JPH11251236A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents
露光方法及び露光装置Info
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- JPH11251236A JPH11251236A JP10069467A JP6946798A JPH11251236A JP H11251236 A JPH11251236 A JP H11251236A JP 10069467 A JP10069467 A JP 10069467A JP 6946798 A JP6946798 A JP 6946798A JP H11251236 A JPH11251236 A JP H11251236A
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- JP
- Japan
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- exposure
- wafer
- temperature
- photosensitive substrate
- shot
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- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 スループットを短縮するとともに、露光精度
を向上することである。 【解決手段】 ウエハを搬送してウエハホルダに吸着保
持させる基板搬送装置により搬送中のウエハの温度を計
測し(ST1)、該ホルダの温度を計測し(ST2)、
計測されたホルダの温度とウエハの温度との温度差が予
め設定された許容範囲に入った後に(ST3,4)、該
ウエハを該ホルダに吸着保持させて(ST5)、露光処
理を行う(ST6)。ウエハの温度が十分安定したと推
定される時間を一律に待つ必用がなく、ウエハとホルダ
の実際の温度差が実質的になくなった後にホルダにウエ
ハを保持させて露光するから、露光処理中にウエハが伸
縮することはほとんどなくなる。
を向上することである。 【解決手段】 ウエハを搬送してウエハホルダに吸着保
持させる基板搬送装置により搬送中のウエハの温度を計
測し(ST1)、該ホルダの温度を計測し(ST2)、
計測されたホルダの温度とウエハの温度との温度差が予
め設定された許容範囲に入った後に(ST3,4)、該
ウエハを該ホルダに吸着保持させて(ST5)、露光処
理を行う(ST6)。ウエハの温度が十分安定したと推
定される時間を一律に待つ必用がなく、ウエハとホルダ
の実際の温度差が実質的になくなった後にホルダにウエ
ハを保持させて露光するから、露光処理中にウエハが伸
縮することはほとんどなくなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜磁気ヘッド、
半導体集積回路、液晶ディスプレイ等のマイクロデバイ
スの製造に使用される露光方法及び露光装置に関する。
半導体集積回路、液晶ディスプレイ等のマイクロデバイ
スの製造に使用される露光方法及び露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程の一つである
フォトリソグラフィ工程においては、マスク(レチクル
を含む)に形成されているパターンをフォトレジストが
塗布された基板上に転写するための露光装置として、パ
ターンの像を基板上のショット領域に縮小投影するステ
ッパーが多く用いられている。
フォトリソグラフィ工程においては、マスク(レチクル
を含む)に形成されているパターンをフォトレジストが
塗布された基板上に転写するための露光装置として、パ
ターンの像を基板上のショット領域に縮小投影するステ
ッパーが多く用いられている。
【0003】ステッパーとしては、パターンを基板上の
ショット領域に一括転写し、順次基板を移動して他のシ
ョット領域に対して一括転写を繰り返すステップ・アン
ド・リピート方式のもの、あるいは最近では露光範囲の
拡大や露光性能の向上等の観点から、マスクと基板とを
同期移動して、矩形その他の形状のスリット光で走査・
照明して基板上のショット領域にパターンを逐次転写
し、順次基板を移動して他のショット領域に対して走査
・露光を繰り返すステップ・アンド・スキャン方式のも
のも開発され、実用に供されるようになっている。
ショット領域に一括転写し、順次基板を移動して他のシ
ョット領域に対して一括転写を繰り返すステップ・アン
ド・リピート方式のもの、あるいは最近では露光範囲の
拡大や露光性能の向上等の観点から、マスクと基板とを
同期移動して、矩形その他の形状のスリット光で走査・
照明して基板上のショット領域にパターンを逐次転写
し、順次基板を移動して他のショット領域に対して走査
・露光を繰り返すステップ・アンド・スキャン方式のも
のも開発され、実用に供されるようになっている。
【0004】この種の露光装置においては、露光対象と
しての基板は、基板搬送装置により基板ホルダの近傍の
受け渡し位置(待機位置)まで搬送され、該基板搬送装
置の搬送アームにより基板ホルダ上に載置され、基板ホ
ルダに吸着保持される。この状態で基板ホルダが載置さ
れたステージにより基板がステップ移動されつつ、各シ
ョット領域に対して転写露光が繰り返される。
しての基板は、基板搬送装置により基板ホルダの近傍の
受け渡し位置(待機位置)まで搬送され、該基板搬送装
置の搬送アームにより基板ホルダ上に載置され、基板ホ
ルダに吸着保持される。この状態で基板ホルダが載置さ
れたステージにより基板がステップ移動されつつ、各シ
ョット領域に対して転写露光が繰り返される。
【0005】全てのショット領域に対する露光処理が終
了した基板は、現像、エッチング、ドーピング等の工程
を経た後、再度フォトレジストが塗布され、他のマスク
を用いた露光処理を含む同様の工程が順次繰り返され、
該基板上に種々の素子が形成されることになる。なお、
本願明細書中においては、基板に対する最初の露光処理
をファースト露光といい、基板に対する2回目以後の露
光処理をセカンド露光ということがある。
了した基板は、現像、エッチング、ドーピング等の工程
を経た後、再度フォトレジストが塗布され、他のマスク
を用いた露光処理を含む同様の工程が順次繰り返され、
該基板上に種々の素子が形成されることになる。なお、
本願明細書中においては、基板に対する最初の露光処理
をファースト露光といい、基板に対する2回目以後の露
光処理をセカンド露光ということがある。
【0006】ところで、露光装置の設置環境(クリーン
ルーム内)や装置を覆っているチャンバ内の温度管理は
できる限り厳密になされてはいるが、技術的にあるいは
コスト等の観点から制限がある。また、照明光のエネル
ギによる基板の発熱等もある。このため基板の経時的な
温度変化に伴う伸縮(膨張又は収縮)による露光精度の
悪化という問題が生じる。この問題は同一基板の最初の
ショット領域から最後のショット領域に至る露光処理中
の基板の温度変化によっても生じるし、あるいはファー
スト露光時とセカンド露光時の基板等の温度差や温度変
化傾向の相違によっても生じる。
ルーム内)や装置を覆っているチャンバ内の温度管理は
できる限り厳密になされてはいるが、技術的にあるいは
コスト等の観点から制限がある。また、照明光のエネル
ギによる基板の発熱等もある。このため基板の経時的な
温度変化に伴う伸縮(膨張又は収縮)による露光精度の
悪化という問題が生じる。この問題は同一基板の最初の
ショット領域から最後のショット領域に至る露光処理中
の基板の温度変化によっても生じるし、あるいはファー
スト露光時とセカンド露光時の基板等の温度差や温度変
化傾向の相違によっても生じる。
【0007】特に、ハードディスク装置等に使用される
薄膜磁気ヘッドを製造する場合には、基板としてセラミ
ックス基板を使用するため、通常のICを製造する場合
のシリコン基板と比較して熱膨張率(収縮率)が高いと
ともに、温度変化に伴う伸縮力が大きく、上述の温度変
化による問題が顕著である。
薄膜磁気ヘッドを製造する場合には、基板としてセラミ
ックス基板を使用するため、通常のICを製造する場合
のシリコン基板と比較して熱膨張率(収縮率)が高いと
ともに、温度変化に伴う伸縮力が大きく、上述の温度変
化による問題が顕著である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このため従来は、基板
をクリーンルームに入れた後に基板温度が安定するまで
十分に放置した後、チャンバ内に入れて同様に十分に安
定するまで待ち、さらに基板ホルダに吸着保持させた後
に同様に十分に安定するまで待った上で、即ち、基板の
温度が十分安定したと推定される時間の経過を一律に待
った後に、露光処理を行わなければならず、スループッ
トの低下を招くという問題がった。一方、待ち時間を単
に短くすると、基板の伸縮により精度の高いパターン転
写が行えない。また、クリーンルームやチャンバ内は温
度管理がなされているとはいっても、例えば、±1°C
程度のバラツキがあるから、基板が基板ホルダに吸着保
持された状態で、両者に温度差がある場合があり、この
温度差に基づく基板の伸縮も露光精度に悪影響を与える
ことがある。
をクリーンルームに入れた後に基板温度が安定するまで
十分に放置した後、チャンバ内に入れて同様に十分に安
定するまで待ち、さらに基板ホルダに吸着保持させた後
に同様に十分に安定するまで待った上で、即ち、基板の
温度が十分安定したと推定される時間の経過を一律に待
った後に、露光処理を行わなければならず、スループッ
トの低下を招くという問題がった。一方、待ち時間を単
に短くすると、基板の伸縮により精度の高いパターン転
写が行えない。また、クリーンルームやチャンバ内は温
度管理がなされているとはいっても、例えば、±1°C
程度のバラツキがあるから、基板が基板ホルダに吸着保
持された状態で、両者に温度差がある場合があり、この
温度差に基づく基板の伸縮も露光精度に悪影響を与える
ことがある。
【0009】一方、熱膨張率の小さい材質の基板を用い
れば、該待ち時間を短くすることができ、スループット
や精度を向上させることができるが、このような対策で
は、基板の材質の選択の自由度が小さくなり、設計上の
制約になるとともに、コストの上昇等を招いてしまう。
れば、該待ち時間を短くすることができ、スループット
や精度を向上させることができるが、このような対策で
は、基板の材質の選択の自由度が小さくなり、設計上の
制約になるとともに、コストの上昇等を招いてしまう。
【0010】さらに、ファースト露光時とセカンド露光
時の基板の伸縮傾向が異なると、ファースト露光時に基
板上に形成されたパターンとセカンド露光時に形成され
たパターンの重ね合わせ精度が劣化し、このことは特に
薄膜磁気ヘッドを製造する場合に、各ショット間でのチ
ップ配列の直進性を悪化させ、歩留まりを低下させる原
因になる。
時の基板の伸縮傾向が異なると、ファースト露光時に基
板上に形成されたパターンとセカンド露光時に形成され
たパターンの重ね合わせ精度が劣化し、このことは特に
薄膜磁気ヘッドを製造する場合に、各ショット間でのチ
ップ配列の直進性を悪化させ、歩留まりを低下させる原
因になる。
【0011】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、ス
ループットを短縮するとともに、露光精度を向上するこ
とである。また、本発明の他の目的は、パターンの重ね
合わせ精度を向上することである。
みてなされたものであり、その目的とするところは、ス
ループットを短縮するとともに、露光精度を向上するこ
とである。また、本発明の他の目的は、パターンの重ね
合わせ精度を向上することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、理解の容易化のため、本発明の各構成要件に実施
形態の図に示す参照符号を付して説明するが、本発明の
各構成要件は、これら参照符号によって限定されるもの
ではない。
では、理解の容易化のため、本発明の各構成要件に実施
形態の図に示す参照符号を付して説明するが、本発明の
各構成要件は、これら参照符号によって限定されるもの
ではない。
【0013】1.上記目的を達成するために、請求項1
記載の本発明の露光方法は、感光基板(W)の温度を計
測し、計測された温度又は該温度の変化率が予め設定さ
れた許容範囲に入った後に、該感光基板に対する露光処
理を行うことを特徴とする。
記載の本発明の露光方法は、感光基板(W)の温度を計
測し、計測された温度又は該温度の変化率が予め設定さ
れた許容範囲に入った後に、該感光基板に対する露光処
理を行うことを特徴とする。
【0014】この請求項1記載の本発明の露光方法によ
ると、実際の感光基板の温度又はその変化率が露光精度
から見て許容される状態となった時点で、露光処理を行
うようにしたから、従来のように感光基板の温度が十分
安定したと推定される時間を一律に待つものと比較し
て、感光基板の温度が実際に安定した後に無駄に費やさ
れる待ち時間を削減でき、スループットを向上すること
ができる。また、感光基板の温度は十分に安定している
から、露光処理中に感光基板が伸縮することが少なくな
り、露光精度を高くすることができる。
ると、実際の感光基板の温度又はその変化率が露光精度
から見て許容される状態となった時点で、露光処理を行
うようにしたから、従来のように感光基板の温度が十分
安定したと推定される時間を一律に待つものと比較し
て、感光基板の温度が実際に安定した後に無駄に費やさ
れる待ち時間を削減でき、スループットを向上すること
ができる。また、感光基板の温度は十分に安定している
から、露光処理中に感光基板が伸縮することが少なくな
り、露光精度を高くすることができる。
【0015】前記許容範囲としては、例えば、露光装置
のチャンバ内の温度制御の目標温度を中心として、ある
いは感光基板を着脱自在に保持する基板ホルダの温度を
該チャンバ内の温度制御の目標温度との関係で予め実測
しておきその平均温度を中心として、精度上許容できる
範囲とすることができる。
のチャンバ内の温度制御の目標温度を中心として、ある
いは感光基板を着脱自在に保持する基板ホルダの温度を
該チャンバ内の温度制御の目標温度との関係で予め実測
しておきその平均温度を中心として、精度上許容できる
範囲とすることができる。
【0016】請求項2記載の本発明の露光方法は、感光
基板(W)の温度を計測し、該感光基板を着脱自在に保
持する基板ホルダ(WH)の温度を計測し、計測された
前記基板ホルダの温度と前記感光基板の温度との温度差
が予め設定された許容範囲に入った後に、該感光基板に
対する露光処理を行うことを特徴とする。
基板(W)の温度を計測し、該感光基板を着脱自在に保
持する基板ホルダ(WH)の温度を計測し、計測された
前記基板ホルダの温度と前記感光基板の温度との温度差
が予め設定された許容範囲に入った後に、該感光基板に
対する露光処理を行うことを特徴とする。
【0017】この請求項2記載の本発明の露光方法によ
ると、感光基板と基板ホルダの温度差が予め設定された
許容範囲内に入った後に露光処理を行うようにしたか
ら、従来のように感光基板の温度が十分安定したと推定
される時間を一律に待つものと比較して、感光基板と基
板ホルダの実際の温度差が実質的になくなった後に無駄
に費やされる待ち時間を削減でき、スループットを向上
することができる。
ると、感光基板と基板ホルダの温度差が予め設定された
許容範囲内に入った後に露光処理を行うようにしたか
ら、従来のように感光基板の温度が十分安定したと推定
される時間を一律に待つものと比較して、感光基板と基
板ホルダの実際の温度差が実質的になくなった後に無駄
に費やされる待ち時間を削減でき、スループットを向上
することができる。
【0018】また、感光基板の伸縮は基板ホルダに保持
された時点でのこれらの相対温度差に大きく影響を受け
るが、この露光方法では感光基板と基板ホルダの実際の
温度差が実質的になくなった後に露光処理が行われるこ
とになるから、露光処理中に感光基板が伸縮することは
ほとんどなくなり、従って、高い露光精度を実現するこ
とが可能である。
された時点でのこれらの相対温度差に大きく影響を受け
るが、この露光方法では感光基板と基板ホルダの実際の
温度差が実質的になくなった後に露光処理が行われるこ
とになるから、露光処理中に感光基板が伸縮することは
ほとんどなくなり、従って、高い露光精度を実現するこ
とが可能である。
【0019】請求項3記載の本発明の露光方法は、感光
基板(W)を基板ホルダ(WH)との受け渡し位置まで
搬送する基板搬送装置(38)により搬送中の感光基板
の温度を計測し、計測された温度又は該温度の変化率が
予め設定された許容範囲に入った後に、該感光基板を該
