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JPH11509565A - 溶融加工性スターチ組成物、その製造方法、およびその組成物の使用 - Google Patents

溶融加工性スターチ組成物、その製造方法、およびその組成物の使用

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JPH11509565A
JPH11509565A JP9505529A JP50552997A JPH11509565A JP H11509565 A JPH11509565 A JP H11509565A JP 9505529 A JP9505529 A JP 9505529A JP 50552997 A JP50552997 A JP 50552997A JP H11509565 A JPH11509565 A JP H11509565A
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starch
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JP9505529A
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ハッポネン,ハッリ
ペルトネン,ソイリ
シエヴィ−コルテ,ミカ
テルメレ,ペルッティ
ヴオレンペー,ヤニ
Original Assignee
ヴァルティオン・テクニッリネン・トゥトキムスケスクス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生分解性スターチ組成物、その製造方法、その組成物の使用、ならびに、生分解条件下において、スターチ誘導体から製造される中間製品および/またはそれから製造される製品の崩壊速度を増加させる方法に関する。本発明によれば、組成物は、5〜99重量%の可塑化スターチ誘導体、および1〜95重量%の生分解性繊維状物質を含有する。組成物のミクロ構造は、不連続であり、スターチ誘導体を含有する相、ならびに繊維状物質および任意の孔を含有する相によって形成され、その衝撃強さが、可塑化スターチ誘導体の対応する値よりも少なくとも10%高い。組成物は、0.01〜30重量%の生分解性ポリエステル、例えば、ポリラクチド、ポリカプロラクトン、またはセルロースエステルをさらに含有してもよい。本発明によれば、生分解性スターチ組成物が、グリセロールを用いてスターチをエステル化することによって製造されて、スターチアセテートおよび酢酸を含有する混合物が形成され、次に、該混合物が生分解性繊維状物質とブレンドされて、不連続ミクロ構造を有する組成物が製造される。本発明は、組成物成分の相対量および質を変化させることによって調節することができる良好な耐水性および機械的特性を有する溶融加工性組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 溶融加工性スターチ組成物、その製造方法、およびその組成物の使用 本発明は、請求項1によるメルト加工可能なスターチ(デンプン)組成物に関 する。そのような組成物は堆肥(compost)中で砕ける。 本発明は、堆肥中で砕けるスターチ組成物の製造方法にも関する。該方法によ れば、天然スターチをエステル化して、可塑化スターチ誘導体を製造する。 環境への関心および緑化概念によって、再生資源(renewable resources)に 基づく製品に関する新たな市場が形成されつつある。例えば、再利用、再使用、 堆肥化(compostability)、生分解性、および環境への非ストレス性(nonstres sability)が現在の必要条件となっている包装、衛生、および接着剤の工業部門 において、このような傾向が見られる。石油化学的に誘導された製品を、精製さ れた生重合体で置き換える傾向も高まっている。 天然ポリマー、特にスターチの熱可塑化が、多数の特許および特許出願に記載 されており(例えば、GB2190093A、US4673438,EP282 451A3、EP0298920A3、EP0304401A2、EP0326 517A1)、それらは、一般に、水、グリセロール、エチレングリコール、お よびそれらのオリゴマーのような可塑剤、ならびに他の助剤の存在下に、溶融加 工によって、スターチの粒状構造を開くことを開示している。そのようにして得 られる製品が、熱可塑性および生分解性であるとしても、それらの耐水性は低く 、それらの用途を大きく制限する。この種の熱可塑性スターチ製品は、空気中の 湿度が高い場合に、水を吸収する傾向があり、それらの機械的特性を変化させる 。それと反対に、湿分が低い場合には、製品の中に含まれる水が蒸発して、製品 がより脆くなる。 例えば、EP0404723A2、EP0409788A3、EP04047 27A3、EP0404728A3、EP0408501A3、EP04085 02A3、EP0409782A3、EP0409781A3、FI90266 2、WO92/19680、FI921264、およびEP0519367A1 に開示されているように、スターチを合成ポリマーとブレンドすることによって 、熱可塑性スターチの特性(耐水性、機械的特性)を向上させる試みがなされて いる。使用される合成ポリマーが親水性であることが多く、それらが機械的特性 を向上させるとしても、製品の耐水性は低いままである。前記特許出願は、石油 化学原料から製造される従来の熱可塑性ポリマー、ポリオレフィン、およびポリ エステルとブレンドすることによる、熱可塑性スターチの耐水性の向上を開示し ている。そのようにして得られるブレンドおよび混合物は不均質相(heterophas ic)であり、増加した量の非崩壊性成分によって、それらの生分解性が低下する 。 下記特許出願および文献:WO92/19680、EP0530987A1、 EP0535994A1、Koenig,M.F.およびHuang,S.J.,Biodegradable Polyme rs/Starch Blends,Composites and Coatings,Polymer Materials Science Engin eering 67(1992)s.290-291に記載されているように、スターチが、合成非崩壊性 ポリマー(例えば、ポリ(カプロラクトン)、ポリラクチド)に加えて、生分解 性合成ポリマーと混合された。スターチは混合物の生分解性を高めたが、ブレン ドの機械的特性を本質的に減少させた。 米国特許第5280055号および第5288318号に開示されているよう に、天然ポリマー誘導体と、スターチ/熱可塑化スターチとの既知の混合物は、 セルロースエステル(アセテート、プロピオネート、およびブチレート、ならび にそれらの混合エステル)を基礎とするブレンドである。両特許において、スタ ーチが本質的に改質されていない。米国特許第5288318号は、所定の分子 量(28000〜62000ドルトン)、粘度(3〜44s)およびアセチル含 有量(34〜42%)を有するセルロースアセテート、ならびに一部が粒状の場 合もある未改質スターチ、から製造されるブレンドおよび射出成形品を開示して いる。ブレンド中のセルロースアセテートの含有量は、30〜70%であり、ス ターチは10〜60%、および可塑剤は5〜35%である。