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JPH09259384A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

Info

Publication number
JPH09259384A
JPH09259384A JP6279696A JP6279696A JPH09259384A JP H09259384 A JPH09259384 A JP H09259384A JP 6279696 A JP6279696 A JP 6279696A JP 6279696 A JP6279696 A JP 6279696A JP H09259384 A JPH09259384 A JP H09259384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
sensor
piezoelectric
sensor modules
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6279696A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Adachi
日出夫 安達
Takuya Imahashi
拓也 今橋
Hisashi Nishimura
西村  久
Mineyuki Maezawa
峰雪 前沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP6279696A priority Critical patent/JPH09259384A/ja
Publication of JPH09259384A publication Critical patent/JPH09259384A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、複数のセンサ用いたシステムの場
合にどのセンサがどの様なセンシングをしているかを、
小さな寸法、少ない配線数で効率よく、しかも高い信頼
性で検出することが出来る信号処理装置を提供する。 【解決手段】 本発明によると、圧電振動子を用いた複
数のセンサモジュールと、これら複数のセンサモジュー
ルとは遠隔的に配置された制御部と、前記複数のセンサ
モジュールと前記制御部との間の通信を可能とする信号
伝送線とからなる信号処理装置であって、前記制御部
に、前記複数のセンサモジュールのうちの一つを選択す
るためのアドレス信号発生手段を有すると共に、前記複
数のセンサモジュールのそれぞれに、互いに異なる中心
周波数を有するフィルタリング手段を有することを特徴
とした信号処理装置が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子からなる
複数のセンサモジュールを遠隔的に選択し、複数のセン
サモジュールからの信号を制御する信号処理装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、医療機器の分野に於いては、極細
内視鏡やマイクロカテーテル等の医療機器を患者の体腔
内に挿入し、低侵襲で患者の体内を診断治療する技術が
注目されて来ている。
【0003】この場合、診断治療に当たる医師にとって
は、患者の体内を開腹しない診断治療となるので、直接
患部を手で触れて触診をすることが出来なくなると言う
不具合がある。
【0004】これに対する対策として、触診の感覚をセ
ンサを通して医師に信号情報を伝達し、この情報を利用
しながら、あたかも医師が自分で直接触診しているかの
感覚で診断治療を行う医療診断技術が必要となる。
【0005】また、患者の体腔内の目的の診断治療部位
に極細内視鏡やマイクロカテーテルを挿入する際に、体
腔内壁への接触押圧で体腔内壁を傷つけることを回避す
る為に、極細内視鏡やマイクロカテーテルの外周部に複
数の圧力センサを設けた医療システムが必要とされてい
る。
【0006】本願特許出願人は特願平5−8564号や
特願平5−233038号、又は特願平5−24275
7号の明細書で、これらに対応する技術をいくつか開示
している。
【0007】これらの開示技術に於いて、極めて重要な
ことは極細内視鏡やマイクロカテーテルの外周部に複数
のセンサを設けているということであり、これによって
医師は1点のみでなく、体腔内壁のあらゆる部位をむら
無く診断治療することが出来るようになる。
【0008】しかしながら、上述の開示技術に於いて
は、複数のセンサを用いたシステムの場合にどのセンサ
がどの様なセンシングをしているかを、小さな寸法、少
ない配線数で効率よく、しかも高い信頼性で検出出来る
ようにするための信号処理装置については開示されてい
なかった。
【0009】このようなセンサとして例えば圧電振動子
が用いられる。
【0010】具体的には、圧電振動子の共振周波数が機
械的負荷の状況や、周囲の状況や化学物質の付着等で変
化することを用いているが、圧電振動子を組み込んだセ
ンサモジュールの発振出力を遠隔的に検知することによ
って、温度等の周囲の状況や化学物質の付着等を遠隔的
に無線で検知する技術が米国特許第5,339,051
号明細書に開示されている。
【0011】この技術は、図15に示す様に一種のパッ
シブビーコンシステムであって、牛や自動車等を対象と
して、マイクロ波等の電磁エネルギーを受信するアンテ
ナ262、蓄電池264、水晶圧電振動子を組み込んだ
発振回路266(図16参照)及びセンサ信号送信用ア
ンテナ268を一体化した埋め込みユニットとして構成
されている。
【0012】そして、このシステムは、送信信号の周波
数からそのユニットのID番号を照合することが出来る
と共に、その周波数の変化から対象の体温や圧力や化学
物質の付着状況を検出することが出来るようになってい
る。
【0013】このシステムではIDを照合する方法、即
ちアドレシング方法は周波数同調方式となっている。
【0014】一方、複数のセンサ信号を少ない信号伝送
線数で比較的離れた位置で遠隔的に検出し、力の分布状
態を検出する技術が「センサ技術」1990年9月号P
32〜P35に開示されている。
【0015】これは図17に示す様なMOSトランジス
タのピエゾ抵抗効果を用いた荷重検出センサを、図18
に示す様な回路構成によって共通2線式触覚センサアレ
イとして構成している。
【0016】このシステムに於いては配線は2本だけ
で、電源線(アドレス線)に5Vの直流電圧に重畳させ
て1.5〜2.7Vの範囲の状態が、0〜2.7Vの範
囲の状態になるような2種類のパルスを伝送し、この2
つの状態を2値信号として(図19参照)、この2種の
電圧の組み合わせでアドレスコード信号を形成し、この
アドレスコード内容が3相クロックによりシフトレジス
タに順次書き込まれる。
【0017】更に、予め各々のセンサに設定されている
固有のアドレス信号と比較して、両者が一致した時にセ
ンシングを開始する。
【0018】一方、荷重検出センサは、図17に示した
様にSiウェーハとパイレックスガラスを陽極接合し
て、ダイアフラムを作製し、ダイアフラムの裏面にはC
MOS技術によりダイアフラムの支持部近傍と中央のプ
レート近傍に一対のトランジスタが形成される。
【0019】ここで、プレートに荷重が作用すると、前
記両トランジスタに互いに逆極性の歪を発生し、ピエゾ
抵抗効果を介してドレイン電流が変化し、その変化量か
ら荷重の大きさが分かるというものである。
【0020】また、周波数信号を用いてセンサ信号を信
号伝送線により伝送する先行技術として特開平7−55
552号公報に開示された技術がある。
【0021】この先行技術は、船舶や橋梁等の大型構造
物の振動計測を多数点同時に行う装置に関したもので、
図20に示す様な構成によって振動計測点数を多くとっ
て計測精度を保つというものである。
【0022】この先行技術に於ける構成は以下のように
なっている。
【0023】即ち、この装置は、振動を計測するn個の
振動センサ1a〜1nと、n個の増幅器3a〜3nと、
n個のA/D変換器15a〜15nと、2進数に対応す
るn個の発振器17a〜17nと,n個の切り替え器1
8a〜18nと、n個の安定化電源回路9a〜9nとか
らなる振動信号送信部を備えている。
