WO2006035557A1

WO2006035557A1 - 放射線検出器及び放射線撮影システム

Info

Publication number: WO2006035557A1
Application number: PCT/JP2005/015078
Authority: WO
Inventors: Hisanori Tsuchino
Original assignee: Konica Minolta Medical & Graphic, Inc.
Priority date: 2004-09-29
Filing date: 2005-08-18
Publication date: 2006-04-06
Also published as: US20060118727A1; JP2008002803A

Abstract

　外見でシンチレータの種類を特定する。　本発明に係る放射線検出器１０は、放射線を受けて蛍光を発するシンチレータ１４と、シンチレータ１４に関するシンチレータ情報を表示するラベル２４、表示パネル２１及びインジケータ２３と、を備えている。

Description

明細書

放射線検出器及び放射線撮影システム

技術分野

[0001] 本発明は、被験者の放射線撮影に際し適用される放射線検出器及び放射線撮影システムに関する。

背景技術

[0002] 従来から、医療診断を目的とする放射線撮影分野にお!、ては、被験者に放射線を照射してその被験者を透過した放射線の強度分布を検出することにより、当該被験者の放射線画像を得る放射線撮影システムが広く知られて、る。近年の放射線撮影システムでは、多数の光電変換素子をマトリクス状に配した薄型平板状の所謂「フラットパネルディテクタ（Flat Panel Detector)」という放射線検出器が開発.使用され、その放射線検出器で被験者を透過した放射線を電気信号に光電変換し、光電変換後の電気信号を画像処理することにより容易かつ迅速に被験者の放射線画像を得ることができるようになって!/、る。

[0003] 上記放射線検出器は、放射線をそのまま電気信号に変換する「直接変換型」と、放射線を蛍光に変換してその蛍光力電気信号に変換する「間接変換型」とに大別される。間接変換型の放射線検出器には、通常、放射線を受けてその放射線量に応じた強度で蛍光を発するシンチレータが配されており（例えば特許文献 1参照）、特にこの放射線検出器を用いる場合には、シンチレータの種類で放射線に対する感度が異なるため、シンチレータの種類に応じた放射線撮影の条件を選定する必要がある特許文献 1 :特開平 7— 140255号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] しカゝしながら、特許文献 1に記載の放射線検出器を含めた従来の間接変換型放射線検出器では、その外見力シンチレータの種類を特定することができないため、例えば、目的の放射線検出器を他の放射線検出器と見間違えて放射線撮影を開始する可能性がある。この場合には、シンチレータの種類に応じた最適な条件で放射線撮影がおこなわれず、最終的に得られる放射線画像の画質が低下するといつた事態が生じる。

本発明の目的は、外見でシンチレータの種類を特定することができる放射線検出器及び放射線撮影システムを提供することである。

課題を解決するための手段

[0005] 上記課題を解決するため第 1の発明に係る放射線検出器は、

放射線を受けて蛍光を発するシンチレータと、

前記シンチレータに関するシンチレータ情報を表示する検出器表示部と、を備えている。

[0006] 第 1の発明に係る放射線検出器においては、

前記シンチレータを有する検出器本体と、

前記検出器本体を収納する力セッテと、

を備え、

前記力セッテが外表面の少なくとも一部に前記検出器表示部を有するのが好ましい。

この場合、前記検出器本体も前記検出器表示部を有しているのが好ましい。

[0007] 第 1の発明に係る放射線検出器においては、

前記シンチレータ情報を記憶する検出器記憶部と、

前記検出器記憶部に記憶されている前記シンチレータ情報の少なくとも一部を前記検出器表示部に表示させる検出器制御部と、

を備えるのが好ましい。

[0008] 第 2の発明は、

放射線を受けて蛍光を発するシンチレータを有する放射線検出器と、前記放射線検出器の動作を制御するコンソールとを備える放射線撮影システムにおいて、前記放射線検出器が、