セルロースアセテー トの一部を、古紙、全粒小麦粉(whole grain flour)またはスターチから製造 されるアセテートで置き換えることができる。セルロースアセテートは、親水性 、 未改質スターチの耐水性を向上させる。米国特許第5280055号においては 、スターチアセテートが相溶剤として使用されて、熱可塑性スターチとセルロー スエステルとのブレンディングを向上させる。セルロースエステルは、熱可塑性 スターチの耐水性を向上させるが、セルロースアセテートブチレート混合物中の スターチの含有量が増加するにつれて(20%-->70%)、機械的特性は減少す る(引っ張り強さ25-->約2N/mm2)。 前記研究の大部分において、スターチ成分は、天然スターチであるかまたは、 水および他の親水性可塑剤の存在下に可塑化し得る、または粒状形態で使用し得 るように改質されたスターチである。より疎水性の混合物が、ブレンディング成 分中に試みられた。 下記特許または公開特許は、スターチ誘導体およびそれから製造される組成物 に関する。一般に、改質剤(modificates)は、アミロースの豊富な特定のスタ ーチから製造された。石油化学製品を基礎とする合成ポリマーが、特性を制御す るために使用された。 米国特許公開第3553196号およびEP特許出願第0546538A1号 は、アミロースの豊富なスターチから製造され、低い置換度を有する水溶性カス チングフィルム形態のスターチアセテートの製造を開示している。その物質の使 用はその水溶性によって限定される。 国際出願第WO92/16583号においては、スターチ誘導体、エステルま たはエーテル、少量の可塑剤(水)、およびアルケノールホモ−またはコポリマ ー(ポリ(ビニルアルコール))の溶融加工によって製造される生分解性組成物 が開示されている。混合物中のアルケノールポリマーの量は、スターチ100部 に対して10〜200部である。この物質は、射出成形によるキャンドルカバー 、および包装用途のための発泡製品を、製造するのに使用されている。最も適し ているスターチ誘導体の置換度は、アセテートに関して、>0.8、好ましくは 0.8〜1.5である。混合物の機械的特性に関しては、情報が何ら開示されてい ない。組成物中に使用されているアルケノールポリマーは、石油化学製品を基礎 としており、再生資源を基礎としていない。その生分解性は疑問である。 熱可塑性スターチ生成物も、スターチアセテートを適切な可塑剤で可塑化する ことによって製造されている。特許出願第WO92/19675号は、アミロー ス豊富なスターチから製造されるスターチアシル誘導体、特にアセテート、およ び、クエン酸エチレンエステル、グリセロールアセテート、および乳酸エステル のような生分解性可塑剤を用いるそれらのゲル化を開示している。この生成物は 、耐湿性、熱可塑性、環境友好性、半透明、およびキャスチングフィルムに加工 性であるものとして記載されている。しかし、アミロースの豊富な生成物を用い た場合にのみ、良好な結果が得られ、このことは原料として好適なスターチの選 択の幅を狭める。 特許出願第WO93/20110号から、熱および圧力によって、寸法安定性 の高い製品に加工することができる崩壊性ポリマー組成物が既知である。アミロ ース豊富な(最少50%)スターチからエステル化され、少なくとも1.5の置 換度を有し、2,000g/mol未満、好ましくは100〜1,000g/molの分子 量を有する軟化剤(シトレート、グリセルエステル、フタレート、ホスフェート 、スクシネートなど)で可塑化されているスターチを、この組成物は含んで成る 。 充填剤としての天然ポリマー、主に、グリコール酸のコ−またはホモポリマー 、を含有する、繊維強化生分解性物質がEP出願第0533314号に開示され ている。この出願は、充填剤が、生分解性ポリマーの物理的および熱的特性を向 上させることを記載している。スターチに関する記載は、該出願中に見い出すこ とができない。 生分解性天然ポリマー組成物が、EP出願公開第0393825号、および米 国特許公開第5306550号にも開示されている。これらの特許公開は、セル ロースファイバー、キトサン、およびゲル化スターチまたは熱可塑剤から成る、 吸水性(water adsorbent)、生分解性ポリマー組成物を開示している。この組 成物はフィルムに加工することができる。製品は、水溶性であることを特徴とし 、水溶液または分散液から製造される。水が蒸発するときに、フィルムの所望の 形態を得ることができる。 技術の現状を要約すると、既知の方法は、低コストの再生可能な原料のみから 成り、または少なくとも実質的にそれらから成り、容易生分解性であり、スター チを基礎とし、良好な機械的特性を有する溶融加工可能な組成物を、結果として 与えていないと、結論付けることができる。 本発明の目的は、先行技術に関わる問題を取り除き、全く新規な、溶融加工性 の、堆肥化可能な、優れた強さ特性を有する、スターチ組成物を提供することで ある。スターチ組成物の新規な製造方法、およびスターチを基礎とする組成物の 生分解性を高める方法を提供することも、本発明の目的である。 本発明は、可塑化スターチ誘導体および生分解性ファイバー剤を含有し、不連 続ミクロ構造を有する組成物を形成するという考えに基づいている。組成物は一 般に、スターチ誘導体相を形成する約5〜約99重量%の可塑化スターチ誘導体 を含有し、ファイバー剤相を形成する約1〜約95重量%のファイバー剤を含有 している。後者は、スターチ成分の不連続界面に寄与し、組成物の加水分解を高 める。 そのような組成物は、可塑化スターチ誘導体に対応する値よりも、少なくとも 10%高い衝撃強さを特徴とする。それと同時に、組成物は、生物環境において 、例えば、土壌に生息する微生物と接触するときに、非常に速く分解する。 特に、本発明の組成物は、請求項1の特徴記載部分に示されることを特徴とす る。 厚紙(boards)およびフィルムのようなポリマー製品を、ポリマー技術におい てそれ自体既知の方法を用いて、新規組成物から製造することができる。本発明 の組成物の使用は、請求項27〜34に記載されていることを特徴とする。 さらに、本発明は、堆肥化できるスターチ組成物の新規製造方法を提供する。 この方法は、グリセロールのようなOH基を含有する可塑剤と共にアセチル化剤 を用いてスターチをエステル化して、スターチアセテート、アセチル化可塑剤、 例えば酢酸グリセロールエステルを含有する混合物を形成することを特徴とする 。 スターチ、エステル化剤、およびグリセロールのような可塑剤に加えて、セル ロースパルプを、エステル化された混合物に要すれば加えることができる。この 場合、反応が、スターチエステルおよび酢酸グリセロールエステルに加えて、セ ルロースエステルを含有する、可塑化されたブレンドを結果として生じる。 より正確には、本発明の方法は、請求31および36の特徴記載部分にそれぞ れ示されていることを特徴とする。 本発明は、堆肥のような生分解環境において、スターチ誘導体の中間生成物お よび/または生成物が、砕ける(crumbling)のを向上させる方法をも提供する。 この方法は、遅くとも中間生成物または生成物の製造の間に、生分解性ファイバ ーを材料に混合することによって、吸水性(water adsorption)を高める不連続 界面を、材料の内部構造に導入することを特徴とする。 スターチ誘導体から製造される生成物が砕けるのを向上させる方法は、請求項 39の特徴記載部分に示されていることを特徴とする。 