JPH09290817A - 食品容器及びその製造方法 - Google Patents
食品容器及びその製造方法Info
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- JPH09290817A JPH09290817A JP12913296A JP12913296A JPH09290817A JP H09290817 A JPH09290817 A JP H09290817A JP 12913296 A JP12913296 A JP 12913296A JP 12913296 A JP12913296 A JP 12913296A JP H09290817 A JPH09290817 A JP H09290817A
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Landscapes
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 側壁の一部若しくは全部の横断面が波形状を
なすようにプレス成形された皿状若しくはカップ状の食
品容器で、使用過程で側壁などが型崩れを起こさない保
形性に優れた容器、及びその好適な製法を提供する。 【解決手段】 2層のシート材3,3に挟まれる間のう
ち、側壁2の波形状をなす部位が接着剤4により接着さ
れている。片面に接着樹脂がコーティングされた2枚の
シート材を接着樹脂相互が接面するように重ね合わせ、
その状態の下で熱プレスし、容器1の成形時に側壁2の
波形状をなす部位を接着樹脂により接着する。固化した
接着剤層が骨材を成すことから保形性に優れる。
なすようにプレス成形された皿状若しくはカップ状の食
品容器で、使用過程で側壁などが型崩れを起こさない保
形性に優れた容器、及びその好適な製法を提供する。 【解決手段】 2層のシート材3,3に挟まれる間のう
ち、側壁2の波形状をなす部位が接着剤4により接着さ
れている。片面に接着樹脂がコーティングされた2枚の
シート材を接着樹脂相互が接面するように重ね合わせ、
その状態の下で熱プレスし、容器1の成形時に側壁2の
波形状をなす部位を接着樹脂により接着する。固化した
接着剤層が骨材を成すことから保形性に優れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、和菓子や洋菓子の
受皿用、或いは焼成食品(ケーキ菓子等)や蒸し食品の
調理、製造等に使用される皿状若しくはカップ状の食品
容器(ケース)に関し、詳しくは、紙やアルミ箔などの
シート材からなり側壁の一部若しくは全部の横断面が波
形状(プリーツ状若しくはヒダ状)をなすようにプレス
成形された皿状若しくはカップ状の食品容器(以下、カ
ップ状容器若しくは単に容器ともいう)及びその製造方
法に関する。
受皿用、或いは焼成食品(ケーキ菓子等)や蒸し食品の
調理、製造等に使用される皿状若しくはカップ状の食品
容器(ケース)に関し、詳しくは、紙やアルミ箔などの
シート材からなり側壁の一部若しくは全部の横断面が波
形状(プリーツ状若しくはヒダ状)をなすようにプレス
成形された皿状若しくはカップ状の食品容器(以下、カ
ップ状容器若しくは単に容器ともいう)及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来のこの種の皿状若しくはカ
ップ状の食品容器101の1例を示す。この容器101
は、グラシン紙、パーチメント紙或いはクラフト紙等の
薄紙などからなり上方が開口されると共に側壁102の
横断面が波形状をなすように形成されている。この種の
食品容器101は、従来、平坦な紙を円形などの所定の
展開形状に裁断(型抜き切断)した後、これを適数枚重
ね、次記するような従来周知の熱プレスによる絞り成形
により、その側壁102を波形状に絞り込むことにより
成形される。
ップ状の食品容器101の1例を示す。この容器101
は、グラシン紙、パーチメント紙或いはクラフト紙等の
薄紙などからなり上方が開口されると共に側壁102の
横断面が波形状をなすように形成されている。この種の
食品容器101は、従来、平坦な紙を円形などの所定の
展開形状に裁断(型抜き切断)した後、これを適数枚重
ね、次記するような従来周知の熱プレスによる絞り成形
により、その側壁102を波形状に絞り込むことにより
成形される。
【0003】すなわち、この皿状若しくはカップ状の食
品容器101は、例えば、図10に示したような、皿状
テーパ面112を備えると共に内側(周)面に内周に沿
って波形(プリーツ形)溝をなす凹凸面113を上下方
向に多数備えた雌型(下型)111と、その雌型111
の内側面の波形溝に対応する凹凸面123を外側(周)
面に備えた雄型121及び、前記雌型111の皿状テー
パ面112に対応するテーパ面122を有する押え型1
24を備えた波形絞り成形機によって次のようにして成
形、製造される。なお、この雌型111および雄型12
1は、ともにその成形面が所定温度に加熱されるように
図示しない加熱手段(ヒーター)を備えている。
品容器101は、例えば、図10に示したような、皿状
テーパ面112を備えると共に内側(周)面に内周に沿
って波形(プリーツ形)溝をなす凹凸面113を上下方
向に多数備えた雌型(下型)111と、その雌型111
の内側面の波形溝に対応する凹凸面123を外側(周)
面に備えた雄型121及び、前記雌型111の皿状テー
パ面112に対応するテーパ面122を有する押え型1
24を備えた波形絞り成形機によって次のようにして成
形、製造される。なお、この雌型111および雄型12
1は、ともにその成形面が所定温度に加熱されるように
図示しない加熱手段(ヒーター)を備えている。
【0004】すなわち、雌型111のテーパ面112上