基板ホルダに保持させて露光処理を行うことを特徴とす
る。
基板(W)を基板ホルダ(WH)との受け渡し位置まで
搬送する基板搬送装置(38)により搬送中の感光基板
の温度を計測し、計測された温度又は該温度の変化率が
予め設定された許容範囲に入った後に、該感光基板を該
基板ホルダに保持させて露光処理を行うことを特徴とす
る。
【0020】この請求項3記載の本発明の露光方法によ
ると、基板ホルダに向けて搬送中の感光基板の温度又は
その変化率が予め設定された許容範囲内に入った後に感
光基板を基板ホルダに保持させて露光処理を行うように
したから、従来のように感光基板の温度が十分安定した
と推定される時間を一律に待つものと比較して、感光基
板の温度が実際に安定した後に無駄に費やされる待ち時
間を削減でき、スループットを向上することができる。
ると、基板ホルダに向けて搬送中の感光基板の温度又は
その変化率が予め設定された許容範囲内に入った後に感
光基板を基板ホルダに保持させて露光処理を行うように
したから、従来のように感光基板の温度が十分安定した
と推定される時間を一律に待つものと比較して、感光基
板の温度が実際に安定した後に無駄に費やされる待ち時
間を削減でき、スループットを向上することができる。
【0021】また、感光基板の伸縮は基板ホルダに保持
された時点でのこれらの相対温度差に大きく影響を受け
るが、例えば、前記許容範囲を、露光装置のチャンバ内
の温度制御の目標温度を中心として、あるいは基板ホル
ダの温度を該チャンバ内の温度制御の目標温度との関係
で予め実測しておきその平均温度を中心として、精度上
許容できる範囲とすれば、基板ホルダと感光基板の温度
差が実質的になくなった後に、感光基板が基板ホルダに
保持されるから、その後の露光処理中に感光基板が伸縮
することはほとんどなくなり、従って、高い露光精度を
実現することが可能である。
された時点でのこれらの相対温度差に大きく影響を受け
るが、例えば、前記許容範囲を、露光装置のチャンバ内
の温度制御の目標温度を中心として、あるいは基板ホル
ダの温度を該チャンバ内の温度制御の目標温度との関係
で予め実測しておきその平均温度を中心として、精度上
許容できる範囲とすれば、基板ホルダと感光基板の温度
差が実質的になくなった後に、感光基板が基板ホルダに
保持されるから、その後の露光処理中に感光基板が伸縮
することはほとんどなくなり、従って、高い露光精度を
実現することが可能である。
【0022】請求項4記載の本発明の露光方法は、感光
基板(W)を着脱自在に保持する基板ホルダ(WH)の
温度を計測し、感光基板を搬送して該基板ホルダに保持
させる基板搬送装置(38)により搬送中の感光基板の
温度を計測し、計測された前記基板ホルダの温度と前記
感光基板の温度との温度差が予め設定された許容範囲に
入った後に、該感光基板を該基板ホルダに保持させて露
光処理を行うことを特徴とする。
基板(W)を着脱自在に保持する基板ホルダ(WH)の
温度を計測し、感光基板を搬送して該基板ホルダに保持
させる基板搬送装置(38)により搬送中の感光基板の
温度を計測し、計測された前記基板ホルダの温度と前記
感光基板の温度との温度差が予め設定された許容範囲に
入った後に、該感光基板を該基板ホルダに保持させて露
光処理を行うことを特徴とする。
【0023】この請求項4記載の本発明の露光方法によ
ると、感光基板と基板ホルダの温度差が予め設定された
許容範囲内に入った後に感光基板を基板ホルダに保持さ
せて露光処理を行うようにしたから、従来のように感光
基板の温度が十分安定したと推定される時間を一律に待
つものと比較して、感光基板と基板ホルダの実際の温度
差が実質的になくなった後に無駄に費やされる待ち時間
を削減でき、スループットを向上することができる。
ると、感光基板と基板ホルダの温度差が予め設定された
許容範囲内に入った後に感光基板を基板ホルダに保持さ
せて露光処理を行うようにしたから、従来のように感光
基板の温度が十分安定したと推定される時間を一律に待
つものと比較して、感光基板と基板ホルダの実際の温度
差が実質的になくなった後に無駄に費やされる待ち時間
を削減でき、スループットを向上することができる。
【0024】また、感光基板の伸縮は基板ホルダに保持
された時点でのこれらの相対温度差に大きく影響を受け
るが、感光基板と基板ホルダの実際の温度差が実質的に
なくなった後に基板ホルダに感光基板を保持させて、そ
の後に露光処理を行うから、露光処理中に感光基板が伸
縮することはほとんどなくなり、従って、高い露光精度
を実現することが可能である。
された時点でのこれらの相対温度差に大きく影響を受け
るが、感光基板と基板ホルダの実際の温度差が実質的に
なくなった後に基板ホルダに感光基板を保持させて、そ
の後に露光処理を行うから、露光処理中に感光基板が伸
縮することはほとんどなくなり、従って、高い露光精度
を実現することが可能である。
【0025】2.請求項5記載の本発明の露光方法は、
感光基板(W)をステップ移動させつつ、照明されたマ
スク(64A)からのパターンの像を該感光基板上に投
影することにより、該感光基板上にマトリックス状に配
列される複数のショット領域に対してパターンを転写す
るようにした露光方法において、前記各ショット領域に
対する露光処理を、該各ショット領域のうちの概略中心
に位置するショット領域から開始して、該開始ショット
領域を取り囲むショット領域に対して行い、さらに露光
処理後のショット領域を取り囲むショット領域に対して
以下同様に行うことを特徴とする。
感光基板(W)をステップ移動させつつ、照明されたマ
スク(64A)からのパターンの像を該感光基板上に投
影することにより、該感光基板上にマトリックス状に配
列される複数のショット領域に対してパターンを転写す
るようにした露光方法において、前記各ショット領域に
対する露光処理を、該各ショット領域のうちの概略中心
に位置するショット領域から開始して、該開始ショット
領域を取り囲むショット領域に対して行い、さらに露光
処理後のショット領域を取り囲むショット領域に対して
以下同様に行うことを特徴とする。
【0026】また、請求項6記載の本発明の露光方法
は、請求項5記載の露光方法において、前記各ショット
領域に対する露光処理は、露光処理直後のショット領域
に隣り合わない未露光のショット領域がある場合には、
該隣り合わないショット領域に対して行うことを特徴と
する。
は、請求項5記載の露光方法において、前記各ショット
領域に対する露光処理は、露光処理直後のショット領域
に隣り合わない未露光のショット領域がある場合には、
該隣り合わないショット領域に対して行うことを特徴と
する。
【0027】これら請求項5又は6記載の本発明の露光
方法によると、各ショット領域の露光処理の順序を、概
略中央に位置するショット領域から開始して、概略同心
円状に順次外側に向かって処理するようにしたから、最
初のショット領域から最後のショット領域に至るまでの
一連の露光処理中に感光基板が温度変化によって伸縮し
た場合であっても、各ショット領域の配列(ショット配
列)を全体として均等に分散させることができる。
方法によると、各ショット領域の露光処理の順序を、概
略中央に位置するショット領域から開始して、概略同心
円状に順次外側に向かって処理するようにしたから、最
初のショット領域から最後のショット領域に至るまでの
一連の露光処理中に感光基板が温度変化によって伸縮し
た場合であっても、各ショット領域の配列(ショット配
列)を全体として均等に分散させることができる。
【0028】3.請求項7記載の本発明の露光方法は、
感光基板(W)をステップ移動させつつ、照明されたマ
スク(64A)からのパターンの像を該感光基板上に投
影することにより、該感光基板上の複数のショット領域
に対してパターンを転写するようにした露光方法におい
て、前記各ショット領域に対して順次行われる露光処理
により前記感光基板が受けるエネルギによる該感光基板
の膨張特性を予め求め、前記感光基板の各ショット領域
に対する1回目の露光時(ファースト露光時)に、該膨
張特性に基づき各ショット領域に対する像倍率を補正し
つつ露光処理を行うととともに、該感光基板上の各ショ
ット領域に対して基準マークを転写し、前記感光基板の
各ショット領域に対する2回目以後の露光時(セカンド
露光時)に、前記基準マークの位置を計測し、該計測結
果に基づき各ショット領域の大きさの変化量を求め、該
変化量に基づき各ショット領域に対する像倍率を補正し
つつ露光処理を行うことを特徴とする。
感光基板(W)をステップ移動させつつ、照明されたマ
スク(64A)からのパターンの像を該感光基板上に投
影することにより、該感光基板上の複数のショット領域
に対してパターンを転写するようにした露光方法におい
て、前記各ショット領域に対して順次行われる露光処理
により前記感光基板が受けるエネルギによる該感光基板
の膨張特性を予め求め、前記感光基板の各ショット領域
に対する1回目の露光時(ファースト露光時)に、該膨
張特性に基づき各ショット領域に対する像倍率を補正し
つつ露光処理を行うととともに、該感光基板上の各ショ
ット領域に対して基準マークを転写し、前記感光基板の
各ショット領域に対する2回目以後の露光時(セカンド
露光時)に、前記基準マークの位置を計測し、該計測結
果に基づき各ショット領域の大きさの変化量を求め、該
変化量に基づき各ショット領域に対する像倍率を補正し
つつ露光処理を行うことを特徴とする。
【0029】感光基板は照明光のエネルギを吸収するこ
とにより温度が上昇し膨張するから、照明光の累積照射
時間と感光基板の膨張の関係を示す膨張特性を予め理論
的な計算によりあるいは実測により求めておき、ファー
スト露光時に各ショット領域について露光処理を行う際
に、最初のショット領域についての露光処理からそれま
での感光基板の累積照明時間と感光基板の前記膨張特性
に基づき像倍率を補正(拡大)しつつ順次露光処理を行
うことにより、感光基板の照明による膨張にかかわら
ず、各ショット領域間で相互の大きさを実質的に等しく
することができる。
とにより温度が上昇し膨張するから、照明光の累積照射
時間と感光基板の膨張の関係を示す膨張特性を予め理論
的な計算によりあるいは実測により求めておき、ファー
スト露光時に各ショット領域について露光処理を行う際
に、最初のショット領域についての露光処理からそれま
での感光基板の累積照明時間と感光基板の前記膨張特性
に基づき像倍率を補正(拡大)しつつ順次露光処理を行
うことにより、感光基板の照明による膨張にかかわら
ず、各ショット領域間で相互の大きさを実質的に等しく
することができる。
【0030】これに加えて、ファースト露光時に基準マ
ークを転写して、セカンド露光時にこれらの基準マーク
の位置を計測して像倍率を補正(拡大又は縮小)しつつ
各ショット領域に対して順次露光処理(セカンド露光)
を行うようにしたから、ファースト露光時とセカンド露
光時の各ショット領域の大きさが実質的に等しくなり、
パターンの重ね合わせ精度を高くすることができる。
ークを転写して、セカンド露光時にこれらの基準マーク
の位置を計測して像倍率を補正(拡大又は縮小)しつつ
各ショット領域に対して順次露光処理(セカンド露光)
を行うようにしたから、ファースト露光時とセカンド露
光時の各ショット領域の大きさが実質的に等しくなり、
パターンの重ね合わせ精度を高くすることができる。
【0031】4.請求項8記載の本発明の露光方法は、
感光基板(W)をステップ移動させつつ、照明されたマ
スク(64A)からのパターンの像を該感光基板上に投
影することにより、該感光基板上の複数のショット領域
に対してパターンを転写するようにした露光方法におい
て、前記感光基板の各ショット領域に対する1回目の露
光時(ファースト露光時)に、該感光基板上の各ショッ
ト領域に対して、互いに離間する少なくとも2点の基準
マークを転写し、前記感光基板の各ショット領域に対す
る2回目以後の露光時(セカンド露光時)に、前記各シ
ョット領域のうちの複数のショット領域について前記基
準マークの位置を計測し、該計測結果に基づき該基準マ
ークの計測を行ったショット領域の大きさ及び位置の変
化量の少なくとも一方であるショット情報を求めるとと
もに、該基準マークの計測を行わないショット領域のシ
ョット情報を該基準マークの計測を行ったショット領域
のショット情報に基づき補間してこれらを補正データと
し、該補正データに基づき前記感光基板の各ショット領
域に対する像倍率及び像位置の少なくとも一方を補正し
つつ露光処理を行うことを特徴とする。
感光基板(W)をステップ移動させつつ、照明されたマ
スク(64A)からのパターンの像を該感光基板上に投
影することにより、該感光基板上の複数のショット領域
に対してパターンを転写するようにした露光方法におい
て、前記感光基板の各ショット領域に対する1回目の露
光時(ファースト露光時)に、該感光基板上の各ショッ
ト領域に対して、互いに離間する少なくとも2点の基準
マークを転写し、前記感光基板の各ショット領域に対す
る2回目以後の露光時(セカンド露光時)に、前記各シ
ョット領域のうちの複数のショット領域について前記基
準マークの位置を計測し、該計測結果に基づき該基準マ
ークの計測を行ったショット領域の大きさ及び位置の変
化量の少なくとも一方であるショット情報を求めるとと
もに、該基準マークの計測を行わないショット領域のシ
ョット情報を該基準マークの計測を行ったショット領域
のショット情報に基づき補間してこれらを補正データと
し、該補正データに基づき前記感光基板の各ショット領
域に対する像倍率及び像位置の少なくとも一方を補正し
つつ露光処理を行うことを特徴とする。
【0032】ファースト露光時に基準マークを転写し
て、セカンド露光時にこれらの基準マークの位置を計測
して像倍率及び/又は像位置を補正しつつ各ショット領
域に対して順次露光処理(セカンド露光)を行うように
したから、ファースト露光時とセカンド露光時のショッ
ト領域の大きさ及び/又はショット領域の位置(配列)
が実質的に等しくなり、パターンの重ね合わせ精度を高
くすることができる。
て、セカンド露光時にこれらの基準マークの位置を計測
して像倍率及び/又は像位置を補正しつつ各ショット領
域に対して順次露光処理(セカンド露光)を行うように
したから、ファースト露光時とセカンド露光時のショッ
ト領域の大きさ及び/又はショット領域の位置(配列)
が実質的に等しくなり、パターンの重ね合わせ精度を高
くすることができる。
【0033】ここで、セカンド露光時における基準マー
クの計測は、全てのショット領域について行うことも可
能であるが、全てのショット領域について行うと処理時
間がその分だけ遅くなり全体としてスループットを低下
させることになる。このため、本発明では基準マークの
計測を必要に応じて間欠的に行うようにでき、基準マー
クの計測を行ったショット領域については該計測結果に
基づき、基準マークの計測を行わないショット領域につ
いては計測を行ったショット領域についての計測結果に
基づき補間して求めたショット情報に基づき像倍率及び
/又は像位置を補正するようにできる。これにより、ス
ループットの低下を抑えつつパターンの重ね合わせ精度
を向上することができる。
クの計測は、全てのショット領域について行うことも可
能であるが、全てのショット領域について行うと処理時
間がその分だけ遅くなり全体としてスループットを低下
させることになる。このため、本発明では基準マークの
計測を必要に応じて間欠的に行うようにでき、基準マー
クの計測を行ったショット領域については該計測結果に
基づき、基準マークの計測を行わないショット領域につ
いては計測を行ったショット領域についての計測結果に
基づき補間して求めたショット情報に基づき像倍率及び
/又は像位置を補正するようにできる。これにより、ス
ループットの低下を抑えつつパターンの重ね合わせ精度
を向上することができる。
【0034】5.請求項9記載の本発明の露光方法は、
請求項1乃至8のいずれかに記載の露光方法において、
磁気ヘッド製造用の露光装置に適用されることを特徴と
する。
請求項1乃至8のいずれかに記載の露光方法において、
磁気ヘッド製造用の露光装置に適用されることを特徴と
する。
【0035】また、請求項10記載の本発明の磁気ヘッ
ド製造用の露光装置は、請求項1乃至8のいずれかに記
載の露光方法が適用されたことを特徴とする。
ド製造用の露光装置は、請求項1乃至8のいずれかに記
載の露光方法が適用されたことを特徴とする。
【0036】磁気ヘッド製造用の露光装置においては、
感光基板として、通常のIC製造用の基板、例えばシリ
コン基板と比較して板厚が厚く、熱膨張率や熱膨張力が
大きい、例えばセラミックス基板が使用され、セラミッ
クス基板は基板ホルダに保持された後も温度変化に伴い
その保持力に打ち勝って伸縮するため、温度変化に伴う
露光精度の低下がシリコン基板の場合と比較して顕著と