実質的な利益が本発明によって得られる。本発明のスターチ組成物の原料は主 に、再生資源を基礎としており、それらは生分解性/堆肥化可能性である。スタ ーチ成分は、どのような天然スターチからでも誘導でき、アミロース豊富なスタ ーチである必要はない。組成物は、通常のプラスチック加工条件を用いて、溶融 加工することができる。それは、組成物の成分の割合および量を変化させること によって制御することができる良好な機械的特性および耐水性を有する。本発明 の組成物の衝撃強さの値は、ファイバー剤を含まない物質と比較して、少なくと も10%、好ましくは50%、最も好ましくは100%以上のより高い値である 。 この物質は、移行試験によって食物包装の必要条件をも満たし、射出成形、フ ィルム、深絞り成形、ならびに紙および厚紙被覆に適用できる。 本発明のより詳細な説明を、適用例と共に下記に記載する。 本発明の好ましい実施態様によれば、組成物が約30〜95重量%の可塑化ス ターチ誘導体、および5〜70重量%の生分解性ファイバー剤を含有する。組成 物が50重量%またはそれ以上の可塑化スターチ誘導体を含有する場合、これが 組成物の連続相を形成し、その中でファイバー剤相が不連続相を形成し、組成物 の生分解性を向上させる。 「可塑化スターチ成分」とは、天然スターチから製造することができ、中温に おいて、一般に室温〜200℃の温度において、成形することができる製品を意 味する。スターチ成分は可塑剤を導入することによって可塑化することができ、 可塑剤の存在下にスターチ成分が一般に溶解および膨張する、またはスターチ成 分に化学的に結合している基の可塑化効果の結果として可塑化が起こる。前者の 方法は、外部可塑化と呼ぶことができ、例えばスターチエステルの場合に、適用 することができる。後者の方法は、内部可塑化と呼ぶことができ、例えばスター チのヒドロキシアルキル誘導体の場合に、使用することができる。前記のような 可塑化スターチ誘導体の量(組成物に対して5〜99重量%)は、そのような量 が使用されるならば、スターチ成分および可塑剤の量の両方を含む。 可塑化天然スターチおよび天然ファイバーを含有する組成物は、国際出願第W O95/04106号から既知である。しかし、本発明に関して、スターチ成分 として、天然スターチの代わりにスターチ誘導体を使用することによって、顕著 に高い衝撃強さを有し、天然スターチから製造される組成物よりも3倍も高い耐 水性を示す組成物が得られることが見い出された。それらの優れた機械的特性に もかかわらず、本発明の組成物は堆肥化が可能である。 下記においてスターチ成分とも呼ばれる、本発明の組成物の可塑化スターチ誘 導体は、アミロース濃度0〜100%、およびアミロペクチン濃度100〜0% を有するどの天然スターチを基礎とすることもできる。従って、スターチ成分は 、大麦、芋、小麦、オート麦、マメ(エンドウ)、トウモロコシ、タピオカ、サ ゴ、稲、および類似の球根または穀類植物から誘導することができる。酸化、加 水分解、架橋、カチオン化、グラフト、エーテル化、またはエステル化によって 前記天然スターチから製造されるスターチ誘導体を基礎とすることもできる。 スターチおよび1種または数種の脂肪族C2-24カルボン酸によって形成される エステルから誘導されるスターチを基礎とする成分を使用するのが好ましいこと が見い出された。次に、この種のエステルのカルボン酸成分は、酢酸、プロピオ ン酸、または酪酸、あるいはそれらの混合物のような、低級アルカン酸から誘導 することができる。しかし、カルボン酸成分は、天然の飽和または不飽和脂肪酸 から誘導することもできる。パルミチン酸、ステアリン酸、およびそれらの混合 物が、脂肪酸の例である。エステルは、長鎖および短鎖カルボン酸成分の両方を 含んで成ることもできる。アセテートおよびステアレートの混合エステルは、後 者のエステルの例である。 スターチの脂肪酸エステルの製造は、例えば、Wolff,I.A.,Olds,D.W.およびHi lbert.G.E.,The Acylation of Corn Starch,Amylose and Amylopectin,J.Amer.C hem.Soc.73(1952)346-349、または、Gros,A.T.およびFeuge,R.O.,Properties of Fatty Acid Esters of Amylose,J.Amer.Oil Chemists's Soc.39(1962)19-24の 文献に記載のように行うことができる。 スターチアセテートは、触媒の存在下に、スターチと無水酢酸とを反応させる ことによって、製造することができる。使用される触媒は、例えば50%水酸化 ナトリウムを含んで成る。当分野で既知のアセテートの他の製造方法は、スター チアセテートの製造に適している。無水酢酸の量、触媒として使用されるアルカ リの量、および反応時間を変化させることによって、種々の置換度を有するスタ ーチアセテートを製造することができる。大麦スターチは例において使用される 典型的スターチであり、同様の方法が、他のスターチ(他の天然スターチ、加水 分解スターチ、酸化スターチ、エステル化スターチなど)にも適している。 好ましいスターチ成分は、置換度0.5〜3、好ましくは1.0〜3、特に1. 3〜3を有するエステル化スターチであり、好ましくは、スターチアセテートで ある。 本発明の他の重要なスターチ成分は、スターチおよびヒドロキシアルキル基に よって形成されるエーテルによって代表され、それのヒドロキシアルキル成分は 、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドから誘導されるのが好ましい。そ のようなエーテル化スターチの分子置換は、約0.05〜6、好ましくは0.1〜 3、特に0.3〜2である。 前記のように、スターチ成分は、それを既知の軟化剤、即ち可塑剤、とブレン ドすることによって可塑化することができる。従って、本発明の組成物は、好ま しい適用によれば特に、0.01〜50重量%、好ましくは約1〜30重量%の 可塑剤を含有する。どのような既知の可塑剤でも使用することができ、例えば、 水、酢酸グリセロールエステル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー ル、クエン酸アルキルエステル、およびそれらの混合物を使用することができる 。 組成物のスターチ成分として、スターチのヒドロキシアルキルエステルを使用 する場合、このスターチ成分自体が充分に容易に成形されるので(内部可塑化) 、可塑剤を組成物に添加することは必ずしも必要ではない。 本発明の組成物に、生分解性ポリエステルを、さらに含有させることができる 。これらは、組成物の強さ特性および疎水性をさらに向上させる。ポリラクチド (polylactide)、ポリカプロラクトン、およびセルロースを基礎とするエステ ル誘導体が、好ましいポリエステルの例である。組成物は、そのような誘導体を 特に、0.01〜30重量%、好ましくは約5〜30重量%で含有する。セルロ ースアセテート、セルロースプロピオネート、またはセルロースブチレート、ま たはそれらの混合物、あるいはそれらの混合エステルが、セルロース誘導体の特 定の例である。 ポリエステルに加えて、生分解性ポリ(エステルウレタン)を組成物に添加す ることができる。