【0024】又、この装置は、1個の受信増幅器10と
2進数に対応するn個のバンドパスフィルター19a〜
19nと、n個のバンドパスフィルター20a〜20n
と、n個のデジタル信号復調器21a〜21nと、n個
のD/A変換器22a〜22nと、1個の記録解析器4
及び1個の電源供給機からなる振動信号受信部を備えて
いる。
【0025】これによって、この先行技術に於いては、
振動信号をデジタル量に変換し、各ビットの2進数に対
応した発振周波数で搬送するため、計測精度はデジタル
量に変換するA/D変換器15a〜15nの分解能で決
まり、搬送周波数信号はデジタル信号復調器21a〜2
1nで信号が“0”か“1”かを判断することが出来る
程度の精度で良く、各計測点の周波数帯域を大幅に狭く
することが出来ると共に、最高、最低周波数の制限もな
くなり、数多くの信号を1本の伝送ケーブル8で送れる
様になるというものである。
【0026】アドレス方法は第1の先行技術と同様に周
波数同調によって行われる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明の利
用分野である医療用カテーテルや内視鏡システムでは高
い信頼性のセンサ信号の伝送技術が要求される。
【0028】しかるに、センサ信号を無線通信で遠隔的
に検出する先行技術の例として示した米国特許第5,3
39,051号では、実用時にいくつかの解決すべき技
術的課題を有している。
【0029】その第1の技術的課題は、圧力センサーと
して用いたとき、特に留意する必要のある問題で、発振
回路の安定性に関してである。
【0030】この発振回路は図16に示した様な圧電振
動子の等価インダクタンスを利用したコルピッツ発振回
路を形成している。
【0031】一般に、圧電振動子は圧力負荷が加わる
と、圧電振動子の位相の等価インダクタンス領域、即ち
位相のプラス領域が減り、あるところで発振が停止する
場合がある。
【0032】このことは、センシングの非線形性やダイ
ナミックレンジの狭縮につながり,センサとしての信頼
性にとって好ましくないものである。
【0033】また、第2の技術的課題は回路への電源供
給に関する問題である。
【0034】つまり、この先行技術では、電磁放射エネ
ルギーをアンテナを介して授受し、この電力を貯蔵する
システムになっているが、実際には常にアンテナを介し
て最良の授受状態を安価に常時確保することは極めて難
しいことであり、実用的では無い。
【0035】従って、センサ回路への電源供給を安定に
低コストで確実に行うと言うことが第2の技術的課題と
なる。
【0036】また、実際には、圧電振動子は生体等の対
象物に触れると共振周波数だけでなく、共振抵抗も変化
する。
【0037】この両者を同時に検出することが出来れ
ば、対象物について更に詳細な情報が得られることが分
かっていて、この両者の変化を検出して対象物のもつ複
素弾性率の実数部(弾性率)と虚数部(粘性率)を分離
する触覚センサについての技術が本出願人によって提案
されている(特願平7−252156号)。
【0038】しかし、前記米国特許第5,339,05
1号で開示されているのは、周波数情報のみの利用で、
この構成では共振抵抗の変化を利用することが出来ない
のは明らかである。
【0039】従って、この先行技術では、得られる情報
の詳細さの点で十分とは言えず、共振抵抗の変化をも検
出することが出来るセンサ回路にするというのが、第3
の技術的課題である。
【0040】更に、この先行技術は、無線によってセン
サ信号を遠隔的に伝送する方法なので空中伝播ノイズで
同じ周波数成分をもつノイズを遮蔽することが困難であ
るという第4の技術的課題がある。
【0041】これは、医療現場では、高周波メスなどの
高周波電磁ノイズを発生し易い医療機器が近くで使用さ
れる場合があり、このノイズの混信によって生体センシ
ングに誤動作があってはならないからである。
【0042】一方、複数のセンサー信号を少ない信号伝
送線で伝送するシステム例として前記した「センサ技
術」1990年9月号P32〜P35がある。
【0043】この先行技術におけるアドレス方法は、前
述した様に電源線に電圧の違いによる2値信号コードを
一定の間隔で伝送している。
【0044】従って、電源線に瞬間的なスパイクノイズ
が一つでも乗ると、その電圧値に相当したアドレスコー
ド信号として認識してしまい信頼性の高いアドレシング
が出来なくなることが予想される。
【0045】この先行技術には、この様なノイズ混信に
よる信頼性の低下を防ぐ配慮、即ち前述した第4の技術
的課題に対する解決策が施されていない。
【0046】また、この先行技術では、センサとしてド
レイン電流の変化を用いるので、消費電流が大きく電源
容量が不足し、それによってセンシングの信頼性が低下
することも予想されうる。
【0047】即ち、確実なアドレシングを行い、複数の
センサのうちの一つずつを確実に、高い信頼性でアドレ
シングを実現することが、第5の技術的課題である。
【0048】また、センサ回路の消費電力を出来うる限
り低下させるということが、第6の技術的課題である。
【0049】また、周波数信号を用いてセンサ信号の伝
送を行う先行技術として、前述した特開平7−5555
2号が有る。
【0050】しかるに、この先行技術には指定したセン
サからセンサ信号を指定したタイミングで受信部に信号
伝送させるというアドレシング制御やタイミング制御手
段については開示されていない。
【0051】また、この先行技術はセンサー利用目的が
船舶、橋梁など大型構造物の振動計測なので、センサ回
路が多少複雑で大型になっても支障はないし、センサ回
路駆動用電源は個々の送信回路に搭載しているが、特に
特別のものを必要としている訳では無い。
【0052】しかしながら、マイクロカテーテルやマイ
クロ内視鏡等の医療機器に搭載する複数のセンサモジュ
ールを駆動するためには、圧電素子周辺回路は極力小型
化、低消費電力化する必要があり、この先行技術の方式
でも前記第5、第6の技術的課題の達成は不可能であ
る。
【0053】そこで、本発明は以上のような点に鑑みて
なされたもので、上述した第1乃至第6の技術的課題を
解決するために、複数のセンサ用いたシステムの場合に
どのセンサがどの様なセンシングをしているかを、小さ
な寸法、少ない配線数で効率よく、しかも高い信頼性で
検出することが出来る信号処理装置を提供することを目
的としている。
【0054】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題を解決するために、圧電振動子を用いた複数のセンサ
モジュールと、これら複数のセンサモジュールとは遠隔
的に配置された制御部と、前記複数のセンサモジュール
と前記制御部との間の通信を可能とする信号伝送線とか
らなる信号処理装置であって、前記制御部に、前記複数
のセンサモジュールのうちの一つを選択するためのアド
レス信号発生手段を有すると共に、前記複数のセンサモ
ジュールのそれぞれに、互いに異なる中心周波数を有す
るフィルタリング手段を有することを特徴とした信号処
理装置が提供される。
【0055】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、前記センサモジュールが、その周囲やそれに
接圧する対象物の状況によって変化する共振周波数や共
振抵抗を検出する圧電振動子と、この圧電振動子によっ
て検出された共振周波数や共振抵抗の変化を電圧信号へ
変換する手段とを有することを特徴とする信号処理装置
が提供される。
【0056】さらに、本発明によると、上記課題を解決
するために、前記制御部が、前記複数のセンサモジュー
ルから出力され時系列的に合成された直流パルス列圧電
信号Ssensをセンサモジュールの数に等しいチャン
ネル数に分配する手段と、該分配された信号を更に圧電
信号の振幅成分と圧電信号の周波数成分Sに変換する
手段と、該変換された出力信号に基づいて信号処理する
手段と、信号処理した結果を呈示する手段からなること
を特徴とする記載の信号処理装置が提供される。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態につき説明する。
【0058】(第1の実施の形態)従来の圧電振動子を
センサにしたセンサ駆動回路はコルピッツ発振回路を用
