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JP2003192931A - 非対称ベンゾキサンテン染料 - Google Patents

非対称ベンゾキサンテン染料

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Publication number
JP2003192931A
JP2003192931A JP2002262149A JP2002262149A JP2003192931A JP 2003192931 A JP2003192931 A JP 2003192931A JP 2002262149 A JP2002262149 A JP 2002262149A JP 2002262149 A JP2002262149 A JP 2002262149A JP 2003192931 A JP2003192931 A JP 2003192931A
Authority
JP
Japan
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dye
group
labeled
pyrimidine
purine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002262149A
Other languages
English (en)
Inventor
Scott C Benson
シー. ベンソン スコット
Steven M Menchen
エム. メンチェン スティーブン
Peter D Theisen
ディー. セイセン ペーター
Kevin M Hennessey
エム. ヘネシー ケビン
Vergine C Furniss
シー. ファーニス バージン
Joan Hauser
ハウザー ジョアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Applied Biosystems Inc
Original Assignee
PE Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PE Corp filed Critical PE Corp
Publication of JP2003192931A publication Critical patent/JP2003192931A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H21/00Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C39/00Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C39/24Halogenated derivatives
    • C07C39/38Halogenated derivatives with at least one hydroxy group on a condensed ring system containing two rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B11/00Diaryl- or thriarylmethane dyes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B11/00Diaryl- or thriarylmethane dyes
    • C09B11/04Diaryl- or thriarylmethane dyes derived from triarylmethanes, i.e. central C-atom is substituted by amino, cyano, alkyl
    • C09B11/06Hydroxy derivatives of triarylmethanes in which at least one OH group is bound to an aryl nucleus and their ethers or esters
    • C09B11/08Phthaleins; Phenolphthaleins; Fluorescein
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6869Methods for sequencing

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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光染料として有用な種類の非対称ベンゾキ
サンテン染料を提供すること。 【解決手段】 次式: 【化41】 を有する非対称ベンゾキサンテン染料化合物であって、
およびYは、別個に、ヒドロキシル、酸素、イミ
ニウム、またはアミンである。R〜Rは、別個に、
水素、フッ素、塩素、低級アルキル、低級アルケン、低
級アルキン、スルホネート、アミノ、アンモニウム、ア
ミド、ニトリル、アルコキシ、連結基またはそれらの組
合せである。そしてRは、アセチレン、アルカン、ア
ルケン、シアノ、置換フェニル、またはそれらの組合せ
であり、この置換フェニルは、以下の構造: 【化42】 を有し、Xは、カルボン酸またはスルホン酸であり;
およびXは、別個に、水素、塩素、フッ素、また
は低級アルキルであり;そしてXおよびXは、別個
に、水素、塩素、フッ素、低級アルキル、カルボン酸、
スルホン酸、または連結基である、化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】(発明の分野)本発明は、一
般に、分子プローブとして有用な蛍光染料化合物に関す
る。より詳細には、本発明は、蛍光標識試薬として有用
な非対称ベンゾキサンテン染料に関する。
【0002】
【従来の技術】(発明の背景)生物学的分析物の非放射
性検出は、現在の分析バイオテクノロジーにおいて、重
要な技術である。放射性標識の必要性をなくすことによ
り、安全性が高まり、試薬廃棄物の環境上の影響が著し
く低下し、その結果、分析コストが低減される。このよ
うな非放射性検出方法を使用する方法の例には、DNA
配列決定、オリゴヌクレオチドプローブ法、ポリメラー
ゼ鎖反応生成物の検出、イムノアッセイなどが包含され
る。
【0003】多くの用途では、混合物中の複数の空間的
に重複した分析物の独立した検出、例えば、単一管の多
重DNAプローブアッセイ、イムノアッセイ、多色DN
A配列決定法などが必要である。複数座のDNAプロー
ブアッセイの場合には、多色検出を提供することによ
り、反応管の数を減らすことができ、それにより、実験
プロトコルが簡潔化され、そして適用特異的なキットの
製造が促進される。自動化したDNA配列決定の場合に
は、多色標識化により、単一ラインの4個の塩基全ての
分析が可能となり、それにより、単色法よりも処理能力
が増え、レーン間の電気泳動の可動性の変化に付随した
不確実性がなくなる。
【0004】多重検出では、特に、電気泳動分離および
酵素処理が必要な分析(例えば、DNA配列決定)に対
して、染料標識の選択について、非常に多くの厳しい制
約が課せられている。第1に、有機蛍光染料の典型的な
発光バンドの半値幅は、約40〜80ナノメーター(n
m)であり、利用できるスペクトルの幅は、励起光源に
より制限されるので、その発光スペクトルが分光的に分
解される一連の染料を見つけるのは困難である。1組の
染料に関連して、本明細書中で使用する「スペクトル分
解」との用語は、これらの染料の蛍光発光バンドが充分
に異なること、すなわち、充分に重なりがないことを意
味し、個々の染料が結合している試薬(例えば、ポリヌ
クレオチド)が、米国特許第4,230,558号、第
4,811,218号またはWheelessら、21
〜76ページ、Flow Cytometry:Ins
trumentation and Data Ana
lysis(Academic Press、New
York、1985)に記述の系によって例示されるよ
うに、例えば、バンドパスフィルターおよび光電子増倍
管、帯電カップルド装置(charged−coupl
ed device)、および分光器のシステムを使用
する標準的な光検出システムを用いて、個々の染料によ
り発生する蛍光信号を基準にして、識別できることを意
味する。第2に、たとえ、非重複発光スペクトルを有す
る染料を見出しても、個々の蛍光効率が低すぎるなら、
そのセットは、依然として、適当ではない。例えば、D
NA配列決定の場合には、試料の充填を多くしても、低
い蛍光効率を補填できない(Pringleら、DNA
Core Facilities Newslett
er、1:15〜21(1988))。第3に、数個の
蛍光染料を同時に使用するとき、これらの染料の吸収バ
ンドが広範囲に分離するために、同時励起が困難とな
る。第4に、これらの染料の電荷、分子サイズおよび立
体配座は、そのフラグメントの電気泳動可動性に悪影響
を与えてはならない。最後に、これらの蛍光染料は、こ
れらのフラグメントを製造するかまたは操作するのに使
用する化学物質(例えば、DNA合成溶媒および試薬、
緩衝液、ポリメラーゼ酵素、リガーゼ酵素など)と適合
性でなければならない。
【0005】これらの厳しい制約のために、多色用途
(特に、4色DNA配列決定の領域)で使用できる蛍光
染料のセットは、少数発見されているにすぎない(例え
ば、Smithら、Nucleic Acids Re
search、113;2399〜2412(198
5);Proberら、Science、238:33
6〜341(1987);およびConnellら、B
iotechniques、5:342〜348(19
87))。図1は、2種のローダミンベースの染料であ
るTAMRA(22)およびROX(26)および2種
のフルオレセインベースの染料であるHEX(23)お
よびNAN(24)を含めて、550nmを超えると発
光する長波長標識として使用される蛍光キサンテン染料
の例を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複数
の空間的に重複した分析物の同時検出に有用な種類の非
対称ベンゾキサンテン染料であって、上記制約を満た
し、480nmと550nmの間の波長を有する励起光
を照射したとき、550nmを超える蛍光発光最大を与
えるものを提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、複数の空間的に重複
した分析物の同時検出に有用な種類の非対称ベンゾキサ
ンテン染料であって、上記制約を満たし、その蛍光特性
が、種々の位置における置換基の操作により調整できる
ものを提供することにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、本発明の非対
称ベンゾキサンテン染料の合成に有用な方法および中間
体化合物を提供することにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は、本発明の非対
称ベンゾキサンテン染料で標識化したヌクレオチドおよ
びポリヌクレオチドを提供することにある。
【0010】本発明のさらに他の目的は、本発明の非対
称ベンゾキサンテン染料を含むホスホロアミデート化合
物を提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、本発明の非対
称ベンゾキサンテン染料を使用して、DNA配列決定法
を含めたフラグメント解析法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の局面では、本発明
の上述の目的および他の目的は、次式を有する非対称ベ
ンゾキサンテン染料化合物により、達成される:
【0013】
【化3】 ここで、YおよびYは、別個に、ヒドロキシル、酸
素、イミニウム、またはアミンである。R〜Rは、
別個に、水素、フッ素、塩素、低級アルキル、低級アル
ケン、低級アルキン、スルホネート、アミノ、アンモニ
ウム、アミド、ニトリル、アルコキシ、連結基またはそ
れらの組合せである。そしてRは、アセチレン、アル
カン、アルケン、シアノ、置換フェニル、またはそれら
の組合せであり、この置換フェニルは、以下の構造を有
する:
【0014】
【化4】 ここで、Xは、カルボン酸またはスルホン酸であり;
およびXは、別個に、水素、塩素、フッ素、また
は低級アルキルであり;そしてXおよびXは、別個
に、水素、塩素、フッ素、低級アルキル、カルボン酸、
スルホン酸、または連結基である。
【0015】第2の局面では、本発明は、次式を有する
ホスホロアミダイト化合物を包含する:
【0016】
【化5】 ここで、Xは、スペーサーアーム(spacer ar
m)であり;Yは、連結基であり;Bは、亜リン酸エ
ステル保護基であり;B、およびBは、別個に、低
級アルキル、低級アルケン、1個と8個の間の炭素原子
を有する低級アリール、アリールアルキル、および10
個までの炭素原子を含有するシクロアルキルであり;そ
してDは、上記非対称ベンゾキサンテン染料化合物であ
る。YおよびDは、連結基およびその相補官能基(co
mplementary functionalit
y)の反応により形成した連結基を介して結合されてお
り、このような連結基は、R〜R位置のうちの1つ
で、染料Dに結合している。
【0017】第3の局面では、本発明は、次式を有する
ホスホルアミダイト化合物を包含する:
【0018】
【化6】 ここで、Bは、亜リン酸エステル保護基であり、B
およびBは、別個に、低級アルキル、低級アルケン、
1個と8個の間の炭素原子を有する低級アリール、アリ
ールアルキル、および10個までの炭素原子を含有する
シクロアルキルであり;Bは、酸切断可能なヒドロキ
シル保護基であり;Bは、ヌクレオチド塩基であり;そ
してDは、上記染料化合物である。Bがプリンまたは7
−デアザプリンのとき、その糖部分は、このプリンまた
は7−デアザプリンのN−位置にて結合しており、B
がピリミジンのとき、その糖部分は、このピリミジンの
−位置にて結合している。BおよびDは、連結基お
よびその相補官能基の反応により形成した連結基を介し
て結合されており、このような連結基は、R〜R
置の1個で、Dに結合している。Bがプリンである場
合、その連結基は、このプリンの8−位置に結合してお
り、Bが7−デアザプリンである場合、その連結基は、
この7−デアザプリンの7−位置に結合しており、そし
てBがピリミジンである場合、その連結基は、このピリ
ミジンの5−位置にて結合している。好ましくは、B
は、ウラシル、シトシン、7−デアザアデニン、および
7−デアザグアノシンからなる群から選択される。
【0019】第4の局面では、本発明は、上記非対称ベ
ンゾキサンテン染料の合成で中間体として有用な化合物
を包含し、このような化合物は、次式を有する:
【0020】
【化7】 ここで、R〜Rは、上で記述のものと同じであり、
そしてYは、ヒドロキシルまたはアミンである。本局
面の特に好ましい実施形態では、Rは、フッ素であ
り、そしてYは、ヒドロキシルである。
【0021】第5の局面では、本発明は、本発明の上記
非対称ベンゾキサンテン染料で標識化したヌクレオチド
を包含し、このヌクレオチドは、次式を有する:
【0022】
【化8】 ここで、Bは、7−デアザプリン、プリンまたはピリミ
ジンヌクレオチド塩基である;WおよびWは、別個
に、HまたはOHである;Wは、OH、
【0023】
【化9】 であり、そしてDは、本発明の染料化合物である。Bが
プリンまたは7−デアザプリンのとき、その糖部分は、
このプリンまたはデアザプリンのN−位置にて結合し
ており、Bがピリミジンのとき、その糖部分は、このピ
リミジンのN−位置にて結合している。BおよびDを
連結している連結基は、R〜R位置のうちの1つ
で、Dに結合している。Bがプリンである場合、その連
