JP2004186802A - 無瞬断二重化切り替え装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】現用系と待機系とで冗長構成されたATM通信システムにおいて、装置の出力段に選択回路部を設けることなく、現用系から待機系へ無瞬断で切り替えることができる無瞬断二重化切り替え装置及び方法を提供する。
【解決手段】セル保管バッファに、切り替え中に受信したセルであることを示すマークの格納領域を設ける。切り替え前は、現用系が送信主体となって受信セルを送信する。待機系は、受信セルを廃棄する。切り替え中は、現用系では受信セルにマークを付して格納し、待機系では受信セルだけを格納する。現用系でマーク付きセルが送信された場合、待機系ではセル保管バッファから同一セルを廃棄する。現用系で全品質クラスからマーク付きセルが少なくとも1回送信された時に、送信主体を現用系から待機系へ切り替える。切り替え後は、現用系では受信セルを廃棄すると共に、セル保管バッファに残っているセルを廃棄する。
【選択図】 図1
【解決手段】セル保管バッファに、切り替え中に受信したセルであることを示すマークの格納領域を設ける。切り替え前は、現用系が送信主体となって受信セルを送信する。待機系は、受信セルを廃棄する。切り替え中は、現用系では受信セルにマークを付して格納し、待機系では受信セルだけを格納する。現用系でマーク付きセルが送信された場合、待機系ではセル保管バッファから同一セルを廃棄する。現用系で全品質クラスからマーク付きセルが少なくとも1回送信された時に、送信主体を現用系から待機系へ切り替える。切り替え後は、現用系では受信セルを廃棄すると共に、セル保管バッファに残っているセルを廃棄する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無瞬断二重化切り替え装置及び方法に関し、より特定的には、非同期転送モード(ATM:Asynchronous Transfer Mode)を用いた通信システムに適用される、音声や画像等のディジタル情報をATMセルのペイロード部に多重して伝送する構成を冗長的に二重に備えた装置、及び当該装置で行われる二重化構成の無瞬断切り替え方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、音声、動画及び静止画データ等の大容量データを高速に伝送する技術として、ATMを用いた通信方式がある。音声、動画及び静止画データ、またコネクションの制御データ等は、許容される遅延時間や廃棄率がそれぞれ異なる。そこで、このATM通信方式では、各データを通信品質毎に分類される所定の品質クラスによって管理し、ATMセルに分割・格納してデータ伝送を行う。ATM通信方式を用いた一般的な通信装置では、品質クラス毎にATMセルを管理する複数のバッファを有しており、受信したATMセルをこの複数のバッファに一旦格納する。そして、品質クラスに要求される許容遅延時間や廃棄率を満たすような伝送レートに従って、バッファに格納したATMセルを適宜読み出して送信する。
【0003】
また、データ通信の信頼性を向上させるため、通信装置を冗長的に二重化構成にする技術がある(特許文献1を参照)。この技術では、一方の構成を通常時のデータ通信に使用する主体的構成(現用系)として使用し、他方の構成を予備的構成(待機系)として使用する。現用系構成の保守時や故障時等には、データ通信に使用する構成を現用系から待機系へ切り替えて、データ通信を継続させることを行う。この切り替えが完了した後は、切り替えられた待機系が現用系として機能し、元々の現用系が待機系として機能することとなる。
【0004】
図4は、二重化構成を用いた従来の切り替え装置の構成を示すブロック図である。図4では、品質クラスの数が2つ(品質クラス1及び品質クラス2)の場合を例に挙げて説明する。
図4に示す従来の切り替え装置は、第1のATM通信部100と、第2のATM通信部200と、第1のATM通信部100及び第2のATM通信部200からATMセルを受信し、出力すべきATMセルを選択して出力する選択回路部300とで構成される。
【0005】
第1のATM通信部100は、セル種別判定/セル書き込み部101と、セル保管バッファ102と、セル読み出し部103と、切り替え制御/送信順番制御部104とを備える。
セル保管バッファ102は、品質クラス毎にATMセルを格納する領域を有している。セル種別判定/セル書き込み部101は、ディジタル端末機(図示せず)からATMセルを受信し、受信したATMセルの品質クラスを判定してセル保管バッファ102の該当する領域に書き込む。切り替え制御/送信順番制御部104は、予め定めた送信パターンに基づいて選択回路部300へ送信すべきATMセルの品質クラスを決定し、セル読み出し部103の読み出しを制御する。また、切り替え制御/送信順番制御部104は、上位装置(図示せず)から与えられる切り替え制御の指示に従って、セル種別判定/セル書き込み部101によるセル保管バッファ102へのATMセルの書き込みを制御する。セル読み出し部103は、切り替え制御/送信順番制御部104から指示に応じて、該当する品質クラスのATMセルをセル保管バッファ102から読み出して、選択回路部300へ送信する。
【0006】
同様に、第2のATM通信部200は、セル種別判定/セル書き込み部201と、セル保管バッファ202と、セル読み出し部203と、切り替え制御/送信順番制御部204とを備える。
セル保管バッファ202は、品質クラス毎にATMセルを格納する領域を有している。セル種別判定/セル書き込み部201は、ディジタル端末機からATMセルを受信し、受信したATMセルの品質クラスを判定してセル保管バッファ202の該当する領域に書き込む。切り替え制御/送信順番制御部204は、予め定めた送信パターンに基づいて選択回路部300へ送信すべきATMセルの品質クラスを決定し、セル読み出し部203の読み出しを制御する。また、切り替え制御/送信順番制御部204は、上位装置から与えられる切り替え制御の指示に従って、セル種別判定/セル書き込み部201によるセル保管バッファ202へのATMセルの書き込みを制御する。セル読み出し部203は、切り替え制御/送信順番制御部204から指示に応じて、該当する品質クラスのATMセルをセル保管バッファ202から読み出して、選択回路部300へ送信する。
なお、第1のATM通信部100の切り替え制御/送信順番制御部104と、第2のATM通信部200の切り替え制御/送信順番制御部204とは、相互に必要な情報交換を行っている。
【0007】
次に、図5及び図6を参照して、第1のATM通信部100を現用系とし第2のATM通信部200を待機系とした場合において、処理主体を現用系から待機系へ切り替える時の処理を説明する。図5及び図6は、各ATM通信部のセル保管バッファ102及び202のセル保管状態及び送信セルを示したものであり、丸数字が付された図形がATMセルを表現している。なお、本明細書中では、この丸数字をカッコ書き数字で表記する。
【0008】
通常運用時(図5(a))、セル種別判定/セル書き込み部101は、切り替え制御/送信順番制御部104からの指示に従って、受信したATMセルを品質クラス毎にセル保管バッファ102の所定の領域に順次書き込んで行く。図5(a)の例では、品質クラス1のATMセル(1) 〜(3) 及び品質クラス2のATMセル(2) 〜(6) が、それぞれ書き込まれている。セル読み出し部103は、切り替え制御/送信順番制御部104からの指示に従って、セル保管バッファ102に書き込まれた所定のATMセルを順次読み出して、選択回路部300へ送信する。なお、読み出されるATMセルは、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて行われる。図5(a)の例では、品質クラス2のATMセル(1) が読み出されている。
一方、セル種別判定/セル書き込み部201は、切り替え制御/送信順番制御部204からの指示に従って、受信したATMセルをセル保管バッファ202に書き込まずに廃棄する。
【0009】
上位装置から切り替え指示が通知されると(図5(b))、切り替え制御/送信順番制御部104は、ATMセルをセル保管バッファ102に書き込まないように、セル種別判定/セル書き込み部101に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部101は、それ以降に受信したATMセルをセル保管バッファ102に書き込まずに廃棄する。セル読み出し部103は、セル保管バッファ102に書き込まれた所定のATMセルを順次読み出して、選択回路部300へ送信することを継続する。図5(b)の例では、品質クラス1のATMセル(1) が読み出されている。
一方、切り替え制御/送信順番制御部204は、ATMセルをセル保管バッファ202に書き込むように、セル種別判定/セル書き込み部201に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部201は、それ以降に受信したATMセルを品質クラス毎にセル保管バッファ202の所定の領域に順次書き込んで行く。図5(b)の例では、品質クラス1のATMセル(4) 及び品質クラス2のATMセル(7) が、それぞれ書き込まれている。なお、セル読み出し部203は、セル保管バッファ202に書き込まれた所定のATMセルの読み出しを、まだ行わない。
【0010】
この状態は、セル保管バッファ102に格納されたいずれかの品質クラスのATMセルがなくなるまで、継続する(図5(c))。図5(c)の例では、品質クラス1のATMセル(2) 及び品質クラス2のATMセル(2) 〜(4) が、セル保管バッファ102から新たに読み出されている。また、品質クラス1のATMセル(5) 及び品質クラス2のATMセル(8),(9) が、セル保管バッファ202にそれぞれ新たに書き込まれている。
【0011】
そして、セル保管バッファ102から品質クラス2のATMセル(5),(6) がさらに読み出され、品質クラス2のATMセルがセル保管バッファ102に存在しなくなると(図5(d))、セル読み出し部103が、切り替え制御/送信順番制御部104にその旨を通知する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部104は、切り替え制御/送信順番制御部204に対して、品質クラス2のバッファエンプティを通知する。なお、図5(d)の例では、この間もセル保管バッファ202には、品質クラス1のATMセル(6) 及び品質クラス2のATMセル(10)が、それぞれ新たに書き込まれている。
