨髄による致死的造血障害の回復法であるため、患者
にとって致死的な大量放射線および/または大量化学療
法(以下、大量化学療法と略す)の施行が可能となり、
白血病や固形癌の治癒につながる。また、近年、骨髄と
同様に末梢血中にも、これらの治療に必要な造血幹細胞
が含まれていることが明らかになった。通常、これらの
細胞の末梢血中での含有率はかなり低値であり、採取し
て骨髄移植の代わりに用いることは困難であるが、抗癌
剤および/またはG−CSF(顆粒球コロニー刺激因
子)等のサイトカインを投与することにより、その含有
率が増大することが明らかにされ、骨髄採取と比べる
と、全身麻酔が不要で安全なことから、さかんに臨床応
用が行われている。更に近年、臍帯血中には末梢血より
もはるかに高濃度で造血幹細胞が含有されていることが
明らかになり、臨床応用が始まった。以下、本明細書で
は末梢血、臍帯血を用いる移植も、骨髄移植という語で
代表させることにする。
【0003】ここで、移植法は細胞を誰から得るかによ
って同種移植と自家移植に分けられる。前者は健康な他
人(血縁書または非血縁者)の細胞を用いるもので、後
者は患者本人の細胞を用いるものである。同種移植が主
に移植当日(大量化学療法後)に細胞が採取され、すぐ
に移植されることが多いのに対し、自家移植においては
大量化学療法前に患者自身の細胞を採取して単核球分離
して凍結保存し、その後、大量化学療法を行い、凍結保
存しておいた細胞を解凍後、移植することが通常行われ
る。ここで、凍結保存に際し、単核球分離が行われるの
は、解凍時破壊赤血球の輸注による腎障害等の副作用を
防止するとともに、混入顆粒球による凝集を防止するた
めである。また、今までの知見により造血幹細胞が単核
球分画中に存在することが確認されていることは言うま
でもない。更に近年、モノクロナール抗体固定器具を用
いてさらなる細胞分離(目的:同種移植においては合併
症の原因となる細胞の除去、自家移植においてはCD3
4陽性造血幹細胞の選択採取など)を行うことが盛んに
検討され始めているが、このような細胞分離においては
前処理として単核球分離が必須である。単核球分離の方
法は、通常、密度勾配遠心法と呼ばれる、比重液(例え
ば、ファルマシア社製Ficoll)を用いた遠心分離
法が用いられる。該方法は非常に煩雑で処理時間が長
く、比重液に細胞浮遊液を重層する際に決して液面を乱
してはならないなど、非常に熟練を要する。また、比重
液を用いることからコスト高である。更に、細胞浮遊液
重層操作はクリーンベンチ内で行われるが、開放系であ
るため細菌のコンタミが危惧されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記方法の煩雑さを克
服するために、多くの試みがなされている(例えば、特
開昭61−84557号公報、特開平2−134564
号公報など多数)。しかしながら、これらも比重液と遠
心分離器を用いる点では何ら従来法と変わらず、簡便、
低コスト、処理時間が短く、閉鎖系の単核球分離システ
ムが待望されていた。また、従来の方法では血小板、単
球を除去することはできない。これらの細胞も、顆粒球
と同様、凝集の原因となることから、簡便かつ有効な除
去法が待望されていた。ところで、特開昭54−119
05号公報には白血球を捕捉するフィルターで、白血球
と他の血球を分離した後、上記フィルターに捕捉された
白血球を回収し、次にこの白血球以外の成分が少ない白
血球浮遊液を、顆粒球、単球を捕捉するフィルターに通
し、顆粒球、単球を除去し、リンパ球以外の成分の少な
いリンパ球浮遊液を得る方法が開示されている。しかし
ながら同公報では、現在の臨床現場には必須となってき
た閉鎖系システムに関しては何等記述がなく、また造血
