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JPH0923826A - 食品用変性澱粉およびそれを用いたペースト状食品 - Google Patents

食品用変性澱粉およびそれを用いたペースト状食品

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Publication number
JPH0923826A
JPH0923826A JP7205042A JP20504295A JPH0923826A JP H0923826 A JPH0923826 A JP H0923826A JP 7205042 A JP7205042 A JP 7205042A JP 20504295 A JP20504295 A JP 20504295A JP H0923826 A JPH0923826 A JP H0923826A
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JP
Japan
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starch
crosslinked
food
modified
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Application number
JP7205042A
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English (en)
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JP3448402B2 (ja
Inventor
Shuichi Yamaguchi
周一 山口
Reiko Suginaga
玲子 杉永
Naoyuki Iesato
尚幸 家郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NICHIDEN KAGAKU KK
Nippon Starch Chemical Co Ltd
Original Assignee
NICHIDEN KAGAKU KK
Nippon Starch Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16500493&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH0923826(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by NICHIDEN KAGAKU KK, Nippon Starch Chemical Co Ltd filed Critical NICHIDEN KAGAKU KK
Priority to JP20504295A priority Critical patent/JP3448402B2/ja
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  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 微粉砕アルファー化された、架橋澱粉、架橋
エーテル化澱粉および架橋エステル化澱粉のうち、少な
くとも1種以上からなる食品用変性澱粉であり、食品用
ペースト原料に該食品用変性澱粉を配合したペースト状
食品。 【効果】本発明の製造方法により製造された微粉砕アル
ファー化変性澱粉は、長期間低温保存してもゲル化せ
ず、またシネリシスを発生せず透明性に優れ、温度変化
による稠度変化が少なく、食品用ペースト素材として用
いることが出来る。微粉砕アルファー化されているので
大規模な加熱装置等を必要とせずに大量生産でき、食し
たときの舌触りも非常になめらかなものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性に優れ温度変化
による稠度の変化が少なく、また長時間低温保持もしく
は冷凍保持しても不都合なシネリシス(離漿)が発生し
づらいなど顕著に優れた安定性を示し、また舌触りの非
常によく、大規模な加熱装置等を必要とせずに大量生産
できるペースト状食品類に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、食生活の多様化に伴ない、洋菓子
類、発酵乳加工品およびデザート類も高級化、多様化し
ている。これらの嗜好食品類に使用されるトッピングソ
ース、フィリングソース、フルーツプレザーブ等のペー
スト状食品に対する需要がますます増大しているととも
に、高品質で、なおかつ大量生産にも対応できるものが
要求されている。また、形態、加工条件、保存条件、食
感(テクスチャー)などペースト状食品には物性的にも
様々な条件を満たすような食品素材が必要である。
【0003】このような物性をもった食品素材あるいは
その製造方法としては、特公昭54−37218号公報
にあるような低メトキシルペクチンを含有させることに
より、離水を伴わない安定な多層状ペースト食品を製造
する方法や特公昭56−10020号公報にあるよう
に、ゲル化剤としてキサンタンガムと化学的に未変性の
澱粉、タラガムまたはローカストビーンガムのいずれか
を添加することによって耐シネリシス性のあるゲルを得
る方法も提案されている。また変性澱粉を用いる方法と
しては、特開昭56−124344号公報の架橋型澱粉
リン酸エステルナトリウム(グルコース残基2個に対し
て、その間に1分子のリン酸が架橋結合している2ジ−
結合型のもの)や、特公昭63−8741号公報の架橋
