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JPH09275970A - 生化学反応用撹拌装置 - Google Patents

生化学反応用撹拌装置

Info

Publication number
JPH09275970A
JPH09275970A JP8096400A JP9640096A JPH09275970A JP H09275970 A JPH09275970 A JP H09275970A JP 8096400 A JP8096400 A JP 8096400A JP 9640096 A JP9640096 A JP 9640096A JP H09275970 A JPH09275970 A JP H09275970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
magnet
reaction tank
holding plate
disk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8096400A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidechika Hayashi
秀知佳 林
Hirohito Higo
裕仁 肥後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP8096400A priority Critical patent/JPH09275970A/ja
Publication of JPH09275970A publication Critical patent/JPH09275970A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】免疫反応等の微量の試料溶液等を、効率よくか
つ試料に物理的な障害を与えることなく均等に撹拌し得
る撹拌装置を提供する。 【解決手段】磁性体を内部に保持する透磁性容器と、容
器を担持し得る穴が配置された反応槽と、反応槽の下部
に設置された、磁性体に磁界を作用させ得る磁石装置と
から構成され、磁石装置が、反応槽に同心円状に配置さ
れた穴の列に対応して円状に配置された磁石片を担持す
る、反応槽と同一の回転中心を有する複数のドーナツ状
若しくは一の円盤及び少なくとも一のドーナツ状円盤と
からなる磁石保持盤と反応槽及び/又は磁石保持盤を回
転運動させる駆動手段とから構成される装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生化学反応用の撹
拌装置に関し、生化学反応を生じる溶液を好適に撹拌可
能とする撹拌装置又は撹拌操作を含む測定操作を実施す
る生化学反応装置の一部として使用される生化学反応装
置用の撹拌装置に関するものである。更に詳しくは、本
発明は抗原抗体反応、リガンドレセプター反応、DNA
ハイブリダイゼーション反応等の生化学反応を利用した
生化学反応測定装置用の撹拌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば血液に由来する試料中の微
量生体成分等を測定するための酵素免疫測定等が臨床の
分野等で広く一般に実施されている。免疫測定は、その
一例を説明すれば、抗原又は抗体の一方に適宜の標識
(蛍光物質、放射性物質、酵素等)を結合した標識抗原
又は標識抗体を、抗原と抗体が結合する免疫反応を利用
して分析されるべき成分と複合体を形成させ、この複合
体中の標識を目安として前記成分の量を測定する方法で
ある。このような免疫測定に代表される生化学反応で
は、反応を適正に生じさせて測定精度を高めたり、測定
処理時間を短縮する等の目的で反応に関与する成分を撹
拌することが普通である。
【0003】また、近年、多数の反応容器を円盤の円周
上に並べ、円盤を回転させることにより反応容器を移送
させる反応槽が、構造を簡便化できる等の理由から種々
の生化学反応装置に頻繁に利用されている。特に、反応
容器を円盤上に同心円状に配置した反応槽は、多数の容
器を保持させる場合であっても円盤の半径が大きくなら
ず、装置全体としてのサイズもコンパクトにできるとい
う利点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】免疫反応のような生化
学反応においては、反応に供される試料が一般に数ml
以下と微量であるため、撹拌羽根のような装置を使用す