結基は、このプリンの8−位置に結合しており、Bが7
−デアザプリンである場合、その連結基は、この7−デ
アザプリンの7−位置に結合しており、そしてBがピリ
ミジンである場合、その連結基は、このピリミジンの5
−位置にて結合している。好ましくは、Bは、ウラシ
ル、シトシン、デアザアデニンおよびデアザグアノシン
からなる群から選択される。
【0024】第6の局面では、本発明は、次式を有する
ヌクレオチドを含有する標識化ポリヌクレオチドを包含
する:
【0025】
【化10】 ここで、Bは、7−デアザプリン、プリン、またはピリ
ミジンヌクレオチド塩基であり;Zは、HまたはOH
であり;Zは、H、OH、HPO、およびNucで
あり、ここで、「Nuc」は、ヌクレオチドを意味す
る。このヌクレオシドおよびNucは、ホスホジエステ
ル連結基により連結され、この連結基は、Nucの5’
−位置に結合している;Zは、H、HPOおよびそ
れらのホスフェートアナログ、およびNucからなる群
から選択され、ここで、Nucおよびこのヌクレオシド
は、ホスホジエステル連結基により連結されており、こ
の連結基は、Nucの3’−位置に結合している;そし
てDは、本発明の染料化合物である。HPOのホスフ
ェートアナログには、非架橋酸素を非酸素部分(例え
ば、イオウ、アミノ、アニリデート、アニリンチオエー
トなど)で置き換えたアナログが挙げられる。Bがプリ
ンまたは7−デアザプリンのとき、その糖部分は、この
プリンまたはデアザプリンのN−位置にて結合してお
り、Bがピリミジンのとき、その糖部分は、このピリミ
ジンのN−位置にて結合している。BおよびDを連結
している連結基は、R〜R位置の1個で、Dに結合
している。Bがプリンである場合、その連結基は、この
プリンの8−位置に結合しており、Bが7−デアザプリ
ンである場合、その連結基は、この7−デアザプリンの
7−位置に結合しており、そしてBがピリミジンである
場合、その連結基は、このピリミジンの5−位置にて結
合している。好ましくは、Bは、ウラシル、シトシン、
デアザアデニンおよびデアザグアノシンからなる群から
選択される。
【0026】第7の局面では、本発明は、本発明の染料
を用いたポリヌクレオチド配列決定方法を包含する。こ
の方法は、第1、第2、第3、および第4のクラスのポ
リヌクレオチドの混合物を以下のように形成する工程を
包含する:第1のクラスの各ポリヌクレオチドは、3’
−末端ジデオキシアデノシンを含有し、第1染料で標識
化されている;第2のクラスの各ポリヌクレオチドは、
3’−末端ジデオキシシチジンを含有し、第2染料で標
識化されている;第3のクラスの各ポリヌクレオチド
は、3’−末端ジデオキシグアノシンを含有し、第3染
料で標識化されている;そして第4のクラスの各ポリヌ
クレオチドは、3’−末端ジデオキシチミジンを含有
し、第4染料で標識化されている。この方法では、第1
染料、第2染料、第3染料、または第4染料の1種以上
は、本発明の非対称ベンゾキサンテン染料である。これ
らの染料の他のものは、それらが、この非対称ベンゾキ
サンテン染料からおよび互いから分光的に分解可能なよ
うに、選択される。上記混合物を形成した後、このポリ
ヌクレオチドは、電気泳動的に分離され、それにより、
類似のサイズのポリヌクレオチドのバンドが形成され
る。次に、これらのバンドは、これらの染料に蛍光を起
こすことができる照射ビームで照射される。最後に、こ
れらのポリヌクレオチドのクラスは、各バンド中の標識
化ポリヌクレオチドの蛍光スペクトルにより、同定され
る。
【0027】第8の局面では、本発明は、本発明の染料
化合物を使用するフラグメント解析方法を包含する。こ
の局面の方法は、以下の工程を包含する:標識化ポリヌ
クレオチドフラグメントを形成する工程であって、この
フラグメントが、本発明の染料化合物で標識化されてい
る、工程;この標識化ポリヌクレオチドフラグメント
を、サイズ依存性分離プロセスに供する工程;およびこ
の分離プロセスに引き続いて、この標識化ポリヌクレオ
チドフラグメントを検出する工程。1つの局面におい
て、本発明は、次式を有する非対称ベンゾキサンテン染
料化合物:
【0028】
【化11】 を提供し、ここで、YおよびYは、別個に、ヒドロ
キシル、酸素、イミニウムおよびアミンからなる群から
選択され;R〜Rは、別個に、水素、フッ素、塩
素、低級アルキル、低級アルケン、低級アルキン、スル
ホネート、スルホン、アミノ、イミニウム、アミド、ニ
トリル、低級アルコキシ、連結基およびそれらの組合せ
からなる群から選択され;そしてRは、アセチレン、
低級アルキル、低級アルケン、シアノ、フェニル、置換
フェニル、複素環芳香族およびそれらの組合せからなる
群から選択され、この置換フェニルは、以下の構造を有
し:
【0029】
【化12】 ここで、X〜Xは、別個に、水素、塩素、フッ素、
低級アルキル、カルボン酸、スルホン酸、−CH
H、または連結基である。
【0030】1つの実施形態において、上記の化合物
は、YおよびYの1個が、酸素であり得、そして他
が、ヒドロキシルであり得る。
【0031】別の実施形態において、上記の化合物は、
は、カルボン酸、スルホン酸、および−CHOH
からなる群から選択され得;XおよびXは、別個
に、水素、塩素、フッ素、および低級アルキルからなる
群から選択され得;そしてXおよびXは、別個に、
水素、塩素、フッ素、低級アルキル、カルボン酸、スル
ホン酸、および連結基からなる群から選択され得る。
【0032】別の実施形態において、上記の化合物は、
およびXが、塩素であり得る。
【0033】別の実施形態において、上記の化合物は、
が、カルボン酸であり得る。
【0034】別の実施形態において、上記の化合物は、
またはXの一方が、連結基であり得、そして他方
が、水素であり得る。
【0035】別の実施形態において、上記の化合物は、
またはXの一方が、カルボン酸、スルホン酸、お
よび−CHOHからなる群から選択され得る。
【0036】別の実施形態において、上記の化合物は、
〜Rの1個が、フッ素であり得る。好ましい実施
形態において、上記の化合物は、Rが、フッ素であり
得る。
【0037】別の実施形態において、上記の化合物は、
およびYの一方は、酸素であり得、そして他方
は、ヒドロキシルであり得;Rは、塩素であり得;R
は、フッ素であり得;R、およびR〜Rは、水
素であり得;そしてRは、置換フェニルであり得、こ
こで、Xは、カルボキシルであり得、X およびX
は、塩素であり得、そしてXおよびXの一方は、カ
ルボキシルであり得、そして他方は、水素であり得る。
【0038】別の実施形態において、上記の化合物は、
およびYの一方は、酸素であり得、そして他方
は、ヒドロキシルであり得;RおよびRは、フッ素
であり得;R、およびR〜Rは、水素であり得;
そしてRは、置換フェニルであり得、ここで、X
は、カルボキシルであり得、X およびXは、塩素
であり得、そしてXおよびXの一方は、カルボキシ
ルであり得、そして他方は、水素であり得る。
【0039】別の実施形態において、上記の化合物は、
およびYの一方は、酸素であり得、そして他方
は、ヒドロキシルであり得;Rは、メトキシであり
得、Rは、塩素であり得、Rは、フッ素であり得;
〜Rは、水素であり得;そしてRは、置換フェ
ニルであり得、ここで、Xは、カルボキシルであり
得、X およびXは、塩素であり得、そしてXおよ
びXの一方は、カルボキシルであり得、そして他方
は、水素であり得る。
【0040】別の実施形態において、上記の化合物は、
およびYの一方は、酸素であり得、そして他方
は、ヒドロキシルであり得;Rは、フッ素であり得;
、R、およびR〜Rは、水素であり得;そし
てRは、置換フェニルであり得、ここで、Xは、カ
ルボキシルであり得、X およびXは、塩素であり
得、そしてXおよびXの一方は、カルボキシルであ
り得、そして他方は、水素であり得る。
【0041】別の実施形態において、上記の化合物は、
およびYの一方は、酸素であり得、そして他方
は、ヒドロキシルであり得;R〜Rは、水素であり
得;そしてRは、置換フェニルであり得、ここで、X
は、カルボキシルであり得、X およびXは、塩素
であり得、そしてXおよびXの一方は、カルボキシ
ルであり得、そして他方は、水素であり得る。
【0042】別の実施形態において、上記の化合物は、
およびYの一方は、酸素であり得、そして他方
は、ヒドロキシルであり得;Rは、塩素であり;R
〜Rは、水素であり得;そしてRは、置換フェニル
であり得、ここで、Xは、カルボキシルであり得、X
およびXは、塩素であり得、そしてXおよびX
の一方は、カルボキシルであり得、そして他方は、水素
であり得る。
【0043】別の実施形態において、上記の化合物は、
およびYの一方は、酸素であり得、そして他方
は、ヒドロキシルであり得;Rは、メトキシであり;
は、塩素であり得;R〜Rは、水素であり得;
そしてRは、置換フェニルであり得、ここで、X
は、カルボキシルであり得、X およびXは、塩素
であり得、そしてXおよびXの一方は、カルボキシ
ルであり得、そして他方は、水素であり得る。
【0044】別の局面において、本発明は、次式を有す
るホスホルアミダイト化合物:
【0045】
【化13】 を提供し、ここで、Xは、スペーサーアーム(spac
er arm)であり;Yは、連結基であり;Bは、
亜リン酸エステル保護基であり;BおよびBは、別
個に、低級アルキル、低級アルケン、アリール、および
10個までの炭素原子を含有するシクロアルキルからな
る群から選択され;そしてDは、上記の染料化合物であ
る;ここで、YおよびDは、R〜R位置のうち1つ
で染料Dに結合した連結基を介して、連結されている。
【0046】1つの実施形態において、上記の化合物
は、BおよびBは、一緒になって、その主鎖に5個
までの炭素原子を含み、かつ全体で10個までの炭素原
子を含有するアルケン鎖であり得、この鎖の両末端の原
子価結合は、この窒素原子に結合されており得るか;あ
るいはBおよびBは、窒素原子と一緒になって、飽
和窒素複素環を形成し得、これは、窒素、酸素、および
イオウからなる群から選択される1個以上のヘテロ原子
を含有し得る。好ましい実施形態において、上記の化合
物は、Bは、メチル、β−シアノエチル、または4−
ニトロフェニルエチルからなる群から選択され得;B
およびBは、別個に、イソプロピル、t−ブチル、イ
ソブチル、およびsec−ブチルからなる群から選択さ
れ得;そしてBおよびBは、一緒になって、モルホ
リノであり得る。
【0047】別の実施形態において、上記の化合物は、
XおよびYが、一緒になって、以下の式であり得、ここ
で、nが、2〜10の範囲であり得る:
【0048】
【化14】
【0049】別の実施形態において、上記の化合物は、
XおよびYが、一緒になって、以下の式であり得、ここ
で、nが、2〜10の範囲であり得る:
【0050】
【化15】
【0051】別の局面において、本発明は、次式を有す
るホスホロアミダイト化合物:
【0052】
【化16】 を提供し、ここで:Bは、亜リン酸エステル保護基で
あり;B、およびBは、別個に、低級アルキル、低
級アルケン、アリール、および10個までの炭素原子を
含有するシクロアルキルからなる群から選択され;B
は、酸切断可能なヒドロキシル保護基であり;Bは、ヌ
クレオチド塩基であり;そしてDは、上記の染料化合物
である;ここで、Bがプリンまたは7−デアザプリンで
ある場合、その糖部分は、このプリンまたは7−デアザ
プリンのN−位置にて結合しており、Bがピリミジン
である場合、その糖部分は、このピリミジンのN−位
置にて結合している;ここで、BおよびDは、R〜R
位置のうち1つでDに結合した連結基により、連結さ
れている;そしてここで、Bがプリンである場合、この
連結基は、このプリンの8−位置に結合しており、Bが
7−デアザプリンである場合、この連結基は、この7−
デアザプリンの7−位置に結合しており、そしてBがピ
リミジンである場合、この連結基は、このピリミジンの
5−位置にて結合している。
【0053】1つの実施形態において、上記の化合物
は、上記連結基が、以下の式であり得る:
【0054】
【化17】
【0055】別の実施形態において、上記の化合物は、
上記連結基が、以下であり得る
【0056】
【化18】
【0057】別の実施形態において、上記の化合物は、
上記連結基が、以下であり得る:
【0058】
【化19】
【0059】別の実施形態において、上記の化合物は、
Bが、ウラシル、シトシン、デアザアデニン、およびデ
アザグアノシンからなる群から選択され得る。
【0060】別の局面において、本発明は、次式を有す
る化合物:
【0061】
【化20】 を提供し、ここで:Rは、フッ素、塩素、スルホネー
ト、アミノ、アミド、ニトリル、低級アルコキシ、およ
び連結基からなる群から選択され;R〜Rは、別個
に、水素、フッ素、塩素、低級アルキル、低級アルケ
ン、低級アルキン、スルホネート、アミノ、アミド、ニ
トリル、低級アルコキシ、および連結基からなる群から
選択され;そしてYは、ヒドロキシルおよびアミンか
らなる群から選択される。
【0062】1つの実施形態において、上記の化合物
は、Rが、フッ素であり得る。
【0063】別の実施形態において、上記の化合物は、
が、ヒドロキシルであり得る。
【0064】別の実施形態において、上記の化合物は、
が、塩素であり得る。
【0065】別の実施形態において、上記の化合物は、
が、アミンであり得る。
【0066】別の局面において、本発明は、次式を有す
る標識化ヌクレオチド:
【0067】
【化21】 を提供し、ここで:Bは、7−デアザプリン、プリン、
またはピリミジンヌクレオチド塩基であり;Wおよび
は、別個に、HおよびOHからなる群から選択さ
れ;Wは、OH、
【0068】
【化22】 からなる群から選択され;Dは、上記の染料化合物であ
り;ここで、Bがプリンまたは7−デアザプリンである
場合、その糖部分は、このプリンまたはデアザプリンの
−位置にて結合しており、Bがピリミジンである場
合、その糖部分は、このピリミジンのN−位置にて結
合している;ここで、BおよびDを連結している連結基
は、R〜R位置のうちの1つで、Dに結合してい
る;そしてここで、Bがプリンである場合、この連結基
は、このプリンの8−位置に結合しており、Bが7−デ
アザプリンである場合、この連結基は、この7−デアザ
プリンの7−位置に結合しており、そしてBがピリミジ
ンである場合、この連結基は、このピリミジンの5−位
置に結合している。
【0069】1つの実施形態において、上記の標識化ヌ
クレオチドは、Bが、ウラシル、シトシン、デアザアデ
ニン、およびデアザグアノシンからなる群から選択され
得る。
【0070】別の実施形態において、上記の標識ヌクレ
オチドは、上記連結基が、以下の式であり得る:
【0071】
【化23】
【0072】別の実施形態において、上記の標識化ヌク
レオチドは、WおよびWの両方が、Hであり得、そ
してWが、以下の式であり得る:
【0073】
【化24】
【0074】別の実施形態において、上記の標識化ヌク
レオチドは、Wが、Hであり得、Wが、OHであり
得、そしてWが、以下の式であり得る:
【0075】
【化25】
【0076】別の局面において、本発明は、次式を有す
るヌクレオチドを含有する標識化ポリヌクレオチド:
【0077】
【化26】 を提供し、ここで:Bは、7−デアザプリン、プリン、
またはピリミジンヌクレオチド塩基であり;Zは、H
またはOHからなる群から選択され;Zは、H、O
H、HPO、およびNucからなる群から選択され、
ここで、Nucおよびこのヌクレオシドは、ホスホジエ
ステル連結基により連結され、この連結基は、Nucの
5’−位置に結合している;Zは、H、HPO、ホ
スフェートアナログおよびNucからなる群から選択さ
れ、ここで、Nucおよびこのヌクレオシドは、ホスホ
ジエステル連結基により連結され、この連結基は、Nu
cの3’−位置に結合している;そしてDは、上記の染
料化合物である;ここで、Bがプリンまたは7−デアザ
プリンである場合、その糖部分は、このプリンまたはデ
アザプリンのN−位置にて結合しており、Bがピリミ
