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JPH11511853A - エプスタイン・バーウイルス関連疾患の診断法 - Google Patents

エプスタイン・バーウイルス関連疾患の診断法

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JPH11511853A
JPH11511853A JP8529702A JP52970296A JPH11511853A JP H11511853 A JPH11511853 A JP H11511853A JP 8529702 A JP8529702 A JP 8529702A JP 52970296 A JP52970296 A JP 52970296A JP H11511853 A JPH11511853 A JP H11511853A
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JP
Japan
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peptide
antibody
amino acid
ebv
detecting
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Pending
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JP8529702A
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English (en)
Inventor
リチャード エス スミス
エリオット ディー パークス
Original Assignee
オルソ ダイアグノスティック システムズ インク
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Publication date
Application filed by オルソ ダイアグノスティック システムズ インク filed Critical オルソ ダイアグノスティック システムズ インク
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Abstract

(57)【要約】 エプスタイン・バーウイルス(EBV)特異的ペプチドを利用した新規な解析方法を開示する。この解析方法は、特に、EBV関連疾患、好適には伝染性単核症を伴なった個体から採取した血液試料中に存在する初期抗原に対する抗体の検出に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 エプスタイン・バーウイルス関連疾患の診断法 [発明の詳細な説明] 1.[発明の属する技術分野] 本発明は、エプスタイン・バーウイルス(EBV)が関連する疾患、特に、E BV関連疾患の診断に用いるEBVに特異的なペプチドの利用に関する。 2.[従来の技術] エプスタイン・バーウイルスは、全人口に風土病的に流行するヒトのヘルペス ウイルスである。大抵のヒトは、幼児初期にこのウイルスに感染して、これを生 涯保持する。もし、初回感染が青年期まで遅れると、しばしば感染性(伝染性) 単核球症(IM)を引き起こす。IMは軽症から重篤にわたる病状を伴う自己限 定性の疾患である。EBVは、又、ある種の腫瘍に関連づけられている。アフリ カのマラリア地帯では、EBVはバーキットリンパ腫(BL)の発生に寄与する 因子であり、又、東南アジアでは、該ウイルスは、高頻度に発生する未分化の鼻 咽頭部腫瘍(NPC)に関連づけられている。EBVは、又、臓器移植受容者、 及び、後天性免疫不全症候群(AIDS)を持つ患者に発生するある種の悪性疾 患に関連づけられている。 急性のウイルス感染は、特異的な核抗原(EBNA−I及びEBNA−IIと 呼ばれる)、「初期抗原」(EA)複合体、ウイルスのキャプシド抗原(VCA )、及び他の関連分子の生成をもたらす。「初期抗原複合体」は、免疫蛍光検定 におけるそれらの分布に基づき、「初期抗原分散性」(EA−D)及び「初期抗 原限定性」(EA−R)抗原からなる。これらの抗原は、細胞質及び核に局在す るか(即ち、分散性分布)、或いは、細胞質のみに局在するか(即ち、限定性分 布)、並びに、メタノール固定細胞における染色像によって区別される。これら のEA抗原は、それぞれ、50−55Kd、17Kd及び85Kdの分子量を持 ち、EBV感染の「細胞溶解」相の間に合成され、形質転換されたリンパ芽球細 胞では合成されない。初期抗原と反応する抗体は、EBVの急性感染の間に存在 し、次 いで、ウイルスが潜伏期に入るにつれて消失する。抗EBV抗体の再出現はウイ ルスの再活性化を示し、鼻咽頭部腫瘍及びバーキットリンパ腫の様な疾患におい てこのウイルスが果たす可能性のある役割に対する病識の手掛かりを提供する。 間接的証拠によって、リンパ球の唾液腺(EBV潜伏の正常部位)浸潤を特徴 とする自己免疫疾患の一つであるシェーグレン症候群を持つ患者においてEBV の再活性化が果たす可能性のある役割が示唆されている。