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JPH09183797A - 生理活性タンパク質Rhotekin - Google Patents

生理活性タンパク質Rhotekin

Info

Publication number
JPH09183797A
JPH09183797A JP7354328A JP35432895A JPH09183797A JP H09183797 A JPH09183797 A JP H09183797A JP 7354328 A JP7354328 A JP 7354328A JP 35432895 A JP35432895 A JP 35432895A JP H09183797 A JPH09183797 A JP H09183797A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
rho
leu
amino acid
ala
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7354328A
Other languages
English (en)
Inventor
Shu Narumiya
宮 周 成
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kirin Brewery Co Ltd filed Critical Kirin Brewery Co Ltd
Priority to JP7354328A priority Critical patent/JPH09183797A/ja
Publication of JPH09183797A publication Critical patent/JPH09183797A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性型Rhoタンパク質結合能を有するタン
パク質、およびRhoタンパク質が関与する腫瘍形成等
を抑制する医薬組成物の提供。 【解決手段】 活性型Rhoタンパク質結合能を有し、
かつRhoタンパク質GTPaseの活性を阻害する、
タンパク質またはその改変タンパク質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、活性型Rhoタンパク質結合能を有するタン
パク質に関する。
【0002】背景技術 生体内には、サブユニット構造を有さない分子量2〜3
万の一群の低分子量GTP結合タンパク質(Gタンパク
質)が存在している。現在、低分子量Gタンパク質のス
ーパーファミリーには酵母から哺乳動物に至るまですで
に50種類以上のメンバーが見い出されている。低分子
量Gタンパク質は、アミノ酸配列の類似性から、Ra
s、Rho、Rab、その他の4つのファミリーに大別
することができる。さらに、Rhoファミリーは、Rh
oタンパク質、Racタンパク質、Cdc42タンパク
質のサブファミリーに大別される。この低分子量Gタン
パク質は種々の細胞機能を制御していることが明らかに
なってきており、例えば、Rasファミリーのタンパク
質は細胞の増殖や分化を、Rhoファミリーのタンパク
質は細胞の形態変化、細胞接着、細胞凝集、細胞運動、
細胞分裂等を制御していると考えられている。
【0003】Rhoファミリーのタンパク質は、他の低
分子量GTP結合タンパク質と同様に、GDP/GTP
結合能およびGTPase活性を示し、GDPと結合し
た不活性型またはGTPと結合した活性型として存在
し、GDP/GTP交換反応やGTPaseによる反応
によりに相互に変換される。GDP/GTP交換反応
は、Smg GDS(K.Kaibuchi et al.,Mol. Cell. B
iol.,11,2873-2880 (1991)、T. Mizuno et al.,Proc. N
atl. Acad. Sci.,USA,88,6442-6446(1991)) 、Dbl
(M. J. Hart et al.,Nature,354,311-314(1991))、O
st(Y. Horii et al., EMBO J.,1354,4776-4786 (199
4))、Tiam−1(G. G. Habets et al.,Cell,77,53
7-549 (1994))のようなGDP/GTP交換促進タンパ
ク質やRhoGDI(Y. Fukumoto et al.、Oncogene,
5,1321-1328(1990))のようなGDP/GTP交換抑制
タンパク質により制御されている。GTPase反応
は、RhoGTPase活性化タンパク質(GAP)、
即ち、Ras GAPと結合しているp190(J. Set
tleman et al.,Nature,359,153-154(1992))、Rho
GAP(C. A. Lancaster et al.,J. Biol. Chem.,269,
1137-1142 (1994))、およびRho GAP p122
(Y. Homma & Y. Emori,EMBO J.,14, 286-291(1995) )
により制御されている。
【0004】RhoAタンパク質、RhoBタンパク
質、RhoCタンパク質、Rac1タンパク質、Rac
2タンパク質、Cdc42タンパク質のようなRhoフ
ァミリーのタンパク質のアミノ酸配列は、お互いに50
%以上の類似性がある。このRhoファミリーのタンパ
ク質は、リゾフォスファチジル酸や増殖因子のような細
胞外シグナルに応答して、ストレス繊維(stress fibe
r)やフォーカルコンタクト(focal contact )の形成
を引き起こす反応に関与していると考えられている(A.
J. Ridley & A. Hall、Cell,70,389-399 (1992) ,A.
J. Ridley & A. Hall, EMBO J.,1353,2600-2610(199
4))。また、Rhoファミリーのタンパク質は、細胞の
形態変化(H. F. Parterson et al., J. Cell Biol., 1
11, 1001-1007 (1990) )、細胞凝集(Morii, N. et a
l.,J. Biol. Chem. 267, 20921-20926 (1992) 、T. Tom
inaga et al., J. Cell Biol., 120, 1529-1537(1993)
)、細胞運動(K. Takaishi et al.,Oncogene,9,273-2
79 (1994))、細胞質分裂(cytokinesis )(K. Kishi
et al.,J. Cell Biol.,120,1187-1195(1993) 、I. Mabu
chi et al.,Zygote,1,325-331(1993))のような細胞骨
格の再編成をともなった生理機能にも関連があると考え
られている。更に、サブファミリーであるRhoタンパ
ク質は、平滑筋収縮(K. Hirata et al.,J. Biol. Che
m.,267,8719-8722(1992))、フォスファチジルイノシト
ール 3−キナーゼ(PI 3−キナーゼ)(J.Zhang
et al.,J. Biol. Chem.,268,22251-22254 (1993) )、
フォスファチジルイノシトール 4−リン酸 5−キナ
ーゼ(PI 4,5−キナーゼ)(L. D.Chong et al.,
Cell,79,507-513(1994))やc−fosの発現(C. S. H
ill et al.,Cell,81,1159-1170(1995) )の制御にも関
与していることが示唆されている。
【0005】ところで、細胞外シグナルの刺激により、
Rhoファミリーのタンパク質がGDP結合型の不活性
型からGTP結合型の活性型に変換され、GTP結合型
Rhoタンパク質(以下「活性型Rhoタンパク質」と
いう)が特異的な標的タンパク質に結合することによ
り、固有の生理機能が引き起こされることが想定されて
いる(C. D. Nobes & A. Hall,Curr-Opin-Genet-Dev.,
4,77-81(1994))。最近の研究によれば、Swiss
3T3細胞株では、細胞運動のアクチン細胞骨格が、C
dc42タンパク質からRacタンパク質、Racタン
パク質からRhoタンパク質によるシグナル伝達のカス
ケードにより制御されていることが証明されている。例
えば、ブラディカイニンが、Cdc42タンパク質を介
してカスケードを促進してCdc42タンパク質を活性
化(フィリポディア形成)し、次いでRacタンパク質
が活性化(ラメリポディア形成)し、そしてRhoタン
パク質が活性化(ストレス繊維形成とフォーカル・コン
タクト形成)すると考えられている(C. D. Nobes & A.
