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JPH11502822A - ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤 - Google Patents

ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤

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Publication number
JPH11502822A
JPH11502822A JP8528692A JP52869296A JPH11502822A JP H11502822 A JPH11502822 A JP H11502822A JP 8528692 A JP8528692 A JP 8528692A JP 52869296 A JP52869296 A JP 52869296A JP H11502822 A JPH11502822 A JP H11502822A
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JP
Japan
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alkyl
hydrogen
aryl
substituted
alkenyl
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Pending
Application number
JP8528692A
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English (en)
Inventor
デゾルムス,エス・ジエイン
Original Assignee
メルク エンド カンパニー インコーポレーテッド
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Filing date
Publication date
Application filed by メルク エンド カンパニー インコーポレーテッド filed Critical メルク エンド カンパニー インコーポレーテッド
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K5/00Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K5/04Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
    • C07K5/06Dipeptides
    • C07K5/06139Dipeptides with the first amino acid being heterocyclic
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、in vivoでのファルネシル化によって修飾されたタンパタ質RasのCA12Xモチーフの類似体を包含する。このCA12X類似体はファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害し、或る種のタンパク質のファルネシル化を抑制する。しかも、このCA12X類似体はこれまでにファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤として公表されているものと、チオール部分を有しない点で異なる。チオールの欠如によって、動物における薬物動態学的挙動の改善、急速な自己酸化及び外来チオールとのジスルフィド形成などのチオール依存性化学反応の防止、並びに全身性毒性の低下に関して新規な利点が得られる。本発明の化合物はまた、上記モチーフのA2位に環状アミン部分を有する。本発明は、本発明のファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤を含有する化学療法用組成物とその調製方法も包含する。

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤発明の背景 Rasタンパク質(Ha−Ras、Ki4a−Ras、Ki4b−Ras及び N−Ras)は、細胞表面成長因子受容体と、細胞増殖を開始する核シグナルと を結ぶ信号路の一部を成す。Rasの作用の生物学的及び生化学的研究の示すと ころでは、RasはG−調節タンパク質のように機能する。不活性状態では、R asはGDPに結合する。成長因子受容体の活性化の際、RasはGDPをGT Pと交換するように誘導され、コンホーメーションを変更される。RasのGT P結合形態は、成長刺激シグナルがRasの、該タンパク質を不活性なGDP結 合形態に戻す固有GTPアーゼ活性によって終了されるまで前記シグナルを伝搬 する(D. R. Lowy及びD. M. Willumsen, Ann. Rev. Biochem.62, pp.851−891, 1993)。 結腸直腸癌、外分泌性膵臓癌、及び骨髄性白血病を含めた多くのヒト癌において 、突然変異したras遺伝子(Ha−ras、Ki4a−ras、Ki4b−r as及びN−ras)が 見出される。前記遺伝子のタンパク質産物はそのGTPアーゼ活性を欠き、成長 刺激シグナルを構成的に伝達する。 Rasは、正常機能と腫瘍遺伝子機能とのいずれの場合も原形質膜に局在する はずである。Rasの膜局在には少なくとも三つの翻訳後修飾が関与し、三つの 修飾はいずれもRasのC末端において生起する。RasのC末端は、「CAA X」もしくは「Cys−Aaa1−Aaa2−Xaa」ボックス(Cysはシステ イン、Aaaは脂肪族アミノ酸、Xaaは任意のアミノ酸)と呼称される配列モ チーフを有する(Willumsen等, Nature310, pp.58 3−586, 1984)。このモチーフは特定配列に依存して、ファルネシル −タンパク質トランスフェラーゼ酵素またはゲラニルゲラニル−タンパク質トラ ンスフェラーゼ酵素のためのシグナル配列として機能し、前記2酵素はCAAX モチーフのシステイン残基のC15及びC20イソプレノイドでのアルキル化をそれ ぞれ触媒する(S. Clarke, Ann. Rev.Biochem. 61, pp.355−386, 1992; W. R. Schafer及 びJ. Rine, Ann. Rev. Genetics 30, pp.209−237, 1992)。タンパク質Rasは、翻訳後ファルネシ ル化を受けることが知られている幾つかのタンパク質のうちの一つである。ファ ルネシル化される他のタンパク質には、RhoなどのRas関連GTP結合タン パク質、菌類の接合因子、核ラミン(lamins)、及びトランスデューシン のγサブユニットが含まれる。James等はJ. Biol. Chem. 269, p.14182, 1994において、やはりファルネシル化される ペルオキシソーム関連タンパク質Pxfを同定した。James等はまた、上掲 のもの以外にも未知の構造及び機能を有するファルネシル化タンパク質が存在す ることを示唆している。 ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害すると、Rasによって トランスフォームされた細胞が軟質寒天において増殖するのを遮断でき、かつ前 記細胞のトランスフォームされた表現型の他の特徴(aspects)を改変で きることが判明している。また、或る種のファルネシル−タンパク質トランスフ ェラーゼ阻害剤は細胞内で腫瘍タンパク質Rasのプロセシングを選択的に遮断 することも証明されている(N. E. Kohl等, Sc ience 260, pp.1934−1937, 1993; 及びG. L. James等, Science 260, pp.1937−1942 , 1993)。最近、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼの阻害剤 はヌードマウスのras依存性腫瘍の増殖を遮断すること(N. E. Koh l等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91, p p.9141−9145, 1994)、及びrasトランスジェニックマウス の乳癌及び唾液腺(salivary)癌の退行を惹起すること(N. E. Kohl等, Nature Medicine 1, pp.792−797 , 1995)が判明した。 in vivoでのファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼの間接的阻 害が、ロバスタチン(Merck & Co., Rahway, NJ)及び コンパクチン(Hancock等, Cell 57, pp.1167−11 77, 1989; Casey等, Proc.Natl. Acad. S ci. USA 86, p.8323, 1989; Schafer等, Science 245, p.379, 1989)を用いて証 明されている。上記薬物は、ファルネシルピロリン酸を含めたポリイソプレノイ ドの産生のための律速酵素であるHMG−CoAレダクターゼを阻害する。ファ ルネシル−タンパク質トランスフェラーゼはファルネシルピロリン酸を用いて、 RasのCAAXボックスのCysチオール基をファルネシル基と共有結合させ て修飾する(Reiss等,Cell 62, pp.81−88, 1990 ; Schaber等, J. Bjol. Chem. 265, pp.1 4701−14704, 1990; Schafer等, Science 249, pp.1133−1139, 1990: Manne等, Pro c. Natl. Acad. Sci. USA 87, pp.7541− 7545, 1990)。HMG−CoAレダクターゼの阻害によってファルネ シルピロリン酸の生合成を抑制すると、培養細胞におけるRasの膜局在を遮断 できる。しかし、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼの直接阻害は通 常のイソプレン生合成抑制因子を必要量で用いた場合に比較してより特異的に行 なえ、かつより少ない副作用しか伴わない。 諸文献に公表されているファルネシル−タンパク質トラ ンスフェラーゼ(FPTアーゼ)の阻害剤は、おおよそ二つのクラスに分類され る。第一のクラスの阻害剤はファルネシル二リン酸(FPP)の類似体であり、 一方第二のクラスの阻害剤は酵素のタンパク質基質(例えばRas)と関連付け られる。公表されたペプチド由来の阻害剤は通常、タンパク質プレニル化のシグ ナルであるCAAXモチーフと関連付けられるシステイン保有分子である(Sc haber等, 同誌; Reiss等, 同誌; Reiss等, PNAS 88, pp.732−736, 1991)。このような阻害剤は、タンパ ク質プレニル化を抑制する一方でファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ 酵素のための代替基質として機能し得るか、または純粋に競合的な阻害剤であり 得る(University of Texasの米国特許第5,141,85 1号; N.E. Kohl等, Science 260, pp.1934 −1937, 1993; Graham等,J. Med. Chem. 3 7, p.725, 1994)。通常、CAAX誘導体がチオールを欠失する と、当該化合物の阻害力は劇的に低下することが判明している。しかし、チオー ル基は、薬物動態学的に、薬理学的に、及 び毒性の点からみればFPTアーゼ阻害剤の治療用途を潜在的に制限する。従っ て、チオールの機能を何かで代替することが望ましい。 ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤は血管平滑筋細胞の増殖 を抑制する物質であり、従って動脈硬化症及び糖尿病性血管障害の予防及び治療 に有用であることが最近明らかにされた(特開平7−112930号)。 また、ピペリジン部分を任意に有する或る種の三環式化合物がFPTアーゼの 阻害剤であることも最近開示された(国際特許出願公開第95/10514号、 同第95/10515号及び同第95/10516号)。ファルネシル−タンパ ク質トランスフェラーゼのイミダゾール保有阻害剤も開示されている(国際特許 出願公開第95/09001号及びヨーロッパ特許出願公開第0 675 11 2号)。 従って本発明は、チオール部分を有しないペプチド様(peptidomim etic)化合物であって、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻 害し、即ちタンパク質の翻訳後ファルネシル化を抑制する化合物を開発すること を目的とする。本発明は更に、本発明の化合物 を含有する化学療法用組成物、及び本発明の化合物を製造する方法の開発も目的 とする。発明の概要 本発明は、in vivoでのファルネシル化によって修飾されたRasタン パク質のCA12Xモチーフの類似体を包含する。このCA12X類似体はファ ルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害する。しかも、このCA12X 類似体はこれまでにファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤として 公表されているものと、チオール部分を有しない点で異なる。チオールの欠如に よって、動物における薬物動態学的挙動の改善、急速な自己酸化及び外来チオー ルとのジスルフィド形成などのチオール依存性化学反応の防止、並びに全身性毒 性の低下に関して新規な利点が得られる。本発明の化合物はまた、上記モチーフ のA2位に環状アミン部分を有する。本発明は、本発明のファルネシルトランス フェラーゼ阻害剤を含有する化学療法用組成物、及び前記阻害剤の製造方法も包 含する。 本発明の化合物は、式 によって表わされる。発明の詳細な説明 本発明の化合物はファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害する。 本発明はその第一の具体例におい て、式I 〔式中 R1a及びR1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、R10O−、 R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11 OC(O)NR10−、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、 (R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、 R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、N(R102、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R1 0 OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20ア ルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1 〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールま たは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択され た基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a、R4b、R7a及びR7bは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N (R102またはR11OC(O)NR10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R5a及びR5bは a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、(R102NC(O)−、NO2、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O )−、R10OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1 〜C20アルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されて いないC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、 アリールまたは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素 環及びC3〜C10シクロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6ア ルキル の中から独立に選択されるか、または R5aとR5bとは一緒に−(CH2s−を構成し、その際1個の炭素原子はO、S (O)m、−NC(O)−及び−N(COR10)−の中から選択された部分によ って任意に置換され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ペルフルオ ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR1 0 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC (O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S (O)m−、R10C(O)NH−、CN、H2N−C(NH)−、R10C(O)− 、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR10OC(O)NH−によっ て置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O −、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C (NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102または R11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10 )−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR11 OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、−S(O)2N(R10)− 、−N(R10)S(O)2−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Qは置換されたかもしくは置換されていない窒素保有(含有)C4〜C9単環また は二環系であり、その際窒素を有しない環はC5〜C7飽和環であり得、 Vは a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合、 及びA1が結合であり、nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水 素でなく、 Wは複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 sは4または5であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされるファルネシル−タンパク質トランス フェラーゼ阻害剤またはその医薬に許容可能な塩を提供する。 本発明はその第二の具体例において、式II 〔式中 R1a及びR1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、R10O−、 R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11 OC(O)NR10−、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、 (R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N (R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、N(R102、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R1 0 OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20ア ルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1 〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールま たは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a、R4b、R7a及びR7bは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R5a及びR5bは a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、(R102NC(O)−、NO2、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O )−、R10OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1 〜C20アルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されて いないC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、 アリールまたは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択されるか、または R5aとR5bとは一緒に−(CH2s−を構成し、その際1個の炭素原子はO、S (O)m、−NC(O)−及び−N(COR10)−の中から選択された部分によ って任意に置換され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ペルフルオ ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR1 0 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC (O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S( O)m−、R10C(O)NH−、CN、H2N−C(NH)−、R10C(O)−、 R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR10OC(O)NH−によって 置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O −、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C (NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102または R11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10 )−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR11 OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 R12は a)置換されたかもしくは置換されていないC1〜C8アルキル、置換されたかも しくは置換されていないC5 〜C8シクロアルキル、または置換されたかもしくは置換されていない環状アミ ンで、置換されている場合は 1)C1〜C6アルキル、 2)アリール、 3)複素環、 4)−N(R112、及び 5)−OR10 の中から独立に選択された1個または2個の置換基を有するものであるか、 または b) であり、 R13は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R14はC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、−NR10C(O)−、 O、−N(R10)−、−S(O)2N(R10)−、−N(R10)S(O)2−及び S(O)mの中から独立に選択され、 Qは置換されたかもしくは置換されていない窒素保有C4〜C9単環または二環系 であり、その際窒素を有しない環はC5〜C7飽和環であり得、 Vは a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合、及びA1が結合であり、 nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく、 Wは複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 sは4または5であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされる、式Iの化合物のプロドラッグまた はその医薬に許容可能な塩を提供する。 