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JPWO2013137247A1 - 蛍光検出装置及び蛍光検出方法 - Google Patents

蛍光検出装置及び蛍光検出方法 Download PDF

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Abstract

試料に対する励起光の照射方向に対して厚みのある試料が配置されたマイクロアレイを使用する場合でも、試料からの蛍光強度を正確に検出することができる蛍光検出装置を提供することを目的とする。本発明に係る蛍光検出装置(6)は、蛍光物質を含む透光性の試料(4)からの蛍光を検出する蛍光検出装置であって、試料に励起光を照射する励起光照射手段(12)と、試料からの蛍光を検出する検出手段(18)と、試料に対する励起光の照射角を試料の寸法に応じて調整する照射角調整手段(14)と、を備えている。

Description

本発明は、蛍光検出装置及びそれを用いた蛍光検出方法に関する。
マイクロアレイとは、検査・実験の対象物を多数固定化しておき、これに対して一度に検査・実験を行うための材料または技術を指す総称である。特に生物学・医学・薬学の方面で、20世紀末から核酸を対象とするDNAマイクロアレイを中心として開発が進み、利用されるようになってきた。
例えば、DNAマイクロアレイを利用する場合、サンプルからmRNAを抽出し、逆転写によって合成したcDNAをビオチン標識して、DNAマイクロアレイの基板上のDNAとハイブリダイゼーションを行う。そして、ハイブリダイゼーションにより形成された試料に励起光を照射し、試料に含まれる蛍光物質が発する蛍光強度を蛍光顕微鏡や蛍光レーザースキャナー等で検出する。検出された蛍光強度に基づき、mRNAの発現量を判定することができる。
マイクロアレイに配置された試料に励起光を照射し、試料からの蛍光を検出する蛍光検出装置には、一般的に、同軸落射方式と非同軸落射方式との2種類の方式がある。同軸落射方式では、励起光の光路上に設置された集光レンズを通して試料に励起光を照射し、且つ、励起光によって励起された試料からの蛍光を同じ集光レンズで集光して撮像素子に合焦させる。
この同軸落射方式では、励起光が集光レンズを通過する際に発生する集光レンズの自家蛍光によって装置バックグラウンドが上昇するので、試料からの微弱な蛍光を正確に検出することが困難である。
そこで、同軸落射方式の欠点を改善した装置として、特許文献1に示すような非同軸落射方式が知られている。特許文献1に記載された装置では、試料に斜め下方から励起光を照射し、この励起光の光軸に重ならないように試料の下方に配置されたレンズにより試料からの蛍光を集光する。この装置では、励起光がレンズを通過しないため、レンズの自家蛍光の発生が防止される。
特開2005−62023号公報
スライドガラス等の平面基板の表面に試料を配置したマイクロアレイを使用する場合、試料に対する励起光の照射方向に対して試料の厚みが小さいので、特許文献1に記載されたような従来の装置により、励起光を試料中に十分に進入させることができ、試料からの蛍光強度を正確に検出することが可能である。
しかしながら、平板状の部材に形成された貫通孔中に試料が充填されたマイクロアレイ(例えば、三菱レイヨン社製の繊維型DNAチップ(ジェノパール(登録商標);特許第4150330号公報、特許第3654894号公報等))を使用する場合、励起光の照射方向に対して試料の厚みが大きいので、特許文献1に記載されているような従来の装置では、励起光が試料中に十分に進入せず、試料からの蛍光強度を正確に検出することができない。
従って、本発明の主な目的は、試料に対する励起光の照射方向に対して厚みのある試料が配置されたマイクロアレイを使用する場合でも、試料からの蛍光強度を正確に検出することができる蛍光検出装置及び蛍光検出方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の第1発明によれば、蛍光検出装置は、蛍光物質を含む透光性の試料からの蛍光を検出する蛍光検出装置であって、試料に励起光を照射する励起光照射手段と、試料からの蛍光を検出する検出手段と、試料に対する励起光の照射角を試料の寸法に応じて調整する照射角調整手段と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明の第1発明において、好ましくは、照射角調整手段は、試料に対する励起光の照射角θが以下の式を満たすように、励起光の照射角を調整する。
Figure 2013137247
(ここで、tは試料の厚みであり、yは試料の幅である。)
また、本発明の第1発明において、好ましくは、照射角調整手段は、試料の厚みが0.1〜1mmである場合、試料に対する励起光の照射角θが15〜60°の範囲内となるように、励起光の照射角を調整する。
