JPS58197655A - 電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高分子フィルムで被包された電池の耐環境性改
善に関するものである。

従来高分子フィルムで発電要素を被包したパネル電池、
ペーパ電池が知られており、外装体に金属を用いるのに
比べ、薄型で可撓性、形状の自由性が得やすいなどの利
点がある。しかし高分子フィルムはガスバリヤ性が比較
的低いのが一般であり、種々の環境下において湿気、ガ
ス、イオン等の不純物が高分子フィルムを透過して電池
内部に侵入し、発電要素と化学反応をおこしてガス発生
電極腐食、内部電池形成による容量劣化等の弊害が引き
起こされる。又、電池の封止部は加熱圧着または接着剤
によって高分子フィルム相互を接着して形成されている
が、加熱圧着部自体はガスバリヤ性が低く、接着剤も高
分子フィルムとの接着性を考慮して樹脂接着剤が用いら
れる為、透湿性ガス透過性が高く、種々の環境下におい
て弊害を引き起こす原因となっている。

本発明の目的は、種々の使用環境においても電池の性能
劣化を防止し、信頼性の高い電池を提供することにある
。

以下に本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明の
要旨を越えない範囲において限定されるものではない。

実施例１ 第１図に本実施例の断面図を示した。

一部に端子取出用窓３，４を設けた縦２０ｍｍ、横６０
ｍｍ、厚さ８０μｍのポリエチレン製の高分子フィルム
１、２において、ステンレス又はアルミニウムの耐蝕性
金属薄板で構成された引き出し電極端子部７、８を端子
取出用窓３，４に接着固定する。次に陰極集電体５及び
陽極集電体６をエポキシ接着剤を用いて高分子フィルム
１，２に張り合わせる。引き出し電極端子部７、８との
接着は導電性接着剤を用いエポキシ樹脂を主体とした高
分子媒体にカーボン粉末を１５ｗｔ％添加したものを用
いた。さらにシート状金属リチウムの陰極活物質９及び
二酸化マンガン、導電剤、結着剤、ノリ剤を混合したペ
ースト状の陽極活物質１０を各々集電体５、６に張り合
わせる。この時も導電性接着剤を用いるのであるが導電
性フィラーとしては金属リチウム及び二酸化マンガンと
反応しにくい金粉末が望ましい。

プロピレンカーボネイトと１，２−ジメトキシエタンの
混合溶媒に過塩素酸リチウムを１■ｌ／ｌの濃度で溶解
したものを電解液とし、ポリプロピレン製不織布の保持
部材１１に含浸させ、表面積が各々の活物質反応面積よ
りは大きく、高分子フィルムよりは小さいポリプロピレ
ン製セパレータ１２とともに陰極活物質９を陽極活物質
１０との間に設置して組立て、高分子フィルム１，２の
外周部１３にポリメチルフエニルシロキサン主剤と硬化
剤を１０：１に混合した接着剤１４を塗布し、セパレー
タの周縁を高分子フィルム１，２でサンドイッチし、４
ｋｇ／ｃｍ２の圧力を加え、１５０℃で１０分間加熱接
着した。次に引き出し電極端子部７、８をマスキングし
、電池の全表面に吸水性ポリマを含有した塗料１５をス
プレーにより塗布して充分乾燥させた後、マスキングを
除去して電池を完成させる。

吸水性ポリマとしては、ブチルメタクリレートホモポリ
マ、ｉｓｏ−ブチルメタクリレートポリマエチルメタク
リレートホモポリマ等のメタクリル酸エステル、アクリ
ル酸エステルとビニルアセテートとの共重合体またはポ
リビニルピロリドン系の共重合体を用いる。他にオルガ
ノシロキサンーオキシアルキレンブロツク共重合体とス
ルフォコハク酸誘導体との混合生成物を用いてもよい。

アクリル酸エステルとビニルアセテートとの共重合体と
しては、例えばアクリル酸メチル４０重量部、酢酸ビニ
ル６０重量部、過酸化ベンゾイル０．５重量部、部分ケ
ン化ポリビニルアルコール３重量部を純水３００重量部
に入れ、６５℃にて６時間加熱して懸濁重合させたもの
等があげられる。ポリビニルピロリドン２重量部、ポリ
オキシエチレンジ（パーフルオロヘキセニルエーテル）
０．２５重量部、イソプロピルアルコール９７．７５重
量部を混合し、６０℃にて５時間加熱して加温分散させ
、生成物を乾燥したもの等があげられる。