本発明はその第三の具体例において、式III 〔式中 R1a及びR1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、R10O−、 R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C (NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102または R11OC(O)NR10−、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、 (R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N (R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、N(R102、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R1 0 OC(O)−、N3、−N(R102、R11O C(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中から選択された置換基で置換され たか、または置換されていないC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3 〜C10シクロアルキル、アリールまたは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a、R4b、R7a及びR7bは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C (O)−、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10− で置換されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ペルフルオ ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR1 0 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、 R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O) NR10−、及び c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S( O)m−、R10C(O)NH−、CN、H2N−C(NH)−、R10C(O)−、 R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR10OC(O)NH−によって 置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O −、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C (NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102または R11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、 R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−によっ て置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、−S(O)2N(R10)− 、−N(R10)S(O)2−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Qは置換されたかもしくは置換されていない窒素保有C4〜C9単環または二環系 であり、その際窒素を有しない環はC5〜C7飽和環であり得、 Vは a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合、及びA1が結合であり、 nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく、 Wは複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 qは0、1または2であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 sは4または5であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされるファルネシルトランスフェラーゼ阻 害剤またはその医薬に許容可能な塩を提供する。 本発明はその第四の具体例において、式IV 〔式中 R1a及びR1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、R10O−、 R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11 OC(O)NR10−、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、 (R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N (R102もしくは R11OC(O)NR10−で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、N(R102、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R1 0 OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20ア ルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1 〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールま たは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a、R4b、R7a及びR7bは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ペルフルオ ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR1 0 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC (O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S( O)m−、R10C(O)NH−、CN、H2N−C(NH)−、R10C(O)−、 R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR10OC(O)NH −によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O −、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C (NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102または R11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10 )−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR11 OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選 択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、−S(O)2N(R10)− 、−N(R10)S(O)2−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Qは置換されたかもしくは置換されていない窒素保有C4〜C9単環または二環系 であり、その際窒素を有しない環はC5〜C7飽和環であり得、 Vは a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合、及びA1が結合であり、 nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく、 Wは複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 qは0、1または2であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 sは4または5であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされる、式IIIの化合物のプロドラッグま たはその医薬に許容可能な塩を提供する。 より好ましい具体例において本発明は、式I 〔式中 R1aは水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択さ れ、 R1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R102またはアル ケニル、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、R10O−もしくは−N(R102で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)− 、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中か ら選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1 〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールま たは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a及びR7aは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R4b及びR7bは水素であり、 R5aは a)メチオニン及びグルタミンの中から選択された天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、(R102NC(O)−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O )−、R10OC(O)−、N3、−N (R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中から選択された 置換基で置換されたか、または置換されていないC1〜C10アルキル、C2〜C10 アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールまたは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R5bは a)水素、及び b)C1〜C3アルキル の中から選択され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペ ルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、CN、N O2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N (R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)C1〜C6ペルフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10 2N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102ま たはR11OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペルフルオロアルキル 、F、Cl、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはC1〜C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C (NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR1 1 OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 Qは の中から選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、O、−N(R10)−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Vは a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル及びチエニルの 中から選択された複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合、及びA1が結合であり、 nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく、 Wはピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル及びイソキノリニルの中から選択 された複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされるRasファルネシルトランスフェラ ーゼ阻害剤またはその医薬に許容可能な塩を提供する。 第二のより好ましい具体例において本発明は、式II 〔式中 R1aは水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R102またはアル ケニル、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、R10O−もしくは−N (R102で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)− 、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中か ら選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1〜C10アルキ ル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールまたは複素環基 、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a及びR7aは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択され た基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R4b及びR7bは水素であり、 R5aは a)メチオニン及びグルタミンの中から選択された天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、(R102NC(O)−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O )−、R10OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1 〜C20アルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されて いないC1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、 アリールまたは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択され た基で置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R5bは a)水素、及び b)C1〜C3アルキル の中から選択され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペ ルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)C1〜C6ペルフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10 2N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102ま たはR11OC(O)NR10−によって置換され たC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペルフルオロアルキル 、F、Cl、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはC1〜C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11O C(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選 択され、 R12は a)置換されたかもしくは置換されていないC1〜C8アルキル、または置換され たかもしくは置換されていないC5〜C8シクロアルキルで、アルキルまたはシク ロアルキル上の置換基が 1)アリール、 2)複素環、 3)−N(R112、及び 4)−OR10 の中から選択されたものであるか、または b) であり、 R13は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R14はC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 Qは の中から選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、O、−N(R10)−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Vは a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル及びチエニルの 中から選択された複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合、及びA1が結合であり、 nが0であり、かつA2がS (O)mである場合はVは水素でなく、 Wはピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル及びイソキノリニルの中から選択 された複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされる、好ましい式Iの化合物のプロドラ ッグまたはその医薬に許容可能な塩を提供する。 第三のより好ましい具体例において本発明は、式III 〔式中 R1aは水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R102またはアル ケニル、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、R10O−もしくは−N(R102で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)− 、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中か ら選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1〜C10アルキ ル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールまたは複素環基 、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a及びR7aは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シタ ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R4b及びR7bは水素であり、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペ ルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)C1〜C6ペルフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10 2N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102ま たはR11OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペルフルオロアルキル 、F、Cl、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C (O)−、R10OC(O)−、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、 及び c)置換されていないか、またはC1〜C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11O C(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 Qは の中から選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C (O)−、−C(O)NR10−、O、−N(R10)−及びS(O)mの中から独 立に選択され、 Vは a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル及びチエニルの 中から選択された複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合、及びA1が結合であり、 nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく、 Wはピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル及びイソキノリニルの中から選択 された複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 qは0、1または2であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされるファルネシルトランスフェラーゼ阻 害剤またはその医薬に許容可能な塩を提供する。 第四のより好ましい具体例において本発明は、式IV 〔式中 R1aは水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R102またはアル ケニル、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、R10O−もしくは−N(R102で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)− 、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中か ら選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1〜C10アルキ ル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールまたは複素環基 、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a及びR7aは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC( O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R4b及びR7bは水素であり、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペ ルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)C1〜C6ペルフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10 2N−C(NR10)−、 R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102またはR11OC(O)NR1 0 −によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペルフルオロアルキル 、F、Cl、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはC1〜C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11O C(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリール の中から独立に選択され、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 Qは の中から選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、O、−N(R10)−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Vは a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル及びチエニルの 中から選択された複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択され たヘテロ原子で置換されたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合、及びA1が結合であり、 nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく、 Wはピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル及びイソキノリニルの中から選択 された複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 qは0、1または2であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされる、好ましい式IIIの化合物のプロド ラッグまたはその医薬に許容可能な塩を提供する。 