また、本発明の第1発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、試料から検出手段に向かう蛍光の光路上に配置され、蛍光を検出手段に合焦する集光レンズを備え、励起光照射手段は、集光レンズの光軸を中心とした円周上に均等な角度間隔にて配置された複数の励起光照射手段、又は、集光レンズの周囲に配置された円環型の励起光照射手段により構成される。
また、本発明の第1発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、集光レンズ及び検出手段と、試料が配置されたマイクロアレイとの、集光レンズの光軸方向における距離を調整する、焦点調整手段を備える。
また、本発明の第1発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、集光レンズ及び検出手段と、試料が配置されたマイクロアレイとを、集光レンズの光軸と直交する方向に相対的に移動させる、検出位置調整手段を備える。
また、本発明の第1発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、更に、試料を透過する透過光を試料に照射する透過光照射手段を備え、検出手段は、試料を透過した透過光の光路上に配置され、当該試料を透過した透過光を検出する。
また、本発明の第1発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、更に、透過光照射手段から出射された透過光を拡散するための拡散板を備え、拡散板は、透過光照射手段から試料に向かう透過光の光路上に配置される。
また、本発明の第1発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、更に、透過光照射手段から試料に向かう透過光の光路上から拡散板を出し入れする拡散板移動手段を備える。
また、本発明の第2発明によれば、蛍光検出方法は、本発明の第1発明による蛍光検出装置を使用する蛍光検出方法であって、励起光照射手段により励起光を試料に照射し、当該試料に含まれる蛍光物質を励起する工程と、励起された蛍光物質から発せられた蛍光を検出手段により検出する工程と、を含む。
また、本発明の第2発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、試料から検出手段に向かう蛍光の光路上に配置され、蛍光を検出手段に合焦する集光レンズと、集光レンズ及び検出手段と、試料が配置されたマイクロアレイとの、集光レンズの光軸方向における距離を調整する、焦点調整手段と、を備え、蛍光検出方法は、焦点調整手段により、集光レンズ及び検出手段と、マイクロアレイとの、集光レンズの光軸方向における距離を調整して、集光レンズの焦点を試料に合わせる工程を含み、集光レンズの焦点を試料に合わせる工程の後、励起光を試料に照射する工程を実行する。
また、本発明の第2発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、試料を透過する透過光を試料に照射する透過光照射手段を備え、集光レンズの焦点を試料に合わせる工程は、透過光照射手段により、透過光を試料に照射する工程と、焦点調整手段により、集光レンズ及び検出手段と、マイクロアレイとの、集光レンズの光軸方向における距離を段階的に変化させながら、試料を透過した透過光を検出手段により検出する工程と、検出手段により検出された透過光の画像に基づき、集光レンズの焦点が試料に合う位置を判定する工程と、を含む。
また、本発明の第2発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、集光レンズ及び検出手段と、マイクロアレイとを、集光レンズの光軸と直交する方向に相対的に移動させる、検出位置調整手段を備え、蛍光を検出する工程は、検出位置調整手段により、集光レンズ及び検出手段と、マイクロアレイとを、集光レンズの光軸と直交する方向に相対的に移動させる工程と、検出位置調整手段による移動の度に、励起された蛍光物質から発せられた蛍光を検出する工程と、を含む。
また、本発明の第2発明において、好ましくは、蛍光検出装置は、透過光照射手段から出射された透過光を拡散するための拡散板を備え、透過光を試料に照射する工程は、拡散板を、透過光照射手段から試料に向かう透過光の光路上に配置する工程を含み、励起光を照射する工程は、拡散板を、透過光照射手段から試料に向かう透過光の光路上から取り除く工程を含む。
本発明の蛍光検出装置及び蛍光検出方法によれば、集光レンズの自家蛍光による装置バックグラウンド上昇を抑制することができるとともに、試料に対する励起光の照射方向に対して厚みのある試料が配置されたマイクロアレイを使用する場合でも、試料からの蛍光強度を正確に検出することができる。
