JPH0947437A - 生体用電極 - Google Patents
生体用電極Info
- Publication number
- JPH0947437A JPH0947437A JP7204347A JP20434795A JPH0947437A JP H0947437 A JPH0947437 A JP H0947437A JP 7204347 A JP7204347 A JP 7204347A JP 20434795 A JP20434795 A JP 20434795A JP H0947437 A JPH0947437 A JP H0947437A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- conductive
- electrode
- polyolefin
- electrode plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 生体からの電気信号を医療用診断装置に伝達
したり、痛み低減や治療用として低周波などを生体に導
入する際に用いる生体用電極であって、優れたフィルム
強度、柔軟性、耐熱性、導電性塗料との高密着性を有す
る生体用電極を提供する。 【構成】 ポリオレフィン系フィルム1を支持体とし、
カーボンブラックおよびポリオレフィン系樹脂からなる
導電性塗料2をこの片面に塗布して電極板を形成する。
この電極板の導電性塗料形成面に導電性粘着剤層3を形
成して生体用電極とする。
したり、痛み低減や治療用として低周波などを生体に導
入する際に用いる生体用電極であって、優れたフィルム
強度、柔軟性、耐熱性、導電性塗料との高密着性を有す
る生体用電極を提供する。 【構成】 ポリオレフィン系フィルム1を支持体とし、
カーボンブラックおよびポリオレフィン系樹脂からなる
導電性塗料2をこの片面に塗布して電極板を形成する。
この電極板の導電性塗料形成面に導電性粘着剤層3を形
成して生体用電極とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生体用電極に関し、詳し
くは生体に低周波の微弱電流を通電して肩こりや腰痛な
どの痛みを和らげるような治療用途の生体用電極や、生
体内の微弱電流を導出して測定する心電計などのモニタ
ーに用いる測定用途の生体用電極に関するものである。
くは生体に低周波の微弱電流を通電して肩こりや腰痛な
どの痛みを和らげるような治療用途の生体用電極や、生
体内の微弱電流を導出して測定する心電計などのモニタ
ーに用いる測定用途の生体用電極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、生体外部から低周波による微弱電
流や、高周波による電磁波などの電気的信号を身体内へ
導入して血流を促し、マッサージ効果などを主体に治療
を行なう生体用電極や、生体からの微弱電流を取り出し
て測定する心電計、脳波計、筋電計などの生体用電極が
知られており、これらの電極には電極板と導電性粘着剤
を積層した一体型の構造のものが用いられている。
流や、高周波による電磁波などの電気的信号を身体内へ
導入して血流を促し、マッサージ効果などを主体に治療
を行なう生体用電極や、生体からの微弱電流を取り出し
て測定する心電計、脳波計、筋電計などの生体用電極が
知られており、これらの電極には電極板と導電性粘着剤
を積層した一体型の構造のものが用いられている。
【0003】通常、このような生体用電極に用いる電極
板には、支持体としてのプラスチックフィルムの片面
(導電性粘着剤層形成側)に、導電層として銀/塩化銀
などの金属層を形成したり、アルミニウムや錫、洋銀
(洋白)などの金属やカーボンブラックを含有する導電
性塗料を形成したものを用いている。
板には、支持体としてのプラスチックフィルムの片面
(導電性粘着剤層形成側)に、導電層として銀/塩化銀
などの金属層を形成したり、アルミニウムや錫、洋銀
(洋白)などの金属やカーボンブラックを含有する導電
性塗料を形成したものを用いている。
【0004】しかしながら、金属層を形成した場合に
は、その表面に形成する導電性粘着剤層の種類によって
は酸化、腐食するおそれがあるので、低周波治療器の用
途には導電性を有するカーブンブラックをフィラーとし
て用いた塗料が多く用いられている。
は、その表面に形成する導電性粘着剤層の種類によって
は酸化、腐食するおそれがあるので、低周波治療器の用
途には導電性を有するカーブンブラックをフィラーとし
て用いた塗料が多く用いられている。
【0005】一方、支持体としてのプラスチックフィル
ムとしては、ポリエチレンフィルムや、ポリウレタンフ
ィルム、エチレン/酢酸ビニルフィルム、塩化ビニルフ
ィルムなどの単層フィルムの他、実開平5−33704
