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JPH11507927A - 造血細胞増殖因子拮抗剤及びその利用 - Google Patents

造血細胞増殖因子拮抗剤及びその利用

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JPH11507927A
JPH11507927A JP9503469A JP50346997A JPH11507927A JP H11507927 A JPH11507927 A JP H11507927A JP 9503469 A JP9503469 A JP 9503469A JP 50346997 A JP50346997 A JP 50346997A JP H11507927 A JPH11507927 A JP H11507927A
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JP
Japan
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csf
hgf
cells
amino acid
antagonist
Prior art date
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Pending
Application number
JP9503469A
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English (en)
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バデス,マシュー,アレクサンダー
ロペス,エンジェル,フランシスコ
シャノン,マリー,フランセス
チェア,キー−チー
セン,キャロル,ルース
バスチラス,スタン
ロビンス,アラン
Original Assignee
ブレサジェン リミティド
メドベット サイエンス プロプライアタリー リミティド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 本発明は対応の造血細胞増殖因子に対する拮抗剤として有用な造血細胞増殖因子の変異組換形態、並びに天然分子により惹起される異常作用を緩和並びに腫瘍、癌及び炎症を処置するうえでのその利用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 造血細胞増殖因子拮抗剤及びその利用 本発明は一般に対応の天然造血細胞増殖因子に対する拮抗剤として有用な造血 細胞増殖因子の変異組換形態、並びに天然分子により惹起される異常作用の緩和 及び腫瘍、癌及び炎症の処置におけるその利用に関する。 本明細書において言及するヌクレオチド及びアミノ酸配列についての配列識別 番号(SEQ ID NO)は詳細な説明の後に記述してある。 本明細書を通じて、何らかのことわりのない限り、「含んで成る」なる用語は 記載の要素又は一群の要素を含むが、任意のその他の要素を除外しないものと理 解されるであろう。 組換DNA工学の急速に進歩する精巧さは産業界における研究及び開発を大幅に 促進する。特に医療及び提携健康分野はこの発展し続けている技術から恩恵を受 けている。著しく関心のもたれている分野は増殖因子及びサイトカインの分野で ある。 顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)は造血細胞増殖因子(HGF) のファミリーの一の構成員であり、そして一連の重要な活性、例えばアポプトシ スとしても知られるプログラミングされた細胞死を抑制することにより正常な白 血病性及び造血性細胞の生存の支持を示す。GM−CSFは、インターロイキン(IL )3及び5にとってのレセプターと共有となっているGM−CSF特異的α鎖及びβ c鎖より成るヘテロダイマーレセプターに結合する。両鎖はGM−CSF媒介シグナ ル生成のために必要とされる。 本明細書に引用することで組入れる1994年7月28日出願の国際特許出願 PCT/ AU94/00432 号には一連のHGF拮抗剤が記載されてい る。このような拮抗剤の所定の形態又はタイプは、HGFレセプターを発現する細 胞においてアポプトシスを誘導することが驚くべきことに発見された。HGF拮抗 剤のかかる特性はとりわけ様々な腫瘍及び癌、そして特に骨髄性白血病の処置に 対する新規のアプローチを供する。 従って、本発明の一の観点は、HGF−特異的α−鎖及びβc鎖を含んで成るHGF ヘテロダイマーレセプターを担持する細胞においてアポプトシスを誘導するため の方法を考慮し、この方法は前記細胞を有効な量のHGFと、アポプトシスを誘導 するのに十分な時間及び条件下で接触させることを含んで成り、ここで前記HGF はHGFの第一α−ヘリックス内のアミノ酸配列を含んで成り、ここで酸性特性を 有する前記HGFの第一α−ヘリックス内の1又は複数個の露出アミノ酸は塩基性 アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基で置換されているものである。 HGFは好ましくはGM−CSF,IL−2,IL−3,IL−4,IL−5,IL−6,IL−7 ,IL−9,IL−10,IL−11,IL−13,IL−14,IL−15及びこのファミリーの未だ 発見されていないその他のもの、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、エリトロ ポイエチン(EPO)及びトロンボポイエチン(TPO)である。最も好ましくは、HGFはG M−CSFである。 本発明のこの観点に従うと、HGF−特異的α−鎖及びβc鎖を含んで成るHGFヘ テロダイマーレセプターを担持する細胞におけるアポプトシスを誘導するための 方法を提供し、この方法は前記細胞を有効な量のHGFと、アポプトシスを誘導す るのに十分な時間及び条件下で接触させることを含んで成り、ここで前記HGFはH GFの第一α−ヘリックス内のアミノ酸配列を含んで成り、ここで酸性特性を有す る前記HGFの第一α−ヘリックス内の1又は複数個の露出アミ ノ酸は塩基性アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基で置換されているものである 。 HGF拮抗剤は好ましくは組換又は合成形態で製造され、そして前記第一α−ヘ リックス内でのアミノ酸置換を除き、HGFのアミノ酸配列は天然分子と同じであ ってよく、又は天然配列に対して1もしくは複数個のアミノ酸の置換、欠失及び /もしくは付加を担持していてよい。 一の特定の態様において、当該HGF拮抗剤は: (i)非グリコシル化形態にある; (ii)後翻訳修飾を欠く; (iii)原核微生物において産生される;及び/又は (iv)化学合成により産生される; ものである。 この拮抗剤はHGFの誘導体であるか、又はHGFレセプターのα−鎖に選択的に結 合する任意のその他の分子、例えば、限定することなく、抗体、又はその他の小 型もしくは大型分子であってアポプトシスをもたらすものであってよい。本発明 をこれよりGM−CSF拮抗剤、そして特にヒトGM−CSF拮抗剤又はヒトにおいて機能 できる哺乳類GM−CSF拮抗剤と言及する。ただしこの言及は本発明が、HGFレセプ ターのHGF−特異的α−鎖との相互作用により細胞アポプトシスを誘導できる任 意のHGF拮抗剤に及ぶことの理解をもってする。本発明は当該β鎖と相互作用す るHGF拮抗剤にも及ぶ。 本発明を任意の一つの理論又は作用態様に限定するつもりはないが、GM−CSF 拮抗剤はレセプターα−鎖と選択的に相互作用することにより野生型GM−CSFの 作用をブロックするか、又は定性的もしくは定量的なβ−鎖の異常刺激をもたら す態様でレセプターのα−及びβ−鎖に相互作用することによりアポプトシスを 誘導するもの と考えられる。定性的な差にはシグナル生成分子の回復を含む(例えばキナーゼ のタイプ、又は状態)。定量的な差にはシグナル生成時間の程度が含まれる。 本発明は特にヒトGM−CSFのアミノ酸21(Glu)のArgもしくはLys又は任意のその 他の塩基性もしくは非酸性アミノ酸残基による置換を担持するGM−CSF拮抗剤の 利用に向けられている。かかる突然変異はここでは「E21R」及び「E21K」とそれ ぞれ表示し、これは置換に関与するアミノ酸の一文字表示と置換の位置に基づく 。E21Rを発現するベクターの構築を実施例に記載する。E21Rは封入体の中で、12 個のアミノ酸のリーダー配列、即ち、MFATSSSTGNDGの先行するGM−CSF(E21R)と して発現される融合タンパク質である。 本発明に従うと、GM−CSF拮抗剤E21RがGM−CSFレセプターのGM−CSF−特異的 α−鎖に結合すること及びかかる結合がGMS−CSFレセプターを発現する正常及び 悪性骨髄細胞のアポプトシスを直接誘導することが発見された。