に、所定形状に裁断されたシート材3を適数枚(例えば
10枚程度)重ね置き、図11に示したように、押え型
124を下ろしてそのテーパ面122でシート材3を雌
型111のテーパ面112に緩く仮止めし、その下で、
図12に示したように、雄型121を押込んでシート材
3をカップ状に絞り込み、加熱された両型によって所定
時間加熱して保形性を確保し、その後、雄型121と共
に押え型124を持ち上げ、さらに、別のシート材をお
いて、同様の工程を繰り返すことで、順次、下に押し落
とすことで次々と成形される。
に、所定形状に裁断されたシート材3を適数枚(例えば
10枚程度)重ね置き、図11に示したように、押え型
124を下ろしてそのテーパ面122でシート材3を雌
型111のテーパ面112に緩く仮止めし、その下で、
図12に示したように、雄型121を押込んでシート材
3をカップ状に絞り込み、加熱された両型によって所定
時間加熱して保形性を確保し、その後、雄型121と共
に押え型124を持ち上げ、さらに、別のシート材をお
いて、同様の工程を繰り返すことで、順次、下に押し落
とすことで次々と成形される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の食品容器1
01は、単なるプレス成形ではなく、上記のように熱プ
レスにより絞り込んで成形されているため、その形状保
持性能の向上が図られている。とはいえ、その側壁10
2の波形の形状保持は熱プレス成形のみに依存している
ため、展開方向に外力がかかれば簡単に広がってしまう
など型崩れを起こしやすい。また、このような外力がか
からなくとも、例えば、容器101をそのまま放置して
おくだけでも、空気中の水分を吸湿して比較的簡単に側
壁102の波形(プリーツ)が伸びて開口側(上端の直
径)が大きく開いてしまう。したがって、和菓子や洋菓
子を容器に入れて冷蔵ショーケースに保管しておいて
も、時間の経過と共に型崩れを起こしてしまい、商品
(菓子)としての外観を損ねるといった問題があった。
とりわけ梅雨時などの高湿度時には数日で型崩れを起こ
してしまうことから問題視されていた。
01は、単なるプレス成形ではなく、上記のように熱プ
レスにより絞り込んで成形されているため、その形状保
持性能の向上が図られている。とはいえ、その側壁10
2の波形の形状保持は熱プレス成形のみに依存している
ため、展開方向に外力がかかれば簡単に広がってしまう
など型崩れを起こしやすい。また、このような外力がか
からなくとも、例えば、容器101をそのまま放置して
おくだけでも、空気中の水分を吸湿して比較的簡単に側
壁102の波形(プリーツ)が伸びて開口側(上端の直
径)が大きく開いてしまう。したがって、和菓子や洋菓
子を容器に入れて冷蔵ショーケースに保管しておいて
も、時間の経過と共に型崩れを起こしてしまい、商品
(菓子)としての外観を損ねるといった問題があった。
とりわけ梅雨時などの高湿度時には数日で型崩れを起こ
してしまうことから問題視されていた。
【0006】また、このようなカップ状容器101を用
いた、いわゆるカップ入りケーキは、このカップ状容器
101にケーキ生地(液状体)を入れてオーブン(鉄
板)上に置いて焼成することによって製造されるが、そ
の際、カップ状容器101にケーキ生地(液状体)を入
れて単にオーブン上に置いて焼成しようとすると、生地
自体の重量や焼成時の熱、さらには生地から吸引する水
分や湿度により、側壁102の波形が伸びて容器101
の開口側(上端側)が開いてしまう。こうしたことか
ら、従来、この容器101でケーキを製造する際には、
オーブンの上に容器101が入り込む金枠をセットし、
容器101をこの金枠に嵌め込んで焼成過程で側壁10
2が開かないようにして焼成する必要があった。
いた、いわゆるカップ入りケーキは、このカップ状容器
101にケーキ生地(液状体)を入れてオーブン(鉄
板)上に置いて焼成することによって製造されるが、そ
の際、カップ状容器101にケーキ生地(液状体)を入
れて単にオーブン上に置いて焼成しようとすると、生地
自体の重量や焼成時の熱、さらには生地から吸引する水
分や湿度により、側壁102の波形が伸びて容器101
の開口側(上端側)が開いてしまう。こうしたことか
ら、従来、この容器101でケーキを製造する際には、
オーブンの上に容器101が入り込む金枠をセットし、
容器101をこの金枠に嵌め込んで焼成過程で側壁10
2が開かないようにして焼成する必要があった。
【0007】すなわち、従来の容器101でカップ入り
ケーキを製造する場合には、このような金枠が容器10
1のサイズや平面(横断面)形状ごとに必要となること
から、その分、製造設備や製造コストがかかり、製品単
価の上昇を招いていた。しかも、このような問題は、こ
のケーキを製造する際だけでなく、容器101内に各生
地を入れて製造する蒸しケーキや蒸しパンを製造する場
合にも同様に生じる。さらに、このようにして焼成され
たカップ状ケーキ等は、カップ入り(付き)ケーキ等と
して流通過程におかれるが、その流通から消費に至る過
程までに、少しずつ側壁102の波形が伸びて開いてし
まい、ケーキと側壁102との間に隙間を生じ、外観を
損ねてしまうといった問題もあった。
ケーキを製造する場合には、このような金枠が容器10
1のサイズや平面(横断面)形状ごとに必要となること
から、その分、製造設備や製造コストがかかり、製品単
価の上昇を招いていた。しかも、このような問題は、こ
のケーキを製造する際だけでなく、容器101内に各生
地を入れて製造する蒸しケーキや蒸しパンを製造する場
合にも同様に生じる。さらに、このようにして焼成され
たカップ状ケーキ等は、カップ入り(付き)ケーキ等と
して流通過程におかれるが、その流通から消費に至る過
