JPWO2008078632A1 - 通信方法、通信システム、ホームエージェント及びモバイルノード - Google Patents
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Abstract
モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止する技術が開示され、その技術によればMN1220のBCEを保持するホームエージェント(HA)1210と、HA1210の代理として動作可能な複数のプロキシ・ホームエージェント(pHA)1212、1214、1216とがグローバル通信ネットワーク1200上にオーバレイされた通信システムにおいて、MN1220がpHA1214に接続する場合に、HA1210により保持されているMN1220のBCEをMN1220が接続するpHA1214に委託し、さらにMN1220が、移動元のpHA1214と異なる移動先のpHA1216に再接続する場合に、移動元のpHA1214に委託されたMN1220のBCEを移動先のpHA1216に再委託する。
Description
本発明は、パケット交換データ通信ネットワークにおける通信の分野に関し、特にモバイルノードとホームエージェントとのパケットルーティングに関する。
さらに詳しくは、本発明は、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信方法、通信システム、ホームエージェント及びモバイルノードに関する。
さらに詳しくは、本発明は、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信方法、通信システム、ホームエージェント及びモバイルノードに関する。
近年、多くの装置がインターネット・プロトコル(IP)を用いてお互いに通信を行っている。また、モバイル装置に対してモビリティ・サポートを提供するために、インターネット・エンジニアリング・タスク・フォース(Internet Engineering Task Force:IETF)は“Mobility Support in IPv6 (MIPv6)” を開発している(下記の非特許文献1)。MIPv6では、各モバイルノードは永久的なホーム・ドメインを有する。モバイルノードはホームネットワークに接続すると、ホームアドレス(home address:HoA)と呼ばれるプライマリ・グローバルアドレスが割り当てられる。モバイルノードはホームネットワークから離れると、すなわち他の外部ネットワークに接続すると、気付アドレス(care-of address:CoA)として知られている一時的なグローバルアドレスが割り当てられる。モビリティ・サポートの概念では、モバイルノードが他の外部ネットワークに接続したときでも、モバイルノード宛のパケットはそのホームアドレスに到達することができる。これは、非特許文献1ではホームエージェント(HA)として知られるエンティティをホームネットワークにおいて導入することにより実現している。
モバイルノードはホームエージェントに対して、バインディングアップデートメッセージ(Binding Updates:BU)として知られているメッセージを用いて自己の気付アドレスを登録する。これは、 ホームエージェントがモバイルノードのホームアドレスと気付アドレスとの間の関連づけを生成することを可能にする。ホームエージェントはモバイルノードのホームアドレスに対するメッセージをインターセプトして、パケットカプセル化(すなわちパケットを新しいパケットのペイロードに配置:これはパケットトンネリングとして知られている。)を用いてそのパケットをモバイルノードの気付アドレスに転送する。
ここで、無線機器が急増すると、新しいモビリティ技術が出現することは予見することができる。その中でもネットワーク・モビリティ(network mobility:NEMO)では、ノードの属するネットワーク全体が接続点を変更する。個々のホストのためのモビリティ・サポートの概念をネットワーク・モビリティ・サポートに拡張すると、移動におけるネットワークの役割は、モバイル・ネットワークがインターネット上のどこに接続されている場合であっても、そのモバイル・ネットワーク内のノードが、そのプライマリ・グローバルアドレスにより到達することができるメカニズムを提供することにある。
IETFは、下記の非特許文献2、下記の特許文献1に開示されているようにネットワーク・モビリティのための解決策を提示している。ここでは、モバイルルータ(MR)がBUをホームエージェントに送信するときに、モバイル・ネットワーク内のノードが使用しているネットワーク・プリフィックスをBU内に記述することが記載されている。また、ネットワーク・プリフィックス・オプション(Network Prefix Options)として知られる特別なオプションを使用してBU内に挿入することが記載されている。これにより、ホームエージェントがプリフィックスベースのルーティング・テーブルを構築し、このテーブルに基づいてこれらのプリフィックスを有する宛先に送信されたパケットをモバイルルータの気付アドレスに転送することを可能にしている。
非特許文献1は、モバイルノードのためのグローバルなモビリティ・サポートについて論じており、また、モバイルノードと相手先(correspondent node:CN)との間で、リターン・ルータビリティ(return routability :RR)手続きを使用するルート最適化(route optimization:RO)を開示している。非特許文献2は、ルート最適化については特別に配慮しないネットワーク・モビリティ・サポートについて論じている。両文献共に、モバイルノードのためのホームネットワークモデルについては大きな配慮はない。
下記の非特許文献3では、MIPv6において負荷を均衡化する目的としてホームエージェントからホームエージェントへ転送する方法が示されている。この方法は主に、ホームエージェントにおいて処理される、すなわちトンネル化されるパケットの数に基づいて複数のホームエージェント間の負荷をホームリンク内で均衡化するためのものである。この負荷均衡化は、モバイルノードに関する情報を分割して管理するホームエージェントサーバよりも、複製された情報を有する複数のホームエージェントサーバによりより好ましく実現される。分割管理するホームエージェントサーバによる方法は通常のMIPv6で用いられ、ここでは、モバイルノードのホームリンクが多数のホームエージェントを有し、モバイルノードが、広告された望ましいホームエージェント数に応じていずれか1つのホームエージェントを選択する。ホームエージェントはルータ広告メッセージ(router advertisement:RA)を送信するときに望ましいレベルを変更することにより、静的な負荷均衡化を実現することができる。
複製による方法では、モバイルノードは登録を開始したいときにホームエージェントをランダムに選択するが、制御下のホームエージェントは登録有効期間中には固定されない。ホームエージェントは新しい登録を受け取ったときにバインディング情報をホームリンク内のすべてのホームエージェントに送り、ある時間後、又は幾つかあるいは閾値のパケット後に、制御を別の適切なホームエージェントに委譲する。そして、新しいホームエージェントは、BCE(Binding Cache Entry)内のモバイルノードあてのパケットを制御してモバイルホストを代理する。したがって、この方法では基本的に、BCEがホームエージェントからホームエージェントに移る目的は負荷均衡化であり、また、モバイルホストはこのBCEが移ることを認識することができる。
下記の非特許文献4は、同じホームリンク内のホームエージェント間で負荷を均衡化し、また、ホームエージェントの故障を検出して新しいホームエージェントにスイッチングするプロトコルを提案している。このプロトコルはホームエージェントのリストを準備するためにRAに依存せず、ホームリンク内でのハロー・メッセージを使用する。各モバイルノード又はモバイルルータは、動的ホームエージェント発見(Dynamic Home Agent Discovery:DHAAD)を実行して適切なホームエージェントを見つける。このホームエージェントをプライマリ・ホームエージェントと言う。モバイルノードがバインディングをこのプライマリ・ホームエージェントに登録した後、プライマリ・ホームエージェントはバインディングキャッシュ・エントリをホームリンク内の他のホームエージェントに送る。これは、ホームリンクのホームエージェントがモバイルプリフィックスのためのプロキシメッセージを送ることで、データパケットをモバイルノードの現在の気付アドレスあてにトンネル化できるようにして負荷均衡化するために用いられる。
加えて、プライマリ・ホームエージェントの故障が起きたとき、又は負荷均衡化のために、プライマリ・ホームエージェントの切り替えがバックアップ・ノードにより行われる。この故障時には、バックアップ・ノードが切り替え要求を送り、また、負荷均衡化のためにプライマリ・ホームエージェントが切り替え要求をモバイルノードに送る。ただし、この方法は、負荷均衡化とホームエージェントの故障発見のためのものであり、モバイル・ホームエージェントによるルート最適化のためのものではない。
下記の非特許文献5では、分散化したホームネットワークモデルが次の3つの目的のために使用される。ホームエージェントの冗長化と、ホームエージェント間の負荷シェアリングと、ルート最適化、の3つの目的である。この方法はNEMOのルート最適化のために特に有用である。この方法では、分散化したホームネットワークから1つのプライマリ・ホームエージェントが選択される。ここで、分散化したホームエージェントは同じエニキャストアドレスを有し、エニキャストメッセージにより、最も近いホームエージェントがプライマリ・ホームエージェントとして選択される。
このプロトコルでも非特許文献4と同様なホームエージェントBCE委譲メカニズムが用いられる。この方法では、モバイルルータは新しいリンクに移動したときに、DHAADを実行して近くの新しいホームエージェントを得ることができ、特に移動するホームエージェントの問題を解決することができる。ここでは、ホームエージェント間のハロー・メッセージや、バインディング同期メッセージなど多数のシグナリングが存在する。非特許文献4では、ホーム・ドメイン内のホームエージェントが移動すると、ホーム・ドメインに近い相手先は、ホーム・ドメイン内の適切なホームエージェントを見つけてデータをモバイルノードに送ることができない。したがって、ホーム・ドメイン内のホームエージェントが常に、モバイルノードのBCEを持つことが望ましい。また、この方法では、ホームエージェントが移動した場合、分散化したホームネットワークに属するすべてのホームエージェントのBCEをアップデートすることは非常に複雑になる。したがって、もし可能であれば、静止しているホームエージェントを見つけることが望ましい。
下記の非特許文献6では、下記を除き、非特許文献5と同様な方法が論じられている。非特許文献6では、プロキシMIPがローカル・モビリティ・マネージメントとルート最適化のために導入されている。加えて、分散化したホームネットワークモデルが使用される。この分散化したホームネットワークモデルにおけるホームエージェントは、ホームネットワークから離れると、BCEをお互いに交換し、異なるホームネットワークモデルに属するすべてのホームエージェントがホームエージェント間のトンネルを維持する。トンネルはあるルーティング・プロトコルにより維持することができる。この方法は非特許文献5を強化する方法であって、MR対MRの通信時にルート最適化を達成している。
特許文献2、3では、ホームエージェントからホームエージェントへのBCEの委託は、負荷均衡化の理由により起こり、1つのプライマリ・ホームエージェントと幾つかのセカンダリ・ホームエージェントが存在する。プライマリ・ホームエージェント上の負荷が増大すると、プライマリ・ホームエージェントは、モバイルノードに意識させないように透過的に伝送権をセカンダリ・ホームエージェントに委託する。しかし、プライマリ・ホームエージェントはまだモバイルノードを制御し、すべてのバインディングメッセージがプライマリ・ホームエージェントにより送信されて処理される。セカンダリ・ホームエージェントは単に、モバイルノード又はモバイルルータのプロキシとして動作し、モバイルノードあてのパケットをインターセプトする。さらに、モバイル・ネットワーク・ノード(MNN)すなわちモバイルノードあてのパケットをトンネル化するときに、セカンダリ・ホームエージェントはトンネルの送信元アドレスとしてプライマリ・ホームエージェントのアドレスを使用する。
さらに、ホームエージェントの信頼性を高めるために、ホームエージェントの機能を同じホーム上の他のノードにコピーする従来例としては、特許文献5、6が開示されている。また、特許文献4には、階層的なモバイルIPv6機能におけるモバイル・アンカ・ポイント(MAP)を移転する方法が記載されている。ここでは、MAPは輻輳状態を検知すると、モバイルノードのバインディング情報を他のMAPに移転することができる。
また、下記の特許文献7や特許文献8には、モバイルノードが同一のコアネットワークに接続した状態で、あるRAN(無線アクセスネットワーク:Radio Access Network)から別のRANにハンドオーバを行う際に、RAN間でモバイルノードに関する情報を転送する方法が開示されている。
また、下記の特許文献9には、プロキシ・ホームエージェントがモバイルノードに対するアンカポイントとしての機能を引き継ぐ方法が開示されている。この特許文献9では、モバイルノードとの相対距離に応じて各プロキシに割り当てられているメトリックに基づいて、ハンドオーバが行われる。このとき、最良のメトリックを有するプロキシ・ホームエージェントが選択される。なお、特許文献7〜9は本願の基礎出願時にはまだ公開されていない文献である。
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Takeyoshi et. al., "Load Decentralization Method and Apparatus thereof", US Patent Application 2005/0207394A1, Sep 2005.
Akita et. al., "Home Agent Duplication Method and Home Agent Duplication Apparatus", US Patent Application 2005/0207429A1, Sep 2005.
Watanabe, "Routing System", US Patent Application 2004/0066749A1, Apr 2004.
Bae, et. al., "Method and apparatus for performing handover between core network entities in a packet-switched network", European Patent Application EP1744582A1, Jan 2007.
Bae, et. al., "Method and apparatus for performing handover between core network entities in a packet-switched network", European Patent Application EP1746856A1, Jan 2007.
Hirano, et. al., "Mobile terminal managing device, mobile terminal and communications system", European Patent Application EP1753181A1, Feb 2007.
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Devarapalli, V., Wakikawa, R., and Thubert, P., "Local HA to HA protocol", IETF Internet Draft: draft-devarapalli-mip6-nemo-local-haha-00.txt, Work-In-Progress, July 1, 2005.
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Thubert, P., Wakikawa, R., and Devarapalli, V., "Global HA to HA protocol", IETF Internet Draft: draft-thubert-nemo-global-haha-01.txt, October 15, 2005.