号公報に記載のように複数のフィルムを積層した複合フ
ィルムが用いられている。このようなフィルムは一般に
機械的強度や柔軟性、耐熱性、導電性塗料の密着性など
の点で優れたものであるが、ポリエステルフィルムは柔
軟性にやや欠けるので、人体の屈曲部に用いると導電性
粘着剤層が端部から剥がれやすく、また、フィルム端部
が皮膚と接触して皮膚刺激を生じやすいという問題があ
る。
ムとしては、ポリエチレンフィルムや、ポリウレタンフ
ィルム、エチレン/酢酸ビニルフィルム、塩化ビニルフ
ィルムなどの単層フィルムの他、実開平5−33704
号公報に記載のように複数のフィルムを積層した複合フ
ィルムが用いられている。このようなフィルムは一般に
機械的強度や柔軟性、耐熱性、導電性塗料の密着性など
の点で優れたものであるが、ポリエステルフィルムは柔
軟性にやや欠けるので、人体の屈曲部に用いると導電性
粘着剤層が端部から剥がれやすく、また、フィルム端部
が皮膚と接触して皮膚刺激を生じやすいという問題があ
る。
【0006】このような問題点を解消する方法として、
導電性粘着剤の粘着力を向上させるという方法がある
が、この場合には皮膚面から剥離除去する際に、角質層
までも剥離してしまい粘着剤層の粘着力を極端に低下さ
せてしまうので、同じ生体用電極を何度も使用する場合
には不向きなものである。従って、上記問題点を解消す
るには支持体の改良が最適な方法である。
導電性粘着剤の粘着力を向上させるという方法がある
が、この場合には皮膚面から剥離除去する際に、角質層
までも剥離してしまい粘着剤層の粘着力を極端に低下さ
せてしまうので、同じ生体用電極を何度も使用する場合
には不向きなものである。従って、上記問題点を解消す
るには支持体の改良が最適な方法である。
【0007】支持体を改良した生体用電極としては、実
開平5−76452号公報に記載のように、ポリウレタ
ンフィルムを用いる方法がある。ポリウレタンフィルム
はポリエステルフィルムと比べて柔軟性に優れ、適度な
伸縮性のために貼着した皮膚の動きに合わせた追従性を
も有するものである。しかしながら、低周波治療器に用
いる生体用電極のように何度も貼着と剥離を繰り返す用
途では、引き剥がす際にポリウレタンフィルムを導電層
との界面に応力が加わり、導電性塗料などから形成され
る導電層にクラックを生じたり、導電層が剥離脱落して
しまうおそれがある。
開平5−76452号公報に記載のように、ポリウレタ
ンフィルムを用いる方法がある。ポリウレタンフィルム
はポリエステルフィルムと比べて柔軟性に優れ、適度な
伸縮性のために貼着した皮膚の動きに合わせた追従性を
も有するものである。しかしながら、低周波治療器に用
いる生体用電極のように何度も貼着と剥離を繰り返す用
途では、引き剥がす際にポリウレタンフィルムを導電層
との界面に応力が加わり、導電性塗料などから形成され
る導電層にクラックを生じたり、導電層が剥離脱落して
しまうおそれがある。
【0008】また、ポリウレタンフィルムは厚みが薄い
と、所謂腰がなくなって取り扱いにくくなるので、製造
時に支持性を付与するために紙や他のプラスチックフィ
ルムを工程紙として用いて2層構造にする必要が生じ、
製造工程が煩雑になりやすい。さらに、支持体をポリウ
レタンフィルムと他のフィルムとの積層構造体とした場
合には、収縮率が異なるので熱が加わった場合にカール
が生じるという問題もある。
と、所謂腰がなくなって取り扱いにくくなるので、製造
時に支持性を付与するために紙や他のプラスチックフィ
ルムを工程紙として用いて2層構造にする必要が生じ、
製造工程が煩雑になりやすい。さらに、支持体をポリウ
レタンフィルムと他のフィルムとの積層構造体とした場
合には、収縮率が異なるので熱が加わった場合にカール
が生じるという問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の生
体用電極が有する上記課題を解決することを目的とする
ものであり、生体用電極として必要なフィルム強度や柔
軟性、耐熱性、導電性塗料の密着性に優れた電極板を有
し、実用的に優れた導電性を発揮できる生体用電極を提
供することを目的とする。
体用電極が有する上記課題を解決することを目的とする
ものであり、生体用電極として必要なフィルム強度や柔
軟性、耐熱性、導電性塗料の密着性に優れた電極板を有
し、実用的に優れた導電性を発揮できる生体用電極を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、支持体と
してポリオレフィン系フィルムを用い、この片面にカー
ボンブラックとポリオレフィン系樹脂からなる導電性塗
料を塗布することによって、上記目的を達成できる生体