幹細胞に関する記述もない。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決すべく
鋭意検討した結果、本発明を完成させたものである。即
ち、本発明は少なくとも、採取された原料細胞液を貯留
する手段と、白血球を捕捉し、赤血球は通過する第1の
捕捉手段と、該捕捕捉手段より流出した赤血球含有液を
貯留する手段とが、この順に直列に接続してなる閉鎖回
路からなり、第1の捕捉手段入口以前でかつ原料細胞液
を貯留する手段以降、あるいは赤血球含有液を貯留する
手段よりも上流でかつ第1の捕捉手段出口以降から分岐
した顆粒球、単球は捕捉し、造血幹細胞は通過する第2
の捕捉手段と該捕捉手段から流出した造血幹細胞を貯留
する手段を有する細胞採取システムに関する。更に、第
1の捕捉手段を通って赤血球回収手段に通液するリンス
手段を具備する細胞採取システムに関する。また、原料
細胞液を貯留する手段と造血幹細胞を貯留する手段が共
通である細胞採取システムに関する。更に、第1の捕捉
手段が血小板も通過するものであるか、あるいは第1の
捕捉手段、第2の捕捉手段とも血小板を通過しないもの
である細胞採取システムに関する。また、少なくとも、
赤血球、単球、顆粒球、造血幹細胞を含む細胞集団を、
赤血球は通過し、白血球は捕捉する第1の捕捉手段に通
液させた後、捕捉された白血球を回収液を用いて回収
し、該回収白血球を、顆粒球、単球は捕捉し造血幹細胞
は通過する第2の捕捉手段に通液し、該捕捉手段から流
出した造血幹細胞を得ることを特徴とする細胞採取方法
に関する。更に第1の捕捉手段が実質的に血小板も通過
するものであるか、あるいは第1の捕捉手段及び第2の
捕捉手段がともに血小板を捕捉するものである細胞採取
方法に関する。
【0006】本発明に用いる捕捉手段としてはナイロン
ウール、ポリエステル不織布、ハイドロキシアパタイト
ビーズ、酢酸セルロースビーズ、ポリスチレンビーズ、
スポンジ状高分子化合物などがあるが、これらに限定さ
れるものでなく、第1の捕捉手段は白血球を捕捉した
後、その白血球を回収できるものであればよく、第2の
捕捉手段は顆粒球、単球を捕捉し、造血幹細胞を通過す
るものであればよい。ただし、回収細胞液が血小板も実
質的に除去されていることが好ましい場合は、第1の捕
捉手段が血小板を通過するものであるか、または第1、
第2の捕捉手段がともに血小板を捕捉するものである必
要がある。血小板を通過させるには、例えば特公平6−
51060号公報に記載されている非イオン性親水基と
塩基性含窒素官能基を含有しているポリマーをコーティ
ング処理して表面電荷を調整することで達成できる。本
発明に用いる原料細胞液としては、骨髄、末梢血、臍帯
血あるいはこれらを遠心分離器により粗分離したものが
あげられる。本発明の各々の貯留手段には血液バッグ
が、接続手段にはチューブを用いることができるが、原
料細胞液が少量の場合は、貯留手段と供給手段を併せ
て、1本のシリンジで行うことができる。この場合、流
速を増すことができ、極めて好都合である。
【0007】本発明の赤血球含有液貯留部には、血液バ
ッグを用いることができるが、赤血球が全く不要の場合
は、廃液ビン、排液チューブ等につなげるためにオープ
ンにしてもよい。また、原料細胞液中の血漿を採取した
い場合は中空糸型血漿分離器と、これに接続する血漿採
取手段(血液バッグなど)を付与するか、2連バッグに
して遠心分離器にかけられるようにすればよい。本発明
は第1の捕捉手段入口以前でかつ原料細胞液を貯留する
手段以降、あるいは赤血球を貯留する手段よりも上流で
かつ第1の捕捉手段出口以降から分岐した顆粒球、単球
は捕捉し造血幹細胞は通過する第2の捕捉手段を有する
が、分岐位置は第1の捕捉手段から白血球をどのように