ジンである場合、その糖部分は、このピリミジンのN
−位置にて結合している;ここで、BおよびDを連結し
ている連結基は、R〜R位置のうちの1つで、Dに
結合している;ここで、Bがプリンである場合、この連
結基は、このプリンの8−位置に結合しており、Bが7
−デアザプリンである場合、この連結基は、この7−デ
アザプリンの7−位置に結合しており、そしてBがピリ
ミジンである場合、この連結基は、このピリミジンの5
−位置に結合している。
【0078】1つの実施形態において、上記の標識化ポ
リヌクレオチドは、Bが、ウラシル、シトシン、デアザ
アデニン、およびデアザグアノシンからなる群から選択
され得る。
【0079】別の実施形態において、上記の標識化ポリ
ヌクレオチドは、上記連結基が、以下の式であり得る:
【0080】
【化27】
【0081】別の局面において、本発明は、以下の工程
を包含する、ポリヌクレオチド配列決定方法を提供す
る:第1、第2、第3、および第4のクラスのポリヌク
レオチドの混合物を以下:この第1のクラスの各ポリヌ
クレオチドは、3’−末端ジデオキシアデノシンを含有
し、第1染料で標識されており;この第2のクラスの各
ポリヌクレオチドは、3’−末端ジデオキシシチジンを
含有し、第2染料で標識されており;この第3のクラス
の各ポリヌクレオチドは、3’−末端ジデオキシグアノ
シンを含有し、第3染料で標識されており;そしてこの
第4のクラスの各ポリヌクレオチドは、3’−末端ジデ
オキシチミジンを含有し、第4染料で標識されており;
ここで、この第1染料、この第2染料、この第3染料、
またはこの第4染料のうちの1種は、上記の非対称ベン
ゾキサンテン染料であり;この染料の他のものは、この
非対称ベンゾキサンテン染料からおよび互いから、分光
的に分解可能である、ように形成する工程;このポリヌ
クレオチドを電気泳動的に分離し、それにより、同様に
サイズ分類されたポリヌクレオチドのバンドを形成する
工程;このバンドを、この染料が蛍光を発するのを引き
起こすことができる照射ビームで照射する工程;ならび
にこのバンド中のこのポリヌクレオチドのクラスを、こ
の染料の蛍光スペクトルにより同定する工程。
【0082】1つの実施形態において、上記のポリヌク
レオチド配列決定方法は、上記染料の他のものが、6−
カルボキシフルオレセイン、6−カルボキシ−4,7,
2’,7’−テトラクロロフルオレセイン、および6−
カルボキシ−4,7,2’,4’,5’,7’−ヘキサ
クロロフルオレセインからなる群から選択され得る。
【0083】別の局面において、本発明は、以下を包含
する、フラグメント解析方法を提供する:標識化ポリヌ
クレオチドフラグメントを形成する工程であって、この
フラグメントが、上記の染料化合物で標識化されてい
る、工程;この標識化ポリヌクレオチドフラグメント
を、サイズ依存性(size−dependent)分
離プロセスに供する工程;およびこの分離プロセスに引
き続いて、この標識化ポリヌクレオチドフラグメントを
検出する工程。
【0084】1つの実施形態において、上記のフラグメ
ント解析方法は、上記サイズ依存性分離プロセスが、電
気泳動であり得、そして上記検出する工程が、蛍光によ
って検出する工程であり得る。
【0085】
【発明の実施の形態】(発明の要旨)本発明は、蛍光染
料として有用な種類の非対称ベンゾキサンテン染料を本
発明者が発見したことに関する。
【0086】本発明の染料は、特に、多色蛍光ベースの
DNA配列決定の領域において、複数の空間的に重複し
た分析物の同時検出に使用する現在利用可能な染料より
も、少なくとも7個の重要な利点を提供する。第1に、
本発明の染料は、所望のスペクトル特性を有する現在利
用可能な染料よりも、DNA合成条件に対して、ずっと
安定である。このDNA合成条件に対する高い安定性に
より、自動化DNA合成技術(例えば、標識化PCRプ
ライマー、DNA配列決定プライマーおよびオリゴヌク
レオチドハイブリダイゼーションプローブ)を用いて、
標識化オリゴヌクレオチド試薬をずっと容易に調製する
ことが可能となる。第2に、本発明の染料は、約550
nmを超える波長範囲で以前に使用されているフルオレ
セインベースの染料よりも、著しく光安定性である。第
3に、本発明の染料は、青い「肩部」のある吸収スペク
トルを有し、それにより、ジベンゾキサンテン染料また
はローダミンベースの染料よりも短い波長で、この染料
のより効率的な励起が可能となる。第4に、本発明の非
対称ベンゾキサンテン染料は、分光的に類似のローダミ
ンベースの染料よりも著しく高い量子収量を有する。第
5に、本発明の染料の高い量子収量と相まって、典型的
な光源による高い励起効率により、この染料は、所望の
スペクトル特性を有する現在利用可能な染料よりも、著
しく明るくなる。DNA配列決定用途(この場合、分析
物の量は、電気泳動負荷因子により制限され、その全蛍
光は、数百の空間的に分離された種に分配されている)
の状況では、明度は、特に重要である。本明細書中で使
用する「明度」とは、最終的な蛍光発光強度に対する、
吸光係数および蛍光量子収量を合わせた効果を意味す
る。この蛍光標識の明度を高くすることにより、より大
きく数の少ないフラグメントが容易に検出でき、この電
気泳動に充填する必要がある試料が少なくなり、それに
より、優れた電気泳動解像度が得られる。さらに、これ
らの分析物の高い明度は、高い信号:ノイズ比に寄与
し、空間的かつ分光的に近接した種の改良された解析を
生じる。第6に、本発明の染料の非対称性により、この
染料の置換基R 〜R、特に、そのレゾルシノール誘
導部分の置換基R〜Rを変えることにより、これら
の染料の発光スペクトルの調整が可能となる。対称ベン
ゾキサンテン化合物では、1個の等価の置換基位置だけ
が利用可能であり、それにより、この染料のスペクトル
調整に利用できる自由度が大きく制限される。第7に、
本発明の染料は、安定なホスホロアミダイト誘導体に容
易に転化され、これは、標識化オリゴヌクレオチドの自
動化化学合成に使用できる。
【0087】本発明のこれらの目的および他の目的、特
徴および利点は、以下の記載、図面、および添付の請求
の範囲を参照すると、よく理解される。 (好適な実施形態の詳細な説明)本発明のある好ましい
実施形態を、ここで、詳細に言及する。本発明は、その
好ましい実施形態に関連して記述されているものの、そ
れらは、本発明をこれらの実施形態に限定する意図はな
いことが分かる。逆に、本発明は、添付の請求の範囲で
規定した本発明の範囲内に含まれ得る代替、改良および
等価物を含むことを意図している。
【0088】一般に、本発明は、蛍光染料として有用な
新規なクラスの非対称ベンゾキサンテン化合物、このよ
うな染料を合成するための方法および中間体、このよう
な染料を分子標識として使用する試薬、およびこのよう
な染料および試薬を分析生物工学の領域で使用する方法
を包含する。本発明の化合物は、多色蛍光DNA配列決
定およびフラグメント解析の領域で、特に用途が見出さ
れている。
【0089】(I.非対称ベンゾキサンテン染料化合
物)第一の局面では、本発明は、すぐ下の式Iで示す一
般構造を有する新規なクラスの非対称ベンゾキサンテン
染料化合物を包含する。(本明細書中で提供した全ての
分子構造は、提示した正確な電子構造だけでなく、それ
らの全ての共鳴構造およびプロトン付加状態を含むこと
を意図している)。
【0090】
【化28】 式1 式Iでは、YおよびYは、独立して、ヒドロキシ
ル、酸素、アミンまたはイミニウムである。Yがヒド
ロキシルであり、そしてYが酸素のとき、この化合物
は、フルオレセインに類似しており、これに対して、Y
がアミンであり、そしてYがイミニウムのとき、こ
の化合物は、ローダミンに類似している。好ましくは、
は、ヒドロキシルであり、そしてYは、酸素であ
る。
【0091】R〜R部分は、この分子の基底状態お
よび励起状態の電子構造を変えることにより、この染料
の種々の特性を調節するのに使用される置換基である。
特に、R〜R部分を変えることは、この化合物のス
ペクトル特性、化学的安定性および光安定性に影響を与
える。置換基R〜RおよびRは、式Iの化合物の
特性を規定する際に、特に重要である。例えば、R
位の1つにフッ素原子を配置すると、化学的安定性
および光安定性が高まること、およびRが置換フェニ
ルなら、置換基XおよびXを塩素にすることによ
り、より狭い発光バンドが生じることが観察されてい
る。(置換基XおよびXの定義については、以下を
参照)。
【0092】好ましくは、置換基R〜Rは、水素、
フッ素、塩素、低級アルキル、低級アルケン、低級アル
キン、スルホネート、スルホン、アミノ、イミニウム、
アミド、ニトリル、アリール、低級アルコキシ、連結
基、またはそれらの組合せであり、本明細書中で使用す
る「連結基」との用語は、試薬に結合した「相補官能
性」と反応できる官能性を意味し、このような反応は、
この染料をこの試薬に連結する「結合」を形成する。本
開示の次の節では、特定の連結基、相補官能性および結
合について、さらに詳しく述べる。好ましくは、R
は、低級アルコキシ、塩素、フッ素または水素であ
る;Rは、低級アルキル、フッ素または塩素である;
そしてRは、低級アルキルまたはフッ素である。より
好ましくは、R、RおよびRの1個は、フッ素で
ある。特に好ましい実施形態では、少なくともRは、
フッ素である。
【0093】本明細書中で使用する「低級アルキル」と
の用語は、1個〜8個の炭素原子を含有する直鎖および
分枝炭化水素部分(すなわち、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、tert−ブチル、イソブチル、s
ec−ブチル、ネオペンチル、tert−ペンチルな
ど)を表わす。「低級置換アルキル」とは、電子吸引性
置換基(例えば、ハロ、シアノ、ニトロ、スルホなど)
を含む低級アルキルを表わす。「低級ハロアルキル」と
は、1個またはそれ以上のハロゲン原子置換基(通常、
フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード)を有する低級
置換アルキルを表わす。「低級アルケン」とは、1個〜
8個の炭素原子を含有する炭化水素であって、ここで、
その炭素−炭素結合の1個またはそれ以上が二重結合で
あり、ここで、その非二重結合炭素が、低級アルキルま
たは低級置換アルキルを包含するものを表わす。「低級
アルキン」とは、1個〜8個の炭素原子を含有する炭化
水素であって、ここで、1個またはそれ以上の炭素が三
重結合で結合しており、ここで、その非三重結合炭素
が、低級アルキルまたは低級置換アルキルを包含するも
のを表わす。「スルホネート」とは、3個の酸素原子に
結合したイオウ原子を含有する部分を意味し、これに
は、それらのモノ塩およびジ塩が含まれる(例えば、ス
ルホン酸ナトリウム、スルホン酸カリウム、スルホン酸
二ナトリウムなど)。「アミノ」とは、2個の水素原
子、低級アルキル部分またはそれらの任意の組合せに結
合した窒素原子を含有する部分を意味する。「アミド」
とは、酸素原子に二重結合しアミノ部分に単結合した炭
素原子を含有する部分を意味する。「ニトリル」とは、
窒素原子に三重結合した炭素原子を含有する部分を意味
する。「低級アルコキシ」とは、酸素原子に単結合した
低級アルキルを含有する部分を意味する。「アリール」
とは、単一または複数のフェニルまたは置換フェニル
(例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフ
ェニルなど)を意味する。
【0094】好ましくは、Rは、アセチレン、低級ア
ルキル、低級アルケン、シアノ、フェニルまたは置換フ
ェニル、複素環式芳香族、またはそれらの組合せであ
り、この置換フェニルは、以下の構造を有する:
【0095】
【化29】 ここで、X〜Xは、別個に、水素、塩素、フッ素、
低級アルキル、カルボン酸、スルホン酸、−CHOH
または連結基である。本明細書中で使用する「複素環式
芳香族」との用語は、その環式構造の一部としてヘテロ
原子を有する芳香族部分(例えば、ピロール、フラン、
インドールなど)を意味する。好ましくは、Xは、カ
ルボン酸、スルホン酸または−CHOHである;X
およびXは、別個に、水素、塩素、フッ素または低級
アルキルである;そしてXおよびXは、別個に、水
素、塩素、フッ素、低級アルキル、カルボン酸、スルホ
ン酸または連結基である。より好ましくは、Xおよび
は、塩素である。さらに別の好ましい実施形態で
は、XまたはXの1個は、連結基である。好ましく
は、Xは、カルボン酸である。本発明の染料化合物を
含むホスホロアミダイト化合物を形成するのに特に適切
なさらに別の好ましい実施形態では、XまたはX
1個は、環状エステルまたは環状エーテルを形成できる
部分(例えば、カルボン酸、スルホン酸または−CH
OH)、またはスピロ環系(すなわち、両方の環に共通
の1個の炭素原子を有する二環式化合物、例えば、スピ
ロ[4,5]デカン)を形成するいずれかの他の基であ
る。
【0096】好ましくは、本発明の連結基は、その相補
官能性がアミンであるときは、イソチオシアネート、ス
ルホニルクロライド、4,6−ジクロロトリアジニルア
ミン、スクシンイミジルエステル、または他の活性カル
ボキシレートである。好ましくは、この連結基は、その
相補官能性がスルフヒドリルであるときは、マレイミ
ド、ハロアセチルまたはヨードアセトアミドである。
R.Haugland、Molecular Prob
es Handbook of Fluorescen
t Probes and Research Che
micals、Molecular probes,I
nc.(1992)を参照せよ。特に好ましい実施形態
では、この連結基は、アミン相補官能性と反応する活性
化N−ヒドロキシスクシンイミジル(NHS)エステル
であり、ここで、この活性化NHSエステルを形成する
には、カルボキシレート連結基を含む本発明の染料は、
ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびN−ヒドロキシ
スクシンイミドと反応させて、NHSエステルを形成す
る。図3を参照せよ。
【0097】本発明の非対称ベンゾキサンテン染料化合
物を合成するには、いくつかの可能な一般化した方法が
使用でき、その4つは、図11を参照して、本明細書中
で記述する。図11で経路Aとして表わされる第一の好
ましい方法では、化合物27は、酸触媒および熱の存在
下にて、1,3−ジヒドロキシまたは1,3−アミノヒ
ドロキシベンゼン誘導体28および1,3−ジヒドロキ
シまたは1,3−アミノヒドロキシナフタレン誘導体2
9と、それぞれ同じ当量を使用して反応させ、非対称染
料化合物30が得られる。好ましくは、化合物27は、
環状または直鎖無水物(例えば、LVGは、OCOR
である);エステル(例えば、LVGは、ORであり、
ここで、Rは、低級アルキル、フェニルまたはスルホネ
ートである);または酸塩化物(例えば、LVGは、塩
素または他のハロゲンである)である。
【0098】図11で経路Bとして表わされる別の好ま
しい合成方法では、化合物27は、2当量の1,3−ジ
ヒドロキシベンゼン誘導体(すなわち、Yは、ヒドロ
キシである)または1,3−アミノヒドロキシベンゼン
誘導体(すなわち、Yは、アミノである)28と反応
させて、対称キサンテン染料31が得られる。化合物3
1は、次いで、塩基加水分解により分解されて、中間体
ベンゾイル縮合生成物32が形成される。縮合生成物3
2は、次いで、酸触媒および熱の存在下にて、化合物2
9と反応させて、非対称染料30が得られ、ここで、2
9は、Yがヒドロキシのとき、1,3−ジヒドロキシ
ナフタレンであり、またはYがアミノのとき、1,3
−アミノヒドロキシナフタレンである。
【0099】さらに、図11の経路Cとして表わされる
第三の一般化した合成方法では、化合物27は、熱と共
に、1当量の28と反応させ、中間体ベンゾイル縮合生
成物32が得られる。化合物32は、次いで、酸触媒お
よび熱の存在下にて、29と反応させ、非対称染料30
が得られる。
