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JPH09277384A - 三次元構造体の製造装置と製造方法 - Google Patents

三次元構造体の製造装置と製造方法

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Publication number
JPH09277384A
JPH09277384A JP8094238A JP9423896A JPH09277384A JP H09277384 A JPH09277384 A JP H09277384A JP 8094238 A JP8094238 A JP 8094238A JP 9423896 A JP9423896 A JP 9423896A JP H09277384 A JPH09277384 A JP H09277384A
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JP
Japan
Prior art keywords
light
photocurable
layer
exposure amount
dimensional structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8094238A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Yokohama
正毅 横浜
Gakuden Tan
学伝 単
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP8094238A priority Critical patent/JPH09277384A/ja
Publication of JPH09277384A publication Critical patent/JPH09277384A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】異なる厚さの光硬化層を組み合わせて造形され
る三次元構造体を迅速且つ正確に造形できる製造装置と
製造方法を提供すること。 【解決手段】光硬化性流動樹脂に光を照射して光硬化層
を形成することにより三次元構造体を造形する光造形装
置において、前記光硬化性流動樹脂を収容する収容する
収容手段と、この収容手段内に配置され、前記光硬化物
が形成される支持手段と、前記光硬化性流動樹脂を硬化
させるための、前記収容手段内の光硬化性流動樹脂に光
を照射する光照射手段と、前記硬化層の厚み情報に応じ
て前記光照射手段の露光量を自動設定する露光量設定手
段とを具備することを特徴とする光造形装置、並びに、
上記装置を用いた三次元構造体の光造形方法であって、
異なった複数の光硬化性流動樹脂を使用し、異なる露光
量の光をパターン照射することにより複数の異なった硬
化物を接合造形することを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化性流動樹脂
を用いた光造形技術に関する。特に、本発明は、光像照
射手段により光硬化性流動樹脂層に二次元像を照射して
光硬化層を造形し、前記光硬化層を順次複数層積み重ね
て所望の三次元構造体を製造するための三次元構造体の
製造装置と該三次元構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年マイクロマシーンの研究が盛んであ
り、特に三次元部品加工及び組立技術のニーズは大き
く、多種の微細加工技術が研究されている。これらの微
細加工技術の1つに、切削工程を必要としない三次元構
造物の製造技術として近年注目されている光造形技術が
ある(CADデータから立体モデルを製作するポイン
ト、省力と自動化、1992年9月号、P38〜63;
永森 茂、紫外線硬化樹脂を用いた加工法によるマイク
ロマシンの設計・製作、機械設計、1992、P50〜
55;生田 幸士、光創製三次元マイクロファブリケー
ション、第5回マイクロマシン・シンポジウム資料、P
79、P78)。光造形法により三次元構造物を造形す
る具体的な製法を第1図の工程フローチャートに示し
た。各工程は以下に説明するとおりである。1)三次元
CADに三次元構造物の図面を入力する。2)該三次元
構造物から一定の厚みごとに水平方向のスライス図形デ
ータ群を作成する。3)光硬化性流動樹脂、例えばオリ
ゴマー(エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート
など)、反応性希釈剤(モノマー)、光重合開始剤(ベ
ンゾイン系、アセトフェノン系など)の三要素からなる
光硬化性流動樹脂内に上下方向に移動するエレベータを
設置し、光硬化性流動樹脂が一定の積層厚みになる様に
位置させる。4)レーザビーム、例えば紫外線の波長領
域を持つエキシマレーザ(308nm)、He−Cdレ
ーザ(325nm)、Arレーザ(351〜346n
m)を目的形状の水平断面に沿って走査させ、光硬化性
流動樹脂を硬化させる。5)再度エレベータを一定の積
層厚みになる様に位置させて、未硬化の光硬化性流動樹
脂を流入させる。6)目的形状の三次元構造物が完成す
るまで4)と5)を繰り返す。7)三次元構造物を取り
出し、表面に付着している未硬化の光硬化性流動樹脂を
洗浄する。8)後露光を行う。
【0003】これらの、光造形工程の詳細を第2図に示
す。この図は光硬化性流動樹脂の下面より光を照射して
造形する規制液面法による光造形の概略図である。この
図に示されるように、規制液面法では、エレベータ20
1、光を透過するガラス板202(例えば、紫外線を使
用する場合は石英ガラスが好ましい。)、光硬化性流動
樹脂を入れるタンク200、集光されたレーザビーム2
04(例えば、波長330〜364nmのArレーザ
や、波長325nmのHe−Cdレーザを使用すること
ができる。)、光によって硬化する光硬化性流動樹脂
(例えば、X線、紫外線、あるいは可視光等によって硬
化する光硬化性流動樹脂)であって、例えば、オリゴマ
ー(エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートな
ど)、反応性希釈剤(モノマー)、光重合開始剤(ベン
ゾイン系、アセトフェノン系化合物など)の三要素から
なっているもの205、硬化した光硬化性流動樹脂20
6、硬化した光硬化性流動樹脂206をガラス板202
から剥離させるための濡性の低い材料203(例えば、
テフロンテープ)より構成される装置を使用する。
【0004】図2(A)ではエレベータ201とガラス
板202との間隔が上述のCADデータの一積層分にな
るようにエレベータ201を上昇させ、レーザビーム2
04をガラス板202と濡性の低い材料203を透過さ
せて照射し、光硬化性流動樹脂205を硬化させ、光硬
化層206を造形しているところを示している。図2
(B)は1層目の光硬化性流動樹脂の硬化を終了したと
ころを示す図である。図2(C)は2層目の光硬化層を
得るために光硬化性流動樹脂を硬化するためのレーザビ
ーム204の照射を止めエレベータ201を第二層目の
積層厚分だけ上昇させた図である。図2(D)は二層目
の光硬化層206をレーザビーム204により硬化して
いる図である。これらの図2(A)〜図2(D)の手順
を繰り返し、光硬化性流動樹脂205を硬化積層させな
がら三次元構造体を造形する。
【0005】また、他の方法による光造形工程の詳細を
図3に示す。この図は光硬化性流動樹脂の上面より光を
照射して三次元構造体を造形する自由液面法による光造
形の概略図である。図3(A)及び図3(B)は光硬化
性流動樹脂の上面方向からレーザビーム212を照射す
ることにより、タンク210に入れてある光硬化性流動
樹脂をエレベータ211上に硬化させ、光硬化層215
の一層目を硬化しているところを表した図である。図3
(C)は二層目の光硬化層を硬化する為にレーザビーム
212の照射を止めエレベータ211を第二層目の積層
厚分だけ降下させた図である。図3(D)は二層目の光
硬化層をレーザビーム212により硬化している図であ
る。これらの図3(A)から図3(D)の手順を繰り返
し、光硬化性流動樹脂を硬化積層させながら三次元構造
体を造形する。
【0006】この様な方法によって三次元構造体を切削
無しに製造することができる。しかし、上記の方法で
は、光硬化性流動樹脂により多少異なるが、樹脂の一般
的なガラス転移点が低いため耐熱性を要求される場合に
は上記方法で三次元構造体を製造することは不適当であ
る。また、使用する光硬化性流動樹脂により多少異なる
が、これらより得られる三次元構造体の引っ張り強さが
一般的に小さいため、機械的強度が要求される三次元構
造体を製造するには上記方法は不適当である。
【0007】また、光造形法を応用した金属やセラミッ
クの構造体の成形に関する提案が、特公平7−4248
2に示されている。これは以下に記載する内容である。
液状の光硬化性流動樹脂中に、金属やセラミック材質の
混合材料を、その成分配合比を塗布層ごとに変化させて
混合し、この混合材料に光を照射して樹脂を硬化させ、
三次元構造体を光造形させる。その後、樹脂成形体中の
樹脂成分を燃焼除去すると共に、含有される粉末を焼結
して所望形状の機能傾斜材料を形成することを特徴とし
ている光造形法である。
【0008】しかしこの方法では、使用する光硬化性流
動樹脂、光硬化性流動樹脂に混合する粉末材料、粉末
径、粉末材料の配合量により硬化するために必要な光の
露光量が異なるため同じ露光量を使用すると、ある層に
対しては露光量不足で硬化が起こらず、またある層では
露光量が多過ぎて所望の厚さの硬化層が得られないとい
う問題が生じる。またこれらの文献には、使用する粉末
混合光硬化性流動樹脂に合わせて適切に露光量を自動調
節することに関する記載はなく、各層ごとに露光量を設
定し直すという煩雑な操作が必要であり、構造体を造形
するための所要時間もかかるという問題点もある。従っ
て、上述の方法で微細な三次元構造体を迅速且つ正確に
造形することは困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その課題は、異なる厚さ
の光硬化層を組み合わせて造形される三次元構造体を迅
速且つ正確に造形することができる三次元構造体の製造
装置と該三次元構造体の製造方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の
(1)から(5)によって達成される。 (1) 光をスキャンして照射する、若しくは、光像を
照射する光照射手段により、光硬化性流動樹脂層に光を
照射して光硬化層を形成し、この光硬化層を複数層組み
合わせて三次元構造体を造形する光造形装置において、
前記光硬化性流動樹脂を収容する収容手段と、この収容
手段内に配置され、前記光硬化層を支持するための支持
手段と、前記光硬化層の厚み情報に応じて前記光照射手
段の露光量を自動設定する露光量設定手段とを具備する
ことを特徴とする光造形装置。
【0011】(2) 光をスキャンして照射する、若し
くは、光像を照射する光照射手段により、光硬化性流動
樹脂層に光を照射して光硬化層を形成し、この光硬化層
を複数層組み合わせて三次元構造体を造形する光造形装
置において、前記光硬化性流動樹脂を収容するための複
数の収容手段と、この収容手段の何れかに配置され、前
記光硬化層を支持するための支持手段と、前記複数の収
容手段の何れかに前記支持手段を相対的に移動させて配
置するための移動手段と、前記支持手段が前記複数の収
容手段の何れに配置されているかの収容手段情報と、前
記光硬化層の厚み情報とに応じて前記光照射手段の露光
量を自動設定する露光量設定手段とを具備することを特
徴とする光造形装置。
【0012】(3) 光をスキャンして照射する、若し
くは、光像を照射する光照射手段により、光硬化性流動
樹脂層に光を照射して光硬化層を形成し、この光硬化層
を複数層組み合わせて三次元構造体を造形する光造形装