ところで、図10は、HA機能の移転をグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークに適用した構成例を示し、この構成例では、グローバル通信ネットワーク1200上にオーバレイ・ネットワークが配置されている。このオーバレイ・ネットワークには1つのオペレータ、又はお互いに協働する複数のオペレータを含む1つのグループが配置され、図10では、ホームエージェント(HA)1210がホームネットワーク1201のエッジに配置され、複数のプロキシ・ホームエージェント(pHA)1212、1214、1216がそれぞれアクセスネットワーク1202、1204、1206のエッジに配置されている。ここで注目すべきことは、オーバレイ・ネットワーク上に複数のホームエージェントを配置することができ、1つのホームネットワークの1つのホームエージェントが他のホームネットワークのプロキシ・ホームエージェントとして動作してもよいことである。
なお、図10では、説明を簡略化するために、1つのホームエージェント(HA1210)と1つのホームネットワーク1201が示されている。
オーバレイ・ネットワークが動作する場合、pHA1212、1214、1216がそれぞれ動作するアクセスネットワーク1202、1204、1206に対してモバイルノード(MN)1220が接続しているときにはいつでも、pHA1212、1214、1216がMN1220のホームエージェントとして動作する。例えば図10に示すように、MN1220がアクセスネットワーク1204に接続しているときには、pHA1214がMN1220のプロキシ・ホームエージェントとして動作する。この方法による利点は、モバイルノードが何らの機能を備えることなく、オーバレイ・ネットワークがモバイルノードに対してルート最適化を提供することができることにある。
ここで、図10において、オーバレイ・ネットワークなしでは、例えばMN1220が相手先(CN:Correspondent Node)1230と通信しているとき、MN1220が送信したパケットは、HA1210宛にトンネル化されてパス1240を介して転送され、次いでCN1230宛にパス1242を介して転送される必要がある。他方、オーバレイ・ネットワーク有りでは、pHA1214がMN1220のホームエージェントとして動作する。この場合、MN1220が送信したパケットは、パス1250を介してpHA1214によりインターセプトされる。そして、pHA1214はアクセスネットワーク1202に位置する宛先アドレス(すなわちCN1230)をチェックして、このパケットを、アクセスネットワーク1202を管理するpHA1212宛にトンネル化してパス1252を介して転送し、pHA1212はこのトンネルパケットをデ・カプセル化して、内部パケットをパス1254を介してCN1230宛に転送する。このオーバレイ・ネットワーク有りの結合パス1250、1252、1254は通常、オーバレイ・ネットワークなしの結合パス1240、1242より非常に短いので、ルート最適化を達成することができる。
しかしながら、このようなオーバレイ・ネットワークの不都合な点は、モバイルノードが接続点を変えるときにはいつでも、オーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することにある。これを図11に示す。図11はMN1220がアクセスネットワーク1204からアクセスネットワーク1206に移動したことを示し、この移動後では、移動先のアクセスネットワーク1206のpHA1216が、MN1220により送信されるBUメッセージ1260をインターセプトすることによりこの移動を検出する。pHA1216は、MN1220の前の接続点を知る術を持たないので、オーバレイ・ネットワーク全体をアップデートしなければならない。図11ではこれをシグナリング・メッセージ1262、1264、1266で示す。もし、多数のモバイル・ネットワークが存在し、またこのオーバレイ・ネットワークが、グローバル通信ネットワーク1200全体に広がるような巨大なものであると、グローバル通信ネットワーク1200はインターネットと同等の大きさになるかもしれないので、シグナリング量は膨大となる。
また、従来の技術においては、ネットワーク内において機能を移動させる対象として適切なホームエージェントを判断することに関してはほとんど言及されていない。また、既存の従来技術に係るシステムに対して、適切なホームエージェントの選択機構を導入した場合には、利用可能なすべてのホームエージェント間で大量のシグナリングが行われる必要がある。このような大量のシグナリングによって、ホームエージェントの処理負荷は増大し、ホームエージェントは、モバイルノードへのトラフィックを維持することが困難となってしまう可能性もある。
本発明は上記の問題点に鑑み、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる通信方法、通信システム、ホームエージェント及びモバイルノードを提供することを目的とする。
本発明の通信方法は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける通信方法であって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託ステップと、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託手段により前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託ステップとを、
備えた。
上記方法により、モバイルノードが接続する第2のホームエージェントに、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを委託して、第2のホームエージェントがプロキシ・ホームエージェントとして動作するので、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託ステップと、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託手段により前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託ステップとを、
備えた。
上記方法により、モバイルノードが接続する第2のホームエージェントに、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを委託して、第2のホームエージェントがプロキシ・ホームエージェントとして動作するので、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託ステップは、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託ステップは、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託ステップ及び前記再委託ステップのいずれか一方又は両方が、
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得するステップと、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信するステップと、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定するステップと、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得するステップと、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信するステップと、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定するステップと、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
本発明の通信システムは上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託手段と、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託手段により前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託手段とを、
備えた。
上記構成により、モバイルノードが接続する第2のホームエージェントに、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを委託して、第2のホームエージェントがプロキシ・ホームエージェントとして動作するので、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託手段と、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託手段により前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託手段とを、
備えた。
上記構成により、モバイルノードが接続する第2のホームエージェントに、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを委託して、第2のホームエージェントがプロキシ・ホームエージェントとして動作するので、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託手段は、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを、
備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを、
備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託手段は、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託手段及び前記再委託手段のいずれか一方又は両方が、
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段と、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段と、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第1のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにした。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにした。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第2のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記プロキシ・ホームエージェントとして動作する手段と、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記プロキシ・ホームエージェントとして動作する手段と、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記モバイルノードであって、
前記第2のホームエージェントに接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、前記モバイルノードに確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェントに送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、前記モバイルノードに確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージを前記新しいプロキシ・ホームエージェントに送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記第2のホームエージェントに接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、前記モバイルノードに確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェントに送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、前記モバイルノードに確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージを前記新しいプロキシ・ホームエージェントに送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第1のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにし、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにした。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにし、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにした。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第2のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントとして決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信してプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段と、
前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントとして決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信してプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段と、
前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第1及び第2のホームエージェントのいずれかのホームエージェントであって、
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得し、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際に送信したバインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報を受信する手段と、
前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントから、委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するよう制御する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得し、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際に送信したバインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報を受信する手段と、
前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントから、委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するよう制御する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記モバイルノードであって、
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
バインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
バインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
本発明によれば、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
図1は第1の実施の形態の通信システムを示し、図2はその通信シーケンスを示す。第1の実施の形態は非透過的方法(non-transparent mode)を示す。ここで、非透過的方法とは、モバイルノードが自身のホームエージェントの変更を通知されることを意味し、図1、図2に示すようにグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークを構成した例では、プロキシ・ホームエージェントがMN1220のホームエージェントの機能を引き受けたときにはいつでも、MN1220にその旨が通知される。ここで、図1に示すpHA1、pHA2、pHA4は、それぞれ図2、図10、図11におけるpHA1214、1212、1216に相当し、また、図1に示すアクセスネットワーク1、アクセスネットワーク3はそれぞれ、図10、図11におけるアクセスネットワーク1204、1206に相当する。
図1は第1の実施の形態の通信システムを示し、図2はその通信シーケンスを示す。第1の実施の形態は非透過的方法(non-transparent mode)を示す。ここで、非透過的方法とは、モバイルノードが自身のホームエージェントの変更を通知されることを意味し、図1、図2に示すようにグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークを構成した例では、プロキシ・ホームエージェントがMN1220のホームエージェントの機能を引き受けたときにはいつでも、MN1220にその旨が通知される。ここで、図1に示すpHA1、pHA2、pHA4は、それぞれ図2、図10、図11におけるpHA1214、1212、1216に相当し、また、図1に示すアクセスネットワーク1、アクセスネットワーク3はそれぞれ、図10、図11におけるアクセスネットワーク1204、1206に相当する。
図1、図2において、MN1220はまず、アクセスネットワーク1204においてスタートアップ(起動)すると、気付アドレス(CoA)を構成してそのホームエージェントであるHA1210宛にBUメッセージ1300を送信する(図1のSU1)。HA1210はこの気付アドレスをチェックして、pHA1214(図1のpHA1)がオーバレイ・ネットワークにおいてMN1220のホームエージェントとして動作する最善のプロキシ・ホームエージェントであると決定する。そして、HA1210はまず、BCE委託(BCE-Deleg)メッセージ1302で、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリ(BCE)をpHA1214に委託する(図1のSU2)。HA1210は次に、バインディング確認(BAck)メッセージ1304をMN1220宛に送信して、ホームエージェントがpHA1214に移ったことをMN1220に通知する(図1のSU3)。この時点以降、MN1220は次のBUメッセージ(図2の1306)をpHA1214宛に送信する。これにより、MN1220−pHA1214間のデータパケットはトンネル化されて転送される。
なお、pHA1214がBCE委託を受け入れることができるかを確認するために、HA1210は、BCE委託(BCE-Deleg)メッセージ1302に対するHA1210の代行が可能であることを示す返信メッセージをpHA1214から受信した後に、バインディング確認(BAck)メッセージ1304を送信するようにしてもよい。
次に、MN1220がアクセスネットワーク1204から外に移動して(図2のブロック1310)、アクセスネットワーク1206に再接続すると、MN1220は新しい気付アドレスを構成して、現在割り当てられているホームエージェントであるpHA1214宛にBUメッセージ1320を送信する(図1のM1)。pHA1214はBUメッセージ1320を受信すると、気付アドレスの変更を検知して、pHA1216(pHA4)がオーバレイ・ネットワークにおいてMN1220のホームエージェントとして動作する最善のプロキシ・ホームエージェントであると決定する。そして、pHA1214はまず、BCE-Delegメッセージ1322で、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1216に委託し(図1のM2)、次にBAckメッセージ1324をMN1220宛に送信して、ホームエージェントがpHA1216に移ったことをMN1220に通知する(図1のM3)。この時点以降、MN1220は次のBUメッセージ(図の1326)をpHA1216宛に送信する。これにより、MN1220−pHA1216間のデータパケットはトンネル化されて転送される。
なお、pHA1214は、BCE委託(BCE-Deleg)メッセージ1322に対するHAの代行が可能である旨のメッセージをpHA1216から受信できた後にバインディング確認(BAck)メッセージ1324を送信するようにしてもよい。また、MN1220が新たなネットワークに接続した際のBUメッセージ1320は、MN1220の本来のHA1210に転送するようにしてもよいし、それまで接続していたpHA1214とHA1210の両方に送信するようにしてもよい。MN1320の本来のHA1210にのみBUメッセージ1320を送信する場合は、さらに、HA1210がそれまで接続していたpHA1214に対してBCEの委託が終了した旨を通知するようにしてもよい。
上記説明により、本発明による非透過的方法がグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークに適用することができることは明らかである。この利点は、前のホームエージェントが新しいホームエージェントの委託と再割り当てを実行するので、モバイルノードが移動してもオーバレイ・ネットワーク内に大量のバインディングアップデートメッセージによるシグナリングが発生しないことにある。