程までに、少しずつ側壁102の波形が伸びて開いてし
まい、ケーキと側壁102との間に隙間を生じ、外観を
損ねてしまうといった問題もあった。
【0008】本発明は、従来の上記の食品容器のもつ、
このような問題点に鑑みて案出したものであって、その
目的とするところは、紙等のシート材を従来と同様に熱
プレスすることにより簡易に製造できる容器でありなが
ら、使用過程で側壁などが型崩れを起こさない保形性に
優れた容器、及びその好適な製法を提供することを目的
とする。
このような問題点に鑑みて案出したものであって、その
目的とするところは、紙等のシート材を従来と同様に熱
プレスすることにより簡易に製造できる容器でありなが
ら、使用過程で側壁などが型崩れを起こさない保形性に
優れた容器、及びその好適な製法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解消する
ために本発明は、紙やアルミ箔などのシート材からなり
側壁の一部若しくは全部の横断面が波形状をなすように
プレス成形された皿状若しくはカップ状の食品容器にお
いて、該食品容器は、少なくとも積層された2層のシー
ト材からなり、該シート材に挟まれる間のうち、少なく
とも前記側壁の波形状をなす部位が接着剤により接着さ
れていることにある。
ために本発明は、紙やアルミ箔などのシート材からなり
側壁の一部若しくは全部の横断面が波形状をなすように
プレス成形された皿状若しくはカップ状の食品容器にお
いて、該食品容器は、少なくとも積層された2層のシー
ト材からなり、該シート材に挟まれる間のうち、少なく
とも前記側壁の波形状をなす部位が接着剤により接着さ
れていることにある。
【0010】上記の容器によれば、2層以上のシートが
積層された構造をなすとともに、波形状の部位が接着さ
れており、したがって、その接着により固化した接着剤
層が骨材を成すことから、従来の容器のように単に熱プ
レスされたものに比べ、骨材がある分、保形性能に優れ
る。
積層された構造をなすとともに、波形状の部位が接着さ
れており、したがって、その接着により固化した接着剤
層が骨材を成すことから、従来の容器のように単に熱プ
レスされたものに比べ、骨材がある分、保形性能に優れ
る。
【0011】そして、その好適な製法の第1の手段は、
紙やアルミ箔などのシート材からなり側壁の一部若しく
は全部の横断面が波形状をなす皿状若しくはカップ状の
食品容器であって、その1個が複数の積層されたシート
材からなるものをプレス成形により1又は複数一度に製
造するにあたり、該食品容器1個分として、一方又は両
方の面に接着樹脂がコーティングされた複数のシート材
を該接着樹脂相互が接面するように重ね合わせ、その状
態の下で熱プレスすることにより、該食品容器1個分の
シート材の相互間のうち、少なくとも前記側壁の波形状
をなす部位を前記接着樹脂により接着することにある。
紙やアルミ箔などのシート材からなり側壁の一部若しく
は全部の横断面が波形状をなす皿状若しくはカップ状の
食品容器であって、その1個が複数の積層されたシート
材からなるものをプレス成形により1又は複数一度に製
造するにあたり、該食品容器1個分として、一方又は両
方の面に接着樹脂がコーティングされた複数のシート材
を該接着樹脂相互が接面するように重ね合わせ、その状
態の下で熱プレスすることにより、該食品容器1個分の
シート材の相互間のうち、少なくとも前記側壁の波形状
をなす部位を前記接着樹脂により接着することにある。
【0012】また、その好適な製法の第2の手段は、紙
やアルミ箔などのシート材からなり側壁の一部若しくは
全部の横断面が波形状をなす皿状若しくはカップ状の食
品容器であって、その1個が複数の積層されたシート材
からなるものをプレス成形により1又は複数一度に製造
するにあたり、該食品容器1個分として、一方又は両方
の面に接着樹脂がコーティングされた1又は複数のシー
ト材と、該接着樹脂がコーティングされていない1又は
複数のシート材とを該接着樹脂がシート材の相互間に存
在するように重ね合わせ、その状態の下で熱プレスする
ことにより、該食品容器1個分のシート材の相互間のう
ち、少なくとも前記側壁の波形状をなす部位を前記接着
樹脂により接着することにある。
やアルミ箔などのシート材からなり側壁の一部若しくは
全部の横断面が波形状をなす皿状若しくはカップ状の食
品容器であって、その1個が複数の積層されたシート材
からなるものをプレス成形により1又は複数一度に製造
するにあたり、該食品容器1個分として、一方又は両方
の面に接着樹脂がコーティングされた1又は複数のシー
ト材と、該接着樹脂がコーティングされていない1又は
複数のシート材とを該接着樹脂がシート材の相互間に存
在するように重ね合わせ、その状態の下で熱プレスする
ことにより、該食品容器1個分のシート材の相互間のう
ち、少なくとも前記側壁の波形状をなす部位を前記接着
樹脂により接着することにある。
【0013】さらにその好適な製法の第3の手段は、紙
やアルミ箔などのシート材からなり側壁の一部若しくは
全部の横断面が波形状をなす皿状若しくはカップ状の食
品容器であって、該食品容器の1個が複数の積層された
シート材からなるものをプレス成形により1又は複数一
度に製造する方法であって、その1個分の複数のシート
材の間に、接着樹脂シートを介装して重ね合わせ、その
状態の下で、熱プレスすることにより、該食品容器1個
分のシート材の相互間のうち、少なくとも前記側壁の波
形状をなす部位を前記接着樹脂により接着することにあ
る。
やアルミ箔などのシート材からなり側壁の一部若しくは
全部の横断面が波形状をなす皿状若しくはカップ状の食
品容器であって、該食品容器の1個が複数の積層された
シート材からなるものをプレス成形により1又は複数一