置において、前記光硬化性流動樹脂を収容するための複
数の収容手段と、この収容手段の何れかに配置され、前
記光硬化層を支持するための支持手段と、前記複数の収
容手段の何れかに前記支持手段を相対的に移動させて配
置するための移動手段と、前記光照射手段が前記複数の
収容手段の何れに配置されているかの光照射手段情報
と、前記光硬化層の厚み情報とに応じて前記光照射手段
の露光量を自動設定する露光量設定手段とを具備するこ
とを特徴とする光造形装置。
【0013】(4) 異なった特性を有する複数の光硬
化性流動樹脂を用いて三次元構造体を造形する光造形方
法であって、光硬化性流動樹脂の層に、この光硬化性流
動樹脂の特性に応じた露光量の光を照射して光硬化層を
形成し、少なくとも一層よりなる構造体を形成する構造
体形成工程と、前記構造体形成工程とは異なった特性を
有する光硬化性流動樹脂を用い、前記構造体形成工程と
は異なった露光量により光を照射して、前記構造体と異
なった特性を有する光硬化性流動樹脂よりなる少なくと
も一層の構造体を、前記構造体形成工程で得られた構造
体に接合造形させる三次元構造体形成工程とを具備した
ことを特徴とする光造形方法。
【0014】(5) 光硬化層を複数層積み重ねて得ら
れる積層部分と、この積層部分の積層面に垂直な少なく
とも1つの側面を前記積層部分の前記光硬化層の厚さ以
上の厚さの光硬化層で被覆した光硬化部分を具備したこ
とを特徴とする三次元構造体。
【0015】以下に本発明を更に詳細に説明する。本発
明において、光硬化性流動樹脂とは、流動性の光硬化性
樹脂に必要に応じて反応性希釈剤、光重合開始剤等を混
合したものをいう。
【0016】また、本発明において、粉末混合光硬化性
流動樹脂とは、上記光硬化性流動樹脂に、焼結によりセ
ラミックに加工しうる粉末を混合したものをいう。まず
第一の発明について説明する。第一の発明によれば、光
をスキャンして照射する、若しくは、光像を照射する光
照射手段により、光硬化性流動樹脂層に光を照射して光
硬化層を形成し、この光硬化層を複数層組み合わせて三
次元構造体を造形する光造形装置において、前記光硬化
性流動樹脂を収容する収容手段と、この収容手段内に配
置され、前記光硬化層を支持するための支持手段と、前
記光硬化層の厚み情報に応じて前記光照射手段の露光量
を自動設定する露光量設定手段とを具備することを特徴
とする光造形装置が提供される。
【0017】本発明の装置では、光硬化性流動樹脂を収
容する収容手段を具備する。該収容手段は、光硬化性流
動樹脂を収容することができるものであれば特に限定さ
れない。具体的には、テフロン、ABS、スチロール樹
脂、ポリカーボネート等からなるプラスチック性タンク
や、ステンレス(SUS303、304、430)、ア
ルミ等の錆びにくい材質からなる金属性タンクが好まし
い。また、タンク形状としては、タンクの洗浄がしやす
い円筒形が好ましい。該収容手段には、使用される光硬
化性流動樹脂に応じて、振動手段、例えば超音波振動機
や脱泡機等を更に設けてもよい。
【0018】また、本発明の装置は上記収容手段内に配
置され、光硬化物が形成される支持手段を具備する。該
支持手段の例としては、エレベータを挙げることができ
る。該支持手段には、これを位置決めするための装置が
設けられており、これにより支持手段が昇降される。本
発明の装置において、光硬化物の厚みは、上記収容容器
内での上記支持手段の位置、即ち、上述の位置決めのた
めの装置からの位置情報により決定される。なお、本発
明において、光硬化物は、光硬化性流動樹脂に光をスキ
ャンして光硬化層を形成することにより、又は該光硬化
層を複数層積層することにより造形する。
【0019】更に、本発明の装置は光硬化性流動樹脂を
硬化するための光照射手段を具備する。具体的には、該
光照射手段は使用される光硬化性流動樹脂によって異な
るが、X線光源、紫外線光源、可視光源等を使用しう
る。例えば、波長が330〜364nmのArレーザ、
例えば波長325nmのHe−Cdレーザ、波長が20
0nm〜400nmの水銀ランプ等を使用することがで
きる。光源からの光は、適切な光路、例えばミラーや光
ファイバー等により上記収容手段内の光硬化性流動樹脂
に照射される。例えば、光源がレーザー光の場合は、ミ
ラーや光ファイバーを用いて、また光源がランプの場合
は光ファイバーを用いて上記収容手段内の光硬化性流動
樹脂に照射される。
【0020】また、本発明の装置は上記硬化層の厚み情
報により光源からの光の露光量を自動的に調節する露光
量設定手段を具備する。ここで、硬化層の厚み情報と
は、硬化しようとする光硬化性流動樹脂の厚みをいい、
上記支持手段が、収容容器内のとの位置に存在するかの
情報により求めることができる。具体的には、例えば、
規制液面法では、該収容手段が、収容容器の底面に設け
られた例えばガラス板からのどの程度上方に位置するか
の情報である。
【0021】該露光量設定手段には、紫外線ランプから
なる光源の電圧、電流を変えることで光源の出力を調節
することで露光量を調節する手段や、焦点位置をずらす
制御装置をレンズに取り付けて露光量を調整する手段、
光源の光照射口に設けたマスク若しくはスリット径を変
化させてスキャンすることで露光量を調整する手段、光
のスキャン速度を変えることにより露光量を調整する手
段、光路中に光の透過量が異なるスリットや光学フィル
ターを入れて交換することで露光量を調整する手段を挙
げることができる。更に、シャッターを使用する場合
は、電磁シャッター、液晶シャッター、音響光学素子等
からなるシャッターの開閉速度を変化させることにより
露光量を調整することができる。具体的には、例えば、
光源からの光の光路にシャッターを設け、上記硬化層の
厚み情報、光硬化性流動樹脂の材料データ等に基づいて
コンピュータにより該シャッターの開閉速度を適切に調
節する方法が挙げられる。本発明においては、特に、硬
化層の厚み情報及び使用する光硬化性流動樹脂の情報か
ら露光量を自動的に設定する。
【0022】本発明の装置を用いることにより、層厚の
異なる複数の硬化物より構成される三次元構造体を造形
できる。本発明の装置の具体例としては図4に示される
規制液面法により三次元構造体を形成するための装置
(概略図)がある。
【0023】更に、第一の発明の他の具体例としては、
図5に示される自由液面法により三次元構造体を造形す
るための装置(概略図)がある。次に、第二の発明につ
いて説明する。第二の発明によれば、光をスキャンして
照射する、若しくは、光像を照射する光照射手段によ
り、光硬化性流動樹脂層に光を照射して光硬化層を形成
し、この光硬化層を複数層組み合わせて三次元構造体を
造形する光造形装置において、前記光硬化性流動樹脂を
収容するための複数の収容手段と、この収容手段の何れ
かに配置され、前記光硬化層を支持するための支持手段
と、前記複数の収容手段の何れかに前記支持手段を相対
的に移動させて配置するための移動手段と、前記支持手
段が前記複数の収容手段の何れに配置されているかの収
容手段情報と、前記光硬化層の厚み情報とに応じて前記
光照射手段の露光量を自動設定する露光量設定手段とを
具備することを特徴とする光造形装置が提供される。
【0024】本発明は、収容手段を複数設け、それぞれ
に異なった組成の光硬化性流動樹脂を収容し、複数の異
なる組成の硬化物より構成される三次元構造体を造形す
ることができる装置である。各収容手段及び光照射手段
は上記第一の発明と同様である。
【0025】複数の収容手段の何れかに前記支持手段を
配置するための移動手段は、複数の収容手段を固定した
テーブルと、該テーブルを移動させるアクチュエータが
ある。該テーブルには、必要に応じて、洗浄用タンク、
後露光用タンク又は乾燥タンク等を更に設けることがで
きる。
【0026】また、本発明の装置は上記硬化層の厚み情
報、何れの収容手段に支持手段が位置しているかの収容
手段情報等により光源からの光の露光量を自動的に調節
する露光量設定手段を具備する。該露光量設定手段とし
ては、上記第一の発明の露光量設定手段と同様のものを
挙げることができる。本発明においては、特に、硬化層
の厚み情報、どの収容手段に対して光照射をするかの収
容手段情報及び使用する光硬化性流動樹脂の情報から露
光量を自動的に設定する。
【0027】第二の発明の一態様を図6(概略図)に示
す。図6は規制液面法により三次元構造体を造形する光
造形装置の例である。第二の発明の他の態様を図7(概
略図)に示す。図7は、自由液面法により三次元構造体
を造形するための光造形装置である。
【0028】なお、本発明では、第一の発明で説明した
光硬化性流動樹脂と同様の樹脂、光源等を使用すること
ができる。次に、第三の発明について説明する。
【0029】第三の発明によれば、光をスキャンして照
射する、若しくは、光像を照射する光照射手段により、
光硬化性流動樹脂層に光を照射して光硬化層を形成し、
この光硬化層を複数層組み合わせて三次元構造体を造形
する光造形装置において、前記光硬化性流動樹脂を収容
するための複数の収容手段と、この収容手段の何れかに
配置され、前記光硬化層を支持するための支持手段と、
前記複数の収容手段の何れかに前記支持手段を相対的に
移動させて配置するための移動手段と、前記光照射手段
が前記複数の収容手段の何れに配置されているかの光照
射手段情報と、前記光硬化層の厚み情報とに応じて前記
光照射手段の露光量を自動設定する露光量設定手段とを
具備することを特徴とする光造形装置が提供される。
【0030】本発明の装置は、上記第二の発明の装置と
同様の構成よりなる装置である。第三の発明において
は、硬化層の厚み情報、何れの収容手段に光照射手段が
位置しているかの光照射手段情報、及び使用する光硬化
性流動樹脂の情報により光源からの光の露光量を自動的
に調節することを特徴とする。この露光量を自動的に設
定する手段としては、上記第一の発明の露光量設定手段
と同様のものを挙げることができる。
【0031】本装置を用いると、複数の異なる組成の硬
化物より構成される三次元構造体を造形することができ
る。次に、第四の発明について説明する。第四の発明は
異なった特性を有する複数の光硬化性流動樹脂を用いて
三次元構造体を造形する光造形方法であって、光硬化性
流動樹脂の層に、この光硬化性流動樹脂の特性に応じた
露光量の光を照射して光硬化層を形成し、少なくとも一
層よりなる構造体を形成する構造体形成工程と、前記構
造体形成工程とは異なった特性を有する光硬化性流動樹
脂を用い、前記構造体形成工程とは異なった露光量によ
り光を照射して、前記構造体と異なった特性を有する光
硬化性流動樹脂よりなる少なくとも一層の構造体を、前
記構造体形成工程で得られた構造体に接合造形させる三
次元構造体形成工程とを具備したことを特徴とする光造
形方法である。即ち、本発明の装置を用いて複数の組成
よりなる三次元構造体を造形する三次元構造体の製造方
法である。本発明の製造方法では、上記構造体形成工程
及び/又は三次元構造体形成工程を複数回設け、複数の
異なる光硬化性流動樹脂より成る三次元構造体を造形す
ることができる。
【0032】本発明の光造形方法に係る三次元構造体の
造形工程の一例を図8に示す。この例は、異なるに種類
の粉末混合光硬化性流動樹脂を用いて、異なる特性の光
硬化物より成る三次元構造体の造形例である。まず、上
記第一の発明で説明した光硬化性流動樹脂と無機粉末材
料aとを混練する。混練は、光硬化性流動樹脂と該粉末
との混合時に気泡が入らないようする必要があるため撹
拌脱泡機等を使用して撹拌することにより行う。これ
を、例えば上記第二の発明の装置の複数設けられた第一
の収容手段に導入する。一方、同様に特性の異なる光硬
化性流動樹脂と無機粉末材料bとを混合し、第二の収容
容器に導入する。第一の収容手段内で構造体Aを光造形
する。構造体Aの造形では、適宜露光量を可変制御して
光をパターン照射する。得られた構造体Aを、洗浄、後
露光の各後処理工程にかける。次に、後処理後の構造体
Aを構造体Bの造形工程にかける。構造体Bは、先に得
られた構造体Aに追加造形される。構造体Bの造形で