Hall,Cell,81,53-62 (1995) 、R. Kozma et al. , Mo
l. Cell. Biol.,15,1942-1952 (1995) )。
【0006】NADPHオキシダーゼの系では、Rac
タンパク質の標的タンパク質としてp67−phox
(D. Diekmann et al.,Science,265,531-533(1994))が
同定されている。Racタンパク質やCdc42タンパ
ク質の共通の標的タンパク質としては、セリン/スレオ
ニン・キナーゼのPAKp65(E. Manser et al.,Nat
ure,367,40-46(1994) 、G. A. Martin et al.,EMBO J.,
14,1970-1978 (1995) )が知られている。また、PI
3−キナーゼのp85サブユニットは活性型Racタン
パク質やCdc42タンパク質と直接結合していること
が知られている(Y. Zheng et al.,J. Biol. Chem.,26
9,18727-18730 (1994) )。
【0007】しかしながら、活性型Rhoタンパク質が
いかなるタンパク質を標的とし結合するのかは明らかに
されておらず、よってRhoサブファミリーが関与する
細胞情報伝達機構、特に腫瘍形成に関する機構、は依然
として解明されていない。
【0008】
【発明の概要】今般、本発明者らは、マウス胎児cDN
Aライブラリーを用いて酵母ツー・ハイブリッド・シス
テムを実施し、活性型Rhoタンパク質結合能を有する
タンパク質の一部を同定した。そして、推定分子量61
kDaのタンパク質をオープン・リーディング・フレー
ムとしてコードするcDNAをマウス脳cDNAライブ
ラリーから同定した。このcDNAによりコードされる
タンパク質のN末端部分は、オーバーレイ・アッセイに
おいて、[35S]GTPγS結合型Rhoタンパク質
とのin vitro結合活性を示したが、Rac1お
よびCdc42とは結合活性を示さなかった。また、こ
のペプチドは内在性のRhoタンパク質GTPase活
性およびGAPに刺激されたRhoタンパク質GTPa
se活性を抑制した。
【0009】即ち、本発明は、活性型Rhoタンパク質
結合能を有し、かつRhoタンパク質GTPaseの活
性を阻害するタンパク質の提供をその目的とする。ま
た、本発明は、該タンパク質の部分タンパク質、部分タ
ンパク質を含む該タンパク質をコードする塩基配列、該
塩基配列を含んでなるベクター、該ベクターによって形
質転換された宿主細胞、該タンパク質等の製造法、該タ
ンパク質等を含んでなる腫瘍形成または転移抑制剤、お
よび活性型Rhoタンパク質と本発明によるタンパク質
等との結合を阻害する物質等のスクリーニング法の提供
をその目的とする。
【0010】そして、本発明によるタンパク質は、活性
型Rhoタンパク質結合能を有し、かつRhoタンパク
質GTPaseの活性を阻害するタンパク質(以下「R
hotekin」という)およびその改変タンパク質で
ある。
【0011】
【発明の具体的説明】タンパク質 Rhotekinは、活性型Rhoタンパク質結合能を
有する。ここで、Rhoタンパク質としては、RhoA
タンパク質、RhoBタンパク質、RhoCタンパク
質、またはRhoGタンパク質等が挙げられる。本発明
において、「活性型Rhoタンパク質結合能を有するタ
ンパク質」とは、当業者により活性型Rhoタンパク質
との結合が認められたと評価されるタンパク質を意味す
るものとする。例えば、実施例1〜3と同様の条件にお
いて実験した場合に活性型Rhoタンパク質との結合が
認められたと評価されるタンパク質を意味するものとす
る。
【0012】Rhotekinは、また、活性型Rho
タンパク質GTPaseの活性を阻害するとの性質を有
する。このGTPaseは活性型Rhoタンパク質に内
在するものである。本発明において、「活性型Rhoタ
ンパク質GTPaseの活性を阻害するタンパク質」と
は、当業者により活性型Rhoタンパク質GTPase
の活性の阻害が認められたと評価されるタンパク質を意
味するものとする。例えば、実施例4と同様の条件にお
いて実験した場合に活性型Rhoタンパク質GTPas
eの活性の阻害が認められたと評価されるタンパク質を
意味するものとする。なお、本明細書においては、「活
性の阻害」は、活性亢進(GAPによる)の阻害を含む
意味で用いられるものとする。
【0013】本発明において、「改変タンパク質」と
は、Rhotekinのアミノ酸配列についてアミノ酸
の付加、挿入、欠失または置換等の改変が生じたもので
あり、かつ少くとも活性型Rhoタンパク質結合能およ
び活性型Rhoタンパク質GTPase活性阻害能のい
ずれかを有するものである。以下、「本発明によるタン
パク質」という場合は、改変タンパク質も包含されるも
のとする。
【0014】本発明によるタンパク質の起源は特に限定
されず、マウスおよびヒトを含むホ乳類由来のものであ
っても、それ以外を由来とするものであってもよい。本
発明によるタンパク質は、その一つの態様において、配
列番号1に記載のアミノ酸配列の一部もしくは全部また
はその等価配列を含んでなるもの、であることができ
る。この配列番号1に記載のアミノ酸配列は、マウス脳
由来のcDNAライブラリーから得られたDNA配列か
ら決定されたものである。本発明において「アミノ酸配
列の一部」としては、配列番号1の1〜89番および7
〜113番に加え、7〜89番のアミノ酸配列が挙げら
れる。マウス脳由来のRhotekinは、そのアミノ
酸配列(配列番号1)から約61kDaの推定分子量を
有する。
【0015】本発明において「その等価配列」とは、配
列番号1に記載のアミノ酸配列の一部または全部であっ
て、本発明によるタンパク質にとって本質的でないアミ
ノ酸の付加、挿入、削除、欠失または置換などの改変が
生じたアミノ酸配列を意味するものとする。このような
等価配列としては、例えば、アミノ酸の付加、挿入、削
除、欠失または置換などの改変が生じた配列番号1に記
載のアミノ酸配列の一部または全部であって、依然とし
て活性型Rhoタンパク質結合能を有するアミノ酸配列
が挙げられる。
【0016】本発明の別の面によれば、本発明によるタ
ンパク質の部分アミノ酸配列を含んでなるタンパク質で
あって、該部分アミノ酸配列が活性型Rhoタンパク質
結合能および/または活性型Rhoタンパク質GTPa
se活性阻害能を有するタンパク質(以下「部分タンパ
ク質」という)が提供される。部分アミノ酸配列として
は、配列番号1の1〜89番および7〜113番に加
え、7〜89番のアミノ酸配列が挙げられる。
【0017】本発明によるタンパク質は、主として脳お
よび腎臓において発現されるとする性質を有する。ここ
で「主として脳および腎臓において発現される」とは、
当業者により脳および腎臓においての発現が認められた
と評価されることを言い、例えば、実施例6と同様の条
件で実験した場合に脳および腎臓において発現が認めら
れたと評価されることをいう。
【0018】本発明の更に別の面によれば、配列番号1
に記載のアミノ酸配列の一部もしくは全部またはその等
価配列を含んでなるタンパク質、および配列番号1に記
載のアミノ酸配列の一部もしくは全部またはその等価配
列からなるタンパク質が提供される。以下、「本発明に
よるタンパク質」および「部分タンパク質」という場合
には、更にこれらのタンパク質を含む意味で用いられる
ものとする。
【0019】本発明によるタンパク質および部分タンパ
ク質は、活性型Rhoタンパク質結合能を有するもので
ある。また、Rhoタンパク質は血小板やリンパ球の凝
集、細胞形態、細胞運動、細胞質分裂等の細胞の機能発
現に密接に関わっている(前掲N. Morii et al., (199
2) 、T. Tominaga et al., (1993)、K. Takaishi et a
l., (1994)、T. Mabuchi et al., (1993) )。また、R
hoタンパク質を活性化するGDP/GTP交換促進タ
ンパク質のうち、Dbl(M. J. Hart et al., J. Bio
l. Chem. 269, 62-65 (1994) )およびOst(前掲Y.
Horii et al., (1994) )はガン原遺伝子である。更
に、最近、Rhoタンパク質が細胞周期の促進(M. F.
Olson et al., Science, 1270-1272 (1995) )、ガン原
遺伝子c−fosの発現(C. S. Hill et al., Cell, 8
1, 1159-1170 (1995) )、腫瘍の形成(G. C.Prenderga
st et al., Oncogene 10,2289-2296 (1995) 、R. Khosr
avi-Faret al., Mol. Cell. Biol. 15, 6443-6453 (199
5) )、ガンの浸潤および転移(K. Yoshioka et al., F
EBS Lett., 372, 25-28 (1995) )に関与することが明
らかにされた。従って、本発明によるタンパク質は、細
胞の機能解明、特に腫瘍形成および転移、血小板凝集や
炎症の機序の解明、に有用である。
【0020】塩基配列 本発明によれば、本発明によるタンパク質または部分タ
ンパク質をコードする塩基配列が提供される。この塩基
配列の典型的配列は、配列番号2に記載のDNA配列の
一部または全部を含んでなるもの、である。配列番号2
に記載のDNA配列は、マウス脳由来のcDNAライブ
ラリーから得られたものである。このDNA配列は、5
91〜593番のATGで始まり、2244〜2246
番のTGAで終了するオープンリーディングフレームを
有する。
【0021】更に、前記したように本発明によるタンパ
ク質および部分タンパク質は、配列番号1に記載のアミ
ノ酸配列の一部または全部の等価配列をも包含するもの
である。従って、本発明による塩基配列には、更にこの
