WO1997036038A1

WO1997036038A1 - Article plaque de type cadre comprenant un tissu maille utilisant des filaments composites gaine-ame et cylindre pour cadre rotatif

Info

Publication number: WO1997036038A1
Application number: PCT/JP1997/000860
Authority: WO
Inventors: Toshihide Tomikawa; Shoichiro Noguchi; Toyohiro Tanaka
Original assignee: Kanebo Limited
Priority date: 1996-03-22
Filing date: 1997-03-17
Publication date: 1997-10-02
Also published as: EP0962580A1; DE69736358T2; EP0962580A4; US6244173B1; CN1214090A; EP0962580B1; JPH09256270A; JP3078225B2; CN1090698C; DE69736358D1

Description

明細書名称芯鞘複合フィラメントを使用したメッシュ状布帛からなるスクリ一ン状メッキ品及びロータリ一スクリーン用シリンダ一技術分野

本発明は、芯鞘複合フィラメントを用いて製造されたメッシュ状布帛に金属メッキを施してなるスクリーン状メッキ品で、印刷用スクリーン、ロータリー印刷用シリンダ一、電磁波シ一ルド材、シャドウマスク等に適した製品に関する。背景技術

スクリーン印刷用メッシュ織物の素材としては、従来、シルク、ステンレス、ナイロン、ポリエステル、複合繊維が用いられていたが、シルクは強度、寸法安定性に問題があり、ステンレスは弾性回復性、瞬発性に問題があり、現在はポリエステル及びナイロン製がこれに代わり、特に寸法安定性の点でポリエステル製メッシュ織物が多用されるようになつてきている。

しかし、これら合成繊維製のスクリーンは摩擦などにより静電気を発生し、その結果、塵やごみを吸引、吸着による障害を起こしやすく、更に、印刷時にインキ跳ねをおこして、精密な印刷を不可能とするなどの問題があり、帯電防止処理を施したスクリーン（特開平 6 — 1 0 8 9 ) が使用されるようになってきたが、超精密印刷においては、ステンレス及びステンレスを合成繊維スクリーン版に張り付けたコンビネーション印刷版が使用されるようになっている。

このコンビネーション版に電铸法による金属プレー卜がステンレスに変わり使用された時期もあったが、電铸法による金属プレー卜は目づまりが多く、また 1 mを越す大きなものが生産できず、製造中止になっている。

これに代わり、ステンレスを張り、このステンレス版にメツキを施した、リジタイド版が一部使用されている力 <、大型ステンレス版に金属メツキを施すので、非常に高価なものとなり、また、版の生産効率が悪い一方、捺染用スクリーンメッシュは、高速捺染を目的として、口一夕リ一方式のスクリ一ン捺染が近年行われ、円筒状のスクリーンメッシュ (シリンダー）は、メツキ法、多層メツキ、両面メツキと型（マザ一口 —ル）にメッシュを施してシリンダーを製造する力 <、一定の厚みにするまでに時間がかかり、製造工程が複雑で、非常に高価である。

また、メッシュ織物に金属蒸着を施し、黒色ウレタンをコ一ティングした、シャドウマスクや電磁波シールド材、又は、無電解蒸着を施し、カーボン等を電解メツキしたもの、あるいはこれらの方法を組み合わせたものがあるが、その支持体となるスクリーンが織物であるので、その交点部が突起し、また目がずれやすい。目ずれを防ぐために、メツキ部を厚くすると、目開きが狭くなり、シャドウマスクの用途には不向きである。

一方、特開平 4 - 1 3 6 2 3 2号公報には、スクリーン用メッシュ織物として、鞘に芯より低融点の成分を使用した芯鞘複合フイラメントを用いて製造されたメッシュ織物であって、製織後の鞘成分の溶融によつて、経糸と緯糸が交差点で互いに芯糸を密着した状態で固着され、織物全体に、経糸及び緯糸の表面を、鞘成分が一体に覆っている織物が開示される。しかし、この織物は、メッシュが安定した状態に保たれるため、扱い易いものであるが、前述の如き、筒状袋織に織って口一タリー用スクリーンにできるとは考えられていなかった。

また、黒色クロムメツキを施すことによって、従来法のカーボン蒸着、黒色ゥレタンコ一ティングの 2工程が〗工程ですみ、そのメッキ厚みは交差点が平であるので少なくてすむとも、考えられていなかつた。例えば、メッシュ織物にメツキを施すことが提案されているが、メッシュ織物に張力をかけずに、メツキを施すことは困難であり、また、枠張りの時点で交差点部分にクラックが入りスクリーン印刷用に供することができず、枠張りを行った後にメツキを施している。また、コンビネーション製法において、電铸性スクリーンメッシュを用いたスクリ一ン印刷版は、電铸性メッシュ自体が高価であることから、安価に製造することが困難であり、しかも、電铸性スクリーンメッシュが未だ開発途中であり、スクリーン印刷用メッシュは製造が中止されている。

