WO1991011687A1 - Weight measuring apparatus - Google Patents

Description

明 細 書

重量測定装置

技術分野

この発明は、 複数のチャ ンネルを通して、 異なるライ ンからのァ ナログ信号を入力するようにした重量測定装置に関し、 特に、 各ラ イ ンのアナログ信号に含まれる各種の測定誤差要因、 例えば、 アナ 口グ信号処理回路の ドリ フ トゃ口一 ドセル出力の零点変化等を、 リ アルタイムにフィルタ リ ング処理を実行するデジタル信号処理手段 で除去するようにした重量測定装置に関する。 背景技術

周知のように、 最近の著しい測定精度の向上に伴い、 フィ ルタで は除去できない各種の誤差要因が問題となっている。 例えば、 アナ 口グ信号処理系に生ずる ドリ フ トとか、 温度による口一 ドセル出力 の零点変化等がそれである。 そのため

(1) ドリ フ トの問題に対しては、 本出願人が開示した特開昭 62 - 118219 号 （U. S. Pa t . No. 4, 705, 126 EP-B 1 - 026638 ) で解 決を図っており、

(2) ロー ドセル出力の零点変化の問題に対しては、 本出願人が 開示した特開昭 63 - 204103 号で解決を図っている。

ところが、 前記 (1)の発明では、 後段のデジタル信号処理系は、 1 ライ ンであるのに対し、 その前段のアナログ信号処理系は、 複数ラ イ ンあり、 しかも、 各ライ ンには、 アナログフィ ルタが使用されて いるので、 回路が複雑になるばかりでなく部品点数も増え、 回路素 子の実装も煩雑になるという問題がある。 またアナログフィ ルタを 使用しているため、 ドリ フ ト捕正モー ドでは、 該フィ ルタをノくッ フ ァに切り換えねばならず、 その分さ らに回路が複雑になるという問 題もある。 さ らには設置環境に応じてフィ ルタ定数を変えなければ ならない場合には、 フィ ル夕定数を規定する回路素子の付け替えが 煩わしくなるという問題もある。

こう した問題を回避するには、 マルチプレクサとアナログ · デジ タル変換手段との間にアナログフィルタを挿入して、 フィルタ回路 の数を減らせばよい。 しかし、 それでは、 入力信号を切り換えた際 にアナログフィ ルタで応答遅れが生じ、 その結果、 複数ラインのァ ナ口グ信号を順次に処理しなければならない計量装置には適用でき ないという問題が生じる。

また、 前記 (2)の発明では、 温度検出モー ドにおいて、 温度センサ からの信号をそれとは周波数特性の異なる重量信号用のフィ ルタに 通さなければならないので、 その信号処理に若干の遅れが生じる。 この遅れは、 信号処理系が 1 ラインである場合にはある程度無視で きるが、 複数ライ ンある場合には無視できない遅れとなる。 そのた め複数ラインのアナ口グ信号を順次に処理しなければならない計量 装置においては、 前記 (2)の発明を適用できないという問題がある。

本発明は、 このような問題を解決せんとするもので、 アナログ信 号処理系が複数ライ ンあっても、 単一ライ ンの如く、 高速に信号処 理することができ、 また、 各々のアナ口グ信号処理系に生ずる ドリ フ トとか、 温度による口一 ドセル出力の零点変化等も併せて捕正す ることができる重量測定装置を提供することを目的とする。 発明の開示

本発明の重量測定装置は、 複数のチャ ンネルに入力されるアナ口 グ信号を選択的に出力させる入力信号切換手段と、 前記入力信号切 換手段から出力されるアナ口グ信号をデジタル信号に変換するアナ ログ · デジタル変換手段 （以下 A Z D変換手段と称する） と、 前記 A Z D変換手段から出力されるデジタル量をチヤ ンネル別にフィ ル 夕 リ ングし、 或いは複数チヤ ンネルのデジ夕ル量を合成してからフ ィ ルタ リングするデジタル信号処理手段 （以下 D S Pと称する） と を備んる。