度に製造する方法であって、その1個分の複数のシート
材の間に、接着樹脂シートを介装して重ね合わせ、その
状態の下で、熱プレスすることにより、該食品容器1個
分のシート材の相互間のうち、少なくとも前記側壁の波
形状をなす部位を前記接着樹脂により接着することにあ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明を具体化した実施の形態に
ついて図1ないし図3を参照して詳細に説明する。図1
中、1は、本例のカップ状容器であって、外観は従来の
容器と同様、上方が開口された逆円錐台形状の皿状ない
しカップ状をなしている。ただし、本例では、側壁2の
平面(横断面)の全部がW字形で連続する波形状をなす
ものを例示している。側壁2の平面及び断面は各拡大図
に示した通りであり、本例では、紙、接着剤(接着樹
脂)、紙と、シート材3が内外面の2層で接着剤(接着
樹脂)層4が1層の3層の断面構造をなしており、中間
の接着剤層4を挟んで内外両面にシート材3が配置され
ている。シート材3はクラフト紙とされ、詳しくは後述
するが、共にその片面に接着樹脂としてポリエチレンな
どの合成樹脂が10〜15μmの厚さコーティングされ
ているものをその接着樹脂が接面するようにして重ね合
わせ、その状態で従来と同様にして熱プレスされること
により形成されている。すなわち、その熱プレス時に、
接着樹脂を介して内外両シート3,3を熱融着し、その
形状を保持している。なお、波形状をなすひだ2aの幅
Wや絞り込み角度θは適宜の大きさに設定されている。
ただし、本例では、接着剤層4は両シート材3の間の底
面5も含めその全面に存在している。そして、波形状の
部位つまり容器1の側壁2の全体おいて内外両シート材
3を接着している。
ついて図1ないし図3を参照して詳細に説明する。図1
中、1は、本例のカップ状容器であって、外観は従来の
容器と同様、上方が開口された逆円錐台形状の皿状ない
しカップ状をなしている。ただし、本例では、側壁2の
平面(横断面)の全部がW字形で連続する波形状をなす
ものを例示している。側壁2の平面及び断面は各拡大図
に示した通りであり、本例では、紙、接着剤(接着樹
脂)、紙と、シート材3が内外面の2層で接着剤(接着
樹脂)層4が1層の3層の断面構造をなしており、中間
の接着剤層4を挟んで内外両面にシート材3が配置され
ている。シート材3はクラフト紙とされ、詳しくは後述
するが、共にその片面に接着樹脂としてポリエチレンな
どの合成樹脂が10〜15μmの厚さコーティングされ
ているものをその接着樹脂が接面するようにして重ね合
わせ、その状態で従来と同様にして熱プレスされること
により形成されている。すなわち、その熱プレス時に、
接着樹脂を介して内外両シート3,3を熱融着し、その
形状を保持している。なお、波形状をなすひだ2aの幅
Wや絞り込み角度θは適宜の大きさに設定されている。
ただし、本例では、接着剤層4は両シート材3の間の底
面5も含めその全面に存在している。そして、波形状の
部位つまり容器1の側壁2の全体おいて内外両シート材
3を接着している。
【0015】このような本形態例の容器1は、片面に接
着樹脂がコーティングされた2枚のシート材3をその接
着樹脂側で接面された積層構造をなすとともに、その波
形状の部位がその形状に成形された状態で接着と同時に
固化しており、したがって、その接着により固化した接
着剤層4が骨材を成している。したがって、従来の容器
のように単にシート材のみが熱プレスされただけのもの
に比べ、絞り込まれた状態で固化した接着剤層4のある
分、波形状の部位の伸びがなく、保形性能がよい。具体
的効果については、後述する試験例で明らかにするが、
例えば前記したカップ入りケーキなどの焼き菓子や蒸し
菓子のための容器として用いる場合には、生地をいれて
焼成する際、金枠を要することなく焼成できる。そし
て、その後、消費されるまでの過程においても、容器1
の開口側つまり側壁2の波形状が広がってケーキとの間
に隙間が発生することも防止される。当然のことなが
ら、菓子の受け皿として使用されるような場合には、か
なりの時間、保形性能が維持される。
着樹脂がコーティングされた2枚のシート材3をその接
着樹脂側で接面された積層構造をなすとともに、その波
形状の部位がその形状に成形された状態で接着と同時に
固化しており、したがって、その接着により固化した接
着剤層4が骨材を成している。したがって、従来の容器
のように単にシート材のみが熱プレスされただけのもの
に比べ、絞り込まれた状態で固化した接着剤層4のある
分、波形状の部位の伸びがなく、保形性能がよい。具体
的効果については、後述する試験例で明らかにするが、
例えば前記したカップ入りケーキなどの焼き菓子や蒸し
菓子のための容器として用いる場合には、生地をいれて
焼成する際、金枠を要することなく焼成できる。そし
て、その後、消費されるまでの過程においても、容器1
の開口側つまり側壁2の波形状が広がってケーキとの間
に隙間が発生することも防止される。当然のことなが
ら、菓子の受け皿として使用されるような場合には、か
なりの時間、保形性能が維持される。
【0016】上記においては、容器1を、逆円錐台形状
のもので具体化した場合を説明したが、形状はそれに限
定されるものではなく、平面視、長方形や正方形などの
角型、或いはハート形などの任意の形のものにおいて具
体化できることは明らかである。さらに、本例では、容
器1の側壁2の全体を波形状としたが、例えば、平面視
矩形の容器ではその四隅を波形状に絞り込むことで形成
されるが、そのものでは側壁のうちその四隅の波形状の
部位のみ接着されているものとすればよい。なお、本発
明において接着されている部位は、側壁の波形状の部位