用電極が得られることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、支持体と
してポリオレフィン系フィルムを用い、この片面にカー
ボンブラックとポリオレフィン系樹脂からなる導電性塗
料を塗布することによって、上記目的を達成できる生体
用電極が得られることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
【0011】即ち、本発明はカーボンブラックとポリオ
レフィン系樹脂を含有する導電性塗料を柔軟なポリオレ
フィン系フィルムの片面に設けてなる電極板の塗料形成
面に、導電性粘着剤層を形成してなる生体用電極に関す
るものである。
レフィン系樹脂を含有する導電性塗料を柔軟なポリオレ
フィン系フィルムの片面に設けてなる電極板の塗料形成
面に、導電性粘着剤層を形成してなる生体用電極に関す
るものである。
【0012】本発明の生体用電極に用いる電極板は、支
持体にポリオレフィン系フィルムを用いる。本発明にお
けるポリオレフィン系フィルムとしては、ポリエチレン
やポリプロピレンなどのオレフィン単独重合体や、マレ
イン酸を共重合したオレフィン樹脂やエチレン/酢酸ビ
ニルなどのオレフィンと他の共重合性単量体とのランダ
ム共重合体、メタクリル酸などの共重合性単量体をグラ
フト共重合したオレフィン樹脂などからなるフィルムを
用いることができる。フィルムの厚みとしては25〜2
00μm、好ましくは50〜150μm程度の厚みとす
る。これらのうち、柔軟性や耐熱性の付与の点からは特
に、未延伸ポリプロピレンフィルムを用いることが好ま
しい。
持体にポリオレフィン系フィルムを用いる。本発明にお
けるポリオレフィン系フィルムとしては、ポリエチレン
やポリプロピレンなどのオレフィン単独重合体や、マレ
イン酸を共重合したオレフィン樹脂やエチレン/酢酸ビ
ニルなどのオレフィンと他の共重合性単量体とのランダ
ム共重合体、メタクリル酸などの共重合性単量体をグラ
フト共重合したオレフィン樹脂などからなるフィルムを
用いることができる。フィルムの厚みとしては25〜2
00μm、好ましくは50〜150μm程度の厚みとす
る。これらのうち、柔軟性や耐熱性の付与の点からは特
に、未延伸ポリプロピレンフィルムを用いることが好ま
しい。
【0013】本発明において上記支持体フィルムの片面
に塗布形成する導電性塗料は、導電性物質としてのカー
ボンブラックと、バインダー物質としてのポリオレフィ
ン系樹脂を混合してなるものである。用いることができ
るカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、ア
セチレンブラック、チャンネルブラックなどであり、こ
れをバインダー物質としてのポリオレフィン系樹脂に配
合して上記ポリオレフィンフィルムの片面に3〜50μ
m程度の厚みで塗布する。カーボンブラックの配合量は
通常、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10
〜120重量部、好ましくは10〜100重量部であ
る。配合量が10重量部に満たない場合は充分な導電性
が得られず、120重量部を超えて配合した場合は塗料
としての機械的強度に劣るようになる。一般に、ポリオ
レフィンフィルムに塗料を印刷する場合、フィルムと塗
膜との密着性に乏しいために塗膜が脱落しやすいという
問題や、乾燥時の加熱によってフィルムの収縮が生じて
しまい生産性に問題を有する。しかしながら、本発明で
は導電性塗料中のバインダー物質としてポリオレフィン
系樹脂を配合しているので、フィルムと塗膜との親和性
が良好となり、密着性に優れるのである。また、本発明
において用いる導電性塗料は60℃以下の温度で硬化す
るものであるので、支持体としてのポリオレフィンフィ
ルムの熱収縮が生じにくい。しかも、硬化後の鉛筆硬度
がB以上の硬度を有するものであり、こすれ傷などにも
強い実用的な機械的強度を有するものである。本発明の
生体用電極では実用的な導電性を発揮させるために、上
記塗膜の電気抵抗値を1×106Ω以下、好ましくは1
×104 Ω以下とする。電気抵抗値の調整は導電性塗料
中のポリオレフィン系樹脂またはカーボンブラックの種
類や配合量を変えることによって行うことができる。
に塗布形成する導電性塗料は、導電性物質としてのカー
ボンブラックと、バインダー物質としてのポリオレフィ
ン系樹脂を混合してなるものである。用いることができ
るカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、ア
セチレンブラック、チャンネルブラックなどであり、こ
れをバインダー物質としてのポリオレフィン系樹脂に配
合して上記ポリオレフィンフィルムの片面に3〜50μ
m程度の厚みで塗布する。カーボンブラックの配合量は