以下に、BCE委託(BCE-Deleg)メッセージとBCE委託確認(BCE−Ack)メッセージのパケット構造について説明する。これらのメッセージは、幾つかの新しい形式のモビリティ・ヘッダを用いて実施される。図3、図4はそれぞれ、BCE委託メッセージ400とBCE−Ackメッセージ450のパケット構造を示す。BCE委託メッセージ400は2つの主要な目的を達成している。BCE委託メッセージ400の第1の目的は、送信側(図2のHA1210、pHA1214)が受信側(図2のpHA1214、pHA1216)に対して、送信側がそのホームエージェント機能を受信側に遂行するように要求することを送信側に可能にすることにある。第2の目的は、送信側がバインディングキャッシュ・エントリの現在の内容を受信側に通知して、受信側がその内容に記載されているモバイルノードのホームエージェントとしてすぐに動作することを可能にすることにある。以下に詳細に説明するように、転送される各バインディングキャッシュ・エントリの内容は、図3に示すBCE委託メッセージ400内のBCEオプション420内に含まれる。
図3に図示されているように、BCE委託メッセージ400は、送信元アドレスのフィールド402と宛先アドレスのフィールド404を有する標準のIPv6ヘッダを有する。モビリティ・プロトコル関連メッセージであるBCE委託メッセージ400はモビリティ・ヘッダ410を有する。モビリティ・ヘッダ410内について詳しく説明すると、「タイプ」のフィールド412はこのメッセージがBCE委託メッセージ400であることを示し、「長さ」のフィールド414はモビリティ・ヘッダ・メッセージの長さを特定する。ここで、当業者であれば、このメッセージ400は多数の異なるオプションを有するようにしてもよいことが理解できる。なお、本発明の目的のため、図3はBCEオプション420のみを示す。
また、BCEオプション420は、このオプションがBCEオプションであることを示す「タイプ」のフィールド422と、このオプションのサイズを示す「長さ」のフィールド424を有する。また、「フラグ」のフィールド426は、BCEオプション420の1つ又は複数の「値」のフィールド428内がどの種類の「値」であるかを示す複数のフラグを含む。各「値」のフィールド428は、「フラグ」のフィールド426内のフラグに応じてバインディングキャッシュ・エントリの異なるパラメータを含むことができる。この「値」は、バインディングキャッシュ・エントリのホームアドレス値と気付アドレスを含むが、これに限定されない。また、モバイルノードは、1つのホームアドレスにバインディングされる複数の気付アドレスを有することも可能である。したがって、1つ以上の代わりの気付アドレス(alternate care-of address)の値を含むようにしてもよい。
また、バインディングキャッシュ・エントリがモバイルルータのバインディング情報を含む場合には、1つ以上の「値」のフィールド428は、モバイルルータにより管理されるモバイル・ネットワーク・プリフィックスを含むようにしてもよい。さらに、モバイルノードが受信側に送るバインディングアップデートメッセージのセキュリティが保護されるように、「値」のフィールド428の1つに、バインディングキャッシュ・エントリが示すモバイルノードに関連するセキュリティを受信側が確立するために必要なセキュリティ・パラメータが含まれてもよい。
また、バインディングキャッシュ・エントリがモバイルルータのバインディング情報を含む場合には、1つ以上の「値」のフィールド428は、モバイルルータにより管理されるモバイル・ネットワーク・プリフィックスを含むようにしてもよい。さらに、モバイルノードが受信側に送るバインディングアップデートメッセージのセキュリティが保護されるように、「値」のフィールド428の1つに、バインディングキャッシュ・エントリが示すモバイルノードに関連するセキュリティを受信側が確立するために必要なセキュリティ・パラメータが含まれてもよい。
「フラグ」のフィールド426と「値」のフィールド428がどのように協同して機能するかを説明するために、次のような構成をとってもよい。すなわち、「フラグ」のフィールド426の第1ビットは、ホームアドレス値のフィールドが存在するか否かを示し、第2ビットは、プライマリ気付アドレス値のフィールドが存在するか否かを示し、第3ビットは、モバイル・ネットワーク・プリフィックスが存在するか否かを示すようにしてもよい。これらの「フラグ」のフィールド426は、BCEオプション420の内容がモバイルホストか、モバイルルータか、マルチモード端末かなどに応じて異なる。したがって、「フラグ」のフィールド426のデータの内容は変化する。フラグ426を用いて、種々のデータが転送される。フラグ426は、すべての可能なフィールド内にNULLデータを有することができるように定義されている標準サイズのパケットを送るよりも使用する帯域を効率化することができる。このBCEオプション420の受信者は、フラグフィールド426内にセットされている値を単に見るだけで、BCE委託メッセージ400によってどのパラメータが送られたかを判断することができる。
当業者であれば、図3はBCE委託メッセージ400の一部の内容を示し、BCE委託メッセージ400内に不図示の他の内容を含むようにしてもよいことは理解できよう。例えば、BCE委託メッセージ400は各BCE委託メッセージ400をトラッキングするためのシーケンス番号を含むようにして、複数のBCE委託メッセージ400を確認する際に、どのBCE委託メッセージ400であるかを確認できるようにしてもよい。
図4はBCE−Ackメッセージ450のパケット構造を示す。BCE−Ackメッセージ450は、BCE委託メッセージ400を確認(応答)するために用いられ、送信元アドレスのフィールド452と宛先アドレスのフィールド454を備えた標準のIPv6ヘッダを有する。モビリティ・プロトコル関連メッセージとして、BCE−Ackメッセージ450はモビリティ・ヘッダ460を有する。「タイプ」のフィールド462はこのメッセージがBCE−Ackメッセージであることを特定し、「長さ」のフィールド464はモビリティ・ヘッダ460の長さを示す。
このパケット構造は、BCE委託メッセージ400より簡単な構造である。その理由は、ホームエージェントがBCE転送を受け入れたときに、ホームエージェントが単にBCE転送を受け入れたことを示す確認を、モビリティ・ヘッダ460内の「ステータス」のフィールド466に生成するのみでよいからである。ホームエージェントがBCE委託メッセージ400のパケット構造内にエラーを検出してBCE委託要求を受け入れなかったときには、BCE−Ackメッセージ450は1つ以上のBCEオプション(図4では不図示)を含むようにして、どのパラメータがエラーで送信されたかを通知するようにしてもよい。なお、BCE−Ackメッセージ450内で用いられるBCEオプションは、BCE委託メッセージ400内のBCEオプション420と同様である。例えば「値」の1つのフィールドが、BCE委託メッセージ400内のBCEオプション420のどのパラメータがエラーであるかを受信者に通知するためのエラー通知を含むようにしてもよい。「フラグ」のフィールド426は「値」のフィールド428の有無を示す。
図5はpHAの基本的構成を示し、pHAは通常のBU処理モジュール640と、プロキシBU処理モジュール650と、IPルーティング・モジュール630と、1つ又は複数のネットワーク・インタフェース610を有する。信号パス670、672、674、676はこれらのモジュール640、650、630、610間のデータ及びシグナリングのパスを示す。ネットワーク・インタフェース610は物理層及びデータリンク層を実現するために必要なハードウェア、ソフトウェア及びプロトコルを有する。IPルーティング・モジュール630はすべての標準IPv6、MIPv6及びNEMOベーシックサポートに関連するルーティング技術と、本発明に係るプロトコルに特有のメカニズムを有することが望ましい。例えばpHAは種々のタイプのBCE委託メッセージ400を受け取ると、これらを特定する必要があるかもしれないし、また、正しいBCE−Ackメッセージ450を送る必要があるかもしれない。
データパケットがネットワーク・インタフェース610で受信されると、このデータパケットは信号パス670を経由してIPルーティング・モジュール630に送られる。その後、このデータパケットはIPルーティング・モジュール630により検査され、ルーティング・テーブル635で次のホップのアドレスがチェックされる。ルーティング・テーブル635で次のホップのアドレスとしてデフォルトルータのアドレス以外の宛先アドレスがない場合には、このデータパケットはBU処理モジュール640とプロキシBU処理モジュール650の両方でチェックされる。
このデータパケットの宛先アドレスがBU処理モジュール640のバインディングキャッシュ645に存在する場合には、このデータパケットはバインディングキャッシュ645で特定される気付アドレスあてにトンネル化される。また、このデータパケットの宛先アドレスがプロキシBU処理モジュール650のプロキシバインディングキャッシュ653に存在することが特定された場合には、このデータパケットはプロキシバインディングキャッシュ653で特定される気付アドレスあてに送られる。バインディングキャッシュ645又はプロキシバインディングキャッシュ653のどちらからであっても、気付アドレスを得た後は、トンネルパケットはIPルーティング・モジュール630で構築される。トンネルパケット構築に関連するパラメータは、信号パス672、674を経由して得られる。
ここで、pHAは複数のモバイル・ホームエージェントに対してプロキシ・サービスを提供することができることを理解する必要がある。この場合、複数のプロキシバインディングキャッシュ653を持ってもよい。プロキシBU処理モジュール650とBU処理モジュール640は、pHAによりインターセプトされるモビリティ関連メッセージの処理のみを行う。プロキシBU処理モジュール650とBU処理モジュール640の間の相互の動作は信号パス676を介して行われる。信号パス676は、特定のバインディングキャッシュ645、653で発見できないデータパケットを転送するために用いられる。
ここで、当業者であれば、図5に示す機能的構成は、本発明のプロキシ・ホームエージェントを実現するための最小限の機能ブロックを示していることは理解できる。実際には、幾つかの他の機能が必要である(例えばアカウンティング、認証、アクセスコントロールなどの機能)。
図6はMN1220の基本的構成を示し、MN1220はモビリティ管理部101と、BU送信部102と、BAck受信部103と、アドレス管理部104とネットワーク・インタフェース105を有する。モビリティ管理部101は自装置のモビリティを管理し、特にBU送信部102及びネットワーク・インタフェース105を介して、図2に示すようにHA1210宛のBUメッセージ1300、pHA1214宛のBUメッセージ1306、1320、pHA1216宛のBUメッセージ1326を送信する。また、モビリティ管理部101は図2に示すようにHA1210からのBAckメッセージ1304、pHA1214からのBAckメッセージ1324をネットワーク・インタフェース105、BAck受信部103を介して受け取るとともに、自装置やHA1210、pHA1214、1216のアドレスなどをアドレス管理部104上で管理する。
<第2の実施の形態>
図7は第2の実施の形態の通信システムを示し、図8はその通信シーケンスを示す。第2の実施の形態は透過的方法(transparent mode)を示す。ここで、透過的方法とは、モバイルノードが自身のホームエージェントの変更を通知されないことを意味し、図7、図8に示すように、グローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークを構成した例では、プロキシ・ホームエージェントがMN1220のホームエージェントの機能を引き受けたときにMN1220にはその旨が通知されない。その代わりに、プロキシ・ホームエージェントは、MN1220のホームエージェントとして動作するときに、実際のホームエージェントであるHA1210宛に送られたパケットをインターセプトして、自身がHA1210であるかのようにそのパケットを処理する。
図7は第2の実施の形態の通信システムを示し、図8はその通信シーケンスを示す。第2の実施の形態は透過的方法(transparent mode)を示す。ここで、透過的方法とは、モバイルノードが自身のホームエージェントの変更を通知されないことを意味し、図7、図8に示すように、グローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークを構成した例では、プロキシ・ホームエージェントがMN1220のホームエージェントの機能を引き受けたときにMN1220にはその旨が通知されない。その代わりに、プロキシ・ホームエージェントは、MN1220のホームエージェントとして動作するときに、実際のホームエージェントであるHA1210宛に送られたパケットをインターセプトして、自身がHA1210であるかのようにそのパケットを処理する。
図7、図8において、MN1220はまず、アクセスネットワーク1204において起動すると、気付アドレス(CoA)を構成してそのホームエージェントであるHA1210宛にBUメッセージ1340を送信する(図7のSU1)。このBUメッセージ1340は、pHA1214によりインターセプトされてHA1210宛にトンネル化され、パケット1342のようにオーバレイ・ネットワークを介して転送される。HA1210はこの気付アドレスをチェックして、pHA1214がオーバレイ・ネットワークにおいてMN1220のホームエージェントとして動作する最善のプロキシ・ホームエージェントであると決定する。そして、HA1210はまず、BCE-Delegメッセージ1344で、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1214に委託する(図7のSU2)。pHA1214はこの委託を受けると、MN1220のホームエージェントとして動作し、また、BAckメッセージ1346をMN1220宛に送信する。この時点からMN1220からHA1210宛に送られるパケットは、pHA1214によりインターセプトされて処理される。この処理は、BUメッセージと、カプセル化されるデータパケットの処理を含み、pHA1214はBUメッセージを処理し、データパケットをオーバレイ・ネットワーク内で転送する。
なお、ここでは、MN1220の送信するパケットをpHA1214がインターセプトできるようネットワークが構成されていることを前提に説明しているが、この前提が実現できない場合には、通常の仕組み(例えば、HA1210がBUメッセージを受信し、pHA1214へバインディングキャッシュ・エントリを委託しない、など)仕組みにフォールバックし動作するか、もしくは、本発明と通常の仕組みを併用した状態(例えば、HA1210がBUメッセージを受信し、pHA1214へはパケットが到達できたときに備えてバインディングキャッシュ・エントリを並行して委託しておく、など)で動作することも可能である。また、委託を受け付けることができない状態(すでに多くの委託を受け付けておりそれ以上処理負荷を上げることができない、など)にあるpHA1214はその旨を伝えるメッセージをMN1220もしくはHA1210又はその両方に返信してもよい。
次に、MN1220がアクセスネットワーク1204から外に移動して(図8のブロック1350)、アクセスネットワーク1206に再接続すると、MN1220は新しい気付アドレスを構成して、そのホームエージェントであるHA1210宛にBUメッセージ1352を送信する(図7のM1)。ここで、透過的方法では、MN1220はホームエージェントの変更を知得していない。このBUメッセージ1352は、pHA1216によりインターセプトされ、パケット1354のようにHA1210宛にトンネル化されてオーバレイ・ネットワークを介して転送される(図7のM2)。HA1210はMN1220のためのホームエージェント機能が既にpHA1214に委託されていることを検知すると、パケット1356で示すように、このBUメッセージ1352をpHA1214宛に転送する(図7のM3)。
pHA1214はこのBUメッセージ1352を受信すると、気付アドレスの変更を検知して、pHA1216がオーバレイ・ネットワークにおいてMN1220のホームエージェントとして動作する最善のプロキシ・ホームエージェントであると決定する。そして、pHA1214はまず、BCE-Delegメッセージ1358で、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1216に委託する(図7のM4)。pHA1216はこの委託を受けると、MN1220のホームエージェントとして動作し、また、BAckメッセージ1360をMN1220宛に送信する。この時点以降MN1220からHA1210宛に送られるパケットは、pHA1216によりインターセプトされて処理される。すなわち、pHA1216はBUメッセージとデータパケットをカプセル化してオーバレイ・ネットワーク内で転送する。
なお、ここでは、MN1220の送信するパケットをpHA1216がインターセプトできるようネットワークが構成されていることを前提に説明しているが、この前提が実現できない場合には、通常の仕組み(例えば、HA1210又はpHA1214が引き続きMN1220のホームエージェントとして動作する、など)仕組みにフォールバックし動作するか、もしくは、本発明と通常の仕組みを併用した状態(例えば、HA1210又はpHA1214がBUメッセージを受信し、pHA1216へはパケットが到達できたときに備えてバインディングキャッシュ・エントリを並行して委託しておく、など)で動作することも可能であることは明白である。また、委託を受け付けることができない状態にあるpHA1216はその旨を伝えるメッセージをMN1220もしくはHA1210又はその両方に返信してもよい。
上記説明により、本発明による透過的方法がグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークに適用することができることは明らかである。この利点は、ホームエージェント機能の移転がモバイルノードに知らされることなく行われるので、モバイルノードは何らの新しい機能を備える必要がないことにある。さらに、前のホームエージェントと新しいホームエージェントの間でホームエージェント機能が移転されるので、モバイルノードが移動してもオーバレイ・ネットワーク内に大量のバインディングアップデートメッセージによるシグナリングが発生しない。
上記の非透過的方法及び透過的方法の説明では、ホームエージェント機能の移転が前のホームエージェント(pHA1214)により開始されて新しいホームエージェント(pHA1216)に委託されるとして説明したが、当業者であれば、他の派生例が存在することは明らかである。例えば、まず、前のホームエージェント(pHA1214)が委託を本来のホームエージェント(HA1210)に返し、次に、本来のホームエージェントが新しいプロキシ・ホームエージェント(pHA1216)に再委託するようにしてもよい。この利点は、本来のホームエージェントが、どのプロキシ・ホームエージェントが現在、モバイルノードのホームエージェントとして動作しているかを知得することにある。
また、他の派生例として、委託を実際のホームエージェントが直接に、ただし他のホームエージェントと協働して行うようにしてもよい。すなわち、前のホームエージェントであるpHA1214が本来のホームエージェントであるHA1210に対して、気付アドレスの変更を通知して、本来のホームエージェントであるHA1210に新しいプロキシ・ホームエージェントを選択させるようにしてもよい。そして、前のホームエージェントであるpHA1214がホームエージェント機能をこの選択されたプロキシ・ホームエージェントに委託する。この利点は、本来のホームエージェントに余分な委託返還を行うことなく、本来のホームエージェントが、どのプロキシ・ホームエージェントが現在、モバイルノードのホームエージェントとして動作しているかを知らされることにある。
また、HA1210がMN1220からのBUメッセージ1340、1352を直接受信することでMN1220の移動を検知し、HA1210がpHA1214とpHA1216の両方に通知して、MN1220が以前接続していたpHA1214への委託を終了し、新たに接続したpHA1216への委託を開始するようにしてもよい。
図9はpHAがパケットを受信したときの処理ステップを示す。まず、ステップ810では、受信パケットが自身あてか否かをチェックする。もし、自身あてであれば、ステップ815でそのパケットを通常に処理する。他方、自身あてでなければ、判別ステップ820に進んで、受信パケットの宛先が、プロキシBU処理モジュール650の1つにおけるHA識別子656(図5)か否かをチェックする。もしそうであれば、さらにステップ830に示すように、受信パケットの送信元アドレスがプロキシBU処理モジュール650内のプロキシバインディングキャッシュ653におけるエントリの気付アドレス(CoA)と等しいか否かをチェックする。もしそうであれば、さらに、ステップ840に示すように、受信パケットがモビリティ・プロトコル・メッセージか又はトンネルパケットかをチェックする。もし、受信パケットがモビリティ・プロトコル・メッセージか又はトンネルパケットであれば、ステップ845に示すように、プロキシBU処理モジュール650内のHA識別子656により特定されるホームエージェントのために(このホームエージェントに代わって)受信パケットを処理する。
これは、もし受信パケットが、モバイルノードからプロキシ・ホームエージェントとして動作する自身あてのモビリティ関連メッセージの場合には、プロキシBCEテーブルをアップデートしてバインディング確認(BAck)メッセージを送信することを黙示している。当業者であれば、このバインディング確認メッセージが、HA識別子656と等しい送信元アドレスを有することは理解できる。また、もし受信パケットがトンネルパケットであれば、受信パケットをデ・カプセル化して内部のパケットをその宛先に転送する。