いているので、ダイナミックレンジが狭くても良い場合
には何の問題も無いが、広いダイナミックレンジが必要
な場合には対応しきれない場合がある。
【0059】それは、圧電振動子の等価回路定数を回路
要素としたコルピッツ発振回路は図2の左上側のグラフ
に示した様に圧電振動子の位相角が正領域にある時即ち
図2中A,B,Cの場合のみ発振出力電圧が得られるた
めである。
【0060】一般に、無負荷状態(図2中Aの状態)の
圧電振動子の位相角は共振周波数frと反共振周波数f
aの間でのみ正となりそれ以外の周波数では負となる。
【0061】そして、負荷が加わった状態(図2中B〜
E)では、共振周波数frと反共振周波数faの間で有
っても位相角の値によっては発振状態が停止してしまう
(図2中C,D,E)。
【0062】従って、圧電振動子の等価回路定数を回路
要素としたコルピッツ発振回路の発振出力電圧は、図2
の右上側に示す様なグラフに於ける実線の様に急激に発
振出力電圧が0になってしまい、負荷が大きい領域、特
に図2の左上側に示す様なグラフに於けるC〜Eの領域
では実質的に位相角が負となっているので、コルピッツ
発振回路の発振出力が得られず、センサのダイナミック
レンジを低減させてしまっていた。
【0063】本第1の実施の形態はこの様な不具合を改
善し、複数のセンサのアドレシングを行いながら、大き
なダイナミックレンジを有するセンシングを簡単な構成
で実現することを目的としている。
【0064】以下、図1及び図2乃至図9を用いて本発
明による第1の実施の形態を説明する。
【0065】図1は、信号処理装置全体の構成を示して
おり、制御部1及びセンサモジュール51,52,…,
5i,…,5nとそれらの間の配線、即ちアドレス信号
伝送線2、センサ信号伝送線3、接地線4とを有してい
る。
【0066】以下、同一構成物については同一符号を付
して説明するものとする。
【0067】図3は、センサモジュール51,52,
…,5i,…,5nの内の一つ5iを代表的に示してい
る。
【0068】図2及び図4は、センサモジュール51,
52,…,5i,…,5nの動作原理を示している。
【0069】図5は、センサモジュールに入力される高
周波パルス列アドレス信号Saddの波形モデルを示し
ている。
【0070】図6及び図7は、この高周波パルス列アド
レス信号Saddを出力する手段とセンサ信号の信号処
理部からなる制御部1のブロック構成を示している。
【0071】図8は、前記高周波パルス列アドレス信号
Saddを出力する為に必要な一要素である高周波アド
レス信号発振回路の具体的な回路構成としてFM変調器
の構成するコルピッツ発振回路を示している。
【0072】図9は、センサモジュール51,52,
…,5i,…,5nから出力される直流パルス列圧電信
号の波形モデル図を示している。
【0073】(構成)先ず、図3に示すセンサモジュー
ル51,52,…,5i,…,5nについて説明する。
【0074】センサとなる圧電振動子88は、トランジ
スタ89のエミッタ抵抗(RE )90に並列に接続され
ている。
【0075】該トランジスタ89のベース入力にはコン
デンサ96と直流バイアス抵抗(Rb1)92,(Rb
2)93とによって直流バイアス電圧を供給するための
配線7001が接続されている。
【0076】また、このトランジスタ89は、そのコレ
クタに負荷抵抗(RL )91が接続され、この負荷抵抗
(RL )91を介してコレクタ電圧が供給される様にな
っている。
【0077】また、このトランジスタ89のコレクタか
らの出力は、コンデンサ97を経て直流成分を遮断し、
さらにダイオード107を通して直流パルス信号に変換
されて、端子98に導出される。
【0078】そして,この直流パルス信号は、端子98
に接続されたセンサ信号伝送線3を経て図1に示す制御
部1に信号伝送される。
【0079】図3において、端子95は高周波パルス列
アドレス信号Saddを入力する入力端子で、アドレス
信号伝送線2に接続される。
【0080】また、直流電源電圧供給端子Vccは、図
10(a)、または図10(b)に示す様な整流回路6
005を経てアドレス信号線2に接続されている。
【0081】次に、制御部1の構成について図6及び図
7を用いて説明する。
【0082】図6及び図7に於いて、110は矩形波1
12を出力する矩形波発生器、1141,1142,
…,114i,…,114nはバッファー回路である。
【0083】1151,1152,…,115i,…,
115nはバッファー回路1141,1142,…,1
14i,…,114nの出力電圧値に応じて特定の周波
数f1,f2,…,fi,…,fnを中心に周波数を変
化させるFM変調器で、その出力波形は参照符号116
1,1162,…,116i,…,116nで示す様な
同じ周波数変化をする高周波パルスからなる高周波パル
ス列信号となっている。
【0084】セレクター回路117は、矩形波発生器1
10による矩形波信号112からセレクターコード変換
回路119によって変換されたセレクターコード信号1
18を制御信号として、FM変調器1151,115
2,…,115i,…,115nからの出力であるn個
の同じ周波数変化をする高周波パルスからなる高周波パ
ルス列信号を一連の高周波パルス列アドレス信号Sad
dに変換する。
【0085】尚、前記FM変調器(1151…115
n)の構造は、図8に示した様に圧電振動子5001と
可変容量コンデンサ5002とを構成要素とする高周波
パルス信号を発生するコルピッツ発振回路で構成されて
いる。
【0086】一方、制御部1にはセンサからの直流パル
ス列圧電信号Ssens(121)の信号処理機能も含
まれている。
【0087】次に、図6及び図7に示した制御部1の
内、該直流パルス列圧電信号Ssens(121´)の
信号処理機能に対応した構成について記述する。
【0088】直流パルス列圧電信号121′はセンサ信
号伝送線3を経て分配器122に入力される。
【0089】そして、該分配器122は、矩形波発生回
路110による矩形波信号112から分配コード変換回
路124によって変換された分配コード123を制御信
号として、直流パルス圧電信号121′を同じパルス波
形からなるn個のパルス列信号に変換する。
【0090】該n個のパルス列信号を出力するn個の出
力端子は、それらに対応したn個の信号処理ブロック1
271′,1272′,…,127i′,…,127
n′に接続されている。
【0091】これらの信号処理ブロック1271′,1
272′,…,127i′,…,127n′は、前記し
たn個のパルス列信号のパルスピーク値を検出するピー
クディテクタ131と、このピークディテクタの出力を
ディジタル信号に変換するA/Dコンバータ133と、
このA/Dコンバータ133の出力を基に演算処理を施
し、後述する第2の演算回路1351を介して呈示装置
136に出力する第1の演算回路134とから構成され
ている。
【0092】尚、制御部1に於ける前記FM変調器(周
波数時間変化高周波パルス信号発振回路)1151,1
152,…,115i,…,115nの具体的な回路構
成については、前述した図8に示される様になってい
る。
【0093】そして、セレクター回路117から出力さ
れる高周波パルス列アドレス信号Saddは、図5
(a)に示す様に互いに異なる周波数帯域とパルス幅t
wを持つ個々の高周波パルスSadd(1) ,Sadd
(2) ,…,Sadd(i) ,…,Sadd(n) を時間的に
tdの時間幅をおいて連結した信号である。
【0094】ここで、高周波パルス列アドレス信号Sa
ddについて、個々の高周波パルスがn個あるのはセン
サモジュールの数、即ち、センサの数がn個あるという
場合に対応している。
【0095】前記高周波パルスSadd(i) の波形をモ
デル的に表したのが図5(b)である。
【0096】そして、この高周波パルスSadd
(i) は、その立ち上がり時刻T(85)から立ち下が
り時刻T(86)にかけて振幅が一定であると共に、
図5(c)に示す様に、その周波数も一定と成ってい
る。
【0097】(作用)次に,本第1の実施の形態の構成
による作用について記述する。
【0098】まず、図2及び図3を用いて本第1の実施
の形態のセンサモジュールの動作原理を説明する。
【0099】図2において、圧電振動子88は無負荷時