通常、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10
〜120重量部、好ましくは10〜100重量部であ
る。配合量が10重量部に満たない場合は充分な導電性
が得られず、120重量部を超えて配合した場合は塗料
としての機械的強度に劣るようになる。一般に、ポリオ
レフィンフィルムに塗料を印刷する場合、フィルムと塗
膜との密着性に乏しいために塗膜が脱落しやすいという
問題や、乾燥時の加熱によってフィルムの収縮が生じて
しまい生産性に問題を有する。しかしながら、本発明で
は導電性塗料中のバインダー物質としてポリオレフィン
系樹脂を配合しているので、フィルムと塗膜との親和性
が良好となり、密着性に優れるのである。また、本発明
において用いる導電性塗料は60℃以下の温度で硬化す
るものであるので、支持体としてのポリオレフィンフィ
ルムの熱収縮が生じにくい。しかも、硬化後の鉛筆硬度
がB以上の硬度を有するものであり、こすれ傷などにも
強い実用的な機械的強度を有するものである。本発明の
生体用電極では実用的な導電性を発揮させるために、上
記塗膜の電気抵抗値を1×106Ω以下、好ましくは1
×104 Ω以下とする。電気抵抗値の調整は導電性塗料
中のポリオレフィン系樹脂またはカーボンブラックの種
類や配合量を変えることによって行うことができる。
【0014】バインダー物質としてのポリオレフィン系
樹脂は、導電性物質としてのカーボンブラックを塗膜中
に均一に含有できるものであって、前記ポリオレフィン
フィルムに例示の材質のものが使用できる。また、フィ
ルムと塗膜との密着性を良好にするためには、フィルム
材質と同じ材質のポリオレフィン系樹脂をバインダー物
質に用いることが好ましい。
樹脂は、導電性物質としてのカーボンブラックを塗膜中
に均一に含有できるものであって、前記ポリオレフィン
フィルムに例示の材質のものが使用できる。また、フィ
ルムと塗膜との密着性を良好にするためには、フィルム
材質と同じ材質のポリオレフィン系樹脂をバインダー物
質に用いることが好ましい。
【0015】本発明の生体用電極において上記電極板の
導電性塗膜(導電性塗料層)上に貼着する導電性粘着剤
は、特に限定されず、例えばアクリル系粘着剤に金属粉
末や導電性カーボンブラックなどを配合したものや、ポ
リウレタン系ゲル、アクリルアミド系ゲル、ポリビニル
アルコール系ゲルなど、従来から公知の導電性粘着剤を
用いることができる。これらのうち、導電性の点から1
0〜80重量%、好ましくは15〜60重量%の範囲の
水分を含有する含水ゲルタイプを用いることが好まし
く、皮膚面への接着性および保形性の点から0.2〜3
mm程度の厚みにて設ける。水分含有量が10重量%に
満たない場合は皮膚面に対する接着性は向上するが、電
気抵抗値が大きくなり生体用電極としては好ましくな
い。また、80重量%を超えると皮膚接着力が低下する
と共に、粘着剤の内部凝集力が低下して剥離時に皮膚面
を汚染するおそれがある。
導電性塗膜(導電性塗料層)上に貼着する導電性粘着剤
は、特に限定されず、例えばアクリル系粘着剤に金属粉
末や導電性カーボンブラックなどを配合したものや、ポ
リウレタン系ゲル、アクリルアミド系ゲル、ポリビニル
アルコール系ゲルなど、従来から公知の導電性粘着剤を
用いることができる。これらのうち、導電性の点から1
0〜80重量%、好ましくは15〜60重量%の範囲の
水分を含有する含水ゲルタイプを用いることが好まし
く、皮膚面への接着性および保形性の点から0.2〜3
mm程度の厚みにて設ける。水分含有量が10重量%に
満たない場合は皮膚面に対する接着性は向上するが、電
気抵抗値が大きくなり生体用電極としては好ましくな
い。また、80重量%を超えると皮膚接着力が低下する
と共に、粘着剤の内部凝集力が低下して剥離時に皮膚面
を汚染するおそれがある。
【0016】上記含水ゲルタイプの導電性粘着剤を構成
する基材物質は粘着剤の経日安定性の点からはアクリル
系高分子物質を用いることが好ましく、特に(メタ)ア
クリル酸もしくはその塩を単量体成分として重合してな
る高分子物質を採用することが好ましい。具体的にはポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸ナト
リウム、ポリメタクリル酸ナトリウムのようなポリ(メ
タ)アクリル酸類、(メタ)アクリル酸もしくはこれら
の塩と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体などが
挙げられる。
する基材物質は粘着剤の経日安定性の点からはアクリル
系高分子物質を用いることが好ましく、特に(メタ)ア
クリル酸もしくはその塩を単量体成分として重合してな