EA抗原に対する抗体 は、免疫蛍光検定よって検出されるので、このような抗体は、自己免疫疾患の一 部として抗核及び抗細胞質抗体を持つ患者では検出できない。従って、精製され たEA分子を用い、自己免疫疾患を持つ患者における抗EA抗体の測定、及び急 性並びに再活性化EBVを持つ他の患者における抗EA抗体のさらに正確な定量 を可能にするような試験法を持つことが望ましい。 最近、EBVのDNA配列が決定され(Baerら、Nature,310:207,1984)、そ してEA−D抗原はゲノムに局在された。EA−Dタンパク質に対するモノクロ ーナル抗体を用いて、十分量のタンパク質が精製され、アミノ酸の部分配列決定 、又は、これに伴ってコード配列の配置決定も可能となった。この情報を用い、 上記のDNA配列に基づいて、一連の合成ペプチドの調製が可能となった。同様 の戦略技法が、EBVのEBNA−I抗原(Rhodesら、J.Immunol.,134:211,1 985)並びに、EBNA−II抗原(Dillner,J.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. ,81:4652,1984)上の免疫学的に重要な抗原決定基の同定に有用であることが判 明した。IM及び他の疾病状態にある患者からの免疫ヒト血清と反応する抗原決 定基を含むEA−D分子由来の合成ペプチドも又記載されている(Foxら、J.Cli n.Lab.Anal.,1:140,1987)。 最近の研究によって、タンパク質の一次アミノ酸配列の短かい直鎖断片に対応 する化学合成されたポリペプチドが、天然のタンパク質と免疫反応する抗体の誘 導に使用できることが示されている(Lemerら、Nature,299:592,1982; Sutclif feら、Science,219:260,1983)。さらに、合成ポリペプチドが、天然のタンパ ク質によって誘導された抗体と免疫反応できるという研究もある(Rhodesら、J. Immunol.,134:211,1985)。このようにして、合成ポリペプチドのあるものは、 天然タンパク質の免疫原性、及び抗原性決定基を免疫学的に模倣することが出来 る。 これまでの研究で、ウイルス複製サイクルの間に合成されたEBVによって誘 導された抗原に対する細胞性免疫反応が検討されている(Pothenら、Int.J.Can cer,49:656,1991)。これらの結果により、初期抗原(EA)複合体の成分のあ るものが、主要な膜糖タンパク質 gp350/250で以前に認められたのと 同様の強いT−細胞の増殖応答の誘導に極めて有効であることが証明された(Ula etoら、Europ.J.Immunol.,18:1689,1988)。EBVに感染した提供者からの CD4+並びにCD8+リンパ球群は共に、EA複合体から免疫親和性クロマトグ ラフィーによって精製されたポリペプチドの存在下において増殖した。EA−D の主要なポリペプチド、及びEA−Rの主要ポリペプチドの一つは、このT−細 胞認識検定において特に効果的であった。このデータにより、EA複合体のこれ らの成分が、EBVに感染した細胞、或いは、EBVによって不死化された細胞 の免疫検視的監察に際して重要な標的抗原として機能している可能性が示唆され た。EA−R複合体ポリペプチド上に発現される優勢なT−及びB−細胞の抗原 決定基の同定は、EBV関連リンパ球増殖性疾患を持つ個体の診断、並びに処置 におけるこれらの成分に対する抗体反応の重要性に関する情報を提供することに なろう。 異種親和性の抗体試験は、急性IMの診断に、現今最も広く用いられている処 置である。この試験は、一次性EBV感染の青年及び若い成人の85−90%、 並びに、さらに少数の子供において陽性である。特異的なEBV血清学理論が、 異種親和性球陰性の感染を、サイトメガロウイルス(CMV)、ヒトの免疫不全 ウイルス(HIV)、Toxoplasma gondii及びアデノウイルス を含む他の要因によって引き起こされる単核球症様疾患から区別するのに使用す ることが出来る。ウイルスキャプシド抗原(VCA)、EA−R、EA−D、及 び核抗原(EBNA)を含む数種の異なるEBV特異抗原に対する抗体の個々の 測定試験が記載されている。さらに、VCAのIgG及びIgMサブクラスの区 別認識は、EBV関連疾患の診断に役立ち得る。異種親和性球陰性の血清におい て、VCAのIgMの存在、及び、一過性レベルの初期抗原に対する抗体の存在 の証明は、急性IMの症状を示すものと考えてよい。 IM患者の約80%が、IMの急性期間にEA−Dに対する抗体であるIgG の上昇を示し、これは回復期を通じて存続することがある。幼児や無症候性の成 人は、急性期間に抗体の増加を呈することがあるが、EA−R抗体は回復後期の 間、一過性に現れる。初期抗原のIgG抗体は、急性感染後、数ヶ月、或いは、 数年もの間持続することがある。EAに対する抗体は、又、BL、NPC、並び に、再活性化されたEBV感染の数症例で観察されている。高レベルのEA−R 抗体は、一般に、BLの症例においてのみ認められる。 IM検出のための予備選別試験法が記載されているが、これらの方法は、IM を持つ患者の多くても10%を同定するに過ぎない(K7Bペプチドを利用して いる米国特許第4,879,213号)。