好ましい本発明の化合物は、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンイソプロピルエステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホンイソプロピルエステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホキシド、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメ チル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンスルホキシドイソプロピルエ ステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンメチルエステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニン、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−グリシル−ピロリジン−2(S)−イルメチ ル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−グリシル−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル −プロリル−メチオニン、 N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエ ステル、 N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−[3−(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル )プロピオニル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−[3−(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル )プロピオニル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニン、 N−[2(S)−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ)−3(S) −メチルペンチル]−プロリル−メ チオニンメチルエステル、 N−[2(S)−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ)−3(S) −メチルペンチル]−プロリル−メチオニン、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエステ ル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニン、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチ ルエステル、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3 (S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロ リル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチ ル−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチ ル−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチ ル−プロリル−メチオニンイソプロピルエステル、 N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−3(S)− エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニンメチルエステル、 N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−3(S)− エチルピロリジン−2(S)−イル メチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−グリシル−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]− 3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−グリシル−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]− 3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−4−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニン、 N−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニン、 N−[1−(1−(1−ファルネシル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチル )−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニン、 N−[1−(1−(1−ゲラニル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチル)− ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニ ン、 N−[1−[1−(4−メトキシベンジル)−1H−イミ ダゾル−5−イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)− エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(2−ナフチルメチル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニン、及び N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−(β−アセチルアミノ)アラニン またはこれらの医薬に許容可能な塩である。 本発明の化合物の特定例に、 N−[1−(1H−イミタゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル− プロリル−メチオニンメチルエステル N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエ ステル N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−3(S)− エチルピロリシン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニン N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−3(S)− エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニンメチルエステル N−[2(S)−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ)−3(S) −メチルペンチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル N−[2(S)−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ)−3(S) −メチルペンチル]−プロリル−メチオニン N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニン N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンメチルエステル N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダ ゾル−5−イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エ チル−プロリル−メオニンイソプロピルエステル またはこれらの医薬に許容可能な塩が有る。 本明細書中に示すアミノ酸は、下記の通常の3文字略号及び1文字略号のいず れによっても同定される。 本発明の化合物は、不斉中心を有してラセミ化合物、ラセミ混合物として、ま た個々のジアステレオマーとして存在し得、光学異性体を含めたあらゆる可能な 異性体は本発明に含まれる。 本明細書中に用いた「アルキル」という語は、特定数の炭素原子を有する分枝 鎖状と直鎖状との両方の飽和脂肪族炭化水素基を包含するものとする。 本明細書中に用いた「シクロアルキル」という語は、特定数の炭素原子を有す る非芳香族環式炭化水素基を包含す るものとする。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シ クロペンチル、シクロヘキシル等が含まれる。 「アルケニル」基には、特定数の炭素原子を有し、かつ一つ以上の二重結合を 有する基が含まれる。アルケニル基の例には、ビニル、アリル、イソプロペニル 、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、シタロプロペニル、シタロブテニル、 シクロペンテニル、シタロヘキセニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−メ チル−2−ブテニル、イソプレニル、ファルネシル、ゲラニル、ゲラニルゲラニ ル等が含まれる。 本明細書中に用いた「アリール」という語は、各環が7員以下であり、少なく とも1個の環は芳香環である任意の安定な単環、二環または三環炭素環を包含す るものとする。アリール基の例には、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ビ フェニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、フェナントレニル等が含まれる 。 本明細書中に用いた「複素環」という語は、炭素原子と、N、O及びSの中か ら選択された1〜4個のヘテロ原子とから成る飽和または不飽和の安定な5〜7 員単環、安定な 8〜11員二環、または安定な11〜15員三環である複素環を意味し、このよ うに定義した複素環のうちのいずれかがベンゼン環と縮合した任意の二環基も包 含する。複素環は、安定な構造の創出を実現する任意のヘテロ原子または炭素原 子において結合し得る。上記のような複素環要素の例には、アゼピニル、ベンズ イミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、 ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベン ゾオキサゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロ ベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルス ルホン、フリル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリ ニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソ チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、モルホリニル、ナフチ リジニル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、2−オキソピペラジニル 、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニ ル、ピリジル、ピリジルN−オキシド、ピリドニル、ピラジニル、ピラゾリジニ ル、ピラゾリル、ピリミジニル、ピロリ ジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノリニルN−オキシド、キノ キサリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロ キノリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアゾリル、 チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル及びチエニルが非限定的に含まれ る。 本明細書中に用いた「置換アリール」、「置換複素環」及び「置換シクロアル キル」という語は、F、Cl、Br、CF3、NH2、N(C1〜C6アルキル)2 、NO2、CN、(C1〜C6アルキル)O−、−OH、(C1〜C6アルキル)S (O)m−、(C1〜C6アルキル)C(O)NH−、H2N−C(NH)−、(C1 〜C6アルキル)C(O)−、(C1〜C6アルキル)OC(O)−、N3、(C1 〜C6アルキル)OC(O)NH−及びC1〜C20アルキルを非限定的に含むグル −プの中から選択された1個または2個の置換基で置換された環基を包含するも のとする。 構造 は5員または6員の環状アミン部分であり、このような環状アミンはフェニルま たはシクロヘキシル環と任意に縮合し得る。この環状アミン部分の例に、次の特 定構造が非限定的に含まれる。 また、R8a及びR8bによる環状アミン部分の置換は異なる炭素において生起して も同じ炭素において生起してもよいと理解される。 R3とR4とが一緒に−(CH2s−を構成する場合、環状部分が形成される。 前記環状部分の例には、 が非限定的に含まれる。 R5aとR5bとが一緒に−(CH2s−を構成する場合も、R3及びR4に関して 上段に述べたような環状部分が形成される。加えて、それらの環状部分は場合に よっては(1個以上の)ヘテロ原子を有し得る。このようなヘテロ原子保有環状 部分の例には、 が非限定的に含まれる。 本明細書中、本発明の部分「Q」を「窒素保有C4〜C9単環または二環系であ り、その際窒素を有しない環はC5〜C7飽和環であり得る」と定義する時、この 定義は次の環系を非限定的に包含する。 本発明の化合物の医薬に許容可能な塩には本発明の化合物の、例えば無毒の無 機または有機酸から形成される通常の無毒塩が含まれる。このような通常の無毒 塩の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等といっ た無機酸から得られる塩、及び酢酸、プロピオン酸、琥珀酸、グリコール酸、ス テアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マ レイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サ リチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスル ホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、蓚酸、イセチオン酸、ト リフルオロ酢酸等といった有機酸から製造される塩が含まれる。 任意の置換基または可変部分(例えばR10、Z、n等)の、或る分子の特定の 箇所における定義は当該分子の他の箇所における定義から独立であるものとする 。即ち、−N(R102は−NHH、−NHCH3、−NHC25等となる。本発 明の化合物の置換基及び置換パターンを選択し、それによって化学的に安定であ り、かつ当業者に公知の技術及び後述する方法によって容易に合成できる化合物 を得ることは当業者には可能であると理解される。 好ましくは、R1a及びR1bは水素、−N(R82、R8C(O)NR8−、及び 置換されていないかまたは−N(R82、R8O−もしくはR8C(O)NR8− で置換されたC1〜C6アルキルの中から独立に選択される。 好ましくは、R2はグリシンの側鎖(水素)である。 好ましくは、R3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)F、Cl、Br、N(R102、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、 R10OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C2 0 アルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されていない C1〜C20アルキル、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、または R3はR6と一緒にピロリジニル環を構成する。 好ましくは、R4a、R4b、R7a及びR7bは水素、C1〜C6アルキル、アリール 及びベンジルの中から独立に選択される。 好ましくは、R5a及びR5bは、天然アミノ酸の側鎖、メチオニンスルホキシド 、メチオニンスルホン及び非置換または置換C1〜C6アルキルの中から独立に選 択される。 好ましくは、R6は水素であるか、またはR3と一緒にピロリジニル環を構成す る。 好ましくは、R8は水素、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O− 、R11S(O)m−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O )−、 R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及びC1 〜C6アルキルの中から選択される。 好ましくは、R9は水素である。 好ましくは、R10はH、C1〜C6アルキル及びベンジルの中から選択される。 好ましくは、R12はC1〜C6アルキル及びベンジルの中から選択される。 好ましくは、A1及びA2は結合、−C(O)NR10−、−NR10C(O)−、 O、−N(R10)−、−S(O)2N(R10)−及び−N(R10)S(O)2−の 中から独立に選択される。 好ましくは、Qはピロリジニル環である。 好ましくは、Vは水素、複素環及びアリールの中から選択される。 好ましくは、n、p及びrは独立に0、1または2である。 好ましくは、tは3である。 本発明の化合物の医薬に許容可能な塩は、塩基性部分を有する本発明の化合物 から通常の化学的方法で合成可能で ある。塩は通常イオン交換クロマトグラフィーによって、または遊離塩基と所望 の塩を形成する化学量論量または過剰量の無機または有機酸とを適当な溶媒また は様々な溶媒の組み合わせ中で反応させることによって製造する。 本発明の化合物はその構成要素であるアミノ酸から、通常のペプチド合成技術 、及び後述する付加的な方法によって合成可能である。標準的なペプチド合成方 法は、例えばSchroeder等, “The Peptides”,Vol .I, Academic Press, 1965や、Bodanszky等 , “Peptide Synthesis”, Interscience Publishers, 1966や、McOmie編, “Protecti ve Groups in Organic Chemistry”, Ple num Press,1973や、Barany等, “The Peptid es: Analysis, Synthesis, Biology”, 2 , Chapter 1, Academic Press, 1980や、S tewart等, “Solid Phase Peptide Synthe sis”, Second Edition, Pierce Chemical Company, 1984に開示されてい る。これらの研究の教示は本明細書に参考として含まれる。 化学的操作の説明において、また後出の実施例中で用いた略号は次のとおりで ある。 Ac2O 無水酢酸 Boc t−ブトキシカルボニル DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7 −エン DMAP 4−ジメチルアミノピリジン DME 1,2−ジメトキシエタン DMF ジメチルホルムアミド EDC 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル− カルボジイミド塩酸塩 HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物 Et3N トリエチルアミン EtOAc 酢酸エチル FAB 高速原子衝撃 HOOBT 3−ヒドロキシ−1,2,2−ベンゾトリアジン−4 (3H)−オン HPLC 高速液体クロマトグラフィー MCPBA m−クロロペルオキシ安息香酸 MsCl メタンスルホニルクロリド NaHMDS ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド Py ピリジン TFA トリフルオロ酢酸 THF テトラヒドロフラン 本発明の化合物は、参考文献から知られる、または実験操作中に一例として用 いたエステル加水分解、保護基の分離(cleavage)等といった他の標準 的操作に加え、次の反応図式A〜Jに示した反応を用いることによって製造する 。主要な結合形成及びペプチド修飾反応に、反応A : 標準的な溶液法または固相法を用いるアミド結合形成及び保護基開裂 、反応B : シアノホウ水素化ナトリウムまたは他の還元剤を用いて行なうアミン のアルデヒドでの還元的アルキル化による還元ペプチドサブユニットの調製、反応C : 還元ペプチドサブユニットの脱保護、反応D : 標準的な溶液法または固相法を用いるペプチド結合形成及び保護基分 離、並びに反応E : アミド部分のボラン還元による還元サブユニットの調製 が有る。 反応図式A〜Eには、非環状ペプチドユニットに関する結合形成及びペプチド 修飾反応について示してある。これ らの反応が、示した試薬及び化合物の−NHC(RA)−部分を部分 に置き換えた場合も等しく有用であることは十分理解される。上記反応は、本発 明の化合物を得るべく逐次用いても、またフラグメントの合成に用いてもよく、 後者の場合は後にフラグメント同士を、反応図式に示した反応によって結合する 。 反応図式A 反応A残基のカップリングによるアミド結合形成 反応図式B 反応B還元的アルキル化による還元ペプチドサブユニットの調製 反応図式C 反応C還元ペプチドサブユニットの脱保護 反応図式D 反応D残基のカップリングによるアミド結合形成 反応図式E 反応Eペプチドからの還元ジペプチド調製 〔上記諸式中、RAは先に規定したとおりのR2、R3、R5aまたはR5bであり、 R4a及びR4bは先に規定したとおりであり、Rはカルボン酸のための適当な保護 基である〕。 反応図式F〜Mに、更に処理して本発明の化合物とし得る非環状ペプチドユニ ットに本発明の化合物のN末端に位置する、スルフヒドリルを保有しない部分を 結合させる反応を示す。これらの反応が、示した試薬及び化合物の−NHC(RA )一部分を部分 に置き換えた場合も等しく有用であることは十分理解される。上記反応は、本発 明の化合物を得るべく逐次用いても、またフラグメントの合成に用いてもよく、 後者の場合は後にフラグメント同士を、反応図式A〜Eに示した反応によって結 合する。 その合成を反応図式A及びCに示した中間体は、反応図式Fに示したIなどの 様々なアルデヒドで還元的にアルキル化し得る。アルデヒドは適当なアミノ酸か ら、O. P.Goel, U. Krolls, M. Stier及びS. KestenがOrganic Synthesis, 67, pp.69 −75, 1988に述べているような標準的操作で製造可能である(反応図式 F)。還元的アルキル化は、ジクロロエタン、メタノールまたはジメチルホルム アミドといった溶媒中でトリアセトキシホウ水素化ナトリウムやシアノホウ水素 化ナトリウムなどの様々な還元剤を用いてpH5〜7で実施し得る。生成物II を塩化メチレン中でトリフルオロ酢酸で脱保護すれば、最終化合物IIIが得られ る。最終生成物IIIは塩、例えばトリフルオロ酢酸塩、塩酸塩、または特に酢酸 塩の形態で単離する。生成したジアミンIIIを更に選択的に保護してIVを得るこ とができ、これをその後第二のアルデヒドで還元的にアルキル化するとVが得ら れる。保護基の除去、及びジヒドロイミダゾールVIIなどの環化生成物への変換 は諸文献に述べられている操作で行ない得る。 あるいは他の場合には、保護したジペプチジル類似中間体を1−トリチル−4 −カルボキシアルデヒドまたは1−トリチル−4−イミダゾリルアセトアルデヒ ドといった他のアルデヒドで還元的にアルキル化することにより、VIIIなどの生 成物を得ることができる(反応図式G)。VIIIからトリチル保護基を除去すれば IXが得られ、VIIIをまずアルキルハロゲン化物で処理し、次いで脱保護すればア ルキル化イミダゾールXが得られる。あるいはまた、ジペプチジル類似中間体を 標準的な技術でアシル化またはスルホニル化することが可能である。 イミダゾール酢酸XIは標準的な操作で酢酸塩XIIIに変換し得、XIIIをまず アルキルハロゲン化物と反応させ、次 いで還流メタノールで処理すれば、位置特異的にアルキル化されたイミダゾール 酢酸エステルXIVを得ることができる。加水分解し、かつ1−(3−ジメチルア ミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)などの縮合試薬の存在下 に保護したジペプチジル類似中間体と反応させることによって、XVなどのアシ ル化生成物が得られる。 反応図式Iにおいて、保護したジペプチジル類似中間体をXVIのような、やは り保護されたヒドロキシル基を有するアルデヒドで還元的にアルキル化する場合 は、後に保護基を除去してヒドロキシル基を回復し得る(反応図式I、J)。得 られたアルコールは標準的な条件下に酸化して、例えばアルデヒドとし得、この アルデヒドをグリニャール試薬などの様々な有機金属試薬と反応させればXXな どの第二級アルコールを得ることができる。加えて、完全に脱保護したアミノア ルコールXXIを様々なアルデヒドで(先に述べた条件下に)還元的にアルキル 化すれば、XXII(反応図式K)などの第二級アミンまたは第三級アミンを得る ことができる。 Bocで保護したアミノアルコールXVIIIを用いてXXIIIなどの2−アジリ ジニルメチルピペラジンを合成すること も可能である(反応図式L)。XVIIIをジメチルホルムアミドなどの溶媒中で1 ,1′−スルホニルジイミダゾール及び水素化ナトリウムで処理するとアジリジ ンXXIIIが生成する。