る高分子物質を採用することが好ましい。具体的にはポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸ナト
リウム、ポリメタクリル酸ナトリウムのようなポリ(メ
タ)アクリル酸類、(メタ)アクリル酸もしくはこれら
の塩と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体などが
挙げられる。
【0017】導電性粘着剤には皮膚面への保水性を高
め、かつ皮膚面への接着性を向上させるためにグリセリ
ンや(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレン
グリコールなどの多価アルコールを、20〜80重量%
の範囲で含有させることができる。また、粘着剤の内部
凝集力を向上させるためにトリグリシジルイソシアネー
ト、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グ
リセリンジグリシジルエーテルなどの分子内に2個以上
のエポキシ基を有する多官能性エポキシ系架橋剤を、さ
らに導電性を向上させるために塩化リチウムや塩化ナト
リウム、塩化カリウムなどの各種電解質を適宜配合する
ことができる。
め、かつ皮膚面への接着性を向上させるためにグリセリ
ンや(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレン
グリコールなどの多価アルコールを、20〜80重量%
の範囲で含有させることができる。また、粘着剤の内部
凝集力を向上させるためにトリグリシジルイソシアネー
ト、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グ
リセリンジグリシジルエーテルなどの分子内に2個以上
のエポキシ基を有する多官能性エポキシ系架橋剤を、さ
らに導電性を向上させるために塩化リチウムや塩化ナト
リウム、塩化カリウムなどの各種電解質を適宜配合する
ことができる。
【0018】本発明の生体用電極は以上の構成からな
り、基本的には図1に示す構成からなるものであって、
使用に際しては電極板に外部装置との接続用の端子を接
続するだけでよい。しかしながら接続操作を簡易にする
ためには図2に示すように、電極板に真鍮にニッケルメ
ッキを施したような端子接続用のスナップを設けること
が好ましく、また、皮膚面から生体用電極を剥離しやす
くするためには、スナップを電極板中央部よりも周縁部
に設けることが好ましい。また、スナップを設けた場
合、スナップ底面、即ち導電性粘着剤の接触面が粘着剤
中の水分によって腐食するおそれがあるので、接触面に
防錆塗料を塗布したり、ポリエステルフィルムに粘着剤
を塗布した防錆テープを貼着することが好ましい。
り、基本的には図1に示す構成からなるものであって、
使用に際しては電極板に外部装置との接続用の端子を接
続するだけでよい。しかしながら接続操作を簡易にする
ためには図2に示すように、電極板に真鍮にニッケルメ
ッキを施したような端子接続用のスナップを設けること
が好ましく、また、皮膚面から生体用電極を剥離しやす
くするためには、スナップを電極板中央部よりも周縁部
に設けることが好ましい。また、スナップを設けた場
合、スナップ底面、即ち導電性粘着剤の接触面が粘着剤
中の水分によって腐食するおそれがあるので、接触面に
防錆塗料を塗布したり、ポリエステルフィルムに粘着剤
を塗布した防錆テープを貼着することが好ましい。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し具体的に説明す
る。なお、以下、本文中で部とあるのは重量部を、%と
あるのは重量%を意味する。
る。なお、以下、本文中で部とあるのは重量部を、%と
あるのは重量%を意味する。
【0020】電極板の製造例 <電極板イ>藤倉化成工業社製の導電性塗料(ドウタイ
トXC−32、ポリオレフィン系塗料、カーボンフィラ
ー)を60μm厚の白色ポリエチレンフィルムの片面
に、乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布し、室温
下で24時間乾燥して電極板イを作製した。この電極板
は乾燥時に収縮現象は見られず、塗膜の密着性も良好で
あった。なお、塗膜の鉛筆硬度はBであった。
トXC−32、ポリオレフィン系塗料、カーボンフィラ
ー)を60μm厚の白色ポリエチレンフィルムの片面
に、乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布し、室温
下で24時間乾燥して電極板イを作製した。この電極板
は乾燥時に収縮現象は見られず、塗膜の密着性も良好で
あった。なお、塗膜の鉛筆硬度はBであった。
【0021】<電極板ロ>藤倉化成工業社製の導電性塗