更に、特公昭 5 1 - 2 0 6 3 0号公報には、袋織による、口一タリ一スクリーンの製造方法が開示されるが、粗いメッシュでは、交点が溶融されていないため、目ずれがおき、素材の織物も、交差点がフラッ卜でなく、且つ腰がないため、メツキ厚みを厚くしなければならず製造が困難で、また、糸の削れ、毛羽によって目づまりを起こすので、実用化されるにはいたらな力、つた。

そこで、本発明では、目づまりをおこさず、均一な開口部を全面に持っメッシュ状布帛で、安定して印刷スクリーンや口一タリ一印刷シリンダ一として使用でき、また、電磁波シールド材ゃシャドウマスクなどとしても有用な、スクリーン状メツキ品を安価に安定して提供することを目的とする。発明の開示

本発明では、鞘に芯より低融点成分を使用した芯鞘複合フイラメントを用いて製造されたメッシュ状布帛を使用することにより、上記目的を達成した。

即ち、本発明の製品は、鞘に芯より低融点成分を使用した芯鞘複合フイラメントを用いて製造されたメッシュ状布帛からなるものであり、鞘成分の溶融によって、交差する糸の交点で交差する糸の芯糸が互いに密着し、その表面が交差する糸の鞘成分で一体に覆われ、該交点における布帛の厚みが、交差する糸の径の合計厚に対して 8 5 %〜 6 0 %であるメッシュ状布帛表面に金属メッキが施されたものである。

本発明のメッシュ状布帛は、交差する糸の交点が完全に融着して、目ずれがおきないので、枠に張らずにメツキができ、張力をかけながら、メツキを施さなくても、メツキプレートが容易に製造できる。また、鞘成分の溶融により、腰があり、メツキ厚みも少なくて済み、溶融前の毛羽は、溶融されることによって、糸と一体化し、目づまりをおこさず、均一な開口部を全面に持つこととなる。

また、このように交点が熱融着して固着されたメッシュ状布帛は、伸縮性が実質的になく、金属メツキを施した後にスクリーン型枠に取り付けても、実質的に伸縮することがないので、スクリーン型枠に取り付ける前に金属メッキを積層しておくことができ、取り扱いが極めて容易で、精密印刷スクリーンに適用できる。

本発明のメッシュ状布帛は、通常の印刷用スクリ一ンでは、平織物であるが、口一タリースクリーン用の製品を得る場合は、筒状袋織とされるのがよい。この場合、、テフロン加工した筒に被せ、熱をかけると、正確な継ぎ目なしの筒状製品を得ることができる。更に、筒状の製品は、芯鞘複合フィラメントを製織することなく、円筒にフィラメントをバィヤス状に交差するように二重に巻きつけ、メッシュ状とし、該フイラメン卜の交点を、鞘成分の溶融により融着することによつても、効率よく製造できる。

本発明では、二ッケルメッキ等のメッキを施した上に黒色クロムメッキすることにより、電磁波シ一ルド材及びシャドウマスクを得ることができる。本発明のメッシュ状布帛は、表面が従来のスクリーンと異なり平であり、また、交差する糸の交点がずれず、伸縮性が殆どないので、メッキ厚みが薄く、黒色クロムメッキが容易であって、電磁波シールド材、シャドウマスクに最適な製品を得ることができるのである。

更に、本発明では、金厲メツキ表面に、黒染処理を施して、電磁波シ

—ルド材ゃシャドウマスクとして有用な製品を得ることもできる。

本発明における金属メツキの方法を例示すると次の通りである。 ( 1 ) 無電解二ッケルメッキエ程例

① 親水処理

I

② エッチング

I

③ キヤタリスト付与

④ ァクセレーター

I

⑤ 化学二ッケルメツキ

⑥ 無電解二ッケルメツキ

(2) 電解二ッケルメツキ

( 1 ) の工程の⑥の代わりに、電気ニッケルメツキも可能であるが、一般的に、均一な膜厚を得るには、無電解ニッケルメツキが適当である。

(3) クロムメツキ、黒色クロムメツキ

( 1 ) の無電解ニッケルメツキ又は（2) の電気ニッケルメツキの上に、クロムメツキ、黒色クロムメッキを施すことが可能である。

(4) 黒染処理

( 1 ) の工程の⑥の代わりに、電気銅メツキを行い、その後、黒染処理を行うことも可能である。

なお、本発明のメッシュ状布帛としては、特開平 4 一 1 3 6 2 3 2号公報に開示される織物がいずれも使用できるが、 2 0〜 3 5 0 メッシュのメッシュ織物で、印刷スクリーン用メッシュ織物/電磁波シールド材には 2 0〜 3 5 0 メッシュの平織メッシュ織物、ロータリ一印刷用シリンダ一には 4 0〜 2 5 0 メッシュの筒状袋織メッシュ織物、シャドウマスクには、 1 0 0〜 2 5 0 メッシュの平織メッシュ織物であるの力特に好ましい。

かかるメッシュ織物は、芯鞘構造の複合フイラメン卜からなるものである力このフィラメントは、フィラメントの芯部分に強度のある繊維成分を使用し、それを覆う鞘部分に低融点成分を使用した複合繊維で、これをメッシュ状に平織/筒状袋織に製織した後、平織のメッシュ織物は、加熱して、外側の低融点成分を熱融着させ、経緯両糸の交差点を固着させることができ、筒状袋織メッシュ織物は、織物の外周より 5〜 1 0 %小さい外周のテフロン加工した筒に被せ、加熱して、収縮させ、外側の低融点成分を熱融着させ、経緯両糸の交差点を固着させることができるものである。