ることは困難であった。また撹拌装置が試料(又は試料
を含む反応溶液)に接触するとキャリーオーバにより他
の試料が汚染され、間違った測定結果を与える要因とな
る。容器自体を振動させて撹拌を行なう方式のものも使
用されているが、撹拌効率の割に反応溶液の飛散等の課
題があった。超音波を用いて撹拌を行う方式も提案され
ているが、この場合、反応に関与する成分に物理的な障
害が生じる恐れがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、円盤状の
反応槽を有する生化学反応装置に好適で、キャリーオー
バ、反応溶液の飛散、反応に関与する成分の物理的な障
害等が生じにくい撹拌装置について鋭意検討した結果、
本発明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は、透磁性容器と、透磁性容器
の内部に保持された磁性体と、透磁性容器を担持し得る
穴が(1)複数列の同心円状に配置された円盤状の反応
槽、(2)それぞれが一列以上の同心円状に配置された
前記穴を有する一の円盤及び少なくとも一のドーナツ状
円盤とからなる反応槽、又は、(3)それぞれが一列以
上の同心円状に配置された前記穴を有する二以上のドー
ナツ状反応槽、であって、それらの回転中心は同一であ
る反応槽と、反応槽の下部に設置され、前記透磁性容器
内に保持された磁性体に磁界を作用させ得る磁石装置と
から構成される生化学反応用撹拌装置であって、磁石装
置が、反応槽に配置された穴の列に対応して円状に配置
された磁石片を担持する、反応槽と同一の回転中心を有
する複数のドーナツ状若しくは一の円盤及び少なくとも
一のドーナツ状円盤とからなる磁石保持盤と、反応槽及
び/又は磁石保持盤を回転運動させる駆動手段とから構
成されることを特徴とする前記装置である。以下、本発
明を詳細に説明する。 透磁性容器は、後述する磁性体
と、撹拌装置により撹拌されるべき試料溶液や、分析さ
れるべき試料を含む試料溶液を保持するものであり、例
えばガラス、樹脂等の透磁性体で形成されたカップ状の
ものが使用できる。また、複数の凹所を有する円弧状の
ものも使用することができる。
【0007】この反応容器内に保持される一乃至複数の
磁性体は、例えば鉄やフェライト等、磁石により運動さ
せ得るものであれば特に制限はない。また例えば磁性体
を樹脂バインダ等で結着したものや、その表面を適当な
材料でコーティングしたもの、更には樹脂の表面に磁性
体を融着させたものであっても良い。好適な磁性体とし
て、特公平7-3425号公報に記載された磁性ビーズを例示
することができる。磁性体の形状は、特に、反応容器内
で運動し易いビーズ状(球状)のものが好ましい。その
粒径は反応容器の形状、撹拌されるべき試料溶液の容量
等により適宜決定すれば良いが、微量の試料溶液を撹拌
する免疫測定等においては、通常、0.1μm 〜8mm
程度とすると良い。
【0008】本発明が好適に適用される免疫測定装置用
の撹拌装置においては、磁性体に抗体や抗原等の免疫反
応に関与する成分が予め固定化されていたり、又は撹拌
反応中にこれらの成分が固定化されるものであっても良
い。このように、本発明における磁性体は、反応容器内
で運動することにより撹拌を達成するものであるが、同
時に生化学反応における反応成分を担持する担体として
の機能を兼ね備えることも可能である。
【0009】反応槽は、(1)一の円盤、(2)一の円
盤と少なくとも一のドーナツ状円盤、又は、(3)二以
上のドーナツ状円盤のいずれかにより構成される。そし
て、(1)の場合にはその表面に複数列の同心円状の穴
が、(2)及び(3)の場合にはその表面にそれぞれに
一列以上の同心円状の穴が配置されているが、この穴は
前記反応容器を担持するためのものであり、反応槽を貫
通している必要はなく、単に反応槽上に形成された、反
応容器の底部形状に適合したくぼみでも良い。穴が反応
層を貫通していない場合には、反応槽は透磁性の部材で
構成する。具体的に反応槽は、プラスチックやアルミニ
ウム等の部材を用いて構成することができる。
【0010】本発明では、穴を反応槽を貫通する構成と
し、一方反応容器を当該穴を通過しない形状としても良
い。例えば先細りのテーパー状の反応容器形状とした
り、或いは反応容器に突起を設ける等し、この突起によ
り反応容器が反応層を通過して落下するのを防止する等
を例示できる。また例えば、反応層の下部に反応容器を
支えるための薄板を設ける等することもできる。これに
より、特に制限無く種々の部材で反応槽を構成すること