は(A)に示す様に共振抵抗ZrAが小さく、反共振抵抗
ZaAが大きく、共振周波数frAと反共振周波数faAとを
持つQm(共振尖鋭度)の大きなインピーダンス特性を
示す。
【0100】これに負荷が加わると、負荷が大きくなる
に従って(B)〜(E)の個々のインピーダンス特性を
示す。
【0101】負荷の異なる各状態間の共振抵抗の変化Δ
Zr =ZrA−ZrB、ΔZr =ZrA−ZrCは、負荷が粘弾
性体対象物の場合、その粘弾性体の粘弾性特性に関係
し、これを1つの特性として表現するタッチセンサとし
て用いることが出来る。
【0102】以上の様な図2に示すインピーダンス特性
から、振幅が一定の高周波信号に対し、圧電振動子88
のインピーダンスは、負荷を加えることによって変化す
ることがわかる。
【0103】この圧電振動子88のインピーダンスの変
化が負荷の印加によって起こると、図3に示すセンサモ
ジュールの端子95に振幅Vin、周波数finを有した高
周波パルス信号を入力することによって、コンデンサ
(Cc2)97の出力端には、以下の式で示される様な 振幅Vout =Vin×RL/(RE//Z)、 周波数fout =fin なる高周波増幅出力が得られる。
【0104】この高周波増幅出力の振幅Vout は、負荷
を印加しない時に比べ負荷を印加した時において、負荷
印加による圧電振動子88のインピーダンスの増加に対
応して上記の式に従って小さくなる。
【0105】従って、この高周波増幅出力の振幅Vout
の変化を検出することによって圧電振動子88のインピ
ーダンスZの変化が分かり、この圧電振動子88のイン
ピーダンスZの変化から負荷の印加の状態を判断するこ
とが出来ることになる。
【0106】実際には、本第1の実施の形態で必要なの
は、高周波増幅出力の振幅成分のみなので、コンデンサ
97の出力をダイオード107に通過させたあとの直流
パルス信号を端子98から取り出してセンサ信号伝送線
3に伝送する。
【0107】このダイオード107による直流パルス信
号への変換処理は,高周波パルスの振幅成分のみを取り
出すのに用いるだけで無く、複数のセンサモジュールか
らのセンサ信号が互いに逆流しあうことを防ぎ、センサ
信号間のクロストークを避けることにも寄与しているこ
とは容易に推測出来ることである。
【0108】この第1の実施の形態に対応した図6及び
図7に示す制御部1の動作を以下に記述する。
【0109】矩形波発生器110によって得られる矩形
波112は、分岐されて、直接バッファー回路114
1,1142,…,114i,…,114nへ入力され
る。
【0110】そして、これらのバッファー回路114
1,1142,…,114i,…,114nの出力信号
は、FM変調器1151,1152,…,115i,
…,115nに入力される。
【0111】すると、これらのFM変調器1151,1
152,…,115i,…,115nからの出力は、そ
れぞれ互いに異なる周波数f1,f2,…,fi,…,
fnを有した矩形高周波パルス列信号1161,116
2,…,116i,…,116nの様になり、セレクタ
回路117に入力される。
【0112】このセレクタ回路117では、前記矩形波
発生器110によって得られる矩形波112を基にセレ
クターコード変換回路119を経て入力されるセレクタ
信号118に従って、互いに異なる周波数f1,f2,
…,fi,…,fnからなる矩形高周波パルス信号が連
なった高周波パルス列アドレス信号Sadd(12
0′)に変換する。
【0113】この高周波パルス列アドレス信号Sadd
(120′)は、アドレス信号伝送線2を経て、更に、
図3にその一つを示した各センサモジュール51,5
2,…,5i,…,5nに供給される。
【0114】そして、ある時刻に於いて、全てのセンサ
モジュール51,52,…,5i,…,5nに、周波数
fiの高周波パルスが入力されたとすると、その時には
共振周波数fiの圧電振動子88を有したセンサモジュ
ール5iのみから大きな増幅出力が得られる。
【0115】また、他の時刻では、他の一つのセンサモ
ジュールからの増幅出力が大きくなるので、その結果、
センサ信号伝送線3には図示の様な直流パルス列圧電信
号121′が得られ、制御部1の分配器122に入力さ
れる。
【0116】この分配器122に入力された直流パルス
列圧電信号121′は、矩形波112の分岐信号125
を分配コード変換回路124によって変換した分配コー
ド信号123によって分配されることにより、センサモ
ジュールの数nに対応した同一の周波数をもつパルスか
らなる直流パルス列信号となる。
【0117】そして、この直流パルス列信号は、それぞ
れn個の信号処理回路127i′…127n′に入力さ
れて、それらの各パルスのピーク値がピークディテクタ
131によって検出される。
【0118】そして、その検出信号は、A/Dコンバー
タ133によってディジタル信号に変換された後、第1
の演算回路134で処理された個々の結果が、総合的に
第2の演算回路1351で演算され、呈示装置136を
駆動するのに供される。
【0119】(効果)以上説明した様に、この第1の実
施の形態によると、互いに異なる共振周波数を有する圧
電振動子を用いた複数のセンサモジュールと制御部とを
信号伝送線で接続し、前記各共振周波数に等しい互いに
異なる周波数を有した高周波パルスを連結した高周波パ
ルス列アドレス信号を制御部から発信することによっ
て、目的とするセンサモジュールを高い信頼性で選択す
ることが出来ると共に、そのセンサモジュールのセンサ
信号を直流パルス列信号として制御部に伝送して信号処
理することにより、どのセンサがどの様なセンシングを
しているのかが遠隔的にリアルタイムで簡単に分かり、
しかもセンサモジュールはコルピッツ発振回路を使用し
ない簡単な構成なので前述した全ての技術的課題を解決
することが出来ることになる。
【0120】(第2の実施の形態)前述したように、本
発明の第1の実施の形態によって従来技術が有する不具
合を改善し、且つ、センサモジュールを簡単な構成で実
現することが出来るようになった。
【0121】ところで、第1の実施の形態は圧電振動子
のインピーダンスの値に対応した信号のみを検出対象と
している。
【0122】この場合でも、負荷の有無の検出等に用い
られる圧覚センサやタッチセンサとしては十分である。
【0123】しかるに、それでは高度の医療診断を行う
には情報が不十分であるので、圧電振動子のインピーダ
ンスの変化を共振周波数の変化分と共振抵抗の変化分と
に分離して検出し、この両検出量から負荷となる粘弾性
体対象物の弾性特性と粘性特性とを分離して検出するこ
とが出来る様にすればより好ましい。
【0124】第2の実施の形態は、この様な必要性に対
応した発明であり、その構成は第1の実施の形態と共通
する部分が多い。
【0125】先ず、第1の実施の形態と共通しているセ
ンサモジュールを示した図3と本第2の実施の形態によ
る制御部1の構成を示す図11及び図12と、アドレス
信号波形を示す図13を用いて本第2の実施の形態の構
成について説明する。
【0126】(構成)本第2の実施の形態の構成におけ
る制御部1の構成で第1の実施の形態と異なるのは、F
M変調器1151,1152,…,115i,…,11
5nに入力する波形が異なるのと、信号処理回路127
1,1272,…,127i,…,127nにカウンタ
ー回路129、クロック信号発生器128、デコーダ1
30が余分に付加されているだけであるので、同一の回
路には同一の符号を用いて記述する。
【0127】第2の実施の形態の構成におけるセンサモ
ジュール51,52,…,5i,…,5nは第1の実施
の形態による図3と同一である。
【0128】図2及び図4の動作原理を示す図も第1の
実施の形態と同一である。
【0129】図13は前記センサモジュール51,5
2,…,5i,…,5nに入力される高周波パルス列ア
ドレス信号Saddを示す。
【0130】図8は制御部1に構成される前記高周波パ
ルス列アドレス信号Saddを出力する手段の内の一要
素であるコルピッツ発振回路からなるFM変調器を示
し、図11及び図12に示すFM変調器1151,11
52,…,115i,…,115nの実際の回路構成を
示している。
【0131】図11及び図12は、前記高周波パルス列
アドレス信号Saddを出力する回路と前記センサモジ
ュールから出力される図14に示す直流パルス列圧電信