他方、判別ステップ820、830、840においてNoの場合には、ステップ850に移行する。ステップ850では、受信パケットの宛先がバインディングキャッシュ645内のホームアドレス(HoA)か否かをチェックする。もしそうであれば、ステップ855を実行して、受信パケットを、宛先を気付アドレス(CoA)に、トンネルの送信元アドレスを自身のアドレスにしてカプセル化する。もしそうでなければ、ステップ860において、受信パケットの宛先アドレスが、プロキシバインディングキャッシュ653内のホームアドレス(HoA)か否かをチェックする。もしそうであれば、ステップ865に示すように、プロキシバインディングキャッシュ653内に記載されている気付アドレス(CoA)あてに受信パケットをカプセル化する。もしそうでなければ、ステップ880において、受信パケットは通常にルーティングされる。
<第3の実施の形態>
上述の実施の形態では、オーバレイ・ネットワーク内のホームエージェントが、どのノードがモバイルノードに対するホームエージェントの機能を委託するのに最適なプロキシ・ホームエージェントであるかを把握する場合が説明されている。しかしながら、この場合には、例えば、ホームエージェントがオーバレイ・ネットワーク内のホームエージェントの候補を積極的に検索する必要が生じる。この結果、ホームエージェントの処理負荷が増大し、ホームエージェントがオーバレイ・ネットワーク内の他のホームエージェントにプローブの送信を行う必要がある場合には、余分なシグナリング・メッセージによってネットワークの負荷が更に増大してしまう場合もある。
上述の実施の形態では、オーバレイ・ネットワーク内のホームエージェントが、どのノードがモバイルノードに対するホームエージェントの機能を委託するのに最適なプロキシ・ホームエージェントであるかを把握する場合が説明されている。しかしながら、この場合には、例えば、ホームエージェントがオーバレイ・ネットワーク内のホームエージェントの候補を積極的に検索する必要が生じる。この結果、ホームエージェントの処理負荷が増大し、ホームエージェントがオーバレイ・ネットワーク内の他のホームエージェントにプローブの送信を行う必要がある場合には、余分なシグナリング・メッセージによってネットワークの負荷が更に増大してしまう場合もある。
このように、余分なシグナリング・メッセージが必要となる場合としては、オーバレイ・ネットワーク内のどのノードがモバイルノードのホームエージェント機能の移転先として最良の候補であるかをホームエージェントが分からない場合が挙げられる。これは、例えばモバイルノードの現在位置周辺に利用可能な複数の候補が存在している場合が当てはまる。また、モバイルノードの最も近くに存在するプロキシ・ホームエージェントの現在の処理負荷によっては、その最も近くに存在するプロキシ・ホームエージェントがホームエージェントの機能を委託する最良の選択肢ではない可能性もある。さらに、モバイルノードの現在の移動状況を考慮した場合に、最も近くに存在するプロキシ・ホームエージェントが最良の選択肢ではない可能性がある。例えば、モバイルノードが、短時間でこのプロキシ・ホームエージェントの管理範囲外に移動し、ホームエージェント機能の移転が再度行われる必要がある場合が挙げられる。
こうした事由に鑑み、本発明の第3の実施の形態では、モバイルノードがハンドオーバ後にアクセスネットワークに関する情報を収集し、この情報をホームエージェントに渡す方法について説明する。なお、この情報から、ホームエージェントは、ホームエージェント機能の委託先となることが可能なオーバレイ・ネットワーク内のプロキシ・ホームエージェントを容易に特定できることが望ましい。
以下、図10に示すシステム構成に基づいて、本発明の第3の実施の形態について説明する。図12は、本発明の第3の実施の形態における通信シーケンスを示す。
図12では、MN1220はまずアクセスネットワーク1204内で起動し、ブロック1405に示されているように、現在接続されているアクセスネットワークから情報(アクセスネットワーク情報)を取得する。なお、この情報には、MN1220のホームエージェントの役割を引き受けることが可能なプロキシ・ホームエージェントの識別子が含まれていることが望ましい。また、この情報には、オーバレイ・ネットワーク内の任意のホームエージェントがMN1220のホームエージェントの役割を引き受けられるプロキシ・ホームエージェントを容易に導き出せる情報が含まれていてもよい。このような識別子は、例えばアクセスネットワークのネットワーク識別子や、アクセスネットワーク内に位置するプロキシ・ホームエージェントのアドレスなどが望ましいが、これらに限定されるものではない。
なお、本明細書では、「アクセスネットワーク情報」という用語を、上記のような情報(例えば、MN1220のホームエージェントの役割を引き受けることが可能なプロキシ・ホームエージェントの識別子が含まれている情報)を表すために使用される。アクセスネットワーク情報は、MN1220によって取得可能であり、その取得方法として様々な任意の方法を用いることが可能である。
例えば、モバイルノードがアクセスネットワークとの間で証明情報を交換してから、そのアクセスが許可される場合(例えば3GPPネットワークなどのセルラネットワーク)においては、証明情報を交換する段階でMN1220にアクセスネットワーク情報が供給される。また、アクセスネットワークは、例えばIEEE802.21のメディア独立ハンドオーバ情報サービス(MIH−IS:Media Independent Handover Information Service)で定義されているようなローカル情報サーバを提供し、MN1220は、このようなローカル情報サーバからアクセスネットワーク情報を取得してもよい。さらに、アクセスルータが、アクセスルータからモバイルノードに送信されるルータアドバタイズメントメッセージによって、このような情報を提供してもよい。
また、モバイルノードがDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を使用してIPアドレスを取得する場合には、IPアドレスがモバイルノードに提供されるのと同時に、こうしたアクセスネットワーク情報がDHCPサーバからモバイルノードに渡されてもよい。
MN1220は、図12のブロック1405に示すように、アクセスネットワーク情報を取得した後、気付アドレスを構成して、ステップ1410でそのホームエージェント(HA1210)にBUメッセージを送信する。
このBUメッセージには、アクセスネットワーク情報を運ぶための特別なオプション(net-option)が含まれている。図13は、このBUメッセージのパケット構造を示す(説明は後述)。HA1210は、アクセスネットワーク情報を確認すると、MN1220のホームエージェントとして機能するためのオーバレイ・ネットワーク内の最良のプロキシ・ホームエージェントを決定する。これにより、HA1210は、まずステップ1412において、BCE−Delegメッセージを用いて、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1214に委託する。次に、HA1210は、ステップ1414において、そのホームエージェントがpHA1214に変更されることをMN1220に通知するバインディングアクノレッジメントメッセージ1414をMN1220に送信する。以降、MN1220は、その後のBUメッセージ(例えば、ステップ1416で送信されるBUメッセージなど)に関してはpHA1214に送信する。また、データパケットも同様に、MN1220とpHA1214との間のトンネルを経由して転送される。
MN1220が、図12のブロック1420に示すように、アクセスネットワーク1204から移動してアクセスネットワーク1206に再接続すると、ステップ1425に示すようにアクセスネットワーク情報を取得し、新たな気付アドレスを再構成する。そして、MN1220は、ステップ1430において、新たなアクセスネットワーク情報を運ぶ特別なオプション(net-option)が付加されたBUメッセージを、現在割り当てられているホームエージェント(pHA1214)に送信する。pHA1214は、ステップ1430におけるBUメッセージを受信すると、新たなアクセスネットワーク情報の存在に気付き、新たなアクセスネットワーク情報に基づいて、例えば、MN1220のホームエージェントとして機能するのにpHA1216が最良なオーバレイ・ネットワーク内のプロキシ・ホームエージェントであると判断する。この結果、pHA1214は、ステップ1432においてBCE−Delegメッセージを用いて、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1216に委託する。次に、HA1210は、ステップ1434において、そのホームエージェントがpHA1216に変更されることをMN1220に通知するバインディングアクノレッジメントメッセージをMN1220に送信する。以降、MN1220は、その後のBUメッセージ(ステップ1436で送信されるBUメッセージなど)に関してはpHA1216に送信する。また、データパケットも同様に、MN1220とpHA1216との間のトンネルを経由して転送される。
なお、この図12には、ホームエージェントの機能の委託がモバイルノードに通知される場合(非透過的方法の場合)が示されているが、透過的方法に係る動作にも同様に適用可能である。この場合においても、モバイルノードは、自身のホームエージェントに送信されるバインディングアップデートメッセージによってアクセスネットワーク情報を送信し、オーバレイ・ネットワーク内のノードは、バインディングアップデートメッセージをインターセプトし、アクセスネットワーク情報の処理を行う。そして、このノードは、ホームエージェントの委託がアクセスネットワーク情報に基づいて実行されるべきであると判断し、移動元のホームエージェントからオーバレイ・ネットワーク内の新たなプロキシ・ホームエージェントへのホームエージェント機能の移転(変更)処理を開始する。なお、このバインディングアップデートメッセージをインターセプトしたノードがホームエージェント機能を有し、このノード自身がホームエージェント機能が委託されるプロキシ・ホームエージェントとなってもよい。
また、図13には、BUメッセージがアクセスネットワーク情報を運ぶためのフォーマットの一例が図示されている。BUメッセージ1500は、送信元アドレスのフィールド1502と宛先アドレスのフィールド1504を備えた標準IPv6ヘッダを有する。なお、BUメッセージ1500はモビリティ・プロトコルに関連したメッセージであり、モビリティ・ヘッダ1510を含んでいる。また、「タイプ」のフィールド1512は、このメッセージがBUメッセージ1500であることを示し、「長さ」のフィールド1514は、モビリティ・ヘッダ・メッセージの長さを示している。なお、このメッセージには、更に多数の様々なオプションが存在し得ることは当業者には明らかであるが、図13には、本発明を実現するために必要なアクセスネットワークオプション1520のみが図示されている。
アクセスネットワークオプション1520には、このオプションがアクセスネットワーク情報オプションであることを示す「タイプ」のフィールド1522と、このオプションのサイズを示す「長さ」のフィールド1524を有する。また、「識別子」のフィールド1526には、送信者が現在接続されているアクセスネットワーク内で利用可能なプロキシ・ホームエージェントを識別するために使用されるアクセスネットワーク情報が含まれる。
なお、図13にはBUメッセージ1500の内容の一部のみが図示されており、BUメッセージ1500に、その他の内容(不図示)が含まれていてもよいことは当業者には明らかである。例えば、送信者がマルチホーム状態にあり、異なる複数のアクセスネットワークに接続されている場合には、BUメッセージ1500には複数のアクセスネットワークオプションが存在し得る場合がある。この場合には、アクセスネットワークオプション1520には、どのインタフェースにこのアクセスネットワーク情報が適用されるかを示すための追加フィールドが必要となる。また、アクセスネットワーク内に、利用可能な1つ以上の適切なプロキシ・ホームエージェントが存在し得る場合もある。この場合には、アクセスネットワークオプション1520には、これらのプロキシ・ホームエージェントを識別するための「識別子」のフィールド1526が1つ以上含まれていることが望ましい。
また、図14には、本発明の第3の実施の形態におけるMN1220の基本的構成が図示されている。図14に図示されているMN1220は、1つ又は複数のネットワーク・インタフェース1610、IPルーティング・モジュール1630、モビリティ管理モジュール1640、アクセスネットワーク検出モジュール1650を有している。なお、信号パス1670、1672、1674、1676、1678は、これらのモジュール1610、1630、1640、1650間のデータ及びシグナリングのパスを示す。ネットワーク・インタフェース1610は物理層及びデータリンク層を実現するために必要不可欠なすべてのハードウェア、ソフトウェア、プロトコルを有する。また、IPルーティング・モジュール1630は標準IPv6に関連したルーティング技術全般及び本発明に係るプロトコルに特有のメカニズムを有している。
データパケットがネットワーク・インタフェース1610で受信されると、このデータパケットは信号パス1670を経由してIPルーティング・モジュール1630に送られる。その後、IPルーティング・モジュール1630でこのパケットの有効性が精査され、関連するモジュールに渡されて更なる処理が行われる。例えば受信パケットがモビリティに関連したメッセージを含んでいる場合には、パケットは信号パス1672を経由してモビリティ管理モジュール1640に渡されて処理される。また、例えば受信パケットがアクセスネットワークの検出やアクセスネットワーク情報に関連したメッセージを含んでいる場合には、パケットは信号パス1676を経由してアクセスネットワーク検出モジュール1650に渡されて処理される。また、ルーティング・テーブル1635には、IPルーティング・モジュール1630がルーティングの決定を行う際に参照される情報が含まれている。例えば、典型的なルーティング・テーブル1635においては複数のエントリが含まれており、各エントリには特定の範囲で表されているあて先アドレスに関連して、パケットを転送するための次ホップアドレスやネットワーク・インタフェースなどの情報が含まれている。
また、モビリティ管理モジュール1640は、モバイルノードのレイヤ3におけるモビリティの管理を行う。モビリティ管理モジュール1640は、他のノードに対して、モバイルノードの1つ又は複数の気付アドレスとホームアドレスとのバインディングを通知するためのバインディングアップデートメッセージを送信する機能を有している。また、バインディングアップデートリスト1643には、バインディングアップデートメッセージを送るべきエントリ(バインディングアップデートメッセージの送信先)のリストが含まれている。バインディングアップデートメッセージを送信するため、モビリティ管理モジュール1640はBUメッセージを準備し、このBUメッセージを送信するためにIPルーティング・モジュール1630にBUメッセージを渡す。また、現在HA情報格納部1647には、モバイルノードが現在接続されているホームエージェントの情報(例えばIPアドレスやセキュリティアソシエーションパラメータなど)が含まれている。
また、アクセスネットワーク検出モジュール1650は、ネットワーク・ハンドオーバを検出し、ハンドオーバ検出時に新たなアクセスネットワークに関する情報を収集するためのハードウェア又はソフトウェアを有している。上述のように、アクセスネットワーク情報が取得可能となる方法には、様々な方法が存在しており(例えば、受信したルータアドバタイズメントメッセージ内のオプションや受信したDHCPレスポンスメッセージ内のオプションなどによる)、アクセスネットワーク検出モジュール1650は、任意の方法を用いることが可能である。
また、アクセスネットワーク情報格納部1655には、現在のアクセスネットワーク情報が含まれている。アクセスネットワーク情報が変化すると、アクセスネットワーク検出モジュール1650は、信号パス1678を通じてモビリティ管理モジュール1640を動作させる。なお、このトリガによって、モビリティ管理モジュール1640は、アクセスネットワークオプションを含む新たなBUメッセージを送信することが望ましい。また、アクセスネットワーク情報がレイヤ2フレーム内に埋め込まれている場合もあり、この場合には、信号パス1674を経由して、ネットワーク・インタフェース1610からアクセスネットワーク検出モジュール1650に直接パケットが渡される。なお、図14に図示されている機能アーキテクチャは、本発明で定義されるモバイルノードを実現するための最小限の機能ブロックのみを有しているが、実際には、その他のいくつかの機能(例えば、ユーザアプリケーションのニーズに応じて提供されるトランスポートプロトコルやセッションプロトコルなど)が必要となる場合がある。
また、図15には、ハンドオーバに関連したモバイルノードの動作の一例を示すフローチャートが図示されている。ステップ1700においてハンドオーバが検出されると、ステップ1710に示すように、モバイルノードはまず新たなアクセスネットワークのアクセスネットワーク情報を取得する。続いてステップ1720において、モバイルノードは、取得した新たなアクセスネットワーク情報をチェックして、新たなプロキシ・ホームエージェントがモバイルノードのホームエージェントとしてより適切か否かを判断する。なお、この判断は、例えばモバイルノードの現在の接続ポイントからモバイルノードに割り当てられている現在のホームエージェントまでの距離に基づいて行われてもよく、さらにモバイルノードの現在の移動方向などに基づいて行われてもよい。
新たなプロキシ・ホームエージェントがより適切であり利用可能であると判断された場合には、モバイルノードは、ステップ1730に示すように、現在のホームエージェントに対して新たなBUメッセージを送信する。この新たなBUメッセージには、1つ以上のアクセスネットワークオプションが含まれており、これによって、モバイルノードの現在のホームエージェントに対して、指定したプロキシ・ホームエージェントにBCEエントリを委託するように要求する。一方、プロキシ・ホームエージェントを変更する必要がないと判断された場合には、ステップ1740に進み、モバイルノードの現在のホームエージェントに対して、通常のBUメッセージが送られる。
本発明について、最も実際的かつ望ましい実施の形態を例にして説明したが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱しない限り、構成及びパラメータについて種々の変形が可能であることは理解できよう。
例えば、上記本発明の各実施の形態で説明したオーバレイ・ネットワーク内で使用されるバインディング・アップデート・メッセージは、モバイルノードが送信したバインディング・アップデート・メッセージと同じメッセージであってもよいし、通知方法やメッセージ構造が異なっていてもよい。これによって、採用しているオーバレイ・ネットワークの仕組みに合わせたバインディング・アップデート・メッセージの送受信が可能になる。
例えば、上記本発明の各実施の形態で説明したオーバレイ・ネットワーク内で使用されるバインディング・アップデート・メッセージは、モバイルノードが送信したバインディング・アップデート・メッセージと同じメッセージであってもよいし、通知方法やメッセージ構造が異なっていてもよい。これによって、採用しているオーバレイ・ネットワークの仕組みに合わせたバインディング・アップデート・メッセージの送受信が可能になる。
なお、上記の本発明の各実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適用などが可能性としてあり得る。
本発明は、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができるという効果を有し、インターネットなどのグローバル通信ネットワーク上にオーバレイしたシステムなどに利用することができる。
本発明は、パケット交換データ通信ネットワークにおける通信の分野に関し、特にモバイルノードとホームエージェントとのパケットルーティングに関する。
さらに詳しくは、本発明は、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信方法、通信システム、ホームエージェント及びモバイルノードに関する。
さらに詳しくは、本発明は、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信方法、通信システム、ホームエージェント及びモバイルノードに関する。
近年、多くの装置がインターネット・プロトコル(IP)を用いてお互いに通信を行っている。また、モバイル装置に対してモビリティ・サポートを提供するために、インターネット・エンジニアリング・タスク・フォース(Internet Engineering Task Force:IETF)は“Mobility Support in IPv6 (MIPv6)” を開発している(下記の非特許文献1)。MIPv6では、各モバイルノードは永久的なホーム・ドメインを有する。モバイルノードはホームネットワークに接続すると、ホームアドレス(home address:HoA)と呼ばれるプライマリ・グローバルアドレスが割り当てられる。モバイルノードはホームネットワークから離れると、すなわち他の外部ネットワークに接続すると、気付アドレス(care-of address:CoA)として知られている一時的なグローバルアドレスが割り当てられる。モビリティ・サポートの概念では、モバイルノードが他の外部ネットワークに接続したときでも、モバイルノード宛のパケットはそのホームアドレスに到達することができる。これは、非特許文献1ではホームエージェント(HA)として知られるエンティティをホームネットワークにおいて導入することにより実現している。