が可能であり、更に反応容器の底部と磁石保持盤の間が
遮閉されること無く、両者を近接配置して磁力による撹
拌効率を向上させることが可能だからである。このよう
に磁石小片の磁気作用を有効に反応容器内の磁性ビーズ
に作用させるためには、反応容器の下方を通過する磁石
片と磁性ビーズの間の距離をできるだけ近接させること
が好ましい。磁石片の磁力にもよるが、例えば、3mm
程度に近接させれば良い。なお反応槽を温調可能として
おき、反応容器中の反応溶液の温度を管理する構成とす
ることもできる。
【0011】反応槽上の穴の数及びその列の数は、本発
明の装置に求められる処理能力に適合するように決定さ
れ、必要によって一枚の円盤上に多重同心円状に配置し
たり、複数のドーナツ状反応槽のそれぞれに一又は複数
列に配置すれば良い。
【0012】反応槽の下部に設置され、反応容器中の磁
性体に磁界を作用させる、複数のドーナツ状若しくは一
の円盤及び少なくとも一のドーナツ状円盤とからなる磁
石保持盤には、反応槽に配置された穴の列に対応して円
状に、好ましくは円周方向に等しい間隔で、磁石片が配
置される。この磁石保持盤は、反応槽の中心と同一の中
心を有し、配置された磁石片の一つに注目すれば、当該
磁石片は例えば磁石保持盤の駆動により、反応槽上に同
心円状に配置された一連の穴の下を通過する。
【0013】磁石保持盤上の磁石片の列数は、反応槽に
設置された円心円状の穴の列数と同数とすることが例示
できる。このような構成によれば、反応槽上の全ての反
応容器中の反応溶液を撹拌することができる。なお、例
えば好ましく磁石片を千鳥状に配置した場合等には、見
かけ上、反応槽の穴の列数の複数倍列の磁石片が設置さ
れる。一方、例えば反応槽上の同心円状に配置された穴
に保持された反応容器中の一部の円状列の反応溶液に対
してのみ撹拌を行なう場合等は、反応槽反応槽の穴の列
数より少ない列の磁石片が設置される。
【0014】磁石片の各列は、その円周方向に等しい間
隔で円状に、例えば一列に配置されていれば良いが、よ
り効率的な撹拌を実現するためには、特に、千鳥状に配
置されていることが好ましい。このように磁石片を千鳥
状に配置することにより、磁性体を反応容器内において
所定の周波数で振動(往復運動、円運動、8の字運動
等)させることができる。千鳥配置の変位については反
応容器の底面の大きさ等に基づき適宜決定すれば良い
が、例えば反応容器の底面が直径10mm程度の場合、
3〜10mm程度の千鳥配置とすることが好ましい。
【0015】磁石片の設置間隔は、磁性体が所定の周波
数で運動(振動)するように決定すれば良いが、当該所
定の周波数は、撹拌されるべき試料溶液の容積、磁性体
の大きさ、磁性体の数等を勘案のうえ、決定すれば良い
が、例えば通常の免疫反応においては、1分当たり10
〜300回程度とすることが例示できる。磁石片そのも
のとしては、電気コイル等を使用することもできるが、
メンテナンスや発熱の問題を考慮すれば、永久磁石を使
用することが好ましい。
【0016】本発明の撹拌装置では、磁石保持盤を二以
上の盤で構成するが、そのそれぞれを同一の線速度で回
転させることができる。例えば磁石片の列数に合致した
数のドーナツ状の磁石保持盤を使用し、そのそれぞれに
一列の磁石片を担持させ、これを同一線速度で回転させ
ることが可能である。この場合、それぞれの盤上の磁石
片間の円周方向の距離が同一であっても、各盤を等しい
線速度で回転させることにより、反応槽上の中心点に近
い穴列と中心点から遠い穴列に担持された反応容器に対
する撹拌の程度を均一化することができるという効果を
有する。また、特定の盤の線速度を増加する等すれば、
当該盤上の磁石片に対応する反応槽上の穴列に位置する
反応容器に対する撹拌効率を上げることもできる。
【0017】反応槽と磁石保持盤は、そのいずれか又は
両方を回転させて相対的に回転運動させることにより、
反応槽上の反応容器内の磁性体を運動等させることがで
きる。より具体的には、反応槽を回転運動させるか、磁
石保持盤を回転させるか、更には両者を異なる速度で同
一方向又は異なる方向に回転させる等すれば良い。
【0018】本発明の撹拌装置においては、反応槽の下
部に磁石保持盤が位置し、また通常、反応槽の上部空間
は反応槽への反応容器の供給、生化学反応に必要な試薬
等の添加のために使用されることが多い。このため、反
応槽を回転運動させるための駆動手段の設置は制限を受
けやすく、かつ、複雑になり易い。従って、前記の相対
的な回転運動は磁石保持盤を運動させて実現することが