【0012】
上記通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部204は、セル読み出し部203に対して、セル保管バッファ202に書き込まれた品質クラス2のATMセルに関する読み出しを指示する。指示を受けたセル読み出し部203は、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて、セル保管バッファ202に書き込まれた品質クラス2のATMセルを順次読み出して、選択回路部300へ送信する(図6(a))。図6(a)の例では、品質クラス2のATMセル(7) が読み出されている。また、品質クラス2のATMセル(11)が、新たに書き込まれている。
【0013】
続いて、セル保管バッファ102から品質クラス1のATMセル(3) がさらに読み出され、品質クラス1のATMセルがセル保管バッファ102に存在しなくなると(図6(b))、セル読み出し部103が、切り替え制御/送信順番制御部104にその旨を通知する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部104は、切り替え制御/送信順番制御部204に対して、品質クラス1のバッファエンプティを通知すると共に、セル保管バッファ102の全品質クラスのATMセルが存在しなくなったことを示す切り替え完了を通知する。なお、図6(b)の例では、この間もセル保管バッファ202には、品質クラス1のATMセル(7) が、新たに書き込まれている。
【0014】
上記通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部204は、セル読み出し部203に対して、セル保管バッファ202に書き込まれた全品質クラスのATMセルに関する読み出しを指示する。指示を受けたセル読み出し部203は、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて、セル保管バッファ202に書き込まれたATMセルを順次読み出して、選択回路部300へ送信する(図6(c))。図6(c)の例では、品質クラス2のATMセル(8) が読み出されている。
以上の処理により、現用系から待機系への切り替えが完了する。
【0015】
【特許文献1】
特開2001−24660号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の切り替え装置では、切り替え処理の実行前及び完了後では、現用系のATM通信部又は待機系のATM通信部のいずれか一方が全品質クラスのATMセルの送信を担当する。しかし、現用系のセル保管バッファにATMセルが存在しなくなった品質クラスから順に待機系へ送信担当を切り替えて行くため、切り替え処理の途中では、現用系のATM通信部及び待機系のATM通信部の双方からATMセルが同時に送信されるセル競合状態が生じる。このため、従来の切り替え装置には、出力段にATMセルを選択して出力させる選択回路部を設ける必要があった。
【0017】
この選択回路部が構成に含まれることは、切り替え装置の規模やコストを増大させるばかりではなく、選択回路部が故障した場合にはATMセルの送信が途切れてしまうという信頼性の問題がある。これに対しては、選択回路部を二重化構成にするという手法も考えられるが、選択回路部の二重化制御が必要になり回路が複雑かつコストアップになるという問題があった。
【0018】
それ故に、本発明の目的は、現用系と待機系とで冗長構成されたATM通信システムにおいて、装置の出力段に選択回路部を設けることなく、現用系のATM通信部から待機系のATM通信部へ無瞬断で切り替えることができる無瞬断二重化切り替え装置及び切り替え方法を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
第1の発明は、ATMのセルを受信して所定の伝送レートで送信する通信部を並列的に2系列備え、送信処理を実行する第1の動作状態と送信処理を待機している第2の動作状態とを、2つの通信部の間で無瞬断で切り替える無瞬断二重化切り替え装置であって、
通信部は、それぞれ、ATMセルを格納する領域が、予め定めたセル種別毎に設けられたバッファと、セル種別に応じて、受信したATMセルをバッファの該当する領域に書き込む書き込み部と、所定の伝送レートに基づいて、バッファからATMセルを順次読み出して送信する読み出し部と、書き込み部及び読み出し部を制御すると共に、他の通信部との間で情報通知を行う制御部とを備え、
第1の動作状態にある通信部では、書き込み部が、受信したATMセルをバッファに書き込み、かつ読み出し部が、ATMセルをバッファから読み出し、
第2の動作状態にある通信部では、切り替え処理の開始前は、書き込み部による書き込み及び読み出し部による読み出しが共に行われず、切り替え処理の開始後に、書き込み部が、受信したATMセルをバッファに書き込むことを開始し、
切り替え処理中に、制御部が、双方の通信部のバッファに格納されているATMセルが全てのセル種別において一致したと判断した場合に、第1の動作状態にある通信部を第2の動作状態に遷移させ、第2の動作状態にある通信部を第1の動作状態に遷移させることを特徴とする。
【0020】
第2の発明は、第1の発明に従属する無瞬断二重化切り替え装置であって、
バッファには、所定のマークが各ATMセルと関連付けて格納される領域がさらに設けられ、書き込み部は、所定の条件に基づいて、マークをバッファの該当する領域に書き込むことをさらに行い、
第1の動作状態にある通信部では、切り替え処理の開始前は、書き込み部が、受信したATMセルをバッファに書き込み、かつ読み出し部が、ATMセルをバッファから読み出し、切り替え処理の開始後は、書き込み部が、受信したATMセルをマークと共にバッファに書き込み、切り替え処理中は、制御部が、読み出し部がマークが付されたATMセルを読み出した時にATMセルの情報を、読み出し部が全てのセル種別について少なくとも1回はマークが付されたATMセルを読み出した時に切り替え完了を、第2の動作状態にある通信部に通知し、切り替え処理の完了後は、書き込み部が、受信したATMセルを廃棄し、読み出し部が、バッファに残っている全てのATMセルを廃棄し、読み出し部が、ATMセルをバッファから読み出すことを停止し、
第2の動作状態にある通信部では、切り替え処理の開始前は、書き込み部が、受信したATMセルを廃棄し、かつ読み出し部が、ATMセルをバッファから読み出さず、切り替え処理の開始後は、書き込み部が、受信したATMセルをバッファに書き込み、切り替え処理中は、読み出し部が、第1の動作状態にある通信部からマークが付されたATMセルの情報の通知を受けて、同一のATMセルをバッファから廃棄し、第1の動作状態にある通信部から切り替え完了の通知を受けて、ATMセルをバッファから読み出すことを開始することを特徴とする。
【0021】
第3の発明は、第2の発明に従属する無瞬断二重化切り替え装置であって、
セル種別は、ATMセルの通信品質の分類によって定まる品質クラスであることを特徴とする。
第4の発明は、第2の発明に従属する無瞬断二重化切り替え装置であって、
セル種別は、ATMセルの送受信時に確立される仮想的な伝送路によって定まる仮想コネクションであることを特徴とする。
【0022】
第5の発明は、ATMのセルを格納する領域が予め定めたセル種別毎に設けられたバッファを備え、受信したATMセルをバッファを介して所定の伝送レートで送信する通信部を、並列的に2系列備えた装置において、送信処理を実行する第1の動作状態と送信処理を待機している第2の動作状態とを、2つの通信部の間で無瞬断で切り替える切り替え方法であって、
切り替え処理の開始前は、第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをバッファに書き込むステップと、ATMセルをバッファから読み出すステップとを、第2の動作状態にある通信部が、バッファへの書き込みを行わないステップと、バッファからの読み出しを行わないステップとを実行し、
切り替え処理の開始後は、第2の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをバッファに書き込むことを開始するステップを実行し、
切り替え処理中は、第1及び第2の動作状態にある通信部が、双方のバッファに格納されているATMセルが全てのセル種別において一致したか否かを判断するステップと、第1の動作状態にある通信部が、判断するステップにおける一致の判断に従って、現在の状態を第2の動作状態に遷移させるステップと、第2の動作状態にある通信部が、判断するステップにおける一致の判断に従って、現在の状態を第1の動作状態に遷移させるステップとを実行することを特徴とする。
【0023】
第6の発明は、第5の発明に従属する切り替え方法であって、
バッファに、所定のマークが各ATMセルと関連付けて格納される領域がさらに設けられる場合、
切り替え処理の開始前は、第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをバッファに書き込むステップと、ATMセルをバッファから読み出すステップとを、第2の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを廃棄するステップと、バッファからの読み出しを停止するステップとを実行し、
切り替え処理の開始後は、第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをマークと共にバッファに書き込むステップを、第2の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをバッファに書き込むことを開始するステップを実行し、
切り替え処理中は、第1の動作状態にある通信部が、マークが付されたATMセルを読み出した時に、ATMセルの情報を第2の動作状態にある通信部に通知するステップと、全てのセル種別について少なくとも1回はマークが付されたATMセルを読み出した時に、切り替え完了を第2の動作状態にある通信部に通知するステップとを、第2の動作状態にある通信部が、第1の動作状態にある通信部からマークが付されたATMセルの情報の通知を受けて、同一のATMセルをバッファから廃棄するステップと、第1の動作状態にある通信部から切り替え完了の通知を受けて、ATMセルをバッファから読み出すことを開始するステップとを実行し、