疾病に対するEBV関与の診断のみな らず、既存の検査法よりもすぐれた感度で疾病の進行段階の診断を可能にする様 に、人体サンプル中におけるEA−R、或いはEA−D、及び抗EA−R、或い は抗EA−D抗体の存在に対する改善検査法を開発することが望ましい。又、I Mの様なEBV関連疾患が急性期にあるか、又は回復期にあるかを確定するため に、EAのIgG及びIgMレベルの間を区別する手段を開発することが望まし い。 [発明の開示] 本発明は、エプスタイン・バーウイルス(EBV)の初期抗原の拡散性(EA −D)及び限定性(EA−R)成分に対する血中の、さらに特異的に血清中のI gG並びにIgM抗体を検出するための簡便で信頼性のある診断検査法を提供す る。この新規の検査法は、例えば、感染性単核球症(IM)の様なEBV関連疾 患の診断に用いることが出来、又、疾病の急性期、又は回復期にある個人の間の 区別に利用することが出来る。本文に記載されている検査法は、IMの様なEB V関連疾患を、既存の方法以上に増大された感度で検出にするのに有用である。 [図面の簡単な説明] 図1は、急性並びにVCA陰性(対照)血清のIgG抗体検出において、EA ペプチドK7Bを用いたELISAの結果を示す。 図2は、急性並びにVCA陰性(対照)血清のIgM抗体検出において、EA ペプチドK7Bを用いたELISAの結果を示す。 図3は、EAペプチドの組合せを用いたELISA(K7B、50.10、1 7.1)を示す。IgG抗体の検出は、急性、及び、VCA陰性(対照)血清に 対して示されている。 図4は、EAペプチドの組合せを用いたELISA(K7B、50.10、1 7.1)を示す。IgM抗体の検出は、急性並びにVCA陰性(対照)血清につ いて示されている。 図5は、一患者におけるIM感染過程におけるペプチドの組合せを用いたEL ISAを示す。IgG及びIgM抗体の検出を示す。 [発明の詳細な説明] 本発明は、個体から採取された試料中のEBV関連疾患に関与する抗EA抗体 の存在を検索して、これを定量するための検査法を提供する。好適には、本発明 の方法は、感染性単核球症(IM)の診断に用いられ、又、好適な個体はヒトで ある。 好適な実施態様において、本発明は、アミノ酸配列[XKQKHPKKVKQ AFNPLY]n、或いは、[XPARPETPSPAIPS]nを持つペプチド に結合する抗体を検出する方法を提供する。ここで、X及びYはそれぞれ独立し て0から5種の天然アミノ酸であり、nは、約1から1,000であって、この ペプチドは、エプスタイン・バーウイルス(EBV)関連疾患を持つ個人から採 取された試料中の抗体と結合する能力を持っている。本法は、個人から採取した 試料を上記ペプチドと接触させ、上記試料を上記ペプチドと一定時間、抗体がペ プチドと結合するに十分な条件下でインキュベートして、上記ペプチドに対する 抗体の存在を検出することからなっている。 本発明の方法は、抗原決定性ポリペプチドKQKHPKKVKQAFNPL( 配列番号1)とPARPETPSPAIPS(配列番号2)、並びに、これらペ プチドの保守的変異体及び混合物を含む。ここで用いられている「保守的変異体 」という用語は、一つのアミノ酸残基の、他の生物学的に類似の残基によって 置換したものを意味する。保守的変異体の例には、他の残基の代わりに、イソロ イシン、バリン、ロイシン或いはメチオニンの様な一つの疎水性残基による置換 、又は、リジンの代わりにアルギニン、アスパラギン酸の代わりにグルタミン酸 、アスパラギンの代わりにグルタミン等の置換、即ち、他の残基の代わりに一つ の極性残基による置換が含まれる。「保守的変異体」には、置換ポリペプチドに 対して生成される抗体が、非置換ポリペプチドとも免疫反応するならば、未置換 の元のアミノ酸の代わりに、置換アミノ酸を使用することも含まれる。このよう にして、保守的変異体であるポリペプチドを、EBV関連疾患を持つ患者から採 取した血清で試験するような日常的なスクリーニング法を用いることにより、当 業者は、不都合な実験に依存することなく、変異体ポリペプチドが、本発明のポ リペプチドに必須の生物学的活性を持つかどうかを容易に決定することができる 。 本発明の方法は、更に、IM患者の95%から100%を占める(症例)の診 断のため、ポリペプチドKQKHPKKVKQAFNPL(配列番号1)及びP ARPETPSPAIPS(配列番号2)に、ポリペプチドETFTETWNR FITHTEY(配列番号3)を加えることを含む。配列番号1は、EA−Dの 50.10ペプチド、配列番号2は、EA−DのK7Bペプチド(米国特許第4 ,879,213)、そして、配列番号3は、EA−Rの17.1ペプチドであ る。試料のEA−D、50.10ペプチド、或いは抗EA−Dペプチド抗体との 反応性は、好適に、感染性単核球症及び鼻咽頭部腫瘍に関連づけるものである。 同様に、EA−R、17.1ペプチド、或いは抗EA−Rペプチド抗体との反応 性は、好適に、リンパ腫に関連づけられる。これらの特異的ペプチド、及びそれ らに対応するモノクローナル抗体は、又、特定の疾患と関連づけられるEA−D 及びEA−Rの椎移の検出に有用である。 