も、適宜露光量を可変制御して光をパターン照射する。
所望の構造体が得られるまで上記構造体A及び構造体B
の光造形を繰り返す。得られた所望形状の三次元構造体
を取り出し、洗浄、後露光の各工程にかけ、目的の三次
元構造体を得る。
【0033】次に、第五の発明について説明する。第五
の発明は、光硬化層を複数層積み重ねて得られる積層部
分と、この積層部分の積層面に垂直な少なくとも1つの
側面を前記積層部分の前記光硬化層の厚さ以上の厚さの
光硬化層で被覆した光硬化部分を具備したことを特徴と
する三次元構造体である。
【0034】該三次元構造体は、図10に示される構造
を有する。即ち、本発明の三次元構造体5は、第二の光
硬化性流動樹脂を硬化させて得られる第二の硬化物18
3が、第一の光硬化性流動樹脂を硬化させ、複数層積層
して得られる第一の硬化物182の積層面に垂直な少な
くとも一部の積層側面にわたって隣接して接合されてい
ることを特徴とする。硬化物182の厚みは、硬化物1
81の厚みよりも大きければよい。
【0035】このような三次元構造体5は、光硬化物1
82の硬化物の積層面に垂直な少なくとも一部の積層側
面にわたって光硬化物183を隣接接合して造形される
ので、積層面の不連続部を減少させることができ、微細
な凹凸部による応力集中を減少させることが可能とな
り、接合部の強度および耐久性が向上した三次元構造体
となる。この三次元構造体は、上記本発明の三次元構造
体造形装置及び三次元構造体製造方法により製造するこ
とが可能である。
【0036】
【発明の実施の形態】
実施の形態1 本発明の光造形装置(図4)について説明する。この装
置は、三次元構造体を規制液面法により造形するための
装置である。
【0037】本発明の光造形装置1は、光硬化性流動樹
脂101を収容するタンク102、を具備する。該タン
クの上方には光照射によって硬化した樹脂103を固定
するためのエレベータ104が設けられ、更に該エレベ
ータにはエレベータの位置を決定するためのアクチュエ
ータ105が連結して設けられる。また、タンク(10
2)の底面には光を透過するガラス106が設けられ、
該ガラスのタンク内面側には硬化した樹脂(103)を
ガラス表面から剥離しやすくするためのテープ107が
設けられる。一方、該タンク(102)の底面下方に
は、光源108からの光109を移動させるためのアク
チュエータ110が設けられ、該アクチュエータ(11
0)上には光源からの光をタンク(102)の底面に向
け、集光するための集光部111が設置される。光源
(108)と集光部(111)の間には、光源からの光
の露光量を調節するための手段112が設けられる。該
手段には、例えばシャッターのようなものを挙げること
ができる。更に、本発明の装置には、上記各アクチュエ
ータ(105、110)、集光部(111)及び露光量
調節手段(112)を制御するための制御装置113が
設けられ、該制御装置(113)と、上記各アクチュエ
ータ(105、110)、ミラー(111)、及び露光
量調節手段(112)はケーブル114により連結され
ている。
【0038】本態様で使用しうる光透過性のガラス(1
06)は、光硬化性流動樹脂を硬化させるのに使用する
光によって異なるが、紫外線や可視光を照射する場合
は、石英ガラス等を用いる。
【0039】本態様で使用しうる光源(108)は、X
線光源、紫外線光源、可視光源等である。具体的には、
光源は、水銀ランプ又はレーザである。具体的には光硬
化性流動樹脂で異なるが、例えば波長が330〜364
nmのArレーザ、例えば波長325nm又は442n
mのHe−Cdレーザ、又は波長が200nm〜400
nmの水銀ランプ等を使用することができる。
【0040】また、硬化した光硬化性流動樹脂をガラス
表面から剥離させやすくするためのテープは光を透過
し、濡れ性の低いテフロンテープ等が好ましい。光源
(108)からの光(109)を移動させるためのアク
チュエータ(110)は、具体的にはXYステージを挙
げることができる。また、集光部(111)の光をタン
ク(102)の底面に向けるための部材は、光源からの
光(109)を適切に反射するものであれば特に限定さ
れない。例えば、ミラーを挙げることができる。また、
集光部の集光するための部材としては、例えばピンホー
ル等のスリットとレンズの組合せ等を挙げることができ
る。更に露光量調節手段(112)は、光源からの光の
露光量を適切に調節することができるものであれば特に
限定されない。例えば、シャッター等を挙げることがで
きる。なお、本装置においては、上記ミラーの代わりに
光ファイバーを用いて、光硬化性流動樹脂に光を照射し
てもよい。
【0041】該アクチュエータ(110)、集光部(1
11)及びシャッター(112)は、制御装置(11
3)により制御される。即ち、アクチュエータ、集光
部、シャッター等は、コンピュータ115に連結された
該制御装置により、コンピューター内の光硬化性流動樹
脂の材料情報等を基に制御される。
【0042】本発明においては、特に、エレベータ(1
04)と濡れ性の高いテープ(107)の間の硬化層の
厚み情報(これは、エレベータの位置決めのためのアク
チュエータ(105)の位置情報より得られる。)及び
使用する光硬化性流動樹脂(101)の情報からシャッ
ターを制御し、目的の硬化層を得るための適切な露光量
を制御装置(113)及びコンピュータ(115)によ
り自動的に設定する。
【0043】本装置は、以下のようにして使用する。ま
ず、エレベータ(105)と濡れ性の高い剥離材との間
に一定のクリアランスが生じるようにアクチュエータ
(105)でエレベータ(104)をタンク(102)
内に位置決めする。この位置決めは、コンピュータ(1
15)及び制御装置(113)により行われ、この位置
情報をコンピュータにデータとして蓄積する。この位置
決めにより、三次元硬化物、又はその第一層の層厚が決
定される。次に、使用される光硬化性流動樹脂と、先に
得られた位置情報とによりパターン照射する最適な露光
量を算出する。この露光量は、光源の出力を調節する手
段、照射される光の焦点位置をずらす手段、光出射口な
どに取り付けたマスクやスリットの径や大きさを変える
手段、光のスキャン速度を変える手段、シャッターを使
用する場合はシャッターの開閉速度を変える手段により
単位面積に入射する光エネルギ量を変化することにより
調節・設定することができる。また、単位面積あたりの
入射光のエネルギ量を照射時間を変えたることによって
も調節・設定することができる。次に、所望の三次元構
造体のCADデータから得たスライスデータにより光照
射を行う。光照射は、光源(108)より放射された光
を、例えば上記シャッター(112)を通過させ、露光
量を調製しながらXYステージ上のミラーに導き、タン
ク(102)の底面から光硬化性流動樹脂に照射するこ
とによって行う。XYステージ(110)、シャッター
(112)は制御装置(113)及びコンピュータ(1
15)で制御される。所望の構造体が一層の場合は、所
望のパターンの照射が終了した後、エレベータ(10
4)をタンクから取り出し、洗浄、後露光を行う。ま
た、所望の構造体が複数層の硬化層より造形される場合
は、エレベータ(104)をアクチュエータ(105)
により上昇させ、該硬化層と、剥離材との間に所定のク
リアランスを設け、再度上述の手順を繰り返し、所望の
三次元構造体を造形する。二回目以降の光造形では、所
望の硬化物の造形に適した露光量に調節して光造形を行
う。この後、エレベータ(104)をタンクから取り出
し、洗浄、後露光を行う。
【0044】なお、上述の装置では、露光量設定手段と
して、シャッターを、光硬化層の厚み情報(これは、エ
レベータ(104)の位置情報から得られる。)及び使
用する光硬化性流動樹脂(101)の情報から制御する
方法を使用したが、この他にも上述のような種々の手段
を使用できる。例えば、光照射の光源の出力を直接に制
御することによっても露光量を設定することができる。
この場合も上記情報に基づいて、制御装置(113)及
びコンピュータ(115)で制御する。
【0045】本装置を使用すれば、種々の厚みの硬化物
より成る三次元構造体を造形することができる。 実施の形態2 本実施の形態では、自由液面法により三次元構造体を造
形するための本発明の光造形装置について説明する。こ
の自由液面法による光造形装置は図5の概略図に示され
るような構成を有する。即ち、本発明の光造形装置2
は、光硬化性流動樹脂101を収容するタンク102を
具備する。該タンクの上方には光照射によって硬化した
樹脂103を固定するためのエレベータ104が設けら
れ、更に該エレベータにはエレベータの位置を決定する
ためのアクチュエータ105が連結して設けられる。ま
た、タンク(102)の上方には、光源108からの光
109をスキャンさせるためのアクチュエータ116が
設けられ、該アクチュエータ(116)には隣接して光
源からの光を集光するための集光部117が設置され
る。光源(108)とアクチュエータ(116)の間に
は、光源からの光の露光量を調節するための露光量調節
手段112が設けられる。更に、本発明の装置には、上
記各アクチュエータ(105、116)、集光部(11
7)及び露光量調節手段(112)を制御するための制
御装置113が設けられ、該制御装置(113)と、上
記各アクチュエータ(105、116)、及び露光量調
節手段(112)はケーブル114により連結されてい
る。前記露光量調節手段(112)としては、シャッタ
ー等を挙げることができる。
【0046】本装置で使用しうる光源(108)は、上
記実施の形態1と同様である。光源(108)からの光
(109)をスキャンさせるためのアクチュエータ(1
16)は、具体的にはガルバノミラーを挙げることがで
きる。また、露光量調節手段としてのシャッター(11
2)は、光源からの光の露光量を適切に調節することが
できるものであれば特に限定されない。
【0047】各アクチュエータ(105、116)及び
シャッター(112)等は、制御装置(113)により
制御される。即ち、各アクチュエータ、ミラー、シャッ
ター等は、コンピュータ115に連結された該制御装置
(113)により、コンピューター内の光硬化性流動樹
脂の材料情報等を基に制御される。
【0048】本発明においては、特に、エレベータ(1
04)と光硬化性流動樹脂(101)の液面間の硬化層
の厚み情報(これは、エレベータの位置決めのためのア
クチュエータ(105)の位置情報より得られる。)及
び使用する光硬化性流動樹脂(101)の情報からシャ
ッターを制御し、目的の硬化層を得るための適切な露光
量を制御装置(113)及びコンピュータ(115)に
より自動的に設定する。
【0049】本装置は、以下のようにして使用する。ま
ず、エレベータ(105)と光硬化性流動樹脂の液面と
の間に一定のクリアランスが生じるようにアクチュエー
タ(105)でエレベータ(104)をタンク(10
2)内に位置決めする。この位置決めは、コンピュータ
(115)及び制御装置(113)により行われ、この
位置情報をコンピュータにデータとして蓄積する。この
位置決めにより、三次元硬化物、又はその第一層の層厚
が決定される。次に、使用される光硬化性流動樹脂と、
先に得られた位置情報とによりパターン照射する最適な
露光量を算出する。この露光量は、上記規制液面法で説
明した設定手段と同様な手段を使用して調節することが
できる。次に、所望の三次元構造体のCADデータから
得たスライスデータにより光照射を行う。光照射は、光
源(108)より放射された光を、例えば上記シャッタ
ー(112)を通過させ、露光量を調製しながら集光部
117に導き、タンク(102)の上方から光硬化性流
動樹脂に照射することによって行う。光照射は、例えば
ガルバノミラー(117)によりパターン照射すること
によって行うことができる。該ガルバノミラー(11
7)、シャッター(112)は制御装置(113)及び
コンピュータ(115)で制御される。所望の構造体が
一層の場合、所望のパターンの照射が終了した後、エレ