号Ssensを入力して信号処理し、呈示装置等に出力
する回路を搭載した制御部を示している。
【0132】以下これらの図を用いて説明する。
【0133】図3はセンサモジュールを示しているが、
第1の実施の形態と重複する構成についての詳細な説明
は省略する。
【0134】高周波パルス列アドレス信号Saddは,
図13(a)に示す様に異なる周波数帯域と等しいパル
ス幅twを持つ個々の高周波パルスSadd(1) ,Sa
dd(2) ,…,Sadd(i) ,…,Sadd(n) を時間
的にtdなる時間幅をおいて連結した信号である。
【0135】ここで、個々の高周波パルスがn個あるの
はセンサモジュールの数、即ち、センサの数がn個ある
という場合に対応している。
【0136】前記高周波パルスの内、代表してSadd
(i) の波形をモデル的に表したのが図13(b)であ
る。
【0137】この高周波パルスは、その立ち上がり時刻
T1(85)から立ち下がり時刻T2(86)にかけて
その振幅が一定で、図13(c)に参照符号87として
示す様に、その周波数がfi−Δfiからfi+Δfi
へ連続的に変化する信号と成っている。
【0138】高周波パルス列アドレス信号Saddは、
図11及び図12に示した制御部1のFM変調器115
1,1152,…,115i,…,115nによって発
生される。
【0139】図11及び図12に於いて、第1の実施の
形態と重複する構成についての詳細な説明は省略する。
【0140】本第2の実施の形態に於いては、矩形波1
12を出力する矩形波発生器110に後続して矩形波1
12に同期して間欠鋸波113を発生させる鋸波発生器
111が付加されているのが、第1の実施の形態と異な
る。
【0141】この鋸波発生器111に後続する回路は、
第1の実施の形態と同一である。
【0142】セレクター回路117は、矩形波発生器1
10による矩形波信号112からセレクターコード変換
回路119によって変換されたセレクターコード信号1
18を制御信号として、n個の、同じ周波数変化をする
高周波パルスからなる高周波パルス列信号を一連の高周
波パルス列アドレス信号Saddに変換する。
【0143】尚、先にも述べたが前記FM変調器115
1…115nの構造は図8に示した様に、圧電振動子5
001と可変容量コンデンサ5002を構成要素とする
高周波パルス信号を発生するコルピッツ発振回路で構成
されている。
【0144】一方、制御部1には直流パルス列圧電信号
Ssens(121)の信号処理機能も含まれている
が、分配器122のn個の出力配線の構成までは第1の
実施の形態と同じである。
【0145】以下に、第1の実施の形態の構成と異なる
構成となっている信号処理ブロック1271,127
2,…,127i,…,127nについて記述する。
【0146】これらの信号処理ブロック1271,12
72,…,127i,…,127nは、分配器122の
出力である前記同じパルス波形からなるn個のパルス列
信号のパルスピーク値を検出するピークディテクタ13
1と、このピークディテクタ131の出力をディジタル
信号に変換するA/Dコンバータ133と、前記同じパ
ルス波形からなるn個のパルス列信号のピーク時刻か
ら、矩形波112の立ち上がり時刻Tまでの時間をカ
ウントするカウンター回路129と、時間をカウントす
る為のクロック信号発生器128と、このカウンター回
路129のABCD出力を後述する第1の演算回路13
4ための入力信号に変換するデコーダ130と、これら
2系統の出力を基に演算処理を施し、それらの複数のセ
ンサ信号を統合して信号処理する第2の演算処理回路1
341への入力信号を出力する第1の演算回路134と
から構成されている。
【0147】(作用)次に,本第2の実施の形態の構成
による作用について記述する。
【0148】先ず、図2,3及び4を用いて本第2の実
施の形態のセンサモジュール51,52,…,5i,
…,5nの動作原理を説明する。
【0149】図2に於いて、圧電振動子88は、無負荷
時(Aの状態)は(A)に示す様に共振抵抗ZrAが小さ
く反共振抵抗ZaAが大きく共振周波数frAを持つQm
(共振尖鋭度)の大きなインピーダンス特性を示す。
【0150】これに負荷が加わると、圧電振動子88
は、負荷が大きくなるに従って(B)〜(E)の順のイ
ンピーダンス特性を示す。
【0151】負荷の異なる各状態間の共振周波数の変化
ΔfrB=frA−frB,ΔfrC=frA−frC,…や反共振
周波数の変化ΔfaB=faA−faB,ΔfaC=faA−fa
C,…または共振抵抗の変化ΔZrB=ZrA−ZrB,ΔZr
C=ZrC−ZrC,…,反共振抵抗の変化ΔZaB=ZaA−
ZaB,ΔZaC=ZaC−ZaC,…は、負荷が粘弾性体対象
物の場合、その粘弾性体の機械的インピーダンスの実数
部と虚数部に関係し、さらに、これら両特性Δf、ΔZ
r から計算で粘弾性体の弾性率、粘性率を分離して表現
出来るようになることを本発明者らは特願平7−252
156号で述べている。
【0152】これら両特性Δf、ΔZr の一方、又は両
者の絶対値をとる等して1つの特性として表現するとタ
ッチセンサとして用いることも出来ることは容易に推測
出来ることである。
【0153】以上のインピーダンス特性から、周波数と
振幅が一定の高周波信号に対し圧電振動子88のインピ
ーダンスは負荷を加えることによって変化するが、この
変化量は、前述した説明で分かる通り、共振周波数の変
化による分と、共振抵抗の変化による分との両方の効果
によることが分かる。
【0154】この両方の効果によるインピーダンスの変
化が負荷の印加によって起こると、図3に示す回路の端
子95に振幅Vin,周波数finを有した高周波パルス信
号を入力することによって、コンデンサ(Cc2)97の
出力端には、以下の式で示される様な 振幅Vout =Vin×RL/(RE//Z)、 周波数fout =fin なる高周波増幅出力が得られる。
【0155】この高周波増幅出力の振幅Vout は、負荷
を印加しない時に比べ負荷を印加した時に於いて、負荷
印加による圧電振動子のインピーダンスの増加に対応し
て上記の式に従って小さくなる。
【0156】従って、この高周波増幅出力の振幅Vout
の変化を検出することによって圧電振動子88のインピ
ーダンスZの変化が分かり、このインピーダンスZの変
化から負荷の印加の状態を判断することが出来ることに
なる。
【0157】ここで、振幅は一定で、前記入力周波数f
inを、図4に示した直線103の様に時刻TからT
にかけてfi−Δfiからfi+Δfiまで単調に増加
させると、圧電振動子88が無負荷状態なら図2中のA
の様に共振抵抗がZrAで共振周波数frAのインピーダン
ス特性を示すことに対応して、finがfrAに等しくなる
時刻T0 で最大振幅の高周波パルス信号を出力し、コン
デンサ97とダイオード107を経たあとの端子98に
出力される信号は、図4に示す様にピーク値ΔVを有す
る直流パルス信号104となる。
【0158】また、圧電振動子88に負荷が加わり、例
えば図2に於ける(B)の様なインピーダンス特性を示
す様になると、これに対応して端子98からの出力のピ
ーク電圧は、共振抵抗が増加してZrBになったことに対
応して小さくなり、ピーク電圧を示す時刻も印加周波数
finがfr ′(=frB)に成る時刻T′にシフトする様
になる。
【0159】同様に、圧電振動子88に共振周波数を上
昇させる負荷が加わった時には、ピーク電圧を示す時刻
は、印加周波数finがfr ″に成る時刻T″にシフトす
る様になる。
【0160】この様な直流パルス信号Ssens(1)
Ssens(2) ,…,Ssens(i ) ,…,Ssens
(n) が異なるタイミングで各センサモジュールから出力
されるので、これらを全てのタイミングで連結すること
により、図14に示す直流パルス列圧電信号Ssens
が得られる。
【0161】次に、このシフト量とピーク値を検出する
方法について、図11及び図12を用いて説明する。
【0162】この場合、ダイオード107による直流パ
ルス信号変換処理は高周波パルスの振幅成分のみを取り
出すのに用いるだけで無く、複数のセンサモジュールか
らのセンサ信号が互いに逆流しあうことを防ぎ、センサ
信号間のクロストークを避けることにも寄与しているこ
とは第1の実施の形態と同じである。