なる。このため、本発明方法は特に磁気ヘッド製造用の
露光装置に適用するとその効果が顕著である。
感光基板として、通常のIC製造用の基板、例えばシリ
コン基板と比較して板厚が厚く、熱膨張率や熱膨張力が
大きい、例えばセラミックス基板が使用され、セラミッ
クス基板は基板ホルダに保持された後も温度変化に伴い
その保持力に打ち勝って伸縮するため、温度変化に伴う
露光精度の低下がシリコン基板の場合と比較して顕著と
なる。このため、本発明方法は特に磁気ヘッド製造用の
露光装置に適用するとその効果が顕著である。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0038】全体構成 図1は本発明の実施形態に係る露光装置の平面断面図、
図2は図1に示すA−A線に沿う断面図、図3は図1に
示すB部の詳細を示す図、図4は図3に示すC−C線に
沿う断面図、図5は図1に示す保管棚のD方向から見た
矢視図、図6は図5に示すE−E線に沿う断面図、図7
は図3に示すF−F線に沿う断面図、図8は図1に示す
調整台付近のセンサの他の例を示す拡大平面図、図9は
図1に示すウエハステージの近傍の拡大平面図である。
図2は図1に示すA−A線に沿う断面図、図3は図1に
示すB部の詳細を示す図、図4は図3に示すC−C線に
沿う断面図、図5は図1に示す保管棚のD方向から見た
矢視図、図6は図5に示すE−E線に沿う断面図、図7
は図3に示すF−F線に沿う断面図、図8は図1に示す
調整台付近のセンサの他の例を示す拡大平面図、図9は
図1に示すウエハステージの近傍の拡大平面図である。
【0039】図1及び図2に示すように、本実施形態に
係る露光装置100は薄膜磁気ヘッド製造用の縮小投影
型露光装置であり、装置本体は複数の系に分割されてお
り、各系毎に、独立チャンバ31,32,33内に収納
してある。
係る露光装置100は薄膜磁気ヘッド製造用の縮小投影
型露光装置であり、装置本体は複数の系に分割されてお
り、各系毎に、独立チャンバ31,32,33内に収納
してある。
【0040】第1の独立チャンバ31内には、3つの互
いに独立に動作する空調ユニットよりなる空調装置34
を設置してある。空調装置34内の第1の空調ユニット
で温度調整された空気は、第1の配管35A及び第2の
独立チャンバ32の天井に設置された塵除去用のHEP
Aフィルタ59Aを介してその独立チャンバ32内に吹
き出す。独立チャンバ32の床には、図2に示すよう
に、リターン60Aが装着してあるので、独立チャンバ
32内に吹き出した清浄な空気は、図2に示すリターン
60A及び図1に示す第1の配管36Aを介してその第
1の空調ユニットに戻るようになっている。
いに独立に動作する空調ユニットよりなる空調装置34
を設置してある。空調装置34内の第1の空調ユニット
で温度調整された空気は、第1の配管35A及び第2の
独立チャンバ32の天井に設置された塵除去用のHEP
Aフィルタ59Aを介してその独立チャンバ32内に吹
き出す。独立チャンバ32の床には、図2に示すよう
に、リターン60Aが装着してあるので、独立チャンバ
32内に吹き出した清浄な空気は、図2に示すリターン
60A及び図1に示す第1の配管36Aを介してその第
1の空調ユニットに戻るようになっている。
【0041】また、空調装置34内の第2及び第3の空
調ユニットで温度調整された空気は、それぞれ第2の配
管35B及び第3の配管35Cを介して、図2に示す第
3の独立チャンバ33の下部チャンバ33Aの天井に設
置されたHEPAフィルタ59C、及び上部チャンバ3
3Bの天井に設置されたHEPAフィルタ59Bに導か
れる。そして、HEPAフィルタ59Cから下部チャン
バ33Aにダウンフローしてリターン60Cに達した空
気、及びHEPAフィルタ59Bから上部チャンバ33
Bにダウンフローしてリターン60Bに達した空気は、
それぞれ第2の配管36B及び第3の配管36Cを介し
て第2及び第3の空調ユニットに戻るようになってい
る。
調ユニットで温度調整された空気は、それぞれ第2の配
管35B及び第3の配管35Cを介して、図2に示す第
3の独立チャンバ33の下部チャンバ33Aの天井に設
置されたHEPAフィルタ59C、及び上部チャンバ3
3Bの天井に設置されたHEPAフィルタ59Bに導か
れる。そして、HEPAフィルタ59Cから下部チャン
バ33Aにダウンフローしてリターン60Cに達した空
気、及びHEPAフィルタ59Bから上部チャンバ33
Bにダウンフローしてリターン60Bに達した空気は、
それぞれ第2の配管36B及び第3の配管36Cを介し
て第2及び第3の空調ユニットに戻るようになってい
る。
【0042】なお、図示していないが、露光装置本体及
びウエハローダ系等を設置する独立チャンバ32、33
A、33B内に存在するイオン(例えばNH4 + 、SO
4 2- )、二酸化硫黄(SO2 )等の進入を防止するケミ
カルフィルタをHEPAフィルタ59A〜59Cと一緒
に設けることが好ましい。これにより、硫酸アンモニウ
ム((NH4 )2 SO4 )等が生成されることがなくな
り、これが照明光学系を構成する光学素子に付着してそ
の反射率又は透過率を低下させる現象、及びレジストパ
ターンの断面形状がT字状なる現象の発生を防止でき
る。このケミカルフィルタは、3つのHEPAフィルタ
59A〜59Cの各々に対応して設ければよい。ただ
し、少なくとも照明光学系のためのHEPAフィルタ5
9Aにはケミカルフィルタを設けるようにして、他のH
EPAフィルタ59B、59Cにはケミカルフィルタを
設けないようにしてもよい。
びウエハローダ系等を設置する独立チャンバ32、33
A、33B内に存在するイオン(例えばNH4 + 、SO
4 2- )、二酸化硫黄(SO2 )等の進入を防止するケミ
カルフィルタをHEPAフィルタ59A〜59Cと一緒
に設けることが好ましい。これにより、硫酸アンモニウ
ム((NH4 )2 SO4 )等が生成されることがなくな
り、これが照明光学系を構成する光学素子に付着してそ
の反射率又は透過率を低下させる現象、及びレジストパ
ターンの断面形状がT字状なる現象の発生を防止でき
る。このケミカルフィルタは、3つのHEPAフィルタ
59A〜59Cの各々に対応して設ければよい。ただ
し、少なくとも照明光学系のためのHEPAフィルタ5
9Aにはケミカルフィルタを設けるようにして、他のH
EPAフィルタ59B、59Cにはケミカルフィルタを
設けないようにしてもよい。
【0043】図2に示すように、第2の独立チャンバ3
2内には露光装置本体の光学系を設置する。すなわち、
独立チャンバ32の床上には防振パッド37a及び37
bを介して防振台37を設置し、防振台37上にウエハ
ステージ10を設置し、露光時にはウエハステージ10
上にフォトレジストが塗布されたウエハWをロードす
る。防振台37上にコラム62を装着し、コラム62の
中段に投影光学系63を固定し、コラム62の上端部の
レチクルホルダ上に、レチクル64Aを載置する。
2内には露光装置本体の光学系を設置する。すなわち、
独立チャンバ32の床上には防振パッド37a及び37
bを介して防振台37を設置し、防振台37上にウエハ
ステージ10を設置し、露光時にはウエハステージ10
上にフォトレジストが塗布されたウエハWをロードす
る。防振台37上にコラム62を装着し、コラム62の
中段に投影光学系63を固定し、コラム62の上端部の
レチクルホルダ上に、レチクル64Aを載置する。
【0044】図1に示すように、ウエハステージ10
は、ベース9B、Yステージ9Y、Xステージ9X等か
ら構成され、Xステージ9X上にはウエハホルダWHが
真空吸着により保持されている。露光対象としてのセラ
ミックス基板であるウエハWはウエハホルダWH上に真
空吸着により保持される。ウエハWの円形の外周の一部
にオリエンテーションフラット(又はノッチ)と呼ばれ
る切欠き部が形成してあり、この切欠き部が所定の方向
を向くように、かつウエハWの中心がウエハホルダWH
に対して所定の位置関係になるように、ウエハホルダW
H上にウエハWをロードする。本実施形態では、そのウ
エハホルダWH上への搬入(ロード)、及びそのウエハ
ホルダWHからのウエハ搬出(アンロード)を行うため
のウエハローダ系38を、第3の独立チャンバ33の下
部チャンバ33A(図2参照)内の床上に設置する。
は、ベース9B、Yステージ9Y、Xステージ9X等か
ら構成され、Xステージ9X上にはウエハホルダWHが
真空吸着により保持されている。露光対象としてのセラ
ミックス基板であるウエハWはウエハホルダWH上に真
空吸着により保持される。ウエハWの円形の外周の一部
にオリエンテーションフラット(又はノッチ)と呼ばれ
る切欠き部が形成してあり、この切欠き部が所定の方向
を向くように、かつウエハWの中心がウエハホルダWH
に対して所定の位置関係になるように、ウエハホルダW
H上にウエハWをロードする。本実施形態では、そのウ
エハホルダWH上への搬入(ロード)、及びそのウエハ
ホルダWHからのウエハ搬出(アンロード)を行うため
のウエハローダ系38を、第3の独立チャンバ33の下
部チャンバ33A(図2参照)内の床上に設置する。
【0045】ウエハローダ系38のガイド部を、X方向
に延びた横スライダ本体39、及びY方向に延びた縦ス
ライダ本体48より構成し、横スライダ本体39上にX
方向に摺動自在にスカラー型ロボットハンド47を配置
する。スカラー型ロボットハンド47は、横スライダ本
体39に沿ってX方向に移動するX軸移動部41、この
X軸移動部41上でXY平面に垂直なZ方向に伸縮する
Z軸移動部42、このZ軸移動部42の中心42aを軸
として回転するθ軸回転部43、このθ軸回転部43の
先端に回転自在に設けられたR軸回転部44、このR軸
回転部44の先端に回転自在に設けられたハンド部45
より構成し、ハンド部45の先端部に真空吸着部46を
取り付ける。θ軸回転部43を中心42aを軸として回
転することにより、ハンド部45はθ方向に回転し、R
軸回転部44及びハンド部45の回転角を組み合わせる
ことにより、ハンド部45の中心42aから半径方向
(R方向)への位置を調整できる。
に延びた横スライダ本体39、及びY方向に延びた縦ス
ライダ本体48より構成し、横スライダ本体39上にX
方向に摺動自在にスカラー型ロボットハンド47を配置
する。スカラー型ロボットハンド47は、横スライダ本
体39に沿ってX方向に移動するX軸移動部41、この
X軸移動部41上でXY平面に垂直なZ方向に伸縮する
Z軸移動部42、このZ軸移動部42の中心42aを軸
として回転するθ軸回転部43、このθ軸回転部43の
先端に回転自在に設けられたR軸回転部44、このR軸
回転部44の先端に回転自在に設けられたハンド部45
より構成し、ハンド部45の先端部に真空吸着部46を
取り付ける。θ軸回転部43を中心42aを軸として回
転することにより、ハンド部45はθ方向に回転し、R
軸回転部44及びハンド部45の回転角を組み合わせる
ことにより、ハンド部45の中心42aから半径方向
(R方向)への位置を調整できる。
【0046】また、横スライダ本体39の側面部に設置
された設置台21A及び54上にそれぞれウエハWを保
管するための保管棚22A及び55を固定し、さらにウ
エハWを一次的に載置するための仮置き台56A及び5
6Bを設置する。仮置き台56A及び56B上には、ウ
エハ載置用の複数個(図1では4個)のピンを装着す
る。保管棚22A及び55の近傍、並びに仮置き台56
A及び56Bの近傍の独立チャンバ33の側面には、そ
れぞれ外部から保管棚等を交換するための開口33d及
び33eを設ける。これら開口には、図示省略してある
開閉扉が装着された扉枠ユニットが装着される。
された設置台21A及び54上にそれぞれウエハWを保
管するための保管棚22A及び55を固定し、さらにウ
エハWを一次的に載置するための仮置き台56A及び5
6Bを設置する。仮置き台56A及び56B上には、ウ
エハ載置用の複数個(図1では4個)のピンを装着す
る。保管棚22A及び55の近傍、並びに仮置き台56
A及び56Bの近傍の独立チャンバ33の側面には、そ
れぞれ外部から保管棚等を交換するための開口33d及
び33eを設ける。これら開口には、図示省略してある
開閉扉が装着された扉枠ユニットが装着される。
【0047】スカラー型ロボットハンド47のハンド部
45を独立チャンバ33の左側面の開口33cから突き
出すことにより、外部装置(外部のフォトレジストのコ
ータ、又は現像装置等)に対するウエハWの受け渡しを
行うことができ、別の位置Q1でもウエハWの受け渡し
を行うことができる。さらに、スカラー型ロボットハン
ド47を位置Q7に移動させて、独立チャンバ33の右
側面の開口33fからハンド部を突き出すことにより、
外部装置とウエハWの受け渡しを行うことができ、別の
位置Q8でもウエハWの受け渡しを行うことができる。
同様に、スカラー型ロボットハンド47を位置Q3、Q
5又はQ6に移動させることにより、それぞれの保管棚
55、仮置き台56A又は仮置き台56Bに対するウエ
ハWの受け渡しを行うことができる。
45を独立チャンバ33の左側面の開口33cから突き
出すことにより、外部装置(外部のフォトレジストのコ
ータ、又は現像装置等)に対するウエハWの受け渡しを
行うことができ、別の位置Q1でもウエハWの受け渡し
を行うことができる。さらに、スカラー型ロボットハン
ド47を位置Q7に移動させて、独立チャンバ33の右
側面の開口33fからハンド部を突き出すことにより、
外部装置とウエハWの受け渡しを行うことができ、別の
位置Q8でもウエハWの受け渡しを行うことができる。
同様に、スカラー型ロボットハンド47を位置Q3、Q
5又はQ6に移動させることにより、それぞれの保管棚
55、仮置き台56A又は仮置き台56Bに対するウエ
ハWの受け渡しを行うことができる。
【0048】また、縦スライダ本体48は、独立チャン
バ32の側面の開口32a及び独立チャンバ33の下部
33Aの側面の開口33bを通して独立チャンバ32内
に突き出しており、縦スライダ本体48の側面に長手方
向に摺動自在に、ウエハWの接触部がコの字型の2個の
スライダ(搬送アーム)49A及び49Bが取り付けて
ある。これらの2個のスライダ49A及び49Bは、そ
れぞれの真空吸着部によりウエハWを保持した状態で、
独立チャンバ32内と下部チャンバ33A内との間を独
立に移動する。そして、スカラー型ロボットハンド47
は例えば保管棚55からウエハWを取り出した後、位置
Q4において、上下動可能なターンテーブル52を介し
てスライダ49A又は49BにウエハWを渡す。その
後、スライダ49A又は49Bから露光後のウエハWを
同様にターンテーブル52の上下動を介して受け取った
スカラー型ロボットハンド47は、そのウエハWを例え
ば保管棚55に戻す。
バ32の側面の開口32a及び独立チャンバ33の下部
33Aの側面の開口33bを通して独立チャンバ32内
に突き出しており、縦スライダ本体48の側面に長手方
向に摺動自在に、ウエハWの接触部がコの字型の2個の
スライダ(搬送アーム)49A及び49Bが取り付けて
ある。これらの2個のスライダ49A及び49Bは、そ
れぞれの真空吸着部によりウエハWを保持した状態で、
独立チャンバ32内と下部チャンバ33A内との間を独
立に移動する。そして、スカラー型ロボットハンド47
は例えば保管棚55からウエハWを取り出した後、位置
Q4において、上下動可能なターンテーブル52を介し
てスライダ49A又は49BにウエハWを渡す。その
後、スライダ49A又は49Bから露光後のウエハWを
同様にターンテーブル52の上下動を介して受け取った
スカラー型ロボットハンド47は、そのウエハWを例え
ば保管棚55に戻す。
【0049】また、スカラー型ロボットハンド47のハ
ンド部45、スライダ49A、スライダ49Bのように
ウエハWと接触する部分は、表面が緻密な導電性セラミ
ック等で形成する。ただし、そのウエハWとの接触部の
表面に緻密な導電性セラミックをコーティング等により
被着してもよい。
ンド部45、スライダ49A、スライダ49Bのように
ウエハWと接触する部分は、表面が緻密な導電性セラミ
ック等で形成する。ただし、そのウエハWとの接触部の
表面に緻密な導電性セラミックをコーティング等により
被着してもよい。
【0050】横スライダ本体39と縦スライダ本体48
とが交差する領域付近、すなわち位置Q4の近傍に、セ
ンサ台50を設置し、このセンサ台50にウエハWの中
心位置を検出するための中心位置センサ(後述)が配置
してある。センサ台50の上側に調節台51を配置し、
調節台51の上部にXY方面に垂直な軸を中心として回
転する導電性セラミック製のターンテーブル52を設
け、この調節台51上でかつターンテーブル52とセン
サ台50との間の位置に、ウエハWの外周部の直線状の
切欠き部(オリエンテーションフラット)の位置を検出
