明細書
複素環式ァミ ド化合物からなるトリプタ一ゼ阻害剤
技術分野
本発明は新規なトリプタ一ゼ阻害剤に関する。 さらに本発明は毒性が低く、 選 択的なトリプタ一ゼ阻害活性を有する新規化合物およびその医薬用途にも関する 背景技術
I g E関与の即時型アレルギー炎症 (I型反応) は、 マスト細胞 (Mast cell) や好塩基球等の細胞表面で、 アレルゲンと IgE が反応した結果引き起こされる。 本炎症の引き金となるのがマスト細胞であり、 マスト細胞膜上の IgE レセプター を介して抗原特異的反応が起こると細胞内情報伝達機構が作動し、 顆粒膜間およ び細胞膜と顆粒膜との融合が惹起され、 顆粒が細胞外へと放出される。 マスト細 胞が脱顆粒により遊離させるものとして、 ヒスタミン、 セロ卜ニン、 ロイコトリ ェン、 トロンボキサン、 PAF等のケミカルメデイエ一ターと顆粒内プロテア一ゼ が挙げられる。 マス卜細胞からのケミカルメディエーター等の遊離に関する研究 を発端に、 各種メデイエ一ター遊離抑制薬が数多く開発され、 臨床に提供されて きた。 しかし、 即時型炎症は数多くの因子が関わる反応であり、 メデイエ一タ一 遊離抑制薬のみでは十分な治療効果が得られていないのも現状である。
一方、 近年、 トリプタ一ゼに関する研究が精力的に行われている。 トリプタ一 ゼは主としてマス卜細胞中のヒス夕ミン顆粒内に存在する中性セリンプロテア一 ゼであり、 抗原剌激による脱顆粒によりヒスタミン等のケミカルメデイエ一ター と共に細胞外液に放出される。 特に肺 (気道、 肺胞) や鼻腔粘膜組織に存在する マス卜細胞には非常に多量のトリプタ一ゼが存在していると報告されている。 ト リプタ一ゼの生理活性として、 マスト細胞からのヒスタミンの放出/気管支収縮 の増幅作用、 V I P (最も強力な気管支拡張因子) の分解や補体 C 3から C 3 a への変換促進作用、 線維芽細胞 Z気管支平滑筋の増殖作用等様々な報告があり、 即時型ァレルギ一反応だけでなくァレルギ一炎症像の成立に深く関与すると考え られている (K. Sekizawaら, J. Clin. Invest. , 1989, 83, ppl75-179、 S. J. Ruos
s ら, J. Clin. Invest. , 1991, 88, pp493-499 ) 。
上記の観点から、 卜リプタ一ゼ阻害作用に基づく新たな抗アレルギー剤を開発 しょうとする試みが行われており、 既に卜リプタ一ゼ阻害活性を有する化合物の 特許出願も行われている (例えば特開平 5 - 1 1 2 5 9 8号) 。
N C
本発明の目的は、 トリ E _プ 2 タ一ゼに対し選択的で優れた阻害活性を有し、 かつ毒 性も低い新規化合物およびその医薬用途を提供することにある。 さらに本発明の 別の目的は、 新規の卜リプタ一ゼ阻害剤を提供することにある。
発明の開示
本発明者らは、 上記目的を達成するために種々研究を重ねてきたところ、 97 /01338にトロンビン阻害剤として開示されている一連の化合物をもとに、 トリプ タ一ゼに対し選択的で優れた阻害活性を有する化合物を見出して本発明を完成す るに至った。
即ち、 本発明は以下の通りである。
( 1 ) 下記一般式 ( I )
{式中 Aは、 下記式 (1 ) 、 (2 ) 、 (3 ) 、 (4 ) 、 (5 ) 、 (6 ) 、 ( 7 ) 又は (8 )
(CH2)1— NE£ (1)
(CH2)1
(CH2)p
(CH2)1 (6)
(CH2)q
(CH2)p
(CH2)1 NE'E1' (7)
(CH2)q
— (CH2)n-NE1E1' (8)
(式中、 E 1 、 E 、 E 2 および E 3 は同一または異なって水素、 置換されてい てもよいアルキル、 置換されていてもよいアルアルキル、 またはアミジノ、 グァ ニジノまたはァミノに対する保護基を示し、 一 N E 1 E は一緒になつて更にへ テロ原子を含んでいてもよいへテロ環を形成してもよく ; 1は 0〜3の整数を、 mは 0〜2の整数を、 nは 1〜6の整数を、 pは 1〜 3の整数を、 qは 1〜3の 整数をそれぞれ表す。 ) を表し ;
Bは、
水素, -一 COCFs , C0CF2CF3
- CI
(式中、 Yは— 0_または— S—を表し ; R2 は、 水素、 置換されていてもよい アルキル、 置換されていてもよいァリ一ルまたは置換されていてもよいアルアル キルを表す。 ) を表し;
Wは、
— R3, — C00R3, 一 CO匪!?3, — S02R3 または 一 C0R3
(式中、 R3 は、 水素、 置換されていてもよいアルキル、 置換されていてもよい ァリールまたは置換されていてもよいアルアルキルを表す。 ) を表し;
は、
- CH= または _N=
を表し;
R1 は、 水素、 置換されていてもよいアルキル、 置換されていてもよいァリール または置換されていてもよいアルアルキルを表す。 } で表される化合物、 または その薬理学的に許容されうる塩を有効成分として含有してなるトリプタ一ゼ阻害 剤。
( 2 ) 下記一般式 ( I )
(I)
{式中 Aは、 下記式 (1) 、 (2) 、 (3) 、 (4) 、 (5) 、 (6) 、 (7) 又は (8)
(CH2)1-NE; C N N E - NEW (1)
(CH2)p
(CH2)1 NE'E1' (4)
(CH2)q
(CH2)p
— (CH2)1 (6)
(CH2)q
(CH2)1 NEW (7)
(CH2)n-NE1E1' (8)
(式中、 E1 、 E 、 E2 および E3 は同一または異なって水素、 置換されてい てもよいアルキル、 置換されていてもよいアルアルキル、 またはアミジノ、 グァ
ニジノまたはァミノに対する保護基を示し、 _ N E 1 E "は一緒になつて更にへ テロ原子を含んでいてもよいへテロ環を形成してもよく ; 1は 0〜3の整数を、 mは 0〜2の整数を、 nは 1〜6の整数を、 pは 1〜 3の整数を、 qは 1〜3の 整数をそれぞれ表す。 ) を表し;
Bは、
水素,
CO
- C1
(式中、 Yは—0—または一 S—を表し; R 2 は、 水素、 置換されていてもよい アルキル、 置換されていてもよいァリ一ルまたは置換されていてもよいアルアル キルを表す。 ) を表し ;
Wは、
— R3, — C00R3, — C0NHR3, — S02R3 または 一 C0R3 (式中、 R 3 は、 水素、 置換されていてもよいアルキル、 置換されていてもよい ァリールまたは置換されていてもよいアルアルキルを表す。 ) を表し ;
Xは、
_ C H = または 一 N =
を表し ;
R 1 は、 水素、 置換されていてもよいアルキル、 置換されていてもよいァリール または置換されていてもよいアルアルキルを表す。 }
において、 Xがー N =の化合物またはその薬理学的に許容されうる塩。
(3) 一般式 (I) において、 Bが— COCF3 の化合物またはその薬理学的に 許容されうる塩。
(4) 一般式 (I) において、 Aが式 (1) の化合物またはその薬理学的に許容 3れつる塩。
(5) 一般式 (I) において、 Aが式 (2) の化合物またはその薬理学的に許容 3れつる 。
(6) 一般式 (I) において、 Aが式 (3) の化合物またはその薬理学的に許容 されうる塩。
(7) 一般式 (I) において、 Aが式 (4) の化合物またはその薬理学的に許容 されうる塩。 但し Bが水素である化合物を除く。
(8) 一般式 (I) において、 Aが式 (5) の化合物またはその薬理学的に許容 されうる塩。
(9) 一般式 (I) において、 Aが式 (6) の化合物またはその薬理学的に許容 されうる塩。 但し Bが水素である化合物を除く。
(10) 一般式 (I) において、 Aが式 (7) の化合物またはその薬理学的に許 容されうる塩。 但し Bが水素である化合物を除く。
(1 1) 一般式 (I) において、 Aが式 (8) の化合物またはその薬理学的に許 容されつる ¾。
(12) 上記 (2) 〜 (1 1) のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に 許容されうる塩を有効成分として含有してなる医薬組成物。
発明の実施の形態
本明細書中で使用されている記号について以下に説明する。
R1 〜R3 、 E1 、 E1'. E2、 E3 におけるアルキルとしては、 炭素数 1〜 6の低級アルキルであり直鎖状でも分岐鎖状でもよい。 具体的には、 メチル、 ェ チル、 プロピル、 イソプロピル、 n—プチル、 イソブチル、 tーブチル、 n—ぺ ンチル、 n—へキシル、 2—メチルプロピル、 1, 1—ジメチルプロピル、 1,
2, 2— トリメチルプロピル等が挙げられる。 好ましくはメチル、 ェチル、 プロ ピル、 イソプロピル、 n—ブチル等である。 またこのアルキルは、 ハロゲン (フ ッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素を意味する) 、 アミノ基、 水酸基、 アルコキシ (炭素 数 1〜6の低級アルコキシであり、 直鎖状でも、 分岐鎖状でもよく、 具体的には、 メ トキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 イソプロポキシ等) 等で置換されていてもよ い。
R 1 〜R 3 、 E 1 、 E "、 E 2、 E 3 におけるアルアルキルとしては、 そのァ ルキル部分は前述と同様であり、 具体的には、 ベンジル、 フヱネチル、 3—フヱ ニルプロピル、 4ーフヱニルブチル、 ベンズヒ ドリル、 トリチル等が挙げられる c またこのアルアルキルは、 アルキル (前述と同様) 、 ハロゲン (前述と同様) 、 アミノ基、 水酸基、 ニトロ、 シァノ、 アルコキシ (前述と同様) 等で置換されて いてもよい。
E 1 、 E 、 E 2、 E 3 におけるアミジノ、 グァニジノあるいはァミノに対す る保護基としては、 置換基を有していてもよいアルアルキル (例えば、 ベンジル、 p —クロロベンジル、 p—フルォ口べンジノレ、 m— トリフノレオロメチルベンジノレ、 フエネチル、 1—フヱニルェチル、 ベンズヒドリル、 トリチル等) 、 アルカノィ ル (例えば、 ホルミル、 ァセチル、 プロピオニル、 ブチリル、 バレリル、 ピバロ ィル、 へキサノィル等) 、 ハロアルカノィル (例えば、 クロロアセチル、 トリフ ルォロアセチル等) 、 ピペリジニルォキシアルカノィル (例えば、 4—ピベリジ ニルォキシァセチル等) 、 アルケニルォキシカルボニル (例えば、 ァリルォキシ カルボニル等) 、 アルコキシカルボニル (例えば、 メ トキシカルボニル、 ェトキ シカルボニル、 t—ブトキシカルボニル、 へキシルォキシカルボニル等) 、 ァシ ルォキシアルコキシカルボニル (例えば、 ァセトキシメチルォキシカルボニル、 ( 1ーァセトキシェチル) ォキシカルボニル、 プロピオニルォキシメチルォキシ カルボニル、 ビバロイルォキシメチルォキシカルボニル、 ブチリルォキシメチル ォキシカルボニル、 イソプチリルォキシメチルォキシカルボニル等) 、ハロアル コキシカルボニル (例えば、 クロロメ トキシカルボニル、 トリクロ口エトキシカ
ルポ二ル等) 、 置換基を有していてもよいァロイル (ベンゾィル、 トルオイル、 キシロイル、 ナフトイル、 フタロイル等) 、 置換基を有していてもよいフヱニル アルカノィル (例えば、 フヱニルァセチル、 3—フヱニルプロピオニル、 3— ( P—メ トキシフヱニル) プロピオニル、 3 _ ( p—クロロフヱニル) プロピオ ニル等) 、 置換基を有していてもよいへテロアリールカルボニル (例えば、 ニコ チノィル、 イソニコチノィル、 6—クロ口ニコチノィル、 フロイル等) 、ヘテロ ァリ一ルアルカノィル (例えば、 チェ二ルァセチル、 イミダゾリルァセチル、 フ リルァセチル、 トリァゾリルァセチル、 チアジアゾリルプロピオニル等) 、 置換 基を有していてもよいァリールォキシカルボニル (例えば、 フヱノキシカルボ二 ル、 ナフチルォキシカルボニル等) 、 置換基を有していてもよいフヱノキシアル カノィル (例えばフヱノキシァセチル、 フヱノキシプロピオニル等) 、 置換基を 有していてもよいァリ一ルグリオキシロイル (例えばフェニルダリオキシロイル、 ナフチルダリオキシロイル等) 、 置換基を有していてもよいフエニルアルコキシ カルボニル (例えば、 ベンジルォキシカルボニル、 フヱネチルォキシカルボニル、 p —ニトロべンジルォキシカルボニル、 p—メ トキシベンジルォキシカルボニル 等) 、 アルキルスルホニル (例えば、 メチルスルホニル、 ェチルスルホニル、 プ 口ピルスルホニル、 ブチルスルホニル、 ペンチルスルホニル、 へキシルスルホニ ル等) 、 ハロアルキルスルホニル (例えば、 トリフルォロメチルスルホニル等) 、 置換基を有していてもよいアルアルキルスルホニル (例えば、 ベンジルスルホニ ル、 p —クロ口べンジルスルホニル、 フヱネチルスルホニル、 ベンズヒ ドリルス ルホニル等) 、 置換基を有していてもよいァリ一ルスルホニル (例えば、 フヱニ ルスルホニル、 P—クロロフヱニルスルホニル、 トリルスルホニル、 キシリルス ルホニル、 ナフチルスルホニル等) 等が挙げられる。 なお、 当該各基におけるァ ルキル部分、 アルカノィル部分、 アルコキシ部分、 ァシル部分は炭素数 1〜6の 低級のものが挙げられ、 またアルケニル部分は炭素数 2〜 6の低級のものが挙げ 好ましくは、 フエニルアルコキシカルボニル、 アルコキシカルボニル、 ァシル