本発明の実施形態による蛍光検出装置に適用されるマイクロアレイの概略的な平面図である。 本発明の実施形態による蛍光検出装置の構成を示す概略的な図面である。 本発明の実施形態による蛍光検出装置における、試料に対する励起光の照射角を示す拡大側面図である。 試料に対する励起光の照射角を20°とした本発明の実施例1の蛍光検出装置による、マイクロアレイの試料の蛍光量の検出結果を示す線図である。 試料に対する励起光の照射角を55°とした本発明の実施例2の蛍光検出装置による、マイクロアレイの試料の蛍光量の検出結果を示す線図である。 試料に対する励起光の照射角を70°とした比較例1の蛍光検出装置による、マイクロアレイの試料の蛍光量の検出結果を示す線図である。 比較例2の、励起光源に高圧水銀ランプを使用した一般的な同軸落射方式の蛍光顕微鏡による、マイクロアレイの試料の蛍光量の検出結果を示す線図である。
(1)マイクロアレイ
まず、図1により、本発明の実施形態の蛍光検出装置に適用されるマイクロアレイの一例について説明する。図1は、本発明の実施形態の蛍光検出装置に適用されるマイクロアレイの概略的な平面図である。なお、適用されるマイクロアレイは、図1のマイクロアレイに制限されるものではなく、厚みのある試料が配置された各種のマイクロアレイを本発明の実施形態の蛍光検出装置に適用できる。
例えば、図1のマイクロアレイ1は、光を透過しない平板状の部材2を有する。この部材2には、部材2の両面間を貫通するように複数の試料4が配置されている。試料4の形状は特に制限されるものではないが、円形断面を有することが好ましい。試料4には、検体とハイブリダイゼーションするプローブとなりうる生態関連物質が固定されている。プローブは、試料4の内部に直接的に、又はゲルを介して間接的に固定されている。部材2の材質は特に限定されないが、例えば、アクリル、ポリカーボネート、ウレタン等の樹脂にカーボンブラックを練り込んだ、光を反射し難く且つ透過し難い材質が好ましい。
プローブの固定に使用されるゲルは特に限定されないが、例えば、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルアミノエトキシエタノール、N−アクリロイルアミノプロパノール、N−メチロールアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸、アリルデキストリン等の単量体の少なくとも一種以上と、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性単量体とを共重合したゲルが挙げられる。その他、マイクロアレイ1に用いることのできるゲルとしては、例えば、アガロース、アルギン酸、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等のゲル、又はこれらを架橋したゲルが挙げられる。
このようなマイクロアレイ1は、特開2000−270878号公報に記載されたような方法によって製造することが可能である。蛍光検出装置は、1枚のマイクロアレイ1を単独で測定してもよく、あるいは、複数区画に分割された容器(いわゆるウェルプレート)の各区画に配置された複数のマイクロアレイ1を測定してもよい。
(2)蛍光検出装置
次に、図2及び図3を参照して、本発明の好ましい実施形態の蛍光検出装置の構成について説明する。図2は、本発明の実施形態による蛍光検出装置の構成を概略的に示す図面である。
図2に示すように、蛍光検出装置6は、マイクロアレイ1を積載する積載ステージ8を備えている。積載ステージ8の上方には、マイクロアレイ1中のゲルを透過する透過光を照射する透過光照射手段10が設けられている。また、積載ステージ8の下方には、マイクロアレイ1の斜め下方から励起光を照射する励起光照射手段12と、マイクロアレイ1の試料4に照射される励起光の照射角を調整する照射角調整手段14が設けられている。さらに、積載ステージ8の下方には、マイクロアレイ1中のゲルを透過した透過光及びマイクロアレイ1からの蛍光を集光する集光レンズ16が設けられている。集光レンズ16は、積載ステージ8上に設置されたマイクロアレイ1の面方向に対して光軸が直交するように配置される。この集光レンズ16の下方には、集光レンズ16によって合焦された透過光及び蛍光を検出する検出手段18が設けられている。検出手段18は、励起光や外乱光が検出手段18に入射しないようにするために、マイクロアレイ1中の試料4から発せられる蛍光を透過させ、且つ、蛍光物質を励起させる励起光を透過させない蛍光用フィルター20を備えている。
透過光照射手段10、積載ステージ8、集光レンズ16及び検出手段18は、この順序にて集光レンズ16の光軸上に配置される。また、励起光照射手段12は、励起光の光路に検出手段18が入らないように、即ち、励起光が集光レンズ16に直接入射しない位置から、直接的に又は光ファイバー等の導光手段を通して間接的に励起光をマイクロアレイ1に照射するように設置されている。
(2−1)透過光照射手段
透過光照射手段10は、積載ステージ8上に積載されたマイクロアレイ1の上方から、マイクロアレイ1の表面に対して垂直に透過光を照射できるように、集光レンズ16の光軸上に配置される。
透過光照射手段10に用いる光源の種類は特には限定されないが、蛍光用フィルター20を透過する波長の光を出射可能な光源を使用する。