本発明の抗原決定性ポリペプチドは、血清学的反応性を増大するために、アミ ノ及びカルボキシ末端に追加のアミノ酸を含むことがある。好適には、これら追 加のアミノ酸は、タンパク質の天然アミノ酸、成いは、これらのアミノ酸の保守 的変異体であり、その数は、独立的に約0から5である。例えば、配列番号1の 変異体には、オピトピック(opitopic)なポリペプチドARQKQKH PKKVKQAFNPLIが含まれる。ここで、下線が付けられたアミノ酸は元 のポリペプチドの延長部を示す。本発明のポリペプチドは、亦、長さ1から約1 ,000単位の繰り返し単位として利用することも出来る。例えば、これらの単 位は均等であってもよく、そこでは、単位のすべてが、同じポリペプチドの繰り 返しであり、或いは、本発明のポリペプチドの混合物のこともある。 本発明の方法に用いられるペプチドは、単独で、混合物として、或いは種々の 組合せで凝集体、ポリマー等の多量体として使用することもできる。このように して、本発明は、この発明の同一、或いは異なるポリペプチドの一種又はそれ以 上からなるポリペプチドを含み、含まれる本発明の特定のポリペプチドに関して 均等の、或いは不均等のポリマーを生成する。種々の混合物、凝集体、多量体等 を生成するための適切な技法は、当業者には周知である。例えば、本発明は、配 列番号1と配列番号2、並びに随意的に配列番号3を加えるか、或いはこれらの 何らかの組合せからなるポリペプチドを含み、ここで、これらの配列は、直接或 いは間接に、例えば、スペーサー又はリンカー分子を用いて結合されてもよい。 本発明のペプチドは、Merrifield,J.Am.Chem.Soc.,85:2149,1962、及び 、StewartとYoung、Solid Phase Peptides Synthesis(Freeman,San Francisco ,1969、27-62頁)によって記載された様な周知の固相ペプチド合成法により、 ポリマー1g当たり、0.1−1.0mmolのアミンを含むスチレン−ジビニ ルベンゼンのコポリマーを用いて合成することが出来る。化学合成が完了すると 、ペプチドは、リキッドHFー10%アニソールで約1/4−1時間、0℃で処 理することにより、脱保護されて、ポリマーから切り離される。試薬を蒸発後、 ペプチドはポリマーから1%酢酸溶液で抽出され、次いで、抽出液を凍結乾燥す ると粗製物が得られる。このものは、通常、セファデックスG−15を用いたゲ ル濾過により5%酢酸を溶媒として精製することが出来る。カラムの適切な画分 を凍結乾燥すると均質なペプチド或いはペプチド誘導体が得られ、これらは、次 いで、アミノ酸分析、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、 紫外線吸収スペクトル、モル旋光度、溶解度によって特性が解明され、固相エド マン分解により定量することができる。 合成の間、及び合成後、反応性のあるアミノ酸は、種々の保護基で保護される ことがある。例えば、システインは3,4−ジメチルベンジル基(DMB)で、 アルギニンとヒスチジンはトシル基(TOS)で、アスパラギン酸とグルタミン 酸はベンジル(Bz1)基で、又、リジンは2−クロロ−ベンジルオキシカルボ キシル(2−CBZ)基で保護してもよい。他の保護遮断基も周知であり、本発 明に用いることができる。当業者は、他のペプチド合成技法も熟知しているか、 或いは、不都合な実験にたよることなくこのような技法を容易に確定出来るはず である。 「EBV関連疾患」という術語は、EBVによって直接または間接的に引き起 こされる疾病、並びに患者をEBVによる感染に罹患しやすくする疾病を意味す る。前者の範疇に入る疾病の例には、感染性単核球症、鼻咽頭部腫瘍、及び、バ ーキットリンパ腫が含まれる。後者の範疇に入る疾病(即ち、患者をEBV感染 の危機にさらす様な疾病)には、シェーグレン症候群、及び、一般的には、臓器 移植並びに癌治療を受けた患者のような免疫抑制、或いは、免疫系の機能低下状 態を引き起こす種々の状況が含まれる。 本願に記載のペプチドは、例えば、免疫検定における使用に適しており、液相 で、或いは固相担体に結合して利用することができる。更に、これらの免疫検定 において、ペプチドは検出可能な様に種々の方法で標識することができる。代わ りに、抗体に結合する検出用に標識されたタンパク質を利用して、ペプチド、及 び、EA−D或いはEA−R抗体の結合を検出することも出来る。例えば、好適 に検出用に標識されたタンパク質は、IgM、IgG、或いはIgA抗体に特異 的に結合する二次抗体である。 本発明に利用できる免疫検定型の例は、直接、或いは間接形式の競合的、及び 非競合的免疫検定である。このような免疫検定の例は、放射線免疫検定法(RI A)及びサンドイッチ検定法(間接蛍光抗体法)(immunometric) である。本発明のペプチドを用いる抗体の検出は、生理学的試料上の免疫組織化 学的検定を含め、前向き、逆向き、或いは同時方式で進行する免疫検定を利用し て実行することが出来る。当業者は、不都合な実験をすることなく他の免疫検定 法の形式を熟知し、容易に見極めることができる筈である。 当業者には周知の多様な標識、及び、標識方法がある。