等価配列をコードする塩基配列も包含される。なお、本
明細書において「塩基配列」とは、DNA配列およびR
NA配列のいずれをも意味するものとする。本発明によ
るタンパク質または部分タンパク質のアミノ酸配列が与
えられれば、それをコードする塩基配列は容易に定ま
り、配列番号1に記載されるアミノ酸配列の一部もしく
は全部またはその等価配列をコードする種々の塩基配列
を選択することができる。従って、本発明によるタンパ
ク質または部分タンパク質をコードする塩基配列とは、
配列番号2に記載のDNA配列の一部または全部に加
え、同一のアミノ酸をコードする配列であって縮重関係
にあるコドンをDNA配列として有する配列をも意味す
るものとし、更にこれらに対応するRNA配列も含まれ
る。
【0022】本発明による塩基配列は、天然由来のもの
であっても、全合成したものであってもよい。また、天
然由来のものの一部を利用して合成を行ったものであっ
てもよい。DNAの典型的な取得方法としては、染色体
ライブラリーまたはcDNAライブラリーから遺伝子工
学の分野で慣用されている方法、例えば部分アミノ酸配
列の情報を基にして作成した適当なDNAプローブを用
いてスクリーニングを行う方法、等が挙げられる。塩基
配列が天然由来のものである場合、その起源は特に限定
されず、マウスおよびヒトを含むホ乳類由来のものであ
っても、それ以外を由来とするものであってもよい。
【0023】本発明によるタンパク質をコードする塩基
配列としては、例えば、配列番号2のDNA配列の59
1〜2246番の配列(オープンリーディグフレームに
相当)を含んでなるもの、が挙げられる。また、本発明
による部分タンパク質をコードする塩基配列としては、
例えば、配列番号2のDNA配列の609〜857番の
配列(アミノ酸配列7〜89番のRhoタンパク質結合
領域に相当)を含んでなるものが挙げられる。
【0024】ベクターおよび形質転換された宿主細胞 本発明によれば、前記の本発明による塩基配列を、宿主
細胞内で複製可能でかつその塩基配列がコードするタン
パク質を発現可能な状態で含んでなるベクターが提供さ
れる。更に、本発明によれば、このベクターによって形
質転換された宿主細胞が提供される。この宿主−ベクタ
ー系は特に限定されず、また、他のタンパク質との融合
タンパク質発現系などを用いることができる。融合タン
パク質発現系としては、MBP(マルトース結合タンパ
ク質)、GST(グルタチオンSトランスフェラー
ゼ)、HA(ヘマグルチニン)、myc、Fas等を用
いたものが挙げられる。
【0025】ベクターとしては、プラスミドベクター
(例えば、原核細胞、酵母、昆虫細胞、動物細胞等での
発現ベクター)、ウイルスベクター(例えば、レトロウ
イルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ関連
ウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター、センダ
イウイルスベクター、HIVベクター)、リポソームベ
クター(例えば、カチオニックリポソームベクター)等
が挙げられる。本発明によるベクターは、これを実際に
宿主細胞に導入して所望のタンパク質を発現させるため
に、前記の本発明による塩基配列の他に、その発現を制
御する配列や宿主細胞を選択するための遺伝子マーカー
等を含んでいてもよい。また、このベクターは、本発明
による塩基配列を反復した形(タンデム)で含んでいて
もよい。これらは常法に従いベクターに存在させてよ
く、このベクターによる宿主細胞の形質転換の方法も、
この分野で慣用されているものを用いることができる。
【0026】本発明によるベクター構築の手順および方
法は、遺伝子工学の分野で慣用されているものを用いる
ことができる。また、宿主細胞としては、例えば、大腸
菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞(例えば、COS細胞、
リンパ球、繊維芽細胞、CHO細胞、血液系細胞、腫瘍
細胞等)、平滑筋細胞、心筋細胞、神経細胞、グリア細
胞等が挙げられる。
【0027】上記形質転換された宿主細胞を適当な培地
で培養し、その培養物から上記した本発明によるタンパ
ク質および部分タンパク質を得ることができる。従っ
て、本発明の別の面によれば、本発明によるタンパク質
および部分タンパク質の製造法が提供される。形質転換
された宿主細胞の培養およびその条件は、使用する細胞
についてのそれと本質的に同様であってよい。また、培
養液からの本発明によるタンパク質等の回収、精製も常
法に従って行うことができる。
【0028】タンパク質の用途 本発明によるタンパク質および部分タンパク質は、活性
型Rhoタンパク質を中和することにより、活性型Rh
oタンパク質から本発明によるタンパク質および部分タ
ンパク質を含む標的タンパク質へのシグナル伝達を遮断
することができると考えられる。また、Rhoタンパク
質が腫瘍の形成、転移に密接にかかわっていることが確
認されている(前掲G. C.Prendergast et al.,、R. Kho
sravi-Far et al., 、K. Yoshioka et al.)。従って、
本発明によるタンパク質または部分タンパク質を投与す
ることによって、あるいはこれらをヒトを含む生体内で
発現させることによって、活性型Rhoタンパク質がこ
れに結合し、その結果として活性型Rhoタンパク質か
らその下流のタンパク質へのシグナル伝達が遮断され、
Rhoタンパク質が関与する腫瘍の形成および転移を抑
制できると考えられる。
【0029】従って、本発明のもう一つの面によれば、
本発明によるタンパク質または部分タンパク質を含んで
なる、腫瘍形成または転移抑制剤(以下「腫瘍形成等抑
制剤」ということがある)が提供される。
【0030】上記腫瘍形成または転移としては、Rho
タンパク質が関与することが明らかとなっているRas
タンパク質が関与する腫瘍の形成(前掲C. Prendergast
etal. (1995)およびR. Khosravi-Far et al.(199
5))、Rhoタンパク質と密接に関係した機能を有する
ことが明らかとなっている他の低分子量Gタンパク質
(例えば、Racタンパク質、Cdc42タンパク質)
(前掲 C. D. Nobes & A. Hall, (1995)およびR. Kozma
et al.(1995) )が関与する腫瘍の形成、低分子量Gタ
ンパク質の活性化タンパク質(例えば、Dbl、Ost
等のガン遺伝子)が関与する腫瘍の形成(前掲M. J. Ha
rt et al., (1994) およびY. Horii et al., (1994)
)、受容体型チロシンキナーゼ(例えば、PDGF受
容体、EGF受容体等)または転写制御タンパク質(m
yc、p53等)が関与する腫瘍、Rhoタンパク質の
機能が亢進している腫瘍の形成および転移(前掲K. Yos
hioka et al., (1995))、Rhoタンパク質の上流のシ
グナル伝達を担うリン脂質であるリソホスファチジン酸
(LPA)(W.H.Moolenaar,J.Biol.Chem.270,12949-12
952(1995))が関与する腫瘍の形成および転移等が挙げら
れる。
【0031】本発明による腫瘍形成等抑制剤は、また、
経口または非経口投与(例えば、筋注、静注、皮下投
与、直腸投与、経皮投与、経鼻投与など)、好ましくは
経口投与することができ、薬剤として経口または非経口
投与に適した種々の剤型で、ヒトおよびヒト以外の動物
に使用される。
【0032】腫瘍形成等抑制剤は、例えばその用途に応
じて、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、細粒
剤、トローチ錠などの経口剤、静注および筋注などの注
射剤、直腸投与剤、油脂性坐剤、水溶性坐剤などのいず
れかの製剤形態に調製することができる。これらの各種
製剤は、通常用いられている賦形剤、増量剤、結合剤、
湿潤化剤、崩壊剤、表面活性剤、潤滑剤、分散剤、緩衝
剤、保存剤、溶解補助剤、防腐剤、矯味矯臭剤、無痛化
剤、安定化剤などを用いて常法により製造することがで
きる。使用可能な無毒性の上記添加剤としては、例えば
乳糖、果糖、ブドウ糖、でん粉、ゼラチン、炭酸マグネ
シウム、合成ケイ酸マグネシウム、タルク、ステアリン
酸マグネシウム、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロースまたはその塩、アラビアゴム、ポリエチレン
グリコール、シロップ、ワセリン、グリセリン、エタノ
ール、プロピレングリコール、クエン酸、塩化ナトリウ
ム、亜硫酸ソーダ、リン酸ナトリウムなどが挙げられ
る。
【0033】薬剤中における本発明によるタンパク質ま
たは部分タンパク質の含有量はその剤形に応じて異なる
が、通常全組成物中約0.1〜約50重量%、好ましく
は約1〜約20重量%濃度である。腫瘍形成または転移
の治療のための投与量は、用法、患者の年齢、性別、症
状の程度などを考慮して適宜決定されるが、通常成人1
日当り約0.1〜約500mg、好ましくは約0.5〜
約50mg程度とするのがよく、これを1日1回または
数回に分けて投与することができる。
【0034】本発明の更にもう一つの面によれば、本発
明によるタンパク質または部分タンパク質をコードする
塩基配列を含んでなる、腫瘍形成または転移抑制用遺伝
子治療剤が提供される。この遺伝子治療剤は、本発明に
よるタンパク質または部分タンパク質をコードする塩基
配列を有する前記ベクターを用いて標的細胞を形質転換
し、腫瘍の形成または転移を抑制する様な態様で用いる
ことができる。形質転換される細胞としては、ガン患者
体内のガン細胞、例えば、骨髄性白血病細胞、リンパ性
白血病細胞、肺ガン細胞、大腸ガン細胞、胃ガン細胞、
膵臓ガン細胞、乳ガン細胞、腎ガン細胞、頭頸部ガン細
胞、肝臓ガン細胞、皮膚ガン細胞、脳腫瘍細胞等が挙げ