だけでよいが、側壁全体でもよいし容器の全体でもよ
い。そして、波形状をなすひだ2aの幅Wや絞り込み角
度θは適宜の大きさに設定すればよい。さらに断面形状
については、図4に示したように、容器1の底面5のう
ち周縁を除いて上げ底状となっているものとしてもよ
い。さて、次に図1に示したものの好適な製法を説明す
る。
のもので具体化した場合を説明したが、形状はそれに限
定されるものではなく、平面視、長方形や正方形などの
角型、或いはハート形などの任意の形のものにおいて具
体化できることは明らかである。さらに、本例では、容
器1の側壁2の全体を波形状としたが、例えば、平面視
矩形の容器ではその四隅を波形状に絞り込むことで形成
されるが、そのものでは側壁のうちその四隅の波形状の
部位のみ接着されているものとすればよい。なお、本発
明において接着されている部位は、側壁の波形状の部位
だけでよいが、側壁全体でもよいし容器の全体でもよ
い。そして、波形状をなすひだ2aの幅Wや絞り込み角
度θは適宜の大きさに設定すればよい。さらに断面形状
については、図4に示したように、容器1の底面5のう
ち周縁を除いて上げ底状となっているものとしてもよ
い。さて、次に図1に示したものの好適な製法を説明す
る。
【0017】まず、片面に接着剤層4をなす例えばポリ
エチレン等の接着樹脂14が薄くコーティングされたシ
ート材(例えばクラフト紙、30〜75g/m2 )13
を所定の直径の円形に多数裁断し、図5に示したように
2枚ごとにその接着樹脂14,14が接面するように
し、これを例えば1〜10セット程度重ね合わせる。そ
して、前記した従来と同様の熱プレス成形機及び成形型
を用いて同様にして成形すればよい。
エチレン等の接着樹脂14が薄くコーティングされたシ
ート材(例えばクラフト紙、30〜75g/m2 )13
を所定の直径の円形に多数裁断し、図5に示したように
2枚ごとにその接着樹脂14,14が接面するように
し、これを例えば1〜10セット程度重ね合わせる。そ
して、前記した従来と同様の熱プレス成形機及び成形型
を用いて同様にして成形すればよい。
【0018】すなわち、セットされたシート材13を図
10に示したように雌型111の皿状のテーパ面112
上に置き、図11に示したように所定の押え型124を
下ろしてテーパ面112に仮止めし、その下で、図12
に示したように雄型121を押込んでセットされたシー
ト材13をカップ状に絞り込む形で熱プレス成形し、所
定時間加熱する。この加熱温度及び加熱保持時間(プレ
ス保持時間)は、接着剤層4をなすポリエチレンが軟化
ないし溶融して各2枚のシート材13,13相互間を融
着できるように設定すればよい。シート材のセット数
や、雌型111及び雄型121の成形表面(シート材接
触面)の温度或いは加熱保持時間に応じて適宜に設定す
ればよい。具体的には、接着樹脂14がポリエチレンの
場合には、80〜250℃に保持し、4〜15秒間熱プ
レスすればよい。
10に示したように雌型111の皿状のテーパ面112
上に置き、図11に示したように所定の押え型124を
下ろしてテーパ面112に仮止めし、その下で、図12
に示したように雄型121を押込んでセットされたシー
ト材13をカップ状に絞り込む形で熱プレス成形し、所
定時間加熱する。この加熱温度及び加熱保持時間(プレ
ス保持時間)は、接着剤層4をなすポリエチレンが軟化
ないし溶融して各2枚のシート材13,13相互間を融
着できるように設定すればよい。シート材のセット数
や、雌型111及び雄型121の成形表面(シート材接
触面)の温度或いは加熱保持時間に応じて適宜に設定す
ればよい。具体的には、接着樹脂14がポリエチレンの
場合には、80〜250℃に保持し、4〜15秒間熱プ
レスすればよい。
【0019】かくして、熱プレス後は、脱型するように
雄型121と共に押え型124を持ち上げ、さらに、別
のシート材のセットをおいて、同様の工程を繰り返すこ
とで、前に成形、接着された1〜10セットが成型形の
下に押し落とされる。すなわち、接着樹脂(合成樹脂)
14を軟化ないし溶融してシート材13,13相互間を
融着する点を除けば、つまり加熱温度、及び熱プレス保
持時間の設定を除けば、従来と同じ手法により製造でき
る。
雄型121と共に押え型124を持ち上げ、さらに、別
のシート材のセットをおいて、同様の工程を繰り返すこ
とで、前に成形、接着された1〜10セットが成型形の
下に押し落とされる。すなわち、接着樹脂(合成樹脂)
14を軟化ないし溶融してシート材13,13相互間を
融着する点を除けば、つまり加熱温度、及び熱プレス保
持時間の設定を除けば、従来と同じ手法により製造でき
る。
【0020】上記においては、シート材13にコーティ
ングされた接着樹脂14の材質として、ポリエチレンを
用いたが、この接着樹脂14の材質としては、加熱プレ
スによりシート材13,13相互間を融着(接着)でき
ればよく、このほかポリプロピレン、塩化ビニルなどを
用いてもよい。容器の成形上、融点の低い熱可塑性樹脂
が適切であるが、熱硬化性樹脂を用いることもできる。
また、シート材としては、クラフト紙の他、グラシン
紙、パーチメント紙、和紙、その他の紙、フィルム、ア
ルミ箔など、或いはこれらを適宜組み合わせた複合体と
してもよい。食品容器として、少なくとも食品に当接す
る部位に使用されるシート材が食品衛生上問題のないも
のであればよい。またその厚さは用途に応じて選択すれ
ばよい。
ングされた接着樹脂14の材質として、ポリエチレンを
用いたが、この接着樹脂14の材質としては、加熱プレ
スによりシート材13,13相互間を融着(接着)でき
ればよく、このほかポリプロピレン、塩化ビニルなどを
用いてもよい。容器の成形上、融点の低い熱可塑性樹脂
が適切であるが、熱硬化性樹脂を用いることもできる。