ここで、 前記重量測定装置が、 計量コンベアを複数のロ ー ドセル で支持してなる重量チェ ッカーである場合には、 前記入力信号切換 手段に入力する各チャ ンネルのアナログ信号を、 各ロー ドセルから の出力信号と し、 これにより、 各ロー ドセル出力をチャ ンネル切り 換えによって、 順次 A Z D変換手段に入力する。 そして、 前記 D S Pは、 A Z D変換手段から出力される各チヤ ンネルのデジタル量を チヤ ンネル毎にフィ ルタ リ ングしてからマイ ク ロコ ンピュータに出 力し、 マイクロコンピュータでは、 各チャ ンネルのデジタル量を加 算して重量値とする。 或いは、 マイク ロコンピュータを介さずに直 接 D S Pで加算して重量値とする。 或いは、 フィ ルタ リ ングする前 に各チヤ ンネルのデジタル量を D S Pで加算し、 その加算値をフィ ルタ リ ングして重量値とする。 これにより、 各ロー ドセル出力は、 A Z D変換手段で規定されるサンプリ ング周期で順次に D S Pに入 力され、 しかも、 各チャ ンネルに対するフィ ルタ リ ングは、 デジタ ル変換の時間遅れで順次に処理されるこ ととなる。 したがって、 計 量に要する時間サイクルから見れば、 各チャ ンネルのフィ ルタ リ ン グは、 並列的にほぼ同時に進行すると見なすことができる。 その結 果、 複数のチャ ンネルから異なるライ ンのアナログ信号を順次に入 力しなければならない計量装置においても、 単一ライ ンの計量装置 の如く、 高速に信号処理することができる。

また、 アナログ信号処理系に生じる ドリ フ トを補正する場合は、 一つのチヤ ンネルに入力されるアナログ信号を基準電圧信号と し、 前記 D S Pは、 この基準電圧信号の時間的な変移量から ドリ フ ト量 を求める。 そして、 この ドリ フ ト量を、 同一のアナ口グ信号処理系 より入力した重量信号のデジタル量から減算する。 即ち、 アナログ 信号処理系が複数チャ ンネルある場合には、 各チャ ンネル毎に ドリ フ ト量を求め、 これを対応するチヤンネルのデジタル量から減算す る。 その場合、 基準電圧信号のデジタル量をそのまま、 もしく はフ ィ ルタ リ ングしてから ドリ フ ト量を求め、 これをフィ ルタ リ ングさ れた重量信号のデジタル量から減算する。 或いはフィルタ リ ングす る前の重量信号のデジタル量から ドリ フ ト量を減算し、 その結果を フィ ルタ リ ングして重量値とする。 また、 複数チャ ンネルのデジ夕 ル量を加算して重量値とする場合には、 フィ ルタ リ ング前の加算値 から、 各チャンネルの ドリ フ ト量を減算してフィルタ リ ングする。 或いは、 フィ ルタ リ ングした加算値から各チヤ ンネルの ドリ フ ト量 を減算する。 これにより、 複数チャ ンネルの重量信号を加算して重 量値とする場合でも、 チヤ ンネル毎の ドリ フ ト分の累積から来る計 量誤差の拡大を防止できる。

また、 口一 ドセル出力の温度による零点.変化を補正する場合は、 多く とも半数のチャ ンネルに入力されるアナログ信号を、 口一 ドセ ル温度を検出する温度センサからの出力信号とし、 前記 D S Pは、 この温度センサの出力信号をそのまま、 もしく はフィ ルタ リ ングし てマイクロコンピュータに出力する。 マイクロコンピュータでは、 この温度検出信号に基づいて、 既に記憶している温度センサの出力 温度特性からその時の口一ドセル温度を割り出し、 さらにその割り 出した温度とロー ドセル出力の出力温度特性とから、 当該温度にお けるロー ドセル出力の零点変化量を算出する。 そして、 この変化量 を前記 D S Pに転送して記憶する。 勿論、 D S Pでもかかる処理を 行わせることはできる。 しかして、 マイクロコンピュータもしく は D S Pでは、 記憶した零点変化量をロー ドセルの出力信号に対応す るデジタル量から減算する。 その際、 フィ ル夕 リ ングしたデジタル 量から減算してもよいし、 或いは先に減算してからフィ ルタ リ ング してもよい。 また、 かかる温度補償は、 ロー ドセル毎に行う必要が あるので、 適宜なタイ ミ ングでそれぞれの口一ドセルを指定して零 点変化量を求めておく。 そして、 複数チャ ンネルのデジタル量を加 算して重量値とする場合には、 フィ ルタ リ ングする前の加算値から 、 各チヤ ンネルの零点変化量を引いてフィ ルタ リ ングする。 或いは 先に加算値をフィ ルタ リ ングしてから各チヤンネルの零点変化量を 引く。 これにより、 ロー ドセルが複数あっても、 温度に影響されな い正確な計量が可能となる。