更に、シリンダ一状の製品としては、例えばメッシュ状布帛が、鞘成分の溶融によって、交差する糸の交点で交差する糸の芯糸が互いに密着し、その表面が交差する糸の鞘成分で一体に覆われ、該交点における布帛厚みが、交差する糸の径の合計厚に対して 8 5 %〜 6 0 %であり、目がシリンダ一の回転方向に対してバイヤス状態であるものの表面に金属メツキが施されたものであってもよく、この種の製品は、芯鞘複合フィラメントを円筒にバイヤス状に交差するように二重に巻きつけ、メッシュ状とし、前記フィラメントの交点を、鞘成分の溶融により融着することによって、円筒状に形成することによって得ることができる。

本発明で使用する芯鞘複合フイラメン卜の芯成分としては、ボリプロピレン、ポリエステルあるいはポリアミド等高融点で強度ある繊維形成が可能である熱可塑性樹脂を使用するのが好ましく、特にポリアミドとしてはナイロン一 6 6、ポリエステルとしては、フタル酸、ナフタリンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類と、エチレングリコール等の脂肪族又は脂環族ジオール類との所定量配合し、縮合反応によって製造したポリエステル類が例示でき、特にポリエチレンテレフタレート（ P E

T ) が好んで使用される。

次に、芯鞘複合フィラメントの鞘成分としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン '酢酸ビニル共重合体、低融点ポリェステル、ナイロン一 6等のポリアミド榭脂、あるいはこれらの混合物等で、芯成分として使用される樹脂よりも融点が 2 0 °C以上、好ましくは 3 0 °C以上低い熱可塑性樹脂を使用するのが好ましい。

鞘成分として用いられる低融点の熱可塑性樹脂の中では、低融点のポリエステルを使用するのが好ましく、特にアジピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸類、フタル酸、イソフタル酸、ナフタリンカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類及び Z又はへキサヒドロテレフタル酸等の脂環族ジカルボン酸類とエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ一ル、へキサンジオール、パラキンレングリコール等の脂肪族又は脂環族ジオール類とを所定量配合し、所望によりパラキシレン安息香酸等のォキシ酸類を添加し、縮合反応によって製造した共重合ポリエステル樹脂等の使用が好ましい。特に、テレフタル酸とエチレングリコールに、イソフタル酸及び 1 、 6— へキサンジオールを添加共重合させたポリエステル等の使用が特に好適こ" i>る。

これら芯成分及び鞘成分は従来公知の複合紡糸方法によって、芯鞘構造をとるように紡糸されるが、鞘成分が繊維の全断面積の 2 0〜 8 0 % を占めるように紡糸されるのが好ましい。

また、鞘成分の繊維断面積を上記面積率とすることによって、後述の後処理によってメッシュ状布帛の交差する糸の交点を鞘成分の融着によつて強固に接着させることができ、また、メッシュ状布帛にメツキを施しても、交差する糸の交点で突起することがなく、平らな平滑面を得ることができ、張力をかけても、交点でクラックが入ることがない。

本発明では、前述のような芯鞘複合フイラメントを、モノフィラメン卜で使用しても、マルチフィラメントで使用してもよく、マルチフイラメン卜の場合には、後述の熱処理により各単糸の芯成分が凝集し、その周囲を鞘成分が被覆して、あたかもモノフィラメントの如く加工される。なお、印刷性の良い製品を得るには、モノフィラメントを使用するのが好ましいが、電磁波シールド、シャドウマスクに使用するのであれば、マルチフィラメントでもよい。

このような芯鞘複合繊維の繊度は、 1 デニール以上あればよいが、 5 〜 2 0 0デニール、特に 1 0〜 1 0 0デニールであるのが好ましい。次に、メッシュ状布帛が平織物の場合は、通常のスクリーンメッシュ織物と同様の方法で製織されればよく、筒状袋織の場合には、フライ織機にて袋織されればよい。

例えば、 1 0 0 メッシュ以下、特に 5 0 メッシュ以下という密度の低ぃメッシュ織物でも、平織で製織し、製織の際に乾熱を付与することにより、経糸と緯糸の交点を接着させ、正確なメッシュを形成することができる。

このようにして製織されたメッシュ織物の織り密度は、通常 1 0〜 3 5 0本 Zインチ（ 1 0〜 3 5 0 メッシュ）、好ましくは、 2 0〜 3 0 0 本/インチ（ 2 0〜 3 0 0 メッシュ）程度であるが、これらの織り密度は、使用目的及び印刷絵柄、印刷精度、製品の特性によって適宜選択される。