例えば、試料4が蛍光色素Cy5(650nmの励起光を照射すると、660nmの蛍光を発する)を含む場合、この試料4からの蛍光のみを検出手段18に到達させるため、658〜665nmの光だけ通過させるような蛍光用フィルター20を使用する。この場合には、波長が658〜665nmの光を出射可能な光源を、透過光照射手段10に使用する。
透過光照射手段10として使用する光源としては、例えば、ハロゲンランプ、LED、レーザー等を使用することができる。これらの中でも、マイクロアレイ1の試料4全体に透過光を照射可能な、面照射用タイプのLEDが好ましい。
透過光照射手段10から照射される透過光の強さや、透過光照射手段10からマイクロアレイ1又は集光レンズ16までの距離は、集光レンズ16に透過光を到達させることができるように設定される。
また、必要に応じて、透過光がマイクロアレイ1に到達する際の光量斑を抑えるために、透過光照射手段10から出射された透過光を拡散する拡散板22を、透過光照射手段10とマイクロアレイ1との間に配置してもよい。拡散板22は、例えば白色のアクリル板や、紙を貼り付けた透明ガラス板等により構成される。
この拡散板22は、拡散板移動手段24により支持されている。拡散板移動手段24は、透過光照射手段10から試料4に向かう透過光の光路上から拡散板22を出し入れする。この拡散板移動手段24は、ロータリーソレノイドやDCモータにより構成される。拡散板22は、減速機構を介して、あるいは直接的に拡散板移動手段24の駆動軸に連結されており、拡散板移動手段24の動作に応じて、透過光照射手段10から試料4に向かう透過光の光路上の位置と、透過光照射手段10から試料4に向かう透過光の光路から外れた位置との間で、移動可能となっている。
(2−2)積載ステージ
積載ステージ8は、測定対象となるマイクロアレイ1を積載する。積載ステージ8には、透過光や励起光、試料4から発せられる蛍光等を通過させられるように、窓が設けられ、又は、孔が形成されている。積載ステージ8は、複数のマイクロアレイ1を積載してもよい。
積載ステージ8は、集光レンズ16及び検出手段18と、マイクロアレイ1とを、集光レンズ16の光軸と直交する方向に相対的に移動させるための検出位置調整手段26により支持される。この検出位置調整手段26は、例えば、顕微鏡用の2軸のXYステージ等を利用して構成される。
さらに、積載ステージ8は、集光レンズ16及び検出手段18と、マイクロアレイ1との、集光レンズ16の光軸方向における距離を調整するための焦点調整手段28により支持される。この焦点調整手段28は、例えば、顕微鏡用のZステージ等を利用して構成され、積載ステージ8を集光レンズ16の光軸に沿って移動させる。
(2−3)励起光照射手段
励起光照射手段12は、マイクロアレイ1に配置された試料4中の蛍光物質を励起する波長成分の光を出射する。例えば、励起光照射手段12としては、LED、レーザー、高圧水銀ランプ、キセノン灯、メタルハライド等を使用することができる。さらには、光源からの光をファイバーやレンズ等で導光することにより照射することもできる。この励起光照射手段12は、照射角調整手段14により支持されている。
励起光照射手段12が出射する光の照度分布は、できるだけ均一であることが好ましく、例えばシェーディング補正のような公知の方法により補正することができる。また、励起光照射手段12が出射する光の強度は、できるだけ強い方が好ましい。
励起光照射手段12から出射される励起光の波長成分を、試料4中の蛍光物質を励起させる波長成分に限定するため、励起光照射手段12とマイクロアレイ1との間に励起用フィルター30が配置される。この励起用フィルター30は、試料4中の蛍光物質を励起させる波長成分の光だけを透過させ、その他の波長成分の光をカットする。
例えば、蛍光色素としてCy5(650nmの励起光を照射すると、660nmの蛍光を発する)を使用する場合、励起光のみを試料4に照射するため、波長が650nm前後の光だけを通過させる励起用フィルター30を使用する。これにより、波長が660nmの光がマイクロアレイ1に照射されないようにすることができるので、マイクロアレイ1の表面で反射した波長660nmの光が集光レンズ16に入射してバックグラウンドを上昇させるのを防ぐことができる。
図3は、本発明の実施形態による蛍光検出装置6における、試料4に対する励起光の照射角を示す拡大側面図である。ここで「照射角」とは、積載ステージ8に積載されたマイクロアレイ1の試料4の下面に対する照射角を指す(図3中のθ)。すなわち、試料4の中心軸線と集光レンズ16の光軸とが合致するように、積載ステージ8の水平面内におけるマイクロアレイ1の位置をセットした状態で、励起光照射手段12から試料4の下面に照射角θで励起光が照射される。