ベータ(104)をタンクから取り出し、洗浄、後露光
を行う。また、所望の構造体が複数の硬化層より造形さ
れる場合は、エレベータ(104)をアクチュエータ
(105)により下降させ、該硬化層と、光硬化性流動
樹脂の液面との間に所定のクリアランスを設け、再度上
述の手順を繰り返し、所望の三次元構造体を造形する。
二回目以降の光造形では、所望の硬化物の造形に適した
露光量に調節して光造形を行う。この後、エレベータ
(104)をタンクから取り出し、洗浄、後露光を行
う。
【0050】なお、上述の装置では、露光量設定手段と
して、シャッターを、光硬化層の厚み情報(これは、エ
レベータ(104)の位置情報から得られる。)及び使
用する光硬化性流動樹脂(101)の情報から制御する
方法を使用したが、この他にも上述のような種々の手段
を使用できる。例えば、光照射の光源の出力を直接に制
御することによっても露光量を設定することができる。
この場合も上記情報に基づいて、制御装置(113)及
びコンピュータ(115)で制御する。
【0051】本装置を使用すれば、種々の厚みの硬化物
より成る三次元構造体を造形することができる。 実施の形態3 本態様は、異なる光硬化性流動樹脂を用いて、複数の異
なる特性の硬化物より成る三次元構造体を造形するため
の装置である。
【0052】本態様を図6を参照して説明する。図6は
規制液面法により三次元構造体を造形する光造形装置の
概略図である。本態様の光造形装置は、光硬化性流動樹
脂A60を収容するタンク53、光硬化性流動樹脂B6
1を収容するための第二のタンク54、光硬化物52を
洗浄するための洗浄タンク55、後露光タンク56を具
備する。各タンクはこれらを固定するためのテーブル6
2によって固定される。これらのタンクの上方には、エ
レベータ51、エレベータ51を移動させるアクチュエ
ータ50を設置する。また、該タンクの底面下方には、
所望の光のスキャンニングが行えるように光源63から
の光をスキャンさせるアクチュエータ68を設ける。該
アクチュエータ(68)上には、光を各タンクの底面に
集光させる集光部67を設け、更に光源(63)と集光
部(67)の間の光路65に光の露光量を制御するシャ
ッタ64を設ける。前記テーブル(62)は、これを移
動させるためのアクチュエータ74上に設置され、該ア
クチュエータ(74)によりエレベータ、及び、光源
(63)、シャッター(64)、集光部(67)、光を
スキャンさせるアクチュエータ(68)より成る光照射
部へ移動される。テーブルの移動手段としてのアクチュ
エータ(74)としては、例えばパルスモータ、サーボ
モータのようなものがある。
【0053】洗浄タンク(55)には、洗浄効率を高め
るための手段59を設けることが好ましい。この手段
(59)には、例えば超音波振動子等がある。また、洗
浄タンク(55)には、洗浄用の溶媒75を収容する。
該溶媒(75)は、使用する光硬化性流動樹脂によって
異なるが、例えばアセトン、アルコール等を使用するこ
とができる。
【0054】本態様の装置では、各アクチュエータ(5
0、68、74)、シャッター(64)、集光部(6
7)等は、制御装置72、及び、三次元構造体をスライ
スデータに変換するソフトを組み込み、さらに設計値や
材料情報、硬化層の厚み情報より露光量を調整するコン
ピュータ71、モニター70により制御され、これらは
配線73により連結されている。
【0055】各アクチュエータ(50、68)及び集光
部(67)は、実施の態様1で説明したとおりである。
更に、本態様の装置は、硬化物を温風または冷風で乾燥
するための乾燥タンクを設けてもよい。乾燥タンクは、
洗浄後に硬化物を乾燥するために使用するので必ずしも
設置する必要はない。例えば、揮発性の高いエチルアル
コールを用いて洗浄する場合、洗浄後空気中に数十分放
置するだけで乾燥する。例えば1mmの立方体形状の硬
化物は8〜10分で乾燥する。従って、揮発性の高いエ
チルアルコールを洗浄液に用いる場合には、本装置に特
に乾燥タンクを設ける必要はなく、洗浄液に触れない位
置に造形物をホールドして8〜10分程度放置させるこ
とを行う乾燥工程を設ければよい。揮発性の少ない洗浄
液を使用する場合にのみ洗浄タンクを設置すればよい。
【0056】上記光硬化性流動樹脂を収容するためのタ
ンク(53、54)には、その底面に光を透過し光硬化
物が付着しないように濡れ性の低い材質でコートされた
ガラス57を設ける。また、洗浄タンク(55)には、
洗浄効率を高めるための手段59を設けることが好まし
い。この手段(59)には、例えば超音波振動子等があ
る。更に、後露光タンク(55)には、後露光を行うた
めのランプ69が設けられる。該ランプとしては、例え
ば水銀ランプ、ハロゲンランプ、紫外線ランプのような
光源を用いることができる。
【0057】図6では、光硬化性流動樹脂を収容するタ
ンクが二つである例を示したが、本発明の装置はこれに
限定されず、二以上のタンクを設けることができる。ま
た、洗浄タンク、後露光タンク、乾燥タンク等も複数設
けることができる。
【0058】本装置は、以下のようにして使用する。ま
ず、エレベータ(51)と濡れ性の高い剥離材で覆われ
たガラス板(58)との間に一定のクリアランスが生じ
るようにアクチュエータ(50)でエレベータ(51)
を第一のタンク(53)内に位置決めする。この位置決
めは、コンピュータ(71)及び制御装置(72)によ
り行われ、この位置情報をコンピュータにデータとして
蓄積する。この位置決めにより、三次元硬化物の第一層
の層厚が決定される。次に、使用される光硬化性流動樹
脂と、先に得られた位置情報とによりパターン照射する
最適な露光量を算出する。この露光量は、上記実施の形
態1で説明した露光量設定手段により設定することがで
きる。次に、所望の三次元構造体のCADデータから得
たスライスデータにより光照射を行う。光照射は、光源
(63)より放射された光を、例えば上記シャッター
(64)を通過させ露光量を調製しながらXYステージ
上の集光部(67)に導き、タンク(53)の底面から
光硬化性流動樹脂に照射することによって行う。XYス
テージ(68)、シャッター(64)は制御装置(7
2)及びコンピュータ(71)で制御される。所望のパ
ターンの照射が終了し、所望の硬化層が得られたら、エ
レベータ(51)をアクチュエータ(50)により上昇
させ、該硬化層と、剥離材との間に所定のクリアランス
を設け、再度上述の手順を繰り返し、所望の構造体を造
形する(所望の構造体が一層で構成される場合は、上記
手順を繰り返すことなく、次の工程に進めばよい。)。
次に、第一の硬化物(52)の接着したエレベータ(5
1)をアクチュエータ(50)によりタンク(53)よ
り取り出す。次いで移動手段(62)によりエレベータ
の位置に洗浄用溶媒(75)の入った洗浄タンク(5
5)を移動し、アクチュエータ(50)によりエレベー
タ(51)と第一の硬化物(52)を洗浄用溶媒に浸漬
し、洗浄効率を向上させる手段(59)を必要に応じて
使用して洗浄を行う。洗浄を行った後、第一の硬化物の
接着したエレベータ(51)をアクチュエータ(50)
によりタンク(53)より取り出す。次に、上記のよう
に移動手段で後露光用タンク(56)を移動し、該後露
光用タンク内で後露光を行う。後露光が終了した後、第
二の光硬化性流動樹脂を収容したタンク(54)を上述
のような移動手段で第一の光硬化物(52)が接着した
エレベータ(51)の位置に移動し、上述の第一の光硬
化物の造形と同様の手順で、第二の硬化物を造形する。
図13に第二の光硬化性流動樹脂を収容したタンクを第
一の光硬化物(52)が接着したエレベータ(51)の
位置に移動した図を示した。必要に応じて、上記手順を
繰り返し、異なった光硬化性流動樹脂より成る光硬化物
を造形する。ここで、二回目以降の光造形では、所望の
硬化物の造形に適した露光量に調節して光造形を行う。
【0059】なお、上述の装置では、露光量設定手段と
して、シャッターを、硬化層の厚み情報及び使用する光
硬化性流動樹脂の情報から制御する方法を使用したが、
この他にも上述のような種々の手段を使用できる。例え
ば、光照射の光源の出力を直接に制御することによって
も露光量を設定することができる。この場合も上記情報
に基づいて、制御装置及びコンピュータで制御する。
【0060】実施の態様4 本態様を図7を参照して説明する。図7は、自由液面法
により三次元構造体を造形するための光造形装置の概略
図である。
【0061】なお、本態様の光造形装置4は、光硬化性
流動樹脂A60を収容するためのタンク53、光硬化性
流動樹脂B61を収容するための第二のタンク54、光
硬化物52を洗浄するための洗浄タンク55、後露光タ
ンク56を具備する。各タンクはこれらを固定するため
のテーブル62によって固定される。該タンクの上方に
は、エレベータ51、エレベータ51を移動させるアク
チュエータ50、並びに光源63、光の露光量を制御す
るシャッター64、集光部67及び光をスキャンさせる
アクチュエータ80より成る光照射部を設置する。ま
た、シャッタ(64)は光源(63)と集光部(67)
の間の光路65に設ける。前記テーブル(62)は、こ
れを移動させるためのアクチュエータ74上に設置さ
れ、該アクチュエータ(74)によりエレベータ、及び
前記光照射部へ移動される。テーブルの移動手段として
のアクチュエータ(74)には、例えばパルスモータ、
サーボモータのようなものがある。
【0062】本態様の装置では、各アクチュエータ(5
0、68、74)、シャッター(64)等は、制御装置
72、及び、三次元構造体をスライスデータに変換する
ソフトを組み込み、さらに設計値や材料情報、硬化層の
厚み情報より露光量を調整するコンピュータ71、モニ
ター70により制御され、これらは配線73により連結
されている。
【0063】各アクチュエータ(50、68)及び集光
部(67)は、実施の態様1で説明したとおりである。
更に、本態様の装置は、硬化物を温風または冷風で乾燥
するための乾燥タンクを設けてもよい。乾燥タンクは、
洗浄後に硬化物を乾燥するために使用するので必ずしも
設置する必要はない。例えば、揮発性の高いエチルアル
コールを用いて洗浄する場合、洗浄後空気中に数十分放
置するだけで乾燥する。例えば1mmの立方体形状の硬
化物は8〜10分で乾燥する。従って、本装置に特に乾
燥タンクを設ける必要はない。揮発性の少ない洗浄液を
使用する場合のみ乾燥タンクを設置すればよい。
【0064】洗浄タンク(55)には、洗浄効率を高め
るための手段59を設けることが好ましい。この手段
(59)には、例えば超音波振動子等がある。また、洗
浄タンクには、洗浄用の溶媒75を収容する。該溶媒
(75)は、使用する光硬化性流動樹脂によって異なる
が、例えばアセトン、アルコール、水等を使用すること
ができる。
【0065】更に、後露光タンク(55)には、後露光
を行うためのランプ69が設けられる。該ランプとして
は、例えば水銀ランプ、ハロゲンランプ、紫外線ランプ
のような光源を用いることができる。
【0066】図7では、光硬化性流動樹脂を収容するタ
ンクが二つである例を示したが、本発明の装置はこれに
限定されず、二以上のタンクを設けることができる。ま
た、洗浄タンク、後露光タンク、乾燥タンク等も複数設
けることができる。
【0067】本装置は、以下のようにして使用する。ま
ず、エレベータ(51)と第一の光硬化性流動樹脂(6
0)の液面との間に一定のクリアランスが生じるように
アクチュエータ(50)でエレベータ(51)を第一の
タンク(53)内に位置決めする。この位置決めは、コ
ンピュータ(71)及び制御装置(72)により行わ
れ、この位置情報をコンピュータにデータとして蓄積す
る。この位置決めにより、三次元硬化物の第一層の層厚
が決定される。次に、使用される光硬化性流動樹脂と、
先に得られた位置情報とによりパターン照射する最適な
露光量を算出する。この露光量は、上記実施の形態1で
説明した露光量設定手段により設定することができる。
次に、所望の三次元構造体のCADデータから得たスラ