これらの例としては、ジイソシアネート化合物によって互いに 結合しているヒドロキシ酸を基礎とするポリエステル、およびジイソシアネート 化合物によってポリエステル(例えば、ヒドロキシ酸を基礎とするポリエステル )がグラフトされているスターチポリマーが挙げられる。そのような化合物は良 好な強さ特性を有し、それらを含有することによって本発明の組成物の同じ特性 を向上させることができる。 本発明の組成物は、材料を強化し、水の吸収を向上させる不連続界面を与える 繊維状物質を、1〜95重量%、好ましくは約5〜45重量%で含んで成る。繊 維状物質またはファイバー剤は、どこかの段階、しかし、遅くとも中間製品また は製品の製造の間に、材料の残りに添加される。有機ファイバー、無機ファイバ ー、およびそれらの混合物は、本発明に適用できる生分解性ファイバーの例であ る。ファイバー剤は、乳酸を基礎とするポリマーのファイバー(例えば、ポリラ クチドファイバー)、セルロースパルプ(例えば、パインパルプ)、穀類セルロ ースファイバー(例えば、大麦樹皮パルプ)、穀類ペントサン(例えば、大麦樹 皮ペントサン)、コットンファイバー、マニラアサファイバー、サイザルファイ バー、ラミーファイバー、フラックスファイバー、ジュートファイバー、または 生分解性ガラスファイバーを含んで成るのが好ましい。有機ファイバー物質の中 で、セルロースファイバーが、衝撃強さの値を約10〜100%向上させ(非圧 縮組成物との比較)、他の植物を基礎とするファイバーは、約50〜150%、 およびヒドロキシ酸ポリマーファイバーは約200〜600%向上させる。生分 解性ガラスファイバーを含有する組成物は、約200〜300%向上した衝撃強 さを示す。 好ましい組成物を下記に示す。 40〜90重量%スターチアセテート、 5〜30重量%セルロースパルプ、および、 要すれば1〜30重量%のセルロースアセテート、 を含んでなる組成物。 40〜95重量%ヒドロキシプロピルスターチ、 5〜30重量%セルロースパルプ、 0〜30重量%可塑剤、および、 要すれば1〜30重量%のセルロースアセテート、 を含んでなる組成物。 本発明の組成物は、組成物の成分、即ち、スターチを基礎とする成分、随意の セルロース誘導体、およびファイバー剤を互いに混合することによって、それ自 体既知の方法によって製造することができる。スターチ成分および随意のセルロ ース誘導体を、初めに溶融させるのが好ましい。 スターチアセテートを基礎とする組成物の製造のために設計された本発明の新 規方法においては、スターチを可塑剤でエステル化することによって組成物が製 造される。随意に、化学的または機械的セルロースパルプのような、適切なエス テル化可能なセルロース物質を、反応ブレンドに加えて、可塑化スターチアセテ ートとセルロースアセテートとの混合物を製造することもできる。エステル化剤 として、例えば、無水酢酸を使用することができ、可塑剤として、グリセロール または酢酸グリセロールエステルのような前記のどの物質でも使用することがで きる。次に、組成物を生分解性ファイバー剤と混合して、不連続ミクロ構造を有 する組成物を得ることができる。 スターチ誘導体の重量の割合が0.5を越えるとき、本発明は、スターチアセ テートが連続相を形成する組成物を提供する。 本発明のスターチ組成物は、可塑性であり溶融加工が可能である。一般に、溶 融ポリマーの粘度は、細管レオメーターを用いて、140〜200℃の温度およ び200 1/sの剪断速度で測定した場合に、10〜5,000Pa・sであり、好 ましくは50〜2,000Pa・sである。本発明のスターチ組成物は、例えば溶融 ブレンディングによって、他のポリマーと混合して、ポリマー混合物を製造する ことができる。それ自体既知である可塑剤および充填剤をさらに、混合物に加え ることができる。適切な充填剤は、スターチおよび改質スターチ成分である。 半製品および最終製品を、本発明の組成物から製造することができる。この製 品は、中実であるかまたは、少なくとも部分的に中空であることができる。フィ ルムおよび厚紙は、製品の例である。しかし、組成物を、紙または板紙の皮膜と して使用することもできる。射出成形によって試験体を製造するために、ならび に圧縮成形、熱成形、および吹き込み成形によって、パケージ、バッグ、サック およびボトルのような製品を製造するために、それらを使用することができる。 歯磨き用マグ、花瓶、およびカクテルスチックが特定の用途の例である。 本発明の組成物は優れた生分解特性を有し、特に、本発明は、スターチ誘導体 を基礎とする製品を粉砕するのを速くすることができる。この現象は、下記に、 より詳細に試験される。 スターチ誘導体ポリマーの生分解は、原則として3段階で起こることが既知で ある:強度を減少させる段階、粉砕する段階、および自然の循環に戻す段階。 そのままか、または予め圧潰された製品(以後「試験体」(specimens))が 、生分解条件に曝される(例えば、堆肥化される、土に埋められる、または水中 に沈められる)第一段階においては、製品が水を吸収し始め、種々の微生物(例 えば、バクテリア、イースト、カビなど)がそれらの表面に付着し始める。 吸 収された水および微生物の影響下に、製品の強度が弱くなり始める。試験体は、 そ れらの強度がゼロになるまで、および/または、微生物がそれらの生命機能によ って試験体を充分に腐蝕させるまで、それらの均質形態を保持する。裂け目の形 成および粉砕によって、試験体が崩壊し始めると共に、強度を減少させる段階が 終わる。 粉砕段階においては、裂け目、空洞、および増加する腐蝕が、試験体中に形成 し始め、その強度を奪い、この後に、試験体が粉砕し始めて粒子になる。このこ とは堆肥化にとって、好ましく、重要である。特に、堆肥化に関しては、堆肥中 に混合された後に、試験体ができる限り速く小さい片(最大粒子寸法(直径)約 5mmを有する)に粉砕するのが好ましい。同様に、土に埋められた、または水中 に沈められた試験体が、該環境に入った後に、できる限り速く粉砕するのが好ま しい。 粉砕した物質が、生分解の第三段階、即ち、自然の循環に戻る段階に入るので 、急速な粉砕が好ましい。 自然循環に戻る段階においては、粉砕した試験体の小片(粒子)が、堆肥の一 部、土壌腐蝕質、水中に浮遊する粒子、または底部堆積物になる。粒子が生物学 的に、環境に適合性であるならば(即ち、それらがさらに分解するときに毒性成 分を放出しない)、試験体は、小部分に粉砕したときに、自然循環に戻ったと見 なすことができる。粉砕は、物質の面を劇的に増加させるので、粉砕後に微生物 の分解効果が顕著に増加し、それによって、微生物が餌とする粒子から低分子分 解生成物が分解する(dissolve)と同時に、粉砕がより小さい粒子へと広がって いく。非常に小さい粒子の部分(一般に、直径10μm未満)を微生物中に移し て、そこで代謝させることもできる。最も好ましい結果は、自然から誘導された 粒子が天然腐蝕土中でまた分解するのと同様に、原物質が全て、種々の粒状分解 生成物が所定の速度でさらに分解される自然循環に戻ることである。 ゆっくり粉砕する試験体は、堆肥の取り扱いおよび機能を遅くすることができ るので、試験体の粉砕は、堆肥化にとって特に重要である。このことは、堆肥化 可能な物質が、できる限り速く粉砕することを必要とする堆肥業者にとっては、 特に重要である。スターチ誘導体は疎水性であり、そのために、それらは比較的 ゆっくり水を吸収する。