られる。
【0035】前記の本発明によるタンパク質または部分
タンパク質をコードする塩基配列を有するベクターをヒ
トを含む生体内のガン細胞に適当な方法によって導入す
ることによって、悪性腫瘍等について遺伝子治療を行う
ことができる。遺伝子治療用のベクターについては、高
久史磨監修の実験医学(増刊号)第12巻、第15号
「遺伝子治療の最前線」(1994年)を参照すること
ができる。
【0036】スクリーニング法 本発明によれば、(1)スクリーニングの対象となる物
質を、活性型Rhoタンパク質と本発明によるタンパク
質または部分タンパク質とを含むスクリーニング系に存
在させ、そして(2)活性型Rhoタンパク質と、本発
明によるタンパク質または部分タンパク質との結合の阻
害の程度を測定することを含んでなる、活性型Rhoタ
ンパク質と、本発明によるタンパク質または部分タンパ
ク質との結合を阻害する物質のスクリーニング法が提供
される。
【0037】ここで、「結合の阻害の程度を測定する」
方法としては、例えば、無細胞系での組換え型GTPγ
S・GST−RhoAタンパク質との結合をグルタチオ
ン・セファロースビーズまたはオーバーレイアッセイを
用いて測定する方法、および酵母ツー・ハイブリッド・
システムを用いて測定する方法が挙げられ、より具体的
には実施例1〜3に記載される方法に準じて結合の阻害
の程度を測定することができる。
【0038】スクリーニング系は細胞系または無細胞系
のいずれであってもよく、細胞系としては、例えば、酵
母細胞、COS細胞、CHO細胞、線維芽細胞(3Y1
細胞、NIH/3T3細胞、Rat1細胞、Balb/
3T3細胞等)、骨髄系細胞、リンパ系細胞、平滑筋細
胞、心筋細胞、神経細胞、グリア細胞、アストロサイト
等が挙げられる。また、スクリーニングは、酵母ツー・
ハイブリッド・システム(two hybrid system )(M.Ka
wabata 実験医学13,2111-2120(1995)、 A.B.Vojtek et
al.Cell 74,205-214(1993) )により行うことができ
る。
【0039】酵母ツー・ハイブリッド・システムにおい
て活性型Rhoタンパク質と本発明によるタンパク質等
との結合を測定した場合に、そのC末端領域を欠失した
活性型Rhoタンパク質は、欠失しないタンパク質と比
較して本発明によるタンパク質等とより強く結合するこ
とが示された(実施例2)。従って、スクリーニング系
として酵母ツー・ハイブリッド・システムを用いる場合
には、活性型Rhoタンパク質は、そのC末端領域を欠
失したものが好ましい。スクリーニングの対象となるも
のは、特に限定されないが、例えばペプチド、ペプチド
のアナログ、微生物培養液、有機化合物等が挙げられ
る。
【0040】本発明によるスクリーニング法において
は、スクリーニング系に更に、Rhoタンパク質GTP
ase活性化タンパク質を存在させてもよい。この場
合、Rhoタンパク質GTPaseの活性の阻害の程度
を測定することによって活性型Rhoタンパク質と本発
明によるタンパク質または部分タンパク質との結合の阻
害の程度を測定することができる。ここで、「Rhoタ
ンパク質GTPaseの活性化または活性亢進の阻害の
程度を測定する」方法としては、Rhoタンパク質に結
合したGTPの加水分解の程度を測定する方法が挙げら
れ、例えば、実施例4に記載される方法に準じてRho
タンパク質GTPaseの活性の阻害の程度を測定する
ことができる。活性型Rhoタンパク質は、前記のよう
に、腫瘍の形成または転移に密接に関わっていることが
確認されている。従って、上記2つのスクリーニング法
は、腫瘍形成または転移の阻害物質のスクリーニング法
としても用いることができる。
【0041】
【実施例】本発明を以下の実施例によって説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。実施例1 酵母ツー・ハイブリッド・システム(two hy
brid system )を用いたマウス活性型Rhoタンパク質
結合性タンパク質の遺伝子の単離 本発明者らは、Rhoタンパク質の新規結合タンパク質
を同定するために、酵母ツー・ハイブリッド・システム
(two hybrid system )を用いたライブラリー・スクリ
ーニングを実施した。ツー・ハイブリッド・システム
は、本質的にはA.B. Vojtek et al., Cell 74, 205-214
(1993)に記載の方法に従って実施した。最初のスクリ
ーニングはCAAXボックスおよびpolybasic
領域を欠いた181残基までの欠失RhoC変異体を用
いて実施した。欠失は、オリジナルなRhoC cDN
A(P. Chardin et al., Nucleic. Acid Res., 16, 271
7 (1988) )を鋳型として用いて、PCRによる増幅を
介して実施した。このPCRは、5’末端のコドン1の
前にBamH1部位を、3’末端のコドン181の後に
EcoRI部位を導入するために、5’末端プライマー
(AGCGGATCCATGGCTGCAATCCGA
AAGAAG)および3’末端プライマー(CCAGA
ATTCAGACCTGGAGGCCAGCCCGA
G)を用いて実施した。
【0042】次に、このcDNAを改変pBTM116
(pBTM116M)のマルチクローニング部位中にサ
ブクローニングした(このベクターを「pBTM116
M−RhoCΔC」と呼ぶ)。因に、pBTM116M
は、pBTM116(前掲A.B.Vojetk et al.(1993))の
クローニング領域のGAATTCCCGGGGATCC
からGAATTGGGGATCCGGGAATTCCG
ATCCまでをオリゴヌクレオチド・ストラテジーによ
り改変したもので、クローニング領域がマルチクローニ
ング部位としたものである。このベクターを用いて、L
exA転写因子とバイト(bait)・タンパク質との
融合タンパク質(LexA−RhoCΔC融合タンパク
質)を発現させた。最初のスクリーニングのバイトとし
ては、ヒトRhoCよりC末端のpolybasic領
域とCAAXボックスを欠いたもの(LexA−Rho
CΔ)を用いた。その理由は、この領域を介してRas
タンパク質やその関連タンパク質が細胞膜に強く結合す
るという過去の知見(S. J. Leevers et al., Nature 3
69,411-414 (1994)、D. Stokoe et al., Science 264,
1463-1467 (1994) )、およびこのアッセイではマーカ
ー遺伝子の転写が活性化されるためには核極在が必要な
ことを考慮したからである。
【0043】バイト・ベクターpBTM116のパート
ナーのプラスミドpVP16(A.B.Vojtek et al.cell
、74:205-514(1993))を用いて、核極在配列とVP1
6転写活性化領域(VAD)とランダム・プライムした
10.5日齢マウス胎児cDNAライブラリーとの融合
タンパク質を発現させた。即ち、pVP16中に挿入さ
れたマウス10.5日齢胎児cDNAライブラリーを、
LexAと欠失RhoC変異体に融合させたバイト・プ
ラスミド(pBTM116M−RhoCΔC)を用いて
スクリーニングした。バイトとライブラリー・プラスミ
ドより発現させたタンパク質の結合が陽性の場合には、
転写を活性化する複合体が形成されるため、酵母のHI
S3遺伝子とバクテリア由来のlac遺伝子が発現され
る。また、接合ストラテジー(mating strategy )にお
いては、L40株と共にAMR70株を用いた。即ち、
マウス胎児cDNAライブラリー由来の断片が挿入され
たpVP16を含むL40株を、pBTM116M中に
RhoCΔCのコンストラクトを発現するAMR70株
とを接合させた。ディプロイド(Diploid )を、両方の
プラスミドの選択培地にパッチとして培養し、フィルタ
ー紙(Whatman No.1)にトランスファーした。β- ガラ
クトシダーゼ活性はL. D. Chong et al., Cell 79, 507
-513 (1994) に記載の方法に従って決定した。
【0044】本発明者らは、結合の特徴から同一のcD
NAをpVP16中に有すると推測される幾つかのクロ
ーンを同定した。1.2×10のイニシャル・トラン
スフォーマントより、lacZ陽性−ヒスチジン非要求
性クローンを256クローン同定し、その内79クロー
ンはpBTM116M−RhoCΔCを保有していた。
様々なテスト・バイトを導入した酵母AMR70株と接
合させ、他のタンパク質との結合を評価した。79クロ
ーンの内、22クローンはイニシャル・スクリーニング
でlacZ陽性であったが、ラミニン融合構築物では陰
性であった。これらのクローンの内、12クローンは、
同一のcDNAが挿入されたpVP16を含んでいた。
挿入されていた291塩基対を含むプラスミド(pVP
16−C21)より切り出した。この挿入断片の塩基配
列を決定したところ、新規の291塩基対のcDNA
(以下「C21」と呼ぶ)であることがわかった。
【0045】実施例2 酵母ツー・ハイブリッド・シス
テムを用いたC21および全長Rhotekinの結合
特異性の解析 実施例1に準じて、下記の方法に従って、ツー・ハイブ
リッド・システムを用いたC21および全長Rhote
kinの結合特異性の解析を実施した。RhoCと同様
の欠失体を、RhoAについては5’末端プライマー
(AGCGGATCCATGGCTGCCATCCGG
AAGAAA)および3’末端プライマー(CCAGA
ATTCAAGCTTGCAGAGCTCTCG)を用
いて、RhoBについては5’末端プライマー(AGC
GGATCCATGGCGGCCATCCGCAAGA
AG)および3’末端プライマー(CCAGAATTC
ACTTCTGCAGCGCGGCGCGCG)を用い
て、RhoA cDNA(N. Morii et al., J. Biol.