切り替え処理の完了後は、第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを廃棄するステップと、バッファに残っているATMセルを廃棄するステップと、ATMセルをバッファから読み出すことを停止するステップとを実行することを特徴とする。
【0024】
第7の発明は、第6の発明に従属する切り替え方法であって、
セル種別は、ATMセルの通信品質の分類によって定まる品質クラスであることを特徴とする。
第8の発明は、第6の発明に従属する切り替え方法であって、
セル種別は、ATMセルの送受信時に確立される仮想的な伝送路によって定まる仮想コネクションであることを特徴とする。
【0025】
上記のように、第1及び第5の発明によれば、全てのセル種別のバッファ内容が2つの通信部で完全に一致するまで、送信主体を移さないようにする。これにより、切り替え処理中に双方の通信部から同時にATMセルが送信されることがなくなる。従って、選択回路部を設けることなく、2つの通信部の出力を単純にワイヤードOR接続することが可能となり、回路の簡素化、コストの低減及び信頼性の向上を容易に実現させることができる。
【0026】
上記のように、第2及び第6の発明によれば、所定のマークを付与する手法を用いる。これにより、2つの通信部が相互にバッファ内のATMセルの格納状況を把握していなくても、全てのセル種別のバッファ内容が2つの通信部で完全に一致するまで、送信主体を移さないようにすることが容易に可能となる。
【0027】
上記第3、第4、第7及び第8の発明のように、セル種別を品質クラス又は仮想コネクションに設定すれば、音声、動画及び静止画等の様々なデータを、許容遅延時間や廃棄率等に応じて適切な順序で送信することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、品質クラスの数が2つ(品質クラス1及び品質クラス2)の場合を例に挙げて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る無瞬断二重化切り替え装置の構成を示すブロック図である。図1において、本実施形態の無瞬断二重化切り替え装置は、第1のATM通信部10と、第2のATM通信部20とで構成される。第1のATM通信部10の出力と第2のATM通信部20の出力とは、ワイヤードOR接続されている。
【0029】
第1のATM通信部10は、セル種別判定/セル書き込み部11と、セル保管バッファ12と、セル読み出し部13と、切り替え制御/送信順番制御部14とを備える。
セル保管バッファ12は、品質クラス毎にATMセルを格納するセル格納領域及び格納されるATMセルに対応して所定のマークを保存するマーク格納領域(図1中の網掛け部分)を有する。セル種別判定/セル書き込み部11は、ディジタル端末機(図示せず)からATMセルを受信し、受信したATMセルの品質クラスを判定してセル保管バッファ12の該当するセル格納領域に書き込む。また、セル種別判定/セル書き込み部11は、所定のATMセルに関しては、所定のマークをセル保管バッファ12の該当するマーク格納領域に書き込む。切り替え制御/送信順番制御部14は、予め定めた送信パターン等に基づいて送信すべきATMセルの品質クラスを決定し、セル読み出し部13の読み出しを制御する。また、切り替え制御/送信順番制御部14は、上位装置(図示せず)から与えられる切り替え制御の指示に従って、セル種別判定/セル書き込み部11によるセル保管バッファ12へのATMセル及び所定のマークの書き込みを制御する。セル読み出し部13は、切り替え制御/送信順番制御部14から指示に応じて、該当する品質クラスのATMセルをセル保管バッファ12から読み出して送信する。
【0030】
同様に、第2のATM通信部20は、セル種別判定/セル書き込み部21と、セル保管バッファ22と、セル読み出し部23と、切り替え制御/送信順番制御部24とを備える。
セル保管バッファ22は、品質クラス毎にATMセルを格納するセル格納領域及び格納されるATMセルに対応して所定のマークを保存するマーク格納領域(図1中の網掛け部分)を有する。セル種別判定/セル書き込み部21は、ディジタル端末機(図示せず)からATMセルを受信し、受信したATMセルの品質クラスを判定してセル保管バッファ22の該当するセル格納領域に書き込む。また、セル種別判定/セル書き込み部21は、所定のATMセルに関しては、所定のマークをセル保管バッファ22の該当するマーク格納領域に書き込む。切り替え制御/送信順番制御部24は、予め定めた送信パターン等に基づいて送信すべきATMセルの品質クラスを決定し、セル読み出し部23の読み出しを制御する。また、切り替え制御/送信順番制御部24は、上位装置(図示せず)から与えられる切り替え制御の指示に従って、セル種別判定/セル書き込み部21によるセル保管バッファ22へのATMセル及び所定のマークの書き込みを制御する。セル読み出し部23は、切り替え制御/送信順番制御部24から指示に応じて、該当する品質クラスのATMセルをセル保管バッファ22から読み出して送信する。
【0031】
上述した所定のマークは、例えばフラグである。セル保管バッファ12又は22には、セル読み出し部13又は23が、ATMセルの読み出し時にそれに対応する所定のマークが参照可能なように、セル格納領域とマーク格納領域とを関連付けて管理されている。なお、図1のセル保管バッファ12又は22では、マーク格納領域がセル格納領域に付随して確保している構成を記載しているが、マーク格納領域をセル格納領域とは別の記憶領域に確保する構成をとってもよい。
また、予め定めた送信パターンは、品質クラス1のATMセルを2回送信すれば品質クラス2のATMセルを1回送信するといった送信順番を定めるものや、所定の時間間隔内で品質クラス1のATMセルを2回かつ品質クラス2のATMセルを1回送信するといった伝送レートを定めるもの等、品質クラスの許容遅延時間等に応じて自由に設定することが可能である。
【0032】
次に、図2及び図3を参照して、第1のATM通信部10を現用系とし第2のATM通信部20を待機系とした場合において、処理主体を現用系から待機系へ切り替える切り替え方法を説明する。図2及び図3は、各ATM通信部のセル保管バッファ12及び22のセル保管状態及び送信セルを示したものであり、丸数字が付された一重丸図形がATMセルを表現し、二重丸図形が所定のマーク付きのATMセルを表現している。
【0033】
通常運用時(図2(a))、セル種別判定/セル書き込み部11は、切り替え制御/送信順番制御部14からの指示に従って、受信したATMセルを品質クラス毎にセル保管バッファ12の所定のセル格納領域に順次書き込んで行く。図2(a)の例では、品質クラス1のATMセル(1) 〜(3) 及び品質クラス2のATMセル(2) 〜(6) が、それぞれ書き込まれている。セル読み出し部13は、切り替え制御/送信順番制御部14からの指示に従って、セル保管バッファ12に書き込まれた所定のATMセルを順次読み出して送信する。なお、読み出されるATMセルは、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて行われる。図2(a)の例では、品質クラス2のATMセル(1) が読み出されている。
一方、セル種別判定/セル書き込み部21は、切り替え制御/送信順番制御部24からの指示に従って、受信したATMセルをセル保管バッファ22に書き込まずに廃棄する。
【0034】
上位装置から切り替え指示が通知されると(図2(b))、切り替え制御/送信順番制御部14は、ATMセルをセル保管バッファ12に書き込む際に、所定のマークも書き込むように、セル種別判定/セル書き込み部11に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部11は、それ以降に受信したATMセルを所定のマークと共にセル保管バッファ12の所定のセル格納領域及びマーク格納領域に書き込んで行く。図2(b)の例では、品質クラス1のATMセル(4) 及び品質クラス2のATMセル(7) が、所定のマーク付きでそれぞれ書き込まれている。セル読み出し部13は、セル保管バッファ12に書き込まれた所定のATMセルを順次読み出して送信することを継続する。図2(b)の例では、品質クラス1のATMセル(1) が読み出されている。
一方、切り替え制御/送信順番制御部24は、ATMセルをセル保管バッファ22に書き込むように、セル種別判定/セル書き込み部21に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部21は、それ以降に受信したATMセルを品質クラス毎にセル保管バッファ22の所定のセル格納領域に順次書き込んで行く。図2(b)の例では、品質クラス1のATMセル(4) 及び品質クラス2のATMセル(7) が、それぞれ書き込まれている。なお、セル読み出し部23は、セル保管バッファ22に書き込まれた所定のATMセルの読み出しを、まだ行わない。
【0035】
この状態は、セル保管バッファ12に格納されたいずれかの品質クラスの所定のマーク付きATMセルが読み出されるまで、継続する(図2(c))。図2(c)の例では、品質クラス1のATMセル(5) 及び品質クラス2のATMセル(8),(9) が、セル保管バッファ12に所定のマーク付きでそれぞれ新たに書き込まれ、品質クラス1のATMセル(2) 及び品質クラス2のATMセル(2) 〜(4) が、セル保管バッファ12から新たに読み出されている。また、品質クラス1のATMセル(5) 及び品質クラス2のATMセル(8),(9) が、セル保管バッファ22にそれぞれ新たに書き込まれている。
【0036】
そして、セル保管バッファ12から品質クラス2のATMセル(5) 〜(7) がさらに読み出され、所定のマークが付されたATMセル(7) を検出すると(図2(d))、セル読み出し部13が、切り替え制御/送信順番制御部14にその旨を通知する。この所定のマークが付されたATMセルの検出は、そのATMセルの品質クラスに関して現用系のセル保管バッファ12と待機系のセル保管バッファ22の内容が一致したことを意味する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部14は、切り替え制御/送信順番制御部24に対して、品質クラス2のATMセル(7) の廃棄指示を通知する。なお、この廃棄指示については、ATMセル(7) を直接通知する方法であってもよいし、品質クラス2だけを通知する方法であってもよい。以下も同様である。