料(ドウタイトXC−32、ポリオレフィン系塗料、カ
ーボンフィラー)を60μm厚の無延伸ポリプロピレン
フィルムの片面に、乾燥後の厚みが20μmとなるよう
に塗布し、50℃で1時間乾燥して電極板イを作製し
た。この電極板は乾燥時に収縮現象は見られず、塗膜の
密着性も良好であった。なお、塗膜の鉛筆硬度はBであ
った。
料(ドウタイトXC−32、ポリオレフィン系塗料、カ
ーボンフィラー)を60μm厚の無延伸ポリプロピレン
フィルムの片面に、乾燥後の厚みが20μmとなるよう
に塗布し、50℃で1時間乾燥して電極板イを作製し
た。この電極板は乾燥時に収縮現象は見られず、塗膜の
密着性も良好であった。なお、塗膜の鉛筆硬度はBであ
った。
【0022】導電性粘着剤層の製造例 <粘着剤層A>ポリアクリル酸ナトリウム20部をグリ
セリン50部に分散させ、水30部を加えて充分に撹拌
して粘着剤溶液を調製した。この溶液に架橋剤としての
トリグリシジルイソシアネート0.4部を添加して充分
に撹拌したのち、ポリエステル製セパレータ上に乾燥、
架橋後の厚みが1.0mmとなるように塗布して100
℃で乾燥、架橋し、50mm×50mmの大きさに裁断
して導電性粘着剤層Aを作製した。この粘着剤層の電気
抵抗値は25Ωであった。
セリン50部に分散させ、水30部を加えて充分に撹拌
して粘着剤溶液を調製した。この溶液に架橋剤としての
トリグリシジルイソシアネート0.4部を添加して充分
に撹拌したのち、ポリエステル製セパレータ上に乾燥、
架橋後の厚みが1.0mmとなるように塗布して100
℃で乾燥、架橋し、50mm×50mmの大きさに裁断
して導電性粘着剤層Aを作製した。この粘着剤層の電気
抵抗値は25Ωであった。
【0023】<粘着剤層B>水350部に過硫酸カリウ
ム1部を溶解し、これにアクリル酸95部、アクリル酸
ブチルエステル5部を添加した溶液をフラスコ中に仕込
み、不活性ガス雰囲気下で60℃に反応温度を維持しな
がら8時間重合反応を行った。反応終了後、水を蒸発さ
せて共重合体の粉末を得、この粉末15部をポリエチレ
ングリコール60部に分散させ、さらに水25部を添
加、撹拌して粘着剤溶液を調製した。この溶液に架橋剤
としてのトリグリシジルイソシアネート0.3部を添加
して充分に撹拌したのち、ポリエステル製セパレータ上
に乾燥、架橋後の厚みが1.0mmとなるように塗布し
て100℃で乾燥、架橋し、50mm×50mmの大き
さに裁断して導電性粘着剤層Bを作製した。この粘着剤
層の電気抵抗値は120Ωであった。
ム1部を溶解し、これにアクリル酸95部、アクリル酸
ブチルエステル5部を添加した溶液をフラスコ中に仕込
み、不活性ガス雰囲気下で60℃に反応温度を維持しな
がら8時間重合反応を行った。反応終了後、水を蒸発さ
せて共重合体の粉末を得、この粉末15部をポリエチレ
ングリコール60部に分散させ、さらに水25部を添
加、撹拌して粘着剤溶液を調製した。この溶液に架橋剤
としてのトリグリシジルイソシアネート0.3部を添加
して充分に撹拌したのち、ポリエステル製セパレータ上
に乾燥、架橋後の厚みが1.0mmとなるように塗布し
て100℃で乾燥、架橋し、50mm×50mmの大き
さに裁断して導電性粘着剤層Bを作製した。この粘着剤
層の電気抵抗値は120Ωであった。
【0024】上記にて得た電極板および導電性粘着剤層
を組み合わせて、本発明の生体用電極を作製し、その結
果を表1に示した。なお、比較例として、藤倉化成工業
社製の導電性塗料(ドウタイトFC−404CA、ポリ
エステル系塗料、カーボンフィラー)を75μm厚のポ
リエステルフィルムの片面に、乾燥後の厚みが20μm
となるように塗布し、100℃で10分間乾燥して得た
電極板ハ、および50μm厚のポリエステルフィルムに
500Åの厚みの銀蒸着した電極板ニを作製し、これを
用いた生体用電極を作製し、その結果を表1に併記し
た。
を組み合わせて、本発明の生体用電極を作製し、その結
果を表1に示した。なお、比較例として、藤倉化成工業
社製の導電性塗料(ドウタイトFC−404CA、ポリ
エステル系塗料、カーボンフィラー)を75μm厚のポ
リエステルフィルムの片面に、乾燥後の厚みが20μm
となるように塗布し、100℃で10分間乾燥して得た
電極板ハ、および50μm厚のポリエステルフィルムに
500Åの厚みの銀蒸着した電極板ニを作製し、これを
用いた生体用電極を作製し、その結果を表1に併記し
た。
【0025】表1における各特性の測定方法は、以下の
通りである。
通りである。
【0026】<対腐食性>各生体用電極を40℃で1ヵ
月間密封保存したのち、電極板から粘着剤層を剥離し
て、電極板の導電性塗膜層の腐食について目視にて観察
し、下記の基準にて判定した。
月間密封保存したのち、電極板から粘着剤層を剥離し
て、電極板の導電性塗膜層の腐食について目視にて観察