回収するかによって異なる。即ち、最初の通液方向と同
じ方向に回収液を通液する場合は赤血球を貯留する手段
よりも上流でかつ第1の捕捉手段出口以降、最初の通液
方向とは逆方向に回収液を通液する場合は第1の捕捉手
段入口以前でかつ原料細胞液を貯留する手段以降に接続
させる必要がある。回収液としては生理食塩水、HBS
S(ハンクス液)、D−PBS(ダルベッコリン酸塩緩
衝液)などの緩衝液に、必要に応じてヒト血清アルブミ
ンなどのタンパクあるいは抗凝固剤を添加したものが用
いられる。回収液を供給するためにバッグに代表される
溶液貯留部とチューブに代表される溶液供給手段を設け
るが、溶液が少量の場合は貯留部と供給手段を併せて1
本のシリンジで行うことができる。この場合、流速を増
すことができ、極めて好都合である。回収液供給手段を
接続する位置は第1の捕捉手段から白血球をどのように
回収するかによって異なる。即ち、最初の通液方向と同
じ方向に回収液を通液する場合は第1の捕捉手段入口以
前でかつ原料細胞液を貯留する手段以降、最初の通液方
向とは逆方向に回収液を通液する場合は赤血球を貯留す
る手段よりも上流でかつ第1の捕捉手段出口以降に接続
させる必要がある。
【0008】本発明のリンス手段は少なくとも第1の捕
捉手段を通って赤血球含有液を回収する手段に通液する
が、更に好ましくは原料細胞液バッグ、第1の捕捉手段
を通って赤血球含有液を回収する手段に通液する。な
お、前述の、1本のシリンジで貯留手段と供給手段を兼
ねさせる時には、三方活栓あるいはデュアルチェックバ
ルブにチューブを介せず、直接、シリンジを接続すれば
良い。該回収液は造血幹細胞回収前に、第2の捕捉手段
をリンスする目的にも用いることができる。この場合、
該溶液貯留部から新たなチューブにより捕捉手段の前に
接続するか、回収液供給手段として捕捉手段に接続され
ているチューブから分岐させて捕捉手段の前に接続す
る。あるいは、リンス液が少量で良い場合はリンス液の
入ったシリンジを捕捉手段の前に、三方活栓を介して接
続することで達成できる。本発明の造血幹細胞貯留部
は、原料細胞液貯留手段と兼ねることもできるが、この
場合、赤血球のコンタミが危惧されるので、赤血球混入
率を低くしたい場合は、別に設けた方が良く、第1の捕
捉手段の後ろから分岐させ、血液バッグを連結させるこ
とで達成できる。しかしながら、使用部材削減等の理由
で、新たなバッグを設けず、原料細胞液バッグと回収バ
ッグを兼ねたい場合にはリンス手段を原料細胞液バッグ
から洗流を始めることが望ましい。これにより、原料バ
ッグに残存した赤血球を洗流することが可能となり、造
血幹細胞回収の際の赤血球混入を防ぐことができる。ま
た、回収細胞液中の液体成分を除去したい場合には中空
糸型血漿分離器と、これに接続する細胞回収手段(血液
バッグなど)を付与するか、2連バッグにして遠心分離
器にかけられるようにすれば良い。更に、凍結保存のた
めに必要な薬剤を混合し、このまま凍結保存したい場合
には、あらかじめ凍害保護剤(DMSO等)、アルブミ
ンなど凍結保存に必要な薬剤を入れたバッグを接続して
おけば良い。ただし、この際には造血幹細胞回収バッグ
は通常の血液バッグではなく、バクスター社製「クリオ
サイトバッグ」など凍結保存に耐えられるものでなけれ
ばならない。本発明のシステムには流速を増す手段を付
与してもよい。流速を増す手段としては、ペリスターポ
ンプを用いる方法、デュアルチェックバルブに接続した
シリンジ(ビーブラウン社製「マルチAd」システムを
好適に用いることができる)で吸引・排出を繰り返し、
流速を惹起する方法がある。これにより作業時間の短縮
につながる。本システムの用途は前述した骨髄移植に限
らず、移植後再発に対し有効な治療法であるドナーリン