ォキシアルコキシカルボニル、 アルカノィル、 フヱニルアルカノィル、 ハロアル カノィル、 アルアルキル、 アルキルスルホニル、 アルアルキルスルホニル、 ァリ 一ルスルホニル等であり、 さらに好ましくは、 ベンジルォキシカルボニル、 t— ブトキシカルボニル、 エトキシカルボニル、 ァセトキシメチルォキシカルボニル、 ビバロイルォキシメチルォキシカルボニル、 n—バレリル、 n—へキサノィル、 3—フヱニルプロピオニル、 トリフルォロアセチル、 ベンジル、 フヱネチル、 ト リチル、 n—ブチルスルホニル、 n—へキシルスルホニル、 ベンジルスルホニル、 フエニルスルホニル、 p—トリルスルホニル等である。
また、 置換基を有していてもよいアルアルキル、 ァロイル、 フヱニルアルカノ ィル、 ヘテロァリールカルボニル、 ァリールォキシカルボニル、 フエノキシアル カノィル、 ァリ一ルグリオキシロイル、 フヱニルアルコキシカルボニル、 アルア ルキルスルホニル、 ァリ一ルスルホニルにおける置換基としては、 ニトロ、 トリ フルォロメチル、 アルキル (前述と同様) 、 フヱニル、 アルコキシ (前述と同様) ハロゲン (前述と同様) 、 アルカノィル (炭素数 1〜6の低級アルカノィルであ り、 直鎖状でも分岐鎖状でもよく、 具体的にはホルミル、 ァセチル、 プロピオ二 ル、 プチリル、 バレリル、 ビバロイル、 へキサノィル等) 等が挙げられる。
本発明における— N E 1 E 1 'がー緒になって更にへテロ原子を含んでいてもよ いへテロ環としては、 モルホリン、 ピぺラジン等が挙げられる。
R 1 〜R 3 におけるァリールとしては、 具体的にはフヱニル、 1 一ナフチル、 2—ナフチル等が挙げられる。 またこのァリールは、 アルキル (前述と同様) 、 ハロゲン (前述と同様) 、 アミノ基、 水酸基、 ニトロ、 シァノ、 アルコキシ (前 述と同様) 等で置換されていてもよい。
一般式 ( I ) で表される化合物 〔以下化合物 ( I ) ともいう〕 の薬理学的に許 容されうる塩としては、 無機酸付加塩 (例えば、 塩酸、 臭化水素酸、 ヨウ化水素 酸、 硫酸、 リン酸等との塩) 、 アミノ酸との塩 (例えばグルタミ ン酸、 ァスパラ ギン酸等との塩) 、 有機酸付加塩 (例えばメタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン 酸、 p— トルエンスルホン酸、 ギ酸、 酢酸、 トリフルォロ酢酸、 シユウ酸、 クェ
ン酸、 マロン酸、 フマル酸、 グルタル酸、 アジピン酸、 マレイン酸、 酒石酸、 コ ハク酸、 マンデル酸、 リンゴ酸等との塩) 等が挙げられる。
さらに、 化合物 (I) またはその塩に各種異性体が存在するときは、 これらも 本発明の範囲内である。
特に、 化合物 (I) の内、 Aが式 (4) 、 (6) 又は (7) である場合、 Bが 水素でないものについては新規の化合物である。
当該化合物 (I) は下記スキーム Iに示す方法により合成することができる。 スキーム I
(IV) (I)
(式中 A' は前記 Aと同義のものを示すか、 アミジノを含む場合はその前駆体で あるシァノを含む置換基を示し、 式中 B' は前記 Bと同義のものを示すか、 カル ボニル基を含む場合は、 その還元体であるヒドロキシル体を含む置換基を示し、 式中 W' は前記 Wと同義のものを示すか、 水素、 ァミノに対する保護基を示し、 R1 、 X、 W、 A、 Bは前記と同義。 )
即ち、 化合物 (I) は式 (Π) で表されるカルボン酸 〔以下、 化合物 (Π) と
もいう〕 と式 (m) で表される化合物 〔以下、 化合物 (m) ともいう〕 とを縮合 反応 (アミ ド化) させることにより直接的に、 またはその前駆体 〔以下、 化合物 (IV) ともいう〕 を経由して合成することができる。
化合物 (Π ) は文献記載の化合物 (特開平 6 - 5 6 7 8 5号、 特開平 5 _ 2 8 6 9 4 6号、 Warnerら, J. Med. Chem., 1994, 37, p3090、 Damewoodら, J. Med. Chem. , 1994, 37, p3303 、 Veale ら, J. Med. Chem. , 1995, 38, p98、 W093/2 1210、 W096/33974, W096/18644等参照) であるか、 またはこれらの文献に基づい て慣用の手法により調製されるものである。
化合物 (m) は文献記載の化合物 (M. R. ffiley ら, Bioorg. Med. Chem. Let t. , 1996, 6, p2387、 J. D. Prugh ら, Synthetic Communications, 1992, 22, p2357 、 T. A. Lyleら, Bioorg. Med. Chem. Lett. , 1997, 7, p67、 US 5498779、 ■6/30396、 I096/1949U W096/19483等参照) であるか、 またはこれらの文献に 基づいて慣用の手法により調製されるものである。
化合物 (Π ) をそのまま用いるときは、 2—クロ口一 4, 6—ジメ トキシ一 1, 3, 5—トリアジン、 o —ベンゾトリアゾ一ル— 1—ィルー N, N , Ν' , N, ーテ卜ラメチルゥロニゥムへキサフルォロホスフエ一ト、 P y B O P 〔ベンゾト リアゾ一ルー 1 一ィル一ォキシー トリス (ピロリジノ) ホスホニゥムへキサフル ォロホスフェート〕 、 B O P 〔ベンゾトリアゾ一ル _ 1 _ィル—ォキシー トリス (ジメチルァミノ) ホスホニゥムへキサフルォロホスフェート〕 、 P y B r o P 〔プロモー トリス (ピロリジノ) ホスホニゥムへキサフルォロホスフェート〕 、 N , N—ジシクロへキシルカルボジイミ ド、 N, N—ジイソプロピルカルボジィ ミ ド、 1一 (3 —ジメチルァミノプロピル) — 3 —ェチルカルポジイミ ドメチォ ジド、 1—ェチル— 3— ( 3 —ジメチルァミノプロピル) カルポジィミ ド塩酸塩、 N—シクロへキシル— N, 一 ( 2 _モルホリノエチル) カルポジイミ ド . メ トー p — トルエンスルホン酸塩等の縮合剤の存在下で反応を行う。
化合物 (Π ) は、 常法により、 酸無水物、 活性エステル、 酸ハライ ド等の反応 性誘導体に変換したものを用いてもよい。
酸無水物としては、 例えば、 ピバル酸との無水物、 炭酸イソブチルエステルと の無水物等が用いられる。 活性エステルとしては、 例えば、 p—二トロフヱニル エステル、 2, 4, 5 —トリクロ口フエニルエステル、 N—ヒ ドロキシスクシン ィミ ドエステル、 N—ヒ ドロキシフタルイミ ドエステル、 N—ヒ ドロキシー 5 - ノルボルネン一 2, 3—ジカルボキシイミ ドエステル等が用いられる。 酸ハライ ドとしては、 例えば、 カルボン酸クロリ ド、 カルボン酸ブロミ ド等が用いられる 当該アミ ド化反応の反応溶媒としては、 いずれの場合においても、 N, N—ジ メチルホルムアミ ド、 N, N—ジメチルァセトアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 へキサメチルホスホリック トリアミ ド、 ピリジン、 ジォキサン、 テトラヒ ドロフ ラン、 ァセトニトリル、 クロ口ホルム、 塩化メチレン、 ジメ トキシェタン、 ベン ゼン、 酢酸ェチル、 スルホラン等、 またはこれらの混合溶媒が用いられる。 好ま しい溶媒としては、 N, N—ジメチルホルムアミ ド、 塩化メチレン、 テトラヒ ド 口フラン、 ァセトニトリルが挙げられる。
化合物 (H ) あるいはこれらの反応性誘導体と化合物 (EI) の仕込み量は、 通 常、 化合物 (Π ) あるいはこれらの反応性誘導体を化合物 (II) に対して 1当量 以上用いればよい。 通常、 このアミ ド化反応の反応温度は約 0〜 1 0 0でであり、 反応時間は数時間〜 3日間である。
なお、 上記反応において、 縮合剤または化合物 (Π ) の活性エステルを用いる ときは、 卜リエチルァミ ン、 ジイソプロピルェチルァミ ン、 N—メチルモルホリ ン、 1 —ヒ ドロキシベンゾトリアゾ一ル、 4 —ジメチルァミノピリジン等の反応 補助剤を用いることができる。
化合物 (Π ) の酸無水物を用いるときは、 4ージメチルァミノピリジン、 1 一 ヒ ドロキシベンゾトリァゾ一ル等の反応補助剤を用いることができる。
化合物 (Π ) の酸ハライ ドを用いるときは、 ハロゲン化水素捕捉剤として、 ト リエチルァミ ン、 ピリジン、 ピコリン、 炭酸水素ナトリウム等の存在下で行うこ とが好ましい。
化合物 (m) の A ' で表される基には、 ァミノ、 アミジノ、 グァニジノ等が含
まれるが、 このアミ ド化反応においては、 これらの基は保護された形態で反応に 付すのが望ましい。 その保護基としては、 反応後容易に脱離しァミノ、 アミジノ あるいはグァニジノ等へ誘導できるもの、 例えば、 t—ブトキシカルポニル基
(以下、 B o c基ともいう)、 ベンジルォキシカルボニル基 (以下、 Z基ともい う) 等が用いられる。
また、 このアミ ド化反応は、 アミジノ、 グァニジノへ変換可能な置換基 (例え ばアミジノへ変換可能な置換基としてシァノ等) を有する形態で行い、 反応後、 アミジノ、 グァニジノに変換してもよい。
以下に、 化合物 (IV) から化合物 (I ) への工程における A' から Aへの変換 反応について述べる。
方法 1 )
これは、 ァミノ、 アミジノ、 グァニジノ等の保護基 (B o c基あるいは Z基等) を脱保護する手法である。
例えば Z基を用いた場合の脱保護の条件としては、 水素化分解によるもの、 あ るいは酸によるもの等がある。 水素化分解による脱保護の条件としては、 水素雰 囲気下、 触媒としてパラジウム一炭素あるいはパラジウム一ブラック等を用い、 溶媒として、 メタノール、 エタノール、 酢酸、 クロ口ホルムあるいはジォキサン 等を用い、 必要に応じ塩酸、 トリフルォロ酢酸、 メタンスルホン酸等の酸を基質 に対して 1〜1 0倍当量を用いる。 反応温度は約 0〜1 0 0で、 反応時間は数時 間〜 3日間である。 また、 Z基を用いた場合の酸による脱保護の条件としては、 トリフルォロメタンスルホン酸等を用いて、 公知の方法に準じて行うことができ る (特開平 5— 2 8 6 9 4 6号) 。
また、 ァミノ、 アミジノ、 グァニジノの保護基として B o c基等を用いた場合 の脱保護の条件としては、 5 ~ 4 0倍当量の塩化水素を用い、 溶媒として酢酸ェ チル、 ベンゼン、 エタノール、 酢酸、 ジォキサン等を用いる。 反応温度は約 0 °C 〜室温、 反応時間は約 3 0分間〜 2 4時間である。
方法 2 )
一例として、 化合物 (IV) から化合物 (I) への工程における A' の保護され ていてもよいピペリジンを Aの N—アミジノピペリジンに変換する方法をスキー ム Hに示す。
〔式中、 Ela, E2a, E3aは同一または異なってァミノ、 グァニジノに対する 保護基 (80 (;ぁるぃは2基) を示し、 B' 、 W' 、 X、 R1 は前記と同義。 〕 まず、 ァミノ保護基の脱保護は方法 1) で示した如く常法により行うことがで きる。 グァニジノ化は、 N, N, 一ビス— ( t一ブチルォキシカルボニル) 一 1 —グァ二ルビラゾール、 N, N, 一ビス一 (ベンジルォキシカルボニル) — 1 _ グァニルビラゾールあるいは N, N' 一ビス一 ( t _ブチルォキシカルボニル) — S—メチルイソチォ尿素等を用いて公知の手法に準じて行うことができる(M. S.