【0100】図11で経路Dとして表わされる第四の一
般化した方法では、酸触媒および熱の存在下にて、同じ
当量の化合物33、化合物28および化合物29を反応
させ、非対称キサントン中間体34が得られる。好まし
くは、33は、カーボネート(例えば、LVGは、OR
であり、ここで、Rは、好ましくは、低級アルキルまた
はフェニルである);またはホルメート(例えば、LV
Gは、ハロゲンおよびORであり、ここで、Rは、好ま
しくは、低級アルキルまたはフェニルである)である。
化合物34は、次いで、アニオン性有機金属R誘導体
(例えば、RLi、RMgXであり、ここで、X
は、ハライド(例えば、Br、Cl、I)などである)
と反応させ、非対称染料30が得られる。
【0101】図2Aおよび2Bは、本発明の特に好まし
い非対称染料化合物の一組の合成を示す。この合成で
は、1,3−ジヒドロキシナフタレン誘導体(例えば、
1,3−ジヒドロキシナフタレン(9b)または2−フ
ルオロ−1,3−ジヒドロキシナフタレン(9a))
は、1当量の無水フタル酸誘導体(例えば、無水3,6
−ジクロロトリメリト酸(10a))および1当量のレ
ゾルシノール誘導体(11a、11b、11cまたは1
1d)と反応させ、そしてアルゴン下にて、正味の有機
酸(例えば、MeSOH)中で16時間加熱される。
この粗染料は、次いで、氷/水混合物への添加により沈
殿され、そして濾過により単離される。この粗染料は、
次いで、分取薄層クロマトグラフィーにより、異性体1
および2にさらに精製される。
【0102】この非対称ベンゾキサンテン染料の非置換
誘導体(Rおよび/またはRは、Hである)は、ハ
ロゲン化試薬(例えば、市販の陽性フッ素(posit
ive fluorine)源、NaOCl、NaOH
/Br、NaOH/I)とさらに反応させて、10
% HCl/EtOAcでの抽出仕上げ、NaSO
での乾燥、濾過および真空中での濃縮後に、定量的にハ
ロゲン化した誘導体(例えば、R=R=Cl、B
r、IまたはFである)を生成し得る。図2B中の挿入
図を参照のこと。
【0103】(II.置換ナフタレン中間体)第二の局
面では、本発明は、主題発明の非対称ベンゾキサンテン
化合物の合成に有用な新規な中間体化合物を包含し、こ
のような中間体は、すぐ下の式IIに示す一般構造を有
する。特に、本発明の中間体化合物は、2−置換非対称
ベンゾキサンテン化合物の2位にて、置換基(例えば、
ハロゲン原子)の位置選択的含入を伴う非対称ベンゾキ
サンテン化合物の合成を可能にし、この場合、この2位
は、式Iおよび式IIの化合物では、R位置に対応す
る。
【0104】
【化30】 式II 式IIの構造において、置換基R〜Rは、上記式I
の構造において、同じ番号を付けた置換基に対応し、そ
してYは、ヒドロキシルまたはアミンである。好まし
くは、Rは、フッ素であり、そしてYは、ヒドロキ
シルである。
【0105】図12は、本発明の置換ナフタレン中間体
の合成について、3つの別の一般化した合成スキームを
示す。図12で経路Aとして示す第一の方法では、置換
エステルエノレート誘導体35は、例えば、COの自
発損失により(R’がカルボキシレートのとき)、活性
化ホモフタル酸エステル誘導体36と反応させて、β−
ケトエステル誘導体37が得られる。好ましくは、化合
物35では、R’は、水素、カルボキシレートまたはハ
ロゲンであり、そしてRは、低級アルキルである。好ま
しくは、化合物36では、LVGは、ハロゲン、N−ヒ
ドロキシスクシンイミド、フェノキシド、ヒドロキシベ
ンゾトリアゾールまたはカルボキシレートである。化合
物37は、次いで、塩基触媒および熱の存在下にて環化
されて、置換1,3−ナフタレンジオール38(すなわ
ち、Yは、OHである)が得られる。
【0106】図12にて経路Bとして示す第二の好まし
い合成方法では、化合物35は、例えば、COの自発
損失により(R’がカルボキシレートのとき)、活性化
フェニルアセテート誘導体39(ここで、LVGは、経
路Aにおいて、化合物36について上で記述のものと同
じである)と反応させて、β−ケトエステル誘導体40
が得られる。化合物40は、次いで、酸触媒および熱の
存在下にて環化されて、置換1,3−ナフタレンジオー
ル38(すなわち、Yは、OHである)が得られる。
【0107】経路Cとして示す第三の好ましい合成方法
では、化合物35は、例えば、CO の自発損失により
(R’がカルボキシレートのとき)、シアノフェニルア
セテート誘導体41(ここで、LVGは、経路Aにおい
て、化合物36について上で記述のものと同じである)
と反応させて、β−ケトエステル誘導体42が得られ
る。化合物42は、次いで、塩基触媒および熱の存在下
にて環化されて、置換1−アミノ−3−ヒドロキシナフ
タレン38(すなわち、Yは、NHである)が得ら
れる。
【0108】(III.染料化合物を使用する試薬)他
の局面では、本発明は、式Iの非対称ベンゾキサンテン
染料化合物で標識した試薬を包含する。本発明の試薬
は、事実上、本発明の染料が結合できるいずれのもので
もよい。好ましくは、この染料は、この試薬に共有結合
される。試薬には、タンパク質、ポリペプチド、多糖
類、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ポリヌクレオチド、
脂質、固体支持体、有機および無機重合体、およびそれ
らの組合せおよび集合(例えば、染色体、核、生存細胞
(例えば、細菌、他の微生物、哺乳類細胞、組織)な
ど)が挙げられる。
【0109】(A.ヌクレオチド試薬)本発明の好まし
い種類の試薬は、本発明の非対称ベンゾキサンテン染料
を含有するヌクレオチドおよびヌクレオシドを包含す
る。このようなヌクレオシド試薬は、酵素合成により形
成した標識ポリヌクレオチド(例えば、PCR増幅、サ
ンガー型ポリヌクレオチド配列決定およびニック翻訳反
応の文脈で使用されるヌクレオチド三リン酸)の文脈
で、特に有用である。
【0110】本明細書中で使用する「ヌクレオシド」と
は、例えば、KornbergおよびBaker、DN
A Replication、第2版(Freema
n、San Francisco、1992)に記述の
ように、2’−デオキシ形態および2’−ヒドロキシル
形態を含めて、その1’位でペントースに結合したプリ
ン、デアザプリンまたはピリミジンヌクレオシド塩基
(例えば、アデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、
チミン、デアザアデニン、デアザグアノシンなど)から
なる化合物を意味する。本明細書中で使用する「ヌクレ
オチド」との用語は、ヌクレオシドのリン酸エステル
(例えば、三リン酸エステル)を意味し、ここで、最も
一般的なエステル化部位は、ペントースのC−5位に結
合した水酸基である。ヌクレオシドに関する「アナロ
グ」には、例えば、Scheit、Nucleotid
e Analogs(John Wiley、New
York、1980)により一般的に記述のように、変
性塩基部位および/または変性糖部位を有する合成ヌク
レオシドが挙げられる。「標識ヌクレオシド」との用語
は、結合を介して式Iの染料化合物に共有結合したヌク
レオシドを意味する。
【0111】本発明の好ましいヌクレオチドは、式II
Iで以下に示されており、ここで、Bは、ヌクレオチド
塩基(例えば、ウラシル、シトシン、デアザアデニンお
よびデアザグアノシン)である。
【0112】
【化31】 式III WおよびWは、別個に、HまたはOHである。W
は、OH、
【0113】
【化32】 であり、これには、もし存在するなら、会合対イオン
(例えば、H、Na、NH など)が含まれる。Dは、
式Iの染料化合物である。特に好ましい1実施形態で
は、本発明のヌクレオチドは、以下の式III.1に示
した構造を有するジデオキシヌクレオチド三リン酸であ
る(もし存在するなら、会合対イオンを含めて)。
【0114】
【化33】 式III.1 式III.1に示したもののような標識ジデオキシヌク
レオチドは、サンガー型DNA配列決定法において、鎖
停止剤として、特定の用途が見出されている。第二の特
に好ましい実施形態では、本発明のヌクレオチドは、以
下の式III.2に示した構造を有するデオキシヌクレ
オチド三リン酸である(もし存在するなら、会合対イオ
ンを含めて)。
【0115】
【化34】 式III.2 式III.2に示したもののような標識デオキシヌクレ
オチドは、例えば、ポリメラーゼ鎖反応において、ポリ
メラーゼ伸長産物を標識する手段として、特定の用途が
見出されている。
【0116】Bがプリンまたは7−デアザプリンのと
き、その糖部分は、プリンまたはデアザプリンのN
位にて結合しており、Bがピリミジンのとき、その糖部
分は、ピリミジンのN−位にて結合している。
【0117】BおよびDを連結している結合は、R
位の1つで、Dに結合している。好ましくは、この
結合は、R〜Rでは結合していない。本発明の染料
が、無水トリメリト酸から合成されるなら、Rは、好
ましくは、置換フェニルであり、この結合は、この置換
フェニルのXまたはX位の1つで、この染料に結合
しており、他の位置は、水素原子である。
【0118】Bがプリンのとき、BおよびDを結合して
いる結合は、プリンの8−位に結合しており、Bが7−
デアザプリンのとき、結合は、7−デアザプリンの7−
位に結合しており、Bがピリミジンのとき、結合は、ピ
リミジンの5−位にて結合している。
【0119】ヌクレオシド標識化は、公知の結合、連結
基および関連する相補官能性を用いて、非常に多くの公
知のヌクレオシド標識化技術のいずれかを使用して、達
成できる。この染料およびヌクレオシドを結合する結合
は、(i)オリゴヌクレオチド合成条件に対して安定で
あり、(ii)オリゴヌクレオチド標的ハイブリダイゼ
ーションを妨害せず、(iii)適切な酵素(例えば、
ポリメラーゼ、リガーゼなど)と相溶性であり、そして
(iv)この染料の蛍光を消失させてはならない。
【0120】好ましくは、この染料は、ピリミジン塩基
の5−炭素および7−デアザプリン塩基の7−炭素に共
有結合される。本発明で使用できる数個の適当な塩基標
識化操作が報告されている(例えば、
【0121】
【表1】 従って、これらの参考文献の内容は、本明細書中で参考
として援用されている。
【0122】好ましくは、この結合は、アセチレン性ア
ミド結合またはアルケン性アミド結合であり、この染料
とヌクレオチド塩基との間の結合は、この染料の活性化
N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステルと、
ヌクレオチドのアルキニルアミノまたはアルケニルアミ
ノ誘導体化塩基とを反応させることにより、形成され
る。より好ましくは、得られた結合は、3−(カルボキ
シ)アミノ−1−プロピニルまたは3−アミノ−1−プ
ロピン−1−イルである(式III.3)。本発明の染
料をヌクレオシド塩基に結合するための数個の好ましい
結合は、式III.3、式III.4および式III.
5にて、以下に示す。
【0123】
【化35】 アルキニルアミノ誘導体化ヌクレオシドの合成は、Ho
bbsら、ヨーロッパ特許出願第87305844.0
号およびHobbsら、J.Org.Chem.、5
4:3420(1989)に教示され、その内容は、本
明細書中で参考として援用されている。要約すると、こ
のアルキニルアミノ誘導体化ヌクレオチドは、適当なハ
ロジデオキシヌクレオシド(通常、Hobbsら(前
出)により教示されるように、5−ヨードピリミジンお
よび7−ヨード−7−デアザプリンジデオキシヌクレオ
シド)およびCu(I)をフラスコに入れ、アルゴンを
フラッシュして空気を取り除き、無水DMFを添加し、
続いて、アルキニルアミン、トリエチルアミンおよびP
d(0)を添加することにより、形成される。この反応
混合物は、数時間、または薄層クロマトグラフィーがハ
ロジデオキシヌクレオシドの消費を示すまで、撹拌し得
る。未保護のアルキニルアミンを使用するとき、このア
ルキニルアミノヌクレオシドは、この反応混合物を濃縮
し、そして水酸化アンモニウムを含有する溶出溶媒を用
いてシリカゲル上でクロマトグラフィーにかけて、カッ
プリング反応で生成したヒドロハライドを中和すること
により、単離できる。保護アルキニルアミンを使用する
とき、この反応混合物には、メタノール/塩化メチレン
を添加し得、続いて、重炭酸塩形態の強塩基性アニオン
交換樹脂を添加し得る。次いで、このスラリーは、約4
5分間撹拌し得、濾過し得、樹脂は、追加のメタノール
/塩化メチレンで洗浄し得る。合わせた濾液は濃縮し
得、そしてメタノール−塩化メチレン勾配を用いたシリ
カゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し
得る。トリホスフェートは、標準的な方法により得られ
る。
【0124】(B.ホスホロアミダイト試薬)他の好ま
しい種類の試薬には、本発明の非対称ベンゾキサンテン
染料を含有するホスホロアミダイト化合物が包含され
る。このようなホスホロアミダイト試薬は、本発明の非
対称ベンゾキサンテン染料で標識したポリヌクレオチド
の自動化化学合成に、特に有用である。このようなホス
ホロアミダイト化合物は、ヌクレオチドまたはポリヌク
レオチドの5’−水酸基と反応させたとき、亜リン酸エ
ステルリンカーを形成し、これは、次に、酸化されて、
リン酸エステルリンカーが得られる(例えば、米国特許
第4,458,066号および第4,415,732
号;両特許は、本明細書中で参考として援用されてい
る)。
【0125】(1.非ヌクレオチドホスホロアミダイト
試薬):一般に、1局面では、本発明のホスホロアミダ
イト試薬は、すぐ下の式IVの構造を有する:
【0126】
【化36】 式IV ここで、Xは、スペーサーアームである;Dは、式Iの
非対称ベンゾキサンテン染料またはそれらの保護誘導体
である;Yは、この染料上の連結基を用いて形成した結
合である;Bは、亜リン酸エステル保護基であり、そ
してBおよびB は、別個に、低級アルキル、低級ア
ルケン、1個と8個の間の炭素原子を有する低級アリー
ル、アラルキル、または10個までの炭素原子を含有す
るシクロアルキルである。式IVで示した非ヌクレオチ
ドホスホロアミダイトは、ヌクレオチドの糖部分を介し
て、化学的に合成したポリヌクレオチドの5’−末端を
標識するのに、特によく適合する。
【0127】スペーサーXおよび結合Yは、種々の形態
をとり得るが、しかしながら、構造X−Yは、(i)D
NA合成条件に対して安定であり、(ii)オリゴヌク
レオチド標的ハイブリダイゼーションを妨害せず、そし
て(iii)それが結合する染料の蛍光を消失させては
ならない(例えば、米国特許第5,231,191号、
第5,258,538号、および第4,757,141
号、第5,212,304号;全ての特許は、本明細書
中で参考として援用されている)。
【0128】好ましくは、Xは、線状または環状の低級
アルキル、線状または環状の置換低級アルキル、ポリエ
チレンオキシド、1個と8個の間の炭素原子を有する低
級アリール、ペプチド、またはポリエーテルである。好
ましくは、結合Yは、アミド、スルホンアミド、尿素、
ウレタンまたはチオ尿素である。特に好ましい実施形態
では、結合Yは、アミドであり、そしてスペーサーX
は、式IV.1の以下の構造を有する線状アルキルであ
る:
【0129】
【化37】 式IV.1 ここで、nは、2〜30、好ましくは、2〜10、より
好ましくは、2〜6である。第二の特に好ましい実施形
態では、結合Yは、アミドであり、そしてスペーサーX
は、式IV.2で以下に示す構造を有する線状ポリエチ
レンオキシドである:
【0130】
【化38】 式IV.2 ここで、nは、2〜30、好ましくは、2〜10、より
好ましくは、2〜6である。
【0131】好ましくは、BおよびBは、一緒にな
って、その主鎖に5個までの炭素原子および全体で10
個までの炭素原子を含有するアルキル鎖を形成し、この
鎖の両方の末端原子価結合は、窒素原子に結合されてい
る。他方、BおよびBは、窒素原子と一緒になっ