パ球輸注療法(以下DLT)や、リンパ球を培養、活性
化して患者に輸注し癌治療や感染症治療を狙う養子免疫
療法、あるいは遺伝子導入の細胞ソースなど幅広い用途
がある。
【0009】
【実施態様】発明の実施態様を図面により説明する。図
1は第1の捕捉手段に捕捉されている白血球を最初の通
液方向とは逆に回収液を通液させて回収するものであ
り、原料細胞液バッグと別に回収液バッグを設け、また
第1の捕捉手段を洗流するリンス手段を設けているもの
である。1は原料細胞が入った容器(通常、血液バッ
グ)であり第1のチューブ7と接続している。6は回収
液の入っているバッグであり、ここから第1の捕捉手段
2に回収液を供給する。第7のチューブ13は第1の捕
捉手段2に回収液を供給するチューブで第3のチューブ
9に連結している。なお、第1、第7のチューブの途中
にはクランプ14、16が、第1のチューブ7と第4の
チューブ10、第3のチューブ9と第7のチューブ13
の分岐点には三方活栓17、18がある。第6のチュー
ブ12はリンス液を第1の捕捉手段2に導入するチュー
ブで、途中にクランプ15があり、第2のチューブ8か
らY字管等により分岐している。また、第1の捕捉手段
の入口に直接接続してもよい。第4のチューブ10は第
1の捕捉手段2から回収した白血球を第2の捕捉手段3
に導入するチューブである。第1の捕捉手段2は白血球
は捕捉し、血小板、赤血球を通過する捕捉手段であり、
第2の捕捉手段3は造血幹細胞は通過し、顆粒球、単球
は捕捉する捕捉手段である。あるいは、第1の捕捉手段
2は白血球、血小板は捕捉し、赤血球は通過する捕捉手
段であり、第2の捕捉手段3は造血幹細胞は通過し、顆
粒球、単球、血小板は捕捉する捕捉手段である。第5の
チューブ11は第2の捕捉手段3から流出した造血幹細
胞を造血幹細胞回収バッグ5に導入するためのものであ
る。それぞれ1、4、5、6の手段に用いるバッグはス
パイクまたは無菌接続器でチューブと接続可能となって
いる。
【0010】次に使用方法を説明する。まず、常法によ
り採取された骨髄、末梢血バフィーコート、臍帯血等を
予め原料細胞液バッグ1に入れておく。この時全てのク
ランプは「閉」、三方活栓17は第4のチューブ10の
方向が「閉」、三方活栓18は第7のチューブ13の方
向が「閉」の状態にする。クランプ14を開くと原料細
胞液バッグ1内の細胞液は第1のチューブ7、第2のチ
ューブ8を通じて捕捉手段2に導入される。そこで白血
球は捕捉され、血小板、赤血球は通過し、第3のチュー
ブ9を通じて赤血球バッグ4に導入される。なお、捕捉
手段2に残存する若干の赤血球を洗流するためのクラン
プ15を「開」にし、回収液バッグ6から第6のチュー
ブ12、第2のチューブ8、捕捉手段2、第3のチュー
ブ9の順に回収液を赤血球バッグ4に流す。次に、クラ
ンプ14、15を「閉」、クランプ16を「開」にし、
三方活栓17を原料細胞液バッグ1側が「閉」、三方活
栓18を赤血球バッグ4の方向が「閉」となるようにす
る。そして回収液バッグ6を強く押しつぶすことによ
り、回収液を捕捉手段2に導入し、該捕捉手段に捕捉さ
れた白血球を押し出し、第2のチューブ8、第4のチュ
ーブ10を通じて第2の捕捉手段3に導入する。捕捉手
段3では顆粒球、単球が捕捉され、造血幹細胞は第5の
チューブ11を通し回収バッグ5に回収される。あるい
は、捕捉手段2、3とも血小板を捕捉する捕捉手段を用
いた場合には、回収液を捕捉手段2に導入すると白血
球、血小板が回収されるが、捕捉手段3で血小板は捕捉
されるため、造血幹細胞回収バッグ5にはやはり造血幹
細胞が回収される。
【0011】図2は第1の捕捉手段に捕捉されている白
血球を最初の通液方向と同じ方向に通液させて回収する