励起光照射手段12から試料4に照射される励起光の照射角θは、試料4の下面に対して15〜60°の範囲内であることが好ましい。照射角θを15°以上とすることにより、励起光が集光レンズ16に遮られたり、励起光照射手段12と集光レンズ16が接触したりすることを防止できる。また、照射角θを60°以下とすることにより、厚みのある試料4に対しても励起光を十分に進入させ、試料4からの蛍光を正確に検出することができる。励起光の照射角θは、15〜55°の範囲内であることがより好ましく、15〜45°の範囲内であることが更に好ましい。
また、照射角θが以下の式を満たすように、励起光の照射角θを調整してもよい。
Figure 2013137247
ここで、「t」は試料4の厚み(mm)、「y」は試料4の長径又は直径(mm)を表す。試料4の厚みtは、0.1〜1mmの範囲が好ましい。試料4の厚みtは、より好ましくは0.1〜0.5mmであり、更に好ましくは0.1〜0.25mmである。試料4の直径yは、上記の好ましい照射角θを実現可能な範囲であれば良い。
励起光照射手段12から試料4に照射される励起光の照射角θは、照射角調整手段14により調整される。この照射角調整手段14は、励起光照射手段12を、励起光が照射される試料4の下面を中心とした円弧に沿って回転移動させるものであり、例えば、手動又は自動のゴニオステージにより構成される。
この照射角調整手段14は、上述したように試料4の厚みtに応じて決定された照射角θを実現するように、手動又は自動により、励起光照射手段12を回転移動させる。
照射分布を抑えて均一な励起光を試料4に照射するのが好ましいので、複数(2個以上)の励起光照射手段21を設けることが好ましい。励起光照射手段12の個数は特に限定されるものではないが、8個より多くしても更なる効果の向上は得られにくいので、2〜8個の励起光照射手段12を設けることが好ましい。
複数の励起光照射手段12を用いる場合は、各励起光照射手段12を、集光レンズ16の光軸を中心とした円周上に均等に配置することが好ましい。例えば、4個の励起光照射手段12を配置する場合、集光レンズ16の光軸を中心とした円周上に、90°間隔で各励起光照射手段12を配置する。
また、集光レンズ16の周囲に円環型の励起光照射手段12を配置してもよい。円環型の励起光照射手段12は、例えば、柔軟性を有する円環状の基板に高密度に光源を実装することにより構成される。この場合、円環型の励起光照射手段12は、円環形状の中心軸線がマイクロアレイ1の面方向と直交するように配置される。照射角調整手段14は、上述したようにマイクロアレイの厚みtに応じて決定された照射角θを実現するように、柔軟性を有する円環状の基板の傾斜を変化させる。この円環型の励起光照射手段によっても、試料4に照射される励起光の照射分布を抑えることが可能である。
励起光照射手段12とマイクロアレイ1との距離は、照射する励起光の強さや励起光照射手段12の数等に応じて適宜選択することができる。励起光照射手段12とマイクロアレイ1との距離が近いほど励起光の減衰が小さくなるので、励起光照射手段12がマイクロアレイ1に近い方が好ましい。しかし、励起光照射手段12とマイクロアレイ1との距離が近すぎると、集光レンズ16の視野内に励起光照射手段12が入ることになるため、励起光照射手段12が集光レンズ16の視野内に入らない程度の距離を保つことが好ましい。
(2−4)集光レンズ
集光レンズ16としては、顕微鏡用の対物レンズ等を使用することができる。マイクロアレイ検出装置1は、試料4から発せられる蛍光の検出に使用されるので、蛍光顕微鏡用に設計された自家蛍光の少ないレンズを集光レンズ16に使用することが好ましい。
集光レンズ16の種類は特に限定されるものではないが、励起光照射手段12から照射された励起光が集光レンズ16によって遮蔽されることを避けるため、作動距離(マイクロアレイ1に焦点を合わせたときのマイクロアレイ1と集光レンズ16の先端との距離)が長く、外径の細いレンズを使用することが好ましい。
(2−5)検出手段
検出手段18としては、CCDセンサ、CMOSセンサ又はラインセンサ等を使用することができる。特に、マイクロアレイ1の試料4から発せられた微弱な蛍光を少ないノイズで検出又は撮像できるように、センサ冷却機能を備えた冷却CCDカメラを検出手段18に用いることが好ましい。検出手段18は、この検出手段18の光軸が集光レンズ16の光軸と整合する(光軸上に一直線に配置される)ように、鏡筒(図示せず)と合わせて蛍光検出装置6に組み込まれる。
また、検出手段18に、マイクロアレイ1の試料4から発せられる蛍光を透過させ、蛍光物質を励起させる励起光を透過させないようにするための蛍光用フィルター20を配置してもよい。例えば、蛍光色素としてCy5(650nmの励起光を照射すると660nmの蛍光を発する)を使用する場合、反射した励起光や試料4の外から入ってきた光等が検出手段18に入らないように、例えば658〜665nmの光だけ通過させるようなフィルターを蛍光用フィルター20として使用する。このように蛍光用フィルター20を使用することにより、蛍光のみが検出手段18に届くようにすることができる。
