明細書 ルイス型糖鎖誘導体 技術分野
本発明は、 次の一般式 〔I〕 で表される新規なシァリルルイス X (以 下 「SL ex 」 と略す) 型及びシァリルルイス A (以下 「SL e* J と 略す) 型ガングリオンド糖鎖誘導体に関する。 このものは医薬の分野、 たとえば、 炎症や炎症にともなう血栓形成、 喘息、 リウマチ、 免疫疾患 及びがんの治療及び予防の分野に有用である。
式中、 R1 は水素、 低級アル 低級アルケニル又は低級アルキニ ルを表し、 R2 及び R3 はそれ /ラクトシル、 シァリルガラクトシ ル又はフコシルを表し、 R4 は水酸基又はァセタミ ドを表す。
背景技術
最近の研究によれ ;脂質 糖タ パク の糖縝が ホルモン、 細菌 毒素、 ウィルス、 その他の受容体機能をもち、 また、 細胞の認識、 分化 増殖、 接着、 がん化、 免疫、 老化などの基本的でかつ動的な生命現象に も深く関与していることが明らかにされつつある。
細胞表面糖鎖は ABO (Η抗原) 式、 ルイス (Le抗原) 式、 I i式
などの血液型物質と深く関係し、 がん関連糖鎖抗原としても検出される。
そのため、 この系列の糖鎖を特異的に認識するモノクローナル抗体をが
んの診断や治療に応用する研究が行われてきた。
シァリル L e型糖鎖抗原は、 基本的にはな (2 · 3 ) シァリル、 α ( f 1—3及び 1→4 ) フコシル化ラクトサミン構造からなる四糖性の糖鎖 ^ 抗原であり、 ガングリオシドのみならず、 シァロ糖タンパク質糖鎖中に
も見出され肺腺がんや消化器系がんの糖鏆抗原として、 がんの血清診断
に用いられてきた。 また、 ごく最近シァリル L e x糖鎖は、 炎症時の血
管内皮細胞上に発現される白血球接着因子の糖鎖リガンドとして機能す
ることが報告されている (Lowe, J. B., etc; Cell, 63, 475-484(1990)) 。
しかし、 これらの糖鎮は細胞表層に存在しており、 微量成分であるが
ゆえにこの化合物を生体から純粋な単一化合物として得ることは極めて
難しい。
そこで誘導体を含めた種々の合成化合物の研究がなされてきているが、
本発明に係る化合物のように糖鎖の構成成分としてモラノリン (1ーデ
ォキシノジリマイシン) を有するものは全く知られていない。
本発明の目的は、 医薬として有用であり、 かつ新規な構造を有する糖
鎮誘導体を提洪せんとするものである。
発明の開示
本発明者らは鋭意研究を行った結果、 一般式 〔I〕 で表される① S L
e x型糖鎖誘導体、 ② L e ' 型糖鎖誘導体、 ③これらと異性体の関係に
あり、 きわめて類似した三次元構造を有している S L e * 型糖鏆誘導体
及び④ L e · 型糖鎖誘導体、 の①〜④の上記物質が目的に適合しうるこ , とを見出し、 本発明を完成した。
本発明の要旨は、 一般式 〔I〕 で表される化合物の構造そのものにあ
る。 本発明に係る化合物は、 文献未記載の新規化合物であるとともに、 後述するような優れた薬理作用を示す。
一般式 〔I〕 において R1 で示される低級アルキルとして、 直鎖また は分枝状の炭素数 1〜7のものが好ましく、 例えば、 メチル、 ェチル、 n—ブ πピル、 イソプロピル、 n—プチル、 イソプチル、 t一プチル、 n—ペンチル、 イソペンチル、 n—へキシル、 イソへキシル、 n—ヘプ チル、 イソへプチル等を挙げることができる。
低級アルケニルとして、 直鎖または分技状の炭素数 1〜7のものが好 ましく例えば、 ビニル、 プロぺニル、 ブテニル、 ペンテニル、 へキセニ ル、 ヘプテニル等をあげることができる。
低級アルキニルとしては、 直鎖または分枝状の炭素数 1〜 7のものが 好ましく例えば、 ェチニル、 プロピニル、 プチニル、 ペンチニル、 へキ シニル、 へプチ二ル等をあげることができる。
本発明に係る化合物として、 後記する製法に係る実施例に記述する化 合物に加えて、 以下の化合物を挙げることができるが, これらは本発明 化合物の一部を例示するものであつて、 本発明化合物はこれらに限定さ れるものではない。
0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセロー α— D —ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3) -0- (S-D- ガラクトビラノシル) 一 (1→4) -0- 〔 (α— L-フコピラノシル) 一 (1→3) 〕 -Ν—メチル— 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシトール
0— (5—ァセタミ ドー 3, 5 -ジデォキシ -D—グリセローな一 D 一ガラクトー 2-ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3) — 0— (yS-D- ガラクトビラノシル) 一 (1→4) -0- 〔 ( 一 L—フコピラノシル)
一 (1→3) 〕 一 N—プロピル一 1, 5—ジデォキシー 1, 5—ィミノ 一 D—グルシトール
0- (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシ— D—グリセローな一 D 一ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3) — 0— ( S-D- ガラクトビラノシル) 一 (1→4) 一 0— 〔 (a— L—フコピラノシル) — ( 1~ 3) 〕 — Ν—ペンチル一 1, 5—ジデォキシー 1, 5—ィミノ 一 D—グルシトール
0- (5—ァセタミ ド— 3, 5—ジデォキシ -D-グリセ口 -な一 D —ガラクト一 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3) — 0— ίβ-Ό- ガラクトビラノシル) 一 (1→4) -0- C (な一 Lーフコビラノシル) 一 (1→3) 〕 一 Ν—ビニルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシトール
0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセ口— cr— D ーガラクト一 2 -ノヌ口ビラノシル酸) 一 (2→3) -0- (^一 D— ガラクトビラノシル) 一 (1→4) 一 0— 〔 (a— L—フコピラノシル) — ( 1→3) 〕 — Ν—ァリルー 1, 5—ジデォキシ— 1, 5—イミノー D—グルシトール
0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセローな一 D —ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3) — 0— (β-Ό- ガラクトビラノシル) 一 (1→4) 一 0— 〔 ( 一 Lーフコピラノシル) 一 (1→3) 〕 — 2—ァセタミ ド— 1, 2, 5—トリデォキシー Ν—プ 口ピル一 1, 5—イミノー D—グルシトール
0— (5—ァセタミ ド— 3, 5—ジデォキシー D-グリセローな一 D ーガラクト一 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2— 3) — 0— ( S-D- ガラクトビラノシル) 一 (1→4) 一 0— 〔 ( 一 L—フコピラノシル)
— ( 1→3) 〕 - 2—ァセタミ ドー 1, 2, 5— トリデォキシ -N—ぺ ンチルー 1, 5—イミノー D—グルシトール
0— (5 -ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセローな一 D 一ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) - (2→3) —0— (/S-D- ガラクトビラノシル) 一 ( 1→4) 一 0— 〔 (な一 L—フコビラノシル) 一 (1→3) 〕 一 2—ァセタミ ド— 1, 2, 5 -トリデォキシー N—へ プチルー 1, 5—イミノー D—グルシトール
0- (5—ァセタミ ド— 3, 5—ジデォキシー D—グリセ α— α— D —ガラクト一 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2— 3) — 0— ( S-D- ガラクトビラノシル) 一 ( 1→3) — 0— 〔 (a— L—フコビラノシル) 一 ( 1→4) 〕 —メチルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5 -イミノー D—グルシトール
0— (5—ァセタミ ド— 3, 5—ジデォキシ— D—グリセ π—な一 D —ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3) -0- ( S-D- ガラクトピラノシル) 一 ( 1→3) -0- 〔 (な一 L—フコピラノシル) — ( 1— 4) 〕 一 Ν—プロピル一 1, 5 -ジデォキシ— 1, 5—ィミノ 一 D—グルシトール
0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセローな一 D ーガラクト一 2 -ノヌ πピラノシル酸) 一 (2→3) — 0— -D- ガラクトビラノシル) 一 ( 1→3) — 0— 〔 (な一 Lーフコビラノシル) 一 (1→4) 〕 一 Ν—ペンチル— 1, 5—ジデォキシー 1, 5—ィミノ 一 D—グルシトール
0- (5—ァセタミ ド— 3, 5—ジデォキシ -D—グリセロー α— D -ガラクトー 2 -ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3) — 0— (β-Ό- ガラクトビラノシル) 一 ( 1→3) — 0— 〔 (α— L—フコピラノシル)
一 (1→4) 〕 — N—ビニルー 1, 5—ジデォキシ— 1, 5—イミノー D—グルシトール
0- (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセローな一 D —ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸). 一 (2→3) 一 0— (iS— D— ガラクトビラノシル) 一 (1— 3) — 0— 〔 (α— Lーフコピラノシル) 一 (1→4) 〕 一 Ν—ァリル一 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシトール
0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセロー cr一 D —ガラクト一 2—ノヌロビラノシル酸) (2→3) —0— ( S-D- ガラクトビラノシル) 一 (1→3) —0— 〔 (α— L—フコビラノシル) . 一 (1—4) 〕 一 2—ァセタミ ドー 1, 2, 5—トリデォキシー N— プロピル一 1, 5—イミノー D—グルシトール
0- (5—ァセタミ ド— 3, 5—ジデォキシ—D—グリセローな一 D 一ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) ― (2→3) -0- ( S-D- ガラクトビラノシル) 一 (1→3) — 0— C (α— Lーフコビラノシル) 一 (1→4) 〕 — 2—ァセタミ ドー 1, 2, 5—トリデォキシ— Ν— ペンチルー 1, 5—イミノー D—グルシトール