型リン酸澱粉に親水性のヒドロキシプロピル基を導入し
た架橋型ヒドロキシプロピルリン酸澱粉(ヒドロキシプ
ロピル・ジ・スターチホスフェイト)および/または酢
酸澱粉を用いるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のペース
ト状食品類の問題としては、経時的に稠度が変化しやす
く、さらには加熱処理もしくは低温保存、凍結および解
凍等の急激な温度変化、あるいは糖含量の異なるペース
トとの接触などにより、シネリシスが発生しやすくな
り、外観が損われるという品質上の欠点があった。
【0005】例えば、未変性の澱粉を用いている場合
(特公昭56−10020)では、経時的に未変性澱粉
の老化がおこり、長期間の保存によりシネリシスが発生
してしまい、満足できる品質のものではなかった。ま
た、低メトキシペクチンを用いた場合(特公昭54−3
7218)によれば、1種のペースト食品をあらゆる糖
含量の製品に使用することはできず、ペースト食品が接
する基材の糖含量によって低メトキシペクチンの添加の
要否を考慮する必要があった。
【0006】一方、変性澱粉を用いた場合でも特開昭5
6−124344では、用いられる架橋型リン酸澱粉の
親水性が著しく低く、低温貯蔵性が劣り、やがて時間が
経つとゲル化およびシネリシスが発生してしまう。ま
た、特公昭63−8741号公報記載の変性澱粉では、
使用する際に加熱膨潤あるいは加熱糊化させて配合して
いるので、大量生産する際には、大がかりな加熱装置が
必要となる。また、加熱に伴い、他の配合物の風味も損
なわれる可能性も生じてくる。
【0007】本発明者等は、長期間低温保存してもゲル
化せず、またシネリシスを発生せず透明性に優れ、温度
変化による稠度変化が少ない、舌触りの非常になめらか
なペースト状食品を大量に生産できることを目的とし
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ペースト状食
品用原料のかかる欠点を改善すべく種々検討を行ってき
た結果、微粉砕アルファー化された、架橋澱粉、架橋エ
ーテル化澱粉および架橋エステル化澱粉のうち、少なく
とも1種以上からなる食品用変性澱粉を配合することに
より上述した問題点を解決できることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0009】本発明において出発材料として使用される
澱粉は、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、モチトウモロコ
シ澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、米澱粉、タピオカ澱粉、
サゴ澱粉等が挙げられる。
【0010】本発明においては、架橋反応の試薬として
は、エピクロルヒドリン、オキシ塩化リン、ポリリン酸
塩、メタリン酸塩、アジピン酸、アクロレイン等が挙げ
られ、エーテル化反応の試薬としては、プロピレンオキ
サイド、モノクロル酢酸等が挙げられ、エステル化反応
の試薬としては、無水酢酸、酢酸ビニル、無水コハク
酸、1−オクテニル無水コハク酸等が挙げられる。
【0011】架橋反応は、上述の澱粉を、水単独又は水
と有機溶媒(例、アルコールなど)との混合溶媒に懸濁
し、上述の架橋剤をアルカリ触媒の存在下で反応させる
ことにより行う。この反応は、pHを10〜13に維持
しながら、10〜50℃にて攪拌することによって行
う。使用するアルカリ触媒としては、アルカリ金属また
はアルカリ土類金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなど)、アルカリ
金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなど)、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属のアルコキサイド(例、ナト
リウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイド、カリウ
ムメトキサイドなど)、アンモニア、C1−6アルキル
基を有するモノ、ジもしくはトリアルキルアミン(例、
メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロ
ピルアミンジプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチ
ルアミン、第2級ブチルアミン、第3級ブチルアミン、
アミルアミン、第2級アミルアミン、第3級アミルアミ
ン、ヘキシルアミンなど)、アルコール性水酸基を有す
るジもしくはトリアルコールアミン(例、トリエタノー
ルアミン、トリイソプロパノールアミン、ジエタノール
アミンなど)などが挙げられる。澱粉に対する架橋剤の
添加量は架橋剤の分子量や原料澱粉によって差があるも
のの、約0.01〜5重量%、好ましくは0.01〜1
重量%の範囲で適宜選択できる。架橋された澱粉は架橋
剤の量に応じて澱粉の膨潤の度合が変わる。本願では架
橋反応の程度を膨潤度として表す。膨潤度の測定は、以
下の通りである。無水換算試料0.15gを電解液(塩
化亜鉛10部、塩化アンモニウム26部、イオン交換水
64部を溶解後、濾過したもの)15mlを添加し、分
散後、直ちによく沸騰した湯浴中で5分間加熱し、冷却
後、再度分散し10mlのメスシリンダーに正確に入
れ、室温で静置後18時間の沈澱層(ml)を膨潤度と
する。
【0012】上記の範囲で架橋剤を使用し、膨潤度が
1.5〜6.0、好ましくは2.0〜5.0の範囲にな
るように架橋反応を行うことが好ましい。膨潤度が2.