微生物の表面腐蝕効果も、これらの誘導体に関しては、 例えば熱可塑性スターチに関するよりも、よりゆっくりである。従って、堆肥化 のような生分解環境においては、製造される製品の粉砕を速くすることが要請さ れている。 遅くとも中間製品(半製品)または製品の製造の間に、生分解性ファイバーを 材料に混合して、水の吸収を高める不連続界面を与えることによって、製造され た製品の粉砕が、生分解環境において、顕著に向上し得ることが、本発明におい て意外にも見い出された。 特定の形式または機構に限定されずに、スターチ誘導体製品の粉砕を速くする ことに対する生分解性ファイバーの効果は、ファイバーが、物質の内部構造に不 連続界面を与え、それに沿って水の吸収がより容易に、より急速に起こるという 事実に基づくと考えることができる。ファイバーおよびそれらを取り囲む物質の 界面が、製品の外側の湿気が物質中に拡散できるようにするチャンネルとして機 能する。物質中に吸収された水が、物質を膨張させ、ファイバーおよびそれを取 り囲む物質を、相互に離れさせる。これらの変化の結果として、物質の強度が、 ファイバーを含まない物質の強度よりも速く弱くなる。物質の膨張、ファイバー −ポリマー界面が弱くなること、および物質の強度の減少が、結果として、裂け 目の形成を生じ、物質の粉砕が、ファイバーを含まない対応する物質の粉砕より も速く進む。生分解性製品を含有する製品は、ファイバーを含まない製品よりも 速く、粉砕し、堆肥、土壌、または水の中の自然循環に戻るので、この事実は、 実際上、非常に重量である。 下記の実施例は、本発明をより詳細に説明するものである。実施例に示されて いるスターチアセテートの置換度は、Wurzburg(Wurzburg,O.B.,Acetylation,In :Methods in Carbohydrate Chemistry,Vol.IV,R.L.Whistler(Ed.),Academic Pre ss,New York and Longon,1964,p.288)によって求められる。分子量は、Alko Gr oup Ltd.の研究所において、Equipment HP-1090、カスケード中2カラム(Water s,Ultra Hydrogel 2000)、溶媒50nM NaOH、温度40℃、デキストラン 標準、検出器RIおよび粘度検出器により、GPC−分析に基づいて求 められる。実施例1 スターチアセテートの製造 種々の置換度および分子量を有するスターチアセテートを、下記表に示される 試薬量を用いて製造した。 a、bおよびcは、異なる分子量の大麦スターチ品質である(表2)。 スターチまたは大麦粉、および無水酢酸を、反応器に装填し、攪拌した。混合 物の温度を60℃に上げ、50%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加した。添 加の間に、反応混合物の温度を約40℃〜60℃上げた。NaOHの添加後、表 に示されている時間で、反応混合物の温度を125℃に上げた。反応後、混合物 を冷却し、激しい攪拌下に、約5倍の量の水を加えることによって沈殿させた。 沈殿物を濾過し、洗浄水のpHが>5になるまで、水洗した。沈殿物を噴霧乾燥 した。 アセテート製造に使用されたスターチの、分子量間の相対差を、ブラベンダー 粘度測定によって特徴付けた。測定は、ブラベンダー−ビスコアミログラフィー (viscoamylography)を用いて行った。この器具は、プログラムを組み込まれた 熱サイクルの間の、スターチスラリーの粘度増加を平衡させるのに必要な運動量 を測定する。この方法は、スターチ産業において、種々のスターチのゲル化およ び形成されたペースト(pasta)の特性を示すために、広く使用されている。分 子量の減少は、粘度の低下を示す。 結果を下記の表2に示す。 1 ブラベンダー粘度測定条件: − 水性スラリーのスターチ含有量: 12%。 − 加熱サイクル: 初期温度30℃、1.5℃/分の速度で90℃に温度上 昇、90℃で15分間維持、1.5℃/分の速度で55℃に温度下降、55℃で1 0分間維持。 − 回転速度: 75 1/分 − 測定領域: 700cmg − 略語: B1=最大粘度における運動量 C =温度が95℃に達したときの運動量 D =冷却サイクルの開始時における運動量 E =温度が55℃に達したときの運動量 F =測定の終了時における運動量 BU=ブラベンダー単位実施例2 可塑化スターチアセテートの製造 可塑化スターチアセテートを下記の試薬から製造した。 * 天然大麦スターチ、Primalco,Nurmijarviによって製造。 **熱可塑性スターチアセテートは、低い置換度(DS)を有するスターチアセテ ートであり、水およびグリセロールを用いて(水60g、グリセロール60g、 および100gのスターチアセテートDS 0.3)140℃で14分間で溶融攪 拌することによって可塑化され、それによって、ほとんど全ての水が蒸発した。 熱可塑性スターチは、約40%のグリセロールを含有する。 スターチ、グリセロール、および無水酢酸を、攪拌下に反応器に装填した。( 熱可塑性スターチは既に、所望量のグリセロールを含有していた。)ブレンドの 温度を45℃に上げ、50%NaOH水溶液を徐々に添加した。水酸化ナトリウ ムを添加した後、反応混合物の温度を5時間で125℃に上昇させた。反応の間 に形成された水(および蒸留している場合もある酢酸)を水分離器で集めた。酢 酸グリセロールエステルが蒸留しないように注意しながら、反応しなかった酢酸 および無水酢酸を、僅かな真空下に、反応混合物から蒸留した。蒸留物の温度は 38℃〜42℃であり、圧力は80〜100mmHgであった。蒸留後、酢酸の残り を窒素ストリッピングによって除去した。 このようにして製造した熱可塑性スターチのアセチル含有量は、2a:30% 、および2b:38%であった。実施例3 セルローススターチアセテートの製造 下記表4に示される試薬の量を用いる、セルロースおよびスターチの3種の改 質。 試験1 スターチおよび無水酢酸を、モーター攪拌器、還流器、滴下漏斗、および温度 計を取り付けたレトルトに装填した。攪拌を開始し、混合物の温度を45℃に上 げた。50%水酸化ナトリウム水溶液を、注意深く混合物に注いだ。反応混合物 の温度を、添加の間に、約40℃〜60℃上昇させた。NaOHを全て添加した 後、反応混合物の温度を5時間で125℃に上げた。反応後、混合物を冷却し、 パルプスラリーから沈殿させた。スラリーにし、水5リットル中でUltra Turrax を用いて均質化することによって、パルプシートからカットした40g乾燥セル ロースチャフ(chaff)から、パルプスラリーを製造した。沈殿物を濾過し、p Hが>5になるまで多量の水で洗浄した。沈殿物を室温で乾燥した。 試験2 反応を、試験1に記載の方法によって行った。5時間の反応時間後、パルプシ ートからカットした乾燥セルロースチャフ40gを、反応混合物に添加し、均質 化のために10分間静置した。混合物を水から沈殿させ、沈殿物を濾過し、多量 の水で洗浄し、室温で自然乾燥した。 試験3 スターチ、無水酢酸、およびパルプシートからカットした乾燥セルロースチャ フ40gを、試験1に記載した反応器に装填した。スターチおよびセルロースを 、 125℃で5時間で反応させた。反応後、混合物を水から沈殿し、濾過し、多量 の水で洗浄し、自然乾燥した。 試験1、2および3で得た製品の分析を、表5に示す。 