検出手段18によって検出された蛍光(撮像された画像)はパソコン等の演算装置に送られ、任意のアルゴリズムに従って画像解析、データ処理が行われる。データ処理では、マイクロアレイ1の各試料4毎の階調値を数値化してCSVデータ等に出力することが行われる。
(3)マイクロアレイの検出方法
(3−1)マイクロアレイに透過光を照射することによって得られたマイクロアレイの透過光画像からピント位置を調整する工程
マイクロアレイ1を積載ステージ8上にセットし、集光レンズ16の先端とマイクロアレイ1との距離が集光レンズ16の作動距離(集光レンズ16の仕様により既知)となるように、焦点調整手段28により、集光レンズ16の光軸に沿って積載ステージ25を移動させる。その後、拡散板移動手段24により、透過光照射手段10から試料4に向かう透過光の光路上に拡散板22を配置する。次いで、拡散板22を介して透過光照射手段10がマイクロアレイ1に透過光を照射している状態で、例えば、積載ステージ8を、集光レンズ16の光軸に沿って前後1mmの間を0.05mmピッチで移動させながら、検出手段18により、マイクロアレイ1の試料4を透過した透過光によるマイクロアレイ1の透過画像を撮像する。そして、最もコントラストが高い(コントラストが極大)透過画像が撮像されたときの積載ステージ25の位置を、集光レンズ16の焦点が試料4に合う焦点位置として決定する。この焦点位置で検出された透過光(透過画像)は、演算装置へ送られ、(3−4)にて後述する工程で数値化処理に使用される。
(3−2)マイクロアレイの試料に励起光を照射することにより、試料に結合した蛍光物質を励起する工程
続いて、透過光照射手段10による透過光の照射を停止し、拡散板移動手段24により、透過光照射手段10から試料4に向かう透過光の光路上から拡散板22を抜去する。次いで、励起光照射手段12によりマイクロアレイ1の試料4に励起光を照射する。このときの励起光の照射角等の条件は上述した通りである。励起光を試料4に照射することによって、試料4に結合した蛍光物質を励起することができる。
(3−3)励起された試料からの蛍光を検出する工程
励起光照射手段12により励起光を照射している状態で、検出手段18により、マイクロアレイ1の試料4による蛍光を検出(蛍光画像を撮像)する。ここで検出した蛍光(撮像した蛍光画像)は演算装置へ送られ、(3−4)にて後述する工程で数値化処理に供される。
(3−4)数値化処理を行う工程
(3−1)にて上述した工程において、透過光は、マイクロアレイ1の試料4の部分のみを透過し、光を透過しない部材2を含むその他の部分を透過しない。従って、(3−1)の工程で得られた透過画像を、任意に設定した閾値に基づいて2値化すると、試料4の部分は“1”、光を透過しない部材2を含むその他の部分は“0”で表現される。この2値化した画像から、各試料4の重心座標を算出し記憶する。
次いで、(3−3)にて上述した工程で得られた蛍光画像において、各試料4の重心座標を中心とする所定半径(マイクロアレイ1の試料4の内径)の円に囲まれた領域の画素の階調値(検出手段18により検出された光の明るさを示す数値)を測定する。これにより、マイクロアレイ1の試料4の蛍光量が検出される。
(3−5)積載ステージを移動させる工程
積載ステージ8が複数のマイクロアレイ1を積載している場合には、検出位置調整手段26によって積載ステージ8を移動させることにより、各マイクロアレイ1の試料4から発せられる蛍光を検出する。即ち、上述した各工程により、1つのマイクロアレイ1の試料4から発せられる蛍光を検出した後、検出位置調整手段26により、集光レンズ16の光軸と直交する方向に積載ステージ8を移動させ、蛍光の検出が行われていないマイクロアレイ1を集光レンズ16の光軸上に配置する。そして、上述した各工程により、このマイクロアレイ1の試料4から発せられる蛍光を検出する。このような積載ステージ8の移動とマイクロアレイの試料4から発せられる蛍光の検出とを、積載ステージ8に積載された全てのマイクロアレイ1について繰り返す。
以下、本発明の実施例である。
1.マイクロアレイの作製
まず、厚さ0.1mmの多孔板2枚を準備した。この多孔板の中央部には、直径0.32mmの貫通孔が、0.42mmの間隔を空けて、5行×5列の格子状に合計25個配列されている。これらの多孔板の全ての貫通孔に、カーボンブラックで着色したポリカーボネート製中空繊維(外径0.28mm、内径0.18mm、長さ500mm)を通過させた。この中空繊維を通過させた2枚の多孔板を互いから50mm離間させ、それらの離間した多孔板間に、カーボンブラックで着色したポリウレタン樹脂を充填することにより、両端に樹脂で固定化されない部分を有する、20mm角で長さ50mmの角柱状の中空繊維配列体を得た。
得られた中空繊維配列体中の各中空繊維内に、ジメチルアクリルアミド(3.8質量%)ゲル前駆体溶液と表1に示す濃度比率で希釈・調整したCy5蛍光物質とを混合した溶液を充填し、ゲル前駆体溶液とCy5蛍光物質とを重合させた。その後、ミクロトームにて、中空繊維の軸線方向と直交する方向に沿って、角柱状の中空繊維配列体から厚さ0.25mmの薄片を切り出すことにより、マイクロアレイ(キャピラリー・アレイ・シート)を得た。得られたマイクロアレイをスライドガラス上に置き、水に浸した状態でカバーガラスをかけて積載ステージ上にセットした。