モバイルノードはホームエージェントに対して、バインディングアップデートメッセージ(Binding Updates:BU)として知られているメッセージを用いて自己の気付アドレスを登録する。これは、 ホームエージェントがモバイルノードのホームアドレスと気付アドレスとの間の関連づけを生成することを可能にする。ホームエージェントはモバイルノードのホームアドレスに対するメッセージをインターセプトして、パケットカプセル化(すなわちパケットを新しいパケットのペイロードに配置:これはパケットトンネリングとして知られている。)を用いてそのパケットをモバイルノードの気付アドレスに転送する。
ここで、無線機器が急増すると、新しいモビリティ技術が出現することは予見することができる。その中でもネットワーク・モビリティ(network mobility:NEMO)では、ノードの属するネットワーク全体が接続点を変更する。個々のホストのためのモビリティ・サポートの概念をネットワーク・モビリティ・サポートに拡張すると、移動におけるネットワークの役割は、モバイル・ネットワークがインターネット上のどこに接続されている場合であっても、そのモバイル・ネットワーク内のノードが、そのプライマリ・グローバルアドレスにより到達することができるメカニズムを提供することにある。
IETFは、下記の非特許文献2、下記の特許文献1に開示されているようにネットワーク・モビリティのための解決策を提示している。ここでは、モバイルルータ(MR)がBUをホームエージェントに送信するときに、モバイル・ネットワーク内のノードが使用しているネットワーク・プリフィックスをBU内に記述することが記載されている。また、ネットワーク・プリフィックス・オプション(Network Prefix Options)として知られる特別なオプションを使用してBU内に挿入することが記載されている。これにより、ホームエージェントがプリフィックスベースのルーティング・テーブルを構築し、このテーブルに基づいてこれらのプリフィックスを有する宛先に送信されたパケットをモバイルルータの気付アドレスに転送することを可能にしている。
非特許文献1は、モバイルノードのためのグローバルなモビリティ・サポートについて論じており、また、モバイルノードと相手先(correspondent node:CN)との間で、リターン・ルータビリティ(return routability :RR)手続きを使用するルート最適化(route optimization:RO)を開示している。非特許文献2は、ルート最適化については特別に配慮しないネットワーク・モビリティ・サポートについて論じている。両文献共に、モバイルノードのためのホームネットワークモデルについては大きな配慮はない。
下記の非特許文献3では、MIPv6において負荷を均衡化する目的としてホームエージェントからホームエージェントへ転送する方法が示されている。この方法は主に、ホームエージェントにおいて処理される、すなわちトンネル化されるパケットの数に基づいて複数のホームエージェント間の負荷をホームリンク内で均衡化するためのものである。この負荷均衡化は、モバイルノードに関する情報を分割して管理するホームエージェントサーバよりも、複製された情報を有する複数のホームエージェントサーバによりより好ましく実現される。分割管理するホームエージェントサーバによる方法は通常のMIPv6で用いられ、ここでは、モバイルノードのホームリンクが多数のホームエージェントを有し、モバイルノードが、広告された望ましいホームエージェント数に応じていずれか1つのホームエージェントを選択する。ホームエージェントはルータ広告メッセージ(router advertisement:RA)を送信するときに望ましいレベルを変更することにより、静的な負荷均衡化を実現することができる。
複製による方法では、モバイルノードは登録を開始したいときにホームエージェントをランダムに選択するが、制御下のホームエージェントは登録有効期間中には固定されない。ホームエージェントは新しい登録を受け取ったときにバインディング情報をホームリンク内のすべてのホームエージェントに送り、ある時間後、又は幾つかあるいは閾値のパケット後に、制御を別の適切なホームエージェントに委譲する。そして、新しいホームエージェントは、BCE(Binding Cache Entry)内のモバイルノードあてのパケットを制御してモバイルホストを代理する。したがって、この方法では基本的に、BCEがホームエージェントからホームエージェントに移る目的は負荷均衡化であり、また、モバイルホストはこのBCEが移ることを認識することができる。
下記の非特許文献4は、同じホームリンク内のホームエージェント間で負荷を均衡化し、また、ホームエージェントの故障を検出して新しいホームエージェントにスイッチングするプロトコルを提案している。このプロトコルはホームエージェントのリストを準備するためにRAに依存せず、ホームリンク内でのハロー・メッセージを使用する。各モバイルノード又はモバイルルータは、動的ホームエージェント発見(Dynamic Home Agent Discovery:DHAAD)を実行して適切なホームエージェントを見つける。このホームエージェントをプライマリ・ホームエージェントと言う。モバイルノードがバインディングをこのプライマリ・ホームエージェントに登録した後、プライマリ・ホームエージェントはバインディングキャッシュ・エントリをホームリンク内の他のホームエージェントに送る。これは、ホームリンクのホームエージェントがモバイルプリフィックスのためのプロキシメッセージを送ることで、データパケットをモバイルノードの現在の気付アドレスあてにトンネル化できるようにして負荷均衡化するために用いられる。
加えて、プライマリ・ホームエージェントの故障が起きたとき、又は負荷均衡化のために、プライマリ・ホームエージェントの切り替えがバックアップ・ノードにより行われる。この故障時には、バックアップ・ノードが切り替え要求を送り、また、負荷均衡化のためにプライマリ・ホームエージェントが切り替え要求をモバイルノードに送る。ただし、この方法は、負荷均衡化とホームエージェントの故障発見のためのものであり、モバイル・ホームエージェントによるルート最適化のためのものではない。
下記の非特許文献5では、分散化したホームネットワークモデルが次の3つの目的のために使用される。ホームエージェントの冗長化と、ホームエージェント間の負荷シェアリングと、ルート最適化、の3つの目的である。この方法はNEMOのルート最適化のために特に有用である。この方法では、分散化したホームネットワークから1つのプライマリ・ホームエージェントが選択される。ここで、分散化したホームエージェントは同じエニキャストアドレスを有し、エニキャストメッセージにより、最も近いホームエージェントがプライマリ・ホームエージェントとして選択される。
このプロトコルでも非特許文献4と同様なホームエージェントBCE委譲メカニズムが用いられる。この方法では、モバイルルータは新しいリンクに移動したときに、DHAADを実行して近くの新しいホームエージェントを得ることができ、特に移動するホームエージェントの問題を解決することができる。ここでは、ホームエージェント間のハロー・メッセージや、バインディング同期メッセージなど多数のシグナリングが存在する。非特許文献4では、ホーム・ドメイン内のホームエージェントが移動すると、ホーム・ドメインに近い相手先は、ホーム・ドメイン内の適切なホームエージェントを見つけてデータをモバイルノードに送ることができない。したがって、ホーム・ドメイン内のホームエージェントが常に、モバイルノードのBCEを持つことが望ましい。また、この方法では、ホームエージェントが移動した場合、分散化したホームネットワークに属するすべてのホームエージェントのBCEをアップデートすることは非常に複雑になる。したがって、もし可能であれば、静止しているホームエージェントを見つけることが望ましい。
下記の非特許文献6では、下記を除き、非特許文献5と同様な方法が論じられている。非特許文献6では、プロキシMIPがローカル・モビリティ・マネージメントとルート最適化のために導入されている。加えて、分散化したホームネットワークモデルが使用される。この分散化したホームネットワークモデルにおけるホームエージェントは、ホームネットワークから離れると、BCEをお互いに交換し、異なるホームネットワークモデルに属するすべてのホームエージェントがホームエージェント間のトンネルを維持する。トンネルはあるルーティング・プロトコルにより維持することができる。この方法は非特許文献5を強化する方法であって、MR対MRの通信時にルート最適化を達成している。
特許文献2、3では、ホームエージェントからホームエージェントへのBCEの委託は、負荷均衡化の理由により起こり、1つのプライマリ・ホームエージェントと幾つかのセカンダリ・ホームエージェントが存在する。プライマリ・ホームエージェント上の負荷が増大すると、プライマリ・ホームエージェントは、モバイルノードに意識させないように透過的に伝送権をセカンダリ・ホームエージェントに委託する。しかし、プライマリ・ホームエージェントはまだモバイルノードを制御し、すべてのバインディングメッセージがプライマリ・ホームエージェントにより送信されて処理される。セカンダリ・ホームエージェントは単に、モバイルノード又はモバイルルータのプロキシとして動作し、モバイルノードあてのパケットをインターセプトする。さらに、モバイル・ネットワーク・ノード(MNN)すなわちモバイルノードあてのパケットをトンネル化するときに、セカンダリ・ホームエージェントはトンネルの送信元アドレスとしてプライマリ・ホームエージェントのアドレスを使用する。
さらに、ホームエージェントの信頼性を高めるために、ホームエージェントの機能を同じホーム上の他のノードにコピーする従来例としては、特許文献5、6が開示されている。また、特許文献4には、階層的なモバイルIPv6機能におけるモバイル・アンカ・ポイント(MAP)を移転する方法が記載されている。ここでは、MAPは輻輳状態を検知すると、モバイルノードのバインディング情報を他のMAPに移転することができる。
また、下記の特許文献7や特許文献8には、モバイルノードが同一のコアネットワークに接続した状態で、あるRAN(無線アクセスネットワーク:Radio Access Network)から別のRANにハンドオーバを行う際に、RAN間でモバイルノードに関する情報を転送する方法が開示されている。
また、下記の特許文献9には、プロキシ・ホームエージェントがモバイルノードに対するアンカポイントとしての機能を引き継ぐ方法が開示されている。この特許文献9では、モバイルノードとの相対距離に応じて各プロキシに割り当てられているメトリックに基づいて、ハンドオーバが行われる。このとき、最良のメトリックを有するプロキシ・ホームエージェントが選択される。なお、特許文献7〜9は本願の基礎出願時にはまだ公開されていない文献である。
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ところで、図10は、HA機能の移転をグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークに適用した構成例を示し、この構成例では、グローバル通信ネットワーク1200上にオーバレイ・ネットワークが配置されている。このオーバレイ・ネットワークには1つのオペレータ、又はお互いに協働する複数のオペレータを含む1つのグループが配置され、図10では、ホームエージェント(HA)1210がホームネットワーク1201のエッジに配置され、複数のプロキシ・ホームエージェント(pHA)1212、1214、1216がそれぞれアクセスネットワーク1202、1204、1206のエッジに配置されている。ここで注目すべきことは、オーバレイ・ネットワーク上に複数のホームエージェントを配置することができ、1つのホームネットワークの1つのホームエージェントが他のホームネットワークのプロキシ・ホームエージェントとして動作してもよいことである。
なお、図10では、説明を簡略化するために、1つのホームエージェント(HA1210)と1つのホームネットワーク1201が示されている。
オーバレイ・ネットワークが動作する場合、pHA1212、1214、1216がそれぞれ動作するアクセスネットワーク1202、1204、1206に対してモバイルノード(MN)1220が接続しているときにはいつでも、pHA1212、1214、1216がMN1220のホームエージェントとして動作する。例えば図10に示すように、MN1220がアクセスネットワーク1204に接続しているときには、pHA1214がMN1220のプロキシ・ホームエージェントとして動作する。この方法による利点は、モバイルノードが何らの機能を備えることなく、オーバレイ・ネットワークがモバイルノードに対してルート最適化を提供することができることにある。
ここで、図10において、オーバレイ・ネットワークなしでは、例えばMN1220が相手先(CN:Correspondent Node)1230と通信しているとき、MN1220が送信したパケットは、HA1210宛にトンネル化されてパス1240を介して転送され、次いでCN1230宛にパス1242を介して転送される必要がある。他方、オーバレイ・ネットワーク有りでは、pHA1214がMN1220のホームエージェントとして動作する。この場合、MN1220が送信したパケットは、パス1250を介してpHA1214によりインターセプトされる。そして、pHA1214はアクセスネットワーク1202に位置する宛先アドレス(すなわちCN1230)をチェックして、このパケットを、アクセスネットワーク1202を管理するpHA1212宛にトンネル化してパス1252を介して転送し、pHA1212はこのトンネルパケットをデ・カプセル化して、内部パケットをパス1254を介してCN1230宛に転送する。このオーバレイ・ネットワーク有りの結合パス1250、1252、1254は通常、オーバレイ・ネットワークなしの結合パス1240、1242より非常に短いので、ルート最適化を達成することができる。
しかしながら、このようなオーバレイ・ネットワークの不都合な点は、モバイルノードが接続点を変えるときにはいつでも、オーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することにある。これを図11に示す。図11はMN1220がアクセスネットワーク1204からアクセスネットワーク1206に移動したことを示し、この移動後では、移動先のアクセスネットワーク1206のpHA1216が、MN1220により送信されるBUメッセージ1260をインターセプトすることによりこの移動を検出する。pHA1216は、MN1220の前の接続点を知る術を持たないので、オーバレイ・ネットワーク全体をアップデートしなければならない。図11ではこれをシグナリング・メッセージ1262、1264、1266で示す。もし、多数のモバイル・ネットワークが存在し、またこのオーバレイ・ネットワークが、グローバル通信ネットワーク1200全体に広がるような巨大なものであると、グローバル通信ネットワーク1200はインターネットと同等の大きさになるかもしれないので、シグナリング量は膨大となる。
また、従来の技術においては、ネットワーク内において機能を移動させる対象として適切なホームエージェントを判断することに関してはほとんど言及されていない。また、既存の従来技術に係るシステムに対して、適切なホームエージェントの選択機構を導入した場合には、利用可能なすべてのホームエージェント間で大量のシグナリングが行われる必要がある。このような大量のシグナリングによって、ホームエージェントの処理負荷は増大し、ホームエージェントは、モバイルノードへのトラフィックを維持することが困難となってしまう可能性もある。
本発明は上記の問題点に鑑み、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる通信方法、通信システム、ホームエージェント及びモバイルノードを提供することを目的とする。
本発明の通信方法は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける通信方法であって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託ステップと、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託手段により前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託ステップとを、
備えた。
上記方法により、モバイルノードが接続する第2のホームエージェントに、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを委託して、第2のホームエージェントがプロキシ・ホームエージェントとして動作するので、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託ステップと、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託手段により前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託ステップとを、
備えた。
上記方法により、モバイルノードが接続する第2のホームエージェントに、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを委託して、第2のホームエージェントがプロキシ・ホームエージェントとして動作するので、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託ステップは、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託ステップは、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託ステップ及び前記再委託ステップのいずれか一方又は両方が、
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得するステップと、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信するステップと、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定するステップと、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得するステップと、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信するステップと、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定するステップと、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップとを、
備えた。
上記方法により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
本発明の通信システムは上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託手段と、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託手段により前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託手段とを、
備えた。
上記構成により、モバイルノードが接続する第2のホームエージェントに、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを委託して、第2のホームエージェントがプロキシ・ホームエージェントとして動作するので、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託手段と、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託手段により前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託手段とを、
備えた。
上記構成により、モバイルノードが接続する第2のホームエージェントに、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを委託して、第2のホームエージェントがプロキシ・ホームエージェントとして動作するので、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託手段は、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを、
備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを、
備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託手段は、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、前記委託手段及び前記再委託手段のいずれか一方又は両方が、
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段と、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段と、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第1のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにした。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにした。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第2のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記プロキシ・ホームエージェントとして動作する手段と、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記プロキシ・ホームエージェントとして動作する手段と、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記モバイルノードであって、