塗料１５としては、エポキシ樹脂１００重量部、ポリア
ミン５０重量部、プチルメタクリレートホモポリマ４重
量部を混合したものを用い、約５００μｍ〜６００μｍ
の膜厚に塗布して乾燥した電池を１０個作製し、温度４
０℃、相対湿度９０％の高温高湿試験をおこなったとこ
ろ、６５日経過後においても出力電圧に異常がなく、膨
張、漏液等の弊害は１個も発生しなかった。

比較例１ 塗料１５を施さない以外は実施例１と同様にして電池を
１０個作製し、実施例１と同様の高温高湿試験をおこな
ったところ、６５日経過後には１０個中３個がガス発生
による膨張を引き起こしていた。

上記実施例１に示した吸水性ポリマは高分子フィルムと
の親和性が良く、透明度の高いものが多く、塗料の高分
子フィルムへの接着に悪影響が少ないので、例えば所望
の目的に鑑みて着色を施した場合においても電池自体の
カラーを損ねることがなく、電池を湾曲させても亀裂や
剥離が生じにくく、塗布作業が容易であり、高品質に量
産出来る効果がある。

実施例２ 塗料１５としてアクリル酸メチルと酢酸ビニルとの共重
合体を４０ｗｔ％カセイソーダ水溶液中に浸し、６０℃
にて５時間ケン化させ、その後メタノールで洗浄して乾
燥させたもの５重量部にエポキシ樹脂１００重量部、ポ
リアミン５０重量部を混合したものを用いる他は実施例
１と同様にして電池を１０個作製し、実施例１と同様の
高温高湿試験をおこなったところ、１００日経過後にお
いても出力電圧に異常がなく、膨張や漏液等の弊害は１
個も発生しなかった。

比較例２ 実施例１において高温高湿試験を継続したところ、１０
０日経過後には１０個中２個がガス発生による膨張を引
き起こした。

以上のようにポリマをケン化させることにより、一層吸
水率が上がるので、特に高温高湿環境に対する耐久性と
信頼性が得られる。

又、吸水性ポリマを含有した塗料の他に撥水性物質を含
有した塗料を用いても同じ効果が得られる。撥水性物質
としては弗素系ポリマ、シリコーン系ポリマ、ポリエチ
レン、ＳＢＲ、天然ゴム等が用いられる。吸水性ポリマ
と撥水性物質の両方を含有した塗料を用いても良く、こ
の場合特に湿気、水分に対して高い耐久性が得られる。

以上のように本発明は高分子フィルムで被包された電池
を外部環境、とりわけ湿気、ガス、イオン不純物に対し
て保護されるよう構成されているので、これらの環境下
においても電池としての性能、機能を保持し、高い信頼
性と高分子フィルム外装電池の用途範囲拡大が得られる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す断面図である。 １，２・・・高分子フィルム ３．４・・・端子取出用窓　５・・・陰極集電体６・・
・・陽極集電体 ７，８・・・引き出し電極端子部 ９・・・・陰極活物質　１０・・・陽極活物質１１・・
・・保持部材　１２・・・セパレータ１３・・・・外周
部　１４・・・接着剤１５・・・・塗■

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　高分子フィルムで発電要素を被包し、気密を接着封
   止した電池において、該電池の外表面を引き出し電極端
   子部を除き、吸水性ポリマおよび／または撥水性物質を
   含有する塗料で被覆したことを特徴とする電池。 ２　前記吸水性ポリマが次の１）〜４）に示すもののい
   ずれかであることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の電池。 １）メタクリル酸エステル ２）アクリル酸エステルとビニルアセテートとの共重合
   体 ３）ポリビニルピロリドン系の共重合体４）上記１）、
   ２）、３）のうち２種類以上の混合物３　前記吸水性ポ
   リマがケン化されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項、または第２項記載の電池。