Figure 2013137247
2.蛍光検出装置構成
図1に示したような蛍光検出装置を、表2に示す部品により構成した。
Figure 2013137247

<実施例1>
本実施例1で使用したマイクロアレイは、上述した通り、試料の厚さが0.25mm、試料の直径が0.18mmである。この場合、上述の式(1)によれば、照射角θは約20°と算出される。そこで、励起光照射手段を、励起光がマイクロアレイの試料の表面に対して20°の照射角で照射されるように配置した。4個の励起光照射手段を、集光レンズの光軸を中心とした円周上に、90°間隔で均等に配置した。集光レンズとマイクロアレイとの距離を21mmとした際に、集光レンズの撮像範囲内の光量分布が中央と周辺で約5%程度の光量差となるようにした。
まず、透過光照射手段によりマイクロアレイの試料に透過光のみを照射した状態で、積載ステージを、集光レンズの光軸に沿って前後1mmの間を0.05mmピッチで移動させながら、検出手段により、マイクロアレイの試料を透過した透過光による透過画像を撮像した。そして、最もコントラストが高い(コントラストが極大)透過画像が撮像されたときの積載ステージの位置をピント位置として決定した。また、このピント位置で撮像された透過画像を、所定の閾値に基づいて2値化し、各試料の重心座標を算出した。
図4は、マイクロアレイの試料に対する励起光の照射角を20°とした本発明の実施例1の蛍光検出装置による、マイクロアレイの試料の蛍光量の検出結果を示す線図である。この図4において、横軸はCy5蛍光物質の濃度比率を示し、縦軸は蛍光検出装置により検出された蛍光量を示す。本実施例1の蛍光検出装置によりマイクロアレイの試料による蛍光を検出した結果、図4に示すように、Cy5の濃度比率が0.00032から1までの範囲全体にわたって、Cy5の濃度比率と検出された蛍光量との間に高い直線性が得られた。すなわち、実施例1の蛍光検出装置により、試料からの蛍光が非常に正確に検出されたことが分かった。
<実施例2>
図5は、マイクロアレイの試料に対する励起光の照射角を55°とした本発明の実施例2の蛍光検出装置による、マイクロアレイの試料の蛍光量の検出結果を示す線図である。マイクロアレイの試料に対する励起光の照射角を55°とした以外は、実施例1と同様に実験を行った。この実施例2では、図5に示すように、Cy5濃度が0.00032から1までの範囲全体にわたって、Cy5の濃度比率と検出された蛍光量との間に高い直線性が得られた。すなわち、実施例2の蛍光検出装置により、試料からの蛍光が非常に正確に検出されたことが分かった。
<比較例1>
図6は、マイクロアレイの試料に対する励起光の照射角を70°とした比較例1の蛍光検出装置による、マイクロアレイの試料の蛍光量の検出結果を示す線図である。マイクロアレイの試料に対する励起光の照射角度を70°とした以外は、実施例1と同様に実験を行った。この比較例1では、図6に示すように、Cy5濃度が0.0016から1までの範囲においては、Cy5の濃度比率と検出された蛍光量との間に直線性が得られたものの、Cy5濃度が0.0016以下の範囲ではCy5の濃度比率と検出された蛍光量との間に直線性が得られなかった。すなわち、比較例1の蛍光検出装置では、試料からの蛍光が正確に検出されなかった。
<比較例2>
図7は、比較例2の、励起光源に高圧水銀ランプを使用した一般的な同軸落射方式の蛍光顕微鏡(ニコン製 ECLIPSE E600)による、マイクロアレイの試料の蛍光量の検出結果を示す線図である。この比較例2では、集光レンズ内の自家蛍光等により装置バックグラウンドが高いため、図7に示すように、Cy5濃度が0.0016から1までの範囲においては、Cy5の濃度比率と検出された蛍光量との間に直線性が得られたものの、Cy5濃度が0.0016以下の範囲ではCy5の濃度比率と検出された蛍光量との間に直線性が得られなかった。すなわち、比較例2の蛍光顕微鏡では、試料からの蛍光が正確に検出されなかった。
1 マイクロアレイ
2 光を透過しない部材
4 試料
6 蛍光検出装置
8 積載ステージ
10 透過光照射手段
12 励起光照射手段
14 照射角調整手段
16 集光レンズ
18 検出手段
20 蛍光用フィルター
22 拡散板
24 拡散板移動手段
26 検出位置調整手段
28 焦点調整手段
30 励起用フィルター

Claims (14)

  1. 蛍光物質を含む透光性の試料からの蛍光を検出する蛍光検出装置であって、
    前記試料に励起光を照射する励起光照射手段と、
    前記試料からの蛍光を検出する検出手段と、
    前記試料に対する励起光の照射角を試料の寸法に応じて調整する照射角調整手段と、
    を備えている、
    ことを特徴とする蛍光検出装置。
  2. 前記照射角調整手段は、前記試料に対する励起光の照射角θが以下の式を満たすように、前記励起光の照射角を調整する、