するための切欠き検出センサの投光部53、及び1次元
CCD等からなるラインセンサ75(図2参照)が配置
してある。投光部53は、ウエハW上のフォトレジスト
に対して非感光性のスリット状の光ビームをラインセン
サ75に照射し、ラインセンサ75は、そのスリット状
の光ビームの内の遮光された部分の長さを検出し、検出
結果を図示省略してある制御系に出力する。
とが交差する領域付近、すなわち位置Q4の近傍に、セ
ンサ台50を設置し、このセンサ台50にウエハWの中
心位置を検出するための中心位置センサ(後述)が配置
してある。センサ台50の上側に調節台51を配置し、
調節台51の上部にXY方面に垂直な軸を中心として回
転する導電性セラミック製のターンテーブル52を設
け、この調節台51上でかつターンテーブル52とセン
サ台50との間の位置に、ウエハWの外周部の直線状の
切欠き部(オリエンテーションフラット)の位置を検出
するための切欠き検出センサの投光部53、及び1次元
CCD等からなるラインセンサ75(図2参照)が配置
してある。投光部53は、ウエハW上のフォトレジスト
に対して非感光性のスリット状の光ビームをラインセン
サ75に照射し、ラインセンサ75は、そのスリット状
の光ビームの内の遮光された部分の長さを検出し、検出
結果を図示省略してある制御系に出力する。
【0051】図3は、図1中のB部の拡大図であり、こ
の図3において、スカラー型ロボットハンド47からタ
ーンテーブル52上にウエハWを渡すときに、ウエハW
は、まずセンサ台50の中を通過する。図3のC−C線
に沿う断面図である図4に示すように、センサ台50の
上部に4個の投光部76A〜76Dを設置し、センサ台
50の下部には投光部に対向するように4個の受光部7
8A〜78Dを設置しておき、ウエハWを、それらの投
光部76A〜76Dと受光部78A〜78Dとの間を通
過させる。投光部76A〜76Dからは、ウエハW上の
フォトレジストに対して非感光性のビーム状の照明光が
射出される。
の図3において、スカラー型ロボットハンド47からタ
ーンテーブル52上にウエハWを渡すときに、ウエハW
は、まずセンサ台50の中を通過する。図3のC−C線
に沿う断面図である図4に示すように、センサ台50の
上部に4個の投光部76A〜76Dを設置し、センサ台
50の下部には投光部に対向するように4個の受光部7
8A〜78Dを設置しておき、ウエハWを、それらの投
光部76A〜76Dと受光部78A〜78Dとの間を通
過させる。投光部76A〜76Dからは、ウエハW上の
フォトレジストに対して非感光性のビーム状の照明光が
射出される。
【0052】この場合、図3に示すように、ウエハWは
ほぼ円形であるため、ウエハWのターンテーブル52方
向への位置と、図4の受光部78A〜78Dのそれぞれ
でウエハWにより光が遮光されてから再び光が受光され
るまでのタイミングとの関係から、不図示の制御系によ
りウエハWの中心位置を求める。そして、スカラー型ロ
ボットハンド47は、ウエハWの中心位置がターンテー
ブル52の回転中心に合致するように、ターンテーブル
52上にウエハWを載置する。この際にウエハWの裏面
にスライダ49Aを移動させておく。また、前記中心位
置情報に基づいて、スカラー型ロボットハンド47のR
軸の制御及びθ軸(あるいはX軸)の制御を行うことに
より、ウエハWは中心が合致するようにターンテーブル
52上に載置される。ターンテーブル52上でウエハW
は真空吸着される。このような位置決め方式により、ほ
ぼ±0.2mm程度の精度でターンテーブル52の中心
に対してウエハWの中心が位置決めされる。
ほぼ円形であるため、ウエハWのターンテーブル52方
向への位置と、図4の受光部78A〜78Dのそれぞれ
でウエハWにより光が遮光されてから再び光が受光され
るまでのタイミングとの関係から、不図示の制御系によ
りウエハWの中心位置を求める。そして、スカラー型ロ
ボットハンド47は、ウエハWの中心位置がターンテー
ブル52の回転中心に合致するように、ターンテーブル
52上にウエハWを載置する。この際にウエハWの裏面
にスライダ49Aを移動させておく。また、前記中心位
置情報に基づいて、スカラー型ロボットハンド47のR
軸の制御及びθ軸(あるいはX軸)の制御を行うことに
より、ウエハWは中心が合致するようにターンテーブル
52上に載置される。ターンテーブル52上でウエハW
は真空吸着される。このような位置決め方式により、ほ
ぼ±0.2mm程度の精度でターンテーブル52の中心
に対してウエハWの中心が位置決めされる。
【0053】その状態でターンテーブル52を回転させ
ると、ウエハWの周縁部が切欠き検出センサの投光部5
3とラインセンサ75(図2参照)との間で回転し、ウ
エハWの切欠き部(オリエンテーションフラット又はノ
ッチ)がラインセンサ75上を通過する際に遮光部の長
さが減少することから、不図示の制御系がそのウエハW
の切欠き部の位置を検出する。この検出結果に応じて、
ウエハWの切欠き部が、例えば横スライダ本体39に対
向する位置でターンテーブル52の回転を停止させる。
その後、ターンテーブル52によるウエハWの吸着を解
除し、ターンテーブル52が下降して、スライダ49A
の上面にウエハWを真空吸着して、そのスライダ49A
を縦スライダ本体48に沿って図1の独立チャンバ32
側に移動させ、不図示のウエハ受渡し手段によりそのス
ライダ49AからウエハホルダWH上にウエハWを移
す。この際に、ウエハWの中心及び切欠き部の位置が正
確に所定の状態になってウエハWがウエハホルダWHの
上に載置される。
ると、ウエハWの周縁部が切欠き検出センサの投光部5
3とラインセンサ75(図2参照)との間で回転し、ウ
エハWの切欠き部(オリエンテーションフラット又はノ
ッチ)がラインセンサ75上を通過する際に遮光部の長
さが減少することから、不図示の制御系がそのウエハW
の切欠き部の位置を検出する。この検出結果に応じて、
ウエハWの切欠き部が、例えば横スライダ本体39に対
向する位置でターンテーブル52の回転を停止させる。
その後、ターンテーブル52によるウエハWの吸着を解
除し、ターンテーブル52が下降して、スライダ49A
の上面にウエハWを真空吸着して、そのスライダ49A
を縦スライダ本体48に沿って図1の独立チャンバ32
側に移動させ、不図示のウエハ受渡し手段によりそのス
ライダ49AからウエハホルダWH上にウエハWを移
す。この際に、ウエハWの中心及び切欠き部の位置が正
確に所定の状態になってウエハWがウエハホルダWHの
上に載置される。
【0054】さらに、ウエハホルダWH上には一般に同
心円状の凸部があり、これらの同心円状の凸部上にウエ
ハWが載置される。そこで、スカラー型ロボットハンド
47、及びスライダ49A、49Bにおけるそのウエハ
Wとの接触部は、そのウエハホルダWH上での接触部と
異ならしめることが望ましい。即ち、スカラー型ロボッ
トハンド47、及びスライダ49A、49Bと接触する
ウエハ裏面の位置と、ウエハホルダWHの凸部と接触す
るウエハ裏面の位置とを異ならしめる。このとき、ウエ
ハホルダWHの凸部の形状に応じて、スカラー型ロボッ
トハンド47、及びスライダ49A、49BのウエハW
との接触部の位置、面積を決めればよい。これにより、
ウエハホルダWH上でウエハWの平面度を良好に維持で
きる。これはウエハWの裏面にスカラー型ロボットハン
ド47、及びスライダ49A、49Bとの接触によって
異物が付着しても、その異物がウエハホルダWHの凸部
とウエハWとの間に挟み込まれることがないためであ
る。
心円状の凸部があり、これらの同心円状の凸部上にウエ
ハWが載置される。そこで、スカラー型ロボットハンド
47、及びスライダ49A、49Bにおけるそのウエハ
Wとの接触部は、そのウエハホルダWH上での接触部と
異ならしめることが望ましい。即ち、スカラー型ロボッ
トハンド47、及びスライダ49A、49Bと接触する
ウエハ裏面の位置と、ウエハホルダWHの凸部と接触す
るウエハ裏面の位置とを異ならしめる。このとき、ウエ
ハホルダWHの凸部の形状に応じて、スカラー型ロボッ
トハンド47、及びスライダ49A、49BのウエハW
との接触部の位置、面積を決めればよい。これにより、
ウエハホルダWH上でウエハWの平面度を良好に維持で
きる。これはウエハWの裏面にスカラー型ロボットハン
ド47、及びスライダ49A、49Bとの接触によって
異物が付着しても、その異物がウエハホルダWHの凸部
とウエハWとの間に挟み込まれることがないためであ
る。
【0055】なお、図2のラインセンサ75の代わり
に、シリンドリカルレンズと1個の受光素子(例えばフ
ォトダイオード)とを組み合わせたアナログセンサを使
用してもよい。このアナログセンサを使用すると、ウエ
ハWによる遮光部の長さに応じてその受光素子の受光量
が変化することから、その遮光部の長さを検出できる。
また、ウエハWの円周方向の2箇所に、投光部53とア
ナログセンサとの組合わせを2組配置し、2個のアナロ
グセンサの出力信号のバランスが取れるようにサーボ方
式でターンテーブル52の回転位置を固定することによ
って、ウエハWの切欠き部(オリエンテーションフラッ
ト又はノッチ)の位置決めを行ってもよい。
に、シリンドリカルレンズと1個の受光素子(例えばフ
ォトダイオード)とを組み合わせたアナログセンサを使
用してもよい。このアナログセンサを使用すると、ウエ
ハWによる遮光部の長さに応じてその受光素子の受光量
が変化することから、その遮光部の長さを検出できる。
また、ウエハWの円周方向の2箇所に、投光部53とア
ナログセンサとの組合わせを2組配置し、2個のアナロ
グセンサの出力信号のバランスが取れるようにサーボ方
式でターンテーブル52の回転位置を固定することによ
って、ウエハWの切欠き部(オリエンテーションフラッ
ト又はノッチ)の位置決めを行ってもよい。
【0056】図3に示すように、調整台51の上方に
は、レチクルを照明するための露光光の一部を分離して
得られた光を導く光ガイド77を配置してある。図7
は、図3のF−F線に沿う断面図であり、この図7に示
すように、光ガイド77の射出端77aをコの字型の移
動台85の上端部に取り付け、移動台85の下端部にそ
の射出端77aに対向するように1次元CCDよりなる
ラインセンサ84を固定し、移動台85の底面に固定さ
れたスライダ85aを、調整台51に固定された支持台
86の上のガイド部に設置する。支持台86には駆動モ
ータ87を固定し、移動台85の側面部にスライダ85
aの摺動方向と平行に送りねじ88を螺合し、駆動モー
タ87の回転軸カップリング89を介してその送りねじ
88を結合する。移動台85の移動方向は、ターンテー
ブル52を中心とした半径方向であり、駆動モータ87
を駆動することにより移動台85をその半径方向に沿っ
て移動させることができる。
は、レチクルを照明するための露光光の一部を分離して
得られた光を導く光ガイド77を配置してある。図7
は、図3のF−F線に沿う断面図であり、この図7に示
すように、光ガイド77の射出端77aをコの字型の移
動台85の上端部に取り付け、移動台85の下端部にそ
の射出端77aに対向するように1次元CCDよりなる
ラインセンサ84を固定し、移動台85の底面に固定さ
れたスライダ85aを、調整台51に固定された支持台
86の上のガイド部に設置する。支持台86には駆動モ
ータ87を固定し、移動台85の側面部にスライダ85
aの摺動方向と平行に送りねじ88を螺合し、駆動モー
タ87の回転軸カップリング89を介してその送りねじ
88を結合する。移動台85の移動方向は、ターンテー
ブル52を中心とした半径方向であり、駆動モータ87
を駆動することにより移動台85をその半径方向に沿っ
て移動させることができる。
【0057】そして、いわゆる周縁露光時には、光ガイ
ド77の射出端77aから、ターンテーブル52上に吸
着されているウエハWの周縁部に、ウエハW上に塗布さ
れたフォトレジストを感光させるスリット状の露光光を
照射し、ラインセンサ84では、その露光光の遮光部の
長さを検出し、この検出結果を不図示の制御系に供給す
る。周縁露光とは、ウエハWの周縁部からの発塵を防止
するために、ウエハWの周縁部のフォトレジストのみを
感光させることを言う。この場合、本実施形態では、タ
ーンテーブル52の回転中心とウエハWの中心とがほぼ
正確に合致しているため、移動台85の位置を調整して
射出端77aから露光光を射出させることにより、ウエ
ハWの周縁露光の幅を所望の値に正確に設定できる。ま
た、ウエハWの切欠き位置が既知のため、ターンテーブ
ル52にエンコーダ付モータ又はステッピングモータを
採用して、ウエハWの切欠き部が射出端77aとライン
センサ84との間に達したときには、周縁露光の幅が一
定になるように移動台85の位置を調整することによ
り、ウエハWの切欠き部でも一定の幅で周縁露光を行う
ことができる。
ド77の射出端77aから、ターンテーブル52上に吸
着されているウエハWの周縁部に、ウエハW上に塗布さ
れたフォトレジストを感光させるスリット状の露光光を
照射し、ラインセンサ84では、その露光光の遮光部の
長さを検出し、この検出結果を不図示の制御系に供給す
る。周縁露光とは、ウエハWの周縁部からの発塵を防止
するために、ウエハWの周縁部のフォトレジストのみを
感光させることを言う。この場合、本実施形態では、タ
ーンテーブル52の回転中心とウエハWの中心とがほぼ
正確に合致しているため、移動台85の位置を調整して
射出端77aから露光光を射出させることにより、ウエ
ハWの周縁露光の幅を所望の値に正確に設定できる。ま
た、ウエハWの切欠き位置が既知のため、ターンテーブ
ル52にエンコーダ付モータ又はステッピングモータを
採用して、ウエハWの切欠き部が射出端77aとライン
センサ84との間に達したときには、周縁露光の幅が一
定になるように移動台85の位置を調整することによ
り、ウエハWの切欠き部でも一定の幅で周縁露光を行う
ことができる。
【0058】図2に示すように、独立チャンバ33の上
部のチャンバ33B内のリターン60B上にはレチクル
ローダ系65が設置してある。レチクルローダ系65の
ガイド部は独立チャンバ32の開口32b及び上部チャ
ンバ33Bの開口33gを通して独立チャンバ32内に
突き出た縦スライダ本体72より構成され、縦スライダ
本体72に沿って摺動自在に2つのスライダ73A及び
73Bが取り付けてある。そして、縦スライダ本体72
の支持台の近傍に、ベース66と、このベース66上で
XY平面に垂直なZ方向に伸縮するZ軸移動部67と、
このZ軸移動部67の中心を軸として回転するθ軸回転
部68と、このθ軸回転部68の先端に回転自在に設け
られたR軸回転部69と、このR軸回転部69の先端に
回転自在に設けられたハンド部70よりなるスカラー型
ロボットハンドとを設置する。
部のチャンバ33B内のリターン60B上にはレチクル
ローダ系65が設置してある。レチクルローダ系65の
ガイド部は独立チャンバ32の開口32b及び上部チャ
ンバ33Bの開口33gを通して独立チャンバ32内に
突き出た縦スライダ本体72より構成され、縦スライダ
本体72に沿って摺動自在に2つのスライダ73A及び
73Bが取り付けてある。そして、縦スライダ本体72
の支持台の近傍に、ベース66と、このベース66上で
XY平面に垂直なZ方向に伸縮するZ軸移動部67と、
このZ軸移動部67の中心を軸として回転するθ軸回転
部68と、このθ軸回転部68の先端に回転自在に設け
られたR軸回転部69と、このR軸回転部69の先端に
回転自在に設けられたハンド部70よりなるスカラー型
ロボットハンドとを設置する。
【0059】また、そのレチクル用のスカラー型ロボッ
トハンドの近傍にレチクル用保管棚74を設置し、保管
棚74からそのスカラー型ロボットハンドのハンド部7
0で真空吸着によりレチクルを取り出し、このように取
り出したレチクルを縦スライダ本体のスライダ73A又
は73Bに渡す。その後、スライダ73A又は73B
は、レチクルを真空吸着により保持した状態で、縦スラ
イダ本体72に沿って独立チャンバ32内に移動し、不
図示のレチクル受渡し手段を介して露光装置本体のコラ
ム62上のレチクルホルダ上にそのレチクルを設置す
る。また、レチクルを交換する際には、そのレチクルホ
ルダから取り出されたレチクルが、スライダ73A又は
73B、及びレチクル用のスカラー型ロボットハンドを
介して保管棚74に戻される。このようにレチクルの搬
送時にもスカラー型ロボットハンドが使用されているた
め、レチクルローダ系65が簡略化されている。
トハンドの近傍にレチクル用保管棚74を設置し、保管
棚74からそのスカラー型ロボットハンドのハンド部7
0で真空吸着によりレチクルを取り出し、このように取
り出したレチクルを縦スライダ本体のスライダ73A又
は73Bに渡す。その後、スライダ73A又は73B
は、レチクルを真空吸着により保持した状態で、縦スラ