前記コンソールと通信をおこなう検出器通信部と、

前記シンチレータに関するシンチレータ情報を表示する検出器表示部と、を有している。

[0009] 第 2の発明に係る放射線撮影システムにお!/、ては、

前記コンソールが、

前記シンチレータ情報の少なくとも一部を表示するコンソール表示部を有するのが好ましい。

[0010] 第 2の発明に係る放射線撮影システムにお!/、ては、

前記放射線検出器が、

前記シンチレータ情報を記憶する検出器記憶部と、

を有するのが好ましい。

[0011] この場合において、

前記コンソールが、

前記放射線検出器と通信をおこなうコンソール通信部と、

前記シンチレータ情報の少なくとも一部を表示するコンソール表示部と、を有し、

前記検出器制御部が、

前記検出器通信部と前記コンソール通信部とを通じて、前記検出器記憶部に記憶されている前記シンチレータ情報の少なくとも一部を前記コンソール表示部に表示させるのが好ましい。

[0012] 第 2の発明に係る放射線撮影システムにお!/、ては、

前記放射線検出器を複数有するのが好ましヽ。

[0013] 第 3の発明は、

前記コンソールと通信をおこなう検出器通信部と、

前記シンチレータに関するシンチレータ情報を表示する検出器表示部と、を有し、

前記コンソールが、

前記放射線検出器と通信をおこなうコンソール通信部と、

前記シンチレータ情報を記憶するコンソール記憶部と、

前記シンチレータ情報の少なくとも一部を表示するコンソール表示部と、前記検出器通信部と前記コンソール通信部とを通じて、前記コンソール記憶部に記憶された前記シンチレータ情報の少なくとも一部を前記検出器表示部に表示させるコンソール制御部と、

を有している。

[0014] 第 3の発明に係る放射線撮影システムにお!/、ては、

前記放射線検出器を複数有するのが好ましヽ。

発明の効果

[0015] 第 1の発明では、シンチレータ情報を表示する検出器表示部を有するため、その外見力シンチレータの種類を容易に特定することができる。第 2の発明では、放射線検出器がシンチレータ情報を表示する検出器表示部を有するため、その外見力シンチレータの種類を容易に特定することができる。第 3の発明では、シンチレータ情報の少なくとも一部が検出器表示部に表示されるため、その外見からシンチレータの種類を容易に特定することができる。以上から、第 1〜第 3の各発明では、目的の放射線検出器を他の放射線検出器と見間違えて、シンチレータの種類が加味されない条件で放射線撮影がおこなわれるのを未然に防止することができる。

図面の簡単な説明

[0016] [図 1]放射線撮影システムの概略構成を示す図面である。

[図 2]放射線検出器の概略構成を示す斜視図である。

[図 3]放射線画像撮影システムの回路構成を示すブロック図である。

[図 4]第 1のデータテーブルの一例を示す図面である。

[図 5]第 2のデータテーブルの一例を示す図面である。

[図 6]第 2の実施形態に係る放射線撮影システムの概略構成を示す図面である。

[図 7]第 3の実施形態に係る放射線撮影システムの概略構成を示す図面である。 [図 8]第 3の実施形態に係る放射線撮影システムの回路構成を示すブロック図である発明を実施するための最良の形態

[0017] 以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する

。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。

[0018] [第 1の実施形態]

図 1は放射線撮影システム 1の概略構成を示す図面である。

図 1に示す通り、放射線撮影システム 1は、被験者 Mの放射線撮影をおこなう撮影装置 2と、被験者 Mに放射線を照射して被験者 Mの放射線画像を生成するコンソ一ル 3とを、備えている。

[0019] 撮影装置 2は診療所'病院等の医療施設に設置され使用されるものである。撮影装置 2は放射線源 4を有しており、当該放射線源 4に管電圧が印加されることによって放射線を放射するようになっている。放射線源 4の放射線放射口には放射線照射野を調節する絞り装置 5が開閉自在に設けられている。放射線源 4の下方であって放射線照射範囲には被験者 Mを載置させる寝台 6が設けられている。寝台 6には、被験者 Mを透過した放射線量を検出する放射線検出器 10が配されている。放射線検出器 10は寝台 6に対し着脱自在に配された持ち運び自在の力セッテ型放射線検出器である。