Chem. 268, 27160-27163 (1993) )およびRhoB c
DNA(P. Chardin et al., Nucleic. Acid. Res., 1
6, 2717 (1988) )をそれぞれの鋳型として、PCRに
よって作製し、同様にpBTM116Mに挿入した。全
長のRac1およびCdc42 cDNAは、それぞれ
pGEX−Rac1(T.Nishikawa et al.,Mol.Cell.Bi
ol.,14,2447-2456(1994))およびpGEX−Cdc42
(Y.Miura et al.,J.Biol Chem,268,510-515(1993))よ
りBamHIを用いて切り出し、pBTM116Mに挿
入することでLexA−Rac1およびLexA−Cd
c42をそれぞれ作製した。その後、これらのクローン
はlacZ発現の解析に直接用いた。
【0046】その結果、酵母ツー・ハイブリッド・シス
テムでは、VAD−C21はCAAXボックスおよびp
olybasic領域を欠いたRhoAΔCおよびRh
oCΔCと強い陽性の結合を示し、RhoBΔCとは弱
い陽性の結合を示した(図1)。C末端領域を欠失した
Rhoタンパク質は、全長のRhoタンパク質に比べて
遥に強い結合を示した。この理由は、CAAXボックス
が存在すると細胞膜へ極在する傾向があることによる
か、あるいは全長のバイトが内在性の酵母タンパク質と
より結合しやすいためであると考えられる。このため、
全長のバイトを使用した場合、転写を活性化する複合体
の形成に充分なバイト・タンパク質の量が得られないと
推測される。また、VAD−C21は、LexA−Ra
c1ともLexA−Cdc42とも全く結合しないこと
も明かとなった。
【0047】全長Rhotekinの結合を酵母ツー・
ハイブリッド・システムで解析するために、pSKのマ
ルチクローニング部位内のFspI部位から3’Xho
I部位までのRhotekin cDNAの全長コーデ
ィング配列(実施例5参照)をpVP16のNotI部
位中に挿入し、プラスミドpVP16−Rhoteki
n(全長)を構築した。その結果、この場合もまた、酵
母ツー・ハイブリッド・システムで、オリジナルなcD
NAクローンで観察されたのと同様の結合が観察された
(図1)。このことより、in vivoでのRhoタ
ンパク質結合活性は、限定されたN末端断片ばかりでな
く、全長のタンパク質の性質でもあることが示された。
【0048】実施例3 リガンド・オーバーレイ・アッ
セイを用いたRhotekinの結合特異性の解析 次に、C21ペプチドをバクテリアを用いてGST−融
合タンパク質として発現させ、これと様々な低分子量G
タンパク質とのin vitroでの結合を、下記に記
載する様に、リガンド・オーバーレイ・アッセイによっ
て検討した。pVP16−C21由来の挿入断片をpG
EX−2X(ファルマシア・バイオテック社)へトラン
スファーして、pGEX−C21とした。pGEX−R
hotekin(配列番号1のアミノ酸の7〜113
番)を、FspIとBamHI部位の間のRhotek
inコーディング配列をpGEX−3X(ファルマシア
・バイオテック社)に導入することにより作製した。こ
れらのプラスミドを大腸菌DH5α株中でGST−融合
タンパク質として発現させ、トータルの大腸菌DH5α
のライゼートのタンパク質5μg量をSDS−PAGE
にかけ、電気泳動的にニトロセルロース膜(Schleicher
& Schell 社)にトランスファーした。接着したタンパ
ク質をフィルター上でリネイチャーした後、E. Manser
et al., Nature 367, 40-46 (1994)に記載の方法に従っ
て、[35S]GTPγSまたは[35S]GDPβS
(共に1,000 Ci/mmol、Dupont-New Engla
nd Nuclear社)で標識した10pmolの各低分子量G
タンパク質とインキュベートした。フィルターを短時間
洗浄し、迅速に乾燥させた。結合をオートラジオグラフ
ィーにより測定した。
【0049】結果は図2に示される通りであった。発現
誘導をかけていないライゼート(UB)、GSTのみを
発現しているライゼート(GST)、GST−C21融
合タンパク質を発現しているライゼート(C21)、ま
た、全長Rhotekinのアミノ酸の7〜113番に
融合したGSTを発現しているライゼート(Fsp−B
am)について検討した。リネイチャーしたタンパク質
を、[35S]GTPγS(GTP)または[35S]
GDPβS(GDP)で標識したそれぞれの低分子量G
タンパク質で検出した。また、血小板ホモジェネート
(PH)をポジティブ・コントロールとして用いて、特
徴づけされていないRho標的タンパク質(〜180k
Da)およびp65PAKと推測されるRac/Cdc
42標的タンパク質(N. Morii et al., J. Biol. Che
m. 268, 27160-27160 (1993) )を、それぞれ
35S]GTPγS−RhoA(GTP−RhoA)
および[35S]GTPγS−Cdc42/Rac1
(GTP−Cdc42およびGTP−Rac1)を用い
て検出した。その結果、強く特異的な結合がGTP−R
hoAに対して、弱い結合がGTP−RhoBに対して
見られたが、GDP−RhoA、GTP−Rac1およ
びGTP−Cdc42とは全く結合が見られなかった
(図2)。
【0050】この結果は、酵母ツー・ハイブリッド・シ
ステムで観察された結合プロフィールとよく一致し、G
TP結合型Rhoタンパク質との特異的な結合を明確に
証明するものである。しかしながら、ライブラリーの作
製方法にPCRのステップが含まれるために、C21に
は1塩基対のミスセンスPCR変異と24塩基対の5’
非コーディング領域が含まれることが、全長のRhot
ekin cDNA(実施例5参照)との比較から判明
した。これらの変異がC21ペプチドのRho結合活性
を高めたり抑制したりしないことを確認するために、全
長のRhotekin cDNA由来のN末端コーディ
ング配列(配列番号1のアミノ酸配列の7〜113番)
をコードするcDNA断片を発現させた。その結果、こ
のペプチド(7〜113アミノ酸)もまた、GTP−R
hoAを用いたオーバーレイ・アッセイにおいて陽性で
あることが見い出された(図2)。
【0051】実施例4 GAP阻害アッセイによるRh
otekinの結合特異性の解析 GST−C21を大腸菌より可溶性のタンパク質として
精製できたので、RhoAの内在性およびGAP−刺激
下のGTPase活性に及ぼすGST−C21の効果
を、下記に記載する方法により検討した。組換え低分子
量Gタンパク質およびRhoGAPは、プラスミドpG
EX−RhoA(N. Morii et al., J. Biol. Chem. 26
8, 27160-27163 (1993) )、pGEX−Rac1、pG
EX−Cdc42、pGEX−KG−RhoGAP(C.
A. Lanncaster et al., J. Biol. Chem., 269, 1137-1
142 (1994))はGST−融合タンパク質として大腸菌で
発現させた後、N. Morii et al., J. Biol. Chem.268,
27160-27163 (1993) に記載の方法に従って調製した。
【0052】一方、GAP阻害アッセイは本質的にはE.
Manser et al., Nature 367, 40-46 (1994)、N. Morii
et al., J. Biol. Chem., 266, 7646-7650 (1991)に記
載の方法に従って実施した。まず最初に、[γ-
32P]GTP(30Ci/mmol、Dupont-New Eng
land Nuclear社)をGST−RhoA(80〜100
pmol)に、バッファーA(20mM Hepes・
NaOH,pH7.5、50mM NaCl、1mM
MgCl、2mM EDTA、1mg/ml BSA
、10mM ジチオスレイトール)中でロードした。
次に、内在性のGTP加水分解速度を、20 pmol
のRhoA−[32P]GTPを含む50μlのバッフ
ァーB(20 mM Hepes・NaOH,pH7.
5、1mM MgCl、1mg/ml BSA)中で
30℃でインキュベートすることにより測定した。各5
μl(デュプリケート)を、反応開始後0、2.5、
5、10、15分後に取り出し、BA85膜にアプライ
した。各反応後に加水分解されないで残っているRho
Aタンパク質に結合した[32P]GTPの量を、フィ
ルターに接着した放射能活性の量により決定した。
【0053】GAPに触媒されたGTP加水分解速度を
1μgの精製GST−RhoGAPの存在下で測定し
た。内在性およびGAPに刺激されたGTP加水分解速
度に対するGST−C21の効果は、[32P]GTP
−RhoAを5μgのGST−C21と氷冷下で5分間
プレインキュベートした後、30℃の反応槽に移すこと
で決定した。内在性およびGAPに触媒されたRhoA
のGTP加水分解酵素活性に対するGST−C21の容
量依存的効果は、0、1、2.5、5、7.5、10μ
gのGST−C21を8pmolのGTP−RhoA
と、0.5μgのGST−RhoGAPの存在下または
非存在下で、50μlのバッファーB中で5分間、氷冷
下でプレインキュベートした後、30℃の反応槽に移し
て5分間インキュベートすることにより決定した。
【0054】その結果、GST−C21は内在性および
GAP−刺激下のGTP加水分解を阻害し、その阻害が
濃度依存的に起きることがわかった(図3)。このこと
より、GST−C21が既に知られたRho結合タンパ
ク質(RhoGAP)とRho結合に関して競合するば
かりでなく、Rac1/Cdc42とp65PAKある
いはRac1とp120ACKと同様の様式で、Rho
タンパク質GTPaseの内在的な加水分解酵素活性に
影響を与えうることが示された(E. Manser etal., Nat
ure 367, 40-46 (1994)、E. Manser et al., Nature 36
3, 364-367 (1993))。
【0055】実施例5 全長マウスRhotekin
cDNAのクローニング C21cDNAをハイブリダイゼーション・プローブと
して用いたマウス脳cDNAライブラリーのスクリーニ
ングを、下記に記載する方法に従って実施した。λZA
P(Stratagene社)中に挿入されたマウス脳オリゴdT
プライムドcDNAライブラリーを用いて全長のRho
tekin cDNAを単離した。1.1×10の独
立したクローンを、ナイロンフィルター膜(Dupont Pla
quescreen )を用いて、32P−標識C21cDNAと
のハイブリダイゼーションによりスクリーニングした。
プローブのハイブリダイゼーションとそれに続くフィル
ターの洗浄は、J. Sambrook et al., Molecular Clonin
g (2nd edition), Cold Spring Harbour Laboratory Pr
ess, New York (1989)に記載の方法に従って実施した。
陽性のクローンは1回再スクリーニングした後、プラス
ミドDNAはXL−1 Blue大腸菌とヘルパー・フ
ァージVCS M13(Stratagene社)を用いて、製造
企業の使用説明書に従って回収した。塩基配列の決定
は、両方のストランド(strand)について、ダイデオキ
シ・チェーン・ターミネーション法を用いて実施した。
【0056】その結果、1.1×10の独立したクロ
ーンより15の陽性クローンが得られた。3クローンは
2.7kbpのcDNAを挿入断片として有し、これら
は同一のものであることがわかった(type 1 c
DNA)(配列番号2)。しかしながら、複数のスプラ
イシングの構成が普通に見られ、全長では他の挿入断片
がいくつか認められた。Type 2 cDNAは、3
76番目の塩基(配列GAG/GC)および1911番
目の塩基(ATG/GC)での、2つのエクソンの交換
を含んでいる。前者は5’の非コーディング領域中に位
置する。662番目の塩基(配列GAG/GA)での第
3番目のエクソン交換がもうひとつのcDNAで見つか
った。Type 1 cDNAは、塩基配列591番目
のATGで始まり、551アミノ酸残基からなる計算上
の分子量が61kDaであり、本発明者らがマウスのR
hotekinと命名したタンパク質をコードするひと
つのオープン・リーディング・フレームで特徴付けられ
る。2つのプロリン−リッチ・モチーフがRhotek
inのC末端付近(配列番号1のアミノ酸配列の421
〜427番,PAPRKPP、および同525〜533
番,PLPPQRSPK)に見つかった。このような領
域は最近、非常に多くのSH3グループが結合するリガ
ンドに一般的なモチーフとして記載されている(K. Ale
xandropouloset al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92,
3110-3114 (1995))。
【0057】C21cDNAは配列番号2の塩基配列5
67〜857番をカバーし、RhotekinのN末端
側のペプチド(配列番号1のアミノ酸配列の1〜89
番)をコードすることがわかった。Rhotekin断
片(同7〜113番)(実施例3)を用いて得られた知
見と考え合わせて、Rhoタンパク質結合領域は同アミ
ノ酸配列7〜89番の間に位置すると推測される。
【0058】実施例6 ノザン・ブロッティングによる
Rhotekin mRNAを発現する組織の検索 全長cDNAをプローブとして用いてRhotekin
mRNA発現をノザン・ブロッティングにより、下記
に記載する方法に従って解析した。
【0059】トータルRNAを、記載(J. Sambrook et
al., Molecular Cloning (2nd edition), Cold Spring
Harbour Laboratory Press, New York (1989))の方法
に従って、切り刻んだマウスの組織より単離し、ポリ
(A)RNAをオリゴdT−ラテックス・ビーズ(Ph
armacia 社)を用いて精製した。2μgのポリ(A)
RNAを1.2%ホルムアミド−アガロース・ゲルを用
いた電気泳動により単離し、ナイロン膜にトランスファ
ーし、UVによるクロス・リンキングによって固定化し
た。固定化した膜と、全長Rhotekin cDNA
を含む32P−標識したXhoI−XhoI断片を、5
0%ホルムアミド、5×SSC、50mM Tris・
HCl,pH7.5、5×Denhardt’s、0.