前記第2のホームエージェントに接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、前記モバイルノードに確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェントに送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、前記モバイルノードに確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージを前記新しいプロキシ・ホームエージェントに送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記第2のホームエージェントに接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、前記モバイルノードに確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェントに送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、前記モバイルノードに確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージを前記新しいプロキシ・ホームエージェントに送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって非透過的に行われるが、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第1のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにし、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにした。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにし、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにした。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第2のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントとして決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信してプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段と、
前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントとして決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信してプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段と、
前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更がモバイルノードにとって透過的に行われるので、モバイルノードに変更を加えることなく、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第1及び第2のホームエージェントのいずれかのホームエージェントであって、
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得し、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際に送信したバインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報を受信する手段と、
前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントから、委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するよう制御する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得し、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際に送信したバインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報を受信する手段と、
前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントから、委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するよう制御する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
また、本発明は上記目的を達成するために、ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記モバイルノードであって、
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
バインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
バインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段とを備えた。
上記構成により、プロキシ・ホームエージェントの変更において、モバイルノードが収集したホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報が考慮されるので、モバイルノードの実際の状況に適したプロキシ・ホームエージェントの変更が行われるとともに、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
本発明によれば、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
図1は第1の実施の形態の通信システムを示し、図2はその通信シーケンスを示す。第1の実施の形態は非透過的方法(non-transparent mode)を示す。ここで、非透過的方法とは、モバイルノードが自身のホームエージェントの変更を通知されることを意味し、図1、図2に示すようにグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークを構成した例では、プロキシ・ホームエージェントがMN1220のホームエージェントの機能を引き受けたときにはいつでも、MN1220にその旨が通知される。ここで、図1に示すpHA1、pHA2、pHA4は、それぞれ図2、図10、図11におけるpHA1214、1212、1216に相当し、また、図1に示すアクセスネットワーク1、アクセスネットワーク3はそれぞれ、図10、図11におけるアクセスネットワーク1204、1206に相当する。
図1は第1の実施の形態の通信システムを示し、図2はその通信シーケンスを示す。第1の実施の形態は非透過的方法(non-transparent mode)を示す。ここで、非透過的方法とは、モバイルノードが自身のホームエージェントの変更を通知されることを意味し、図1、図2に示すようにグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークを構成した例では、プロキシ・ホームエージェントがMN1220のホームエージェントの機能を引き受けたときにはいつでも、MN1220にその旨が通知される。ここで、図1に示すpHA1、pHA2、pHA4は、それぞれ図2、図10、図11におけるpHA1214、1212、1216に相当し、また、図1に示すアクセスネットワーク1、アクセスネットワーク3はそれぞれ、図10、図11におけるアクセスネットワーク1204、1206に相当する。
図1、図2において、MN1220はまず、アクセスネットワーク1204においてスタートアップ(起動)すると、気付アドレス(CoA)を構成してそのホームエージェントであるHA1210宛にBUメッセージ1300を送信する(図1のSU1)。HA1210はこの気付アドレスをチェックして、pHA1214(図1のpHA1)がオーバレイ・ネットワークにおいてMN1220のホームエージェントとして動作する最善のプロキシ・ホームエージェントであると決定する。そして、HA1210はまず、BCE委託(BCE-Deleg)メッセージ1302で、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリ(BCE)をpHA1214に委託する(図1のSU2)。HA1210は次に、バインディング確認(BAck)メッセージ1304をMN1220宛に送信して、ホームエージェントがpHA1214に移ったことをMN1220に通知する(図1のSU3)。この時点以降、MN1220は次のBUメッセージ(図2の1306)をpHA1214宛に送信する。これにより、MN1220−pHA1214間のデータパケットはトンネル化されて転送される。
なお、pHA1214がBCE委託を受け入れることができるかを確認するために、HA1210は、BCE委託(BCE-Deleg)メッセージ1302に対するHA1210の代行が可能であることを示す返信メッセージをpHA1214から受信した後に、バインディング確認(BAck)メッセージ1304を送信するようにしてもよい。
次に、MN1220がアクセスネットワーク1204から外に移動して(図2のブロック1310)、アクセスネットワーク1206に再接続すると、MN1220は新しい気付アドレスを構成して、現在割り当てられているホームエージェントであるpHA1214宛にBUメッセージ1320を送信する(図1のM1)。pHA1214はBUメッセージ1320を受信すると、気付アドレスの変更を検知して、pHA1216(pHA4)がオーバレイ・ネットワークにおいてMN1220のホームエージェントとして動作する最善のプロキシ・ホームエージェントであると決定する。そして、pHA1214はまず、BCE-Delegメッセージ1322で、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1216に委託し(図1のM2)、次にBAckメッセージ1324をMN1220宛に送信して、ホームエージェントがpHA1216に移ったことをMN1220に通知する(図1のM3)。この時点以降、MN1220は次のBUメッセージ(図の1326)をpHA1216宛に送信する。これにより、MN1220−pHA1216間のデータパケットはトンネル化されて転送される。
なお、pHA1214は、BCE委託(BCE-Deleg)メッセージ1322に対するHAの代行が可能である旨のメッセージをpHA1216から受信できた後にバインディング確認(BAck)メッセージ1324を送信するようにしてもよい。また、MN1220が新たなネットワークに接続した際のBUメッセージ1320は、MN1220の本来のHA1210に転送するようにしてもよいし、それまで接続していたpHA1214とHA1210の両方に送信するようにしてもよい。MN1320の本来のHA1210にのみBUメッセージ1320を送信する場合は、さらに、HA1210がそれまで接続していたpHA1214に対してBCEの委託が終了した旨を通知するようにしてもよい。
上記説明により、本発明による非透過的方法がグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークに適用することができることは明らかである。この利点は、前のホームエージェントが新しいホームエージェントの委託と再割り当てを実行するので、モバイルノードが移動してもオーバレイ・ネットワーク内に大量のバインディングアップデートメッセージによるシグナリングが発生しないことにある。
以下に、BCE委託(BCE-Deleg)メッセージとBCE委託確認(BCE−Ack)メッセージのパケット構造について説明する。これらのメッセージは、幾つかの新しい形式のモビリティ・ヘッダを用いて実施される。図3、図4はそれぞれ、BCE委託メッセージ400とBCE−Ackメッセージ450のパケット構造を示す。BCE委託メッセージ400は2つの主要な目的を達成している。BCE委託メッセージ400の第1の目的は、送信側(図2のHA1210、pHA1214)が受信側(図2のpHA1214、pHA1216)に対して、送信側がそのホームエージェント機能を受信側に遂行するように要求することを送信側に可能にすることにある。第2の目的は、送信側がバインディングキャッシュ・エントリの現在の内容を受信側に通知して、受信側がその内容に記載されているモバイルノードのホームエージェントとしてすぐに動作することを可能にすることにある。以下に詳細に説明するように、転送される各バインディングキャッシュ・エントリの内容は、図3に示すBCE委託メッセージ400内のBCEオプション420内に含まれる。
図3に図示されているように、BCE委託メッセージ400は、送信元アドレスのフィールド402と宛先アドレスのフィールド404を有する標準のIPv6ヘッダを有する。モビリティ・プロトコル関連メッセージであるBCE委託メッセージ400はモビリティ・ヘッダ410を有する。モビリティ・ヘッダ410内について詳しく説明すると、「タイプ」のフィールド412はこのメッセージがBCE委託メッセージ400であることを示し、「長さ」のフィールド414はモビリティ・ヘッダ・メッセージの長さを特定する。ここで、当業者であれば、このメッセージ400は多数の異なるオプションを有するようにしてもよいことが理解できる。なお、本発明の目的のため、図3はBCEオプション420のみを示す。
また、BCEオプション420は、このオプションがBCEオプションであることを示す「タイプ」のフィールド422と、このオプションのサイズを示す「長さ」のフィールド424を有する。また、「フラグ」のフィールド426は、BCEオプション420の1つ又は複数の「値」のフィールド428内がどの種類の「値」であるかを示す複数のフラグを含む。各「値」のフィールド428は、「フラグ」のフィールド426内のフラグに応じてバインディングキャッシュ・エントリの異なるパラメータを含むことができる。この「値」は、バインディングキャッシュ・エントリのホームアドレス値と気付アドレスを含むが、これに限定されない。また、モバイルノードは、1つのホームアドレスにバインディングされる複数の気付アドレスを有することも可能である。したがって、1つ以上の代わりの気付アドレス(alternate care-of address)の値を含むようにしてもよい。
また、バインディングキャッシュ・エントリがモバイルルータのバインディング情報を含む場合には、1つ以上の「値」のフィールド428は、モバイルルータにより管理されるモバイル・ネットワーク・プリフィックスを含むようにしてもよい。さらに、モバイルノードが受信側に送るバインディングアップデートメッセージのセキュリティが保護されるように、「値」のフィールド428の1つに、バインディングキャッシュ・エントリが示すモバイルノードに関連するセキュリティを受信側が確立するために必要なセキュリティ・パラメータが含まれてもよい。
また、バインディングキャッシュ・エントリがモバイルルータのバインディング情報を含む場合には、1つ以上の「値」のフィールド428は、モバイルルータにより管理されるモバイル・ネットワーク・プリフィックスを含むようにしてもよい。さらに、モバイルノードが受信側に送るバインディングアップデートメッセージのセキュリティが保護されるように、「値」のフィールド428の1つに、バインディングキャッシュ・エントリが示すモバイルノードに関連するセキュリティを受信側が確立するために必要なセキュリティ・パラメータが含まれてもよい。
「フラグ」のフィールド426と「値」のフィールド428がどのように協同して機能するかを説明するために、次のような構成をとってもよい。すなわち、「フラグ」のフィールド426の第1ビットは、ホームアドレス値のフィールドが存在するか否かを示し、第2ビットは、プライマリ気付アドレス値のフィールドが存在するか否かを示し、第3ビットは、モバイル・ネットワーク・プリフィックスが存在するか否かを示すようにしてもよい。これらの「フラグ」のフィールド426は、BCEオプション420の内容がモバイルホストか、モバイルルータか、マルチモード端末かなどに応じて異なる。したがって、「フラグ」のフィールド426のデータの内容は変化する。フラグ426を用いて、種々のデータが転送される。フラグ426は、すべての可能なフィールド内にNULLデータを有することができるように定義されている標準サイズのパケットを送るよりも使用する帯域を効率化することができる。このBCEオプション420の受信者は、フラグフィールド426内にセットされている値を単に見るだけで、BCE委託メッセージ400によってどのパラメータが送られたかを判断することができる。
当業者であれば、図3はBCE委託メッセージ400の一部の内容を示し、BCE委託メッセージ400内に不図示の他の内容を含むようにしてもよいことは理解できよう。例えば、BCE委託メッセージ400は各BCE委託メッセージ400をトラッキングするためのシーケンス番号を含むようにして、複数のBCE委託メッセージ400を確認する際に、どのBCE委託メッセージ400であるかを確認できるようにしてもよい。
図4はBCE−Ackメッセージ450のパケット構造を示す。BCE−Ackメッセージ450は、BCE委託メッセージ400を確認(応答)するために用いられ、送信元アドレスのフィールド452と宛先アドレスのフィールド454を備えた標準のIPv6ヘッダを有する。モビリティ・プロトコル関連メッセージとして、BCE−Ackメッセージ450はモビリティ・ヘッダ460を有する。「タイプ」のフィールド462はこのメッセージがBCE−Ackメッセージであることを特定し、「長さ」のフィールド464はモビリティ・ヘッダ460の長さを示す。
このパケット構造は、BCE委託メッセージ400より簡単な構造である。その理由は、ホームエージェントがBCE転送を受け入れたときに、ホームエージェントが単にBCE転送を受け入れたことを示す確認を、モビリティ・ヘッダ460内の「ステータス」のフィールド466に生成するのみでよいからである。ホームエージェントがBCE委託メッセージ400のパケット構造内にエラーを検出してBCE委託要求を受け入れなかったときには、BCE−Ackメッセージ450は1つ以上のBCEオプション(図4では不図示)を含むようにして、どのパラメータがエラーで送信されたかを通知するようにしてもよい。なお、BCE−Ackメッセージ450内で用いられるBCEオプションは、BCE委託メッセージ400内のBCEオプション420と同様である。例えば「値」の1つのフィールドが、BCE委託メッセージ400内のBCEオプション420のどのパラメータがエラーであるかを受信者に通知するためのエラー通知を含むようにしてもよい。「フラグ」のフィールド426は「値」のフィールド428の有無を示す。
図5はpHAの基本的構成を示し、pHAは通常のBU処理モジュール640と、プロキシBU処理モジュール650と、IPルーティング・モジュール630と、1つ又は複数のネットワーク・インタフェース610を有する。信号パス670、672、674、676はこれらのモジュール640、650、630、610間のデータ及びシグナリングのパスを示す。ネットワーク・インタフェース610は物理層及びデータリンク層を実現するために必要なハードウェア、ソフトウェア及びプロトコルを有する。IPルーティング・モジュール630はすべての標準IPv6、MIPv6及びNEMOベーシックサポートに関連するルーティング技術と、本発明に係るプロトコルに特有のメカニズムを有することが望ましい。例えばpHAは種々のタイプのBCE委託メッセージ400を受け取ると、これらを特定する必要があるかもしれないし、また、正しいBCE−Ackメッセージ450を送る必要があるかもしれない。
データパケットがネットワーク・インタフェース610で受信されると、このデータパケットは信号パス670を経由してIPルーティング・モジュール630に送られる。その後、このデータパケットはIPルーティング・モジュール630により検査され、ルーティング・テーブル635で次のホップのアドレスがチェックされる。ルーティング・テーブル635で次のホップのアドレスとしてデフォルトルータのアドレス以外の宛先アドレスがない場合には、このデータパケットはBU処理モジュール640とプロキシBU処理モジュール650の両方でチェックされる。
このデータパケットの宛先アドレスがBU処理モジュール640のバインディングキャッシュ645に存在する場合には、このデータパケットはバインディングキャッシュ645で特定される気付アドレスあてにトンネル化される。また、このデータパケットの宛先アドレスがプロキシBU処理モジュール650のプロキシバインディングキャッシュ653に存在することが特定された場合には、このデータパケットはプロキシバインディングキャッシュ653で特定される気付アドレスあてに送られる。バインディングキャッシュ645又はプロキシバインディングキャッシュ653のどちらからであっても、気付アドレスを得た後は、トンネルパケットはIPルーティング・モジュール630で構築される。トンネルパケット構築に関連するパラメータは、信号パス672、674を経由して得られる。