0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセ口一な一D 一ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3) —0— C/5-Ό- ガラクトビラノシル) 一 (1→3) -0- 〔 (cr一 Lーフコビラノシル) 一 (1→4) 〕 ー2—ァセタミ ドー 1, 2, 5—トリデォキシー N— へプチルー 1, 5—イミノー D—グルシトール
本発明に係る化合物は、 後に試験例で詳しく説明するように細胞接着 P且害活性をもつた化合物である。
細胞接着とは、 例えば、 白血球が炎症部位へ湿潤するとき、 まず、 白
血球が毛細管血流の中で血管内皮に接着し (最初の接着) 、 内皮表面を ころがる。 次に、 内皮表面に強く接着 (2段階目の接着) してから、 内 皮細胞間を通過して炎症組織へ移行する。 このように、 白血球が炎症組 織へ移行するまでに 2段階の細胞接着が認められている。
この細胞接着には、 内皮細胞に存在するセレクチンと呼ばれる一群の 蛋白質とそのリガンドである白血球表面上に存在する L e型糖鎖抗原又 はシァリル L e型糖鎖抗原を有するガングリオシドの糖鎖がその役割を 果たしていることが知られている。
また、 接着活性においてシァリル基をもったシァリル L e型糖鎖抗原 のほうがシァリル基のない L e型糖鎖抗原をも た化合物より 3 0倍接 着活性が強いことが報告されている (Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88(1991))。
セレクチンは内皮細胞をインターロイキン 1や TN Fで刺激されたと きに内反細胞上に発現し、 白血球と接着を起こすが、 セレクチンのなか にはそれが発現したときに血栓を形成すると考えられているものもある。 一方、 シァリル L e型又は L e型糖鎖抗原は転移性がん細胞にも存在 するので、 がんの転移に関係すると考えられている。 特にシァリル L e * 糖鎖抗原は、 消化器系がんを中心に、 ほとんど全てのがん細胞表面に発 現されており、 がん細胞の血管内外への侵入や転移に重要な働きをして いるものと考えられている。
そこで細胞接着阻害活性のある物質は、 セレクチンを拮抗的に阻害す ることにより白血球及びがん細胞と内皮細胞との接着を阻害し、 炎症や 炎症にともなう血栓形成、 リウマチ、 喘息、 感染症、 免疫疾患、 エイズ 及びがんの治療及び予防等に有用であることが確実である。
従って、 本発明に係る化合物は抗炎症剤、 血栓形成治療、 喘息やリウ マチ治療、 感染症治療、 抗エイズ治療、 免疫疾患及びがんの治療及び予
に有用である。
前記一般式 〔 I〕 で表される L e x誘導体は例えば以下の方法により 製造することができる。
次の式で表される 1—デォキシノジリマイシンの N— t e r t —ブト キシカルボニル誘導体(式中、 A cはァセチル基、 B 0 cは t e r t— ブトキシカルボ二ル基をそれぞれ表し、 以下同様に表す) を
下記の N—べンジルォキシカルボニル誘導体 (式中、 Zはべンジルォキ シカルボ二ル基を表し、 以下同様に表す) に変換したのち、
4位と 6位の水酸基をべンジリデン基で保護して次式の化合物 (式中, P hはフエ二ル基を表し、 以下同様に表す) へと導く。
次に位置選択的クロロアセチル化、 続いて 2位水酸基のァセチル化と 脱クロロアセチル化を行つて次の式で表されるァセチル誘導体を調製す る。
上記ァセチル誘導体に、 予め L -フコースより数段階を経て合成した 下記の化合物 (式中、 Bnはべンジル基、 Meはメチル基をそれぞれ表 し、 以下同様に表す) 、 メチルー 2, 3, 4一トリー 0—べンジルー 1 ーチオー ー L_フコビラノシド (以下、 化合物 Aと記す) を不活性溶 媒中で縮合させ、
次の式で表されるな— (1 -3) ーグリコシド体を高収率にて得る ができる。
該反応は、 非極性溶媒中、 ジメチル (メチルチオ) スルホニゥムトリ フラート (DMTST)や N—ョードコハク酸イミ ド (NI S)の存在 下、 0° ( 〜 50。 Cの温度範囲内で、 1〜4時間程度要して行われる c また必要に応じて縮合反応前にモレキユラ一シーブス等の乾燥剤を用い て脱水しておいてもよい。
続いてベンジリデン基を還元的に開裂させて次の式で表される化合物
とする。 該反応は、 0。 C〜5 0° Cの温度範囲内で、 3 0分〜 2時間 程度要して行われる。
上記化合物にメチルー 2, 3, 4, 6—テトラー 0—ベンゾィルー 1 一チォー /3— D —ガラクトビラノシド (式中、 Bzはベンゾィル基を表 し、 以下同様に表す)
が得られる。 該反応は、 0。 ( 〜 5 0。 Cの温度範囲內で、 1〜数時間 要して行われる。 縮合剤として、 前述の塩基性触媒や酸性触媒を使用す ることができるが、 好ましくは N—ョードコハク酸イミ ド (N I S) と トリフルォロメタンスルホン酸の存在下で縮合反応を行うのがよい。 ま た必要に応じて縮合反応前に乾燥剤を用いて脱水しておいてもよい。 次に、 ベンジル基とベンジルォキシカルポ二ル基を接触水素添加によ り除去して下記化合物
とし続いてアルコール溶媒中、 アルコキシドを反応させることにより全 ての 0—ァシル (ァセチル及びべンゾィル) 基の除去を行って、 次の式 で表される 1—デォキシノジリマイシンを含む L e
x糖鎖を合成する。
該反応は、 0。 C〜5 0 ° Cの温度範囲内で、 1〜2日間要して行われ る 0
-方、 下記化合物
に次式で表されるシァリル一な一 (2→3 ) —ガラクトースのメチルチ ォグリコシド誘導体 (以下、 化合物 Bと記す。 )
を不活性溶媒中、 縮合剤の存在下で縮合させ、 対応する四糖性糖鎖 を合成する。
該反応は、 0 ° C〜5 0 ° Cの温度範囲内で、 1〜2日間要して行わ れる。 縮合剤として、 前述の塩基性触媒や酸性触媒を使用することがで きるが、 好ましくは N—ョードコハク酸イミ ド (N I S ) とトリフルォ πメタンスルホン酸の存在下で縮合反応を行うのがよい。 また必要に応 じて縮合反応前に乾燥剤を用いて脱水しておいてもよい。
次いで、 ベンジル基とベンジルォキシカルボ二ル基を接触水素添加に より除去して次の式で表される化合物とする。
続いて全ての o—ァシル (ァセチル及びベンブイル) 基をアルコール 溶媒中、 アルコシドにより脱餱させたのち、 アルカリ水溶液を加えて力 ルボン酸のメチルエステルを加水分解し、 中和ののち、 目的化合物であ る 1一デォキシノジリマイシンを含むシァリル L e x糖鎖を合成する。
該反応は、 0 ° ( 〜 5 0 ° Cの温度範囲内で、 1〜2日閭要して行な われる。 またアルコキシドとしてナトリウムメトキシド、 アルカリ水溶 液として水酸化力リゥム水溶液が好ましいが、 これらに限定されるもの ではない。
発明を実施するための最良の形態 実施例
本発明の実施例及び試験例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。 な お、 旋光度の測定温度はすべて 2 5 ° Cである。
〔実施例 1〕 L e 及びシァリル L e ' 型糖鎖誘導体の製法
( 1 ) 2 , 3, 4 , 6—テトラ— 0—ァセチルー N— tert—ブトキシ カルボ二ルー 1 , 5—ジデォキシー 1 , 5—ィミノ— D—グルシトール の合成
N— (tert -ブトキシカルボニル) 一 1, 5—ジデォキシー 1 , 5— イミノー D—グルシトール (19. 36g) をピリジン(100ml) に溶解し、 無 水酢酸 (50ml)を加え、 室温でー晚攪拌した。 反応終了後 0でにてメタノ ール (50ml)を加え、 さらに減圧濃縮をおこなった。 得られた残渣をジク ロロメタンにて抽出し、 2規定塩酸、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナ トリウムにて乾燥後、 濾別し、 ジクロロメタンにて充分に洗净した。 濾 液と洗液を合わせて減圧濃縮を行い得られた残渣をカラムクロマトグラ フィー( ヮコーゲル C-200, ジクロロメタン) に洪し、 化合物 ( 1 ) (31. 70g, 定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D +0.71 (C=0.842,ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C18H2SNO10〕
計算値 C= 52. 90 % H=6 78% N=3. 25% 実測値 C=53. 0% H=7 00% N= 3. 42%
(2) 2, 3, 4, 6—テトラー 0—ァセチルー N—べンジルォキ シカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシトー ルの合成
化合物 ( 1 ) (21.04g) をジクロロメタン(30ml)に溶解した後、 トリ フルォロ酵酸 (18.79ml, 5倍当量) を加え、 室温にて一晚攪捽した。 反応 終了後 45でにて減圧濃縮を行い得られた残渣にエーテルを加え数回デカ ンテーシヨンを行った。 得られた固形物をメタノール (30ml)に溶解し、 イオン交換樹脂アンバーライト IR- 410C0H-) を加え中和した。 樹脂を 瀘別し、 メタノールにて充分に洗浄を行い濾液と法液を合わせて減圧濃 縮を行った。 さらに得られた残渣をジクロロメタン(40ml)、 ピリジン
(15ml) に溶解し、 0。Cにてベンジルクロ口ホルメート(22.96g, 3倍当 量) を加え、 水温にて一晩攪拌した。 反応終了後メタノールを加え、 45eCにて減圧濃縮を行つた。 得られた残渣をジクロロメタンにて抽出し、
2規定塩酸、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリウムにて乾燥、 瀘別 し、 ジクロロメタンにて洗浄した。 濾液と洗液を合わせて減圧濃縮を行 ない、 得られた残渣をカラムクロマトグラフィー (ヮコ一ゲル C-200, ジクロロメタン) に供し、 化合物 (2) (2し 53g, 92.0 )を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D — 6.06° C=0.990,ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C22H27NO10〕
計算値 C= 56. 7796 H=5. 85% N=3. 0196
実測値 C= 57. 0 S% H= 5. S 7% N=3. 0 9%
(3) N—ベンジルォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシ一 1, 5 ーィミノー D—グルシトールの合成
化合物 (2) (9.13g)をメタノール(100ml) に溶解し、 0でにてナト リウムメトキシドを pH 12になるまで加え、 0 てにて 1時間攪捽した。 反応終了後イオン交換樹脂アンバーライト IR-120OT ) にて中和した。 樹脂を濾別し、 メタノールで洗浄し、 滤液と洗液を合わせて減圧濃縮を 行った。 得られた残渣をカラムクロマトグラフィー( ヮコーゲル C-200, ジクロ πメタンノメタノール =50/1)に供し、 化合物 (3) (4.96g,
85.1 ) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D —13.58 0 C=0.692, メタノール)
2 元素分析値 〔C14H18NOe 〕