本発明に使用できる標 識の型の例には、酵素、放射性同位元素、蛍光化合物、コロイド金属、化学発光 化合物、りん光化合物、及び生物発光化合物が含まれる。当業者は、例えば、ペ プチドとの結合に適した他の標識、或いは二次抗体について熟知しているか、又 は、日常的な実験を用いて、これらを確定出来るであろう。更に、これらの標識 の本発明のペプチド、或いは二次抗体への結合は、当業者には周知の標準技法を 用いて行うことが出来る。 「ELISA」とは酵素結合イムノソルベント検定法のことであり、固相に結 合された抗体若しくは抗原、及び酵素と抗原との複合体若しくは酵素と抗体との 複合体を用いて、試料中に存在する抗原の量を検出し定量する(ELISA技法 の記述は、D.P.Sitesら著、Basic and Clinical Immunology、第4版、22章 、カルフォルニア、ロスアルトス、Lange Medical Publications、1982年発行、 及び、米国特許第3,654,090号、第3,850,752号、及び第4, 016,043号に見られ、これらはすべて本明細書に参考文献として組み込み 引用されている)。 ELISAのために、標識としてポリペプチドに連結される典型的に用いられ る酵素には、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ等が含まれ る。これらの各酵素は、発色試薬、或いは、それぞれ、過酸化水素とo−フェニ レンジアミン、及びp−ニトロフェニルりん酸のような試薬(基質)と共に使用 される。代わりに、ポリペプチドに連結されたビオチンを標識として用い、アビ ジン、これ自身が西洋ワサビペルオキシダーゼの様な信号手段を備えているため 、このアビジンとの結合により免疫反応体の存在を表示することが出来る。 本発明の目的のため、本発明のペプチドに特異的な抗EA−D、或いは抗EA −R抗体が、生物学的液体及び組織中に存在する場合、本発明の方法によって検 出されることがある。このような抗原を検出可能な量で含む、いかなる試料でも 用いることが出来る。試料は、尿、唾液、脳脊髄液、血液、血清等、或いは、組 織、糞便等の様な固体又は半固体であってもよく、或いは、又、組織学的診断に 通常用いられる個体の組織でもよい。特に望ましい試料は、血液であり、最も望 ましいのは血清である。好適には、試料はヒトの血液、或いは血清サンプルであ る。 抗体と抗原の特異的濃度、インキュベーションの温度と時間、並びに他の検定 条件は、試料中の抗体の濃度、試料の性質等の因子によって変動することがある 。当業者は、各測定の実施、並びに至適検定条件を、日常的な実験を用いて決定 できるであろう。典型的には、検定時間は、検定施行に先立ち、与えられた一組 の反応条件に対し、周知の方法により予め決定される。 例えば、本発明の免疫検定法は、4〜45℃で行われる。生物学的検定条件下 では、維持期間は、通常、数分から数時間、例えば、30分から2時間、一晩で あるが、これらの期間は変動する。洗浄、攪拌、振盪、濾過、或いは抗原の検定 前抽出等の他の過程は、特定の状況に対して望ましく、或いは必要に従い、勿論 検定法に加えることができる。形成された免疫複合体は、次いで、本願に記載の 手段によって検出することができる。 本発明の方法は、試料中の抗EA抗体検出用キットの調製に十分に適している 。従って、別の実施態様で、本発明はアミノ酸配列[XKQKHPKKVKQA FNPLY]n、或いは[XPARPETPSPAIPSY]nを持つペプチドに 結合する抗体の存在検出用の診断キットを提供する。ここで、XとYは、0から 5種の天然アミノ酸であり、nは約1から1,000であり、ペプチドはエプス タイン・バーウイルス(EBV)関連疾患に罹っている患者から採取した試料中 の抗体に結合する能力を持っている。このキットは、上記ペプチド(複数)を入 れた第一容器と上記ペプチドと上記抗体との結合を検知するための検出可能な標 識を入れた第二容器からなっている。該キットは、更に、アミノ酸配列[XET FTETWNRFITHTEYY]nを持つペプチドを入れたもう一つの容器を 含むことがある。 本発明のキットは、バイアル(小瓶)、試験管等のような容器類の一つ、或い はそれ以上を緻密な収納状態で収納するように仕切られた搬送手段を含み、各容 器類には、本法で用いられる個別の要素の一つが入れられている。例えば、容器 類の一つには、検出可能に標識され、成いは、標識出来る本発明のペプチドを含 有することがある。該キットは、又、本診断法の実施に使用される、他の上述の 免疫化学的試薬類のいずれかを入れた容器を持つことがある。 本願に記載の診断系、或いはキットは、特異的結合剤を、好適には、別個に一 つのパッケージとして含むことが出来る。「特異的結合剤」は、本発明の試薬を 選択的に結合する能力のある分子実体、或いは、そのような試薬類を含む複合体 であるが、それ自身は本発明のポリペプチド又は抗体分子組成物ではない。典型 的な特異的結合試薬は、第二の抗体分子、補体タンパク質、又はそれらの断片、 S.aureusタンパク質A等である。好適には、特異的結合剤は、上記試薬種が複 合体の一部として存在する場合、又、最も好適には、上記結合剤がIgG、或い はIgM抗体、又は、抗体の結合断片である場合に試薬と結合する。