アポプトシスは G−CSF及び幹細胞因子(SCF)の如き生存因子の存在下でさえも起こるが、レセプ ター鎖βcとIL−3との結合により阻止される。 従って、特に好適な態様において、本発明は骨髄細胞のアポプトシスを誘導す るための方法を考慮し、この方法は前記細胞をGM−CSFアミノ酸配列の21位にお いて置換された塩基性アミノ酸残基を有するアポプトシスに有効な量のGM−CSF と、プログラミングされた細胞死が開始されるのに十分な時間及び条件下で接触 させることを含んで成る。 この方法は癌、例えば骨髄性白血病、並びに炎症、例えばリウマチ様関節炎及 びアレルギー性症状、例えばぜん息の処置に特に関係する。好適なGM−CSF拮抗 剤はGM−CSFの21位においてアミノ酸Arg又はLysを含んで成る。最も好適な拮抗 剤はGM−CSFの21位にお いてArgを含んで成り、そしてここではE21Rを呼ぶ。 従って、本発明の更なる観点はGM−CSFに対するレセプターを担持する細胞に おいてアポプトシスを誘導する方法を考慮し、この方法は前記細胞をGM−CSFレ セプターのα−鎖に結合できる分子又はα−鎖及びβ−鎖の双方に結合できる分 子と、プログラミングされた細胞死が開始されるのに十分な時間及び条件下で接 触させることを含んで成る。 好ましくは、この分子は塩基性アミノ酸により置換されたアミノ残基21を有す るGM−CSFの誘導体である。 好ましくは、塩基性アミノ酸残基はArg又はLysである。最も好ましくは、塩基 性アミノ酸残基はArgである。 好ましくは、この分子は: (i)非グリコシル化形態にある; (ii)後翻訳修飾を欠く; (iii)原核微生物において産生される;及び/又は (iv)化学合成により産生される; ものである。 本発明の別の観点はヒト対象者における骨髄白血病を処置するための方法を考 慮し、この方法は前記ヒト対象者に有効量のHGF拮抗剤を投与することを含んで 成り、この投与は前記骨髄白血病細胞のアポプトシスを誘導するのに十分な時間 及び条件下で行い、前記HGF拮抗剤はHGFの第一α−ヘリックス内のアミノ酸配列 を含んで成り、ここで酸性特性を有する前記第一α−ヘリックス内の1又は複数 個の露出アミノ酸は塩基性アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基により置換され ているものである。 好ましくは、このHGFレセプターはGM−CSFレセプターである。 好ましくは、このHGF拮抗剤はGM−CSF拮抗剤である。 好ましくは、このGM−CSF拮抗剤は、GM−CSFアミノ酸配列の21位にArg又はLys を含んで成る。 好ましくは、GMS−CSF拮抗剤はE12Rである。 アポプトシスの誘導は幹細胞移植及び遺伝子導入目的のための非前駆先祖細胞 (uncommitted progenitors)の富化においても有用である。本発明のこの観点に 従うと、骨髄からの非前駆先祖細胞の富化のための方法を提供し、この方法は骨 髄由来の細胞集団をHGFレセプターのα鎖を刺激することのできる有効量の分子 と、前記レセプターのβc鎖の付随刺激をすることなく、前記α−鎖を担持する 細胞のアポプトシスを誘導するのに十分な時間及び条件下で接触させることを含 んで成る。 好ましくは、この分子は第一α−ヘリックス内のアミノ酸配列を有するHGFの 誘導体であり、それにおいては酸性又は酸性様特性を有する前記第一α−ヘリッ クス内の1又は複数個のアミノ酸が塩基性アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基 で置換されている。 好ましくは、この分子はGM−CSF,IL−2,IL−3,IL−4,IL−5,IL−6 ,IL−7,IL−9,IL−10,IL−11,IL−13,IL−14,IL−15及びこのファミリ ーの未だ発見されていないその他のもの、G−CSF,EPO、又はTPOの誘導体であ る。 好ましくは、この分子は21位においてGluの代わりにArg又はLysを有するGM−C SFである。 最も好ましくは、この分子はE21Rである。 好ましくは、アポプトシスは前駆先祖細胞(committed progenitors)(CD34+ CD38+,CD34+ CD33+)であり、CD34+ CD38-細胞に認められる。 本発明は更にリーダー配列MFATSSSTGNDGをコードするヌクレオチド配列を含ん で成る構築体を含む、E21Rを発現するのに有用な遺伝 子構築体を考慮する。 本発明は更に上記遺伝子構築体の発現の後に、リーダー配列を有する又は有さ ないE21Rを精製するための方法も考慮する。 本発明の更なる観点は上記遺伝子構築体を担持する真核又は原核生物を考慮す る。 本発明を以下の非限定的な図面及び実施例を参照しながら更に説明する。 図面において: 図1はプラスミドpBRE132の模式図である。このDNAカセットは固有のEcoRVク ローン部位を有し、そしてMFATSSSTGNDリーダー配列をコードする。 図2はプラスミドpBRE133の模式図である。SmaI/HindIII GM−E21R PCR DN AをpBRE132のEcoRV/HindIIIの中にクローニングした。pBRE133はE21R MFATSSS TGNDG−GM−CSF(E21R)タンパク質をコードする。 図3はE21R及び1nMの125I−GM−CSFの、GMRα(GM−CSFレセプターのGM−CS F−特異的α−鎖)でトランスフェクションされたCHO細胞に対する結合の競合を 示すグラフ図である。 図4はTF1増幅アッセイにおけるE21RによるGM−CSFの拮抗性を示すグラフ図 である。 図5は好中球スーパーオキサイドアッセイにおけるE21RによるGM−CSFの中和 を示すグラフ図である。 図6はAML細胞のGM−CSF刺激式増幅をE21Rが阻害することを示すグラフ図であ る。 図7はCML細胞のGM−CSF刺激式増幅をE21Rが阻害することを示すグラフ図であ る。 図8はJCML細胞のコロニー増殖をE21Rが阻害することを示すグラ フ図である。 図9は骨髄細胞においてE21RがDNAの断片化を引き起こすことを示す写真図で ある。 図10は時間及び用量依存式にGMRα+骨髄白血病細胞のアポプトシスをE21Rが誘 導することを示すグラフ図である。 図11はCD34+/GMRα+造血先祖細胞のアポプトシスをE21Rが誘導することを示 すグラフ図である。 図12はE21R誘導化アポプトシスが転写、タンパク質合成及びキナーゼ活性を必 要とすることを示すグラフ図である。(A)E21R(1μg/ml)の非存在下(白 抜き記号)でのゲニスタイン(genistein)及びスタウロスポリンの力価。(B)E 21R(1μg/ml)の非存在下(白抜き記号)及び存在下(べた塗り記号)での アクチノマイシンD及びシクロヘキシミドの力価。アポプトシスは48hr目におい て測定した。データーは一のAML症例の三重測定サンプルの平均及びSEMであり、 そして4種のその他の症例の代表としている。 図13は両レセプター鎖の膜近位ドメインがアポプトシスの誘導のために必要だ が、いづれかの鎖の一層遠位な部分の欠失がE21R媒介アポプトシスに影響しない ことを示す。 実施例1 組えE21Rタンパク質の発現のためのpBRE132及びpBRE133の構築pBRE132発現プ ラスミドの構築 合成DNAカセットを、2本のオリゴヌクレオチドTATGTTCGCTACTTCAAGCTCTACGGG GAACGATATCGCTGCAGCCA(SEQ ID NO:1)及びAGCTTGGCTGCAGCGATATCGTTCCCCGTAG AGCTTGAAGTAGCGAACA(SEQ ID NO:2)を65℃で5min 200mMのNaCl中でアニー リングすることにより構築した。合成DNAカセットをNdeI/HindIIIで切断し、 そしてpEC611発現ベクター(A.Brumby,1987「A vector for high expression o f native proteins」Honours Thesis,University of Adelaide)の中にクローニ ングし、pBRE132(図1)を作った。 pBRE133(E21R発現ベクター)の構築 GM−CSF(E21R)合成cDNAを固有SmaI及びHindIII部位を有するPCRプライマーを 利用して増幅させた。PCR生成物をSmaI/HindIIIで切断し、そしてpBRE132のEc oRV/HindIII部位の中にクローニングしてpBRE133(図2)を作った。 エッシェリヒア・コリ(Escherichia coli)MM294/pACYClacにおけるpBRE133の 発現 発現分析はエッシェリヒア・コリMM294/pACYClac内でpBRE133が、精製タンパ ク質の顕微鏡観察、標準SDS−PAGE及び質量スペクトル分析による判定に従い、 組換E21Rタンパク質より成る封入体(B)を発現することを実証した。 実施例2 顆粒球マクロファージコロニー刺激因子拮抗剤E21Rの製造 1.発 酵 A.