Bernatowicz ら , Τ· L., 1993, 34, pp3389- 3392、 Y. fu ら, Synthetic Commun ications, 1993, 23, pp3055-3060、 US 5498779) 。
例えば、 原料のァミン体に、 N, N, —ビス— (ベンジルォキシカルボニル) - 1—グァ二ルビラゾールを反応させて、 Z基で保護されたグァニジノ体を得る 場合、 溶媒としてメタノール、 エタノール等のアルコールを用い、 反応温度は室 温〜 1 0 0 °C、 反応時間は数時間〜 3日間である。
得られたグァニジノ体の脱保護は、 方法 1 ) で示した如く常法により行うこと ができる。
方法 3 )
一例として、 化合物 (IV) から化合物 (I ) への工程における A' のシァノフ ェニルを Aのァミジノフヱニルに変換する方法をスキーム mに示す。 スキーム m
〔式中、 B ' 、 W' 、 X、 R 1 は前記と同義。 〕
ァミジノ化はィミダ一卜体またはチォカルバモイル体を経る公知の方法に準じ て行うことができる (T. Nakayama ら, Chem. Pharm. Bull. , 1993, 41(1), ppl 17 - 125、 Organic Functional Group Preparations, III, Academic, Chapter 6 > または Leo Aligら, Journal of Medicinal Chemistry 1992, 35(23), pp4393-44 07を参照) o
チォカルバモイル体を経る方法では、 二トリル体に、 ピリジン、 卜リエチルァ ミン、 N , N—ジメチルホルムアミ ド等の溶媒、 またはこれらの混合溶媒中、 1 当量〜大過剰の硫化水素を反応させ、 チォカルバモイル体を得る。 反応温度は氷
冷下〜室温、 反応時間は約 5時間〜 1日間、 好ましくは室温で約 1 0〜 2 0時間 C、あな。
次に、 得られたチォカルバモイル体に、 アセトン、 ジォキサン、 テトラヒドロ フラン等の溶媒中、 1当量〜大過剰のよう化メチル、 臭化工チル等のアルキルハ ライ ドを反応させる。 反応温度は約 5 0〜1 0 0 °C、 反応時間は約 0 . 5〜1 0 時間である。 ここで得られた中間体を単離して、 もしくは単離せずに、 1〜5 0 当量のアンモニア、 または酢酸アンモニゥム、 塩化アンモニゥム等のアンモニア 誘導体を反応させてアミジンを得る。
溶媒として、 メタノール、 エタノール、 プロパノール等のアルコール、 N , N —ジメチルホルムアミ ド等を用いる。 好ましくはメタノールまたはエタノール溶 媒中、 齚酸アンモニゥムとの反応で行う。 反応温度は約 5 0〜1 0 0で、 反応時 間は数時間〜 1 0時間である。
ィミダ—ト体を経る方法では、 二トリル体に、 塩化水素、 臭化水素等のハロゲ ン化水素の存在下、 当量〜大過剰のメタノール、 エタノール、 プロパノール、 ブ タノ一ル等のアルコールを反応させることにより、 イミダート体を得る。 必要に 応じてジェチルェ一テル等の脂肪族エーテル、 クロ口ホルム、 塩化メチレン等の ハロゲン化炭化水素、 ベンゼン等の非プロトン性溶媒を用いてもよい。 反応温度 は約— 1 0〜十 3 0 °Cで、 反応時間は数時間〜 2日間である。 好ましくは氷冷下 〜室温で、 約 8〜 1 5時間である。
次に得られたィミダ一ト体に 1〜 5 0当量のアンモニアを反応させることによ り、 アミジン体を得る。 溶媒として、 メタノール、 エタノール、 プロパノール等 のアルコール、 ジェチルェ一テル等の脂肪族エーテル、 クロ口ホルム、 塩化メチ レン等のハロゲン化炭化水素、 ベンゼン等の非プロトン性溶媒、 N , N _ジメチ ルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド等を用いる。 このアンモニアとの反応に 塩化アンモニゥムを共存させるのが好ましい。 反応温度は約— 1 0〜+ 1 0 0 °C で、 反応時間は 0 . 5時間〜 2 0時間である。 好ましくはメタノール、 ェタノ一 ルまたはプロパノール溶媒中、 約 5 0〜8 0 °C、 数時間の反応で行う。
次に、 化合物 (BO の B ' 、 及び化合物 (IV) の B ' について、 B ' より Bへ の変換反応について述べる。
化合物 (ΠΙ) 及び (IV) の B ' で表される基には、 トリフルォロメチルケトン あるいはベンゾチアゾ一ルー 2—ィルケトン等が含まれるが、 これらケトン体の 他、 容易にケトンに変換できる基、 例えば、 ヒドロキシル体 { 2 , 2 , 2—トリ フルオロー 1 一ヒドロキシェチルあるいは 1― (ベンゾチアゾ一ルー 2 _ィル) — 1—ヒドロキシメチル等 } も用いることができる。 これらヒドロキシル体を用 いた場合、 スキーム Iの化合物 (IV) から化合物 (I ) への変換反応において酸 化反応を用いることにより、 目的とする化合物へ誘導することができる。
この酸化反応の好適な方法としては、 例えば、 約室温にて、 トルエン等の不活 性溶媒中、 ジクロロ酢酸を触媒として、 過剰のジメチルスルホキシドと水溶性力 ルボジイミ ドを使用する方法がある。 有用な他の方法としては、 例えば、 アル力 リ性過マンガン酸カリウム水溶液を使用する方法、 ォキザリルクロライド、 ジメ チルスルホキシドおよび 3級アミンを使用する方法、 無水酢酸およびジメチルス ルホキシドを使用する方法、 ピリジン三酸化ィォゥ錯体およびジメチルスルホキ シドを使用する方法、 塩化メチレン中、 酸化クロミゥム ( 71) ピリジン錯体を使 用する方法、 1, 1 , 1 一トリァセトキシ— 1, 1—ジヒドロ— 1, 2—べンズ ィォドキソ一ル— 3 ( 1 H) 一オン等のパ一ィォジナンのような超原子価ヨウ素 試薬をジクロロメタンゃジメチルホルムアミ ド中で使用する方法、 二酸化マンガ ンをジクロロメタン、 クロ口ホルム中で使用する方法等がある。
なお、 この酸化反応を行うにあたって、 化合物 (IV) の A' 中に存在する、 了 ミノ、 アミジノあるいはグァニジノ、 およびピリ ドンあるいはピリ ミ ドン骨格に 存在するアミンは必要に応じて Z基あるいは B o c基等の保護基で保護を行う。 これら保護基の脱保護は方法 1 ) で示した如く常法により行うことができる。 A, から Aへの変換、 B, から Bへの変換、 各種の E 1 、 E 、 E 2 、 E 3 の変 換は上記の工程時にのみ可能というわけではなく、 他の反応に影響を与えない範 囲において合成の種々の段階で行うことができる。 又、 W から Wへの変換、 各
種 wの相互間の変換についても同様である。
かく して合成される化合物 (I ) は、 公知の分離精製手段、 例えば濃縮、 抽出、 クロマトグラフィー、 再沈殿、 再結晶等の手段を適宜施すことにより、 任意の純 度のものとして採取できる。
また、 当該化合物 (I ) の薬理学的に許容されうる塩も、 公知の方法により製 造できる。
本発明の化合物は、 ヒト、 ィヌ、 ゥシ、 ゥマ、 マウス、 ラッ トなどの哺乳動物 に対して優れた卜リプタ一ゼ阻害作用を有するものである。 従って、 上記動物の、 アレルギー性鼻炎、 過敏性肺炎、 肺繊維症、 気管支喘息等の種々の疾患に有用で ある。
本発明の化合物 (I ) およびその薬理学的に許容されうる塩を医薬品として用 いる場合、 薬理学的に許容されうる担体、 賦形剤、 希釈剤等の添加剤を製薬上必 要な成分と適宜混合し、 粉末、 顆粒、 錠剤、 カプセル剤、 シロップ剤、 注射剤、 軟膏、 クリーム等の態様で医薬組成物とし、 経口的または非経口的に投与するこ とができる。 上記医薬組成物中には、 化合物 (I ) またはその薬理学的に許容さ れうる塩を有効量配合する。
本発明の化合物 (I ) およびその薬理学的に許容されうる塩の投与量は、 疾患 の種類及びその程度、 投与する化合物、 投与ルート、 患者の症状、 体重あるいは 年齢等によっても異なり、 投与目的に応じて適宜設定することができるが、 例え ば気管支喘息に対して用いる場合であれば、 通常、 化合物 (I ) の量として、 成 人に経口投与する場合は、 0 . 0 1〜1 0 0 O m g / k g体重/日、 好ましくは 0 . 0 5〜5 0 0 m g / k g体重/日を 1日 1〜数回に分けて投与するのが好ま しい。
実施例
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、 本発明はこれらに限 定されるものではない。
なお、 - NMR の測定は、 特に記載のない限り Brucker社製 300 MHz あるいは
500 MHz で行った。
実施例 1 : 2— (5—ベンジルォキシカルボニルアミノ— 1, 6—ジヒドロー 6 —ォキソー 1 _ピリミジニル) 一 N— [4 - ( 1ーァミノ一 1—イミノメチルァ ミノ) — 1— (2, 2, 2— トリフルオロー 1一才キソェチル) プチル] ァセト ァミ ド 塩酸塩の合成
( 1) 6— ( 1— t—プチルォキシカルボニルアミノー 1 _ t一ブチルォキシ力 ルポ二ルイミノメチルァミノ) 一 1, 1, 1 _トリフルオロー 3—ニトロ _ 2 _ へキサノ一ルの合成
US 5498779記載化合物である 4— ( 1— t一ブチルォキシカルボニルァミノ—
1一 t一ブチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1—ニトロブタン(1.0
2 g, 2.83 mmol) 、 トリフルォロアセトアルデヒドェチルへミアセタール (10% エタノール含有) (715 mg, 4.47 mmol) の 2—プロパノール(6.0 mL)懸濁液にフ ッ化カリウム(165 mg, 2.84 mmol) を加え室温で 2 8時間撹拌した。 反応混合物 を濃縮して残さを酢酸ェチルで希釈し、 これを 10%クェン酸水溶液、 飽和食塩水 で洗浄した。 乾燥後濃縮しオイルを得た。 これをシリカゲルカラムクロマトグラ フィ一 (シリカゲル, 酢酸ェチル Zへキサン) により精製し、 目的化合物 (1.13 g, 87%) を得た。
^-NMR (DMS0-d6) δ 1.37-1.99 (22Η, m), 3.29-3.39 (2H, m), 4.43-4.62 (1H, m), 4.89-4.97 (1H, m), 7.21-7.30 (1H, m), 8.33-8.37 (1H, m), 11.50 (1H, s)
(2) 3—ァミノ— 6— ( 1— t一ブチルォキシカルボニルァミノ— 1— t—ブ チルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) — 1 , 1, 1—トリフルオロー 2— へキサノ一ルの合成
工程 (1) で得られた化合物 (1.89 g, 4.12 mmol) 、 ラネ一ニッケル (2.0 g)のエタノール(40 mL) 懸濁液を加圧水素雰囲気下 (6.0 kg/cm2) 、 室温で 1 3 時間撹拌した。 触媒をろ過してろ液を濃縮し目的化合物 (1.71 g, 97%) を得た ( ^-NMR (DMSO-de) δ 1.34-1.80 (22Η, m), 2.79-2.91 (1H, m), 3.29-3.39
(2H, m), 3.75-3.90 (1H, m), 8.30-8.32 (1H, m), 11.50 (1H, br s)
(3) 2 - (5—べンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 6—ジヒ ドロ _ 6—ォ キソ— 1一ピリ ミジニル) 一 N— [4 - ( 1一 t—ブチルォキシカルボニルアミ ノー 1— t—ブチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1— (2, 2, 2 一 トリフルオロー 1—ヒ ドロキシェチル) プチル] ァセトアミ ドの合成
工程 (2) で得られた化合物(1.35 g, 3.15 mmol) 、 W096/33974記載化合物で ある 2— (5—ベンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 6—ジヒ ドロ _ 6—ォキ ソ— 1一ピリ ミジニル) 酢酸(1.10 g, 3.63 mmol) 、 1—ヒ ドロキシベンゾトリ ァゾ一ル 1水和物(H0Bt:l.1 g, 7.18 mmol) のジメチルホルムアミ ド(DMF: 16 m い溶液に室温で 1—ェチルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル) カルポジイミ ド塩酸塩 (WSCI:725 mg, 3.78 mmol)を加え、 3 6時間撹拌した。 反応溶液に水を 加え、 これを酢酸ェチルで抽出した。 有機層を水、 10%クェン酸水溶液、 飽和重 曹水、 および飽和食塩水で洗浄した。 濃縮後、 シリカゲルカラムクロマトグラフ ィ一 (シリカゲル、 メタノール /クロ口ホルム) により精製し、 目的化合物 (1. 60 g, 62%) を得た。
^-NMR (DMSO-de) δ 1.39—1.60 (22Η, m), 3.23-3.28 (2H, m), 3.85-4.15 (2H, m), 4.57-4.73 (2H, m), 5.16 (2H, s), 6.51-6.60 (1H, m), 7.30-7.44
(5H, m), 8.13-8.14 (1H, m), 8.23-8.43 (3H, m), 8.76 (1H, br s), 11. 51 (1H, br s)
(4) 2— ( 5—べンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 6—ジヒ ドロ _ 6—ォ キソ— 1—ピリ ミジニル) 一 N— [4 - ( 1— t—ブチルォキシカルボニルアミ ノ一 1— t _ブチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1一 (2, 2, 2 — トリフルオロー 1—ォキソェチル) ブチル] ァセトアミ ドの合成
工程 (3) で得られた化合物(1.21 g, 1.70 mmol) の塩化メチレン(17 mL) 溶 液に室温で Dess- Martin試薬(1.44 g, 3.40 mmol) を加え 3 0分間撹拌した。 反 応混合物をェ一テルで希釈し、 100 mL中に 25 gのチォ硫酸ナトリウムを含む飽和 重曹水を加え 1時間撹拌した。 この混合物を酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽
和重曹水、 飽和食塩水で洗浄した。 濃縮後、 シリカゲルカラムクロマトグラフィ
― (シリカゲル、 酢酸ェチル Zクロ口ホルム) により精製し、 目的化合物 (809 mg, 67%) を得た。
^-NMR (DMSO-de +D20) <5 1.39-1.78 (22H, m), 3.25-3.31 (2H, m), 4.03-4. 09 (1H, m), 4.59 (1H, d, J=15.9 Hz), 4.73 (1H, d, J=15.9Hz), 5.17 (2H, s), 7.32-7.41 (5H, m), 8.12 (1H, s), 8.37 (1H, s)
