本明細書中用いられる略語は、特に定義しない限り、従来通りである。以下の略語が用いられる: AcOH=酢酸、AIBN=アゾビスイソブチロニトリル(butyronitrile)(アゾイソイソブチロニトリル(butylonitrile)とも言う)、aq=水溶液、Boc=t-ブトキシカルボニル、Bz=ベンジル、BOP=ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)-ホスホニウムヘキサフルオロリン酸、BPO=過酸化ベンゾイル、nBuOH=n-ブタノール、CBr4=テトラブロモメタン、mCPBA=m-クロロ過安息香酸、CH2Cl2又はDCM= ジクロロメタン、Cs2CO3=炭酸セシウム、CuCl2=塩化銅; DPPA=ジフェニルホスホリルアジド; DIBAL=水素化ジイソブチルアルミニウム、DIEA=ヒューニッヒ塩基又はジイソプロピルエチルアミン、DME=ジメチルエーテル、DMF=ジメチルホルムアミド、DMSO=ジメチルスルホキシド、Et3N=トリエチルアミン、EtOAc=酢酸エチル、g=グラム、HATU=2-(1H 7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸、H2=水素; H2O=水; HBr=臭化水素; HCl=塩化水素、HIV=ヒト免疫不全ウイルス、HPLC=高速液体クロマトグラフィー、h=時間、IgE=免疫グロブリンE、IC50=インビトロにおいて酵素を50%阻害するのに必要な阻害剤の濃度、IPA=イソプロピルアルコール、kg=キログラム、KCN=シアン化カリウム、KOH=水酸化カリウム、K2PO4=リン酸カリウム、LDA=リチウムジイソプロピルアミン、LiAlH4=水素化アルミニウムリチウム=LiOH: 水酸化リチウム; MeCN=アセトニトリル; MS =質量分析、m/z=質量電荷比、MHz=メガヘルツ、MeOH= メタノール、μM=マイクロモーラー、μL=マイクロリットル、mg=ミリグラム、mm=ミリリットル、mM=ミリモル、mmol=ミリモル、mL=ミリリットル、mOD/min=ミリ光学密度単位/分、min=分、M=モル、Na2CO3=炭酸ナトリウム、ng=ナノグラム、NaHCO3=炭酸水素ナトリウム; NaNO2=亜硝酸ナトリウム; NaOH=水酸化ナトリウム; Na2S2O3=チオ硫酸ナトリウム; Na2SO4=硫酸ナトリウム; NBS=N-ブロモスクシンイミド; NH4Cl=塩化アンモニウム; NH4OAc=酢酸アンモニウム; NaSMe=ナトリウムメチルチオラート、NBS=N-ブロモスクシンイミド、n-BuLi= n-ブチルリチウム、nm=ナノメーター、nM=ナノモル、N=ノルマル、NMP=N-メチルピロリジン、NMR=核磁気共鳴、Pd/C=パラジウム-炭素、Pd(PPh3)4=テトラキス-(トリフェニル-ホスフィン)-パラジウム、pM=ピコモル、Pin=ピナコラト、PEG=ポリエチレングリコール、PPh3又はPh3P =トリフェニルホスフィン、RLV=ラウシャー白血病ウイルス、Ra-Ni=ラネーニッケル、SOCl2=塩化チオニル、RT=室温、TEA=トリエチルアミン、THF=テトラヒドロフラン、TFA=トリフルオロ酢酸、TLC=薄層クロマトグラフィー、TMS=トリメチルシリル、Tf=トリフルオロメタンスルホン酸、及びTSC =クエン酸トリナトリウム。
「アルキル」とは、それ自体で、又は他の置換基の一部として、特に示さない限り、示した炭素の数を有する直鎖又は分岐鎖の完全に飽和の脂肪族炭化水素ラジカルを意味する。例えば、「C1-8アルキル」は、親アルカンの単一の炭素原子から1つの水素原子を除いて得られる1ないし8炭素原子を含む、直鎖又は分岐鎖の炭化水素ラジカルを言う。語句「無置換アルキル」は、完全飽和脂肪族炭化水素ラジカル以外を含まないアルキル基を言う。それゆえ、語句は直鎖アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等を含む。また、語句は直鎖アルキル基、例えばイソプロピル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル等の分岐鎖異性体を含む。代表的なアルキル基は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12炭素の直鎖及び分岐鎖アルキル基を含む。さらに、代表的なアルキル基は、1、2、3、4、5、6、7又は8炭素の直鎖及び分岐鎖アルキル基を含む。
用語「アルキニル」とは、それ自体又は他の置換基の一部として、指示された数の炭素を有するモノ又はポリ不飽和の直鎖又は分岐鎖炭化水素ラジカルをいう。例えば、「C2-C8アルキニル」は、親アルカンの1つの炭素原子から1つの水素原子を除いて得られる2ないし8原子のアルケニルラジカルを有する分子を言う。「無置換アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合が2つの炭素原子に存在することを除けば、上述の無置換アルキルにおいて記載した直鎖又は分岐鎖を言う。実施例は、それらに限られないが、エチニル、例えば、-C≡C(H)、1-プロピニル、例えば、-C≡C(CH3)、-C≡C(CH2CH3)、-C(H2)C≡C(H)、-C(H)2C≡C(CH3)、及び-C(H)2C≡C(CH2CH3)、とりわけ、高級同族体及びそれらの異性体を含む。「置換」アルキニル基は、非炭素又は非水素原子が、他の炭素と三重結合を形成する炭素に結合している、及び非炭素又は非水素原子が、他の炭素と三重結合を形成しない炭素に結合しているアルキニル基を含む。
「シクロアルキル」又は「炭素環」は、それ自体又は他の用語と組み合わせて、特に示さない限り、「アルキル」、「アルケニル」及び「アルキニル」の全ての環原子が炭素である環式バージョンを表す。「シクロアルキル」又は「炭素環」は、単環又は多環式基を言う。シクロアルキル置換基に関連して用いられる場合には、用語「多環式」とは、本明細書中、縮合又は非縮合アルキル環式構造を言う。「シクロアルキル」又は「炭素環」は、架橋環又はスピロ環を形成していてもよい。シクロアルキル基は、1つ以上の二重結合又は三重結合を有しうる。用語「シクロアルケニル」は、環の頂点の間に少なくとも1つのアルケニル不飽和の部位を有するシクロアルキル基を言う。用語「シクロアルキニル」は、環の頂点の間に少なくとも1つのアルキニル不飽和の部位を有するシクロアルキル基を言う。C3-8シクロアルキルC3-8アルキレン-のように「シクロアルキル」を「アルキル」と組み合わせて用いる場合、シクロアルキル部分は示した数の炭素原子を有するのに対し(例えば、3ないし8原子)、アルキレン部分は1ないし8炭素原子を有することを意味する。典型的なシクロアルキル置換基は3ないし8の環原子を有する。シクロアルキルの例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、シクロヘプチル等を含む。
「アリール」は、それ自体又は他の置換基の一部として、縮合でも共有結合で結合していてもよい、単環でも多環式(3環まで)でもよい、6ないし14炭素原子の、ポリ不飽和、芳香族、炭化水素基を含むことを言う。それゆえ、用語は、以下に限られないが、例えばフェニル、ビフェニル、アントラセニル、ナフチル基を含む。非限定的な無置換アリール基の例としては、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル及び4-ビフェニルを含む。「置換されたアリール基」は、例えば、-CH2OH(1つの炭素原子を、1つの炭素原子及び1つのヘテロ原子で置換する)及び-CH2SHがある。用語「ヘテロアルキレン」は、それ自体又は他の置換基の一部として、-CH2CH2SCH2CH2-及び-CH2SCH2CH2NHCH2-により例示されるヘテロアルキル由来の二価のラジカルである。ヘテロアルキレン基については、ヘテロ原子も鎖の末端の一方又は両方を占めることができる(例えば、アルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノ等)。さらに、アルキレン及びヘテロアルキレン結合基は、結合基の配向は示されない。
用語「ヘテロ環」、「ヘテロサイクリル」又は「ヘテロ環状」は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む飽和又は不飽和非芳香族環基を言う。本明細書中、用語「ヘテロ原子」は酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)及びケイ素(Si)を含むことを言う。各ヘテロ環は、可能ないかなる環炭素又はヘテロ原子にも結合しうる。各ヘテロ環は1つ以上の環を有してもよい。複数の環が存在する場合、それらは縮合していても共有結合で結合していてもよい。各ヘテロ環は典型的には、1、2、3、4又は5の、独立して選択されたヘテロ原子を含む。好ましくは、これらの群は、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の炭素原子、0、1、2、3、4又は5の窒素原子、0、1又は2の硫黄原子、及び0、1又は2の酸素原子を含むことである。より好ましくは、これらの群は1、2又は3の窒素原子、0又は1の硫黄原子及び0又は1の酸素原子を含むことである。非限定的な実施例としては、ヘテロ環基は、モルホリン-3-オン、ピペラジン-2-オン、ピペラジン-1-オキシド、ピリジン-2-オン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、イソキサゾリン、ピラゾリン、イミダゾリン、ピラゾール-5-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、イミダゾリジン-2,4-ジオン、ピロリジン、テトラヒドロキノリニル、デカヒドロキノリニル、テトラヒドロベンゾオキサゼピニルジヒドロジベンゾオキセピン等を含む。
「ヘテロアリール」は、N、O、及びS(ここで、窒素及び硫黄原子は任意に酸化されていてもよく、及び窒素原子は任意に4級化されていてもよい)から選択される1ないし5のヘテロ原子を含む環式又は多環式芳香族ラジカルを言う。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子又は炭素原子を通じて分子の他の部分と結合し、5ないし10の炭素原子を含みうる。非限定的な実施例としては、ヘテロアリール基は、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、1-ピラゾリル、3-ピラゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジル及び4-ピリミジルを含みうる。具体的に述べられていない場合、上述のアリール及びヘテロアリール環系の各置換基は、本明細書中に記載されている許容される基から選択される。「置換されたヘテロアリール」は、上に定義した無置換ヘテロアリール基の1つ以上の環原子が、非水素原子、例えば、上述の置換アルキル基及び置換アリール基に結合していることを言う。代表的な置換基は、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、-CH3、-C2H5、-CH2OH、-OH、-OCH3、-OC2H5、-OCF3、-OC(=O)CH3、-OC(=O)NH2、-OC(=O)N(CH3)2、-CN、-NO2、-C(=O)CH3、-CO2H、-CO2CH3、-CONH2、-NH2,-N(CH3)2、-NHSO2CH3、-NHCOCH3、-NHC(=O)OCH3、-NHSO2CH3、-SO2CH3、-SO2NH2及びハロゲンが含まれる。
「二環式ヘテロアリール」は、N、O、及びS(ここで、窒素及び硫黄原子は任意に酸化されていてもよく、及び窒素原子は任意に4級化されていてもよい)から選択される1ないし5のヘテロ原子を含む二環式芳香族ラジカルである。二環式ヘテロアリール基は、ヘテロ原子又は炭素原子を通じて残りの分子と結合し、5ないし10の炭素原子を含みうる。非限定的な実施例としては、二環式ヘテロアリール基には、5-ベンゾチアゾリル、プリニル、2-ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、5-インドリル、アザインドール、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、3-キノリル及び6-キノリルを含む。具体的に述べられていない場合、上述の各アリール及びヘテロアリール環系の各置換基は、本明細書中に記載されている許容される置換基の群から選択される。
「アリールヘテロアリール」又は「アリーレンヘテロアリール」は、ヘテロアリール部分がアリール部分に縮合ではない形態で結合しているラジカルを言う。アリール基は、炭素原子を介して分子の他の部分に結合し、5ないし10の炭素原子を含みうる。アリール及びヘテロアリール基の非限定的な例は、上述されている。用語「フェニルヘテロアリール」又は「フェニレンヘテロアリール」は、分子の他の部分に結合しているフェニル部分にヘテロアリール部分が結合していることを言う。
「アリールヘテロサイクリル」又は「アリーレンヘテロサイクリル」は、ヘテロサイクリル部分がアリール部分に縮合でない形態で結合しているラジカルを言う。アリール基は炭素原子を介して分子の他の部分に結合し、5ないし10の炭素原子を含みうる。非限定的なアリール及びヘテロサイクリル基の例は、上述されている。用語「フェニルヘテロサイクリル」又は「フェニレンヘテロサイクリル」は、分子の残りの部分にフェニル部分が結合しているヘテロアリール部分を言う。
それぞれの用語(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」及び「ヘテロアリール」)は、ここでは、他を示さない限り、示したラジカルの「無置換」及び任意に「置換された」形態の両方を含むことを意味する。他を示さない限り、典型的には各ラジカルは、0、1、2、3、4又は5の置換基で置換されている。ラジカルの各タイプの置換基の例は以下に示す。
「置換された」とは、ここでは炭素又は水素への1つ以上の結合が、非水素及び非炭素原子「置換基」に置き換えられており、例えば以下に限られないが、例えばF、Cl、Br、及びIのようなハロゲン原子; ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ、及びアシルオキシ基のような基における酸素原子; チオール基、アルキル及びアリールスルフィド基、スルホン基、スルホニル基、及びスルホキシド基のような基における硫黄原子;アミノ、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、アルコキシアミノ、ヒドロキシアミノ、アシルアミノ、スルホニルアミノ、N-オキシド、イミド、及びエナミンのような基における窒素原子; 及び、様々な他の基におけるヘテロ原子によって置き換えられている基をいう。また「置換基」は、炭素又は水素原子に結合する1つ以上の結合がヘテロ原子への高次結合(例えば、二重結合又は三重結合)により置き換えられている基、例えばオキソ、アシル、アミド、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、カルボキシル、及びエステル基における酸素; イミン、オキシム、ヒドラゾン、及びニトリルにおける窒素を含む。さらに「置換基」は、1つ以上の炭素又は水素原子への結合が、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アリール、及びヘテロアリール基によって置き換えられている基を言う。代表的な「置換基」にはとりわけ、1つ以上の炭素又は水素原子への結合が1つ以上のフルオロ、クロロ、又はブロモ基への結合によって置き換えられている基を言う。他の代表的な「置換基」は、トリフルオロメチル基及びトリフルオロメチル基を含む他の基である。他の代表的な「置換基」は1つ以上の炭素又は水素原子への結合が酸素原子への結合に置き換えられている基、例えば置換されたアルキル基はヒドロキシル、アルコキシ、又はアリールオキシ基を含む。他の代表的な「置換基」には、アミンを有するアルキル基、又は置換又は無置換アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、(アルキル)(アリール)アミン、ジアリールアミン、ヘテロサイクリルアミン、ジヘテロサイクリルアミン、(アルキル)(ヘテロサイクリル)アミン、又は(アリール)(ヘテロサイクリル)アミン基を含む。さらに他の代表的な「置換基」は、1つ以上の炭素又は水素原子への結合がアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロサイクリル基への結合によって置き換えられている。
ここに記載した基は、追加的によく認識された置換基を作り出すために当該分野において通常用いられる化学接頭語及び/又は接尾語を含みうる。例として、「アルキルアミノ」は分子式-NRaRbの基を言う。特に示さない限り、Ra、Rb、Rc、Rd及びReを含む基は以下の通りである:Ra、及びRbは、独立してH、アルキル、アルコキシ、チオアルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロサイクリル、又は任意にそれらが結合する原子と一緒になって環を形成するために結合する。Ra及びRbが同じ窒素原子に結合する場合、それらは窒素原子と一緒になって5、6又は7員環を形成しうる。例えば、NRaRbは、1-ピロリジニル及び4-モルホリニルを含む。
典型的には、特定のラジカルは0、1、2又は3の置換基を有しており、2以下の置換基であることが本発明においては好ましい。より好ましくは、ラジカルは無置換又は1置換である。最も好ましくは、ラジカル無置換である。
アルキル及びヘテロアルキル(並びに、アルキレン、アルケニル、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロサイクリルと呼ばれる基の)ラジカル「置換基」は以下の多様な群から選択されうる:-ORa、=O、=NRa、=N-ORa、-NRaRb、-SRa、ハロゲン、-SiRaRbRc、-OC(O)Ra、-C(O)Ra、-CO2Ra、-CONRaRb、-OC(O)NRaRb、-NRbC(O)Ra、-NRa-C(O)NRbRc、-NRa-SO2NRbRc、-NRbCO2-Ra、-NH-C(NH2)=NH、-NRaC(NH2)=NH、-NH-C(NH2)=NRa、-S(O)-Ra、-SO2Ra、-SO2NRaRb、-NRbSO2R、-CN及び-NO2、ここで、置換基は0ないし3であり、1又は2の置換基が好ましい。
特に示さない限り、明確に定義されていない置換基の命名は、官能基の末端部分を命名し、続いて結合点の方向に向けて隣の置換基について行う。例えば、置換基「アリールアルキルオキシカルボニル」は、(アリール)-(アルキル)-O-C(O)-を言う。
「アルキニルオキシ」は、-O-アルキニル基であり、ここで、アルキニルは本明細書中に定義されるものを言う。アルキニルオキシは、例えば、エチニルオキシ、プロピニルオキシ等を含む。
「シクロアルケニルチオ」は、-S-シクロアルケニルを言う。他の具体的態様としては、硫黄はスルフィニル又はスルホニル部分に酸化されうる。スルホキシドは1つ以上の立体異性体として存在しうる。
「ハロ」又は「ハロゲン」は、それら自体又は他の置換基の一部として、特に示さない限り、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素原子をいう。加えて、「ハロアルキル」のような用語は、同一でも異なっていてもよいが、1ないしハロゲンが許容される最大の数の範囲で、例えばアルキルにおいては(2m’+1)であり、ここで、m’はアルキル基に含まれる炭素原子の合計数で、1つ以上の水素がハロゲン原子に置換されているアルキルを含むことを意味しする。例えば、用語「ハロゲン化C1-8アルキル」はトリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロモプロピル等を含むことを意味する。用語「ペルハロアルキル」は他を示さない限り、(2m’+1)のハロゲン原子で置換されたアルキルであり、ここで、m’はアルキル基における炭素原子の合計数である。例えば、用語「ペルハロゲン化C1-8アルキル」は、トリフルオロメチル、ペンタクロロエチル、1,1,1-トリフルオロ-2-ブロモ-2-クロロエチル等を含むことを意味する。加えて、用語「ハロアルコキシ」は、1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルコキシラジカルを言う。
明細書全体を通じて、用語「任意の」又は「任意に」とは、続いて述べられた事象又は状況が起こり得るが起こる必要はなく、及び事象又は状況が起こった例、及び起こらなかった例を含む。例えば、「任意にアルキル基でモノ-又はジ-置換されたヘテロシクロ基」とは、アルキルは存在していなくてもよく、ヘテロシクロ基がアルキル基でモノ-又はジ-置換された場合、及びヘテロシクロ基がアルキル基で置換されていない場合も含んで記載している。
同一の分子式を有する化合物であるが、性質又はそれらの原子の結合の配列又は空間におけるそれらの原子の配置が異なるものを「異性体(isomers)」という。それらの原子が空間的に異なる配置をとる異性体を「立体異性体」と呼ぶ。「立体異性体(Stereoisomer)」及び「立体異性体(stereoisomers)」とは、1つ以上の不斉中心又は非対称な置換を有する二重結合を有する場合に、異なる立体異性の形態で存在する化合物を言い、それゆえ、個々の立体異性体又は混合物として製造しうる。立体異性体は、エナンチオマー及びジアステレオマーを含む。互いに鏡像体でない立体異性体は、「ジアステレオマー」と呼び、互いに重ね合わせることのできない鏡像体の場合には、「エナンチオマー」と呼ぶ。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、4つの異なる官能基が結合している場合、エナンチオマーの対が可能である。エナンチオマーは、その不斉中心の絶対配置により特徴づけられ、Cahn及びPrelogのR-及びS-配置ルールにより記載され、又は分子が偏光面を回転する様式により右旋性又は左旋性(すなわち、それぞれ(+)又は(-)-異性体)として特徴づけられる。キラル化合物は、それぞれのエナンチオマー又はそれらの混合物のいずれかで存在する。均等割合のエナンチオマーを含む混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。特に示さない限り、記載はここの立体異性体並びに混合物を含むことを意図する。立体異性体の決定及び立体異性体の分離の方法は、1つ以上の立体中心のキラリティの違いによるものであり、当該分野においてよく知られている(Chapter 4 of ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY, 4th edition J. March, John Wiley and Sons, New York, 1992の議論を参照)。
「互変異性体」は、例えばエノール-ケト及びイミン-エナミン互変異性体、又は例えばピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、及びテトラゾールのような-N=C(H)-NH-環原子配置を含むヘテロアリール互変異性体のような、水素の位置が異なる分子の形態を言う。当該分野における通常の知識を有する者は、他の互変異性環原子配列が可能であることを認識できるであろう。
上に定義した全ての置換基のうち、定義したそれらの置換基へのさらなる置換基を有するポリマーは、ここでは含むことを意図していない(例えば、それ自体が置換されたアリール基で置換されているものを置換基として置換されたアリール基を有する置換されたアリールであり、それがさらに置換されたアリール基で置換されている、等)。そのような場合には、置換の最大の数は3である。例えば、置換されたアリール基による連続した置換は、-置換されたアリール-(置換されたアリール)-置換されたアリールに限られる。
「保護基」は、反応性のある官能基に結合した場合、官能基の反応性をマスクする、減少させる又は妨げる基を言う。典型的には、保護基は、望ましくは合成経路において選択的に除去されうる。保護基の例は、Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Chemistry, 3rd Ed., 1999, John Wiley & Sons, NY,及びHarrison et al., Compendium of Synthetic Organic Methods, Vols. 1-8, 1971-1996, John Wiley & Sons, NYを参照されたい。代表的なアミノ保護基は、それらに限られないが、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(「CBZ」)、tert-ブトキシカルボニル(「Boc」)、トリメチルシリル(「TMS」)、2-トリメチルシリル-エタンスルホニル(「TES」)、トリチル及び置換トリチル基、アリルオキシカルボニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(「FMOC」)、ニトロ-ベラトリルオキシカルボニル(「NVOC」)等がある。代表的なヒドロキシ保護基は、それらに限られないが、ヒドロキシ基がアシル化又はアルキル化されているもの、例えば、ベンジル及びトリチルエーテル、並びにアルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテル(例えば、TMS又はTIPPS基)及びアリルエーテルがある。
用語「薬学的に許容される塩」は、本明細書中の化合物に見られる特定の置換基に応じて、比較的非毒性の酸又は塩基から調製された活性化合物の塩を含むことを意味する。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を有する場合には、そのような化合物の中性の形態を、ニートで又は適切な不活性溶媒中において、所望の塩基の十分量を接触させることにより、塩基付加塩が得られる。薬学的に許容される無機塩基から得られる塩の例には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(manganic)、マンガン(manganous)、カリウム、ナトリウム、亜鉛等が含まれる。薬学的に許容される有機塩基から得られた塩には、1級、2級及び3級アミンが含まれ、置換アミン、環状アミン、天然由来アミン等、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等が含まれる。本発明の化合物が、比較的塩基性の官能基を含んでいる場合、そのような化合物の中性の形態を、ニートで又は適切な不活性溶媒中において、所望の塩基の十分量を接触させることにより、酸付加塩が得られる。薬学的に許容される酸付加塩の例には、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素酸(monohydrogencarbonic)、リン酸、リン酸水素酸(monohydrogenphosphoric)、リン酸二水素酸(dihydrogenphosphoric)、硫酸、硫酸水素酸(monohydrogensulfuric)、ヨウ化水素酸、又は亜リン酸などの無機酸から生成される塩、並びに比較的に非毒性の有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸等から生じる塩を含む。また、アルギネート(arginate)等のアミノ酸の塩、及びグルクロン酸又はガラクツロン酸(galactunoric acid)などの有機酸の塩を含む(例えば、Berge, S.M. et al., ’Pharmaceutical Salts,’, Journal of Pharmaceutical Science, 66:1 19, 1977を参照)等から得られてもよい。本発明の特定の化合物は、塩基性及び酸性官能基の両方を含み得、塩基又は酸付加塩のいずれにも変換することができる。
化合物の中性形態は、塩に塩基又は酸を接触させ、親化合物を従来の方法により単離することにより再生される。化合物の親形態は、例えば極性溶媒に対する溶解性のような特定の物理的性質により種々の塩の形態により異なるが、それ以外では塩は、本発明の目的のための化合物の親化合物と等価である。
塩の形態に加え、本発明は、プロドラッグエステルの形態にある化合物を提供する。本明細書中の化合物の「プロドラッグ」は、生理的条件下において容易に化学変化を受け、本発明の化合物を提供する。加えて、プロドラッグは、生体外で化学的又は生化学的方法により本発明の化合物に変換される。例えば、プロドラッグは、経皮パッチのリザーバーに加えると、適切な酵素又は化学試薬によって本発明の化合物にゆっくりと変換される。プロドラッグは、しばしば、しかし必ずではないが、活性薬物に変換されるまでは薬理学的に不活性である。プロドラッグは、典型的には薬物において、活性の一部に必要であると信じられている官能基のプログループ(progroup)(下に定義する)をマスキングし、プロモイエティ(promoiety)を形成して、これが特定の条件下において形質転換(例えば開裂)を受け、官能基を放出する(それゆえこれが活性薬物である)。プロモイエティの開裂は、加水分解のような反応により自然に進み、又は、例えば酵素、光、酸又は塩基により触媒又は誘導され、又は、生理的又は(例えば温度変化のような)環境的パラメータの変化又はこれに曝露させることにより起こる。試薬は、使用状況により、例えばプロドラッグが投与される細胞内に存在する酵素又は胃の酸性下のような内因性である、又は対外から供給される。
「プログループ(Progroup)」は、活性薬物においてプロモイエティを形成するために官能基をマスクするために用いられた場合、薬物をプロドラッグに変化する保護基の型を言う。プログループは、典型的には、特定の使用状態において開裂可能な結合を介して薬物の官能基に結合している。それゆえ、プログループは特定の使用状態において官能基を放出するために開裂するプロモイエティの部分である。具体例としては、化学式-NH-C(O)CH3で示されるアミドプロモイエティは、プログループ-C(O)CH3を含む。
活性syk選択的阻害化合物のプロドラッグを生成するためのマスキングに適切な多様なプログループ、並びに生成するプロモイエティは、当該分野においてよく知られている。例えば、ヒドロキシル官能基は、スルホン酸塩、エステル(例えば、酢酸又はマレイン酸エステル)又は炭酸塩のプロモイエティとしてマスクされ、ここでこれらはインビボにおいて加水分解されてヒドロキシル基を提供する。アミノ官能基はアミド、カルバミン酸、イミン、ウレア、ホスフェニル、ホスホリル又はスルフェニルのプロモイエティとしてマスクされ、ここでこれらはインビボにおいて加水分解され、アミノ基を提供する。カルボキシル基はエステル(メチル、エチル、ピバロイルオキシメチル、シリルエステル及びチオエステルを含む)、アミド又はヒドラジドのプロモイエティとしてマスクされ、ここでこれらはインビボにおいて加水分解され、カルボキシル基を提供する。発明は、持続性製剤又はプロドラッグ製剤として使用するため、溶解性又は加水分解性を変化させるために、当該分野において知られたエステル及びアシル基を含む。適切なプログループの他の具体例及びそれらのそれぞれのプロモイエティは、当該分野の熟練者にとって明らかである。
本発明の特定の化合物は非溶媒和された形態、並びに水和形態を含む、溶媒和された形態として存在しうる。「溶媒和」とは、溶質の分子又はイオンと溶媒分子の組み合わせにより形成された複合体を言う。溶媒は、有機化合物、無機化合物、又は両方の混合物であり得る。いくつかの溶媒の例としては、それらに限られないが、メタノール、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、及び水が含まれる。一般には、溶媒和形態は、非溶媒和形態と等価であり、本発明の範囲に含まれることを意図する。本発明の特定の化合物は、複数の結晶又は非晶質の形態で存在しうる。一般には、全ての物理的形態は、本発明の意図された使用において等価であり、本発明の範囲に含まれることを意図する。
本発明の特定の化合物は、不斉炭素(光学活性中心)又は二重結合を有する;ラセミ、ジアステレオマー、幾何異性体、位置異性体であり、個々の異性体(例えば、別々のエナンチオマー)は全て本発明の範囲に含まれることを意図する。これらの異性体は、「光学的に純粋」な異性体(すなわち、実質的に他の異性体は存在しない)を得るため、従来の方法を用いて光学分割又は不斉合成され得る。例えば本発明の化合物の特定のエナンチオマーを所望の場合、不斉合成により調製、又は不斉補助基により誘導体化し、ここで生成したジアステレオ混合物を分離し、不斉補助基を開裂して純粋な所望のエナンチオマーを得る。あるいは、分子がアミノ基のような塩基性官能基を有する場合、又はカルボキシル基のような酸性官能基を有する場合には、適切な光学活性な酸又は塩基のジアステレオマーの塩が形成され、続いて当該分野においてよく知られている分別結晶又はクロマトグラフィにより分離により、純粋なエナンチオマーが回収される。
用語「投与」とは、経口投与、坐剤による投与、局所貼付、静脈内、腹腔内、筋肉内、病巣内、鼻腔内又は皮下投与、又は、例えばミニ浸透圧ポンプのような徐放性装置の対象者への埋込を言う。投与は、非経口及び経粘膜(例えば、バッカル、舌下、口蓋、歯肉、経鼻、膣、直腸、又は経皮)を含み、いかなる経路によってでもよい。非経口投与は、例えば、静脈内、筋肉内、静脈内、皮内、皮下、腹腔内、心室内、及び脳内を含む。送達の他の態様には、それらに限られないが、リポソーム製剤の使用、静脈内点滴、経皮パッチ等が含まれる。
「アゴニスト」又は「活性化剤」は、活性又は酵素活性を、刺激し、増加させ、開き、活性化し、促進し、活性を増強する、又は、本発明の受容体の感作又は活性の上方制御を行う、本発明の受容体に結合する薬剤又は分子を言う。
「アンタゴニスト」又は「阻害剤」は、刺激又は活性を阻害し、又は、部分的に又は完全にブロックし、活性又は酵素活性を減少、閉鎖、妨げ、遅延し、本発明の受容体の活性を不活性化、脱感作、又は下方制御する本発明の受容体に結合する、薬剤又は分子を言う。また、本明細書中、「アンタゴニスト」には、逆アゴニスト又はインバースアゴニストも含む。
本明細書中、用語「sykの調節に応答する(responsive to modulation)病態又は疾患」及びそれに関連する用語又はフレーズは、通常よりも少ない又は多いことによる不適当なsykの活性に関連し、およびsykの変化に少なくとも部分的に応答又は影響する病態又は疾患を言う(例えば、sykアンタゴニスト又はアゴニストにより少なくともある患者にはよく改善が見られるようになる)。sykの不適当な機能活性は、通常受容体を発現しない細胞内にsykの発現を引き起こす、通常のsyk産生よりも多く発現を引き起こす、又は通常よりも代謝不活性化又はsyk又はその活性代謝物の排泄又を遅らせ(例えば、疾患又は病態に関連する炎症及び免疫を導く)、syk発現又は細胞外活性化の程度の増加、又はsykの発現を減少される結果起こる。sykの関連する病態又は疾患は「syk介在性の病態又は疾患」を含みうる。
本明細書中、用語「キナーゼ活性により少なくとも一部が介在される病態又は疾患」及び関連する語句及び用語は、例えば通常よりも大きなsyk活性のような、不適当な病態又は疾患により特徴づけられる。不適当なsyk機能活性は、通常sykを発現しない細胞において、又はsyk発現の増加、又は細胞内活性化の程度により生じる(例えば、炎症及び免疫関連疾患及び病態)。少なくとも部分的にsykキナーゼ活性が介在する病態又は疾患は、完全に又は部分的に不適当なsyk機能活性が介在している。しかし、sykキナーゼ活性により少なくとも部分的に介在される病態又は疾患は、sykの調節が、罹患している病態又は疾患に影響を与えることになる(例えば、少なくともある患者には、sykアンタゴニストは、患者において、少なくともある患者に対しては、健康に、いくらかの改善が見られる)。
用語「治療介入(intervention)」は、効果を有する、又は疾患プロセスのコースを変化させる意図を持つ作用を言う。例えば、「血管インターベンション」は、例えば血管形成又は閉塞血管を切開するステントのような血管内プロセスの使用を言う。
用語「血管内装置」は、閉塞血管において血流を回復させる血管再疎通に役立つ装置を言う。血管内装置の例には、以下に限定されないが、ステント、風船付カテーテル、自家静脈/動脈移植術、人工静脈/動脈移植術、血管カテーテル、及び血管シャントがある。
本明細書中、用語「JAK」は、ヤヌスキナーゼ(RefSeq データベース番号(Accession No.)P-43408)又はインビトロ又はインビボにおける遺伝子発現を介在しうるそれらの変異体を言う。JAK変異体には、実質的に野生型JAKと相同性のあるタンパク質、すなわち、1つ以上の天然又は非天然アミノ酸に欠失、挿入、又は置換を有するタンパク質を含む(例えば、JAK誘導体のホモログ及び断片)。JAK変異体のアミノ酸配列は、好ましくは野生型JAKと少なくとも約80%同一、より好ましくは少なくとも90%、及び最も好ましくは少なくとも95%同一である。
用語「白血球」は、核及び細胞質を有し、全血を遠心分離した場合、白層に分離され、身体を感染及び疾患から保護するのを助ける種々の血液細胞のいずれかを言う。白血球の例は、以下に限られないが、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、及び単球がある。
用語「ホ乳類」は、以下に限定されないが、ヒト、家畜(domestic animals)(例えば、イヌ又はネコ)、家畜(farm animals)(ウシ、ウマ、又はブタ)、サル、ウサギ、ネズミ、及び実験動物がある。
用語「調節する(modulate)」、「調節(modulation)」等とはsykの機能及び/又は発現を増加又は減少させる化合物の能力を言い、ここでそのような機能には、転写制御活性及び/又はタンパク質結合が含まれる。調節はインビトロ又はインビボのいずれで起こってもよい。本明細書中、調節には、sykに関連する機能又は特性を直接又は間接的に、阻害(inhibition)、拮抗(antagonism)、部分的拮抗(partial antagonism)、活性化、作動(agonism)又は部分的作動(partial agonism)、及び/又は直接又は間接的にsyk発現の上方制御又は下方制御することが含まれる。好ましい態様としては、調節は直接的である。阻害剤又はアンタゴニストは、結合する、刺激を部分的に又は完全にブロックする、シグナル伝達を減少させる、妨げる、阻害する、作用遅延させる、不活性化する、脱感作する、又は下方制御する化合物をいう。活性化剤又はアゴニストは、例えば、シグナル伝達を、結合し、刺激し、増加させ、開き、活性化し、作用を促進し、増進し、刺激し、感作し、又は上方制御する化合物を言う。化合物のsyk機能の阻害能は、生化学アッセイにより示され、例えば結合アッセイ、又はセルベースアッセイ、例えば一過性形質転換実験がある。
「調節因子(Modulators)」とは、インビトロ及びインビボの活性アッセイ及びそれらのホモログ及びミメティックを用いて同定された「リガンド」、「アンタゴニスト」及び「アゴニスト」を言う。調節因子は天然由来及び合成リガンド、アンタゴニスト、アゴニスト、分子等が含まれる。アンタゴニスト及びアゴニストを同定するアッセイには、例えば、本発明の受容体の存在下又は非存在下、推定される調節因子の化合物を細胞に適用すること、続いて本発明の受容体における機能の効果を決定することが含まれる。本発明の受容体を強力な活性化剤、阻害剤、又は調節因子で処置することを含む試料又はアッセイは、効果の広がりを確かめるため、阻害剤、活性化剤、又は調節因子なしのコントロールサンプルと比較した。(調節因子で処置していない)コントロールサンプルの相対活性値を100%阻害とした。本発明の受容体の相対活性値が、コントロールに対して約80%、任意に50%又は25-1%である場合に阻害されたとする。受容体の相対活性値がコントロールに対して110%、任意に150%、任意に200-500%、又は1000-3000%高い場合に、活性化されたとする。
本発明の組成物の項に移るにあたり、用語「薬学的に許容される担体又は賦形剤」とは、医薬組成物の調製において役立つ担体又は賦形剤であり、一般に安全な、非毒性、及び生物学的又は他の望ましくないものでない、及び獣医学的用途、並びにヒトへの薬学的用途に許容される担体又は賦形剤を含むことを意味する。「薬学的に許容される担体又は賦形剤」とは、本明細書及び請求項においては、両方、及びそのような担体又は賦形剤を1つより多く含有することを含む。
用語「薬学的に有効な量」、「治療上の有効量」又は「治療上有効な用量」は、研究者、獣医、医師(medical doctor)又は他の臨床医(clinician)によって探索された、組織、系、動物又はヒトにおいて生物学的又は医学的反応を示す本発明化合物の用量を言う。用語「治療上の有効量」は、化合物が投与された場合に、治療されている病態又は疾患の1つ以上の症状の進行を妨げる、又はある程度緩和するのに十分な量を含む。治療上の有効量は、化合物、疾患又は病態及びその重症度及び治療されるホ乳類の年齢、体重等により様々である。
本明細書中、用語「妨げる」、「妨げること(preventing)」、「妨げ(prevention)」及びそれらの文法的変化体は、疾患又は病態及び/又は1つ以上の付随する症状において、発病又は再発を部分的に又は完全に遅らせ又は排除し、又は対象者が罹患又は再発することを妨げ、又は対象者が罹患又は再発することのリスクを減らす方法を言う。
語句「選択的に」又は「特異的に」は、受容体への結合の場合には、しばしば、受容体及び他の生物製剤の不均一集団におけるものであるが、受容体の存在下における限定的な結合反応を言う。それゆえ、示した条件下において、化合物は特定の受容体にバックグラウンドの少なくとも2倍以上親和性があり、典型的には、バックグラウンドの10ないし100倍の親和性がある。そのような条件下における化合物の特異的結合には、特定の受容体のための特異性の選択が行われた化合物が必要である。例えば、小型有機分子をスクリーニングによって、他の受容体又はタンパク質ではなく選択された受容体に特異的に又は選択的に結合する化合物のみが得られる。種々のアッセイ形式が、特定の受容体に結合する化合物の選択のために用いられる。例えば、ハイスループットスクリーニングアッセイは、特定の受容体に選択的に結合する化合物の選択に頻繁に用いられる。
本明細書中、用語「鎌状赤血球貧血」は、両ヘモグロビンのアレル配列が、鎌形ヘモグロビン(S)タンパク質をコードしている、すなわち、S/S遺伝子型赤血球の遺伝性疾患を言う。異常なヘモグロビンの存在により、通常の血液循環の時間の長さを生存することができない通常でない形の細胞を形成する。それゆえ、貧血が起こる。「貧血」は、血中の赤血球及び/又はヘモグロビンの数が減少することを言う。
用語「鎌状赤血球病」は、1つのヘモグロビンアレル配列が、鎌状ヘモグロビンタンパク質をコードし、他のアレル配列が他の通常でないヘモグロビンタンパク質、例えばヘモグロビン(S)、(C)、(D)、(E)、及び(βThal)をコードしている遺伝的な疾患を言う。鎌状赤血球病の遺伝子型の例は、以下に限られないが、S/S、S/C、S/D、S/E、及びS/βThal遺伝子型がある。最もよくある型の鎌状赤血球病は、鎌状赤血球貧血、鎌状赤血球ヘモグロビンC症、及び鎌状赤血球βサラセミア、及び鎌状赤血球β-ゼロサラセミアを含む。
「対象」とは、本明細書中、動物、例えば、ほ乳類を含み、以下に限られないが、霊長類(例えばヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等を含む。好ましい太陽としては、対象はヒトである。
本明細書中、用語「syk」は、脾臓チロシンキナーゼ(RefSeq データベース番号(Accession No.)P-043405)、又はインビトロ又はインビボにおいてT細胞受容体に対する細胞応答を介しうるそれらの変異体を言う。syk変異体には、野生型sykの実質的ホモログが含まれる。すなわち、1つ以上の天然又は非天然由来アミノ酸の欠失、挿入又は置換を有するタンパク質が含まれる(例えば、syk誘導体、ホモログ及び断片)。syk変異体のアミノ酸配列は、好ましくは野生型sykに対し少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%同一であり、最も好ましくは少なくとも約95%同一である。
用語「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」、「治療(treatment)」及びそれらの文法的変異は、本明細書中に用いられる場合、疾患又は病態の1つ以上の付随する症状の強度を部分的又は完全に遅らせ、緩和し、軽減し又は減少させ、及び/又は、疾患又は状態の1つ以上の疾患又は病態の原因を緩和し、軽減し又は遅らせることを含む。本発明の治療薬(Treatments)は、予防的に(preventively)、予防的(prophylactically)、一時的軽減又は治療に適用されうる。
用語「管(vessel)」は、例えば動脈又は静脈のような、液体を運搬するためのあらゆる管を言う。例えば、「血管」は体内において血液が循環するあらゆる管を言う。血管の細胞内腔は、血管内部の開かれた空間又は空洞を言う。
2.発明の具体的態様
a.化合物
異なる具体的態様としては、上述のいかなる具体的態様も、本明細書中に挙げた他の具体的態様と組み合わせることができ、本発明の他の具体的態様を形成することは理解されるであろう。
b. 合成方法
本発明の化合物は、実施例により詳述した方法を含み、知られた有機合成技術によって調製される。一般的には、上述の構造式(I)の化合物は、図3に従い調製され、ここで、全ての置換基は、他を示さない限り上述に定義したとおりである。