好適な実施 態様において、上記の結合剤は標識されている。 本発明の診断用キットは、「ELISA」型式で用いられ、血液、血清、或い は血漿のような血管液体試料中にあるEA抗体量を検出することが出来る。この ようにして、本発明のK7B、及び50.10ペプチドは、単独で、或いは17 .1ペプチドと組み合わせて、固相マトリックスに付着させて、固相担体を形成 し、目的の診断系に対する一つのパッケージに含ませることが出来る。試薬は、 典型的には、水性溶媒から吸着によって固相マトリックスに付着されるが、当業 者に周知であるタンパク質及びポリペプチドに適用可能な他の吸着様式も使用で きる。 本発明の方法に用いる記載のペプチドは、多種類の担体に結合して、本発明の ポリペプチドを含む抗原の存在の検出に使用することができる。周知の担体の例 には、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、 ナイロン、アミラーゼ、天然の或いは修飾されたセルロース、ポリアクリルアミ ド、アガロース、及びマグネタイトが含まれる。担体の性状は、本発明の目的の ため、可溶性、或いは不溶性であることができる。当業者は、ペプチド結合に適 した他の担体について熟知しており、このような担体を日常的実験を用いて確か めることができるであろう。 有用な固相マトリックスもまた業界では周知である。このような素材は、水に 不溶であり、ファアルマシア・ファイン・ケミカル(Piscataway,NJ)から、商品 名セファデックスで入手できる架橋デキストラン、アガロース、アボットラボラ トリーズ(North Chicago,IL)から入手できる直径約1ミクロンから約5ミリメー トルのポリスチレンビーズ、ポリビニルクロリド、ポリスチレン、架橋ポリアク リルアミド、ニトロセルロース、或いはナイロン基材のメッシュ、シート、小片 、又は棒、或いは、ポリスチレン、又はポリビニルクロリド製の皿、又はミク ロタイタープレートのウエルが含まれる。 本願に記載の診断用キットの試薬類、或いは標識された特異的結合剤は、溶液 、液状分散系、又は、実質的に乾燥粉末として、例えば、凍結乾燥形で提供する ことができる。指示手段が酵素である場合、酵素の基質も又、系の別個の容器内 に提供することができる。上述のミクロタイター盤のような固体の担体、或いは 一つ又はそれ以上の緩衝液も又、別個に収納された要素として、本診断用検査系 に含めることができる。 診断系に関連して本願に論じられているパッケージ材は、診断系で慣習的に利 用されているものである。「パッケージ」という術語は、ガラス、プラスチック (例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリカーボネート)、紙、箔等の ような固体のマトリックス、或いは素材で、内部に、本発明のペプチド又は二次 抗体を固定限定して保持する能力のあるものを指す。従って、例えば、パッケー ジは、企図されている診断試薬を入れるのに使用される瓶、小瓶、プラスチック 及びプラスチック箔層のエンベロープ等の容器であってもよく、又は、マイクロ タイター盤のウエルであってもよく、そこには、マイクログラム量の企図されて いる診断試薬が予め反応可能な状態で付着、即ち、結合されていて、検出される べき抗体或いはポリペプチドと、免疫学的に結合する能力を保持している。 上記の開示は、本発明の全般的な記述である。以下の特例を参照すれば、更に 完全な理解が得られるであろう。これらの例は、説明のみを目的とするものであ って、本発明の適用範囲の制限を意図するもではない。 実施例 次の実施例では、新規なELISA解析法を説明する。このELISA解析法 は、伝染性単核症の患者からエプスタイン・バーウイルスの初期抗原に対する抗 体を検出するものである。このELISAには、EAの読み枠BMRF1(EA −Dp50/52)及びBHRF1(EA−R p17)由来の合成ペプチド( 米国特許番号4,870,213)が包含されている。 実施例1 伝染性単核症患者の同定 伝染性単核症患者から採取した血清サンプルにおける抗EA−D抗体の存在を 後述するELISA法を用いて分析した。分析に供した血清は、臨床症状(異型 のリンパ球)(Henleら、Human Pathology 5:551-565,1974)及びヒツジ赤血球 の凝集性(例えば異種親和性(ヘテロフィル))に基づき急性伝染性単核症に罹 患していると診断された患者から採取した。伝染性単核症の診断を確立するため に、これら患者群からの血清をEBNA−1及び抗VCA抗体(Henleら、Int.J .Cancer 8:272,1971)を用いて試験した(表1)。伝染性単核症陽性として検 定されたサンプル群は、ウエスタンブロッティング解析(Smithら,Am.J.Clin .Pathology 92:447-451,1989)により50〜55K陽性バンド(Coliganら、C urrent Protocoles in Immunology,Wiley Interscience,1994,ユニット12) を検出することにより確認が行われた。 