1%SDS、200mg/ml 酵母RNA中で、42
℃で16時間ハイブリダイズした。フィルターを0.5
×SSC−0.1%SDSで65℃で洗浄し、Fuji Bas
2000 Bioimage Analyzerで解析した。その結果、脳およ
び腎臓組織に約3kbの転写産物が存在することが明か
になった(図4)。また、弱い発現が、肺、精巣、骨格
筋、心臓および胸線に見られた。
【0060】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:551 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 起源: 生物名:マウス 配列の特徴 特徴を表す記号:binding−site 存在位置:7..89 特徴を決定した方法:E 配列 Met Gln Asp Arg Leu Arg Ile Leu Glu Asp Leu Asn Met Leu Tyr Ile 1 5 10 15 Arg Gln Met Ala Leu Ser Leu Glu Asp Thr Glu Leu Gln Arg Lys Leu 20 25 30 Asp His Glu Ile Arg Met Arg Asp Gly Ala Cys Lys Leu Leu Ala Ala 35 40 45 Cys Ser Gln Arg Glu Gln Ala Leu Glu Ala Thr Lys Ser Leu Leu Val 50 55 60 Cys Asn Ser Arg Ile Leu Ser Tyr Met Gly Glu Leu Gln Arg Arg Lys 65 70 75 80 Glu Ala Gln Val Leu Glu Lys Thr Gly Arg Arg Pro Ser Asp Ser Val 85 90 95 Gln Pro Ala Gln His Ser Pro Cys Arg Gly Arg Val Cys Ile Ser Asp 100 105 110 Leu Arg Ile Pro Leu Met Trp Lys Asp Thr Glu Tyr Phe Lys Asn Lys 115 120 125 Gly Asp Leu His Arg Trp Ala Val Phe Leu Leu Leu Gln Ile Gly Glu 130 135 140 Gln Ile Gln Asp Thr Glu Met Val Leu Val Asp Arg Thr Leu Thr Asp 145 150 155 160 Ile Ser Phe Gln Asn Asn Val Leu Phe Ala Glu Ala Glu Pro Asp Phe 165 170 175 Glu Leu Arg Leu Glu Leu Tyr Gly Ala Cys Val Glu Glu Glu Gly Ala 180 185 190 Leu Ala Gly Ala Pro Lys Arg Leu Ala Thr Lys Leu Ser Ser Ser Leu 195 200 205 Gly Arg Ser Ser Gly Lys Arg Val Arg Ala Ser Leu Asp Ser Ala Gly 210 215 220 Ala Ser Gly Asn Ser Pro Val Leu Leu Pro Thr Pro Ala Val Gly Gly 225 230 235 240 Pro Arg Phe His Leu Leu Ala His Thr Thr Leu Thr Leu Glu Glu Val 245 250 255 Gln Asp Gly Phe Arg Thr His Asp Leu Thr Leu Thr Ser His Glu Glu 260 265 270 Asn Pro Ala Trp Leu Pro Leu Tyr Gly Ser Val Cys Cys Arg Leu Ala 275 280 285 Ala Gln Pro Leu Cys Met Ile Gln Pro Thr Ala Ser Gly Ala Leu Arg 290 295 300 Val Gln Gln Ala Gly Glu Leu Gln Asn Gly Thr Leu Val His Gly Val 305 310 315 320 Leu Lys Gly Thr Asn Leu Phe Cys Tyr Trp Arg Ser Glu Asp Ala Asp 325 330 335 Thr Gly Gln Glu Pro Leu Phe Thr Ile Val Ile Asn Lys Glu Thr Arg 340 345 350 Val Arg Ala Gly Glu Leu Glu Gln Ala Pro Glu Trp Pro Phe Thr Leu 355 360 365 Ser Ile Ser Asn Lys Tyr Gly Asp Asp Glu Val Thr Asn Thr Leu Gln 370 375 380 Leu Glu Ser Arg Glu Ala Leu Gln Asn Trp Met Glu Ala Leu Trp Gln 385 390 395 400 Leu Phe Phe Asp Met Ser Gln Trp Arg His Cys Cys Asp Glu Val Met 405 410 415 Lys Ile Glu Thr Pro Ala Pro Arg Lys Pro Pro Gln Ala Leu Val Lys 420 425 430 Gln Gly Ser Leu Tyr His Glu Met Ala Ile Glu Pro Leu Asp Asp Ile 435 440 445 Ala Ala Val Thr Asp Ile Leu Ala Gln Arg Glu Gly Thr Arg Leu Glu 450 455 460 Pro Ser Pro Pro Trp Leu Ala Met Phe Thr Asp Gln Pro Ala Leu Pro 465 470 475 480 Ser Ser Cys Ser Pro Ala Ser Val Ala Pro Val Pro Thr Trp Met Gln 485 490 495 Pro Leu Pro Trp Gly Arg Pro Arg Thr Phe Ser Leu Asp Ala Ala Pro 500 505 510 Ala Asp His Ser Leu Gly Pro Ser Arg Ser Val Ala Pro Leu Pro Pro 515 520 525 Gln Arg Ser Pro Lys Ser Arg Gly Phe Tyr Ser Lys Ser Gln Leu Gly 530 535 540 Pro Trp Leu Gln Ser Pro Val 545 550
【0061】配列番号:2 配列の長さ:2602 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源: 生物名:マウス 配列 GGCACGAGGT CATCCTCCCG CCCCAGCAAC TTAGACCCAA GGAACCCGCG CGTGGCCAGC 60 GTCGGGGAGT CAGGGGCGAG GTTGGGGACC TGGAGGAGGG CTCGTGTTCC TGAGCCTTGC 120 AAGGATATGC CAGGCCTTGG GAGCCATAGC TGAGGAGTCG GGGCGGAGCT GCTGGGCCAG 180 GCCTGCCGCC GGGTTGAGTG TGACTCCACG GTCCCGGAGT AGGGGGGTGG GGGACAGCCC 240 TGCAGCTGGC TGGGACCCGG GGCTGGTTTC CTGTCTGGAA GGGAAGGGGC CCCGAGAGGG 300 GATCAGGGCC AGCAGCAGCC AGGCACACCC CTGACTTTCT CCCTCTCTCT CTCCTCCCTT 360 CTGCTGGAAA AGCGAGGCCT TGGAACAGCG CTAGGAGAGA AACTTTTGTC ACAGAAGCCA 420 AAGGGGTCTA ACAGGACTGC AGAGGGACAG GGACAGACTC TGCATTCTGT CCCAGAGCTG 480 GACACCTCTC TCGAGCCCGG GGAGCAGTGG GAGGAGGAAC TGTGGGACAA CGTGGTGCCT 540 ACCTGGCCTC TCTCCGGGCA GCAAGGGAAG GGGCTTTAGG GGACACAGAG ATG CAG GAC 599 Met Gln Asp 1 AGA TTG CGC ATC CTG GAG GAC CTC AAT ATG CTC TAC ATC CGG CAG ATG 647 Arg Leu Arg Ile Leu Glu Asp Leu Asn Met Leu Tyr Ile Arg Gln Met 5 10 15 GCA CTC AGC CTG GAG GAC ACA GAG CTG CAG AGG AAA CTA GAT CAT GAG 695 Ala Leu Ser Leu Glu Asp Thr Glu Leu Gln Arg Lys Leu Asp His Glu 20 25 30 35 ATC CGG ATG AGG GAT GGG GCC TGC AAG CTG CTG GCA GCC TGC TCC CAG 743 Ile Arg Met Arg Asp Gly Ala Cys Lys Leu Leu Ala Ala Cys Ser Gln 40 45 50 CGA GAG CAG GCT CTG GAA GCC ACC AAG AGC CTG CTG GTG TGC AAC AGC 791 Arg Glu Gln Ala Leu Glu Ala Thr Lys Ser Leu Leu Val Cys Asn Ser 55 60 65 CGT ATT CTC AGC TAC ATG GGT GAG CTG CAG CGG CGA AAG GAG GCC CAG 839 Arg Ile Leu Ser Tyr Met Gly Glu Leu Gln Arg Arg Lys Glu Ala Gln 70 75 80 GTG CTG GAG AAG ACA GGC AGG CGA CCT TCG GAC AGT GTG CAG CCT GCT 887 Val Leu Glu Lys Thr Gly Arg Arg Pro Ser Asp Ser Val Gln Pro Ala 85 90 95 CAG CAC TCC CCT TGC CGT GGC CGG GTC TGC ATC TCT GAC CTC CGG ATC 935 Gln His Ser Pro Cys Arg Gly