計算値 C= 5 6. 5 6 % H= 6. 44 % N=4. 7 1 % 実測値 C= 5 6. 6 0 % H= 6. 3 9% N=4. 96%
(4) 4, 6—0—べンジリデン— N—べンジルォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
化合物 (3) (9.21g) を N, N—ジメチルホルムアミ ド (27ml) に溶 解し、 乾燥剤としてドライアライト(10g) を加え室温で 1時閭攪拌した。 その後べンズアルデヒドジメチルァセタール (13.94ml, 3倍当量)、触 媒量の p—トルエンスルホン酸を加え室温でー晚攪梓した。 反応終了後 メタノールを加え、 イオン交換樹脂アンバーライト IR-410 (OH" ) で中 和した。 樹脂、 ドライアライトを濾別し、 メタノールで洗浄し、 濾液と 洗液を合わせて減圧濃縮を行った。 得られた残渣をカラムクロマトグラ フィー( ヮコーゲル C-200, 齚酸ェチル Zへキサン = 1/2)に供し、 化合 物 (4)(8.33g, 69.8 ) を得た。 さらに酢酸ェチル Zへキサンにて結晶 化、 白色結晶を得た。
物性値
1 旋光度 〔a〕 D +8.69° (C=0.690, ジクロロメタン)
2 元素分析値 CC2iH28NOe 〕
計算値 C= 65. 44 % H=6. 02% N=3. 63% 実測値 C= 65. 53 % H=5. 72% N=3. 42%
(5) 4, 6—0—べンジリデンー N—ベンジルォキシカルポ二ルー 3— 0—クロ αァセチル— 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D— グルシトールの合成
化合物 (4)(lg) をジクロロメタン(80ml)に溶解し、 ルチジン(0.6ml, 2当量) を加え -20でに冷却後、 ジクロロメタン(20ml)に溶解したクロ ロアセチルクロライド (0.25ml, 1.2倍当量) を滴下した。 -20。Cにて 1. 5時間攪枠し、 反応終了を TLCにて確認した後、 ジクロロメタンにて 抽出し、 2規定塩酸、 水で洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリウムにて乾燥
後、 濾別し、 滹液と洗液を合わせて減圧濃縮を行った。 得られた残渣を カラムクロマトグラフィー( ヮコーゲル C-200;流出液 a)ジクロロメ タン 10500:1 ジク口口メタン: メタノール) に洪し、 流出液 b) より 化合物 (5)(0.81g, 68¾) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -5.15° (C=0.582, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C28H24N07C 1〕
計算値 C=59. 81 % H=5. 24% N=3. 03% 実測値 C= 60. 03 % H=4. 98% N=3. 29%
(6) 2— 0—ァセチルー 4, 6— 0—べンジリデンー N—べンジル ォキシカルボ二ルー 3— 0—クロ口ァセチル- 1, 5—ジデォキジ- 1, 5—ィミノ— D—グルシトールの合成
化合物 (5)(410mg)をジク口口メタン(4ml) とピリジン(2ml) に溶解 し、 -20 eCに冷却後ァセチルクロライド(O.lml, 1.5倍当量) を加え、 -20で〜 0でにて 4.5時間攪拌した。 TLCにて反応終了を確認した後、 ジクロロメタンにて抽出し、 2規定塩酸、 水で洗浄した。 抽出層を硫酸 ナトリウムにて乾燥後、 濾別し、 濾液と洗液を合わせて 20Cにて減圧濃 縮し化合物 ( 6 )(450rag,定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔 〕 D —19.48 ° (C=1.016, ジクロロメタン)
2 元素分析値 CC26H2eN08 C 1〕
計算値 C= 59. 59 % H=5. 20% N=2. 78% 実測値 C= 59. 69 % H= 5. 1 % N= 3. 05%
(7) 2— 0—ァセチルー 4, 6— 0—べンジリデンー N—べンジル ォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシ トールの合成
化合物 ( 6 )(250mg ) をピリジン aOml)に溶解後、 水 (2ml) を加え室 温にて一晩攪拌した。 反応終了を TLCにて確認後、 ジクロロメタンに て抽出し、 2規定塩酸、 水にて洗浄した。 抽出層を疏酸ナトリウムにて 乾燥後、濾別し、漶液と洗液を合わせて減圧濃縮した。 得られた残渣を カラムクロマトグラフィー (ヮコ一ゲル C-200, 流出 500:1; ジクロロ メタン: メタノール) に供し化合物 (7)(210mg,定量的) を得た。 物性値
1 旋光度 〔な〕 D -12.47 ° (C=0.930, ジク口口メタン)
2 元素分析値 〔C28H25N07 〕
計算値 C = 64. 63 % H= 5. 90% N=3. 28% 実測値 C=64. 72% H=5. 7096 N=S. 38%
(8) 0— (2, 3, 4—トリー 0—べンジルー cr一 Lーフコピラノ シル) 一 (1→3) —2—0—ァセチルー 4, 6— 0—べンジリデンー N—ベンジルォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—ィミノ 一 D—グルシトールの合成
化合物 (7)(30mg) とメチルー 2, 8, 4一トリー 0—べンジルー 1 ーチオー ー Lーフコビラノシド (39mg, 1.2倍当量) をベンゼン (16 ml) に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシーブス 4Α(100Β¾)を加え、 室温に て一晩攪拌した。 次に 7
eCにおいてジメチル (メチルチオ) スルホニゥ ムトリプレート(97ing, 倍当量) を加え 7で〜室温にて 2.5 時間擾拌し た。 反応終了を T L Cにて確認後、 0でにてメタノール (2ml)とトリエ チルァミン(40ml)を加えモレキュラーシーブスを濾別した。 その後、 濾 液と洗液を合わせて減圧濃縮した後、 得られた残渣をジクロロメタンに て抽出し、 炭酸水素ナトリウム、 水で洗浄した抽出層を硗酸ナトリウム にて乾燥後、 滤別し、 減圧濃縮し得られた残渣をカラムクロマトグラフ ィー( ヮコーゲル C-200; 流出液 1:4; 酢酸ェチル: へキサン) に供 し化合物 (8)(55mg, 92¾)を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -93.64 ° (C-1.023, ジクロ αメタン)
2 元素分析値 CwHwNOu:)
計算値 C= 7 1. 1 6% H=6. 33 J½ N= 1. 6 6 実測値 C= 7 1. 33% H= 6. 54% N= 1. 6 9%
(9) 0— (2, 3, 4—トリー 0—べンジルー α— Lーフコビラノ シル) 一 (1 3) — 2— 0—ァセチルー 6—0—べンジルー N—ベン ジルォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グ ルシトールの合成
化合物 (8)(lg) をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解し、 乾燥剤モレ キュラージーブス 3A(2g)を加え、 室温にて 2時間攙拌した。 次にソジゥ
ムシァノボ trハイドライド (1.2g, 15当量く) を加え活性化後、 塩酸/ エーテルを反応液から水素ガスが出なくなるまで滴下し、 室温にて 30 分攪捽した。 反応終了を T L Cにて確認後 0でにてトリェチルァミンを 加え中和しモレキュラーシーブスを滤別後ジクロ πメタンとメタノール にて十分洗浄し、 據液と洗液を合わせて減圧濃縮した。 得られた残渣を ジクロロメタンにて抽出し、 水にて洗浄した。 抽出層を疏酸ナトリウム にて乾燥後、 瀘別し、 減圧濃縮した。 得られた残渣をカラムクロマトグ ラフィー( ヮコーゲル C-200; 流出液 1:2;醉酸ェチル: へキサン) に 供し、 化合物 (9)(810ffig, 81¾) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -50.73。 (C=0.820, ジクロロメタン)
2 元素分析値 CCeoHss Oxx)
計算値 C= 70. 99 % H=6. 55% N= 1. 6 6% 実測値 C=7 1. 06% H=6. 8 1 % N= 1. 70%
(1 0) 0— (2, 3, 4, 6—テトラ— 0—べンゾィルー S-D— ガラクトピラノシル) 一 ( 1→4) — 0— 〔 (2, 3, 4—トリー 0— ベンジル一な一 Lーフコピラノシル) 一 ( 1 3) 〕 一 2 -0—ァセチ ルー 6—0—べンジルー N—べンジルォキシカルボ二ルー 1 , 5—ジデ ォキシ一 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
化合物 (9)(130mg)とメチル— 2, 3, 4, 6—テトラー 0—べンゾ ィル— 1 -チォ一 S— D-ガラクトピラノシド (222mg, 2当量) をジク ロロメタン(12ml)に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシーブス 4A(400mg) を 加え室温にてー晚攪拌した。 次に 0でに冷却し、 N—ョードコハク酸ィ ミ ド(160mg,4当量) とトリフルォロメタンスルホン酸 (6 l, 0.4 当量)
を加え o ec〜室温にて一晚攪拌した。 反応終了を τ L cに 認後、 モ レキユラーシーブスを瀘別しジクロロメタンにて抽出し、 炭酸ナトリウ ム、 チォ硫酸ナトリウム、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナ'トリウムに て乾燥後、 滤別し、 滤液、 洗液を合わせて減圧濃縮した。 得られた残渣 をカラムクロマトグラフィー( メルク キーゼルゲル 60 流出液 1:2; 醉酸ェチル: へキサン) に僎し化合物 (10)(150昵, 69%) を得た。 物性値
1 旋光度 〔 〕 D -10.40 ° (C-1.172, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C84H81NO20〕
計算値 C= 70. 83 % H=5. 73% N=0. 98% 実測値 C=70. 68 % H=5. 90% N= 0. 80%
(1 1) 0— (2, 3, 4, 6—テトラー 0—べンゾィルー S— D— ガラクトビラノシル) 一 (1→4) 一 0— 〔 (α— Lーフコビラノシル) — (1→3) 〕 — 2— 0—ァセチルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—ィ ミノ一 D—グルシトールの合成
化合物 (10)(30mg) をメタノール (3ml) とギ酸 (3ml) に溶解し、 こ れにあらかじめ活性化したパラジゥム黒 (30mg)を加え室温にて 3日間接 触水素添加を行った。 反応終了を TLCにて確認後、 触媒を濾別しメタ ノールにて洗浄した。 濾液、 洗液を合わせて減圧濃縮を行い、 得られた 残渣をカラムクロマトグラフィー (ヮコ一ゲル C-200;流出液, 30:1; ジクロロメタン:メタノール) に洪し化合物 (1 l)(19iDg, 定量的) を 得た o