また、 ロー ドセルが単一の場合でも複数の場合でも、 同様なチヤ ンネル切り換えにより、 前述の温度補償と、 ドリ フ ト補正とを併せ て行う ことができる。 例えば、 ロー ドセルが単一の場合は、 3チヤ ンネルの入力信号切換手段を使用し、 その内の 1 チャ ンネルには、 ロー ドセルの重量信号を入力し、 他の 1 チャ ンネルには、 基準電圧 信号を入力し、 さらに他の 1 チャ ンネルには、 温度センサの検出信 号を入力するように構成すればよい。

図面の簡単な説明

第 1 図は、 複数の口一 ドセルを使用してなる重量チヱ ッ力一の計 量部の側面図を示し、 第 2図は、 その正面図を示す。 第 3図と第 4 図は、 それぞれ上記重量チ ッカ—の信号処理回路のプロ ック図の 一例を示す。 第 5図と第 6図は、 第 3図に適用される前段回路図を 示し、 第 7図と第 8図は、 第 4図に適用される前段回路図を示す。 発明を実施するための最良の形態

本発明をより詳細に説明するために、 本発明の実施例を添付の図 面に従って説明する。

第 1図は、 重量チェ ッカ一の計量部の側面図を示し、 第 2図は、 その正面図を示す。

これらの図において、 計量コンベア Aは、 その搬送方向と直行す る方向に S2置した前後のロー ドセル L， Lで支持されており、 その 連結部には、 防振ゴム Dが介在されて、 計量コンベア Aの撓みによ つて生ずる口一ドセル L Lの水平方向のス トレスが、 これで吸収 されるようになつている。

上記計量コンベア Aは、 フ レーム Fに取り付けられた前後の口一 ラ 1 , 2と、 そのローラ 1 , 2間に掛け渡された平ベルト 3 と、 そ の平ベル卜 3の上側走行面の下部に配置された天板 4 と、 その天板 下部のフレーム Fに取り付けられたモー夕 5と、 そのモータ 5の駆 動軸に固定されたプーリ 6 と、 一方のローラ 1の回転軸に固定され たプーリ 7 と、 その両プーリ 6 , 7間に掛け渡された歯付ベル卜 8 とから構成されている。 またロー ドセル L , Lは、 平行ビーム形の もので、 一方の固定端は、 ベース Bに取り付けられ、 他方の可動端 には、 ブラケッ ト Eが取り付けられて、 計量コンベア Aを支持する ようになつている。 また、 ここで使用しているロー ドセル台数は、 2台であるが、 これは必要に応じて増減することができる。

第 3図と第 4図は、 複数の口— ドセル L · · Lで計量コンベア A を支持するようにした重量チェッカーの信号処理回路のプロック図 であり、 その内、 第 3図のものは、 入力信号切換手段と してのマル チプレクサ 1 0に各ロー ドセル L * ' Lからの出力信号 SI 〜Sn を直接入力するようにしたものであり、 また第 4図のものは、 各口 一ドセル L · · Lからの出力信号 SI 〜Sn を、 それぞれの演算増 幅器 1 1 · · 1 1を介してマルチプレクサ 1 0に入力するようにし たものである。

しかして、 第 3図では、 マルチプレクサ 1 0に入力されたアナ口 グ信号 SI 〜Sn は、 マイクロコンピュータ 1 7からのチャ ンネル 切換信号 Sc によって選択され、 演算増幅器 1 1に出力される。 演 算増幅器 1 1では、 入力したアナログ信号を所定倍率に増幅して、 レベルシフ ト回路 1 2を介してアンチエイ リアスフィ ルタ （Anti- alias filter) 1 3に出力する。