Arg Val Cys Ile Ser Asp Leu Arg Ile 100 105 110 115 CCA CTC ATG TGG AAG GAT ACA GAG TAT TTC AAG AAC AAA GGC GAC CTG 983 Pro Leu Met Trp Lys Asp Thr Glu Tyr Phe Lys Asn Lys Gly Asp Leu 120 125 130 CAC CGC TGG GCT GTG TTC CTG CTG CTG CAG ATT GGG GAA CAG ATT CAG 1031 His Arg Trp Ala Val Phe Leu Leu Leu Gln Ile Gly Glu Gln Ile Gln 135 140 145 GAC ACA GAG ATG GTC CTG GTA GAC AGG ACC CTC ACA GAC ATC TCC TTT 1079 Asp Thr Glu Met Val Leu Val Asp Arg Thr Leu Thr Asp Ile Ser Phe 150 155 160 CAG AAC AAT GTG CTT TTT GCT GAG GCA GAG CCT GAC TTT GAA CTG CGG 1127 Gln Asn Asn Val Leu Phe Ala Glu Ala Glu Pro Asp Phe Glu Leu Arg 165 170 175 CTG GAG CTG TAT GGG GCC TGT GTG GAA GAG GAG GGA GCC CTG GCT GGT 1175 Leu Glu Leu Tyr Gly Ala Cys Val Glu Glu Glu Gly Ala Leu Ala Gly 180 185 190 195 GCT CCC AAG AGG CTT GCC ACC AAA CTC AGT AGC TCC CTG GGC CGT TCC 1223 Leu Ala Gly Arg Leu Ala Thr Lys Leu Ser Ser Ser Leu Gly Arg Ser 200 205 210 TCG GGG AAG AGA GTC AGG GCA TCG CTG GAC AGT GCT GGG GCC TCC GGG 1271 Ser Gly Lys Arg Val Arg Ala Ser Leu Asp Ser Ala Gly Ala Ser Gly 215 220 225 AAC AGT CCC GTC CTG TTA CCT ACC CCA GCT GTG GGA GGT CCT CGA TTC 1319 Asn Ser Pro Val Leu Leu Pro Thr Pro Ala Val Gly Gly Pro Arg Phe 230 235 240 CAC CTC TTG GCC CAC ACC ACT CTT ACC CTA GAA GAA GTG CAA GAT GGA 1367 His Leu Leu Ala His Thr Thr Leu Thr Leu Glu Glu Val Gln Asp Gly 245 250 255 TTC CGT ACA CAT GAC CTC ACG CTC ACC AGT CAT GAG GAG AAC CCT GCC 1415 Phe Arg Thr His Asp Leu Thr Leu Thr Ser His Glu Glu Asn Pro Ala 260 265 270 275 TGG CTA CCC CTT TAT GGC AGC GTG TGT TGC CGC CTG GCA GCT CAG CCT 1463 Trp Leu Pro Leu Tyr Gly Ser Val Cys Cys Arg Leu Ala Ala Gln Pro 280 285 290 CTC TGC ATG ATC CAG CCC ACT GCA AGT GGT GCC CTT AGG GTG CAG CAA 1511 Leu Cys Met Ile Gln Pro Thr Ala Ser Gly Ala Leu Arg Val Gln Gln 295 300 305 GCC GGG GAG CTG CAG AAT GGG ACA CTG GTA CAT GGA GTC CTG AAA GGC 1559 Ala Gly Glu Leu Gln Asn Gly Thr Leu Val His Gly Val Leu Lys Gly 310 315 320 ACA AAC CTC TTT TGT TAC TGG AGA TCT GAG GAT GCA GAC ACT GGG CAA 1607 Thr Asn Leu Phe Cys Tyr Trp Arg Ser Glu Asp Ala Asp Thr Gly Gln 325 330 335 GAA CCA CTG TTC ACT ATC GTC ATC AAC AAG GAG ACT AGG GTC CGG GCA 1655 Glu Pro Leu Phe Thr Ile Val Ile Asn Lys Glu Thr Arg Val Arg Ala 340 345 350 355 GGT GAG TTG GAG CAG GCC CCA GAG TGG CCT TTC ACC CTC AGC ATC AGC 1703 Gly Glu Leu Glu Gln Ala Pro Glu Trp Pro Phe Thr Leu Ser Ile Ser 360 365 370 AAC AAG TAT GGG GAT GAT GAG GTG ACA AAC ACC CTC CAG CTG GAG AGC 1751 Asn Lys Tyr Gly Asp Asp Glu Val Thr Asn Thr Leu Gln Leu Glu Ser 375 380 385 AGA GAA GCC CTG CAG AAC TGG ATG GAG GCG CTT TGG CAG CTC TTC TTT 1799 Arg Glu Ala Leu Gln Asn Trp Met Glu Ala Leu Trp Gln Leu Phe Phe 390 395 400 GAC ATG AGC CAG TGG AGG CAC TGT TGT GAT GAA GTC ATG AAG ATC GAA 1847 Asp Met Ser Gln Trp Arg His Cys Cys Asp Glu Val Met Lys Ile Glu 405 410 415 ACT CCT GCG CCC CGG AAA CCA CCC CAA GCC CTG GTC AAG CAG GGG TCC 1895 Thr Pro Ala Pro Arg Lys Pro Pro Gln Ala Leu Val Lys Gln Gly Ser 420 425 430 435 TTA TAC CAC GAG ATG GCC ATT GAG CCG CTA GAC GAC ATC GCA GCT GTG 1943 Leu Tyr His Glu Met Ala Ile Glu Pro Leu Asp Asp Ile Ala Ala Val 440 445 450 ACA GAC ATC CTG GCC CAG CGG GAG GGC ACA AGG CTG GAG CCA TCC CCA 1991 Thr Asp Ile Leu Ala Gln Arg Glu Gly Thr Arg Leu Glu Pro Ser Pro 455 460 465 CCC TGG CTA GCA ATG TTT ACA GAC CAG CCT GCC TTG CCT AGC TCC TGC 2039 Pro Trp Leu Ala Met Phe Thr Asp Gln Pro Ala Leu Pro Ser Ser Cys 470 475 480 TCG CCT GCC TCA GTG GCC CCA GTC CCA ACC TGG ATG CAA CCC CTG CCC 2087 Ser Pro Ala Ser Val Ala Pro Val Pro Thr Trp Met Gln Pro Leu Pro 485 490 495 TGG GGA AGA CCC CGA ACC TTT TCC CTG GAT GCT GCC CCT GCA GAC CAC 2135 Trp Gly Arg Pro Arg Thr Phe Ser Leu Asp Ala Ala Pro Ala Asp His 500 505 510 515 TCC CTT GGG CCT TCT CGC TCG GTT GCA CCC CTT CCC CCG CAG AGA TCC 2183 Ser Leu Gly Pro Ser Arg Ser Val Ala Pro Leu Pro Pro Gln Arg Ser 520 525 530 CCC AAA TCC AGA GGT TTC TAC AGC AAA AGC CAG CTC GGC CCA TGG CTC 2231 Pro Lys Ser Arg Gly Phe Tyr Ser Lys Ser Gln Leu Gly Pro Trp Leu 535 540 545 CAG TCC CCA GTG TGAGAGGAAC CAGCAACAGG ATCTGGCCAA GAAAGAAAAT 2283 Gln Ser Pro Val 550 GACCCAAGGA CAACTGGGCT CTAGGTCCAG CACTGTGGGG CACCAGTTGG CCAGCCTGGG 2343 CTCCTCTTCC TCCACTGGAC TAGGACGGAA GGCTGGGGAG GGGTAATGGA AACCCCTCTT 2403 AAGTTGTGGC TATCATGGTA CAGAGGGGGA CCATTCCTGG AGCTGGCTAG GATTCCCCTA 2463 AGCGCTTCCT GGGAGAAAAC TGGAACAACT CTGCCCTATC TGCCTGCACT AACCAGCCTC 2523 CAGGGCGGCA ACGGAGAGTG GAGAGGAAAG CACCTCCCCC CGTGATCCCA ATATCAACCA 2583 TTAAAGTTAT TTAACAGCT 2602
【図面の簡単な説明】
【図1】酵母ツー・ハイブリッド・システムにより、R
hotekinのN末端とRhoファミリーのメンバー
との結合を示した図である。酵母ツー・ハイブリッド・
システムにおいて様々なLexA−融合タンパク質と
(i)挿入断片を有しないVAD、(ii)VAD−C2
1、(iii )全長のRhotekinを含むVADとの
結合を示した。
【図2】リガンド・オーバーレイ・アッセイにより、R
hotekinのN末端および全長とRhoファミリー
のメンバーとの結合を示した図である。UB:発現誘導
をかけていないライゼート、GST:GSTのみを発現
しているライゼート、C21:GST−C21融合タン