物性値
1 旋光度 〔な〕 D —7.58° (C=0.343, メタノール)
2 元素分析値 〔C48H61N018〕
計算値 C- 62. 00 % H=5. 53% N=l. 51 % 実測値 C=6 1. 97% H=5. 23% N= 1. A B96
(12) 0— (S— D-ガラクトビラノシル) 一 (1→4) -0- 〔 (な一 L—フコピラノシル) 一 (1→3) 〕 一 1, 5—ジデォキジ一 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
化合物 (1 l)(24mg) をメタノール(10ml)に溶解し、 ナトリウムメ ト キシドを pH 12になるまで加え室温にてー晚攪拌した。 反応終了を TL Cにて確認後、 イオン交換樹脂アンバーライト IR-120(H+ )で中和し、 樹脂を濾別しメタノールにて洗浄した。 濾液と洗液をあわせて減圧濃縮 を行い得られた残渣をゲル濾過 (セフアデッ ' LH-20: 流出液 3:1; エタノール:水) し、 化合物 (12)a6mg, 定 的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -23.98。 (C-0.467, 水:エタノール- 2:1) 2 元素分析値 〔C18H88NOia〕
計算値 C= 45. 86% H= 7. 0696 N=2. 97% 実測値 C=46. 01 % H= 7. 1 796 N=2. 97%
(13) O— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9—テトラー 0—ァセチルー 3, 5—ジデォキシ^ "D—グリセローな一 D—ガラク トー 2—ノヌ口ビラノシ口ネート) 一 (2→3) — 0— (2, 4, 6— トリー 0—べンゾィルー 9一 D—ガラクトビラノシル) 一 (1→4) 一 0— 〔 (2, 3, 4—トリ一 0—べンジルー cr一 Lーフコビラノシル) 一 (1— 3) 〕 — 2— 0—ァセチルー 6— 0—べンジルー N—べンジル ォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシ トールの合成
化合物 (9)(70mg) と化合物 B (124mg, 1.5当量) をジク πロメタン (10ml)に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシーブス 4A(250nig) を加え室温に
て一晚攪拌した。 次に 0でに冷却し、 N—ョードコハク酸イミ ド (56ing, 3当量) とトリフルォロメタンスルホン酸 (2.2/il,0.3当量) を加え、 0で〜室温にてー晚提梓した。 反応終了を TLCにて確認後、 モレキュ ラーシーブスを滤別し、 ジクロ αメタンにて抽出し、 炭酸ナトリウム、 チォ硃酸ナトリウム、 水にて洗浄した。 抽出層を磙酸ナトリウムにて乾 燥後漶別し、 滤液と洗液をあわせて減圧濃縮した。 得られた残渣をカラ ムク πマトグラフィー( ヮコ一ゲル C-300; 流出液 3:2 ; 醉酸ェチル :へキサン) に供し化合物 (1 3)(90mg, 61 )を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -10.69 ° (C=0.673, ジク ππメタン)
2 元素分析値 CC87Hio4 N2 081〕
計算値 C- 64. 95 % H=5. 84% N= 1. 56% 実測値 C-64. 75% H= 5. 5696 N= 1. 5896
(14) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9—テトラー 0-ァセチル- 3, 5—ジデォキシー D—グリセロー α— D—ガラクト — 2—ノヌロビラノシロネート) 一 (2→3) — 0— (2, 4, 6—ト リー 0—ベンゾィル一 S— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→4) 一 0 一 〔 ( 一 Lーフコピラノシル) 一 (1→3) 〕 一2-0—ァセチルー 1, 5—ジデォキシ— 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
化合物 (13)(70mg) をメタノール (6ml)と酢酸 (6ml)に溶解し、 こ れにあらかじめ活性化したパラジウム黒 (70nig) を加え室温にて 3日間 接触水素添加を行った。 反応終了を TLCにて確認後、 パラジウムを滤 別し、 メタノールにて洗浄した。 據液と洗液をあわせて減圧濃縮を行い 得られた残渣をカラムクロマトグラフィー( ヮコーゲル C- 200;流出液
25:1 ; ジクロロメタン: メタノール) に供し化合物 (1 4)(50mg, 定 量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D —20.25 。 (C=0.800, メタノール)
2 元素分析値 〔CeiH74N2 028〕
計算値 C= 56. 39 % H= 5. 7496 N=2. 1 696 実測値 C= 56. 4 8% H=5. 6 1% N=2. 1 5%
(1 5) 0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシ— D—グリセ口 — D—ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3) —0— ( — D—ガラクトビラノシル) (1— 4) 一 0— 〔 (な一 L一フコピ ラノシル) 一 (1— 3) 〕 一 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D 一グルシトールの合成
化合物 (14)(50mg) をメタノール (6ml)に溶解し、 ナトリウムメ ト キシドを PH 12になるまで加え室温にて一晚攙拌した。 その後 0.2規定 水酸化カリウム水溶液 (2ml) を加え室温にて 2晚攪捽した。 反応終了を TLCにて確認後、 イオン交換樹脂アンバーライト IR-120(H+) にて中 和し、 樹脂を滤別し、 メタノール、 水にて洗浄した。 濾液と洗液をあわ せて減圧濃縮を行い得られた残渣をゲル濾過( セフアデツクス LH-20 流出液 1:1 ; エタノール:水) し化合物 (1 5)(29mg, 定量的) を得
7 o
物性値
1 旋光度 〔a〕 D -13.68 ° (C=0.833, 水: エタノール =3:1) 2 元素分析値 CC28H6oN2 021〕
計算値 C=45. 61% H= 6. 6 1 % N=3. 61% 実測値 C=45. 68 % H= 6. 72% N=3. 56%
〔実施例 2〕 L e · 及びシァリル L e · 型糖鎖誘導体の製法
(1) 0— (2, 3, 4, 6—テトラ— 0—べンゾィルー /S— D—ガ ラクトピラノシル) 一 (1→3) — 2— 0—ァセチルー 4, 6— 0—べ ンジリデン— N—べンジルォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
2— 0—ァセチルー 4, 6—0—べンジリデンー N—べンジルォキシ カルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシトール (lg) とメチルー 2, 3, 4, 6—テトラ— 0—べンゾィルー 1ーチォ — S-D—ガラクトピラノシド (2.9g , 2当量) をジクロロメタン(30m 1)に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシーブス 4A(4g)を加え、 室温にて 6時
間 81捽した。 次に一 20でに冷却し、 N—ョードコハク酸イミ ド (2.11g, 4,0当量) とトリフルォ口メタンスルホン酸 (83iil,0.4当量) を加え -20で〜室温にて一晚攙拌した。 反応終了を TLC にて確認後、 モレキュ ラージーブスを滤別し、 ジクロロメタンにて抽出し、 炭酸ナトリウム、 亜疏酸ナトリゥム、 水にて洗净した。 抽出層を碟酸ナトリゥムにて乾燥 後滤別し、 滤液、 洗液を合わせて減圧濃縮した。 得られた残渣をカラム クロマトグラフィー (ヮコ一ゲル C-200; 流出液; 1:4; 酢酸ェチル: へ キサン) に洪し、 化合物 (1) (2.35g,定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D +19.85 。 (C=0.977, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔CSTH61NOie〕
計算値 C= 6 8. 05 % H=5. 1 1 % N= 1. 39% 実測値 C= 67. 9 6 % H=5. 2 196 N= 1. 3 1%
(2) 0— (2, 3, 4, 6—テトラー 0—ベンゾィル -/S— D—ガ ラクトビラノシル) 一 (1→3) — 2— 0—ァセチルー 6— 0—べンジ ルー N—べンジルォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—ィ ミノー D—グルシトールの合成
化合物 (1) (2.35g) をテトラヒド πフラン(50ml)に溶解し、 乾燥剤 モレキュラーシーブス 3A(4g)を加え、 室温にて 2時間攪梓した。 次にソ ジゥムシァノポロハイドライド (2.5g, 15当量く) を加え活性化後、 塩 酸 エーテルを反応液から水素ガスが出なくなるまで滴下し、 室温にて
1時間攪拌した。 反応終了を T L Cにて確認後 0でにてトリェチルァミ ンを加え中和しモレキュラーシーブスを滤別後ジクロロメタンとメタノ
ールにて十分洗浄し、 滤液と洗液を合わせて減圧濃縮した。 得られた残 渣をジク Πロメタンにて抽出し、 水にて洗浄した。 抽出層を琉酸ナトリ ゥムにて乾燥後、 據別し、 減圧濃縮した。 得られた残渣をカラムクロマ トグラフィー (ヮコ一ゲル C-200; 流出液 1:2;酔酸ェチル: へキサン) に供し化合物 (2)(2.11g, 90¾) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D +62.31 ° (C=1.133, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C67H68NOie〕
計算値 C= 67. 92 % H=5. 30% N= 1. 39% 実測値 C=68. 02% H=5. 57% N= 1. 1 %
(3) 0— (2, 3, 4, 6—テトラー 0—べンゾィルー/ S— D—ガ ラクトビラノシル) 一 (1→3) — 0— 〔 (2, 3, 4—トリー 0-ベ ンジルーな一 Lーフコピラノシル) 一 (1→4) 〕 一 2— 0—ァセチル 一 6— 0—べンジルー N—べンジルォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォ キシー 1, 5—イミノー D-グルシトールの合成