イスデータにより光照射を行う。光照射は、光源(6
3)より放射された光を、例えば上記シャッター(6
4)を通過させ露光量を調製しながらガルバノミラー
(80)に取り付けた集光部(67)に導き、タンク
(53)の底面から光硬化性流動樹脂に照射することに
よって行う。ガルバノミラー(80)、シャッター(6
4)は制御装置(72)及びコンピュータ(71)で制
御される。所望のパターンの照射が終了し、所望の硬化
層が得られたら、エレベータ(51)をアクチュエータ
(50)により下降させ、該硬化層と、剥離材との間に
所定のクリアランスを設け、再度上述の手順を繰り返
し、所望の構造体を造形する(所望の構造体が一層で構
成される場合は、上記手順を繰り返すことなく、次の工
程に進めばよい。)。次に、第一の硬化物(52)の接
着したエレベータ(51)をアクチュエータ(50)に
よりタンク(53)より取り出す。次いで移動手段(6
2)によりエレベータの位置に洗浄用溶媒(75)の入
った洗浄タンク(55)を移動し、アクチュエータ(5
0)によりエレベータ(51)と第一の硬化物(52)
を洗浄用溶媒に浸漬し、洗浄効率を向上させる手段(5
9)を必要に応じて使用して洗浄を行う。洗浄を行った
後、第一の硬化物の接着したエレベータ(51)をアク
チュエータ(50)によりタンク(53)より取り出
す。次に、上記のように移動手段で後露光用タンク(5
6)を移動し、該後露光用タンク内で後露光を行う。後
露光が終了した後、第二の光硬化性流動樹脂を収容した
タンク(54)を上述のように移動手段で第一の光硬化
物(52)が接着したエレベータ(51)の位置に移動
し、上述の第一の光硬化物の造形と同様の手順で、第二
の硬化物を造形する。必要に応じて、上記手順を繰り返
し、異なった光硬化性流動樹脂より成る光硬化物を造形
する。ここで、二回目以降の光造形では、所望の硬化物
の造形に適した露光量に調節して光造形を行う。
【0068】上述の第一及び第二の態様に係る本発明の
装置は光硬化層の厚み情報(これはエレベータの位置情
報に等しい。)、何れのタンクにエレベータが位置して
いるかの情報により光源からの光の露光量を自動的に調
節する。本発明においては、特に、光硬化層の厚み情
報、どの収容手段に対して光照射をするかの収容手段情
報及び使用する光硬化性流動樹脂の情報から上記コンピ
ュータにより露光量を自動的に設定する。
【0069】実施の形態5 本発明の三次元構造体の造形方法を説明する。まず、使
用しうる光硬化性流動樹脂の製造について説明する。
【0070】本製造方法で使用できる光硬化性流動樹脂
は、第一の発明で説明した通りである。これらの光硬化
性流動樹脂を二種類以上用いて三次元構造体を造形す
る。本製造方法で使用しうる光硬化性流動樹脂の具体例
としては、光硬化する光硬化性流動樹脂であってヤング
率の異なるもの、例えば株式会社スリーボンド製の紫外
線硬化性樹脂3042(ヤング率:590MPa)又は
紫外線硬化性樹脂3052C(ヤング率:290MP
a)等がある。また、水に可溶な株式会社スリーボンド
製の紫外線硬化性樹脂3046Dを水に不溶な紫外線硬
化性樹脂3042と組み合わせて使用することもでき
る。このような水に可溶な樹脂と水に不溶な樹脂を組合
せて使用して三次元構造体を造形すると、水に可溶な樹
脂部分を部分的に溶解除去することができるのでより複
雑な三次元構造体を造形することが可能になる。更に、
粉末混合光硬化性流動樹脂[例えば流動性で光硬化性の
オリゴマー(エポキシアクリレート、ウレタンアクリレ
ートなど)、反応性希釈剤(モノマー)、光重合開始剤
(ベンゾイン系、アセトフェノン系など)の三要素から
なる光硬化性流動樹脂に焼結可能な無機粉末に混合した
もの]も使用することができる。焼結可能な無機粉末と
しては、例えばアルミナや金、白金、パラジウム、ステ
ンレス、銅、ニッケル、銀、圧電性を有するPZT、P
LZT、磁性体であるサマリュウム系、セリウム系、ネ
オジウム系などの微細粉末や繊維がある。
【0071】粉末混合光硬化性流動樹脂を調製するに
は、光硬化性流動樹脂に上記粉末を混合する。該粉末と
光硬化性流動樹脂の混合時に気泡が入らないようする必
要があるため撹拌脱泡機等を使用して撹拌する。例え
ば、株式会社スリーボンドの紫外線硬化樹脂3042を
使用した場合、この中にアルミナの場合では平均の粉末
粒径が1μmの粉末を30vol%混合させた後、 撹拌脱泡
機により30分間、脱泡と撹拌を行い粉末混合光硬化性
流動樹脂を製造する。
【0072】また、前記粉末の表面にはシランカップリ
ング剤で表面処理を行うこともでき、このような処理を
行うことで、粉末混合率を上げることができる。例え
ば、上記の例では、粉末の混合率を45vol%に上げるこ
とができる。
【0073】図9を参照して本発明の三次元構造体の製
造方法の第一の態様を説明する。図9は、異種材料より
構成される三次元構造体の規制液面法による製造方法の
例である。本方法で使用される光造形装置は、上記実施
の形態3で説明した通りのものである。本態様では簡便
のため上記装置のうち収容手段、支持手段及び照射され
る光、粉末混合光硬化性流動樹脂のみを示す。収容手段
は、上記実施の態様1で説明したタンクと同様である。
図9(A)に示されるように、該タンクA(130)に
は、その底面にガラス132として、例えば、紫外線を
透過しやすい石英ガラスが配設され、該ガラス(13
2)上にはテフロンテープ等の剥離性の良好な剥離材1
33が設置される。このようなタンクを複数用意し、上
述のように調製した特性の異なる種類の粉末混合光硬化
性流動樹脂を各タンクに導入する。
【0074】先ず、エレベータ131を粉末混合光硬化
性流動樹脂A136内に浸漬し挿入し、エレベータ13
1と硬化物を剥離させるための剥離材133との間に一
定のクリアランスを設定した後、光134を照射し、所
望の三次元構造体の第一層を造形する。光硬化に用いる
光134の光源は、例えば、スリーボンド製の紫外線硬
化樹脂に平均粒径1μmのアルミナ粉末を10vol%
混合した粉末混合光硬化性流動樹脂を用いる場合は、波
長が330〜364nmのArレーザ、例えば波長32
5nmのHe−Cdレーザ、又は、波長が437nmの
SHGレーザー等を使用することができる。該光源の光
の照射は、使用される粉末混合光硬化性流動樹脂や所望
の構造体の形状に適した露光量を設定して行う。露光量
の設定は、上記実施の態様1で説明した自動露光量設定
手段で行う。即ち、露光量の設定は、光源の出力を調節
する手段、照射される光の焦点位置をずらす手段、光出
射口などに取り付けたマスクやスリットの径や大きさを
変える手段、光のスキャン速度を変える手段、シャッタ
ーを使用する場合はシャッターの開閉速度を変える手段
により、露光量を設定することができる。これらの露光
量設定手段は、上記実施の態様1で説明したように、光
硬化層の厚み情報等のデータに基づいて制御装置により
自動的に制御され、露光量が決定される。粉末混合光硬
化性流動樹脂の硬化は、一定の露光量で起こるものと考
えることができる。ここで、露光量は単位面積当たりの
被照射面に照射される放射量か、又は露光される光の放
射照度を時間で積分したもの(単位:ジュール毎平方メ
ートル(J/m2 ))をいう。
【0075】光源からの光は、石英レンズ等により集光
させ粉末混合光硬化性流動樹脂に照射する。照射は、光
源からの光をXYステージのようなスキャンニング手段
でパターン照射することにより行う。図9(A)は、こ
のようなパターン照射により硬化物135を造形したと
ころを表す。
【0076】次にエレベータ131をタンクAから取り
出し、硬化物を洗浄、乾燥及び後露光し(各工程は図示
せず)所望の第一の硬化物135を製造する。次に、エ
レベータ(131)の位置に、粉末混合光硬化性流動樹
脂Aとは異なる粉末混合光硬化性流動樹脂Bを導入した
別のタンクB141を移動し、第二の硬化物を光造形す
る。以下に、この第二の硬化物139を造形する過程を
図9(B)を参照して述べる。先ず、エレベータ131
を粉末混合光硬化性流動樹脂B138内に浸漬させ、剥
離材142との間に一定のクリアランスを設定する。こ
の後、粉末混合光硬化性流動樹脂B138を硬化させる
適切な露光量に設定された光137をパターン照射する
ことにより、光硬化層を造形する。次に、エレベータ1
31を一定積層厚分上昇させ、光137をパターン照射
し、第二の硬化物139の第二層目を造形する。この操
作を繰り返し、所望の硬化物を得る。図9(B)では三
層より成る硬化物を造形した例を示した。該光硬化物は
必ずしも三層である必要はなく、一層でも、複数層でも
よい。該硬化物は第一の硬化物135とは異なる平面形
状と寸法を有していてもよい。光硬化に用いる光(13
7)は粉末混合光硬化性流動樹脂B(138)や所望の
構造物(139)の形状に適した露光量に設定する。こ
の手段は、上記の手段を用いる。光照射は、適切な露光
量に設定された集光された光であり、波長は例えば、ス
リーボンド製の紫外線硬化樹脂に平均粒径0.5μmの
アルミナ粉末を3vol%混合した粉末混合光硬化性流
動樹脂を用いた場合は、Arレーザの330〜364n
mや、He−Cdレーザの325nmの光を使用するこ
とができる。次いで、エレベータ131をタンクB(1
41)から取り出し、洗浄、乾燥及び後露光を行う(各
工程は図示せず)ことにより第二の硬化物139が得ら
れる。これにより、光硬化物135と光硬化物139よ
り成る構造体が造形される。
【0077】次に、エレベータ(131)の位置に再度
タンクA(130)を移動し、第三の硬化物を造形す
る。これを図9(C)に示す。エレベータ(131)を
粉末混合光硬化性流動樹脂A(136)内に浸漬し、剥
離材(133)から光硬化物140の厚み分のクリアラ
ンスを設定した後、光144をパターン照射して光硬化
物(140)を造形する。図9(C)では、前記硬化し
た三層の光硬化物(139)の積層面の側面に三層分の
厚みで光硬化性流動樹脂(136)を硬化させたところ
を示している。光(144)は、上記露光量設定手段に
よりこのような造形を行うのに適した露光量に調整す
る。光源は、上記第一の硬化物(135)の造形で使用
したものをそのまま使用することができるが、露光量は
第三の硬化物を造形できるように適切に調整する必要が
ある。
【0078】引き続いて、洗浄、乾燥及び後露光を行
い、所望の三次元構造体を得ることができる。本例示で
は、第三の硬化物の造形に粉末混合光硬化性流動樹脂A
を用いたが、第三の粉末混合光硬化性流動樹脂Cを用い
ることもできる。この場合は、光源、露光量調節手段等
は、粉末混合光硬化性流動樹脂Cに合わせて適切に選択
する。
【0079】なお、各工程の光照射の露光量は、支持手
段情報、使用する粉末混合光硬化性流動樹脂の特性情
報、使用する光源により決定される。以上の方法を用い
ることによって、異なる材料特性の光硬化層からなる複
合構造の三次元光硬化構造体を形成することができる。
【0080】上述の例では、粉末混合光硬化性流動樹脂
を使用したが、これに代えて光硬化性流動樹脂を使用す
ることもできる。また、上述の例では、異なった特性の
粉末混合光硬化性流動樹脂を使用して三次元構造体を造
形したが、同一の光硬化性流動樹脂を使用して積層厚の
異なる硬化物より成る三次元構造体を製造してもよい。
この場合、上記実施の形態1又は実施の形態2の装置を
用いることができる。また、上記実施の形態3又は実施
の形態4の装置も用いることができるが、この場合は、
タンクの移動を行わずに光照射を行えばよい。また、こ
のような同一の光硬化性流動樹脂又は粉末混合光硬化性
流動樹脂を用いる場合、積層厚の異なる硬化物を得るこ
とは、パターン照射する光の露光量を硬化層の厚み情報
及び光硬化性流動樹脂の特性情報に基づいて自動調節す
ることにより可能となる。
【0081】本発明の製造方法により製造された三次元
構造体は、光硬化物139の硬化物の積層面に垂直な側
面全体にわたって光硬化物140が隣接接合されるの
で、不連続部を減少させることができ微細な凹凸部によ