0を下回る場合、冷水での膨潤が抑制され、ペースト状
にならず、一方、膨潤度が5.0を上回る場合、ペース
トの曳糸性が強調され、ペースト状食品としての食感が
損なわれてしまう。
【0013】架橋エーテル化反応は、上述の澱粉を、水
単独又は水と有機溶媒(例、アルコールなど)との混合
溶媒に懸濁し、上述の架橋剤およびエーテル化反応試薬
をアルカリ触媒の存在下で反応させることにより行う。
この反応は、pHを10〜13に維持しながら、10〜
50℃にて攪拌することによって行う。使用するアルカ
リ触媒および架橋剤の添加量は、先ほどの架橋反応と同
様である。また澱粉に対するエーテル化剤の添加量は、
0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲
で適宜選択できる。この場合、エーテル化反応の程度を
示す置換度(無水グルコース1分子当たりの官能基の
数、以後D.S.とする)は0.002〜0.4、好ま
しくは0.05〜0.2の範囲になる。D.S.が0.
02を下回る場合、長期低温保存時の安定性に支障が生
じ、0.2を上回った場合では、製造コストが高くなる
割には効果にあまり差が出ないという問題がある。ま
た、D.S.が高くなると、ペーストに曳糸性が生じて
くるが、膨潤度を低くすることによって、食感の適した
ペーストにすることが出来る。
【0014】架橋エステル化反応は、上述の澱粉を、水
単独又は水と有機溶媒(例、アルコールなど)との混合
溶媒に懸濁し、上述の架橋剤で架橋反応を行った後、エ
ステル化反応試薬をアルカリ触媒の存在下で反応させる
ことにより行う。エステル化反応は、pHを7〜10に
維持しながら、10〜50℃にて攪拌することによって
行う。使用するアルカリ触媒および架橋剤の添加量は、
先ほどの架橋反応と同様である。また澱粉に対するエス
テル化剤の添加量は、0.1〜20重量%、好ましくは
1〜10重量%の範囲で適宜選択できる。この場合、エ
ステル化反応を示すD.S.は0.002〜0.3、好
ましくは0.015〜0.15の範囲になる。D.S.
が0.015を下回る場合、長期低温保存時の安定性に
支障が生じ、0.15を上回った場合では、製造コスト
が高くなる割には効果にあまり差が出ないという問題が
ある。また、D.S.が高くなると、ペーストに曳糸性
が生じてくるが、膨潤度を低くすることによって、食感
の適したペーストにすることが出来る。
【0015】本発明における微粉砕アルファー化は、常
法に従って、ダブル式あるいはシングル式のドラムドラ
イヤー、あるいはエクストルーダー(一軸あるいは二
軸)で、乾燥粉末化することにより製造される。水分散
液の濃度は、実際のドラムドライヤーまたはエクストル
ーダーの運転条件に応じて適宜選択できるが、通常ドラ
ムドライヤーの場合30〜60%、エクストルーダーの
場合10〜50%とすることが好ましい。また、ドラム
ドライヤーやエクストルーダーの運転条件には特に制約
がなく、通常の温度、圧力、回転数、ロールスリット幅
が採用でき、使用澱粉によって適宜調整できる。また、
得られたアルファー化澱粉は、篩別機により粒径が15
0μm以下になるように微粉砕され、加熱しなくても舌
触りのなめらかなペーストを調製することが出来る。一
方、粒径が150μmより大きくなると、ペーストにし
た時の舌触りがざらついてしまう。
【0016】
【作用】このようにして生成された微粉砕アルファー化
変性澱粉は、食品用ペースト素材として用いることが出
来る。つまり、各種食品素材を配合して最終的にペース
トに仕上げた後、長期間低温保存してもゲル化せず、ま
たシネリシスを発生せず透明性に優れ、温度変化による
稠度変化が少ない。また、微粉砕アルファー化されてい
るので大規模な加熱装置等を必要とせずに大量生産で
き、食したときの舌触りも非常になめらかなものとな
る。
【0017】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。以下の実施例て用いる「部」は、特に示さない限り
重量部を示す。 実施例1 水120部に水酸化ナトリウム0.4部、塩化ナトリウ
ム1部を溶かし、馬鈴薯澱粉100部を懸濁し、トリメ
タリン酸ナトリウム0.7部を投入し、30℃で16時
間反応した。その後、pHを6.0に中和し脱水、洗
浄、乾燥を行い、リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。この時
の澱粉の膨潤度は2.3であった。 実施例2 実施例1において、水酸化ナトリウムを炭酸ナトリウム
にした以外は実施例1と同様にして、リン酸架橋馬鈴薯
澱粉を得た。このときの膨潤度は2.4であった。 実施例3 実施例1において、馬鈴薯澱粉をタピオカ澱粉にした以
外は実施例1と同様にして、リン酸架橋タピオカ澱粉を
得た。このときの膨潤度は2.2であった。 実施例4 実施例1において、馬鈴薯澱粉をモチトウモロコシ澱粉