式Iの化合物は、図3に従い調製される。カルボン酸 1.1を塩化チオニルのような塩素化試薬で処置することで一段階のプロセスで酸クロライド1.2に変換し、エタノールのようなアルコールによりエステル化し、以下に示す方法と類似の条件下で化合物1.3を得る。エステル1.3をオキシ塩化リンのような塩素化試薬で二塩化物化する。ジイソプロピルエチルアミン(DIA)のような塩基性条件下、E1-D1-NH2(市販又は当該分野の熟練者によって知られた方法により合成される)のような適切なアミンにより、2,4-ジクロロピリミジンの4-クロロ基の選択的置換が行われ化学式1.5の化合物が得られる。続くエステル加水分解、EDCによる第2の塩素置換基の置換、及びアンモニア処理により化合物1.7を得る。ベンゾトリアゾリルエーテル化合物1.7も、直線的経路により調製される。Y1-NH2(市販又は当該分野の熟練者によって知られた方法により合成される)のような適切なアミンによるベンゾトリアゾリルエーテル基の置換により、所望の生成物Iを得られ、ここで、E1-D1及びY1は前に定義したとおりである。
sykキナーゼ阻害剤としての特定の化合物の活性をインビトロ又はインビボで調べた。ある態様としては、特定の化合物の活性は細胞アッセイにおいて調べられる。選択性も単離したキナーゼについて生化学アッセイによって調べた。
同様のタイプのアッセイもJAKキナーゼ阻害活性の測定及びsykキナーゼと比較した特定の化合物の選択性の程度を調べることに用いられ得る。そのような阻害アッセイの意味は本発明の化合物による下流の遺伝子産物の上方制御における効果を検知することにある。ラモス(Ramos)/IL4アッセイにおいて、B細胞はサイトカインであるインターロイキン-4(IL-4)により刺激され、これがJAKファミリーキナーゼJAK1及びJAK3によるリン酸化によりJAK-STAT経路の活性化につながり、代わりに転写因子Stat-6をリン酸化し活性化する。活性化Stat-6により上方制御された遺伝子の1つは、低親和性IgE受容体(CD23)である。JAK1及びJAK3キナーゼに対する阻害剤(例えば、本明細書中の2,4-置換ピリミジンジアミン化合物)の効果を調べるため、ヒトラモスB細胞をヒトIL-4で刺激した。刺激10分後、細胞は細胞内フローサイトメトリーにかけ、STAT-6リン酸化の範囲を測定した。刺激から20ないし24時間後、細胞はCD23による上方制御を調べるためフローサイトメトリーを用いて解析した。コントロール条件に対するリン酸化STAT-6及び/又はCD23細胞表面の減少は、試験化合物がJAKキナーゼ経路を阻害する活性があることを示す。
加えて、ラモスB細胞によるIL-6刺激が、JAK1、2、及びTyk2によるStat-3及びErkのリン酸化を導く。刺激10分後、細胞は、これらのリン酸化事象における化合物の阻害能を調べるため、細胞内フローサイトメトリーにかけた。JAK2の活性を特異的に測定するために、Stat5により制御されるβラクタマーゼレポーター遺伝子を発現するCellSensor irf1-bla HEL 細胞株を用いる(Invitrogen, Carlsbad, CA)。これらの細胞は、骨髄増殖性 新生物に天然に見られ、JAK2変異体(JAK2V617F)を常に発現する(Constantinescu, S., et. al, Trends Biochem. Sci., 2008; 33:122-31)。βラクタマーゼレポーター遺伝子の発現量の減少量から、化合物のJAK2阻害活性を測定する。
加えて、本発明の化合物の活性は、本明細書中に記載されている本発明の化合物の、A549肺上皮細胞及びU937細胞での効果をアッセイすることによっても特徴づけられる。A549肺上皮細胞及びU937細胞は様々な刺激に反応してICAM-1(CD54)の細胞表面発現を上方制御する。それゆえ、ICAM-1発現の読みだしを用いて、同じ細胞型において異なるシグナル経路に対する試験化合物の効果を調べることができる。IL-1β受容体を介したIL-1βによる刺激は、TRAF6/NFκB経路を活性化し、ICAM-1の上方制御を行う。IFNγはJAK1/JAK2経路の活性化を通じてICAM-1上方制御を誘導する。ICAM-1の上方制御はフローサイトメトリーによる化合物用量曲線により定量でき、及びEC50値が計算される。
加えて、本発明の化合物の活性は、本明細書中に記載されている本発明の化合物の、A549肺上皮細胞及びU937細胞での効果をアッセイすることによっても特徴づけられる。A549肺上皮細胞及びU937細胞は様々な刺激に反応してICAM-1(CD54)の細胞表面発現を上方制御する。それゆえ、ICAM-1発現の読みだしを用いて、同じ細胞型において異なるシグナル経路に対する試験化合物の効果を調べることができる。IL-1β受容体を介したIL-1βによる刺激は、TRAF6/NFκB経路を活性化し、ICAM-1の上方制御を行う。IFNγはJAK1/JAK2経路の活性化を通じてICAM-1上方制御を誘導する。ICAM-1の上方制御はフローサイトメトリーによる化合物用量曲線により定量でき、及びEC50値が計算される。このタイプの例示的なアッセイを実施例においてより詳述している。
さらに本発明は1つ以上の化学式(I)の化合物又は薬学的に許容される塩、それらのエステル又はプロドラッグ、及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む組成物を提供する。本発明の化学式(I)の化合物はインビボで親化合物に再変換されうるような、官能基においてプロドラッグ誘導体に誘導できることは理解されるであろう。そのようなプロドラッグの例には、生理的に許容され、代謝されやすいエステル誘導体、メトキシメチルエステル、メチルチオメチルエステル、又は化合物のヒドロキシル基から誘導されたピバロイルオキシメチルエステル、又は化合物のヒドロキシル基又は化合物のアミノ基から誘導されたカルバモイル部分がある。加えて、インビボで化学式(I)の親化合物を生成しうる、代謝されやすいエステル又はカルバメートに類似する、あらゆる化学式(I)の化合物の生理学的に許容されうる等価体は本発明の範囲内にある。
本明細書中、用語「薬学的に許容される塩」は、患者において塩の薬学的用量においてカウンターイオンが非毒性であるいかなる酸又は塩基付加塩であってもよいものを言う。薬学的に許容される塩のホストは薬学の分野においてよく知られている。本発明の化合物の薬学的に許容される塩がこれらの組成物において用いられている場合、それらの塩は、好ましくは無機又は有機酸又は塩基から得られることである。その中に含まれる酸性塩には以下が含まれる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩(digluconate)、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩(glucoheptanoate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩(hemisulfate)、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、およびウンデカン酸塩、ハロゲン化水素酸塩(例えば、塩化水素酸塩及び臭化水素酸塩)、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、スルファミン酸塩、マロン酸塩、サリチル酸塩、メチレン-ビス-b-ヒドロキシナフトエ酸塩、ゲンチジン酸塩、イセチオン酸塩、ジ-p-トルオイル酒石酸塩、エタンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、キニン酸塩(quinates)等が含まれる。薬学的に許容される塩基性塩には、以下に限られないが、アルカリ又はアルカリ土類金属塩又は従来の有機塩基、例えば、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピペリジン塩、モルホリン塩、N-メチルモルホリン塩、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウム及びカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム及びマグネシウム塩、有機塩基の塩、例えばジシクロヘキシルアミン塩、N-メチル-D-グルカミン、及びアミノ酸の塩、例えばアルギニン、リジン等が含まれる。
さらに、塩基性窒素含有官能基は、低級アルキルハライドのような試薬、例えば、塩化、臭化及びヨウ化メチル、エチル、プロピル及びブチル;ジアルキル硫酸塩、例えばジメチル、ジエチル、ジブチル及びジアミル硫酸塩、長鎖ハライド、例えば、塩化、臭化、及びヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチリル及びステアリル;アラルキルハライド、例えばベンジル及び臭化フェネチル等によって4級化される。水溶性又は脂溶性、又は分散可能な生成物は、そこから得られる。
また本発明の組成物及び方法において用いられる化合物は、選択的生物学的性質を増進する官能基を付加することにより変更しうる。そのような変更は、当該分野において知られており、生体系における生物学的浸透を増加させること(例えば、血液系、リンパ系、中枢神経系等)、経口バイオアベイラビリティの増加、注射による投与による溶解性の増加、代謝の変化及び排泄率の変化が含まれるを含む。
本発明の医薬組成物は、例えば、従来の造粒、攪拌、溶解、カプセル化、凍結乾燥又はエマルジョン化プロセスのような、当該分野においてよく知られた方法により製造されうる。組成物は、顆粒剤、沈殿、又は微粒子、凍結乾燥製剤、回転式又はスプレー乾燥散剤を含む散剤、非晶質散剤、錠剤、カプセル剤、シロップ、坐剤、注射剤、乳濁液、エリキシル剤、懸濁液又は溶液を含む、様々な形態で生産される。製剤は任意に安定剤、pH調節剤、界面活性剤、バイオアベイラビリティ調節剤、及びこれらの組み合わせを含む。
用語「単位投与形態」は、各ユニットが、適切な薬学的賦形剤と関連して、各ユニットが、所望の薬効の開始、耐用性及び/又は治療効果を生じるための予め決められた計量された薬物を含む、ヒトの対象及び他のホ乳類にとって適切な物理的に区別された投与のユニットを統一的に投与する形態を言う(例えば、アンプル)。加えて、より濃縮した組成物も製造でき、そこからより希釈化された単位投与組成物が製造されうる。より濃縮した組成物は、実質的に例えば、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10倍又はより多くの倍率の量の、1つ以上のsyk阻害剤を含む。
そのような投与形態を製造する方法は、当該分野の熟練者において知られている(例えば、REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES, 18TH ED., Mack Publishing Co., Easton, PA(1990)を参照)。加えて、本発明のsyk阻害剤の薬学的に許容される塩(例えば、酸付加塩)は、有機合成化学の分野における熟練にとって知られた方法、及び例えば、J. March, Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms and Structure, 4th Ed.(New York: Wiley-Interscience, 1992)に記載されている方法を用いて調製され、本発明の組成物に含まれる。
組成物は典型的には、従来の薬学的担体又は賦形剤を含み、追加的に他の薬剤、担体、アジュバント、希釈剤、組織浸透増進剤、溶解剤等を含む。好ましくは、組成物は重量比にして約0.01%ないし約90%、好ましくは約0.1%ないし約75%、より好ましくは約0.1%ないし50%、さらに好ましくは約0.1%ないし10%の1つ以上のsyk阻害剤を含み、残りは適切な薬学的担体及び/又は賦形剤である。適切な賦形剤は、例えば、前出のREMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCESにあるように当該分野においてよく知られた方法により、特定の組成物及び投与経路により適合させられる。
これらの組成物に用いられる薬学的に許容される担体は、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えば、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和の野菜脂肪酸の部分的なグリセリド混合物(partial glyceride mixtures of saturated vegetable fatty acids)、水、塩、または電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、ケイ酸コロイド、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベース物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロック重合体、ポリエチレングリコール及び羊毛脂が含まれる。
適切な賦形剤の例は、それらに限られないが、乳糖、デキストロース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、生理食塩水、シロップ、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びカーボポールのようなポリアクリル酸が含まれる。組成物は追加的に滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱油;湿潤剤;乳化剤;懸濁化剤;保存剤、例えばメチル-、エチル-、及びプロピル-ヒドロキシ-安息香酸塩;pH調節剤、例えば無機及び有機酸及び塩基;甘味料;及び香料を含んでいてもよい。
有利な1つ以上の適切な薬学的賦形剤を含む1つ以上のsyk阻害剤を含む組成物の投与は、いかなる許容される投与形態を用いて行ってもよい。それゆえ、投与は、例えば、経口、局所、静脈内、皮下、経皮(transcutaneous)、経皮(transdermal)、筋肉内、ジョイント内(intra-joint)、非経口、細動脈内、皮内、心室内、脳内、腹腔内、病巣内、鼻腔内、直腸内、膣内、吸入又は埋込式リザーバーにより行われうる。本明細書中、用語「非経口」は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、肝内、病巣内及び脳内に注射又は点滴技術によることが含まれる。好ましくは、組成物は、経口で又は静脈内に投与されることである。本発明の製剤は短時間作用、急速放出又は長時間作用にデザインされうる。さらに、化合物は、例えば持続性放出製剤のような投与により、全身的ではなくむしろ局所に投与されうる(例えば注射)。本発明の組成物の代表的な具体例には、ホ乳類、好ましくはヒトに投与するため製剤化される。
本発明の組成物は、1つ以上のsyk阻害剤を繰り返し投与でき、少なくとも2、3、4、5、6、7、8又はそれ以上、又は持続的点滴により投与される組成物である。適切な投与部位は、以下に限られないが、皮膚、気管支、胃腸、肛門、膣、目、及び耳がある。製剤は、固体、半固体、凍結乾燥粉末、又は液体投与形態、例えば、錠剤、ピル、カプセル剤、散剤、溶液、懸濁液、乳濁液、坐剤、停留浣腸、クリーム、軟膏剤、ローション、ゲル、エアロゾル等の形態があり得、好ましくは、単位投与形態は正確な用量の簡易な投与に適していることである。
本発明の医薬組成物は、経口において許容されるいかなる投与形態であってもよく、それには、錠剤、カプセル剤、カシュ剤、乳濁液、懸濁液、溶液、シロップ、エリキシル剤、スプレー剤、ボーラス投与剤、トローチ剤、散剤、顆粒剤及び徐放性製剤が含まれる。経口投与に適切な賦形剤には、医薬品グレードのマンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリン酸ナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、ゼラチン、ショ糖、炭酸マグネシウム等が含まれる。経口投与用の錠剤の場合、担体は、通常乳糖及びトウモロコシデンプンを含む。典型的には滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムも加えられる。カプセル製剤の形態においては、有用な希釈剤には、乳糖及び乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。水性懸濁液が経口投与用に必要とされる場合には、活性成分は、エマルジョン化剤及び懸濁化剤と組み合わせて用いられる。また所望の場合、特定の甘味料、香料又は着色剤が加えられる。
ある態様としては、組成物は、ピル、錠剤、又はカプセル、及びそれゆえ、組成物は、1つ以上のsyk阻害剤とともに、希釈剤、例えば乳糖、ショ糖、リン酸水素カルシウム等;崩壊剤、例えばデンプン又はそれらの誘導体;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム等;及び/又は結合剤、例えばデンプン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、セルロース及びそれらの誘導体を含んでいてもよい。錠剤は、当該分野における熟練者にとって知られたいかなる圧縮又は鋳造プロセスにより製造されてもよい。圧縮錠剤は、syk阻害剤が自由に流動できる適切な機械において圧縮されることにより、例えば、粉末又は顆粒剤においては、例えば、結合剤、滑沢剤、希釈剤、崩壊剤、又は分散剤のような付随的な成分と任意に混合され、調製されうる。鋳造錠剤は、syk阻害剤と適切ないずれかの担体の粉末の混合物を、適切な機械において鋳造することにより製造されうる。
あるいは、本発明の医薬組成物は直腸投与のための坐剤の形態であってもよい。これらは薬剤を、室温では固体であるが直腸温度では液体である適切な非刺激性賦形剤と混合することにより調製され、それゆえ直腸において融解して薬物を放出するようなうる。そのような物質には、ココアバター、蜜蝋、ポリエチレングリコール(PEG)、固形油脂、及び/又は水素化ココグリセリドが含まれる。直腸投与に適切な組成物は、1つ以上のsyk阻害剤、及び直腸及び/又は結腸において生理学的に互換性のある薬学的に許容される担体を含む、直腸浣腸ユニットも含みうる。直腸浣腸ユニットは、滅菌カバーにより保護されたアプリケータチップ(applicator tip)を含み、それは好ましくはポリエチレンを含み、滑沢剤、例えば白色ワセリンにより滑らかにされており、及び好ましくは配合製剤の逆流を防ぐための一方向性のバルブによって保護されていることである。また直腸浣腸ユニットは、肛門から大腸に挿入するのに十分な長さ、好ましくは2インチであることである。
液体組成物は、1つ以上のsyk阻害剤及び任意に1つ以上の薬学的に許容される担体に含まれるアジュバントを溶解又は分散させることにより調製され、ここで担体には、例えば、経口、局所、又は静脈内投与のために、溶液又は懸濁液に製剤するために、例えば、生理食塩水、デキストロース水溶液、グリセロール、エタノール等がある。医薬製剤は、滅菌溶液、例えば、油脂、水、アルコール又はそれらの組み合わせを用いて、液体懸濁液又は溶液として調製しうる。薬学的に適切な界面活性剤は、懸濁化剤又は乳化剤であり、経口又は非経口投与のために加えられる。懸濁液は、油脂、例えば落花生油、ゴマ油、綿実油、コーン油及びオリーブ油を含む。懸濁剤(suspension preparation)は、脂肪酸エステル、例えばオレイン酸エチル、ミリステアリン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリド及び脂肪酸グリセリド酢酸エステルを含んでいてもよい。懸濁製剤(suspension formulation)は、アルコール、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、グリセロール及びプロピレングリコールを含んでいてもよい。エーテル、例えばポリ(エチレングリコール)、石油系炭化水素、例えば鉱油及びペトロラタム、及び水も懸濁製剤に用いられ得る。
また本発明の医薬組成物は、特に目、皮膚、又は下位消化管の疾患を含む、局所的な適用で容易にアクセスできる領域又は臓器の処置を標的とする場合には、局所投与形態でも用いられ得る。適切な局所投与製剤は、これらの領域又は臓器の適用のために容易に調製される。局所投与のためには、組成物は、1つ以上のsyk阻害剤を含む乳濁液、ローション、ゲル、泡沫、クリーム、ゼリー、溶液、懸濁液、軟膏剤、及び経皮パッチの形態があり得る。
下位消化管への局所的な投与形態は、直腸坐剤製剤(上述参照)又は適切な浣腸製剤が効果的である。局所的な経皮パッチもまた用いられ得る。局所的な投与には、医薬組成物は1つ以上の担体中に懸濁化又は溶解された活性成分を含有する適切な軟膏剤に製剤化されていてもよい。本発明の化合物の局所的な投与における担体には、それらに限られないが、鉱油、液体ペトロラタム、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス及び水が含まれる。あるいは、医薬組成物は1つ以上の薬学的に許容される担体に懸濁化又は溶解された活性成分を含有する適切なローション又はクリームに製剤化されていてもよい。適切な担体は、鉱油、ソルビタンモノステアリン酸、ポリソルベート60、セチルエステル、ワックス、セチルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水を含む。
また本発明の医薬組成物は、経鼻エアロゾル又は吸入により投与されてもよい。吸入による送達には、組成物は、ネブライザーにより乾燥散剤又は液体の製剤として送達される。そのような組成物は、医薬製剤の分野において知られた技術に従い製造され、ベンジルアルコール又は他の適切な保存剤、バイオアベイラビリティを向上させる吸収促進剤、バイオアベイラビリティ、フッ化炭素及び/又は他の従来の溶解又は分散剤を用いて、生理食塩水中で溶液として製造されうる。
眼への使用としては、医薬組成物は、等張の、pHを調製した無菌生理食塩水中にミクロ化懸濁液として、又は好ましくは、等張の、pHを調製した滅菌生理食塩水中に溶液として、保存剤、例えば、塩化ベンジルアルコニウムを含み又は含まず製剤化されうる。あるいは、目への適用としては、医薬組成物は、軟膏剤、例えばペトロラタム中に製剤化される。
非経口投与には、組成物は滅菌の注射可能な溶液、及び滅菌包装された散剤に製剤される。好ましくは、注射可能な溶液は約4.5ないし約7.5のpHに製剤化される。
本発明の組成物の滅菌の注射可能な製剤は、水溶液又は油性の懸濁液であってもよい。これらの懸濁液は、適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を用いて当該分野における知られた技術により製剤化されうる。また滅菌の注射可能な製剤は、例えば、1,3-ブタンジオールの溶液のような非毒性の非経口投与に許容されうる希釈剤又は溶媒を用いた、滅菌の注射可能な溶液又は懸濁液であり得る。許容される担体及び溶媒の中では、水、リンガー溶液及び等張塩化ナトリウム溶液が用いられ得る。加えて、溶媒又は懸濁媒体としては滅菌、不揮発性油が通常用いられる。この目的であれば、合成モノ-又はジ-グリセリドを含むいかなるブランドの不揮発性油を用いてもよい。脂肪酸、例えばオレイン酸及びそのグリセリド誘導体は、天然の薬学的に許容される油脂として、注射可能な製剤の調製に有用であり、例えばオリーブ油又はヒマシ油、特にそれらのポリオキシエチル化体を含む。またこれらの油性溶液又は懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤又は分散剤、例えばカルボキシメチルセルロース、又は乳濁液及び懸濁液を含む薬学的に許容される投与形態の製剤に通常用いられる類似の分散剤を含んでいてもよい。薬学的に許容される固体、液体又は他の投与形態を製造するのに通常用いられる、他のよく用いられる界面活性剤、例えば、Tweens、Spans、及び他の乳化剤、又はバイオアベイラビリティの増進剤も、製剤の目的で用いられうる。化合物は、注射、例えばボーラス投与又は持続点滴のような非経口投与のために製剤化されうる。注射のための単位投与形態はアンプル又は複合投与コンテナであり得る。
また本発明の組成物は、凍結乾燥製剤で提供されうる。そのような組成物は、投与前に再構成するために、例えば重炭酸塩のような緩衝剤を含んでいてもよく、又は、例えば水で再構成するために緩衝剤が凍結乾燥製剤に含まれていてもよい。凍結乾燥組成物は、さらに適切な血管収縮剤、例えばエピネフリンを含んでいてもよい。凍結乾燥組成物はシリンジにおいて提供されてもよく、再構成組成物を即座に患者に投与できるように再構成のための緩衝剤と任意に組み合わせて包装されていてもよい。
有効量を含む上述のいずれの投与形態も、通常の試験及び本発明の範囲内である。治療上有効な用量は投与経路及び投与形態によって様々であり得る。代表的な化合物又は本発明の化合物は、高い治療指数を示す製剤である。治療指数は、LD50とED50の比で示される毒性及び有効用量の比である。LD50は集団の50%が死亡する用量であり、ED50は集団の50%の治療的に有効な用量である。LD50及びED50は、動物細胞培養又は実験動物において標準的な薬学的プロセスによって決定される。
上述の代表的な投与形態の他、薬学的に許容される賦形剤及び担体及び投与形態は、一般に熟練者に知られており、本発明に含まれる。いずれの特定の患者についての特定の投与量及び治療計画も、用いられた具体的な化合物の活性、患者の年齢、体重、健康度一般、性別、及び食事、投与の時間、排泄時間、薬物の組み合わせ、処置した医師(physician)の判断及び処置する特定の疾患の重症度を含む、様々な因子によることは理解されるであろう。活性成分の量はまた、組成物中の特定の化合物、及び存在する場合には他の治療剤による。
e. 使用方法
本発明は、それを必要とする患者(例えばヒト又は非ヒト)において、syk関連の状態、症状、病態、障害又は疾患の、syk活性の阻害又は減少方法並びに治療又は改善の方法を提供する。1つの具体的態様としては、syk関連状態、症状、病態、障害又は疾患において少なくとも部分的にsykキナーゼ活性が介在する。より特定の具体的な態様としては、本発明が処置方法を提供する少なくとも部分的にsykキナーゼ活性が介在する病態又は疾患は、循環器疾患、炎症性疾患又は自己免疫疾患である。
1つの具体的態様としては、本発明は、本発明の化合物の治療上の有効量をほ乳類に投与するステップを含む、望ましくない血栓症により特徴づけられるほ乳類の病態の予防又は治療の方法を提供する。そのような病態は、以下に限られないが、再狭窄、急性冠症候群、心筋梗塞、不安定狭心症、難治性の狭心症、血栓溶解療法又は冠動脈血管形成術後に起こる閉塞性冠動脈血栓症、血栓症介在性脳血管疾患(thrombotically mediated cerebrovascular syndrome)、塞栓性脳卒中、血栓性脳卒中、一過性脳虚血発作、静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、凝血障害、播種性血管内凝固症候群、血栓性血小板減少性紫斑病、閉塞性血栓性血管炎、ヘパリン起因性血小板減少症、体外循環の関連する合併症、装置の関連する合併症、例えば心臓又は他の血管内カテーテル、大動脈内バルーンポンピング、冠動脈ステント又は心臓バルブ、人口装具の適合を要する病態等が含まれる。
さらなる具体的態様としては、本発明は、血栓症、免疫性血小板減少性紫斑病、ヘパリン起因性血小板減少症、拡張型心筋症、鎌状赤血球病、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、血管炎症、不安定狭心症又は急性冠症候群を治療する方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、アレルギー、喘息、リウマチ性関節炎、B細胞介在性疾患、例えば非ホジキンリンパ腫、抗リン脂質抗体症候群、尋常性狼瘡、乾癬、多発性硬化症、末期腎不全又は慢性リンパ球性白血病を治療する方法も提供する。
また本明細書中に記載された化合物は、強力な、及び/又は選択的JAKキナーゼ阻害剤である。この活性の結果、本発明化合物は、様々なインビトロ、インビボ、及び体外の文脈において、JAKキナーゼ活性、JAKキナーゼが役割を果たすシグナルカスケード、及びそのようなシグナルカスケードにより影響される生物学的反応を制御又は阻害することに用いられる。例えば、1つの具体的態様としては、本発明化合物は、インビトロ又はインビボで、JAKキナーゼを発現する事実上あらゆる細胞の型に用いられ、例えばJAK3の大部分発現される造血細胞において、JAKキナーゼ活性を阻害することに用いられうる。またそれらは、特にJAK3が役割を果たすJAKキナーゼのシグナル伝達カスケードの制御に用いられうる。そのようなJAK依存シグナル伝達カスケードは、それらに限られないが、通常のγ鎖が関わるサイトカイン受容体のシグナルカスケード、例えば、IL-4、IL-7、IL-5、IL-9、IL-15及びIL-21、又はIL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-15、及びIL-21受容体シグナルカスケードを含む。また本発明化合物は、JAK依存性シグナル伝達カスケードにより影響される細胞又は生物学的応答をインビトロ又はインビボで制御、特に阻害する。そのような細胞又は生物学的応答には、以下に限られないが、IL-4/ラモスCD23上方制御及びIL-2介在性T細胞増殖を含む。重要なことは、本発明化合物は、完全に又は部分的にJAKキナーゼ活性が介在する疾患の治療又は予防のインビボでの治療アプローチとして阻害することに用いられ得る(本明細書中では「JAKキナーゼ介在性疾患」と言う)。本発明化合物により治療又は予防できるJAKキナーゼ介在性疾患の非限定的な実施例としては、それらに限られないが、以下を含む:アレルギー疾患;喘息;自己免疫疾患、例えば、移植拒絶(例えば、腎臓、心臓、肺、肝臓、膵臓、皮膚、小腸、大腸、宿主対移植片反応(HVGR)、及び移植片対宿主反応(GVHR))、関節リウマチ、及び筋萎縮性側索硬化症;T細胞介在性自己免疫疾患、例えば多発性硬化症、乾癬、及びシェーグレン症候群; II型炎症性疾患、例えば血管炎症(血管炎、動脈炎、アテローム性動脈硬化症、及び冠動脈疾患を含む);中枢神経系疾患、例えば脳卒中;肺の疾患、例えば閉塞性細気管支炎及び原発性肺性高血圧症;固形、遅延性IV型過敏症;及び血液悪性腫瘍、例えば白血病及びリンパ腫。
少なくとも部分的にJAKキナーゼが介在している疾患の例としては、それらに限られないが、アレルギー疾患、喘息、自己免疫疾患、例えば移植拒絶(例えば、腎臓、心臓、肺、肝臓、膵臓、皮膚、宿主対移植片反応(HVGR)等)、関節リウマチ、及び筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、乾癬及びシェーグレン症候群、II型炎症性疾患、例えば血管炎症(血管炎、動脈炎、アテローム性動脈硬化症及び冠動脈疾患を含む)又は他の炎症性疾患、例えば、骨関節炎、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、突発性 炎症性腸疾患、過敏性大腸症候群、けいれん性結腸、低度の瘢痕(low grade scarring)(例えば、強皮症、進行した線維症(increased fibrosis)、ケロイド、外科手術後の傷跡、肺線維症、血管けいれん、片頭痛、再灌流傷害、心筋梗塞後症候群)、及び乾燥性合併症又は症候群、中枢神経系の疾患、例えば、脳卒中、肺疾患、例えば、閉塞性細気管支炎及び初期の肺性高血圧症、遅延又は細胞介在性IV型アレルギー反応及び固形及び血液悪性腫瘍、例えば白血病及びリンパ腫がある。
他の具体的態様としては、本発明は、該化合物が本発明の化合物から選択され、JAKキナーゼを阻害するのに有効な量の化合物と接触させることを含む、JAKキナーゼを阻害する方法を提供する。本明細書中に記載された方法の特定の具体的態様としては、該方法はインビボで行われる。
他の具体的態様としては、本発明は、該化合物が本発明の化合物から選択され、インビトロでJAKキナーゼを阻害する活性を有する化合物の有効量をJAK3キナーゼに接触させることを含む、JAKキナーゼの阻害の方法を提供する。
特別な具体的態様としては、化合物は、臓器及び/又は組織移植被提供者(すなわち、同種移植片拒絶の治療及び/又は予防)における拒絶の治療及び/又は予防のために用いられ得る。同種移植は、提供者の細胞膜上に存在する移植(組織適合性)抗原に対する被提供者の細胞を介在し、又はヒト免疫反応を介して拒絶されうる。最も強力な抗原は、ヒト白血球抗原(HLA)と呼ばれる遺伝子座複合体によって統制されている。ABO式血液型抗原と合わせて、それらはヒトに検出される主な移植抗原となっている。
移植後の拒絶は、一般に3つのカテゴリーに分類される:超急性拒絶反応:移植後数時間から数日で生じる;急性拒絶反応:移植後数日から数ヶ月で生じる;及び慢性拒絶反応:移植後数ヶ月から数年後に生じる。
超急性拒絶反応は、移植組織を攻撃する主に宿主抗体によって産生されることにより生じる。超急性拒絶反応においては、移植直後に移植血管において抗体が見られる。そのすぐ後に、血管性血栓が生じ、虚血を導き、最終的には壊死し及び死亡する。移植梗塞は知られている免疫抑制治療には反応しない。HLA抗原は、インビトロで特定されるため、超急性拒絶反応は顕著に減少させるため、移植前スクリーニングが用いられている。このスクリーニングの結果、超急性拒絶反応は今日ではあまり見られない。
急性拒絶反応は、移植組織中の抗原特異的細胞の蓄積を介して起こると考えられている。これらの抗原(すなわち、HVGR又はGVHR)に対するT細胞介在性免疫反応は、急性拒絶反応の主要な機序である。これらの細胞の蓄積は、移植組織にダメージを与える。CD4+ヘルパーT細胞及びCD8+細胞障害性T細胞がプロセスに関与していると考えられており、また抗原は提供者及び宿主の樹状細胞により提示されると考えられている。CD4+ヘルパーT細胞は、他のエフェクター細胞、例えばマクロファージ及び好酸球を移植片に動員するのを助ける。T細胞活性化シグナル伝達カスケード(例えば、CD28、CD40L、及びCD2カスケード)も関与している。
細胞媒介性急性拒絶反応は、多くの場合に、免疫療法を増強することにより好転しうる。うまく好転した場合、移植片の重いダメージを受けた要素は、線維症から治癒し、及び残りの移植片は正常のままである。急性拒絶反応の解消後、免疫抑制剤の用量は、非常に低いレベルに減少させうる。
慢性拒絶反応、これは腎臓移植において特に問題となるが、しばしば免疫抑制治療を増加させていても知らないうちに進行する。これは大部分は、細胞介在性IV型過敏症によると考えられている。病理的プロフィールは急性拒絶反応とは異なる。動脈性内皮は、まず広く細胞増殖に関わり、徐々に血管細胞の内腔を塞ぎ、虚血、線維症、肥厚した内膜、及びアテローム硬化性の変化を導く。慢性拒絶反応は、主として移植片における進行性の脈管構造の閉塞であり、ゆっくりとした脈管の変化のプロセスに似ている。
IV型過敏症においては、CD8細胞障害性T細胞及びCD4ヘルパーT細胞は、それぞれMHCクラスI又はII分子と複合体を形成した場合、細胞内又は細胞外合成抗原を認識する。マクロファージが抗原提示細胞として機能し、及びIL-1を放出し、ここでこれがヘルパーT細胞増殖を促進する。ヘルパーT細胞は、インターフェロンγ及びIL-2を放出し、ここでこれらは一緒になって、マクロファージ活性化介在性遅延型過敏症、及びT細胞介在性免疫を制御する。臓器移植の場合には、細胞障害性T細胞が移植片細胞を直接破壊する。
JAKキナーゼは、T細胞の活性化に重要な役割を果たすため、本明細書中の化合物は、移植拒絶反応の治療及び/又は予防の多くの面において用いられ、特に少なくとも部分的にT細胞によって介在されている拒絶反応、例えばHVGR又はGVHRの治療及び/又は予防において用いられる。また化合物は、移植被提供者、特に腎臓移植の被提供者における慢性拒絶反応の治療及び/又は予防に用いられる。また化合物は、組織又は臓器の移植の前に移植被提供者に、組織又は臓器に投与される。
他の具体的態様としては、本発明は、化合物が本発明の化合物から選択され、自己免疫疾患に苦しむ患者に、自己免疫疾患の治療に有効な量の化合物を投与することを含む、T細胞介在性自己免疫疾患の治療方法を提供する。方法の特定の具体的態様としては、自己免疫疾患は、多発性硬化症(MS)、乾癬、又はシェーグレン症候群がある。例えばそのような自己免疫疾患は、以下に限られないが、しばしば単一の臓器又は単一の細胞型である自己免疫疾患、及びしばしば全身性の自己免疫疾患が関与する自己免疫疾患を含む。非限定的な実施例としては、単一の臓器又は単一の細胞型の自己免疫疾患:甲状腺炎(橋本病)、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血による自己免疫萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性精巣炎、グッドパスチャー症候群、自己免疫性血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無力症、グレーブズ病、原発生胆汁性肝硬変、慢性侵攻性肝炎、潰瘍性大腸炎及び膜性腎症が含まれる。非限定的な実施例としては、全身性自己免疫疾患:全身性エリテマトーデス紅斑症、関節リウマチ、シェーグレン症候群、ライター症候群、多発性筋炎/皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発性動脈炎、多発性硬化症及び水疱性類天疱瘡が含まれる。さらに、コーガン症候群、強直性脊椎炎、ヴェゲナー肉芽腫症、自己免疫性脱毛症、I型又は若年性発症性糖尿病、及び甲状腺炎を含む、β細胞(ヒト由来)ベース又はT細胞ベースの自己免疫疾患が含まれる。
そのようなプロドラッグによって治療又は予防しうる自己免疫疾患の型は、一般に、内因性及び/又は外因性由来の免疫原又は抗原への液性及び/又は細胞介在性反応の結果生じる組織障害の関連する疾患を含む。そのような疾患は、しばしば非アナフィラキシー性(すなわち、II型、III型及び/又はIV型)過敏症の関連する疾患と言われる。
I型過敏症は、一般に薬理学的活性物質、例えば、特異的外因性抗原と接触したことに続きマスト細胞及び/又は好塩基球からのヒスタミンの放出の結果、起こる。上述の通り、そのようなI型過敏症は、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎等を含む多くの疾患において役割を果たしている。
II型過敏症(細胞障害性、細胞溶解性補体依存性又は細胞刺激性過敏症とも呼ばれる)は、免疫グロブリンが細胞又は組織における抗原性成分と反応する結果、又は抗原又はハプテンが細胞又は組織と堅く結合して反応した結果生じる。通常II型過敏症と関連する疾患には、以下に限られないが、自己免疫性溶血性貧血、胎児赤芽球症及びグッドパスチャー症候群が含まれる。
III型過敏症(毒性複合体、可溶性免疫複合体、又は免疫複合体性過敏症とも呼ばれる)は、免疫複合体蓄積場所における急性炎症反応を伴う、血管又は組織における溶解性循環性抗原-免疫グロブリン複合体の蓄積の結果生じる。非限定的な実施例としては、III型過敏症の原型(protptypical)としては、アルサス反応、関節リウマチ、血清病、全身性エリテマトーデス紅斑症、特定の型の糸球体腎炎、多発性硬化症及び水疱性天疱瘡が含まれる。
IV型過敏症(しばしば、細胞性、細胞介在性、遅延型、又はツベルクリン型過敏症と呼ばれる)は、特定の抗原と接触した感作T-リンパ球により生じる。非限定的な実施例としては、IV型過敏症が関与する疾患には、接触性皮膚炎及び同種移植拒絶反応がある。
非アナフィラキシー性の過敏症の関連する上述のいかなる自己免疫疾患も化学式(I)及び(Ia)の構造式を有するプロドラッグにより治療又は予防しうる。特に、該方法はしばしば単一臓器又は単一細胞型として特徴づけられる自己免疫疾患の治療又は予防に用いられる。これには、以下に限られないが:甲状腺炎(橋本病)、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血による自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性精巣炎、グッドパスチャー症候群、自己免疫血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無力症、グレーブズ病、原発生胆汁性肝硬変、慢性侵攻性肝炎、潰瘍性大腸炎及び膜性腎症、並びに全身性自己免疫疾患が関与するとして特徴づけられる自己免疫疾患、全身性エリテマトーデス紅斑症(SLE)、関節リウマチ、シェーグレン症候群、ライター症候群、多発性筋炎/皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発性動脈炎、多発性硬化症及び水疱性天疱瘡が含まれる。
上に挙げた自己免疫疾患の多くは、重症症状が関係しており、自己免疫疾患が改善されない場合であっても、改善する重要な治療上の利益を提供することは、熟練者には理解されるであろう。
本明細書中に記載した化合物を用いる治療は、単独で適用され得、又は他の通常の免疫抑制治療剤と組み合わせて、又はその補助として用いられ得、それは例えば、以下に示す:メルカプトプリン;副腎皮質ステロイド、例えばプレドニゾン;メチルプレドニゾロン及びプレドニゾロン;アルキル化剤、例えばシクロフォスファミド;カルシニューリン阻害剤、例えばサイクロスポリン、シロリムス、及びタクロリムス;イノシン一リン酸脱水素酵素阻害剤(IMPDH)、例えばミコフェノール酸、ミコフェノール酸モフェチル、及びアザチオプリン;及び被提供者の液性免疫応答には影響を与えず、細胞免疫を抑制するためにデザインされた薬剤、例えば様々な抗体(例えば、抗リンパ球グロブリン(ALG)、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)、モノクローナル抗T細胞抗体(OKT3))、及び放射線照射を含む。これらの様々な薬剤は、市販の薬物の形態に付属して処方される情報に記載されている通り、標準的な又は通常の用量で用いられ、それらの開示物はここに参照により引用される(また以下も参照されたい:the prescribing information in the 2006 Edition of The Physician’s Desk Reference)。アザチオプリンは現在AZASANの商品名でSalix Pharmaceuticals, Incから入手可能である;メルカプトプリンは、現在PURINETHOLの商品名でGate Pharmaceuticals, Incから入手可能である;プレドニゾン及びプレドニゾロンは、現在Roxane Laboratories, Inc.から入手可能である;メチルプレドニゾロンは現在Pfizerから入手可能である;シロリムス(ラパマイシン)は、現在RAPAMUNEの商品名でWyeth-Ayerstから入手可能である;タクロリムスは、現在PROGRAFの商品名でFujisawaから入手可能である;サイクロスポリンは、現在SANDIMMUNE の商品名でNovartisから、及びGENGRAFの商品名でAbbottから入手可能である;IMPDH阻害剤、例えばミコフェノール酸モフェチル及びミコフェノール酸は現在CELLCEPTの商品名でRocheから入手可能であり、MYFORTICの商品名でNovartisから入手可能である;アザチオプリンは、現在IMURANの商品名でGlaxo Smith Klineから入手可能である;及び抗体は現在ORTHOCLONEの商品名でOrtho Biotechから、SIMULECT(バシリキシマブ)の商品名でNovartisから、及びZENAPAX(ダクリズマブ)の商品名でRocheから入手可能である。
他の具体的態様としては、化合物はsykキナーゼ阻害剤と組み合わせて又は補助的に投与されうる。sykキナーゼは、Fcy受容体シグナル並びに他のシグナルカスケード、例えば、B細胞受容体シグナル(Turner et al.,(2000), Immunology Today 21:148-154)及び好中球におけるインテグリンβ(1)、β(2)、及びβ(3) (Mocsai et al.,(2002), Immunity 16:547-558)において決定的な役割を果たすことが知られているチロシンキナーゼである。例えば、sykキナーゼは、アレルギー反応をトリガーする、複数の化学メディエータの活性化及び続く放出を導くという、肥満細胞における高親和性IgE受容体シグナルにおいて重要な役割を果たす。しかし、遅延又は細胞介在性IV型過敏症の関与する経路を制御することを補助するJAKキナーゼとは異なり、sykキナーゼは即時型IgE依存性I型過敏症の関与する経路を制御する。syk経路に影響する特定の化合物は、JAK経路に影響を与えても与えなくてもよい。
適切なsyk阻害化合物は、例えば、2003年1月31日に出願された米国出願第10/355,543号(公開番号2004/0029902);国際公開第03/063794号パンフレット;2003年7月29日に出願された米国出願第10/631,029号; 国際公開第2004/014382号パンフレット; 2004年7月30日に出願された米国出願第号10/903,263; 2004年7月30日に出願された国際出願PCT/US2004/24716号公報(国際公開第2005/016893号パンフレット); 2004年7月30日に出願された米国出願第10/903,870号; 2004年7月30日に出願された国際出願PCT/US2004/24920;2004年11月24日に出願された米国出願第号60/630,808;2005年1月19日に出願された米国出願第号60/645,424;及び2005年2月18日に出願された米国出願第号60/654,620に記載されており、これらの開示物はここに参照により組み込まれる。本明細書中に記載された化合物及びsyk阻害化合物は、上述に記載したように単独で又は1つ以上の従来の移植拒絶反応の治療剤と組み合わせて用いられ得る。
特定の具体的態様としては、化合物はsyk阻害化合物またはその他の特定の疾患に対する現在ある処置のいずれかに対して、当初非応答性の、又は次第に非応答性(耐性)となる患者の治療又は予防に用いられ得る。また化合物は、syk阻害化合物と組み合わせて、syk化合物耐性又は非反応性の患者において用いうる。投与しうる適切なsyk阻害化合物を下に提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、本明細書中に記載された本発明の化合物から選択され、移植被提供者に対して有効量の化合物を投与することを含む、移植被提供者における同種移植における移植拒絶反応の治療又は予防する方法を提供する。さらなる具体的態様としては、化合物は、組織又は臓器に、組織又は臓器を移植被提供者に移植する前に投与することである。