好ましい。この場合、反応容器に対する試薬添加等の操
作をより容易にし得るという効果もある。例えば、複数
の盤のそれぞれの下部にラックギアを設け、単一又は複
数のピニオンギアとモータのセットにより回転させれば
良い。複数の盤のそれぞれに等しいピッチのギアを設
け、このギアと噛み合いかつ等しいピッチと径を持つピ
ニオンギアをモータ等で回転させることにより、各盤を
同一の線速度で回転駆動させることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の撹拌装置は、免疫反応測定装
置、酵素反応測定装置、凝集反応測定装置等の生化学反
応装置の一部分として、更にはそれ自体が独立した撹拌
装置としても有用である。即ち本発明の生化学反応用撹
拌装置によれば、反応槽上の穴に担持された反応容器内
の磁性体を運動させることにより、効果的に試料や反応
溶液等を撹拌できる。また、反応槽と磁石保持盤の相対
的回転運動速度や磁石片の配置間隔を調整することで、
容易に撹拌の度合いを変更することが可能である。
【0020】本発明で使用する磁性体は安価であるた
め、反応容器ごとに使い捨てにすれば、異なる反応溶液
に対する非接触撹拌を行ない得、試料又は反応溶液間の
キャリーオーバを防止することができる。また特に、磁
石保持盤のみを一定方向に回転運動させる構成とすれば
反応容器は移動しないため、その中の反応溶液等の飛散
も生じることはない。しかも、超音波による撹拌等と比
較して生化学反応に関与する成分に与える物理的障害の
度合いは極めて小さいため、種々の反応成分を含む試料
や反応溶液の撹拌に適用できる。 磁性体は、その大き
さを撹拌されるべき反応溶液等の量等に応じて選択する
ことができるため、例えば数ml以下の微量溶液を撹拌
しなければならない免疫反応測定装置等に好適である。
【0021】本発明の装置では、反応容器を担持する反
応槽の下部に設置した磁石保持盤を回転させることによ
り撹拌を行い得ることから、反応容器に対する種々の操
作、例えば試料や試薬の分注操作、反応容器の洗浄操
作、そして反応溶液に対する光学測定操作等を行う際
に、これらの操作に支障のない配置を実現できる。しか
も、磁石保持盤のそれぞれを同一の線速度で回転運動さ
せる構成とすれば、反応槽の中心点に近い列(内周側)
に担持された反応容器内の反応溶液等と、中心点に遠い
列(外周側)に担持された反応容器内の反応溶液等につ
いて、反応容器が置かれた位置に依らず同一の撹拌を実
現することが可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき更に
詳細に説明するが、本発明はこれら図面に記載された発
明に限定されるものではない。
【0023】図1は、本発明の撹拌装置を用いて構成さ
れた酵素免疫測定装置の一例を示すもので、当該装置を
上方から見た図である。反応容器(1)は、一の円盤状
反応槽(2)上に設けられた三重の同心円状の穴にA、
B、Cのように並べられる。反応槽は、不図示のヒータ
と温度センサにより、一定の温度に保たれる。なお、図
からも明らかなように、三重の同心円状穴A、B及びC
のそれぞれは、後述の反応容器移送装置(3)による反
応容器の移送経路と反応槽上の円とが交差する位置に設
けられている。
【0024】反応容器(1)は、黒色樹脂材料製の直径
約10mm、高さ約20mm、内部容量約2mlの小容
器である。反応容器(1)には、予め分析されるべき物
質に対する抗体が固定化された磁性体(フェライトを含
む直径約1.5mmのプラスチック粒子)及び酵素と結
合された、分析されるべき成分に対する抗体が投入され
ており、撹拌に先だって液体分注ノズル(17)により
一定量の検体試料(ヒト血清試料)が分注される。な
お、検体試料が分注されるのは試料分注位置(D)であ
る。なお液体分注用ノズル17は、不図示のシリンジポ
ンプに接続されている。
【0025】反応容器(1)は、検体試料の分注後、反
応容器移送装置(3)により試料分注位置Dから一定時
間毎に回転する反応槽のB又はCのいづれかの列中に移
送され、一定時間担持される。その後、反応容器はB又
はCの列から反応容器移送装置(3)により列Aに移送
される。この反応槽上の列Aに担持された反応容器は、
反応槽(2)が右回転することにより、未反応の酵素結
合抗体及び抗原の複合体を洗浄・除去するための位置
(E)、酵素基質の分注位置(F)及び反応容器内に残
存した免疫複合体中の酵素活性を反応溶液の色或いは蛍
光強度等に基づき検出する位置(G)に移送され、それ