接 種 1.pBRE322を担持するエッシェリヒア・コリMM294/pACYClacを−80℃のグリセ ロールストックからアンピシリン(100μg/ml)及びカナマイシン(30μg/m l)を含む最少培地プレートの上に線引きし、そして37℃で一夜増殖させた。 2.多重コロニーを、インデューサーを含む20mlの振盪フラスコ培養物の顕微鏡 観察により、又はインデューサーを伴ってもしくは伴わないで(この場合、IPTG を伴って)アガープレート上のコロニーサイズにより、GM−CSF(E21R)について 評価した。 3.アガープレート由来の選定単一コロニーをアンピシリン(100μg/ml)+ カナマイシン(30μg/ml)を含む20mlの最少培地に移 した。この培養物を37℃で一夜撹拌しがら増殖させた。 4.10Lの量の窒素濃厚最少培地「C2」を22Lの発酵槽の中で滅菌し、そして 一夜培養物で非常に低密度で接種を施した。増殖は37℃で行い、そして7.0のpH を12.5MのNH4OHの添加により保った。 5.撹拌を手動式にコントロールし、そして通気は酸素飽和レベルが10%のpO2 を超えるように維持されるように自動式にコントロールした。16〜18時間目での グルコースの枯渇の後、細胞質量に追加の塩を含む濃厚グルコース溶液を供給し た。栄養供給率はpH又は酸素飽和レベルにより決定した。 B.誘 導 1.A600=50〜60の光学密度において、E21R拮抗剤の組換発現を、この場合はI PTGの添加により、誘導した。その培養物にアミノ酸を誘導時(T=0)及びT =2時間目において添加した。誘導は37℃で4時間、pH 7.0で続けた。サンプル をT=0,1,2,3及び4時間目に取り出し、そしてIBの存在について顕微鏡 により検査し、そのサイズはディスク遠心により決定した。 2.培養物を4℃で一夜保存した。 2.GM−CSF(E21R)封入体の一次単離 1.ホモジナイゼーション−工程1 培養物をGaulin 30CDホモジナイザーに13500psiで5回通し、その際ホモジネ ート品は通過させたら冷却した。ホモジネート品を等容量のRO H2Oで希釈した。 IBサイズはディスク遠心により再決定した。 2.遠心分離−工程1 ホモジネート品をWestfalia SB−7分離器の中で9210rpmの定常スピードにお いて、IBサイズにより決定した流速で遠心分離した。 この第一工程から回収された濃縮物を≦2.5%v/vに希釈した 。 3.ホモジナイゼーション−工程2 IB懸濁物をGaulin 30CDホモジナイザーに1 3500psiで1回通した。 IBサイズをディスク遠心により再び決定した。 4.遠心分離−工程2 ホモジネート品をWestfalia SA−1分離器において9700の定常スピードで、IB サイズにより決定した流速で遠心分離した。 実施例3 GM−CSF拮抗剤(E21R)の精製 封入体(IB)溶液をまず等容量の温和な緩衝化変性剤、例えば2MのGuHClで 洗う。この溶液を4℃で静かに30分撹拌する。洗浄したIBは低速遠心により回収 できうる。洗浄IBを次いで少容量の水(例えばMilliQ)に再懸濁し、直ちに溶解 及びリフォルディングさせる。 IB GM−CSF拮抗剤(E21R)の溶解、リフォルディング及び酸化は洗浄IBを未緩 衝尿素溶液の中でアルカリ性pHにおいて溶解することにより開始する。IBの完全 な溶解を確保するためには、尿素の濃度を2.5M〜4Mに、そしてpHは11〜12に すべきである。タンパク質の濃度は0.5〜5mg/mlであってよい。この3つのパラ メーターはIB調製品の純度に依存して変えてよい。この撹拌溶液を水酸化ナトリ ウム溶液(例えば2MのNaOH)でアルカリ性pHに、リフォルディング及び酸化が 平衡に達するのが認められうるまで、維持する。GM−CSFにとっての適正な折り たたみに対するリフォルディングの程度はクロマトグラフィー手段、例えば逆相 HPLC(RP−HPLC)又はサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により、GM−CSFの既 知の折りたたまれた標準品のそれとクロマトグラフィープロフィールを比 較することでモニターできうる。リフォルディングが平衡に達したら、溶液のpH を適当なバッファーの濃厚溶液(例えば0.5Mの硼酸ナトリウムpH 9.1)で弱ア ルカリpH(例えばpH 9.1)に下げる。 適正にリフォルディングしたGM−CSF拮抗剤(E21R)は次いで不適正にリフォ ルディングし、且つ凝集した形態から、クロマトグラフィー、例えばアニオン交 換クロマトグラフィー(IEC)又はRP−HPLCを利用して精製できうる。例えば、上 記由来のリフォルディング溶液をアニオン交換カラム(例えばQ-Sepharose Fast flow〔Pharmacia〕)に装填する。装填の終了後、そのカラムを2カラム容量の 低塩バッファーで洗う。GM−CSF拮抗剤(E21R)の適正にフォルディングした形 態は塩化ナトリウムの勾配(例えば、10カラム容量で0〜500mMのNaCl)によりカ ラムから溶出する。カラム溶出液は、SEC(例えばSuperose 12〔Pharmacia〕)又 はRP−HPLC(例えばBrownleeブチル−シリカカラム(100mm×2.1mm(内径))のいづ れかにより、バッファーAとしての0.1%v/vのTFA水溶液及びバッファーBと しての0.1%のTFAアセトニトリル溶液を利用することで、GM−CSF拮抗剤(E21R )の純度について分析できうる。 精製GM−CSF拮抗剤(E21R)は製剤化及び凍結乾燥のための調製に適当なバッ ファー(例えば5mMのNa2HPO4、pH 7.6)へと脱塩(例えばSephadex G−25)で きうる。脱塩タンパク質は9.09の280%を利用して光度計での280nmでのその吸 収により定量できる。定量後、1重量部のグリシン及び5重量部のマンニトール を脱塩タンパク質溶液に添加する。この溶液を固体が全て溶解するまで静かに撹 拌する。必要なら、pHを1MのNaOH又は25%w/vのオルトリン酸でpH 7.6に調 整する。次いでこの溶液を濾液(0.2μm)により除菌し、滅菌ガラス製品に小分 けし、そして凍結乾燥する。 実施例4 E21Rは拮抗特性を示す 精製E21Rは野生型GM−CSFと同程度にGM−CSFレセプターα−鎖に結合した(図 3)。更に、E21RはTF−1細胞増殖(図4)又は好中球O2放出(図5)を直接 は刺激しないが、その代わりに双方の機能アッセイ(図4及び5)においてGM− CSFの刺激作用を抑制した。急性骨髄白血病(AML)を有する患者由来の細胞を利用 して、本発明者はE21Rが用量依存式にGM−CSFによるAML細胞増殖の刺激を中和す ることを見い出した(図6)。これは、E21RがIL−3−媒介増殖を中和しない点 でGM−CSFに特異的であった(図6)。E21Rは慢性骨髄白血病(CML)を有する患者 由来の細胞に対してGM−CSFの増殖作用を完全に中和した(図7)。 実施例5 E21Rは幼若慢性骨髄白血病(JCML)細胞によるコロニー形成を阻害する JCMLは稀な病気であり、これは一般に2才未満の子供において診断される。こ の病状のために有効な治療はなく、そして診断後2〜3年でまちがいなく致命的 となる。JCML患者由来の細胞は、これらの細胞にフィードバックするGM−CSFの 自己分泌産生におそらくは基づき、培養物において自発的に増殖する。 E21RはJCMLの増殖を用量依存式に阻害することが見い出せた(図8)。これは 自己分泌GM−CSFをブロックすること、アポプトシスの誘導(下記参照)、又は 別のメカニズムに基づき得る。 実施例6 α−鎖に対するE21R結合がGM−CSF刺激細胞機能を中和するため、本発明者はE 21Rが細胞生存を妨害しうるものと理論づけた。急性(AML)又は慢性(CML)骨髄性 白血病を有する患者由来のGM−CSFレセプター発現性の悪性細胞のライフスパン を研究した。これらの細 胞をE21Rとインキュベーションすると、染色体DNAは低分子量フラグメントに分 解し、それはアポプトシスの際だった特徴である(図9)。 E21Rは骨髄性白血病細胞由来のDNAを分解する。DNA分解はGM−CSFのみ又は培 地のみの双方とインキュベーションした細胞において存在しなかった。このデー ターは一のAML症例に由来し、そして20のその他の症例の代表である。CD34/GMR α,CD34/CD38/GMRα及びCD34/CD33/GMRαを発現する正常骨髄(BM)細胞も E21Rによりアポプトシスとなった。CD34+/CD38+/GMRα-集団においては、DNA 分解はなかった。このデーターは一のBM症例に由来し、そして二つのその他の症 例の代表である。キロベース(kb)で表示する既知の分子量のマーカーを示す。 診断においてAML(全てのFABサブタイプ)を有する患者由来の末梢血液細胞をFico ll分離した。Tリンパ球はマウス抗−ヒトCD3モノクローナル抗体とのインキュ ベーション、それに次ぐ磁性ビーズにカップリングしたウサギ抗−マウス抗体(M iltenyi Biotech,Gladbach,Germany)とのインキュベーションにより除去した 。