実施例4 スターチアセテートセルロースファイバー組成物の製造 下記のものを含んで成る組成物(組成物A)を製造した: 置換度2.84を有する、酵素加水分解スターチアセテート70重量%、およ び 商品名Priacetin 1580(Unichema International)として製造されているグリ セロールトリアセテート30重量%。 混合物を可塑化し、Brabender Plasti-Corder(登録商標) PL2000 W350E計量 ミキサーで混合した。下記の条件下で、混合工程を実施した。 温度: 160℃/160℃(2ゾーン) ブレード速度: 52rpm 混合時間: 10分 このようにして混合した組成物を次に、SP2-ピストン射出成形機によって加工 して、シャルピー衝撃強さ試験に適する試験体にした。成形温度は160℃であ った。 衝撃強さを、国際標準SES-ISO 179によって求めた。試験体は、ISO 179/2D( 非ノッチ付き)の種類であった。試験の前に、試験体を密封プラスチッグバッグ に保存した。このようにして得た試験体の衝撃強さは、2.8kJ/m2であった。 下記のものから成る組成物(組成物B)を製造した: 置換度2.84を有する(組成物Aと同様)、酵素加水分解スターチアセテー ト60重量%、 パインセルロースファイバー10重量%、 商品名Priacetin 1580(Unichema International)として製造されているグリ セロールトリアセテート30重量%(組成物Aと同様)。 組成物Aと同様の、加工条件および衝撃強さ試験法を用いた。試験体の衝撃強 さは4.1kJ/m2であった。 比例衝撃強さを下記のように求めた。 相対強さ=組成物Bの強さ/組成物Aの強さ=4.1kJ/m2/ 2.8kJ/m2=1.5 組成物の衝撃強さは、セルロースファイバーの量を増加することによって向上 させることができた(表6に示す)。 比較例 WO95/04106の実施例1の混合物を製造し、前記実施例4によって試 験した。混合物は下記の物質を含んで成った: スターチ11.5kg(このうち35重量%は可塑剤であるソルビトールであった )、 ラミー(または随意にサイザル)840g(ファイバー長さ0.5mm)、およ び ステアリン酸200g。 スターチ/ラミー/ステアリン酸の比は、91.7/6.7/1.6であった。対応す る混合物も、グリセロールトリアセテートで可塑化されたスターチアセテート( DS 2.8)から製造した。サイザルをファイバーに使用し、ファイバー長さは 3〜4mmであった。 このようにして得た組成物の相対衝撃強さ値を、表7に示す。 実施例5 種々の生分解性ファイバーを含んで成る組成物 スターチを基礎とする組成物を、種々の生分解性ファイバー物質を用いて、実 施例4(組成物B)と同様に製造した。加工条件および試験方法は、実施例4と 同様であった。 下記の物質を含んで成る組成物を製造した: 55重量%スターチセテート(DS 2.84)、 30重量%グリセロールトリアセテート、および 15重量%の種々の生分解性ファイバー。 このようにして得た組成物の相対衝撃強さ値を、表8に示す。 実施例6 スターチアセテート、グリセロールトリアセテート、およびパインセルロースを 含んで成る組成物。 天然スターチアセテート(DS 2.8)、種々の量のグリセロールトリアセテ ート、およびパインセルロースファイバーを含んで成る組成物を、製造し、実施 例4と同様に試験した。このようにして得た組成物の相対強さ値を表9に示す。 実施例7 スターチアセテート、セルロースアセテート、およびセルロースファイバーを含 んで成る組成物。 実施例4と同様に、セルロースアセテートおよびセルロースファイバーを、ス ターチアセテートと混合した。組成物の衝撃強さを、実施例4と同様に求めた。 このようにして得た組成物の相対衝撃強さ値を、表10に示す。 実施例8 ヒドロキシプロピルスターチを基礎とする組成物 ヒドロキシプロピルスターチ(COHPOL DL 20,Primalco Ltd,Polymer unit(MS1 .44))および/またはグリセロールおよび/またはパインセルロースパルプファイ バーを含有する組成物を、実施例4によって製造した。組成物の曲げ強さおよび 固定弾性率を、標準ASTM D790M-86によって求めた。可塑剤およびセルロースフ ァイバーの、ヒドロキシプロピルスターチの機械的特性への影響を、衝撃強さ、 曲げ強さ、および固定弾性率に基づいて判定した(表11)。ヒドロキシプロピ ルスターチ(HPS)が室温において弾性である場合にのみ、弾性率を求めた。 実施例9 射出成形物品の製造 下記組成物(組成物IおよびII)を実施例4に記載のように、製造し、それら を可塑化し、ブレンドした: I 75重量%天然スターチアセテート(DS 1.7) 25重量%グリセロールトリアセテート II 60重量%天然スターチアセテート(DS 1.7) 25重量%グリセロールトリアセテート 15重量%パインセルロースパルプファイバー このようにして得た混合物を圧潰し、射出成形器Engel 75を用いて射出成形し て、コップ型の物品を形成した。成形温度は180℃であった。カップの容積は 約0.25dm3であり、その重量は50gであり、壁厚は約2mmであった。 落下試験を行った。各組成物(それぞれ、IおよびII)の10個のカップを1 mの高さから石の床に落下させた。 組成物Iのカップは全て壊れて小片になった。組成物IIから製造したカップは どれも、目に見える損傷はなかった。 さらに、製品特性を比較するために、実施例4の方法を用いて組成物IIIを製 造した: III 53重量%天然スターチアセテート(DS 1.7) 10重量%市販セルロースアセテート(Dexel) 15重量%パインセルロースパルプファイバー 22重量%グリセロールトリアセテート実施例10 スターチアセテート/トリアセチン/カルシウムメタホスフェートの混合物 カルシウムメタホスフェート粉末から、それを白金ルツボ中で溶融させること によって、生分解性ガラスファイバーを製造した。溶融ガラスをルツボの底の穴 から引き出して、1150℃においてファイバーを形成した。ファイバーの直径 は約10μmであり、ファイバーの引き出し速度を調節することによって、ファ イバーの直径を調節した。ファイバーは、稀釈スターチ溶液にそれらを通し、そ れらをボビンに巻き取ることによって、評価した。ファイバーの曲げ強さは約3 00MPaであり、曲げ弾性率は25GPaであった。 複合材料の製造: 実施例9の溶融組成物Iを押し出し機によってクロスヘッ ドノズルに供給すると同時に、約100のバイオガラスファイバーから成る、僅 かに撚ったロービングを、押し出し機のクロスヘッドノズルから引き出した。フ ァイバーの束を、クロスヘッドノズル中に溶融したポリマーで含浸し、円筒複合 パリソン(直径約0.2mm)をノズルから引き出した。パリソンを7cm長さの片 にカットし、片を円筒圧縮成形型中で圧縮して、直径2mmおよび長さ6cmの円筒 クロスセクションを有するスチックにした。3点曲げによって得たスチックの曲 げ強さは、40MPaであった。射出成形によってスターチ誘導体から製造した対 応する非圧縮スチックの曲げ強さは、20MPaであった(組成物I、実施例9) 。実施例11 グラフトスターチに基づく組成物 10重量%および20重量%のパインセルロースパルプファイバーを含有する 、特許出願第PCT/FI95/00148(実施例6)に記載のグラフトスター チ物質から、組成物を製造した。