第 4図では、 各ロー ドセルからの出力信号 SI 〜Sn は、 それぞ れの演算増幅回路 1 〗 · · 1 1で増幅された後、 各々のレベルシフ ト回路 1 2 · · 1 2を介してマルチプレクサ 1 0に入力され、 そこ でマイクロコンピュータ 1 7からのチャ ンネル切換信号 S c によつ て選択的されてアンチエイ リアスフィ ルタ 1 3に入力される。

前記レベルシフ ト回路 1 2は、 アナ口グ信号 S 1 ~ Sn のダイナ ミ ック レンジを AZD変換手段 1 4の入力レンジに整合させるもの で、 第 3図のものは、 デジタル ' アナログ変換器 1 5の出力電圧と 演算増幅器 1 1の出力電圧とを加算する加算器から構成され、 第 4 図のものは、 バイアス回路で構成される。

前記ァンチエイ リアスフ ィ ルタ 1 3は、 サンプリ ング定理を満足 する周波数帶域の信号のみを通過させるァナログフィ ルタで構成さ れており、 これで AZD変換手段 1 4によって規定されるサンプリ ング周波数の 1ノ 2以上の周波数帶域の信号による折り返し現象を 防止する。

AZD変換手段 1 4は、 逐次比較型の AZD変換器で構成され、 D S P (Digital Signal Processor) 1 6から出力される連動信号 Ss によって、 A/D変換動作と D S P 1 6によるフィ ルタ リ ング 動作とが連動するように構成されている。

またデジタル · アナログ変換器 1 5は、 初期値にバラツキのある アナログ信号レベルをほぼ同一レベルに調整するためのもので、 指 定されたチヤ ンネルの信号レベルを、 所定レベルにシフ 卜させるた めの電圧をマイクロコンピュータ 1 2の指示により出力する。 した がって、 アナログ信号 SI 〜Sn の出力レベルがほぼ同一である時 は、 このデジタル · アナ口グ変換器 1 5は、 省略される。 その場合 には、 レベルシフ ト回路は、 単なるバイアス回路で構成される。

D S P 1 6は、 周知のように数値演算によってフィ ノレタ リ ングす るもので、 ここでは F I R (Finite Inpulse Response)型の口一ノ、。 スフィ ル夕がプログラムされている。 そして、 マイクロコンピュー 夕 1 2からのチャ ンネル切換信号 S c によって、 そのチャ ンネルに 関するフィ ルタ リ ングを実行するとともに、 プログラムされた所定 の処理を実行して重量値を算出する。 しかして、 その処理について は、 後述する。

尚、 符号 1 8 は、 各種のデータを入力する入力手段であり、 1 9 は、 表示手段である。

第 5 , 6図は、 第 3図のマルチプレクサ 1 0の前段に位置する回 路の一例を示したもので、 ドリ フ ト補正を行う時は、 第 5図のよう な回路構成となり、 ロー ドセルの温度補償を行う時は、 第 6図のよ うな回路構成となる。 また、 ドリ フ ト捕正とロー ドセルの温度捕償 とを併せて行う時は、 これらを組み合わせた構成となる。

これらの図において、 ブリ ッ ジ回路 2 0 · · 2 0 は、 それぞれの ロー ドセル L · · Lに設けられた 4個の歪ゲージ 2 1 · · 2 1から 構成され、 またそれぞれの出力端子は、 マルチプレクサ 1 0の各入 力チャンネル C 1 - · C n- 1 に接続されている。 そして、 第 3図で は、 ドリ フ トが生ずるァナ口グ信号処理回路は、 共通なので、 第 5 図に示すように、 一つのブリ ッ ジ回路 2 0の一方の出力端子をさ ら に分岐させて、 これを基準電圧信号端子と してマルチプレクサ 1 0 の一つの入力チャ ンネル C n に接続している。

—方、 ロー ドセルの温度捕償については、 それぞれのロー ドセル に対して行う必要があるので、 第 6図に示すように、 それぞれのブ リ ッジ回路 2 0 · · 2 0 に温度検出回路 2 2 · · 2 2を併設して、 それらの検出回路 2 2 · · 2 2の出力端子をマルチプレクサ 1 0の 入力チヤンネルに接続している。