て、飽和窒素複素環を形成し、これは、窒素、酸素およ
びイオウからなる群から選択した1個またはそれ以上の
ヘテロ原子を含有する。好ましくは、BおよびB
は、別個に、イソプロピル、t−ブチル、イソブチル
またはsec−ブチルであり、そしてBおよびB
は、一緒になって、モルホリノである。
【0132】Bは、ホスホロアミダイトが結合したポ
リヌクレオチドの不要な伸長を防止する亜リン酸エステ
ル保護基である。Bは、ポリヌクレオチド合成条件に
対して安定であるが、このポリヌクレオチドまたは染料
の完全性に悪影響を及ぼさない試薬を用いて、このポリ
ヌクレオチド生成物から除去できる。好ましくは、B
は、メチル、β−シアノエチルまたは4−ニトロフェニ
ルエチルである。BおよびBは、別個に、イソプロ
ピル、t−ブチル、イソブチルまたはsec−ブチルで
あり、そしてBおよびBは、一緒になって、モルホ
リノである。
【0133】YおよびDを結合する結合は、R〜R
位の1つで、Dに結合している。好ましくは、この結合
は、R〜Rでは結合していない。本発明の染料が、
無水トリメリト酸から合成されるとき、Rは、好まし
くは、置換フェニルであり、そして結合は、この置換フ
ェニルのXまたはX位の1つで、この染料に結合し
ている。
【0134】このようなホスホロアミダイト化合物は、
公知の方法により合成できる。一般に、合成は、以下の
ように進行する。この染料のフェノール性ヒドロキシル
は、DNA合成脱保護剤(例えば、アンモニア、エタノ
ールアミン、メチルアミン/水酸化アンモニウム混合
物、およびt−ブチルアミン/水/メタノール(1:
2:1)混合物)で除去できる染料保護基で保護される
(例えば、米国特許第5,231,191号を参照せ
よ;その内容は、本明細書中で参考として援用されてい
る)。そのように保護した染料は、この染料の「保護誘
導体」と呼ばれる。好ましい保護基には、安息香酸また
はピバル酸のエステルが挙げられる。この保護染料の連
結基(例えば、カルボン酸)は、次いで、例えば、カル
ボジイミドで活性化され、そしてN,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)または他の非プロトン性溶媒中に
て、アルコールリンカー誘導体(例えば、アミノアルコ
ール(例えば、エタノールアミン、ヘキサノールアミン
など))と反応させて、遊離アルコール官能性(例え
ば、アルコール−アミド誘導体)を有する保護染料が生
じる。この遊離アルコールは、次いで、触媒量のテトラ
ゾールジイソプロピルアミンを含有するアセトニトリル
中にて、標準操作を用いて、ホスフィチル化剤(例え
ば、ジ−(N,N−ジイソプロピルアミノ)メトキシホ
スフィン)と反応させて、ホスホロアミダイトが生じる
(例えば、米国特許第5,231,191号)。
【0135】(2.ヌクレオチドホスホルアミダイト試
薬):一般に、第二の局面では、本発明のホスホルアミ
ダイト剤は、すぐ下の式Vの構造を有する:
【0136】
【化39】 式V ここで、B〜Bは、上で記述のものと同じである。
は、水素またはヒドロキシル保護基であり、Bは、
ヌクレオチド塩基であり、そしてDは、式Iの非対称ベ
ンゾキサンテン染料またはそれらの保護誘導体である。
式Vのようなヌクレオチドホスホルアミダイトは、化学
的に合成したポリヌクレオチドの内部標識化に特によく
適合する。
【0137】Bがプリンまたは7−デアザプリンのと
き、その糖部分は、このプリンまたはデアザプリンのN
−位にて結合している。他方、Bがピリミジンのと
き、その糖部分は、このピリミジンのN−位にて結合
している。BおよびDは、連結基およびその相補官能性
の反応により形成した結合により結合されており、染料
とヌクレオチド塩基との間のこのような結合は、上で詳
細に記述されている。Bがプリンなら、その結合は、こ
のプリンの8−位に結合しており、Bが7−デアザプリ
ンなら、その結合は、この7−デアザプリンの7−位に
結合している。Bがピリミジンなら、その結合は、この
ピリミジンの5−位にて結合している。
【0138】Bは、一般に、水素または酸切断可能な
ヒドロキシル保護基を表わす。好ましくは、Bは、ト
リフェニルメチルラジカルおよびその電子供与性置換し
た誘導体であり、この場合、本明細書中で使用する「電
子供与性」との用語は、それが一部をなす分子内におい
て、近接原子に原子価電子を放出するという置換基の傾
向を表わし、すなわち、それは、近接原子に関して、電
子的に正である。好ましくは、電子供与性置換基には、
アミノ、低級アルキル、1個と8個の間の炭素原子を有
する低級アリール、低級アルコキシなどが挙げられる。
さらに好ましくは、この電子供与性置換基は、メトキシ
である。代表的なトリチルには、4,4’−ジメトキシ
トリチル、すなわち、ビス(p−アニシル)フェニルメ
チル、モノメトキシトリチル、α−ナフチルジフェニル
メチル、トリ(p−メトキシフェニル)メチルなどが挙
げられる。これらのトリチルおよび他のトリチルの結合
条件および切断条件は、GreeneおよびWuts、
Protective Groups in Orga
nic Synthesis、第2版(JohnWil
ey、New York、1991)に見出される。
【0139】一般に、本発明のヌクレオチドホスホルア
ミダイトは、以下のようにして合成できる。その5’−
ヒドロキシル上にヒドロキシル保護基およびその塩基上
に保護相補的官能性を有するヌクレオシドは、この相補
的官能性だけを暴露するように、選択的に脱保護され
る。次に、(上記のようにして)保護した染料は、連結
基をその反応形状に転化することにより、活性化され
る。この染料の活性化連結基は、次いで、このヌクレオ
シドの相補的官能性と反応されて、この染料の5’−ヒ
ドロキシル上(およびRNAの場合には、2’−ヒドロ
キシル上)およびフェノール基上に保護基を有する染料
標識ヌクレオシドが形成される。この染料標識ヌクレオ
シドは、次いで、上記のホスフィチル化剤と反応され
て、このヌクレオチドホスホルアミダイトが生成され
る。
【0140】その相補的官能性がアミンでありかつ連結
基がカルボキシルである好ましい方法では、この合成
は、以下のようにして進行する。その5’−ヒドロキシ
ル上にヒドロキシル保護基(例えば、トリチル基)を有
し、その塩基上に保護アミノ−窒素相補的官能性を有す
る保護ヌクレオシドは、そのアミンを暴露するように選
択的に脱保護され、このような選択的脱保護は、その保
護5’−ヒドロキシル部分を脱保護することなく、その
アミノ官能性のみを脱保護するように供される。(上記
のように)保護した染料は、カルボキシ連結基を、ジシ
クロヘキシルカルボジイミドおよびN−ヒドロキシスク
シンイミドを用いて、そのNHSエステルに転化するこ
とにより、活性化される。このNHSエステルは、この
ヌクレオシドのアミノ基と反応されて、この染料の5’
−ヒドロキシル上(およびRNAの場合には、2’−ヒ
ドロキシル上)およびフェノール基上に保護基を有する
染料標識ヌクレオシドが形成される。次いで、この染料
標識ヌクレオシドは、上記のホスフィチル化剤と反応さ
れる。
【0141】(C.ポリヌクレオチド試薬)本発明のさ
らに他の好ましい種類の試薬には、本発明の非対称ベン
ゾキサンテン染料で標識したポリヌクレオチドが包含さ
れる。このような標識ポリヌクレオチドは、DNA配列
決定プライマー、PCRプライマー、オリゴヌクレオチ
ドハイブリダイゼーションプローブなどを含めた非常に
多くの状況で、有用である。
【0142】本明細書中で使用する用語「ポリヌクレオ
チド」または「オリゴヌクレオチド」は、天然または変
性ヌクレオシドモノマーの線状ポリマーを意味し、これ
には、二本鎖および一本鎖のデオキシリボヌクレオシ
ド、リボヌクレオシド、それらのα−アノマー形状など
が含まれる。通常、このヌクレオシドモノマーは、ホス
ホジエステル結合により連結されており、本明細書中で
使用する用語「ホスホジエステル結合」は、ホスホジエ
ステル結合またはそれらのアナログを意味し、これに
は、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホス
ホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロ
アニロチオエート、ホスホルアニリデート、ホスホロア
ミデートなどが含まれ、これは、会合した対イオンが存
在するなら、このような対イオン(H、NH、Naな
ど)を含む。このポリヌクレオチドの大きさは、数個
(例えば、8個〜40個)のモノマー単位から、数千個
のモノマー単位までに及ぶ。ポリヌクレオチドが「AT
GCCTG」のような一連の文字で表わされるときは、
常に、このヌクレオチドは、他に指示がなければ、5’
→3’の順序で左から右に配列されており、「A」は、
デオキシアデノシンを表わし、「C」は、デオキシシチ
ジンを表わし、「G」は、デオキシグアノシンを表わ
し、そして「T」は、チミジンを表わすことが分かる。
【0143】本発明の標識ポリヌクレオチドには、次式
を有するヌクレオチドが挙げられる:
【0144】
【化40】 式VI ここで、Bは、7−デアザプリン、プリンまたはピリミ
ジンヌクレオチド塩基である。Zは、HまたはOHで
ある。Zは、H、OH、HPOおよびNucであ
り、ここで、Nucは、ヌクレオシドまたはポリヌクレ
オチドを意味する。式VIのヌクレオシドおよびNuc
は、ホスホジエステル結合により連結され、この結合
は、Nucの5’−位に結合している。Zは、H、H
POまたはNucであり、ここで、Nucおよびこの
ヌクレオシドは、ホスホジエステル結合により連結され
ており、この結合は、Nucの3’−位に結合してい
る。そしてDは、式Iの染料化合物である。塩基Bは、
本発明のヌクレオチドホスホルアミダイト試薬について
記述のようにして、この糖部分および染料化合物に結合
される。ここで定義されるように、式VIの標識ヌクレ
オチドは、5’−末端ヌクレオチド、3’−末端ヌクレ
オチド、またはポリヌクレオチドのいずれかの内部ヌク
レオチドであり得る。
【0145】好ましい1実施形態では、本発明の標識ポ
リヌクレオチドには、供与体染料と受容体染料との間
で、蛍光エネルギーの移動が起こるように配置した複数
の染料が挙げられる。このような複数染料ポリヌクレオ
チドは、分光調整可能な配列決定プライマーとして(例
えば、Juら、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 92:4347〜4351(1995))
およびハイブリダイゼーションプローブとして(例え
ば、Leeら、Nucleic Acids Rese
arch、21:3761〜3766(1993))、
用途が見出されている。
【0146】標識ポリヌクレオチドは、例えば、DNA
ポリメラーゼまたはリガーゼを用いて、酵素的に合成す
るか(例えば、Stryer、Biochemistr
y、Chapter 24、W.H.Freeman
and Company(1981))または例えば、
ホスホルアミダイト法、亜リン酸トリエステル法などに
よる化学合成によるか(例えば、Gait、Oligo
nucleotideSynthesis、IRL P
ress(1990))いずれかにより、合成できる。
標識は、上記の標識ヌクレオチド三リン酸モノマーを使
用して、酵素合成中に導入してもよく、または上記の標
識非ヌクレオチドまたはヌクレオチドホスホルアミダイ
トを用いて、化学合成中に導入してもよく、または合成
に引き続いて導入してもよい。
【0147】一般に、この標識ポリヌクレオチドが、酵
素合成により製造されるなら、以下の操作が使用でき
る。テンプレートDNAが変性され、このテンプレート
DNAに、オリゴヌクレオチドプライマーがアニールさ
れる。この反応系に、デオキシヌクレオチド三リン酸
(dGTP、dATP、dCTPおよびdTTPを含め
て)が添加され、この場合、このデオキシヌクレオチド
の1個の少なくとも断片は、上記の本発明の染料化合物
で標識される。次に、ポリメラーゼ酵素が活性である条
件下にて、ポリメラーゼ酵素は活性である。ポリメラー
ゼ鎖合成中に、この標識デオキシヌクレオチドの混入に
より、標識ポリヌクレオチドが形成される。別の酵素的
合成法では、1個のプライマーの代わりに2個のプライ
マーが使用され、1個のプライマーは、この標的の+
(プラス)鎖に相補的であり、他は、この標的の−(マ
イナス)鎖に相補的であり、このポリメラーゼは、熱安
定性ポリメラーゼであり、その反応温度は、変性温度と
延長温度の間で反復され、それにより、PCRによっ
て、標識成分が標的配列へと急激に合成される(例え
ば、PCR Protocols、Innisら編、A
cademic Press(1990))。
【0148】標識ポリヌクレオチドは、ホスホルアミダ
イト法を用いて、化学的に合成できる。このホスホルア
ミダイト法によりポリヌクレオチドを形成するのに使用
される化学の詳細な説明は、例えば、
【0149】
【表2】 に提供されている。従って、これらの参考文献の各内容
は、本明細書中で参考として援用されている。
【0150】ポリヌクレオチド合成のホスホルアミダイ
ト法は、その効率および急速なカップリングおよび出発
物質の安定性のために、好ましい方法である。この合成
は、固体支持体に結合した成長ポリヌクレオチド鎖を用
いて行われ、その結果、過剰の試薬は、液相にあるの
で、濾過により容易に除去でき、それにより、サイクル
間の精製工程の必要性がなくなる。
【0151】以下は、このホスホルアミダイト法を用い
る、典型的なポリヌクレオチド合成サイクルの工程を簡
単に記述する。まず、保護ヌクレオチドモノマーを含め
た固体支持体は、酸(例えば、トリクロロ酢酸)で処理
されて、5’−ヒドロキシル保護基が除去され、このヒ
ドロキシルは、引き続くカップリング反応のために、遊
離される。次いで、この反応系に、保護ホスホルアミダ
イトヌクレオシドモノマーおよび弱酸(例えば、テトラ
ゾール)を同時に添加することにより、活性化中間体が
形成される。この弱酸は、このホスホルアミダイトの窒
素にプロトンを付加して、反応性中間体を形成する。ヌ
クレオシド付加は、30秒以内に完結する。次に、ヌク
レオシド付加を受けなかったいずれかのポリヌクレオチ
ド鎖を停止するキャップ化工程が行なわれる。キャップ
化は、好ましくは、無水酢酸および1−メチルイミダゾ
ールを用いて行われる。このインターヌクレオチド結合
は、次いで、好ましい酸化剤としてのヨウ化物および酸
素供与体としての水を用いる酸化により、この亜リン酸
エステルから、より安定なホスホジエステルに転化され
る。酸化後、このヒドロキシル保護基は、プロトン酸
(例えば、トリクロロ酢酸またはジクロロ酢酸)で除去
され、このサイクルは、鎖の延長が完結するまで、繰り
返される。合成後、このポリヌクレオチド鎖は、塩基
(例えば、水酸化アンモニウムまたはt−ブチルアミ
ン)を用いて、この支持体から切断される。この切断反
応はまた、いずれのリン酸エステル保護基(例えば、シ
アノエチル)も除去する。最後に、この塩基の環外アミ
ン上の保護基およびこの染料上のヒドロキシル保護基
は、塩基中にて、このポリヌクレオチド溶液を高温(例
えば、55℃)で処理することにより、除去される。
【0152】このホスホルアミダイトヌクレオシドモノ
マーのいずれかは、上記の染料標識したホスホルアミダ
イトであり得る。このヌクレオチドの5’−末端位置が
標識されているなら、この最終縮合工程中に、本発明の
標識した非ヌクレオチドホスホルアミダイトを使用して
もよい。このオリゴヌクレオチドの内部位置が標識され
るなら、いずれかの縮合工程中に、本発明の標識ヌクレ
オチドホスホルアミダイトが使用できる。
【0153】合成に引き続いて、このポリヌクレオチド
は、非常に多くの位置で標識でき、これらの位置には、
5’−末端(例えば、Oligonucleotide
sand Analogs、Eckstein編、Ch
apter 8、IRLPress(1991)および
Orgelら、Nucleic Acids Rese
arch 11(18):6513(1983);米国