化合物 (2)(500mg)とメチルー 2, 3, 4—トリー 0—べンジルー 1 ーチオー ー Lーフコビラノシド (346mg, 1.5当量) をベンゼン(10ml) に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシーブス 4A (lg) を加え室温にてー晚攙 拌した。 次に 7でに冷却後ジメチル (メチルチオ) スルホニゥム トリ プレート(682mg,4当量) を加え、 7で〜室温にて 3.5時間攪拌した。 反 応終了を TLCにて確認後 0でにてメタノール (5ml) を加え、 トリェチ ルァミンにて中和後、 モレキュラーシーブスを濾別した。 その後、 滤液、 洗液を合わせて減圧濃縮し、 得られた残渣をジクロロメタンにて抽出し、
水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、 濾別し、 減圧濃 縮して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー( ヮコーゲル C-200; 流出液 1:3;醉酸ェチル: へキサン) に供し化合物 (3)(707mg,定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -24.50 ° (C=1..020, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C84H81NO20〕
計算値 C= 70. 82 % H=5. 73% N=0. 98% 実測値 C=70. 8 3 % H=5. 1 % N= l. 1 2%
(4) 0— (2, 3, 4, 6—テトラ一 0—ベンゾィル—^一 D—ガ ラクトビラノシル) 一 (1→3) -0- 〔 (な一 Lーフコピラノシル) — (1— 4) 〕 — 2— 0—ァセチル— 1, 5—ジデォキシ— 1, 5—ィ ミノー D—グルシトールの合成
化合物 (3)(100mg)をメタノール (13ml)とギ酸 (3ml) に溶解し、 これ にあらかじめ接触水素添加を行いメタノールにて洗浄したパラジゥム黒 (lOOmg) を加え、 室温にて接触水素添加を行った。 反応終了を TLCに て確認後、 パラジウムを濾別しメタノールにて洗浄した。 漶液、 洗液を 合わせて減圧濃縮を行い、 得られた残渣をカラムクロマトグラフィー ( ヮコーゲル C-200;流出液, a) 25:1 ; ¾) 20:1 ; ジクロロメタン:メ タノール) に供し化合物 (4)(65mg, 定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 。 一 13.02 ° (C=1.566, メタノール)
2 元素分析値 〔C48H51N018〕
計算値 C= 62. 00 % H= 5. 5 3¾ N= 1. 5 1 % 実測値 C-6 1. 93% H=5. 74% N= l. 77%
(5) 0_ ( S— D—ガラクトビラノシル) 一 ( 1 3) — 0— 〔 ( a— L—フコピラノシル) — ( 1→4) 〕 一 1, 5—ジデォキシー 1,
5—イミノー D—グルシトールの合成
化合物 (4)(47mg) をメタノール(10ml)に溶解し、 ナトリウムメ トキ シドを pH^12になるまで加え室温にてー晚攪拌した。 反応終了を TLC にて確認後、 イオン交換樹脂アンバーライト IR-120(H+) で中和し、 樹 脂を濾別しメタノール、 水にて洗净した。 濾液と洗液をあわせて減圧濃 縮を行い得られた残渣をゲル濾過 (セフアデヅクス LH-20: 流出液 2:1 ; エタノール:水) し、 化合物 (5)(23nig, 定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D + 1.01° (C-0.990, 水:エタノール =2:1) 2 元素分析値 〔C18H83N018〕
計算値 C= 4 5. 8 6 % H=7. 0 6% N=2. 9 7% 実測値 C=45. 70 % H=7. 0 0% N=2. 74%
(6) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9ーテトラ— 0 ーァセチル— 3, 5—ジデォキシー D—グリセロー α— D-ガラクトー 2—ノヌロビラノシロネ一ト) 一 (2 3) — 0— (2, 4, 6—トリ 一 0—べンゾィルー 8— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) - 2 - 0—ァセチルー 4, 6—0—ベンジリデンー N—べンジルォキシカルボ 二ルー 1, 5—ジデォキシ一 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
2—0—ァセチルー 4, 6—0—べンジリデンー Ν—べンジルォキシ カルボ二ルー 1, 5—ジデォキシ— 1, 5—イミノー D—グルシトール (200mg)と化合物 B (700mg, 1·5当量) をジクロロメタン(15ml)に溶解 し、 乾燥剤モレキュラ一シーブス 4A(lg)を加え室温にて一晚攙拌した。 次に一 20でに冷却し、 N—ョードコハク酸イミ ド (316mg, 3当量) とト リフルォロメタンスルホン酸 (13^1,0.3 当量) を加え一 20で〜室温に て一晚攪捽した。 反応終了を TLCにて確認後、 モレキュラーシーブス を滤別し、 ジクロロメタンにて抽出し、 炭酸ナトリウム、 チォ硫酸ナト リウム、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、 濾別し、 滤液と洗液をあわせて減圧濃縮した。 得られた残渣をカラムクロマトグ ラフィー (メゾレク, キーゼルゲル 60; 流出液 250:4 ;ジクロロメタン: メタノール) に洪し化合物 ( 6 )(580mg, 90¾) を得た。
物性値
1 旋光度 〔 〕 D + 8.81 ° (C=0.976, トリクロロメタン)
2 元素分析値 〔C70HT4N2O27〕
計算値 C=6 1. 1 Z% H=5. 42% N=2. 04% 実測値 C= 6 0. 87% H=5. 23% N= 1. 89%
(7) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9—テトラー 0 —ァセチルー 3, 5—ジデォキシ— Dニグリセロー α— D—ガラクトー 2—ノヌロビラノシロネート) 一 (2→3) — 0— (2, 4, 6—トリ 一 0—べンゾィルー /3— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) - 2- 0—ァセチルー 6— 0—べンジルー Ν—ベンジルォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—ィミノ— D—グルシトールの合成
化合物 ( 6 )(200ml)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解し、 乾燥剤モ
レキュラージーブス 3A(400mg) を加え、 室温にて 4時間摟拌した。 次に ソジゥムシァノボ口ハイドライド (150mg, 15当量く) を加え活性化後、 0 eCにて塩酸/エーテルを反応液から水素ガスが出なくなるまで滴下し、 0 にて1. 5時間攙拌した。 反応終了を TLCにて確認後トリェチル ァミンにて中和しモレキュラーシーブスを滤別した後、 ジクロロメタン とメタノールにて十分洗浄した。 瀘液と洗液を合わせて減圧濃縮を行 、、 得られた残渣をジクロロメタンにて抽出し、 水にて洗浄した抽出層を硃 酸ナトリウムにて乾燥後、 滤別し、 減圧濃縮し、 得られた残渣をカラム クロマトグラフィー( メルク キーゼルゲル 60; 流出液 4:1; 醉酸ェチ ル: へキサン) に供し化合物 ( 7)(200mg,定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D +26.08 ° (C=0.920, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C7。H76N2 027〕
計算値 C-61. 0 % H= 5. 5696 N=2. 03% 実測値 C=61. 04% H=5. 42% N= 1. 91 %
(8) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9—テトラー 0 —ァセチルー 8, 5—ジデォキシー D—グリセローな一 D—ガラクトー 2—ノヌロビラノシロネート) 一 (2→3) — 0— (2, 4, 6—トリ 一 0—べンゾィルー ;3— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) — 0—
〔 (2, 3, 4—トリ一 0—べンジルー α— Lーフコピラノシル) 一 ( 1→4) 〕 一 2— 0—ァセチルー 6— 0—べンジルー Ν—べンジルォキ シカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシトー ルの合成
化合物 ( 7)(200mg)と化合物 A (lOlmg, 1.5当量) をベンゼン(20ml)
に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシーブス 4A(500mg) を加え室温にて一晩 擾拌した。 次に 7でに冷却後、 ジメチル (メチルチオ) スルホ二ゥムト リフレート (200mg, 4当量) を加え、 7で〜室温にて 4時間 «梓した。 反応終了を TLCにて確認後、 0でにてメタノール (lOml) を加え、 ト リエチルァミンにて中和した。 その後モレキュラーシーブスを滤別し、 璩液と洗液をあわせて減圧濃縮し、 得られた残渣をジクロロメタンにて 抽出し、 水にて洗浄した。 抽出層を ½酸ナトリウムにて乾燥後、 滤別、 減圧濃縮し、 得られた残渣をカラムクロマトグラフィー (ヮコ一ゲル C-200;流出液 2:1 ; 醉酸ェチル:へキサン) に供し化合物 (8 )(230 mg,89¾) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -16.49。 (C-0.970, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C87H104 N2 081〕
計算値 C=64. 25% H=5. 84% N= 1. 56% 実測値 C=64. 70% H=5. 86% N=l. Z 696
(9) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9ーテトラー 0 一ァセチルー 3, 5—ジデォキシー D—グリセロー cr一 D—ガラクトー 2—ノヌロビラノシ αネート) 一 (2— 3) — 0— (2, 4, 6—トリ 一 0—べンゾィルー — D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) — 0—
〔 (な一 Lーフコピラノシル) 一 (1→4) 〕 一2— 0-ァセチルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
化合物 (8)(60mg) をメタノール (10ml) とギ酸 (10ml) に溶解し、 これにあらかじめ接触水素添加を行いメタノールにて 浄したパラジゥ ム黒 (60mg)を加え室温にて接触水素添加を行った。 反応終了を TL Cに
て確認後、 パラジウムを據別し、 メタノールにて洗浄した。 濾液と洗液 をあわせて減圧濃縮を行い、 得られた残渣をカラムクロマトグラフィー
( ヮコ一ゲル C- 200;流出液 a) 25:1, b) 20:1; ジクロロメタン : メ タノール) に供し流出液 b) より化合物 (9)(43mg, 定量的) を得た。 物性値