第 7 , 8図は、 第 4図のマルチプレクサ 1 0の前段に位置する回 路の一例を示したもので、 ドリ フ ト補正を行う時は、 第 7図のよう な回路構成となり、 ロー ドセルの温度補償を行う時は、 第 8図のよ うな回路構成となる。 また、 ドリ フ ト補正とロ ー ドセルの温度補償 とを併せて行う時は、 これらを組み合わせた構成となる。

しかして、 この例では、 各ロー ドセルのアナログ信号処理ライ ン で ドリ フ 卜が発生するので、 各演算増幅器 1 1 · · 1 1 の前段に信 号切換回路 2 3 · · 2 3を設けて、 その信号切り換えで重量信号と 基準電圧信号とを選択的に出力するようにしている。 即ち、 信号切 換回路 2 3 · · 2 3 は、 通常は a接点側に接続されており、 ドリ フ ト補正モ一 ドになると、 切換信号 S c'が入力されて b接点側に切り 換わるようになつている。

また、 ロー ドセルの温度捕償についても、 それぞれのロー ドセル について行う必要があるので、 第 8図に示すように、 それぞれのブ リ ッ ジ回路 2 0 · · 2 0 に温度検出回路 2 2 · · 2 2を併設すると ともに、 その出力端子を信号切換回路 2 4 · · 2 4に接続して、 そ の信号切り換えで重量信号と温度検出信号とを選択的に出力するよ うにしている。 即ち、 この信号切換回路 2 4 · · 2 4 は、 2 チャ ン ネルの入力端子と 1 チャ ンネルの出力端子とを備えており、 一方の 入力端子は、 ブリ ッジ回路 2 0 · · 2 0の出力端子に接続され、 他 方の入力端子は、 温度検出回路 2 2 · · 2 2の出力端子に接続され、 さらにその出力端子は、 演算増幅器 1 1 · · 1 1 の入力端子に接続 されている。

温度検出回路 2 2 · · 2 2 は、 感温抵抗 R m と精密抵挂 R， と の直列回路で構成されており、 特に感温抵抗 R m は、 温度センサと なるため、 口一 ドセル Lに密着させて設けられている。

次に、 これらの作用を D S Pを中心にして説明する。 〔複数のロ ー ドセル出力を加算して重量値とする場合〕

まず、 マイクロコンピュータ 1 7 は、 チャ ンネル切換信号 S c を マルチプレクサ 1 0 と D S P 1 6 に出力して、 1 チャ ンネル目を指 定する。 するとアナログ信号 S 1 は、 マルチプレクサ 1 0、 演算増 幅器 1 1、 レベルシフ ト回路 1 2、 アンチエイ リアスフィ ルタ 1 3 を介して AZD変換手段 1 4に入力される。 AZD変換手段 1 4で は、 これをデジ夕ル量に変換して D S P 1 6に出力し、 D S P 1 6 では、 その数値データと、 過去のそのチャ ンネルにおける数値デー タ列とから所定の演算式でフィルタ リ ングを行って、 その時点のデ ジタル量を求め、 これをマイクロコンピュータ 1 7 に転送する。 マ イク口コンピュータ 1 7では、 これを記憶し、 続いて次のチャ ンネ ル切換信号 Sc で 2チャンネル目を指定して、 同様な処理の後に、 次のチャ ンネルのデジタル量を受け取る。 こう した処理を各チヤ ン ネルについて行い、 受け取った各チャ ンネルのデジタル量は、 口一 ドセル出力の出力感度を一致させるための係数を掛けて加算し、 さ らにその加算値にスパン係数を掛けて重量値として表示手段 1 9 に 出力する。

或いは、 次のような処理をとることもできる。 即ち、 D S P 1 6 でフィ ルタ リ ングを行って、 その時点のフィ ル夕 リ ングされたデジ タル量を求め、 さらにそのデジ夕ル量に前述の出力感度を一致させ るための係数を掛けて D S P 1 6で記憶する。 そして、 係数を掛け た各チャ ンネルのデジタル量が出揃う と、 D S P 1 6でそれらを加 算してマイクロコンピュータ 1 7に出力する。 マイクロコンピュー 夕 1 7では、 受け取った加算値にスパン係数を掛けて重量値と して 表示手段 1 9に出力する。