る応力集中を減少させることが可能となり、接合部の強
度および耐久性を向上させることができる。更に、複数
層より成る硬化物139の積層面の剥離が起こりにくく
なり、強度の強い三次元構造体となる。
【0082】一般に、二種類の異なる光硬化性流動樹脂
を用いて三次元構造体を造形する場合、図11に示され
るように、第一の光硬化性流動樹脂を硬化させて得られ
る硬化物180を、第二の光硬化性流動樹脂を硬化させ
て得られる硬化物181に厚さを同一にして隣接接合
し、この造形工程を複数回繰り返す。このような方法で
は、光硬化性流動樹脂を変えるごとに未硬化部の余分な
光硬化性流動樹脂を取り除き、洗浄、乾燥及び後露光を
行う必要があり、加えて、これを積層回数繰り返さなけ
ればならない。従って、図11のような三次元構造体を
造形するには6回の洗浄、乾燥及び後露光をそれぞれ行
わなければならず、操作が煩雑であり、造形に非常に時
間がかかる。更に、接合面積が多くなるので接合面に不
連続部分が形成され、接合部分の強度が弱くなる。一
方、図10のように樹脂の硬化特性を考慮して硬化しに
くい樹脂(硬化に際して露光量を多く必要とする樹脂)
を複数層あらかじめ造形し、その後硬化しやすい樹脂
(硬化に際して露光量が少ない樹脂)を該複数層分の厚
みで、一層で隣接接合するように造形すれば、二回の洗
浄、乾燥及び後露光ですむことから操作が簡便で、且つ
加工時間を短くすることができる。また、三次元構造体
を造形するために都合四回のスキャンですむのでスキャ
ン時間が短くなる。なお、この場合の光照射の露光量
は、各光硬化性流動樹脂の特性、支持手段情報及び光源
の種類により決定される。
【0083】また、同一の光硬化性流動樹脂を用いて上
述と同様に三次元構造体を造形することも可能である。
この場合は、照射光の露光量を支持手段情報により自動
調節することで、第一の硬化物と第二の硬化物の層厚を
変える。同一の光硬化性流動樹脂を使用する場合は、洗
浄、乾燥及び後露光が一回で済むので更に造形時間を短
縮することができる。このような一種類の光硬化性流動
樹脂を用いた三次元構造体の造形装置として、図4に示
した装置、即ちタンクを1つ具備した装置を用いること
ができる。
【0084】以上のように、本発明の装置及び製造方法
を用いれば複数の組成よりなる機能性の三次元構造体を
短時間で効率よく造形することができる。本発明の製造
方法では、使用する光硬化性流動樹脂等により、パター
ン照射する光の露光量を変化させることを特徴とする。
この光の露光量を変化させる方法として、上述のよう
な、光源の出力を調節する手段、照射される光の焦点位
置をずらす手段、光出射口などに取り付けたマスクやス
リットの径や大きさを変える手段、光のスキャン速度を
変える手段、シャッターを使用する場合はシャッターの
開閉速度を変える手段により単位面積に入射する光エネ
ルギ量を変化すること、また、単位面積あたりの入射光
のエネルギ量を照射時間を変えることによって変化する
ことなどを挙げることができる。この露光量を調整する
ことの効果として、スキャン速度に対する硬化寸法のデ
ータを取り比較した。
【0085】使用した光硬化性樹脂は株式会社スリーボ
ンド製の紫外線硬化性樹脂3042と紫外線硬化性樹脂
3052Cである。また、光源には波長250から45
0nmの水銀ランプを使用し、このランプの光を石英レ
ンズにより絞って照射した。この照射光は、出射端で
1.2mW/cm2 のエネルギーを有していた。また、
硬化は、スキャン速度を10から300μm/secに
変化させることで露光量を調節して行った。このような
条件下で、光硬化性流動樹脂が硬化するかしないかの確
認と、硬化した場合の硬化寸法について比較を行った。
結果を表1に示した。
【0086】
【表1】
【0087】表1に示されるように紫外線硬化性樹脂3
042は、250μm/secのスキャン速度までは硬
化するが、紫外線硬化性樹脂3052Cは40μm/s
ecのスキャン速度までしか硬化しない。この結果か
ら、異なる光硬化性流動樹脂を用いて光造形する場合、
各光硬化性流動樹脂ごとに露光量を調整する機能を有し
ていない光造形機を用いると、紫外線硬化性樹脂304
2と紫外線硬化性樹脂3052Cを硬化させる条件がス
キャン速度40μm/secとなってしまう。このスキ
ャン速度では、紫外線硬化性樹脂3042の硬化幅は3
80μmと太くなり微細な硬化体を造形できない。
【0088】一方、紫外線硬化性樹脂3042は、スキ
ャン速度を250μm/secとした場合、180μm
と細い硬化幅で構造体を造形できる樹脂材料であるが、
紫外線硬化性樹脂3052Cと併用して三次元構造体を
造形する場合、スキャン速度を40μm/secとして
硬化を行わなければならないためスキャン速度が1/6
になる。
【0089】一方、使用する光硬化性流動樹脂ごとに露
光量(上記の例ではスキャン速度)を変更する手段を有
する本発明に係る製造方法と上記実施の態様1から実施
の態様4の装置によれば、上記のような問題が起こら
ず、微細な造形体を正確且つ短時間で製造することが可
能となる。
【0090】次に、図12を参照して、三次元構造体の
製造方法の第二の態様を以下に説明する。図12は、異
種材料より構成される三次元構造体の規制液面法による
製造方法の例である。本方法で使用される光造形装置
は、上記実施の形態3で説明した通りのものである。本
態様では簡便のため上記装置のうち収容手段、支持手段
及び照射される光、粉末混合光硬化性流動樹脂のみを示
す。収容手段は、上記実施の態様1で説明したタンクと
同様であり、構成も上記第一の態様で説明したとおりで
ある。
【0091】図12(A)に示されるように、先ず、エ
レベータ151を粉末混合光硬化性流動樹脂A156内
に浸漬し挿入し、エレベータ151と硬化物を剥離させ
るための剥離材153との間に一定のクリアランスを設
定した後、光154を照射し、所望の三次元構造体の第
一層を造形する。光硬化に用いる光154の光源は、例
えば、スリーボンド製の紫外線硬化樹脂に平均粒径1μ
mのアルミナ粉末を10vol%混合した粉末混合光硬
化性流動樹脂を用いる場合は、波長が330〜364n
mのArレーザ、例えば波長325nmのHe−Cdレ
ーザ等を使用することができる。該光源の光の照射は、
使用される粉末混合光硬化性流動樹脂や所望の構造体の
形状に適した露光量を設定して行う。露光量の設定は、
上記第一の態様で説明した自動露光量設定手段で行う。
粉末混合光硬化性流動樹脂の硬化は、一定の露光量で起
こるものと考えることができる。
【0092】光源からの光は、石英レンズ等により集光
させ粉末混合光硬化性流動樹脂に照射する。照射は、光
源からの光をXYステージのようなスキャンニング手段
でパターン照射することにより行う。図12(A)は、
このようなパターン照射により硬化物155を造形した
ところを表す。
【0093】次にエレベータ151をタンクAから取り
出し、硬化物を洗浄、乾燥及び後露光し(各工程は図示
せず)所望の第一の硬化物155を製造する。次に、エ
レベータ(151)の位置に、粉末混合光硬化性流動樹
脂Aとは異なる粉末混合光硬化性流動樹脂Bを導入した
別のタンクB145を移動し、第二の硬化物を光造形す
る。以下に、この第二の硬化物159を造形する過程を
図12(B)を参照して述べる。先ず、エレベータ15
1を粉末混合光硬化性流動樹脂B158内に浸漬させ、
剥離材153との間に一定のクリアランスを設定する。
この後、粉末混合光硬化性流動樹脂B158を硬化させ
る適切な露光量に設定された光157をパターン照射す
ることにより、光硬化層を造形する。次に、エレベータ
151を一定積層厚分上昇させ、光157をパターン照
射し第二の硬化物159の第二層目を造形する。この操
作を繰り返し、所望の硬化物を得る。図12(B)では
三層より成る硬化物(159)を2つ造形した例を示し
た。該光硬化物は必ずしも三層である必要はなく、一層
でも、複数層でもよい。また、硬化物(159)数も二
以上であってもよい。更に、該硬化物(159)は第一
の硬化物155とは異なる平面形状と寸法を有していて
もよい。光硬化に用いる光(157)は粉末混合光硬化
性流動樹脂B(158)や所望の構造物(159)の形
状に適した露光量に設定する。この手段は、上記の露光
量設定手段を用いる。光照射は、適切な露光量に設定さ
れた集光された光であり、波長は例えば、スリーボンド
製の紫外線硬化樹脂に平均粒径0.5μmのアルミナ粉
末を3vol%混合した粉末混合光硬化性流動樹脂を用
いた場合は、He−Cdレーザの325nmの光を使用
することができる。次いで、エレベータ151をタンク
B(145)から取り出し、洗浄、乾燥及び後露光を行
う(各工程は図示せず)ことにより第二の硬化物(15
9)が得られる。これにより、光硬化物(155)と光
硬化物(159)より成る構造体が造形される。
【0094】次に、エレベータ(151)の位置に再度
タンクA(150)を移動し、第三の硬化物を造形す
る。これを図12(C)に示す。エレベータ(151)
を粉末混合光硬化性流動樹脂A(156)内に浸漬し、
剥離材(153)から光硬化物169の厚み分のクリア
ランスを設定した後、光160をパターン照射して光硬
化物(169)を造形する。図12(C)では、前記硬
化した2つの三層の光硬化物(159)の間に、これら
の積層面の側面に三層分の厚みで光硬化性流動樹脂(1
56)を硬化させたところを示している。光(160)
は、上記露光量設定手段によりこのような造形を行うの
に適した露光量に調整する。光源は、上記第一の硬化物
(155)の造形で使用したものをそのまま使用するこ
とができるが、露光量は第三の硬化物を造形できるよう
に適切に調整する必要がある。
【0095】このようにして硬化物(155)、硬化物
(159)及び硬化物(169)が接合された構造体が
造形される。次に、エレベータ(151)を所望の光硬
化層分だけ上方に移動させ、構造体と剥離材との間にク
リアランスを設ける。光168をパターン照射し、粉末
混合光硬化性流動樹脂A158を硬化し、硬化物を造形
する。図12(D)は、光のパターン照射により構造物
165を造形したとことを示している。光(168)
は、上記露光量設定手段によりこのような造形を行うの
に適した露光量に調整する。光源は、上記第一の硬化物
(155)の造形で使用したものをそのまま使用するこ
とができるが、露光量は第四の硬化物を造形できるよう
に適切に調整する必要がある。また、本例示では、第三
及び第四の硬化物の造形に粉末混合光硬化性流動樹脂A
を用いたが、第三の粉末混合光硬化性流動樹脂Cなど、
種々の粉末混合光硬化性流動樹脂を用いることもでき
る。この場合は、光源、露光量調節手段等は、粉末今後
光硬化性流動樹脂C等に合わせて適切に選択する。
【0096】なお、各工程の光照射の露光量は、支持手
段情報、使用する粉末混合光硬化性流動樹脂の特性情
報、使用する光源により決定される。また、上述の例で
は、粉末混合光硬化性流動樹脂を使用したが、これに代
えて、光硬化性流動樹脂を使用することもできる。
【0097】以上の方法を用いることによって、異なる
材料特性の光硬化層からなる複合構造の三次元光硬化構
造体を組立を必要とせずに形成することができる。本発
明の製造方法によれば、使用する光硬化性流動樹脂の種
類や硬化させる形状によって露光量を変化させることに
より、特定の光硬化物に平行な方向や垂直な方向に新た
な硬化物を追加造形することができ、種々の複雑な組成
又は構造の三次元構造体を造形することができる。従っ
て、本発明の方法は、非常の自由度の高い三次元構造体
の製造方法である。また、本発明の製造方法を用いるこ
とによって、異なる材料特性の光硬化物からなる複合構
造の三次元構造体を組立を必要とせずに形成することが
できる。また、本発明の製造方法は、二つの材料を部分
的に接合させるだけではなく、図12で説明した三次元
構造体の製造方法のように複雑な溝等の形状を有する構
造体にも硬化物を接合造形できる。
【0098】本発明は、上記第一の発明から第五の発明
に加え、更に以下の発明も包含する。以下では、上記第