[0020] コンソール 3は、汎用のコンピュータであって放射線検出器 10の検出結果に基づき被験者 Mの放射線画像を生成する制御装置 30 (図 3参照）を有して、る。コンソール 3は、その他に、撮影装置 2及び放射線検出器 10との通信をおこなうためのコネクタ 31 (図 3参照）、被験者 Mの放射線画像等を表示するディスプレイ 32、被験者 M及び放射線検出器 10に関する撮影情報を制御装置 30に入力するためのキーボード Zマウス 33等を有して、る。

[0021] 図 2は本発明に係る放射線検出器 10の概略構成を示す斜視図である。

図 2に示す通り、放射線検出器 10は薄型で直方体状の力セッテ 11を有しており、力セッテ 11の天板の一部が放射線の散乱成分を吸収 ·除去するグリッド 12となっている。力セッテ 11の側部には把手 13が配されており、放射線検出器 10を容易に持ち運ぶことができるようになって!/、る。

[0022] 力セッテ 11には、被験者 Mを透過した放射線を受けてその放射線量を実質的に検出する検出器本体 100が収納されている。検出器本体 100は、放射線を受けてその放射線の強度に応じた強度で蛍光を発する四角形状のシンチレータ 14を有している。シンチレータ 14は CsI :Tlや GOS (Gd O S :Tb)等の蛍光体で構成されている。

2 2

シンチレータ 14の下部又は下方には蛍光を検出する平板状の蛍光検出パネル 15 が配されている。

[0023] 蛍光検出パネル 15には、蛍光を受光してその受光量に応じた電荷を蓄積する多数の光電変換素子がマトリクス状 (格子状）に配されている。蛍光検出パネル 15の側部には、各光電変換素子にパルスを送って当該各光電変換素子を走査 ·駆動させる走査ドライバ 16と、各光電変換素子に蓄積された電荷量を読み出す信号ドライバ 17 と力配されている。

[0024] 検出器本体 100には、走査ドライバ 16及び信号ドライバ 17その他の部材の動作を制御する制御装置 18と、電力供給源となるバッテリ 19とが、配されている。バッテリ 1 9は検出器本体 100及び力セッテ 11に対し着脱自在に配されており、充電に際し他のバッテリ 19と容易に交換することができる。

[0025] また、検出器本体 100には、コンソール 3との通信をおこなうためのコネクタ 20、文字 ·記号等を表示可能な液晶パネル等で構成された表示パネル 21、放射線検出器 10の電源の ON/OFFを切り替える電源ボタン 22、互いに異なる複数色で点灯可能な LED (Light Emitting Diode)等で構成されたインジケータ 23が配されている。

[0026] ここで、力セッテ 11の外表面の角部にはラベル 24が貼付されている。ラベル 24にはシンチレータ 14に関する事項が文字 ·記号等で記入されており、当該ラベル 24がシンチレータ 14の種類に関する情報 (以下「シンチレータ情報」という。）を表示する検出器表示部となっている。「シンチレータ情報」とは、主にはシンチレータ 14の組成 ,形態，厚さ等をいい、それ以外にもシンチレータ 14の感度や用途等を含むものである。

[0027] 例えば、シンチレータ 14が「組成… CsI :Tl,形態…柱状晶，厚さ… 600 m」の蛍光体で構成されている場合には、ラベル 24に「CSI :T1,柱状晶， 600 /ζ πι」といった文字が記入されている。他方、シンチレータ 14が「組成… GOS (Gd O S :Tb) ,形態

2 2

…塗布層，厚さ… 2mm」の蛍光体で構成されている場合には、ラベル 24に「GOS, 塗布層， 2mm」とヽつた文字が記入されて！ヽる。

[0028] このような構成から、力セッテ 11はシンチレータ 14の情報に応じた識別機能を有しており、ラベル 24 (又はそれに相当するもの）がその識別機能を実現するための検出器表示部として機能するようになって!/、る。