このアジリジンは、チオールなどの求核剤及び塩基の存 在下に反応して開環生成物XXIVをもたらす。 更に、保護したジペプチジル類似中間体をO−アルキル化チロシンなどのアミ ノ酸に由来するアルデヒドと標準的な操作で反応させると、反応図式Mに示した XXXなどの化合物を得ることができる。R′がアリール基である場合は、まず XXXを水素化してフェノールを回復し得、その後アミン基を酸で脱保護してX XXIを生成させる。あるいはまた、XXXのアミン保護基を除去してXXXII などのO−アルキル化フェノール性アミンを生成させることも可能である。 その合成を反応図式B〜Eに示したような他のペプチジル類似中間体を用いて 、反応図式F〜Mに示したのと類似の操作を行なうことは可能である。 反応図式N〜Rに、可変部分Wがピリジル部分として存在する本発明の化合物 の合成に有用な、適宜置換されたアルデヒドの合成を示す。可変部分Wとして他 の複素環部分 を有するアルカノールを製造する類似の合成法も、当業者には良く知られている 。 反応図式F 反応図式F(続き) 反応図式G 反応図式H 反応図式I 反応図式J 反応図式J(続き) 反応図式K 反応図式L 反応図式M 反応図式M(続き) 反応図式N 反応図式P 反応図式Q 反応図式R 本発明の化合物は哺乳動物用、特にヒト用の薬物として有用である。本発明の 化合物は、癌の治療に用いるべく患者に投与し得る。本発明の化合物で治療し得 る種類の癌の例には、結腸直腸癌、外分泌性膵臓癌、骨髄性白血病及び神経系腫 瘍が非限定的に含まれる。前記のような腫瘍は、ras遺伝子自体の突然変異、 Ras生成を調節し得るタンパク質(即ちニューロフィブロミン(NF−1)、 Neu、Src、Abl、Lck、Fyn)の突然変異、または他の機序によっ て発生し得る。 本発明の化合物はファルネシル−タンパタ質トランスフェラーゼを阻害し、腫 瘍遺伝子タンパク質Rasのファルネシル化を抑制する。本発明の化合物はまた 、腫瘍血管形成を抑制し、それによって腫瘍の増殖に影響を及ぼし得る(J. Rak等, Cancer Research55, pp.4575−458 0, 1995)。本発明の化合物のこの血管形成抑制特性は、網膜血管新生に 関連する幾つかの形態の失明の治療にも有用であり得る。 本発明の化合物は、タンパク質Rasがras以外の遺伝子の腫瘍遺伝子への 突然変異の結果として異常に活性化される(即ちras遺伝子自体が腫瘍遺伝子 形態への突然 変異によって活性化されるのではない)、良性と悪性両方の他の増殖性疾患の抑 制にも有用であり、前記抑制はこのような治療を必要とする哺乳動物に有効量の 本発明の化合物を投与することによって実現する。例えば、NF−1に属するタ ンパク質の一つは良性増殖性障害を誘発する。 本発明の化合物は、幾つかのウイルス感染の治療、特に肝炎δウイルス及び関 連ウイルス感染の治療にも有用であり得る(J. S. Glenn等, Sc ience256, pp. 1331−1333, 1992)。 本発明の化合物は、新血管内膜形成(neointimal formati on)の抑制によって経皮経内腔的(percutaneous transl uminal)冠状血管形成後の再発狭窄症を予防するのにも有用である(C. Indolfi等, Nature medicine 1, pp.541 −545, 1995)。 本発明の化合物は、多発性嚢胞腎疾患の治療及び予防にも有用であり得る(D . L. Schaffner等,American Journal of Pathology 142, pp. 1051−1060, 1993; 及びB. Cowley, Jr.等, FASE B Journal 2, A3160, 1988)。 本発明の化合物は哺乳動物、好ましくはヒトに単独で、または好ましくは標準 的な医薬調製法に従い医薬に許容可能なキャリヤもしくは稀釈剤と、場合によっ てはミョウバンなどの公知のアジュバントと組み合わせて医薬組成物の形態で投 与し得る。本発明の化合物は経口投与、または静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、 直腸内及び局所投与を含めた非経口投与が可能である。 本発明による化学療法用化合物を経口使用する場合は、選択した化合物を例え ば錠剤もしくはカプセル剤、または水性の溶液剤もしくは懸濁液剤の形態で投与 し得る。経口使用用錠剤の場合、通常用いられるキャリヤにはラクトース及びコ ーンスターチが含まれ、またステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤が通常添加 される。カプセル剤形態での経口投与に有用な稀釈剤には、ラクトース及び乾燥 コーンスターチが含まれる。経口使用のために水性懸濁液剤が必要である場合は 、活性成分を乳化剤及び懸濁化剤と配合する。所望であれば、何らかの甘味剤及 び/または香味付与剤を添加してもよい。筋肉内、腹腔内、皮下及び静脈内使用 のためには普通活性成分の滅菌溶液を調製するが、こ の溶液のpHは適宜調節及び緩衝するべきである。静脈内使用の場合は溶質の総 濃度を、製剤が等張性となるように制御するべきである。 本発明は、医薬に許容可能なキャリヤまたは稀釈剤を伴うかまたは伴わない治 療有効量の本発明の化合物を投与することを含む癌治療に有用な医薬組成物も包 含する。適当な本発明の組成物には、本発明の化合物と、pHレベルが例えば7 .4である食塩液などの医薬に許容可能なキャリヤとを含有する水溶液が含まれ る。この溶液は患者の筋肉内血流中に、局所的ボーラス注射(local bo lus injection)によって導入し得る。 本発明による化合物をヒトの患者に投与する場合、1日当たりの投与量は通常 処方医によって決定されるが、この投与量は通常個々の患者の年齢、体重及び応 答、並びに患者の症状の重篤度に従って変化する。 適用の一例では、癌の治療を受けている哺乳動物に適量の化合物を投与する。 1日当たりの投与量は体重1kg当たり約0.1〜約20mg、好ましくは0. 5〜約10mgとする。 本発明の化合物は、組成物においてファルネシル−タン パク質トランスフェラーゼ(FPTアーゼ)の存在及び量を迅速に確認するアッ セイの構成要素としても有用である。即ち、試験するべき組成物を分割し、その 二つの部分を、FPTアーゼの既知の基質(例えばアミン末端にシステインを有 するテトラペプチド)及びファルネシルピロリン酸を含有する混合物と接触させ 、一方の混合物に本発明の化合物を添加する。アッセイ混合物を当業者に良く知 られた、FPTアーゼが当該基質をファルネシル化するのに十分な時間だけイン キュベートした後、アッセイ混合物の化学的内容を周知の免疫学的、放射線化学 的またはクロマトグラフィー利用技術によって確認する。本発明の化合物はFP Tアーゼの選択的阻害剤であるので、本発明の化合物を含有しないアッセイ混合 物において基質が存在しなくなるか、または定量的に減少する一方で本発明の化 合物を含有するアッセイ混合物中に存在する基質には変化が起こらないことが、 試験する組成物中にFPTアーゼが存在することの指標となる。 上述のようなアッセイがファルネシルータンパタ質トランスフェラーゼを含有 する組織試料の同定及び前記酵素の定量に有用であることは、当業者には直ちに 明らかとなろ う。即ち、強力な阻害剤である本発明の化合物は、試料中の酵素量を測定する活 性部位滴定アッセイに用い得る。未知量のファルネシル−タンパタ質トランスフ ェラーゼを含有する組織抽出物のアリコートと、過剰量のFPTアーゼの既知の 基質(例えばアミン末端にシステインを有するテトラペプチド)と、ファルネシ ルピロリン酸とから成る一連の試料を、様々な濃度の本発明の化合物の存在下に 適当な時間インキュベートする。十分に強力な阻害剤(即ち、アッセイ容器内の 酵素の濃度より実質的に小さいKiを有する阻害剤)の、試料の酵素活性を50 %抑制するのに必要な濃度は当該試料中の酵素の濃度の半分にほぼ等しい。実施例 本発明を更に理解する一助として実施例を示す。特定の使用物質、化合物及び 条件は本発明を更に良く説明するものとして採用してあり、本発明の合理的範囲 を限定するものではない。 実施例中に言及した標準的な後処理とは、溶媒抽出、並びに10%クエン酸、 10%重炭酸ナトリウム及びブラインで適宜行なう有機溶液の洗浄のことである 。溶液は硫酸ナトリウムで脱水し、かつロータリーエバポレーターにお いて真空下に蒸発させた。実施例1 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル及びN− [1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリジン −2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニントリフルオロアセテートの製 ステップAジエチル1−アセチル−5−ヒドロキシ−3−エチルピロリジン− 2,2−ジカルボキシレートの製造 アルゴン下に周囲温度においてアセトアミドマロン酸ジエチル(235.4g ; 1.19mol)を無水EtOH(1.4l)に溶解させた溶液を攪拌し、 これにナトリウム(4.02g; 0.175mol)を溶解させた。反応混合 物を0℃に冷却し、これにtrans−2−ペンテナール(100g; 1.0 8mol)を、反応温度を5℃より低く維持しながら滴下し加えた。この添加後 、反応混合物を室温に加温し、4時間攪拌し、その後酢酸(28ml)で反応を 停止させた。得られた溶液を真空下に濃 縮し、残留物をEtOAc(1.5l)に溶解させ、NaHCO3の10%溶液 (2×300ml)、ブラインで洗浄し、脱水した(MgSO4)。溶液を濾過 し、700mlに濃縮し、その後加熱還流させ、かつヘキサン(1l)で処理し た。冷却によって標記化合物を沈澱させ、回収した。mp 106〜109℃。1 H NMR(CD3OD)δ: 5.65(d,1H,J=5Hz)、4.14 .25(m,4H)、2.7〜2.8(m,1H)、2.21(s,3H)、2 .10(dd,1H,J=6及び13Hz)、1.86〜1.97(m,2H) 、1.27(t,3H,J=7Hz)、1.23(t,3H,J=7Hz)、1 .1〜1.25(m,1H)、0.97(t,3H,J=7Hz)。ステップBジエチル1−アセチル−3−エチルピロリジン−2,2−ジカルボ キシレートの製造 アルゴン下にジエチル1−アセチル−5−ヒドロキシ−3−エチルピロリジン −2,2−ジカルボキシレート(287g; 0.95mol)及びトリエチル シラン(228ml; 1.43mol)をCH2Cl2(3l)に溶解させた溶 液を攪拌し、これにトリフルオロ酢酸(735ml; 9.53mol)を、氷 浴により内部温度を25℃に維持しながら滴下し加えた。23℃で3時間攪拌後 、 溶液を真空下に濃縮し、残留物をCH2Cl2(1.5l)で稀釈し、次いで激し く攪拌しながらH2O(1l)及び固体Na2CO3で、溶液が塩基性となるまで 処理した。有機層を分離し、脱水し(Na2SO4)、濾過し、その後濃縮して標 記化合物を黄色の油として得、これを更に精製することなく用いた。ステップC3−エチルプロリン塩酸塩(Cis:Trans混合物)の製造 ジエチル1−アセチル−3−エチルピロリジン−2,2−ジカルボキシレート (373g; 0.95mol)を6N HCl(2l)及びHOAc(500 ml)中に懸濁させ、これを還流温度で20時間加熱した。反応混合物を冷却し 、EtOAc(1l)で洗浄し、その後真空下に濃縮して油を得、この油をエー テルでの粉砕により結晶化して標記化合物を得た。1 H NMR(D2O)δ: 4.23(d,1H,J=8Hz)、3.84(d ,1H,J=8Hz)、3.15〜3.4(m,4H)、2.33〜2.44( m,1H)、2.19〜2.4(m,1H)、2.02〜2.15(m,2H) 、1.53〜1.72(m,3H)、1.23〜1.43(m,2H)、1.0 〜1.15(m,1H)、0.75〜0.83(m,6H)。ステップDN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル]−cis:trans− 3−エチルプロリンメチルエステルの製造 3−エチルプロリン塩酸塩(Cis:Trans混合物)(20g; 0.1 1mol)をCH3OH(200ml)に溶解させ、得られた溶液にHClガス を飽和させ、これを23℃で24時間攪拌した。溶液にアルゴンを通気して過剰 なHClを除去した。溶液をNaHCO3(84gより多量)で処理してpH8 とし、その後CH3OH(20ml)に溶解させた二炭酸ジ−t−ブチル(25 .1g; 0.115mol)をゆっくり添加した。23℃で18時間攪拌後、 混合物を濾過し、濾液を濃縮し、残留物をEtOAcで粉砕し、再び濾過し、濃 縮して標記化合物を油として得た。ステップEN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル]−trans−3−エチ ルプロリン及びN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル]−cis−3−エチル プロリンメチルエステルの製造 0℃に冷却しながらN−[(t−ブチルオキシ)カルボ ニル]−cis,trans−3−エチルプロリンメチルエステル(29.1g ; 0.113mol)をCH3OH(114ml)に溶解させ、次いで1N NaOH(114ml)で処理した。23℃で20時間攪拌後、溶液を濃縮して CH3OHを除去し、その後EtOAC(3×)で抽出した。有機層を一つに合 わせ、脱水し(MgSO4)、濾過し、濃縮して12.8gのN−[(t−ブチ ルオキシ)カルボニル]−cis−3−エチルプロリンメチルエステルを油とし て得た。水性層を固体クエン酸で酸性化し、EtOAc(2×)で抽出し、有機 層を一つに合わせ、脱水し(MgSO4)、濾過し、濃縮してN−[(t−ブチ ルオキシ)カルボニル]−trans−3−エチルプロリンを油として得た。1 H NMR(CD3OD)δ: 3.86及び3.78(2d,1H,J=6H z)、3.33〜3.58(m,2H)、2.01〜2.22(m,2H)、1 .5〜1.74(m,2H)、1.33〜1.5(m,1H)、1.45及び1 .42(2s,9H)、0.98(t,3H,J=8Hz)。ステップF3(S)−エチル−2(S)−プロリン塩酸塩の製造 氷−H2O浴中で攪拌下にN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル]−tra ns−3−エチルプロリン(15.5g; 0.064mol)、S−α−メチ ルベンジルアミン(9.03ml; 0.070mol)、HOBT(10.7 3g; 0.70mol)及びN−メチルモルホリン(8ml; 0.076m ol)をCH2Cl2(150ml)に溶解させ、これをEDC(13.4g;0 .070mol)で処理し、23℃で48時間攪拌した。反応混合物をEtOA cとクエン酸の10%溶液とに分配し、有機層をNaHCO3の飽和溶液、ブラ インで洗浄し、脱水し(MgSO4)、濾過し、濃縮して油を得た。この油をご く少量(10ml)のエーテルに溶解させて、所望のS,S,Sジアステレオマ ー(4.2g)を結晶化した。mp 118〜121℃。上記生成物を8N H Cl(87ml)及び氷酢酸(22ml)に溶解させた溶液を還流温度で一晩加 熱した。溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、残留物をH2O中に取り、 エーテルで抽出した。水性層を濃縮乾固して、3(S)−エチル−2(S)−プ ロリン塩酸塩とα−メチルベンジルアミンとの1:1混合物を得た。 攪拌し、かつ0℃に冷却しながらα−メチルベンジルアミンを含む3(S)− エチル−2(S)−プロリン(2.0g; 0.0128mol)をジオキサン (10ml)及びH2O(10ml)に溶解させた。N,N−ジイソプロピルエ チルアミン(2.2ml; 0.0128mol)及び二炭酸ジ−t−ブチル( 2.79g; 0.0128mol)を添加し、攪拌を23℃で48時間継続し た。反応混合物をEtOAc(60ml)とH2O(30ml)とに分配し、有 機層を0.5N NaOH(2×40ml)で洗浄し、水性層を一つに合わせて EtOAc(30ml)で洗浄し、この層を0.5N NaOH(30ml)で 逆抽出した。水性層を一つに合わせ、0℃において1N HClで慎重に酸性化 してpH3とした。この混合物をEtOAc(3×40ml)で抽出し、有機抽 出物を一つに合わせ、脱水し(MgSO4)、濾過し、濃縮して、N−[(t− ブチルオキシ)カルボニル]−3(S)−エチル−2(S)−プロリンを無色の 油として得た。N−[(t−ブチルオキシ)カルボニル]−3(S)−エチル− 2(S)−プロリンをEtOAc(50ml)に溶解させ、得られた溶液を氷− H2O浴中で冷却しながら該溶液 にHClガスを飽和させた。溶液を栓付き容器に入れ(stopper)、0℃ で3時間攪拌した。溶液にアルゴンを通気して過剰なHClを除去し、溶液を濃 縮乾固して3(S)−エチル−2(S)−プロリン塩酸塩を得た。ステップGN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル]−3(S)−エチル−2 (S)−プロリノール 攪拌し、かつ0℃に冷却しながらα−メチルベンジルアミンを含む3(S)− エチル−2(S)−プロリン塩酸塩(2.0g; 0.0128mol)をジオ キサン(10ml)及びH2O(10ml)に溶解させた。N,N−ジイソプロ ピルエチルアミン(2.2ml; 0.0128mol)及び二炭酸ジ−t−ブ チル(2.79g; 0.0128mol)を添加し、攪拌を23℃で48時間 継続した。反応混合物をEtOAc(60ml)とH2O(30ml)とに分配 し、有機層を0.5N NaOH(2×40ml)で洗浄し、水性層を一つに合 わせてEtOAc(30ml)で洗浄し、この層を0.5N NaOH(30m l)で逆抽出した。水性層を一つに合わせ、0℃において1N HClで慎重に 酸性化してpH2とした。この 混合物をEtOAc(3×40ml)で抽出し、有機抽出物を一つに合わせ、脱 水し(MgSO4)、濾過し、濃縮して、N−[(t−ブチルオキシ)カルボニ ル]−3(S)−エチル−2(S)−プロリンを無色の油として得、これを精製 せずに用いた。 N−[(t−ブチルオキシ)カルボニル]−3(S)−エチル−2(S)−プ ロリン(1.6g; 6.58mmol)を乾燥THF(10ml)に溶解させ 、これを0℃で2時間、次いで23℃で1時間攪拌しながらボラン(THF中に 1M; 12.5ml; 12.5mmol)で処理した。溶液を0℃に冷却し 、H2O(20ml)で処理し、EtOAc(2×30ml)で抽出した。有機 抽出物をブライン、NaHCO3の飽和溶液、H2Oで洗浄し、脱水し(MgSO4 )、濾過し、濃縮して粘稠な油を得た。この油をCH2Cl2に溶解させ、乾燥 SiO2で濾過し、濾液を濃縮して標記化合物を油として得た。1 H NMR(CDCl3)δ: 4.97(d,1H,J=7Hz)、3.71 (t,1H,J=8Hz)、3.51〜3.62(m,3H)、3.18〜3. 26(m,1H)、1.9〜2.0(m,1H)、1.53〜1.7(m,2H )、1.47(s,9H)、1.26〜1.43(m,2H)、0.95(t, 3H,J=7Hz)。ステップHN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル]−3(S)−エチル−2 (S)−プロリナール 攪拌し、かつ−10℃に冷却しながらN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル ]−3(S)−エチル−2(S)−プロリノール(0.638g; 2.78m mol)及びEt3N(1.4ml; 9.74mmol)を乾燥CH2Cl2( 10ml)に溶解させ、得られた溶液を、反応混合物温度を0℃より低く維持し ながらSO3・pyr(1.33g; 8.35mmol)を乾燥DMSO(5 ml)に溶解させた溶液を滴下することにより処理した。混合物を0℃で20分 間、次いで5℃で20分間、及び15℃で1時間攪拌し、その後氷冷0.5N HCl中へ注ぎ、層を分離した。水性層をCH2Cl2(3×20ml)で抽出し 、有機抽出物を一つに合わせ、H2O、NaHCO3の飽和水溶液、ブラインで洗 浄し、脱水した(Na2SO4)。濾過及び濃縮乾固によって標記化合物を得、こ れを精製せずに用いた。ステップIN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル−3 (S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリンメチルエステル 氷−H2O浴中で冷却しながらアルゴン下に周囲温度においてN−[(t−ブ チルオキシ)カルボニル]−3(S)−エチル−2(S)−プロリナール(0. 315g; 0.0014mol)及びプロリンメチルエステル塩酸塩(0.2 33g; 0.0014mol)をMeOH(5ml)に溶解させ、これを攪拌 下にシアノホウ水素化ナトリウム(0.131g; 0.002mol)で処理 した。18時間後、混合物をNaHCO3の5%溶液(20ml)中へ注ぎ、C H3OHを除去し、水性層をEtOAc(3×30ml)で洗浄し、有機抽出物 を一つに合わせ、ブラインで洗浄し、脱水した(MgSO4)。濾過及び濃縮乾 固を行ない、それによってクロマトグラフィー(SiO2; 6:1のヘキサン :EtOAc)後に標記化合物を無色の油として得た。1 H NMR(CDCl3)δ: 3.70(s,3H)、3.1〜3.7(m, 5H)、2.2〜2.65(m,4H)、1.7〜2.15(m,5H)、1. 5〜1.65(m,1H)、1.46(s,9H)、1.2〜1.5(m,2H )、0.93(t,3H,J=7Hz)。ステップJN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−プロリン N−[(t−ブチルオキシ)カルボニル−3(S)−エチルピロリジン−2( S)−イルメチル]−プロリンメチルエステル(0.081g; 0.238m mol)をCH3OH(2ml)に溶解させ、これを0℃に冷却し、NaOHの 1N溶液(0.952ml; 0.952mmol)で処理した。23℃で3時 間攪拌後、溶液を1N HCl(0.952ml; 0.952mmol)で中 和し、濃縮してCH3OHを除去し、その後凍結乾燥して残留物をそのまま用い た。ステップKN−[(t−ブチルオキシ)カルボニル−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル N−[(t−ブチルオキシ)カルボニル−3(S)−エチルピロリジン−2( S)−イルメチル]−プロリン(0.238mmol)、HOBT(0.048 g; 0.262mmol)、EDC(0.068g; 0.0357m mol)及びメチオニンメチルエステル塩酸塩(0.048g; 0.238m mol)をCH2Cl2(10ml)に溶解させ、これを23℃で18時間攪拌し た。EtOAc(100ml)を添加し、混合物をNaHCO3の飽和溶液、H2 O、ブラインで洗浄し、脱水した(MgSO4)。濾過及び濃縮乾固によって0 .085gの標記化合物を得た。1 H NMR(CD3OD)δ(主な回転異性体に関して): 4.63(t,1 H,J=7Hz)、3.73(s,3H)、3.55〜3.7(m,1H)、3 .0〜3.5(m,4H)、2.3〜2.7(m,5H)、1.9〜2.2(m ,3H)、2.08(s,3H)、1.6〜1.9(m,4H)、1.46(s ,9H)、1.3〜1.45(m,2H)、0.92〜1.02(m,3H)。ステップLN−[3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−プ ロリル−メチオニンメチルエステル塩酸塩 攪拌し、かつ氷−H2O浴中で冷却しながらN−[(t−ブチルオキシ)カル ボニル−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メ チオニンメチルエステル(0.085g; 0.18mmol)をEt OAc(5ml)に溶解させた溶液にHClガスを飽和するまで通気した。溶液 を栓付き容器に入れ、0℃で2時間攪拌し、その後Arでパージし、濃縮して、 標記化合物を黄色の泡として得た。ステップMN−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)− エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエス テル N−[3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メ チオニンメチルエステル塩酸塩(0.075g; 0.169mmol)、1H −イミダゾル−4−イル酢酸(0.052g; 0.253mmol)、HOB T(0.34g; 0.253mmol)、EDC(0.49g; 0.253 mmol)及びEt3N(0.176ml; 1.27mmol)をDMF(4 ml)に溶解させ、これを23℃で18時間攪拌した。溶媒を真空下に除去し、 EtOAc(60ml)を添加し、溶液をHaHCO3の飽和溶液、H2O、ブラ インで逐次洗浄し、脱水した(MgSO4)。濾過及び濃縮乾固を行ない、それ によってクロマトグラフィー(SiO2; 5→10% CH3OH/CH2Cl2)後に標記化合物を得た。1 H NMR(CD3OD)δ(主な回転異性体に関して): 7.62(s,1 H)、6.93(s,1H)、4.6〜4.67(m,1H)、4.1〜4.1 6(m,1H)、3.74(s,3H)、3.65(s,2H)、3.5〜3. 68(m,2H)、3.2〜3.25(m,1H)、3.04〜3.1(m,1 H)、2.44〜2.7(m,5H)、2.05〜2.26(m,4H)、2. 08(s,3H)、1.68〜1.87(m,4H)、1.26〜1.5(m, 3H)、0.99(t,3H,J=7Hz)。 FAB MS: 480(M+1)。ステップNN−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)− エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニントリフルオ ロアセテート 0℃においてN−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S) −エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエ ステル(0.020g; 0.042mmol)をCH3OH(2ml)に溶解 させ、これを攪拌しながらNaOHの1N溶液(0.167ml; 0.167 mmol)で処理した。