特許第5,118,800号;これらの内容は、本明細
書中で参考として援用されている);ホスホジエステル
骨格(例えば、同書、Chapter 9);3’−末
端(例えば、Nelson、Nucleic Acid
s Research 20(23):6253−62
59、および米国特許第5,401,837号および第
5,141,813号;両方の特許の内容は、本明細書
中で参考として援用されている)が含まれる。オリゴヌ
クレオチド標識化操作の総説については、R.Haug
land in Excited States of
Biopolymers、Steiner編、Ple
mum Press、NY(1983)を参照のこと。
【0154】1つの好ましい合成後化学標識化法では、
オリゴヌクレオチドは、以下のようにして標識化され
る。カルボキシ連結基を含む染料は、無水酢酸エチル中
にて、室温で3時間にわたり、およそ1当量の1,3−
ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびおよそ3当量の
n−ヒドロキシスクシンイミドと反応させることによ
り、そのn−ヒドロキシスクシンイミドエステルに転化
される。この反応混合物は、5% HClで洗浄され、
硫酸マグネシウムで乾燥され、濾過され、そして固形物
になるまで濃縮され、この固形物は、DMSOに再懸濁
される。このDMSO染料ストックは、次いで、過剰で
(10〜20倍)、pH 9.4にて、0.25M重炭
酸塩/炭酸塩緩衝液中のアミノヘキシル誘導体化オリゴ
ヌクレオチドに添加され、そして6時間反応される(例
えば、米国特許第4,757,141号)。この染料標
識したオリゴヌクレオチドは、緩衝液(例えば、0.1
Mトリエチルアミン酢酸塩(TEAA))で溶出するサ
イズ排除クロマトグラフィーカラムに通すことにより、
未反応染料から分離される。この粗標識オリゴヌクレオ
チドを含有する画分は、勾配溶離液を使用する逆相HP
LCにより、さらに精製される。 (IV.本発明の化合物および試薬を使用する方法)本
発明の染料および試薬は、蛍光検出を使用するいずれか
の方法(特に、複数の空間的に重複した分析物の同時検
出を必要とする方法)によく適合される。本発明の染料
および試薬は、生化学分離操作(例えば、電気泳動)を
受けるポリヌクレオチドの種類を同定するのに、特によ
く適合され、この場合、類似の物理化学的特性(例え
ば、サイズ、コンホメーション、電荷、疎水性など)を
有する標的物質のバンドまたはスポットが、線状または
平面状の配列において存在する。ここで使用する「バン
ド」との用語は、類似のまたは同一の物理化学的な特性
を基準にして、いずれかの空間的な配置または集塊を含
む。通常、バンドは、染料−ポリヌクレオチド複合体の
電気泳動による分離において、生じる。
【0155】ポリヌクレオチドの分類は、種々の状況に
おいて生じ得る。「フラグメント解析」法または「遺伝
解析」法と呼ぶ好ましいカテゴリーの方法では、標識プ
ライマーまたはヌクレオチドを用いたテンプレート定方
向酵素的合成(例えば、結合またはポリメラーゼ定方向
プライマー伸長による)により、標識ポリヌクレオチド
断片が生じる。これらの断片は、サイズ依存性分離プロ
セス(例えば、電気泳動またはクロマトグラフィー)に
かけられる。分離した断片は、この分離に引き続いて、
例えば、レーザー誘発した蛍光により、検出される。特
に好ましい実施形態では、複数の種類のポリヌクレオチ
ドが同時に分離され、異なる種類のものは、分光学的に
分析可能な標識により、識別される。
【0156】このようなフラグメント解析の1方法は、
増幅断片長多型検出(AmpFLP)として知られてい
るが、PCRにより増幅した増幅断片長の多型現象(す
なわち、制限断片長の多型現象)に基づいている。種々
のサイズのこれらの増幅断片は、系統による次の突然変
異遺伝子のための連結マーカーとして役立つ。増幅断片
が、染色体上の突然変異遺伝子に近づくほど、この結合
の相関が高くなる。多く遺伝的疾患に対する遺伝子は、
同定されていないので、これらの結合マーカーは、疾患
のリスクまたは起源を評価するのに役立つ。このAmp
FLP方法では、このポリヌクレオチドは、標識ポリヌ
クレオチドPCRプライマーを用いることにより、また
はPCR中の標識ヌクレオチド三リン酸を使用すること
により、標識できる。
【0157】ニック(nick)翻訳として知られてい
るような他のフラグメント解析では、二本鎖DNA分子
内の未標識ヌクレオシド三リン酸を標識したものに置き
換えるために、反応が使用される。デオキシリボヌクレ
アーゼI(DNAaseI)処理により生じる「ニッ
ク」によって、未標識DNA内に、遊離の3’−水酸基
が作られる。DNAポリメラーゼIは、次いで、このニ
ックの3’−ヒドロキシル末端への標識ヌクレオチドの
付加を触媒する。同時に、この酵素の5’−〜3’−エ
クソヌクレアーゼ活性は、このニックの5’−ホスホリ
ル末端からこのヌクレオチド単位を取り除く。最初に切
開したヌクレオチドの位置には、遊離の3’−OHを有
する新しいヌクレオチドが取り込まれ、このニックは、
3’方向に沿って、1ヌクレオチド単位だけシフトす
る。この3’シフトの結果、既存の未標識ヌクレオチド
の除去を伴って、新しく標識したヌクレオチドのDNA
への連続付加が生じる。このニック翻訳したポリヌクレ
オチドは、次いで、分離プロセス(例えば、電気泳動)
を用いて分析される。
【0158】他の代表的なフラグメント解析法は、可変
数のタンデム繰り返し、すなわち、VNTRを基準にし
ている。VNTRは、特定の配列の隣接した複数コピー
を含有する二本鎖DNAの領域であり、繰り返し単位の
数は、可変である。VNTR遺伝子座の例には、pYN
Z22、pMCT118およびApo Bがある。VN
TR法のサブセットには、微小サテライト繰り返しまた
は短タンデム繰り返し(STR)、すなわち、短い(2
個〜4個の塩基)繰り返し配列により特徴付けられるD
NAのタンデム繰り返しの検出を基準にしている。ヒト
にて最も豊富に点在した繰り返しDNAファミリーの1
つには、(dC−dA)n−(dG−dT)nジヌクレ
オチド繰り返しファミリー(これはまた、(CA)nジ
ヌクレオチド繰り返しファミリーとも呼ばれる)であ
る。ヒトのゲノムには、50,000個〜100,00
0個程度の(CA)n繰り返し領域があると考えられ、
典型的には、1ブロックあたり、15個〜30個の繰り
返しを有する。これらの繰り返し領域の多くは、長さが
多様であり、従って、有用な遺伝子マーカーとして供さ
れ得る。好ましくは、VNTR法またはSTR法では、
染料標識PCRプライマーを用いることにより、ポリヌ
クレオチド断片に標識が導入される。
【0159】特に好ましいフラグメント解析法では、本
発明に従って確認した種類のものは、4個の可能な末端
塩基と分光学的に分析可能な染料のセットのメンバーと
の間で、対応が確立されるように、末端ヌクレオチドに
よって規定される。このようなセットは、市販の分光光
度計を用いて、発光および吸収バンド幅を測定すること
により、本発明の染料から容易に組み立てられる。さら
に好ましくは、DNA配列決定の化学的方法または鎖停
止法の状況にて、種類が生じ、最も好ましくは、この鎖
停止法、すなわち、ジデオキシDNA配列決定またはサ
ンガー配列決定の状況において、種類が生じる。この方
法は、配列が決定されるべき一本鎖または二本鎖DNA
テンプレートを用いた、インビボでのDNAポリメラー
ゼによるDNA合成を包含する。合成は、このテンプレ
ートにオリゴヌクレオチドプライマーがアニールする1
個の部位だけで、開始される。この合成反応は、連続D
NA伸長を支持しないヌクレオチド類似物の含入によ
り、停止される。この鎖停止ヌクレオチド類似物には、
2’,3’−ジデオキシヌクレオシド5’−三リン酸
(ddNTP)があり、これは、3’から5’へのDN
A鎖の伸長に必要な3’−OH基がない。適切な割合の
dNTP(2’−デオキシヌクレオシド5’−三リン
酸)および4個のddNTPの1個を使用すると、酵素
触媒した重合は、このddNTPが含入できる各部位
で、鎖集団の断片において、停止される。各反応に対し
て、標識プライマーまたは標識ddNTPを使用するな
ら、この配列情報は、高分解能電気泳動による分離後、
蛍光により検出できる。この鎖停止法では、本発明の染
料は、配列決定プライマーまたはジデオキシヌクレオチ
ドのいずれかに結合できる。染料は、例えば、Fung
ら、米国特許第4,757,141号(その内容は、本
明細書中で参考として援用されている)での教示に従っ
て、このプライマーの5’末端にて;プライマーの塩基
にて;または例えば、Hobbsら、ヨーロッパ特許出
願第87305844.0号(その内容は上述され、本
明細書中で参考として援用されている)に開示のアルキ
ニルアミノ連結基を介して、ジデオキシヌクレオチドの
塩基にて、相補的官能基と連結できる。
【0160】上記フラグメント解析法のそれぞれでは、
標識ポリヌクレオチドは、好ましくは、電気泳動操作に
より、分離される(例えば、
【0161】
【表3】 好ましくは、電気泳動マトリックスのタイプは、約2〜
20重量%の間の濃度(重量対容量)を有する架橋また
は非架橋ポリアクリルアミドである。さらに好ましく
は、このポリアクリルアミド濃度は、約4〜8重量%の
間である。好ましくは、DNA配列決定の状況では、特
に、この電気泳動マトリックスは、鎖分離または変性剤
(例えば、尿素、ホルムアミドなど)を含有する。この
ようなマトリックスを構築する詳細な操作は、
【0162】
【表4】 により示されている。従って、これらの参考文献の内容
は、本明細書中で参考として援用されている。特定の分
離における最適なポリマー濃度、pH、温度、使用する
変性剤の濃度などは、多くの要因に依存し、これらに
は、分離されるべき核酸のサイズ範囲、それらの塩基組
成、それらが一本鎖か二本鎖か、およびその情報が電気
泳動により追究される分類の性質が含まれる。従って、
本発明の適用には、特定の分離のための条件を最適化す
る標準予備試験が必要な場合がある。例によれば、約2
0個〜300個の間の塩基範囲のサイズのオリゴヌクレ
オチドは、以下のマトリックスにおいて、本発明に従っ
て分離され、そして検出される:19部:1部のアクリ
ルアミド:ビスアクリルアミドから製造した6%ポリア
クリルアミドであって、pH 8.3のトリス−ボレー
トEDTA緩衝液中で形成したもの。
【0163】電気泳動分離に引き続いて、染料−ポリヌ
クレオチド複合体は、この染料標識ポリヌクレオチドか
らの蛍光発光を測定することにより、検出される。この
ような検出を行うために、この標識ポリヌクレオチド
は、標準的な手段、例えば、高強度水銀蒸気ランプ、レ
ーザーなどにより照射される。好ましくは、この照射手
段は、488nmと550nmの間の波長の照射ビーム
を有するレーザーである。さらに好ましくは、この染料
−ポリヌクレオチドは、アルゴンイオンレーザー(特
に、488nmおよび514nmの発光系列のアルゴン
イオンレーザー)、または532nmの発光系列のネオ
ジム固相YAGレーザーにより発生したレーザー光によ
って、照射される。いくつかのアルゴンイオンレーザー
が市販されており、これらは、これらの系列で、同時に
レーザーとして使える(例えば、Cyonics、Lt
d.(Sunnyvale、Calif.)のMode
l 2001など)。次いで、光感受性検出器(例え
ば、光電子増倍管、荷電結合素子など)により、その蛍
光が検出される。
【0164】
【実施例】本発明は、以下の実施例を考慮することによ
り、さらに明確となるが、これらの実施例は、単に、本
発明の例示であることを意図し、いずれの点でも、本発
明の範囲を限定しない。
【0165】他に指示がなければ、全てのケミカルは、
Aldrich ChemicalCompany(M
ilwaukee、WI)から入手し、購入した状態で
使用した。3−フルオロレゾルシノール(11a)は、
文献の操作(Perkin、J. Chem. So
c. 110:1658−1666 (1980))に
従って、2,4−ジメトキシアニリンから合成した。2
−クロロ−4−メトキシレゾルシノール(11c)は、
米国特許第4,318,846号に従って、3−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンズアルデヒドから合成した。
3,6−ジクロロトリメリト酸は、米国特許第4,31
8,846号に従って合成し、そして純粋な無水酢酸中
で4時間還流してその冷却混合物をジエチルエーテルで
沈殿させることにより、その無水物10aに転化した。
フルオロマロン酸水素エチルは、文献(Org. Sy
n. Coll. 4:417−419 (196
3))に従って、フルオロマロン酸ジエチルから合成し
た。トリブチルホスホニウム−フルオロ酢酸エチル(1
9)は、文献(Tet. Lett. 30:6113
(1980))に従って、合成した。2−フルオロ−
1,3−ジヒドロキシナフタレン(9a)は、本明細書
開示に記述のようにして、合成した。乾燥ジクロロメタ
ン(CHCl)は、使用前に、水素化カルシウム上
で蒸留し、テトラヒドロフラン(THF)は、水素化ア
ルミニウムリチウム(LAH)上で蒸留した。無水エタ
ノールは、購入した状態で使用するか、またはナトリウ
ム上の蒸留により乾燥し、そして活性化モレキュラーシ
ーブ上で保存した。乾燥酢酸エチル(EtOAc)は、
MgSOで予備乾燥した後、P上で蒸留した。
乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)は、硫酸マグネシ
ウムで予備乾燥した後、蒸留し、そして活性化モレキュ
ラーシーブ上で保存した。全ての反応は、乾燥アルゴン
下にて、無水条件で行った。反応は、薄層クロマトグラ
フィー(TLC)(シリカゲル60、A254)により
モニターした。フラッシュクロマトグラフィーは、シリ
カゲル60(200〜400メッシュ、Baxter)
上で行った。「1」および「2」で明示される純粋な異
性体を得るための非対称ベンゾキサンテン染料の最終精
製は、シリカゲル60 PTLCプレート(EM Sc
ience)上の予備TLCでCHCl:MeO
H:AcOH(7:3:0.1)で溶出して行った。純
粋な染料異性体は、CHCl:MeOH:AcOH
(7:3:0.1)を使用してTLC上に単一斑点を作
り、そして短波長および長波長UV照射で視覚化するこ
とにより、同定した。異性体2は、通常媒体および逆層
媒体の両方でより遅く処理した。中間体生成物は、Va
rian 300 MHzNMRによるHNMRスペ
クトルにより同定した。精製した染料の吸収スペクトル
は、Hewlett Packard 8451Aダイ
オードアレイ分光光度計で記録し、蛍光発光スペクトル
は、Perkin Elmer LS 50−B発光分
光光度計で記録した。染料標識オリゴヌクレオチドのH
PLC精製は、2チャンネルのPE 1022積分計に
接続されたPELC 240蛍光検出器およびPELC
295 UV/VIS検出器に接続されたPerki
n−Elmer 200シリーズのポンプで行った。染
料標識オリゴヌクレオチドの精製および同定に使用され
る緩衝液は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
/ホウ酸塩/EDTA(TBE)、トリス(ヒドロキシ
メチル)アミノメタン/EDTA(TE)、トリエチル
アンモニウムアセテート(TEAA)が挙げられる。緩
衝液は、10倍溶液として0℃で保存し、そして使用前
に新しく希釈する。HPLC精製は、逆相RP−18カ
ラムを使用した。
【0166】(実施例1) (非対称ベンゾキサンテンの合成)1,3−ジヒドロキ
シナフタレン誘導体(例えば、1,3−ジヒドロキシナ
フタレン9bまたは2−フルオロ−1,3−ジヒドロキ
シナフタレン9a)(0.2モル)と、1.1当量の無
水フタル酸誘導体3,6−ジクロロトリメリト酸無水物
10aおよび1当量のレゾルシノール誘導体11(0.