[0029] 図 3は放射線画像撮影システム 1の回路構成を示すブロック図である。

図 3に示す通り、放射線検出器 10においては、制御装置 18は検出器制御部としての制御部 25を有している。制御部 25は、汎用の CPU (Central Processing Unit) , R OM (Read Only Memory)、 RAM (Random Access Memory)等から構成された部位で、 CPUが RAMをワークエリアとして使用しながら ROMに記録された処理プロダラムに従い、各種処理を実行するようになっている。

[0030] 制御部 25にはインターフェース 27、走査ドライバ 16、信号ドライバ 17、表示パネル 21、電源ボタン 22、インジケータ 23等の各部材が接続されており、制御部 25はこれら各部材の動作状況等に基づ、て各構成を制御するようになって、る。

[0031] インターフェース 27はコネクタ 20に接続された外部機器との間で信号の送受信をおこなう検出器通信部であり、制御部 25は当該インターフェース 51を通じてコンソ一ル 3等の外部機器と交信可能となって、る。

[0032] 更に制御装置 18は HD (Hard Disc)等の ROMで構成された検出器記憶部としての記憶部 26を有している。記憶部 26には図 4に示すような第 1のデータテーブルが予め記憶されている。当該第 1のデータテーブルでは、「シンチレータ ID (IDentificati on)」と「シンチレータ情報」とが互いに対応付けられており、シンチレータ IDからシンチレータ 14の種類を特定することができるようになつている。シンチレータ IDはシンチレータ 14の種類ごとに異なる固有の IDであり、記憶部 26に予め記憶されて！、る。すなわち、制御装置 18の記憶部 26には、第 1のデータテーブルとシンチレータ 14の種類に応じたシンチレータ IDとが予め格納されている。

[0033] 本実施形態では、制御装置 18の制御部 25が、記憶部 26からシンチレータ IDと第 1のデータテーブルとを読み出し、そのシンチレータ IDから第 1のデータテーブル中のシンチレータ情報を特定し、その特定したシンチレータ情報を表示パネル 21に表示させるとともに、その特定したシンチレータ情報に応じた色でインジケータ 23を点灯させるようになつている。すなわち、表示パネル 21とインジケータ 23もシンチレータ情報を表示する検出器表示部となっており、上記ラベル 24と同等の機能を有するようになつている。

[0034] 例えば、制御装置 18の制御部 25がシンチレータ IDを「1002」と認識したら、当該制御部 25は、図 4に示す通り、第 1のデータテーブルからシンチレータ情報として「組成… CsI :Tl,形態…柱状晶，厚さ… 600 /ζ πι」といった内容を特定し、その特定した内容を表示パネル 21に表示させるとともに、その特定した内容に応じた点灯色 (青色等）を選択してその点灯色でインジケータ 23を点灯させるようになって、る。

[0035] 制御装置 18の制御部 25がシンチレータ IDを「1004」と認識したら、当該制御部 25 は、第 1のデータテーブル力シンチレータ情報として「組成… GOS,形態…塗布層 ,厚さ… 2mm」といった内容を特定し、その特定した内容を表示パネル 21に表示させるとともに、その特定した内容に応じた点灯色 (ピンク色等）を選択してその選択した点灯色でインジケータ 23を点灯させるようになって、る。

[0036] 一方、コンソール 3においては、制御装置 30の制御装置 18はコンソール制御部としての制御部 35を有している。制御部 35は、汎用の CPU (Central Processing Unit) 、 ROM (Read Only Memory)、 RAM (Random Access Memory)等から構成された部位で、 CPUが RAMをワークエリアとして使用しながら ROMに記録された処理プログラムに従い、各種処理を実行するようになっている。

[0037] 制御部 35にはディスプレイ 32、キーボード Zマウス 33、インターフェース 34等の各部材が接続されており、制御部 35は、これら各部材の動作状況等に基づいて各構成を制御するようになって、る。インターフェース 34はコネクタ 31に接続された外部機器との間で信号の送受信をおこなうコンソール通信部であり、制御部 35は当該ィンターフェース 34を通じて放射線検出器 10等の外部機器と交信可能となっている。