ぞれの位置で所定の作業が行われることで分析が行われ
る。
【0026】なお、図1中、4は反応槽及び不図示の磁
石保持盤の中心を、5は反応容器を反応容器供給装置
(19)から試料分注位置Dまで水平方向に駆動するた
めのレーンを、6は反応容器移送装置(3)を水平方向
に駆動するためのレーンを、18は試料供給装置を、そ
してHは使用済の反応容器を廃棄する位置をそれぞれ示
す。
【0027】図2は、図1において不図示の磁石保持盤
及び磁石保持盤を一定方向に回転運動するための駆動手
段を示すものである。本例における磁石保持盤は図1で
示した反応槽上の三列の穴に対応する、それぞれが一列
の磁石片を担持する三のドーナツ状の盤である。各盤
(7〜9)の中心は同一で、かつ、反応槽の中心と同一
であり、互いに独立に回転可能である。各盤の下には歯
が下を向いた大径のラックギアが設けられ、放射軸方向
に軸を持つ一本のピニオンギア(10)が各ドーナツ盤
のギアに噛み合っており、このピニオンギア(10)の
回転により同一の線速度で回転する。
【0028】なおここで、ピニオンギアの直径をそれぞ
れの保持盤で変えれば、異なる線速度でこれらを回転さ
せることが可能である。また、特に図示していないが、
ドーナツ盤の下に大径のギアを歯が横を向くように設
け、複数の垂直方向に軸を持つピニオンキアをそれぞれ
のラックギアに噛み合うようにしてもよい。この場合、
複数のピニオンギアを単一の駆動源で回転させることも
できるし、それぞれ別の駆動源で回転させることもでき
る。個別の駆動源を用いると、各保持盤を任意の線速度
で回転させることや、一部の保持盤を任意の時間に停止
させることも可能となる。
【0029】図3は、図2に示したドーナツ状の磁石保
持盤(薄い鉄板で裏打ちされたアルミニウム板、7〜
9)を上方(a)及び下方(b)から見た図である。磁
石片(サマリウムコバルト磁石)はそれぞれのドーナツ
盤にφ5×3の穴をあけ、そこに埋設して図3aのよう
に中心円(12)からの変位(7−5、中心円から磁石
片の中心までの距離)が内周側及び外周側の磁石片にお
いてそれぞれ3mmである千鳥状に配置した。なおこの
変位は全ての磁石保持盤において同一とした。
【0030】本例では、ドーナツ状の盤7の外周に配置
されたそれぞれの磁石片(11)間の円周方向の距離
(7−1、7−2等)と、ドーナツ状の盤7の内周に配
置されたそれぞれの磁石片(13)間の円周方向の距離
(7−3、7−4等)は18mmで同一である。また、
他のドーナツ盤8、9における磁石片間の円周方向の距
離(8−1、8−2、9−1及び9−2等)もドーナツ
盤7における7−1等と同一である。
【0031】図3bには、各ドーナツ状の盤の下に形成
されたギア(14)が示されているが、各ドーナツ状の
盤のギア山のピッチは同一である。このような構成によ
り、ドーナツ板の回転運動により、反応容器内の磁性ビ
ーズには等しい振動磁界が作用し、溶液中で磁性ビーズ
が移動することにより撹拌が実現される。なお、磁石が
千鳥状に変位して配置されているので、磁性ビーズに生
じる動きはジグザグ運動となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撹拌装置を用いて構成された酵素免疫
測定装置の一例を示すものである。
【図2】図2は磁石保持盤及び磁石保持盤を一定方向に
回転運動するための駆動手段を示すものである。
【図3】図3はドーナツ盤状の磁石保持盤を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 反応容器 2 反応槽 3 反応容器移送装置 4 反応槽及び不図示の磁石保持盤の中心 5 反応容器を水平方向に移送するためのレーン 6 反応容器移送装置を水平方向に駆動するためのレー
ン 7、8、9 ドーナツ盤状の磁石保持盤 7−1〜7−4、8−1、8−2、9−1、9−2 磁
石片の円周方向の距離 7−5 磁石片の中心円からの変位 10 ピニオンギア 11 磁石片(外周側) 12 中心円 13 磁石片(内周側) 14 ギア 17 試料分注用ノズル 18 試料供給装置 19 反応容器供給装置 A、B、C 反応槽上の同心円状に配置された穴の列 D 試料分注位置 E 未反応の酵素結合抗体及び抗原の複合体を洗浄・除
去するための位置 F 酵素基質の分注位置 G 反応容器内に残存した免疫複合体中の酵素活性を反
応試料の色或いは蛍光強度等に基づき検出する位置 H 使用済の反応容器を廃棄する位置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透磁性容器と、透磁性容器の内部に保持さ