2モル)、(所望の最終生成物によって11a、11
b、11cまたは11d)とを反応させることにより、
図2Aおよび2Bの化合物1〜7を合成し、そしてアル
ゴン下、110℃で、純粋なMeSOH(3ml)中
16時間加熱した。この粗染料(10aを使用する反応
における位置(regio)異性体の混合物)を、氷/
水混合物への添加により沈殿させ、そして濾過により単
離した。この粗染料を、CHCl:MeOH:酢酸
(70:30:1)の混合物で溶出する調製薄層クロマ
トグラフィーにより、2種の異性体1および2に精製し
た。
【0167】図2Bの差込図は、染料5の異性体2につ
いて示した非対称ベンゾキサンテン染料のRおよび/
またはRが非置換の(R=R=H)誘導体が、さ
らに、ハロゲン化試薬(NaOCl、NaOH/B
、NaOH/I)と0℃で3時間、反応し、続い
て10% HCl/EtOAcでの抽出処理、Na
での乾燥、濾過および真空中での濃縮で、そのハロ
ゲン化誘導体(例えば、8(R=R=Cl、Br、
I、F))を定量的に生成することを示している。 (実施例2) (染料標識オリゴヌクレオチドの合成)本発明の染料標
識オリゴヌクレオチドの合成を、図3を参照して記述す
る。Cl−FLAN、染料2を、乾燥酢酸エチル中に
て、室温で3時間にわたって、1.2当量の1,3−ジ
シクロヘキシルカルボジイミドおよび3当量のn−ヒド
ロキシスクシンイミドと反応させることにより、そのn
−ヒドロキシスクシンイミドエステル12に転化した。
この反応混合物を5% HClで洗浄し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、濾過し、そして固形物になるまで濃縮
し、これを、DMSO中に再懸濁した(10mgの染料
/50μLのDMSO)。このDMSO染料ストック
(5〜10μL)を、pH 9.4にて、0.25M重
炭酸塩/炭酸塩緩衝液中、アミノヘキシル誘導化−21
M13オリゴヌクレオチドプライマー(1×10
−3M)に、過剰に(10〜20倍)添加し、そして6
時間反応させた。アミノヘキシル誘導化プライマーは、
最終サイクルにAminolink−2を用いた自動固
相DNA合成により、調製した(PE p/n 400
808)。染料標識オリゴヌクレオチドは、0.1モル
のトリエチルアミンアセテート(TEAA)で溶出する
Sephadex G−25カラムに通すことにより、
未反応染料から分離した。粗標識オリゴヌクレオチドを
含有するフラクションは、RP−18クロマトグラフィ
ーカラムを用い、25分間かけて、0.1 M TEA
A中8%〜25% AcCNの勾配溶出を使用した逆相
HPLCにより、精製した。この純粋な染料標識オリゴ
ヌクレオチド13は、凍結乾燥で固形物にし、そして1
×TE緩衝液(pH 8.4)に再懸濁した。この染料
標識オリゴヌクレオチドの濃度は、添加物根絶係数(a
dditive extinction coeffi
cient)がTに対して6,650、Cに対して7,
350、Gに対して11,750およびAに対して1
4,900であると仮定して、260nmでのUV吸収
により決定し、260nmでの染料吸収の相対寄与を、
同じ緩衝液中で測定した遊離染料のスペクトルから決定
した。 (実施例3) (実施例2のTAMPA(22)およびCl−FLAN
(2)標識オリゴヌクレオチドの励起スペクトルの比
較)1×TBE緩衝液中pH 8.4で各染料につい
て、励起スペクトルを記録した。染料は、等モル濃度
(約1×10−6M)で存在していた。各染料につい
て、その発光強度を、λmaxEmで記録した。図4
は、488nmでの励起について、Cl−FLANの相
対励起効率は、TAMRA染料のそれのおよそ2.5倍
であるのに対して、514nmでの励起については、C
l−FLANの相対励起効率は、TAMRA染料のそれ
のおよそ1.5倍であることを示している。 (実施例4) (実施例2のTAMRA(22)およびCl−FLAN
(2)標識オリゴヌクレオチドの量子収率の比較)図5
は、各染料の吸収最大で励起したTAMRA(22)標
識−21M13オリゴヌクレオチドおよびCl−FLA
N(2)標識−21M13オリゴヌクレオチドの蛍光発
光強度の発光スペクトルを示す。オリゴヌクレオチドは
実施例2中のように調製された。このデータは、TAM
RA(22)標識オリゴヌクレオチドと比較して、Cl
−FLAN(2)標識オリゴヌクレオチドでは60%よ
り多い量子収率を示している。スペクトルは、各標識オ
リゴヌクレオチドについて、同じλmaxAbs(0.
05)となる濃度で、1×TE緩衝液中pH 8.4で
記録した。発光スペクトルは、各染料のλmaxAbs
での照射により、各染料について記録した。 (実施例5) (Cl−FLAN(2)およびTAMRA(22)標識
オリゴヌクレオチドのモル発光強度の比較)1×TE緩
衝液(pH8.4)に溶解した等モル濃度(約1×10
−6M)のTAMRA(22)標識オリゴヌクレオチド
およびCl−FLAN(2)標識オリゴヌクレオチドの
発光スペクトルを、各オリゴヌクレオチドを488nm
および514nmで照射し、そしてこのスペクトルに付
加することにより測定し、複数ラインのアルゴンレーザ
ーの照射を概算した。図6は、Cl−FLAN(2)標
識オリゴヌクレオチドの蛍光強度が、TAMRA(2
2)標識オリゴヌクレオチドの蛍光強度の2倍以上であ
ることを明らかにしている。 (実施例6) (多重染料標識オリゴヌクレオチドセット)Cl−FL
AN(2)標識オリゴヌクレオチド−21M13配列プ
ライマーの長波長蛍光発光を、6−FAM、TETおよ
びHEX 23染料で標識した−21M13配列プライ
マーからの発光と比較した。ここで、6−FAMは、6
−カルボキシフルオレセインを示し、「TET」は、6
−カルボキシ−4,7,2’,7’−テトラクロロフル
オレセインを示し、そして「HEX」は、6−カルボキ
シ−4,7,2’,4’,5’,7’−ヘキサクロロフ
ルオレセインを示す。上記の実施例2のように、プライ
マーを標識した。その励起波長は490nmであった。
発光スペクトルは、1×TE緩衝液中pH 8.4で測
定し、そして同じ強度(約1×10−6M)に規格化し
た。図7は、このCl−FLAN(2)標識オリゴヌク
レオチドの発光スペクトルの573nm発光最大ピーク
および狭い幅によって、このCl−FLAN(2)標識
オリゴヌクレオチドが、このセット内の他の3種の染料
の発光スペクトルから、スペクトル的に分離されている
ことを示す。このスペクトルの分離は、FAM、TET
およびHEX標識オリゴヌクレオチドを含む染料セット
のCl−FLAN(2)非対称ベンゾキサンテン染料と
の適合を示している。 (実施例7) (2−フルオロ−1,3−ジヒドロキシナフタレン中間
体の合成)図8参照。市販の無水ホモフタル酸(14)
(100gm)を、酸触媒下(TFA 0.5mL)、
エタノール(300mL)と反応させ、還流3時間、固
形物への濃縮およびトルエンから再結晶し、中間体エチ
ルエステル15(収率95%)を生成した。次いで、中
間体15(10gm)を、1.1当量の塩化オキサリル
とCHCl(200mL)中、室温で4時間、反応
させ、高真空下、室温で濃縮し、粗固形物として、酸塩
化物16(収率80%)を生成した。粗生成物16をT
HF中に懸濁させ、そして以下の二つの方法のいずれか
により、フルオロ酢酸エステル等価物と反応させて、化
合物20を生成した。
【0168】方法A:フルオロ酢酸エチルのカリウム塩
(17)(3当量)(THF中、0℃で、フルオロ酢酸
エチルおよびカリウムt−ブトキシドの反応により生
成)またはフルオロマロン酸水素エチルのマグネシウム
塩(18)(1.5当量)(−60℃で、臭化イソプロ
ピルマグネシウム(2当量)およびフルオロマロン酸水
素エチルの反応により生成)を16のTHF懸濁液に徐
々に添加し、そして0℃で6時間反応させた。反応系
を、5% HClの添加によりクエンチし、EtOAc
で抽出し(3回)、有機層を乾燥し、濃縮し、そして得
られた粗混合物を、ヘキサン/CHCl6:4〜C
Cl100%の勾配溶出液を使用したフラッシ
ュクロマトグラフィーにより精製し、化合物20(収率
35〜50%)を得た。
【0169】方法B:リンイリド19を、−70℃で、
16のTHF懸濁液に徐々に添加し、次いで、室温まで
暖め、そして16時間反応させた。この反応系を、5%
NaHCOの添加によりクエンチし、そして6時間
撹拌した。この反応系をTHF/水で抽出し(3回)、
そして生成物を方法Aと同様に単離して、中間体20
(収率>50%)を生成した。精製した20を、塩基触
媒下(NaOEt 2当量)、分子内環化して、環状中
間体21を得、これを、インサイチュで脱カルボキシル
化して、2−フルオロ−1,3−ジヒドロキシナフタレ
ン(9a)(収率50%)を得た。他方、この環状中間
体21は、THF中、カリウムt−ブトキシドを使用す
ると、単離でき(収率>80%)、そして2−フルオロ
−1,3−ジヒドロキシナフタレン(9a)に脱カルボ
キシル化できる。 (実施例8) (非対称ベンゾキサンテン化合物2を使用したDNA配
列決定)Perkin−Elmer Catalyst
800 MolecularBiology Lab
station(The Perkin−ElmerC
orporation、Foster City、CA
(PE))を用いて、自動サイクル配列決定を行った。
以下に記載のように6−FAM(C末端停止剤)、TE
T(A末端停止剤)、HEX(G末端停止剤)またはC
l−FLAN2(T末端停止剤)で標識した同一の−2
1 M13プライマーを使用し、4個の別個のサンガー
配列決定反応を行った。4個の反応物の混合物を充填し
Perkin−Elmer ABI PrismTM
77 DNA配列決定器および付随のデータ分析ソフト
ウェアにより、データを得た。
【0170】サイクル配列決定反応は、3.02プラッ
トホームソフトウェアを用いたCatalyst 80
0 Molecular Biology Labst
ationで行った。このCatalystは、100
ng/μLの濃度でpGEM3Z+テンプレートDNA
0.6μL、および以下で規定したプレミックス1.
9μLを分配するように、プログラム化した。配列決定
データは、5%のLong Rangerゲル(FMC
corporation、Rockland、Mai
ne)を用いて、ABI PrismTM377 DN
A配列決定器で作成した。4個の配列決定プレミックス
のそれぞれは、表Iで、以下に規定される。
【0171】
【表5】 サイクル配列決定は、上記のテンプレートおよびプレミ
ックスの混合物で行った。このCatalystのサイ
クル条件は、以下のようであった:96℃で20秒間の
1サイクル;94℃で20秒間、55℃で40秒間およ
び68℃で60秒間の15サイクル;および94℃で2
0秒間および68℃で60秒間の15サイクル。
【0172】熱サイクルに続いて、4個の別個の反応物
を濃厚緩衝液(83% DMSO/25mM EDTA
/8mg/ml Blue Dextran)中で混合
し、そして標準Express Load法(v 2.
02 Catalyst Mannual、PE)を用
いて濃縮した。濃縮試料2mLを、377配列決定器の
ウェルに充填し、操作し、そしてversion 1.
1 Softwareを用いて分析した。塩基233と
263との間の配列を、図9に示す。 (実施例9) (Cl−FLAN(2)、HEXおよびTET標識プラ
イマーを用いて標識し、ROX標識内部サイズ標準で同
時に分離したマイクロサテライトフラグメント)染料標
識プライマーを用いたヒトCEPH族DNAの4個の座
のPCR反応を、以下に記載するように行った。これら
のPCR生成物をプールし、そしてPerkin−El
mer ABI Prism 377TM DNA配列
決定器(PE)にて、電気泳動で分離した。各染料標識
フラグメントピークの独特の蛍光シグナルを、Gene
ScanTM Analysis Software
v. 2.0.2(PE)を用いて分析した。図10を
参照すると、赤色のピーク(Rと表示)は、ROX(2
6)標識した内部標準フラグメントに対応し、青色のピ
ーク(Bと表示)は、TET標識フラグメントに対応
し、緑色のピーク(Gと表示)は、HEX標識フラグメ
ントに対応し、そして黒色のピーク(Kと表示)は、C
l−FLAN(2)標識フラグメントに対応する。
【0173】これらのPCR反応を、Perkin−E
lmer 9600サーモサイクラー(PE)で行っ
た。以下のカクテルを使用して、各染料標識プライマー
について、別の反応を行った:
【0174】
【表6】 これらの混合物を、以下のサイクル条件を用いて、増幅
した:95℃で5分間の1サイクル;94℃で15秒
間、55℃で15秒間および72℃で30秒間の10サ
イクル;89℃で15秒間、55℃で15秒間および7
2℃で30秒間の20サイクル;および72℃で10分
間の1サイクル。
【0175】これらの増幅PCR生成物を、Cl−FL
AN(2)およびTET標識PCR生成物(0.5μ
L)を各HEX標識PCR生成物1.0μLと混合する
ことによりプールし全体の比がCl−FLAN:HE
X:TEX(1:2:1)からなる混合染料標識フラグ
メントを得た。プールしたPCRフラグメントを、ホル
ムアミド2.5μL、Blue Dextran(50
mM EDTA、50mg/mL Blue Dext
ran)0.5μLのおよびSize Standar
d(GS−350 ROX、PE p/n 40173
5)0.5μLからなる充填カクテルと混合した。プー
ルした混合物を95℃で5分間変性し、次いで、PE
ABI PrismTM 377 DNA配列決定器の
1ゲル列に充填した。これらのフラグメントを電気泳動
で分離し、そして以下の特性を有するアクリルアミドゲ
ルを用いて検出した:厚さ0.20mm、アクリルアミ
ド4.25%(wt)、アクリルアミド/ビスアクリル
アミド19:1(wt/wt)、34ウェルの四角い目
の細かい篩、10XTBE緩衝液(Tris 89m
M、ホウ酸89mM、EDTA 2mM)(pH 8.