(5) 2 - ( 5 _ベンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 6—ジヒ ドロ— 6—才 キソ一 1—ピリ ミジニル) 一 N— [4 - ( 1—アミノー 1—イミノメチルァミノ) - 1 - (2, 2 , 2 _トリフルオロー 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
工程 (4) で得られた化合物(100 mg, 0.141 mmol)に室温で 4 N 塩酸ジォキサ ン溶液 (4.0 mL, 16 mmol) を室温で加え 6時間撹拌した。 反応混合物を濃縮して 得た残さを水に溶解した。 これを凍結乾燥して標題化合物である淡黄色粉末 (57 mg, 74 %) を得た。
'H-NMR (DMSO-de +D20) <5 1.42-1.49 (4H, m), 3.05-3.15 (2H, m), 4.21 (1 H, m), 4.61 (1H, d, J=16.0 Hz), 4.74 (1H, d, J=16.0 Hz), 5.18 (2H, s), 7. 36-7.42 (5H, m), 8.14 (1H, s), 8.38 (1H, s)
実施例 2 : 2 - (5—ベンジルォキシカルボニルァミノ— 1, 6—ジヒ ドロ— 2 —メチル一 6—ォキソ _ 1—ピリ ミジニル) 一 N— [4 - ( 1—アミノー 1—ィ ミノメチルァミノ) 一 1— (2, 2, 2— トリフルオロー 1一才キソェチル) ブ チル] ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
(1) 2— ( 5—べンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 6—ジヒドロ一 2—メ チル— 6—ォキソ _ 1—ピリ ミジニル) — N— [4— ( 1— t _ブチルォキシ力 ルポニルァミノ— 1一 t—プチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) _ 1一
(2, 2, 2— トリフルオロー 1ーヒ ドロキシェチル) プチル] ァセトアミ ドの 合成
実施例 1一 ( 2 ) で得られた化合物、 W096/33974記載化合物である 2 - ( 5 -
ベンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 6—ジヒ ドロー 2—メチル一 6—ォキソ — 1—ピリミジニル) 酢酸、 を用い、 実施例 1 _ (3) と同様な手法により反応 を行い目的化合物を得た (収率 77%) 。
^- MR (DMSO-de) δ 1.39-1.70 (22Η, ηθ, 2.32-2.35 (3Η, m), 3.26-3.30 (2Η, m), 3.85-4.20 (2H, m), 4.61-4.88 (2H, m), 5.15 (2H, s), 6.52-6.63 (1H, m), 7.31-7.43 (5H, m), 8.22-8.44 (3H, m), 8.65 (1H, br s), 11.51 (1H, s)
(2) 2— ( 5—ベンジルォキシカルボニルアミノー 1 , 6—ジヒ ドロー 2—メ チル— 6—ォキソ— 1一ピリ ミジニル) 一 N— [4 - (1一 t—ブチルォキシ力 ルボニルァミノ— 1— t一ブチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) — 1一
(2, 2 , 2— トリフルオロー 1一才キソェチル) ブチル] ァセトアミ ドの合成 工程 (1) で得られた化合物および]) ess-Martin 試薬を用い実施例 1一 (4) と同様な手法により反応を行い目的化合物を得た (収率 54%) 。
^-NMR (DMSO-de +D20) δ 1.39-1.85 (22Η, m), 2.33 (3Η, s), 3.25-3.29(2 H, m), 4.02-4.11 (lH.m), 4.67 (1H, d, J=16.9 Hz), 4.86 (1H, d, J=16.9 Hz), 5.15 (2H, s), 7.32-7.43 (5H, m), 8.23 (1H, s)
(3) 2 - (5—ベンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 6—ジヒ ドロー 2—メ チルー 6—ォキソ _ 1 _ピリ ミジニル) 一N— [4 - (1—ァミノ一 1—ィミノ メチルァミノ) — 1— (2, 2, 2 _トリフルオロー 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
工程 (2) で得られた化合物を用い実施例 1一 (5) と同様な手法により反応 を行ない標題化合物である白色粉末を得た (収率 91%) 。
'H-NMR (DMSO-de +D20) 5 1.39-1.83 (4H, m), 2.5-2.6 (3H, m), 3.05-3.15 (2H, i), 4.06-4.12 (1H, m), 4.64 (1H, d, J=17.0 Hz), 4.92 (1H, d, J=17.0 Hz), 5.15 (2H, s), 7.32-7.43 (5H, m), 8.23 (1H, s)
実施例 3 : 2 - ( 5—ベンジルォキシカルボニルアミノ一 1 , 6—ジヒ ドロ一 6 —ォキソ一 2—フエニル _ 1—ピリ ミジニル) 一N— [4 - ( 1—ァミノ一 1— イミノメチルァミノ) _ 1— (2, 2, 2— トリフルオロー 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
( 1) 2— ( 5—ベンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 6—ジヒ ドロ一 6—ォ キソ— 2—フヱニル一 1 _ピリ ミジニル) _N— [4 - (1— t一ブチルォキシ カルボニルァミノ— 1一 t—プチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1 - (2, 2, 2— トリフルオロー 1ーヒ ドロキシェチル) プチル] ァセトアミ ド の合成
実施例 1一 ( 2 ) で得られた化合物、 W096/33974記載化合物である 2 - ( 5 - ベンジルォキシカルボニルアミノ一 1, 6—ジヒドロ一 6—ォキソ一 2 _フエ二 ルー 1 _ピリ ミジニル) 酢酸、 を用い、 実施例 1一 (3) と同様な手法により反 応を行い目的化合物を得た (収率 78%) 。
'H-NMRCDMSO-de) δ 1.38-1.70 (22Η, m), 3.25-3.35 (2H, m), 3.73-4.19 (2 H, m), 4.38-4.55 (2H, m), 5.19 (2H, s), 6.48-6.54 (1H, m), 7.31-7.52 (10 H, m), 8.04-8.31 (2H, m), 8.46 (1H, s), 8.89 (1H, br s), 11.53 (1H, s)
(2) 2 - ( 5 _ベンジルォキシカルボニルアミノー 1, 6—ジヒ ドロ一 6—ォ キソ— 2—フエ二ルー 1一ピリ ミジニル) — N— [4 - ( 1— t _ブチルォキシ カルボニルァミノ— 1— t—プチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1 — (2, 2 , 2 _ トリフルオロー 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ドの合 成
工程 ( 1 ) で得られた化合物および Dess-Martin試薬を用い実施例 1一 ( 4 ) と同様な手法により反応を行い目的化合物を得た (収率 79%) 。
^-NMR (DMSO-de +D20) 5 1.39-1.85 (22H, m), 3.25-3.29(211, m), 4.05-4. 11 (1H, m), 4.48 (1H, d, J=16.8 Hz), 4.56 (1H, d, J=16.8 Hz), 5.20 (2H, s), 7.34-7.54 (10H, m), 8.47 (1H, s)
(3) 2— ( 5—ベンジルォキシカルボニルァミノ _ 1 , 6—ジヒ ドロ一 6—ォ
キソ一 2 _フエ二ルー 1 _ピリ ミジニル) 一N— [4— (1—アミノー 1一イミ ノメチルァミノ) 一 1— (2, 2, 2— トリフルオロー 1—ォキソェチル) プチ ル] ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
工程 (2) で得られた化合物を用い実施例 1一 (5) と同様な手法により反応 を行ない標題化合物である淡黄色粉末を得た (収率 95%) 。
JH-NM (300 MHz, DMSO- d6 +D20) δ 1.24-1.85 (4H, m), 3.07-3.11 (2H, m), 4.0-4.1 (1H, m), 4 .41 (1H, d, J=17.0 Hz), 4.58 (1H, d, J=17.0 Hz), 5.19 (2H, s), 7.34-7.56 (風 m), 8.46 (1H, s)
実施例 4 : 2— (5—ァミノ一 1 , 6—ジヒ ドロ— 6—ォキソ一 1一ピリ ミジニ ル) 一 N— [4 - ( 1—ァミノ一 1—イミノメチルァミノ) 一 1— (2, 2 , 2 — トリフルォ口— 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 2塩酸塩の合成
( 1) 2 - (5—ァミノ一 1, 6—ジヒ ドロ一 6—ォキソ一 1—ピリ ミジニル) -N- [4— ( 1— t—ブチルォキシカルボニルァミノ— 1— t一プチルォキシ カルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1 _ (2, 2, 2— トリフルオロー 1—ォキ ソェチル) プチル] ァセ卜アミ ドの合成
実施例 1 _ (4) で得られた化合物(144 mg, 0.202 mmol). パラジウム一ブラ ック(20 mg) のエタノール(2.0 mL)懸濁液を水素雰囲気下、 室温で 3時間撹拌し た。 触媒をろ去し、 ろ液を濃縮し目的化合物 (115 mg, 99%) を得た。
^-NMR (DMSO- d6 +D20) 5 1.38-1.95 (22H, m), 3.18-3.39 (2H, m), 4.02-4. 12(1H, m), 4.49 (1H, d, J=15.7 Hz), 4.66 (1H, d, J=15.7 Hz), 7.24 (1H, s), 7.69 (1H, s)
(2) 2— (5—アミノー 1, 6—ジヒ ドロ一 6—ォキソ一 1—ピリ ミジニル) — N— [4— (1—ァミノ一 1—イミノメチルァミノ) 一 1— (2, 2, 2— ト リフルオロー 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 2塩酸塩の合成
工程 (1) で得られた化合物(115 mg, 0.199 mmol)にトリフルォロ酢酸(2.0 m L, 26.0 mmol) を室温で加え 3 0分間撹拌した。 反応溶液を濃縮して得た残さに 4 N塩酸ジォキサン溶液(10 mL, 40 ol)を室温で加え 3 0分間撹拌した。 この
混合物を濃縮し得た残さを水(10 mL) に溶解した。 これを凍結乾燥して標題化合 物である褐色粉末 (62.6 mg, 70 %) を得た。
'H-NMR (DMSO-de +D20) δ 1.42-1.59 (4Η, m), 3.07-3.12 (2Η, m), 4.06-4. 13 (1Η, m), 4.65 (1H, d, J=16.0 Hz), 4.79 (1H, d, J=16.0 Hz), 7.31 (1H, s), 8.42 (1H, s)
実施例 5 : 2 _ ( 5—ァミノ一 1 , 6—ジヒ ドロ一 2—メチル一 6—ォキソ一 1 —ピリ ミジニル) 一N— [4 - ( 1 一アミノー 1 _イミノメチルァミノ) 一 1 _ (2, 2, 2— トリフルォロ— 1ーォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 2塩 酸塩の合成
( 1 ) 2 — (5—アミノー 1, 6—ジヒ ドロー 2—メチル一 6 —ォキソ一 1 —ピ リ ミジニル) 一 N— [4— ( 1 一 t —ブチルォキシカルボニルァミノ— 1 _ t _ ブチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1一 (2, 2 , 2— トリフルォ 口— 1 —ォキソェチル) ブチル] ァセトアミ ドの合成
実施例 2— (2) で得られた化合物を用い実施例 4一 ( 1 ) と同様な手法によ り反応を行ない目的化合物を定量的に得た。
'H-NMR (DMSO-de +D20) δ 1.40-1.85 (22Η, m), 2.23 (3Η, s), 3.25-3.35 (2Η, m), 4.08-4.11 (1Η, m), 4.62 (1H, d, J=16.8 Hz), 4.80 (1H, d, J=16. 8 Hz), 7.17 (1H, s)
(2) 2 - (5—アミノー 1, 6—ジヒドロー 2—メチル _ 6 —ォキソ一 1 —ピ リ ミジニル) 一 N— [4 - ( 1 —アミノー 1 —イミノメチルァミノ) 一 1 — (2, 2 , 2— トリフルォロ— 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 2塩酸塩の 合成
工程 (1 ) で得られた化合物を用い実施例 4一 (2 ) と同様な手法により反応 を行ない標題化合物である褐色固体を得た (収率 87%) 。
- NMR (DMSO-de +D20) <5 1.23-1.90 (4H, i), 2.52 (3H, s), 3.07-3.11 (2 H, m), 4.07-4.12 (1H, m), 4.75 (1H, d, J二 17.0 Hz), 4.98 (1H, d, J=17.0 H z), 7.24 (1H, s)
実施例 6 : 2— (5—ァミノ一 1, 6—ジヒドロ— 6—ォキソ一 2—フェニルー 1一ピリ ミジニル) 一N— [4 - ( 1—アミノー 1一イミノメチルァミノ) 一 1 一 (2, 2, 2— トリフルオロー 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 2 塩酸塩の合成
( 1) 2 - (5—ァミノ一 1, 6—ジヒ ドロ一 6—ォキソ一 2—フエ二ルー 1— ピリ ミジニル) —N— [4— ( 1— t—ブチルォキシカルボニルァミノ— 1— t 一ブチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) — 1 _ (2, 2 , 2— トリフル オロー 1一才キソェチル) プチル] ァセトアミ ドの合成
実施例 3— (2) で得られた化合物を用い実施例 4一 (1) と同様な手法によ り反応を行ない目的化合物を定量的に得た。
-騰 (DMSO-de +D20)5 1.38-1.74 (22H, m), 3.18-3.38 (2H, m), 4.09-4.