AML集団は>99%の幼若細胞より成る。骨髄先祖細胞は健康ドナーから集め、 そしてCD34+サブセットをフローサイトメトリー(FACStarPLUS,Becton Dickinso n,NJ)によりソーティングした。GMRαを発現する細胞を抗−GMRαモノクローナ ル抗体及び磁性ビーズ手順を利用して単離した。細胞を10%v/vの胎児牛血清 (FCS)、抗生物質、炭酸水素ナトリウム及びL−グルタミンの入ったRPMI1640培 地の中で48h 37℃でインキュベーションした。E.コリ誘導E21R(1μg/ml )又はGM−CSF(0.3ng/ml、Genetics Institute,Cambridge,MA)のいづれかを 培養物に添加した。骨髄細胞を培養するのに用いた培地はG−CSFを含んだ(10n g/ml、Amgen,Thousand Oaks,CA)。ゲル電気泳動の後にD NAを抽出し、そしてアガロース分析した。 細胞とGM−CSFのみ又は培地のみとの48hに至るインキュベーションはDNAの分 解を引き起こさなかった。一のAML症例に由来するプロピジウムヨージドによるD NA染色はE21R(1μg/ml)との48hインキュベーションがほとんど全ての細胞 のアポプトシスを引き起こすことを示した(図10(a))。G0/G1、S及びG2 領域は様々な細胞同期段階における細胞であり、一方半二倍体(subdiploid)Ap ピークはアポプトシス細胞を示す。アポプトシス細胞の数を定量するため、プロ ピジウムヨージドのDNA結合を測定した。まずAML細胞の約75%がE21Rの存在下で 48h目にてアポプトシスとなった。アポプトシス細胞のこの比率はGM−CSFのレ セプターを発現する細胞の数とよく相関した。E21R(1μg/ml)は21/21のAM L症例においてアポプトシスを誘導し(図10b)、そして14/14のCML症例におい てアポプトシスを誘導した。 E21Rのアポプトシス効果が培養条件において存在するGM−CSFの中和に二次的 なものであるか、又はE21Rに対する直接的な効果であるかを調べるため、いくつ かのコントロール実験を行った。第一に、正常骨髄造血細胞はGM−CSFのmRNAを 発現しないことがわかっているが、一部のAML細胞はGM−CSFを産生できる。しか しながら、GM−CSFは21のAML症例のうちの8のみの上清液において検出された。 その他の13症例はその上清液において検出可能なGM−CSFを示さず、そしてRNase 保護アッセイはGM−CSFについてのmRNAの欠如を示した。第二に、培養培地の中 に生物学的に活性なGM−CSFは存在しなかった。無血清培地中のアポプトシス細 胞の莫大な数は図10bに示すものと似た結果を生み出し、そして中和性抗GM−CS Fモノクローナル抗体4D4はAML細胞のアポプトシスを誘導しなかった(図10e) 。最後に、任意のGM−CSFが、ex vivoでin vitro培養物 に移されたときにAMLの細胞に結合するかどうかを調べるため、本発明者は酸溶 出の前後で125I−ラベル化GM−CSFの細胞表層関連結合を測定した。特異的なGM −CSF結合において差は認められず、細胞がレセプター結合GM−CSFをキャリーオ ーバーしてないことが示唆された。E21RはGMRαを欠く骨髄細胞のアポプトシス は誘導せず、E21Rが毒性でないことが示唆された。 E21Rの力価検定は完全アポプトシス効果が1μg/mlで達成されることを示し た(d)。100ng/mlのGM−CSF濃度はE21R(1μg/ml)媒介アポプトシスを効 果的に阻害した(d)。値は一のAML症例由来の3重測定の平均±SEMである。 IL−3(10ng/ml、Genetics Institute)ではなく、G−CSF(10ng/ml)を組 合せると、E21Rはほぼ全ての細胞のアポプトシスを誘導した(e)。末梢血液を 急性化状態の未処置のCML患者(全てフィラデルフィア染色体陽性)から集め、 そして上記のAML細胞と同じように処理した。アポプトシスは、0.1%v/vのTr iton X−100及びプロピジウムヨージド(50mg/ml)を含むバッファー中での一 夜の細胞の三重培養物のインキュベーションの後にDNAに結合するプロピジウム ヨージドの量の低下として、フローサイトメトリーにより決定した。 実施例7 正常造血細胞と類似して、骨髄白血病細胞はCD34表層マーカーを発現する高度 に増殖性の先祖細胞の小プールに由来する。E21Rの効果がGMRα発現に関連する 一般的な現象か、悪性細胞に限定されるものであるかを調べるため、正常CD34+ 先祖細胞の生存に対するE21Rの効果を研究した。骨髄細胞をフローサイトメトリ ーにより全CD34+,CD34+ CD38+(前駆体)、及びCD34+ CD33+(骨髄前駆)先祖 細胞に分け、そしてアポプトシス画分をE21R処理後に決定した。 DNA断片化はCD34+/GMRα+,CD34+ CD38+/GMRα+及びCD34+ CD33+/GMRα+サブ セットにおいてあったが、非前駆CD34+ CD38-細胞にはなかった(図9)。後者 はGMRαを欠く。プロピジウムヨージドのDNA結合の分析はE21RがCD34+ CD38+/G MRα+(図11a,c)、CD34+/GMRα+、及びCD34+ CD33+/GMRα+集団(図11c )において細胞のアポプトシスを引き起こし、GM−CSFα鎖を欠く細胞では引き 起こさないことを示した。 G−CSFを有する培地中でE21RはCD34+ CD38+/GMRα+前駆先祖細胞のアポプト シスは誘導したが(a)、CD34+ CD38-/GMRα-細胞は誘導しなかった(b)。 G−CSFと、GM−CSF又は幹細胞因子(SCF)のいづれかと組合せると、E21Rは48時 間後に全てのCD34+/GMRα+サブセットのアポプトシスを引き起したが、IL−3 の添加はアポプトシスを阻止した(a,c)。非前駆CD34+ CD38-/GMRα-細胞 はE21R処理の影響を受けなかった(b,c)。値は3症例由来の平均±SEMであ る。CD34+/GMRα+前駆先祖細胞によるコロニー形成の研究は、G−CSF、又はG −CSFとGM−CSF、又はG−CSFとSCFのいづれかと組合せたE21Rが事実上コロニー 増殖を消失させ、一方E21RとG−CSF及びIL−3、又はE21RとG−CSF,SCF及びI L−3は前駆細胞のコロニー増殖を阻害しないことが示された(d)。非前駆CD3 4+ CD38-/GMRα-サブセットのコロニー増殖はE21Rにより影響されなかった(d )。データーは(a)においては3症例に由来し、値は平均±SEMである。 骨髄細胞を集め、そして上記の通りにして処理した。アポプトシスは上記の通 りにプロピジウムヨージドのDNA結合能の低下として測定した。造血性CD34+先祖 細胞のメチルセルロースアッセイにおいてコロニー(>40細胞)を調製し、そし て14日後に評価した。三重測定培養物に我々はE21R(1μg/ml)、G−CSF(1 0ng/ml)、 GM−CSF(10ng/ml)及びSCF(10ng/ml、Amgen)の様々な組合せを添加した。 抗−GMRαモノクローナル抗体によるGMRα陽性細胞の精製により、事実上100 %の細胞がE21Rによりアポプトシスとなった(図10a)。その結果は、E21Rを1 μg/mlの用量、即ち、高GMRα占拠率を確保する濃度で供与したとき、21/21 のAML症例(図10b)及び14/14のCML症例(図10c)で観察された。この濃度は 力価検定実験に基づき、1μg/mlのE21Rが最大のアポプトシスを供した(図10 d)。この効果はGMRαに対するE21R結果に依存し、なぜなら1μg/mlのE21R に対するGM−CSFの力価検定は100ng/mlのGM−CSF濃度がE21Rのアポプトシス効 果を完全に消失させることを示したからである(図10d)。 実施例8 実施例7における発見を試験するため、そのレセプターがGM−CSFレセプター とは異なるホモダイマーであるG−CSF又はそのレセプターがヘテロダイマーで あってそれにおけるβcがGM−CSFレセプターと共有しているものであるIL−3 のいづれかと組合せたE21Rの効果を調べた:これらのサイトカインにとっての機 能的なレセプターを発現する白血病細胞を使用した。白血病細胞はそれらをE21R 及びG−CSFとインキュベーションしたときにアポプトシスとなったが、E21R及 びIL−3とではならず(図10e)、βc鎖の関与が生存に必須であることが示唆 される。6/21のAML及び3/14のCMLの症例しかIL−3レセプターを発現しない ため、本実施例はE21Rが大半の白血病の処置において有利でありうることを示す 。 E21Rのアポプトシス効果が培養条件において存在するGM−CSFの中和力に二次 的なものである可能性を排除するため、いくつかのコントロールを実施した。第 一に、一部のAML及びCML細胞はGM−CS Fを産生できることが知られている。