なお、本発明のメッキ状布帛は、平織物の場合、前述の如く、メッシュ織物を製織後、テンターにて張力を掛け、乾熱を加え、セットし、該織物を一体化させた後に冷却させることによって製造されればよく、また、筒状袋織の場合、この織物を該織物の外周より 5 %小さいテフロン加工した筒に被せ、熱風高温恒温槽に入れ、糸の乾熱収縮により筒に密着させ、正確な継ぎ目なしの筒状にすることができる。更に、円筒にフイラメントを巻きつけてメッシュ状とする場合には、円筒上に張力を与えた状態で、フィラメントを巻きつけ、メッシュ状とした後、乾熱処理して、交差する糸の交点を、該フィラメントの鞘部の溶融で融着させ、冷却して製造できる。

この加熱温度は、芯鞘複合フイラメン卜の鞘成分の融点と芯成分の融点の間の温度であるが、芯成分の融点近くの高温を使用するのが好ましい。鞘構成分が低融点のポリエステルの場合には、通常 1 2 0〜 2 2 0 °Cの温度に加熱される。

このようなメッシュ織物は、糸の交点に実質的に突起のない、平滑な樹脂成型品のような外観を有するものとなるが、織物組織全体は、それを構成する芯鞘複合フイラメン卜の鞘成分の溶融物で均一に覆われているため、樹脂層が、均一で実際的に収縮の無い状態で、強固に接着可能となり、非常に効率よく、メツキが可能となる。

このようなメッシュ状布帛にメッキする金属は、スクリ一ン印刷製版用又はシャドウマスク用に黒色クロムメツキを適用する場合、ステンレス、ニッケル、ニッケル合金、クローム、ハードクローム等のいずれから形成されてもよく、特に、公知の方法によりニッケルメッキするのが好ましい。

また、これらメツキは、メッシュ状布帛の片面に形成しても良いが、使用用途及び製造方法からして両面に形成するのが好ましい。

メツキした製品を、スクリーン型枠に張り付けて使用する場合には、スクリーン枠としては、木製又はアルミニウム、ステンレス、鋼鉄等の金属製、铸物製いずれからなるものでもよいが、通常、強度、軽量、腐食等の点からアルミニゥムの押出し材を加工して製造された型枠の使用が好ましい。また、精密精度を用する印刷に使用する場合には、寸法精度の点から铸物製の枠の使用が好ましい。

また、黒色クロムメツキされたメッシュ製品は、そのままフレーム等に取り付けて、榭脂コ一ティング、またプラスチックラミネートして、シャドウマスク、あるいは、電磁波シールド材として使用される。

通常のシャドウマスクの製造方法は、メッシュ織物上に、無電解メッキ、蒸着あるいはスパッタリングで金属薄膜を形成し、その後カーボンを電解メツキ、あるいは、黒色ゥレタン等をコ一ティングして製造するが、粗いメッシュ 6 0 メッシュ（ 6 0本 Zインチ）以下一になると、目ずれを起こし、張力をかけ、樹脂コーティングを行い、目ずれ防止を行っても、該コーティングの際の目ずれが問題となり、実用性ある製品を得ることは困難であった。しかし、本発明の製品は、ベースに経緯両糸の交差点が熱融着により固着されているメッシュ状布帛を使用し、その表面に黒色クロムメツキしたものであるから、メッシュ間隔が変形し難く、形状安定性に優れるため、粗いメッシュの製品も、非常に短時間で作業性よく安定して製造できる。

一方、ロータリースクリーン印刷のシリンダ一の製法としては、電铸法、メッキ法、多層メッキ法、両面メッキ法とがあり、オランダの N . V . V E C K〇と S T 0 R Kの 2社が開発した、パーフォレイティッドニッケルシリンダーとニッケル円筒をニッケルエッチングを利用したピァスエッチング法などが実用化されている力く、パーフォレイティッドニッケルシリンダ一は、メッシュのマスタ一ダイを製作し、焼入れ硬化し、ミルを製作して再び硬化し、銅メツキしたマンドレル上に押込み、マザ一ロールを作成し、このマザ一ロールの目開き（オープニング間隔）にエポキシ樹脂などの非導電物を、充塡し、研磨してブリッジ部分に所定の厚さのニッケルメツキを施し、パ一フォレイティッドニッケルシリンダ一を形成し、その後マザ一ロールよりニッゲルシリンダ一を抜き取るものであり、また、ピアスエッチング法は、ステンレスマザ一口一ルにニッケルメツキをまず施し、感光剤をコーティングし、画像を焼き付け、現像し、柄の部分だけエッチングし、ステンレスマザ一ロールより、エッチングしたニッケルシリンダーを抜き取るというものである。かかる従来法では、マザ一ロールの目開きが狭く、製造に時間がかかり、しかも非常に高価となり、実用性あるハイメッシュ品の製造は困難であった。

これに対して、本発明のメッシュ状布帛を筒状袋織とした場合やまた前述の如く円筒にフィラメントを巻きつけて筒状に製造する場合は、交差する糸の交点が熱融着により固着されている筒状のメッシュ状布帛を使用し、その表面にメツキするのであるから、目開き（オープニング間隔）が広く、ベースが固く、厚いので、メツキ層は少なくてすみ、細かぃメッシュの製品も安定して製造でき、非常に短時間で作業性よく安価に製造できる。図面の簡単な説明