実施例4の条件をブレンディングの間に維持し た。得られる組成物の衝撃強さも、実施例4に示される試験方法によって求めた 。 このようにして得た組成物の相対衝撃強さ値を、表12に示す。 グラフトスターチ誘導体の衝撃強さは、組成物中のセルロースファイバーの量 を増加することによって、向上させることができる。 下記実施例において、本発明の生分解性スターチ組成物の製品特性を検査した 。実施例12 圧縮成形による、セルロースファイバー/スターチアセテートからのシートの製 造 実施例9によって可塑化されたスターチアセテート/トリアセチン混合物を、 成分を75/25の重量比で用いて、製造した。スターチアセテートの置換度は 、2.9であった。 可塑化塊(mass)を液体窒素中で冷却し、微粉砕した。可塑化塊を濾過し、0 . 25mm未満の画分を圧縮成形に使用した。 セルロースファイバーおよび可塑化スターチアセテートの混合物を、容器中で 、90/10(混合物A)および70/30(混合物B)の割合でプレミックスし た。 このようにして製造した混合物を、直径98mmの圧縮成形型中に均一に装填し た。製造されたシートの厚みは、約1.5mmであった。比較のために、対応する 板紙(board)も、単一セルロースファイバーから製造した。圧縮成形の温度は 150℃、圧縮時間は5分、および力は100kNであった。成形型を約80℃ に冷却し、その後、型を開け、圧縮成形された板紙を、型から取り出した。 圧縮成形された板紙から、15x1.5x60mmの寸法の試験スチックをカッ トした。製造から試験の間に、スチックを、密封プラスチックバッグに保存した 。試験スチックの曲げ強さを、標準ASTM D 790-86に適合させた試験において、 3点曲げによって求めた。実施例3と同様にして求めた、圧縮成形試験スチック と比較した純セルロースファイバーの結果を、表11に相対値として示す。 実施例13 吸水試験 生分解性スターチ組成物の吸水測定を、VTT Biotechnology and Food Researc hにおいて行った。飽和塩溶液を用いて湿度を調節した室中で、サンプルを平衡 にした(balanced)。塩LiCl、Mg(NO3)2、NaCl、(NH4)2SO4、 KNO3、およびK2SO4を使用した。相対湿度値は、12、33、56、77 、91、および97%であった。室を20℃に維持し、吸収された水の質量を、 7日後に重量分析的に求めた。 試験されたサンプルは、実施例1と同様に製造されたスターチアセテート、実 施例9と同様に製造された組成物IIおよびIII、天然大麦スターチ、およびグリ セロールトリアセテートであった。吸水測定の結果を、表14に示す。 結果は、スターチアセテートが明らかに、天然大麦スターチよりも少ない水を 吸収することを示している。より高い含水量に関して、粒状組成物IIおよびIII は、純パルプファイバーよりも少ない水を吸収したが、グリセロールトリアセテ ートおよび実施例1の試験1および3のスターチアセテートよりも明らかに多く 吸収した。実施例14 移行試験 生分解性スターチ組成物から食物へ移行する成分の合計量、いわゆる合計移行 を、Laboratory of Bio- and Food Technology of the Technical Research Instituteにおいて測定した。使用された方法は、European prestandard ENV 11 86-3 "Materials and Articles in Contact with Foodstuffs;Plastics-Test Me thods for Overall Migration into Aqueous Food Simulants by Total Immersi on"に記載されている。測定は重量分析的である:食物を模倣した溶液、類似物 (simulant)に、サンプルを完全に浸漬する。蒸留水、3%酢酸、および15% エタノール(Ministry of Trade and Industryの決定262/92、指令85/572/EEC) を類似物として用いた。Ministry of Trade and Industryの決定262/92、指令82 /711/EECの条件下で、24時間で40℃で、試験を行った。European prestanda rdにおいて薦められているよりも小さい試験表面を用いた:1dm2の代わりに0. 2dm2。 表15は、実施例9に記載の組成物I、II、およびIIIの、食物への移行を示 す。 結果に基づいて、全試験サンプルが、湿った、中性、酸性、およびアルコール 性食物(10mg/DMがMinistry of Trade and Industryの決定397/94による最大 許容移行である)との短期接触に適していることが確認できる。結果はさらに、 ファイバーを含有しないスターチ組成物Iよりも、ファイバーを含有するスター チ組成物IIから、より少ない移行が起こることを示している。実施例15 生分解性/堆肥化可能性 スターチ組成物の生分解性を、VTT Biotechnology and Food Researchにおい て開発されたヘッド−スペース試験によって、試験した。サンプルをヘッド−ス ペースボトル中に計量し(15g)、そのボトルの中に、50ml無機塩溶液、お よび高温細菌段階において堆肥から製造された微生物グラフトを添加した。サン プルボトルを水浴中で+55℃おいて培養し、形成された二酸化炭素に基づいて 、生分解性を求めた。 実施例9に記載されている組成物IIおよびIIIの生分解性を、時間の関数とし て、検査した。生分解性は、理論的に放出し得る量に対する、サンプルから実際 に放出される二酸化炭素の比率として求めた。28日後に、スターチアセテート そのものからよりも、46%多い二酸化炭素がスターチ組成物IIから放出され、 25%多い二酸化炭素が組成物IIIから放出されたことを、結果が示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 シエヴィ−コルテ,ミカ フィンランド、エフイーエン−33710タン ペレ、フィンニメエンカツ43セー12番 (72)発明者 テルメレ,ペルッティ フィンランド、エフイーエン−33720タン ペレ、ネストリ・サッリンカツ1番 (72)発明者 ヴオレンペー,ヤニ フィンランド、エフイーエン−00250ヘル シンキ、メッセニウクセンカツ7アー22番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)組成物が、 5〜99重量%の可塑化スターチ誘導体、および 1〜95重量%の生分解性繊維状物質、 を含有し、 b)組成物のミクロ構造が不連続であり、スターチ誘導体相および繊維状 物質相および要すれば孔によって形成される、 ことを特徴とする溶融加工性の堆肥化可能スターチ組成物。 2.組成物の衝撃強さが、可塑化スターチ誘導体よりも少なくとも10%高い 請求項1に記載の組成物。 3.組成物が、約30〜95重量%の可塑化スターチ誘導体、および5〜70 重量%の生分解性繊維状物質を含有する請求項1または2に記載の組成物。 4.組成物が、組成物の連続相を形成する可塑化スターチ誘導体を少なくとも 50重量%含有し、繊維状物質が、組成物の生分解を向上させる不連続界面相を 形成する請求項1〜3のいずれか1つに記載の組成物。 