ものである。第4のチューブ10が図1では第1のチュ
ーブから分岐していたのに対し、本図では第3のチュー
ブ9から分岐している。また、第1の捕捉手段2に回収
液を導入する第7のチューブ13はリンスチューブを兼
ねている以外は図1と同じである。
【0012】図3は原料細胞液バッグが回収細胞バッグ
を兼ねている場合の例である。6は回収液の入っている
バッグであり、ここから第7のチューブ13、三方活栓
18、第1のバイパス21、三方活栓20、第4のチュ
ーブ10を通して第1の捕捉手段2に回収液を供給す
る。また、リンス液を第7のチューブ13、原料/回収
細胞バッグ1、第1のチューブ7、第2のバイパス2
2、第3のチューブ8、第1の捕捉手段2、第4のチュ
ーブ10を通して排液バッグ4に流す。第7のチューブ
13にはクランプ16がある。また、第1のバイパス2
1は三方活栓18で第7のチューブ13に、三方活栓2
0で第4のチューブ10に接続している。第1のバイパ
ス21は直接回収液バッグ6に接続させることができ
る。その場合、三方活栓18は不要となり第1のバイパ
ス21内にクランプが必要となる。また、第1のバイパ
ス21は第1の捕捉手段2の出口に直接接続しても良
い。その場合、三方活栓20は不要となるが、第4のチ
ューブ10内にクランプが必要となる。1は原料細胞が
入った容器(通常、血液バッグ)であり、原料細胞を第
1のチューブ7、第2のバイパス22を通して第1の捕
捉手段2に供給する。また、第1の捕捉手段2に回収液
を出口側から導入して、捕捉されていた白血球を第2の
チューブ8、第2の捕捉手段3、第1のチューブ7を通
して回収するバッグである。第1のチューブ7に第2の
バイパス22が三方活栓17により分岐している。第2
のチューブ8には、三方活栓19があり、第2のバイパ
ス22と接続している。第2のバイパス22は原料/回
収細胞バッグ1に直接接続することもできる。その場合
三方活栓17は不要となるが、第2のバイパス22内に
クランプが必要となる。また、第2のバイパス22は第
2の捕捉手段3の入口に直接接続することもできる。そ
の場合、三方活栓19は不要となるが、第2のバイパス
22内にクランプが必要となる。それぞれ1、4、6の
手段に用いるバッグはスパイクまたは無菌接続器でチュ
ーブと接続可能となっている。
【0013】次に使用方法を説明する。まず、常法によ
り採取された骨髄、末梢血バフィーコート、臍帯血等を
予め血液バッグ1に入れておく。この時クランプ16は
「閉」、三方活栓18、20は第1のバイパス21の方
向が「閉」、三方活栓17は原料/回収細胞バッグ1の
方向が「閉」、三方活栓19は第2のバイパス22の方
向が「閉」、の状態にしておく。三方活栓17を原料/
回収細胞バッグ1から第2のバイパス22にのみ流通す
るように開くと血液バッグ1内の細胞液は第2のバイパ
ス22、第2のチューブ8を通じて第1の捕捉手段2に
導入される。そこで白血球、血小板は捕捉され(血小板
を通過する捕捉手段を用いた場合、顆粒球、単球は捕捉
され)、造血幹細胞、赤血球は通過し(血小板を通過す
る捕捉手段を用いた場合、造血幹細胞、赤血球、血小板
は通過し)、第4のチューブ10を通じて排液バッグ4
に回収される。なお、原料/回収細胞バッグ1、第1の
捕捉手段2に残存する若干の赤血球を洗流するためにク
ランプ16を「開」にし、回収液バッグ6から第7のチ
ューブ13、原料/回収細胞バッグ1、第1のチューブ
7、第2のバイパス22、第3のチューブ8、第1の捕
捉手段2、第4のチューブ10の順にリンス液を排液バ
ッグ4に流す。次に、三方活栓18を原料/回収細胞バ
ッグ1の方向を「閉」、三方活栓20を排液バッグ方向
を「閉」、三方活栓17、19を第2のバイパス22方
向を「閉」にして、回収液バッグ6を強く押しつぶすこ