或いは、 次のような処理をとることもできる。 即ち、 D S P 1 6 において、 入力された各チャ ンネルのデジタル量に、 前述の出力感 度を一致させるための係数を掛けて順次記憶する。 そして、 係数を 掛けた各チャ ンネルのデジタル量が出揃う と、 それらを加算して、 その加算データと、 過去の加算データ列とから所定の演算式でフィ ルタ リ ングを行って、 マイクロコンピュータ 1 7に出力する。 マイ クロコンピュー夕 1 7では、 その加算値にスパン係数を掛けて重量 値と して表示手段 1 9に出力する。

〔 ドリ フ ト補正を行う場合〕

マイ クロコ ンピュータ 1 7のチヤ ンネル切換信号 Sc で、 D S P 1 6には、 各チャ ンネルのデジタル量が順次入力される。 そして、 チャ ンネル切り換えによって、 基準電圧信号のデジタル量が D S P 1 6に入力されると、 D S P 1 6は、 その数値データと、 過去の基 準電圧信号の数値データ列とから所定の演算式で計算を行い、 その 時点の基準値を求める。 そして、 その基準値から前回求めた基準値 を引いて、 基準電圧の変化量 ADi を算出し、 この変化量 ADi を 電源の投入時点から前回までの ドリ フ ト量 I Di- 1 に加算して新た な ドリ フ ト量 I D i を求める。 即ち、 この ドリ フ ト量 I D i は、 上 記変化量 A Di の累積値と して、

I D i =∑ 厶 D j

j=0

で与えられる。

こう してドリ フ 卜量が求まると、 D S P 1 6は、 他のチャ ンネル のフィ ルタ リ ングにおいて、 これを重量信号のデジ夕ル量から前述 の係数を掛けた後、 減算する。 即ち、 フィ ルタ リ ングされた重量信 号のデジタル量から ドリ フ ト量に係数を掛けた値を減算するか、 或 いは、 フィ ルタ リ ング前の重量信号のデジタル量から ドリ フ ト量に 係数を掛けた値を減算してフィ ルタ リ ングする。 これにより、 各チ ャ ンネルの重量信号に含まれる ドリ フ ト分は、 各チヤ ンネルの一巡 で相殺される。

また、 複数チヤ ンネルの重量信号を加算して重量値とする場合に は、 フィ ルタ リ ング前の各重量信号のデジタル量から各チャ ンネル の ドリ フ ト量をそれぞれ減算し、 さ らにそれらの減算結果に係数を 掛けた後に加.算して.、 .その加算値をフィル夕 リ ン-グする。 第 5図に おいては、 各重量信号に対応するデジタル量の加算値をフィ ルタ リ ングし、 その結果から係数で補正した所定倍の ドリ フ ト量を減算す る。 これにより、 複数チャ ンネルの重量信号を加算する場合でも、 各重量信号に含まれる ドリ フ ト分は、 相殺される。

〔ロー ドセルの温度補償を行う場合〕

ロー ドセル出力の温度による零点変化は、 計量処理時間から見れ ば、 極めて緩慢であるので、 この場合のロー ドセル温度の検出は、 ドリ フ ト補正の時ほど頻繁に行う必要はない。 したがって、 被計量 物の載荷、 無載荷に係わらず、 一定の周期で検出する。

しかして、 ロー ドセル温度を検出する時は、 マイクロコンピュー 夕 1 7は、 第 6図では、 チヤンネル切換信号 S c によって、 目標と する温度検出回路 2 2のチャ ンネルを指定して、 温度検出信号を入 力する。 また、 第 8図においては、 チャ ンネル切換信号 S c によつ て、 目標とするロー ドセルの入力チャ ンネルを指定し、 さらに切換 信号 S c'を信号切換回路 2 4に出力して、 温度検出回路 2 4から検 出信号を入力する。 そして、 D S P 1 6が、 かかる検出温度のデジ タル量を入力すると、 これを演算してマイクロコンピュータ 1 7 に 出力する。 マイクロコンピュータ 1 7では、 この検出温度に基づい て、 既に記憶している温度センサの出力温度特性からその時のロ ー ドセル温度を割り出し、 さらにその割り出した温度とロー ドセル出 力の出力温度特性とから、 当該温度におけるロ ー ドセル出力の零点 変化量を算出する。 かかる処理は、 特開昭 63- 204103 号に開示され ているので参照されたい。