他の具体的態様としては、本発明は、本明細書中に記載した化合物から選択され、該拒絶反応が急性拒絶反応である、拒絶反応の治療又は予防のために有効量の化合物を移植被提供者に対して投与することを含む、移植被提供者における同種移植の移植拒絶反応を治療又は予防する方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、本明細書中に記載した化合物から選択され、該拒絶反応が慢性拒絶反応である、拒絶反応の治療又は予防のために有効量の化合物を移植被提供者に対して投与することを含む、移植被提供者における同種移植の移植拒絶反応を治療又は予防する方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、本明細書中に記載した化合物から選択され、該拒絶反応がHVGR又はGVHRである、拒絶反応の治療又は予防のために有効量の化合物を移植被提供者に対して投与することを含む、移植被提供者における同種移植の移植拒絶反応を治療又は予防する方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、本明細書中に記載した化合物から選択され、同種移植における移植が腎臓、心臓、肝臓、及び肺から選択される、移植被提供者に対して拒絶反応の治療又は予防のために有効量の化合物を投与することを含む、移植被提供者における同種移植における移植拒絶反応を治療又は予防する方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、本明細書中に記載した化合物から選択され、同種移植における移植が腎臓、心臓、肝臓、及び肺から選択される、移植被提供者に対して拒絶反応の治療又は予防のために有効量の化合物を投与することを含む、移植被提供者における同種移植における移植拒絶反応を治療又は予防する方法を提供し、ここで本発明化合物は他の免疫抑制剤と組み合わせて又はその補助として投与される。
他の具体的態様としては、本発明は、本明細書中に記載した化合物から選択され、同種移植における移植が腎臓、心臓、肝臓、及び肺から選択される、移植被提供者に対して拒絶反応の治療又は予防のために有効量の化合物を投与することを含む、移植被提供者における同種移植における移植拒絶反応を治療又は予防する方法を提供し、ここで本発明化合物は他の免疫抑制剤と組み合わせて又はその補助として投与され、該免疫抑制剤は、サイクロスポリン、タクロリムス、シロリムス、IMPDH阻害剤、ミコフェノール酸、ミコフェノール酸モフェチル、抗T細胞抗体、及びOKT3から選択される。
本明細書中に記載された化合物はIL-4シグナルのサイトカインモデレーターである。結果として、化合物は、I型過敏症の反応を遅くすることができる。それゆえ、特別な具体的態様としては、化合物はそのような反応の治療に、及び過敏反応(例えばアレルギー疾患)が関連する、介在する、又は起因する疾患に予防的に用いられる。例えば、アレルギー疾患に苦しむヒトは、想定されるアレルゲンへの曝露の前に、アレルギー反応の発症又は進行を遅延させ、排除する、1つ以上の本明細書に記載のJAK選択的化合物を服用することができる。
そのような疾患を治療又は予防するために用いられる場合、本化合物は、単独で又は1つ以上の化合物との混合で、又は疾患及び/又はそのような疾患に関連する症候群の治療に有効なそのような他の薬剤と混合又は組み合わせて、化合物は投与されうる。化合物はまた、他の疾患又は病気の治療に有用な薬剤と混合して又は組み合わせて投与され、それには例えばステロイド、膜安定化剤、5-リポキシゲナーゼ(5LO)阻害剤、ロイコトリエン合成及び受容体阻害剤、IgEアイソタイプスイッチ又はIgE合成阻害剤、IgGアイソタイプスイッチ又はIgG合成阻害剤、βアゴニスト、トリプターゼ阻害剤、アスピリン、シクロオキシゲナーゼ(COX)阻害剤、メトトレキセート、抗TNF薬、抗CD20抗体、PD4阻害剤、p38阻害剤、PDE4阻害剤、及び抗ヒスタミン剤があるが、これらは一例である。化合物はそれ自体をプロドラッグの形態で、又は活性化合物又はプロドラッグを含む医薬組成物として投与される。
他の具体的態様としては、本発明は、該化合物が本明細書中に記載された本発明の化合物から選択され、対象者に治療又は予防のための有効量の化合物を投与することを含む、IV型過敏症の治療又は予防の方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、該化合物が本明細書中に記載された本発明の化合物から選択され、アレルゲンに曝露される前に投与される、対象者に治療又は予防のための有効量の化合物を投与することを含む、臨床的な予防としてのIV型過敏症の治療又は予防の方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、該化合物が本明細書中に記載された本発明の化合物から選択され、そのようなシグナル伝達カスケードに関与する受容体を発現する細胞に化合物を接触させることを含む、JAKキナーゼ3が役割を果たすシグナル伝達カスケード阻害の方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、該化合物が本明細書中に記載された本発明の化合物から選択され、JAKキナーゼ介在性疾患を治療又は予防するための有効量を対象者に投与することを含む、JAKキナーゼ介在性疾患の治療又は予防の方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、該化合物が本明細書中に記載された本発明の化合物から選択され、該JAKキナーゼ介在性疾患がHVGR又はGVHRである、JAKキナーゼ介在性疾患を治療又は予防するための有効量を対象者に投与することを含むJAKキナーゼ介在性疾患の治療又は予防の方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、該JAKキナーゼ介在性疾患が急性同種移植の拒絶反応である、該化合物は本明細書中に記載された本発明の化合物から選択される、JAKキナーゼ介在性疾患を治療又は予防するための有効量を対象者に投与することを含む、JAKキナーゼ介在性疾患の治療又は予防の方法を提供する。
他の具体的態様としては、本発明は、該化合物が本明細書中に記載された本発明の化合物から選択され、該JAKキナーゼ介在性疾患が慢性同種移植の拒絶反応である、JAKキナーゼ介在性疾患を治療又は予防するための有効量を対象者に投与することを含む、JAKキナーゼ介在性疾患の治療又は予防の方法を提供する。
本発明の活性化合物は、典型的には、syk経路を阻害する。特定の化合物のsykキナーゼ阻害剤としての活性は、インビトロ又はインビボで測定される。ある態様としては、特定の化合物の活性は、細胞アッセイによって試験される。
「細胞増殖性疾患」は、異常な細胞増殖により特徴づけられる疾患を言う。増殖性疾患は、細胞増殖速度の観点から限定することを意味しないが、細胞の成長及び細胞分裂において単に通常の制御を失っていることをいう。それゆえ、ある態様としては、増殖性疾患の細胞は、通常の細胞と同じ細胞分裂速度を有しうるが、そのような増殖を制限するシグナルに応答しない細胞をいう。「細胞増殖性疾患」の領域には、組織の異常な増殖である新生物又は腫瘍が含まれる。癌は、周囲の組織に浸潤し及び/又は新たに移植する部位に転移しうる細胞が増殖しうることにより、特徴づけられるあらゆる様々な悪性新生物を言う。
一般に、ここに開示した化合物により治療可能な細胞増殖性疾患は異常な細胞増殖で特徴づけられるあらゆる疾患に関する。これらは、良性又は悪性、転移性又は非転移性である様々な腫瘍及び癌を含む。癌の具体的な性質、例えば組織侵入性又は転移性は、本明細書中に記載した方法を用いて標的としうる。細胞増殖性疾患は、とりわけ、卵巣癌、腎臓癌、胃腸癌、腎臓癌、膀胱癌、膵臓癌、肺の扁平上皮癌、及び腺癌を含む。
ある態様としては、治療される細胞増殖性疾患は造血系の細胞の異常な増殖である造血性新生物である。造血性悪性腫瘍は、多能性前駆細胞(pluripotent stem cell)、多能性前駆細胞(multipotent progenitor cell)、複分化性前駆細胞(oligopotent committed progenitor cell)、前駆細胞(precursor cell)、及び造血に関与する末端の分化した細胞に起因する。ある血液腫瘍は、自己再生能を有する造血性幹細胞に生じると考えられている。例えば、急性骨髄性白血病(AML)の特定のサブタイプを発現する細胞(Cynthia K. Hahn, Kenneth N. Ross, Rose M. Kakoza, Steven Karr, Jinyan Du, Shao-E Ong, Todd R. Golub, Kimberly Stegmaier, Syk is a new target for AML differentiation, Blood, 2007, 110, Abstract 209)は、移植において造血幹細胞の細胞表面マーカーを発現し、このことは造血幹細胞が白血病細胞の源であることを示唆している。造血幹細胞に特徴的である細胞マーカー特性を有しない芽細胞は、移植において腫瘍を形成することができないようである(Blaire et al., 1997, Blood 89:3104-3112)。通常の造血系の細胞並びに白血病芽細胞において見られる、特定の血液腫瘍の幹細胞源が、また、特定の白血病のタイプに関連する特定の染色体異常が見られることがサポートとなっている。95%の慢性骨髄性白血病が関連している染色体相互転座t(9q34;22q11)は、例えば、骨髄性、赤血球、及びリンパ系の細胞に存在すると考えられ、染色体異常が造血幹細胞において起因することを示唆する。特定のCMLの特定の型の細胞のサブグループは、造血幹細胞の細胞マーカー表現型を示す。
造血性新生物は、しばしば幹細胞から由来するが、前駆細胞又はより末端の分化した細胞が関与する発展する細胞系統(developmental lineage)の細胞もある白血病の源となりうる。例えば、通常の骨髄性前駆細胞又は顆粒球/マクロファージ前駆細胞における融合タンパク質Bcr/Abl(慢性骨髄性白血病に関連する)の強制的発現は、白血病様症状を作り出す。さらに、白血病のサブタイプに関連するいくつかの染色体異常は、造血幹細胞のマーカー表現型を有する細胞集団中には見られないが、造血経路のより分化した状態におけるマーカーを示す細胞集団には見られる(Turhan et al., 1995, Blood 85:2154-2161)。それゆえ、関連する前駆細胞及び他の分化した細胞は、細胞分裂の可能性が限られているが、白血球は、制御なく増殖する能力を獲得し、ある場合には造血幹細胞による自己再生をミミックした特徴を獲得する(Passegue et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 2003, 100:11842-9)。
ある態様としては、治療される造血性新生物は、異常な細胞がリンパ系の細胞に特徴的な表現型に由来及び/又はこれを発現するリンパ系新生物である。リンパ系新生物は、B細胞新生物、T及びNK細胞新生物、及びホジキンリンパ腫に分類される。B細胞新生物はさらに前駆Bリンパ球新生物及び成熟/末梢B細胞新生物に分類される。B細胞新生物の例は、前駆B細胞リンパ芽球性白血病/リンパ腫(前駆B急性リンパ芽球性白血病)であるのに対し、成熟/末梢B細胞新生物の例は、慢性Bリンパ球性白血病/小リンパ性リンパ腫、B細胞性前リンパ性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、脾辺縁帯B細胞リンパ腫、有毛細胞白血病、形質細胞性骨髄腫/形質細胞腫、節外性濾胞辺縁帯B細胞リンパ腫(MALT)、節外節性辺縁帯B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、及びバーキットリンパ腫/バーキットT細胞白血病である。T細胞及びNK細胞性新生物はさらに前駆T細胞新生物及び成熟(末梢)T細胞新生物に分類される。前駆T細胞新生物の例は、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病(前駆T細胞急性リンパ芽球性白血病)であるのに対し、成熟(末梢)T細胞新生物の例は、T細胞前リンパ性白血病、T細胞顆粒球リンパ性白血病、進行性NK細胞白血病、成人T細胞リンパ腫/白血病(HTLV-1)、節外性NK/T細胞リンパ腫、経鼻型、腸疾患型T細胞リンパ腫、肝脾T細胞リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫、菌状息肉腫/セザリー症候群、未分化大細胞型リンパ腫、T/ヌル細胞、皮膚未分化リンパ腫、末梢T細胞リンパ腫、他に特徴づけられない限り、血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫、T/ヌル細胞、原発性全身性である。3つ目のリンパ系新生物のメンバーは、ホジキン病とも呼ばれるホジキンリンパ腫である。特に、結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫、及びホジキン病の様々な古典的な形態、例えば、結節硬化型ホジキンリンパ腫(悪性度1及び2)、リンパ球優位型ホジキンリンパ腫、混合細胞型ホジキンリンパ腫、及びリンパ球減少型ホジキンリンパ腫を含むこのクラスの疾患の診断は、化合物を処置することにより行われる。様々な具体的態様の中、異常なJAK活性と関連のあるリンパ系新生物はいずれもsyk阻害化合物で処置できる。
ある態様としては、処置される造血性新生物は骨髄性新生物である。このグループは、骨髄系の表現型の細胞の特徴に関連する、又は示す細胞増殖性疾患の大クラスを含む。骨髄性新生物は骨髄増殖性疾患、骨髄形成異常/骨髄増殖性疾患、骨髄異形性症候群、及び急性骨髄性白血病に分類される。骨髄増殖性疾患の例は、慢性骨髄性白血病(例えば、フィラデルフィア染色体陽性(t(9;22)(qq34;q11))、慢性好中球性白血病、慢性好酸球性白血病/好酸球増多症、慢性突発性骨髄線維症、真性赤血球増加症、及び本態性血小板血症がある。骨髄形成異常/骨髄増殖性疾患の例としては、慢性骨髄単球性白血病、非典型性慢性骨髄性白血病、及び若年性骨髄単球性白血病がある。骨髄異形性症候群の例は、環状鉄芽球及び非環状鉄芽球による不応性貧血、多系列細胞異形成を伴う難治性血球減少(骨髄異形性症候群)、ラエブ(芽球増加を伴う不応性貧血(骨髄異形性症候群))、5q-症候群、及び骨髄異形性症候群がある。様々な具体的態様の中、異常なsyk活性が関連する骨髄性新生物は、いずれもsyk阻害剤により処置できる。
ある態様としては、本化合物は、それ自身が疾患の1つの下位分類を有する、骨髄性新生物の大クラスを代表する急性骨髄性白血病(AML)に用いられる。これらの分類は、とりわけ、再現性のある染色体転座を伴うAML、多系列細胞異形成AML、及び他に分類されていないAMLを含む。再現性のある染色体転座を伴うAMLの例は、とりわけ、t(8;21)(q22;q22)のAML、AML1(CBF-α)/ETO、急性前骨髄球性白血病(t(15;17)(q22;q11-12)及びその変異体、PML/RAR-αAML)、異常な骨髄好酸球のAML(inv(16)(p13q22)又はt(16;16)(p13;q11)、CBFb/MYH11X)、及び11q23(MLL)異常のAMLがある。多系列細胞異形成のAMLの例は、前-骨髄異形性症候群と関連していてもしなくてもよい。定義した群に分類されていない他の急性骨髄性白血病には、最未分化型AML、未分化型AML、分化型AML、急性骨髄単球性白血病、急性単芽球性白血病、急性赤血球性白血病、急性巨核球性白血病、急性好塩基球性白血病、及び骨髄線維症を伴う急性汎骨髄症がある。
本発明の文脈において「治療」とは、障害又は疾患に関連する症状の緩和又は、それらの症状さらなる進行又は悪化の停止、又は疾患又は障害の阻止又は予防を意味する。
用語「ホ乳類」は、sykを発現する生命体を言う。ほ乳類の例は、マウス、ラット、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウマ、クマ、サル、イヌ、ネコ及び、好ましくは、ヒトである。sykを発現する遺伝子組み換え生命体もこの定義の中に含まれる。
ほ乳類又は非ホ乳類に対して本発明の方法は、化合物又は組成物の有効量を投与することを含む。本明細書中、本発明の化合物又は組成物の「有効量」は、sykに拮抗する又はこれを阻害する量を含む。sykを拮抗する又は阻害する量は、測定可能であり、例えば、以下の説明的な試験方法を含む、syk活性を決定するいかなるアッセイによってであってもよい。有効量は、syk阻害により治療されるsyk関連疾患の症状を緩和する量を含む。従って、「sykのアンタゴニスト」には、sykと相互作用し、例えば他のsykリガンドである第二の化合物が、sykと相互作用することを阻害又は減少させるような調節を行う化合物を含む。syk結合化合物は、好ましくはsykアンタゴニストである。言葉「syk結合化合物」(例えば、その受容体に結合親和性を有する)はsykと相互作用する結果sykの活性を変更する化合物を含む。Syk結合化合物は、インビトロ(例えば、細胞及び非細胞ベースの)又はインビボにおける方法を用いて特定される。インビトロの方法の詳細は、以下に示す。
本明細書中に記載した本方法及び組成物に存在する化合物の量は、実施例に示されたアッセイのいずれで測定されても、疾患の重症度の検出しうる減少を生じるのに十分な量である。syk調節因子の量は、与えられた細胞型における調節因子の有効性及び疾患の治療に必要な時間による。特定の具体的態様としては、本発明の組成物は、さらに他の治療剤を含む。第二の薬剤が用いられる場合、第二の薬剤は、本発明の化合物又は組成物とともに、別の投与形態又は単一形態の部分として投与される。本発明の1つ以上の化合物は、障害、疾患又は症状の治療に単独療法として適用されうるのに対し、本発明化合物又は組成物(治療剤)は、同一及び/又は他の型の障害、症状、及び疾患の治療に、1つ以上の他の治療剤と組み合わせて、併用療法に用いることもできる。併用療法は、2つ以上の治療剤を同時又は続けて投与することを含む。薬剤は、いかなる順序で投与されてもよい。あるいは、複合療法剤も、患者に投与するための単一の組成物と組み合わせて用いることができる。例えば、単一の医薬組成物は、化合物又は化学式Iのそれらの薬学的に許容される塩、エステル又はプロドラッグ、他の治療剤(例えば、メトトレキセート)又はそれらの互変異性体又はそれらの薬学的に許容される塩、エステル又はプロドラッグ、及び薬学的に許容される賦形剤又は担体を含む。
発明は、化学式Iの化合物、本発明の化合物の製造方法、少なくとも1つの発明の化合物及び少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は賦形剤から発明の化合物を製造する方法、及び、様々な障害、症状及び疾患を治療するための1つ以上の本発明の化合物を用いる方法、ここで該疾患は(例えば、炎症性、自己免疫性、神経性、神経変性性、腫瘍性及び心血管性)、例えば、RA、骨関節炎、過敏性腸症候群IBD、喘息、慢性閉塞性肺疾患COPD及びMSである。本発明の化合物及びそれらの薬学的に許容される塩及び/又は中性の組成物は、薬学的に許容される賦形剤又は担体と一緒に製剤化され得、生じた化合物は、インビボにおいて、様々な障害、症状及び疾患を治療するために、男性、女性、及び動物のようなホ乳類に投与される。さらに、本発明の化合物は、様々な障害、症状及び疾患の治療に有用な薬剤の調製に用いられ得る。
f. キット
さらに異なる態様として、本発明は、sykが役割を果たす状態、障害、症候群及び疾患を治療するために、発明の医薬品化合物、組成物及び/又はそれらの塩は、薬学的に許容される担体と組み合わせて用いられる、単一の包装中に分離したコンテナを含むキットを提供する。
I. EXAMPLES
以下の実施例は説明のために提供されるが、発明の請求の範囲を限定するものではない。
これらの化合物を調製するための出発物質及び試薬は、一般に市販の業者(例えば、アルドリッチケミカル社(Aldrich Chemical Co.))から入手可能であるか、参考文献(例えば、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis; Wiley & Sons: New York, 1967-2004, Volumes 1-22; Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds, Elsevier Science Publishers, 1989, Volumes 1-5 and Supplementals; and Organic Reactions, Wiley & Sons: New York, 2005, Volumes 1-65)に記載されているプロセスに従い当該分野の熟練者に知られた方法により調製される。
合成反応スキームの出発物質及び中間体は、所望により従来の技術により単離され精製されるが、それは濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィー等に限定されない。そのような物質は、従来の方法により物理係数及びスペクトルデータにより特徴づけられる。
反対を明示しない限り、本明細書中に記載された反応は好ましくは、不活性雰囲気下、大気圧中、反応温度が約-78℃ないし約150℃、より好ましくは約0℃ないし約125℃、及び最も好ましく、簡便には室温(又は大気温)、例えば、約20℃ないし約75℃で行われることである。
以下の実施例について言及する場合、本発明の化合物は本明細書中に記載した方法、又は当該分野においてよく知られた他の方法を用いて合成された。
化合物及び/又は中間体は、2695 Separation Module(Milford, Mass.)を用いたウォーターズAllianceクロマトグラフィーシステムにより、高速液体クロマトグラフィーによって帰属した。分析カラムは、Merck KGaA(Darmstadt, Germany)より購入したC-18 SpeedROD RP-18Eカラムで行った。あるいは、帰属は、Waters Acquity UPLC BEH C-18 2.1mm×15mmカラムを用いて、Waters Unity(UPLC)システムを用いて行った。勾配溶出も用いられ、典型的には、Allianceシステムを用いて、5%アセトニトリル/95%水から始め、5分以上、Acquityシステムでは1分間以上をかけて徐々に95%アセトニトリルとした。全ての溶媒は、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む。化合物は、220又は254nmにおける紫外線(UV)吸収を検出した。HPLC溶媒は、EMD Chemicals, Inc.(Gibbstown, NJ)より購入した。いくつかの例においては、純度は、背面がガラスのシリカゲル板、例えばEMDシリカゲル602.5cm×7.5cmプレートにおいて薄層クロマトグラフィー(TLC)により確認した。TLCの結果は、紫外線ライトのもと容易に視覚的に検出され、又はよく知られたヨウ素蒸気及び他の様々な染色技術を用いて検出した。
質量分析はアセトニトリル/水を移動相として、Agilent 1100 series LCMS装置及びAcquityシステムのいずれかを用いて行った。1つの系においては、TFAをpH調節試薬として用い、陽イオンモードで測定し[MH+、(M+1)又は(M+H)+と記載する]、もう1つは、ギ酸又は酢酸アンモニウムを用い、陽イオンモード[MH+、(M+1)又は(M+H)+と記載する]及び陰イオンモード[M-、(M-1)又は(M-H)-と記載する]のいずれでも行うことができる。
核磁気共鳴(NMR)分析は、いくつかの化合物について、Varian 400 MHz NMR(Palo Alto, Calif.)で行った。参照スペクトルは、TMS又は溶媒の既知の化学シフトである。
いくつかの発明の化合物の純度については元素分析により決定した(Robertson Microlit, Madison NJ.)。
融点は、Laboratory Devices Mel-Temp apparatus(Holliston, Mass.)で決定した。
プレパラティブ分離は、必要に応じて、Sq16x又はSg100cクロマトグラフィーシステムを用いて行い、これらは全てTeledyne Isco(Lincoln, NE)から購入した。あるいは、化合物及び中間体は、シリカゲル(230-400メッシュ)充填剤を用いたフラッシュカラムで又はC-18逆相カラムを用いたHPLCを用いて精製した。典型的な溶媒はIsco systemsのものを用い、フラッシュカラムクロマトグラフィーは、ジクロロメタン、メタノール、酢酸エチル、ヘキサン、アセトン、ヒドロキシアミン水溶液及びトリエチルアミンを用いて行った。逆相HPLCの典型的な溶媒は、0.1%トリフルオロ酢酸含有の様々な割合のアセトニトリル及び水である。
一般的方法
以下の合成反応スキームは、単に本発明の化合物を合成しうる方法を説明するためにあり、及びこれらの合成スキームに様々な変更をなし得、及び本出願に含まれる開示物に言及して、当該分野における熟練に対して提示する。
[実施例1]
4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:カルボン酸72.1(85g、540mmol)の塩化チオニル(425mL)溶液を攪拌下、ピリジン(8.5mL,0.11mmol)をゆっくり加えた。反応混合物は、75℃において終夜攪拌した後、濃縮し、真空下乾燥し、薄い黄色の粉末を得た。この黄色の粉末を750mLのエタノールで希釈し、終夜還流した。次の日、反応が終了していることをHPCLにより確認し、氷浴で冷却し、固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、エチルエステル72.2をオフホワイトの粉末として得た(91g、2ステップで87%)。質量分析:C7H8N2O4 (M+H)+ 185.0。
ステップ2:エステル72.2(22g、120mmol)をオキシ塩化リン(60mL、600mmol)に溶解し、混合物をN,N-ジエチルアニリン(27mL、167mmol)で処置し、HPLCにより反応が完了するのを確認するまで混合物を105℃で加熱した。続いてこれを室温まで冷却し、粉砕した氷1Lにゆっくりと注ぎ、ベージュの沈殿を得、これを集めて濾過し、真空下乾燥し、二塩化物72.3aを薄い黄色の粉末として得た(22.5g、85%)。1H NMR(DMSO-d6、400mHz):δ 9.13(s、1H)、4.37(q、2H)、1.32(t、3H)。
ステップ3:ジクロロピリミジン72.3(500mg、2.3mmol)をNMP(10mL)に溶解し、氷浴中で攪拌した。ここにアニリン72.4(540mg、2.5mmol)及びエチルジイソプロピルアミン(DIEA、0.82mL、4.6mmol)の10mL NMP溶液を滴下漏斗で加えた。混合物を1時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、食塩水で洗浄し、濃縮し、フラッシュカラムにかけ、化合物72.5aを白色の固形物として単離した(905mg、97%)。質量分析:C19H22ClN5O3 (M+H)+ 404.1。
ステップ4:エチルエステル72.5(5mg、2.2mmol)をTHF100mLに溶解した。ここに水酸化リチウム水和物(190mg、4.4mmol)及び水10mLを加えた。混合物は1時間攪拌し、そこにpH3になるまで1N HCl溶液を注意深く加えた。真空下、混合物を濃縮しTHFを除いた。白色の固形物が生成し、ブフナー漏斗で濾過した。これを水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物72.6(900mg、99%)を白色の固形物として得た。質量分析:C17H18ClN5O3 (M+H)+ 376.1。
ステップ5:カルボン酸72.6(900mg、2.2mmol)をNMP30mLに溶解した。ここにEDC塩酸塩(690mg、3.6mmol)及びHOBt水和物(490mg、3.6mmol)を加えた。反応混合物を室温で90分間攪拌した。ここに、アンモニア(市販 0.5Nジオキサン溶液、24mL、12mmol)を加えた。混合物は終夜攪拌した。続いてこれを真空下濃縮し、水及びクロロホルムに分散させた。クロロホルム層を分離して食塩水で4回洗浄した。クロロホルム層をMgSO4で乾燥し、真空下濃縮し化合物72.7を薄い黄色の固体として得た(720mg、63%)。質量分析:C23H23N9O3 (M+H)+ 474.2。
ステップ6:ベンゾトリアゾリルエーテル72.7(100mg、0.21mmol)をDMSO3mLに溶解した。ここにシス-1,2-ジアミノシクロヘキサン(124μL、1.05mmol)を加えた。混合物は密封フラスコ中において120℃で1時間攪拌した。この混合物を続いてプレパラティブHPLCにかけ、ラセミの標題化合物72を得た。質量分析:C
23H
32N
8O
2 (M+H)
+ 453.2。UV:λ=240、297nm。
[実施例2]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(1,1-ジオキソ)チオモルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上述のラセミ化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームにより、アニリン72.4の代わりに4-(1,1-ジオキソ)チオモルホリノアニリンを用いて行った。質量分析:C
21H
29N
7O
3S (M+H)
+ 460.2。UV:λ=236、312nm。
[実施例3]
4-(4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ジクロロピリミジン72.3(1.12g、5.05mmol)をDMF60mLに溶解し、室温で攪拌した。ここに、4-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリン74.1(0.96g、6.1mmol)を1回で加え、エチルジイソプロピルアミン(DIEA、1.58mL、9.1mmol)をシリンジで滴加した。混合物は、室温で1時間攪拌した。続いてここに、ナトリウムチオメトキサイド(885mg、12.6mmol)を加えた。混合物は、終夜室温で攪拌し、酢酸エチルで希釈し食塩水で3回洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空で濃縮し、フラッシュカラムにかけ、化合物50.2を白色の固形物として得た。質量分析:C17H17N5O2S (M+H)+ 356.1。
ステップ2:ステップ1からのエチルエステル74.2を200mLのTHFに溶解した。ここに、水酸化リチウム水和物(424mg、10.1mmol)及び水20mLを加えた。混合物は、2日間室温で攪拌した。これを真空で濃縮してTHFを除き、pHが3になるまで注意深く1N HClを加えた。溶液から白色の固形物が析出した。これをブフナー漏斗で単離し、冷水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物74.3(1.12g、2段階で68%)を得た。質量分析:C15H13N5O2S (M+H)+ 328.1。
ステップ3:カルボン酸74.3(1.12g、3.4mmol)を60mLのDMFに溶解した。ここにEDC・塩酸塩(0.98g、5.1mmol)及びHOBt水和物(0.69g、5.1mmol)を加えた。混合物は、室温で2時間攪拌した。続いてここに、アンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、34mL、17mmol)を加えた。混合物は、2時間攪拌した。これを続いて真空で濃縮しジオキサンを除去した。ここに水300mLを加えた。薄い黄色の固体が析出した。これをブフナー漏斗で単離し、冷水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物74.4(1.12g、99%)を得た。質量分析:C15H14N6OS (M+H)+ 327.1。
ステップ4:化合物74.4(50mg、0.15mmol)を4mLのNMPに溶解した。ここにMCPBA(65%純度、45mg、0.17mmol)を加えた。これを室温で30分間攪拌した。続いてここに、シス-1,2-ジアミノシクロヘキサン(53μL、0.45mmol)及びDIEA(78μL、0.45mmol)を加えた。混合物は、90℃浴で50分攪拌した。この混合物は、続いてプレパラティブHPLCにかけ、ラセミの化合物74を単離した。質量分析:C
20H
24N
8O (M+H)
+ 393.2。UV:λ=239、304nm。NMR(CD
3OD): δ 8.41(s、1H)、8.12(m、1H)、7.70(d、J=8.4Hz、2H)、7.63(d、J=7.2Hz、2H)、7.62(s、1H)、6.43(dd、J=2.4、2.0Hz、1H)、4.27(m、1H)、3.60(m、1H)、1.83-1.45(m、8H) ppm。
[実施例4]
4-(4-(1,2,3-チアジアゾール-4-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上述のラセミ化合物を実施例3に示したのと同一の合成スキームを用いて、アニリン74.1に代えて4-(1,2,3-チアジアゾール-4-イル)アニリンを用いて行った。質量分析:C
19H
22N
8OS (M+H)
+ 411.2。UV:λ=231、311nm。NMR(CD
3OD): δ 9.24(s、1H)、8.56(s、1H)、8.15(d、J=5.6Hz、2H)、7.84(m、2H)、4.43(m、1H)、3.76(m、1H)、1.91-1.60(m、8H) ppm。
[実施例5]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピリジン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ジクロロピリミジン72.3(3.02g、13.6mmol)をDMF100mLに溶解させ、室温で攪拌した。ここに4-ヨードアニリン77.1(3.59g、16.3mmol)を1回で加え、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA、4.25mL、24.4mmol)を、シリンジを用いて滴加した。混合物は室温で2.5時間攪拌した。続いてここにナトリウムチオメトキサイド(2.38g、34mmol)を加えた。混合物は、室温で1.5時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回洗浄し、MgSO4で乾燥し、活性炭で処理し、真空で濃縮し粗化合物77.2を薄い茶色の固体として得た(4.50g、79%).質量分析:C14H14IN3O2S (M+H)+ 416.1。
ステップ2:ヨードベンゼン77.2(620mg、1.5mmol)をジオキサン20mL及び水10mLに溶解した。ここにボロン酸77.3(406mg、3.3mmol)、Na2CO3(480mg、4.5mmol)及びPd(PPh3)2Cl2(211mg、0.3mmol)を加えた。混合物は、アルゴン気流を用いて3分間脱気し、アルゴン雰囲気下、85℃浴中で1時間攪拌した。混合物を濃縮し、クロロホルムで希釈した。これを食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮し、及びフラッシュカラムにかけ、化合物77.4(300mg、55%)を単離した。質量分析:C19H18N4O2S (M+H)+ 367.1。
ステップ3:エチルエステル77.4(300mg、0.82mmol)をTHF30mLに溶解した。ここに、水酸化リチウム水和物(104mg、2.46mmol)及び水10mLを加えた。混合物は室温で2時間攪拌した。これを真空で濃縮し、THFを除去し、pHが3になるまで1N HClを注意深く加えた。薄い黄色の固体が溶液から析出した。これをブフナー漏斗を用いて単離し、冷水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物77.5(250mg、90%)を得た。質量分析:C17H14N4O2S (M+H)+ 339.1。
ステップ4:カルボン酸77.5(250mg、0.74mmol)を10mLのDMFに溶解した。ここにEDC塩酸塩(213mg、1.1mmol)及びHOBt水和物(150mg、1.1mmol)を加えた。混合物は室温で90分攪拌した。ここにアンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、7.4mL、3.7mmol)を加えた。混合物は終夜攪拌した。続いてこれを真空下で濃縮し、ジオキサンを除去した。ここに水100mLを加えた。薄い黄色の固体が析出した。これをブフナー漏斗を用いて単離し、冷水で洗浄し、真空オーブンを用いて乾燥し、化合物77.6(230mg、92%)を得た。質量分析:C17H15N5OS (M+H)+ 338.1。
ステップ5:化合物77.6(25mg、0.074mmol)をNMP3mLに溶解した。ここに、MCPBA(65%純度、22mg、0.081mmol)を加えた。これを室温で30分間攪拌した。続いてここにシス-1,2-ジアミノシクロヘキサン(70μL、0.60mmol)を加えた。混合物は90℃浴で30分間攪拌した。この混合物は続いてプレパラティブHPLCにかけラセミの標題化合物77を得た。質量分析:C
22H
25N
7O (M+H)
+ 404.2。UV:λ=238、337nm。
[実施例6]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピリジン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上述のラセミ化合物を実施例5に示したのと同一の合成スキームにより、ピリジン-3-ボロン酸に代えてピリジン-4-ボロン酸77.3を用いて合成した。質量分析:C
22H
25N
7O (M+H)
+ 404.2。UV:λ=239、311nm。
[実施例7]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピリジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上述のラセミ化合物は実施例1に示したのと同一の合成スキームにより、アニリン72.4に代えて4-(ピリジン-2-イル)アニリンを用いて合成した。質量分析:C
22H
25N
7O 404.2 (M+H)
+。UV:λ=241、330nm。
[実施例8]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピリミジン-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上述のラセミ化合物は実施例5に示したのと同一の合成スキームにより、ピリジン-4-ボロン酸77.3に代えてピリミジン-5-ボロン酸を用いて合成した。質量分析:C
21H
24N
8O (M+H)
+ 405.2。UV:λ=243、308nm。NMR(CD
3OD): δ 9.13(s、1H)、9.08(s、2H)、8.55(s、1H)、7.82(m、4H)、4.44(m、1H)、3.74(m、1H)、1.94-1.60(m、8H) ppm。
[実施例9]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:化合物81.1は実施例5の77.3の合成に示したのと同一の合成スキームにより、アニリン77.1に代えて4-(チアゾール-4-イル)アニリンを用いて合成した。質量分析:C15H13N5OS2 344.1 (M+H)+ 。
ステップ2:化合物81.1(100mg、0.29mmol)を4mLのNMPに溶解した。ここに、MCPBA(65%純度、93mg、0.35mmol)を加えた。これを45分室温で攪拌した。ここに、tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート81.2(0.3M、2mL、0.60mmol)及びDIEA(156μL、0.90mmol)の溶液を加えた。混合物は90℃浴で1時間攪拌した。この混合物は酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回及び水で洗浄した。有機層は、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、粗化合物81.3を得た。質量分析:C25H31N7O3S (M+H)+ 510.2。
ステップ3: 化合物81.3をTFA及びジクロロメタン1:1の混合溶液中で室温で10分間攪拌した。これを真空下で濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにかけて標題化合物を単離した。質量分析:C
20H
23N
7OS(M+H)
+ 410.2。UV:λ=239、313nm。NMR(CD
3OD): δ9.07(d、J=2.0Hz、1H)、8.53(s、1H)、8.01(d、J=8.8Hz、2H)、7.91(s、1H)、7.71(d、J=7.2Hz、2H)、4.40(m、1H)、3.74(m、1H)、1.94-1.59(m、8H) ppm。
[実施例10]
4-(4-(1,2,3-チアジアゾール-4-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1及び実施例9に示された方法と同一の方法によってアニリン74.1に代えて4-(1,2,3-チアジアゾール-4-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
19H
22N
8OS (M+H)
+ 411.2。UV:λ=233、308nm。NMR(CD
3OD): δ 9.24(s、1H)、8.56(s、1H)、8.15(d、J=5.6Hz、2H)、7.84(m、2H)、4.43(m、1H)、3.76(m、1H)、1.91-1.60(m、8H) ppm。
[実施例11]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピリジン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例5に示された方法と同一の方法によってピリジン-4-ボロン酸77.3に代えてピリジン-3-ボロン酸を用いて調製した。質量分析:C
22H
25N
7O (M+H)
+ 404.2。UV:λ=240、311nm。NMR(CD
3OD) δ 9.05(d、J=2.0Hz、1H)、8.70(dd、J=5.6、1.2Hz、1H)、8.61(d、J=6.8Hz、1H)、8.56(s、1H)、7.93-7.81(m、5H)、4.45(m、1H)、3.75(m、1H)、1.92-1.59(m、8H) ppm。
[実施例12]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:化合物83.1は、実施例1の72.7の合成に示したのと同一の方法によってアニリン72.4に代えて3-(ピリミジン-5-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C21H15N9O2 (M+H)+ 426.1。
ステップ2:化合物83.1(150mg、0.35mmol)はNMP5mLに溶解させた。ここに、tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート81.2(0.3M、2.3mL、0.70mmol)溶液及びDIEA(185μL、1.06mmol)を加えた。混合物は90℃浴で40分攪拌した。混合物は、酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、粗化合物83.2を得た。質量分析:C26H32N8O3 (M+H)+ 505.2。
ステップ3:化合物83.2をTFA及びジクロロメタン1:1の混合溶媒中、室温で15分攪拌した。これを真空下で濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにより単離し標題化合物を得た。質量分析:C
21H
24N
8O (M+H)
+ 405.2。UV:λ=245nm。NMR(CD
3OD): δ 9.17(s、1H)、9.10(s、2H)、8.55(s、1H)、8.11(m、1H)、7.70(m、1H)、7.58(m、2H)、4.37(m、1H)、3.61(m、1H)、1.91-1.50(m、8H) ppm。
[実施例13]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ピリジン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例5及び実施例9に示したのと同様の方法によってピリジン-4-ボロン酸77.3に代えてピリジン-3-ボロン酸を用いて調製した。質量分析:C
22H
25N
7O (M+H)
+ 404.2。UV:λ=240、312nm。
[実施例14]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(チアゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ヨードベンゼン77.2(400mg、0.96mmol)を10mLのトルエンに溶解させた。ここに5-トリブチルスタンニルチアゾール(430mg、1.15mmol)及びPd(PPh3)4(115mg、0.1mmol)を加えた。混合物はアルゴン気流により3分間脱気し、アルゴン雰囲気下1時間還流した。これを真空下で濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、化合物85.2(160mg、45%)を単離した。質量分析:C17H16N4O2S2 (M+H)+ 373.1。
ステップ2:エチルエステル85.2(160mg、0.43mmol)をTHF30mLに溶解させた。ここに水酸化リチウム水和物(55mg、1.3mmol)及び5mLの水を加えた。混合物は室温で2時間攪拌した。これを真空下で濃縮し、THFを除去し、及び1N HClをpH3になるまで注意深く加えた。薄い黄色の固体が溶液から析出した。これをブフナー漏斗を用いて単離し、冷水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物85.3(120mg、81%)を得た。質量分析:C15H12N4O2S2 (M+H)+ 345.1。