図 1 は、市販のロータリースクリーン用シリンダ一（パーフォレイテッドニッケルシリンダ一）の製造法を示す工程図であり、図 2は、本発明の一例における口一夕リースクリーン用シリンダ一の製造法を示すェ程図である。また、図 3 は、本発明の一例における口一タリ一スクリーン用シリンダ一の製造法を示す工程図である。発明を実施するための最良の形態次に、本発明を実施例に従って、更に詳細に説明する。

】 ) 本発明で使用する布帛の製造例実施例〔 1 〕一平織メッシュ織物一

融点 2 6 5 °Cの共重合ポリエチレンテレフタレ一卜を芯とし、融点 1 5 0 °Cの共重合ポリエステル（テレフタル酸/ィソフタル酸ニ 7 5 Z 2 5 ) を鞘とする芯鞘複合フイラメントを使用して、 5 0 メッシュ、 1 3 0 メッシュ、 3 0 0 メッシュの平織メッシュ織物を製造した。

5 0 メッシュ、 1 3 0 メッシュの平織メッシュ織物は、製織後、巻取装置により張力を与えた状態で、加熱装置を通し、フィラメントの鞘部を融着させ、経糸と緯糸の交差点を融着させた後、冷却装置にて冷却し、巻き取ったが、 3 0 0 メッシュの平織メッシュ織物は、製織後、テンターにて張力をかけながら所定の密度にし、乾熱セットし、経糸と緯糸の交差点を融着させた後、冷却装置にて冷却し、巻き取った。

このようにして製造した 3種のメッシュ織物の物性を、市販品のポリエステル製スクリーン印刷用メッシュ織物の物性と比較して、表 1 に示す。

実施例 1 の製品

( 1 ) 5 5 ミクロンの複合繊維製 5 0 メッシュ織物

( 2 ) 4 8 ミクロンの複合繊維製 1 3 0 メッシュ織物

( 3 ) 3 5 ミクロンの複合繊維製 3 0 0 メッシュ織物

市販品（日本特殊織物株式会社製）

( 1 ) 5 5 ミクロンのポリエステル繊維製 5 0 メッシュ織物

( 2 ) 4 8 ミクロンのポリエステル繊維製 1 3 0 メッシュ織物

( 3 ) 3 5 ミクロンのポリエステル繊維製 3 0 0 メッシュ織物表 1

表 1から明らかなように、本発明で使用する実施例 1 のメッシュ織物は、目ずれを起こさず、交差点に突起がなく、表面が全体に平滑で、伸び難い、非常に安定した製品であり、正確なオープニングを形成し、目づまりを起こすこともなかった。実施例〔 2〕一筒状袋織メッシュ織物一

実施例 1 と同様のフイラメントを使用して 8 0 メッシュ、 2 0 0 メッシュ、 2 5 0 メッシュの筒状袋織メッシュ織物を製造した。

8 0 メッシュ、 2 0 0 メッシュの筒状袋織メッシュ織物は、外周 6 6 6 mmの袋織袋組織に製織し、所定の長さ 2 0 0 0 mmに裁断して、表面にテフ口ン樹脂加工を施した筒（直径 2 0 2 111、円筒長さ 2 () 1 0 mm) に被せ、熱風高温恒温槽 1 9 0 °C中に 3分間放置し、フイラメン卜の収縮により筒に密着させ、経糸と緯糸の交差点を融着させ、円筒にした後、室温にて冷却した。比較として、ポリエステルモノフィラメントで同様の製造を行ったが、高温恒温槽に入れても、固さ、腰の強さがなく、単なる袋にしかならなかった。即ち、 8 0 メッシュの袋織物は、全体に形が崩れて製品とならず、また、 2 0 0 メッシュ、 2 5 0 メッシュの袋織物は、目は崩れないが、円筒にならず、次のメツキ工程に供することができなかった。実施例〔 2〕及び比較例で得られた製品の状態を表 2 に示す。表 2

表 2から明らかなように、本発明で使用する筒状袋織複合繊維メッシュ織物は、目ずれを起こさず、正確なオープニングを形成し、あたかも樹脂型製品のように正確な円筒になり、次のメツキ工程に安定して供することができた。実施例〔 3〕一円筒にフィラメン卜を巻きつけて形成した布帛ー円筒ドラムに、給糸ノズルを通じて芯鞘複合フイラメントを巻きつける構造で、給糸ノズルがドラムの軸方向に走行し、且つドラムが自転する構造となつており、バイヤス状に糸が二重に巻きつけられる。

このようにして、 5 0 メッシュ、 2 0 0 メッシュ、 3 0 0 メッシュのメッシュ状シートを形成し、巻き取り装置によりフィラメントに張力を与えた状態で、加熱し、フィラメントの鞘部を溶融させ、糸の交点を融着させた後、冷却し、継ぎ目の無い、円筒状に成型されたメッシュ状布帛を得た。

比較のために、通常のポリエステル糸に樹脂をつけながら、実施例 3 と同様にドラムに巻きつけ、熱セッ卜した。これらの製品と、実施例 3 で得た製品の性状を表 3に示す。