23℃で5時間経過後、1N HCl(0.167ml ;0.167mmol)を添加し、混合物を、所与の濃度勾 配を有するCH3CN中の0.1% TFA:H2O中の0.1% TFAで溶離 するVydacカラム上での分取RP HPLCにより精製して標記化合物を得 た。1 H NMR(CD3OD)δ: 8.88(d,1H,J=1Hz)、7.43 (d,1H,J=1Hz)、4.53〜4.58(m,1H)、4.25〜4. 31(m,1H)、3.96(ABq,2H)、3.7〜3.85(m,3H) 、3.58〜3.66(m,1H)、3.50(dd,1H,J=3及び14H z)、3.39(dd,1H,J=3及び14Hz)、3.23〜3.42(m ,1H)、2.45〜2.67(m,3H)、2.12〜2.28(m,4H) 、2.08(s,3H)、1.98〜2.05(m,3H)、1.54〜1.6 8(m,2H)、1.26〜1.4(m,1H)、1.03(t,3H,J=7 Hz)。 FAB MS: 466(M+1)。実施例2 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンイソプロピルエステルの製造 ステップAN−[(t−ブチルオキシカルボニル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリン 3(S)−エチル−2(S)−プロリン塩酸塩(実施例1のステップFで製造 )(2.33g; 0.013mol)をCH3OH(20ml)に溶解させ、 これを3Åモレキュラーシーブ(2g)及びKOAc(1.27g;0.013 mol)で処理して反応混合物のpHを4.5〜5としてからN−(t−ブチル オキシ)カルボニル−プロリナール(pettit等, J.Org. Che m.59, [21], pp.6287−6295, 1994)(3.36 g; 0.017mol)を添加し、混合物を室温で16時間攪拌した。反応混 合物を濾過し、NaHCO3の飽和水溶液(5ml)で反応停止させ、濃縮乾固 した。残留物をCHCl3で抽出した。抽出物を脱水し(MgSO4)、濾過し、 濃縮して標記化合物及び無機塩を得た。ステップBN−[(t−ブチルオキシカルボニル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンイソプロピルエステル 室温においてN−[(t−ブチルオキシカルボニル)−ピロリジン−2(S) −イルメチル]−3(S)−エチル −プロリン(2.4g; 0.008mol)、メチオニンイソプロピルエステ ル塩酸塩(2.21g; 0.0097mol)、HOBT(1.49g; 0 .0097mol)及びEDC(1.86g; 0.0097mol)をDMF (15ml)に溶解させ、これをN−メチルモルホリン(3ml; 0.024 mol)で処理した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、その後濃縮し、EtOA cとH2Oとに分配した。有機層をNaHCO3の飽和水溶液、ブラインで洗浄し 、脱水した(MgSO4)。粗生成物を7:3のヘキサン:EtOAcで溶離す るフラッシュシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィーに掛けてN−[(t− ブチルオキシカルボニル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)− エチル−プロリル−メチオニンイソプロピルエステルを得た。ステップCN−(ピロリジン−2(S)−イルメチル)−3(S)−エチル− プロリル−メチオニンイソプロピルエステル塩酸塩 N−[(t−ブチルオキシカルボニル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル ]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンイソプロピルエステル(1.38 g; 0.0 028mol)をEtOAc(40ml)に溶解させて−20℃に冷却し、これ にHClガスを飽和させ、得られた溶液を0℃で1.25時間、及び室温で0. 25時間攪拌した。濃縮乾固によって標記化合物を得た。ステップD1H−イミダゾール−4−酢酸メチルエステル塩酸塩 1H−イミダゾール−4−酢酸塩酸塩(4.00g;24.6mmol)をメ タノール(100ml)に溶解させた溶液に塩化水素ガスを飽和させた。得られ た溶液を室温(RT)で18時間放置した。溶媒を真空下に蒸発させて、標記化 合物を白色の固体として得た。1 H NMR(CDCl3; 400MHz)δ: 8.85(1H,s)、7. 45(1H,s)、3.89(2H,s)及び3.75(3H,s)ppm。ステップE1−(トリフェニルメチル)−1H−イミダゾル−4−イル酢酸メ チルエステル 1H−イミダゾール−4−酢酸メチルエステル塩酸塩(24.85g; 0. 141mol)をジメチルホルムアミド(DMF)(115ml)に溶解させた 溶液にトリエチルアミン(57.2ml; 0.412mol)及び トリベンジルブロミド(55.3g; 0.171mol)を添加し、得られた 懸濁液を24時間攪拌した。次に、反応混合物を反応混合物を酢酸エチル(Et OAc)(1l)及び水(350ml)で稀釈した。有機相をNaHCO3の飽 和水溶液(350ml)で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、真空下に蒸発させた 。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2; ヘキサン中の0→10 0%酢酸エチルで勾配溶離)により精製して、標記化合物を白色の固体として得 た。1 H NMR(CDCl3; 400MHz)δ: 7.35(1H,s)、7. 31(9H,m)、7.22(6H,m)、6.76(1H,s)、3.68( 3H,s)及び3.60(2H,s)ppm。ステップF[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル]酢 酸メチルエステル 1−(トリフェニルメチル)−1H−イミダゾル−4−イル酢酸メチルエステ ル(8.00g; 20.9mmol)をアセトニトリル(70ml)に溶解さ せた溶液にブロモ−p−トルオニトリル(4.10g; 20.92mmol) を添加し、これを55℃で3時間加熱した。次に、 反応混合物を室温に冷却し、生じたイミダゾリウム塩(白色の沈澱物)を濾過に よって回収した。濾液を55℃で18時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し 、真空下に蒸発させた。残留物にEtOAc(70ml)を添加し、生じた白色 の沈澱物を濾過によって回収した。沈澱したイミダゾリウム塩を一つに合わせ、 メタノール(100ml)中に懸濁させ、30分間加熱還流させた。次に、溶媒 を真空下に除去し、得られた残留物をEtOAc(75ml)中に懸濁させ、固 体を濾過によって単離し、洗浄した(EtOAc)。固体をNaHCO3の飽和 水溶液(300ml)及びCH2Cl2(300ml)で処理し、これを室温で2 時間攪拌した。有機層を分離し、脱水し(MgSO4)、真空下に蒸発させて、 標記化合物を白色の固体として得た。1 H NMR(CDCl3; 400MHz)δ: 7.65(1H,d,J=8 Hz)、7.53(1H,s)、7.15(1H,d,J=8Hz)、7.04 (1H,s)、5.24(2H,s)、3.62(3H,s)及び3.45(2 H,s)ppm。ステップG[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミ ダゾル−5−イル]酢酸 [1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル]酢酸メチルエ ステル(4.44g; 17.4mmol)をTHF(100ml)及び1M水 酸化リチウム(17.4ml; 17.4mmol)に溶解させた溶液をRTで 18時間攪拌した。1M HCl(17.4ml)を添加し、THFを真空下に 蒸発させて除去した。水溶液を凍結乾燥して、塩化リチウムを含む標記化合物を 白色の固体として得た。1 H NMR(CD3OD; 400MHz)δ: 8.22(1H,s)、7. 74(1H,d,J=8.4Hz)、7.36(1H,d,J=8.4Hz)、 7.15(1H,s)、5.43(2H,s)及び3.49(2H,s)ppm 。ステップHN−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5 −イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニンイソプロピルエステル 室温で攪拌しながら[1−(4−シアノベンジル)−1 H−イミダゾル−5−イル]酢酸・LiCl(0.416g; 1.47mmo l)、N−(ピロリジン−2(S)−イルメチル)−3(S)−エチル−プロリ ル−メチオニンイソプロピルエステル塩酸塩(ステップC)(0.63g; 1 .33mmol)、HOOBT(0.239g;1.47mmol)及びEDC (0.281g; 1.47mmol)を脱気したDMF(20ml)に溶解さ せ、得られた溶液をN−メチルモルホリン(0.8ml; 5.32mmol) の添加によってpH7とし、攪拌を一晩継続した。反応混合物を濃縮してDMF の大部分を除去し、残留物をEtOAcとNaHCO3の飽和水溶液とに分配し た。水性層をEtOAcで洗浄し、有機抽出物を一つに合わせ、ブラインで洗浄 し、脱水した(MgSO4)。濾過及び濃縮乾固を行ない、それによって95: 5のCH2Cl2:CH3OHで溶離するシリカゲル上でのクロマトグラフィー後 に標記化合物を得た。 C334664S・0.7H2Oの元素分析: 計算値 C 62.38; H 7.52; N 13.23 実測値 C 62.40; H 7.17; N 13.11 FAB MS: 623(M+1)。 上述の操作を踏襲し、ただしメチオニンイソプロピルエステルをメチオニンス ルホンイソプロピルエステルに置き換えて次の化合物を製造した。N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホンイソプロピルエステル334666S・0.9H2Oの元素分析: 計算値 C 59.07; H 7.18; N 12.52 実測値 C 58.99; H 6.87; N 12.86 FAB MS: 655(M+1)。実施例3 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホキシドの製造 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセ チル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニン(0. 15g; 0.186mmol)を1:1のMeOH:H2O(3ml)に溶解 させた溶液に過ヨウ素酸ナトリウム(0.048g; 0.233mmol)を 添加した。混合物を1時間攪拌し、3mlのH2Oで稀釈し、分取HPLC(D elta−pak, C−18)によって精製した。純粋な画分をプールし、か つ凍結乾燥して標記化合物を得た。 C304065S・4.2CF3CO2H・0.5H2Oの元素分析: 計算値 C 42.52; H 4.20; N 7.75 実測値 C 42.51; H 4.21; N 8.11 FAB MS: 597(M+1)。 上述の操作を踏襲して次の化合物を製造した。N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホキシドイソプロピルエステル334665S・1.0H2Oの元素分析: 計算値 C 60.34; H 7.37; N 12.80 実測値 C 60.32; H 7.19; N 12.42実施例4 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホンの製造 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセ チル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニン(0.15g; 0.186mmol)を1:1のMeOH:H2O( 5ml)に溶解させた溶液にOxone(1.1g; 0.372mmol)を 添加した。0.5時間攪拌後、混合物を一部蒸発させ、5mlのH2Oで稀釈し 、分取HPLC(Vydac, C−18)によって精製した。純粋な画分をプ ールし、かつ凍結乾燥して標記化合物を得た。 C304066S・3.2CF3CO2H・1.2H2Oの元素分析: 計算値 C 43.75; H 4.60; N 8.41 実測値 C 43.75; H 4.59; N 8.45 FAB MS: 613(M+1)。実施例5 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンメチルエステル及びN−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イ ミダゾル−5−イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S) −エチル−プロリル−メチオニンの製造 ステップAN−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5 −イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニンメチルエステル 実施例2に述べた操作を踏襲し、ただしステップBのメチオニンイソプロピル エステル塩酸塩をメチオニンメチルエステル塩酸塩に置き換えて標記化合物を製 造した。 C314264S・3.7CF3CO2H・0.3H2Oの元素分析: 計算値 C 45.13; H 4.57; N 8.22 実測値 C 45.10; H 4.53; N 8.39ステップB:N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5 −イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニントリフルオロアセテート 周囲温度においてN−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾ ル−5−イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチ ル−プロリル−メチオニンメチルエステル(0.016g; 0.02mmol )をCH3OH(1ml)及びH2O(1ml)に溶解させ、これを攪拌しながら 1N NaOH(0.3ml; 0.3mmol)で処理した。1時間後、反応 混合物を1N HCl(3ml)で中和し、Vydac分取RP HPLCカラ ム上で精製し、凍結乾燥して標記化合物を得た。 C304064S・3.9CF3CO2H・0.6H2Oの元素分析: 計算値 C 43.81; H 4.39; N 8.11 実測値 C 43.79; H 4.39; N 8.27 実施例2及び3に述べた操作を踏襲し、ただし実施例2 のステップHで用いたカルボン酸を適宜置き換えて次の化合物を製造した。N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステル 1 H NMR(CD3OD)δ: 8.88(s,1H)、7.43(s,1H) 、4.64〜4.71(m,1H)、4.19〜4.27(m,1H)、3.9 4(s,2H)、3.75〜3.88(m,2H)、3.74(s,3H)、3 .57〜3.61(m,2H)、3.34〜3.5(m,3H)、3.15〜3 .25(m,1H)、2.45〜2.67(m,2H)、1.98〜2.37( m,6H)、2.08(s,3H)、1.83〜1.98(m,3H)、1.4 〜1.56(m,1H)、1.01(t,3H,J=7Hz)。 C233754S・2.8CF3CO2H・1.3H2Oの元素分析: 計算値 C 41.88; H 4.96; N 8.54 実測値 C 41.85; H 4.95; N 8.54 FAB MS: 480(M+1)。N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン 1 H NMR(CD3OD)δ: 8.87(s,1H)、7.43(s,1H) 、4.61〜4.71(m,1H)、4.2〜4.3(m,1H)、3.94( brs,2H)、3.75〜3.88(m,2H)、3.6〜3.73 (m,1H)、3.16〜3.48(m,5H)、2.5〜2.7(m,2H) 、2.0〜2.38(m,6H)、2.10(s,3H)、1.83〜1.98 (m,3H)、1.4〜1.55(m,1H)、1.01(t,3H,J=7H z)。 C223554S・2.8CF3CO2Hの元素分析: 計算値 C 42.24; H 4.85; N 8.92 実測値 C 42.18; H 4.86; N 8.95 FAB MS: 466(M+1)。N−[1−グリシル−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル −プロリル−メチオニンメチルエステル FAB MS: 429(M+1)。N−[1−グリシル−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル −プロリル−メチオニン193444S・3.0CF3CO2H・0.5H2Oの元素分析: 計算値 C 39.22; H 5.00; N 7.32 実測値 C 39.21; H 5.02; N 7.68 FAB MS: 415(M+1)。N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3 (S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステル243954S・0.75H2Oの元素分析: 計算値 C 56.84; H 8.05; N 13.81 実測値 C 56.79; H 7.95; N 13.90 FAB MS: 494(M+1)。N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン FAB MS: 480(M+1)。N−[1−[3−(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル )プロピオニル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニンメチルエステル324464S・2.0HCl・0.4H2Oの元素分析: 計算値 C 55.79; H 6.85; N 12.20 実測値 C 55.86; H 6.85; N 11.95 FAB MS: 609(M+1)。N−[1−[3−(1−(4−シアノベンジル)−1H− イミダゾル−5−イル)プロピオニル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]− 3(S)−エチル−プロリル−メチオニン314264S・2.9CF3CO2H・0.8H2Oの元素分析: 計算値 C 47.03; H 4.99; N 8.94 実測値 C 47.05; H 4.96; N 9.31 FAB MS: 595(M+1)。実施例6 N−[2(S)−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ)−3(S) −メチルペンチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル及びN−[2(S) −(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ)−3(S)−メチルペンチ ル]−プロリル−メチオニンの製造 ステップAN−[2(S)−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ )−3(S)−メチルペンチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル 実施例1に述べた方法を踏襲し、ただしステップIで用いたN−[(t−ブチ ルオキシ)カルボニル]−3(S) −エチル−2(S)−プロリナールをN−(t−ブチルオキシカルボニル)−イ ソロイシナールに置き換えて標記化合物を製造した。 C223754S・0.5H2Oの元素分析: 計算値 C 55.43; H 8.04; N 14.69 実測値 C 55.75; H 7.82; N 14.36 FAB MS: 468(M+1)。ステップBN−[2(S)−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ )−3(S)−メチルペンチル]−プロリル−メチオニン 実施例1のステップNに述べた方法を踏襲して標記化合物を製造した。 C213554S・2.5CF3CO2Hの元素分析: 計算値 C 42.27; H 5.12; N 9.48 実測値 C 41.91; H 5.17; N 9.51 FAB MS: 454(M+1)。実施例7 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−プロリル−メチオニ ンメチルエステル及びN−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピ ロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンの製造 ステップAN−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル 実施例1に述べた方法を踏襲し、ただしステップIで用いたN−[(t−ブチ ルオキシ)カルボニル]−3(S)−エチル−2(S)−プロリナールをN−( t−ブチルオキシカルボニル)−プロリナールに置き換えて標記化合物を製造し た。 C213354S・1.9CF3CO2H・2.2HClの元素分析: 計算値 C 39.80; H 5.00; N 9.36 実測値 C 39.82; H 5.01; N 9.33 FAB MS: 452(M+1)。ステップBN−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニン 実施例1のステップNに述べた方法を踏襲して標記化合物を製造した。 C203154S・2.6CF3CO2H・1.1HClの元素分析: 計算値 C 40.15; H 4.79; N 9.29 実測値 C 40.15; H 4.85; N 9.02 FAB MS: 438(M+1)。 実施例1、2及び7に述べた操作を踏襲して次の化合物を製造した。N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエステ 293864S・1.2H2Oの元素分析: 計算値 C 59.20; H 6.92; N 14.28 実測値 C 59.25; H 6.81; N 14.14 FAB MS: 567(M+1)。N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニン283664S・3.4CF3CO2H・1.0H2Oの元素分析: 計算値 C 43.61; H 4.35; N 8.77 実測値 C 43.59; H 4.35; N 8.91 FAB MS: 553(M+1)。実施例8 実施例1に述べた操作を用い、ただしステップIで用いたプロリンメチルエス テルを3(S)−エチル−2(S)−プロリン塩酸塩に置き換えて次の化合物を 製造した。N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチ ルエステル254154S・0.5H2Oの元素分析: 計算値 C 50.93; H 7.52; N 11.88 実測値 C 50.90; H 7.38; N 11.87N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニントリ フルオロアセテート243954S・2.95CF3CO2Hの元素分析: 計算値 C 43.27; H 5.09; N 8.44 実測値 C 43.17; H 5.16; N 8.54N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチ ル−プロリル−メチオニンメチルエステル334664Sの元素分析: 計算値 C 63.63; H 7.45; N 13.50 実測値 C 63.53; H 7.36; N 13.39N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチ ル−プロリル−メチオニントリフルオロアセテート324464S・3.2CF3CO2H・0.6H2Oの元素分析: 計算値 C 46.85; H 4.96; N 8.54 実測値 C 46.86; H 4.96; N 8.78N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチ ル−プロリル−メチオニンイソプロピルエステル355064S・0.25H2Oの元素分析: 計算値 C 64.14; H 7.77; N 12.82 実測値 C 64.16; H 7.73; N 12.82N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−3(S)− エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニンメチルエステル FAB MS: 522(M+1)。N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−3(S)− エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニントリフルオロアセテート FAB MS: 508(M+1)。