イダ本体72に沿って独立チャンバ32内に移動し、不
図示のレチクル受渡し手段を介して露光装置本体のコラ
ム62上のレチクルホルダ上にそのレチクルを設置す
る。また、レチクルを交換する際には、そのレチクルホ
ルダから取り出されたレチクルが、スライダ73A又は
73B、及びレチクル用のスカラー型ロボットハンドを
介して保管棚74に戻される。このようにレチクルの搬
送時にもスカラー型ロボットハンドが使用されているた
め、レチクルローダ系65が簡略化されている。
【0060】さらに、図2において、第2の独立チャン
バ32、第3の独立チャンバ33の下部チャンバ33
A、及び上部チャンバ33B内にはそれぞれ真空ポンプ
61A、61C及び61Bが設置してある。真空ポンプ
61Aは、独立チャンバ32内の露光用光学系でのウエ
ハWに対する真空吸着用の負圧を供給し、真空ポンプ6
1Cは、チャンバ33A内のウエハローダ系38でのウ
エハWに対する真空吸着用の負圧を供給し、真空ポンプ
61Bは、チャンバ33B内のレチクルローダ系65で
のレチクルに対する真空吸着用の負圧を供給する。この
ように、本実施形態では、露光装置本体での真空吸着、
ウエハローダ系38での真空吸着、及びレチクルローダ
系65での真空吸着が独立に行われるため、互いにウエ
ハWの吸着又は離説時の影響が伝わらない利点がある。
また、独立チャンバ32内の露光用光学系のウエハホル
ダWH上に吸着されたウエハWにレチクルパターンを転
写している間に、ウエハローダ系38、またレチクルロ
ーダ系65で真空吸着のオン又はオフを行っても、ウエ
ハホルダWH側では、圧力変動がないため、ウエハWが
位置ずれしないという利点もある。
バ32、第3の独立チャンバ33の下部チャンバ33
A、及び上部チャンバ33B内にはそれぞれ真空ポンプ
61A、61C及び61Bが設置してある。真空ポンプ
61Aは、独立チャンバ32内の露光用光学系でのウエ
ハWに対する真空吸着用の負圧を供給し、真空ポンプ6
1Cは、チャンバ33A内のウエハローダ系38でのウ
エハWに対する真空吸着用の負圧を供給し、真空ポンプ
61Bは、チャンバ33B内のレチクルローダ系65で
のレチクルに対する真空吸着用の負圧を供給する。この
ように、本実施形態では、露光装置本体での真空吸着、
ウエハローダ系38での真空吸着、及びレチクルローダ
系65での真空吸着が独立に行われるため、互いにウエ
ハWの吸着又は離説時の影響が伝わらない利点がある。
また、独立チャンバ32内の露光用光学系のウエハホル
ダWH上に吸着されたウエハWにレチクルパターンを転
写している間に、ウエハローダ系38、またレチクルロ
ーダ系65で真空吸着のオン又はオフを行っても、ウエ
ハホルダWH側では、圧力変動がないため、ウエハWが
位置ずれしないという利点もある。
【0061】次に、図1中の保管棚55の構成につき図
5及び図6を参照して詳細に説明する。図5は、図1の
矢印D方向から見た矢視図であり、この図5に示すよう
に、保管棚55は、導電性材料からなる箱体であり、前
後が抜けた構造となっている。また、その箱体の天板と
底板79N との間に、順に導電性材料からなる仕切り板
791 ,792 ,・・・がその箱体と一体に配置されて
いる。これにより、保管棚55内にはN枚のウエハWを
格納でき、N枚の一例は1以上の整数nを用いて、(2
5×n+1)枚、すなわち、26枚、51枚、76枚等
である。あるいはn=0の場合は、N枚は1枚である。
5及び図6を参照して詳細に説明する。図5は、図1の
矢印D方向から見た矢視図であり、この図5に示すよう
に、保管棚55は、導電性材料からなる箱体であり、前
後が抜けた構造となっている。また、その箱体の天板と
底板79N との間に、順に導電性材料からなる仕切り板
791 ,792 ,・・・がその箱体と一体に配置されて
いる。これにより、保管棚55内にはN枚のウエハWを
格納でき、N枚の一例は1以上の整数nを用いて、(2
5×n+1)枚、すなわち、26枚、51枚、76枚等
である。あるいはn=0の場合は、N枚は1枚である。
【0062】また、保管棚55は、設置台54上にねじ
止めにより固定し、保管棚55内の仕切り板791 上に
は、3個の導電性セラミックスのピン80A、81A、
82Aが植設してある。同様に、他の仕切り板792 ,
793 ,・・・及び底板79N 上にもそれぞれ3個の導
電性セラミックス製のピンを植設する。例えば1ロット
のウエハWへの露光を行う際には、791 ,792 ,・
・・及び底板79N 上にはそれぞれウエハW1 、W2 ・
・・、WN が設置されている。そして、例えばウエハW
1 を保管棚55から搬出する際には、図5のE−E線に
沿う断面図である図6に示すように、スカラー型ロボッ
トハンド47のハンド部45をウエハW 1 の裏面と仕切
り板791 との間に差し込んで、そのウエハW1 を取り
出す。
止めにより固定し、保管棚55内の仕切り板791 上に
は、3個の導電性セラミックスのピン80A、81A、
82Aが植設してある。同様に、他の仕切り板792 ,
793 ,・・・及び底板79N 上にもそれぞれ3個の導
電性セラミックス製のピンを植設する。例えば1ロット
のウエハWへの露光を行う際には、791 ,792 ,・
・・及び底板79N 上にはそれぞれウエハW1 、W2 ・
・・、WN が設置されている。そして、例えばウエハW
1 を保管棚55から搬出する際には、図5のE−E線に
沿う断面図である図6に示すように、スカラー型ロボッ
トハンド47のハンド部45をウエハW 1 の裏面と仕切
り板791 との間に差し込んで、そのウエハW1 を取り
出す。
【0063】この場合、本実施形態では、通常の露光時
の1ロットのウエハの枚数は25×n枚であるため、本
実施形態の保管棚55にはさらに1枚多いウエハを保管
できる。ただし、余分に保管できる枚数を複数枚にして
もよい。その余分に保管できる部分には、例えばウエハ
ホルダWH(図1参照)上の平面度計測用に高平面精度
の基準ウエハ、装置の自己計測用のマスタウエハ、又は
ウエハの接触部清掃用のウエハ等を保管する。本実施形
態では、このように余分に収納できる空間を保管棚55
の一部に確保しているが、例えば図1の仮置き台56
A、56Bのような独立した台を用いてもよい。
の1ロットのウエハの枚数は25×n枚であるため、本
実施形態の保管棚55にはさらに1枚多いウエハを保管
できる。ただし、余分に保管できる枚数を複数枚にして
もよい。その余分に保管できる部分には、例えばウエハ
ホルダWH(図1参照)上の平面度計測用に高平面精度
の基準ウエハ、装置の自己計測用のマスタウエハ、又は
ウエハの接触部清掃用のウエハ等を保管する。本実施形
態では、このように余分に収納できる空間を保管棚55
の一部に確保しているが、例えば図1の仮置き台56
A、56Bのような独立した台を用いてもよい。
【0064】次に、本実施形態の保管棚55は、前後が
抜けているため、前後からの検査用の光を通過させるこ
とができる。そこで、図1に示すように、チャンバ内側
面に保管棚55を挟むように投光器57及び受光器58
を配置する。そして、保管棚55内にウエハWが無いと
きには、投光器57から射出された光ビームが保管棚5
5内を通過して受光器58で受光され、ウエハWがある
ときにはその光ビームが遮光されるようにする。これに
より、保管棚55内のウエハWの有無をチェックでき
る。さらに保管棚55の後方に壁があっても透明体であ
れば本機能は達成できる。
抜けているため、前後からの検査用の光を通過させるこ
とができる。そこで、図1に示すように、チャンバ内側
面に保管棚55を挟むように投光器57及び受光器58
を配置する。そして、保管棚55内にウエハWが無いと
きには、投光器57から射出された光ビームが保管棚5
5内を通過して受光器58で受光され、ウエハWがある
ときにはその光ビームが遮光されるようにする。これに
より、保管棚55内のウエハWの有無をチェックでき
る。さらに保管棚55の後方に壁があっても透明体であ
れば本機能は達成できる。
【0065】なお、図5に示すように、設置台54上に
はねじ止めにより保管棚55を固定しているが、開閉自
在なロック機構によりその保管棚55を固定してもよ
い。このようにロック機構を持つことにより、設置台5
5上には従来のプロセスウエハ用の保管棚22A(図1
参照)をも固定できる。また、上述した実施形態では、
図3に示すように、ウエハWの中心位置、及び切欠き部
(オリエンテーションフラット又はノッチ)の位置をそ
れぞれ、センサ台50中の検出器、及び投光部53を含
む切欠きセンサにより検出していた。しかしながら、図
8に示すように、調整台51の上方の4箇所にスリット
状の光ビームを下方に照射する投光部90A〜90Dを
固定し、これらの投光部90A〜90Dに対向し、かつ
ウエハWの周縁部を挟むようにラインセンサを配置して
もよい。この場合、ウエハWのエッジ部が各ラインセン
サ上で所定位置にくるように、サーボ方式でスカラー型
ロボットハンドのハンド部45の位置をR方向、θ方
向、あるいはX方向に駆動して位置決めすることによ
り、ウエハWの中心位置を概略にターンテーブル52の
中心位置に位置決めできる。
はねじ止めにより保管棚55を固定しているが、開閉自
在なロック機構によりその保管棚55を固定してもよ
い。このようにロック機構を持つことにより、設置台5
5上には従来のプロセスウエハ用の保管棚22A(図1
参照)をも固定できる。また、上述した実施形態では、
図3に示すように、ウエハWの中心位置、及び切欠き部
(オリエンテーションフラット又はノッチ)の位置をそ
れぞれ、センサ台50中の検出器、及び投光部53を含
む切欠きセンサにより検出していた。しかしながら、図
8に示すように、調整台51の上方の4箇所にスリット
状の光ビームを下方に照射する投光部90A〜90Dを
固定し、これらの投光部90A〜90Dに対向し、かつ
ウエハWの周縁部を挟むようにラインセンサを配置して
もよい。この場合、ウエハWのエッジ部が各ラインセン
サ上で所定位置にくるように、サーボ方式でスカラー型
ロボットハンドのハンド部45の位置をR方向、θ方
向、あるいはX方向に駆動して位置決めすることによ
り、ウエハWの中心位置を概略にターンテーブル52の
中心位置に位置決めできる。
【0066】また、それら4組の投光部及びラインセン
サの組合せの例えば投光部90Aと、これと対向するラ
インセンサとを用いることにより、ウエハWの切欠き部
(オリエンテーションフラット又はノッチ)の検出を行
うこともできる。この場合、ウエハW上の切欠き部がど
の方向を向いても、ラインセンサが4個設けてあるた
め、ウエハWを最大で90゜程度回転するだけでその切
欠き部の位置を検出できる。なお、投光部及びラインセ
ンサの組合わせは2組以上あれば同様の位置決めが可能
である。
サの組合せの例えば投光部90Aと、これと対向するラ
インセンサとを用いることにより、ウエハWの切欠き部
(オリエンテーションフラット又はノッチ)の検出を行
うこともできる。この場合、ウエハW上の切欠き部がど
の方向を向いても、ラインセンサが4個設けてあるた
め、ウエハWを最大で90゜程度回転するだけでその切
欠き部の位置を検出できる。なお、投光部及びラインセ
ンサの組合わせは2組以上あれば同様の位置決めが可能
である。
【0067】図9は図1のウエハステージ近傍を拡大し
た平面図である。ウエハステージ10(Xステージ9
X)上に吸着保持されたウエハホルダWHには、該ウエ
ハホルダWHの温度を検出する第1温度センサ111が
取り付けられている。また、縦スライダ本体48の2個
のスライダ49A,49Bのうちのローディング用のス
ライダ(ここでは、49Aをローディング(搬入)用、
49Bをアンローディング用(搬出)とする)には、該
スライダ49Aに吸着保持されたウエハWの温度を検出
する第2温度センサ112が取り付けられている。ま
た、図3に示されるように、ターンテーブル52にはこ
れに吸着保持されたウエハWの温度を検出する第3温度
センサ113が、図6に示されるように、スカラー型ロ
ボットハンド47のハンド部45にはこれに吸着保持さ
れたウエハWの温度を検出する第4温度センサ114
が、詳細な図示は省略するが、保管棚22A,55には
これらに収納されたウエハWのそれぞれの温度を検出す
る第5温度センサ(115)がそれぞれ取り付けられて
いる。第1〜第5温度センサ111〜115としては各
種のものを採用することができるが、例えば、測温抵抗
体、サーミスタ、熱電対等を採用することができる。な
お、これらの第1〜第5温度センサ111〜115は、
後述する処理の内容に応じて選択的に設けることができ
る。
た平面図である。ウエハステージ10(Xステージ9
X)上に吸着保持されたウエハホルダWHには、該ウエ
ハホルダWHの温度を検出する第1温度センサ111が
取り付けられている。また、縦スライダ本体48の2個
のスライダ49A,49Bのうちのローディング用のス
ライダ(ここでは、49Aをローディング(搬入)用、
49Bをアンローディング用(搬出)とする)には、該
スライダ49Aに吸着保持されたウエハWの温度を検出
する第2温度センサ112が取り付けられている。ま
た、図3に示されるように、ターンテーブル52にはこ
れに吸着保持されたウエハWの温度を検出する第3温度
センサ113が、図6に示されるように、スカラー型ロ
ボットハンド47のハンド部45にはこれに吸着保持さ
れたウエハWの温度を検出する第4温度センサ114
が、詳細な図示は省略するが、保管棚22A,55には
これらに収納されたウエハWのそれぞれの温度を検出す
る第5温度センサ(115)がそれぞれ取り付けられて
いる。第1〜第5温度センサ111〜115としては各
種のものを採用することができるが、例えば、測温抵抗
体、サーミスタ、熱電対等を採用することができる。な
お、これらの第1〜第5温度センサ111〜115は、
後述する処理の内容に応じて選択的に設けることができ
る。
【0068】制御系 図10はこの露光装置の制御系の要部構成を示すブロッ
ク図である。この制御系120は、全体的な制御を行う
主制御部121、各種のデータを記憶保持するメモリ1
22、オペレータ等が必用に応じて各種のデータを入力
するための入力部123、ウエハローダ系38によるウ
エハWの搬送を制御するウエハローダ制御部124、レ
チクルローダ系65によるレチクルの搬送を制御するレ
チクルローダ制御部125を備えている。また、制御系
120は、ウエハステージ10やレチクルステージの移
動制御、照明光学系の点灯や光量制御、アライメント処
理、レベリング処理、その他の処理を含む露光処理を制
御する露光制御部126を備えている。第1〜第5温度
センサ111〜115の検出信号は主制御部121に入
力される。
ク図である。この制御系120は、全体的な制御を行う
主制御部121、各種のデータを記憶保持するメモリ1
22、オペレータ等が必用に応じて各種のデータを入力
するための入力部123、ウエハローダ系38によるウ
エハWの搬送を制御するウエハローダ制御部124、レ
チクルローダ系65によるレチクルの搬送を制御するレ
チクルローダ制御部125を備えている。また、制御系
120は、ウエハステージ10やレチクルステージの移
動制御、照明光学系の点灯や光量制御、アライメント処
理、レベリング処理、その他の処理を含む露光処理を制
御する露光制御部126を備えている。第1〜第5温度
センサ111〜115の検出信号は主制御部121に入
力される。
【0069】メモリ122には、温度及び温度の変化率
についての許容範囲を示すデータを記憶するための領域
が確保されている。オペレータは入力部(例えば、キー
ボード)を用いて該許容範囲を示すデータ(許容範囲デ
ータ)を必用に応じて任意に書き換えることができるよ
うになっている。これらの許容範囲データは、空調装置
34によるチャンバ32,33内の目標温度及びそのバ
ラツキ等との関係で予め決められて設定される。ここで
は、温度についての許容範囲データとして、20±0.
2°Cが、温度の変化率についての許容範囲データとし
て、±0.2°C/secが、ウエハホルダWHとウエ
ハWの温度差についての許容範囲データとして、±0.
2°Cが、それぞれ予め設定されているものとする。
についての許容範囲を示すデータを記憶するための領域
が確保されている。オペレータは入力部(例えば、キー
ボード)を用いて該許容範囲を示すデータ(許容範囲デ
ータ)を必用に応じて任意に書き換えることができるよ
うになっている。これらの許容範囲データは、空調装置
34によるチャンバ32,33内の目標温度及びそのバ
ラツキ等との関係で予め決められて設定される。ここで
は、温度についての許容範囲データとして、20±0.
2°Cが、温度の変化率についての許容範囲データとし
て、±0.2°C/secが、ウエハホルダWHとウエ
ハWの温度差についての許容範囲データとして、±0.