し、下記の基準にて判定した。
【0027】○:腐食が見られなかった。 ×:腐食が確認できた。
【0028】<柔軟性>40mm×70mmの大きさに
裁断した各生体用電極を上腕部に貼着し、貼着1時間後
の接着状態を目視にて観察し、下記の基準にて判定し
た。 ○:電極がしっかりと接着している。
裁断した各生体用電極を上腕部に貼着し、貼着1時間後
の接着状態を目視にて観察し、下記の基準にて判定し
た。 ○:電極がしっかりと接着している。
【0029】△:電極の端部に僅かな浮きが見られる。 ×:電極の両端部がかなり浮き上がっている。
【0030】<密着性>電極板から粘着剤層を剥離して
剥離状態を観察し、下記の基準にて判定した。 ○:よく接着しており、粘着剤層が電極上に残る。 △:よく接着しているが、粘着剤は電極板上に残らな
い。
剥離状態を観察し、下記の基準にて判定した。 ○:よく接着しており、粘着剤層が電極上に残る。 △:よく接着しているが、粘着剤は電極板上に残らな
い。
【0031】×:簡単に剥離する。
【0032】<電気抵抗値>生体用電極からポリエステ
ル製セパレータを剥離し、測定用電極を銅板上に貼り付
けたのち、電極板の端子接続部と銅板をそれぞれ金属コ
ードにて挟み、ヒューレット・パッカード社製LCRメ
ータにて印加電圧1V、測定周波数1kHzの条件下で
インピーダンスを測定した。なお、電極面積は50mm
×50mmの大きさとした。
ル製セパレータを剥離し、測定用電極を銅板上に貼り付
けたのち、電極板の端子接続部と銅板をそれぞれ金属コ
ードにて挟み、ヒューレット・パッカード社製LCRメ
ータにて印加電圧1V、測定周波数1kHzの条件下で
インピーダンスを測定した。なお、電極面積は50mm
×50mmの大きさとした。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の生体用電極は上記のような構成
からなるので、電極板と導電性粘着剤層は極めて良好に
一体的に接着しており、操作性に優れたものである。ま
た、ポリオレフィンフィルムに特定の組成からなる導電
性塗料を塗布しているので、柔軟性にも富み、電極板の
腐食が少なく電気抵抗値の小さい信頼性の高い導通が得
られるものである。
からなるので、電極板と導電性粘着剤層は極めて良好に
一体的に接着しており、操作性に優れたものである。ま
た、ポリオレフィンフィルムに特定の組成からなる導電
性塗料を塗布しているので、柔軟性にも富み、電極板の
腐食が少なく電気抵抗値の小さい信頼性の高い導通が得
られるものである。
【図1】本発明の生体用電極の一実施例を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】本発明の生体用電極の他の実施例を示す断面図
である。
である。
1 ポリオレフィンフィルム 2 導電性塗料層(塗膜) 3 導電性粘着剤層 4 セパレータ 5 スナップ 6 防錆シート
Claims (3)
- 【請求項1】 カーボンブラックとポリオレフィン系樹
脂を含有する導電性塗料を柔軟なポリオレフィン系フィ
ルムの片面に設けてなる電極板の塗料形成面に、導電性
粘着剤層を形成してなる生体用電極。 - 【請求項2】 導電性塗料が60℃以下の温度で硬化
し、硬化後の鉛筆硬度がB以上である請求項1記載の生
体用電極。 - 【請求項3】 ポリオレフィン系フィルムがオレフィン
単独重合体、他の共重合性単量体をグラフト共重合もし
くはランダム共重合してなるポリオレフィン系共重合体
から選ばれる一種である請求項1記載の生体用電極。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7204347A JPH0947437A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 生体用電極 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7204347A JPH0947437A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 生体用電極 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0947437A true JPH0947437A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16489002