また、シート材としては、クラフト紙の他、グラシン
紙、パーチメント紙、和紙、その他の紙、フィルム、ア
ルミ箔など、或いはこれらを適宜組み合わせた複合体と
してもよい。食品容器として、少なくとも食品に当接す
る部位に使用されるシート材が食品衛生上問題のないも
のであればよい。またその厚さは用途に応じて選択すれ
ばよい。
【0021】そして、本例では、片面に接着樹脂がコー
ティングされたシート材が2層のものとしたが、図6に
示したように、両面に接着樹脂14がコーティングされ
たシート材23を挟むように、片面に接着樹脂14がコ
ーティングされたシート材13をその接着樹脂14が中
間のシート材23の両面の接着樹脂14,14に接面す
る構造としてもよい。また、シート材の積層数、コーテ
ィング面(片面、両面)の数は、適宜に設定すればよ
い。
ティングされたシート材が2層のものとしたが、図6に
示したように、両面に接着樹脂14がコーティングされ
たシート材23を挟むように、片面に接着樹脂14がコ
ーティングされたシート材13をその接着樹脂14が中
間のシート材23の両面の接着樹脂14,14に接面す
る構造としてもよい。また、シート材の積層数、コーテ
ィング面(片面、両面)の数は、適宜に設定すればよ
い。
【0022】さらに、図7に示したように、片面に接着
樹脂14がコーティングされた1のシート材13と、接
着樹脂がコーティングされていない1のシート材33と
を接着樹脂14がシート材13,33の相互間に存在す
るように重ね合わせた構造としてもよい。もちろん、図
8に示したように、両面に接着樹脂14がコーティング
されたシート材23の両面に、接着樹脂がコーティング
されていないシート材33,33をそれぞれ重ね合わせ
た構造としてもよいなど、積層に応じて適宜のシート材
を用いて重ね合わせればよい。
樹脂14がコーティングされた1のシート材13と、接
着樹脂がコーティングされていない1のシート材33と
を接着樹脂14がシート材13,33の相互間に存在す
るように重ね合わせた構造としてもよい。もちろん、図
8に示したように、両面に接着樹脂14がコーティング
されたシート材23の両面に、接着樹脂がコーティング
されていないシート材33,33をそれぞれ重ね合わせ
た構造としてもよいなど、積層に応じて適宜のシート材
を用いて重ね合わせればよい。
【0023】上記製法においては、容器をなすシート材
として接着樹脂のコーティングされているものを用いた
場合で説明したが、本発明においては、接着樹脂のコー
ティングされていないシート材を用いることでも実施で
きる。すなわち、皿状若しくはカップ状の食品容器1個
分の例えば2枚のシート材の間に、同形状の独立した合
成樹脂(接着樹脂)からなるシートを介装して重ね合わ
せて例えば3層のものとしておき、これを適数セット重
ねたものとし、これを上記と同様にして熱プレスするこ
とによっても本発明に係る食品容器は製造できる。
として接着樹脂のコーティングされているものを用いた
場合で説明したが、本発明においては、接着樹脂のコー
ティングされていないシート材を用いることでも実施で
きる。すなわち、皿状若しくはカップ状の食品容器1個
分の例えば2枚のシート材の間に、同形状の独立した合
成樹脂(接着樹脂)からなるシートを介装して重ね合わ
せて例えば3層のものとしておき、これを適数セット重
ねたものとし、これを上記と同様にして熱プレスするこ
とによっても本発明に係る食品容器は製造できる。
【0024】さて、次に上記の製法で製造された容器
(図1のもの)についての性能の試験例1を示す。ただ
し本例における試料は、次のようなものである。すなわ
ち、図5に示したように、1主面にポリエチレンが15
μmが塗布形成された所定形状寸法のクラフト紙(本試
験では約50g/m2 )を2枚用意し、ポリエチレン相
互が接面するようにして重ね合わせ、これを10セット
分重ねて一度に熱プレスして成形した。ただし、熱プレ
ス条件は、成形型の温度を約200℃に保持し、約10
秒間熱プレスした。また、試料容器の寸法は、上端外径
φ70mm,下端外径φ55mm、高さh32.5mm
である。
(図1のもの)についての性能の試験例1を示す。ただ
し本例における試料は、次のようなものである。すなわ
ち、図5に示したように、1主面にポリエチレンが15
μmが塗布形成された所定形状寸法のクラフト紙(本試
験では約50g/m2 )を2枚用意し、ポリエチレン相
互が接面するようにして重ね合わせ、これを10セット
分重ねて一度に熱プレスして成形した。ただし、熱プレ
ス条件は、成形型の温度を約200℃に保持し、約10
秒間熱プレスした。また、試料容器の寸法は、上端外径
φ70mm,下端外径φ55mm、高さh32.5mm
である。
【0025】そして、この各試料に(試料10個)、ス
ポンジケーキ生地(液状体)40gを入れ、180〜1
90℃で40分間オーブンで金枠なしで焼成し、その状
態を確認した。なお、比較例は、クラフト紙製で厚さが
2倍のものである。結果は次のようである。本例のもの
では、10個とも、上端(側壁上縁)外径が2mm程度
広がったものの、金枠なしで焼成できた。一方、比較例
では、10個とも焼成途中で容器の広がりが進行し、ス
ポンジケーキ生地(液状体)が漏れ出てしまい焼成不可
能となった。このことは、とりもなおさず、本発明の効
果を実証するものである。
ポンジケーキ生地(液状体)40gを入れ、180〜1
90℃で40分間オーブンで金枠なしで焼成し、その状
態を確認した。なお、比較例は、クラフト紙製で厚さが
2倍のものである。結果は次のようである。本例のもの
では、10個とも、上端(側壁上縁)外径が2mm程度
広がったものの、金枠なしで焼成できた。一方、比較例
では、10個とも焼成途中で容器の広がりが進行し、ス