この通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部24は、セル読み出し部23に対して、品質クラス2のATMセル(7) の廃棄を指示する。指示を受けたセル読み出し部23は、セル保管バッファ22に格納されている品質クラス2のATMセル(7) のみを読み出して廃棄する。なお、図2(d)の例では、この間もセル保管バッファ12には、品質クラス1のATMセル(6) 及び品質クラス2のATMセル(10)が、所定のマーク付きでそれぞれ新たに書き込まれており、セル保管バッファ22には、品質クラス1のATMセル(6) 及び品質クラス2のATMセル(10)が、それぞれ新たに書き込まれている。
【0037】
続いて、セル保管バッファ12から品質クラス1のATMセル(3) が読み出され(図3(a))、その後品質クラス2の所定のマーク付きのATMセル(8) が読み出されると(図3(b))、セル読み出し部13が、切り替え制御/送信順番制御部14に所定のマークが付されたATMセル(8) を検出したことを通知する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部14は、切り替え制御/送信順番制御部24に対して、品質クラス2のATMセル(8) の廃棄指示を通知する。この通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部24は、セル読み出し部23に対して、品質クラス2のATMセル(8) の廃棄を指示する。指示を受けたセル読み出し部23は、セル保管バッファ22に格納されている品質クラス2のATMセル(8) のみを読み出して廃棄する。なお、図3(a)及び(b)の例では、この間もセル保管バッファ12には、品質クラス1のATMセル(7) 及び品質クラス2のATMセル(11)が、所定のマーク付きでそれぞれ新たに書き込まれており、セル保管バッファ22には、品質クラス1のATMセル(7) 及び品質クラス2のATMセル(11)が、それぞれ新たに書き込まれている。
【0038】
さらに、セル保管バッファ12から所定のマークが付された品質クラス1のATMセル(4) が読み出されると(図3(c))、セル読み出し部13が、切り替え制御/送信順番制御部14にその旨を通知する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部14は、切り替え制御/送信順番制御部24に対して、品質クラス1のATMセル(4) の廃棄指示を通知すると共に、全品質クラスに関して所定のマーク付きのATMセルを検出した、すなわち全品質クラスに関してセル保管バッファ12とセル保管バッファ22との内容が一致したことを示す切り替え完了を通知する。この通知後、切り替え制御/送信順番制御部14は、ATMセルをセル保管バッファ12に書き込まないように、セル種別判定/セル書き込み部11に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部11は、それ以降に受信したATMセルをセル保管バッファ12に書き込まずに廃棄する。また、切り替え制御/送信順番制御部14は、セル保管バッファ12に残っているATMセル及び所定のマークを全て廃棄するように、セル読み出し部13に指示する。指示を受けたセル読み出し部13は、セル保管バッファ12に格納されている全てのATMセルを読み出して廃棄すると共に、所定のマークを消去する。
【0039】
上記通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部24は、まずセル読み出し部23に対して、品質クラス1のATMセル(4) の廃棄を指示する。指示を受けたセル読み出し部23は、セル保管バッファ22に格納されている品質クラス1のATMセル(4) のみを読み出して廃棄する。次に、切り替え制御/送信順番制御部24は、セル読み出し部23に対して、セル保管バッファ22に書き込まれた全品質クラスのATMセルに関する読み出しを指示する。指示を受けたセル読み出し部23は、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて、セル保管バッファ22に書き込まれたATMセルを順次読み出して送信する(図3(d))。図3(d)の例では、品質クラス2のATMセル(9) が読み出されている。
以上の処理により、現用系から待機系への切り替えが完了する。
【0040】
なお、上記実施形態では、ATMセルを受信するセル種別判定/セル書き込み部11及び21が1つである構成について説明した。しかし、ATMセルを送信するディジタル端末機が複数あり、複数のディジタル端末機からの受信経路を分割して管理する場合には、この分割管理する受信経路毎にセル種別判定/セル書き込み部11及び21を持つ構成をとってもよい。この場合、複数のセル種別判定/セル書き込み部11は、それぞれ受信したATMセル及び所定のマークの書き込みを1つのセル保管バッファ12に書き込み、複数のセル種別判定/セル書き込み部21は、それぞれ受信したATMセル及び所定のマークの書き込みを1つのセル保管バッファ22に書き込むことになる。
また、セル保管バッファ12及び22では、ATMセルの格納管理を、上記実施形態で説明した品質クラスの単位で行ってもよいし、仮想コネクション(ATMセルの送受信時に確立される仮想的な伝送路)の単位で行ってもよい。
さらに、上記実施形態では、現用系から待機系への切り替え指示が、上位装置から所定の制御線を介して通知される方法を説明したが、これ以外にも、ディジタル端末機から送信されるATMセルの途中に、上位装置によって切り替えセルを割り込ませることで通知される方法でもよい。この場合、セル種別判定/セル書き込み部11及び21がこの切り替えセルを検出することで、切り替え処理が実行開始されることになる。
【0041】
以上のように、本発明の一実施形態に係る無瞬断二重化切り替え装置及び方法によれば、所定のマークを付与する手法を用いて、全品質クラスのセル保管バッファの内容が現用系と待機系とで完全に一致するまで、送信主体を移さないようにする。これにより、切り替え処理中に現用系と待機系との双方から同時にATMセルが送信されることがなくなる。従って、選択回路部を設けることなく、現用系と待機系との出力を単純にワイヤードOR接続することが可能となり、回路の簡素化、コストの低減及び信頼性の向上を容易に実現させることができる。
なお、上記実施形態では、所定のマークを付与する手法を用いたが、現用系のATM通信部と待機系のATM通信部とが通信し合って、お互いのセル保管バッファ内のATMセルの格納状況を把握できるのであれば、特に所定のマークを用いる必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る無瞬断二重化切り替え装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る瞬断二重化切り替え装置で行われる切り替え方法を説明する図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る瞬断二重化切り替え装置で行われる切り替え方法を説明する図である。
【図4】従来の切り替え装置の構成を示すブロック図である。
【図5】従来の切り替え装置で行われる切り替え方法を説明する図である。
【図6】従来の切り替え装置で行われる切り替え方法を説明する図である。
【符号の説明】
10,20,100,200…ATM通信部
11,21,101,201…セル種別判定/セル書き込み部
12,22,102,202…セル保管バッファ
13,23,103,203…セル読み出し部
14,24,104,204…切り替え制御/送信順番制御部
300…選択回路部
【発明の属する技術分野】
本発明は、無瞬断二重化切り替え装置及び方法に関し、より特定的には、非同期転送モード(ATM:Asynchronous Transfer Mode)を用いた通信システムに適用される、音声や画像等のディジタル情報をATMセルのペイロード部に多重して伝送する構成を冗長的に二重に備えた装置、及び当該装置で行われる二重化構成の無瞬断切り替え方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、音声、動画及び静止画データ等の大容量データを高速に伝送する技術として、ATMを用いた通信方式がある。音声、動画及び静止画データ、またコネクションの制御データ等は、許容される遅延時間や廃棄率がそれぞれ異なる。そこで、このATM通信方式では、各データを通信品質毎に分類される所定の品質クラスによって管理し、ATMセルに分割・格納してデータ伝送を行う。ATM通信方式を用いた一般的な通信装置では、品質クラス毎にATMセルを管理する複数のバッファを有しており、受信したATMセルをこの複数のバッファに一旦格納する。そして、品質クラスに要求される許容遅延時間や廃棄率を満たすような伝送レートに従って、バッファに格納したATMセルを適宜読み出して送信する。
【0003】
また、データ通信の信頼性を向上させるため、通信装置を冗長的に二重化構成にする技術がある(特許文献1を参照)。この技術では、一方の構成を通常時のデータ通信に使用する主体的構成(現用系)として使用し、他方の構成を予備的構成(待機系)として使用する。現用系構成の保守時や故障時等には、データ通信に使用する構成を現用系から待機系へ切り替えて、データ通信を継続させることを行う。この切り替えが完了した後は、切り替えられた待機系が現用系として機能し、元々の現用系が待機系として機能することとなる。
【0004】
図4は、二重化構成を用いた従来の切り替え装置の構成を示すブロック図である。図4では、品質クラスの数が2つ(品質クラス1及び品質クラス2)の場合を例に挙げて説明する。
図4に示す従来の切り替え装置は、第1のATM通信部100と、第2のATM通信部200と、第1のATM通信部100及び第2のATM通信部200からATMセルを受信し、出力すべきATMセルを選択して出力する選択回路部300とで構成される。
【0005】
第1のATM通信部100は、セル種別判定/セル書き込み部101と、セル保管バッファ102と、セル読み出し部103と、切り替え制御/送信順番制御部104とを備える。