[0038] 以上の放射線撮影システム 1では、放射線検出器 10のコネクタ 20とコンソール 3のコネクタ 31とがケーブル等の部材で接続されるようになっており、インターフェース 27 とインターフェース 34とを通じて放射線検出器 10とコンソール 3とが互いに通信可能となっている。これと同様に、コンソール 3と撮影装置 2との間でも互いに通信可能となっている。

[0039] なお、放射線検出器 10とコンソール 3との通信や撮影装置 2とコンソール 3との通信は、上記の通り有線によるものであってもよいが、周知の無線によるものであってもよいし、ネットワークを介した周知の有線又は無線によるものであってもよぐ特にネットワークを介した通信を適用する場合には、撮影装置 2、コンソール 3及び放射線検出器 10からネットワークへの接続は例えば無線 LAN (Local Aria Network)によって実現するのが好ましい。

[0040] 続いて、放射線撮影システム 1の動作'作用について説明する。

[0041] 撮影装置 2とコンソール 3及び放射線検出器 10とコンソール 3が互いに通信可能とされた状態において、撮影者は、放射線検出器 10のラベル 24を見て所望のシンチレータ 14を具備した放射線検出器 10を選択し、その放射線検出器 10を寝台 6に設置する。

[0042] 放射線検出器 10を寝台 6に設置した状態 (又はその設置前）において、撮影者が当該放射線検出器 10の電源ボタン 22を押して電源を投入すると、制御装置 18の制御部 25が、記憶部 26からシンチレータ IDと第 1のデータテーブルとを読み出し、そのシンチレータ IDから第 1のデータテーブル中のシンチレータ情報を特定し、そのシンチレータ情報に応じた制御信号を表示パネル 21とインジケータ 23とに送信する。これを受けて、表示パネル 21がシンチレータ情報を文字等で表示し、インジケータ 2 3もシンチレータ情報の内容に応じた点灯色で点灯する。

[0043] この状態において、撮影者は、コンソール 3のキーボード 'マウス 33の入力操作により、選択'設置した放射線検出器 10のシンチレータ 14の種類'特性に応じた最適な条件を選定し、その条件で、撮影装置 2に被験者 Mの放射線撮影を開始させると、下記の動作が始まる。

[0044] すなわち、撮影装置 2が、寝台 6に横たわった被験者 Mに対し放射線源 4から絞り装置 5を介して放射線を照射し、被験者 M及び寝台 6を透過した放射線が放射線検出器 10に入射する。放射線が放射線検出器 10に入射すると、当該放射線は、放射線検出器 10のグリッド 12で散乱成分が吸収'除去されてシンチレータ 14に入射し、シンチレータ 14が放射線の強度に応じた強度で蛍光を発する。

[0045] シンチレータ 14が蛍光を発すると、蛍光検出パネル 15の各光電変換素子がシンチレータ 14で発された蛍光を受光してその受光量に応じた電荷を蓄積する。各光電変換素子が電荷を蓄積すると、制御装置 18が走査ドライバ 16及び信号ドライバ 17を制御して、走査ドライバ 16が各光電変換素子にパルスを送り、信号ドライバ 17が各光電変換素子に蓄積された電荷量を読み出す。

[0046] 信号ドライバ 17が電荷量を読み出すと、当該信号ドライバ 17がその読み出した電荷量を電気信号に変換してその電気信号を被験者 Mの「画像情報」として制御装置 18に出力し、制御装置 18がその画像情報をコンソール 3に送信する。コンソール 3はその画像情報を受信し、制御装置 30がその受信した画像情報を画像処理して放射線画像を生成し、ディスプレイ 32がその放射線画像を被験者 Mの放射線画像として表示する。

[0047] 以上の放射線撮影システム 1では、力セッテ 11にシンチレータ情報が記入されたラベル 24が貼付されているため、撮影者は、放射線検出器 10の外見力も力セッテ 11 内のシンチレータ 14の種類を容易に特定することができる。更に、検出器本体 100 でも、表示パネル 21がシンチレータ情報を表示し、インジケータ 23がシンチレータ情報の内容に応じた点灯色で点灯するため、撮影者は、放射線検出器 10の外見から力セッテ 11内のシンチレータ 14の種類を確実に特定することができる。