N−[1−グリシル−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]− 3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステル N−[1−グリシル−3(S)−エチルピロリジン−2 (S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニントリフルオロ アセテート 実施例9 N−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−4−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンピストリフルオロアセテート及びN−[1−[1−(4−ニトロベンジル )−1H−イミダゾル−5−イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル ]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンヒストリフルオロアセテートの製 ステップA1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−4−イル酢酸メ チルエステル及び1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル酢 酸メチルエステル(3:1混合物) 水素化ナトリウム(鉱油中に60%; 99mg; 2.5mmol)をジメ チルホルムアミド(2ml)に溶解させた溶液を0℃に冷却し、これに、1H− イミダゾール−4−酢酸メチルエステル塩酸塩(200mg; 1.13mmo l)をジメチルホルムアミド(3ml)に溶解させ た溶液をカニューレを介して添加した。得られた懸濁液を0℃で15分間攪拌し た。この懸濁液に4−ニトロベンジルブロミド(244mg; 1.13mmo l)を添加し、室温で2時間攪拌した。次に、混合物を重炭酸ナトリウムの飽和 水溶液(15ml)及び水(20ml)で反応停止させ、塩化メチレン(2×5 0ml)で抽出した。一つに合わせた有機抽出物をブライン(20ml)で洗浄 し、脱水し(MgSO4)、濾過し、溶媒を真空下に蒸発させた。残留物を、溶 離剤としてアセトニトリルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し て、標記化合物を黄色の油として得た。1 H NMR(CDCl3; 400MHz)δ: 8.20(2H,d,J=8 .5Hz)、7.49(1H,s)、7.27(2H,d,J=8.5Hz)、 7.03(0.25H,s)、6.87(0.75H,s)、5.28(0.5 H,s)、5.18(1.5H,s)、3.70(2.25H,s)、3.65 (1.5H,s)、3.61(0.75H,s)及び3.44(0.5H,s) ppm。ステップB1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−4−イル酢酸塩 酸塩及び1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−5 −イル酢酸塩酸塩(3:1混合物) アルゴンドに1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−4−イル酢酸 メチルエステルと1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル酢 酸メチルエステルとの3:1混合物(216mg; 0.785mmol)をメ タノール(3ml)及びテトラヒドロフラン(3ml)に溶解させた溶液に1. 0M水酸化ナトリウム(1.18ml; 1.18mmol)を添加し、これを 18時間攪拌した。その後、1.0N塩酸(2.36ml; 2.36mmol )を添加し、混合物を真空下に蒸発させて標記化合物を得た。1 H NMR(CDCl3; 400MHz)δ: 9.04(0.75H,s) 、8.83(0.25H,s)、8.28(2H,d,J=8.8Hz)、7. 61(2H,d,J=8.8Hz)、7.54(0.75H,s)、7.43( 0.25H,s)、5.61(0.5H,s)、5.58(1.5H,s)、3 .84(0.5H,s)及び3.82(1.5H,s)ppm。ステップCN−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−4 −イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニンメ チルエステルビストリフルオロアセテート及びN−[1−[1−(4−ニトロベ ンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イル メチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステルヒストリフ ルオロアセテート 1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−4−イル酢酸塩酸塩及び1 −(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル酢酸塩酸塩(3:1混 合物; 0.392mmol)、実施例1のステップA〜Lに述べたようにして (ただし実施例2のステップAに述べた置き換えを用いて)製造したN−[ピロ リジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメ チルエステル塩酸塩(0.392mmol)、並びに3−ヒドロキシ−1,2, 3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン(HOOBT; 0.39mmol) を塩化メチレン(10ml)に溶解させた溶液に1−(3−ジメチルアミノプロ ピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC; 0.392mmol)及 びトリエチルアミン(1. 57mmol)を添加し、混合物を室温で一晩攪拌する。次に、重炭酸ナトリウ ムの飽和水溶液(10ml)を添加し、混合物を塩化メチレンで抽出する。一つ に合わせた抽出物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(10ml)で洗浄し、溶媒 を真空下に蒸発させる。Nova Prep 5000 Semi分取HPLC システム及びWatersPrepPakカートリッジ(47×300mm; C−18; 15μm; 100Å)を用い、5→95%アセトニトリル/水( 0.1% TFA)で100ml/分で溶離する(クロマトグラフィー方法A) 分取HPLCによって位置異性体(regioisomers)を分離し、凍結 乾燥後に標記化合物を得る。ステップDN−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−4 −イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニンビストリフルオロアセテート 室温においてN−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル− 4−イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル− プロリル−メ チオニンメチルエステルビストリフルオロアセテート(0.023mmol)を メタノール(1ml)に溶解させた溶液に1.0N水酸化リチウム(135μl ; 0.135mmol)を添加する。この溶液を4時間攪拌し、トリフルオロ 酢酸(100μl)で処理する。混合物を、クロマトグラフィー方法Aを用いる 分取HPLCにより精製して標記化合物を得る。ステップEN−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−5 −イルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニンピストリフルオロアセテート N−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセ チル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニンメチルエステルビストリフルオロアセテート(0.031mmol)を メタノール(2ml)に溶解させた溶液に1.0N水酸化リチウム(187μl ; 0.187mmol)を添加する。この溶液を4時間攪拌し、トリフルオロ 酢酸(100μl)で処理する。混合物を、クロマトグラ フィー方法Aを用いる分取HPLCにより精製して標記化合物を得る。実施例10 N−[1−(1−(1−ファルネシル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチル )−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンビストリフルオロアセテートの製造 ステップA1−(1−ファルネシル)−1H−イミダゾル−5−イル酢酸メチ ルエステル 1−(トリベンジル)−1H−イミダゾル−4−イル酢酸メチルエステル(2 00mg; 0.523mmol)をアセトニトリル(5ml)に溶解させた溶 液にtrans,trans−ファルネシルブロミド(156μl;0.575 mmol)を添加し、これを55℃で16時間加熱した。次に、反応混合物を8 0℃で3時間加熱し、その後真空下に蒸発させた。残留物をメタノール(5ml )に溶解させ、これを30分間加熱還流させ、その後真空下に蒸発させた。残留 物をフラッシュクロマトグラフィー(塩化メチレン中の2→4%メタノールで勾 配溶離)により精製して標記化合物を得た。1 H NMR(CDCl3; 400MHz)δ: 7.50(1H,s)、6. 92(1H,s)、5.24(1H,t,J=5.9Hz)、5.09(2H, m)、4.49(2H,d,J=6.9Hz)、3.69(3H,s)、3.6 0(2H,s)、1.91〜2.15(8H,m)、1.72(3H,s)、1 .65(3H,s)、1.59(3H,s)及び1.57(3H,s)ppm。ステップBN−[1−(1−(1−ファルネシル)−1H−イミダゾル−5− イルアセチル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニンメチルエステルビストリフルオロアセテート 実施例9のステップC及びDに述べた操作を踏襲し、ただし1−(4−ニトロ ベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル酢酸メチルエステルの替わりに本実施 例のステップAに述べた1−ファルネシル−1H−イミダゾル−5−イル酢酸メ チルエステルを用いると標記化合物が得られる。ステップCN−[1−(1−(1−ファルネシル)−1H−イミダゾル−5− イルアセチル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニンビ ストリフルオロアセテート 実施例1のステップNに述べた操作を踏襲し、ただし本実施例のステップBに 述べたように製造したメチルエステルを用いると標記化合物が得られる。実施例11 N−[1−(1−(1−ゲラニル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチル)− ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニ ンビストリフルオロアセテートの製造 ステップAN−[1−(1−(1−ゲラニル)−1H−イミダゾル−5−イル アセチル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリ ル−メチオニンメチルエステルビストリフルオロアセテート 実施例10のステップA及びBに述べた操作を踏襲し、ただしファルネシルブ ロミドの替わりにtrans−ゲラニルブロミドを用いると標記化合物が得られ る。ステップBN−[1−(1−(1−ゲラニル)−1H−イミダゾル−5−イル アセチル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S) −エチル−プロリル−メチオニンビストリフルオロアセテート 実施例1のステップNに述べた操作を踏襲し、ただし本実施例のステップAに 述べたように製造したメチルエステルを用いると標記化合物が得られる。実施例12 N−[1−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセ チル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル− メチオニンビストリフルオロアセテートの製造 ステップAN−[1−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−イミダゾル− 5−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル −プロリル−メチオニンメチルエステルビストリフルオロアセテート 実施例9のステップB〜Dに述べた操作を踏襲し、ただし4−ニトロベンジル ブロミドの替わりに4−メトキシベンジルクロリドを用いると標記化合物が得ら れる。ステップBN−[1−(1−(4−メトキシベンジル) −1H−イミダゾル−5−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル ]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンビストリフルオロアセテート 実施例1のステップNに述べた操作を踏襲し、ただし本実施例のステップAで 得られたメチルエステルを用いると標記化合物が得られる。実施例13 N−[1−(1−(2−ナフチルメチル)−1H−イミダル−5−イルアセチ ル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニンビストリフルオロアセテートの製造 ステップAN−[1−(1−(2−ナフチルメチル)−1H−イミダゾル−5 −イルアセチル)−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−プ ロリル−メチオニンメチルエステルビストリフルオロアセテート 実施例9のステップB〜Dに述べた操作を踏襲し、ただし4−ニトロベンジル ブロミドの替わりに2−(ブロモメチル)ナフチレンを用いて標記化合物を得た 。ステップBN−[1−(1−(2−ナフチルメチル)−1H−イミダゾル−5 −イルアセチル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル− プロリル−メチオニンビストリフルオロアセテート 実施例1のステップNに述べた操作を踏襲し、ただし本実施例のステップAに 述べたように製造したメチルエステルを用いて標記化合物を得た。実施例14 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−(β−アセチルアミノ)アラニン トリフルオロアセテートの製造 ステップAメチル2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−アミノプ ロピオネート 0℃において2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−アミノプロピ オン酸(2.4g)をメタノールに溶解させた溶液にHClガスを飽和させた。 20℃で2時間攪拌後、溶液を蒸発させて標記化合物を得た。1 H NMR(300MHz; CD3OD)δ: 7.35(5H,m)、5. 13(2H,s)、4.50(1H,m)、3.77(3H,s)、3.45( 1H,m)、3.22(1H,m)。ステップBメチル2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−アセチル アミノプロピオネート メチル2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−アミノプロピオネー ト(2.5g)を塩化メチレンに溶解させた溶液にピリジン(20ml)及び酢 酸無水物(5ml)を添加した。2時間攪拌後、溶液を真空下に濃縮した。残留 物を酢酸エチルと水とに分配した。酢酸エチル層を各50mlの2%硫酸水素カ リウム、重炭酸ナトリウムの飽和溶液、塩化ナトリウムの飽和溶液で抽出し、硫 酸マグネシウムで脱水し、真空下に濃縮した。蒸発の際にピリジン塩酸塩が沈澱 し、これを濾過によって除去した。濾液を蒸発させて標記化合物を得た。1 H NMR(300MHz; CDCl3)δ: 7.28(5H,s)、6. 14(1H,s)、5.97(1H,d)、5.10(2H,s)、4.41( 1H,m)、3.78(3H,s)、1.93(3H,s)。ステップCメチル2(S)−アミノ−3−アセチルアミノプロピオネート 窒素雰囲気下にメチル2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−アセ チルアミノプロピオネート(2.2g)をエタノール性HClに溶解させた溶液 に10% Pd/C(0.3g)を添加した。混合物に水素を60psiで16 時間適用した。混合物を濾過し、真空下に濃縮した。残留物をジエチルエーテル で粉砕して標記化合物を得た。1 H NMR(300MHz; CD3OD)δ: 4.20(1H,m)、3. 88(3H,s)、3.82(1H,m)、3.60(1H,m)、1.99( 3H,s)。ステップDN−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−(β−アセチルアミ ノ)アラニンメチルエステルトリフルオロアセテート 実施例1及び2に述べた操作を踏襲し、ただし実施例1のステップKで用いた メチオニンメチルエステル塩酸塩を 本実施例のステップCのメチル2(S)−アミノ−3−アセチルアミノプロピオ ネートに置き換えて標記化合物を製造する。ステップEN−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−(−アセチルアミノ )アラニントリフルオロアセテート 実施例1のステップNに述べた方法を踏襲して標記化合物を製造する。実施例15 Rasファルネシルトランスフェラーゼのin vitro阻害 ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼのアッセイ: 部分的に精製した ウシFPTアーゼ及びRasペプチド(Ras−CVLS、Ras−CVIM及 びRas−CAIL)を、Schaber等, J. Biol. Chem. 265, pp. 14701−14704,1990、Pompliano 等, Biochemistry 31, p.3800, 1992及びGi bb s等, PNAS U.S.A. 86, pp.6630−6634, 19 89に記載されているようにしてそれぞれ調製した。ウシFPTアーゼを、pH 7.4の100mM N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N′−(2− エタンスルホン酸)(HEPES)と、5mM MgCl2と、5mMジチオト レイトール(DTT)と、100mM [3H]−ファルネシル二リン酸([3H ]−FPP; 740CBq/mmol; New England Nucl ear)と、650nM Ras−CVLSと、10μg/ml FPTアーゼ とを含有する体積100μlの混合物において31℃で60分間アッセイした。 反応はFPTアーゼで開始させ、エタノール中の1.0M HCl 1mlで停 止させた。沈澱物を、TomTec Mach II細胞回収装置を用いてフィル ターマット上に回収し、100%エタノールで洗浄し、乾燥し、LKB β−プ レートカウンターで計数した。アッセイは、上記両基質、FPTアーゼレベル及 び時間に関して線形であった。反応の間に用いた[3H]−FPPは10%末満 であった。精製した化合物を100%ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解 させ、これをアッセイ混合物で20 倍に稀釈した。阻害率(%)は、試験化合物存在下での放射能の取り込み量を試 験化合物不在下での取り込み量と比較することによって測定する。 ヒトFPTアーゼを、Omer等, Biochemistry 32, p p.5167−5176, 1993に記載されているようにして調製した。上 述と同様にしてヒトFPTアーゼ活性をアッセイしたが、ただし反応混合物には 0.1%(w/v)ポリエチレングリコール20,000、10μM ZnCl2 及び100nM Ras−CVIMを添加した。反応を30分間生起させ、か つエタノール中の30%(v/v)トリクロロ酢酸(TCA)100μlで停止 させ、反応混合物をウシの酵素に関して先に述べたように処理した。 本発明の化合物を、ヒトFPTアーゼに対する阻害活性について上述のアッセ イで試験したところ、10μMを下回るIC50を有することが判明した。実施例16 in vivo Rasファルネシル化アッセイ このアッセイで用いる細胞系は、ウイルス性Ha−ras p21を発現させ た、Rat1またはNIH3T3細 胞に由来するv−ras細胞系である。アッセイは実質的に、J. E. De Clue等, Cancer Research 51, pp.712−71 7, 1991に記載されているように行なう。集密度50〜75%の10cm 皿内の細胞を試験化合物で処理する(溶媒即ちメタノールまたはジメチルスルホ キシドの最終濃度は0.1%)。37℃で4時間経過後、細胞を3mlの、10 %正則DMEM、2%ウシ胎児血清及び400mCi [35S]メチオニンを補 充したメチオニン無含有DMEM(1000Ci/mmol)で標識する。更に 20時間後、細胞を1mlの溶解緩衝液(1% NP40、pH7.5の20m M HEPES、5mM MgCl2、1mM DTT、10mg/mlアプロ チネン、2mg/mlロイペプチン、2mg/mlアンチパイン、0.5mM PMSF)に溶解させ、溶解物を100,000×gで45分間の遠心により清 澄化する。等しい酸沈降カウント数(numbers of acid−pre cipitatable counts)を有する溶解物のアリコートをIP緩 衝液(DTTを欠く溶解緩衝液)で体積1mlとし、Ras特異的なモノクロー ナル抗体Y13−259(M. E. Furth等, J. Virol. 43, pp.294−304, 1982)で免疫沈降させる。4℃で2時間の抗体インキュベーション後、ウ サギ抗ラットIgGで被覆したプロテインA−セファロースの25%懸濁液20 0mlを45分掛けて添加する。免疫沈降物をIP緩衝液(pH7.5の20n M HEPES、1mMEDTA、1% Triton X−100、0.5% デオキシコーレート、0.1% SDS、0.1M NaCl)で4回洗浄し、 SDS−PAGE試料緩衝液中で加熱し、13%アクリルアミドゲルに加える。 染料の前線(front)が底部に到達したらゲルを固定し、Enlighte ningに吸い取り、乾燥し、オートラジオグラフィーに掛ける。ファルネシル 化及び非ファルネシル化Rasタンパク質に対応するバンドの強度を比較して、 タンパク質へのファルネシル転移の抑制率(%)を測定する。実施例17 in vivo増殖抑制アッセイ FPTアーゼ阻害の生物学的結果を確認するべく、本発明の化合物がv−ra s、v−rafまたはv−mos腫瘍遺伝子でトランスフォームしたRat1細 胞の付着非依 存性増殖に及ぼす作用を試験する。v−raf及びv−mosでトランスフォー ムした細胞は、ras誘導細胞トランスフォーメーションに対する本発明の化合 物の特異性を評価する分析に用い得る。 v−ras、v−rafまたはv−mosでトランスフォームしたRat1細 胞を、アガロース下層(0.6%)を覆う培地A(10%ウシ胎児血清を補充し たダルベッコの改質イーグル培地)中の0.3%アガロース上層に1プレート( 直径35mm)当たり1×104細胞の密度で播種する。上記両層は0.1%メ タノールか、または本発明の化合物の適当な濃縮物(アッセイで用いる最終濃度 の1000倍の濃度でメタノールに溶解させたもの)を含有する。細胞に、0. 1%メタノールまたは本発明の化合物の濃縮物を含有する培地A 0.5mlを 1週間に2回ずつ供給する。