高感度増殖アッセイ(10pg/mlの下検出限 界)の利用により、生物学的に活性なGM−CSFはCD34+ CD38-/GMRα-細胞にはな い(図11b,c)。E21Rによるアポプトシスは2種類のその他の生存因子G−CS F及び幹細胞因子(SCF)が存在している場合も認められた(図11a,c)。しか しながら、IL−3を培地に加えると、GMRαを発現する造血先祖細胞はアポプト シスから救済された(図11a,c)。 実施例9 E21Rはアポプトシスを直接誘導するため、本発明者はこの活性過程の可能性の あるシグナル生成要件を調べた。用量応答実験は特異的なチロシンキナーゼイン ヒビターゲニスタインがE21R誘導式アポプトシスに影響を及ぼさないことを示し た(図12a)。別のコントロール実験において、ゲニスタイン(0.1〜10μg/ml )はAML細胞におけるチロシンリン酸のGM−CSF(0.3〜1ng/ml)媒介式刺激をブ ロッキングした。タンパク質キナーゼCインヒビタースタウロスポリンは10μg /mlの用量で付与したときにE21R−誘導化アポプトシスを強力に阻害し(図12a )、セリン/スレオニンキナーゼがE21Rのアポプトシスメカニズムの中心であり うることを示唆する。更に、本発明者はシクロヘキシミドによるアクチノマイシ ンDによる転写又はタンパク質合成の阻害がAML細胞のE21R−誘導式アポプトシ スを用量依存式に大いに低めることを見い出した(図12b)。 実施例10 先祖細胞の増殖に対するE21Rの影響をコロニーアッセイで更に調べた。GM−CS F及びSCFを伴う又は伴わないE21RとG−CSFとの様々な組合せはコロニー増殖を 事実上消失させ、一方IL−3の添加はE21Rによるコロニー増殖の阻害を解消し( 図11d)、前駆先祖細胞のE21R誘導アポプトシスと一致した(図11cと11d)。 CD34+ CD38 - 細胞は非前駆多能先祖細胞であることに注目すべきことが重要である。CD34+ C D38+細胞ではなく、前駆先祖細胞(CD34+ CD38+,CD34+ CD33+)のE21R誘導式ア ポプトシスは幹細胞移植及び遺伝導入目的のための非前駆先祖細胞の富化にとっ て有用であろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年11月21日 【補正内容】 明細書 HGF拮抗剤は好ましくは組換又は合成形態で製造され、そして前記第一α−ヘ リックス内でのアミノ酸置換を除き、HGFのアミノ酸配列は天然分子と同じであ ってよく、又は天然配列に対して1もしくは複数個のアミノ酸の置換、欠失及び /もしくは付加を担持していてよい。 一の特定の態様において、当該HGF拮抗剤は: (i)非グリコシル化形態にある; (ii)後翻訳修飾を欠く; (iii)原核微生物において産生される;及び/又は (iv)化学合成により産生される; ものである。 この拮抗剤はHGFの誘導体であるか、又はHGFレセプターのα−鎖に選択的に結 合する任意のその他の分子、例えば、限定することなく、抗体、又はその他の小 型もしくは大型分子であってアポプトシスをもたらすものであってよい。本発明 をこれよりGM−CSF拮抗剤、そして特にヒトGM−CSF拮抗剤又はヒトにおいて機能 できる哺乳類GM−CSF拮抗剤と言及する。ただしこの言及は本発明が、HGFレセプ ターのHGF−特異的α−鎖との相互作用により細胞アポプトシスを誘導できる任 意のHGF拮抗剤に及ぶことの理解をもってする。本発明は当該β鎖と相互作用す るHGF拮抗剤にも及ぶ。 本発明を任意の一つの理論又は作用態様に限定するつもりはないが、GM−CSF 拮抗剤はレセプターα−鎖と選択的に相互作用することにより野生型GM−CSFの 作用をブロックするか、又は定性的もしくは定量的なβ−鎖の異常刺激をもたら す態様でレセプターのα−及びβ−鎖に相互作用することによりアポプトシスを 誘導するもの と考えられる。野生型GM−CSFに対する定性的な差にはシグナル生成分子の回復 を含む(例えばキナーゼのタイプ、又は状態)。定量的な差にはシグナル生成時 間の程度が含まれる。 好ましくは、GMS−CSF拮抗剤はE12Rである。 アポプトシスの誘導は幹細胞移植及び遺伝子導入目的のための非前駆先祖細胞 (uncommitted progenitors)の富化においても有用である。本発明のこの観点に 従うと、骨髄からの非前駆先祖細胞の富化のための方法を提供し、この方法は骨 髄由来の細胞集団をHGFレセプターのα鎖を刺激することのできる又は前記レセ プターのβ鎖を異常に刺激できる有効量の分子と、前記レセプターのβc鎖の付 随刺激をすることなく、前記α−鎖を担持する細胞のアポプトシスを誘導するの に十分な時間及び条件下で接触させることを含んで成る。 好ましくは、この分子は第一α−ヘリックス内のアミノ酸配列を有するHGFの 誘導体であり、それにおいては酸性又は酸性様特性を有する前記第一α−ヘリッ クス内の1又は複数個のアミノ酸が塩基性アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基 で置換されている。 好ましくは、この分子はGM−CSF,IL−2,IL−3,IL−4,IL−5,IL−6 ,IL−7,IL−9,IL−10,IL−11,IL−13,IL−14,IL−15及びこのファミリ ーの未だ発見されていないその他のもの、G−CSF,EPO、又はTPOの誘導体であ る。 好ましくは、この分子は21位においてGluの代わりにArg又はLysを有するGM−C SFである。 最も好ましくは、この分子はE21Rである。 好ましくは、アポプトシスは前駆先祖細胞(committed progenitors)(CD34+ CD38+,CD34+ CD33+)であり、CD34+ CD38-細胞に認められる。 本発明は更にリーダー配列MFATSSSTGNDGをコードするヌクレオチド配列を含ん で成る構築体を含む、E21Rを発現するのに有用な遺伝子構築体を考慮する。 本発明は更に上記遺伝子構築体の発現の後に、リーダー配列を有する又は有さ ないE21Rを精製するための方法も考慮する。 本発明の更なる観点は上記遺伝子構築体を担持する真核又は原核生物を考慮す る。 本発明を以下の非限定的な図面及び実施例を参照しながら更に説明する。 図面において: 図1はプラスミドpBRE132の模式図である。このDNAカセットは固有のEcoRVク ローン部位を有し、そしてMFATSSSTGNDリーダー配列をコードする。 図2はプラスミドpBRE133の模式図である。SmaI/HindIII GM−E21R PCR DN AをpBRE132のEcoRV/HindIIIの中にクローニングした。pBRE133はE21R MFATSSS TGNDG−GM−CSF(ここでは「E21R」と表示)タンパク質をコードする。 図3はE21R及び1nMの125I−GM−CSFの、GMRα(GM−CSFレセプターのGM−CS F−特異的α−鎖)でトランスフェクションされたCHO細胞に対する結合の競合を 示すグラフ図である。 図4はヒト赤白血病細胞系、TF1増幅アッセイにおけるE21RによるGM−CSFの 拮抗性を示すグラフ図である。 図5は好中球スーパーオキサイドアッセイにおけるE21RによるGM−CSFの中和 を示すグラフ図である。 図6はAML細胞のGM−CSF刺激式増幅をE21Rが阻害することを示すグラフ図であ る。 図7はCML細胞のGM−CSF刺激式増幅をE21Rが阻害することを示すグラフ図であ る。 図8はJCML細胞のコロニー増殖をE21Rが阻害することを示すグラフ図である。 図9は骨髄細胞においてE21RがDNAの断片化を引き起こすことを示す写真図で ある。 図10は時間及び用量依存式にGMRaα+骨髄白血病細胞のアポプトシスをE21Rが 誘導することを示すグラフ図である。 図11はCD34+/GMRα+造血先祖細胞のアポプトシスをE21Rが誘導することを示 すグラフ図である。 図12はE21R誘導化アポプトシスが転写、タンパク質合成及びキナーゼ活性を必 要とすることを示すグラフ図である。(a)E21R(1μg/ml)の非存在下(白 抜き記号)及び存在下(べた塗り記号)でのゲニスタイン(genistein)及びスタ ウロスポリンの力価。(b)E21R(1μg/ml)の非存在下(白抜き記号)及び 存在下(べた塗り記号)でのアクチノマイシンD及びシクロヘキシミドの力価。 アポプトシスは48hr目において測定した。データーは一のAML症例の三重測定サ ンプルの平均及びSEMであり、そして4種のその他の症例の代表としている。 図13は両レセプター鎖の膜近位ドメインがアポプトシスの誘導のために必要だ が、いづれかの鎖の一層遠位な部分の欠失がE21R媒介アポプトシスに影響しない ことを示す。 