ステップ3:カルボン酸85.3(100mg、0.29mmol)をDMF10mLに溶解させた。ここにEDC塩酸塩(86mg、0.45mmol)及びHOBt水和物(61mg、0.45mmol)を加えた。混合物は室温で1時間攪拌した。アンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、3mL,1.5mmol)を加えた。混合物は終夜攪拌した。これを続いて真空下で濃縮し、ジオキサンを除去した。ここに水100mLを加えた。薄い黄色の固体が析出した。これをブフナー漏斗を用いて単離し、冷水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物85.4(75mg、76%)を得た。質量分析:C15H13N5OS2 (M+H)+ 344.1。
ステップ4:化合物85.4(75mg、0.22mmol)をNMP5mLに溶解させた。ここにMCPBA(65%純度、64mg、0.24mmol)を加えた。これを室温で30分間攪拌した。ここに、tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート81.2(0.3M、1.5mL、0.45mmol)溶液及びDIEA(115μL、0.66mmol)を加えた。混合物は90℃浴で90分攪拌した。この混合物を、酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、及び水で洗浄しした。有機層は、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、粗化合物85.5を得た。質量分析:C25H31N7O3S (M+H)+ 510.2。
ステップ5: 化合物85.5をTFA及びジクロロメタン1:1の混合溶液中で室温で30分間攪拌した。これを真空下で濃縮し、及び逆相プレパラティブHPLCにより標題化合物を単離した。質量分析:C
20H
23N
7OS (M+H)
+ 410.2。UV:λ=240、318nm。
[実施例15]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(チアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例14に示された方法と同一の方法によって5-トリブチルスタンニルチアゾール85.1に代えて2-トリブチルスタンニルチアゾールを用いて調製した。質量分析:C
20H
23N
7OS (M+H)
+ 410.2。UV:λ=243、332nm。NMR(CD
3OD): δ 8.53(s、1H)、8.00(d、J=8.0Hz、2H)、7.86(d、J=3.2Hz、1H)、7.77(d、J=8.0Hz、2H)、7.61(d、J=3.2Hz、1H)、4.42(m、1H)、3.74(m、1H)、1.92-1.60(m、8H) ppm。
[実施例16]
4-(4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1及び実施例9に示された方法と同一の方法によって調製した。質量分析:C
20H
24N
8O (M+H)
+ 393.2。UV:λ=240、302nm。NMR(CD
3OD): δ 8.41(s、1H)、8.12(m、1H)、7.70(d、J=8.4Hz、2H)、7.63(d、J=7.2Hz、2H)、7.62(s、1H)、6.43(dd、J=2.4、2.0Hz、1H)、4.27(m、1H)、3.60(m、1H)、1.83-1.45(m、8H) ppm。
[実施例17]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ピリジン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1及び実施例9に示された方法と同一の方法によってアニリン74.1に代えて3-(ピリジン-3-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
22H
25N
7O (M+H)
+ 404.2。UV:λ=248nm。NMR(CD
3OD): δ 9.05(s、1H)、8.73(m、1H)、8.59(m、1H)、8.54(s、1H)、8.00(broad s、1H)、7.92(m、1H)、7.80(m、1H)、7.63-7.61(m、2H)、4.33(m、1H)、3.62(m、1H)、1.91-1.47(m、8H) ppm。
[実施例18]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例5及び実施例9に示された方法と同一の方法によってアニリン74.1に代えて4-モルホリノアニリンを用いて調製した。質量分析:C
21H
29N
7O
2 (M+H)
+ 412.2。UV:λ=243、294nm。NMR(CD
3OD): δ 8.45(s、1H)、7.49(d、J=8.4Hz、2H)、7.04(d、J=9.2Hz、2H)、4.30(m、1H)、3.85(m、4H)、3.71(m、1H)、3.19(m、4H)、1.88-1.56(m、8H) ppm。
[実施例19]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピリミジン-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例5及び実施例9に示された方法と同一の方法によってピリジン-4-ボロン酸77.3に代えてピリミジン-5-ボロン酸を用いて調製した。質量分析:C
21H
24N
8O (M+H)
+ 405.2。UV:λ=242、307nm。NMR(CD
3OD): δ 9.13(s、1H)、9.08(s、2H)、8.55(s、1H)、7.82(m、4H)、4.44(m、1H)、3.74(m、1H)、1.95-1.58(m、8H) ppm。
[実施例20]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(モルホリノメチル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1及び実施例9に示された方法と同一の方法によってアニリン74.1に代えて4-(モルホリノメチル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
22H
31N
7O
2 (M+H)
+ 426.3。UV:λ=244、293nm。
[実施例21]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピリダジン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例14に示された方法と同一の方法によって4-トリブチルスタンニルピリダジンに代えて5-トリブチルスタンニルチアゾール85.1を用いて調製した。質量分析:C
21H
24N
8O (M+H)
+ 405.3。UV:λ=239、327nm。NMR(CD
3OD): δ 9.59(m、1H)、9.21(d、J=9.2Hz、1H)、8.58(s、1H)、8.08(m、1H)、7.96-7.85(m、5H)、4.47(m、1H)、3.77(m、1H)、1.93-1.59(m、8H) ppm。
[実施例22]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピラジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例14に示された方法と同一の方法によって5-トリブチルスタンニルチアゾール85.1に代えて2-トリブチルスタンニルピラジンを用いて調製した。質量分析:C
21H
24N
8O (M+H)
+ 405.3。UV:λ=235、319nm。NMR(CD
3OD): δ 9.11(s、1H)、8.66(broad s、1H)、8.56(s、1H)、8.51(broad s、1H)、8.14(m、2H)、7.85(m、2H)、4.44(m、1H)、3.77(m、1H)、1.92-1.58(m、8H) ppm。
[実施例23]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピリジン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例5及び実施例9に示された方法と同一の方法によって調製した。質量分析:C
22H
25N
7O (M+H)
+ 404.2。UV:λ=239、334nm。NMR(CD
3OD): δ 8.76(d、J=6.8Hz、2H)、8.60(s、1H)、8.29(d、J=6.4Hz、2H)、8.05-7.96(m、4H)、4.49(m、1H)、3.76(m、1H)、1.93-1.60(m、8H) ppm。
[実施例24]
4-(4-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:化合物72.3(1.18g、5.3mmol)をNMP40mLに溶解させ、室温で攪拌した。ここに4-アジドアニリン塩酸塩95.1(1.00g、5.9mmol)及び続いてDIEA(2.21mL、12.7mmol)をシリンジで滴加した。混合物は1時間攪拌し酢酸エチルで希釈した。これを食塩水で4回洗浄し、真空下で乾燥し濃縮し、化合物95.2(1.59g、94%)を得た。質量分析:C13H11ClN6O2 (M+H)+ 319.2。
ステップ2:エチルエステル95.2(1.59g、5.0mmol)をTHF50mLに溶解させた。ここに水酸化リチウム水和物(420mg、10mmol)及び5mLの水を加えた。混合物は4時間攪拌し、pH3になるまで3N HCl溶液を注意深く加えた。混合物を真空下で濃縮し、THFを除去した。残渣を酢酸エチルに溶解させ、食塩水で2回洗浄した。これを真空下で乾燥、濃縮し、化合物95.3(1.58g、99%)を固体として得た。質量分析:C11H7ClN6O2 (M+H)+ 291.2。
ステップ3:カルボン酸95.3(1.58g、5.0mmol)をDMF40mLに溶解させた。ここにEDC塩酸塩(1.44g、7.5mmol)及びHOBt水和物(1.02g、7.5mmol)を加えた。混合物は室温で50分攪拌した。ここにアンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、50mL、25mmol)を加えた。混合物は7時間攪拌した。続いてこれを真空下で濃縮したところ、固体が析出した。これを回収し、洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物95.4(1.30g、67%)を得た。質量分析:C17H12N10O2 (M+H)+ 389.3。
ステップ4:化合物95.4(300mg、0.77mmol)をNMP20mLに溶解させた。ここにtert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート81.2(0.3M、5.1mL、1.5mmol)溶液及びDIEA(400μL、2.3mmol)を加えた。混合物は90℃浴で90分攪拌した。この混合物を酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、フラッシュカラムにかけ、化合物95.5(420mg、90%)を得た。質量分析:C22H29N9O3 (M+H)+ 467.3。
ステップ5: 化合物95.5(420mg、0.70mmol)を10mLのメタノール中で攪拌した。ここにトリメチルシリルアセチレン(200mg、1.4mmol)、CuI(400mg、2.1mmol)及びDBU(313μL、2.1mmol)を加えた。混合物は室温で4時間攪拌した。これを酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液及び食塩水で2回洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、粗化合物95.6を得た。質量分析:C24H31N9O3 (M+H)+ 494.4。
ステップ6:粗化合物95.6をTFA及びジクロロメタン1:1の混合溶液中、室温で90分攪拌した。真空下で濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにより標題化合物を単離した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=242、300nm。
[実施例25]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例14に示された方法と同一の方法によって5-トリブチルスタンニルチアゾール85.1に代えて1-メチル-2-トリブチルスタンニルイミダゾールを用いて調製した。質量分析:C
21H
26N
8O (M+H)
+ 407.4。UV:λ=241、300nm。NMR(CD
3OD): δ 8.97(s、1H)、8.59(s、1H)、7.90(m、2H)、7.64(m、3H)、4.46(m、1H)、3.91(s、3H)、3.73(m、1H)、1.92-1.58(m、8H) ppm。
[実施例26]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ヨードベンゼン77.2(440mg、1.06mmol)をDMSO10mLに溶解した。ここに2-ヒドロキシピリジン97.1(202mg、2.12mmol)、K2CO3(293mg、2.12mmol)、CuI(61mg、0.32mmol)及び8-ヒドロキシキノリン(46mg、0.32mmol)を加えた。混合物は120℃浴で5時間攪拌した。この混合物に水酸化リチウム水和物(126mg、3mmol)及び10mLの水を加えた。混合物は終夜攪拌した。ここに、1N HCl溶液をpH3になるまで注意深く加えた。混合物をセライト濾過し、逆相プレパラティブHPLCにかけ化合物97.2(75mg、20%)を得た。質量分析:C17H14N4O3S (M+H)+ 354.3。
ステップ2: カルボン酸97.2(75mg、0.21mmol)をDMF10mLに溶解させた。ここにEDC塩酸塩(61mg、0.32mmol)及びHOBt水和物(44mg、0.32mmol)を加えた。混合物は室温90分攪拌した。続いてアンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、2mL、1mmol)を加えた。混合物を2時間攪拌した。続いてこれを真空下で濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにかけ化合物97.3(40mg、53%)を単離した。質量分析:C17H15N5O2S (M+H)+ 355.3。
ステップ3: 化合物97.3(40mg、0.11mmol)をNMP5mLに溶解させた。ここにMCPBA(65%純度、37mg、0.14mmol)を加えた。これを室温で1時間攪拌した。続いてここに、tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート81.2(0.3M、0.73mL、0.22mmol)溶液及びDIEA(115μL、0.66mmol)を加えた。混合物は90℃浴で1時間攪拌した。この混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、及び水で洗浄した。有機層MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、粗化合物97.3を得た。質量分析:C27H33N7O4 (M+H)+ 520.4。
ステップ4: 化合物97.4をTFA及びジクロロメタン4:1の混合溶媒中、50℃で1時間攪拌した。これを真空下で濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにかけ、標題化合物を単離した。質量分析:C22H25N7O2 (M+H)+ 420.4。UV:λ=241、296nm。
[実施例27]
4-(4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例3及び実施例9に示された方法と同一の方法によってアニリン74.1に代えて4-(1H-イミダゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
20H
24N
8O (M+H)
+ 393.4。UV:λ=246、292nm。NMR(CD
3OD): δ 9.41(s、1H)、8.59(s、1H)、8.05-7.95(m、3H)、7.79-7.76(m、3H)、4.46(m、1H)、3.71(m、1H)、1.93-1.59(m、8H) ppm。
[実施例28]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1及び実施例9に示された方法と同一の方法によってアニリン72.4に代えて4-(ピペリジン-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
22H
31N
7O (M+H)
+ 410.4。UV:λ=246、287nm。NMR(CD
3OD): δ 8.55(s、1H)、7.81(m、2H)、7.59(m、2H)、4.41(m、1H)、3.71(m、1H)、3.58(m、4H)、2.02(m、4H)、1.90-1.80(m、8H)、1.60(m、2H) ppm。
[実施例29]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-フルオロ-4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1及び実施例1に示された方法と同一の方法によってアニリン72.4に代えて3-フルオロ-4-モルホリノアニリンを用いて調製した。質量分析:C
21H
28FN
7O
2 (M+H)
+ 430.4。UV:λ=239、309nm。NMR(CD
3OD): δ 8.49(s、1H)、7.63(m、1H)、7.22(m、1H)、7.08(dd、J=9.6、8.8Hz、1H)、4.34(m、1H)、3.85(m、4H)、3.76(m、1H)、3.08(m、4 H)、1.92-1.58(m、8H) ppm。
[実施例30]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例3及び実施例9に示された方法と同一の方法によってアニリン74.1に代えて4-(3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル)アニリン調製した。質量分析:C
21H
23F
3N
8O (M+H)
+ 461.4。UV:λ=241、236nm。NMR(CD
3OD): δ 8.54(s、1H)、8.38(broad s、1H)、7.85-7.80(m、4H)、6.84(d、J=2.0Hz、1H)、4.41(m、1H)、3.71(m、1H)、1.91-1.59(m、8H) ppm。
[実施例31]
4-(3-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例3及び実施例9に示された方法と同一の方法によってアニリン74.1に代えて3-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
20H
24N
8O (M+H)
+ 393.4。UV:λ=247nm。
[実施例32]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3,4-ジフルオロニトロベンゼン(1.00mL、9.03mmol)、ピラゾール(0.615g、9.04mmol)及びK2CO3(2.50g、18.1mmol)のDMF(10mL)溶液を室温で終夜攪拌した。水(30mL)を加えて沈殿を生じさせた。沈殿を回収し、真空で乾燥し、1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-1H-ピラゾール(1.80g)を固体として得た。質量分析:208.3 (M+H)。
1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-1H-ピラゾール(1.80g、8.70mmol)及びPd-C(10%、0.200g)のMeOH(20mL)(10滴の6N HClを含む)懸濁液について、水素ガス風船下、終夜水素化を行った。混合物をセライト濾過した。濾液は真空で濃縮した。残渣は真空で乾燥し、3-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)ベンズエナミンを(1.55g)として得た。質量分析:178.3 (M+H)。
エチル2,4-ジクロロピリミジン-5-カルボキシラート(280mg、1.27mmol)及び3-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)ベンズエナミン(230mg、1.30mmol)のCH3CN(8mL)溶液に室温で、DIEA(0.442mL、2.54mmol)を加えた。混合物は室温で48時間攪拌した。水(15mL)を加えて沈殿を生じさせた。沈殿を回収し、真空下乾燥し、エチル2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキシラートを固体として得た(275mg)。質量分析:362.3及び364.3(M+H、Clパターン)。
エチル2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキシラート(275mg、0.761mmol)のTHF(4mL)溶液に、1N LiOH水溶液(1.25mL、1.25mmol)を加えた。混合物は室温で終夜攪拌した。混合物を1N HClで酸性化する際、白色の固形物が析出したので回収し、真空下乾燥し2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボン酸(230mg)を得た。質量分析:334.3及び336.3 (M+H、Clパターン)。
2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボン酸(230mg、0.690mmol)溶液及びHOBt(158mg、1.03mmol)のDMF(4mL)溶液に、EDC(200mg、1.04mmol)を加えた。混合物は室温で1.5時間攪拌した。アンモニア(0.5Mのジオキサン溶液、6.00mL、3.00mmol)を加えた。これを終夜室温でかく反した。水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、1N HClで洗浄し、続いて5%NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(3-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(184mg)を得た。質量分析:432.4 (M+H)。
tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(0.30MのNMP溶液、2.00mL、0.600mmol)のNMP(2mL)溶液に2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(3-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(184mg、0.427mmol)を加えた。DIEA(0.150mL、0.863mmol)も加え、混合物は90℃で終夜攪拌した。室温に戻した後、水を加えて沈殿を析出させた。沈殿を回収し、続いてCH
2Cl
2(5mL)及びTFA(4mL)に溶解させた。溶液は室温30分間攪拌した。これを真空下濃縮した。残渣はHPLCで精製し標題化合物(103mg)を得た。質量分析:411.5 (M+H)。UV:λ=238.8、304.8nm。
[実施例33]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
2,5-ジヨードフルオロベンゼン(1.36g、3.90mmol)、tert-ブチルカルバメート(0.454g、3.88mmol)、キサントホス(0.233g、0.40mmol)及びCs2CO3(乾燥粉末、2.48g、7.61mmol)のTHF(12mL)溶液をアルゴンで脱気し、Pd2(dba)3(0.071g、0.078mmol)を加えた。これを75℃で終夜攪拌した。室温に戻した後、水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムにアプライし、0-10%EtOAcのヘキサン溶液で溶出し、tert-ブチル3-フルオロ-4-ヨードフェニルカルバメート(716mg)を得た。
tert-ブチル3-フルオロ-4-ヨードフェニルカルバメート(500mg、1.48mmol)及び4-(トリブチルスタンニル)チアゾール(0.578mL、1.80mmol)のジオキサン(6mL)溶液をアルゴンで脱気し、Pd(Ph3P)4(170mg、0.147mmol)を加えた。これを100℃で34時間攪拌し、続いて真空下濃縮した。残渣をフラッシュカラムにアプライし、0-25%EtOAcのヘキサン溶液で溶出し、tert-ブチル3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルカルバメート(270mg)を得た。質量分析:295.3 (M+H)。
tert-ブチル3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルカルバメート(270mg、0.92mmol)のCH2Cl2(2mL)及びTFA(4mL)溶液を室温で60分間攪拌した。続いてこれを真空下濃縮した。残渣をCH2Cl2(20mL)に溶解させ、5% NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)ベンズエナミンを塩フリーで得た(145mg)を。質量分析:195.2 (M+H)。
エチル2,4-ジクロロピリミジン-5-カルボキシラート(165mg、0.746mmol)及び3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)ベンズエナミン(145mg、0.747mmol)のCH3CN(5mL)溶液に室温で、DIEA(0.260mL、1.49mmol)を加えた。混合物は室温で終夜攪拌しその間に固体が沈殿した。沈殿を回収し、真空下乾燥し、エチル2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキシラートを固体として得た(186mg)。質量分析:379.3及び381.3 (M+H、Clパターン)。
エチル2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキシラート(186mg、0.491mmol)のTHF(4mL)溶液に、1N LiOH水溶液(1.00mL、1.00mmol)を加えた。懸濁液は、攪拌により透明になった。続いて混合物は室温で終夜攪拌した。1N HClによる酸性化の際、白色の固形物が析出し、これを回収し、真空下乾燥し2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボン酸を得た(158mg)。質量分析:351.2及び353.3 (M+H、Clパターン)。
2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボン酸(158mg、0.450mmol)及びHOBt(103mg、0.673mmol)のDMF(4mL)溶液中、EDC(130mg、0.678mmol)を加えた。混合物は室温で1時間攪拌した。アンモニア(0.5Mのジオキサン溶液、4.50mL、2.25mmol)を加えた。これを室温で終夜攪拌した。水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、5%NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下濃縮した。残渣はH2O及びCH3CN(50:50)に溶解した。不溶物を回収し、真空下乾燥し2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミドを固体として得た(36mg)。質量分析:449.4 (M+H)。
tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(0.30MのNMP溶液、1.00mL、0.300mmol)のNMP(1mL)溶液に2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(3-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(12mg、0.027mmol)を加えた。DIEA(0.050mL、0.29mmol)も加えた。混合物は90℃で1時間攪拌した。室温に戻した後、TFA(1mL)を加えた。溶液は室温で60分間攪拌した。混合物はHPLCにより精製し標題化合物を得た(5mg)。質量分析:428.4 (M+H)。UV:λ=229.8、313.8nm。
[実施例34]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-フルオロ-4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3,4-ジフルオロニトロベンゼン(1.00mL,9.03mmol)、イミダゾール(0.615g、9.04mmol)及びK2CO3(2.50g、18.1mmol)のDMF(10mL)溶液を室温で終夜攪拌した。水(20mL)を加えて沈殿を析出させた。沈殿を回収し、真空下乾燥し1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-1H-イミダゾールを固体として得た(1.81g)。質量分析:208.2 (M+H)。
1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-1H-イミダゾール(1.81g、8.74mmol)及びPd-C(10%、0.200g)のMeOH(20mL)(10滴の6N HClを含む)溶液について、水素ガス風船下、終夜水素化を行った。混合物をセライト濾過した。濾液を真空下濃縮した。残渣は、真空下乾燥し3-フルオロ-4-(1H-イミダゾール-1-イル)ベンズエナミン固体として得た(1.37g)質量分析:178.3 (M+H)。
エチル2,4-ジクロロピリミジン-5-カルボキシラート(280mg、1.27mmol)及び3-フルオロ-4-(1H-イミダゾール-1-イル)ベンズエナミン(230mg、1.30mmol)のCH3CN(8mL)溶液に室温で、DIEA(0.442mL、2.54mmol)を加えた。混合物は室温で終夜攪拌した。水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、エチル2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキシラート固体として得た(383mg)。質量分析:362.4及び364.3 (M+H、Clパターン)。
エチル2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキシラート(383mg、1.06mmol)のTHF(5mL)溶液に、1N LiOH水溶液(2.00mL、2.00mmol)を加えた。混合物は室温で終夜攪拌した。THFを真空下除去した。1N HClで酸性化し、混合物はHPLCにより精製し2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボン酸を得た(68mg)。質量分析:334.1及び336.1 (M+H、Clパターン)。
2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボン酸(68mg、0.20mmol)及びHOBt(63mg、0.41mmol)のDMF(2mL)溶液に、EDC(60mg、0.31mmol)を加えた。混合物は室温で1.5時間攪拌した。アンモニア(0.5Mのジオキサン溶液、0.800mL、0.40mmol)を加えた。これを室温で終夜攪拌した。追加的にEDC(100mg、0.52mmol)を追加した。これをさらに24時間攪拌した。水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、5%NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(3-フルオロ-4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミドを得た(57mg)。質量分析:432.2 (M+H)。
tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(0.30MのNMP溶液、1.00mL、0.300mmol)NMP(1mL)溶液を2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(3-フルオロ-4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(57mg、0.13mmol)に加えた。DIEA(0.100mL、0.57mmol)も加えた。混合物は90℃で1時間攪拌した。室温に戻した後、水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、5%NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空下濃縮した。残渣は、CH
2Cl
2(1mL)及びTFA(1mL)に溶解させた。溶液は室温で60分間攪拌した。真空下濃縮した。残渣は、HPLCにより精製し標題化合物を得た(23mg)。質量分析:411.3 (M+H)。UV:λ=247.8、299.8nm。
[実施例35]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-フルオロ-4-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例34に記載されているのと同様の方法により調製した。質量分析:425.3 (M+H)。UV:λ=247.8、311.8nm。
[実施例36]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物107.1は、実施例1の72.7の合成に示されたとおりに、72.4に代えて2-フルオロ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリンを用いて合成した。107.1(0.054g、0.125mmol)に、tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート81.2(0.3M、0.6mL、0.18mmol)溶液及びDIEA(33μL、0.18mmol)を加えた。65℃浴で2時間攪拌後、混合物は水で希釈し、残った沈殿を濾過により回収し、107.2を得た。107.2のDCM(0.5mL)溶液にTFA(0.5mL)を加え、室温で10分間攪拌した後、溶液を濃縮し、残渣は、プレパラティブHPLCにより精製し標題化合物107を得た。質量分析:C
20H
23FN
8O (M+H)
+ 411.1。UV:λ=201.6、240.4、289.0。
[実施例37]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ヨードベンゼン108.1(200mg、0.46mmol)のトルエン(2mL)混合物に5-トリブチルスタンニルチアゾール108.2(173mg、0.46mmol)及びPd(PPh3)4(53mg、0.046mmol)を加えた。混合物は、3分間アルゴン気流により脱気し、アルゴン雰囲気下2時間還流した。これを真空下で濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけて化合物108.3を単離した(100mg)。
ステップ2:エチルエステル108.3(84mg、0.22mmol)のTHF(0.8mL)混合物に、水酸化リチウム水和物(8mg、0.35mmol)の水溶液(0.5mL)を加えた。2時間室温で攪拌後、真空下で濃縮し、THFを除去し、1N HClをpH3になるまで注意深く加えた。精製した沈殿は濾過して化合物108.4を得た(74mg)。
ステップ3:カルボン酸108.4(74mg)のDMF(1mL)混合物にEDC塩酸塩(60mg)及びHOBt水和物(48mg)を加えた。混合物は室温で1時間攪拌した。続いてここにアンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、1mL)を加えた。混合物は室温で1時間攪拌した。続いてこれを真空下で濃縮し、ジオキサンを除去した。ここに水を加え、沈殿を濾過して回収し化合物108.5を得た。
ステップ4:化合物108.5(55mg、0.16mmol)を0.3mLのNMPに溶解した。ここにMCPBA(65%純度、47mg、0.18mmol)を加えた。これを室温で30分間攪拌した。つづいてここにtert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート57.2(0.3M、0.8mL、0.24mmol)溶液及びDIEA(57μL、0.32mmol)を加えた。混合物は80℃浴で60分間攪拌した。この混合物を水で希釈し、精製した沈殿を回収して108.6を得、これをTFA及びジクロロメタン1:1の混合溶液中、室温で30分間攪拌した。これを真空下で濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにかけ標題化合物を単離した。質量分析:C
20H
23N
7OS (M+H)
+ 410.2。UV:λ=202.8、245.2。
[実施例38]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-フルオロ-4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物を実施例14に示したとおりに合成した。質量分析:C
20H
22FN
7OS (M+H)
+ 428.5。UV:λ=240.4、312.8。
[実施例39]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(チアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、5-トリブチルスタンニルチアゾール108.2に代えて2-トリブチルスタンニルチアゾールを用いて、実施例37に示したとおりに合成した。質量分析:C
20H
23N
7OS (M+H)
+ 410.2。UV:λ=206.3、242.8、291.4。
[実施例40]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(チアゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物111は、5-トリブチルスタンニルチアゾール108.2に代えて4-トリブチルスタンニルチアゾールを用いて、実施例37に示したとおりに合成した。質量分析:C
20H
23N
7OS (M+H)
+ 410.5。UV:λ=201.6、244.0、277.1。
[実施例41]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ピリジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、5-トリブチルスタンニルチアゾール108.2に代えて2-トリブチルスタンニルピリジンを用いて、実施例37に示したとおりに合成した。質量分析:C
22H
25N
7O (M+H)
+ 404.2; UV:λ=242.8、292.6。
[実施例42]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ピラジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、5-トリブチルスタンニルチアゾール108.2に代えて2-トリブチルスタンニルピラジンを用いて、実施例37に示したとおりに合成した。質量分析:C
21H
24N
8O (M+H)
+ 405.3 UV:λ=244.0、289.0。
[実施例43]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ピリダジン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、5-トリブチルスタンニルチアゾール108.2に代えて4-トリブチルスタンニルピリダジンを用いて、実施例37に示したとおりに合成した。質量分析:C
21H
24N
8O (M+H)
+ 405.2 UV:λ=246.3。
[実施例44]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、5-トリブチルスタンニルチアゾール108.2に代えて1-メチル-2-トリブチルスタンニル-1H-イミダゾールを用いて実施例37に示したとおりに合成した。質量分析:C
21H
26N
8O (M+H)
+ 407.2。UV:λ=242.8。
[実施例45]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(6-メトキシピリジン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ヨードベンゼン108.1(300mg、0.72mmol)のp-ジオキサン(5mL)混合物に6-メトキシピリジン-3-イルボロン酸116.1(121mg、0.80mmol)及び1M Na2CO3(21.mL)、続いてPdCl2(PPh3)2(51mg、0.07mmol)を加えた。混合物は、3分間アルゴン気流により脱気し、アルゴン雰囲気下、2時間、85℃で加熱した。これをDCMで希釈し、有機層は飽和NaHCO3水、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮して粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィーにより精製し、116.2を得た(160mg)。
ステップ2:エチルエステル116.2(160mg)のTHF(1.6mL)混合物に、水酸化リチウム水和物(20mg)の水(1mL)溶液を加えた。24時間室温で攪拌した後、真空下で濃縮し、THFを除き、1N HClによりpH3になるまで注意深く加えた。精製した沈殿は濾過により回収し、化合物116.3を得た。
ステップ3:カルボン酸116.3のDMF(1.8mL)混合物にEDC塩酸塩(193mg)及びHOBt水和物(153mg)を加えた。混合物は室温で10分間攪拌した。ここにアンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、2mL)を加えた。混合物は室温で1時間攪拌した。続いてこれを真空下で濃縮し、ジオキサンを除去した。ここに水を加え、沈殿を濾過により回収し化合物116.4を得た。
ステップ4:化合物116.4(80mg、0.22mmol)を0.5mLのNMP溶液に溶解させた。ここにMCPBA(65%純度、64mg、0.24mmol)を加えた。これを室温で30分間攪拌した。続いてここにtert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート81.2(0.3M、1.2mL、0.3mmol)溶液及びDIEA(78μL、0.44mmol)を加えた。混合物は85℃浴で60分間攪拌した。この混合物を水で希釈し、精製した沈殿を濾過して回収し116.5を得、TFA及びジクロロメタン1:1の混合溶液中、室温30分間攪拌した。これを真空下で濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにかけて標題化合物を単離した。質量分析:C
23H
27N
7O
2 (M+H)
+ 434.3 UV:λ=247.5。
[実施例46]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(6-メトキシピリジン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、108.1に代えてエチル-4-(4-ヨードフェニルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシラートを用いて実施例45に示したとおりに合成した。質量分析:C
23H
27N
7O
2 (M+H)
+ 434.3。UV:λ=240.4、306.8。
[実施例47]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-メチル-4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、アニリン72.4に代えて3-メチル-4-モルホリノアニリンを用いて実施例1及び実施例9に示したのと同様の合成スキームによって調製した。質量分析:C
22H
31N
7O
2 (M+H)
+ 426.3。UV:λ=240.4、296.1。