ここで、pHAは複数のモバイル・ホームエージェントに対してプロキシ・サービスを提供することができることを理解する必要がある。この場合、複数のプロキシバインディングキャッシュ653を持ってもよい。プロキシBU処理モジュール650とBU処理モジュール640は、pHAによりインターセプトされるモビリティ関連メッセージの処理のみを行う。プロキシBU処理モジュール650とBU処理モジュール640の間の相互の動作は信号パス676を介して行われる。信号パス676は、特定のバインディングキャッシュ645、653で発見できないデータパケットを転送するために用いられる。
ここで、当業者であれば、図5に示す機能的構成は、本発明のプロキシ・ホームエージェントを実現するための最小限の機能ブロックを示していることは理解できる。実際には、幾つかの他の機能が必要である(例えばアカウンティング、認証、アクセスコントロールなどの機能)。
図6はMN1220の基本的構成を示し、MN1220はモビリティ管理部101と、BU送信部102と、BAck受信部103と、アドレス管理部104とネットワーク・インタフェース105を有する。モビリティ管理部101は自装置のモビリティを管理し、特にBU送信部102及びネットワーク・インタフェース105を介して、図2に示すようにHA1210宛のBUメッセージ1300、pHA1214宛のBUメッセージ1306、1320、pHA1216宛のBUメッセージ1326を送信する。また、モビリティ管理部101は図2に示すようにHA1210からのBAckメッセージ1304、pHA1214からのBAckメッセージ1324をネットワーク・インタフェース105、BAck受信部103を介して受け取るとともに、自装置やHA1210、pHA1214、1216のアドレスなどをアドレス管理部104上で管理する。
<第2の実施の形態>
図7は第2の実施の形態の通信システムを示し、図8はその通信シーケンスを示す。第2の実施の形態は透過的方法(transparent mode)を示す。ここで、透過的方法とは、モバイルノードが自身のホームエージェントの変更を通知されないことを意味し、図7、図8に示すように、グローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークを構成した例では、プロキシ・ホームエージェントがMN1220のホームエージェントの機能を引き受けたときにMN1220にはその旨が通知されない。その代わりに、プロキシ・ホームエージェントは、MN1220のホームエージェントとして動作するときに、実際のホームエージェントであるHA1210宛に送られたパケットをインターセプトして、自身がHA1210であるかのようにそのパケットを処理する。
図7は第2の実施の形態の通信システムを示し、図8はその通信シーケンスを示す。第2の実施の形態は透過的方法(transparent mode)を示す。ここで、透過的方法とは、モバイルノードが自身のホームエージェントの変更を通知されないことを意味し、図7、図8に示すように、グローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークを構成した例では、プロキシ・ホームエージェントがMN1220のホームエージェントの機能を引き受けたときにMN1220にはその旨が通知されない。その代わりに、プロキシ・ホームエージェントは、MN1220のホームエージェントとして動作するときに、実際のホームエージェントであるHA1210宛に送られたパケットをインターセプトして、自身がHA1210であるかのようにそのパケットを処理する。
図7、図8において、MN1220はまず、アクセスネットワーク1204において起動すると、気付アドレス(CoA)を構成してそのホームエージェントであるHA1210宛にBUメッセージ1340を送信する(図7のSU1)。このBUメッセージ1340は、pHA1214によりインターセプトされてHA1210宛にトンネル化され、パケット1342のようにオーバレイ・ネットワークを介して転送される。HA1210はこの気付アドレスをチェックして、pHA1214がオーバレイ・ネットワークにおいてMN1220のホームエージェントとして動作する最善のプロキシ・ホームエージェントであると決定する。そして、HA1210はまず、BCE-Delegメッセージ1344で、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1214に委託する(図7のSU2)。pHA1214はこの委託を受けると、MN1220のホームエージェントとして動作し、また、BAckメッセージ1346をMN1220宛に送信する。この時点からMN1220からHA1210宛に送られるパケットは、pHA1214によりインターセプトされて処理される。この処理は、BUメッセージと、カプセル化されるデータパケットの処理を含み、pHA1214はBUメッセージを処理し、データパケットをオーバレイ・ネットワーク内で転送する。
なお、ここでは、MN1220の送信するパケットをpHA1214がインターセプトできるようネットワークが構成されていることを前提に説明しているが、この前提が実現できない場合には、通常の仕組み(例えば、HA1210がBUメッセージを受信し、pHA1214へバインディングキャッシュ・エントリを委託しない、など)仕組みにフォールバックし動作するか、もしくは、本発明と通常の仕組みを併用した状態(例えば、HA1210がBUメッセージを受信し、pHA1214へはパケットが到達できたときに備えてバインディングキャッシュ・エントリを並行して委託しておく、など)で動作することも可能である。また、委託を受け付けることができない状態(すでに多くの委託を受け付けておりそれ以上処理負荷を上げることができない、など)にあるpHA1214はその旨を伝えるメッセージをMN1220もしくはHA1210又はその両方に返信してもよい。
次に、MN1220がアクセスネットワーク1204から外に移動して(図8のブロック1350)、アクセスネットワーク1206に再接続すると、MN1220は新しい気付アドレスを構成して、そのホームエージェントであるHA1210宛にBUメッセージ1352を送信する(図7のM1)。ここで、透過的方法では、MN1220はホームエージェントの変更を知得していない。このBUメッセージ1352は、pHA1216によりインターセプトされ、パケット1354のようにHA1210宛にトンネル化されてオーバレイ・ネットワークを介して転送される(図7のM2)。HA1210はMN1220のためのホームエージェント機能が既にpHA1214に委託されていることを検知すると、パケット1356で示すように、このBUメッセージ1352をpHA1214宛に転送する(図7のM3)。
pHA1214はこのBUメッセージ1352を受信すると、気付アドレスの変更を検知して、pHA1216がオーバレイ・ネットワークにおいてMN1220のホームエージェントとして動作する最善のプロキシ・ホームエージェントであると決定する。そして、pHA1214はまず、BCE-Delegメッセージ1358で、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1216に委託する(図7のM4)。pHA1216はこの委託を受けると、MN1220のホームエージェントとして動作し、また、BAckメッセージ1360をMN1220宛に送信する。この時点以降MN1220からHA1210宛に送られるパケットは、pHA1216によりインターセプトされて処理される。すなわち、pHA1216はBUメッセージとデータパケットをカプセル化してオーバレイ・ネットワーク内で転送する。
なお、ここでは、MN1220の送信するパケットをpHA1216がインターセプトできるようネットワークが構成されていることを前提に説明しているが、この前提が実現できない場合には、通常の仕組み(例えば、HA1210又はpHA1214が引き続きMN1220のホームエージェントとして動作する、など)仕組みにフォールバックし動作するか、もしくは、本発明と通常の仕組みを併用した状態(例えば、HA1210又はpHA1214がBUメッセージを受信し、pHA1216へはパケットが到達できたときに備えてバインディングキャッシュ・エントリを並行して委託しておく、など)で動作することも可能であることは明白である。また、委託を受け付けることができない状態にあるpHA1216はその旨を伝えるメッセージをMN1220もしくはHA1210又はその両方に返信してもよい。
上記説明により、本発明による透過的方法がグローバル・ホームエージェント・オーバレイネットワークに適用することができることは明らかである。この利点は、ホームエージェント機能の移転がモバイルノードに知らされることなく行われるので、モバイルノードは何らの新しい機能を備える必要がないことにある。さらに、前のホームエージェントと新しいホームエージェントの間でホームエージェント機能が移転されるので、モバイルノードが移動してもオーバレイ・ネットワーク内に大量のバインディングアップデートメッセージによるシグナリングが発生しない。
上記の非透過的方法及び透過的方法の説明では、ホームエージェント機能の移転が前のホームエージェント(pHA1214)により開始されて新しいホームエージェント(pHA1216)に委託されるとして説明したが、当業者であれば、他の派生例が存在することは明らかである。例えば、まず、前のホームエージェント(pHA1214)が委託を本来のホームエージェント(HA1210)に返し、次に、本来のホームエージェントが新しいプロキシ・ホームエージェント(pHA1216)に再委託するようにしてもよい。この利点は、本来のホームエージェントが、どのプロキシ・ホームエージェントが現在、モバイルノードのホームエージェントとして動作しているかを知得することにある。
また、他の派生例として、委託を実際のホームエージェントが直接に、ただし他のホームエージェントと協働して行うようにしてもよい。すなわち、前のホームエージェントであるpHA1214が本来のホームエージェントであるHA1210に対して、気付アドレスの変更を通知して、本来のホームエージェントであるHA1210に新しいプロキシ・ホームエージェントを選択させるようにしてもよい。そして、前のホームエージェントであるpHA1214がホームエージェント機能をこの選択されたプロキシ・ホームエージェントに委託する。この利点は、本来のホームエージェントに余分な委託返還を行うことなく、本来のホームエージェントが、どのプロキシ・ホームエージェントが現在、モバイルノードのホームエージェントとして動作しているかを知らされることにある。
また、HA1210がMN1220からのBUメッセージ1340、1352を直接受信することでMN1220の移動を検知し、HA1210がpHA1214とpHA1216の両方に通知して、MN1220が以前接続していたpHA1214への委託を終了し、新たに接続したpHA1216への委託を開始するようにしてもよい。
図9はpHAがパケットを受信したときの処理ステップを示す。まず、ステップ810では、受信パケットが自身あてか否かをチェックする。もし、自身あてであれば、ステップ815でそのパケットを通常に処理する。他方、自身あてでなければ、判別ステップ820に進んで、受信パケットの宛先が、プロキシBU処理モジュール650の1つにおけるHA識別子656(図5)か否かをチェックする。もしそうであれば、さらにステップ830に示すように、受信パケットの送信元アドレスがプロキシBU処理モジュール650内のプロキシバインディングキャッシュ653におけるエントリの気付アドレス(CoA)と等しいか否かをチェックする。もしそうであれば、さらに、ステップ840に示すように、受信パケットがモビリティ・プロトコル・メッセージか又はトンネルパケットかをチェックする。もし、受信パケットがモビリティ・プロトコル・メッセージか又はトンネルパケットであれば、ステップ845に示すように、プロキシBU処理モジュール650内のHA識別子656により特定されるホームエージェントのために(このホームエージェントに代わって)受信パケットを処理する。
これは、もし受信パケットが、モバイルノードからプロキシ・ホームエージェントとして動作する自身あてのモビリティ関連メッセージの場合には、プロキシBCEテーブルをアップデートしてバインディング確認(BAck)メッセージを送信することを黙示している。当業者であれば、このバインディング確認メッセージが、HA識別子656と等しい送信元アドレスを有することは理解できる。また、もし受信パケットがトンネルパケットであれば、受信パケットをデ・カプセル化して内部のパケットをその宛先に転送する。
他方、判別ステップ820、830、840においてNoの場合には、ステップ850に移行する。ステップ850では、受信パケットの宛先がバインディングキャッシュ645内のホームアドレス(HoA)か否かをチェックする。もしそうであれば、ステップ855を実行して、受信パケットを、宛先を気付アドレス(CoA)に、トンネルの送信元アドレスを自身のアドレスにしてカプセル化する。もしそうでなければ、ステップ860において、受信パケットの宛先アドレスが、プロキシバインディングキャッシュ653内のホームアドレス(HoA)か否かをチェックする。もしそうであれば、ステップ865に示すように、プロキシバインディングキャッシュ653内に記載されている気付アドレス(CoA)あてに受信パケットをカプセル化する。もしそうでなければ、ステップ880において、受信パケットは通常にルーティングされる。
<第3の実施の形態>
上述の実施の形態では、オーバレイ・ネットワーク内のホームエージェントが、どのノードがモバイルノードに対するホームエージェントの機能を委託するのに最適なプロキシ・ホームエージェントであるかを把握する場合が説明されている。しかしながら、この場合には、例えば、ホームエージェントがオーバレイ・ネットワーク内のホームエージェントの候補を積極的に検索する必要が生じる。この結果、ホームエージェントの処理負荷が増大し、ホームエージェントがオーバレイ・ネットワーク内の他のホームエージェントにプローブの送信を行う必要がある場合には、余分なシグナリング・メッセージによってネットワークの負荷が更に増大してしまう場合もある。
上述の実施の形態では、オーバレイ・ネットワーク内のホームエージェントが、どのノードがモバイルノードに対するホームエージェントの機能を委託するのに最適なプロキシ・ホームエージェントであるかを把握する場合が説明されている。しかしながら、この場合には、例えば、ホームエージェントがオーバレイ・ネットワーク内のホームエージェントの候補を積極的に検索する必要が生じる。この結果、ホームエージェントの処理負荷が増大し、ホームエージェントがオーバレイ・ネットワーク内の他のホームエージェントにプローブの送信を行う必要がある場合には、余分なシグナリング・メッセージによってネットワークの負荷が更に増大してしまう場合もある。
このように、余分なシグナリング・メッセージが必要となる場合としては、オーバレイ・ネットワーク内のどのノードがモバイルノードのホームエージェント機能の移転先として最良の候補であるかをホームエージェントが分からない場合が挙げられる。これは、例えばモバイルノードの現在位置周辺に利用可能な複数の候補が存在している場合が当てはまる。また、モバイルノードの最も近くに存在するプロキシ・ホームエージェントの現在の処理負荷によっては、その最も近くに存在するプロキシ・ホームエージェントがホームエージェントの機能を委託する最良の選択肢ではない可能性もある。さらに、モバイルノードの現在の移動状況を考慮した場合に、最も近くに存在するプロキシ・ホームエージェントが最良の選択肢ではない可能性がある。例えば、モバイルノードが、短時間でこのプロキシ・ホームエージェントの管理範囲外に移動し、ホームエージェント機能の移転が再度行われる必要がある場合が挙げられる。
こうした事由に鑑み、本発明の第3の実施の形態では、モバイルノードがハンドオーバ後にアクセスネットワークに関する情報を収集し、この情報をホームエージェントに渡す方法について説明する。なお、この情報から、ホームエージェントは、ホームエージェント機能の委託先となることが可能なオーバレイ・ネットワーク内のプロキシ・ホームエージェントを容易に特定できることが望ましい。
以下、図10に示すシステム構成に基づいて、本発明の第3の実施の形態について説明する。図12は、本発明の第3の実施の形態における通信シーケンスを示す。
図12では、MN1220はまずアクセスネットワーク1204内で起動し、ブロック1405に示されているように、現在接続されているアクセスネットワークから情報(アクセスネットワーク情報)を取得する。なお、この情報には、MN1220のホームエージェントの役割を引き受けることが可能なプロキシ・ホームエージェントの識別子が含まれていることが望ましい。また、この情報には、オーバレイ・ネットワーク内の任意のホームエージェントがMN1220のホームエージェントの役割を引き受けられるプロキシ・ホームエージェントを容易に導き出せる情報が含まれていてもよい。このような識別子は、例えばアクセスネットワークのネットワーク識別子や、アクセスネットワーク内に位置するプロキシ・ホームエージェントのアドレスなどが望ましいが、これらに限定されるものではない。
なお、本明細書では、「アクセスネットワーク情報」という用語を、上記のような情報(例えば、MN1220のホームエージェントの役割を引き受けることが可能なプロキシ・ホームエージェントの識別子が含まれている情報)を表すために使用される。アクセスネットワーク情報は、MN1220によって取得可能であり、その取得方法として様々な任意の方法を用いることが可能である。
例えば、モバイルノードがアクセスネットワークとの間で証明情報を交換してから、そのアクセスが許可される場合(例えば3GPPネットワークなどのセルラネットワーク)においては、証明情報を交換する段階でMN1220にアクセスネットワーク情報が供給される。また、アクセスネットワークは、例えばIEEE802.21のメディア独立ハンドオーバ情報サービス(MIH−IS:Media Independent Handover Information Service)で定義されているようなローカル情報サーバを提供し、MN1220は、このようなローカル情報サーバからアクセスネットワーク情報を取得してもよい。さらに、アクセスルータが、アクセスルータからモバイルノードに送信されるルータアドバタイズメントメッセージによって、このような情報を提供してもよい。
また、モバイルノードがDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を使用してIPアドレスを取得する場合には、IPアドレスがモバイルノードに提供されるのと同時に、こうしたアクセスネットワーク情報がDHCPサーバからモバイルノードに渡されてもよい。
MN1220は、図12のブロック1405に示すように、アクセスネットワーク情報を取得した後、気付アドレスを構成して、ステップ1410でそのホームエージェント(HA1210)にBUメッセージを送信する。
このBUメッセージには、アクセスネットワーク情報を運ぶための特別なオプション(net-option)が含まれている。図13は、このBUメッセージのパケット構造を示す(説明は後述)。HA1210は、アクセスネットワーク情報を確認すると、MN1220のホームエージェントとして機能するためのオーバレイ・ネットワーク内の最良のプロキシ・ホームエージェントを決定する。これにより、HA1210は、まずステップ1412において、BCE−Delegメッセージを用いて、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1214に委託する。次に、HA1210は、ステップ1414において、そのホームエージェントがpHA1214に変更されることをMN1220に通知するバインディングアクノレッジメントメッセージ1414をMN1220に送信する。以降、MN1220は、その後のBUメッセージ(例えば、ステップ1416で送信されるBUメッセージなど)に関してはpHA1214に送信する。また、データパケットも同様に、MN1220とpHA1214との間のトンネルを経由して転送される。
MN1220が、図12のブロック1420に示すように、アクセスネットワーク1204から移動してアクセスネットワーク1206に再接続すると、ステップ1425に示すようにアクセスネットワーク情報を取得し、新たな気付アドレスを再構成する。そして、MN1220は、ステップ1430において、新たなアクセスネットワーク情報を運ぶ特別なオプション(net-option)が付加されたBUメッセージを、現在割り当てられているホームエージェント(pHA1214)に送信する。pHA1214は、ステップ1430におけるBUメッセージを受信すると、新たなアクセスネットワーク情報の存在に気付き、新たなアクセスネットワーク情報に基づいて、例えば、MN1220のホームエージェントとして機能するのにpHA1216が最良なオーバレイ・ネットワーク内のプロキシ・ホームエージェントであると判断する。この結果、pHA1214は、ステップ1432においてBCE−Delegメッセージを用いて、MN1220に関するバインディングキャッシュ・エントリをpHA1216に委託する。次に、HA1210は、ステップ1434において、そのホームエージェントがpHA1216に変更されることをMN1220に通知するバインディングアクノレッジメントメッセージをMN1220に送信する。以降、MN1220は、その後のBUメッセージ(ステップ1436で送信されるBUメッセージなど)に関してはpHA1216に送信する。また、データパケットも同様に、MN1220とpHA1216との間のトンネルを経由して転送される。
なお、この図12には、ホームエージェントの機能の委託がモバイルノードに通知される場合(非透過的方法の場合)が示されているが、透過的方法に係る動作にも同様に適用可能である。この場合においても、モバイルノードは、自身のホームエージェントに送信されるバインディングアップデートメッセージによってアクセスネットワーク情報を送信し、オーバレイ・ネットワーク内のノードは、バインディングアップデートメッセージをインターセプトし、アクセスネットワーク情報の処理を行う。そして、このノードは、ホームエージェントの委託がアクセスネットワーク情報に基づいて実行されるべきであると判断し、移動元のホームエージェントからオーバレイ・ネットワーク内の新たなプロキシ・ホームエージェントへのホームエージェント機能の移転(変更)処理を開始する。なお、このバインディングアップデートメッセージをインターセプトしたノードがホームエージェント機能を有し、このノード自身がホームエージェント機能が委託されるプロキシ・ホームエージェントとなってもよい。