一の発明から第五の発明との関連を明確にするためこれ
らを含めて以下に記載する。なお、上記第一の発明は下
記(1)に、第二の発明は下記(3)に、第三の発明は
下記(6)に、第四の発明は下記(11)に、また第五
の発明は下記(14)に相当する。 (1) 光をスキャンして照射する、若しくは、光像を
照射する光照射手段により、光硬化性流動樹脂層に光を
照射して光硬化層を形成し、この光硬化層を複数層組み
合わせて三次元構造体を造形する光造形装置において、
前記光硬化性流動樹脂を収容する収容手段と、この収容
手段内に配置され、前記光硬化層を支持するための支持
手段と、前記光硬化層の厚み情報に応じて前記光照射手
段の露光量を自動設定する露光量設定手段とを具備する
ことを特徴とする光造形装置。 (構成) 実施の形態1、2、3及び4が該当する。 (作用・効果) 硬化層の厚み情報に応じて露光量を自
動設定する露光量設定手段により、光硬化性流動樹脂層
の厚みを変化させても光硬化層が安定して得られるの
で、目標とする三次元構造体の形状や要求精度に応じて
光硬化性流動樹脂層の厚みを変化させることにより光硬
化層の積層数を少なくして形成工程の時間を短縮するこ
とが可能となる。 (2) 光硬化性流動樹脂に光をスキャンさせながら光
照射して光硬化物を形成することによって三次元構造体
を造形する光造形装置において、前記光硬化性流動樹脂
を収容する収容する収容手段と、この収容手段内に配置
され、前記光硬化層が形成される支持手段と、前記光硬
化性流動樹脂を硬化させるための、前記収容手段内の光
硬化性流動樹脂に光を照射する光照射手段と、前記硬化
層の厚み情報と光硬化性流動樹脂の材料情報に応じて前
記光照射手段の露光量を自動設定する露光量設定手段と
を具備することを特徴とする光造形装置。 (構成) 実施の形態1、2、3及び4が該当する。 (作用・効果) 硬化層の厚み情報と材料情報に応じて
適正な露光量を自動設定する手段により、光硬化性流動
樹脂層の材料特性や厚みを変化させても光硬化層が安定
して得られるので、目標とする三次元構造体の形状や要
求精度に応じて光硬化性流動樹脂層の厚みを変化させる
ことや、材料特性に応じて光硬化性流動樹脂層の厚みを
調整することができ、寸法精度や材料特性に応じて光硬
化層を適正化することで積層数を少なくして形成工程の
時間を短縮することが可能となる。 (3) 光をスキャンして照射する、若しくは、光像を
照射する光照射手段により、光硬化性流動樹脂層に光を
照射して光硬化層を形成し、この光硬化層を複数層組み
合わせて三次元構造体を造形する光造形装置において、
前記光硬化性流動樹脂を収容するための複数の収容手段
と、この収容手段の何れかに配置され、前記光硬化層を
支持するための支持手段と、前記複数の収容手段の何れ
かに前記支持手段を相対的に移動させて配置するための
移動手段と、前記支持手段が前記複数の収容手段の何れ
に配置されているかの収容手段情報と、前記光硬化層の
厚み情報とに応じて前記光照射手段の露光量を自動設定
する露光量設定手段とを具備することを特徴とする光造
形装置。 (構成) 実施の形態3及び4が該当する。 (作用・効果) 光により硬化する光硬化性流動樹脂の
特性により露光時間が異なる場合などは、適正な露光量
を材料ごとに設定する必要がある、本考案は材料の異な
るタンク情報すなわち、タンクに収納されている光硬化
性流動樹脂材料特性と光硬化性流動樹脂層の厚み情報に
応じて露光量が適正に自動設定されるので、光硬化性流
動樹脂の材料特性と形成する三次元構造体の形状や要求
される寸法精度に応じて層の厚みを適正に設定すること
が可能となり、形成工程の時間を短縮できる。 (4) 上記(1)から(3)に記載した三次元構造体
の製造装置において、前記硬化層の厚み情報が、前記支
持手段の位置情報に応じて与えられることを特徴とした
三次元構造体の製造装置。 (構成) 実施の形態1、2、3及び4が該当する。 (作用・効果) 厚み情報を支持手段の位置情報から設
定することにより、造形物を計測することなく簡単に造
形物の厚み情報を推測することができるという効果があ
る。 (5) 上記(1)から(3)に記載した三次元構造体
の製造装置において、前記光硬化性流動樹脂の厚み情報
が、前記支持手段の位置情報と前記支持手段に形成され
た光硬化物の位置情報に基づいて算出される光硬化性流
動樹脂層厚み演算手段からの出力として与えられること
を特徴とした三次元構造体の製造装置。 (構成) 実施の形態1、2、3及び4が該当する。 (作用・効果) 厚み情報を支持手段の位置情報と該支
持手段に形成された光硬化層の位置情報から設定するこ
とにより、造形物を計測することなく簡単に造形物の厚
み情報と支持手段の位置情報を推測することができるの
で、支持手段に対して露光量を調整することができ、よ
り複雑な造形物を造形できるという効果がある。 (6) 光をスキャンして照射する、若しくは、光像を
照射する光照射手段により、光硬化性流動樹脂層に光を
照射して光硬化層を形成し、この光硬化層を複数層組み
合わせて三次元構造体を造形する光造形装置において、
前記光硬化性流動樹脂を収容するための複数の収容手段
と、この収容手段の何れかに配置され、前記光硬化層を
支持するための支持手段と、前記複数の収容手段の何れ
かに前記支持手段を相対的に移動させて配置するための
移動手段と、前記光照射手段が前記複数の収容手段の何
れに配置されているかの光照射手段情報と、前記光硬化
層の厚み情報とに応じて前記光照射手段の露光量を自動
設定する露光量設定手段とを具備することを特徴とする
光造形装置。 (構成) 実施の形態3及び4が該当する。 (作用・効果) 異なる材料特性を有する光硬化性流動
樹脂が入る複数の収容手段ごとに露光量を設定すること
により、収容手段の操作だけで光硬化性流動樹脂ごとの
露光量を調整することができるので簡単な操作になると
いう効果がある。 (7) 上記(1)から(3)に記載した前記露光量設
定手段が、光像照射手段の光源の出力を自動設定するも
のであることを特徴とする三次元構造体の製造装置。 (構成) 実施の形態1、2、3及び4が該当する。 (作用・効果) 露光量設定手段が光像照射手段の光源
の出力値で制御されるので電気的な制御で露光量を調整
できる。従って、装置をシステム化しやすいという効果
がある。 (8) 上記(1)から(3)に記載した前記露光量設
定手段が、光像照射手段の光線のスキャン速度を自動設
定するものであることを特徴とする三次元構造体の製造
装置。 (構成) 実施の形態1、2、3及び4が該当する。 (作用・効果) 露光量設定手段が、光像照射手段の光
線のスキャン速度で制御されるので電気的な制御で露光
量を調整できる。従って、本発明の装置をシステム化し
易くする効果がある。 (9) 上記(1)から(3)に記載した前記露光量設
定手段が、光照射手段の光線をシャッターによりパルス
状にし、前記シャッターの開閉速度を設定する手段であ
ることを特徴とする三次元構造体の製造装置。 (構成) 実施の形態1、2、3及び4が該当する。 (作用・効果) 露光量設定手段が、シャッターの開閉
速度で制御されるので電気的な制御で露光量を調整でき
る。従って、本発明の装置がシステム化しやすくなると
いう効果がある。 (10) 上記(1)から(3)に記載した前記露光量
設定手段が、光照射手段の光線の光路に開口径を設定で
きる手段により光線の照射面積を設定する手段であるこ
とを特徴とする三次元構造体の製造装置。 (構成) 実施の形態1、2、3及び4が該当する。 (作用・効果) 露光量設定手段が、光線の光路に開口
径を設定できる手段で制御されるので電気的な制御で露
光量を調整できる。従って本発明の装置がシステム化し
やすくなるという効果がある。 (11) 異なった特性を有する複数の光硬化性流動樹
脂を用いて三次元構造体を造形する光造形方法であっ
て、光硬化性流動樹脂の層に、この光硬化性流動樹脂の
特性に応じた露光量の光を照射して光硬化層を形成し、
少なくとも一層よりなる構造体を形成する構造体形成工
程と、前記構造体形成工程とは異なった特性を有する光
硬化性流動樹脂を用い、前記構造体形成工程とは異なっ
た露光量により光を照射して、前記構造体と異なった特
性を有する光硬化性流動樹脂よりなる少なくとも一層の
構造体を、前記構造体形成工程で得られた構造体に接合
造形させる三次元構造体形成工程とを具備したことを特
徴とする光造形方法。 (構成) 実施の形態5が該当する。 (作用・効果) 異なる特性の光硬化性流動樹脂を硬化
させて、異なる特性の硬化物よりなる三次元構造体を造
形する場合、該硬化物の特性に応じて造形装置の露光量
を調整することにより、各硬化物の層の厚さを同一の厚
さ、又は異なる厚さにすることができる。各硬化物の厚
さが同一の場合は、それぞれの光硬化性流動樹脂にあっ
た露光量で造形することができるので造形精度が向上
し、マイクロマシン等の微細造形に適する。また、各光
硬化物の厚さを変える場合は、硬化物の造形時の積層回
数を少なくすることができ、また、洗浄や後露光の回数
を削減することができるため、三次元構造体の形成の時
間を短縮することができる。 (12) 上記(11)に記載した光造形方法におい
て、前記構造体造形工程と前記三次元構造体形成工程に
おける光パターン照射の露光量が使用する光硬化性流動
樹脂の材料情報と該光硬化性流動樹脂の硬化物層の厚み
情報に基づいて設定されることを特徴とする方法。 (構成) 実施の形態5が該当する。 (作用・効果) 複数の材料より成る三次元構造体の造
形においては、光により硬化する光硬化性流動樹脂の特
性により露光時間が異なる場合や光硬化性流動樹脂に粉
末を添加することにより露光時間が変化する場合など、
適正な露光量を材料ごとに設定する必要がある。本発明
は、使用する材料の特性に応じて露光量が調整できるき
るのでその材料に適した露光量を設定でき、微細な三次
元構造体を造形することができる。また、適切に露光量
を調節することによって硬化物の造形時の積層回数を少
なくすることができ、また、洗浄や後露光の回数を削減
することができるため、三次元構造体の形成の時間を短
縮することができる。更に、三次元構造体の各硬化物の
層の厚さを変えることにより、硬化物の硬化層の積層方
向に垂直な面に生じる凹凸が減ることにより各硬化層の
接合力を向上させることができるという効果がある。 (13) 上記(11)に記載した光造形方法におい
て、前記構造体形成工程で形成される構造体と前記三次
元構造体形成工程で形成される構造体の光硬化層の厚さ
が異なることを特徴とする方法。 (構成) 実施の形態5が該当する。 (作用・効果) 異なる特性の光硬化性流動樹脂を硬化
させて、異なる特性の硬化物よりなる三次元構造体を造
形する場合、該硬化物の特性に応じて造形装置の露光量
を調整することにより、各硬化物の層の厚さを同一の厚
さ、又は異なる厚さにすることができる。各硬化物の厚
さが同一の場合は、それぞれの光硬化性流動樹脂にあっ
た露光量で造形することができるので造形精度が向上
し、マイクロマシン等の微細造形に適する。また、各光
硬化物の厚さを変える場合は、硬化物の造形時の積層回
数を少なくすることができ、また、洗浄や後露光の回数
を削減することができるため、三次元構造体の形成の時
間を短縮することができる。更に、三次元構造体の各硬
化物の層の厚さを変えることにより、硬化物の硬化層の
積層方向に垂直な面に生じる凹凸が減ることにより各硬
化層の接合力を向上させることができるという効果があ
る。 (14) 光硬化層を複数層積み重ねて得られる積層部
分と、この積層部分の積層面に垂直な少なくとも1つの
側面を前記積層部分の前記光硬化層の厚さ以上の厚さの
光硬化層で被覆した光硬化部分を具備したことを特徴と
する三次元構造体。 (構成) 実施の形態5が該当する。 (作用・効果) 硬化物の硬化層の積層方向に垂直な側
面を覆うように特性の異なる硬化物を接合造形すること
によって硬化物の積層の接合力が向上され、強度の強い
三次元構造体を製造することができる。また、積層面に
垂直な方向に生じる凹凸が減ることにより各硬化層の接