[実施例48]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(2-アミノピリジン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:4-ニトロ-フェニル-ボロン酸(159mgs、0.95mmol)、N,N-ビス(tert-ブチルオキシカルボニル)アミノ-4-ヨードピリジン(US6831175)(200mgs、0.47mmol)、炭酸カリウム(329mgs、2.38mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(220mgs、0.19mmol)、DME(5mL)、水(0.6mL)の混合物をEmry’s Optimizerマイクロ波反応容器において120℃において15分反応させた。反応は、さらに4回繰り返した。合わせた反応液を酢酸エチルに注ぎ、水(2回)、食塩水(1回)で洗浄し、濃縮した。続いて濃縮液をシリカゲルによるフラッシュカラムで精製し(酢酸エチル/ヘキサン=3:7)N,N-ビス(tert-ブチルオキシカルボニル)アミノ-(4-ニトロフェニル)ピリジン119.1を得た。質量分析:C21H25N3O6 (M+H)+ 416.0。
ステップ2:化合物119.1(955mgs、2.3mmol)は数滴の酢酸入りのエタノール(40mL)に溶解し、1気圧の水素雰囲気下、10%Pd/C(wet)の存在下、5時間水素化した。反応液を濾過し、濃縮して、119.2を濃茶色の固体として得た(782mgs、88%)。質量分析:C21H27N3O4 (M+H)+ 386.0。
ステップ3:ジクロロピリミジン119.3(180mgs、0.816mmol)のアセトニトリル(3mL)溶液に、0℃において119.2(314mgs、0.816mmol)、ジイソプロピルアミン(0.16mL、0.897mmol)のアセトニトリル(8mL)を加えた。続いて反応混合物は、ゆっくりと室温まで温め、終夜攪拌した。反応混合物は、続いて水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(2回)。酢酸エチル層を集め、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下濃縮し119.4を得た。質量分析:C28H32ClN5O6 (M+H)+ 570.0。
ステップ4:粗エチルエステル119.4(460mgs、0.81mmol)を1,4-ジオキサン(5mL)水酸化リチウム水溶液(1.0M、0.8mL、0.8mmol)で希釈し、室温で全ての出発物質がカルボン酸に変換されるまで攪拌した。反応液は、水(30mL)で希釈し、1N HCl(1.0mL)で酸性化した。続いて精製した懸濁液を濾過し、水で洗浄し、乾燥し、385mgsの119.5(88%)を得た。質量分析:C26H28ClN5O6 (M+H)+ 542.0。
ステップ5:カルボン酸119.5(385mgs、0.71mmol)に、EDC(204mgs、1.06mmol)、HOBt(163mgs、1.06mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3.6mL)溶液にアンモニア(0.5Mの1,4-ジオキサン溶液、3.6mL、1.8mmol)を加え、終夜攪拌した。続いて反応混合物は水で希釈し、沈殿は濾過により回収し所望の生成物119.6を得た(394mgs、87%)。質量分析:C32H33N9O6 (M+H-Boc)+ 540.0。
ステップ6及びステップ7:ベンゾトリアゾリルエーテル119.6(90mgs、0.140mmol)、tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(36mgs、0.170mmol)、DIPEA(0.07mL、0.420mmol)のイソプロパノール(2mL)混合物をマイクロ波反応容器(Emry’s Optimizer)において130℃で20分反応させた。反応混合物を濃縮し、続いて4.0M HClのジオキサン(6.0mL)溶液で処理した。室温で1時間後、反応混合物を濃縮し、水及びアセトニトリルで希釈し、直接プレパラティブHPLCにより精製し、所望の化合物119を凍結乾燥後、褐色固体として得た(43.6mgs、75%)。質量分析:C
22H
26F
2N
8O (M+H)
+ 419.5。
[実施例49]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(4-(アミノメチル)ピペリジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、tert-ブチル(1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチルカルバメート(4-フルオロニトロベンゼンから調製した)を用いて実施例48に示したのと同様の方法によって調製した。質量分析:C
23H
34N
8O (M+H)
+ 439.6。
[実施例50]
4-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシル-アミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
エチル4-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-クロロピリミジン-5-カルボキシラート121.1:
エチル2、4-ジクロロピリミジン-5-カルボキシラート(1.4)(600mg、2.714mmol)のCH3CN(12mL)溶液にDIEA(0.750mL、4.313mmol、1.589当量)、続いて4-(1H-1、2、4-トリアゾール-1-イル)アニリン(465mg、2.902mmol、1.07当量)を加えた。混合物は室温で20時間攪拌し、続いて水で希釈し(6回)、iiが沈殿した。固体の生成物を濾過して回収し、水(100mL)で洗浄し、風乾した;収量850mg(91%)。
4-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-クロロピリミジン-5-カルボン酸121.2:
エチル4-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-クロロピリミジン-5-カルボキシラート(ii)(870mg、2.523mmol)のTHF(12mL)溶液に、1M LiOH(3.30mL、3.30mmol、1.30当量)を加え、混合物は室温で3時間攪拌した。続いてTHFを留去し、水性の混合物は2N HClでpH2とした。固形の沈殿生成物を回収して濾過し、水で洗浄し、風乾した;収量712mg(89%)。
4-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)ピリミジン5-カルボキサミド121.3:
4-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-クロロピリミジン-5-カルボン酸(iii)(730mg、2.305mmol)のDMF(15mL)溶液に、室温で、HOBt(470mg、3.478mmol、1.508当量)及びEDC・HCl(690mg、3.599mmol、1.561当量)を加え、混合物は45分攪拌した。続いて0℃に冷却し、0.5M NH3のジオキサン(14.0mL、7.0mmol、3.0当量)溶液で処置し、混合物を室温で18時間攪拌した。水(7回)で希釈すると、沈殿ivが生成した。これを濾過により回収し、水で洗浄し、風乾した;収量841mg(88%)。質量分析:415.1 (M+H)、及び437.1 (M+Na)。
4-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-ピリミジン-5-カルボキサミド 121:
シス-シクロヘキサン-1、2-ジアミン(100mg、0.876mmol、6.08当量)のCH
3CN(1.50mL)溶液に、4-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)ピリミジン-5-カルボキサミド(iv)(60mg、0.144mmol)を加え、混合物を19時間攪拌した。続いてこれを水で希釈し(8回)、固体生成物を濾過により回収し、水で洗浄し、風乾した。これをRP HPLCにより精製し、TFA塩として;収量59mg(81%).質量分析:394.1 (M+H)、及び416.1 (M+Na)。
[実施例51]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(イソキサゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(4-(イソキサゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド122.1: この化合物は、エチル2、4-ジクロロピリミジン-5-カルボキシラート(1.4)及び4-(イソキサゾール-5-イル)アニリンを用いて121.3の合成に記載したプロセスを用いて調製した。
tert-ブチル(1S,2R)-2-(5-カルバモイル-4-(4-(イソキサゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)シクロヘキシルカルバメート122.2:
化合物210.1(100mg、0.241mmol)のN-メチルピロリジノン(NMP)溶液にtert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(0.3mmol、1.244当量)、及びDIEA(0.120mL、0.690mmol、2.83当量)を混合し、50℃で4時間加熱した。続いてこれをEtOAc及び水に分散させた。EtOAc抽出物を集め、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮して210.2を得、そのまま次の反応に用いた。
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(イソキサゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド122:
粗122.2はCH
2Cl
2(5mL)で希釈し、アニソール(0.700mL,大過剰)、続いてCF
3COOH(5mL)を加えた。混合物は室温で5時間攪拌し、濃縮し乾燥させた。これをRP-HPLCで精製し、純粋な210を無色の綿状物質(puffs)として101mg(83%)で得た。質量分析:394.3 (M+H)。
[実施例52]
4-(4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-(1H-テトラゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:395.28 (M+H)。
[実施例53]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(オキサゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-(オキサゾール-5-イル)アニリンを用いて調製した。
[実施例54]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(オキサゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(オキサゾール-4-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:394.28 (M+H)。
[実施例55]
4-(3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:394.2 (M+H)。
[実施例56]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:409.28 (M+H)。
[実施例57]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2-メチルチアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(2-メチルチアゾール-4-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:424.37 (M+H)。
[実施例58]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:409.5 (M+H)。
[実施例59]
4-(3-(1H-ピラゾール-5-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(1H-ピラゾール-5-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:393.0 (M+H)。
[実施例60]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(チオフェン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-(チオフェン-2-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:410.0 (M+H)。
[実施例61]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-メトキシ-4-(オキサゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-メトキシ-4-(オキサゾール-5-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:424.5 (M+H)。
[実施例62]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:407.5 (M+H)。
[実施例63]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2-オキソピロリジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて1-(3-アミノフェニル)ピロリジン-2-オンを用いて調製した。質量分析:410.5 (M+H)。
[実施例64]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:421.5 (M+H)。
[実施例65]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-メトキシ-5-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-メトキシ-5-(1H-テトラゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:425.4 (M+H)。
[実施例66]
4-(3-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(1H-テトラゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:395.5 (M+H)。
[実施例67]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(5-メチル-1H-テトラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(5-メチル-1H-テトラゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:409.5 (M+H)。
[実施例68]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:409.5 (M+H)。
[実施例69]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:409.5 (M+H)。
[実施例70]
4-(3-(1H-ピロール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(1H-ピロール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:392.5 (M+H)。
[実施例71]
4-(4-(1H-ピロール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-(1H-ピロール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:392.4 (M+H)。
[実施例72]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(5-メチルフラン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(5-メチルフラン-2-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:407.5 (M+H)。
[実施例73]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ピロリジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-(ピロリジン-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:396.6 (M+H)。
[実施例74]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて3-モルホリノアニリンを用いて調製した。質量分析:412.5 (M+H)。
[実施例75]
4-(4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
この化合物は、化合物122の合成に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:395.3 (M+H)。
[実施例76]
4-(3-(2H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド:
化合物147.4: 実施例77において、2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-シアノフェニルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミドの合成に記載した合成スキームを用いて合成した。
[実施例77]
質量分析:352.2 (M+H)。
化合物147:4-(3-(2H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミドは、化合物147.4(75mg、0.213mmol)を、アジ化ナトリウム(90mg、1.384mmol、6.5当量)、及び臭化亜鉛(53mg、0.235mmol)と、イソプロパノール/水(1:1)(4mL)溶液中で反応させ、HPLC分析により反応が終了したことを確認するまで14時間加熱還流した。続いて反応混合物を0℃に冷却し、3N HClによりpH1に酸性化し、セライト濾過し、濃縮し、濾液を乾燥し、RP-HPLCにより精製し標題化合物179を得た。質量分析:395.1 (M+H)、417.2 (M+Na)。
[実施例78]
4-(4-(2H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド:
この化合物は、実施例5に記載した合成スキームを用いて、第1ステップにおいて4-シアノアニリンを用いて調製した。質量分析:395.1 (M+H)、417.2 (M+Na)。
[実施例79]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-フルオロ-4-(3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
トリフルオロメチルピラゾール149.1(1.00g、7.35mmol)、3,4-ジフルオロ-1-ニトロベンゼン149.2(0.68mL、6.13mmoL)及び炭酸セシウム(3.00g、9.2mmol)の20mL乾燥(dry)DMF溶液の混合物を50℃浴4時間攪拌した。これを300mLの酢酸エチルで希釈し、水で4回洗浄した。有機層はMgSO4で乾燥し、濾過し、粗生成物149.3溶液を得た。この溶液に、触媒量の10%Pd/Cを加えた。懸濁液は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物を濾過し、真空下濃縮し、粗アニリン149.4を得た。質量分析:C10H7F4N3 246.3 (M+H)+ 。これはフラッシュカラムを用いて精製した。
標題の化合物は、実施例1に示された方法と同一の方法によって、アニリン74.1に代えてアニリン149.4を用いて調製した。質量分析:C
21H
22F
4N
8O (M+H)
+ 479.3。UV:λ=243、302nm。NMR(CD
3OD): δ 8.47(s、1H)、8.07(broad s、1H)、7.84(m、1H)、7.72(m、1H)、7.39(m、1H)、6.74(d、J=2.0Hz、1H)、4.33(m、1H)、3.66(m、1H)、1.83-1.49(m、8H) ppm。
[実施例80]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3,4-ビス(3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
トリフルオロメチルピラゾール150.1(2.00g、14.7mmol)、3,4-ジフルオロ-1-ニトロベンゼン150.2(1.17g、7.3 mmoL)及び炭酸セシウム(5.5g、17mmol)の30mL乾燥DMF混合物を50℃浴で終夜攪拌した。これを300mL酢酸エチルで希釈し、水で4回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、粗生成物150.3の溶液を得た。ここに溶液触媒量の10%Pd/Cを加えた。懸濁液は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮し、粗アニリン150.4を得た。質量分析:C14H9F6N5 (M+H)+ 362.2。これはフラッシュカラムを用いて精製した。
標題の化合物は、実施例3に示したのと同様の方法によって、アニリン74.1に代えてアニリン150.4を用いて調製した。質量分析:C25H24F6N10O (M+H)+ 595.3。UV:λ=246、301nm。NMR(CD3OD): δ 8.61(s、1H)、8.45(broad s、1H)、7.78-7.65(m、4H)、6.75(d、J=2.0Hz、1H)、6.72(d、J=2.4Hz、1H)、4.41(m、1H)、3.59(m、1H)、1.86-1.48(m、8H) ppm。
[実施例81]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-モルホリノ-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ピラゾール151.1(0.50g、7.4mmol)、3,4-ジフルオロ-1-ニトロベンゼン151.2(0.68mL、6.1mmoL)及び炭酸セシウム(3.0g、9.2mmol)の乾燥(dry)NMP(15mL)混合物を封管して、80℃浴で3時間攪拌し、化合物151.3を得た。続いて封管の反応液に、モルホリン(1.6mL、18.4mmol)を加えた。混合物は120℃浴で24時間攪拌した。これを酢酸エチル300mLで希釈し、水で4回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、粗生成物151.4の溶液を得た。この溶液に触媒量の10%Pd/Cを加えた。懸濁液は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮し、粗アニリン151.5を得た。質量分析:C13H16N4O (M+H)+ 245.2。これはフラッシュカラムを用いて精製した。
標題の化合物は、実施例1に示された方法と同一の方法によって、アニリン74.1に代えてアニリン151.5を用いて調製した。質量分析:C24H31N9O2 (M+H)+ 478.3。UV:λ=247nm。
[実施例82]
4-(3-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
イミダゾール152.1(0.64g、9.4mmol)、3-フルオロ-1-ニトロベンゼン152.2(0.50mL、4.7mmoL)及び炭酸セシウム(3.1g、9.4mmol)の乾燥(dry)NMP(15mL)混合物を封管内において120℃浴で3時間攪拌した。これを酢酸エチル300mLで希釈し、水で4回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、粗生成物152.3の溶液を得た。この溶液に触媒量の10%Pd/Cを加えた。懸濁液は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮し、粗アニリン152.4を得た。質量分析:C9H9N3 (M+H)+ 160.1。
標題の化合物は、実施例3に示された方法と同一の方法によって、アニリン74.1に代えてアニリン152.4を用いて調製した。質量分析:C24H31N9O2 (M+H)+ 478.3。UV:λ=241nm。
[実施例83]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ヨードベンゼン77.2(500mg、1.2mmol)を封管においてジオキサン12mLに溶解させた。ここにブロモチアジアゾール153.1(240mg、1.3mmol)、ヘキサメチルジスズ(hexamethylditin)(0.25mL、1.2mmol)及びPd(PPh3)4(280mg、0.24mmol)を加えた。混合物は、3分間アルゴン気流により脱気し、110℃浴で90分攪拌した。これを真空下で濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、化合物153.2(130mg、28%)を単離した。質量分析:C17H17N5O2S2 (M+H)+ 388.1。
ステップ2: エチルエステル153.2(130mg、0.34mmol)をTHF20mLに溶解させた。ここに水酸化リチウム水和物(42mg、1.0mmol)及び3mLの水を加えた。混合物は室温で2時間攪拌した。これを真空下で濃縮し、THFを除き、1N HClによりpH3になるまで注意深く加えた。黄色の固体が溶液から析出した。これをブフナー漏斗を用いて単離し、冷水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物153.3を得た。質量分析:C15H13N5O2S2 (M+H)+ 360.1。
ステップ3:カルボン酸153.3(0.34mmol)をDMF10mLに溶解させた。ここにEDC塩酸塩(100mg、0.51mmol)及びHOBt水和物(70mg、0.51mmol)を加えた。混合物は室温で1時間攪拌した。続いてここに、アンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、3.4mL、1.7mmol)を加えた。混合物は終夜攪拌した。続いてこれを真空下で濃縮し、ジオキサンを除去した。続いて混合物は、逆相プレパラティブHPLCにかけ化合物153.4を単離した(22mg、2ステップで18%)。質量分析:C15H14N6OS2 (M+H)+ 359.1。
ステップ4:化合物153.4(22mg、0.06mmol)をNMP5mLに溶解させた。ここにMCPBA(65%純度、21mg、0.072mmol)を加えた。これを室温で2時間攪拌した。続いてここにtert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート81.2(0.3M、0.4mL、0.12mmol)溶液及びDIEA(31μL、0.18mmol)を加えた。混合物は90℃浴で80分攪拌した。この混合物は、酢酸エチルで希釈し、飽和Na2CO3水溶液で2回及び水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、粗化合物153.5を得た。質量分析:C25H32N8O3S (M+H)+ 525.3。
ステップ5:化合物153.5をTFA及びジクロロメタン1:1の混合溶液中、室温で1時間時間攪拌した。これを真空下で濃縮し、逆相プレパラティブでHPLC標題化合物を単離した。質量分析:C20H24N8OS (M+H)+ 425.3。UV:λ=241、319nm。
[実施例84]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
2-メチルイミダゾール154.1(1.52g、18.6mmol)、4-フルオロ-1-ニトロベンゼン154.2(1.0mL、9.4mmoL)及び炭酸カリウム(1.30g、9.4mmol)の乾燥(dry)DMF(20mL)混合物を100℃浴で終夜攪拌した。これを酢酸エチル300mLで希釈し、水で4回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、粗生成物154.3の溶液を得た。この溶液に触媒量の10%Pd/Cを加えた。懸濁液は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮し、粗アニリン154.4を得た。質量分析:C10H11N3 (M+H)+ 174.1。 これはフラッシュカラムを用いて精製した。
標題の化合物は、実施例3に示された方法と同一の方法によって、アニリン74.1に代えてアニリン154.4を用いて調製した。質量分析:C21H26N8O (M+H)+ 407.3。UV:λ=246、293nm。NMR(CD3OD): δ 8.60(s、1H)、7.96(m、2H)、7.70(d、J=8.4Hz、2H)、7.66-7.61(m、4H)、4.47(m、1H)、3.73(m、1H)、2.60(s、3H)、1.92-1.59(m、8H) ppm。
[実施例85]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
2-メチルイミダゾール155.1(0.77g、9.4mmol)、3-フルオロ-1-ニトロベンゼン155.2(0.50mL、4.7mmoL)及び炭酸セシウム(3.07g、9.4mmol)の乾燥(dry)NMP(15mL)混合物を120℃浴で6時間攪拌した。これを酢酸エチル300mLで希釈し、水で4回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、粗生成物155.3の溶液を得た。この溶液に触媒量の10%Pd/Cを加えた。懸濁液は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮し、粗アニリン155.4を得た。質量分析:C10H11N3 (M+H)+ 174.1。 これはフラッシュカラムを用いて精製した。
標題の化合物は、実施例3に示された方法と同一の方法によって、アニリン74.1に代えてアニリン155.4を用いて調製した。質量分析:C21H26N8O (M+H)+ 407.3。UV:λ=243、285nm。NMR(CD3OD): δ 8.58(s、1H)、8.06(m、1H)、7.83(m、1H)、7.73-7.71(m、2H)、7.64(m、1H)、7.44(m、1H)、4.41(m、1H)、3.66(m、1H)、2.62(s、3H)、1.89-1.55(m、8H) ppm。
[実施例86]
4-(3-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
1H-1,2,3-トリアゾール156.1(0.55mL、9.4mmol)、3-フルオロ-1-ニトロベンゼン156.2(0.50mL、4.7mmoL)及び炭酸セシウム(3.07g、9.4mmol)の乾燥(dry)NMP(15mL)混合物を120℃浴で17時間攪拌した。これを酢酸エチル300mLで希釈し、水で4回洗浄した。有機層MgSO4で乾燥し、濾過し、粗生成物156.3及び156.4の溶液を約1:1の比で得た。この溶液に触媒量の10%Pd/Cを加えた。懸濁液は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮し、粗アニリン156.5及び156.6を得た。質量分析:C8H8N4 (M+H)+ 161.1。2つのアニリンはフラッシュカラムにより精製した。
標題の化合物は、実施例3に示された方法と同一の方法によって、アニリン74.1に代えてアニリン156.5を用いて調製した。質量分析:C19H23N9O (M+H)+ 394.3。UV:λ=244nm。NMR(CD3OD): δ 8.90(s、1H)、8.63(d、J=1.2Hz、1H)、8.57(s、1H)、7.95(d、J=1.2Hz、1H)、7.62-7.58(m、2H)、7.43(m、1H)、4.68(m、1H)、3.73(m、1H)、1.91-1.53(m、8H) ppm。
[実施例87]
4-(3-(1H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例3に示したのと同様の方法によって、アニリン74.1に代えてアニリン156.6(実施例1に示す)を用いて調製した。質量分析:C19H23N9O (M+H)+ 394.3。UV:λ=250nm。NMR(CD3OD): δ 8.77(s、1H)、8.46(s、1H)、7.88(s、2H)、7.83(d、J=7.6Hz、1H)、7.45(dd、J=8.4、8.0Hz、1H)、7.23(d、J=8.0Hz、1H)、4.52(m、1H)、3.58(m、1H)、1.82-1.43(m、8H) ppm。
[実施例88]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(4-(ヒドロキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、スキーム(実施例45)に示された方法と同一の方法によって、トリメチルシリルアセチレンに代えてプロパルギルアルコールを用いて調製した。質量分析:C20H25N9O2 (M+H)+ 424.3。UV:λ=242、300nm。
[実施例89]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、スキーム(実施例45)に示された方法と同一の方法によって、プロパルギルアミンに代えてトリメチルシリルアセチレンを用いて調製した。質量分析:C20H26N10O (M+H)+ 423.3。UV:λ=242、301nm。
[実施例90]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(4-カルバモイル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、スキーム(実施例45)に示された方法と同一の方法によって、トリメチルシリルアセチレンに代えてプロパン酸アミドを用いて調製した。質量分析:C20H24N10O2 (M+H)+ 437.3。UV:λ=242、300nm。
[実施例91]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(メチルスルホニル)-3-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ナトリウムチオメトキサイド(2.85g、40.6mmol)及び3,4-ジフルオロ-1-ニトロベンゼン161.1(3.0mL、27.1mmoL)の乾燥(dry)NMP(20mL)混合物を室温で3時間攪拌した。これを酢酸エチル300mLで希釈し、水で4回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、270mLのDCMに溶解させた。ここにMCPBA(65%、14.3g、54mmol)を小分量ずつ加えた。混合物は室温で2時間攪拌した。さらなるDCMで希釈し、0.1N NaOHで3回、及び食塩水洗浄した。この溶液をMgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、粗161.2を得た。
粗161.2(490mg、2.2mmol)を10mLの乾燥(dry)NMPに溶解させた。ここにモルホリン(1.2mL、6.6mmol)を加えた。混合物は60℃浴で1時間攪拌した。これを酢酸エチル300mLで希釈し、食塩水で3回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、粗生成物161.3の溶液を得た。この溶液に触媒量の10%Pd/Cを加えた。懸濁液は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物濾過し、真空下で濃縮し、粗アニリン161.4を得た。質量分析:C11H16N2O3S (M+H)+ 257.1。 これはフラッシュカラムを用いて精製した。
標題の化合物は、実施例3に示された方法と同一の方法によって、アニリン74.1に代えてアニリン161.4を用いて調製した。質量分析:C
22H
31N
7O
4S (M+H)
+ 490.3。UV:λ=249、301nm。
[実施例92]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-フルオロ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:3-ブロモ-4-フルオロアニリン(860mg、4.53mmol)、1,2,3-トリアゾール(1.05mL、18.1mmol)、K3PO4 (1.92g、9.06mmol)、CuI(430mg、2.27mmol)、N,N’-ジメチルエチレンジアミン(0.29mL、2.72mmol)のジオキサン10mL及びDMSO混合物5mLを封管において120℃で5日間攪拌した。243.1及び243.2(1.5:1の比)と出発物質の残留が得られた。混合物に酢酸エチル250mLを加えた。これを激しく攪拌し、水及び食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、フラッシュカラムにかけた。化合物243.1は70%EtOAcのヘキサン溶液で、化合物243.2は90%EtOAcのヘキサン溶液でカラムから溶出した。
ステップ2:アニリン243.1(255mg、1.44mmol)及びエチル4-クロロ-2-メチルチオ-5-ピリミジンカルボキシラート(243.3、CAS 5909-24-0、336mg、1.44mmol)のDMF(15mL)混合物にDIEA(0.5mL、2.88mmol)を加えた。混合物は85℃で5時間攪拌した。ここに250mLのEtOAcを加え、食塩水で3回洗浄し、乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、化合物243.4を定量的に得た。質量分析:C16H15FN6O2S (M+H)+ 375.1。
ステップ3:上述の方法で調製した化合物(1.44mmol)をTHF80mL及び水10mLに溶解させた。ここにLiOH水和物(302mg、7.2mmol)を加えた。混合物は終夜攪拌した。これを真空下で濃縮し、THFを除去した。残渣に、1N HClをpHが2になるまで加えた。固体生成物を濾過により単離した。これを冷水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物243.5を定量的に、褐色の固体として得た。質量分析:C14H11FN6O2S (M+H)+ 347.1。
ステップ4:上述の方法で調製した化合物243.5(468mg、1.35mmol)を25mLのDMF溶液中で攪拌した。ここにEDC・HCl(390mg、2.03mmol)及びHOBt水和物(311mg、2.03mmol)を加えた。混合物は1時間攪拌し、HPLCは全ての出発物質243.5が消費されたことを示した。この混合物にアンモニウム(0.5Nのジオキサン溶液、8.1mL、4.05mmol)を加えた。混合物は3時間攪拌し、真空下で濃縮し、ジオキサンを除去した。水を残渣に加えたところ、固体が析出した。この固体は濾過により単離し、冷水で完全に洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物243.6を褐色の固体として得た。質量分析:C14H12FN7OS (M+H)+ 346.1。
ステップ5:上述の方法で調製した化合物243.6(100mg、0.29mmol)をNMP5mLに溶解させた。ここにMCPBA(65%純度、92mg、0.35mmol)を加えた。これを室温で30分間攪拌し、対応するスルホキシド及びスルホンを得た。ここにDIEA(160μL、0.90mmol)及び続いてtert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(81.2、94mg、0.45mmol)を加えた。混合物は90℃浴で3時間攪拌した。続いてこれをEtOAc150mLで希釈し、飽和Na
2CO
3水及び食塩水2回で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下濃縮した。残渣は、TFA及びDCMが1:1の混合物に1時間曝した。これを濃縮し、逆相HPLCにかけて標題化合物243を単離した。質量分析:C
19H
22FN
9O (M+H)
+ 412.3。UV:λ=247nm。NMR(CD
3OD): δ 8.58(m、1H)、8.55(s、1H)、8.05(s、2H)、7.45-7.43(m、2H)、4.53(m、1H)、3.64(m、1H)、1.86-1.54(m、8H) ppm。
[実施例93]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-シアノ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:2-フルオロ-4-ニトロベンゾニトリル(2.98g、18mmol)をNMP40mL溶液に溶解させた。ここに1,2,3-トリアゾール(1.1mL、18.8mmol)及びK2CO3(2.98g、21.6mmol)を加えた。混合物は室温で20時間攪拌した。化合物230.1及び230.2(低極性)を1.3:1の比で得た。続いて混合物は酢酸エチル中に注ぎ、水及び食塩水で3回洗浄した。これを乾燥し、濃縮し、20%酢酸エチルのヘキサン溶液を用いて、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、所望の化合物230.2を得た。
ステップ2:ステップ1からの化合物230.2を酢酸エチル300mLに溶解させた。ここに500mgの10% Pd/Cを加えた。混合物は、パール−シェイカー(Parr-Shaker)に加え、45psiの水素圧下で終夜曝した。混合物をセライト濾過し、メタノールを用いて完全に洗浄した。濾液を濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、アニリン230.3を得た(0.59g、2ステップで18%)。
ステップ3:化合物230.4(0.66g、3.0mmol)をNMP20mLに溶解させた。ここに化合物230.3(0.55g、3.0mmol)及び続いてDIEA(0.78mL、4.5mmol)を加えた。混合物は75℃で24時間攪拌した。ここにNaSMe(0.42g、6.0mmol)を加えた。混合物は70℃で終夜攪拌した。混合物は酢酸エチルで希釈し、食塩水で4回洗浄し、乾燥し、真空下濃縮した。続いて残渣は、THF50mLに溶解させた。ここにLiOH・H2O(1.26g、30mmol)及び水50mLを加えた。混合物は室温で90分攪拌した。6N HClを用いてpHを2にした。析出した固体を濾過した。これを水で洗浄し、真空オーブンで乾燥させた。粗化合物230.5を得た。
標題化合物をは、実施例93に示すのと同様の化学スキームを用いて、化合物230.5を用いて合成した。質量分析:C
20H
22N
10O (M+H)
+ 419.4。UV:λ=259、314nm。
[実施例94]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-シアノ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例92に示すスキームと同様の化学反応を用いて合成した。質量分析:C
20H
22N
10O (M+H)
+ 419.3。UV:λ=252nm。NMR(CD
3OD): δ 9.03(s、1H)、8.61(s、1H)、8.16(m、1H)、8.02(s、2H)、7.91(m、1H)、4.62(m、1H)、3.69(m、1H)、1.94-1.58(m、8H) ppm。
[実施例95]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-シアノ-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例93に示すスキームと同様の化学反応を用いて合成した。質量分析:C
20H
22N
10O (M+H)
+ 419.4。UV:λ=244、288nm。NMR(CD
3OD): δ 9.15(s、1H)、8.71(s、1H)、8.63(s、1H)、7.99-7.97(m、3H)、4.67(m、1H)、3.72(m、1H)、1.90-1.58(m、8H) ppm。
[実施例96]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(6-メトキシピリジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
市販の化合物233.1(2.3g、12.2mmol)及びボロン酸233.2(1.68g、12.2mmol)をジオキサン40mL及び水20mLに加えた。ここにK2CO3(5.05g、36.6mmol)及びPd(Ph3P)2Cl2 (0.86g、1.22mmol)を加えた。混合物にアルゴン気流を3分間流し、アルゴン雰囲気下85℃浴にセットした。混合物は90分攪拌した。これを真空下で濃縮し、ジオキサンを除去した。混合物は続いて、クロロホルムで4回抽出した。抽出の有機層を乾燥し、真空下濃縮し、粗アニリン233.3を得た。