2°Cが、それぞれ予め設定されているものとする。
【0070】1.ウエハの温度検出等に関する処理 次に、制御系120によるウエハの温度の検出、ウエハ
の搬送、露光タイミング等に関する処理について、フロ
ーチャートを参照して説明する。以下に複数の処理(第
1〜第6処理)を説明するが、その採用は択一的であ
り、いずれか一が固定的に採用されるものとする。但
し、全てのあるいは複数の処理を行えるようにし、必用
とされる精度等に応じてオペレータ等が任意に選択でき
るようにしてもよい。また、これらの処理は、ファース
ト露光及びセカンド露光の双方について適用できる。
の搬送、露光タイミング等に関する処理について、フロ
ーチャートを参照して説明する。以下に複数の処理(第
1〜第6処理)を説明するが、その採用は択一的であ
り、いずれか一が固定的に採用されるものとする。但
し、全てのあるいは複数の処理を行えるようにし、必用
とされる精度等に応じてオペレータ等が任意に選択でき
るようにしてもよい。また、これらの処理は、ファース
ト露光及びセカンド露光の双方について適用できる。
【0071】(1)第1処理 図11は制御系による第1処理を示すフローチャートで
あり、スライダ49AがウエハWを吸着保持してから、
露光処理が実施されるまでの処理が示されている。な
お、この第1処理を採用する場合には、第1温度センサ
111及び第2温度センサ112のみが必須であり、第
3、第4及び第5温度センサ113,114,115は
必須ではない。
あり、スライダ49AがウエハWを吸着保持してから、
露光処理が実施されるまでの処理が示されている。な
お、この第1処理を採用する場合には、第1温度センサ
111及び第2温度センサ112のみが必須であり、第
3、第4及び第5温度センサ113,114,115は
必須ではない。
【0072】まず、スカラー型ロボットハンド47のハ
ンド部45により吸着保持されて搬送されてきたウエハ
Wは、ターンテーブル52等によりプリアライメント等
が行われ、その後、スライダ49Aは該ウエハWを吸着
保持する。この状態であるいはスライダ49Aをウエハ
ホルダWHに向けて移動しつつ、第2温度センサ112
により、吸着保持されているウエハWの現在の温度を検
出する(ST1)。これと前後してあるいは同時に、第
1温度センサ111により、ウエハホルダWHの温度を
検出する(ST2)。
ンド部45により吸着保持されて搬送されてきたウエハ
Wは、ターンテーブル52等によりプリアライメント等
が行われ、その後、スライダ49Aは該ウエハWを吸着
保持する。この状態であるいはスライダ49Aをウエハ
ホルダWHに向けて移動しつつ、第2温度センサ112
により、吸着保持されているウエハWの現在の温度を検
出する(ST1)。これと前後してあるいは同時に、第
1温度センサ111により、ウエハホルダWHの温度を
検出する(ST2)。
【0073】次いで、メモリ122に記憶保持されてい
る温度差についての許容範囲データを読み込み(ST
3)、第1温度センサ111により検出された温度と第
2温度センサ112により検出された温度の温度差を算
出して、この温度差が該許容範囲データが示す許容範囲
内にあるか否かを判断する(ST4)。
る温度差についての許容範囲データを読み込み(ST
3)、第1温度センサ111により検出された温度と第
2温度センサ112により検出された温度の温度差を算
出して、この温度差が該許容範囲データが示す許容範囲
内にあるか否かを判断する(ST4)。
【0074】ST4において、ウエハWとウエハホルダ
WHの温度差が許容範囲内に無いと判断した場合には、
ST1に戻り、該温度差が許容範囲内に有ると判断した
場合には、ウエハWをウエハホルダWHの近傍の受け渡
し位置まで搬送し、ウエハホルダWHに渡して、該ウエ
ハホルダWHに吸着保持させる(ST5)。その後、ウ
エハステージ10によりウエハWの各ショット領域を投
影光学系によるパターンの投影位置に順次設定しつつ、
露光処理を行う(ST6)。
WHの温度差が許容範囲内に無いと判断した場合には、
ST1に戻り、該温度差が許容範囲内に有ると判断した
場合には、ウエハWをウエハホルダWHの近傍の受け渡
し位置まで搬送し、ウエハホルダWHに渡して、該ウエ
ハホルダWHに吸着保持させる(ST5)。その後、ウ
エハステージ10によりウエハWの各ショット領域を投
影光学系によるパターンの投影位置に順次設定しつつ、
露光処理を行う(ST6)。
【0075】この第1処理によると、ウエハホルダWH
に吸着保持される直前のウエハWとウエハホルダWHの
温度差が予め設定された許容範囲内に入った後にウエハ
WをウエハホルダWHに保持させて露光処理を行うよう
にしたから、ウエハWとウエハホルダWHの実際の温度
差が実質的になくなった後にウエハWがウエハホルダW
Hに吸着保持されることになり、ウエハWとウエハホル
ダWHの温度はほぼ一致しているから、ウエハWが露光
処理中に伸縮することがなくなる。従って、各ショット
領域間でその大きさが異なることやショット配列が歪む
ことが少なくなり、高い露光精度を実現することができ
るようになる。
に吸着保持される直前のウエハWとウエハホルダWHの
温度差が予め設定された許容範囲内に入った後にウエハ
WをウエハホルダWHに保持させて露光処理を行うよう
にしたから、ウエハWとウエハホルダWHの実際の温度
差が実質的になくなった後にウエハWがウエハホルダW
Hに吸着保持されることになり、ウエハWとウエハホル
ダWHの温度はほぼ一致しているから、ウエハWが露光
処理中に伸縮することがなくなる。従って、各ショット
領域間でその大きさが異なることやショット配列が歪む
ことが少なくなり、高い露光精度を実現することができ
るようになる。
【0076】(2)第2処理 図12は制御系による第2処理を示すフローチャートで
あり、スライダ49AがウエハWを吸着保持してから、
露光処理が実施されるまでの処理が示されている。な
お、この第2処理を採用する場合には、第1温度センサ
111のみが必須であり、第2、第3、第4及び第5温
度センサ112,113,114,115は必須ではな
い。
あり、スライダ49AがウエハWを吸着保持してから、
露光処理が実施されるまでの処理が示されている。な
お、この第2処理を採用する場合には、第1温度センサ
111のみが必須であり、第2、第3、第4及び第5温
度センサ112,113,114,115は必須ではな
い。
【0077】まず、スカラー型ロボットハンド47のハ
ンド部45により吸着保持されて搬送されてきたウエハ
Wは、ターンテーブル52等によりプリアライメント等
が行われ、その後、スライダ49Aは該ウエハWを吸着
保持する。次いで、スライダ49AをウエハホルダWH
に向けて移動し、ウエハテーブル10の近傍の受け渡し
位置に位置させるとともに、該ウエハWをウエハホルダ
WHに渡し、ウエハホルダWHにより該ウエハWを吸着
保持させる(ST1)。その後、第1温度センサ111
により、ウエハホルダWHの温度又は所定時間当たりの
温度の変化率を検出する(ST2)。
ンド部45により吸着保持されて搬送されてきたウエハ
Wは、ターンテーブル52等によりプリアライメント等
が行われ、その後、スライダ49Aは該ウエハWを吸着
保持する。次いで、スライダ49AをウエハホルダWH
に向けて移動し、ウエハテーブル10の近傍の受け渡し
位置に位置させるとともに、該ウエハWをウエハホルダ
WHに渡し、ウエハホルダWHにより該ウエハWを吸着
保持させる(ST1)。その後、第1温度センサ111
により、ウエハホルダWHの温度又は所定時間当たりの
温度の変化率を検出する(ST2)。
【0078】次いで、メモリ122に記憶保持されてい
る温度についての許容範囲データ又は所定時間当たりの
温度の変化率についての許容範囲データを読み込み(S
T3)、第1温度センサ111により検出された温度又
は温度の変化率が、これに対応する許容範囲データが示
す許容範囲内にあるか否かを判断する(ST4)。
る温度についての許容範囲データ又は所定時間当たりの
温度の変化率についての許容範囲データを読み込み(S
T3)、第1温度センサ111により検出された温度又
は温度の変化率が、これに対応する許容範囲データが示
す許容範囲内にあるか否かを判断する(ST4)。
【0079】ST4において、第1温度センサ111に
より検出された温度又は温度の変化率が対応する許容範
囲内に無いと判断した場合には、ST2に戻り、該温度
又は温度の変化率が対応する許容範囲内に有ると判断し
た場合には、ウエハステージ10によりウエハWの各シ
ョット領域を投影光学系によるパターンの投影位置に順
次設定しつつ、露光処理を行う(ST5)。
より検出された温度又は温度の変化率が対応する許容範
囲内に無いと判断した場合には、ST2に戻り、該温度
又は温度の変化率が対応する許容範囲内に有ると判断し
た場合には、ウエハステージ10によりウエハWの各シ
ョット領域を投影光学系によるパターンの投影位置に順
次設定しつつ、露光処理を行う(ST5)。
【0080】図13はこの第2処理を行う場合のウエハ
WがウエハホルダWHに吸着保持される前後のウエハホ
ルダWHの温度(第1温度センサによる検出温度)の変
化を示す図である。ウエハホルダWHに吸着保持される
直前のウエハWとウエハホルダWHの温度に温度差(ウ
エハWの温度が高いものとする)があると、ウエハWが
ウエハホルダWHに吸着保持された直後にウエハホルダ
WHの温度は急激に上昇し、ピークを経て徐々に低下す
る。この温度が所定の許容範囲(T±ΔTe:この実施
形態では、20±0.2°C)に入ったならば、露光処
理を開始する。
WがウエハホルダWHに吸着保持される前後のウエハホ
ルダWHの温度(第1温度センサによる検出温度)の変
化を示す図である。ウエハホルダWHに吸着保持される
直前のウエハWとウエハホルダWHの温度に温度差(ウ
エハWの温度が高いものとする)があると、ウエハWが
ウエハホルダWHに吸着保持された直後にウエハホルダ
WHの温度は急激に上昇し、ピークを経て徐々に低下す
る。この温度が所定の許容範囲(T±ΔTe:この実施
形態では、20±0.2°C)に入ったならば、露光処
理を開始する。
【0081】この第2処理によると、ウエハWを吸着保
持したウエハホルダWHの温度又は温度の変化率が予め
設定された許容範囲内に入った後に露光処理を行うよう
にしたから、ウエハW及びウエハホルダWHの温度が十
分に安定した後に露光処理を行うことができ、ウエハW
の温度変化が少ないから、ウエハWが露光処理中に伸縮
することが少なくなる。従って、各ショット領域間でそ
の大きさが異なることやショット配列が歪むことが少な
くなり、高い露光精度を実現することができるようにな
る。
持したウエハホルダWHの温度又は温度の変化率が予め
設定された許容範囲内に入った後に露光処理を行うよう
にしたから、ウエハW及びウエハホルダWHの温度が十
分に安定した後に露光処理を行うことができ、ウエハW
の温度変化が少ないから、ウエハWが露光処理中に伸縮
することが少なくなる。従って、各ショット領域間でそ
の大きさが異なることやショット配列が歪むことが少な
くなり、高い露光精度を実現することができるようにな
る。
【0082】(3)第3処理 図14は制御系による第3処理を示すフローチャートで
あり、スライダ49AがウエハWを吸着保持してから、
露光処理が実施されるまでの処理が示されている。な
お、この第3処理を採用する場合には、第2温度センサ
112のみが必須であり、第1、第3、第4及び第5温
度センサ111,113,114,115は必須ではな
い。
あり、スライダ49AがウエハWを吸着保持してから、
露光処理が実施されるまでの処理が示されている。な
お、この第3処理を採用する場合には、第2温度センサ
112のみが必須であり、第1、第3、第4及び第5温
度センサ111,113,114,115は必須ではな
い。
【0083】まず、スカラー型ロボットハンド47のハ
ンド部45により吸着保持されて搬送されてきたウエハ
Wは、ターンテーブル52等によりプリアライメント等
が行われ、その後、スライダ49Aは該ウエハWを吸着
保持する。この状態であるいはスライダ49Aをウエハ
ホルダWHに向けて移動しつつ、第2温度センサ112
により、吸着保持されているウエハWの温度又は所定時
間当たりの温度の変化率を検出する(ST1)。
ンド部45により吸着保持されて搬送されてきたウエハ
Wは、ターンテーブル52等によりプリアライメント等
が行われ、その後、スライダ49Aは該ウエハWを吸着
保持する。この状態であるいはスライダ49Aをウエハ
ホルダWHに向けて移動しつつ、第2温度センサ112
により、吸着保持されているウエハWの温度又は所定時
間当たりの温度の変化率を検出する(ST1)。
【0084】次いで、メモリ122に記憶保持されてい
る温度についての許容範囲データ又は所定時間当たりの
温度の変化率についての許容範囲データを読み込み(S
T2)、第2温度センサ112により検出された温度又
は温度の変化率が、これに対応する許容範囲データが示
す許容範囲内にあるか否かを判断する(ST3)。
る温度についての許容範囲データ又は所定時間当たりの
温度の変化率についての許容範囲データを読み込み(S
T2)、第2温度センサ112により検出された温度又
は温度の変化率が、これに対応する許容範囲データが示
す許容範囲内にあるか否かを判断する(ST3)。
【0085】ST3において、第2温度センサ112に
より検出された温度又は温度の変化率が対応する許容範
囲内に無いと判断した場合には、ST1に戻り、該温度
又は温度の変化率が対応する許容範囲内に有ると判断し
た場合には、ウエハWをウエハホルダWHの近傍の受け
渡し位置まで搬送し(ST4)、ウエハホルダWHに渡
して、該ウエハホルダWHに吸着保持させる(ST
5)。その後、ウエハステージ10によりウエハWの各
ショット領域を投影光学系によるパターンの投影位置に
順次設定しつつ、露光処理を行う(ST6)。
より検出された温度又は温度の変化率が対応する許容範
囲内に無いと判断した場合には、ST1に戻り、該温度
又は温度の変化率が対応する許容範囲内に有ると判断し
た場合には、ウエハWをウエハホルダWHの近傍の受け
渡し位置まで搬送し(ST4)、ウエハホルダWHに渡
して、該ウエハホルダWHに吸着保持させる(ST
5)。その後、ウエハステージ10によりウエハWの各
ショット領域を投影光学系によるパターンの投影位置に
順次設定しつつ、露光処理を行う(ST6)。
【0086】この第3処理によると、ウエハホルダWH
に吸着保持される直前のウエハWの温度又は温度の変化
率が予め設定された許容範囲内に入った後にウエハWを
ウエハホルダWHに吸着保持させて露光処理を行うよう
にしたから、ウエハホルダWHに吸着保持された時点で
のウエハWとウエハホルダWHの温度差が少なく、かつ
安定しており、ウエハWが露光処理中に伸縮することが
少なくなる。従って、各ショット領域間でその大きさが
異なることやショット配列が歪むことが少なくなり、高
い露光精度を実現することができるようになる。
に吸着保持される直前のウエハWの温度又は温度の変化
率が予め設定された許容範囲内に入った後にウエハWを
ウエハホルダWHに吸着保持させて露光処理を行うよう
にしたから、ウエハホルダWHに吸着保持された時点で
のウエハWとウエハホルダWHの温度差が少なく、かつ
安定しており、ウエハWが露光処理中に伸縮することが
少なくなる。従って、各ショット領域間でその大きさが
異なることやショット配列が歪むことが少なくなり、高
い露光精度を実現することができるようになる。
【0087】(4)第4処理 上述した第3処理では、スライダ49Aに吸着保持され
たウエハWの温度又は温度の変化率を検出して、これに
基づき処理を行うようにしているが、この第4処理は、
ターンテーブル52に吸着保持されたウエハWの温度又
は温度の変化率を、ターンテーブル52に取り付けられ
た第3温度センサ113により検出して、所定の許容範
囲内に入った後に、その後の搬送等の処理を行うように
したものである。その他は上述の第3処理と同じなので
その説明は省略する。なお、この第4処理を採用する場
合には、第3温度センサ113のみが必須であり、第
1、第2、第4及び第5温度センサ111,112,1
14,115は必須ではない。
たウエハWの温度又は温度の変化率を検出して、これに
基づき処理を行うようにしているが、この第4処理は、
ターンテーブル52に吸着保持されたウエハWの温度又
は温度の変化率を、ターンテーブル52に取り付けられ
た第3温度センサ113により検出して、所定の許容範
囲内に入った後に、その後の搬送等の処理を行うように
したものである。その他は上述の第3処理と同じなので
その説明は省略する。なお、この第4処理を採用する場
合には、第3温度センサ113のみが必須であり、第
1、第2、第4及び第5温度センサ111,112,1
14,115は必須ではない。
【0088】この第4処理によると、搬送中のウエハW
の温度又は温度の変化率が予め設定された許容範囲内に
入った後に、その後の搬送を行うようにしたから、ウエ
ハWをウエハホルダWHに吸着保持させた時点で、ウエ
ハWとウエハホルダWHの温度差が少なく、かつ十分に
安定しており、ウエハWが露光処理中に伸縮することが
少なくなる。従って、各ショット領域間でその大きさが
異なることやショット配列が歪むことが少なくなり、高
い露光精度を実現することができるようになる。
の温度又は温度の変化率が予め設定された許容範囲内に
入った後に、その後の搬送を行うようにしたから、ウエ
ハWをウエハホルダWHに吸着保持させた時点で、ウエ
ハWとウエハホルダWHの温度差が少なく、かつ十分に
安定しており、ウエハWが露光処理中に伸縮することが
少なくなる。従って、各ショット領域間でその大きさが
異なることやショット配列が歪むことが少なくなり、高
い露光精度を実現することができるようになる。
【0089】なお、この第4処理を採用する場合の温度
等の許容範囲としては、ウエハWをその温度を検出した
位置からウエハホルダWHまで搬送等するのに要する時
間を考慮して、前記第1〜第3処理を採用する場合の許
容範囲よりも緩く設定することができる。
等の許容範囲としては、ウエハWをその温度を検出した
位置からウエハホルダWHまで搬送等するのに要する時
間を考慮して、前記第1〜第3処理を採用する場合の許
容範囲よりも緩く設定することができる。
【0090】(5)第5処理 上述した第3処理では、スライダ49Aに吸着保持され
たウエハWの温度又は温度の変化率を検出して、これに
基づき処理を行うようにしているが、この第5処理は、
スカラー型ロボットハンド47の吸着部46に吸着保持
されたウエハWの温度又は温度の変化率を、ハンド部4
5(吸着不46)に取り付けられた第4温度センサ11
4により検出して、所定の許容範囲内に入った後に、そ
の後の搬送等の処理を行うようにしたものである。その
他は上述の第3処理と同じなのでその説明は省略する。
なお、この第5処理を採用する場合には、第4温度セン
サ114のみが必須であり、第1、第2、第3及び第5
温度センサ111,112,113,115は必須では
ない。