[0048] そのため、目的の放射線検出器 10を他の放射線検出器 10 (目的の放射線検出器 10のシンチレータ 14とは異なる種類のシンチレータ 14を具備した放射線検出器 10 )と見間違えて、シンチレータ 14の種類が加味されない条件で被験者 Mの放射線撮影がおこなわれると!/、つた事態を、未然に防止することができる。

[0049] なお、本発明は上記第 1の実施形態に限定されることなぐ本発明の主旨を逸脱しな、範囲にぉ、て種々の改良及び設計変更をおこなってもよ、。

[0050] 一の改良'設計変更事項として、ラベル 24にはシンチレータ情報のうち少なくとも 1 つの情報が記入されていればよぐ「組成，形態，厚さ，感度，用途」等の各情報のうち、いずれ力 1つの情報が記入されてもよいし、いずれ力 2つの情報が記入されてもよいし、いずれか 3つの情報が記入されてもよいし、いずれか 4の情報が記入されてもよいし、 5つ以上の情報が記入されてもよい。

[0051] 他の改良'設計変更事項として、ラベル 24はシンチレータ情報に応じた色で着色されてもよぐ例えば、シンチレータ 14が「組成… CsI :Tl,形態…柱状晶，厚さ… 600 m」の蛍光体で構成されている場合にはラベル 24が「青色」で着色され、他方、シンチレータ 14が「組成… GOS,形態…塗布層，厚さ… 2mm」の蛍光体で構成されて V、る場合にはラベル 24が「ピンク色」で着色されると!/、つた構成としてもよ!、。

[0052] 他の改良'設計変更事項として、ラベル 24を力セッテ 11に貼付せずとも、シンチレータ情報を力セッテ 11に直に記入してもよいし、シンチレータ情報に応じた色でカセッテ 11そのものを部分的又は全体的に着色してもよぐ終局的には、力セッテ 11の外見力もその力セッテ 11の内部に収られたシンチレータ 14の組成，形態，厚さ，感度，用途等が特定できるように、シンチレータ情報に応じた表示が力セッテ 11になされていればよい。そしてその表示は、力セッテ 11の 1箇所に限らず 2箇所以上になされてもよい。

[0053] 他の改良'設計変更事項として、図示しないが、検出器本体 100にもラベル 24又はそれに相当するものが 1箇所又は 2箇所以上に配されてもよい。この場合、検出器本体 100もシンチレータ情報に応じた識別機能を有することになり、力セッテ 11からだけではなぐ検出器本体 100からもシンチレータ 14の種類を特定することができる。

[0054] 他の改良'設計変更事項として、図 4に示すような第 1のデータテーブルに代えて、図 5に示すような第 2のデータテーブルを記憶部 26に予め記憶させておいてもよい。

[0055] 当該第 2のデータテーブルでは、放射線検出器 10の機種に固有の「機種 ID (iDen tification)」に対し、「シンチレータ ID」と「シンチレータ情報」とがそれぞれ対応付けられており、機種 ID力もシンチレータ IDを特定することができ、更に上記で説明した通りにシンチレータ ID力もシンチレータ 14の種類を特定することができるようになって!/ヽる。機種 IDは放射線検出器 10の機種ごとに異なる固有の IDである。放射線検出器 10同士で、機種が互いに同じであれば、機種 IDとそれに対応するシンチレータ IDとが同じであり、機種が互いに異なれば、機種 IDとそれに対応するシンチレータ IDも異なっている。

[0056] この場合、制御装置 18の制御部 25は、記憶部 26から機種 IDと第 2のデータテーブルとを読み出し、その機種 ID力も第 2のデータテーブル中のシンチレータ情報を特定し、あとは上記で説明した通りにその特定したシンチレータ情報を表示パネル 2 1に表示させるとともに、その特定したシンチレータ情報に応じた色でインジケータ 23 を点灯させる。