実施例 3 の製品

( 1 ) 1 0 0 ミクロンの複合繊維製 5 0 メッシュ織物

( 2 ) 5 5 ミクロンの複合繊維製 2 0 0 メッシュ織物

( 3 ) 4 0 ミクロンの複合繊維製 3 0 0 メッシュ織物

□

比較例の製

( 1 ) 1 0 0 ミクロンのポリエステル製 5 0 メッシュ樹脂加工成型品

( 2 ) 5 5 ミクロンのポリエステル製 2 0 0 メッシュ樹脂加工成型品

( 3 ) 4 0 ミクロンのポリエステル製 3 0 0 メッシュ樹脂加工成型品

表 3

表 3から明らかなように、本発明によるメッシュ成型品は、目ずれを起こさず、交点の突起がなく平で、表面が平滑であり、伸び難い。しかも、正確なオープニングを形成し、目詰まりを起こすこともなかった。これに対して、通常のボリエステルの成型品は、細かいメッシュ（ 3 0 0 メッシュ）では、目詰まりを起こし、粗いメッシュ（ 5 0 メッシュ ) では、交点の接合が弱く、目ずれを起こし、 2 0 0 メッシュでは、樹脂のため、目が正確ではなく、上層と下層の突起があり、腰が弱く、金属メツキする母材として不適であった。

2 ) メツキ製品の製造例

次に、実施例〔 1〕 ~ 〔 3〕で得たメッシュ状布帛にメツキし、これらを、印刷用として市販されている 5 0 メッシュ、 1 3 0 メッシュ、 3 0 0 メッシュの織物にメツキしたもの、及び市販されている 3 0 0 メッ実施例〔 4〕

実施例〔 1〕で得た平織メッシュ織物と実施例〔 1 〕で比較した市販のメッシュ織物に、前述の方法で、無電解ニッケルメツキをした。得られた製品の状態を表 4に示す。表 4

表 4から明らかなように、本発明による実施例〔 I〕の織物では、粗ぃメッシュにおいても目ずれがないので、安定してメツキ製品とすることができた。また、複合繊維メッシュ織物は、平坦なプレート状となるため、張力をかけなくても、皺が入らずに品質のよいメツキができ、従来のメツキ槽で、簡単にメツキが行えた。

しかし、同様の方法で市販品のメツキを行うと、皺やたるみを生じるため、実用性あるメツキ製品を得難かった。そこで、市販品には、緊張された状態を維持しながらメツキを行い、その結果を表 4に示した。なお、緊張させる方法としては、ロールからロールに巻き取る際に送

I 6 り出しと巻取りの速度を変え、緊張させる方法や、枠に張り、枠ごとメツキする方法、織物に荷重を掛け、吊るしてメツキする方法などがあるが、本実施例では、荷重を掛けて、吊るしてメツキする方法を実施した ( 実施例〔 5〕ーメツキ織物の実用性試験一

実施例〔 4〕で得た本発明の複合繊維メツキ ' メッシュ織物と、市販のメッシュ織物に荷重を掛けてメッキした織物、および巿販のメツキされたメッシュ織物〔スイスの Z . B . F . 社製のメタレーン 1 3 7 メッシュ、 3 0 5 メッシュ（目ずれのため、 1 2 0 メッシュ以下は市販されていない）〕の強伸度試験を実施し、荷重下における表面状態を比較した。その結果を表 5 に示す。

試験方法： J I S L 1 0 9 6 ラベルストリップ法

試験機：定速緊張形試験機（島津製作所製）

試験条件：試験幅 5 cm

つかみ間隔 2 0 cm

引っ張り速度 2 0 cmZ分

7 0

表 5

表 5 から明らかなように、市販のメツキ品は、糸の交点に突起があり、張力をかけると、メツキの芯になっている織物の伸びで、メツキにクラックが入り、印刷の使用に適さないものとなつた。

8 それに比べて、本発明の複合繊維からなる織物は、経糸および緯糸の交点を鞘成分の融着によって強固に接着され、交点に突起を生じることなく、表面が平滑となっているので、張力をかけても、交点でクラックが入ることなく、後述の製版工程及び印刷工程で安定して使用できるものとなつた。実施例〔 6〕一黒色クロムメッキー

実施例〔 4〕のメツキを電気ニッケルメツキとし、その上に黒色クロムメツキをした。これらのメツキ工程は、前述の通りである。

得られて製品について、市販のシャドウマスク、電磁波シールド材と、製造工程及び製品状態の比較をした。その結果を表 6に示す。表 6

表 6から明らかなように、本発明のメッシュ織物は目ずれを起こさないので、黒色クロムメッキを直接、安定して施すことができる。粗いメッシュでは、樹脂加工の工程がいらず、また従来法のカーボン蒸着、黒色ウレタンコーティングの 2工程を 1工程で済ますことができる。また、経糸と緯糸の交点が平らであるので、メツキ厚も少なくてすむので、安価に、短時間で、非常に作業性よく、品質のよい製品を得ることができる。実施例〔 7〕一製版試験一