たウエハWの温度又は温度の変化率を検出して、これに
基づき処理を行うようにしているが、この第5処理は、
スカラー型ロボットハンド47の吸着部46に吸着保持
されたウエハWの温度又は温度の変化率を、ハンド部4
5(吸着不46)に取り付けられた第4温度センサ11
4により検出して、所定の許容範囲内に入った後に、そ
の後の搬送等の処理を行うようにしたものである。その
他は上述の第3処理と同じなのでその説明は省略する。
なお、この第5処理を採用する場合には、第4温度セン
サ114のみが必須であり、第1、第2、第3及び第5
温度センサ111,112,113,115は必須では
ない。
【0091】この第5処理によると、搬送中のウエハW
の温度又は温度の変化率が予め設定された許容範囲内に
入った後に、その後の搬送を行うようにしたから、ウエ
ハWをウエハホルダWHに吸着保持させた時点で、ウエ
ハWとウエハホルダWHの温度差が少なく、かつ十分に
安定しており、ウエハWが露光処理中に伸縮することが
少なくなる。従って、各ショット領域間でその大きさが
異なることやショット配列が歪むことが少なくなり、高
い露光精度を実現することができるようになる。
の温度又は温度の変化率が予め設定された許容範囲内に
入った後に、その後の搬送を行うようにしたから、ウエ
ハWをウエハホルダWHに吸着保持させた時点で、ウエ
ハWとウエハホルダWHの温度差が少なく、かつ十分に
安定しており、ウエハWが露光処理中に伸縮することが
少なくなる。従って、各ショット領域間でその大きさが
異なることやショット配列が歪むことが少なくなり、高
い露光精度を実現することができるようになる。
【0092】なお、この第5処理を採用する場合の温度
等の許容範囲としては、ウエハWをその温度を検出した
位置からウエハホルダWHまで搬送等するのに要する時
間を考慮して、前記第1〜第4処理を採用する場合の許
容範囲よりも緩く設定することができる。
等の許容範囲としては、ウエハWをその温度を検出した
位置からウエハホルダWHまで搬送等するのに要する時
間を考慮して、前記第1〜第4処理を採用する場合の許
容範囲よりも緩く設定することができる。
【0093】(6)第6処理 上述した第3処理では、スライダ49Aに吸着保持され
たウエハWの温度又は温度の変化率を検出して、これに
基づき処理を行うようにしているが、この第6処理は、
保管棚22A又は55に保管されたウエハWの温度又は
温度の変化率を、該保管棚22A又は55に取り付けら
れた第5温度センサ(115)により検出して、所定の
許容範囲内に入った後に、その後の搬送等の処理を行う
ようにしたものである。その他は上述の第3処理と同じ
なのでその説明は省略する。なお、この第6処理を採用
する場合には、第5温度センサ115のみが必須であ
り、第1、第2、第3及び第4温度センサ111,11
2,113,114は必須ではない。
たウエハWの温度又は温度の変化率を検出して、これに
基づき処理を行うようにしているが、この第6処理は、
保管棚22A又は55に保管されたウエハWの温度又は
温度の変化率を、該保管棚22A又は55に取り付けら
れた第5温度センサ(115)により検出して、所定の
許容範囲内に入った後に、その後の搬送等の処理を行う
ようにしたものである。その他は上述の第3処理と同じ
なのでその説明は省略する。なお、この第6処理を採用
する場合には、第5温度センサ115のみが必須であ
り、第1、第2、第3及び第4温度センサ111,11
2,113,114は必須ではない。
【0094】この第6処理によると、保管棚22A又は
55に保管中のウエハWの温度又は温度の変化率が予め
設定された許容範囲内に入った後に、該保管棚22A又
は55からの搬出を行うようにしたから、ウエハWをウ
エハホルダWHに吸着保持させた時点で、ウエハWとウ
エハホルダWHの温度差が少なく、かつ十分に安定して
おり、ウエハWが露光処理中に伸縮することが少なくな
る。従って、各ショット領域間でその大きさが異なるこ
とやショット配列が歪むことが少なくなり、高い露光精
度を実現することができるようになる。
55に保管中のウエハWの温度又は温度の変化率が予め
設定された許容範囲内に入った後に、該保管棚22A又
は55からの搬出を行うようにしたから、ウエハWをウ
エハホルダWHに吸着保持させた時点で、ウエハWとウ
エハホルダWHの温度差が少なく、かつ十分に安定して
おり、ウエハWが露光処理中に伸縮することが少なくな
る。従って、各ショット領域間でその大きさが異なるこ
とやショット配列が歪むことが少なくなり、高い露光精
度を実現することができるようになる。
【0095】なお、この第6処理を採用する場合の温度
等の許容範囲としては、ウエハWをその温度を検出した
位置からウエハホルダWHまで搬送等するのに要する時
間を考慮して、前記第1〜第5処理を採用する場合の許
容範囲よりも緩く設定することができる。
等の許容範囲としては、ウエハWをその温度を検出した
位置からウエハホルダWHまで搬送等するのに要する時
間を考慮して、前記第1〜第5処理を採用する場合の許
容範囲よりも緩く設定することができる。
【0096】2.ショット領域の露光順序に関する処理 この処理は、露光制御部126による露光処理の一部で
あり、ウエハW上の各ショット領域に対して順次行われ
る一連の露光処理についての順序に関するものである。
上述の第1〜第6処理のうちの一と併用することがで
き、あるいは全く独立に行うこともできる。なお、この
処理は、ファースト露光及びセカンド露光の双方に適用
することができる。
あり、ウエハW上の各ショット領域に対して順次行われ
る一連の露光処理についての順序に関するものである。
上述の第1〜第6処理のうちの一と併用することがで
き、あるいは全く独立に行うこともできる。なお、この
処理は、ファースト露光及びセカンド露光の双方に適用
することができる。
【0097】図15は各ショット領域に対する露光順序
を示す図であり、(a)は従来の露光順序を、(b)は
本発明による露光順序を示している。なお、この図にお
いて、ショット領域S内に付されている番号は、露光順
序を示している。これらの各ショット領域Sはマトリッ
クス状に配列されるが、従来は、同図(a)に示されて
いるように、隅のショット領域(1)から開始して、行
方向(横方向)に順次隣り合うショット領域(2,3)
に対して露光し、一行が終了したならば、隣り合う行に
移って、逆向きに露光し(4,5,6)、以下同様に露
光する(7,8,9)。しかし、このような露光順序で
は、温度変化によりウエハWが伸縮した場合に、ショッ
ト配列の歪みが大きいとともに、ショット領域が全体的
に均等に分散しない。
を示す図であり、(a)は従来の露光順序を、(b)は
本発明による露光順序を示している。なお、この図にお
いて、ショット領域S内に付されている番号は、露光順
序を示している。これらの各ショット領域Sはマトリッ
クス状に配列されるが、従来は、同図(a)に示されて
いるように、隅のショット領域(1)から開始して、行
方向(横方向)に順次隣り合うショット領域(2,3)
に対して露光し、一行が終了したならば、隣り合う行に
移って、逆向きに露光し(4,5,6)、以下同様に露
光する(7,8,9)。しかし、このような露光順序で
は、温度変化によりウエハWが伸縮した場合に、ショッ
ト配列の歪みが大きいとともに、ショット領域が全体的
に均等に分散しない。
【0098】そこで、同図(b)に示されているよう
に、この実施形態では、各ショット領域Sに対する露光
処理を、該各ショット領域のうちの概略中心に位置する
ショット領域(1)から開始して、該開始ショット領域
を取り囲むショット領域(2〜9)に対して行い、さら
に露光処理後のショット領域(2〜9)を取り囲むショ
ット領域(図示せず)に対して以下同様に行うようにし
た。即ち、中心から略同心円を描くように露光してい
く。この場合において、各ショット領域Sに対する露光
処理は、露光処理直後のショット領域に隣り合わない未
露光のショット領域がある場合には、該隣り合わないシ
ョット領域に対して行うことができ、中心のショット領
域(1)に対してなるべく点対称となるような位置にあ
るショット領域(例えば、(2)と(3)、(3)と
(4)、(4)と(5)の如し)に対して順次行うこと
ができる。なお、中心のショット領域(1)から開始し
て、渦巻状となるように順次外側に移行しつつ露光処理
を行ってもよい。
に、この実施形態では、各ショット領域Sに対する露光
処理を、該各ショット領域のうちの概略中心に位置する
ショット領域(1)から開始して、該開始ショット領域
を取り囲むショット領域(2〜9)に対して行い、さら
に露光処理後のショット領域(2〜9)を取り囲むショ
ット領域(図示せず)に対して以下同様に行うようにし
た。即ち、中心から略同心円を描くように露光してい
く。この場合において、各ショット領域Sに対する露光
処理は、露光処理直後のショット領域に隣り合わない未
露光のショット領域がある場合には、該隣り合わないシ
ョット領域に対して行うことができ、中心のショット領
域(1)に対してなるべく点対称となるような位置にあ
るショット領域(例えば、(2)と(3)、(3)と
(4)、(4)と(5)の如し)に対して順次行うこと
ができる。なお、中心のショット領域(1)から開始し
て、渦巻状となるように順次外側に移行しつつ露光処理
を行ってもよい。
【0099】このように、各ショット領域の露光処理の
順序を、概略中央に位置するショット領域から開始し
て、概略同心円状に順次外側に向かって処理するように
したから、最初のショット領域から最後のショット領域
に至るまでの一連の露光処理中にウエハWが温度変化に
よって伸縮した場合であっても、ショット配列の歪みが
小さいとともに、ショット領域を均等に分散させること
ができ、全体として露光精度を高くすることが可能であ
る。
順序を、概略中央に位置するショット領域から開始し
て、概略同心円状に順次外側に向かって処理するように
したから、最初のショット領域から最後のショット領域
に至るまでの一連の露光処理中にウエハWが温度変化に
よって伸縮した場合であっても、ショット配列の歪みが
小さいとともに、ショット領域を均等に分散させること
ができ、全体として露光精度を高くすることが可能であ
る。
【0100】3.ウエハの照明による熱膨張に対する処
理 この処理は露光制御部126による露光処理の一部であ
り、照明によるウエハWの膨張に対する補正に関するも
のであり、上述の第1〜第6処理のうちの一と併用する
ことができ、あるいは全く独立に行うこともできる。な
お、この処理は、ファースト露光及びセカンド露光の双
方に適用することができる。
理 この処理は露光制御部126による露光処理の一部であ
り、照明によるウエハWの膨張に対する補正に関するも
のであり、上述の第1〜第6処理のうちの一と併用する
ことができ、あるいは全く独立に行うこともできる。な
お、この処理は、ファースト露光及びセカンド露光の双
方に適用することができる。
【0101】ウエハWは各ショット領域に対する露光中
に照明光により照明されることによってそのエネルギの
一部を吸収し、その熱により膨張する。従って、最初に
露光したショット領域から最後に露光したショット領域
に至る各ショット領域の大きさは徐々に縮小し、ショッ
ト位置も隣接するショット領域間でその間隔が狭まる傾
向を有する。
に照明光により照明されることによってそのエネルギの
一部を吸収し、その熱により膨張する。従って、最初に
露光したショット領域から最後に露光したショット領域
に至る各ショット領域の大きさは徐々に縮小し、ショッ
ト位置も隣接するショット領域間でその間隔が狭まる傾
向を有する。
【0102】ここで、ウエハWが照明光から受けるエネ
ルギによる膨張量は、理論的な計算により、あるいは実
際にウエハWに照明光を照射してその伸びを実測するこ
とにより求めることができるから、この値を照明時間と
の関係で補正データとして記憶保持しておき、この補正
データにより投影光学系による像倍率及び/又は像位置
を補正しつつ、各ショット領域に対して露光処理を行
う。即ち、露光済みのショット領域の数が増大するにつ
れて、像倍率及び/又はショット領域間の間隔を大きく
する。これにより、最初のショット領域から最後のショ
ット領域に至る全てのショット領域の大きさをほぼ均一
にでき、各ショット領域も均等に分散しショット配列も
歪みのない適正なものとなり、露光精度を高くすること
ができる。
ルギによる膨張量は、理論的な計算により、あるいは実
際にウエハWに照明光を照射してその伸びを実測するこ
とにより求めることができるから、この値を照明時間と
の関係で補正データとして記憶保持しておき、この補正
データにより投影光学系による像倍率及び/又は像位置
を補正しつつ、各ショット領域に対して露光処理を行
う。即ち、露光済みのショット領域の数が増大するにつ
れて、像倍率及び/又はショット領域間の間隔を大きく
する。これにより、最初のショット領域から最後のショ
ット領域に至る全てのショット領域の大きさをほぼ均一
にでき、各ショット領域も均等に分散しショット配列も
歪みのない適正なものとなり、露光精度を高くすること
ができる。
【0103】4.重ね合わせ精度の向上に関する処理 以下の処理は、ファースト露光時とセカンド露光時の各
ショット領域の重ね合わせ精度を向上するための処理で
ある。上述のウエハの照明による熱膨張に対する処理及
びウエハの温度検出等に関する処理の一方又は双方と併
用することができる。
ショット領域の重ね合わせ精度を向上するための処理で
ある。上述のウエハの照明による熱膨張に対する処理及
びウエハの温度検出等に関する処理の一方又は双方と併
用することができる。
【0104】図16に示されているように、ファースト
露光時に、ウエハW上の各ショット領域Sに対して2点
の基準マーク(例えば、回折格子マーク)WM1,WM
2を転写する。この基準マークWM1,WM2は、レチ
クルのパターンに付随して形成された基準マスクパター
ンの像の転写により形成される。この基準マークWM
1,WM2は特別に形成することなく、通常のアライメ
ントマークと兼用することができる。なお、ファースト
露光時に転写する基準マークの点数は、2点に限られ
ず、3点以上でもよい。特に、高精度が要求される場合
には、X方向に2点及びY方向に2点の計4点とするこ
とができる。
露光時に、ウエハW上の各ショット領域Sに対して2点
の基準マーク(例えば、回折格子マーク)WM1,WM
2を転写する。この基準マークWM1,WM2は、レチ
クルのパターンに付随して形成された基準マスクパター
ンの像の転写により形成される。この基準マークWM
1,WM2は特別に形成することなく、通常のアライメ
ントマークと兼用することができる。なお、ファースト
露光時に転写する基準マークの点数は、2点に限られ
ず、3点以上でもよい。特に、高精度が要求される場合
には、X方向に2点及びY方向に2点の計4点とするこ
とができる。
【0105】図18は制御系によるセカンド露光時の処
理を示すフローチャートであり、スライダ49Aがウエ
ハWを吸着保持してから、露光処理が終了されるまでの
処理が示されている。
理を示すフローチャートであり、スライダ49Aがウエ
ハWを吸着保持してから、露光処理が終了されるまでの
処理が示されている。
【0106】まず、スカラー型ロボットハンド47のハ
ンド部45により吸着保持されて搬送されてきたウエハ
Wは、ターンテーブル52等によりプリアライメント等
が行われ、その後、スライダ49Aは該ウエハWを吸着
保持する。次いで、スライダ49AをウエハホルダWH
に向けて移動し、ウエハテーブル10の近傍の受け渡し
位置に位置させるとともに、該ウエハWをウエハホルダ
WHに渡し、ウエハホルダWHにより該ウエハWを吸着
保持させる(ST1)。
ンド部45により吸着保持されて搬送されてきたウエハ
Wは、ターンテーブル52等によりプリアライメント等
が行われ、その後、スライダ49Aは該ウエハWを吸着
保持する。次いで、スライダ49AをウエハホルダWH
に向けて移動し、ウエハテーブル10の近傍の受け渡し
位置に位置させるとともに、該ウエハWをウエハホルダ
WHに渡し、ウエハホルダWHにより該ウエハWを吸着
保持させる(ST1)。
【0107】次いで、サーチアライメントを行い、その
後各ショット領域S毎に該基準マークWM1,WM2の
計測を行う(ST2)。この計測は、通常のアライメン
トマークの計測と同様に行う。即ち、図示は省略する
が、この露光装置は、LIA方式(レーザ干渉アライメ
ント方式)のアライメント系及びオフ・アクシス方式の
アライメント系等を備えており、これらにより基準マー
クWM1,WM2の位置が検出される。ここで、LIA
方式とは、ウエハW上の回折格子マークに対して可干渉
な2光束を照射して、その回折格子マークから同一方向
に発生する一対の回折光よりなる干渉光の位相に基づい
て位置検出を行う方式である。また、オフ・アクシス方
式とは、投影光学系から一定距離だけ離して設けた顕微
鏡によりウエハW上のマークを検出する方式であり、L
IA方式の前記の2光束とウエハW上の回折格子マーク
との位置決めのためにも使用される。なお、基準マーク
WM1,WM2は回折格子マークに限られず、その計測
方式も上記の方式に限られることはなく、他の方式でも
よい。
後各ショット領域S毎に該基準マークWM1,WM2の
計測を行う(ST2)。この計測は、通常のアライメン
トマークの計測と同様に行う。即ち、図示は省略する
が、この露光装置は、LIA方式(レーザ干渉アライメ
ント方式)のアライメント系及びオフ・アクシス方式の
アライメント系等を備えており、これらにより基準マー
クWM1,WM2の位置が検出される。ここで、LIA
方式とは、ウエハW上の回折格子マークに対して可干渉
な2光束を照射して、その回折格子マークから同一方向
に発生する一対の回折光よりなる干渉光の位相に基づい
て位置検出を行う方式である。また、オフ・アクシス方
式とは、投影光学系から一定距離だけ離して設けた顕微
鏡によりウエハW上のマークを検出する方式であり、L
IA方式の前記の2光束とウエハW上の回折格子マーク
との位置決めのためにも使用される。なお、基準マーク
WM1,WM2は回折格子マークに限られず、その計測
方式も上記の方式に限られることはなく、他の方式でも
よい。
【0108】基準マークWM1,WM2の位置の計測
は、全てのショット領域Sについて行うこともできる
が、スループットの低下を防止する観点から、全てのシ
ョット領域Sから全体を代表できるような数ショットを
選択し、選択したショット領域についてのみ計測を行う
ようにするとよい。例えば、図16に示されるように、
全てのショット領域(1〜9)のうち(1,5,9)を
選択して計測を行う。
は、全てのショット領域Sについて行うこともできる
が、スループットの低下を防止する観点から、全てのシ
ョット領域Sから全体を代表できるような数ショットを
選択し、選択したショット領域についてのみ計測を行う
ようにするとよい。例えば、図16に示されるように、
全てのショット領域(1〜9)のうち(1,5,9)を
選択して計測を行う。
【0109】次に、計測した基準マークWM1,WM2