また、図13には、BUメッセージがアクセスネットワーク情報を運ぶためのフォーマットの一例が図示されている。BUメッセージ1500は、送信元アドレスのフィールド1502と宛先アドレスのフィールド1504を備えた標準IPv6ヘッダを有する。なお、BUメッセージ1500はモビリティ・プロトコルに関連したメッセージであり、モビリティ・ヘッダ1510を含んでいる。また、「タイプ」のフィールド1512は、このメッセージがBUメッセージ1500であることを示し、「長さ」のフィールド1514は、モビリティ・ヘッダ・メッセージの長さを示している。なお、このメッセージには、更に多数の様々なオプションが存在し得ることは当業者には明らかであるが、図13には、本発明を実現するために必要なアクセスネットワークオプション1520のみが図示されている。
アクセスネットワークオプション1520には、このオプションがアクセスネットワーク情報オプションであることを示す「タイプ」のフィールド1522と、このオプションのサイズを示す「長さ」のフィールド1524を有する。また、「識別子」のフィールド1526には、送信者が現在接続されているアクセスネットワーク内で利用可能なプロキシ・ホームエージェントを識別するために使用されるアクセスネットワーク情報が含まれる。
なお、図13にはBUメッセージ1500の内容の一部のみが図示されており、BUメッセージ1500に、その他の内容(不図示)が含まれていてもよいことは当業者には明らかである。例えば、送信者がマルチホーム状態にあり、異なる複数のアクセスネットワークに接続されている場合には、BUメッセージ1500には複数のアクセスネットワークオプションが存在し得る場合がある。この場合には、アクセスネットワークオプション1520には、どのインタフェースにこのアクセスネットワーク情報が適用されるかを示すための追加フィールドが必要となる。また、アクセスネットワーク内に、利用可能な1つ以上の適切なプロキシ・ホームエージェントが存在し得る場合もある。この場合には、アクセスネットワークオプション1520には、これらのプロキシ・ホームエージェントを識別するための「識別子」のフィールド1526が1つ以上含まれていることが望ましい。
また、図14には、本発明の第3の実施の形態におけるMN1220の基本的構成が図示されている。図14に図示されているMN1220は、1つ又は複数のネットワーク・インタフェース1610、IPルーティング・モジュール1630、モビリティ管理モジュール1640、アクセスネットワーク検出モジュール1650を有している。なお、信号パス1670、1672、1674、1676、1678は、これらのモジュール1610、1630、1640、1650間のデータ及びシグナリングのパスを示す。ネットワーク・インタフェース1610は物理層及びデータリンク層を実現するために必要不可欠なすべてのハードウェア、ソフトウェア、プロトコルを有する。また、IPルーティング・モジュール1630は標準IPv6に関連したルーティング技術全般及び本発明に係るプロトコルに特有のメカニズムを有している。
データパケットがネットワーク・インタフェース1610で受信されると、このデータパケットは信号パス1670を経由してIPルーティング・モジュール1630に送られる。その後、IPルーティング・モジュール1630でこのパケットの有効性が精査され、関連するモジュールに渡されて更なる処理が行われる。例えば受信パケットがモビリティに関連したメッセージを含んでいる場合には、パケットは信号パス1672を経由してモビリティ管理モジュール1640に渡されて処理される。また、例えば受信パケットがアクセスネットワークの検出やアクセスネットワーク情報に関連したメッセージを含んでいる場合には、パケットは信号パス1676を経由してアクセスネットワーク検出モジュール1650に渡されて処理される。また、ルーティング・テーブル1635には、IPルーティング・モジュール1630がルーティングの決定を行う際に参照される情報が含まれている。例えば、典型的なルーティング・テーブル1635においては複数のエントリが含まれており、各エントリには特定の範囲で表されているあて先アドレスに関連して、パケットを転送するための次ホップアドレスやネットワーク・インタフェースなどの情報が含まれている。
また、モビリティ管理モジュール1640は、モバイルノードのレイヤ3におけるモビリティの管理を行う。モビリティ管理モジュール1640は、他のノードに対して、モバイルノードの1つ又は複数の気付アドレスとホームアドレスとのバインディングを通知するためのバインディングアップデートメッセージを送信する機能を有している。また、バインディングアップデートリスト1643には、バインディングアップデートメッセージを送るべきエントリ(バインディングアップデートメッセージの送信先)のリストが含まれている。バインディングアップデートメッセージを送信するため、モビリティ管理モジュール1640はBUメッセージを準備し、このBUメッセージを送信するためにIPルーティング・モジュール1630にBUメッセージを渡す。また、現在HA情報格納部1647には、モバイルノードが現在接続されているホームエージェントの情報(例えばIPアドレスやセキュリティアソシエーションパラメータなど)が含まれている。
また、アクセスネットワーク検出モジュール1650は、ネットワーク・ハンドオーバを検出し、ハンドオーバ検出時に新たなアクセスネットワークに関する情報を収集するためのハードウェア又はソフトウェアを有している。上述のように、アクセスネットワーク情報が取得可能となる方法には、様々な方法が存在しており(例えば、受信したルータアドバタイズメントメッセージ内のオプションや受信したDHCPレスポンスメッセージ内のオプションなどによる)、アクセスネットワーク検出モジュール1650は、任意の方法を用いることが可能である。
また、アクセスネットワーク情報格納部1655には、現在のアクセスネットワーク情報が含まれている。アクセスネットワーク情報が変化すると、アクセスネットワーク検出モジュール1650は、信号パス1678を通じてモビリティ管理モジュール1640を動作させる。なお、このトリガによって、モビリティ管理モジュール1640は、アクセスネットワークオプションを含む新たなBUメッセージを送信することが望ましい。また、アクセスネットワーク情報がレイヤ2フレーム内に埋め込まれている場合もあり、この場合には、信号パス1674を経由して、ネットワーク・インタフェース1610からアクセスネットワーク検出モジュール1650に直接パケットが渡される。なお、図14に図示されている機能アーキテクチャは、本発明で定義されるモバイルノードを実現するための最小限の機能ブロックのみを有しているが、実際には、その他のいくつかの機能(例えば、ユーザアプリケーションのニーズに応じて提供されるトランスポートプロトコルやセッションプロトコルなど)が必要となる場合がある。
また、図15には、ハンドオーバに関連したモバイルノードの動作の一例を示すフローチャートが図示されている。ステップ1700においてハンドオーバが検出されると、ステップ1710に示すように、モバイルノードはまず新たなアクセスネットワークのアクセスネットワーク情報を取得する。続いてステップ1720において、モバイルノードは、取得した新たなアクセスネットワーク情報をチェックして、新たなプロキシ・ホームエージェントがモバイルノードのホームエージェントとしてより適切か否かを判断する。なお、この判断は、例えばモバイルノードの現在の接続ポイントからモバイルノードに割り当てられている現在のホームエージェントまでの距離に基づいて行われてもよく、さらにモバイルノードの現在の移動方向などに基づいて行われてもよい。
新たなプロキシ・ホームエージェントがより適切であり利用可能であると判断された場合には、モバイルノードは、ステップ1730に示すように、現在のホームエージェントに対して新たなBUメッセージを送信する。この新たなBUメッセージには、1つ以上のアクセスネットワークオプションが含まれており、これによって、モバイルノードの現在のホームエージェントに対して、指定したプロキシ・ホームエージェントにBCEエントリを委託するように要求する。一方、プロキシ・ホームエージェントを変更する必要がないと判断された場合には、ステップ1740に進み、モバイルノードの現在のホームエージェントに対して、通常のBUメッセージが送られる。
本発明について、最も実際的かつ望ましい実施の形態を例にして説明したが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱しない限り、構成及びパラメータについて種々の変形が可能であることは理解できよう。
例えば、上記本発明の各実施の形態で説明したオーバレイ・ネットワーク内で使用されるバインディング・アップデート・メッセージは、モバイルノードが送信したバインディング・アップデート・メッセージと同じメッセージであってもよいし、通知方法やメッセージ構造が異なっていてもよい。これによって、採用しているオーバレイ・ネットワークの仕組みに合わせたバインディング・アップデート・メッセージの送受信が可能になる。
例えば、上記本発明の各実施の形態で説明したオーバレイ・ネットワーク内で使用されるバインディング・アップデート・メッセージは、モバイルノードが送信したバインディング・アップデート・メッセージと同じメッセージであってもよいし、通知方法やメッセージ構造が異なっていてもよい。これによって、採用しているオーバレイ・ネットワークの仕組みに合わせたバインディング・アップデート・メッセージの送受信が可能になる。
なお、上記の本発明の各実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適用などが可能性としてあり得る。
本発明は、モバイルノードが接続点を変えるときにオーバレイ・ネットワーク内で大量のバインディングアップデートメッセージが発生することを防止することができるという効果を有し、インターネットなどのグローバル通信ネットワーク上にオーバレイしたシステムなどに利用することができる。
Claims (15)
- ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける通信方法であって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託ステップと、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託ステップにより前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託ステップとを、
備えた通信方法。 - 前記委託ステップは、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた請求項1に記載の通信方法。 - 前記委託ステップは、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを備え、
前記再委託ステップは、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信するステップと、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップと、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するステップとを、
備えた請求項1に記載の通信方法。 - 前記委託ステップ及び前記再委託ステップのいずれか一方又は両方が、
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得するステップと、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信するステップと、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定するステップと、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するステップとを、
有する請求項1に記載の通信方法。 - ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、前記第1のホームエージェントにより保持されている前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記モバイルノードが接続する前記第2のホームエージェントに委託する委託手段と、
前記モバイルノードが、移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記委託手段により前記第2のホームエージェントに委託された前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを前記移動先の第2のホームエージェントに再委託する再委託手段とを、
備えた通信システム。 - 前記委託手段は、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを、
備えた請求項5に記載の通信システム。 - 前記委託手段は、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記再委託手段は、前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備えた請求項5に記載の通信システム。 - 前記委託手段及び前記再委託手段のいずれか一方又は両方が、
前記モバイルノードが、前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段と、
前記オーバレイしているネットワークに属する任意のノードが前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを委託先として決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントが、前記委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段とを、
有する請求項5に記載の通信システム。 - ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第1のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを備え、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにしたホームエージェント。 - ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第2のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記プロキシ・ホームエージェントとして動作する手段と、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信し、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、自装置に対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作する手段とを、
備えたホームエージェント。 - ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記モバイルノードであって、
前記第2のホームエージェントに接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信する手段と、
前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、前記モバイルノードに確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信する手段と、
バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェントに送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、バインディング・アップデート・メッセージを前記プロキシ・ホームエージェント宛に送信する手段と、
前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントと決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、前記プロキシ・ホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するとともに、確認メッセージを送信した場合に、前記確認メッセージを受信してバインディング・アップデート・メッセージを前記新しいプロキシ・ホームエージェントに送信する手段とを、
備えたモバイルノード。 - ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第1のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定し、そのプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにし、
前記モバイルノードが前記プロキシ・ホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを送信した場合に、前記バインディング・アップデート・メッセージを受信する手段と、
前記受信したバインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントを新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、その新しいプロキシ・ホームエージェントに対して、自身が管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信する手段を備えて、前記プロキシ・ホームエージェントが前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信するようにしたホームエージェント。 - ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第2のホームエージェントであって、
前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際にバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記複数の第2のホームエージェントから自装置を好適なプロキシ・ホームエージェントとして決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信してプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段と、
前記モバイルノードが移動元の前記第2のホームエージェントと異なる移動先の第2のホームエージェントに再接続する場合に、前記モバイルノードがバインディング・アップデート・メッセージを前記第1のホームエージェント宛に送信し、前記第1のホームエージェントが前記バインディング・アップデート・メッセージをチェックして前記移動先の第2のホームエージェントとして自装置を新しいプロキシ・ホームエージェントであると決定し、前記第1のホームエージェントが管理している前記バインディングキャッシュ・エントリを送信した場合に、前記バインディングキャッシュ・エントリを受信して前記新しいプロキシ・ホームエージェントとして動作するとともに、確認メッセージを前記モバイルノード宛に送信する手段とを、
備えたホームエージェント。 - ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記第1及び第2のホームエージェントのいずれかのホームエージェントであって、
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得し、前記モバイルノードが前記第2のホームエージェントに接続する際に送信したバインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報を受信する手段と、
前記バインディング・アップデート・メッセージ及び前記アクセスネットワーク情報をチェックして前記複数の第2のホームエージェントから好適なプロキシ・ホームエージェントを決定する手段と、
前記モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを現在管理しているホームエージェントから、委託先として決定された前記プロキシ・ホームエージェントに対して、前記バインディングキャッシュ・エントリを送信するよう制御する手段とを、
有するホームエージェント。 - ホーム・ドメイン内に配置され、モバイルノードのバインディングキャッシュ・エントリを保持する第1のホームエージェントと、前記第1のホームエージェントの代理として動作可能な複数の第2のホームエージェントとが既存のネットワーク上にオーバレイされた通信システムにおける前記モバイルノードであって、
前記モバイルノードが接続しているアクセスネットワークから、ホームエージェントの委託対象を決定するために有用なアクセスネットワーク情報を取得する手段と、
バインディング・アップデート・メッセージと共に前記アクセスネットワーク情報を、オーバレイしているネットワークに属する任意のノードに送信する手段とを、
有するモバイルノード。
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