ポンジケーキ生地(液状体)が漏れ出てしまい焼成不可
能となった。このことは、とりもなおさず、本発明の効
果を実証するものである。
【0026】さて、次に試験例2を示す。本例における
試料は、1主面にポリエチレンが15μm塗布形成され
た所定形状寸法のグラシン紙(本試験では約30g/m
2 )を2枚用意し、ポリエチレン相互が接面するように
して重ね合わせ、これを10セット分重ねて一度に熱プ
レスして成形した。ただし、熱プレス条件は、成形型の
温度を約180℃に保持し、約6秒間熱プレスした。ま
た、試料は、前記試料と同型、同寸である。
試料は、1主面にポリエチレンが15μm塗布形成され
た所定形状寸法のグラシン紙(本試験では約30g/m
2 )を2枚用意し、ポリエチレン相互が接面するように
して重ね合わせ、これを10セット分重ねて一度に熱プ
レスして成形した。ただし、熱プレス条件は、成形型の
温度を約180℃に保持し、約6秒間熱プレスした。ま
た、試料は、前記試料と同型、同寸である。
【0027】そして、この各試料に(試料10個)、ス
ポンジケーキ生地(液状体)40gを入れ、180〜1
90℃で40分間オーブンで金枠なしで焼成し、その状
態を確認した。なお、比較例は、グラシン紙製で厚さが
2倍のものである。結果は次のようである。本例のもの
では、10個とも、上縁外径が3mm程度広がったもの
の、金枠なしで焼成できた。一方、比較例では、10個
とも焼成途中で容器の広がりが進行し、スポンジケーキ
生地(液状体)が漏れ出てしまい焼成不可能となった。
ポンジケーキ生地(液状体)40gを入れ、180〜1
90℃で40分間オーブンで金枠なしで焼成し、その状
態を確認した。なお、比較例は、グラシン紙製で厚さが
2倍のものである。結果は次のようである。本例のもの
では、10個とも、上縁外径が3mm程度広がったもの
の、金枠なしで焼成できた。一方、比較例では、10個
とも焼成途中で容器の広がりが進行し、スポンジケーキ
生地(液状体)が漏れ出てしまい焼成不可能となった。
【0028】上記試験例からも実証されるように、本例
の容器によれば、金枠がなくともカップケーキが焼成で
きる。またこれより温度が低くてすむ、カップ蒸しケー
キやカップ蒸しパン等を調理、蒸し焼きする場合にも金
枠を要しない。さらに、和菓子や洋菓子の受皿として冷
蔵ショーケースに保管しておいても型崩れが少ないの
で、商品の外観を損なうことがないなどより、食品容器
として広範に使用できる。本発明は、上記したものに限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、
種々設計変更して具体化できる。
の容器によれば、金枠がなくともカップケーキが焼成で
きる。またこれより温度が低くてすむ、カップ蒸しケー
キやカップ蒸しパン等を調理、蒸し焼きする場合にも金
枠を要しない。さらに、和菓子や洋菓子の受皿として冷
蔵ショーケースに保管しておいても型崩れが少ないの
で、商品の外観を損なうことがないなどより、食品容器
として広範に使用できる。本発明は、上記したものに限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、
種々設計変更して具体化できる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る食品容器によれば、以上の
説明から明らかなように、複数のシート材の積層構造を
なすとともに、そのシート材相互間のうち、側壁の波形
状の部位が接着されており、したがって、その接着によ
り固化した接着剤層が骨材を成すことから、従来の容器
のようにシート材が単に熱プレスされたものに比べ、シ
ート材相互間に固化した接着剤層のある分、保形性能に
優れる。この結果、容器の使用過程や流通過程におい
て、その側壁の波形状の部位が広がるなどの型崩れが有
効に防止される。
説明から明らかなように、複数のシート材の積層構造を
なすとともに、そのシート材相互間のうち、側壁の波形
状の部位が接着されており、したがって、その接着によ
り固化した接着剤層が骨材を成すことから、従来の容器
のようにシート材が単に熱プレスされたものに比べ、シ
ート材相互間に固化した接着剤層のある分、保形性能に
優れる。この結果、容器の使用過程や流通過程におい
て、その側壁の波形状の部位が広がるなどの型崩れが有
効に防止される。
【0030】また、本発明に係る製法によれば、従来の
製法に比べ、コストの増大を殆ど招くことなく、型崩れ
しにくい皿状若しくはカップ状の食品容器を製造するこ
とができる。
製法に比べ、コストの増大を殆ど招くことなく、型崩れ
しにくい皿状若しくはカップ状の食品容器を製造するこ
とができる。
【図1】本発明の食品容器の一実施形態例を示す部分を
拡大した斜視図。
拡大した斜視図。
【図2】図1の側壁の波形構造を示すA部拡大横断面
図。
図。
【図3】図2のB−B線断面図。
【図4】本発明の食品容器の別の形状の実施形態例を示
す部分拡大縦断面図。
す部分拡大縦断面図。
【図5】シート材の積層状態を説明する模式図。
【図6】シート材の別の積層状態を説明する模式図。
【図7】シート材の別の積層状態を説明する模式図。
【図8】シート材の別の積層状態を説明する模式図。
【図9】従来の食品容器を示す斜視図。
【図10】従来の波形絞り成形機の一例の概念図。
【図11】図10の波形絞り成形機によりシート材を仮
止めしている工程の説明図。
止めしている工程の説明図。
【図12】図10の波形絞り成形機により雄型を押し込
んで熱プレスしている工程の説明図。
んで熱プレスしている工程の説明図。
【符号の説明】 1 食品容器 2 側壁 3,13,23 シート材 4 接着剤層 14 接着樹脂
Claims (4)