36例中28例の患者がウエスタンブロッティングにおいてEA−D(50〜 55KD)陽性を示し、これらを後述する解析の試験サンプルとして用いた。 実施例2 抗EA−D及び抗EA−R抗体を用いたELISA解析 ELISAは既知の通常の方法(Coliganらの上記ユニット12 Lukaら、J. Immunol.Meth.,67:145,1984)により実行した。0.5MNa2CO3緩衝液( pH9.5)に希釈された合成ペプチドをマトリックスとしてマイクロタイター プレートの複数のウエルに分注した。EA−DペプチドK7B(PARPETP SPAIPS)(約5μg)、EA−Dペプチド50.10(KQKHPKKV KQAFNPL)(2.5μg)及びEA−Rペプチト17.1(ETFTET WNRFITHTE)を上記プレートに添加し、4℃で一晩保温した。 保温後、プレートをトリス塩酸緩衝液(pH7.4)(0.05%Tween 20、50mMNaCl及び100mg/Lアルブミン(シグマ社)含有)を用 いて5回洗浄し、その後室温で20分間乾燥させた。このプレートを用い、抗E A−Rまたは抗EA−D抗体に陽性な種々のヒト血清に対するスクリーニングを 行った。一方では、これらプレートは、血清学的試験において用いる適切な抗原 量を定めるためにp17又はp50に対するモノクロナル抗体でスクリーニング を行った。アルカリホスファターゼ標識ヤギ抗ヒトIgG抗体若しくはIgM抗 体(シグマ社)、またはヤギ抗マウスIgG抗体若しくはIgM抗体(シグマ社 )を指標系として用いた。 合成ペプチドに対する抗体を用いてヒト血清を試験するために、血清をELI SA緩衝液を用いて10倍希釈し、適当な濃度の抗原でコーティングされた各ウ エルに0.1ml容量で添加した。添加後、プレートを室温下で60分間保温し た。その後各ウエルにELISA緩衝液で4回洗浄し、ELISA緩衝液に溶解 したアルカリホスファターゼ標識ヤギ抗ヒトIgG又はIgM(100μl)が 加えられ、プレートを室温下で1時間保温した。その後、緩衝液で4回洗浄し、 アルカリホスファターゼ基質(シグマ社)を1mMMgCl2及び0.1mMZ nCl2含有1Mジエタノールアミン緩衝液(pH10.4)に溶解した混合液 (100μl)を各ウエルに添加することにより酵素反応を開始させた。反応は 、30分間37℃下で実行し、プレートはマイクロプレートリーダー(TITE RTEK MULTISKAN MC(フロー))を用いて420nmにおいて 直接スクリーニングを行った。0.1以上の測定値は、この抗体陰性血清を用い 測 定したバックグラウンドの2倍の値を示すものであり、この値を考慮すべき陽性 反応とした。 実施例3 伝染性単核症の検出のためのEA−D及びEA−D+RペプチドEL ISAの感度 実施例1に記載したELISA解析を用い、血清サンプルを用いた伝染性単核 症の検出におけるK7B、50.1及び17.1の各ペプチド単独、およびK7 Bと50.1とを混合したペプチド、K7Bと50.1と17.1とを混合した ペプチドのそれぞれに対する感度を測定した。前記ペプチドを用いたELISA の結果を表2〜5にそれぞれ示す。また、表6は、これら結果の要約である。ペ プチドの混合物により伝染性単核症陽性サンプルをほぼ100%の確率で同定で きただけでなく、IgG及びIgMアイソタイプ間を区別することもできた。 上記K7BにのみIgGが陰性であった3サンプルのうち、2サンプル(表2 における#13769及び#14128)は、K7B及び50.1ペプチドの混合物に対し ては陽性を示した。さらに、サンプル#14043は、IgMにおいてK7B単独で は陰性であるのに対し(表2)、K7B及び50.1の混合ペプチドに対しては 陽性を示した(表4)。 上記解析結果をグラフ上にプロットしたものを図1〜4に示した。図1及び2 に示したデータは、EA−DペプチドK7BによるELISAが対照群(VCA −)から複数のEA−D陽性サンプルを分離することができることを示している 。図1のデータは、K7BによるELISAが、単核症患者由来のサンプル群を 対照群と比較することによりEAを検出することができることを示している。し かしながら、K7Bを用いたIgMに対するELISA(図2)では、これら2 つの群の間を十分に識別することできなかった。 EA−D+R解析による結果を図3及び4に示す。EA−D+Rペプチド解析 は、IgMにおいてK7Bペプチドを用いた場合よりも陽性と陰性とをよりはっ きりと識別することができることを示した。EAを含む混合ペプチドを用いた解 析では、より多くの急性単核症サンプルが陽性として評価され、また、両アイソ タイプに対してVCA陰性群の特異性が高められたことが示された。 実施例4 伝染性単核症における初期抗原D/Rに対するIgG抗体とIgM抗 体の遷移検出 抗初期抗原IgGとIgMとの遷移は、急性伝染性単核症の患者の経過観察に おいて解析された。ペプチド50.10(EA−D)、K7B(EA−D)及び 17.1(EA−R)の組合せに対する抗体は、ELISAにより5ヶ月経過以 降に採取された試料から検出された。表7及び図5に示すデータは、上記ペプチ ドの組み合せに反応するIgG抗体は、約43日あたりから減少し始め、一方、 IgM抗体は0日目とほぼ同等レベルで維持された。