【0163】矩形波発生器110によって得られる矩形
波112を、鋸波発生器111に入力し、間欠鋸波11
3に変換する。
【0164】この間欠鋸波113をバッファー回路11
41,1142,…,114i,…,114nへ入力
し、それらのバッファー回路1141,1142,…,
114i,…,114nからの出力信号をFM変調器1
151,1152,…,115i,…,115nに入力
する。
【0165】すると、これらのFM変調器1151,1
152,…,115i,…,115nからの出力は、時
刻Tから時刻Tにかけて周波数f,f,…,f
i,…,fnを中心にf−Δfからf+Δf
−Δfからf+Δf、…fi−Δfiからf
i+Δfi,…、fn−Δfnからfn+Δfnにそれ
ぞれ変化する図13(b),(c)に示す様な信号が得
られる。
【0166】この様な高周波パルスが連結されて高周波
パルス列アドレス信号になり各センサモジュール51,
52,…,5i,…,5nへ供給されるプロセスは第1
の実施の形態に示したのと同じであるので省略する。
【0167】前記高周波パルス列アドレス信号Sadd
が、ある瞬間fi−Δfiからfi+Δfiに変化する
高周波パルスが各センサモジュール51,52,…,5
i,…,5nに入力されるとfiを共振周波数とする圧
電振動子を含んだセンサモジュール5iの出力端子に直
流パルス信号が出力される。
【0168】他の瞬間に於いては、同様にそれぞれのセ
ンサモジュール51,52,…,5nからそれぞれ対応
した直流パルス信号が出力されるので、全てのタイミン
グに亘って結合すると図14に示した様な直流パルス列
圧電信号となり、センサ信号伝送線3を経て図11及び
図12に示した制御部1に伝送され、この制御部1に配
設された分配器122に入力される。
【0169】この分配器122に入力された直流パルス
列圧電信号121は、矩形波112の分岐信号125
を、分配コード変換回路124によって変換した分配コ
ード信号123によって分配されてセンサモジュールの
数nに対応した同一の周波数をもつパルスからなる直流
パルス列信号に変換される。
【0170】次に、この直流パルス列信号を形成する1
つ1つのパルス信号に関して、時刻Tから前記ピーク
を示す時刻Tpまでの経過時間をクロック信号発生器1
28からのクロックパルスでカウントし、該カウント数
をデコーダ130で演算し易い数値に変換して第1の演
算回路134に入力する。
【0171】一方、前記ピークディテクタ131によっ
て検出されたピーク値信号はA/Dコンバータ133に
よってディジタル信号に変換され、第1の演算回路13
4に入力される。
【0172】第1の演算回路134では、これら2種類
の信号から圧電振動子88の共振周波数や共振抵抗の、
無負荷状態の共振周波数や共振抵抗に対する変化分をそ
れぞれ演算処理し、得られた共振周波数の変化量と共振
抵抗の変化から粘性係数と弾性係数とを算出する。
【0173】この様に、各センサモジュール51,5
2,…,5n毎に得られた粘性係数と弾性係数の値を全
センサモジュールに亘って総合的に第2の演算回路13
41で演算し、呈示装置駆動信号へ変換した上で呈示装
置136を駆動するのに供する。
【0174】この場合、呈示装置136とは、例えば粘
弾性対象物の粘弾性特性の2次元分布を画像として呈示
するモニター装置や、粘弾性対象物にあたかも現実に触
れているかの様な触覚を人の皮膚表面に呈示する触覚呈
示装置である。
【0175】(効果)以上の様に本第2の実施の形態に
よって、第1の実施の形態とほぼ同じ構成で粘弾性体対
象物の弾性率と、粘性率とを分離して検出、表示するこ
とが出来るようになる。
【0176】その他の効果は第1の実施の形態と同じで
ある。
【0177】尚、本発明は、これらの実施の形態に限定
されるものではなく、例えば、センサモジュールの出力
を予め設定した値を超えた時に警報やランプ点灯をした
り、センサモジュールの出力とセンサモジュールの位置
情報との関係をマップ化し、これらの特性の分布を表示
するという使い方も上記各実施の形態に記載した信号処
理方法を変更すれば実現可能となる。
【0178】ただし、この場合、センサモジュールの位
置情報はセンサモジュールの近傍にジャイロセンサを配
設したり、センサモジュールを固定したマニピュレータ
にエンコーダを配設したり、あるいはセンサモジュール
を配設したカテーテルや内視鏡の挿入距離や回転角を検
出する位置センサを挿入口に配設することが必要にな
る。
【0179】そして、これらのセンサからの出力とセン
サモジュールから得られた粘弾性体対象物の弾性係数、
粘性係数、またはこれらから計算した数値との関係をプ
ロットしてモニター等に表示することによって従来に無
い医療診断情報を得られる様になる。
【0180】以上のように、本発明を第1及び第2の実
施の形態により説明したが、本発明によれば以下のよう
な構成及び作用・効果を有する実施態様(1)乃至
(9)が得られる。
【0181】実施態様(1):全実施の形態が該当して
いる。
【0182】(構成)圧電振動子を用いた複数のセンサ
モジュールと、これら複数のセンサモジュールとは遠隔
的に配置された制御部と、前記複数のセンサモジュール
と前記制御部との間の通信を可能とする信号伝送線とか
らなる信号処理装置であって、前記制御部に、複数のセ
ンサモジュールのうちの一つを選択するためのアドレス
信号発生手段を有すると共に、前記複数のセンサモジュ
ールのそれぞれに、互いに異なる中心周波数を有するフ
ィルタリング手段を有することを特徴とした信号処理装
置。
【0183】尚、本実施態様(1)に於けるセンサモジ
ュールとは圧電振動を利用したセンサをモジュール化し
たものを指している。
【0184】また、フィルタリング手段のフィルタリン
グとは実施の形態では圧電素子とトランジスタからなる
増幅回路が兼ね備えている機能を指している。
【0185】(作用)複数のセンサモジュールから遠隔
的に配置された制御部から、前記複数のセンサモジュー
ルの内の一つを選択する信号、即ちアドレシング信号が
送信され、これによって、アドレシング信号の中心周波
数とセンサモジュールのフィルタリング手段の中心周波
数が合ったセンサモジュールが選択された状態になり、
当該センサモジュールは動作状態となり、選択されたセ
ンサモジュールのみがセンサ信号を出力する。
【0186】制御部は複数のセンサモジュールからの圧
電信号を順次受信し、信号処理する。
【0187】(効果)圧電振動子を用いたセンサは半導
体や電磁効果を用いたセンサに比較し、低消費電力化が
可能であり、前述した第6技術的課題の解決がはかれ
る。
【0188】また、複数ある圧電素子の内一つだけを選
択することが可能となり、どの圧電素子がどの様な圧電
信号を出力しているかという前述した第5の技術的課題
に対しての解決がはかれる。
【0189】また、信号伝送線を通してアドレス信号と
圧電信号の通信を行うので、信頼性の高い信号処理が可
能となる。
【0190】実施態様(2):全実施の形態が該当して
いる。
【0191】(構成)実施態様(1)に記載した信号処
理装置に於いて、前記信号伝送線は、該信号伝送線を電
磁的に遮蔽する手段を有することを特徴とした信号処理
装置。
【0192】(作用)信号伝送線が、電磁的に遮蔽する
手段によって外来電磁ノイズを遮断する構成となってい
るので、同一周波数成分を持つ電磁ノイズがあっても、
これが信号伝送線に乗ることはない。
【0193】(効果)従って、高周波メス等、電磁ノイ
ズを発生し易い医療機器が使われている近くで,本発明
による信号処理装置を用いても何ら問題が発生せず、高
い信頼性で安心して利用できる。
【0194】即ち、前述した第4の技術的課題が解決さ
れる。
【0195】実施態様(3):第2の実施の形態が該当
している。
【0196】(構成)実施態様(1)に記載したセンサ
モジュールが、その周囲や対象物の状況によって変化す
る共振周波数や共振抵抗を検出する圧電振動子と、この
圧電振動子によって検出された共振周波数や共振抵抗の
変化を電圧信号へ変換する手段とを有することを特徴と
した信号処理装置。
【0197】(作用)圧電振動子は周囲や対象物の状況
によって、共振周波数や共振抵抗が変化するので、この
変化量を検出し、検出した共振周波数や共振抵抗の変化
を電圧信号へ変換する手段によって電圧信号に変換し、