実施例1 組換E21Rタンパク質の発現のためのpBRE132及びpBRE133の構築pBRE132発現プ ラスミドの構築 合成DNAカセットを、2本のオリゴヌクレオチドTATGTTCGCTACTTCAAGCTCTACGGG GAACGATATCGCTGCAGCCA(SEQ ID NO:1)及びAGCTTGGCTGCAGCGATATCGTTCCCCGTAG AGCTTGAAGTAGCGAACA(SEQ ID NO:2)を65℃で5min 200mMのNaCl中でアニー リングすることにより構築した。合成DNAカセットをNdeI/HindIIIで切断し、 そしてpEC611発現ベクター(A.Brumby,1987「A vector for high expression o f native proteins」Honours Thesis,University of Adelaide)の中にクローニ ングし、pBRE132(図1)を作った。 pBRE133(E21R発現ベクター)の構築 GM−CSF(E21R)cDNAを固有SmaI及びHindIII部位を有するPCRプライマーを利用 して増幅させた。PCR生成物をSmaI/HindIIIで切断し、そしてpBRE132のEcoRV /HindIII部位の中にクローニングしてpBRE133(図2)を作った。 エッシェリヒア・コリ(Escherichia coli)MM294/pACYClacにおけるpBRE133の発 現 発現分析はエッシェリヒア・コリMM294/pACYClac内でpBRE133が、精製タンパ ク質の顕微鏡観察、標準SDS−PAGE及び質量スペクトル分析による判定に従い、 組換E21Rタンパク質より成る封入体(B)を発現することを実証した。 実施例2 顆粒球マクロファージコロニー刺激因子拮抗剤E21Rの製造 1.発 酵 A.接 種 1.pBRE322を担持するエッシェリヒア・コリMM294/pACYClacを−80℃のグリセ ロールストックからアンピシリン(100μg/ml)及びカナマイシン(30μg/m l)を含む最少培地プレートの上に線引きし、そして37℃で一夜増殖させた。 2.多重コロニーを、インデューサーを含む20mlの振盪フラスコ培養物の顕微鏡 観察により、又はインデューサーを伴ってもしくは伴わないで(この場合、IPTG を伴って)アガープレート上のコロニーサイズにより、GM−CSF(E21R)について 評価した。 3.アガープレート由来の選定単一コロニーをアンピシリン(100μg/ml)+ カナマイシン(30μg/ml)を含む20mlの窒素濃厚最少 培地に移した。この培養物を37℃で一夜撹拌しがら増殖させた。 4.10Lの量のC2を22Lの発酵槽の中で滅菌し、そして一夜培養物で非常に低 密度で接種を施した。増殖は37℃で行い、そして7.0のpHを12.5MのNH4OHの添加 により保った。 5.撹拌を手動式にコントロールし、そして通気は酸素飽和レベルが10%のpO2 を超えるように維持されるように自動式にコントロールした。16〜18時間目での グルコースの枯渇の後、細胞質量に追加の塩を含む濃厚グルコース溶液を供給し た。栄養供給率はpH又は酸素飽和レベルにより決定した。 B.誘 導 1.A600=50〜60の光学密度において、E21R拮抗剤の組換発現を、この場合はI PTGの添加により、誘導した。その培養物にアミノ酸を誘導時(T=0)及びT =2時間目において添加した。誘導は37℃で4時間、pH 7.0で続けた。サンプル をT=0,1,2,3及び4時間目に取り出し、そしてIBの存在について顕微鏡 により検査し、そのサイズはディスク遠心により決定した。 実施例3 GM−CSF拮抗剤(E21R)の精製 封入体(IB)溶液をまず等容量の温和な緩衝化変性剤、例えば2Mのグアニジ ン塩酸塩(GuHCl)で洗う。この溶液を4℃で静かに30分撹拌する。洗浄したIBは 低速遠心により回収できうる。洗浄IBを次いで少容量の水(例えばMilliQ)に再 懸濁し、直ちに溶解及びリフォルディングさせる。 IB GM−CSF拮抗剤(E21R)の溶解、リフォルディング及び酸化は洗浄IBを未緩 衝尿素溶液の中でアルカリ性pHにおいて溶解することにより開始する。IBの完全 な溶解を確保するためには、尿素の濃度を2.5M〜4Mに、そしてpHは11〜12に すべきである。タンパク質の濃度は0.5〜5mg/mlであってよい。この3つのパ ラメーターはIB調製品の純度に依存して変えてよい。この撹拌溶液を水酸化ナト リウム溶液(例えば2MのNaOH)でアルカリ性pHに、リフォルディング及び酸化 が平衡に達するのが認められうるまで、維持する。GM−CSFにとっての適正な折 りたたみに対するリフォルディングの程度はクロマトグラフィー手段、例えば逆 相HPLC(RP−HPLC)又はサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により、GM−CSFの 既知の折りたたまれた標準品のそれとクロマトグラフィープロフィールを比較す ることでモニターできうる。リフォルディングが平衡に達したら、溶液のpHを適 当なバッファーの濃厚溶液(例えば0.5Mの硼酸ナトリウムpH 9.1)で弱アルカ リpH(例えばpH 9.1)に下げる。 適正にリフォルディングしたGM−CSF拮抗剤(E21R)は次いで不適正にリフォ ルディングし、且つ凝集した形態から、クロマトグラフィー、例えばアニオン交 換クロマトグラフィー(IEC)又はRP−HPLCを利用して精製できうる。例えば、上 記由来のリフォルディング溶液をアニオン交換カラム(例えばQ-Sepharose Fast flow〔Phar macia〕)に装填する。装填の終了後、そのカラムを2カラム容量の低塩バッフ ァーで洗う。GM−CSF拮抗剤(E21R)の適正にフォルディングした形態は塩化ナ トリウムの勾配(例えば、10カラム容量で0〜500mMのNaCl)によりカラムから 溶出する。カラム溶出液は、SEC(例えばSuperose 12〔Pharmacia〕)又はRP−HPL C(例えばBrownleeブチル−シリカカラム(100mm×2.1mm(内径))のいづれかにより 、バッファーAとしての0.1%v/vのTFA水溶液及びバッファーBとしての0.1 %のTFAアセトニトリル溶液を利用することで、GM−CSF拮抗剤(E21R)の純度に ついて分析できうる。 精製GM−CSF拮抗剤(E21R)は製剤化及び凍結乾燥のための調製に適当なバッ ファー(例えば5mMのNa2HPO4、pH 7.6)へと脱塩(例えばSephadex G−25)で きうる。脱塩タンパク質は9.09の280%を利用して光度計での280nmでのその吸 収により定量できる。定量後、1重量部のグリシン及び5重量部のマンニトール を脱塩タンパク質溶液に添加する。この溶液を固体が全て溶解するまで静かに撹 拌する。必要なら、pHを1MのNaOH又は25%w/vのオルトリン酸でpH 7.6に調 整する。次いでこの溶液を濾液(0.2μm)により除菌し、滅菌ガラス製品に小 分けし、そして凍結乾燥する。 実施例4 E21Rは拮抗特性を示す 精製E21Rは野生型GM−CSFと同等にGM−CSFレセプターα−鎖に結合した(図3 )。更に、E21RはTF−1細胞増殖(図4)又は好中球O2放出(図5)を直接は 刺激しないが、その代わりに双方の機能アッセイ(図4及び5)においてGM−CS Fの刺激作用を抑制した。急性骨髄白血病(AML)を有する患者由来の細胞を利用し て、本発明者はE21Rが用量依存式にGM−CSFによるAML細胞増殖の刺激を中和する ことを見い出した(図6)。これは、E21RがIL−3−媒介増 殖を中和しない点でGM−CSFに特異的であった(図6)。E21Rは慢性骨髄白血病( CML)を有する患者由来の細胞に対してGM−CSFの増殖作用を完全に中和した(図 7)。 E21Rは骨髄性白血病細胞由来のDNAを分解する。DNA分解はGM−CSFのみ又は培 地のみの双方とインキュベーションした細胞において存在しなかった。このデー ターは一のAML症例に由来し、そして20のその他の症例の代表である。CD34/GMR α,CD34/CD38/GMRα及びCD34/CD33/GMRαを発現する正常骨髄(BM)細胞も E21Rによりアポプトシスとなった。CD34+/CD38-/GMRα-集団においては、DNA 分解はなかった。このデーターは一のBM症例に由来し、そして二つのその他の症 例の代表である。キロベース(kb)で表示する既知の分子量のマーカーを示す。 診断においてAML(全てのFABサブタイプ)を有する患者由来の末梢血液細胞をFico ll分離した。Tリンパ球はマウス抗−ヒトCD3モノクローナル抗体とのインキュ ベーション、それに次ぐ磁性ビーズにカップリングしたウサギ抗−マウス抗体(M iltenyi Biotech,Gladbach,Germany)とのインキュベーションにより除去した 。AML集団は>99%の幼若細胞より成る。骨髄先祖細胞は健康ドナーから集め、 そしてCD34+サブセットをフローサイトメトリー(FACStarPLUS,Becton Dickinso n,NJ)によりソーティングした。GMRαを発現する細胞を抗−GMRαモノクローナ ル抗体及び磁性ビーズ手順を利用して単離した。