培養細胞播種の16日後に顕微鏡写真を撮影し、比 較する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/55 ADS A61K 37/64 ACV ADU ABN ADY ADS AGB AGB (31)優先権主張番号 60/004,419 (32)優先日 1995年9月27日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BB ,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,EE,GE, HU,IS,JP,KG,KR,KZ,LK,LR,L T,LV,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ ,PL,RO,RU,SG,SI,SK,TJ,TM, TR,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害する化合物であって 、式I 〔式中 R1a及びR1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、R10O−、 R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11 OC(O)NR10−、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、R10O−、 R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)− 、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR11OC( O)NR10−で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、N(R102、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R1 0 OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20ア ルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1 〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールま たは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a、R4b、R7a及びR7bは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC( O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R5a及びR5bは a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、(R102NC(O)−、NO2、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O )−、R10OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1 〜C20アルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されて いないC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、 アリールまたは複 素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択されるか、または R5aとR5bとは一緒に−(CH2s−を構成し、その際1個の炭素原子はO、S (O)m、−NC(O)−及び−N(COR10)−の中から選択された部分によ って任意に置換され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ペルフルオ ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR1 0 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC (O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シク ロアルキル、アルケニル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br 、R10O−、R11S(O)m、−、R10C(O)NH−、CN、H2N−C(NH )−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR10O C(O)NH−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O −、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C (NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102または R11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10 )−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR11 OC(O)NR1 0 −によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、−S(O)2N(R10)− 、−N(R10)S(O)2−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Qは置換されたかもしくは置換されていない窒素保有C4〜C9単環または二環系 であり、その際窒素を有しない環はC5〜C7飽和環であり得、 Vは a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合Vは水素でなく、及びA1 が結合であり、nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく 、 Wは複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 sは4または5であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕を有する化合物またはその医薬に許容可能な塩。 2. ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害する化合物のプロド ラッグであって、式II 〔式中 R1a及びR1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、R10O−、 R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11 OC(O)NR10−、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、 (R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N (R102もしくは R11OC(O)NR10−で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、N(R102、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R1 0 OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20ア ルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1 〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールま たは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a、R4b、R7a及びR7bは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R5a及びR5bは a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、(R102NC(O)−、NO2、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O )−、R10OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1 〜C20アルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されて いないC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、 アリールまたは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択され た基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択されるか、または R5aとR5bとは一緒に−(CH2s−を構成し、その際1個の炭素原子はO、S (O)m、−NC(O)−及び−N(COR10)−の中から選択された部分によ って任意に置換され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ペルフルオ ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR1 0 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC (O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S( O)m−、R10C(O)NH−、CN、H2N−C (NH)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくは R10OC(O)NH−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O −、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C (NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102または R11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10 )−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR11 OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリール の中から独立に選択され、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 R12は a)置換されたかもしくは置換されていないC1〜C8アルキル、置換されたかも しくは置換されていないC5〜C8シクロアルキル、または置換されたかもしくは 置換されていない環状アミンで、置換されている場合は 1)C1〜C6アルキル、 2)アリール、 3)複素環、 4)−N(R112、及び 5)−OR10 の中から独立に選択された1個または2個の置換基を有するものであるか、 または b) であり、 R13は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R14はC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、−S(O)2N(R10)− 、−N(R10)S(O)2−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Qは置換されたかもしくは置換されていない窒素保有C4〜C9単環または二環系 であり、その際窒素を有しない環はC5〜C7飽和環であり得、 Vは a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合V は水素でなく、及びA1が結合であり、nが0であり、かつA2がS(O)mであ る場合はVは水素でなく、 Wは複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 sは4または5であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされるプロドラッグまたはその医薬に許容 可能な塩。 3. ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害する化合物であって 、式III 〔式中 R1a及びR1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、R10O−、 R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11 OC(O)NR10−、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、 (R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N (R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、N(R102、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R1 0 OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20ア ルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1 〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールま たは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a、R4b、R7a及びR7bは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ペルフルオ ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR1 0 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC (O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S( O)m−、R10C(O)NH−、CN、H2N−C(NH)−、R10C(O)−、 R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR10OC(O)NH−によって 置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O −、R11S(O)m−、R10C (O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)− 、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10 )−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR11 OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、−S(O)2N(R10)− 、−N(R10)S(O)2−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Qは置換されたかもしくは置換されていない窒素保有C4〜C9単環または二環系 であり、その際窒素を有しない環はC5〜C7飽和環であり得、 Vは a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合Vは水素でなく、及びA1 が結合であり、nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく 、 Wは複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 qは0、1または2であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 sは4または5であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕を有する化合物またはその医薬に許容可能な塩。 4. ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害する化合物のプロド ラッグであって、式IV 〔式中 R1a及びR1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、R10O−、 R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11 OC(O)N R10−、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、R10O−、R11S(O)m、−、R10C(O)NR10−、CN 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、− N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、N(R102、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10 C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R1 0 OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20ア ルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されて いないC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、 アリールまたは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a、R4b、R7a及びR7bは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6 アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ペルフルオ ロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR1 0 −、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC (O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O−、R11S( O)m−、R10C(O)NH−、CN、H2N−C(NH)−、R10C(O)−、 R10OC(O)−、N3、−N(R102もしくはR10OC(O)NH−によって 置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)アルケニル、アルキニル、ペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10O −、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C (NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102または R11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはペルフルオロアルキル、F、Cl、Br、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(NR10 )−、R10C(O)−、R10OC(O)−、 N3、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−によって置換されたC1〜 C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、−S(O)2N(R10)− 、−N(R10)S(O)2−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Qは置換されたかもしくは置換されていない窒素保有C4〜C9単環または二環系 であり、その際窒素を有しない環はC5〜C7飽和環であり得、 Vは a)水素、 b)複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択され たヘテロ原子で置換されたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合Vは水素でなく、及びA1 が結合であり、nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく 、 Wは複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 qは0、1または2であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 sは4または5であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕によって表わされるプロドラッグまたはその医薬に許容 可能な塩。 5. 式I 〔式中 R1aは水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R102またはアル ケニル、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、R10O−もしくは−N(R102で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)− 、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中か ら選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1〜C10アルキ ル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールまたは複素環基 、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a及びR7aは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R4b及びR7bは水素であり、 R5aは a)メチオニン及びグルタミンの中から選択された天然ア ミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、(R102NC(O)−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O )−、R10OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1 〜C20アルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されて いないC1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、 アリールまたは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R5bは a)水素、及び b)C1〜C3アルキル の中から選択され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペ ルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)C1〜C6ペルフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10 2N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102ま たはR11OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜 C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O )NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10 OC(O)−、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはC1〜C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11O C(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 Qは の中から選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、O、−N(R10)−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Vは a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル及びチエニルの 中から選択された複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合V は水素でなく、及びA1が結合であり、nが0であり、かつA2がS(O)mであ る場合はVは水素でなく、 Wはピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル及びイソキノリニルの中から選択 された複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕を有することを特徴とする請求項1に記載の化合物また はその医薬に許容可能な塩。 6. 