3)。この器具は、Filter Wheel Aおよ
びGS 36D−2400 Module(これは、以
下の操作パラメーターを有する)を用いて操作した:E
P電圧 3000V、EP電流60.0mA、EP電力
200W、ゲル温度51℃およびレーザー出力40m
W。 (実施例10) (本発明のローダミン染料、キサンテン染料および非対
称キサンテン染料のスペクトル特性、光安定性および化
学安定性の比較)以下の表IIは、本発明の非対称ベン
ゾキサンテン染料および他のスペクトル的に類似のキサ
ンテン染料およびローダミンベース染料の種々のスペク
トル特性および化学特性を要約し、そして比較する。
【0176】
【表7】 この表で示した染料の構造については、図1および2を
参照せよ。全てのデータは、純粋な染料異性体2につい
て報告している。全ての発光スペクトルを、室温で、λ
maxAbs(約1×10−6M)で吸光度0.05を
有する染料溶液にて、1×TBE緩衝液(pH 8.
4)で記録した。λmaxAbsで初期1吸収単位に
て、等容量のこれらの染料に対して、光分解速度を決定
し、そして1×TBE緩衝液(pH 8.4)中、35
℃で、等しい高強度の白色光照射下にて、等容量で、ペ
アで操作した。アリコートの吸収スペクトルを1時間間
隔で取り出し、λmaxEmでの強度を一次指数曲線に
適合させて、染料損失速度t /2を決定した。ほぼ等
しい濃度で、染料の514nm励起を用いて、λmax
Emでの相対明度を決定した。(λmaxAbs=0.
05)。NHOH安定性測定については、染料はほぼ
同じ濃度の濃水酸化アンモニウムに希釈し(λ ax
bs=1)、そして密封バイアルにて、60℃で20時
間インキュベートした。アリコートの吸収スペクトルを
1時間間隔で取り出し、λmaxEmでの強度を一次指
数曲線に適合させて、染料分解に対するt1/2を決定
した。
【0177】全ての文献および特許出願の内容は、各個
々の文献または特許出願の内容が具体的かつ独立して参
考として援用されているのと同じ程度まで、本明細書中
で参考として援用されている。
【0178】化学および生化学の当業者は、その好まし
い実施形態において、それらの教示から逸脱することな
く、多くの改良が可能であることを、充分に理解してい
る。このような改良の全ては、以下の請求の範囲の範囲
内に包含されることを意図している。
【0179】
【発明の効果】本発明により、蛍光染料として有用な種
類の非対称ベンゾキサンテン染料が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、長波長標識(すなわち、550nmを
超えると発光する標識)として以前に使用されている種
々の蛍光染料の構造を示す。
【図2A】図2Aは、本発明の非対称ベンゾキサンテン
染料の好ましい合成を描写する。
【図2B】図2Bは、本発明の非対称ベンゾキサンテン
染料の好ましい合成を描写する。
【図3】図3は、本発明の染料で標識化したオリゴヌク
レオチドの好ましい合成を示す。
【図4】図4は、TAMRA(22)およびCl−FL
AN(2)で標識化したオリゴヌクレオチドの励起スペ
クトルを示す。
【図5】図5は、TAMRA(22)およびCl−FL
AN(2)で標識化したオリゴヌクレオチドの量子収量
の比較を示す。
【図6】図6は、TAMRA(22)およびCl−FL
AN(2)で標識化したオリゴヌクレオチドの等モル発
光強度の比較を示す。
【図7】図7は、4プレックス(plex)のセットの
染料標識化DNA配列決定プライマーのメンバーの蛍光
発光スペクトルを示す。
【図8】図8は、本発明の2−フルオロ−1,3−ジヒ
ドロキシナフタレン中間体の合成を示す。
【図9】図9は、本発明の染料化合物で標識化したオリ
ゴヌクレオチド配列決定プライマーを使用したDNA配
列決定実験の結果を示す。
【図10】図10は、本発明の染料化合物で標識化した
オリゴヌクレオチドPCRプライマーを使用したマイク
ロサテライト分析の結果を示す。
【図11】図11は、本発明の非対称ベンゾキサンテン
染料の合成の4個の好ましい合成経路を示す。
【図12】図12は、本発明の1−置換3−ヒドロキシ
ナフタレン中間体の合成の3個の好ましい合成経路を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09K 11/06 C12N 15/00 A (72)発明者 スティーブン エム. メンチェン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94536, フレモント, バンダ ウェイ 768 (72)発明者 ペーター ディー. セイセン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94080 −1618, サウス サンフランシスコ, クラレモント アベニュー 114 (72)発明者 ケビン エム. ヘネシー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94403, サン マテオ, 29ティーエイチ アベ ニュー 687 (72)発明者 バージン シー. ファーニス アメリカ合衆国 カリフォルニア 94402, サン マテオ, パーム アベニュー 1217 (72)発明者 ジョアン ハウザー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94610, オークランド, ワーフィールド ナン バー204 1001 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA04 CA05 CA06 CA09 HA08 HA14 HA19 4B063 QA01 QA13 QA18 QQ42 QR08 QR13 QR14 QR32 QR38 QR41 QR42 QR58 QR62 QR66 QS16 QS25 QS28 QS34 QS39 QX02 4H006 AA01 AB84 FC54 FE13 FE73 FE74 4H056 BA02 BB05 BB14 BC01 BD01 BD03 BF07 BF07E BF09F BF11E BF34 FA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: 【化1】 を有する非対称ベンゾキサンテン染料化合物であって、
    ここで、 YおよびYは、別個に、ヒドロキシル、酸素、イミ
    ニウムおよびアミンからなる群から選択され;R〜R
    は、別個に、水素、フッ素、塩素、低級アルキル、低
    級アルケン、低級アルキン、スルホネート、スルホン、
    アミノ、イミニウム、アミド、ニトリル、低級アルコキ
    シ、連結基およびそれらの組合せからなる群から選択さ
    れ;そしてRは、アセチレン、低級アルキル、低級ア
    ルケン、シアノ、フェニル、複素環式芳香族、および以
    下の構造: 【化2】 を有する置換フェニルからなる群より選択され、 ここで、 X〜Xは、別個に、水素、塩素、フッ素、低級アル
    キル、カルボン酸、スルホン酸、−CHOH、または
    連結基であり、 ここで、この連結基は、イソチオシアネート、スルホニ
    ルクロライド、4,6−ジクロロトリアジニルアミン、
    スクシンイミジルエステル、活性カルボキシレート、マ
    レイミド、ハロアセチル、ヨードアセトアミドおよび活
    性化N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルからなる
    群より選択される、化合物。
  2. 【請求項2】 次式を有するホスホロアミダイト化合物
    であって: 【化100】 ここで、 Xは、線状低級アルキル、環状低級アルキル、線状置換
    低級アルキル、環状置換低級アルキル、ポリエチレンオ
    キシド、1個と8個との間の炭素原子を有する低級アリ
    ール、ペプチドおよびポリエーテルからなる群より選択
    される、スペーサーアームであり;Yは、アミド、スル
    ホンアミド、尿素、ウレタンおよびチオ尿素からなる群
    より選択される、結合であり;Bは、亜リン酸エステ
    ル保護基であり;BおよびBは、別個に、低級アル
    キル、低級アルケン、アリール、および10個までの炭
    素原子を含有するシクロアルキルからなる群から選択さ
    れ;そしてDは、請求項1に記載の染料化合物であり;
    ここで、YおよびDは、R〜R位のうち1つで染料
    Dに結合した結合を介して、連結されている、化合物。
  3. 【請求項3】 次式を有するホスホロアミダイト化合物
    であって: 【化101】 ここで:Bは、亜リン酸エステル保護基であり;
    、およびBは、別個に、低級アルキル、低級アル
    ケン、アリール、および10個までの炭素原子を含有す
    るシクロアルキルからなる群から選択され;Bは、ト
    リフェニルメチルラジカル、トリフェニルメチルラジカ
    ルの電子供与性置換誘導体、ビス(p−アニシル)フェ
    ニルメチル、モノメトキシトリフェニルメチル、α−ナ
    フチルジフェニルメチルおよびトリ(p−メトキシフェ
    ニルメチル)からなる群より選択される、酸切断可能な
    ヒドロキシル保護基であり、この電子供与性置換基は、
    アミノ、低級アルキル、1個と8個との間の炭素原子を
    有する低級アリール、低級アルコキシおよびメトキシか
    らなる群より選択され;Bは、ヌクレオチド塩基であ
    り;そしてDは、請求項1に記載の染料化合物であり;
    ここで、Bがプリンまたは7−デアザプリンである場
    合、その糖部分は、このプリンまたは7−デアザプリン
    のN−位置にて結合しており、Bがピリミジンである
    場合、その糖部分は、このピリミジンのN−位置にて
    結合しており;ここで、BおよびDは、R〜R位置
    のうち1つでDに結合した結合により、連結されてお
    り;そしてここで、Bがプリンである場合、この結合
    は、このプリンの8−位にて結合しており、Bが7−デ
    アザプリンである場合、この結合は、この7−デアザプ
    リンの7−位に結合しており、そしてBがピリミジンで
    ある場合、この結合は、このピリミジンの5−位にて結
    合している、化合物。
  4. 【請求項4】 次式を有する化合物であって: 【化102】 ここで:Rは、フッ素、塩素、スルホネート、アミ
    ノ、アミド、ニトリル、低級アルコキシ、および連結基
    からなる群から選択され;R〜Rは、別個に、水
    素、フッ素、塩素、低級アルキル、低級アルケン、低級
    アルキン、スルホネート、アミノ、アミド、ニトリル、
    低級アルコキシ、および連結基からなる群から選択さ
    れ、この連結基は、イソチオシアネート、スルホニルク
    ロライド、4,6−ジクロロトリアジニルアミン、スク
    シンイミジルエステル、活性カルボキシレート、マレイ
    ミド、ハロアセチル、ヨードアセトアミドおよび活性化
    N−ヒドロキシスクシンイミジルエステルからなる群よ
    り選択され;そしてYは、ヒドロキシルおよびアミン
    からなる群から選択され、 ただし、Yがヒドロキシルである場合、Rはアミド
    ではない、化合物。
  5. 【請求項5】 次式を有する標識ヌクレオチドであっ
    て: 【化103】 ここで:Bは、7−デアザプリン、プリン、またはピリ
    ミジンヌクレオチド塩基であり;WおよびWは、別
    個に、HおよびOHからなる群から選択され;Wは、
    OH、 【化104】 からなる群から選択され;Dは、請求項1に記載の染料
    化合物であり;ここで、Bがプリンまたは7−デアザプ
    リンである場合、その糖部分は、このプリンまたはデア
    ザプリンのN−位置にて結合しており、Bがピリミジ
    ンである場合、その糖部分は、このピリミジンのN
    位置にて結合しており;ここで、BおよびDを連結して
    いる結合は、R〜R位置のうちの1つで、Dに結合
    しており;そしてここで、Bがプリンである場合、この
    結合は、このプリンの8−位に結合しており、Bが7−
    デアザプリンである場合、この結合は、この7−デアザ
    プリンの7−位に結合しており、そしてBがピリミジン
    である場合、この結合は、このピリミジンの5−位に結
    合している、標識ヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 次式を有するヌクレオチドを含有する標
    識ポリヌクレオチドであって: 【化105】 ここで:Bは、7−デアザプリン、プリン、またはピリ
    ミジンヌクレオチド塩基であり;Zは、HおよびOH
    からなる群から選択され;Zは、H、OH、HP
    、およびNucからなる群から選択され、ここで、
    Nucおよびこのヌクレオシドは、ホスホジエステル結
    合により連結され、このホスホジエステル結合は、Nu
    cの5’−位に結合しており;Zは、H、HPO
    ホスフェートアナログおよびNucからなる群から選択
    され、ここで、Nucおよびこのヌクレオシドは、ホス
    ホジエステル結合により連結され、このホスホジエステ
    ル結合は、Nucの3’−位に結合しており;そしてD
    は、請求項1に記載の染料化合物であり;ここで、Bが
    プリンまたは7−デアザプリンである場合、その糖部分
    は、このプリンまたはデアザプリンのN−位置にて結
    合しており、Bがピリミジンである場合、その糖部分
    は、このピリミジンのN−位置にて結合しており;こ
    こで、BおよびDを連結している結合は、R〜R
    置のうちの1つで、Dに結合しており;そしてここで、
    Bがプリンである場合、このBおよびDを連結している
    結合は、このプリンの8−位に結合しており、Bが7−
    デアザプリンである場合、このBおよびDを連結してい
    る結合は、この7−デアザプリンの7−位に結合してお
    り、そしてBがピリミジンである場合、このBおよびD
    を連結している結合は、このピリミジンの5−位に結合
    している、標識ポリヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 ポリヌクレオチド配列決定方法であっ
    て:第1、第2、第3、および第4のクラスのポリヌク
    レオチドの混合物を以下:この第1のクラスの各ポリヌ
    クレオチドは、3’−末端ジデオキシアデノシンを含有
    し、第1染料で標識されており;この第2のクラスの各
    ポリヌクレオチドは、3’−末端ジデオキシシチジンを
    含有し、第2染料で標識されており;この第3のクラス
    の各ポリヌクレオチドは、3’−末端ジデオキシグアノ
    シンを含有し、第3染料で標識されており;そしてこの
    第4のクラスの各ポリヌクレオチドは、3’−末端ジデ
    オキシチミジンを含有し、第4染料で標識されており;
    ここで、この第1染料、この第2染料、この第3染料、
    またはこの第4染料のうちの1種は、請求項1に記載の
    非対称ベンゾキサンテン染料であり;この染料の他のも
    のは、この非対称ベンゾキサンテン染料からおよび互い
    から、分光的に分解可能である、ように形成する工程;
    このポリヌクレオチドを電気泳動的に分離し、それによ
    り、同様にサイズ分類されたポリヌクレオチドのバンド
    を形成する工程;このバンドを、この染料が蛍光を発す
    るのを引き起こすことができる照射ビームで照射する工
    程;ならびにこのバンド中のこのポリヌクレオチドのク
    ラスを、この染料の蛍光スペクトルにより同定する工
    程、を包含する方法。
  8. 【請求項8】 以下を包含する、フラグメント解析方
    法:標識ポリヌクレオチドフラグメントを形成する工程
    であって、このフラグメントが、請求項1に記載の染料
    化合物で標識されている、工程;この標識ポリヌクレオ
    チドフラグメントを、サイズ依存性分離プロセスに供す
    る工程;およびこの分離プロセスに引き続いて、この標
    識ポリヌクレオチドフラグメントを検出する工程。
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