合力を向上させることができるという効果がある。 (15) 異なった特性を有する複数の光硬化性流動樹
脂を用いて三次元構造体を造形する光造形方法であっ
て、光硬化性流動樹脂に、該光硬化性流動樹脂の特性に
応じた露光量の光をパターン照射して光硬化層を形成
し、該光硬化層を複数層積層して構造体を形成する構造
体形成工程と、前記構造体形成工程とは異なった特性を
有する光硬化性流動樹脂を用い、前記構造体形成工程と
は異なった露光量により光をパターン照射して、前記構
造体と異なった特性を有する光硬化性流動樹脂よりなる
少なくとも一層の構造体を、前記構造体形成工程で得ら
れた構造体の積層面に垂直な少なくとも1つの側面に該
積層部分の厚さ以上の厚さの一層で接合造形させる三次
元構造体形成工程とを具備した光造形方法。 (構成) 実施の形態5が該当する。 (作用・効果) 複数の材料より成る三次元構造体の造
形においては、光により硬化する光硬化性流動樹脂の特
性により露光時間が異なる場合や光硬化性流動樹脂に粉
末を添加することにより露光時間が変化する場合など、
適正な露光量を材料ごとに設定する必要がある。本発明
は、使用する材料の特性に応じて露光量が調整できるき
るのでその材料に適した露光量を設定でき、微細な三次
元構造体を造形することができる。また、適切に露光量
を調節することによって硬化物の造形時の積層回数を少
なくすることができ、また、洗浄や後露光の回数を削減
することができるため、三次元構造体の形成の時間を短
縮することができる。更に、硬化物の硬化層の積層方向
に垂直な側面を覆うように特性の異なる硬化物を接合造
形することによって硬化物の積層の接合力が向上され、
強度の強い三次元構造体を製造することができる。ま
た、積層面に垂直な方向に生じる凹凸が減ることにより
各硬化層の接合力を向上させることができるという効果
がある。 (16) 上記(11)、(12)、(13)又は(1
5)に記載の光造形方法であって、前記構造体形成工程
及び/又は三次元構造体形成工程を複数回設けることを
特徴とする方法。 (構成) 実施の形態5が該当する。 (作用・効果) 複数の材料より成る三次元構造体の造
形においては、光により硬化する光硬化性流動樹脂の特
性により露光時間が異なる場合や光硬化性流動樹脂に粉
末を添加することにより露光時間が変化する場合など、
適正な露光量を材料ごとに設定する必要がある。本発明
は、使用する材料の特性に応じて露光量が調整できるき
るのでその材料に適した露光量を設定でき、微細な三次
元構造体を造形することができる。また、適切に露光量
を調節することによって硬化物の造形時の積層回数を少
なくすることができ、また、洗浄や後露光の回数を削減
することができるため、三次元構造体の形成の時間を短
縮することができる。更に、硬化物の硬化層の積層方向
に垂直な側面を覆うように特性の異なる硬化物を接合造
形することによって硬化物の積層の接合力が向上され、
強度の強い三次元構造体を製造することができる。ま
た、積層面に垂直な方向に生じる凹凸が減ることにより
各硬化層の接合力を向上させることができるという効果
がある。
【0099】また、構造体形成工程及び/又は三次元構
造体形成工程を複数回設けるので複数のこと成る材料よ
り成る複雑な機能性三次元構造体を容易に造形すること
が可能となる。
【0100】
【発明の効果】本発明の光造形装置は、光硬化性流動樹
脂層の厚み情報に応じて露光量を自動設定する露光量設
定手段により、光硬化性流動樹脂層の厚みを変化させて
も光硬化層が安定して得られるので、目標とする三次元
構造体の形状や要求精度に応じて光硬化性流動樹脂層の
厚みを変化させることにより光硬化層の積層数を少なく
して形成工程の時間を短縮することが可能となる。ま
た、より複雑な三次元構造体を造形することができる。
更に、本発明の装置は光照射手段を電気的に制御するこ
とが可能であり、装置をシステム化しやすい。
【0101】また、本発明の光造形方法では、異なる特
性の光硬化性流動樹脂を硬化させて、異なる特性の硬化
物よりなる三次元構造体を造形する場合、該硬化物の特
性に応じて造形装置の露光量を調整することにより、各
硬化物の層の厚さを同一の厚さ、又は異なる厚さにする
ことができる。各硬化物の厚さが同一の場合は、それぞ
れの光硬化性流動樹脂にあった露光量で造形することが
できるので造形精度が向上し、マイクロマシン等の微細
造形に適する。また、各光硬化物の厚さを変える場合
は、硬化物の造形時の積層回数を少なくすることがで
き、また、洗浄や後露光の回数を削減することができる
ため、三次元構造体の形成の時間を短縮することができ
る。更に、三次元構造体の各硬化物の層の厚さを変える
ことにより、硬化物の硬化層の積層方向に垂直な面に生
じる凹凸が減ることにより各硬化層の接合力を向上させ
ることができる。
【0102】また本発明の光造形方法を用いることによ
って、異なる材料特性の光硬化層からなる複合構造の三
次元光硬化構造体を組立を必要とせずに形成することが
できる。
【0103】本発明の製造方法によれば、使用する光硬
化性流動樹脂の種類や硬化させる形状によって露光量を
変化させることにより、特定の光硬化物に平行な方向や
垂直な方向に新たな硬化物を追加造形することができ、
種々の複雑な組成又は構造の三次元構造体を造形するこ
とができる。また、本発明の製造方法は、二つの材料を
部分的に接合させるだけではなく、複雑な溝等の形状を
有する構造体にも硬化物を接合造形できる。
【0104】また、本発明の三次元構造体では、硬化物
の硬化層の積層方向に垂直な側面を覆うように特性の異
なる硬化物を接合造形する。従って、硬化物の積層の接
合力が向上され、強度の強い三次元構造体を製造するこ
とができる。また、積層面に垂直な方向に生じる凹凸が
減ることにより各硬化層の接合力を向上させることがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の三次元構造体の造形工程を示す
フロー図である。
【図2】図2は、規制液面法による従来の光造形方法を
示す概略図である。
【図3】図3は、自由液面法による従来の光造形方法を
示す概略図である。
【図4】図4は、規制液面法により三次元構造体を造形
するための本発明の光造形装置の概略図である。
【図5】図5は、自由液面法により三次元構造体を造形
するための本発明の光造形装置の概略図である。
【図6】図6は、規制液面法により三次元構造体を造形
するための本発明の光造形装置の概略図であって、複数
の収容手段を設けたものである。
【図7】図7は、自由液面法により三次元構造体を造形
するための本発明の光造形装置の概略図であって、複数
の収容手段を設けたものである。
【図8】図8は、本発明の製造方法により三次元構造体
を造形する工程の概略を示す図である。
【図9】図9は、異なる光硬化性流動樹脂を用いて従来
の方法により造形された三次元構造体の概略図である。
【図10】図10は、異なる光硬化性流動樹脂を用いて
造形された本発明の三次元構造体である。
【図11】図11は、本発明の光造形方法による三次元
構造体の光造形の工程を示すフロー図である。
【図12】図12は、本発明の製造方法により三次元構
造体を造形する工程の概略を示す図である。
【図13】図13は、規制液面法により三次元構造体を
造形するための本発明の光造形装置の概略図であって、
複数の収容手段を設けたものである。
【符号の説明】
タンク…53、54、55、56、102、130、1
41、145、150、200、210;光硬化性流動
樹脂…60、61、101、136、138、156、
158、205、213;エレベータ…51、104、
131、151、201、211;ガラス板…108、
132、143、147、152、202;濡れ性の高
い材料…107、133、142、146、153、2
03;光硬化物…52、103、135、139、14
0、155、159、165、169、180、18
1、183、206、215;照射光…66、109、
134、137、144、154、157、160、1
68、204、212;アクチュエータ…50、68、
74、80、105、110、116;シャッター…6
4、112;光源…63、108;配線…73、11
4;制御装置…72、113;コンピュータ…70、1
15;モニタ…70;集光部…67、111、117;
濡れ性の高い材料をコートしたガラス板…57、58;
光路…65;テーブル…62;超音波振動子…59;後
露光ランプ…69。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光をスキャンして照射する、若しくは、
    光像を照射する光照射手段により、光硬化性流動樹脂層
    に光を照射して光硬化層を形成し、この光硬化層を複数
    層組み合わせて三次元構造体を造形する光造形装置にお
    いて、 前記光硬化性流動樹脂を収容する収容手段と、 この収容手段内に配置され、前記光硬化層を支持するた
    めの支持手段と、 前記光硬化層の厚み情報に応じて前記光照射手段の露光
    量を自動設定する露光量設定手段とを具備することを特
    徴とする光造形装置。
  2. 【請求項2】 光をスキャンして照射する、若しくは、
    光像を照射する光照射手段により、光硬化性流動樹脂層
    に光を照射して光硬化層を形成し、この光硬化層を複数
    層組み合わせて三次元構造体を造形する光造形装置にお
    いて、 前記光硬化性流動樹脂を収容するための複数の収容手段
    と、 この収容手段の何れかに配置され、前記光硬化層を支持
    するための支持手段と、 前記複数の収容手段の何れかに前記支持手段を相対的に
    移動させて配置するための移動手段と、 前記支持手段が前記複数の収容手段の何れに配置されて
    いるかの収容手段情報と、前記光硬化層の厚み情報とに
    応じて前記光照射手段の露光量を自動設定する露光量設
    定手段とを具備することを特徴とする光造形装置。
  3. 【請求項3】 光をスキャンして照射する、若しくは、
    光像を照射する光照射手段により、光硬化性流動樹脂層
    に光を照射して光硬化層を形成し、この光硬化層を複数
    層組み合わせて三次元構造体を造形する光造形装置にお
    いて、 前記光硬化性流動樹脂を収容するための複数の収容手段
    と、 この収容手段の何れかに配置され、前記光硬化層を支持
    するための支持手段と、 前記複数の収容手段の何れかに前記支持手段を相対的に
    移動させて配置するための移動手段と、 前記光照射手段が前記複数の収容手段の何れに配置され
    ているかの光照射手段情報と、前記光硬化層の厚み情報
    とに応じて前記光照射手段の露光量を自動設定する露光
    量設定手段とを具備することを特徴とする光造形装置。
  4. 【請求項4】 異なった特性を有する複数の光硬化性流
    動樹脂を用いて三次元構造体を造形する光造形方法であ
    って、 光硬化性流動樹脂の層に、この光硬化性流動樹脂の特性
    に応じた露光量の光を照射して光硬化層を形成し、少な
    くとも一層よりなる構造体を形成する構造体形成工程
    と、 前記構造体形成工程とは異なった特性を有する光硬化性
    流動樹脂を用い、前記構造体形成工程とは異なった露光
    量により光を照射して、前記構造体と異なった特性を有
    する光硬化性流動樹脂よりなる少なくとも一層の構造体
    を、前記構造体形成工程で得られた構造体に接合造形さ
    せる三次元構造体形成工程とを具備したことを特徴とす
    る光造形方法。
  5. 【請求項5】 光硬化層を複数層積み重ねて得られる積
    層部分と、この積層部分の積層面に垂直な少なくとも1
    つの側面を前記積層部分の前記光硬化層の厚さ以上の厚
    さの光硬化層で被覆した光硬化部分を具備したことを特
    徴とする三次元構造体。
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