5.可塑化スターチ成分が、酸化によって製造されるスターチ誘導体、エステ ル化スターチ誘導体、エーテル化スターチ誘導体、グラフトスターチ誘導体、架 橋スターチ誘導体、ヒドロキシアルキル化スターチ誘導体、および/またはカチ オンスターチ誘導体から成る群から選択され、スターチ誘導体の原料が、アミロ ース含有量0〜100%およびアミロペクチン含有量100〜0%を有する天然 、あるいは酵素的または化学的加水分解スターチである請求項1〜4のいずれか 1つに記載の組成物。 6.スターチに基づく成分が、スターチおよび1種またはそれ以上の脂肪族C2-24 カルボン酸のエステルから誘導される請求項5に記載の組成物。 7.エステルのカルボン酸成分が、酢酸、プロピオン酸、または酪酸、あるい はそれらの混合物から誘導される請求項6に記載の組成物。 8.エステルのカルボン酸成分が、自然産生飽和または不飽和脂肪酸から誘導 される請求項6に記載の組成物。 9.カルボン酸成分が、パルミチン酸、ステアリン酸、またはそれらの混合物 から誘導される請求項8に記載の組成物。 10.スターチに基づく成分が、長鎖カルボン酸成分および短鎖カルボン酸成 分の両方を含有する請求項6〜9のいずれか1つに記載の組成物。 11.スターチ成分が、スターチならびに酢酸およびステアリン酸の混合エス テルである請求項10に記載の組成物。 12.エステル化スターチの置換度が、0.5〜3、好ましくは1〜3、特に 1.5〜3である請求項5〜9のいずれか1つに記載の組成物。 13.スターチに基づく成分が、スターチおよびヒドロキシアルキル基によっ て形成されるエーテルから誘導される請求項1〜12のいずれか1つに記載の組 成物。 14.エーテルのヒドロキシアルキル成分が、エチレンオキシドまたはプロピ レンオキシドから誘導される請求項1〜13のいずれか1つに記載の組成物。 15.エーテル化スターチのモル置換が、約0.05〜6、好ましくは0.1〜 3、特に0.3〜2である請求項1〜14のいずれか1つに記載の組成物。 16.組成物が、0.01〜50重量%、好ましくは約1〜30重量%の可塑 剤をさらに含有する請求項1〜15のいずれか1つに記載の組成物。 17.可塑剤が、水、酢酸のグリセロールエステル、プロピレングリコール、 ジプロピレングリコール、グリセロール、クエン酸のアルキルエステル、および /またはそれらの混合物を含んで成る請求項16に記載の組成物。 18.組成物が、0.01〜30重量%、好ましくは約5〜30重量%の生分 解性ポリエステル、例えば、ポリラクチド、ポリカプロラクトン、またはセルロ ースエステル、例えば、セルロースアセテート、プロピオネートまたはブチレー トまたはそれらの混合物、あるいはそれらの混合エステルをさらに含有する請求 項1〜17のいずれか1つに記載の組成物。 19.組成物が、5〜45重量%の繊維状物質を含有する請求項1〜18のい ずれか1つに記載の組成物。 20.組成物の乾燥体が、乳酸ポリマーのファイバーによって、セルロースパ ルプによって、穀類セルロースファイバー、穀類ペントサン、コットンファイバ ー、マニラアサファイバー、サイザルファイバー、ラミーファイバー、フラック スファイバー、ジュートファイバー、または生分解性ガラスファイバーによって 、形成される請求項1〜19のいずれか1つに記載の組成物。 21.組成物が、40〜90重量%のスターチアセテート、5〜30重量%の セルロースパルプ、および5〜30重量%の可塑剤を含有する請求項1に記載の 組成物。 22.組成物が、40〜95重量%のヒドロキシプロピルスターチ、5〜30 重量%のセルロースパルプ、および0〜30重量%の可塑剤を含有する請求項1 に記載の組成物。 23.組成物が、1〜30重量%のセルロースアセテートをさらに含有する請 求項21または22に記載の組成物。 24.熱可塑性樹脂と混合された請求項1に記載のポリマー組成物を含有する ことを特徴とするポリマーブレンド。 25.可塑剤および/または充填剤と混合された、請求項1に記載のポリマー 組成物、または請求項24に記載のポリマーブレンド。 26.使用される充填剤が、スターチまたは改質スターチを含んで成る、請求 項1に記載のポリマー組成物、または請求項24に記載のポリマーブレンド。 27.フィルムまたはシートを製造するための、請求項1〜23のいずれか1 つに記載のポリマー組成物の使用。 28.射出成形物品の製造、およびパッケージ、バッグ、サック、およびボト ルのような、熱成形または吹き込み成形物品の製造のための、請求項1〜23の いずれか1つに記載のポリマー組成物の使用。 29.紙または板紙を被覆するための、請求項1〜23のいずれか1つに記載 のポリマー組成物の使用。 30.圧縮成形によって製造される物品の製造のための、請求項1〜23のい ずれか1つに記載のポリマー組成物の使用。 31.堆肥化可能なスターチ組成物の製造方法であって、この方法において、 天然スターチが、可塑化スターチ誘導体を製造するためにエステル化され、 − グリセロールと共にスターチをエステル化して、スターチアセテートおよ び酢酸のグリセロールエステルを含有する混合物を製造する;および − 該混合物を生分解性繊維状物質とブレンドして、不連続ミクロ構造を有す る組成物を製造する; ことを特徴とする方法。 32.スターチアセテートが連続相を形成する組成物を製造することを含んで 成る請求項31に記載の方法。 33.スターチおよびグリセロールが無水酢酸でエステル化される請求項31 または32に記載の方法。 34.エステル化の前に、スターチとグリセロールとの混合物にセルロースパ ルプが添加され、それによって、反応後に、スターチエステル、酢酸のグリセロ ールエステル、およびセルロースエステルを含有する可塑化混合物が得られる請 求項31〜33のいずれか1つに記載の方法。 35.パインパルプがセルロースパルプとして使用される請求項34に記載の 方法。 36.堆肥化可能なスターチ組成物の製造方法であって、この方法において、 天然スターチが、可塑化スターチ誘導体を製造するためにエステル化され、 − セルロースパルプおよびグリセロールと共にスターチをエステル化して、 スターチアセテート、セルロースアセテートおよび酢酸のグリセロールエステル を含有する可塑化混合物を製造する;および − 該混合物を生分解性繊維状物質とブレンドして、不連続ミクロ構造を有す る組成物を製造する; ことを特徴とする方法。 37.可塑化スターチアセテートが連続相を形成する組成物を製造することを 含んで成る請求項36に記載の方法。 38.スターチ、セルロースパルプ、およびグリセロールが、無水酢酸を用い てエステル化される請求項36または37に記載の方法。 39.生分解の間に、スターチ誘導体から製造される中間製品および/または 物品の砕ける速度を向上させる方法であって、遅くとも中間製品または物品の製 造の間に、材料中に生分解性ファイバーを混合することによって、水の吸収を向 上させる不連続界面を材料の基礎構造中に形成することを特徴とする方法。 40.生分解性ファイバーが、有機ファイバー、無機ファイバー、またはそれ らの混合物である、請求項39に記載の中間製品および/または物品。 41.請求項40に記載の、連続または不連続、塊状または部分的にonttoな 物品。
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