[0057] 他の改良'設計変更事項として、第 1,第 2の各データテーブル中のシンチレータ情報は組成，形態，厚さ以外にも感度，用途等を含むものであってもよぐ制御装置 18 の制御部 25は、これら「組成，形態，厚さ，感度，用途」等の各情報のうち、いずれか 1つの情報を表示パネル 21に表示させるようにしてもょ、し、 V、ずれか 2つの情報を表示パネル 21に表示させるようにしてもよ、し、 V、ずれか 3つの情報を表示パネル 2 1に表示させるようにしてもよ、し、 V、ずれ力 4つの情報を表示パネル 21に表示させるようにしてもょ、し、 5つ以上の情報を表示パネル 21に表示させるようにしてもょヽ

[0058] これと同様に、制御装置 18の制御部 25は、これら「組成，形態，厚さ，感度，用途」等の各情報のうち、いずれか 1つの情報に対応させてインジケータ 23の点灯色を選択してもよいし、いずれか 2つの情報に対応させてインジケータ 23の点灯色を選択してもよ、し、 V、ずれか 3つの情報に対応させてインジケータ 23の点灯色を選択してもよ!、し、 V、ずれか 4つの情報に対応させてインジケータ 23の点灯色を選択してもよヽし、 5つ以上の情報に対応させてインジケータ 23の点灯色を選択してもよい。

[0059] [第 2の実施形態]

第 2の実施形態に係る放射線撮影システム（200)は下記の点で第 1の実施形態に係る放射線撮影システム 1と異なっており、下記以外の事項はすべて第 1の実施形態に係る放射線撮影システム 1と同様となってヽる（改良'設計変更事項を含む。 )。

[0060] 図 6に示す通り、第 2の実施形態に係る放射線撮影システム 200では、 1台のコンソール 3に対し複数台の放射線検出器 10が接続されている。そして放射線撮影システム 200では、各放射線検出器 10の制御部 25が、記憶部 26からシンチレータ ID (又は機種 ID)と第 1のデータテーブル (又は第 2のデータテーブル）とを読み出してシンチレータ情報を特定したら、そのシンチレータ情報とそのシンチレータ情報をデイスプレイ 32に表示させる旨の制御信号とをコンソール 3に送信し、ディスプレイ 32にシンチレータ情報を表示させるようになつている。すなわち、各放射線検出器 10が指示源となってコンソール 3がシンチレータ情報を放射線検出器 10ごとに表示するようになっている。

[0061] なお、本第 2の実施形態においては、ディスプレイ 32に表示されるシンチレータ情報は、シンチレータ 14の「組成，形態，厚さ，感度，用途」等の各情報のうち、いずれ力 1つであってもよいし、いずれ力 2つであってもよいし、いずれ力 3つであってもよいし、いずれ力 4つであってもよいし、 5つ以上であってもよい。

[0062] [第 3の実施形態]

第 3の実施形態に係る放射線撮影システム（300)は下記の点で第 1の実施形態に係る放射線撮影システム 1と異なっており、下記以外の事項はすべて第 1の実施形態に係る放射線撮影システム 1と同様となってヽる（改良'設計変更事項を含む。 )。

[0063] 図 7に示す通り、第 3の実施形態に係る放射線撮影システム 300では、 1台のコンソール 3に対し複数台の放射線検出器 10が接続されており、各放射線検出器 10は制御装置 18が記憶部 26を有していない（図 8参照）。図 8に示す通り、コンソール 3の制御装置 30は、 HD (Hard Disc)等の ROMで構成されたコンソール記憶部としての記憶部 36を有している。記憶部 36には上記で説明したのと同様の第 1のデータテープル（図 4参照）又は第 2のデータテーブル（図 5参照）が予め記憶されている。