信号伝送線に出力する。
【0198】(効果)共振周波数変化と共振抵抗変化の
両方の情報が得られ、これによって前述した第3の技術
的課題が解決される。
【0199】実施態様(4):全実施の形態が該当して
いる。
【0200】(構成)実施態様(1)に記載した前記ア
ドレス信号発生手段が、異なる周波数帯域(f±Δf
,f±Δf,…,fi±Δfi,…,fn±Δf
n)を有する高周波パルス(Sadd(1) ,Sadd
(2) ,…,Sadd(i) ,…,Sadd(n) )信号を時
系列的に出力することを特徴とした信号処理装置。
【0201】尚、本実施態様(4)に於いて、高周波パ
ルス信号を時系列的に出力するとは、同一の信号伝送手
段、例えば配線や出力端子に異なる周波数を有する交流
パルスを一定の間隔、例えば数10〜数100ms程度
をおいてシリアルに出力すると言う意味である。
【0202】(作用)制御部に構成されたアドレス信号
発生手段が、異なる周波数帯域(f±Δf,f±
Δf,…,fi±Δfi,…,fn±Δfn)を有す
る高周波パルス(Sadd(1) ,Sadd(2) ,…,S
add(i) ,…,Sadd(n) )信号を時系列的に出力
すると、あるタイミングにおいて伝送されてきたアドレ
ス信号の周波数帯域がfi±Δfiの時、中心周波数f
i±Δfiのフィルタリング手段を有したセンサモジュ
ールはそのタイミングのみ圧電信号を出力する。
【0203】また、このフィルタリング手段は異なるタ
イミングで他の周波数帯域のアドレス信号が伝送されて
きても、周波数が一致しないので圧電信号を出力するこ
とは無い。
【0204】従って、高周波パルス列からなるアドレス
信号にほぼ同期して、各センサモジュールからの圧電信
号が連結したパルス列の圧電信号として得られ、信号伝
送線を経て制御部に伝送される。
【0205】尚、異なる周波数の高周波パルス信号は、
パルス巾が短かすぎると周波数の変化を検出する信頼性
が低下し、また長すぎても複数の圧電素子モジュールの
アドレスを一巡するのに時間がかかりすぎ、センシング
にかかる総時間が長くなってしまう。
【0206】(効果)以上の様に,アドレス信号は特定
の周波数を有した高周波信号の周波数の違いを利用して
いるので、圧電振動子を構成要素にしたフィルタリング
手段、即ち、ろ波回路等で一定の高い信頼性のアドレシ
ングが可能となり、ノイズに影響されない信頼性の高い
信号処理装置を提供することが出来る様になる。
【0207】実施態様(5):第1の実施の形態が該当
している。
【0208】(構成)実施態様(3)に記載した信号処
理装置に於いて、前記センサモジュールが入力信号の周
波数と、前記圧電振動子のインピーダンスの値とによっ
て出力電圧を変化させる増幅器と、該増幅器の出力を直
流変換する直流変換手段とを備えたことを特徴とした信
号処理装置。
【0209】尚、本実施態様(5)に於いて、前記増幅
器はバイポーラトランジスタ、FET、オペアンプ(演
算増幅器)のいずれによるものでも良い。
【0210】また,増幅器は1段増幅器に限定されず多
段増幅器でも良い。
【0211】(作用)高周波パルス列からなるアドレス
信号がセンサモジュールに入力されると、その周波数と
等しい共振周波数を有する圧電振動子を含むセンサモジ
ュールの前記増幅回路の増幅出力は最大となる。
【0212】従って、若し、圧電振動子を有するセンサ
モジュールに対象物が接触すると、その周波数に於ける
インピーダンスが増加し、これに反比例して増幅出力は
減少する。
【0213】この増幅出力を直流変換すると、アドレス
信号である高周波パルス信号と同期した直流パルス列の
圧電信号となり、信号伝送線に出力される。
【0214】(効果)センサモジュールが極めて小型化
され、センサ回路としてコルピッツ回路を全く用いてい
ないのでセンサ出力が一挙に停止してしまうことが無
く、広いダイナミックレンジを有したセンサモジュール
を提供することが可能となる。
【0215】即ち、前述した第1の技術的課題を解決す
る信号処理装置を提供することが出来る様になる。
【0216】実施態様(6):第2の実施の形態が該当
している。
【0217】(構成)実施態様(4)に記載した信号処
理装置に於いて、前記アドレス信号発生手段が、各高周
波パルス信号の周波数fiが前記高周波パルスの立ち上
がり時刻Tから立ち下がり時刻Tにかけて、fi−
Δfiとfi+Δfiの間を連続的に単調に増加または
減少させる回路手段と、前記制御部に構成され、前記直
流変換手段の出力信号である直流パルス圧電信号のパル
スピーク値と、前記高周波パルスの立ち上がり時刻T
から前記パルスピーク値を示す時刻Tpまでの時間を計
測する手段とを有することを特徴とした信号処理装置。
【0218】尚、本実施態様(6)に於いて、前記アド
レス信号発生手段が、各高周波パルス信号の周波数fi
が前記高周波パルスの立ち上がり時刻Tから立ち下が
り時刻Tにかけて、fi−Δfiとfi+Δfiの間
を連続的に単調に増加または減少させるとしたが、共振
周波数の変化が減少するのみの場合にはfi−2Δfi
からfi迄の周波数変化としても良いし、逆に共振周波
数の変化が増加するのみの場合にはfiからfi+2Δ
fi迄の周波数変化としても良く、fiとΔfiの関係
は圧電振動子の共振周波数の変化のどの様なところで使
用するのかによって適宜決めれば良い。
【0219】(作用)各高周波パルス信号の周波数fi
が前記高周波パルスの立ち上がり時刻Tから立ち下が
り時刻Tにかけてfi−Δfiとfi+Δfiの間を
連続的に単調に増加または減少させると、対象物が付着
されていない状態又は接触していない状態、即ち無負荷
状態では、高周波パルスの周波数がfiの時刻Tp(T
p=T+(T−T)/2)で直流パルス圧電信号
がピーク値を示す。
【0220】一方、有負荷時は共振周波数が変化する
と、同時に、その周波数に於けるインピーダンスも変化
するので、ピークの位置は前記fiに対応する時刻Tp
(=T+(T−T)/2)からずれ、またピーク
電圧もインピーダンスの変化に対応して減少する。
【0221】この直流パルス圧電信号Ssensは制御
部に伝達され、前記立ち上がり時刻Tから前記直流パ
ルス圧電信号のピーク値を示す時刻Tpまでの時間を計
測する手段によってずれ時間ΔTpが検出され、この時
間ΔTpと、立ち上がり時刻Tから立ち下がり時刻T
にかけてfi−Δfiとfi+Δfiの間を連続的に
単調に増加または減少させる回路手段の出力信号波形と
の関係から圧電振動子の共振周波数の変化が分かること
になる。
【0222】(効果)従って、前記高周波パルスの立ち
上がり時刻からこの直流パルス圧電信号のピーク電圧を
示す時刻までの時間とピーク電圧とを測定することによ
って、対象物例えば粘弾性体の弾性係数と粘性係数とを
分離して検出することが出来る様になる。
【0223】実施態様(7):全実施の形態が該当して
いる。
【0224】(構成)実施態様(3)に記載した信号処
理装置に於いて、前記センサモジュールが前記アドレス
信号を直流電圧に変換する第2の直流変換手段を有して
いることを特徴とした信号処理装置。
【0225】(作用)前記第2の直流電圧変換手段はア
ドレス信号発生手段から時系列的に信号伝送線に出力さ
れた異なる周波数帯域を有する高周波パルス列アドレス
信号Saddを直流電圧に変換する。
【0226】該高周波パルス列アドレス信号は常時伝送
されており、アドレシングされているセンサモジュール
に構成された圧電振動子の共振周波数と異なる周波数の
高周波パルスは全て直流電圧として利用出来ることにな
る。
【0227】(効果)アドレシングされたセンサモジュ
ールのもつ共振周波数と異なる周波数の高周波パルスを
全て直流電圧として利用することになるので,電源専用
の配線が不用で信頼性が高く効率の良い電源エネルギー
伝送が可能になる。
【0228】即ち、前述した第2の技術的課題を解決す
る信号処理装置を提供することが出来る様になる。
【0229】実施態様(8):全実施の形態が該当して
いる。
【0230】(構成)実施態様(1)に記載した信号処
理装置に於いて、前記複数のセンサモジュールの各々が
有する前記フィルタリング手段は、それぞれフィルタリ
ング帯域が互いに重なり合わない異なる共振周波数を有
する圧電振動子からなることを特徴とした信号処理装
置。