セル保管バッファ102は、品質クラス毎にATMセルを格納する領域を有している。セル種別判定/セル書き込み部101は、ディジタル端末機(図示せず)からATMセルを受信し、受信したATMセルの品質クラスを判定してセル保管バッファ102の該当する領域に書き込む。切り替え制御/送信順番制御部104は、予め定めた送信パターンに基づいて選択回路部300へ送信すべきATMセルの品質クラスを決定し、セル読み出し部103の読み出しを制御する。また、切り替え制御/送信順番制御部104は、上位装置(図示せず)から与えられる切り替え制御の指示に従って、セル種別判定/セル書き込み部101によるセル保管バッファ102へのATMセルの書き込みを制御する。セル読み出し部103は、切り替え制御/送信順番制御部104から指示に応じて、該当する品質クラスのATMセルをセル保管バッファ102から読み出して、選択回路部300へ送信する。
【0006】
同様に、第2のATM通信部200は、セル種別判定/セル書き込み部201と、セル保管バッファ202と、セル読み出し部203と、切り替え制御/送信順番制御部204とを備える。
セル保管バッファ202は、品質クラス毎にATMセルを格納する領域を有している。セル種別判定/セル書き込み部201は、ディジタル端末機からATMセルを受信し、受信したATMセルの品質クラスを判定してセル保管バッファ202の該当する領域に書き込む。切り替え制御/送信順番制御部204は、予め定めた送信パターンに基づいて選択回路部300へ送信すべきATMセルの品質クラスを決定し、セル読み出し部203の読み出しを制御する。また、切り替え制御/送信順番制御部204は、上位装置から与えられる切り替え制御の指示に従って、セル種別判定/セル書き込み部201によるセル保管バッファ202へのATMセルの書き込みを制御する。セル読み出し部203は、切り替え制御/送信順番制御部204から指示に応じて、該当する品質クラスのATMセルをセル保管バッファ202から読み出して、選択回路部300へ送信する。
なお、第1のATM通信部100の切り替え制御/送信順番制御部104と、第2のATM通信部200の切り替え制御/送信順番制御部204とは、相互に必要な情報交換を行っている。
【0007】
次に、図5及び図6を参照して、第1のATM通信部100を現用系とし第2のATM通信部200を待機系とした場合において、処理主体を現用系から待機系へ切り替える時の処理を説明する。図5及び図6は、各ATM通信部のセル保管バッファ102及び202のセル保管状態及び送信セルを示したものであり、丸数字が付された図形がATMセルを表現している。なお、本明細書中では、この丸数字をカッコ書き数字で表記する。
【0008】
通常運用時(図5(a))、セル種別判定/セル書き込み部101は、切り替え制御/送信順番制御部104からの指示に従って、受信したATMセルを品質クラス毎にセル保管バッファ102の所定の領域に順次書き込んで行く。図5(a)の例では、品質クラス1のATMセル(1) 〜(3) 及び品質クラス2のATMセル(2) 〜(6) が、それぞれ書き込まれている。セル読み出し部103は、切り替え制御/送信順番制御部104からの指示に従って、セル保管バッファ102に書き込まれた所定のATMセルを順次読み出して、選択回路部300へ送信する。なお、読み出されるATMセルは、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて行われる。図5(a)の例では、品質クラス2のATMセル(1) が読み出されている。
一方、セル種別判定/セル書き込み部201は、切り替え制御/送信順番制御部204からの指示に従って、受信したATMセルをセル保管バッファ202に書き込まずに廃棄する。
【0009】
上位装置から切り替え指示が通知されると(図5(b))、切り替え制御/送信順番制御部104は、ATMセルをセル保管バッファ102に書き込まないように、セル種別判定/セル書き込み部101に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部101は、それ以降に受信したATMセルをセル保管バッファ102に書き込まずに廃棄する。セル読み出し部103は、セル保管バッファ102に書き込まれた所定のATMセルを順次読み出して、選択回路部300へ送信することを継続する。図5(b)の例では、品質クラス1のATMセル(1) が読み出されている。
一方、切り替え制御/送信順番制御部204は、ATMセルをセル保管バッファ202に書き込むように、セル種別判定/セル書き込み部201に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部201は、それ以降に受信したATMセルを品質クラス毎にセル保管バッファ202の所定の領域に順次書き込んで行く。図5(b)の例では、品質クラス1のATMセル(4) 及び品質クラス2のATMセル(7) が、それぞれ書き込まれている。なお、セル読み出し部203は、セル保管バッファ202に書き込まれた所定のATMセルの読み出しを、まだ行わない。
【0010】
この状態は、セル保管バッファ102に格納されたいずれかの品質クラスのATMセルがなくなるまで、継続する(図5(c))。図5(c)の例では、品質クラス1のATMセル(2) 及び品質クラス2のATMセル(2) 〜(4) が、セル保管バッファ102から新たに読み出されている。また、品質クラス1のATMセル(5) 及び品質クラス2のATMセル(8),(9) が、セル保管バッファ202にそれぞれ新たに書き込まれている。
【0011】
そして、セル保管バッファ102から品質クラス2のATMセル(5),(6) がさらに読み出され、品質クラス2のATMセルがセル保管バッファ102に存在しなくなると(図5(d))、セル読み出し部103が、切り替え制御/送信順番制御部104にその旨を通知する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部104は、切り替え制御/送信順番制御部204に対して、品質クラス2のバッファエンプティを通知する。なお、図5(d)の例では、この間もセル保管バッファ202には、品質クラス1のATMセル(6) 及び品質クラス2のATMセル(10)が、それぞれ新たに書き込まれている。
【0012】
上記通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部204は、セル読み出し部203に対して、セル保管バッファ202に書き込まれた品質クラス2のATMセルに関する読み出しを指示する。指示を受けたセル読み出し部203は、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて、セル保管バッファ202に書き込まれた品質クラス2のATMセルを順次読み出して、選択回路部300へ送信する(図6(a))。図6(a)の例では、品質クラス2のATMセル(7) が読み出されている。また、品質クラス2のATMセル(11)が、新たに書き込まれている。
【0013】
続いて、セル保管バッファ102から品質クラス1のATMセル(3) がさらに読み出され、品質クラス1のATMセルがセル保管バッファ102に存在しなくなると(図6(b))、セル読み出し部103が、切り替え制御/送信順番制御部104にその旨を通知する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部104は、切り替え制御/送信順番制御部204に対して、品質クラス1のバッファエンプティを通知すると共に、セル保管バッファ102の全品質クラスのATMセルが存在しなくなったことを示す切り替え完了を通知する。なお、図6(b)の例では、この間もセル保管バッファ202には、品質クラス1のATMセル(7) が、新たに書き込まれている。
【0014】
上記通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部204は、セル読み出し部203に対して、セル保管バッファ202に書き込まれた全品質クラスのATMセルに関する読み出しを指示する。指示を受けたセル読み出し部203は、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて、セル保管バッファ202に書き込まれたATMセルを順次読み出して、選択回路部300へ送信する(図6(c))。図6(c)の例では、品質クラス2のATMセル(8) が読み出されている。
以上の処理により、現用系から待機系への切り替えが完了する。
【0015】
【特許文献1】
特開2001−24660号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の切り替え装置では、切り替え処理の実行前及び完了後では、現用系のATM通信部又は待機系のATM通信部のいずれか一方が全品質クラスのATMセルの送信を担当する。しかし、現用系のセル保管バッファにATMセルが存在しなくなった品質クラスから順に待機系へ送信担当を切り替えて行くため、切り替え処理の途中では、現用系のATM通信部及び待機系のATM通信部の双方からATMセルが同時に送信されるセル競合状態が生じる。このため、従来の切り替え装置には、出力段にATMセルを選択して出力させる選択回路部を設ける必要があった。
【0017】
この選択回路部が構成に含まれることは、切り替え装置の規模やコストを増大させるばかりではなく、選択回路部が故障した場合にはATMセルの送信が途切れてしまうという信頼性の問題がある。これに対しては、選択回路部を二重化構成にするという手法も考えられるが、選択回路部の二重化制御が必要になり回路が複雑かつコストアップになるという問題があった。
【0018】
それ故に、本発明の目的は、現用系と待機系とで冗長構成されたATM通信システムにおいて、装置の出力段に選択回路部を設けることなく、現用系のATM通信部から待機系のATM通信部へ無瞬断で切り替えることができる無瞬断二重化切り替え装置及び切り替え方法を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
第1の発明は、ATMのセルを受信して所定の伝送レートで送信する通信部を並列的に2系列備え、送信処理を実行する第1の動作状態と送信処理を待機している第2の動作状態とを、2つの通信部の間で無瞬断で切り替える無瞬断二重化切り替え装置であって、
通信部は、それぞれ、ATMセルを格納する領域が、予め定めたセル種別毎に設けられたバッファと、セル種別に応じて、受信したATMセルをバッファの該当する領域に書き込む書き込み部と、所定の伝送レートに基づいて、バッファからATMセルを順次読み出して送信する読み出し部と、書き込み部及び読み出し部を制御すると共に、他の通信部との間で情報通知を行う制御部とを備え、