にした以外は実施例1と同様にして、リン酸架橋モチト
ウモロコシ澱粉を得た。このときの膨潤度は2.4であ
った。
【0018】実施例5 実施例1において、トリメタリン酸ナトリウムの投入量
を0.3部にした以外は実施例1と同様にして、リン酸
架橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの膨潤度は3.6であ
った。 実施例6 実施例1において、トリメタリン酸ナトリウムの投入量
を0.2部にした以外は実施例1と同様にして、リン酸
架橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの膨潤度は4.8であ
った。
【0019】実施例7 水120部に水酸化ナトリウム0.5部、塩化ナトリウ
ム1部を溶かし、馬鈴薯澱粉100部を懸濁し、エピク
ロルヒドリン0.01部を投入し、30℃で16時間反
応した。その後、pHを6.0に中和し脱水、洗浄、乾
燥を行い、ヒドロキシプロピル架橋馬鈴薯澱粉を得た。
この時の澱粉の膨潤度は2.5であった。
【0020】実施例8 水120部に水酸化ナトリウム1部、硫酸ナトリウム3
0部を溶かし、馬鈴薯澱粉100部を懸濁し、トリメタ
リン酸ナトリウム0.04部、プロピレンオキサイド7
部を投入し、40℃で16時間反応した。その後、pH
を6.0に中和し脱水、洗浄、乾燥を行い、ヒドロキシ
プロピルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。この
時の澱粉の膨潤度は2.3、ヒドロキシプロピル基の
D.S.(以下、D.S.(HP)とする)は0.17
であった。 実施例9 実施例8において、馬鈴薯澱粉をタピオカ澱粉にした以
外は実施例8と同様にして、ヒドロキシプロピルエーテ
ル化リン酸架橋タピオカ澱粉を得た。このときの膨潤度
は2.5、D.S.(HP)は0.14であった。 実施例10 実施例8において、馬鈴薯澱粉をモチトウモロコシ澱粉
にした以外は実施例8と同様にして、ヒドロキシプロピ
ルエーテル化リン酸架橋モチトウモロコシ澱粉を得た。
このときの膨潤度は2.4、D.S.(HP)は0.1
7であった。
【0021】実施例11 実施例8において、トリメタリン酸ナトリウムの投入量
を0.02部にした以外は実施例8と同様にして、ヒド
ロキシプロピルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得
た。このときの膨潤度は3.4、D.S.(HP)は
0.17であった。 実施例12 実施例8において、トリメタリン酸ナトリウムの投入量
を0.01部にした以外は実施例8と同様にして、ヒド
ロキシプロピルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得
た。このときの膨潤度は4.7、D.S.(HP)は
0.18であった。
【0022】実施例13 実施例8において、プロピレンオキサイドの投入量を4
部にした以外は実施例8と同様にして、ヒドロキシプロ
ピルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。このとき
の膨潤度は2.1、D.S.(HP)は0.1であっ
た。 実施例14 実施例8において、プロピレンオキサイドの投入量を1
0部にした以外は実施例8と同様にして、ヒドロキシプ
ロピルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。このと
きの膨潤度は4.2、D.S.(HP)は0.24であ
った。
【0023】実施例15 水30部とエタノール90部の混合溶媒に水酸化ナトリ
ウム1部を溶かし、馬鈴薯澱粉100部を懸濁し、トリ
メタリン酸ナトリウム0.04部、モノクロル酢酸ナト
リウム10部を投入し、40℃で16時間反応した。そ
の後、pHを6.0に中和し脱水、洗浄、乾燥を行い、
カルボキシメチルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得
た。この時の澱粉の膨潤度は2.3、カルボキシメチル
基の置換度(以下、D.S.(CM)とする)は0.1
2であった。 実施例16 実施例15において、馬鈴薯澱粉をタピオカ澱粉にした
以外は実施例15と同様にして、カルボキシメチルエー
テル化リン酸架橋タピオカ澱粉を得た。このときの膨潤
度は2.5、D.S.(CM)は0.10であった。 実施例17 実施例15において、馬鈴薯澱粉をモチトウモロコシ澱
粉にした以外は実施例15と同様にして、カルボキシメ
チルエーテル化リン酸架橋モチトウモロコシ澱粉を得
た。このときの膨潤度は2.4、D.S.(CM)は
0.10であった。
【0024】実施例18 実施例15において、トリメタリン酸ナトリウムの投入
量を0.02部にした以外は実施例15と同様にして、
カルボキシメチルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得
た。このときの膨潤度は3.8、D.S.(CM)は
0.10であった。 実施例19 実施例15において、トリメタリン酸ナトリウムの投入
量を0.01部にした以外は実施例15と同様にして、
カルボキシメチルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得
た。このときの膨潤度は4.9、D.S.(CM)は
0.11であった。
【0025】実施例20 実施例15において、モノクロル酢酸ナトリウムの投入
量を12部にした以外は実施例15と同様にして、カル
ボキシメチルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。
このときの膨潤度は2.0、D.S.(CM)は0.1
2であった。 実施例21 実施例15において、モノクロル酢酸の投入量を15部
にした以外は実施例15と同様にして、カルボキシメチ
ルエーテル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの
膨潤度は3.6、D.S.(CM)は0.2であった。
【0026】実施例22 水120部に水酸化ナトリウム0.4部、塩化ナトリウ
ム1部を溶かし、馬鈴薯澱粉100部を懸濁し、トリメ
タリン酸ナトリウム0.2部を投入し、30℃で16時
間反応した。その後、無水酢酸を5部投入し、pHを水
酸化ナトリウムで8.0〜8.5に調整しながら30℃
で6時間反応し、その後pHを6.0に中和し脱水、洗
浄、乾燥を行い、酢酸エステル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉
を得た。この時の澱粉の膨潤度は2.3、アセチル基の
置換度(以下、D.S.(Ac)とする)は0.07で
あった。 実施例23 実施例22において、馬鈴薯澱粉をタピオカ澱粉にした
以外は実施例22と同様にして、酢酸エステル化リン酸
架橋タピオカ澱粉を得た。このときの膨潤度は2.5、
D.S.(Ac)は0.06であった。 実施例24 実施例22において、馬鈴薯澱粉をモチトウモロコシ澱
粉にした以外は実施例22と同様にして、酢酸エステル
化リン酸架橋モチトウモロコシ澱粉を得た。このときの
膨潤度は2.4、D.S.(Ac)は0.07であっ
た。
【0027】実施例25 実施例22において、トリメタリン酸ナトリウムの投入
量を0.15部にした以外は実施例22と同様にして、
酢酸エステル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。このとき
の膨潤度は3.1、D.S.(Ac)は0.07であっ
た。 実施例26 実施例22において、トリメタリン酸ナトリウムの投入
量を0.1部にした以外は実施例22と同様にして、酢
酸エステル化リン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの
膨潤度は4.1、D.S.(Ac)は0.08であっ
た。
【0028】実施例27 実施例22において、無水酢酸の投入量を3部にした以
外は実施例22と同様にして、酢酸エステル化リン酸架
橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの膨潤度は2.4、D.
S.(Ac)は0.04であった。 実施例28 実施例22において、無水酢酸の投入量を8部にした以
外は実施例22と同様にして、酢酸エステル化リン酸架
橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの膨潤度は3.4、D.
S.(Ac)は0.09であった。
【0029】実施例29 水120部に馬鈴薯澱粉100部を懸濁し、無水酢酸を
4部、アジピン酸架橋剤(アジピン酸:無水酢酸=1:
4を90℃以上で1時間加熱し、冷却したもの)を1部
投入し、pHを水酸化ナトリウムで8.0〜8.5に調
整しながら30℃で6時間反応し、その後pHを6.0
に中和し脱水、洗浄、乾燥を行い、酢酸エステル化アジ
ピン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。この時の澱粉の膨潤度は
2.3、D.S.(Ac)は0.07であった。 実施例30 実施例29において、馬鈴薯澱粉をタピオカ澱粉にした
以外は実施例29と同様にして、酢酸エステル化アジピ
ン酸架橋タピオカ澱粉を得た。このときの膨潤度は2.
5、D.S.(Ac)は0.06であった。 実施例31 実施例29において、馬鈴薯澱粉をモチトウモロコシ澱
粉にした以外は実施例29と同様にして、酢酸エステル
化アジピン酸架橋モチトウモロコシ澱粉を得た。このと
きの膨潤度は2.4、D.S.(Ac)は0.07であ
った。
【0030】実施例32 実施例29において、アジピン酸架橋剤の投入量を0.