1 旋光度 〔な〕 D -25.80 ° (C=1.350, メタノール)
2 元素分析値 〔CelH74N2 028〕
計算値 C= 5 6. 39 % H=5. 7 A% N=2. 1 % 実測値 C= 5 6. 4 0 % H=5. 6 S% N=2. A 0%
( 1 0) 0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセ口 一な一D—ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2→3〉 一 0—
( S— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) — 0— 〔 ( 一 Lーフコ ピラノシル) 一 (1→4) 〕 一 1, 5 -ジデォキシ一 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
化合物 (9)(40nig) をメタノール (lOinl) に溶解し、 ナトリウムメ ト キシドを pH^ 12になるまで加え室温にて一晩攪拌した。 その後 0.2規定 水酸化カリウム水溶液 (5ml) を加え室温にて一晩攪拌した。 反応終了を TLCにて確認後、 イオン交換樹脂アンバーライト IR-120(H+) にて中 和し、 樹脂を濾別し、 メタノール、 水にて十分に洗浄した。 濾液と洗液 をあわせて減圧濃縮を行い得られた残渣をゲル濾過( セフアデツクス LH-20 流出液 1:1 ; エタノール:水) し化合物 (1 0)(23mg, 定量 的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D — 4.03° (C=0.743, 水:エタノール =3:1)
2 元素分析値 CC28HS0N2 02J
計算値 C=45. 61% H=6. 61 % N=8. 61% 実測値 C- 45. 86 % H= 6. 84% N=3. 65%
〔実施例 3〕 グルコサミン型シァリル L e x誘導体の製法
(1) 4, 6— 0—べンジリデン一 N—べンジルォキシカルボ二ルー 3— 0—クロ σァセチルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー 2— 0—メシル—D—グルシトールの合成
4, 6一 0—べンジリデン— Ν—ベンジルォキシカルボ二ルー 3— 0 —クロロアセチルー 1, 5—ジデォキシー 1, 5—イミノー D—グルシ トール (1.27g)をジクロロメタン(50ml)とピリジン(5ml) に溶解し、 -2 0でにてメタン スルホニル クロライド(0*38ml, 1.8当量) を加え、 -20で〜 (TCにて 8時閭攪拌した。 反応終了を TLCにて確認後、 ジク π ロメタンにて抽出し、 2規定塩酸、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナト リウムにて乾燥後、 濾別し、 濾液と洗液を合わせて減圧濃縮し、 化合物
(1) (1.49g,定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔 〕 D -16.28 ° (C=1.253, トリクロロメタン)
2 元素分析値 !: C24H2eN2 08 SC 1)
計算値 C= 53. 38 % H=4. 85% N=2. 59% 実測値 C= 53. 40% H=4. 62% N=2. 87%
(2) 2, 3—アンヒドロ一 4, 6— 0—べンジリデンー N—べンジ ルォキシカルボ二ルー 1, 5—ジデォキシ— 1, 5—イミノー D—マン 二トールの合成
化合物 (1) (1.4g) を 1, 4 -ジォキサン (5ml)とメタノール (15 ml) に溶解し、 0でに冷却後、 ナトリウムメ トキシド (0.89ml, 6当量) を加え、 0でにて 5分間攪拌した。 TLCにて反応終了を確認した後、 20 でにて減圧濃縮し、 得られた残査をジクロロメタンにて抽出し、 水にて 洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、 濾別し、 濾液と洗液を 合わせて 20でにて減圧濃縮した。 得られた残査をカラムクロマトグラフ ィー (ヮコ一ゲル C-200, 流出液, 400:1 ; ジクロ πメタン: メタノー ル) に供し、 化合物 (2) (0.95g,定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D +46.65 ° (C=0.853, ジク πロメタン)
2 元素分析値 C2iH2iN06 〕
計算値 C= 6 8. 6 5 % H= 5. 7696 N= 3. 8 1 % 実測値 C= 6 8. 6 4% H=5. 90% N=3. 6 1 %
(3) 2—アジドー 4, 6—0—べンジリデン—N—ベンジルォキシ カルボ二ルー 1, 2, 5—トリデォキシ— 1, 5—ィミノ— D—グルシ トールの合成
化合物 (2) (3.71g)を N, N—ジメチルホルムアミ ド (15ml) に溶 解し、 アジドナトリウム(6.56g, 10当量) を加え、 110。Cにて一晩攪拌 した。 TLCにて反応終了を確認後、 アジドナトリウムを濾別し、 減圧饞 縮を行った。 得られた残査をジクロロメタンにて抽出し、 水にて洗浄し た。 抽出層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、 濾別し、 濾液と洗液を合わせ て減圧濃縮した。 得られた残查をカラムクロマトグラフィー( ヮコーゲ ル C-200, 流出液, 1:3;酢酸ェチル:へキサン) に供し、 化合物 (3) (1.66g, 40¾) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -15.95° (C=1.216, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C21H22N4 05 )
計算値 C= 61. 46% H= 5. 40% N= 13. 65% 実測値 C=61. 56% H=5. 2996 N=l 3. 70%
(4) 2—ァセタミ ドー 4, 6— 0—べンジリデンー N—ベンジルォ キシカルボ二ルー 1, 2, 5—トリデォキシー 1, 5—イミノー D—グ ルシトールの合成
化合物 (3) (280mg)を 1, 2—ジク口口メタン (10ml) に溶解し、 45でに加熱後、 トリフヱニルホスヒイン (385mg, 2当量) を加え、 45で にて 30分間携摔した。 次に水 (0.15ml, 10当量 Oを加え、 45でにてー晚 携捽し、 TLCにて反応終了を確認後、 減圧濃縮を行った。 得られた残査 をメタノール (10ml)に溶解し、 無水酢酸 (71^1, 1.1当量) を加え、 室 温にて 4時閭攪拌した。 反応終了を確認後、 0でにてピリジン (2 ml) を加え、 減圧濃縮を行った。 得られた残査をジクロ σメタンにて抽出し、 2規定塩酸、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、 濾 液と洗液を合わせて減圧濃縮し、 得られた残查をカラムク πマトグラフ ィー (ヮコ一ゲル C-200, 流出液, a) 80:1 ) 50:1; ジクロロメタン: メタノール) 供し、 流出液 b) より化合物 (4) (270mg, 93¾)を得た。 物性値
1 旋光度 〔な〕 » +3.22° (C=0.743, ジクロ πメタン)
2 元素分析値 〔C28H2eN2Oe〕
計算値 C= 64. 78 % H= 6. 15% N=6. 57% 実測値 C=64. 51% H=6. 36% N=6. 39%
(5) 0— (2, 3, 4—トリ一 0—べンジルーな一 Lーフコビラノ シル〉 一 (1→3) —2—ァセタミ ドー 4, 6-0-ベンジリデンー N 一べンジルォキシカルボ二ルー 1, 2, 5—トリデォキシー 1, 5—ィ ミノ— D—グルシトールの合成
化合物 (4) (250mg)とメチルー 2, 3, 4—トリー 0—べンジルー
1一チォー S-L—フコビラノシド (化合物 A) (372mg, 1.2当量) を ベンゼン(20ml)に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシーブス 4A (700mg) を 加え、 室温にてー晚攪拌した。 次に 7でにてジメチル (メチルチオ) ス ルホニゥム トリフレート (608mg, 4.0当量) を加え、 7で〜室温にて 3時間攪拌した。 反応終了を TLCにて確認後、 0でにてメタノール ( lOnil) を加え、 トリェチルァミンにて中和し、 モレキュラーシーブスを 瀘別した。 その後、 濾液と洗液を合わせて減圧濃縮し、 得られた残査を ジク πロメタンにて抽出し、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリウム にて乾燥後、 濾別し、 減圧濃縮を行い、 得られた残査をカラムクロマト グラフィー (ヮコ一ゲル C-200, 流出液, 1:2;酢酸ェチル:へキサン) に 供し、 化合物 (5) (494nig,定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 (a) D -83.24。 (C=0.973, ジクロ αメタン)
2 元素分析値 CC50H64N2 O10〕
計算値 C=71. 24% H=6. A % N=3. Z 2% 実測値 C-71. 31 % H=6. 36% N= 3. 6 1 %
(6) 0— (2, 3, 4—トリー 0—べンジルー 一: Lーフコピラノ シル) 一 (1→3) —2—ァセタミ ドー 6— 0—べンジルー N—ベンジ ルォキシカルボ二ルー 1, 2, 5—トリデォキシ— 1, 5—ィミノ— D 一グルシトールの合成
化合物 ( 5 ) (494mg)をテトラハイドロフラン(30ml)に溶解し、 乾燥 剤モレキュラーシーブス 3A(lg)を加え、 室温にて 3時閬攙捽した。 次に、 ソジゥムシァノポロハイドライド (600mg, 15当量く)を加え、 活性化後、 塩酸/エーテルを反応液から水素ガスが出なくなるまで滴下し、 室温に て 4時間擾拌した。 反応終了を TLCにて確認後、 0でにてトリエチルァ ミンを加え、 中和し、 モレキュラーシーブスを濾別後、 ジクロロメタン とメタノールにて十分洗浄し、 滤液と洗液を合わせて減圧濃縮した。 得 られた残查をジクロロメタンにて抽出し、 水にて洗浄した。 抽出層を疏 酸ナトリウムにて乾燥後、 璩別し、 減圧濃縮した後に得られた残査をカ ラムクロマトグラフィー (ヮコ一ゲル C-200, 流出液, 1:1;醉酸ェチ ル: へキサン) に供し、 化合物 (6) (495nig,定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D —15.390 (C=0.926, ジクロロメタン)
2 元素分析値 C60HseN2 Οιο)
計算値 C=71. 07% H=6. 68% N=3. 32% 実測値 C=71. 28% H=6. 81¾ N=3. 28%
(7) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9—テトラー 0 一ァセチルー 3, 5—ジデォキシー D—グリセ口一な一 D—ガラクトー 2—ノヌロビラノシロネート) 一 (2→3) — 0— (2, 4, 6—トリ 一 0—べンゾィルー iS— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→4) 一 0— 〔 (2, 8, 4一トリー 0—べンジルーな一 Lーフコピラノシル) 一 (1→3) 〕 一 2—ァセタミ ドー 6— 0—べンジルー N—べンジルォキ シカルボ二ルー 1, 2, 5—トリデォキシー 1, 5—イミノー D—グル シトールの合成