12 (1H, m), 4.40 (1H, d, J=16.3 Hz), 4.51 (1H, d, J=16.3 Hz), 7.37-7. 3 (6H, m)
(2) 2— (5—ァミノ一 1, 6—ジヒ ドロー 6—ォキソ一 2—フエニル一 1— ピリ ミジニル) 一 N— [4 - ( 1一アミノー 1一イミノメチルァミノ) 一 1—
(2, 2, 2— トリフルォロ— 1—ォキソェチル) プチル] ァセ卜アミ ド 2塩 酸塩の合成
工程 (1) で得られた化合物を用い実施例 4一 (2) と同様な手法により反応 を行ない標題化合物である黄色粉末を得た (収率 79%) 。
'H-NMR (DMSO-de +D20) <5 1.07-1.89 (4H, m), 3.05-3.15 (2H, m), 3.93-4.
13 (1H, m), 4.39 (1H, d, J=16.5 Hz), 4.57 (1H, d, J=16.5 Hz), 7.38 (1H, s), 7.46-7.56 (5H, m)
実施例 7 : 2— (3—ベンジルォキシカルボニルァミノー 1 , 2—ジヒドロー 2 —ォキソ一 1—ピリジル) 一 N— [4 - ( 1—ァミノ一 1一イミノメチルァミノ) - 1 - (2 , 2, 2— トリフルオロー 1一才キソェチル) プチル] ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
( 1) 2 - ( 3—ベンジルォキシカルボニルアミノー 1, 2—ジヒドロ一 2—才
キソー 1—ピリジル) 酢酸ェチルエステルの合成
W096/18644記載化合物である 2— (3—アミノー 1, 2—ジヒドロ— 2—ォキ ソ一 1一ピリジル) 酢酸ェチルエステル (4.0 g, 20.4 mmol) 、 2, 4, 6—コ リジン(5.4 mL, 40.9 mmol) のテトラヒ ドロフラン(20 mL) 溶液を窒素雰囲気下 で氷冷し、 これにべンジルォキシカルボニルクロリ ド(3.2 mL, 22.4 mmol) のテ トラヒドロフラン(20 mL )溶液を滴下した。 滴下後、 反応混合物を氷冷下で 3時 間撹拌した。 反応溶液を酢酸ェチルで希釈し、 これを 1 N塩酸、 飽和重曹水、 飽 和食塩水で洗浄した。 有機層を乾燥後濃縮して深緑色オイル状の残さ(8.1 g) を 得た。 これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸ェチルノへキサン) に 付し、 薄緑色固体 (4.8 g, 71 %) を得た。
^-NMR (DMS0-d6) δ 1.20 (3H, t, J=7.1 Hz), 4.14 (2H, q, J=7.1 Hz), 4. 76 (2H, S), 5.17 (2H, s), 6.29-6.33 (1H, m), 7.30-7.44 (6H, m), 7.87 (1H, dd, J=l.6, 7.4 Hz), 8.48 (1H, br s)
(2) 2 - ( 3—べンジルォキシカルボニルァミノ一 1 , 2—ジヒドロー 2—ォ キソ— 1 _ピリジル) 酢酸の合成
工程 ( 1 ) で得られた化合物 (4.7 g, 14.2 mmol) のテトラヒドロフラン (30
0 mL) 溶液に室温で 1 N水酸化ナトリゥム水溶液 (36.0 mL, 36.0 mmol) を滴下 し 3時間撹拌した。 析出物をろ取し、 これを水(200 mL)に加熱しながら溶解した。 この水溶液を濃塩酸で酸性にし、 懸濁液を氷冷下で 1時間撹拌した。 白色の析出 物をろ取し、 乾燥して目的化合物 (4.0 g, 93 %) を得た。
^-NMR (DMSO-de) δ 4.67 (2H, s), 5.17 (2Η, s), 6.26-6.31 (1H, m), 7. 30-7.44 (6H, m), 7.86 (1H, dd, J=l.5, 7.4 Hz), 8.45 (1H, br s), 13.50 (1 H, br s)
(3) 2 - ( 3—べンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 2—ジヒ ドロ一 2—ォ キソー 1—ピリジル) — N— [4 - ( 1— t一ブチルォキシカルボニルアミノー
1一 t—ブチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) — 1一 (2, 2, 2—ト リフルォロ— 1ーヒ ドロキシェチル) ブチル] ァセトアミ ドの合成
工程 (2) で得られた化合物および実施例 1一 (2) で得られた化合物を用い、 実施例 1 - (3) と同様な手法により反応を行ない目的化合物を得た (収率 65%)
!H-NMR (DMSO-de) δ 1.39-1.66 (22Η, m), 3.26-3.35 (2H, m), 3.83-4.15 (2H, m), 4.51-4.73 (2H, m), 5.16 (2H, s), 6.23-6.29 (1H, m), 6.49-6.57 (1H, m), 7.27-7.43 (6H, m), 7.84 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.09-8.35 (3H, m), 1 1.50 (1H, br s)
(4) 2 - (3—ベンジルォキシカルボニルァミノ一 1 , 2—ジヒ ドロ一 2—才 キソー 1一ピリジル) 一 N— [4 - ( 1一 t _ブチルォキシカルボニルァミノ— 1— t—ブチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) — 1一 (2 , 2, 2— 卜 リフルォロ— 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ドの合成
工程 (3) で得られた化合物および Dess- Martin試薬を用い、 実施例 1一 (4) と同様な手法により反応を行い目的化合物を得た (収率 54%) 。
^-NMR (DMSO-de +D20) δ 1.38-1.85 (22Η, m), 3.18-3.32 (2Η, m), 4.07- 4.09 (1H, m), 4.53 (1H, d, J=15.7 Hz), 4.74 (1H, d, J=15.7 Hz), 5.16 (2H, s), 6.28-6.32 (1H, m), 7.27 (1H, dd, J=l.6, 6.9 Hz), 7.33-7.42 (5H, m), 7.87 (1H, dd, J=l.6, 7.3 Hz)
(5) 2 - ( 3—ベンジルォキシカルボニルァミノ _ 1 , 2—ジヒ ドロ一 2—ォ キソ一 1—ピリジル) _N_ [4 - ( 1—ァミノ一 1—イミノメチルァミノ) 一
1 - (2, 2, 2— トリフルオロー 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
工程 (4) で得られた化合物 (129 mg, 0.182 mmol) に室温で 4 N塩酸ジォキ サン溶液 (15 mL, 60 mmol) を室温で加え 4 1時間撹拌した。 反応混合物を濃縮 して得た残さを水 (20 mL)に溶解した。 これを凍結乾燥して標題化合物である褐 色固体 (89 mg, 89 %) を得た。
XH-NMR (DMSO-de +D20) <5 1.24-1.83 (4H, m), 3.05-3.10 (2H, m), 4.06-4. 09 (1H, m), 4.52 (1H, d, J=15.7 Hz), 4.77 (1H, d, J=15.7 Hz), 5.17 (2H, s), 6.28-6.33 (1H, m), 7.28 (1H, dd, J=l.7, 6.9 Hz), 7.31-7.41 (5H, m),
7.87 (1H, dd, J=l.7, 7.4 Hz)
実施例 8 : 2— (3—アミノー 1, 2—ジヒ ドロー 2—ォキソ一 1—ピリジル) — N— [4 - (1—ァミノ一 1一イ ミノメチルァミノ) 一 1— (2, 2, 2— ト リフルォロ _ 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 2塩酸塩の合成
(1) 2 - (3—アミノー 1, 2—ジヒ ドロー 2—ォキソ一 1—ピリジル) 一 N 一 [4— ( 1— t一ブチルォキシカルボニルァミノ— 1— t—ブチルォキシカル ボニルイミノメチルァミノ) 一 1一 (2, 2, 2— トリフルオロー 1—ォキソェ チル) プチル] ァセトアミ ドの合成
実施例 7— (4) で得られた化合物 (444 mg, 0.625 mmol) 、 パラジウム一炭 素 (95 mg)のエタノール (6.0 mL) 懸濁液を水素雰囲気下、 室温で 1 7時間撹拌 した。 触媒をろ過してろ液を濃縮し定量的に目的化合物を得た。
(2 ) 2 - (3—ァミノ _ 1, 2—ジヒ ドロ一 2 _ォキソ一 1 _ピリジル) 一 N - [4 - ( 1—ァミノ一 1 _イミノメチルァミノ) 一 1— (2, 2, 2—トリフ ルォ口— 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 2塩酸塩の合成
工程 (1) で得られた化合物を用い実施例 4一 (2) と同様な手法により反応 を行ない標題化合物である褐色固体を得た (収率 80%) 。
-匪 R (DMSO-de +D20) δ 1.23-1.58 (4Η, m), 3.07-3.11 (2H, m), 4.55 (1 H, d, J=15.7 Hz), 4.75 (1H, d, J=15.7 Hz), 6.22-6.27 (1H, m), 7.16 (1H, dd, J=1.3, 7.1 Hz), 7.31 (1H, dd, J=l.3, 6.8 Hz)
実施例 9 : 2 - (3—ァセチルアミノー 1, 2—ジヒ ドロ— 2—ォキソ— 1ーピ リジル) 一N— [4 - ( 1—ァミノ一 1—イミノメチルァミノ) 一 1— (2, 2, 2— トリフルオロー 1一才キソェチル) プチル] ァセトアミ ド 塩酸塩の合成 (1) 2 - (3—ァセチルアミノー 1, 2—ジヒドロ一 2—ォキソ一 1一ピリジ ル) 酢酸ェチルエステルの合成
W096/18644記載化合物である 2— (3—アミノー 1, 2—ジヒドロ— 2—ォキ ソー 1—ピリジル) 酢酸ェチルエステル (2.97 g, 15.1 mmol). 2, 4, 6—コ リジン(4.0 mL, 30.3 mmol) のテ卜ラヒ ドロフラン(10 mL) 溶液を窒素雰囲気下
で氷冷し、 これに塩化ァセチル(1.2 mL, 16.9 mmol) のテトラヒ ドロフラン(20 mL) 溶液を滴下した。 滴下後、 反応混合物を氷冷下で 1時間撹拌した。 析出物を ろ過し、 テトラヒドロフランで洗浄後、 酢酸ェチルで懸濁した。 この懸濁液を 1 N塩酸、 飽和重曹水、 飽和食塩水で洗浄した。 有機層を乾燥後濃縮し、 酢酸ェチ ルーへキサンから再結晶して灰色結晶 (1.57 g, 44%) を得た。
XH-NMR (DMSO-de) δ 1.21 (3H, t, J=7.1 Hz), 2.11 (3H, s), 4.15 (2H, q, J=7.1 Hz), 4.75 (2H, s), 6.25-6.35 (1H, m), 7.38 (1H, d, J=6.9 Hz), 8.23 (1H, d, J=7.3 Hz), 9.29 (1H, br s)
(2) 2 - (3—ァセチルアミノー 1, 2—ジヒ ドロ一 2—ォキソ一 1一ピリジ ル) 酢酸の合成
工程 (1) で得られた化合物およびテトラヒ ドロフラン Zメタノール ( 1 : 1) 溶液を用い実施例 7— (2) と同様な手法により反応を行ない白色固体を得た
(収率 85%) 。
^-NM (DMSO-de) δ 2.11 (3Η, s), 4.67 (2H, s), 6.23—6.28 (1H, m), 7. 36 (1H, dd, J=l.8, 6.9 Hz), 8.21 (1H, dd, J=l.6, 7.4 Hz), 9.27 (1H, br s), 13.10 (1H, br s)
(3) 2 - (3—ァセチルァミノ _ 1, 2—ジヒ ドロ _ 2—ォキソ一 1一ピリジ ル) —N— [4— ( 1— t—ブチルォキシカルボニルアミノー 1 _ t—ブチルォ キシカルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1 _ (2, 2, 2— トリフルオロー 1— ヒ ドロキシェチル) ブチル] ァセトアミ ドの合成