    請求項1に記載の蛍光検出装置。
    Figure 2013137247

    (ここで、tは前記試料の厚みであり、yは前記試料の幅である。)
  3. 前記照射角調整手段は、前記試料の厚みが0.1〜1mmである場合、前記試料に対する前記励起光の照射角θが15〜60°の範囲内となるように、前記励起光の照射角を調整する、
    請求項1に記載の蛍光検出装置。
  4. 前記試料から前記検出手段に向かう蛍光の光路上に配置され、前記蛍光を前記検出手段に合焦する集光レンズを備え、
    前記励起光照射手段は、前記集光レンズの光軸を中心とした円周上に均等な角度間隔にて配置された複数の励起光照射手段、又は、前記集光レンズの周囲に配置された円環型の励起光照射手段により構成される、請求項1〜3の何れか1項に記載の蛍光検出装置。
  5. 前記集光レンズ及び前記検出手段と、前記試料が配置されたマイクロアレイとの、前記集光レンズの光軸方向における距離を調整する、焦点調整手段を備えた、請求項4に記載の蛍光検出装置。
  6. 前記集光レンズ及び前記検出手段と、前記試料が配置されたマイクロアレイとを、前記集光レンズの光軸と直交する方向に相対的に移動させる、検出位置調整手段を備えた、請求項4又は5に記載の蛍光検出装置。
  7. 更に、前記試料を透過する透過光を前記試料に照射する透過光照射手段を備え、
    前記検出手段は、前記試料を透過した透過光の光路上に配置され、当該試料を透過した透過光を検出する、
    請求項1〜6の何れか1項に記載の蛍光検出装置。
  8. 更に、前記透過光照射手段から出射された透過光を拡散するための拡散板を備え、
    前記拡散板は、前記透過光照射手段から前記試料に向かう透過光の光路上に配置される、
    請求項7に記載の蛍光検出装置。
  9. 更に、前記透過光照射手段から前記試料に向かう透過光の光路上から前記拡散板を出し入れする拡散板移動手段を備えた、請求項8に記載の蛍光検出装置。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の蛍光検出装置を使用する蛍光検出方法であって、
    前記励起光照射手段により励起光を前記試料に照射し、当該試料に含まれる蛍光物質を励起する工程と、
    前記励起された蛍光物質から発せられた蛍光を前記検出手段により検出する工程と、を含む、
    蛍光検出方法。
  11. 前記蛍光検出装置は、前記試料から前記検出手段に向かう蛍光の光路上に配置され、前記蛍光を前記検出手段に合焦する集光レンズと、前記集光レンズ及び前記検出手段と、前記試料が配置されたマイクロアレイとの、前記集光レンズの光軸方向における距離を調整する、焦点調整手段と、を備え、
    前記焦点調整手段により、前記集光レンズ及び前記検出手段と、前記マイクロアレイとの、前記集光レンズの光軸方向における距離を調整して、前記集光レンズの焦点を前記試料に合わせる工程を含み、
    前記集光レンズの焦点を前記試料に合わせる工程の後、前記励起光を試料に照射する工程を実行する、請求項10に記載の蛍光検出方法。
  12. 前記蛍光検出装置は、前記試料を透過する透過光を前記試料に照射する透過光照射手段を備え、
    前記集光レンズの焦点を前記試料に合わせる工程は、
    前記透過光照射手段により、透過光を前記試料に照射する工程と、
    前記焦点調整手段により、前記集光レンズ及び前記検出手段と、前記マイクロアレイとの、前記集光レンズの光軸方向における距離を段階的に変化させながら、前記試料を透過した透過光を前記検出手段により検出する工程と、
    前記検出手段により検出された透過光の画像に基づき、前記集光レンズの焦点が前記試料に合う位置を判定する工程と、を含む、
    請求項11記載の蛍光検出方法。
  13. 前記蛍光検出装置は、前記集光レンズ及び前記検出手段と、前記マイクロアレイとを、前記集光レンズの光軸と直交する方向に相対的に移動させる、検出位置調整手段を備え、
    前記蛍光を検出する工程は、
    前記検出位置調整手段により、前記集光レンズ及び前記検出手段と、前記マイクロアレイとを、前記集光レンズの光軸と直交する方向に相対的に移動させる工程と、
    前記検出位置調整手段による前記移動の度に、前記励起された蛍光物質から発せられた蛍光を検出する工程と、を含む、
    請求項12記載の蛍光検出方法。
  14. 前記蛍光検出装置は、前記透過光照射手段から出射された透過光を拡散するための拡散板を備え、
    前記透過光を前記試料に照射する工程は、前記拡散板を、前記透過光照射手段から前記試料に向かう透過光の光路上に配置する工程を含み、
    前記励起光を照射する工程は、前記拡散板を、前記透過光照射手段から前記試料に向かう透過光の光路上から取り除く工程を含む、
    請求項12又は13に記載の蛍光検出方法。
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