続いて標題化合物は、実施例86と同様の化学反応により、アニリン233.3を用いて調製した。質量分析:C
23H
27N
7O
2 (M+H)
+ 434.4。UV:λ=245、296nm。
[実施例97]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-メトキシピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例96と同様の化学反応を用いて調製した。質量分析:435.4 (M+H)
+ C
22H
26N
8O
2 。UV:λ=250nm。NMR(CD
3OD): δ 8.53(s、1H)、8.42(s、1H)、7.92(m、1H)、7.77(m、1H)、7.54-7.50(m、3H)、6.79(d、J=8.0Hz、1H)、4.30(m、1H)、4.01(s、3H)、3.64(m、1H)、1.85-1.36(m、8H) ppm。
[実施例98]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(5-フルオロピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例96と同様の化学反応を用いて調製した。質量分析:C
21H
23FN
8O (M+H)
+ 423.3。UV:λ=249nm。
[実施例99]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例96に示された方法と同一の方法によって調製した。質量分析:C
20H
25N
9O (M+H)
+ 408.4。UV:λ=245nm。
[実施例100]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例87に示された方法と同一の方法によって調製した。質量分析:C
20H
25N
9O (M+H)
+ 408.4。UV:λ=251nm。
[実施例101a]
4-(3-(2H-テトラゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3-ヨードアニリン(0.5mL、4.2mmol)、テトラゾール(0.88g、12.6mmol)、K3PO4(2.67g、12.6mmol)、CuI(400mg、2.1mmol)、DMEDA(0.27mL、2.5mmol)のジオキサン6mL及びDMSO6mL混合物を105℃で3日間密封フラスコにおいて反応させ、アニリン238.1(低極性)及び238.2の比が17:1(HPLCにより決定した)である混合物がきれいに得られた。これを酢酸エチルで希釈し、水で及び食塩水で2回洗浄した。これを乾燥させ、濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、40%酢酸エチルのヘキサンアニリン238.1で溶出し、単離した。
標題の化合物は、実施例86に示された方法と同一の方法によって調製した。質量分析:C
18H
22N
10O (M+H)
+ 395.4。UV:λ=250nm。NMR(CD
3CN): δ 9.02(s、1H)、8.87(s、1H)、7.98(d、J=8.0Hz、1H)、7.67-7.53(m、3H)、4.83(m、1H)、3.67(m、1H)、1.8-1.4(m、8H) ppm。
[実施例101b]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-メチル-5-(2H-テトラゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3-ブロモ-5-メチルアニリン・HCl(0.94g、4.2mmol)、テトラゾール(0.88g、12.6mmol)、K3PO4(4.45g、21mmol)、CuI(400mg、2.1mmol)、DMEDA(0.27mL、2.5mmol)のジオキサン6mL及びDMSO6mL混合物を105℃で密封フラスコにおいて3日間攪拌し、アニリン239.1のみがきれいに得られた。アニリン239.2はHPLC/LCMSでは検出されない。これを酢酸エチルで希釈し、水及び食塩水で2回洗浄した。これを乾燥し、濃縮し及びシリカゲルフラッシュカラムにかけ40% 酢酸エチルのヘキサン溶液で溶出し、アニリン239.1を単離した。
標題の化合物は、実施例86に示された方法と同一の方法によって調製した。質量分析:C
19H
24N
10O (M+H)
+ 409.4。UV:λ=250nm。NMR(CD
3CN): δ 8.85(s、1H)、8.80(s、1H)、8.58(s、1H)、7.83(s、1H)、4.83(m、1H)、3.68(m、1H)、2.50(s、3H)、1.8-1.4(m、8H) ppm。
[実施例102]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、対応するアニリンを用いて実施例86に示された方法と同一の方法によって調製した。質量分析:C
20H
25N
9O (M+H)
+ 408.4。UV:λ=246、304nm。
[実施例103]
4-(3-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3-ヨードアニリン(0.5mL、4.2mmol)、ベンゾイミダゾール(1.5g、12.6mmol)、K3PO4 (2.67g、12.6mmol)、CuI(400mg、2.1mmol)、DMEDA(0.27mL、2.5mmol)のジオキサン6mL及びDMSO6mL混合物を密封フラスコの中で120℃で2日間攪拌し、きれいにアニリン241.1を得た。混合物は、酢酸エチル300mLで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、70%酢酸エチルのヘキサン溶液で溶出し、アニリン241.1(730mg、83%)を白色の固形物として単離した。
標題の化合物は、アニリンを用いて実施例89に示された方法と同一の方法によって調製した。質量分析:C
24H
26N
8O (M+H)
+ 443.4。UV:λ=249nm。NMR(CD
3OD): δ 9.07(s、1H)、8.56(s、1H)、8.29(s、1H)、7.87(m、1H)、7.74(m、3H)、7.56(m、3H)、4.14(m、1H)、3.50(m、1H)、1.72-1.11(m、8H) ppm。
[実施例104]
4-(3-(1H-インダゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(242.A)及び4-(3-(2H-インダゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(242.B)
3-ヨードアニリン(0.5mL、4.2mmol)、インダゾール(1.5g、12.6mmol)、K3PO4 (2.67g、12.6mmol)、CuI(400mg、2.1mmol)、DMEDA(0.27mL、2.5mmol)のジオキサン6mL及びDMSO6mL混合物を密封フラスコの中で120℃で17時間攪拌し、きれいにアニリン242.1(低極性)及びアニリン242.2を6.9:1(HPLCにより決定)の比で得た。混合物は酢酸エチル300mLで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、2つのアニリンを得た。
2つの標題化合物は、対応するアニリンを用いて、実施例86に示されるのと同一の反応スキームにより調製した。アニリン242.1については、化合物242.Aを調製した:質量分析:C
24H
26N
8O (M+H)
+ 443.4。UV:λ=247、301nm。アニリン242.2については、化合物242.Bを調製した:質量分析:443.4 (M+H)
+ C
24H
26N
8O 。UV:λ=240、295nm。 化合物104A: NMR(CD
3OD): δ 8.57(m、1H)、8.56(s、1H)、8.31(s、1H)、7.87(m、1H)、7.83(m、3H)、7.59(m、2H)、7.51(m、1H)、7.33(m、1H)、7.28(m、1H)、4.34(m、1H)、3.60(m、1H)、1.80-1.22(m、8H) ppm。 化合物104B: NMR(CD
3OD): δ 8.84(s、1H)、8.78(m、1H)、8.55(s、1H)、7.78-7.76(m、2H)、7.68(d、J=9.2Hz、1H)、7.57(m、1H)、7.42-7.34(m、2H)、7.13(m、1H)、4.46(m、1H)、3.63(m、1H)、1.85-1.19(m、8H) ppm。
[実施例105]
4-(3-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(243.A)及び4-(3-(2H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(243.B)
3-ヨードアニリン(0.5mL、4.2mmol)、インダゾール(1.5g、12.6mmol)、K3PO4 (2.67g、12.6mmol)、CuI(400mg、2.1mmol)、DMEDA(0.27mL、2.5mmol)のジオキサン6mL及びDMSO6mL混合物を密封フラスコにおいて120℃で17時間攪拌し、きれいにアニリン243.1及びアニリン243.2(低極性)を7.5:1(HPLCにより決定)の比で得た。混合物は、酢酸エチル300mLで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ2つのアニリンを単離した。
2つの標題化合物は、実施例86に示すのと同一の合成スキームにより、対応するアニリンを用いて調製した。アニリン243.1を用いて化合物243.2Aを調製した:質量分析:444.4 (M+H)
+ C
23H
25N
9O 。UV:λ=246、291nm。アニリン243.2を用いて化合物243.Bを調製した:質量分析:C
23H
25N
9O (M+H)
+ 444.4。UV:λ=234、303nm。化合物105A: NMR(CD
3OD): δ 8.78(m、1H)、8.56(s、1H)、8.12(d、J=8.4Hz、1H)、7.95(d、J=8.4Hz、1H)、7.68(m、3H)、7.54(m、1H)、7.47(m、1H)、4.57(m、1H)、3.68(m、1H)、1.90-1.44(m、8H) ppm。 化合物105B: NMR(CD
3OD): δ 9.07(s、1H)、8.55(s、1H)、8.16(d、J=7.6Hz、1H)、7.92(m、2H)、7.59(m、1H)、7.49(m、2H)、7.42(m、1H)、4.61(m、1H)、3.67(m、1H)、1.93-1.59(m、8H) ppm。
[実施例106]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例86に示された方法と同一の方法によって、ビアリールアニリン(市販品)を用いて調製した。質量分析:C
24H
26N
8O (M+H)
+ 443.4。UV:λ=240、292nm。
[実施例107]
4-(3-(2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
市販の化合物245.1(600mg、4.44mmol)、3-ヨード-1-ニトロベンゼン(245.2、1.11g、4.44mmol)、Pd(dba)2(128mg、0.22mmol)、Ph5FcP(tBu)2(313mg、0.44mmol)及びNaOtBu(640mg、0.66mmol)のトルエン8mL混合物を、アルゴン雰囲気下、50℃で終夜(21時間)攪拌した。化合物245.2はきれいに生成した。混合物は、酢酸エチル300mLで希釈し、食塩水で3回洗浄し、乾燥し、薄相シリカプラグ(thin silica plug)により濾過した。濾液は、パール−シェイカー(Parr- Shaker)において50psiのH2下、200mgの10%Pd/Cで終夜処置した。混合物はセライト濾過し、セライトはメタノールでしっかりと洗浄した。濾液は、真空下で濃縮し、粗アニリン245.4(870mg、2ステップで87%)を得た。
標題の化合物は、実施例12に示された方法と同一の合成スキームによって、上述に調製したアニリンを用いて調製した。質量分析:C
25H
29N
7O
2 (M+H)
+ 460.4。UV:λ=243、290nm。
[実施例108]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-フェニルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3-フルオロ-1-ニトロベンゼン(1.0mL、9.4mmol)、N-フェニルピペラジン(2.87mL、18.8mmol)及び炭酸セシウム(6.13g、18.8mmol)のNMP混合物を、128℃で3日攪拌した。これを酢酸エチルで希釈し、食塩水で2回洗浄し、乾燥し、濃縮し及びシリカゲルフラッシュカラムを用いて精製し化合物245.1(1.19g、45%)を得た。これを酢酸エチル200mLに溶解させ、パール−シェイカー(Parr- Shaker)において50psiの水素圧下、10%Pd/C 500mgで終夜攪拌した。混合物は、セライト濾過した。セライトはメタノールでしっかりと洗浄した。濾液は、真空下で濃縮し、アニリン245.2を得た。
標題の化合物は、実施例12に示された方法と同一の合成スキームによって上述において調製したアニリンを用いて調製した。質量分析:C
27H
34N
8O (M+H)
+ 487.5。UV:λ=245nm。
[実施例109]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(キノリン-6-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
6-ブロモキノリン(870mg、4.2mmol)、ボロン酸(580mg、4.2mmol)、Pd(Ph3P)2Cl2(590mg、0.84mmol)、K2CO3(1.74g、12.6mmol)のジオキサン20mL及び水10mLの混合物を、3分間アルゴン気流により脱気し、アルゴン雰囲気下、85℃で90分攪拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、60%酢酸エチルのヘキサン溶液で溶出し、所望のアニリンを得た。
標題の化合物は、実施例86に示された方法と同一の合成スキームによって上述において調製したアニリンを用いて調製した。質量分析:C
26H
27N
7O (M+H)
+ 454.4。UV:λ=263nm。
[実施例110]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(キノリン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例109に示された方法と同一の合成スキームによって調製した。質量分析:C26H27N7O (M+H)+ 454.4。UV:λ=249nm。
[実施例112]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例83に示された方法と同一の合成スキームによって、2-ブロモ-5-メチル-1,3,4-チアジアゾール153.1に代えて3-ヨード-1-メチルピラゾールを用いて調製した。質量分析:C21H26N8O (M+H)+ 407.3。UV:λ=240、311nm。
[実施例113]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例83に示したのと同一の合成スキームによって、2-ブロモ-5-メチル-1,3,4-チアジアゾール153.1に代えて4-ヨード-1-メチルピラゾールを用いて調製した。質量分析:C21H26N8O (M+H)+ 407.3。UV:λ=239、314nm。
[実施例114]
4-(4-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例87に示したのと同一の合成スキームによって、3-フルオロ-1-ニトロベンゼンに代えて4-フルオロ-1-ニトロベンゼンを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.3。UV:λ=239、310nm。NMR(CD
3OD): δ 8.54(s、1H)、8.12(m、2H)、7.93(s、2H)、7.81(m、2H)、4.40(m、1H)、3.73(m、1H)、1.94-1.58(m、8H) ppm。
[実施例115]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-フルオロ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例92に記載されているのと同一のプロセスを用いて3-フルオロ-5-ヨードアニリンを用いて調製した。質量分析:C
19H
22FN
9O (M+H)
+ 412.3。UV:λ=250nm。
[実施例116]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-メトキシ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例92に記載されているのと同一のプロセスを用いて3-ヨード-4-メトキシアニリンを用いて調製した。3-ヨード-4-メトキシアニリンは、市販の3-ヨード-4-メトキシ-1-ニトロベンゼンのEtOAc溶液中、5%スルフィドPt/炭素を用いた水素化により調製した。質量分析:C
20H
25N
9O
2 (M+H)
+ 424.3。UV:λ=244、295nm。
[実施例117]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-メトキシ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例92に記載されているのと同一のプロセスを用いて3-ブロモ-5-メトキシアニリンを用いて調製した。3-ヨード-5-メトキシアニリンは、市販の3-ヨード-5-メトキシ-1-ニトロベンゼンのEtOAc溶液中、5%スルフィドPt/炭素による水素化により調製した。質量分析:C
20H
25N
9O
2 (M+H)
+ 424.3。UV:λ=249nm。
[実施例118]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-メチル-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例87をに記載されているのと同一のプロセスを用いて4-メチル-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)アニリン用いて調製した。4-メチル-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)アニリンは市販の3-フルオロ-4-メチル-1-ニトロベンゼン及び1,2,3-トリアゾールに対し、実施例106に示したような、EtOAc中、10%Pd/炭素による水素化により調製される。質量分析:C
20H
25N
9O (M+H)
+ 408.3。UV:λ=243、281nm。δ 1.5-1.9(m、8H)、2.36(s、3H)、3.60-3.70(m、1H)、4.40-4.50(m、1H)、7.35-7.43(m、2H)、8.00(s、2H)、8.28-8.33(m、1H)、8.53(s、1H)。
[実施例119]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-メチル-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例92に記載されているのと同一のプロセスを用いて市販の3-ブロモ-5-メチルアニリンを用いて調製した。質量分析:C
20H
25N
9O (M+H)
+ 408.3。UV:λ=248nm。δ 1.5-1.9(m、8H)、2.45(s、3H)、3.65-3.75(m、1H)、4.6-4.7(s、1H)、7.12-7.18(m、1H)、7.72(s、1H)、7.98(s、2H)、8.56(s、1H)、8.72-8.78(m、1H)。
[実施例120]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(670mg、3.06mmol)、2-ブロモピリミジン(486mg、3.06mmol)、Pd(PPh3)2Cl2(430mg、0.61mmol)、K2CO3(1.27g、9.18mmol)のジオキサン20mL及び水10mLの混合物をアルゴン気流下で5分間脱気し、アルゴン雰囲気下、85℃で2時間攪拌した。これを酢酸エチル300mLで希釈し、水及び食塩水で2回洗浄した。続いて有機層を乾燥し、真空下で濃縮し、フラッシュカラムにかけ、化合物249.1を得た(白色の固形物、440mg、収率84%。60% EtOAcのヘキサン溶液でカラムから溶出)。質量分析:C10H9N3 (M+H)+ 172.1。
ステップ2:アニリン249.1(440mg、2.57mmol)及びエチル4-クロロ-2-メチルチオ-5-ピリミジンカルボキシラート(243.3、CAS 5909-24-0、600mg、2.57mmol)のDMF20mL混合物にDIEA(0.90mL、5.14mmol)を加えた。混合物は80℃で10時間攪拌した。ここにEtOAc350mLを加え、食塩水で2回洗浄し、乾燥し、濾過し及び真空下で濃縮し、化合物249.2を定量的な収率で得た。質量分析:C18H17N5O2S (M+H)+ 368.1。
ステップ3:上述で調製した化合物(2.57mmol)は、THF50mL及び水5mLに溶解させた。ここに、LiOH水和物(540mg、12.9mmol)を加えた。混合物は終夜攪拌した。これを真空下で濃縮し、THFを除去した。残渣に、1N HClをpHが2になるまで加えた。固体生成物は濾過により単離した。ここに冷水を加え、真空オーブンで乾燥し、化合物249.3を褐色固体として、定量的な収率で得た。質量分析:C16H13N5O2S (M+H)+ 340.1。
ステップ4:上述で調製した化合物249.3(2.57mmol)をDMF20mL中で攪拌した。ここにEDC・HCl(740mg、3.86mmol)及びHOBt水和物(590mg、3.86mmol)を加えた。混合物は1時間攪拌し、HPLCは全ての出発物質249.3が消費されたことを示した。この混合物にアンモニウム(0.5Nジオキサン溶液、15mL、7.5mmol)を加えた。混合物は2時間攪拌し、真空下で濃縮し、ジオキサンを除去した。残渣に水を加えたところ、固体が析出した。固体を濾過により単離し、冷水で完全に洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物249.4を褐色固体として得た。質量分析:C16H14N6OS (M+H)+ 339.1。
ステップ5: 上述で調製した化合物249.4(150mg、0.44mmol)をNMP6mLに溶解させた。ここにMCPBA(65%純度、140mg、0.53mmol)を加えた。これを室温で45分攪拌し、対応するスルホキシド及びスルホンを得た。ここにDIEA(230μL、1.32mmol)及び続いてtert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(81.2、142mg、0.66mmol)を加えた。混合物は90℃浴で2時間攪拌した。これをEtOAc150mLで希釈し、飽和Na
2CO
3水及び食塩水で2回洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下濃縮した。続いて残渣は、TFA及びDCM1:1の混合物に1時間曝した。これを濃縮し、逆相HPLCにかけ、標題化合物249を単離した。質量分析:C
21H
24N
8O (M+H)
+ 405.3。UV:λ=249nm。NMR(CD
3OD): δ 8.63(s、1H)、8.59(s、1H)、8.57(s、1H)、8.24(s、1H)、8.01(m、1H)、7.27(m、2H)、7.12(dd、J=4.8、4.8Hz、1H)、4.24(m、1H)、3.37(m、1H)、1.64-1.21(m、8H) ppm。
[実施例121]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(ピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に記載しているプロセスを用いて、市販の4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C21H24N8O (M+H)+ 405.3。UV:λ=231、314nm。NMR(CD3OD): δ 8.83(d、J=4.8Hz、2H)、8.56(s、1H)、8.45(m、2H)、7.81(m、2H)、7.35(dd、J=5.2、4.8Hz、1H)、4.44(m、1H)、3.78(m、1H)、1.82-1.62(m、8H) ppm。
[実施例122]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に記載しているプロセスを用いて市販の3-ヨード-1-メチルピラゾールを用いて調製した。質量分析:C
21H
26N
8O (M+H)
+ 407.3。UV:λ=249nm。
[実施例123]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に記載しているプロセスを用いて、市販の4-ヨード-1-メチルピラゾールを用いて調製した。質量分析:C
21H
26N
8O (M+H)
+ 407.3。UV:λ=247nm。
[実施例124]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に記載しているプロセスを用いて、市販の6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジンを用いて調製した。質量分析:C
24H
26N
8O (M+H)
+ 443.3。UV:λ=247nm。NMR(CD
3OD): δ 9.17(s、1H)、8.57(s、1H)、8.31(dd、J=9.6、1.6Hz、1H)、8.30(d、J=1.6Hz、1H)、8.09(d、J=2.4Hz、1H)、8.03(d、J=9.2Hz、1H)、7.95(broad s、1H)、7.87(s、1H)、7.63(broad s、2H)、4.35(m、1H)、3.66(m、1H)、1.90-1.48(m、8H) ppm。
[実施例125]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に記載しているプロセスを用いて市販の6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン及び4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
24H
26N
8O (M+H)
+ 443.3。UV:λ=245、303nm。
[実施例126]
4-(1H-インダゾール-6-イルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:カルボン酸202.1(85g、540mmol)塩化チオニル(425mL)溶液に、攪拌下、ピリジン(8.5mL、0.11mmol)をゆっくり加えた。反応は75℃で終夜行った後、濃縮し、真空下乾燥し薄い黄色の粉末を得た。この黄色固体をゆっくりと750mLエタノールで希釈し、終夜還流した。翌日、反応はHPLCで収量が確認されたため、氷浴で冷却し、析出した固体を濾過し、これをジエチルエーテルで洗浄し、エチルエステル202.2をオフホワイトの粉末として得た(91g、2ステップで87%)。質量分析:C7H8N2O4 (M+H)+ 185.0。
ステップ2:エステル202.2(22g、120mmol)をオキシ塩化リン(60mL、600mmol)に溶解させ、混合物をN,N-ジエチルアニリン(27mL、167mmol)で処理し、混合物は105℃で、HPLCで反応が終了するまで加熱した。室温で、ゆっくりと1Lのクラッシュアイスを加えたところ、ベージュの沈殿を生成したので、これを集めて濾過し、真空下乾燥し、ダイクロライド202.3を薄い黄色の粉末として得た(22.5g、85%)。1H NMR(DMSO-d6、400MHz):δ 9.13(s、1H)、4.37(q、2H)、1.32(t、3H)。
ステップ3:ジクロロピリミジン202.3(1.04g、4.7mmol)をNMP(30mL)に溶解し、氷浴で攪拌した。ここに6-アミノインダゾール202.4(690mg、5.2mmol)を加え、続いてエチルジイソプロピルアミン(DIEA、1.64mL、9.4mmol)を滴加した。混合物は40分攪拌し、ここにナトリウムチオメトキサイド(660mg、9.4mmol)を加えた。混合物は終夜攪拌し、酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回洗浄し、真空下で濃縮し、粗化合物202.5を薄い茶色の固体として定量的に得た。質量分析:C15H15N5O2S (M+H)+ 330.1。
ステップ4:エチルエステル202.5(4.7mmol)をTHF60mLに溶解させた。ここに水酸化リチウム水和物(236mg、5.6mmol)及び水20mLを加えた。混合物は終夜攪拌し、ここに1N HCl溶液をpHが2になるまで注意深く加えた。混合物は真空下で濃縮し、THFを除去した。白色の固形物が生成したのでブフナー漏斗で単離した。これを水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物202.6を白色の固形物として得た(1.14g、81%)。質量分析:C13H11N5O2S (M+H)+ 302.1。
ステップ5:カルボン酸202.6(1.14g、3.8mmol)を30mLのDMFに溶解させた。ここにEDC塩酸塩(1.09g、5.7mmol)及びHOBt水和物(770mg、5.7mmol)を加えた。混合物は室温で1時間攪拌した。ここにアンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、22mL、11.4mmol)を加えた。混合物は2時間攪拌した。続いてこれを真空下で濃縮し、水及び酢酸エチルに分散させた。有機層を分離し、食塩水で4回洗浄した。続いて有機層をMgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、化合物202.7を薄い黄色の固体として得た(820mg、72%)。質量分析:C13H12N6OS (M+H)+ 301.1。
ステップ6:化合物202.7(36mg、0.12mmol)をNMP3mLに溶解させた。ここにMCPBA(65%純度、48mg、0.18mmol)を加えた。これを室温で30分間攪拌した。続いてここにシス-1,2-ジアミノシクロヘキサン(71μL、0.60mmol)を加えた。混合物は90℃浴で90分攪拌した。この混合物を続いてプレパラティブHPLCにかけ、ラセミの標題化合物202を得た。質量分析:C
18H
22N
8O (M+H)
+ 367.2。UV:λ=245、300nm。
[実施例127]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上記のラセミ化合物は、実施例126に示したのと同一の合成スキームによって、6-アミノインダゾール202.4に代えて6-アミノベンゾチアゾールを用いて調製した。質量分析:C
18H
21N
7OS (M+H)
+ 384.2。UV:λ=241、298nm。
[実施例128]
4-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-6-イルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド 3
上記のラセミ化合物は、実施例126に示したのと同一の合成スキームによって、6-アミノインダゾール202.4に代えて5/6-アミノベンゾトリアゾールを用いて調製した。質量分析:C
17H
21N
9O (M+H)
+ 368.2。UV:λ=246、295nm。
[実施例129]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上記のラセミ化合物は、実施例126に示したのと同一の合成スキームによって、6-アミノインダゾール202.4に代えて5-アミノ-2-メチルベンゾチアゾールを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
7OS (M+H)
+ 398.2。UV:λ=246、295nm。
[実施例130]
4-(1H-インドール-6-イルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド 6
上記のラセミ化合物は、実施例126に示したのと同一の合成スキームによって、6-アミノインダゾール202.4に代えて6-アミノインドールを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
7O (M+H)
+ 366.2。UV:λ=239、309nm。
[実施例131]
4-(1H-インダゾール-5-イルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上記のラセミ化合物は、実施例126に示したのと同一の合成スキームによって、6-アミノインダゾール202.4に代えて5-アミノインダゾールを用いて調製した。質量分析:C
18H
22N
8O (M+H)
+ 367.2。UV:λ=245、294nm。
[実施例132]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(キノリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ジクロロピリミジン202.3(500mg、2.3mmol)をNMP(20mL)に溶解させ、氷浴で攪拌した。ここに6-アミノキノリン208.1(390mg、2.7mmol)を加え、続いてエチルジイソプロピルアミン(DIEA、0.72mL、4.1mmol)を滴加した。混合物は2時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回洗浄し、真空下で濃縮し、粗化合物208.2を薄い茶色の固体として定量的に得た。質量分析:C16H13ClN4O2 (M+H)+ 329.1。
ステップ2:エチルエステル208.2(2.3mmol)をTHF30mLに溶解させた。ここに水酸化リチウム水和物(193mg、4.6mmol)及び水6mLを加えた。混合物は7時間攪拌し、ここに1N HCl溶液をpHが5になるまで注意深く加えた。混合物は、真空下で濃縮し、THFを除去し、酢酸エチルで5回抽出した。有機層を合わせ、乾燥し、真空下で濃縮し、粗生成物208.3を得た。質量分析:C14H9ClN4O2 (M+H)+ 301.1。
ステップ3:カルボン酸208.3(220mg、0.73mmol)をNMP18mLに溶解させた。ここにEDC塩酸塩(210mg、1.1mmol)及びHOBt水和物(150mg、1.1mmol)を加えた。混合物は室温で1時間攪拌した。続いてここにアンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、7.3mL、3.65mmol)を加えた。混合物は2.5時間攪拌した。これを真空下で濃縮し、水及び酢酸エチルに分散させた。有機層を分離し、食塩水で3回洗浄した。有機層は続いて、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、化合物208.4を固体として得た(180mg、62%)。質量分析:C20H14N8O2 (M+H)+ 399.1。
ステップ6:化合物208.4(72mg、0.18mmol)をNMP3mLに溶解させた。ここにシス-1,2-ジアミノシクロヘキサン(100μL、0.90mmol)を加えた。混合物は90℃浴で90分攪拌した。続いて混合物は、プレパラティブHPLCにかけ、ラセミの標題化合物208を単離した。質量分析:C
20H
23N
7O (M+H)
+ 378.2。UV:λ=241、283nm。
[実施例133]
4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上記のラセミ化合物は、実施例132に示したのと同一の方法によって、6-アミノキノリン208.1に代えてtert-ブチル6-アミノ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-カルボキシラートを用いて調製した。質量分析:C
18H
22N
8O (M+H)
+ 367.2。UV:λ=243、294nm。
[実施例134]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上記のラセミ化合物は、実施例126に示したのと同一の方法によって、6-アミノインダゾール202.4に代えて5-アミノベンゾチアゾールを用いて調製した。質量分析:C
18H
21N
7OS (M+H)
+ 384.2。UV:λ=246、292nm。
[実施例135]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上記のラセミ化合物は、実施例126に示したのと同一の方法によって、6-アミノインダゾール202.4に代えてイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-アミンを用いて調製した。質量分析:C
18H
22N
8O (M+H)
+ 367.2。UV:λ=250nm。
[実施例136]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上述のラセミ化合物は、実施例132に示したのと同一の方法によって、6-アミノキノリン208.1に代えて2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-アミンを用いて調製した。質量分析:C
20H
23N
7O (M+H)
+ 385.2。UV:λ=240、294nm。NMR(CD
3OD): δ 8.45(s、1H)、7.31(d、J=2.4Hz、1H)、6.91(dd、J=8.4、2.0Hz、1H)、6.85(d、J=8.8Hz、1H)、4.27(m、5H)、3.79(m、1H)、1.94-1.58(m、8H) ppm。
[実施例137]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(キノキサリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上述のラセミ化合物は、実施例126に示したのと同一の方法によって、6-アミノインダゾール202.4に代えて6-アミノキノキサリンを用いて調製した。質量分析:C
19H
22N
8O (M+H)
+ 379.2。UV:λ=242nm。NMR(CD
3OD): δ 8.87(s、1H)、8.82(s、1H)、8.74(m、1H)、8.61(s、1H)、8.10(d、J=8.8Hz、1H)、7.87(d、J=8.4Hz、1H)、4.54(m、1H)、3.82(m、1H)、1.99-1.62(m、8H) ppm。
[実施例138]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
上述のラセミ化合物は、実施例132に示したのと同一の方法によって、6-アミノキノリン208.1に代えて2,1,3-ベンゾチアジアゾール-5-アミンを用いて調製した。質量分析:C
17H
20N
8OS (M+H)
+ 385.2。UV:λ=243nm。NMR(CD
3OD): δ 8.73(m、1H)、8.60(s、1H)、7.96(m、1H)、7.63(dd、J=9.6、2.0Hz、1H)、4.48(m、1H)、3.87(m、1H)、1.98-1.63(m、8H) ppm。
[実施例139]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-メチルキノリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ジクロロピリミジン215.1(700mgs、3.16mmol)のアセトニトリル(8mL)溶液に、6-アミノ-2-メチルキノリン(500mgs、3.16mmol)のジイソプロピルアミン(0.61mL、3.5mmol)のアセトニトリル(10mL)懸濁液を0℃で加えた。反応混合物はゆっくりと室温に戻し、終夜攪拌した。続いて反応混合物を水で希釈し、沈殿を濾過により集め、所望の生成物215.2を得た(964mgs、89%)。質量分析:C17H15ClN4O2 (M+H)+ 343.1。
ステップ2:エチルエステル215.2(960mgs、2.81mmol)を1,4-ジオキサン(7.5mL)及びエタノール(2mL)、続いて水酸化リチウム水溶液(1.0M、2.8mL、2.8mmol)で希釈し、室温で出発物質が全てカルボン酸に変換されるまで攪拌した。反応液を希釈し、1N HCl(3.0mL)で酸性化した。生成した懸濁液を濾過し、水で洗浄し、乾燥し、870mgのカルボン酸215.3を得た(98%)。質量分析:C15H11ClN4O2 (M+H)+ 316.1。
ステップ3:カルボン酸215.3(870mgs、2.76mmol)、EDC(792mgs、4.14mmol)、HOBt(560mgs、4.14mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(14mL)溶液にアンモニア(0.5Mの1,4-ジオキサン溶液、14mL、6.9mmol)を加え、終夜攪拌した。続いて反応混合物を水(100mL)で希釈し、沈殿を濾過により回収し、所望の生成物215.4を得た(1.10g、97%)。質量分析:C21H16N8O2 (M+H)+ 413.1。
ステップ4:ベンゾトリアゾリルエーテル215.4(75mgs、0.182mmol)、シス-1,2-ジアミノシクロヘキサン(25mgs、0.218mmol)、DIPEA(0.1mL、0.546mmol)のイソプロパノール(3mL)混合物をマイクロ波反応容器(Emry’s Optimizer)において130℃で20分間反応させた。
反応混合物は、水及びアセトニトリルで希釈し、直接プレパラティブHPLCで精製し、凍結乾燥により、所望の生成物215を得た。質量分析:C
21H
25N
7O (M+H)
+ 392.2。
[実施例140]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(キノリン-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例129に示したのと同様の方法により5-アミノキノリンを用いて調製した。質量分析:C
20H
23N
7O (M+H)
+ 378.3。
[実施例141]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-メチルキノリン-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例140に示したのと同様の方法により8-アミノ-2-メチルキノリンを用いて調製した。質量分析:C
21H
25N
7O (M+H)
+ 392.3。
[実施例142]
2-((1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(キノリン-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例139に示したのと同様の方法により8-アミノキノリンを用いて調製した。質量分析:C
20H
23N
7O (M+H)
+ 378.3。
[実施例143]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-(モルホリノメチル)キノリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例139に示したのと同様の方法により2-(モルホリノメチル)キノリン-6-アミンを用いて調製した(J. Med.Chem 2006, 49, 7095)。質量分析:477.4 (M+H)
+ C
25H
32N
8O
2。
[実施例144]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ジクロロピリミジン220.1(700mgs、3.16mmol)のアセトニトリル(10mL)溶液に、2,2-ジフルオロ-5-アミノベンゾジオキソール(549mgs、3.16mmol)、ジイソプロピルアミン(0.61mL、3.5mmol)アセトニトリル(5mL)懸濁液を0℃で加えた。反応混合物は、ゆっくりと室温に戻し、終夜攪拌した。続いて反応混合物は、水(50mL)で希釈し、精製した沈殿を濾過により回収、所望の生成物220.2を得た(1.03g、91%)。質量分析:C14H10Cl F2N3O4 (M+H)+ 358.1。
ステップ2:エチルエステル220.2(1.03g、2.9mmol)を1,4-ジオキサン(7.5mL)、続いて水酸化リチウム水溶液(1.0M、2.9mL、2.9mmol)で希釈し、室温で出発物質がカルボン酸に変換されるまで攪拌した。反応液は水(20mL)で希釈し、1N HCl(3.6mL)で酸性にした。続いて生成した懸濁液を濾過し、水で洗浄し、乾燥し950mgsのカルボン酸220.3を得た(99%)。質量分析:C12H6Cl F2N3O4 (M+H)+ 330.0。
ステップ3:カルボン酸 220.3(950mgs、2.89mmol)、EDC(828mgs、4.33mmol)、HOBt(663mgs、4.33mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(14mL)溶液に、アンモニア(0.5Mの1,4-ジオキサン溶液、14mL、6.9mmol)を加え、終夜攪拌した。反応混合物は続いて水(60mL)で希釈し、沈殿を濾過により回収し、所望の生成物220.4を得た(1.26g、99%)。質量分析:C18H11F2N7O4 (M+H)+ 428.2。