工程 (2) で得られた化合物および実施例 1一 (2) で得られた化合物を用い、 実施例 1 - (3) と同様な手法により反応を行ない目的化合物を得た (収率 60%)
^-NMR (DMSO-de) δ 1.39-1.70 (22Η, m), 2.10 (3H, s), 3.25-3.35 (2H, m), 3.83-4.15 (2H, m), 4.53-4.71 (2H, m), 6.17-6.24 (1H, m), 6.48-6.56 (1H, ), 7.25-7.29 (1H, m), 8.08-8.31 (2H, m), 9.21-9.22 (1H, m), 11.50 (1H, br s)
(4) 2— ( 3—ァセチルァミノ一 1 , 2—ジヒ ドロー 2—ォキソ一 1 _ピリジ
ル) 一 N— [ 4 - ( 1一 t—ブチルォキシカルボニルアミノー 1— t—ブチルォ キシカルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1 _ (2, 2, 2— トリフルオロー 1一 ォキソェチル) プチル] ァセ卜アミ ドの合成
工程 (3) で得られた化合物および Dess-Martin試薬を用い実施例 1 _ (4) と同様な手法により反応を行ない目的化合物を得た (収率 45%) 。
'H-NMR (DMSO-de) δ 1.39-1.80 (22Η, m), 2.12 (3H, s), 3.25-3.35 (2H, m), 4.05-4.08 (1H, m), 4.56 (1H, d, J=15.8 Hz), 4.72 (1H, d, J=15.8 Hz), 6.23-6.28 (1H, m), 7.26 (1H, dd, J=l.1, 6.8 Hz), 8.19 (1H, d, J=7.5 Hz) (5) 2— ( 3—ァセチルァミノ一 1 , 2—ジヒ ドロ _ 2—ォキソ一 1—ピリジ ル) 一 N— [4 - ( 1—ァミノ一 1—イミノメチルァミノ) 一 1— (2, 2, 2 —トリフルォロ— 1—ォキソェチル) プチル] ァセ卜アミ ド 塩酸塩の合成 工程 (4) で得られた化合物を用い実施例 1一 (5) と同様な手法により反応 を行ない標題化合物である褐色固体を得た (収率 61%) 。
- NMR (DMSO-de +D20) <5 1.40-1.83 (4H, m), 2.12 (3H, s), 3.06-3.11 (2 H, m), 4.07-4.10 (1H, m), 4.55 (1H, d, J=15.8 Hz), 4.75 (1H, d, J=15.8 H z), 6.26-6.31 (1H, m), 7.27 (1H, dd, J=l.6, 6.8 Hz), 8.20 (1H, d, J=6.1 Hz)
実施例 1 0 : 2— ( 3—べンジルスルホニルァミノ _ 1 , 2—ジヒ ドロ— 2—ォ キソ一 1 _ピリジル) 一 N— [4 - ( 1ーァミノ一 1一イミノメチルァミノ) 一 1 - (2, 2, 2— トリフルオロー 1一才キソェチル) プチル] ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
(1) 2— ( 3—べンジルスルホニルアミノー 1, 2—ジヒ ドロ一 2—ォキソ一 1—ピリジル) 酢酸ェチルエステルの合成
W096/18644記載化合物である 2— (3—ァミノ— 1, 2—ジヒドロ— 2—ォキ ソ— 1一ピリジル) 酢酸ェチルエステルおよびべンジルスルホニルクロリ ドを用 い実施例 7— ( 1 ) と同様な手法により反応を行ないクロ口ホルム一へキサンか ら再結晶して灰色結晶を得た (収率 72%) 。
^-NMR (DMSO-de) δ 1.22 (3H, t, J=7.1 Hz), 4.17 (2H, q, J=7.1 Hz), 4. 56 (2H, s), 4.77 (2H, s), 6.20 (1H, m), 7.20 (1H, dd, J=l.7, 7.3 Hz), 7.3
0- 7.37 (5H, m), 7.44 (1H, dd, J=l.7, 6.8 Hz), 8.79 (1H, br s)
(2) 2 - ( 3—ベンジルスルホニルアミノー 1 , 2—ジヒ ドロ _ 2—才キソ一
1—ピリジル) 酢酸の合成
工程 (1) で得られた化合物を用い実施例 7— (2) と同様な手法により反応 を行ない淡褐色固体を得た (収率 96%) 。
^-NMR (DMSO-de) δ 4.56 (2Η, s), 4.68 (2H, s), 6.18 (1H, m), 7.19 (1H, dd, J=l.7, 7.4 Hz), 7.31-7.37 (5H, m), 7.44 (1H, dd, J=l.7, 6.8 Hz), 8.7
5 (1H, br s), 13.50 (1H, br s)
(3) 2— ( 3—べンジルスルホニルァミノ一 1, 2—ジヒ ドロ一 2—ォキソ一 1—ピリジル) 一 N— [4 - ( 1— t—ブチルォキシカルボニルァミノ— 1— t 一ブチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) 一 1— (2, 2, 2— トリフル オロー 1—ヒドロキシェチル) ブチル] ァセトアミ ドの合成
工程 (2) で得られた化合物および実施例 1一 (2) で得られた化合物を用い、 実施例 1 - (3) と同様な手法により反応を行ない目的化合物を得た (収率 72%)
'H-NMR (MSO- d6) δ 1.39-1.67 (22H, m), 3.25-3.35 (2Η, m), 3.80-4.20 (2Η, m), 4.53-4.74 (4H, m), 6.15-6.18 (1H, m), 6.40-6.60 (1H, m), 7.17-7. 21 (1H, m), 7.30-7.36 (6H, m), 8.09-8.34 (2H, m), 8.64 (1H, br s), 11.50 (1H, br s)
(4) 2— ( 3—べンジルスルホニルアミノー 1 , 2—ジヒ ドロ一 2—ォキソ一 1—ピリジル) 一 N— [4— ( 1 _ t—ブチルォキシカルボニルアミノー 1— t —プチルォキシカルボ二ルイミノメチルァミノ) — 1 _ (2, 2, 2—トリフル オロー 1—ォキソェチル) ブチル] ァセトアミ ドの合成
オギザリルク口リ ド(340 mL, 1.77 mmol) の無水塩化メチレン(13 mL) 溶液を 窒素雰囲気下で- 70 °Cに冷却し、 これに無水ジメチルスルホキシド(0.6 mL, 8.4
6 mmol :)の無水塩化メチレン(0.60 mL) 溶液を滴下した。 この反応溶液を同温度
で 5分間撹拌し、 これに工程 (3) で得られた化合物(1.30 g, 1.77 mmol) の無 水塩化メチレン(5.0 mL)溶液を 3分間で滴下した。 滴下後反応混合物を同温度で 1時間撹拌し、 卜リエチルァミン(1.2 mL, 8.61 mmol) をゆっくり滴下した。 5 分間撹拌した後、 反応混合物を室温まで昇温した。
反応溶液を酢酸ェチルで希釈し、 10%クェン酸水溶液を加えた。 この混合物に 酢酸ェチルを加え分液し、 有機層を水、 飽和食塩水で洗浄した。 濃縮後、 シリカ ゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール/酢酸ェチル Zクロ口ホルム) に付 し目的化合物 (269 mg, 21%) を得た。
- NMR (DMSO-de) δ 1.39-1.80 (22Η, m), 3.23-3.30 (2H, m), 4.06-4.20 (1H, m), 4.53 (2H, s), 4.55 (2H, d, J=15.6 Hz), 4.74 (1H, d, J=15.6 Hz), 6.14-6.19 (1H, m), 7.19 (1H, dd, J=l.6, 7.3 Hz), 7.30-7.37 (6H, m), 8.06 (1H, d, J=9.7 Hz), 8.28 (1H, br t, J=5. Hz), 8.64 (1H br s), 11.50 (1H, br s)
(5) 2 - ( 3—ベンジルスルホニルァミノ _ 1, 2—ジヒ ドロ一 2—才キソ一 1—ピリジル) 一N— [4 - ( 1—ァミノ一 1—イミノメチルァミノ) 一 1—
(2 , 2, 2— トリフルオロー 1—ォキソェチル) プチル] ァセトアミ ド 塩酸 塩の合成
工程 (4) で得られた化合物を用い実施例 4一 (2) と同様な手法により反応 を行ない標題化合物である淡褐色固体を得た (収率 68%) 。
'H-NMRCDMSO-de +D20) δ 1.40-1.90 (4H, m), 3.06-3.16 (2Η, m), 4.08-4. 11 (1H, m), 4.55 (2H, s), 4.55 (1H, d, J=15.7 Hz), 4.76 (1H, d, J=15.7 H z), 6.20-6.24 (1H, m), 7.22 (1H, dd, J=l.5, 7.4 Hz), 7.34-7.39 (6H, m) 実施例 1 1 : 2— [2 - [2 - (3—ァミノ— 1, 2—ジヒ ドロ— 2—ォキソ— 1—ピリジル) ァセチルァミノ] 一 5— ( 1—アミノー 1一イミノメチルァミノ) —ペンタノィル] ベンゾチアゾ一ル 2— トリフルォロ酢酸塩の合成
( 1) 2 - [2 - [2 - (3—べンジルォキシカルボニルァミノ一 1 , 2—ジヒ ドロー 2—ォキソ一 1 _ピリジル) ァセチルァミノ] — 1—ヒ ドロキシ一 5—
[1— (4—メ トキシ一 2, 3 , 6— トリメチルベンゼンスルホニルァミノ) 一
1—イミノメチルァミノ] ペンチル] ベンゾチアゾ一ルの合成
実施例 7— (2) で得られた化合物(350 mg, 1.16 mmol) のテトラヒ ドロフラ ン(15 mL) 中に WSCI (270 mg, 1.4 mmol) 、 H0Bt(213 mg, 1.4 mmol)およびジィ ソプロピルェチルアミ ン(1.0 mL, 5.7 mmol)を加え室温にて 10分間撹拌した。 こ れに、 W096/30396記載化合物である 2— [2—ァミノ— 1—ヒ ドロキシ— 5—
[1— (4ーメ トキシ一 2, 3, 6 _ トリメチルベンゼンスルホニルァミノ) 一 1—イミノメチル] ペンチル] ベンゾチアゾ一ル 2 _ トリフルォロ酢酸塩のテ トラヒドロフラン(5 mL)溶液を加え、 室温で 1 5時間撹拌した。 反応後、 溶媒を 留去し、 残さをクロ口ホルムで抽出した。 抽出液を 5 %クェン酸、 飽和炭酸水素 ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し乾燥した。 濃縮後、 シリカゲルカラ ムクロマトグラフィー (クロ口ホルム/メタノール) に付し淡黄色固体 (490 mg, 53%) を得た。
'H-NMR (CDCls) δ 1.60-1.80 (4Η, m), 2.0-2.1 (3H, m), 2.5-2.9 (6H, m), 3.0-3.4 (2H, m), 3.79 (3H, s), 4.3-4.6 (3H, m), 5.0-5.2 (3H, m), 6.0-6.3 (1H, m), 6.3-6.4 (1H, m), 6.48 (1H, s), 6.6-7.0 (1H, m), 7.2-7.4 (5H, m), 7.6-8.0 (6H, m)
(2) 2 - [2 - [2 - ( 3—ベンジルォキシカルボニルアミノー 1 , 2—ジヒ ドロ一 2—ォキソ— 1—ピリジル) ァセチルァミノ] _ 5 _ [1— (4ーメ トキ シ一 2, 3, 6— トリメチルベンゼンスルホニルァミノ) — 1—イミノメチルァ ミノ] ペンタノィル] ベンゾチアゾ一ルの合成
工程 ( 1) で得られた化合物(410 mg, 0.55 mmol) のジクロロメタン(40 mL) 中に二酸化マンガン(4 g, 46 mmol)を加え室温で 1. 5時間撹拌した。 反応後、 二酸化マンガンをろ去しろ液を濃縮した。 濃縮後、 シリカゲルカラムクロマトグ ラフィ一 (クロ口ホルム/メタノール) に付し赤白色固体 (310 mg, 76%) を得 た。
'H-NMR (CDCls) δ 1.60-1.80 (2Η, m), 1.8-2.0 (1H, m), 2.08 (3H, s), 2.