間の距離に基づき、該ショット領域についてのショット
倍率(スケーリング値)を計算する(ST3)。その
後、図17に示されるように、基準マークの計測を行わ
なかったショット領域(2,3,4,6,7,8)につ
いてのショット倍率を、計測を行ったショット領域
(1,5,9)のショット倍率に基づいて、補間するこ
とにより求める(ST4)。なお、補間方法は、一次近
似を用いることができるが、二次以上の近似でもよい。
これらの各ショット領域に対するショット倍率を補正デ
ータとして、メモリ(122)に記憶保持する(ST
5)。
間の距離に基づき、該ショット領域についてのショット
倍率(スケーリング値)を計算する(ST3)。その
後、図17に示されるように、基準マークの計測を行わ
なかったショット領域(2,3,4,6,7,8)につ
いてのショット倍率を、計測を行ったショット領域
(1,5,9)のショット倍率に基づいて、補間するこ
とにより求める(ST4)。なお、補間方法は、一次近
似を用いることができるが、二次以上の近似でもよい。
これらの各ショット領域に対するショット倍率を補正デ
ータとして、メモリ(122)に記憶保持する(ST
5)。
【0110】その後、露光を行うショット領域に対応す
る補正データを取り出し、該補正データに基づき、ファ
ースト露光時のショット領域の大きさと実質的に同一の
大きさとなるように像倍率を補正し(ST6)、露光処
理を開始する(ST7)。一のショット領域に対する露
光処理が終了したならば、最後のショット領域まで露光
処理が終了したか否かを判断し(ST8)、終了してい
ない場合には、対応する補正データに従って補正を行い
つつ、露光処理を繰り返す(ST6,7,8)。
る補正データを取り出し、該補正データに基づき、ファ
ースト露光時のショット領域の大きさと実質的に同一の
大きさとなるように像倍率を補正し(ST6)、露光処
理を開始する(ST7)。一のショット領域に対する露
光処理が終了したならば、最後のショット領域まで露光
処理が終了したか否かを判断し(ST8)、終了してい
ない場合には、対応する補正データに従って補正を行い
つつ、露光処理を繰り返す(ST6,7,8)。
【0111】なお、上述の説明では像倍率についてのみ
補正を行うものとして説明しているが、これに加えて又
は単独で、計測した基準マークWM1,WM2の位置に
基づき、各ショット領域のファースト露光時のショット
位置とのずれを算出して、これを補正データとして記憶
保持し、セカンド露光時に露光を行うショット領域に対
応する補正データを取り出し、該補正データに基づき、
ファースト露光時のショット位置と実質的に同一のショ
ット位置となるように像位置を補正して露光処理を行う
ことができる。
補正を行うものとして説明しているが、これに加えて又
は単独で、計測した基準マークWM1,WM2の位置に
基づき、各ショット領域のファースト露光時のショット
位置とのずれを算出して、これを補正データとして記憶
保持し、セカンド露光時に露光を行うショット領域に対
応する補正データを取り出し、該補正データに基づき、
ファースト露光時のショット位置と実質的に同一のショ
ット位置となるように像位置を補正して露光処理を行う
ことができる。
【0112】上述したように、この実施形態によると、
ファースト露光時とセカンド露光時のショット領域の大
きさや位置が実質的に等しくなり、パターンの重ね合わ
せ精度を高くすることができる。
ファースト露光時とセカンド露光時のショット領域の大
きさや位置が実質的に等しくなり、パターンの重ね合わ
せ精度を高くすることができる。
【0113】なお、このような各ショット領域について
の補正処理は、EGA(エンハンスド・グローバル・ア
ライメント)方式に基づく処理と併用することができ、
この場合には、前記基準マークWM1,WM2を特別に
ウエハW上に形成することに代えて、EGA方式を適用
するためにウエハW上に形成されるアライメントマーク
を用いることにするとともに、EGA方式の適用の必用
のために間欠的に計測されたアライメントマークの位置
に基づいて、各ショット領域のショット倍率等を補間計
算するようにすれば、スループットの低下を極力抑える
ことができる。
の補正処理は、EGA(エンハンスド・グローバル・ア
ライメント)方式に基づく処理と併用することができ、
この場合には、前記基準マークWM1,WM2を特別に
ウエハW上に形成することに代えて、EGA方式を適用
するためにウエハW上に形成されるアライメントマーク
を用いることにするとともに、EGA方式の適用の必用
のために間欠的に計測されたアライメントマークの位置
に基づいて、各ショット領域のショット倍率等を補間計
算するようにすれば、スループットの低下を極力抑える
ことができる。
【0114】ここで、EGA方式とは、ウエハW上の複
数のショット領域に付随したアライメントマークの位置
を間欠的に計測した後、ウエハWの中心位置のオフセッ
ト、ウエハWの伸縮度、ウエハWの残存回転量、及びシ
ョット領域の配列の直交度の計6つのパラメータを、マ
ークの設定位置とマークの計測位置との差に基づいて統
計的な手法で決定するもので、決定されたパラメータの
値に基づいて、重ね合わせ露光すべきショット領域の位
置を設定位置から補正して順次ウエハステージをステッ
ピングさせていく方式である。
数のショット領域に付随したアライメントマークの位置
を間欠的に計測した後、ウエハWの中心位置のオフセッ
ト、ウエハWの伸縮度、ウエハWの残存回転量、及びシ
ョット領域の配列の直交度の計6つのパラメータを、マ
ークの設定位置とマークの計測位置との差に基づいて統
計的な手法で決定するもので、決定されたパラメータの
値に基づいて、重ね合わせ露光すべきショット領域の位
置を設定位置から補正して順次ウエハステージをステッ
ピングさせていく方式である。
【0115】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。例えば、チャンバの中に収納される装置
本体としては、薄膜磁気ヘッド用の縮小投影露光装置に
限らず、角形のガラスプレートに液晶表示素子パターン
を露光する液晶露光装置、その他の露光装置であっても
良い。
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。例えば、チャンバの中に収納される装置
本体としては、薄膜磁気ヘッド用の縮小投影露光装置に
限らず、角形のガラスプレートに液晶表示素子パターン
を露光する液晶露光装置、その他の露光装置であっても
良い。
【0116】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
と、スループットを短縮できるとともに、露光精度を向
上することができる。また、パターンの重ね合わせ精度
を向上することができる。
と、スループットを短縮できるとともに、露光精度を向
上することができる。また、パターンの重ね合わせ精度
を向上することができる。
【図1】 本発明の実施形態に係る露光装置の平面断面
図である。
図である。
【図2】 図1に示すA−A線に沿う断面図である。
【図3】 図1に示すB部の詳細を示す図である。
【図4】 図3に示すC−C線に沿う断面図である。
【図5】 図1に示す保管棚のD方向から見た矢視図で
ある。
ある。
【図6】 図5に示すE−E線に沿う断面図である。
【図7】 図3に示すF−F線に沿う断面図である。
【図8】 図1に示す調整台付近のセンサの他の例を示
す拡大平面図である。
す拡大平面図である。
【図9】 図1に示すウエハステージの近傍の拡大平面
図である。
図である。
【図10】 本発明の実施形態の制御系の構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図11】 本発明の実施形態の制御系による第1処理
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図12】 本発明の実施形態の制御系による第2処理
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図13】 本発明の実施形態のウエハ吸着前後におけ
るウエハホルダの温度変化を示す図である。
るウエハホルダの温度変化を示す図である。
【図14】 本発明の実施形態の制御系による第3処理
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図15】 ウエハの各ショット領域の露光順序を示す
図であり、(a)は従来の露光順序を、(b)は本発明
の実施形態の露光順序を示している。
図であり、(a)は従来の露光順序を、(b)は本発明
の実施形態の露光順序を示している。
【図16】 本発明の実施形態の基準マークの計測を行
うショット領域の一例を示す図である。
うショット領域の一例を示す図である。
【図17】 本発明の実施形態の基準マークの計測を行
わないショット領域のショット倍率の補間方法を説明す
るための図である。
わないショット領域のショット倍率の補間方法を説明す
るための図である。
【図18】 本発明の実施形態の制御系による重ね合わ
せ精度を向上するための処理を示すフローチャートであ
る。
せ精度を向上するための処理を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】 W… ウエハ(感光基板) WH…ウエハホルダ(基板ホルダ) 10… ウエハステージ 22A,55… 保管棚 31,32,33… 独立チャンバ 38… ウエハローダ系 47… スカラー型ロボットハンド、 48… 縦スライダ本体 49A,49B… スライダ(搬送アーム) 52… ターンテーブル 100… 露光装置 111〜115… 温度センサ 120… 制御系
Claims (10)
- 【請求項1】 感光基板の温度を計測し、計測された温
度又は該温度の変化率が予め設定された許容範囲に入っ
た後に、該感光基板に対する露光処理を行うことを特徴
とする露光方法。 - 【請求項2】 感光基板の温度を計測し、該感光基板を
着脱自在に保持する基板ホルダの温度を計測し、計測さ
れた前記基板ホルダの温度と前記感光基板の温度との温
度差が予め設定された許容範囲に入った後に、該感光基
板に対する露光処理を行うことを特徴とする露光方法。 - 【請求項3】 感光基板を基板ホルダとの受け渡し位置
まで搬送する基板搬送装置により搬送中の感光基板の温
度を計測し、計測された温度又は該温度の変化率が予め
設定された許容範囲に入った後に、該感光基板を該基板
ホルダに保持させて露光処理を行うことを特徴とする露
光方法。 - 【請求項4】 感光基板を着脱自在に保持する基板ホル
ダの温度を計測し、感光基板を搬送して該基板ホルダに
保持させる基板搬送装置により搬送中の感光基板の温度
を計測し、計測された前記基板ホルダの温度と前記感光
基板の温度との温度差が予め設定された許容範囲に入っ
た後に、該感光基板を該基板ホルダに保持させて露光処
理を行うことを特徴とする露光方法。 - 【請求項5】 感光基板をステップ移動させつつ、照明
されたマスクからのパターンの像を該感光基板上に投影
することにより、該感光基板上にマトリックス状に配列
される複数のショット領域に対してパターンを転写する
ようにした露光方法において、 前記各ショット領域に対する露光処理を、該各ショット
領域のうちの概略中心に位置するショット領域から開始
して、該開始ショット領域を取り囲むショット領域に対
して行い、さらに露光処理後のショット領域を取り囲む
ショット領域に対して以下同様に行うことを特徴とする
露光方法。 - 【請求項6】 前記各ショット領域に対する露光処理
は、露光処理直後のショット領域に隣り合わない未露光
のショット領域がある場合には、該隣り合わないショッ
ト領域に対して行うことを特徴とする請求項5記載の露
光方法。 - 【請求項7】 感光基板をステップ移動させつつ、照明
されたマスクからのパターンの像を該感光基板上に投影
することにより、該感光基板上の複数のショット領域に
対してパターンを転写するようにした露光方法におい
て、 前記各ショット領域に対して順次行われる露光処理によ
り前記感光基板が受けるエネルギによる該感光基板の膨
張特性を予め求め、 前記感光基板の各ショット領域に対する1回目の露光時
に、該膨張特性に基づき各ショット領域に対する像倍率
を補正しつつ露光処理を行うととともに、該感光基板上
の各ショット領域に対して基準マークを転写し、 前記感光基板の各ショット領域に対する2回目以後の露
光時に、前記基準マークの位置を計測し、該計測結果に
基づき各ショット領域の大きさの変化量を求め、該変化
量に基づき各ショット領域に対する像倍率を補正しつつ
露光処理を行うことを特徴とする露光方法。 - 【請求項8】 感光基板をステップ移動させつつ、照明
されたマスクからのパターンの像を該感光基板上に投影
することにより、該感光基板上の複数のショット領域に
対してパターンを転写するようにした露光方法におい
て、 前記感光基板の各ショット領域に対する1回目の露光時
に、該感光基板上の各ショット領域に対して、互いに離
間する少なくとも2点の基準マークを転写し、 前記感光基板の各ショット領域に対する2回目以後の露
光時に、前記各ショット領域のうちの複数のショット領
域について前記基準マークの位置を計測し、該計測結果
に基づき該基準マークの計測を行ったショット領域の大
きさ及び位置の変化量の少なくとも一方であるショット
情報を求めるとともに、該基準マークの計測を行わない
ショット領域のショット情報を該基準マークの計測を行
ったショット領域のショット情報に基づき補間してこれ
らを補正データとし、該補正データに基づき前記感光基
板の各ショット領域に対する像倍率及び像位置の少なく
とも一方を補正しつつ露光処理を行うことを特徴とする
露光方法。 - 【請求項9】 磁気ヘッド製造用の露光装置に適用され
ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の
露光方法。 - 【請求項10】 請求項1乃至8のいずれかに記載の露
光方法が適用されたことを特徴とする磁気ヘッド製造用
の露光装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10069467A JPH11251236A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 露光方法及び露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10069467A JPH11251236A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 露光方法及び露光装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11251236A true JPH11251236A (ja) | 1999-09-17 |
Family
ID=13403508
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10069467A Pending JPH11251236A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 露光方法及び露光装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11251236A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001319872A (ja) * | 2000-03-01 | 2001-11-16 | Nikon Corp | 露光装置 |
| WO2006085556A1 (ja) * | 2005-02-08 | 2006-08-17 | Fujifilm Corporation | 画像形成装置および画像形成方法 |
| KR100733050B1 (ko) * | 2000-03-06 | 2007-06-27 | 캐논 아네르바 가부시키가이샤 | 반도체 제조 장치에 있어서의 기판 탑재 방법 및 장치 |
| KR100796801B1 (ko) * | 2000-12-13 | 2008-01-22 | 삼성전자주식회사 | 노광 장치 및 이를 사용한 감광막 패턴 형성 방법 |
| JP2010034264A (ja) * | 2008-07-29 | 2010-02-12 | Toppan Printing Co Ltd | フォトレジストの塗布装置 |
| EP2192445A1 (en) | 2008-11-28 | 2010-06-02 | NEC Electronics Corporation | Exposure device and semiconductor device manufacturing method. |
| JP2011119483A (ja) * | 2009-12-03 | 2011-06-16 | Canon Inc | 露光装置およびデバイス製造方法 |
| JP2015008279A (ja) * | 2013-05-30 | 2015-01-15 | キヤノン株式会社 | インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法 |
-
1998
- 1998-03-04 JP JP10069467A patent/JPH11251236A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001319872A (ja) * | 2000-03-01 | 2001-11-16 | Nikon Corp | 露光装置 |
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| WO2006085556A1 (ja) * | 2005-02-08 | 2006-08-17 | Fujifilm Corporation | 画像形成装置および画像形成方法 |
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| EP2192445A1 (en) | 2008-11-28 | 2010-06-02 | NEC Electronics Corporation | Exposure device and semiconductor device manufacturing method. |
| JP2011119483A (ja) * | 2009-12-03 | 2011-06-16 | Canon Inc | 露光装置およびデバイス製造方法 |
| JP2015008279A (ja) * | 2013-05-30 | 2015-01-15 | キヤノン株式会社 | インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法 |
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