このように、本発明の方法 に使用されたペプチドは、EBウイルス関連疾患を伴なった患者におけるIgM 抗体とIgG抗体の経過を独立に測定する場合にも有用である。 上述した内容は、当業者が本発明を実施するために十分に開示されていると考 えられる。上述した内容に加えて、本発明の種々の改良は、当業者であれば、上 記記載内容から容易であり、添付した請求の範囲において意図する範囲に含まれ る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.[XKQKHPKKVKQAFNPLY]n又は[XPARPETPSPA IPSY]nのアミノ酸配列を有するペプチドに対する抗体を検出する方法であ って、 前記XおよびYがそれぞれ0〜5残基の天然に存在するアミノ酸であり、 前記nは、およそ1から1000の範囲内であり、 前記ペプチドは、エプスタイン・バーウイルス(EBV)に関連する疾患を伴 なった個体からの試料中の抗体と結合する能力を備え、 前記方法が、前記ペプチドを前記個体からの試料と接触させる工程と、この試 料とペプチドとを一定時間、抗体がペプチドに結合するために必要な条件下でイ ンキュベートする工程と、ペプチドに反応する抗体の存在を検出する工程とを含 むことを特徴とする抗体検出方法。 2.前記試料が血液であることを特徴とする請求の範囲1に記載の抗体検出方法 。 3.前記検出において、検出可能な標識を利用することを特徴とする請求の範囲 1に記載の抗体検出方法。 4.前記標識が、放射性同位元素、蛍光化合物、コロイド金属、化学発光化合物 、生物発光化合物、りん光化合物及び酵素からなる群から選択されることを特徴 とする請求の範囲4に記載の抗体検出方法。 5.前記ペプチドは、固相マトリックス支持体に結合されていることを特徴とす る請求の範囲1に記載の抗体検出方法。 6.個体が、ヒトであることを特徴とする請求の範囲1に記載の抗体検出方法。 7.前記検出が、抗体に結合する検出可能に標識されたタンパクを利用すること を特徴とする請求の範囲1に記載の抗体検出方法。 8.前記検出可能な標識されたタンパクが、検出可能な標識された二次抗体であ ることを特徴とする請求の範囲7に記載の抗体検出方法。 9.前記二次抗体がIgG、IgM又はIgA抗体に特異的に結合することを特 徴とする請求の範囲8に記載の抗体検出方法。 10.アミノ酸配列[XETFTETWNRFITHTEY]nを有するペプチ ドをさらに含むことを特徴とする請求の範囲1に記載の抗体検出方法。 11.[XKQKHPKKVKQAFNPLY]n又は[XPARPETPSP AIPSY]nのアミノ酸配列を有するペプチドに対する抗体の存在を検出ため の診断キットであって、 前記XおよびYがそれぞれ0〜5残基の天然に存在するアミノ酸であり、 前記nは、およそ1から1000の範囲内であり、 前記ペプチドは、エプスタイン・バーウイルス(EBV)に関連する疾患を伴 なった個体からの試料中の抗体と結合する能力を備え、 前記キットが、前記ペプチドを備えた第一容器と、前記ペプチド及び抗体との 結合を検出するための検出可能な標識を備えた第二容器とを含む診断キット。 12.前記標識が、放射性同位元素、蛍光化合物、コロイド金属、化学発光化合 物、生物発光化合物、りん光化合物及び酵素からなる群から選択されることを特 徴とする請求の範囲11に記載の診断キット。 13.前記検出が、抗体に結合する検出可能に標識されたタンパクを利用するこ とを特徴とする請求の範囲11に記載の診断キット。 14.前記検出可能に標識されたタンパクが、検出可能に標識された二次抗体で あることを特徴とする請求の範囲13に記載の診断キット。 15.前記二次抗体がIgG、IgM又はIgA抗体に特異的に結合することを 特徴とする請求の範囲14に記載の診断キット。 16.前記ペプチドが固相マトリックスに結合されていることを特徴とする請求 の範囲11に記載の診断キット。 17.アミノ酸配列[XETFTETWNRFITHTEY]nを有するペプチ ドをさらに含むことを特徴とする請求の範囲11に記載の診断キット。 18.[XKQKHPKKVKQAFNPLY]n又は[XPARPETPSP AIPSY]nのアミノ酸配列を有するペプチドに対する抗体を本質的に含有す る薬学的組成物であって、 前記XおよびYがそれぞれ0〜5残基の天然に存在するアミノ酸であり、 前記nは、およそ1から1000の範囲内であり、 前記ペプチドは、エプスタイン・バーウイルス(EBV)に関連する疾患を伴 なった個体からの試料中の抗体と結合する能力を有する薬学的組成物。 19.アミノ酸配列[XETFTETWNRFITHTEY]nを有するペプチ ドをさらに含むことを特徴とする請求の範囲18に記載の薬学的組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011513759A (ja) * 2008-03-10 2011-04-28 ユニヴェルシテ ジョセフ フーリエ エプスタイン−バーウイルス(ebv)再活性化のインビトロ診断のためのzebraタンパク質由来合成ペプチドの使用

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