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7204347A Pending JPH0947437A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | 生体用電極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0947437A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2019058739A1 (ja) * | 2017-09-19 | 2019-03-28 | 国立大学法人大阪大学 | 電極シート、電極シートの製造方法、生体信号取得装置、及び生体信号取得方法 |
-
1995
- 1995-08-10 JP JP7204347A patent/JPH0947437A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2019058739A1 (ja) * | 2017-09-19 | 2019-03-28 | 国立大学法人大阪大学 | 電極シート、電極シートの製造方法、生体信号取得装置、及び生体信号取得方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CA1194647A (en) | Conductive adhesive and biomedical electrode | |
| US4524087A (en) | Conductive adhesive and biomedical electrode | |
| US4539996A (en) | Conductive adhesive and biomedical electrode | |
| US4706680A (en) | Conductive adhesive medical electrode assemblies | |
| US4777954A (en) | Conductive adhesive medical electrode assemblies | |
| JP4384809B2 (ja) | 医療用電極 | |
| US5846558A (en) | Ionically conductive adhesives prepared from zwitterionic materials and medical devices using such adhesives | |
| US4989607A (en) | Highly conductive non-stringy adhesive hydrophilic gels and medical electrode assemblies manufactured therefrom | |
| JP4732644B2 (ja) | ホットメルト特性を有する導電性感圧接着剤およびそれを用いた生体用電極 | |
| US5868136A (en) | Medical electrode | |
| CA1327858C (en) | Electrically-conductive pressure-sensitive adhesive and biomedical electrodes | |
| EP0188381A2 (en) | Electrically conductive adhesive, method for its manufacture and biomedical electrode | |
| US20070293751A1 (en) | Medical electrode | |
| CA2146286A1 (en) | Polyacrylate and polymethacrylate ester based hydrogel adhesives | |
| CN1845769A (zh) | 生物医学电极 | |
| WO1990011719A1 (en) | Non-stringy adhesive hydrophilic gels | |
| EP0012402B1 (en) | Tape electrode | |
| JPH09508290A (ja) | 無機酸化物を含む生体医学用導体およびそれから製造される生体医学用電極 | |
| JP2005213455A (ja) | 導電性粘着剤組成物、その製造法ならびに導電性粘着剤組成物を用いた生体用電極 | |
| JPH0947437A (ja) | 生体用電極 | |
| JPH1095962A (ja) | 導電性粘着剤組成物および該組成物から得られる導電性粘着パッド、並びにそれを用いた医療用電極 | |
| JP3047335B2 (ja) | 医療用電極 | |
| EP1158896B1 (en) | Medical electrode | |
| JPH0232892B2 (ja) | ||
| JPS62321A (ja) | 医療用導電性粘着剤およびそれを用いた医療用粘着電極 |