[0064] 以上の放射線撮影システム 300では、撮影者がキーボード/マウス 33を操作してシンチレータ ID又は機種 IDを制御装置 30の制御部 35に入力すると、当該制御部 3 5が、記憶部 36から第 1のデータテーブル又は第 2のデータテーブルを読み出し、入力されたシンチレータ ID又は機種 ID力もシンチレータ情報を特定する。シンチレ一タ情報を特定したら、制御部 35は、その特定したシンチレータ情報とそのシンチレ一タ情報を表示パネル 21に表示させかつそのシンチレータ情報に応じた点灯色でインジケータ 23を点灯させる旨の制御信号とを、撮影者が入力したシンチレータ ID又は機種 IDに対応する放射線検出器 10に送信し、その放射線検出器 10の表示パネル 21にシンチレータ情報を表示させかつその放射線検出器 10のインジケータ 23をシンチレータ情報に応じた点灯色で点灯させるようになつている。すなわち、コンソール 3が指示源となってシンチレータ情報を放射線検出器 10ごとに表示させるようになつている。

[0065] なお、本第 3の実施形態においては、表示パネル 21に表示されるシンチレータ情報は、シンチレータ 14の「組成，形態，厚さ，感度，用途」等の各情報のうち、いずれ力 1つであってもよいし、いずれ力 2つであってもよいし、いずれ力 3つであってもよいし、いずれ力 4つであってもよいし、 5つ以上であってもよい。これと同様に、シンチレータ情報に応じるインジケータ 23の点灯色は、「組成，形態，厚さ，感度，用途」等の各情報のうち、いずれか 1つの情報に対応してもよいし、いずれか 2つの情報に対応してもよいし、いずれか 3つの情報に対応してもよいし、いずれか 4つの情報に対応してもよいし、 5つ以上の情報に対応してもよい。

産業上の利用可能性

[0066] 医療診断を目的とする放射線撮影分野にお！ヽて被験者の放射線画像を得る場合に好適に利用することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 放射線を受けて蛍光を発するシンチレータと、

前記シンチレータに関するシンチレータ情報を表示する検出器表示部と、を備える放射線検出器。

[2] 請求の範囲第 1項に記載の放射線検出器において、

前記シンチレータを有する検出器本体と、

前記検出器本体を収納する力セッテと、

を備え、

前記力セッテが外表面の少なくとも一部に前記検出器表示部を有する放射線検出

[3] 請求の範囲第 2項に記載の放射線検出器において、

前記検出器本体が前記検出器表示部を有する放射線検出器。

[4] 請求の範囲第 1項に記載の放射線検出器において、

前記シンチレータ情報を記憶する検出器記憶部と、

を備える放射線検出器。

[5] 放射線を受けて蛍光を発するシンチレータを有する放射線検出器と、前記放射線検出器の動作を制御するコンソールとを備える放射線撮影システムにおいて、前記放射線検出器が、

前記コンソールと通信をおこなう検出器通信部と、

前記シンチレータに関するシンチレータ情報を表示する検出器表示部と、を有する放射線撮影システム。

[6] 請求の範囲第 5項に記載の放射線撮影システムにお、て、

前記コンソールが、

前記シンチレータ情報の少なくとも一部を表示するコンソール表示部を有する放射線撮影システム。

[7] 請求の範囲第 5項に記載の放射線撮影システムにお、て、前記放射線検出器が、

前記シンチレータ情報を記憶する検出器記憶部と、

を有する放射線撮影システム。

[8] 請求の範囲第 7項に記載の放射線撮影システムにお、て、

前記コンソールが、

前記放射線検出器と通信をおこなうコンソール通信部と、

前記検出器制御部が、

前記検出器通信部と前記コンソール通信部とを通じて、前記検出器記憶部に記憶されている前記シンチレータ情報の少なくとも一部を前記コンソール表示部に表示させる放射線撮影システム。

[9] 請求の範囲第 5項に記載の放射線撮影システムにお、て、

前記放射線検出器を複数有する放射線撮影システム。

[10] 放射線を受けて蛍光を発するシンチレータを有する放射線検出器と、前記放射線検出器の動作を制御するコンソールとを備える放射線撮影システムにおいて、前記放射線検出器が、

前記コンソールと通信をおこなう検出器通信部と、

前記コンソールが、

前記放射線検出器と通信をおこなうコンソール通信部と、

前記シンチレータ情報を記憶するコンソール記憶部と、

を有する放射線撮影システム。

請求の範囲第 10項に記載の放射線撮影システムにおいて、前記放射線検出器を複数有する放射線撮影システム。