    れた磁性体と、透磁性容器を担持し得る穴が(1)複数
    列の同心円状に配置された円盤状の反応槽、(2)それ
    ぞれが一列以上の同心円状に配置された前記穴を有する
    一の円盤及び少なくとも一のドーナツ状円盤とからなる
    反応槽、又は、(3)それぞれが一列以上の同心円状に
    配置された前記穴を有する二以上のドーナツ状反応槽、
    であって、それらの回転中心は同一である反応槽と、反
    応槽の下部に設置され、前記透磁性容器内に保持された
    磁性体に磁界を作用させ得る磁石装置とから構成される
    生化学反応用撹拌装置であって、磁石装置が、反応槽に
    配置された穴の列に対応して円状に配置された磁石片を
    担持する、反応槽と同一の回転中心を有する複数のドー
    ナツ状若しくは一の円盤及び少なくとも一のドーナツ状
    円盤とからなる磁石保持盤と、反応槽及び/又は磁石保
    持盤を回転運動させる駆動手段とから構成されることを
    特徴とする前記装置。
  2. 【請求項2】磁性体が、生化学反応を生じる成分が固定
    化され、または固定化される一乃至複数のビーズである
    ことを特徴とする請求項1の生化学用撹拌装置。
  3. 【請求項3】磁性体の粒径が0.1μm乃至8mmであ
    ることを特徴とする請求項1又は2の生化学反応用撹拌
    装置。
  4. 【請求項4】磁石保持盤には、反応槽に同心円状に配置
    された穴の列数と同数列の磁石片が同心円状に配置され
    ていることを特徴とする請求項1の生化学反応用撹拌装
    置。
  5. 【請求項5】磁石保持盤に配置された磁石片が、反応槽
    に配置された穴の列に対応して円状にかつ千鳥状に配置
    されていることを特徴とする請求項1の生化学反応用撹
    拌装置。
  6. 【請求項6】磁石保持盤に配置された磁石片が、円周方
    向に等しい間隔で配置されたことを特徴とする、請求項
    1又は5の生化学反応用撹拌装置。
  7. 【請求項7】磁石が永久磁石であることを特徴とする請
    求項1、5又は6いずれかの項に記載の生化学反応用撹
    拌装置。
  8. 【請求項8】駆動手段が磁石保持盤を等速度で回転運動
    させるものであることを特徴とする請求項1の生化学反
    応用撹拌装置。
  9. 【請求項9】駆動手段が、磁石保持盤に設けられたラッ
    クギアと当該ギアに噛み合うピニオンギアと、ピニオン
    ギアを回転させる手段とから構成される請求項8の生化
    学反応用撹拌装置。
  10. 【請求項10】駆動手段が、磁石保持盤のそれぞれに設
    けられた同一ピッチのラックギアと、当該ギアに噛み合
    うピニオンギアと、ピニオンギアを回転させる手段とか
    ら構成される請求項8の生化学反応用撹拌装置。
JP8096400A 1996-04-18 1996-04-18 生化学反応用撹拌装置 Pending JPH09275970A (ja)

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JP8096400A JPH09275970A (ja) 1996-04-18 1996-04-18 生化学反応用撹拌装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998018008A1 (fr) * 1996-10-24 1998-04-30 Japan Tectron Instruments Corporation Dispositif d'analyse immunologique automatique
WO2007121974A1 (de) * 2006-04-24 2007-11-01 Hans Joachim Bruins Probentisch für eine lebensmittelanalysevorrichtung
JP2011033401A (ja) * 2009-07-30 2011-02-17 Tosoh Corp 反応容器の供給手段を切り替え可能な自動分析装置
JP2014041122A (ja) * 2012-08-21 2014-03-06 Astrium Gmbh 特に宇宙空間における、生化学分析の実施方法

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