第1の動作状態にある通信部では、書き込み部が、受信したATMセルをバッファに書き込み、かつ読み出し部が、ATMセルをバッファから読み出し、
第2の動作状態にある通信部では、切り替え処理の開始前は、書き込み部による書き込み及び読み出し部による読み出しが共に行われず、切り替え処理の開始後に、書き込み部が、受信したATMセルをバッファに書き込むことを開始し、
切り替え処理中に、制御部が、双方の通信部のバッファに格納されているATMセルが全てのセル種別において一致したと判断した場合に、第1の動作状態にある通信部を第2の動作状態に遷移させ、第2の動作状態にある通信部を第1の動作状態に遷移させることを特徴とする。
【0020】
第2の発明は、第1の発明に従属する無瞬断二重化切り替え装置であって、
バッファには、所定のマークが各ATMセルと関連付けて格納される領域がさらに設けられ、書き込み部は、所定の条件に基づいて、マークをバッファの該当する領域に書き込むことをさらに行い、
第1の動作状態にある通信部では、切り替え処理の開始前は、書き込み部が、受信したATMセルをバッファに書き込み、かつ読み出し部が、ATMセルをバッファから読み出し、切り替え処理の開始後は、書き込み部が、受信したATMセルをマークと共にバッファに書き込み、切り替え処理中は、制御部が、読み出し部がマークが付されたATMセルを読み出した時にATMセルの情報を、読み出し部が全てのセル種別について少なくとも1回はマークが付されたATMセルを読み出した時に切り替え完了を、第2の動作状態にある通信部に通知し、切り替え処理の完了後は、書き込み部が、受信したATMセルを廃棄し、読み出し部が、バッファに残っている全てのATMセルを廃棄し、読み出し部が、ATMセルをバッファから読み出すことを停止し、
第2の動作状態にある通信部では、切り替え処理の開始前は、書き込み部が、受信したATMセルを廃棄し、かつ読み出し部が、ATMセルをバッファから読み出さず、切り替え処理の開始後は、書き込み部が、受信したATMセルをバッファに書き込み、切り替え処理中は、読み出し部が、第1の動作状態にある通信部からマークが付されたATMセルの情報の通知を受けて、同一のATMセルをバッファから廃棄し、第1の動作状態にある通信部から切り替え完了の通知を受けて、ATMセルをバッファから読み出すことを開始することを特徴とする。
【0021】
第3の発明は、第2の発明に従属する無瞬断二重化切り替え装置であって、
セル種別は、ATMセルの通信品質の分類によって定まる品質クラスであることを特徴とする。
第4の発明は、第2の発明に従属する無瞬断二重化切り替え装置であって、
セル種別は、ATMセルの送受信時に確立される仮想的な伝送路によって定まる仮想コネクションであることを特徴とする。
【0022】
第5の発明は、ATMのセルを格納する領域が予め定めたセル種別毎に設けられたバッファを備え、受信したATMセルをバッファを介して所定の伝送レートで送信する通信部を、並列的に2系列備えた装置において、送信処理を実行する第1の動作状態と送信処理を待機している第2の動作状態とを、2つの通信部の間で無瞬断で切り替える切り替え方法であって、
切り替え処理の開始前は、第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをバッファに書き込むステップと、ATMセルをバッファから読み出すステップとを、第2の動作状態にある通信部が、バッファへの書き込みを行わないステップと、バッファからの読み出しを行わないステップとを実行し、
切り替え処理の開始後は、第2の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをバッファに書き込むことを開始するステップを実行し、
切り替え処理中は、第1及び第2の動作状態にある通信部が、双方のバッファに格納されているATMセルが全てのセル種別において一致したか否かを判断するステップと、第1の動作状態にある通信部が、判断するステップにおける一致の判断に従って、現在の状態を第2の動作状態に遷移させるステップと、第2の動作状態にある通信部が、判断するステップにおける一致の判断に従って、現在の状態を第1の動作状態に遷移させるステップとを実行することを特徴とする。
【0023】
第6の発明は、第5の発明に従属する切り替え方法であって、
バッファに、所定のマークが各ATMセルと関連付けて格納される領域がさらに設けられる場合、
切り替え処理の開始前は、第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをバッファに書き込むステップと、ATMセルをバッファから読み出すステップとを、第2の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを廃棄するステップと、バッファからの読み出しを停止するステップとを実行し、
切り替え処理の開始後は、第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをマークと共にバッファに書き込むステップを、第2の動作状態にある通信部が、受信したATMセルをバッファに書き込むことを開始するステップを実行し、
切り替え処理中は、第1の動作状態にある通信部が、マークが付されたATMセルを読み出した時に、ATMセルの情報を第2の動作状態にある通信部に通知するステップと、全てのセル種別について少なくとも1回はマークが付されたATMセルを読み出した時に、切り替え完了を第2の動作状態にある通信部に通知するステップとを、第2の動作状態にある通信部が、第1の動作状態にある通信部からマークが付されたATMセルの情報の通知を受けて、同一のATMセルをバッファから廃棄するステップと、第1の動作状態にある通信部から切り替え完了の通知を受けて、ATMセルをバッファから読み出すことを開始するステップとを実行し、
切り替え処理の完了後は、第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを廃棄するステップと、バッファに残っているATMセルを廃棄するステップと、ATMセルをバッファから読み出すことを停止するステップとを実行することを特徴とする。
【0024】
第7の発明は、第6の発明に従属する切り替え方法であって、
セル種別は、ATMセルの通信品質の分類によって定まる品質クラスであることを特徴とする。
第8の発明は、第6の発明に従属する切り替え方法であって、
セル種別は、ATMセルの送受信時に確立される仮想的な伝送路によって定まる仮想コネクションであることを特徴とする。
【0025】
上記のように、第1及び第5の発明によれば、全てのセル種別のバッファ内容が2つの通信部で完全に一致するまで、送信主体を移さないようにする。これにより、切り替え処理中に双方の通信部から同時にATMセルが送信されることがなくなる。従って、選択回路部を設けることなく、2つの通信部の出力を単純にワイヤードOR接続することが可能となり、回路の簡素化、コストの低減及び信頼性の向上を容易に実現させることができる。
【0026】
上記のように、第2及び第6の発明によれば、所定のマークを付与する手法を用いる。これにより、2つの通信部が相互にバッファ内のATMセルの格納状況を把握していなくても、全てのセル種別のバッファ内容が2つの通信部で完全に一致するまで、送信主体を移さないようにすることが容易に可能となる。
【0027】
上記第3、第4、第7及び第8の発明のように、セル種別を品質クラス又は仮想コネクションに設定すれば、音声、動画及び静止画等の様々なデータを、許容遅延時間や廃棄率等に応じて適切な順序で送信することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、品質クラスの数が2つ(品質クラス1及び品質クラス2)の場合を例に挙げて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る無瞬断二重化切り替え装置の構成を示すブロック図である。図1において、本実施形態の無瞬断二重化切り替え装置は、第1のATM通信部10と、第2のATM通信部20とで構成される。第1のATM通信部10の出力と第2のATM通信部20の出力とは、ワイヤードOR接続されている。
【0029】
第1のATM通信部10は、セル種別判定/セル書き込み部11と、セル保管バッファ12と、セル読み出し部13と、切り替え制御/送信順番制御部14とを備える。
セル保管バッファ12は、品質クラス毎にATMセルを格納するセル格納領域及び格納されるATMセルに対応して所定のマークを保存するマーク格納領域(図1中の網掛け部分)を有する。セル種別判定/セル書き込み部11は、ディジタル端末機(図示せず)からATMセルを受信し、受信したATMセルの品質クラスを判定してセル保管バッファ12の該当するセル格納領域に書き込む。また、セル種別判定/セル書き込み部11は、所定のATMセルに関しては、所定のマークをセル保管バッファ12の該当するマーク格納領域に書き込む。切り替え制御/送信順番制御部14は、予め定めた送信パターン等に基づいて送信すべきATMセルの品質クラスを決定し、セル読み出し部13の読み出しを制御する。また、切り替え制御/送信順番制御部14は、上位装置(図示せず)から与えられる切り替え制御の指示に従って、セル種別判定/セル書き込み部11によるセル保管バッファ12へのATMセル及び所定のマークの書き込みを制御する。セル読み出し部13は、切り替え制御/送信順番制御部14から指示に応じて、該当する品質クラスのATMセルをセル保管バッファ12から読み出して送信する。
【0030】
同様に、第2のATM通信部20は、セル種別判定/セル書き込み部21と、セル保管バッファ22と、セル読み出し部23と、切り替え制御/送信順番制御部24とを備える。
セル保管バッファ22は、品質クラス毎にATMセルを格納するセル格納領域及び格納されるATMセルに対応して所定のマークを保存するマーク格納領域(図1中の網掛け部分)を有する。セル種別判定/セル書き込み部21は、ディジタル端末機(図示せず)からATMセルを受信し、受信したATMセルの品質クラスを判定してセル保管バッファ22の該当するセル格納領域に書き込む。また、セル種別判定/セル書き込み部21は、所定のATMセルに関しては、所定のマークをセル保管バッファ22の該当するマーク格納領域に書き込む。切り替え制御/送信順番制御部24は、予め定めた送信パターン等に基づいて送信すべきATMセルの品質クラスを決定し、セル読み出し部23の読み出しを制御する。また、切り替え制御/送信順番制御部24は、上位装置(図示せず)から与えられる切り替え制御の指示に従って、セル種別判定/セル書き込み部21によるセル保管バッファ22へのATMセル及び所定のマークの書き込みを制御する。セル読み出し部23は、切り替え制御/送信順番制御部24から指示に応じて、該当する品質クラスのATMセルをセル保管バッファ22から読み出して送信する。