5部にした以外は実施例29と同様にして、酢酸エステ
ル化アジピン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの膨潤
度は3.5、D.S.(Ac)は0.07であった。 実施例33 実施例29において、アジピン酸架橋剤の投入量を0.
3部にした以外は実施例29と同様にして、酢酸エステ
ル化アジピン酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの膨潤
度は4.2、D.S.(Ac)は0.08であった。
【0031】実施例34 実施例29において、無水酢酸の投入量を2部にした以
外は実施例29と同様にして、酢酸エステル化アジピン
酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの膨潤度は2.4、
D.S.(Ac)は0.04であった。 実施例35 実施例29において、無水酢酸の投入量を8部にした以
外は実施例29と同様にして、酢酸エステル化アジピン
酸架橋馬鈴薯澱粉を得た。このときの膨潤度は3.9、
D.S.(Ac)は0.09であった。
【0032】実施例36 実施例1から35までの変性澱粉を1.2倍量の水に懸
濁し、各々ダブル型ドラムドライヤー(蒸気内圧5.5
kg/cm、ドラム径1.2m、回転数約0.85r
pm)で乾燥粉末化し、200メッシュの篩で微粉砕を
行った。これらの微粉砕アルファー化澱粉を用いて、以
下の処方でクリームを作成し粘度測定(作成直後、1日
後)を行った。 (処方) 砂糖 25g 左記の混合物を泡立て器で アルファー化澱粉 20g 約10分間攪拌する。 食塩 0.4g 牛乳 155g 結果を表1、2に示した。
【表1】
【表2】 比較例1 比較として、原料の馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、モチト
ウモロコシ澱粉を実施例36と同様の条件で乾燥粉末化
した後、200メッシュの篩で微粉砕を行った。これら
のアルファー化澱粉を用いて、実施例36と同様に、ク
リームの粘度測定を行い、結果を表3に示した。
【表3】
【0033】実施例37 実施例1、8、15、22、29の変性澱粉を実施例3
6と同様の条件で乾燥粉末化した後、200メッシュの
篩で微粉砕を行ったアルファー澱粉を用いて、以下の処
方で実際にカスタードクリームを作成し、食感試験を行
ったところ、すべて、非常に舌触りのなめらかなクリー
ムであり、また冷蔵保存を行ってもシネリシスを起こさ
なかった。一方、比較例1で作成した原料のアルファー
化澱粉ではシネリシスを起こした。 上記の混合物を泡立て器で約10分間攪拌する。
【0034】
【発明の効果】本発明の製造方法により製造された微粉
砕アルファー化変性澱粉は、長期間低温保存してもゲル
化せず、またシネリシスを発生せず透明性に優れ、温度
変化による稠度変化が少なく、食品用ペースト素材とし
て用いることが出来る。微粉砕アルファー化されている
ので大規模な加熱装置等を必要とせずに大量生産でき、
食したときの舌触りも非常になめらかなものとなる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉砕アルファー化された、架橋澱粉、
    架橋エーテル化澱粉および架橋エステル化澱粉のうち、
    少なくとも1種以上からなる食品用変性澱粉。
  2. 【請求項2】 該食品用変性澱粉の粒径が150μm以
    下、膨潤度が2.0〜5.0、エーテル化の置換度が
    0.05以上、エステル化の置換度が0.03以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の食品用変性澱粉。
  3. 【請求項3】 該食品用変性澱粉のうち、架橋澱粉がリ
    ン酸架橋またはヒドロキシプロピル架橋澱粉であること
    を特徴とする請求項1記載の食品用変性澱粉。
  4. 【請求項4】 該食品用変性澱粉のうち、架橋エーテル
    化澱粉がヒドロキシアルキルエーテル化リン酸架橋澱
    粉、ヒドロキシアルキルエーテル化ヒドロキシプロピル
    架橋澱粉、カルボキシアルキルエーテル化ヒドロキシプ
    ロピル架橋澱粉、またはカルボキシアルキルエーテル化
    リン酸架橋澱粉であることを特徴とする請求項1記載の
    食品用変性澱粉。
  5. 【請求項5】 該食品用変性澱粉のうち、架橋エステル
    化澱粉が酢酸エステル化リン酸架橋澱粉、酢酸エステル
    化ヒドロキシプロピル架橋澱粉、または酢酸エステル化
    アジピン酸架橋澱粉であることを特徴とする請求項1記
    載の食品用変性澱粉。
  6. 【請求項6】 食品用ペースト原料に請求項1記載の食
    品用変性澱粉を配合したペースト状食品。
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