0-2.2 (1H, m), 2.58 (3H, s), 2.66 (3H, s), 3.1-3.4 (2H, m), 3.80 (3H, s), 4.52 (1H, d, J=15.4 Hz), 4.83 (1H, d, J=15.4 Hz), 5.17 (2H, s), 5.7-5.9 (1H, m), 6.1-6.3 (3H,m), 6.2—6.3 (1H, m), 6.49 (1H, s), 6.92 (1H, dd, J= 6.9, 1.7 Hz), 7.3-7.4 (5H, m), 7.5-7.6 (2H, m), 7.75 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.81 (1H, s), 7.8—8.0 (1H, m), 8.06 (1H, d, 1=1.2 Hz), 8.1-8.2 (1H, m) ( 3 ) 2 - [2 - [2 — ( 3—ァミノ一 1, 2—ジヒ ドロ一 2 —ォキソ一 1 —ピ リジル) ァセチルアミノ] — 5— ( 1—ァミノ一 1 一イミノメチルアミノ) ペン タノィル] ベンゾチアゾ一ル 2— トリフルォロ酢酸塩の合成
工程 (2) で得られた化合物(150 mg, 0.2 mmol)、 チオア二ソ一ル(0.15 mL, 1.3 mmol) および 95%トリフルォロ酢酸(3 mL)の溶液を室温にて 2 0時間撹拌し た。 反応後、 溶液を濃縮し、 得られた残さに水を加え固体を析出化し標題化合物 である灰白色固体 (30 mg, 24 % を得た。
XH-NMR (DMSO-de) δ 1.60-1.80 (3Η, m), 1.8-2,0 (1H, m), 3.1-3.2 (2H, m), 4.58 (1H, d, J=15.7 Hz), 4.70 (1H, d, J=15.7 Hz), 5.5-5.6 (lH,m), 5. 99 (1H, t, J=7.0 Hz), 6.43 (1H, dd, J=7.0, 1.6 Hz), 6.79 (1H, dd, J=7.0, 1.6 Hz), 7.5-7.7 (1H, m), 7.6-7.7 (2H, m), 8.2-8.3 (2H m), 8.94 (1H, d, J=6.8 Hz)
実施例 1 2 : N- ( 4 _アミジノベンジル) 一 2— ( 3—ベンジルォキシカルボ ニルァミノ一 1, 2—ジヒ ドロー 2—ォキソ一 1 一ピリジル) ァセトアミ ド 塩 酸塩の合成
( 1 ) 4一 (フタルイミ ドメチル) ベンゾニトリルの合成
4—シァノベンジルブロミ ド(5 g, 25.5 mmol)の]) MF(100 mL) 溶液に、 フタル イミ ドカリウム(4.72 mg, 25.5 mmol)を加え、 室温で 1時間撹拌した。 飽和炭酸 水素カリウム水溶液 (250 mL)中に反応液をあけ、 析出した白色粉末をろ取した。 これを水で洗浄し、 真空ポンプで 1 5時間乾燥して、 白色粉末 (6.9 g, 91 %) を得た。
融点 182.0-183.0°C
^-NMR (DMSO-de) δ 4.87 (2H, s), 7.52 (2H, d, J = 6.7 Hz), 7.80 (2H, d, J=6.7 Hz), 7.80-8.00 (4H, m)
(2) 4ーァミノメチルベンゾニトリル 塩酸塩の合成
工程 (1) で得られた化合物(5.95 g, 22.7 mmol) のエタノール(150 mL)懸濁 液に、 ヒドラジン一水和物(1.14 g, 22.7 mmol) を加え、 2時間加熱還流した。 反応液を放冷し、 エーテル (200mL)を加えた。 析出した白色粉末をろ去し、 ろ液 に 4 N塩化水素ジォキサン溶液(6.24 mL, 25.0 mmol)を加え、 析出した白色粉末 をろ取して、 目的化合物 (2.88 g, 75%) を得た。
融点 260- 270°C
^-NMR (DMSO-de) δ 4.03-4.19 (2Η, m), 7.72 (2Η, d, J=8.3 Hz), 7.91 (2H, d, J=8.3 Hz), 8.69 (3H, br s)
(3) 2 - (3—ベンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 2—ジヒ ドロ一 2—ォ キソー 1—ピリジル) 一 N— (4—シァノベンジル) ァセトアミ ドの合成
実施例 7 - (2) で得られた化合物(1 g, 3.31 mmol)の DMF (20 mL) 溶液に、 工程 (2) で得られた化合物(0.61 g, 3.64 mmol) 、 N_ェチルモルホリン(0.4 2 g, 3.64 mmol) 、 HOBt(0.894 g, 6.62 mmol)、 WSCKO.761 g, 3.970 mmol) を 加え、 室温にて 3日間撹拌した。 反応液を飽和炭酸水素ナ卜リゥム水溶液 (200 mL) 中にあけ、 酢酸ェチルで抽出した。 不溶物があつたが、 有機層に移動した。 有機層を 10%クェン酸水溶液、 飽和食塩水、 水で洗浄した。 有機層中の不溶物を ろ取して、 白色粉末の目的化合物 (0.64 g, 46%) を得た。
融点 252- 255°C
^-NMR (DMSO-de) δ 4.39 (2Η, s), 4.68 (2Η, s), 5.17 (2H, s), 6.28 (1 H, t J=7.2Hz), 7.30-7.47 (6H, m), 7. 8 (2H, d, J=8.3 Hz), 7.80 (2H, d, J=8.3 Hz), 7.85 (1H, dd, J=7.3, 1.6 Hz), 8.40 (1H, br s), 8.82 (1H, t, J =6.1 Hz)
(4) 2 - (3—べンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 2—ジヒ ドロ一 2—才 キソ一 1一ピリジル) — N ( 4—チォカルバモイルペンジル) ァセ卜アミ ドの
合成
工程 ( 3 ) で得られた化合物(0.56 g, 1.35 mmol) のピリジン /トリェチルァ ミン(10 mL/1 mL)懸濁液に、 室温にて、 2時間おきに、 硫化水素ガスを 1 0分間、 3回にわけて、 吹き込んだ。 反応液を室温にて、 1 8時間撹拌した。 反応溶媒を 減圧下濃縮し、 残留物をクロ口ホルム/メタノール(5 mL/5 mL) で洗浄して、 定 量的に黄緑色粉末を得た。
融点 226- 228°C
'H-NMR (DMSO-de) δ 4.34 (2Η, d, J=5.8 Hz), 4.67 (2H, s), 5.17 (2H, s), 6.28 (1H, t, J=7.1 Hz), 7.21-7.48 (8H, m), 7.8-7.9 (3H, m), 8.41 (1H, s), 8.75 (1H, t, J=5.9 Hz), 9.45 (1H, br s), 9.82 (1H br s)
(5) 2— ( 3—ベンジルォキシカルボニルァミノ一 1, 2—ジヒ ドロ一 2—ォ キソ一 1—ピリジル) 一 N— [4 - [ィミノ (メチルチオ) メチル] ベンジル] ァセトアミ ド ヨウ化水素酸塩の合成
工程 (4) で得られた化合物(0.576 g, 1.28 mmol)のアセトン (30mL) 懸濁液 に、 ヨウ化メチル(10 mL) を加え、 1時間加熱還流した。 放冷後、 エーテル (50 mL)を加え、 不溶の粉末をろ取して、 黄色粉末の目的化合物 (0.648 g, 86 %) を得た。
融点 167-171°C
^-NMR (DMSO-de) δ 2.78 (3Η, s), 4.41 (2Η, d, J=5.9 Hz), 4.69 (2H, s), 5.17 (2H, s), 6.29 (1H, t, J=7.1 Hz), 7.29-7.50 (6H, m), 7.52 (2H, d, J= 8.3 Hz), 7.83 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.85 (1H, d, J=8.2 Hz), 8.39 (1H, br s), 8.85 (1H, t, J=5.6 Hz)
(6) N— (4—アミジノベンジル) 一 2— (3 _ベンジルォキシカルボニルァ ミノ _ 1, 2—ジヒドロ— 2 _ォキソ一 1 _ピリジル) ァセトアミ ド 塩酸塩の 合成
工程 (5) で得られた化合物(0.593 g, 1.00 mmol)のメタノール(15 mL) 懸濁 液に、 酢酸アンモニゥム(0.116 g, 1.50 mmol)を加え、 1時間加熱還流した。 放
冷後、 10% 炭酸カリウム水溶液 (20 mL)を加え、 クロ口ホルム—メタノール
(10:1) で抽出した。 有機層の溶媒を減圧下濃縮し、 残留物を NHコ一トシリカ ゲルカラムクロマトグラフィー (クロ口ホルム/メタノール) にて精製した。 得 られた標題化合物の遊離塩基を、 クロ口ホルム—メタノール (1 : 1, 20 mL)に 溶解し、 4 塩化水素ジォキサン溶液 (1 mL) を加え、 1 0分間撹拌した後、 溶 媒を減圧下濃縮して、 標題化合物である白色粉末 (0.277 g, 59 %) を得た。
融点 160- 163°C
'H-NMR (DMSO-de) δ 4.41 (2Η, d, J=5.6 Hz), 4.70 (2H, s), 5.17 (2H, s), 6.29 (1H, t, J=7.1Hz), 7.27-7.48 (6H, m), 7.50 (2H, d, J=8.3 Hz), 7.78 (2H, d, J=8.3 Hz), 7.86 (1H, d, J=7.4 Hz), 8.37 (1H, s), 8.89 (1H, t, J= 6.1 Hz), 9.04 (2H, br s), 9.33 (2H, br s)
実施例 1 3 : N— (4—アミ ジノベンジル) 一 2— (3—ァミ ノ一 1, 2—ジヒ ドロ— 2—ォキソ— 1 _ピリジル) ァセトアミ ド 2塩酸塩の合成
実施例 1 2— (6) で得られた化合物(0.092 g, 0.196 mmol) のエタノール(4 mL)溶液に、 4 N塩化水素ジォキサン溶液(0.5 mL)、 10%パラジウム—炭素触媒 を加え、 水素雰囲気下、 室温にて、 5時間撹拌した。 触媒をろ去し、 ろ液を減圧 下濃縮して、 淡褐色粉末を得た。 この粉末をメタノール—エーテルから再結晶し て、 淡褐色粉末の標題化合物 (0.060 g, 82 %) を得た。
融点 190°C (分解)
'H-NMR (DMSO-de) δ 4.41 (2H, d, J=5.5 Hz), 4.65 (2H, s), 6.13 (1H, t, J=7.1 Hz), 6.75-6.90 (1H, m), 7.13 (1H, d, J=6.0 Hz), 7.51 (2H d, J=8.3 Hz), 7.79 (2H, d, J=8.3 Hz), 8.85 (1H, t, J=6.7 Hz), 9.06 (2H, br s), 9. 34 (2H, br s)
実施例 1 4 : N- (4—アミ ジノベンジル) 一 2— (5—アミ ノー 1, 6—ジヒ ドロ— 6—ォキソ— 1 _ピリミジニル) ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
( 1) 4 - [N— ( t—ブチルォキシカルボニル) アミジノ] ベンジルアジドの 合成