高精度印刷用スクリーンとしての適正を確認するために、実施例〔 5 〕で製造した本発明のメッキ製品（ 3 0 0 メッシュの製品）を、紗張り工程に送り、紗張り機により枠張りした。

枠張りの条件は下記の通りである。

紗張り機：エア一ストレツチヤ一

アルミ枠：市販品 8 8 0 x 8 8 0 mm角（幅 4 0 mm, 厚み 2 5 mm) テンション： 1. 0 0 mm

比較のために、同様の方法で、実施例〔 1 〕で製造したメッシュ織物（非メツキ品）と、市販のポリエステルスクリーン ' メツキメッシュ織物、スイスの Z . B . F . 社製のメタレ一ン 3 0 5 メッシュおよび日本特殊織物社製のニュ一 ' スーパーストロング 3 0 0 メッシュ（ポリエステル製）を枠張りした。

これらについて、製版試験結果を表 7に示す。

1 0 表 Ί 実施例 4 実施例 1 市販ポ¹〗エステル市販ボ¹)エステルの製品の製品

( J + 口、

( 1キ品） (非メ 7キ品メプシュメ，キヌ ·τンュテンション

、，

( mm) 3 0 0 h ' i 3 0 0 メ 7シ 1 ό 0 U メ 7ソュ 3 0 5 メ，シュ

1. 5 0 0. 4 % 1. 2 % 4. L % 2. 5 %

1. 4 0 0. 6 % 1. 6 % 5. 5 % 交点部に亀裂

1. 3 0 0. 8 % 2. 2 % 6. 3 % クラプクカ入る

1. 2 0 1. 0 % 3. 0 % 7. 0 % 7. 5 % 丄 1 , 1丄 π U 1. 2 % 3. 5 % 7. 0 % 破 Sn*

1. 0 0 1. 6 % 4. 5 % 8. 3 %

0. 9 0 1. 8 % 5. 8 % 1 0. 5 %

0. 8 0 2. 0 % 6. 5 % 1 . 5 %

0. 7 0 2. 2 % 7. 0 % 破

0. 6 0 2. 4 % 破断表 7から明らかなように、本発明品（実施例 4のメツキ品）は、極僅かな伸びで高テンションが得られる。また、本発明で使用する複合繊維融着メッシュ（実施例 1 のメッシュ織物）は、通常のポリエステル製メッシュ（市販のポリエステルメッシュ）に比べて、伸びが僅かであり、交点は、破断まで外れることがなく、本発明の製品の母材に最適であること力くわ力、る。

—方、市販のメツキされたメッシュ織物製品は、高テンションで、メツキの芯になっている織物が伸びるため、メツキにクラックが入り、高テンション精密印刷の使用に適さないものであった。実施例〔 8〕一ロータリースクリーン用シリンダ——

実施例〔 2 ] で得た筒状袋織メッシュ織物を公知のメッキ法でメッキし、市販されている筒状ロータリースクリーン用メッシュと、その製品の性状及び製法を比較検討した（表 8及び図 1 、 2参照）。表 8

市販品シリンダ一と本発明品シリンダ一のラッ力一版

におけるメッシュと開口率

表 8から明らかなように、本発明の筒状袋織メッシュ織物のメツキ製品は、市販のニッケルシリンダーに比較して、ブリッジ部分が、複合繊維で正確に形成され、交差点が融着されているので、メツキ厚みが少なく、目開き（オープニング）が広く、開孔率（％) が非常に大きい。それに比して二ッケルンリンダ一は、強度面からもある厚み（ 6 0〜

2 0 0 ミクロン）にし、ブリッジ部の幅は、 6 0 ミクロン以上にしなければならず、ハイメッシュの製造は困難で、目開き（オープニング）は狭く、開孔率（％) は小さい。

また、市販のニッケルシリンダーは、図 2のように複雑な工程で製造されるが、本発明の筒状袋織メッシュ織物のメツキ製品では、図 3の如く、非常に簡単な工程で、安定して、短時間で、効率よく、正確に、実用性あるシリンダーを製造できる。更に、メッキ厚みが数ミク口ンですみ、大幅なコス卜削減となる。

なお、実施例〔 4〕で製造した平織物のツキ製品を円筒として、製造することも考えられるが、繋ぎ目部分（接合部）ができ、また、工程が増えるので、筒状袋織にすることが最適である。

本発明の筒状袋織メッシュ織物のメッキ製品は、複合繊維の糸径と、製織の条件によって、筒状袋織であれば、ハイメッシュの製造が可能で、次の印刷工程及び印刷物の精度及び絵柄が繊細になる。

本発明の袋織複合繊維メッシュ織物のメツキは、開孔率が大きいため、インキ ' 顔料、染料がよくおり、また、メッシュが細かいため、いままでロータリ一スクリーン印刷で不可能であつた、細かい直線パターン、細かいドッ卜が印刷でき、フラッ卜印刷での細かい柄を継ぎ目なしに、型ふみなしで印刷できる。

本発明の袋織複合繊維メッシュ織物を使用したメツキ製品は、ロータリー印刷業界の課題であった、ハイメッシュで、開孔率の広い、目づまり（毛羽）のない、継ぎ目なしの円筒状のスクリーンメッシュの出現の要望を満足させるに十分なものである。実施例〔 9〕一口一タリ一スクリーン用シリンダ——