化合物 (6) (130ing)と化合物 B (230mg, 1.5当量) をジクロ口メタ ン(20ml)に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシーブス 4A(400mg) を加え、 室温にて一晩撹拌した。 次に -20でに冷却し、 N—ョードコハク酸イミ ド (llOmg, 3当量) とトリフルォロメタンスルホン酸 (5 1, 0.3当量) を加え、 -20 〜室温にて一晩攪拌した。 反応終了を TLCにて確認後、 モレキュラーシーブスを濾別し、 ジクロ πメタンにて抽出し、 炭酸ナト リゥム、 亜硫酸ナトリウム、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリゥム にて乾燥後、 據別し、 濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。 得られた残 査をカラムクロマトグラフィー (メルク キーゼルゲル 60,流出液, 2: 1 ; 酸酸ェチル:へキサン) に供し、 化合物 (7) (lllmg, 40¾) を得
/こ0
物性値
1 旋光度 〔cr〕 D -6.9 (C=1.214, ジクロロメタン)
2 元素分析値 CCfl7H 106 Nz O80〕
計算値 C= 64. 98 ¾ H=5. 90% N=2. 34% 実測値 C= 65. 1 196 H=6. 1 B% N=2. 3596
(8) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9—テトラー 0 一ァセチルー 3, 5—ジデォキシー D—グリセロー 一 D—ガラクトー 2—ノヌロビラノシ πネート) 一 (2~>3) — 0— (2, 4, 6—トリ 一 0—べンゾィルー /3— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→4) -0—
〔 (α-L—フコピラノシル) 一 (1 3) 〕 一 2—ァセタミ ド一 1, 2, 5—トリデォキシ— N—メチル— 1, 5—イミノー D—グルシトー ルの合成
化合物 (7) (66mg)をメタノール aoml)とギ酸 (10ml)に溶解し、 こ
れにあらかじめ接触水素添加を行いメタノールにて洗浄したパラジウム 黒 (66mg)を加え、 室温にて接触水素添加を行い 10日間攪拌した。 反応終 了を TLCにて確認後、 パラジウムを瀘別し、 メタノールにて洗浄した。 滹液と洗液を合わせて減圧濃縮を行い、 得られた残査をカラムクロマト グラフィー (ヮコ一ゲル C-200, 流出液 15:1; ジクロロメタン:メタ ノール) に供し、 化合物 (8) (48mg, 定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔c D -19.20° (C=1.583, メタノール)
2 元素分析値 Ce2HT7Ns 028〕
計算値 C= 56. 75 % H=5. 9 1 % N=3. 20% 実測値 C=56. 61 % H=6.. 08¾ N=3. 02%
(9) 0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセ口一 α— D—ガラクト一 2—ノヌロビラノシロン酸) 一 (2→3) — 0— ( ^一 D—ガラクトビラノシル) 一 (1→4) —0— 〔 (a— L—フコピ ラノシル) 一 (1→3) 〕 一 2—ァセタミ ドー 1, 2, 5—トリデォキ シー Ν—メチルー 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
化合物 ( 8 ) (44mg) をメタノール(10ml)に溶解し、 ナトリウムメト キシドを PH 12になるまで加え室温にて一晚攢拌した。 その後 0.2規定 水酸化カリウム水溶液 (5ml) を加え室温にて一晚攪捽した。 反応終了を TLCにて確認後、 イオン交換樹脂アンバーライト IR-120(H+) にて中 和し、 樹脂を瀘別し、 メタノール、 水にて十分に洗浄した。 濾液と洗液 をあわせて減圧濃縮を行い得られた残渣をゲル濾過(セフアデックス L H-20 流出液 1:3 ; エタノール:水) し化合物 (9)(29mg, 定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -3.93° (C=0.966, 水: エタノール =4:1) 2 元素分析値 〔C82H66N3 021〕
計算値 C= 4 7. 0 0 % H= 6. 78% N= 5. 14% 実測値 C= 4 6. 9 7 % H=6. 8% N=5. 0 6%
(1 0) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9—テトラー 0—ァセチル— 3, 5一ジデォキシ— D—グリセローな一 D—ガラクト 一 2—ノヌロビラノシロネート) 一 (2→3) — 0— (2, 4, 6—ト リー 0—ベンゾィル一 — D—ガラクトビラノシル) - (1→3) - 2 —ァセタミ ドー 4, 6—0—べンジリデン一 N—べンジルォキシカルボ 二ルー 1, 2, 5—トリデォキシ一 1,. 5—イミノー D—グルシトール の合成
化合物 (4) (150mg)と化合物 B (525mg, 1.5当量) をジクロ口メタ ン(15ml)に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシ一ブス 4A(800ing)を加え、 室 温にて 5時間攪拌した。 次に -20でに冷却し、 N—ョードコハク酸イミ ド (237iDg, 3当量) とトリフルォロメタンスルホン酸(10 l 0.3当量) を加え、 -20 で〜室温にて一晩攪拌た。 反応終了を TLCにて確認後、 モレキュラーシーブスを濾別し、 ジクロロメタンにて抽出し、 炭酸ナト リウム、 亜硫酸ナトリウム、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリウム にて乾燥後、 濾別し、 濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。 得られた残 査をカラムクロマトグラフィー (メルク キーゼルゲル 60, 流出液, a) 3:1 b) 4:1 ; 酸酸ェチル:へキサン) に供し、 化合物 (1 0) (220mg, 46 )を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -0.24 (C=0.816, ジクロロメタン)
2 元素分析値 C7oHT6 802e) '
計算値 C=6 1. 1 Z % H=5. 50% N=3. 0 6% 実測値 C=6 1. 1 1 % H=5. 6 9 % N=3. 21 %
(1 1) 0— (メチル 5-ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9ーテトラー 0—ァセチルー 3, 5—ジデォキシー D—グリセロー α— D—ガラクト ー2—ノヌロビラノシロネート) 一 (2→3) — 0— (2, 4, 6—ト リー 0—べンゾィルー /3— D—ガラクトビラノシル) 一 (1" 3) — 2 ーァセタミ ド— 6— 0—べンジルー Ν—べンジルォキシカルボ二ルー 1, 2, 5—トリデォキシー 1, 5—ィミノ— D—グルシトールの合成 化合物 (1 0) (190nig)をテトラノ、イドロフラン(30ml)に溶解し、 乾 燥剤モレキュラーシーブス 3A(400mg)を加え、 室温にて 5時間提捽した。 次にソジゥムシァノポロハイドライド (170mg, 15 当量く)を加え活性化 後、 0でにて 4.5時間攪拌した。 反応終了を TLCにて確認後、 トリエ チルァミンにて中和し、 モレキュラーシーブスを濾別した後、 ジクロロ メタンとメタノールにて十分洗浄した。 濾液と洗液を合わせて減圧濃縮 後、 得られた残查をジクロロメタンにて抽出し、 水にて洗浄した。 抽出 層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、 濾別、 減圧濃縮し、 得られた残查をカ ラムクロマトグラフィー (ヮコ一ゲル C-200, 流出液, 4 : 1 ;酔酸 ェチル:へキサン) に供し、 化合物 (1 1) (190mg,定量的) を得た。 物性値
1 旋光度 〔な〕 D +16.04 ° (C=0.723, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔C70H77N3O28〕
計算値 C=6 1. 0 9% H= 5. 64% N=3. 05% 実測値 C= 60. 82% H=5. 55% N=8. 1 1 %
(1 2) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9—テトラー 0—ァセチルー 3, 5一ジデォキシー D—グリセロー α— D—ガラクト - 2-ノヌロビラノシロネート) 一 (2→3) — 0— (2, 4, 6—ト リー 0—べンゾィルー/ S— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) -0 — 〔 (2, 3, 4一トリー 0—べンジルーな一 Lーフコビラノシル) 一
(1→4) 〕 — 2—ァセタミ ドー 6— 0—ベンジル— N—ベンジルォキ シカルボニル— 1, 2, 5—トリデォキシ— 1, 5—イミノー D—グル シトールの合成
化合物 ( 1 1) (70mg)と化合物 A (35mg, 1.5 当量) をベンゼン(15ml) に溶解し、 乾燥剤モレキュラーシーブス 4A(200mg)を加えて、 室温にて 一晩攪拌した。 次に、 7 °Cに冷却し、 N—ョードコハク酸イミ ド (35mg, 3 当量) とトリフルォロメタンスルホン酸(1.5/zl, 0.3当量) を加え、 7で〜室温にて、 5時間攪拌した。 反応終了を TLCにて確認後、 モレ キユラーシーブスを濾別し、 ジクロロメタンにて抽出し、 炭酸ナトリウ ム、 亜硫酸ナトリウム、 水にて洗浄した。 抽出層を硫酸ナトリウムにて 乾燥後濾別し、 濾液、 洗液を合わせて減圧濃縮した。 得られた残渣をカ ラムクロマトグラフィー( ヮコーゲル C-200; 流出液, 3 : 1 ;酢酸ェ チル:へキサン) に供し、 化合物 ( 1 2) (50mg, 555 を得た。
物性値
1 旋光度 〔a〕 D -18.74° (C=l.462, ジクロロメタン)
2 元素分析値 〔(: 87H1()6 N808。〕
計算値 C= 64. 9 8 % H= 5. 9 0% N= 2. 3 % 実測値 C= 6 5. 1 3% H= 6. 0 1 % N= 2. 62¾
(1 3) 0— (メチル 5—ァセタミ ドー 4, 7, 8, 9—テトラ一 0—ァセチルー 3, 5一ジデォキシー D—グリセローな— D—ガラクト — 2—ノヌロビラノシ口ネート) 一 (2→3) — 0— (2, 4, 6—ト リー 0—べンゾィルー/ S— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) -0 一 〔 (a— L—フコピラノシル) 一 (1→4) 〕 一 2—ァセタミ ドー 1, 2, 5—トリデォキシー Ν—メチルー 1, 5—イミノー D—グルシトー ルの合成