【0031】
上述した所定のマークは、例えばフラグである。セル保管バッファ12又は22には、セル読み出し部13又は23が、ATMセルの読み出し時にそれに対応する所定のマークが参照可能なように、セル格納領域とマーク格納領域とを関連付けて管理されている。なお、図1のセル保管バッファ12又は22では、マーク格納領域がセル格納領域に付随して確保している構成を記載しているが、マーク格納領域をセル格納領域とは別の記憶領域に確保する構成をとってもよい。
また、予め定めた送信パターンは、品質クラス1のATMセルを2回送信すれば品質クラス2のATMセルを1回送信するといった送信順番を定めるものや、所定の時間間隔内で品質クラス1のATMセルを2回かつ品質クラス2のATMセルを1回送信するといった伝送レートを定めるもの等、品質クラスの許容遅延時間等に応じて自由に設定することが可能である。
【0032】
次に、図2及び図3を参照して、第1のATM通信部10を現用系とし第2のATM通信部20を待機系とした場合において、処理主体を現用系から待機系へ切り替える切り替え方法を説明する。図2及び図3は、各ATM通信部のセル保管バッファ12及び22のセル保管状態及び送信セルを示したものであり、丸数字が付された一重丸図形がATMセルを表現し、二重丸図形が所定のマーク付きのATMセルを表現している。
【0033】
通常運用時(図2(a))、セル種別判定/セル書き込み部11は、切り替え制御/送信順番制御部14からの指示に従って、受信したATMセルを品質クラス毎にセル保管バッファ12の所定のセル格納領域に順次書き込んで行く。図2(a)の例では、品質クラス1のATMセル(1) 〜(3) 及び品質クラス2のATMセル(2) 〜(6) が、それぞれ書き込まれている。セル読み出し部13は、切り替え制御/送信順番制御部14からの指示に従って、セル保管バッファ12に書き込まれた所定のATMセルを順次読み出して送信する。なお、読み出されるATMセルは、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて行われる。図2(a)の例では、品質クラス2のATMセル(1) が読み出されている。
一方、セル種別判定/セル書き込み部21は、切り替え制御/送信順番制御部24からの指示に従って、受信したATMセルをセル保管バッファ22に書き込まずに廃棄する。
【0034】
上位装置から切り替え指示が通知されると(図2(b))、切り替え制御/送信順番制御部14は、ATMセルをセル保管バッファ12に書き込む際に、所定のマークも書き込むように、セル種別判定/セル書き込み部11に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部11は、それ以降に受信したATMセルを所定のマークと共にセル保管バッファ12の所定のセル格納領域及びマーク格納領域に書き込んで行く。図2(b)の例では、品質クラス1のATMセル(4) 及び品質クラス2のATMセル(7) が、所定のマーク付きでそれぞれ書き込まれている。セル読み出し部13は、セル保管バッファ12に書き込まれた所定のATMセルを順次読み出して送信することを継続する。図2(b)の例では、品質クラス1のATMセル(1) が読み出されている。
一方、切り替え制御/送信順番制御部24は、ATMセルをセル保管バッファ22に書き込むように、セル種別判定/セル書き込み部21に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部21は、それ以降に受信したATMセルを品質クラス毎にセル保管バッファ22の所定のセル格納領域に順次書き込んで行く。図2(b)の例では、品質クラス1のATMセル(4) 及び品質クラス2のATMセル(7) が、それぞれ書き込まれている。なお、セル読み出し部23は、セル保管バッファ22に書き込まれた所定のATMセルの読み出しを、まだ行わない。
【0035】
この状態は、セル保管バッファ12に格納されたいずれかの品質クラスの所定のマーク付きATMセルが読み出されるまで、継続する(図2(c))。図2(c)の例では、品質クラス1のATMセル(5) 及び品質クラス2のATMセル(8),(9) が、セル保管バッファ12に所定のマーク付きでそれぞれ新たに書き込まれ、品質クラス1のATMセル(2) 及び品質クラス2のATMセル(2) 〜(4) が、セル保管バッファ12から新たに読み出されている。また、品質クラス1のATMセル(5) 及び品質クラス2のATMセル(8),(9) が、セル保管バッファ22にそれぞれ新たに書き込まれている。
【0036】
そして、セル保管バッファ12から品質クラス2のATMセル(5) 〜(7) がさらに読み出され、所定のマークが付されたATMセル(7) を検出すると(図2(d))、セル読み出し部13が、切り替え制御/送信順番制御部14にその旨を通知する。この所定のマークが付されたATMセルの検出は、そのATMセルの品質クラスに関して現用系のセル保管バッファ12と待機系のセル保管バッファ22の内容が一致したことを意味する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部14は、切り替え制御/送信順番制御部24に対して、品質クラス2のATMセル(7) の廃棄指示を通知する。なお、この廃棄指示については、ATMセル(7) を直接通知する方法であってもよいし、品質クラス2だけを通知する方法であってもよい。以下も同様である。
この通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部24は、セル読み出し部23に対して、品質クラス2のATMセル(7) の廃棄を指示する。指示を受けたセル読み出し部23は、セル保管バッファ22に格納されている品質クラス2のATMセル(7) のみを読み出して廃棄する。なお、図2(d)の例では、この間もセル保管バッファ12には、品質クラス1のATMセル(6) 及び品質クラス2のATMセル(10)が、所定のマーク付きでそれぞれ新たに書き込まれており、セル保管バッファ22には、品質クラス1のATMセル(6) 及び品質クラス2のATMセル(10)が、それぞれ新たに書き込まれている。
【0037】
続いて、セル保管バッファ12から品質クラス1のATMセル(3) が読み出され(図3(a))、その後品質クラス2の所定のマーク付きのATMセル(8) が読み出されると(図3(b))、セル読み出し部13が、切り替え制御/送信順番制御部14に所定のマークが付されたATMセル(8) を検出したことを通知する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部14は、切り替え制御/送信順番制御部24に対して、品質クラス2のATMセル(8) の廃棄指示を通知する。この通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部24は、セル読み出し部23に対して、品質クラス2のATMセル(8) の廃棄を指示する。指示を受けたセル読み出し部23は、セル保管バッファ22に格納されている品質クラス2のATMセル(8) のみを読み出して廃棄する。なお、図3(a)及び(b)の例では、この間もセル保管バッファ12には、品質クラス1のATMセル(7) 及び品質クラス2のATMセル(11)が、所定のマーク付きでそれぞれ新たに書き込まれており、セル保管バッファ22には、品質クラス1のATMセル(7) 及び品質クラス2のATMセル(11)が、それぞれ新たに書き込まれている。
【0038】
さらに、セル保管バッファ12から所定のマークが付された品質クラス1のATMセル(4) が読み出されると(図3(c))、セル読み出し部13が、切り替え制御/送信順番制御部14にその旨を通知する。通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部14は、切り替え制御/送信順番制御部24に対して、品質クラス1のATMセル(4) の廃棄指示を通知すると共に、全品質クラスに関して所定のマーク付きのATMセルを検出した、すなわち全品質クラスに関してセル保管バッファ12とセル保管バッファ22との内容が一致したことを示す切り替え完了を通知する。この通知後、切り替え制御/送信順番制御部14は、ATMセルをセル保管バッファ12に書き込まないように、セル種別判定/セル書き込み部11に指示する。指示されたセル種別判定/セル書き込み部11は、それ以降に受信したATMセルをセル保管バッファ12に書き込まずに廃棄する。また、切り替え制御/送信順番制御部14は、セル保管バッファ12に残っているATMセル及び所定のマークを全て廃棄するように、セル読み出し部13に指示する。指示を受けたセル読み出し部13は、セル保管バッファ12に格納されている全てのATMセルを読み出して廃棄すると共に、所定のマークを消去する。
【0039】
上記通知を受けた切り替え制御/送信順番制御部24は、まずセル読み出し部23に対して、品質クラス1のATMセル(4) の廃棄を指示する。指示を受けたセル読み出し部23は、セル保管バッファ22に格納されている品質クラス1のATMセル(4) のみを読み出して廃棄する。次に、切り替え制御/送信順番制御部24は、セル読み出し部23に対して、セル保管バッファ22に書き込まれた全品質クラスのATMセルに関する読み出しを指示する。指示を受けたセル読み出し部23は、品質クラスに応じて予め定められた送信パターン等に基づいて、セル保管バッファ22に書き込まれたATMセルを順次読み出して送信する(図3(d))。図3(d)の例では、品質クラス2のATMセル(9) が読み出されている。
以上の処理により、現用系から待機系への切り替えが完了する。
【0040】
なお、上記実施形態では、ATMセルを受信するセル種別判定/セル書き込み部11及び21が1つである構成について説明した。しかし、ATMセルを送信するディジタル端末機が複数あり、複数のディジタル端末機からの受信経路を分割して管理する場合には、この分割管理する受信経路毎にセル種別判定/セル書き込み部11及び21を持つ構成をとってもよい。この場合、複数のセル種別判定/セル書き込み部11は、それぞれ受信したATMセル及び所定のマークの書き込みを1つのセル保管バッファ12に書き込み、複数のセル種別判定/セル書き込み部21は、それぞれ受信したATMセル及び所定のマークの書き込みを1つのセル保管バッファ22に書き込むことになる。