実施例〔 3〕で円筒状に成型したメッシュ布帛に、先に例示した方法でニッケルメツキをし、得られた製品の性状を、市販されている筒状口

—タリ一シリンダ一と比較して評価した。

各特性及び製造方法を表 8 と図 3 に示す。

表 8から明らかなように、本実施例で得られた円筒状メッシュ製品も、実施例〔 8〕の製品と同様、市販のニッケルメツキシリンダ一に比較して、ブリッジ部分が、複合繊維で正確に形成され、糸の交点が融着されているので、メツキ厚みが少なく、目開き（オープニング）が広く、開孔率（％) が非常に大きい。

なお、図 3から明らかなように、本実施例の方法では、非常に簡単な工程で、効率よく、安定して、品質のよいロータリーシリンダ一を製造できる。また、メツキ厚が数ミクロンでよいため、この方法は経済的にも非常に有利である。更に、この製品は、目がスキージ方向に対してバィヤスとなるため、モアレを防ぎ、非常に鮮明な画像を印捺できるものとなる。産業上の利用可能性

本発明の製品は、平織メッシュ織物の鞘に芯より低融点の成分を使用した芯鞘複合フイラメントを用いて、製織後の鞘成分の溶融によって、経糸と緯糸が交差点で互いに芯糸を密着した状態で固定され、織物全体に、経糸及び緯糸の表面を、鞘成分が一体に覆っている織物で、交差点が完全に融着して、目ずれがおきないので、枠に張らずにメツキができ、張力をかけながら、メツキを施さなくても、メツキプレートが容易に製造でき、その製品を使用した、スクリーン印刷は、一般の印刷はもとより、プリント回路、多層版、 I C回路等のプリント板用印刷においても、精密印刷が可能となる。

また、黒色クロムメツキを施すことによって、従来法のカーボン蒸着、黒色ゥレタンコ一ティングの 2工程が 1工程ですみ、そのメッキ厚みは交差点が平であるので少なくてすみ、安価に品質よく、工程間の時間短縮、作業性に著しい向上が認められる。

また、本発明の筒状袋織のメッシュ織物のメツキシリンダーは、繋ぎ目がなく、芯鞘複合フイラメン卜の鞘成分の溶融によって、経糸と緯糸が交差点で互いに芯糸を密着した状態で固着され、織物全体に、経糸及び緯糸の表面を、鞘成分が一体となり覆い、経糸及び緯糸の交差点が経糸及び緯糸と一体化されているため、目ずれのない厚みの薄い（糸径の 2倍の 8 5 ~ 6 0 % ) メッシュ織物となっており、メツキ層が少ないので、開孔部が大きく、複合繊維の糸系を細くし、メッシュを細かくすることが容易で、ハイメッシュの製造が、非常に短時間で製造でき、しかも、今までロータリ一印刷では、不可能であった細かい柄の印刷が可能となった。

以上の如く、本発明の有用性は明らかである。

Claims

請求の範囲

1 . 鞘に芯より低融点成分を使用した芯鞘複合フィラメン卜を用いて製造されたメッシュ状布帛で、鞘成分の溶融によって、交差する糸の交点で交差する糸の芯糸が互いに密着し、その表面が交差する糸の鞘成分で一体に覆われ、該交点における布帛の厚みが、交差する糸の径の合計厚に対して 8 5 %〜 6 0 %であるメッシュ状布帛表面に金属メッキが施されていることを特徴とするスクリーン状メツキ製品。

2 . 前記メッシュ状布帛が、筒状袋に製織されていることを特徴とする口一タリ一捺染用シリンダ一として有用な請求の範囲第 1項記載のメッキ製品。

3 . 前記メッシュ状布帛が平織物であることを特徴とするスクリーン印刷用メッシュとして有用な請求の範囲第 1項記載のメッキ製品。

4 . 前記金属メツキ表面に、更に黒染処理が施されていることを特徴とする電磁波シールド材及びシャドウマスクとして有用な請求の範囲第 1 項記載のメッキ製 ΡΟ ο

5 . 鞘に芯より低融点成分を使用した芯鞘複合フイラメン卜を用いて製造されたメッシュ状布帛からなるシリンダ一であって、前記メッシュ状布帛が、鞘成分の溶融によって、交差する糸の交点で交差する糸の芯糸が互いに密着し、その表面が交差する糸の鞘成分で一体に覆われ、該交点における布帛厚みが、交差する糸の径の合計厚に対して 8 5 %〜 6 0 %であり、目が回転方向に対してバイヤス状態であること、および表面に金属メツキが施されていることを特徴とするロータリースクリーン用シリンダ一。

6 . 前記メッシュ状布帛力;、前記芯鞘複合フィラメン卜を円筒にバイャス状に交差するように二重に巻きつけ、メッシュ状とし、前記フィラメン卜の交点を、鞘成分の溶融により融着することによって、円筒状に形成されたものであることを特徴とする請求の範囲第 5項記載のシリンダ