ステップ4及びステップ5:ベンゾトリアゾリルエーテル220.4(75mgs、0.176mmol)、tert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(45mgs、0.211mmol)、DIPEA(0.1mL、0.530mmol)のイソプロパノール(3mL)混合物をマイクロ波反応容器(Emry’s Optimizer)で130℃で20分間反応させた。反応混合物を濃縮し、続いて4.0M HClのジオキサン(5.0mL)溶液を加えた。室温で1時間後、反応混合物を水及びアセトニトリルで希釈し、直接プレパラティブHPLCで生成し、所望の生成物220を凍結乾燥により得た。質量分析:C
18H
20F
2N
6O
3 (M+H)
+ 407.28。
[実施例145]
以下の化合物は、実施例143に示したのと同様の方法により調製した。
[実施例167]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4’-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)ビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の方法によって調製した。質量分析:C
28H
29N
7O
2 (M+H)
+ 496.5。UV:λ=245nm。NMR(CD
3OD): δ 8.51(s、1H)、8.12(s、1H)、7.79(d、J=8.8Hz、2H)、7.63(m、2H)、7.55-7.49(m、5H)、6.65(m、1H)、6.50(m、1H)、4.25(m、1H)、3.58(m、1H)、2.54(t、2H)、1.84-1.40(m、8H) ppm。
[実施例168]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4’-(2-オキソピペリジン-1-イル)ビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の方法によって調製した。質量分析:C
28H
33N
7O
2 (M+H)
+ 500.5。UV:λ=249nm。NMR(CD
3OD): δ 8.50(s、1H)、8.09(s、1H)、7.68(d、J=8.8Hz、2H)、7.49-7.43(m、3H)、7.36(d、J=8.4Hz、2H)、4.21(m、1H)、3.71(t、2H)、3.57(m、1H)、2.54(t、2H)、1.98(m、4H)、1.83-1.36(m、8H) ppm。
[実施例169]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3’-(2-オキソピリジン-1(2H)-イル)ビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の方法によって調製した。質量分析:C
28H
29N
7O
2 (M+H)
+ 496.5。UV:λ=244nm。
[実施例170]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3’-(2-オキソピペリジン-1-イル)ビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の方法によって調製した。質量分析:C
28H
33N
7O
2 (M+H)
+ 500.5。UV:λ=246nm。
[実施例171]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4’-モルホリノビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の方法によって調製した。質量分析:C
27H
33N
7O
2 (M+H)
+ 488.4。UV:λ=247nm。
[実施例172]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3’-モルホリノビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の方法によって調製した。質量分析:C
27H
33N
7O
2 (M+H)
+ 488.4。UV:λ=246nm。
[実施例173]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3’-モルホリノビフェニル-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の方法によって調製した。質量分析:C
27H
33N
7O
2 (M+H)
+ 488.4。UV:λ=238、309nm。
[実施例174]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4’-モルホリノビフェニル-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の方法によって調製した。質量分析:C
27H
33N
7O
2 (M+H)
+ 488.4。UV:λ=241、314nm。
[実施例175]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ジイソプロピルアミン(1.63mL、11.68mmol)を乾燥THF10mLに溶解させ、氷浴で攪拌した。ここにn-ブチルリチウム(2.5Mのヘキサン溶液、4.67mL、11.68mmol)を滴加した。混合物は20分間攪拌し-78℃浴で冷却した。ここにケトン257.1(0.92mL、10mmol)のTHF10mL溶液を滴加した。混合物は30分間攪拌した。ここにN-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンアミド)(PhNTf2、4.17g、11.68mmol)のTHF10mL溶液を加えた。混合物は氷浴に移し、終夜攪拌した。これを真空下で濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、20%酢酸エチルのヘキサン溶液で溶出し、化合物257.2を単離した。
化合物257.2(920mg、4.0mmol)をボロン酸257.3(550mg、4.0mmol)、Pd(Ph3P)2Cl2(562mg、0.8mmol)、K2CO3(1.1g、8.0mmol)をジオキサン30mL及び水15mLと混合した。混合物は、3分間アルゴン気流により脱気し、アルゴン雰囲気下85℃で3.5時間攪拌した。混合物は酢酸エチルで希釈し、食塩水で2回洗浄し、乾燥し、濃縮し、フラッシュカラムにかけ、アニリン257.4を白色の固形物として単離した(300mg)。
標題化合物は、実施例120に示したのと同一の合成スキームを用いてアニリン257.4を用いて調製した。質量分析:C
22H
28N
6O
2 (M+H)
+ 409.4。UV:λ=246nm。
[実施例176]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例175を用いて、水素ガス風船下、メタノール溶媒中、標準的な水素化触媒反応により10%Pd/Cを用いて終夜行い、調製した。質量分析:C
22H
30N
6O
2 (M+H)
+ 411.4。UV:λ=241、290nm。
[実施例177]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例175に示すのと同様の化学反応を用いて調製した。質量分析:C
22H
28N
6O
2 (M+H)
+ 409.4。UV:λ=239、309nm。NMR(CD
3OD): δ 8.51(s、1H)、7.60(d、J=7.2Hz、2H)、7.50(d、J=8.0Hz、2H)、6.23(s、1H)、4.36-4.30(m、3H)、3.94(t、2H)、3.72(m、1H)、2.53(m、2H)、1.90-1.58(m、8H) ppm。
[実施例178]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例175を用いて、水素ガス風船下、メタノール溶媒中、標準的な水素化触媒反応により10%Pd/Cを用いて終夜行い、調製した。質量分析:C
22H
30N
6O
2 (M+H)
+ 411.4。UV:λ=243、296nm。
[実施例179]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(フェニルスルホニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同様の方法によって、対応する市販のアニリンを用いて調製した。質量分析:C
23H
26N
6O
3S (M+H)
+ 467.3。UV:λ=232、306nm。
[実施例180]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-フェノキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同様の方法によって、対応する市販のアニリンを用いて調製した。質量分析:C
23H
26N
6O
2 (M+H)
+ 419.3。UV:λ=238、290nm。
[実施例181a]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルオキシ)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同様の方法によって、対応する市販のアニリンを用いて調製した。質量分析:C
22H
30N
6O
3 (M+H)
+ 427.3。UV:λ=241、291nm。
[実施例181b]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルスルホニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
4-ニトロチオフェノール(400mg、2.55mmol)を10mLのDMFに溶解させた。ここに炭酸セシウム(1.67g、5.1mmol)及び4-ブロモテトラヒドロピラン(0.84g、5.1mmol)を加えた。混合物は50℃で90分攪拌した。これを酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回洗浄した。有機層を乾燥し、真空下で濃縮し、粗化合物266.1を得た。これを100mLのDCMに溶解させた。ここにMCPBA(1.98g、7.5mmol)を小分けにして加えた。混合物は30分間攪拌した。これを酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び食塩水で洗浄した。有機層を乾燥し、濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、酢酸エチル対ヘキサン1:1の溶媒で溶出し、化合物266.2を単離した(320mg、2ステップで47%)。
化合物266.2(320mg、1.18mmol)は、酢酸エチル150mLに溶解させた。ここに10% Pd/C 200mgを加え、混合物は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物をセライト濾過した。セライトをしっかりと洗浄した。濾液は、真空下で濃縮し、アニリン266.3を白色の固形物として得た(260mg、91%)。
標題の化合物は、実施例120に示したのと同様の方法によってアニリン266.3を用いて調製した。質量分析:C
22H
30N
6O
4S (M+H)
+ 475.3。UV:λ=250、301nm。
[実施例182]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(モルホリノスルホニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同様の方法によって、市販の対応するアニリンを用いて調製した。質量分析:C
21H
29N
7O
4S (M+H)
+ 476.4。UV:λ=249、300nm。
[実施例183]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同様の方法によって、市販の対応するアニリンを用いて調製した。質量分析:C
22H
29N
7O
3 (M+H)
+ 400.4。UV:λ=244、297nm。
[実施例184]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルオキシ)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3-ニトロフェノール(500mg、3.6mmol)をDMF15mLに溶解させた。ここに炭酸セシウム(2.35g、7.2mmol)、続いて4-ブロモテトラヒドロピラン(2.4g、14.4mmol)を加えた。混合物は70℃で終夜攪拌した。反応は30%しか進まなかった。これを酢酸エチルで希釈し、水、飽和炭酸ナトリウム水及び食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過した。この粗化合物269.1を含む濾液に、10% Pd/C 1.0gを加えた。混合物は水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物を濾過し、濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムを用いて精製し、アニリン269.2を固体として得た(102mg、全体の収率15%)。
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の方法によってアニリン269.2を用いて調製した。質量分析:C
22H
30N
6O
3 (M+H)
+ 427.4。UV:λ=244、287nm。
[実施例185]
tert-ブチル2-(4-(2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-5-カルバモイルピリミジン-4-イルアミノ)フェノキシ)アセテート(ラセミ)
4-ニトロフェノール(3.00g、21.6mmol)及びK2CO3(6.00g、43.4mmol)のDMF(50mL)の溶液中、t-ブチルブロモ酢酸塩(2.90mL、19.6mmol)を加えた。混合物は室温で5時間攪拌した。水及びEtOAcを加えた。有機層は分離し、水、続いて1N NaOH水溶液及び食塩水で洗浄した。これをNa2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、tert-ブチル2-(4-ニトロフェノキシ)アセテートを固体として得た。
固体のMeOH(40mL)溶液に、Pd-C(10%、410mg)を加えた。混合物は、水素ガス風船下、20時間水素化した。これを続いてセライト濾過した。濾液は、真空下で濃縮し、tert-ブチル2-(4-アミノフェノキシ)アセテートを得た。
標題化合物は、tert-ブチル2-(4-アミノフェノキシ)アセテート及びシス-1,2-ジアミノシクロヘキサンを用いて類似の方法により合成した。質量分析:457.2 (M+H); UV:λ=243.8、290.0。
[実施例186]
2-(4-(2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-5-カルバモイルピリミジン-4-イルアミノ)フェノキシ)酢酸(ラセミ)
tert-ブチル2-(4-(2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-5-カルバモイルピリミジン-4-イルアミノ)フェノキシ)アセテートのラセミ体(180mg、0.395mmol)のTFA(4mL)溶液を室温で2時間攪拌した。続いてこれを真空下濃縮した。残渣は、HPLCにより精製し標題化合物(60mg)を得た。質量分析:401.2 (M+H)。
[実施例187]
tert-ブチル2-(3-(2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-5-カルバモイルピリミジン-4-イルアミノ)フェノキシ)酢酸塩(ラセミ)
標題化合物は、tert-ブチル2-(4-(2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-5-カルバモイルピリミジン-4-イルアミノ)フェノキシ)アセテート(ラセミ)の合成と類似の方法により、4-ニトロフェノールの代わりに3-ニトロフェノールを用いて合成した。質量分析:457.2 (M+H); UV:λ=242.6、290.0。
[実施例188]
2-(3-(2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-5-カルバモイルピリミジン-4-イルアミノ)フェノキシ)酢酸(ラセミ)
標題化合物は、化合物2-(4-(2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-5-カルバモイルピリミジン-4-イルアミノ)フェノキシ)酢酸(ラセミ)の合成と類似の方法により合成した。質量分析:401.2 (M+H); UV:λ=242.6、290 nM。
[実施例189]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミンを用いて類似の方法により合成した。質量分析:331.4 (M+H)。UV:λ=241.2、292.1nm。
[実施例190]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-メチル-1H-ピロール-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
フラスコ中、ヘキサンで2回洗浄した水素化ナトリウム(300mg、60%の鉱油混合物、7.50mmol)に、3-ニトロピロール(500mg、4.46mmol)及びヨードメタン(0.560mL、8.97mmol)のDMF(4mL)溶液を加えた。水素ガスが発生した。続いて混合物は室温で20時間攪拌した。水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、1-メチル-3-ニトロ-1H-ピロールを得た(494mg)。
1-メチル-3-ニトロ-1H-ピロール(488mg、3.87mmol)及びPd-C(10%、110mg)の(6N HClを8滴含む)MeOH(15mL)混合物を、水素ガス風船下で20時間水素化した。混合物をセライト濾過した。濾液に4N HClのジオキサン(2mL)溶液を加えた。溶液は真空下で濃縮し、1-メチル-1H-ピロール-3-アミン・塩酸塩を固体として得た(514mg)。
標題化合物は、1-メチル-1H-ピロール-3-アミン・塩酸塩を用いて同様に合成した。質量分析:330.3 (M+H); UV:λ=237.6、313.1nm。
[実施例191]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-フェニル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
4-ニトロピラゾール(270mg、2.38mmol)、ヨードベンゼン(485mg、2.38mmol)、8-ヒドロキシキノリン(60mg、0.41mmol)及びK2CO3(600mg、4.34mmol)のDMSO(3mL)混合物をアルゴン気流により脱気し、CuI(45mg、0.23mmol)を加えた。混合物は、封管にて130℃で20時間反応させた。水を加えて沈殿を析出させた。沈殿を回収し、4-ニトロ-1-フェニル-1H-ピラゾールを得た(454mg)。
4-ニトロ-1-フェニル-1H-ピラゾール(440mg、2.32mmol)及びSnCl2・2水和物(2.18g、9.66mmol)のEtOAc(15mL)溶液を80℃で3時間攪拌した。1N NaOH水溶液を加え、pHを12とした。混合物をセライト濾過した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、真空下濃縮した。残渣は、HPLCで精製し、1-フェニル-1H-ピラゾール-4-アミンを固体として単離した(173mg)。
続いて標題化合物は、1-フェニル-1H-ピラゾール-4-アミンを用いて同様に合成した。質量分析:393.4 (M+H); UV:λ=240.0、303.2。
[実施例192]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-メチルチオフェン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
4-メチルチオフェン-2-カルボン酸(1.42g、10.0mmol)、トリエチルアミン(1.50mL、10.8mmol)及びジフェニルホスホリルアジド(2.15mL、10.0mmol)のtBuOH(20mL)溶液を5時間還流した。tBuOHを真空下除去した。Et2O及び水を加えた。有機層は、5%NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下濃縮した。残渣は、シリカゲルカラムにより0-10%EtOAcのヘキサン溶液により溶出した。tert-ブチル4-メチルチオフェン-2-イルカルバメートを固体として(0.880g)。
tert-ブチル4-メチルチオフェン-2-イルカルバメート(0.880g、4.13mmol)のCH2Cl2(8mL)及びTFA(6mL)溶液を室温で3時間攪拌した。溶媒は真空下除去し、4-メチルチオフェン-2-アミンをトリフルオロ酢酸塩として得た(0.920g)。
標題化合物は、4-メチルチオフェン-2-アミンを用いて同様に合成した。質量分析:347.3 (M+H); UV:λ=244.9、326.1nm。
[実施例193]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(5-メチルチオフェン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
5-メチルチオフェン-2-カルボン酸(1.42g、10.0mmol)、トリエチルアミン(1.50mL、10.8mmol)及びジフェニルホスホリルアジド(2.15mL、10.0mmol)のtBuOH(20mL)溶液を5時間還流した。tBuOHを真空下除去した。Et2O及び水を加えた。有機層を5% NaHCO3、続いて1N NaOHで洗浄し、濾過した。濾液をNa2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、tert-ブチル5-メチルチオフェン-2-イルカルバメートを固体として得た(0.825g)。
tert-ブチル5-メチルチオフェン-2-イルカルバメート(0.825g、3.87mmol)のCH2Cl2(10mL)及びTFA(6mL)溶液を室温で20時間攪拌した。溶媒は真空下除去し、5-メチルチオフェン-2-アミンをトリフルオロ酢酸塩として得た(0.870g)。
標題化合物は、5-メチルチオフェン-2-アミンを用いて同様に合成した。質量分析:347.3 (M+H); UV:λ=247.3、325.6nm。
[実施例194]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-フェニル-1H-ピロール-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3-ニトロピロール(270mg、2.41mmol)、ヨードベンゼン(0.267mL、2.39mmol)、8-ヒドロキシキノリン(60mg、0.41mmol)及びK2CO3(600mg、4.34mmol)のDMSO(3mL)混合物を、アルゴン気流により脱気し、CuI(45mg、0.23mmol)を加えた。混合物は封管中、130℃で20時間反応させた。水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、1N HCl、続いて5% NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下濃縮し、3-ニトロ-1-フェニル-1H-ピロールを得た(410mg)。
3-ニトロ-1-フェニル-1H-ピロール(410mg、2.18mmol)及びSnCl2・二水和物(2.00g、8.86mmol)のEtOAc(15mL)混合物を80℃で3時間攪拌した。1N NaOH水溶液を加えてpHを12とした。混合物をセライト濾過した。有機層を分離し、5% NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、1-フェニル-1H-ピロール-3-アミンを固体として得た(323mg)。
標題化合物は、1-フェニル-1H-ピロール-3-アミンを用いて同様に合成した。質量分析:392.4 (M+H); UV:λ=240.0、314.3 nM。
[実施例195]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(6-(ジメチルアミノ)ピリジン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例45に示したのと同一の合成スキームによって、ボロン酸116.1に代えて6-(ジメチルアミノ)ピリジン-3-イルボロン酸を用いて調製した。質量分析:C
24H
30N
8O (M+H)
+ 447.3。UV:λ=244.0、316.4。
[実施例196]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3,5-ジフルオロ-4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン72.4に代えて3,5-ジフルオロ-4-モルホリノアニリンを用いて調製した。質量分析:C
21H
27F
2N
7O
2 (M+H)
+ 448.1。UV:λ=240.4、304.5。
[実施例197]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ビフェニル-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン72.4に代えてビフェニル-4-アミンを用いて調製した。質量分析:C
23H
26N
6O (M+H)
+ 403.4。UV:λ=239.3、308.7。
[実施例198]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(イソキサゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン72.4に代えて3-(イソキサゾール-3-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
20H
23N
7O
2 (M+H)
+ 394.4。UV:λ=243.6、286.5。
[実施例199]
4-(4-(4H-1,2,4-トリアゾール-4-イルフェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン74.1に代えて4-(4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=245.2、293.8。
[実施例200]
4-(3-(4H-1,2,4-トリアゾール-4-イルフェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例3に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン74.1に代えて3-(4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=239.9。
[実施例201]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(イソキサゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン74.1に代えて4-(イソキサゾール-3-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
20H
23N
7O
2 (M+H)
+ 394.4。UV:λ=244.0、303.3。
[実施例202]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(5-メチルイソキサゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン74.1に代えて3-(5-メチルイソキサゾール-3-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C
21H
25N
7O
2 (M+H)
+ 408.4。UV:λ=243.6、287.1。
[実施例203]
メチル2-((1S、2R)-2-(5-カルバモイル-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)シクロヘキシルアミノ)アセテート
質量分析:C
21H
28N
6O
3 (M+H)
+ 413.1。UV:λ=241.4、288.8。
[実施例204]
2-((1S、2R)-2-(5-カルバモイル-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)シクロヘキシルアミノ)酢酸
質量分析:C
20H
26N
6O
3 (M+H)
+ 399.2。UV:λ=240.5、287.8。
[実施例205]
2-((1S、2R)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン72.4に代えて4-メトキシ-3-メチルアニリンを用いて調製した。質量分析:C
19H
26N
6O
2 (M+H)
+ 371.2。UV:λ=238.1、292.6。
[実施例206]
2-((1S、2R)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3,4-ジメトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン72.4に代えて3,4-ジメトキシアニリンを用いて調製した。質量分析:C
19H
26N
6O
3 (M+H)
+ 387.1。UV:λ=236.9、286.6。
[実施例207]
2-((1S、2R)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-フェノキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン72.4に代えて3-フェノキシアニリンを用いて調製した。質量分析:C
19H
26N
6O
2 (M+H)
+ 419.3。UV:λ=240.4、292.6。
[実施例208]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例1に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン72.4に代えてビフェニル-3-アミンを用いて調製した。質量分析:C
19H
26N
6O (M+H)
+ 403.4。UV:λ=246.3。
[実施例209]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ナフタレン-1-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例152に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン208.1に代えてナフタレン-1-アミンを用いて調製した。質量分析:C
21H
24N
6O (M+H)
+ 377.1。
[実施例210]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(6-メトキシナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例152に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン208.1に代えて6-メトキシナフタレン-2-アミンを用いて調製した。質量分析:C
22H
26N
6O
2 (M+H)
+ 407.2。UV:λ=227.5、319.9。
[実施例211a]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(6-フルオロナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例152に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン208.1に代えて6-フルオロナフタレン-2-アミンを用いて調製した。質量分析:C
21H
23FN
6O (M+H)
+ 395.1。UV:λ=212.2、244.0、306.8。
[実施例211b]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(6-カルバモイルナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例152に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン208.1に代えて6-カルバモイルナフタレン-2-アミンを用いて調製した。質量分析:C
22H
25N
7O
2 (M+H)
+ 420.2。UV:λ=223.9、318.8。
[実施例212]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(6-(メチルカルバモイル)ナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例152に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン208.1に代えて6-(メチルカルバモイル)ナフタレン-2-アミンを用いて調製した。質量分析:C
23H
27N
7O
2 (M+H)
+ 434.3。UV:λ=219.2、235.7、318.8。
[実施例213]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(6-(ジメチルカルバモイル)ナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例152に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン208.1に代えて6-(ジメチルカルバモイル)ナフタレン-2-アミンを用いて調製した。質量分析:C
24H
29N
7O
2 (M+H)
+ 448.2。UV:λ=218.0、314.0。
[実施例214]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-クロロナフタレン-1-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例152に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン208.1に代えて4-クロロナフタレンイル-1-アミン調製した。質量分析:C
21H
23ClN
6O (M+H)
+ 411.2、413.1(Clパターン)。UV:λ=223.9、293.8。
[実施例215]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(6-ブロモナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例152に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン208.1に代えて4-ブロモナフタレンイル-2-アミンを用いて調製した。質量分析:C
21H
23BrN
6O (M+H)
+ 455.1、457.1(Brパターン)。
[実施例217]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(6-(モルホリン-4-カルボニル)ナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例152に示したのと同一の合成スキームによって、アニリン208.1に代えて6-(モルホリン-4-カルボニル)ナフタレンイル-2-アミンを用いて調製した。質量分析:C
26H
31N
7O
3 (M+H)
+ 490.4。UV:λ=220.4、315.2。
[実施例218]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:エチル2,4-ジクロロピリミジン-5-カルボキシラート(328mg、1.48mmol)及び1-メチル-1H-インドール-4-アミン(260mg、1.78mmol)のCH3CN(6mL)溶液に室温で、DIEA(0.4mL、2.22mmol)を加えた。混合物は室温で24時間攪拌した。水(15mL)を加えて沈殿を析出させた。沈殿を回収し、真空下乾燥し、エチル2-クロロ-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン5-カルボキシラートを固体として得た。
ステップ2:エチル2-クロロ-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン5-カルボキシラート(ステップ1からの粗生成物)のTHF(4mL)溶液に、1N LiOH水溶液(2.25mL、2.25mmol)を加えた。混合物は室温で終夜攪拌した。1N HClで酸性化すると、白色の固形物が析出したので、回収し、真空下乾燥し、2-クロロ-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン5-カルボン酸を得た(325mg)。質量分析:303.3、305.3 (M+H、Clパターン)。
ステップ3:2-クロロ-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボン酸(325mg、1.08mmol)及びHOBt(198mg、1.29mmol)のDMF(4mL)溶液に、EDC(248mg、1.29mmol)を加えた。混合物は室温で1.5時間攪拌した。アンモニア(0.5Mのジオキサン溶液、8.00mL,及び4.00mmol)を加えた。これを室温で終夜攪拌した。水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、1N HCl、続いて5% NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミドを得た(378mg)。質量分析:401.4 (M+H)。
ステップ4: バイアル中、2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(100mg、0.25mmol)の固体にtert-ブチル(1S、2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(0.3M NMP溶液、1.25mL、0.375mmol)及びDIPEA(0.09mL、0.5mmol)を加えた。これを80℃で2時間加熱し、冷却しプレパラティブHPLCにより精製し、2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(21mg)を得た。質量分析:C
20H
25N
7O (M+H)
+ 380.4。UV:λ=219.2、241.6、336.7。
[実施例219a]
4-(1H-インドール-4-イルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて1H-インドール-4-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
7O (M+H)
+ 366.3。UV:λ=216.7、239.9、330.3。
[実施例219b]
4-(1H-インダゾール-4-イルアミノ)-2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて1H-インダゾール-4-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
18H
22N
8O (M+H)
+ 367.4。UV:λ=205.8、240.5、314.3
[実施例219C]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インダゾール-4-イルアミンに代えて1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
19H
24N
8O (M+H)
+ 381.4。UV:λ=
[実施例220]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて2-メチル-2H-インダゾール-4-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
19H
24N
8O (M+H)
+ 381.5。UV:λ=210.6、243.0、329.1。
[実施例221]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-7-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて2-メチルベンゾ[d]オキサゾール-7-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
7O
2 (M+H)
+ 382.4。UV:λ=238.1。
[実施例222]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えてベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-4-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
17H
20N
8OS (M+H)
+ 385.3。UV:λ=234.5、298.5、315.2。
[実施例223]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(キノキサリン-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えてキノキサリニル-5-アミンを用いて調製した。質量分析:C
19H
22N
8OS (M+H)
+ 379.3。UV:λ=203.4、245.4。
[実施例224]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-7-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えてベンゾ[d]チアゾール-7-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
18H
21N
7OS (M+H)
+ 384.3。UV:λ=205.1、242.8、290.2。
[実施例225]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-4-イルアミン調製した。質量分析:C
19H
24N
8O (M+H)
+ 381.4。UV:λ=202.8、239.3。
[実施例226]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて2-メチル-1H-インドール-4-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
20H
25N
7O (M+H)
+ 380.4。UV:λ=220.4、239.3、336.7。
[実施例227]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-フェニル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて2-フェニル-1H-インドール-4-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
25H
27N
7O (M+H)
+ 442.5。UV:λ=241.6、293.8。
[実施例228]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1,2-ジメチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて1,2-ジメチル-1H-インドール-4-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
21H
27N
7O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=222.8、242.8。
[実施例229]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例120に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-アミンを用いて調製した。質量分析:C
22H
27N
7O (M+H)
+ 406.5。UV:λ=222.8、241.6。
[実施例230]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ベンゾ-[d]イソキサゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えてベンゾ-[d]イソキサゾール-5-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
18H
21N
7O
2 (M+H)
+ 368.4。UV:λ=203.9、236.9、294.9。