また、セル保管バッファ12及び22では、ATMセルの格納管理を、上記実施形態で説明した品質クラスの単位で行ってもよいし、仮想コネクション(ATMセルの送受信時に確立される仮想的な伝送路)の単位で行ってもよい。
さらに、上記実施形態では、現用系から待機系への切り替え指示が、上位装置から所定の制御線を介して通知される方法を説明したが、これ以外にも、ディジタル端末機から送信されるATMセルの途中に、上位装置によって切り替えセルを割り込ませることで通知される方法でもよい。この場合、セル種別判定/セル書き込み部11及び21がこの切り替えセルを検出することで、切り替え処理が実行開始されることになる。
【0041】
以上のように、本発明の一実施形態に係る無瞬断二重化切り替え装置及び方法によれば、所定のマークを付与する手法を用いて、全品質クラスのセル保管バッファの内容が現用系と待機系とで完全に一致するまで、送信主体を移さないようにする。これにより、切り替え処理中に現用系と待機系との双方から同時にATMセルが送信されることがなくなる。従って、選択回路部を設けることなく、現用系と待機系との出力を単純にワイヤードOR接続することが可能となり、回路の簡素化、コストの低減及び信頼性の向上を容易に実現させることができる。
なお、上記実施形態では、所定のマークを付与する手法を用いたが、現用系のATM通信部と待機系のATM通信部とが通信し合って、お互いのセル保管バッファ内のATMセルの格納状況を把握できるのであれば、特に所定のマークを用いる必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る無瞬断二重化切り替え装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る瞬断二重化切り替え装置で行われる切り替え方法を説明する図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る瞬断二重化切り替え装置で行われる切り替え方法を説明する図である。
【図4】従来の切り替え装置の構成を示すブロック図である。
【図5】従来の切り替え装置で行われる切り替え方法を説明する図である。
【図6】従来の切り替え装置で行われる切り替え方法を説明する図である。
【符号の説明】
10,20,100,200…ATM通信部
11,21,101,201…セル種別判定/セル書き込み部
12,22,102,202…セル保管バッファ
13,23,103,203…セル読み出し部
14,24,104,204…切り替え制御/送信順番制御部
300…選択回路部
Claims (8)
- 非同期転送モード(ATM)のセルを受信して所定の伝送レートで送信する通信部を並列的に2系列備え、送信処理を実行する第1の動作状態と送信処理を待機している第2の動作状態とを、2つの通信部の間で無瞬断で切り替える無瞬断二重化切り替え装置であって、
前記通信部は、それぞれ、
ATMセルを格納する領域が、予め定めたセル種別毎に設けられたバッファと、
前記セル種別に応じて、受信したATMセルを前記バッファの該当する領域に書き込む書き込み部と、
所定の伝送レートに基づいて、前記バッファからATMセルを順次読み出して送信する読み出し部と、
前記書き込み部及び前記読み出し部を制御すると共に、他の通信部との間で情報通知を行う制御部とを備え、
前記第1の動作状態にある通信部では、前記書き込み部が、受信したATMセルを前記バッファに書き込み、かつ前記読み出し部が、ATMセルを前記バッファから読み出し、
前記第2の動作状態にある通信部では、切り替え処理の開始前は、前記書き込み部による書き込み及び前記読み出し部による読み出しが共に行われず、切り替え処理の開始後に、前記書き込み部が、受信したATMセルを前記バッファに書き込むことを開始し、
切り替え処理中に、前記制御部が、双方の通信部の前記バッファに格納されているATMセルが全ての前記セル種別において一致したと判断した場合に、前記第1の動作状態にある通信部を前記第2の動作状態に遷移させ、前記第2の動作状態にある通信部を前記第1の動作状態に遷移させることを特徴とする、無瞬断二重化切り替え装置。 - 前記バッファには、所定のマークが各ATMセルと関連付けて格納される領域がさらに設けられ、
前記書き込み部は、所定の条件に基づいて、前記マークを前記バッファの該当する領域に書き込むことをさらに行い、
前記第1の動作状態にある通信部では、
切り替え処理の開始前は、前記書き込み部が、受信したATMセルを前記バッファに書き込み、かつ前記読み出し部が、ATMセルを前記バッファから読み出し、
切り替え処理の開始後は、前記書き込み部が、受信したATMセルを前記マークと共に前記バッファに書き込み、
切り替え処理中は、前記制御部が、前記読み出し部が前記マークが付されたATMセルを読み出した時に当該ATMセルの情報を、前記読み出し部が全ての前記セル種別について少なくとも1回は前記マークが付されたATMセルを読み出した時に切り替え完了を、前記第2の動作状態にある通信部に通知し、
切り替え処理の完了後は、前記書き込み部が、受信したATMセルを廃棄し、前記読み出し部が、前記バッファに残っている全てのATMセルを廃棄し、前記読み出し部が、ATMセルを前記バッファから読み出すことを停止し、
前記第2の動作状態にある通信部では、
切り替え処理の開始前は、前記書き込み部が、受信したATMセルを廃棄し、かつ前記読み出し部が、ATMセルを前記バッファから読み出さず、
切り替え処理の開始後は、前記書き込み部が、受信したATMセルを前記バッファに書き込み、
切り替え処理中は、前記読み出し部が、前記第1の動作状態にある通信部から前記マークが付されたATMセルの情報の通知を受けて、同一のATMセルを前記バッファから廃棄し、前記第1の動作状態にある通信部から前記切り替え完了の通知を受けて、ATMセルを前記バッファから読み出すことを開始することを特徴とする、請求項1に記載の無瞬断二重化切り替え装置。 - 前記セル種別は、ATMセルの通信品質の分類によって定まる品質クラスであることを特徴とする、請求項2に記載の無瞬断二重化切り替え装置。
- 前記セル種別は、ATMセルの送受信時に確立される仮想的な伝送路によって定まる仮想コネクションであることを特徴とする、請求項2に記載の無瞬断二重化切り替え装置。
- 非同期転送モード(ATM)のセルを格納する領域が予め定めたセル種別毎に設けられたバッファを備え、受信したATMセルをバッファを介して所定の伝送レートで送信する通信部を、並列的に2系列備えた装置において、送信処理を実行する第1の動作状態と送信処理を待機している第2の動作状態とを、2つの通信部の間で無瞬断で切り替える切り替え方法であって、
切り替え処理の開始前は、
前記第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを前記バッファに書き込むステップと、ATMセルを前記バッファから読み出すステップとを、
前記第2の動作状態にある通信部が、前記バッファへの書き込みを行わないステップと、前記バッファからの読み出しを行わないステップとを実行し、
切り替え処理の開始後は、
前記第2の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを前記バッファに書き込むことを開始するステップを実行し、
切り替え処理中は、
前記第1及び第2の動作状態にある通信部が、双方の前記バッファに格納されているATMセルが全ての前記セル種別において一致したか否かを判断するステップと、
前記第1の動作状態にある通信部が、前記判断するステップにおける一致の判断に従って、現在の状態を前記第2の動作状態に遷移させるステップと、
前記第2の動作状態にある通信部が、前記判断するステップにおける一致の判断に従って、現在の状態を前記第1の動作状態に遷移させるステップとを実行することを特徴とする、切り替え方法。 - 前記バッファに、所定のマークが各ATMセルと関連付けて格納される領域がさらに設けられる場合、
切り替え処理の開始前は、
前記第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを前記バッファに書き込むステップと、ATMセルを前記バッファから読み出すステップとを、
前記第2の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを廃棄するステップと、前記バッファからの読み出しを停止するステップとを実行し、
切り替え処理の開始後は、
前記第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを前記マークと共に前記バッファに書き込むステップを、
前記第2の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを前記バッファに書き込むことを開始するステップを実行し、
切り替え処理中は、
前記第1の動作状態にある通信部が、前記マークが付されたATMセルを読み出した時に、当該ATMセルの情報を前記第2の動作状態にある通信部に通知するステップと、全ての前記セル種別について少なくとも1回は前記マークが付されたATMセルを読み出した時に、切り替え完了を前記第2の動作状態にある通信部に通知するステップとを、
前記第2の動作状態にある通信部が、前記第1の動作状態にある通信部から前記マークが付されたATMセルの情報の通知を受けて、同一のATMセルを前記バッファから廃棄するステップと、前記第1の動作状態にある通信部から前記切り替え完了の通知を受けて、ATMセルを前記バッファから読み出すことを開始するステップとを実行し、
切り替え処理の完了後は、
前記第1の動作状態にある通信部が、受信したATMセルを廃棄するステップと、前記バッファに残っているATMセルを廃棄するステップと、ATMセルを前記バッファから読み出すことを停止するステップとを実行することを特徴とする、請求項5に記載の切り替え方法。 - 前記セル種別は、ATMセルの通信品質の分類によって定まる品質クラスであることを特徴とする、請求項6に記載の切り替え方法。
- 前記セル種別は、ATMセルの送受信時に確立される仮想的な伝送路によって定まる仮想コネクションであることを特徴とする、請求項6に記載の切り替え方法。
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