化合物 (12) (61mg) をメタノール(10ml)とギ酸 (10ml)に溶解し、 これにあらかじめ接触水素添加を行いメタノールにて洗净したパラジゥ ム黒 (60mg)を加え、 室温にて接触水素添加を行い 7日間攪拌した。 反応 終了を TLCにて確認後、 パラジウムを濾別し、 メタノールにて洗浄し た。 瀘液と法液をあわせて減圧濃縮を行い、 得られた残渣をカラムク口 マトグラフィー (ヮコ一ゲル C-200; 出液, a)アセトン b)メタノー ル) に供し、 化合物 (1 3) (44mg, 定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -9.18° (C=l.481, メタノール)
2 元素分析値〔Ce2HT7N3 028〕
計算値 C= 56. 75 % H=5. 91% N=3. 20% 実測値 C= 56. 50 % H=5. 87% N=3. 49%
(14) 0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D—グリセ π —α— D—ガラクトー 2—ノヌロビラノシロン酸) 一 (2→3) — 0—
(/S— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) — 0— 〔 (α— Lーフコ ビラノシル) 一 (1→4) 〕 一 2—ァセタミ ドー 1, 2, 5-トリデォ キシー Ν—メチル— 1, 5—イミノー D—グルシトールの合成
化合物 (1 3) (30mg) をメタノール oml)に溶解し、 ナトリウムメ トキシドを pH 12になるまで加え室温にて一晚攙拌した。 その後 0.2規 定水酸化カリウム水溶液 (6ml) を加え室温にて二晚携拌した。 反応終了 を TLCにて確認後、 イオン交換樹脂アンバーライト IR-120(H+) にて 中和し、 樹脂を濾別し、 メタノール、 水にて十分に洗浄した。 滤液と洗 液をあわせて減圧濃縮を行い、 得られた残渣をゲル滤過( セフアデック ス LH-20 流出液, 1 : 3 ;エタノール:水) し化合物 (14) (19rag, 定量的) を得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -23.47。 (C=0.230, 水:エタノール- 4 : 1) 2 元素分析値 CC82H66N8 021〕
計算値 C= 47. 00 % H= 6. 7 S% N= 5. 1 96 実測値 C= 46. 80 % H=6. 50% N=5. 1 6%
〔実施例 4〕 N-メチル Le*型糖鎖誘導体の製法
前述と同様の方法で 0— ( 一 D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) 一 0— 〔a— Lーフコピラノシル) — (1→4) 〕 一 1, 5—ジデォキ シ— N—メチルー 1, 5—イミノー D—グルシトールを得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 。 + 1° ( C=0.500, 水:エタノール =2 : 1) 2 元素分析値 (C19HssN018〕
計算値 C=47. 01 % H=7. 27% N=2. 89
実測値 C= 47. 02 % H=7. 38% N=2. 78%
〔実施例 5〕 N—メチル SL e*型糖鏆誘導体の製法 前述と同様の方法で 0— (5—ァセタミ ドー 3, 5—ジデォキシー D— グリセローな一 D—ガラクトー 2—ノヌロビラノシル酸) 一 (2· 3) 一 0— ( S— D—ガラクトビラノシル) 一 (1→3) — 0— 〔な一 L一 フコビラノシル) 一 (1→4) 〕 一 1, 5—ジデォキシー Ν—メチルー 1, 5 -イミノー D—グルシトールを得た。
物性値
1 旋光度 〔な〕 D -26° ( C=0.500, 水:エタノール =4 : 1) 2 元素分析値 C80H62N2O21)
計算値 C = 46. 3 9 % H=6. 75% N=8. 6 1% 実測値 C = 46. 29 6 H=6. 9 196 N=3. 62% 本発明の試験例を揚げて本発明を更に詳しく説明する。
〔試験例〕 活性化ヒト血管内皮細胞と培養ヒト白血病細胞 HL60の結合に 対する合成糖鎖の効果
細胞培養;培養ヒト血管内皮細胞は臍帯静脈よりコラゲナーゼ処理に より分離し、 1%のゼラチンあるいはファイブロネクチンを 0.02mg/cm 2 の濃度で塗布した培養用フラスコに培養した。 用いた増殖培地は 199培 地に 15 のゥシ胎児血清 (FCS) 45mg/l BCGS、 90mg/lへパリン及び 40mg /1ゲンタマイシンを加えて調製した。 培養ヒト白血病細胞 HL60は 10 の FCS を含む RPMI1640により増殖,維持した。 培養は何れの細胞について も 37での C02 インキュベータ(5 C02, 95¾Air) 内で行なった。
細胞接着の測定;培養ヒト臍帯静脈細胞 (HUVEC) を 0.1%ゼラチンを塗 布した 96ゥエルの培養プレートにまき、 増殖培地を用いコンフルェント になるまで培養した。 細胞を 10 FCSを含むダルべッコ変法イーグル培地
(DMEM)により洗浄し、 リコンビナントヒトインターロイキン- 1 (1丄-1 β) を含む 100 \ の 10 FCS D B を加え 37での C02インキュベータ内 で 4 時間培養した (活性化) 。 HL60細胞は無血清 DMEMで 2 回洗净し、 0.5¾のグルタルアルデヒドを含むハンクス液に懸濁し、 氷中で 30分間固 定した。 固定後、 細胞を無血清 DMEMにより 2 回洗浄し、 固定液を除いた。 次に 10 FCS を含む DMEMを用いて細胞数を 2xl06cells/ml に調製し、 使 用するまで氷中に保存した。 活性化後、 HUVEC を 10 FCS を含む DMEMに より洗浄し、 抗 BLAM-1抗体 (BBA 2, British Bio-technology Ltd, Abin ton)又は検体を含む 50 U の 10 FCS DMEMを添加し室温で 30分閭インキ ュベーシヨンした。 固定した Hし 60細胞を 50 1 ずつ加え、 室温で更に 45 分間インキュベーションした。 未結合の細胞を洗浄し、 各ゥュルの中心 部を写真撮影し、 撮影野中にある接着細 数をカウントした。 IL-1/Sで 活性化した HUVBC に結合した HL60細胞の結合数を 100 %として検体を加 えた際の効果を判定した。 その結果を表 1及び表 2に示す。
表 1において、 本発明化合物である実施例 1記載の化合物 (1 5) の SL ex 誘導体及び実施例 1記載の化合物 ( 1 2 ) の L e x 誘導体は 10 0 g/mlの濃度で Hし 60細胞の Iし- 1 活性化 HUVBCへの接着をそれぞれ 29.9 及び 37.6 抑制し、 Eし AM-1依存性の細胞接着阻害活性を有するこ とが判明した。
表 2においても、 本発明化合物である実施例 3記載の化合物 (9) の SL ex 誘導体、 実施例 3記載の化合物 ( 1 4 ) の S L e · 誘導体、 実 施例 4記載の L e* 誘導体及び実施例 5記載の SL e* 誘導体は 100 g/ffllの濃度で HL60細胞の IL-l/S活性化 HUVECへの接着をそれぞれ 49, 6 、 43.1¾、 29.8 及び 71.1%抑制し、 ELAM-1依存性の細胞接着阻害活性を 有することが判明した。
表 1 培養ヒト白血病細胞 HL60の ELAM-1依存性接着に対する S L e x 及び L ex 型糖鏆誘導体の阻害作用
処 理 濃度( i/ l ) n 接着細胞数 (¾)
Ba s a l 5 36.8 (28.1) Con t r o l 5 131.0 (100.0) α-ELAM 50 5 27.6 (21.1) 実施例 1 (15) 10 5 117.8 (89.9) 実施例 1 (15) 100 5 91.8 (70.1) 実施例 1 (12) 10 5 120.0 (91.6) 実施例 1 (12) 100 5 81.8 (62.4)
Ba s a lは非活性化 HUVECに対する接着を表す。 C o n t r o 1は I L-l /S10U/mlで活性化した HUVECに対する接着を表す。 a— ELAMは 抗 Εし AM-1抗体を加えた際の活性化 HUVECに対する接着を表す。 実施例 1 (15) は実施例 1記載の化合物 ( 15 ) である S L e x型本発明物質 を加えた際の活性化 HUVECに対する接着を表す。 実施例 1 (12) は実施 例 1記載の化合物 (12)である Lex 型本発明物質を加えた際の活性 化 HUVECに対する接着を表す。
表 2 培養ヒト白血病細胞 HL60の ELAM-1依存性接着に対する S L e
L e · 及び S L e x 型糖鎖誘導体の阻害作用
処 理 濃度( ug/ml ) n 接着細胞数 ( )
B a s a l 5 28.2 ( 7.4) Con t r o l 5 383.4 (100.0) α-ELAM 25 5 75.0 (19.6) 実施例 3 (9) 100 5 193.2 (50. ) 実施例 3 ( 1 4) 100 5 218.2 (56.9) 実施例 4 100 5 269.0 (70.2) 実施例 5 100 5 110.8 (28.9)
B a s a lは非活性化 HUVEC に対する接着を表す。 C o n t r o 1は I L-l SlOU/mlで活性化した HUVEC に対する接着を表す。 a— EL AMは 抗 ELAM-1抗体を加えた際の活性化 HUVEC に対する接着を表す。 実施例 3 (9) は実施例 3記載の化合物 (9) である SL ex 型本発明物質を加え た際の活性化 HUVEC に対する接着を表す。 実施例 3 ( 1 4) は実施例 3 記載の化合物 ( 1 4 ) である S L e · 型本発明物質を加えた際の活性化 HUVEC に対する接着を表す。 実施例 4は実施例 4記載の化合物である L e" 型本発明化合物を加えた際の活性化 HUVEC に対する接着を表す。 実 施例 5は実施例 5記載の化合物である SL e* 型本発明物質を加えた際 の活性化 HUVEC に対する接着を表す。 本発明化合物を医薬として投与する場合、 本発明化合物はそのまま又 は医薬的に許容される無毒性かつ不活性の担体中に、 例えば 0.1%〜99.5 %、 好ましくは 0.5%〜90%含有する医薬組成物として、 人を含む動物 に投与される。
担体としては、 固形、 半固形、 又は液状の希釈剤、 充填剤、 及びその 他の処方用の助剤一種以上が用いられる。 医薬組成物は、 投与単位形態 で投与することが望ましい。 本発明医薬組成物は、経口投与、 組織内投 与、 局所投与(経皮投与等) 又は経直腸的に投与することができる。 こ れらの投与方法に適した剤型で投与されるのはもちろんである。例えば、 組織内投与が特に好ましい。
抗炎症治療剤としての用量は、 年齢、 体重、 等の患者の状態、 投与経 路、 病気の性質と程度等を考慮した上で調製することが望ましいが、通 常は、 成人に対して本発明の有効成分量として、 1日あたり、 100昵〜 3 g 日ノヒトの範囲が、 好ましくは、 500mg〜: l g 日 Zヒトの範囲 が一般的である。場合によっては、 これ以下でも足りるし、 また逆にこ れ以上の用量を必要とすることもある。 また 1日 1〜3回に分割して投 与することが望ましい。