W096/16671記載化合物である p—アミジノベンジルアジド(17.5 g, 0.1 mol) のテトラヒドロフラン Z水 ( 1 Z 1 ; 300 mL) 溶液中に炭酸力リゥム(17.5 g, 0. 13 mol) および二炭酸ジ— t—プチル(24.5 g, 0.11 mol)を加え室温にて 1 5時 間攪拌した。 反応後、 テトラヒドロフランを留去し水層をクロ口ホルムにて抽出 した。 クロ口ホルム層を水そして飽和食塩水で洗浄し濃縮した。 100 mL程度まで 濃縮後、 ェ一テルおよびへキサンを加え生じた白色固体をろ取した(21.8 g, 79%) -匿 (CDCls) δ 1.55 (9H, s), 4.40 (2H, s), 7.38 (2H, d, J=8.2 Hz), 7.87 (2H, d, J=8.2 Hz)
(2 ) 4 - [N- ( t—ブチルォキシカルボニル) アミジノ] ベンジルァミンの 合成
工程 ( 1 ) で得られた化合物(21.8 g, 79 mmol) のテトラヒ ドロフラン(150 m L)および水(45 mL) 中に卜リフヱニルホスフィ ン(24.9 g, 95 mmol) を加え室温 にて 1 5時間攪拌した。 反応後、 テトラヒドロフランを留去し得られた水層に水 (100 mL)を加え氷冷した。 氷冷後、 10%クェン酸を加え pHを 4としクロ口ホル ムで洗浄した。 洗浄後、 再び氷冷し炭酸カリウムで pHを 9— 1 0としクロロホ ルムにて抽出した。 抽出液を炭酸カリウムで乾燥、 濃縮し、 白色固体(18.2 g, 9 2 %) を得た。
-賺 (CDCls) δ 1.41 (2Η, brs), 1.55 (9H, s), 3.92 (2H, s), 7.37 (2 H, d, J=8.2 Hz), 7.84 (2H, d, J=8.2 Hz)
(3) N- [4 - [Ν' - ( t—ブチルォキシカルボニル) アミジノ] ベンジル] - 2 - ( 5—ベンジルォキシカルボニルアミノー 1, 6—ジヒドロ一 6—ォキソ — 1 _ピリ ミジニル) ァセトアミ ドの合成
W096/33974記載化合物である 2— (5—ベンジルォキシカルボニルァミノ _ 1, 6—ジヒドロー 6—ォキソ一 1 _ピリ ミジニル) 酢酸(5.00 g, 16.5 mmol) 、 N -メチルモルホリン(2.2 mL, 20 mmol) の DMF(100 mL) 溶液に氷冷下、 クロ口ぎ 酸イソプチル(2.25 g, 16.5 mmol) の THF(20 mL)溶液を加え、 3 0分間攪拌した。 さらに工程 (2) で得られたアミン(4.31 g, 17.3 mmol) の THF(100 mL) 溶液を
氷冷下、 2 0分間かけて滴下し、 1時間攪拌した。 反応液に水(200 mL)を加え、 減圧下 THF を留去した。 得られた懸濁液に水と酢酸ェチルを加え、 氷冷下、 2 0 分間攪拌した。 析出固体をろ取し、 酢酸ェチルと水で洗浄、 真空下で乾燥し、 目 的化合物(6.15 g, 70 %) を得た。
^-NMR (DMSO- d6) δ 1.44 (9H, s), 4.38 (2Η, d, J=5.8 Hz), 4.70 (2H, s), 5.17 (2H, s), 7.30-7.45 (7H, m), 7.91 (2H, d, J=8.2 Hz), 8.20 (1H, s), 8.36 (1H, s), 8.8—9.2 (4H, m)
(4) N— [4 - [Ν' - ( t—ブチルォキシカルボニル) アミジノ] ベンジル] - 2 - (5—ァミノ一 1 , 6—ジヒ ドロ一 6—ォキソ一 1一ピリ ミジニル) ァセ トアミ ドの合成
工程 (1) で得られた化合物(976 mg, 1.83 mmol) 、 10%パラジウム炭素触媒 (390 mg)のメタノール(70 mL) 懸濁液を水素雰囲気下、 室温で 1 6時間攪拌した。 反応液をろ過し、 濃縮後、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー (シリカゲル、 メタノール/クロ口ホルム) により精製し、 目的化合物(528 mg, 72 %) を得た。
^-NMR (DMSO-de) δ 1.46 (9Η, s), 4.38 (2H, d, J=5.9 Hz), 4.63 (2H, s), 5.07 (2H, brs), 7.22 (1H, s), 7.38 (2H, d, J=8.2 Hz), 7.73 (1H, s), 7.89 (2H, d, J=8.2 Hz), 8.87 (1H, t, J=5.9 Hz), 9.26 (2H, brs)
(5) N- (4—アミジノベンジル) 一 2— (5—ァミノ一 1, 6—ジヒドロ一
6—ォキソ— 1—ピリ ミジニル) ァセトアミ ド 塩酸塩の合成
工程 (2) で得られた化合物(2.16 g, 5.39 mmol) に 4 N塩酸—ジォキサン溶 液(50 mL, 200 mmol) を室温で加え 2 1. 5時間攪拌した。 析出固体をろ取し、 ジェチルエーテル(100 ml)で洗った後、 水に溶かし凍結乾燥し、 淡黄色粉末(1.6
7 g, 69 %) を得た。
^-NMR (DMSO-de) δ 4.43 (2Η, d, J=5.8 Hz), 4.74 (2H, s), 7.28 (1H, s), 7.50 (2H, d, J=8.3 Hz), 7.80 (2H, d, J=8.3 Hz), 8.33 (1H, s), 9.07 (1H, t, J=5.8 Hz), 9.13 (2H, brs), 9.38 (2H, brs)
実験例 1 :本発明化合物のヒトトリプタ一ゼに対する阻害作用
斎藤らの手法 (H. Saitoら, Int. Arch. Allergy Immunol. , 1995, 107, pp63 -65)に乗っ取りヒト臍帯血より分化誘導した培養肥満細胞のライセ一トを酵素源 として用いた (2. 5xl03 cells/mL) 。 アツセィ手法は、 C. M. Kam らの手法( M. Kamら, Arch. Biochem. Biophys. , 1995, 316, ρρ808-814 ) に乗っ取り行な つた。 酵素は、 2 mM CaCl2 、 20 %グリセロール、 50 mg/mLへパリンを含む 10 mM MES (2- [N-morphorino] ethansulf onic acid, pH 6. 1 )溶液に溶解した。 また、 アツセィバッファ—には 0. 1 M NaCl、 0. 1 % Triton X- 100、 50 mg/mLへパリ ンを含む 0. 05 M Tris-HCl バッファ一 (pH 8. 0) を用いた。
被検化合物は、 20% DMS0溶液にそれぞれ溶解した。 96穴マイクロプレー卜に 各被検化合物あるいは 20% DMS0溶液 、 アツセィバッファ一 140 μ ΐ 、 酵 素溶液 20 yw L を加え 37°Cで 1 0分間プレインキュペートした。 さらに、 5 mMの基 質(N- p-Tosyl- Gly-Pro-Lys- pNA、 Sigma) 20 μ ΐ を添加し、 サ一モマックス (Th ermo Max ; 登録商標、 Molecular Devices 社製) マイクロプレートリーダ一を用 いて、 405 nmの吸収変化を測定した。 各種濃度における阻害率から化合物の Ki' 値を求めた。 ここで ' 値とは、 酵素一基質一阻害剤 (ここでは被検化合物) 複 合体における阻害物質定数を意味し、 該値が小さい程、 親和性が高く阻害活性が 強いことになる。 結果を表 1に示す。
表 1
ヒトトリブタ-ゼ阻害作用(ΚΓ )
実施例 合物 8
1化 8.7 X10" H
実施例 7
2化合物 1.7 X10— M
実施例 7
3化合物 2.7 X10— M
実施例 8
4化合物 5.5 X10— H
実施例 5化合物 3.0 7
X10一 H
実施例 7
6化合物 2.6 X10" H
実施例 Ί化合物 8
7.7 X10" M
実施例 7
8化合物 2.2 X10" H
実施例 9化合物 7
4.3 X10- H
実施例 7
10化合物 2.2 X10" H
実施例 8
11化合物 1.5 X10— H
実施例 12化合物 7
3.7 X 10— H
実施例 13化合物 3.7 7
X10- M 実験例 2 :本発明化合物のヒト トロンビンに対する阻害作用
酵素は、 トロンビン—ミ ドリ (ミ ドリ十字社製) を 20 mH CaCl2 、 0.1% Trito n X-100 を含む 10 mH酢酸バッファ一(pH6.5) で 0.04 U/mL に調製したものを用 いた。 また、 アツセィバッファ一には 20 mH CaCl2 、 0.1% Triton X-100 を含む 0.1 M Tris- HClバッファ一(pH8.0) を用いた。 披検化合物は 20% DMS0溶液にそ れぞれ溶解した。 96穴マイクロプレートに各被検化合物あるいは 20% DMS0溶液 20μΙ 、 アツセィバッファ一 140 μΐ 、 酵素溶液 20^L を加え 37°Cで 1 0分間プ レインキュベ一トした。 さらに、 5 mMの基質(D-Phe-Pip-Arg-pM、 Chromogenix ΑΒ) 20μΙ を添加し、 サ一モマックス (Thermo Max; 登録商標、 Molecular Devi ces 社製) マイクロプレートリーダ一を用いて、 405 nmの吸収変化を測定した。 各種濃度におけるトロンビン活性の阻害率から、 本発明化合物の Ki' 値を求めた
結果を表 2に示す c
以上の結果より、 一般式 ( I ) で表される各化合物はトリプタ一ゼに対し選択 的で優れた阻害作用を有することが明らかである。
製剤例 1 :錠剤
( 1 ) 化合物 ( I ) 1 0 m g
(2) 直打用微粒 No. 2 0 9 (富士化学社製) 4 6. 6 m g
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 2 0 % トウモロコシデンプン 3 0 % 乳糖 5 0 %
(3) 結晶セルロース 2 4. 0 m g
(4) カルボキシメチルセルロース ·カルシウム 4. 0 m g
(5) ステアリン酸マグネシウム 0. 4 m g
( 1 ) 、 (3) および (4) はいずれも予め 1 0 0メッシュの篩に通す。 この
(1) 、 (3) 、 (4) と (2) とをそれぞれ乾燥して一定含水率にまで下げた のち、 上記の重量割合で混合機を用いて混合した。 全質均等にした混合末に (5) を添加して短時間 (3 0秒) 混合し、 混合末を打錠 (杵: 6. 3mm0、 6. 0 mmR) して、 1錠 8 5mgの錠剤とした。
この錠剤は必要に応じて通常用いられる胃溶性フィルムコ一ティ ング剤 (例え ば、 ポリビニルァセタ一ルジェチルァミノアセテート) や食用性着色剤でコ一テ ィ ングしてもよい。
製剤例 2 : カプセル剤
( 1 ) 化合物 ( I ) 5 0 g
( 2 ) 乳糖 9 3 5 g
(3) ステアリン酸マグネシウム 1 5 g 上記成分をそれぞれ秤量したのち均一に混合し、 混合粉末をハードゼラチン力 プセルに 2 0 Omgずつ充塡した。
製剤例 3 :注射剤
( 1 ) 化合物 ( I ) の 2塩酸塩 5 mg
(2) ショ糖 l O O mg
( 3 ) 生理食塩水 1 0 m l 上記の混合液をメンブランフィルタ一でろ過後、 再び除菌ろ過を行い、 そのろ 過液を無菌的にバイアルに分注し、 窒素ガスを充填したのち、 密封して静脈内注 射剤とした。
産業上の利用可能性
本発明の新規トリプタ一ゼ阻害剤は、 優れたトリプタ一ゼ阻害活性を有し、 新 しい作用機作の抗アレルギー薬を提供し得る。 さらに本発明の新規化合物は優れ た卜リプタ一ゼ阻害活性を有し、 トリプタ一ゼ阻害剤として有効である。 本出願は、 日本で出願された平成 9年特許願第 3 2 5 0 3 5号を基礎としてお り、 それらの内容は、 本明細書に全て包含されるものである。