式II 〔式中 R1aは水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R102またはアル ケニル、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、R10O−もしくは−N(R102で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)− 、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中か ら選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1〜C10アルキ ル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールまたは腹素環基 、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a及びR7aは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R4b及びR7bは水素であり、 R5aは a)メチオニン及びグルタミンの中から選択された天然ア ミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、(R102NC(O)−、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O )−、R10OC(O)−、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1 〜C20アルキルの中から選択された置換基で置換されたか、または置換されて いないC1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、 アリールまたは複素環基、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R5bは a)水素、及び b)C1〜C3アルキル の中から選択され、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペ ルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)C1〜C6ペルフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10 2N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102ま たはR11OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜 C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O )NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10 OC(O)−、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはC1〜C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11O C(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 R12は a)置換されたかもしくは置換されていないC1〜C8アルキル、または置換され たかもしくは置換されていないC5〜C8シクロアルキルで、該アルキルまたはシ クロアルキル上の置換基が 1)アリール、 2)複素環、 3)−N(R112、及び 4)−OR10 の中から選択されたものであるか、または b) であり、 R13は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R14はC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 Qは の中から選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、O、−N(R10)−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Vは a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル及びチエニルの 中から選択された複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合Vは水素でなく、及びA1 が結合であり、nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく 、 Wはピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル及びイソキノリニルの中から選択 された複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕を有することを特徴とする請求項2に記載の化合物また はその医薬に許容可能な塩。 7. 式III 〔式中 R1aは水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R102またはアル ケニル、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、R10O−もしくは−N(R102で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)− 、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中か ら選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1〜C10アルキ ル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールまたは複素環基 、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素 環及びC3〜C10シクロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6ア ルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a及びR7aは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、 R10C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O) NR10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R4b及びR7bは水素であり、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペ ルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)C1〜C6ペルフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10 2N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102 またはR11OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペルフルオロアルキル 、F、Cl、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)置換されていないか、またはC1〜C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11O C(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 Qは の中から選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O)−、−C(O)N R10−、O、−N(R10)−及びS(O)mの中から独立に選択され、 Vは a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル及びチエニルの 中から選択された複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合Vは水素でなく、及びA1 が結合であり、nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく 、 Wはピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル及びイソキノリニルの中から選択 された複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 qは0、1または2であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕を有することを特徴とする請求項3に記載の化合物また はその医薬に許容可能な塩。 8. 式IV 〔式中 R1aは水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R1bは a)水素、 b)アリール、複素環、シクロアルキル、R10O−、−N(R102またはアル ケニル、 c)置換されていないか、またはアリール、複素環、シクロアルキル、アルケニ ル、R10O−もしくは−N(R102で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R2及びR3は a)天然アミノ酸の側鎖、 b)天然アミノ酸の側鎖の酸化形態である i)メチオニンスルホキシド、または ii)メチオニンスルホン、 c)F、Cl、Br、NO2、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10 −、CN、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)− 、N3、−N(R102、R11OC(O)NR10−及びC1〜C20アルキルの中か ら選択された置換基で置換されたか、または置換されていないC1〜C10アルキ ル、C2〜C10アルケニル、C3〜C10シクロアルキル、アリールまたは複素環基 、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、または R2とR3とは一緒に−(CH2s−を構成し、または R2もしくはR3はR6と一緒に、 であるように環を構成し、 R4a及びR7aは a)水素、 b)置換されていないか、またはアルケニル、R10O−、R11S(O)m−、R1 0 C(O)NR10−、CN、N3、(R102N−C(NR10)−、R10C(O) −、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11OC(O)NR10−で置換 されたC1〜C6アルキル、 c)アリール、複素環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)m −、R10C(O)NR10−、CN、NO2、(R102N−C(NR10)−、R1 0 C(O)−、R10OC(O)−、N3、−N(R102またはR11OC(O)N R10−、及び d)置換されていないかまたは置換されたアリール、複素環及びC3〜C10シク ロアルキルの中から選択された基で置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R4b及びR7bは水素であり、 R6は水素及びC1〜C6アルキルの中から独立に選択され、 R8は a)水素、 b)C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペ ルフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N( R102またはR11OC(O)NR10−、及び c)C1〜C6ペルフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10−、(R10 2N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102ま たはR11OC(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から独立に選択され、 R9は a)水素、 b)C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ペルフルオロアルキル 、F、Cl、R10O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、NO2 、(R102N−C(NR10)−、R10C (O)−、R10OC(O)−、−N(R102またはR11OC(O)NR10−、 及び c)置換されていないか、またはC1〜C6ペルフルオロアルキル、F、Cl、R10 O−、R11S(O)m−、R10C(O)NR10−、CN、(R102N−C(N R10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R102もしくはR11O C(O)NR10−によって置換されたC1〜C6アルキル の中から選択され、 R10は水素、C1〜C6アルキル、ベンジル及びアリールの中から独立に選択され 、 R11はC1〜C6アルキル及びアリールの中から独立に選択され、 Qは の中から選択され、 A1及びA2は結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C (O)−、−C(O)NR10−、O、−N(R10)−及びS(O)mの中から独 立に選択され、 Vは a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル及びチエニルの 中から選択された複素環、 c)アリール、 d)0〜4個の炭素原子をO、S及びNの中から選択されたヘテロ原子で置換さ れたC1〜C20アルキル、及び e)C2〜C20アルケニル の中から選択され、ただしA1がS(O)mである場合Vは水素でなく、及びA1 が結合であり、nが0であり、かつA2がS(O)mである場合はVは水素でなく 、 Wはピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、2− オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル及びイソキノリニルの中から選択 された複素環であり、 X、Y及びZは独立にH2またはOであり、 mは0、1または2であり、 nは0、1、2、3または4であり、 pは0、1、2、3または4であり、 qは0、1または2であり、 rは0〜5であり、ただしVが水素の時rは0であり、 tは3、4または5であり、 uは0または1である〕を有することを特徴とする請求項4に記載の化合物また はその医薬に許容可能な塩。 9. N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチル ピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンイソプロピルエステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメ チル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンスルホンイソプロピルエステ ル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホキシド、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホキシドイソプロピルエステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンスルホン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニンメチルエステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメ チル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−グリシル−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル −プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−グリシル−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル −プロリル−メチオニン、 N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエ ステル、 N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−ピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−[3−(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル )プロピオニル]ピロリジン−2 (S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステ ル、 N−[1−[3−(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イル )プロピオニル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プ ロリル−メチオニン、 N−[2(S)−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ)−3(S) −メチルペンチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[2(S)−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−アミノ)−3(S) −メチルペンチル]−プロリル−メチオニン、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメ チル]−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−プロリル−メチオニン、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチ ルエステル、 N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−3(S)−エチルピロリ ジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチ ル−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチ ル−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]−3(S)−エチルピロリジン −2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニンイソプロ ピルエステル、 N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−3(S)− エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニンメチルエステル、 N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−3(S)− エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニン、 N−[1−グリシル−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]− 3(S)−エチル−プロリル−メチオニンメチルエステル、 N−[1−グリシル−3(S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]− 3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−4−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニン、 N−[1−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメ チル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン、 N−[1−(1−(1−ファルネシル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチル )−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニン、 N−[1−(1−(1−ゲラニル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチル)− ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニ ン、 N−[1−[1−(4−メトキシベンジル)−1H−イミダゾル−5−イルアセ チル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニン、 N−[1−[1−(2−ナフチルメチル)−1H−イミダゾル−5−イルアセチ ル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチ オニン、または N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチル)−ピロリジン−2(S)− イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−(β−アセチルアミノ)アラニン である、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害する化合物または その医薬に許容可能な塩。 10. N−[1−(1H−イミダゾル−4−イルアセチ ル)−ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メ チオニンメチルエステル であることを特徴とする、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害 する請求項9に記載の化合物またはその医薬に許容可能な塩。 11. N−[(1H−イミダゾル−4−イルアセチル−2(S)−アミノ)− 3(S)−メチルペンチル]−プロリル−メチオニンメチルエステル であることを特徴とする、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害 する詰求項9に記載の化合物または その医薬に許容可能な塩。 12. N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロビオニル)−ピ ロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリル−メチオニン メチルエステル であることを特徴とする、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害 する請求項9に記載の化合物またはその医薬に許容可能な塩。 13. N−[1−(3−[1H−イミダゾル−4−イル]プロピオニル)−3 (S)−エチルピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロ リル−メチオニンメチルエステル であることを特徴とする、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害 する請求項9に記載の化合物またはその医薬に許容可能な塩。 14. N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イ ルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリ ル−メチオニン であることを特徴とする、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害 する請求項9に記載の化合物または その医薬に許容可能な塩。 15. N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イ ルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリ ル−メチオニンメチルエステル であることを特徴とする、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害 する請求項9に記載の化合物またはその医薬に許容可能な塩。 16. N−[1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾル−5−イ ルアセチル]ピロリジン−2(S)−イルメチル]−3(S)−エチル−プロリ ル−メチオニンイソプロピルエステル であることを特徴とする、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼを阻害 する請求項9に記載の化合物またはその医薬に許容可能な塩。 17. 医薬用キャリヤ及び該キャリヤ中に分散した治療有効量の請求項2に記 載の化合物を含有する医薬組成物。 18. 医薬用キャリヤ及び該キャリヤ中に分散した治療有効量の請求項4に記 載の化合物を含有する医薬組成物。 19. 医薬用キャリヤ及び該キャリヤ中に分散した治療有効量の請求項9に記 載の化合物を含有する医薬組成物。 20. Rasタンパク質のファルネシル化を抑制する方法であって、そのよう な抑制を必要とするヒト以外の哺乳動物に治療有効量の請求項17に記載の組成 物を投与することを含む方法。 21. Rasタンパク質のファルネシル化を抑制する方 法であって、そのような抑制を必要とするヒト以外の哺乳動物に治療有効量の請 求項18に記載の組成物を投与することを含む方法。 22. Rasタンパク質のファルネシル化を抑制する方法であって、そのよう な抑制を必要とするヒト以外の哺乳動物に治療有効量の請求項19に記載の組成 物を投与することを含む方法。 23. 癌を治療する方法であって、そのような治療を必要とするヒト以外の哺 乳動物に治療有効量の請求項17に記載の組成物を投与することを含む方法。 24. 癌を治療する方法であって、そのような治療を必要とするヒト以外の哺 乳動物に治療有効量の請求項18に記載の組成物を投与することを含む方法。 25. 癌を治療する方法であって、そのような治療を必要とするヒト以外の哺 乳動物に治療有効量の請求項19に記載の組成物を投与することを含む方法。 26. ニューロフィブロミン良性増殖性障害を治療する方法であって、そのよ うな治療を必要とするヒト以外の哺乳動物に治療有効量の請求項17に記載の組 成物を投与することを含む方法。 27. 網膜血管新生に関連する失明を治療する方法であって、そのような治療 を必要とするヒト以外の哺乳動物に治療有効量の請求項17に記載の組成物を投 与することを含む方法。 28. 肝炎δウイルス及び関連ウイルス感染を治療する方法であって、そのよ うな治療を必要とするヒト以外の哺乳動物に治療有効量の請求項17に記載の組 成物を投与することを含む方法。 29. 再発狭窄症を予防する方法であって、そのような予防を必要とするヒト 以外の哺乳動物に治療有効量の請求項17に記載の組成物を投与することを含む 方法。 30. 多発性嚢胞腎疾患を治療する方法であって、そのような治療を必要とす るヒト以外の哺乳動物に治療有効量の請求項17に記載の組成物を投与すること を含む方法。
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