パク質を発現しているライゼート、Fsp−Bam:全
長Rhotekin由来のアミノ酸配列7〜113番
(配列番号1)に融合したGSTを発現しているライゼ
ート。PH:血小板ホモジェネート。
【図3】GAP阻害試験の結果を示した図である。 (i)経時的な変化を示す。丸印:20pmolの[γ
32P]GTP−RhoA単独、三角印:1μgのG
AP存在下、四角印:5μgのGST−C21存在下、
菱形印:1μgのGAPおよび5μgのGST−C21
存在下。 (ii)内在性およびGAP−刺激下のRhoAのGTP
ase活性に及ぼすGST−C21の濃度依存的な影響
を示した図である。丸印:内在性のRhoAGTPas
e活性、四角印:GAP−刺激下のRhoAのGTPa
se活性。結果は代表的な典型的結果であり、反復デー
タの変化率は〜7%以内であった。
【図4】マウスでのRhotekin転写産物の組織分
布を示した図である。 B:脳、H:心臓、T:胸線、Lu:肺、L:肝臓、S
I:小腸、LI:大腸、K:腎臓、S:脾臓、T:精
巣、SM:骨格筋。
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】酵母ツー・ハイブリッド・システムにおけるβ
−ガラクトシダーゼフィルターアッセイの写真である。
RhotekinのN末端とRhoファミリーのメンバ
ーとの結合が示される。酵母ツー・ハイブリッド・シス
テムにおいて様々なLexA−融合タンパク質と(i)
挿入断片を有しないVAD、(ii)VAD−C21、
(iii)全長のRhotekinを含むVADとの結
合を示した。
【図2】RhotekinのN末端および全長とRho
ファミリーのメンバーとの結合を示したリガンド・オー
バーレイ・アッセイの写真(電気泳動写真)である。U
B:発現誘導をかけていないライゼート、GST:GS
Tのみを発現しているライゼート、C21:GST−C
21融合タンパク質を発現しているライゼート、Fsp
−Bam:全長Rhotekin由来のアミノ酸配列7
〜113番(配列番号1)に融合したGSTを発現して
いるライゼート。PH:血小板ホモジェネート。
【図3】GAP阻害試験の結果を示した図である。 (i)経時的な変化を示す。丸印:20pmolの[γ
32P]GTP−RhoA単独、三角印:1μgのG
AP存在下、四角印:5μgのGST−C21存在下、
菱形印:1μgのGAPおよび5μgのGST−C21
存在下。 (ii)内在性およびGAP−剌激下のRhoAのGT
Pase活性に及ぼすGST−C21の濃度依存的な影
響を示した図である。丸印:内在性のRhoAGTPa
se活性、四角印:GAP−剌激下のRhoAのGTP
ase活性。結果は代表的な典型的結果であり、反復デ
ータの変化率は〜7%以内であった。
【図4】マウスでのRhotekin転写産物の組織分
布を示したノザン・ブロッティングの写真(電気泳動写
真)である。 B:脳、H:心臓、T:胸線、Lu:肺、L:肝臓、S
I:小腸、LI:大腸、K:腎臓、S:脾臓、T:精
巣、SM:骨格筋。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 1/21 C12P 21/02 C 5/10 7823−4B C12Q 1/48 Z 15/09 ZNA A61K 37/02 ADU C12P 21/02 C12N 5/00 B C12Q 1/48 9282−4B 15/00 ZNAA //(C12N 1/19 C12R 1:645) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:645)

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性型Rhoタンパク質結合能を有し、か
    つRhoタンパク質GTPaseの活性を阻害する、タ
    ンパク質またはその改変タンパク質。
  2. 【請求項2】Rhoタンパク質が、RhoAタンパク
    質、RhoBタンパク質、RhoCタンパク質、または
    RhoGタンパク質である、請求項1に記載のタンパク
    質またはその改変タンパク質。
  3. 【請求項3】ホ乳類由来である、請求項1または2に記
    載のタンパク質またはその改変タンパク質。
  4. 【請求項4】マウス由来である、請求項3に記載のタン
    パク質またはその改変タンパク質。
  5. 【請求項5】配列番号1に記載のアミノ酸配列の一部も
    しくは全部またはその等価配列を含んでなる、請求項1
    〜4いずれか一項に記載のタンパク質またはその改変タ
    ンパク質。
  6. 【請求項6】請求項1〜5いずれか一項に記載のタンパ
    ク質またはその改変タンパク質の部分アミノ酸配列を含
    んでなるタンパク質であって、該部分アミノ酸配列が活
    性型Rhoタンパク質結合能および/または活性型Rh
    oタンパク質GTPase活性阻害能を有するものであ
    る、タンパク質。
  7. 【請求項7】部分アミノ酸配列が、配列番号1の7〜8
    9番のアミノ酸配列またはその一部からなるものであ
    る、請求項6に記載のタンパク質。
  8. 【請求項8】配列番号1に記載のアミノ酸配列の一部も
    しくは全部またはその等価配列を含んでなる、タンパク
    質。
  9. 【請求項9】配列番号1に記載のアミノ酸配列の一部も
    しくは全部またはその等価配列からなる、タンパク質。
  10. 【請求項10】請求項1〜9いずれか一項に記載のタン
    パク質または改変タンパク質をコードする、塩基配列。
  11. 【請求項11】ホ乳類由来である、請求項10に記載の
    塩基配列。
  12. 【請求項12】マウス由来である、請求項11に記載の
    塩基配列。
  13. 【請求項13】配列番号2に記載のDNA配列の一部ま
    たは全部を含んでなる、請求項10〜12いずれか一項
    に記載の塩基配列。
  14. 【請求項14】請求項10〜13いずれか一項に記載の
    塩基配列を含んでなる、ベクター。
  15. 【請求項15】プラスミドベクター、ウイルスベクタ
    ー、およびリポソームベクターからなる群から選択され
    るものである、請求項14に記載のベクター。
  16. 【請求項16】請求項14または15に記載のベクター
    によって形質転換された、宿主細胞(ただし、ヒト細胞
    にあってはヒトから単離された細胞に限る)。
  17. 【請求項17】大腸菌、酵母、昆虫細胞、COS細胞、
    リンパ細胞、繊維芽細胞、CHO細胞、血液系細胞、お
    よび腫瘍細胞からなる群から選択されるものである、請
    求項16に記載の宿主細胞。
  18. 【請求項18】請求項16または17に記載の宿主細胞
    を培養し、その培養物から請求項1〜9いずれか一項に
    記載のタンパク質を単離することを含んでなる、請求項
    1〜9いずれか一項に記載のタンパク質の製造法。
  19. 【請求項19】請求項1〜9いずれか一項に記載のタン
    パク質またはその改変タンパク質を含んでなる、腫瘍形
    成または転移抑制剤。
  20. 【請求項20】請求項1〜9いずれか一項に記載のタン
    パク質またはその改変タンパク質をコードする塩基配列
    を含んでなる、腫瘍形成または転移抑制用遺伝子治療
    剤。
  21. 【請求項21】(1)スクリーニングの対象となる物質
    を、活性型Rhoタンパク質と請求項1〜9に記載のタ
    ンパク質とを含むスクリーニング系に存在させ、そして
    (2)活性型Rhoタンパク質と、請求項1〜9に記載
    のタンパク質との結合の阻害の程度を測定することを含
    んでなる、活性型Rhoタンパク質および請求項1〜9
    に記載のタンパク質との結合を阻害する物質のスクリー
    ニング法。
  22. 【請求項22】スクリーニング系が細胞系または無細胞
    系である、請求項21に記載のスクリーニング法。
  23. 【請求項23】スクリーニング系が、酵母ツー・ハイブ
    リッド・システムである、請求項21または22に記載
    のスクリーニング法。
  24. 【請求項24】活性型Rhoタンパク質がそのC末端領
    域を欠失したものである、請求項23に記載のスクリー
    ニング法。
  25. 【請求項25】スクリーニング系に、更に、Rhoタン
    パク質GTPase活性化タンパク質を存在させる、請
    求項21または22に記載のスクリーニング法。
  26. 【請求項26】腫瘍形成阻害物質のスクリーニング法で
    ある、請求項21〜25いずれか一項に記載のスクリー
    ニング法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999058667A1 (en) * 1998-05-14 1999-11-18 Smithkline Beecham Plc Rhotekin, a putative target for rho
US6147109A (en) * 1997-10-14 2000-11-14 The General Hospital Corporation Upregulation of Type III endothelial cell Nitric Oxide Synthase by HMG-CoA reductase inhibitors
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US6423751B1 (en) 1998-07-14 2002-07-23 The Brigham And Women's Hospital, Inc. Upregulation of type III endothelial cell nitric oxide synthase by agents that disrupt actin cytoskeletal organization

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US6696480B2 (en) 1998-07-14 2004-02-24 Brigham And Women's Hospital, Inc. Upregulation of type III endothelial cell nitric oxide synthase by agents that disrupt actin cytoskeletal organization

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