[go: up one dir, main page]

BBC交響楽団

バイオグラフィー

伝説の指揮者アルトゥーロ・トスカニーニをして「世界最高のオーケストラ」と言わしめたBBC交響楽団は、1930年に当時BBCの音楽監督を務めていたサー・エイドリアン・ボールトによって創立されて以来、幅広いレパートリーを活力あふれる演奏で聴かせ、イギリス音楽界の中心的な存在であり続けてきた。同楽団は結成当初からHenry Woodが指揮する毎年恒例のコンサート“プロムナード・コンサート”(現在のBBCプロムス)で主要な役割を果たし、新ウィーン楽派のアルノルト・シェーンベルク、アルバン・ベルク、アントン・ヴェーベルン(1930年代に8回のコンサートを指揮)などの作曲家たちによる、他のオーケストラが敬遠しがちな斬新で複雑な音楽も演奏するようになる。戦後は、アンタル・ドラティ、サー・コリン・デイヴィス、ピエール・ブーレーズ、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキーといったマエストロたちが首席指揮者を務めた。その中でBBC交響楽団は、現代音楽に関して右に出る者がいないほどの存在となったが、1980年代以降は、ジョン・プリッチャード、アンドリュー・デイヴィス、チェコの巨匠イルジー・ビエロフラーヴェクらの下で、主流のレパートリーの演奏における名声を回復。特に、ビエロフラーヴェクの指揮による、アルバム『Beethoven: Complete Piano Concertos』(ピアノ独奏はポール・ルイス)や、ヨセフ・スク、ドヴォルザーク、ボフスラフ・マルティヌーといったチェコの作曲家たちによる作品の録音は、高い評価を受けている。