【0231】(作用)各センサモジュールに構成される
フィルタリング手段は、互いに重なり合わない周波数帯
域を持つ。
【0232】(効果)アドレシング時、混信を起こさな
いので、前述した第5の技術的課題を解決することが出
来る。
【0233】実施態様(9):第2の実施の形態が該当
している。
【0234】(構成)実施態様(1)に記載した信号処
理装置に於いて、前記制御部が、前記複数のセンサモジ
ュールから出力され時系列的に合成された直流パルス列
圧電信号Ssensをセンサモジュールの数に等しいチ
ャンネル数に分配する手段と、該分配された信号を更に
圧電信号の振幅成分と圧電信号の周波数成分Sに変換
する手段と、該変換出力に基づいて信号処理する手段
と、信号処理した結果を呈示する手段からなることを特
徴とした信号処理装置。
【0235】尚、本実施態様(9)に於いて、分配され
た信号を更に圧電信号の振幅成分と圧電信号の周波数成
分Sに変換する手段とは実施の形態においてはカウン
ター回路やピークディテクタから構成されている。
【0236】(作用)直流パルス圧電信号はセンサモジ
ュールの数に等しいチャンネル数に分配する手段によっ
て分配され、該分配された信号は更に圧電信号の振幅成
分と圧電信号の周波数成分Sに変換する手段によっ
て、振幅成分信号と周波数成分信号に変換される。
【0237】この変換出力を信号処理手段で増幅または
減衰させて呈示装置への最適な駆動信号に変換する。
【0238】(効果)この様にしてセンサモジュールで
検出した対象物の特性を複数呈示することが出来る。
【0239】即ち、前述した第3の技術的課題を解決す
る信号処理装置を提供することが出来る様になる。
【0240】また、種々の信号処理によって種々の呈示
装置に対象物の特性を信号処理して呈示することが出来
る様になる。
【0241】
【発明の効果】従って、以上詳述したように本発明によ
れば、上述した第1乃至第6の技術的課題を解決するた
めに、複数のセンサ用いたシステムの場合にどのセンサ
がどの様なセンシングをしているかを、小さな寸法、少
ない配線数で効率よく、しかも高い信頼性で検出するこ
とが出来る信号処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態及び第1の実施
の形態の全体構成を示す図。
【図2】図1に用いるセンサモジュールの動作原理を示
す図。
【図3】図1に用いるセンサモジュールの具体例を示す
図。
【図4】図1に用いるセンサモジュールの動作原理を示
す図。
【図5】本発明による第1の実施の形態に用いるセンサ
モジュールに入力される高周波パルス列アドレス信号S
addの波形モデルを示す図。
【図6】本発明による第1の実施の形態に用いる制御部
の構成を示す図。
【図7】本発明による第1の実施の形態に用いる制御部
の構成を示す図。
【図8】高周波パルス列アドレス信号Saddを出力す
る為に必要な一要素である高周波アドレス信号発振回路
の具体的な回路構成を示す図。
【図9】本発明による第1の実施の形態に用いるセンサ
モジュールから出力される直流パルス列圧電信号の波形
モデルを示す図。
【図10】センサモジュールに用いる整流回路を示す
図。
【図11】本発明による第2の実施の形態に用いる制御
部の構成を示す図。
【図12】本発明による第2の実施の形態に用いる制御
部の構成を示す図。
【図13】本発明による第2の実施の形態のセンサモジ
ュールに入力される高周波パルス列アドレス信号Sad
dを示す図。
【図14】本発明による第2の実施の形態のセンサモジ
ュールから出力される直流パルス列圧電信号を示す図。
【図15】従来技術によるパッシブビーコンシステムを
示す図。
【図16】図15に用いる水晶圧電振動子を組み込んだ
発振回路を示す図。
【図17】従来技術によるMOSトランジスタのピエゾ
抵抗効果を用いた荷重検出センサを示す図。
【図18】図17に用いる回路構成として共通2線式触
覚センサアレイを示す図。
【図19】図18に示す回路構成の動作原理を示す図。
【図20】周波数信号を用いてセンサ信号の伝送を行う
先行技術を示す図。
【符号の説明】
1…制御部、 2…アドレス信号伝送線、 3…センサ信号伝送線、 4…接地線、 51,52,…,5i,…,5n…センサモジュール、 88…圧電振動子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前沢 峰雪 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動子を用いた複数のセンサモジュ
    ールと、これら複数のセンサモジュールとは遠隔的に配
    置された制御部と、前記複数のセンサモジュールと前記
    制御部との間の通信を可能とする信号伝送線とからなる
    信号処理装置であって、 前記制御部に、前記複数のセンサモジュールのうちの一
    つを選択するためのアドレス信号発生手段を有すると共
    に、 前記複数のセンサモジュールのそれぞれに、互いに異な
    る中心周波数を有するフィルタリング手段を有すること
    を特徴とした信号処理装置。有することを特徴とする請
    求項1に記載の信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記センサモジュールが、その周囲やそ
    れに接圧する対象物の状況によって変化する共振周波数
    や共振抵抗を検出する圧電振動子と、この圧電振動子に
    よって検出された共振周波数や共振抵抗の変化を電圧信
    号へ変換する手段とを有することを特徴とする請求項1
    に記載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部が、前記複数のセンサモジュ
    ールから出力され時系列的に合成された直流パルス列圧
    電信号Ssensをセンサモジュールの数に等しいチャ
    ンネル数に分配する手段と、該分配された信号を更に圧
    電信号の振幅成分と圧電信号の周波数成分Sに変換す
    る手段と、該変換された出力信号に基づいて信号処理す
    る手段と、信号処理した結果を呈示する手段からなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
JP6279696A 1996-03-19 1996-03-19 信号処理装置 Withdrawn JPH09259384A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007111245A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Seiko Instruments Inc 血液循環状態測定装置
JP2007111244A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Seiko Instruments Inc 血液循環状態測定装置
JP2008532590A (ja) * 2005-03-04 2008-08-21 カーディオメムス インコーポレイテッド 埋込み型無線センサーとの通信
US8896324B2 (en) 2003-09-16 2014-11-25 Cardiomems, Inc. System, apparatus, and method for in-vivo assessment of relative position of an implant
US9078563B2 (en) 2005-06-21 2015-07-14 St. Jude Medical Luxembourg Holdings II S.à.r.l. Method of manufacturing implantable wireless sensor for in vivo pressure measurement
US9265428B2 (en) 2003-09-16 2016-02-23 St. Jude Medical Luxembourg Holdings Ii S.A.R.L. (“Sjm Lux Ii”) Implantable wireless sensor

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