こう して零点変化量が求まると、 マイクロコンピュータ 1 7 は、 これを D S P 1 6に転送する。 D S P 1 6では、 転送された零点変 化量をロー ドセル別に記憶し、 これを対応する口一 ドセルの重量値 を算出する時に使用する。 即ち、 D S P 1. 6は、 入力したデジタル 量 （重量信号） をフィ ルタ リ ングした後に、 それから零点変化量を 減算して、 その時の重量値を求める。 或いは、 フィ ルタ リ ング前の デジタル量 （重量信号） から零点変化量を減算し、 その結果をフィ ルタ リ ングして、 その時の重量値を求める。 これにより、 重量信号 に含まれる口一 ドセルの零点変化分は相殺される。

ま一た、 複数チヤンネルのデジタル量を加算して重量値とする場合 には、 フィ ルタ リ ングする前の値から、 各チャ ンネルの零点変化量 を引き、 さ らに係数を掛けてフィ ルタ リ ングする。 或いは先にフィ ルタ リ ングしてから各チヤ ンネルの零点変化量を引き、 その結果に 係数を掛けて加算する。

しかして、 前述の ドリ フ ト補正処理とロー ドセルの温度補償処理 とを併用することによって、 ドリ フ ト成分もなく、 零点変化分もな い正確な重量値を算出することができる。

以上、 複数の口一 ドセル出力を加算して重量値とする場合を例に とって説明して来たが、 この発明は、 これに限定されるものではな く、 種々の態様も採用可能である。 例えば、 複数のチャ ンネルから 異なるライ ンのアナログ信号を入力するような装置、 例えば、 組合 せ計量装置等に対しても適用できることは明らかである。 産業上の利用可能性

以上のように、 本発明にかかる重量測定装置は、 複数の口一 ドセ ル出力を加算して重量値とする重量チヱ ッカーと して、 また、 複数 の重量値を組み合わせて一定重量の計量機の組合せを作る組合せ計 量装置と して有用である。

Claims

請 求 の 範 囲 . 複数のチヤ ンネルに入力されるアナログ信号を選択的に出力さ せる入力信号切換手段と、 前記入力信号切換手段から出力される アナ口グ信号をデジ夕ル信号に変換するアナ口グ · デジタル変換 手段と、 前記アナ口グ · デジタル変換手段から出力されるデジ夕 ル量をチャ ンネル別にフィ ルタ リ ングし、 或いは複数チャ ンネル のデジタル量を合成してからフィ ルタ リ ングするデジタル信号処 理手段とを備えたことを特徵とする重量測定装置。

. 複数のチャ ンネルに入力されるアナログ信号は、 荷重を複数の 口一ドセルで支持してなる各口一 ドセルからの出力信号であり、 複数チヤンネルのデジタル量の合成は、 各ロー ドセル出力に対応 するデジタル量を加算することである請求の範囲第 1項記載の重 量測定装置。

. —つのチャ ンネルに入力されるアナログ信号は、 基準電圧信号 であり、 前記デジタル信号処理手段は、 この基準電圧信号の変化 量からアナログ信号処理系の ドリ フ ト量を算出し、 複数チヤ ンネ ルのデジ夕ル量の合成に際しては、 この ドリ フ ト量を他のチャン ネルのデジタル量から減算することを特徴とする請求の範囲第 1 項又は第 2項記載の重量測定装置。

. 多く とも半数のチャ ンネルに入力されるアナログ信号は、 口一 ドセルの温度を検出する温度センサからの出力信号であり、 前記 デジ夕ル信号処理手段は、 この温度センサの出力信号に基づいて 算出された口一 ドセル出力の零点変化量を、 前記ロー ドセル出力 に対応するデジタル量から減算することを特徵とする請求の範囲 第 1項又は第 2項又は第 3項記載の重量測定装置。