- 【請求項1】 紙やアルミ箔などのシート材からなり側
壁の一部若しくは全部の横断面が波形状をなすようにプ
レス成形された皿状若しくはカップ状の食品容器におい
て、該食品容器は、少なくとも積層された2層のシート
材からなり、該シート材に挟まれる間のうち、少なくと
も前記側壁の波形状をなす部位が接着剤により接着され
ていることを特徴とする食品容器。 - 【請求項2】 紙やアルミ箔などのシート材からなり側
壁の一部若しくは全部の横断面が波形状をなす皿状若し
くはカップ状の食品容器であって、その1個が複数の積
層されたシート材からなるものをプレス成形により1又
は複数一度に製造するにあたり、該食品容器1個分とし
て、一方又は両方の面に接着樹脂がコーティングされた
複数のシート材を該接着樹脂相互が接面するように重ね
合わせ、その状態の下で熱プレスすることにより、該食
品容器1個分のシート材の相互間のうち、少なくとも前
記側壁の波形状をなす部位を前記接着樹脂により接着す
ることを特徴とする食品容器の製造方法。 - 【請求項3】 紙やアルミ箔などのシート材からなり側
壁の一部若しくは全部の横断面が波形状をなす皿状若し
くはカップ状の食品容器であって、その1個が複数の積
層されたシート材からなるものをプレス成形により1又
は複数一度に製造するにあたり、該食品容器1個分とし
て、一方又は両方の面に接着樹脂がコーティングされた
1又は複数のシート材と、該接着樹脂がコーティングさ
れていない1又は複数のシート材とを該接着樹脂がシー
ト材の相互間に存在するように重ね合わせ、その状態の
下で熱プレスすることにより、該食品容器1個分のシー
ト材の相互間のうち、少なくとも前記側壁の波形状をな
す部位を前記接着樹脂により接着することを特徴とする
食品容器の製造方法。 - 【請求項4】 紙やアルミ箔などのシート材からなり側
壁の一部若しくは全部の横断面が波形状をなす皿状若し
くはカップ状の食品容器であって、該食品容器の1個が
複数の積層されたシート材からなるものをプレス成形に
より1又は複数一度に製造する方法であって、その1個
分の複数のシート材の間に、接着樹脂シートを介装して
重ね合わせ、その状態の下で、熱プレスすることによ
り、該食品容器1個分のシート材の相互間のうち、少な
くとも前記側壁の波形状をなす部位を前記接着樹脂によ
り接着することを特徴とする食品容器の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12913296A JPH09290817A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 食品容器及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12913296A JPH09290817A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 食品容器及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09290817A true JPH09290817A (ja) | 1997-11-11 |
Family
ID=15001903
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12913296A Pending JPH09290817A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 食品容器及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09290817A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002178420A (ja) * | 2000-12-13 | 2002-06-26 | Sadami Ito | 紙製ひだ付容器とその製造方法 |
| JP2002192630A (ja) * | 2000-12-25 | 2002-07-10 | Sadami Ito | 紙製ひだ付容器とその製造方法 |
| JP2004243584A (ja) * | 2003-02-12 | 2004-09-02 | Rengo Co Ltd | 積層紙材のプレス成形体 |
| JP2006315205A (ja) * | 2005-05-10 | 2006-11-24 | Kimura Arumihaku Kk | プレス加工機およびそれを用いたひだ付きカップ製造方法 |
| JP2011104793A (ja) * | 2009-11-12 | 2011-06-02 | Naniwa Shiko:Kk | プレス加工装置及び容器の製造方法 |
| WO2012108044A1 (ja) * | 2011-02-10 | 2012-08-16 | 有限会社ホクオーパック | 紙製容器及び紙製容器の製造方法 |
| CN113002055A (zh) * | 2021-03-09 | 2021-06-22 | 徐君 | 一种食品级锡纸餐盒制作加工方法 |
-
1996
- 1996-04-23 JP JP12913296A patent/JPH09290817A/ja active Pending
Cited By (8)
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| CN113002055B (zh) * | 2021-03-09 | 2022-08-23 | 深圳市赛卓塑业有限公司 | 一种食品级锡纸餐盒制作加工方法 |
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