細胞を10%v/vの胎児牛血清 (FCS)、抗生物質、炭酸水素ナトリウム及びL−グルタミンの入ったRPMI1640培 地の中で48h 37℃でインキュベーションした。E.コリ誘導E21R(1μg/ml )又はGM−CSF(0.3ng/ml、Genetics Institute,Cambridge,MA)のいづれかを 培養物に添加した。骨髄細胞を培養するのに用いた培地はG−CSFを含んだ(10n g/ml、Amgen,Thousand Oaks,CA)。ゲル電気泳動の後にDNAを抽出し、そして アガロース分析した。 細胞とGM−CSFのみ又は培地のみとの48hに至るインキュベーションはDNAの分 解を引き起こさなかった。一のAML症例に由来する プロピジウムヨージドによるDNA染色はE21R(1μg/ml)との48hインキュベ ーションがほとんど全ての細胞のアポプトシスを引き起こすことを示した(図10( a))。G0/G1、S及びG2領域は様々な細胞同期段階における細胞であり、 一方半二倍体(subdiploid)Apピークはアポプトシス細胞を示す。アポプトシス 細胞の数を定量するため、プロピジウムヨージドのDNA結合を測定した。まずAML 細胞の約75%がE21Rの存在下で48h目にてアポプトシスとなった。アポプトシス 細胞のこの比率はGM−CSFのレセプターを発現する細胞の数とよく相関した。E21 R(1μg/ml)は21/21のAML症例においてアポプトシスを誘導し(図10b)、 そして14/14のCML症例においてアポプトシスを誘導した。 E21Rのアポプトシス効果が培養条件において存在するGM−CSFの中和に二次的 なものであるか、又はE21Rに対する直接的な効果であるかを調べるため、いくつ かのコントロール実験を行った。第一に、正常骨髄造血細胞はGM−CSFのmRNAを 発現しないことがわかっているが、一部のAML細胞はGM−CSFを産生できる。しか しながら、GM−CSFは21のAML症例のうちの8のみの上清液において検出された。 その他の13症例はその上清液において検出可能なGM−CSFを示さず、そしてRNase 保護アッセイはGM−CSFについてのmRNAの欠如を示した。第二に、培養培地の中 に生物学的に活性なGM−CSFは存在しなかった。無血清培地中のアポプトシス細 胞の莫大な数は図10bに示すものと似た結果を生み出し、そして中和性抗GM−CS Fモノクローナル抗体4D4はAML細胞のアポプトシスを誘導しなかった(図10e) 。最後に、任意のGM−CSFが、ex vivoでin vitro培養物に移されたときにAMLの 細胞に結合するかどうかを調べるため、本発明者は酸溶出の前後で125I−ラベ ル化GM−CSFの細胞表層関連結合を測定した。特異的なGM−CSF結合において差は 認められず、 細胞がレセプター結合GM−CSFをキャリーオーバーしてないことが示唆された。E 21RはGMRαを欠く骨髄細胞のアポプトシスは誘導せず、E21Rが毒性でないことが 示唆された。 E21Rの力価検定は完全アポプトシス効果が1μg/mlで達成されることを示し た(図(d))。100ng/mlのGM−CSF濃度はE21R(1μg/ml)媒介アポプトシスを 効果的に阻害した(図(d))。値は一のAML症例由来の3重測定の平均±SEMである 。 IL−3(10ng/ml、Genetics Institute)ではなく、G−CSF(10ng/ml)を組 合せると、E21Rはほぼ全ての細胞のアポプトシスを誘導した(図(e))。末梢血液 を急性化状態の未処置のCML患者(全てフィラデルフィア染色体陽性)から集め 、そして上記のAML細胞と同じように処理した。アポプトシスは、0.1%v/vの Triton X−100及びプロピジウムヨージド(50mg/ml)を含むバッファー中での 一夜の細胞の三重培養物のインキュベーションの後にDNAに結合するプロピジウ ムヨージドの量の低下として、フローサイトメトリーにより決定した。 実施例7 正常造血細胞と類似して、骨髄白血病細胞はCD34表層マーカーを発現する高度 に増殖性の先祖細胞の小プールに由来する。E21Rの効果がGMRα発現に関連する 一般的な現象か、悪性細胞に限定されるものであるかを調べるため、正常CD34+ 先祖細胞の生存に対するE21Rの効果を研究した。骨髄細胞をフローサイトメトリ ーにより全CD34+,CD34+ CD38+(前駆体)、及びCD34+ CD33+(骨髄前駆)先祖 細胞に分け、そしてアポプトシス画分をE21R処理後に決定した。DNA断片化はCD3 4+/GMRα+,CD34+ CD38+/GMRα+及びCD34+ CD33+/GMRα+サブセットにおいて あったが、非前駆CD34+ CD38-細胞にはなかった(図9)。後者はGMRαを欠く。 プロピジウ ムヨージドのDNA結合の分析はE21RがCD34+ CD38+/GMRα+(図11a,c)、CD34+ /GMRα+、及びCD34+ CD33+/GMRα+集団(図11c)において細胞のアポプトシ スを引き起こし、GM−CSFα鎖を欠く細胞では引き起こさないことを示した。 G−CSFを有する培地中でE21RはCD34+ CD38+/GMRα+前駆先祖細胞のアポプト シスは誘導したが(図11(a))、CD34+ CD38-/GMRα-細胞は誘導しなかった(図11 (b))。G−CSFと、GM−CSF又は幹細胞因子(SCF)のいづれかと組合せると、E21R は48時間後に全てのCD34+/GMRα+サブセットのアポプトシスを引き起したが、I L−3の添加はアポプトシスを阻止した(図11(a,c))。非前駆CD34+ CD38-/GM Rα-細胞はE21R処理の影響を受けなかった(図11(b,c))。値は3症例由来の平 均±SEMである。CD34+/GMRα+前駆先祖細胞によるコロニー形成の研究は、G− CSF、又はG−CSFとGM−CSF、又はG−CSFとSCFのいづれかと組合せたE21Rが事 実上コロニー増殖を消失させ、一方E21RとG−CSF及びIL−3、又はE21RとG−C SF,SCF及びIL−3は前駆細胞のコロニー増殖を阻害しないことが示された(図11 (d))。非前駆CD34+ CD38-/GMRα-サブセットのコロニー増殖はE21Rにより影響 されなかった(図11(d))。データーは(図11(a))においては3症例に由来し、値 は平均±SEMである。 骨髄細胞を集め、そして上記の通りにして処理した。アポプトシスは上記の通 りにプロピジウムヨージドのDNA結合能の低下として測定した。造血性CD34+先祖 細胞のメチルセルロースアッセイにおいてコロニー(>40細胞)を調製し、そし て14日後に評価した。三重測定培養物に本発明者はE21R(1μg/ml)、G−CS F(10ng/ml)、GM−CSF(10ng/ml)及びSCF(10ng/ml、Amgen)の様々な組合せを添 加した。 抗−GMRαモノクローナル抗体によるGMRα陽性細胞の精製により、事実上100 %の細胞がE21Rによりアポプトシスとなった(図10a)。その結果は、E21Rを1 μg/mlの用量、即ち、高GMRα占拠率を確保する濃度で供与したとき、21/21 のAML症例(図10b)及び14/14のCML症例(図10c)で観察された。この濃度は 力価検定実験に基づき、1μg/mlのE21Rが最大のアポプトシスを供した(図10 d)。この効果はGMRαに対するE21R結果に依存し、なぜなら1μg/mlのE21R に対するGM−CSFの力価検定は100ng/mlのGM−CSF濃度がE21Rのアポプトシス効 果を完全に消失させることを示したからである(図10d)。 実施例10 先祖細胞の増殖に対するE21Rの影響をコロニーアッセイで更に調べた。GM−CS F及びSCFを伴う又は伴わないE21RとG−CSFとの様々な組合せはコロニー増殖を 事実上消失させ、一方IL−3の添加はE21Rによるコロニー増殖の阻害を解消し( 図11d)、前駆先祖細胞のE21R誘導アポプトシスと一致した(図11cと11d)。 CD34+ CD38-細胞は非前駆多能先祖細胞であることに注目すべきことが重要であ る。CD34+ CD38+細胞ではなく、前駆先祖細胞(CD34+ CD38+,CD34+ CD33+)のE 21R誘導式アポプトシスは幹細胞移植及び遺伝導入目的のための非前駆先祖細胞 の富化にとって有用であろう。図13は双方のレセプター鎖の膜近位ドメインがア ポプトシスの誘導のために重要であることを示す。 請求の範囲 18.前記HGFがGM−CSFである、請求項17記載の方法。 19.前記HGFの拮抗剤が前記HGFに由来し、前記拮抗剤が前記HGFレセプターの α−鎖に結合することができる、請求項14記載の方法。 20.前記拮抗剤がGM−CSFの誘導体である、請求項19記載の方法。 21.前記GM−CSFの誘導体が、そのアミノ酸位置21位の酸性アミノ酸残基が塩 基性アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基により置換されているものである、請 求項20記載の方法。 22.