とにより、回収液を第1の捕捉手段2に導入し、該捕捉
手段に捕捉された白血球を押し出し、第2のチューブ8
を通して第2の捕捉手段3に導入する。ここで白血球中
の顆粒球、単球は捕捉され、造血幹細胞は通過し、第1
のチューブ7を通って原料/回収細胞バッグ1に回収さ
れる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば簡便、低コストで処理時
間が短く、閉鎖系で造血幹細胞分画が濃縮された単核球
を採取できる細胞採取システムおよび細胞採取方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明システムの基本構成を示す模式図。
【図2】本発明システムの1例を示す模式図。
【図3】本発明システムの他の1例を示す模式図。
【符号の説明】
1 原料細胞液バッグ 2 第1の捕捉手段 3 第2の捕捉手段 4 赤血球含有液バッグ 5 造血幹細胞回収バッグ 6 回収液バッグ 7 第1のチューブ 8 第2のチューブ 9 第3のチューブ 10 第4のチューブ 11 第5のチューブ 12 第6のチューブ 13 第7のチューブ 14 クランプ 15 クランプ 16 クランプ 17 三方活性 18 三方活性 19 三方活性 20 三方活性 21 第1のバイパス 22 第2のバイパス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、採取された原料細胞液を貯
    留する手段と、白血球を捕捉し、赤血球は通過する第1
    の捕捉手段と、該捕捉手段より流出した赤血球含有液を
    貯留する手段とが、この順に直列に接続してなる閉鎖回
    路からなり、第1の捕捉手段入口以前でかつ原料細胞液
    を貯留する手段以降、あるいは赤血球含有液を貯留する
    手段よりも上流でかつ第1の捕捉手段出口以降から分岐
    した顆粒球、単球は捕捉し、造血幹細胞は通過する第2
    の捕捉手段と該捕捉手段から流出した造血幹細胞を貯留
    する手段を有する細胞採取システム。
  2. 【請求項2】 前記第1の捕捉手段を通って赤血球回収
    手段に通液するリンス手段を具備する請求項1記載の細
    胞採取システム。
  3. 【請求項3】 原料細胞液を貯留する手段と造血幹細胞
    を貯留する手段が共通である請求項1または2記載の細
    胞採取システム。
  4. 【請求項4】 第1の捕捉手段が血小板も通過するもの
    であるか、あるいは第1の捕捉手段、第2の捕捉手段と
    も血小板を通過しないものである請求項1〜3記載の細
    胞採取システム。
  5. 【請求項5】 少なくとも、赤血球、単球、顆粒球、造
    血幹細胞を含む細胞集団を、赤血球は通過し、白血球は
    捕捉する第1の捕捉手段に通液させた後、捕捉された白
    血球を回収液を用いて回収し、該回収白血球を、顆粒
    球、単球は捕捉し造血幹細胞は通過する第2の捕捉手段
    に通液し、該捕捉手段から流出した造血幹細胞を得るこ
    とを特徴とする細胞採取方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の捕捉手段が実質的に血小板も
    通過するものであるか、あるいは前記第1の捕捉手段及
    び第2の捕捉手段がともに血小板を捕捉するものである
    請求項5記載の細胞採取方法。
JP7309672A 1995-11-06 1995-11-06 細胞採取システムおよび細胞採取方法 Pending JPH09121849A (ja)

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