前記酸性アミノ酸残基がGlu又はAspであり、前記塩基性アミノ酸残基がLy s又はArgであり、そして前記非酸性アミノ酸残基がGluもしくはAsn又はその誘導 体である、請求項21記載の方法。 23.前記HGF拮抗剤がE21R又はE21Kである、請求項22記載の方法。 24.前記HGF拮抗剤がE21Rである、請求項23記載の方法。 25.前記アポプトシスを誘導する細胞が正常及び悪性骨髄細胞である、請求項 14記載の方法。 26.前記骨髄細胞が骨髄性白血病細胞である、請求項25記載の方法。 27.骨髄細胞由来の非前駆先祖細胞を富化するための方法であって、骨髄由来 の細胞集団をHGFレセプターのα−鎖に結合できる有効量の分子と、前記α−鎖 を担持する細胞のアポプトシスを誘導するのに十分な時間及び条件下で接触させ ることを含んで成る、前記方法。 37.前記リーダー配列がアミノ酸配列MFATSSSTGNDGである、請求項36記載の方 法。 【図1】 【図2】 【図3】 【図4】 【図5】 【図7】 【図10】 【図12】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ロペス,エンジェル,フランシスコ オーストラリア国,サウスオーストラリア 5006,ノースアデレイド,スタンリー ストリート 142 (72)発明者 シャノン,マリー,フランセス オーストラリア国,サウスオーストラリア 5152,クラファーズ,ザ クレセント 8 (72)発明者 チェア,キー−チー オーストラリア国,サウスオーストラリア 5159,アバーフォイルパーク,マスグレ イブ アベニュ 10 (72)発明者 セン,キャロル,ルース オーストラリア国,サウスオーストラリア 5139,フォレストレンジ,ステンチフォ ード ロード (72)発明者 バスチラス,スタン オーストラリア国,サウスオーストラリア 5000,アデレイド,ボニソン クロース 21 (72)発明者 ロビンス,アラン オーストラリア国,サウスオーストラリア 5110,ワーテルローコーナー,バーカー ロード ロット 8

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.HGF−特異的α−鎖及びβc鎖を含んで成る造血細胞増殖因子(HGF)ヘテロ ダイマーレセプターを担持する細胞においてアポプトシスを誘導するための方法 であって、前記細胞を有効な量のHGF拮抗剤と、アポプトシスを誘導するのに十 分な時間及び条件下で接触させることを含んで成り、ここで前記HGF拮抗剤は第 一α−ヘリックス内のアミノ酸配列を含んで成り、それにおいて酸性特性を有す る前記HGFの第一α−ヘリックス内の1又は複数個の露出アミノ酸が塩基性アミ ノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基により置換されているものである、前記方法。 2.前記HGFがインターロイキン(IL)である、請求項1記載の方法。 3.前記HGFがIL−2,IL−3,IL−5,IL−6,IL−7,IL−9,IL−10,I L−11,IL−13,IL−14及びIL−15より選ばれる、請求項2記載の方法。 4.前記HGFが顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コ ロニー刺激因子(G−CSF)、エリトロポイエチン(EPO)又はトロンボポイエチン(T PO)である、請求項1記載の方法。 5.前記HGFがGM−CSFである、請求項4記載の方法。 6.前記HGFの拮抗剤が前記HGFに由来し、前記拮抗剤が前記HGFレセプターの α−鎖に結合することができる、請求項1記載の方法。 7.前記拮抗剤がGM−CSFの誘導体である、請求項6記載の方法。 8.前記GM−CSFの誘導体が、そのアミノ酸位置21位の酸性アミノ酸残基が塩 基性アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基により置換 されているものである、請求項7記載の方法。 9.前記酸性アミノ酸残基がGlu又はAspであり、前記塩基性アミノ酸残基がLy s又はArgであり、そして前記非酸性アミノ酸残基がGluもしくはAsn又はその誘導 体である、請求項8記載の方法。 10.前記HGF拮抗剤がE21R又はE21Kである、請求項9記載の方法。 11.前記HGF拮抗剤がE21Rである、請求項10記載の方法。 12.前記アポプトシスを誘導する細胞が正常及び悪性骨髄細胞である、請求項 1記載の方法。 13.前記骨髄細胞が骨髄性白血病細胞である、請求項12記載の方法。 14.ヒト対象者の骨髄性白血病を処置するための方法であって、前記ヒト対象 者に有効な量のHGF拮抗剤を投与することを含んで成り、ここでこの投与は前記 骨髄性白血病の細胞のアポプトシスを誘導するのに十分な時間及び条件下で接触 させるものとし、ここで前記HGF拮抗剤は第一α−ヘリックス内のアミノ酸配列 を含んで成り、それにおいて酸性特性を有する前記HGFの第一α−ヘリックス内 の1又は複数個の露出アミノ酸が塩基性アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基に より置換されているものである、前記方法。 15.前記HGFがインターロイキン(IL)である、請求項14記載の方法。 16.前記HGFがIL−2,IL−3,IL−5,IL−6,IL−7,IL−9,IL−10,I L−11,IL−13,IL−14及びIL−15より選ばれる、請求項15記載の方法。 17.前記HGFが顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コ ロニー刺激因子(G−CSF)、エリトロポイエチン(EPO)又はトロンボポイエチン(T PO)である、請求項14記載の方法。 18.前記HGFがGM−CSFである、請求項17記載の方法。 19.前記HGFの拮抗剤が前記HGFに由来し、前記拮抗剤が前記HGFレセプターの α−鎖に結合することができる、請求項14記載の方法。 20.前記拮抗剤がGM−CSFの誘導体である、請求項20記載の方法。 21.前記GM−CSFの誘導体が、そのアミノ酸位置21位の酸性アミノ酸残基が塩 基性アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基により置換されているものである、請 求項20記載の方法。 22.前記酸性アミノ酸残基がGlu又はAspであり、前記塩基性アミノ酸残基がLy s又はArgであり、そして前記非酸性アミノ酸残基がGluもしくはAsn又はその誘導 体である、請求項21記載の方法。 23.前記HGF拮抗剤がE21R又はE21Kである、請求項22記載の方法。 24.前記HGF拮抗剤がE21Rである、請求項23記載の方法。 25.前記アポプトシスを誘導する細胞が正常及び悪性骨髄細胞である、請求項 14記載の方法。 26.前記骨髄細胞が骨髄性白血病細胞である、請求項25記載の方法。 27.骨髄細胞由来の非前駆先祖細胞を富化するための方法であって、骨髄由来 の細胞集団をHGFレセプターのα−鎖に結合できる有効量の分子と、前記α−鎖 を担持する細胞のアポプトシスを誘導するのに十分な時間及び条件下で接触させ ることを含んで成る、前記方法。 28.前記分子がHGFの第一α−ヘリックス内のアミノ酸配列を有するHGFの誘導 体であり、それにおいて酸性又は酸性様特性を有するHGFの第一α−ヘリックス 内の1又は複数個の露出アミノ酸が塩 基性アミノ酸残基又は非酸性アミノ酸残基により置換されているものである、請 求項27記載の方法。 29.前記分子がGM−CSFの誘導体、インターロイキンG−CSF,EPO又はTPOであ る、請求項28記載の方法。 30.前記分子がGM−CSFである、請求項29記載の方法。 31.前記分子がE21R又はE21Kである、請求項30記載の方法。 32.前記分子がE21Rである、請求項30記載の方法。 33.組換分子を製造するための方法であって、前記組換分子を産生するための ヌクレオチド配列を発現できる遺伝子構築体を細胞の中に導入し、この細胞を前 記ヌクレオチド配列の発現を可能にする条件に委ね、発現された組換分子を封入 体の形態で回収し、そして前記封入体を前記組換分子をほどくのに十分に高いpH の条件下でカオトロピック剤の中で溶解し、このほどけた組換分子を希釈し、そ してそれをリフォルディング条件に委ね、次いでこのリフォルディングした組換 分子を精製することを含んで成る方法。 34.前記カオトロピック剤が尿素である、請求項33記載の方法。 35.前記組換分子がGM−CSF又はその突然変異体である、請求項34記載の方法 。 36.前記ヌクレオチド配列が前記組換分子に融合したリーダー配列を更にコー ドしている、請求項33記載の方法。 37.前記リーダー配列がアミノ酸配列MFATSSSTGNDである、請求項36記載の方 法。
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