[実施例231]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-エチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例218に示したのと同一の合成スキームによって、1-メチル-1H-インドール-4-イルアミンに代えて1-エチル-1H-インドール-4-イルアミンを用いて調製した。質量分析:C
21H
27N
7O (M+H) 394.4
+。UV:λ=220.2、242.6。
[実施例232]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(3,4-ジメトキシフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
炭酸カリウム(1.81g、13.1mmol)をジオキサン/水2:1(45mL)に溶解させた。この溶液に3,4-ジメトキシフェニルボロン酸(300.1; 799mg、4.39mmol) [CAS 122775-35-3]及び3-ブロモアニリン(300.2;756mg、4.39mmol) [CAS 591-19-5]を加えた。生成した溶液をアルゴン気流で5分間脱気した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(598mg、0.85mmol) [CAS 13965-03-2]を加え、反応は85℃において3時間、封管で行った。反応液を冷却し、EtOAc(300mL)で希釈し、食塩水で洗浄し(3×100mL)、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。生じた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%から70%へのEtOAcのヘキサン溶液の濃度勾配)にかけ、360mgの300.3を得た(36%)。
300.3(360mg、1.57mmol)のDMF(15mL)を4-クロロ-2-(メチルチオ)-5-ピリミジンカルボン酸エチルエステル(365mg、1.57mmol) [CAS 5909-24-0]溶液にDIEA(562μL、3.14mmol)を加えた。反応混合物は80℃において3時間、封管で反応した。反応液を冷却し、水を加えたところ、沈殿が生成した。沈殿を濾過し、冷水で洗浄し、乾燥し、300.4を定量的な収率で得た。
生成した固体(667mg、1.57mmol)をTHF(10mL)に溶解させた。これにLiOH(188mg、7.85mmol)の水溶液(5mL)を加えた。反応液は30分間攪拌し、〜pH3となるように1M HClで酸性化した。THFを真空下除去し、氷水を反応混合物に加えた。生成した固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥し、497mgの300.5を得た(88%)。
カルボン酸300.5(460mg、1.15mmol)を10mLのDMFに溶解させた。ここに、EDC塩酸塩(328mg、1.72mmol)及びHOBt水和物(232mg、1.72mmol)を加えた。混合物は室温で2時間攪拌した。アンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、7mL、3.5mmol)を加え混合物は、1時間攪拌した。ジオキサンを真空下除去し、氷水を反応混合物に加えた。生成した固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥し、445mgの300.6(97%)を得た。
化合物300.6(70mg、0.18mmol)を4mLのNMPに溶解させた。ここにmCPBA(少なくとも70%純度、50mg、0.21mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。
続いてここにtert-ブチル(1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート(0.3M、0.9mL、0.27mmol)溶液及びDIEA(94μL、0.54mmol)を加えた。混合物は封管において3時間90℃で攪拌した。混合物は、冷却し、EtOAcで希釈し、飽和Na
2CO
3水溶液、水、及び食塩水で洗浄した。有機層は、MgSO
4で乾燥し、濃縮し粗中間体を得、これをTFA及びDCM1:1の混合物中、室温で30分間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにかけ、標題化合物を単離した。質量分析:C
25H
30N
6O
3 (M+H)
+ 463.3。UV:λ=210、243nm。δ 1.40-1.83(m、8H)、3.60-3.68(m、1H)、3.88(s、3H)、3.92(s、3H)、4.43-4.51(m、1H)、7.60-7.66(m、1H)、7.90(d、1H)、8.04(s、2H)、8.52-8.58(m、1H)、8.62(s、1H)。
[実施例233]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-メトキシフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに4-メトキシフェニルボロン酸[CAS 5720-07-0]を用いた。質量分析:C
24H
28N
6O
2 (M+H)
+ 433.4。UV:λ=248nm。δ 1.25-1.80(m、8H)、3.58-3.64(m、1H)、3.83(s、3H)、4.20-4.28(m、1H)、7.02(d、2H)、7.36-7.48(m、3H)、7.59(d、2H)、8.03(br s、1H)、8.55(s、1H)。
[実施例234]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2,3,4-トリメトキシフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに3,4,5-トリメトキシフェニルボロン酸[CAS 182163-96-8]を用いて行った。質量分析:C
26H
32N
6O
4 (M+H)
+ 493.4。UV:λ=245nm。δ 1.20-1.80(m、8H)、3.61-3.68(m、1H)、3.80(s、3H)、3.92(s、6H)、4.15-4.22(m、1H)、6.92(s、2H)、7.45(br s、3H)、8.05(br s、1H)、8.55(s、1H)。
[実施例235]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(3-メトキシフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに3-メトキシフェニルボロン酸[CAS 10365-98-7]を用いて行った。質量分析:C
24H
28N
6O
2 (M+H)
+ 433.3。UV:λ=241nm。
[実施例236]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに(2,3-ジヒドロベンゾ[b]フラン-5-イル)ボロン酸[CAS 227305-69-3]を用いて行った。質量分析:C
25H
28N
6O
2 (M+H)
+ 445.3。UV:λ=245、276nm。
[実施例237]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2-メトキシフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに2-メトキシフェニルボロン酸[CAS 5720-06-9]を用いて行った。質量分析:C
24H
28N
6O
2 (M+H)
+ 433.3。UV:λ=244、288nm。
[実施例238]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-フルオロフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに4-フルオロフェニルボロン酸[CAS 1765-93-1]を用いて行った。質量分析:C
23H
25FN
6O (M+H)
+ 421.3。UV:λ=245nm。δ 1.35-1.85(m、8H)、3.58-3.65(m、1H)、4.25-4.31(m、1H)、7.09-7.18(m、1H)、7.40-7.54(m、6H)、8.11(br s、1H)、8.53(s、1H)。
[実施例239]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(3-フルオロフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに3-フルオロフェニルボロン酸[CAS 768-35-4]を用いて行った。質量分析:C
23H
25FN
6O (M+H)
+ 421.3。UV:λ=242nm。
[実施例240]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2,5-ジメトキシフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに2,5-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 107099-99-0]を用いて行った。質量分析:C
25H
30N
6O
3 (M+H)
+ 463.3。UV:λ=246nm。
[実施例241]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2,4-ジメトキシフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに2,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 133730-34-4]を用いて行った。質量分析:C
25H
30N
6O
3 (M+H)
+ 463.3。UV λ=245、288nm。
[実施例242]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(3,4-ジフルオロフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに3,4-ジフルオロフェニルボロン酸[CAS 168267-41-2]を用いて行った。質量分析:C
23H
24F
2N
6O (M+H)
+ 439.3。UV:λ=245nm。
[実施例243]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2,3-ジメトキシフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに2,3-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 40972-86-9]を用いて行った。質量分析:C
25H
30N
6O
3 (M+H)
+ 463.3。UV:λ=244、288nm。
[実施例244]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 210907-84-9]及び4-ブロモ-1,3-ベンゾジオキソール [CAS 6698-13-1]をカップリング反応剤として用いて行った。質量分析:C
24H
26N
6O
3 (M+H)
+ 447.4。UV:λ=242nm。
[実施例245]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 210907-84-9]及び6-ヨードベンゾジオキサン[CAS 57744-67-9]をカップリング反応剤として用いて行った。質量分析:C
25H
28N
6O
3 (M+H)
+ 461.4。UV:λ=211、243nm。δ 1.35-1.85(m、8H)、3.58-3.65(m、1H)、4.30-4.38(m、5H)、6.95(d、1H)、7.10-7.18(m、2H)、7.30-7.36(m、1H)、7.38-7.45(m、2H)、8.14(br s、1H)、8.50(s、1H)。
[実施例246]
2 -((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 214360-73-3]及び6-ヨードベンゾジオキサン[CAS 57744-67-9]をカップリング反応剤として用いて行った。質量分析:C
25H
28N
6O
3 (M+H)
+ 461.4。UV:λ=242、316nm。δ 1.50-1.95(m、8H)、3.70-3.78(m、1H)、4.25(s、4H)、4.34-4.41(m、1H)、6.90(d、1H)、7.08-7.15(m、2H)、7.58-7.68(m、4H)、8.50(s、1H)。
[実施例247]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 210907-84-9]及び7-ブロモ-4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン[CAS 154264-95-6]をカップリング反応剤として用いて行った。質量分析:C
26H
31N
7O
2 (M+H)
+ 474.4。UV:λ=216、238、303nm。
[実施例248]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-ピペリジニルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
出発のビアリールアニリンは、実施例232を用いてと同一の化学反応を用いて、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 210907-84-9]及びN-(4-ブロモフェニル)ピペリジン[CAS 22148-20-5]をカップリング剤として用いて調製した。生成したアニリンは72.3と反応させ、続いて実施例13に示す化学反応を行い、標題化合物を得た。質量分析:C
28H
35N
7O (M+H)
+ 486.5。UV:λ=252nm。
[実施例249]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(3-ピペリジニルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
出発のビアリールアニリンは、実施例232を用いてと同一の化学反応を用いて、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 210907-84-9]及びN-(3-ブロモフェニル)ピペリジン[CAS 84964-24-9]をカップリング反応剤として用いて調製した。生成したアニリンは72.3と反応させ、続いて実施例13に示す化学反応を行い、標題化合物を得た。質量分析:C
28H
35N
7O (M+H)
+ 486.5。UV:λ=247nm。
[実施例250]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-ピロリジニルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
出発のビアリールアニリンは、実施例232を用いてと同一の化学反応を用いて、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 210907-84-9]及びN-(4-ブロモフェニル)ピロリジン[CAS 22090-26-2]をカップリング反応剤として用いて調製した。生成したアニリンは72.3と反応させ、続いて実施例13に示す化学反応を行い、標題化合物を得た。質量分析:C
27H
33N
7O (M+H)
+ 472.5。UV:λ=246nm。
[実施例251]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-ピロリジン-2-オキソ-イルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この実施例は、実施例250の調製における副生成物である。質量分析:C
27H
31N
7O
2 (M+H)
+ 486.5。UV λ=248、282nm。
[実施例252]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(3-ピロリジン-2-オキソ-イルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
出発のビアリールアニリンは、実施例232を用いてと同一の化学反応を用いて、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 210907-84-9]及びN-(3-ブロモフェニル)ピロリジン[CAS 219928-13-9] をカップリング反応剤として用いて調製した。生成したアニリンは72.3と反応させ、続いて実施例13に示す化学反応を行い、標題化合物を得た。質量分析:C
27H
31N
7O
2 (M+H)
+ 486.5。UV:λ=245nm。
[実施例253]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに1,3-ベンゾジオキソール-5-ボロン酸[CAS 94839-07-3]を用いて行った。質量分析:C
24H
26N
6O
3 (M+H)
+ 447.3。UV λ= 239、274、296nm。δ 1.35-1.85(m、8H)、3.58-3.65(m、1H)、4.25-4.31(m、1H)、6.00(s、2H) 6.93(d、1H)、7.10-7.18(m、2H)、7.37-7.50(m、3H)、8.08(br s、1H)、8.53(s、1H)。
[実施例254]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2-メチルスルホニルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに2-メチルスルホニルフェニルボロン酸[CAS 330804-03-0]を用いて行った。質量分析:C
24H
28N
6O
3S (M+H)
+ 481.4。UV:λ=240、285nm。
[実施例255]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(3-メチルスルホニルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに3-メチルスルホニルフェニルボロン酸[373384-18-0]を用いて行った。質量分析:C
24H
28N
6O
3S (M+H)
+ 481.4。UV:λ=246nm。
[実施例256]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(4-メチルスルホニルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに4-メチルスルホニルフェニルボロン酸[149104-88-1]を用いて行った。質量分析:C
24H
28N
6O
3S (M+H)
+ 481.4。UV:λ=250nm。δ 1.25-1.85(m、8H)、3.18(s、3H)、3.58-3.65(m、1H)、4.21-4.28(m、1H)、7.52-7.62(m、3H) 7.93(d、2H)、8.07(d、2H)、8.17(br s、1H)、8.57(s、1H)。
[実施例257]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(3-メチルスルホニルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3-メチルスルホニルフェニルボロン酸[373384-18-0]及び4-ヨードアニリン[CAS 540-37-4]をカップリング反応剤として用いて行った。質量分析:C
24H
28N
6O
3S (M+H)
+ 481.4。UV:λ=235、308nm。
[実施例259]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-(4-メチルスルホニルフェニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、4-メチルスルホニルフェニルボロン酸[149104-88-1]及び4-ヨードアニリン[CAS 540-37-4]をカップリング反応剤として用いて行った。質量分析:C
24H
28N
6O
3S (M+H)
+ 481.3。UV:λ=239、313nm。
[実施例260]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(キノリン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
出発のビアリールアニリンは、実施例232を用いてと同一の化学反応を用いて、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 210907-84-9]及び4-ブロモキノリン[CAS 3964-04-3]をカップリング反応剤として用いて調製した。生成したアニリンは72.3と反応させ、続いて実施例13に示す化学反応を行い、標題化合物を得た。質量分析:C
26H
27N
7O (M+H)
+ 454.4。UV:λ=239、302nm。
[実施例261]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(キノリン-8-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
出発のビアリールアニリンは、実施例232を用いてと同一の化学反応を用いて、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン[CAS 210907-84-9]及び8-ブロモキノリン[CAS 16567-18-3]をカップリング反応剤として用いて調製した。生成したアニリンは72.3と反応させ、続いて実施例13に示す化学反応を行い、標題化合物を得た。質量分析:C
26H
27N
7O (M+H)
+ 454.4。UV:λ=240、301nm。
[実施例262]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(キノリン-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例232と同一の化学反応を用いて調製した。しかし、3,4-ジメトキシフェニルボロン酸[CAS 122775-35-3]の代わりに5-キノリニルボロン酸[CAS 355386-94-6]を用いて行った。生成したアニリンは72.3と反応させ、続いて実施例13に示す化学反応を行い、標題化合物を得た。質量分析:C
26H
27N
7O (M+H)
+ 454.5。UV:λ=241、302nm。
[実施例264]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-ジベンゾフランアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、市販品3-アミノジベンゾフラン[CAS 4106-66-5]を300.4及びDIEAと反応させることにより行った。実施例232に示す、続く反応により標題化合物を得た。質量分析:C
23H
24N
6O
2 (M+H)
+ 417.4。UV:λ=212、236、322nm。
[実施例265]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(2-ジベンゾフランアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
2-ブロモジベンゾフラン(331.1;942mg、3.81mmol)[CAS 86-76-0]、tert-ブチルカルバメート(670mg、5.72mmol)[CAS 4248-19-5]、及びCs
2CO
3を脱気したジオキサンに加えた。続いて、キサントホス(330mg、0.51mmol)[CAS 161265-03-8]及びPd
2(dba)
3(175mg、0.19mmol)[CAS 51364-51-3]を加えた。反応液は、アルゴン雰囲気下、85℃において18時間加熱した。反応液を冷却し、クロマトグラフィーにかけ、331.2を得、これを4N HCl/ジオキサンに溶解させた。反応液は12時間攪拌し、続いて真空下で濃縮し、331.3を得た(200mg)。生成したアニリンは72.3と反応させ、続いて実施例120に示す化学反応を行い、標題化合物を得た。質量分析:C
23H
24N
6O
2 (M+H)
+ 417.4。UV:λ=210、244、289nm。
[実施例266]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(9-メチル-9H-カルバゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3-ブロモカルバゾール(332.1)(530mg、2.15mmol)[CAS 1592-95-6]のDMF(〜20mL)溶液に、0℃でNaHのDMF(〜5mL)溶液を加えた。反応液は、室温まで温め、続いて60℃において1時間攪拌した。溶液は、室温まで冷却し、ヨードメタンを滴加した。反応液は、封管中、60℃において12時間攪拌した。反応混合物を冷却し、EtOAc及び水で洗浄し(4回)、食塩水、MgSO4で乾燥し、濃縮し、332.2を得た(550mg)。
中間体332.2を、実施例265に示す化学反応を行い、332.3を得た。生成したアニリンは72.3と反応させ、続いて実施例13に示す化学反応を行い、標題化合物を得た。質量分析:C
23H
24N
6O
2 (M+H)
+ 430.4。UV:λ=238、296nm。
[実施例267]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2R)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例87に示すのと同一の化学反応を用いて、市販品(1R,2R)-シクロヘキサン-1,2-ジアミン及びDIEAを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=250nm。
[実施例268]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1S,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例87に示すのと同一の化学反応を用いて、市販品(1S,2S)-シクロヘキサン-1,2-ジアミン及びDIEAを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=250nm。
[実施例269]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,3S)-3-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ)
標題のラセミ化合物は、実施例87に示すのと同一の化学反応を用いて市販品シス-シクロヘキサン-1,3-ジアミン及びDIEAを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=252nm。
[実施例270]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,3R)-3-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ)
標題のラセミ化合物は、実施例87に示すのと同一の化学反応を用いて、市販品トランス-シクロヘキサン-1,3-ジアミン及びDIEAを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=252nm。
[実施例271]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1S,4S)-4-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例87に示すのと同一の化学反応を用いて、市販品シス-シクロヘキサン-1,4-ジアミン及びDIEAを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=252nm。
[実施例272]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,4R)-4-アミノシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例417に示すのと同一の化学反応を用いて、市販品トランス-シクロヘキサン-1,4-ジアミン及びDIEAを用いて調製した。質量分析:C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=252nm。
[実施例273]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1S,2S)-2-アミノシクロペンチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ)
標題のラセミ化合物は、実施例417に示すのと同一の化学反応を用いて市販品トランス-シクロペンタン-1,2-ジアミン及びDIEAを用いて調製した。質量分析:C
18H
21N
9O (M+H)
+ 380.4。UV:λ=251nm。
[実施例274]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)アニリン335.1(1.08g、4.50mmol)[CAS 54962-75-3、1H-1,2,3-トリアゾール335.2(1.04mL、18.0mmol)、K3PO4 (1.91g、9.00mmol)、CuI(428mg、2.25mmol)、N,N’-ジメチルエチレンジアミン(0.29mL、2.70mmol)のジオキサン12mL及びDMSO3mL混合物を、封管において120℃で5日間反応させた。335.3及び335.4(〜1.4:1の比)が得られた。混合物はEtOAc(250mL)で希釈し、水、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空下濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにかけ335.3を単離した。
実施例232に概略した条件に従いアニリン335.3を300.4と反応させた。スキームの化学反応が終了し、標題化合物を得た。質量分析:C
20H
22F
3N
9O (M+H)
+ 462.3。UV:λ=259nm。δ 1.50-2.00(m、8H)、3.61-3.68(m、1H)、4.80-4.88(m、1H)、7.80(s、1H)、8.05(s、2H)、8.15(s、1H)、8.60(s、1H)、9.05(s、1H)。
[実施例275]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-メチル-4-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
4-フルオロ-3-メチルニトロベンゼン337.1(819mg、5.28mmoL)[CAS 455-88-9]、1H-1,2,3-トリアゾール335.2(1.23mL、21.1mmol)[CAS 288-36-8]、及び炭酸セシウム(3.44g、10.6mmol)の乾燥(dry)NMP25mL混合物を、封管において120℃で24時間攪拌した。これを冷却し、酢酸エチル400mLで希釈し、水で洗浄した。水層をさらにEtOAc(2×200mL)で抽出した。有機層を合わせ、水及び食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し粗生成物337.2及び337.3の〜1:1比の溶液を得た。この溶液を100mLまで濃縮し、触媒量の10%Pd/Cを加えた。この懸濁液に水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物をセライト濾過し、真空下で濃縮し、粗アニリン337.4及び337.5を得た。質量分析:C9H10N4 (M+H)+ 175.1。2つのアニリンは、フラッシュカラムを用いて精製した。
アニリン337.4を300.4と反応させ、実施例232に示した化学反応を用いて、標題化合物を得た。質量分析:C
20H
25N
9O (M+H)
+ 408.4。UV:λ=239、296nm。δ 1.5-2.0(m、8H)、2.38(s、3H)、3.65-3.75(m、1H)、4.35-4.45(m、1H)、7.52-7.62(m、1H)、7.65-7.75(m、2H)、7.95(s、2H)、8.55(s、1H)。
[実施例276]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例275に示す化学反応を用いて調製した。具体的には、ピラゾール[CAS 288-13-1]を337.1と反応させ、3-メチル-4-(1H-ピラゾール-1-イル)ベンズエナミンを合成した。続いてこのアニリンを実施例232に示した条件に従い、300.4と反応させた。スキームの化学反応は終了し、標題化合物を得た。質量分析:C
21H
26N
8O (M+H)
+ 407.5。UV:λ=238、296nm。δ 1.5-2.0(m、8H)、2.25(s、3H)、3.60-3.70(m、1H)、4.35-4.45(m、1H)、6.55(s、1H)、7.40(d,1H)、7.60-7.68(m、2H)、7.75(br s、1H)、7.82(br s、1H)、8.55(s、1H)。
[実施例277]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例275に示した化学反応を変更したプロセスを用いて調製した。2-フルオロ-1-メチル-4-ニトロベンゼン[CAS 1427-07-2]の代わりに、2-フルオロ-4-ニトロ-1-トリフルオロメチルベンゼン[CAS 69411-67-2]を用いて行い、最初の置換反応は45℃で3時間行った。水素化の後、生成したアニリンを300.4と、実施例232に概略した条件により反応させた。化学反応は終了し、標題化合物を得た。質量分析:C
17H
18F
3N
9O (M+H)
+ 462.3。UV:λ=245、295nm。δ 1.50-1.95(m、8H)、3.58-3.64(m、1H)、4.43-4.51(m、1H)、7.60-7.66(m、1H)、7.90(d、1H)、8.04(s、2H)、8.52-8.58(m、1H)、8.62(s、1H)。
[実施例278]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物の1-置換トリアゾール前駆体は、実施例277に記載した反応により得られた。水素化の後、生成したアニリンを300.4と、実施例232に概略した条件により反応させた。スキームの化学反応は終了し、標題化合物を得た。質量分析:C
17H
18F
3N
9O (M+H)
+ 462.3。UV:λ=245、295nm。δ 1.45-1.85(m、8H)、3.58-3.64(m、1H)、4.38-4.46(m、1H)、7.63-7.71(m、1H)、7.89-7.97(m、2H)、8.34(br s、1H)、8.49-8.56(m、1H)、8.62(s、1H)。
[実施例279]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-ビニルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
市販の3-ビニルアニリンを72.3と反応させ、実施例87に示すのと同一の化学反応により標題化合物を得た。質量分析:C
19H
24N
6O (M+H)
+ 353.4。UV:λ=244nm。
[実施例280]
2-(シス-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-ビニルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題化合物は、実施例11に示す化学反応を用いて、しかしアニリン72.4の代わりに4-ビニルアニリン[CAS 1520-21-4]を用いて調製した。質量分析:C
19H
24N
6O (M+H)
+ 353.4。UV:λ=236、310nm。
[実施例281]
2-(シス-2-アミノ-シス-3-メチルシクロヘキシルアミノ)-4-(3-メチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例302に示すのと同一の化学反応を用いて合成した。質量分析:C
19H
26N
6O (M+H)
+ 355.4。UV:λ=242、289nm。δ 1.00(d、3H)、1.20-1.95(m、7H)、2.40(s、3H)、3.18(s、3H)、3.72-3.80(m、1H)、4.02-4.10(m、1H)、7.07-7.14(m、1H) 7.25-7.35(m、2H)、7.41-7.48(m、1H)、8.54(s、1H)。
[実施例282]
2-(シス-2-アミノ-シス-3-メチルシクロヘキシルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例303に示すのと同一の化学反応を用いて合成した。質量分析:C
20H
28N
6O (M+H)
+ 369.4。UV:λ=240、290nm。δ 1.00(d、3H)、1.20-1.95(m、7H)、2.38(s、6H)、3.70-3.78(m、1H)、4.04-4.12(m、1H)、6.95(s、1H)、7.19-7.25(m、2H)、8.50(s、1H)。
[実施例283]
2-(シス-2-アミノ-シス-3-メチルシクロヘキシルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル) フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例298に示すのと同一の化学反応を用いて合成した。質量分析:C
20H
25N
9O (M+H)
+ 408.4。UV:λ=250nm。δ 0.75-0.85(m、3H)、1.20-1.95(m、7H)、3.62-3.70(m、1H)、4.20-4.26(m、1H)、7.38-7.42(m、1H)、7.55(t、1H)、7.89-7.94(m、1H)、7.97(s、2H)、8.56(s、1H)、8.66-8.70(m、1H)。
[実施例284]
2-(シス-6-アミノシクロヘキサ-3-エニルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例298に示すのと同一の化学反応を用いて合成した。
質量分析:C
19H
21N
9O (M+H)
+ 392.3。UV:λ=250nm。
[実施例285]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-フルオロ-4-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
3-フルオロ-4-(2H-1,2,3-トリアゾール)アニリン中間体は、実施例92に従い、1H-1,2,3-トリアゾール及び4-ブロモ-3-フルオロアニリン[CAS 656-65-5]を反応させた。この中間体は、続いて、実施例232に概略した条件に従い300.4と反応させた。スキームの化学反応が終了し、標題化合物を得た。質量分析:C
19H
22FN
9O (M+H)
+ 412.4。UV:λ=242、305nm。δ 1.5-2.0(m、8H)、3.75-3.85(m、1H)、4.40-4.50(m、1H)、7.45(d、1H)、7.75-7.85(m、1H)、7.95-8.1(m、3H)、8.60(s、1H)。
[実施例286]
2-((1SR、2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(フェネチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例9に示したのと同一の合成スキームによって調製した。質量分析:C
19H
26N
6O (M+H)
+ 355.4。UV:λ=232.2。
[実施例287]
2-((1S,2R)-1-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イルアミノ)-4-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、本明細書中に示したのと同様のプロセスを用いて調製した。質量分析:C
18H
22N
6O (M+H)
+ 339.2。
[実施例288]
2-((1R,2S)-2-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イルアミノ)-4-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
C
18H
22N
6O (M+H)
+ 339.2。
[実施例289]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(ナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ジクロロピリミジン215.1(700mgs、3.16mmol)のアセトニトリル(8mL)溶液に6-アミノ-ナフチレン(3.16mmol)、ジイソプロピルアミン(0.61mL、3.5mmol)のアセトニトリル(10mL)懸濁液を0℃で加えた。反応混合物は、ゆっくりと室温に戻し、終夜攪拌した。反応混合物は、続いて水で希釈し、生成した沈殿を濾過し、所望の生成物215.2を得た。
ステップ2:エチルエステル215.2(960mgs、2.81mmol)を1,4-ジオキサン(7.5mL)及びエタノール(2mL)で希釈し、続いて水酸化リチウム水溶液(1.0M、2.8mL、2.8mmol)を加え、室温で全ての出発物質がカルボン酸に変換されるまで攪拌した。反応液は続いて1N HCl(3.0mL)で希釈し、酸性化した。続いて生成した懸濁液を濾過し、水で洗浄し乾燥し870mgsのカルボン酸 215.3を得た。
ステップ3:カルボン酸215.3(870mgs、2.76mmol)、EDC(792mgs、4.14mmol)、HOBt(560mgs、4.14mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(14mL)混合物に、アンモニア(0.5Mの1,4-ジオキサン溶液、14mL、6.9mmol)を加え、終夜攪拌した。続いて反応混合物を水(100mL)で希釈し、沈殿を回収して濾過し、所望の生成物215.4を得た。
ステップ4:ベンゾトリアゾリルエーテル215.4(75mgs、0.182mmol)、シス-1,2-ジアミノシクロヘキサン(25mgs、0.218mmol)、DIPEA(0.1mL、0.546mmol)のイソ-プロパノール(3mL)混合物を、マイクロ波反応器(Emry’s Optimizer)において130℃で20分間反応させた。
反応混合物は続いて水及びアセトニトリルで希釈し、直接プレパラティブHPLCで精製し、所望の生成物215を凍結乾燥により得た。質量分析:C
21H
22N
6O (M+H)
+ 377.3。
[実施例290]
2-((1S,2R)-1-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イルアミノ)-4-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、本明細書中に示したのと同様のプロセスを用いて調製した。質量分析:C
18H
22N
6O (M+H)
+ 339.2。
[実施例291]
2-((1R,2S)-2-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イルアミノ)-4-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、本明細書中に示したのと同様のプロセスを用いて調製した。質量分析:C
18H
22N
6O (M+H)
+ 339.2。
[実施例293]
2-((1S、2R)-2-(5-カルバモイル-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)シクロヘキシルアミノ)酢酸
標題の化合物は、本明細書中に示したのと同様のプロセスを用いて調製した。質量分析:C
20H
26N
6O
3 (M+H)
+ 399.2。UV:λ=240.5、212.2、287.8。
[実施例294]
2-(シス-4-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例271に示したのと同一の合成スキームによって調製した。質量分析:C
20H
25N
7O (M+H)
+ 380.4。UV:λ=245.4。
[実施例295]
2-(シス-2-アミノシクロペンチルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例87に示すのと同一の化学反応を用いて合成した。
質量分析:C
18H
21N
9O (M+H)
+ 380.4。UV:λ=249nm。
[実施例296]
2-(シス-2-アミノシクロペンチルアミノ)-4-(3-メチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物344は実施例1に見られるのと同様の化学反応を用いて合成した。ベンゾトリアゾール含有前駆体344.1をシス-ジアミン343.4と反応させ、標題化合物を得た。質量分析:C
17H
22N
6O (M+H)
+ 327.4。UV:λ=240、287nm。
[実施例297]
2-(シス-2-アミノシクロペンチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物345は実施例1に見られるのと同様の化学反応を用いて合成した。ベンゾトリアゾール含有前駆体345.1をシス-ジアミン343.4と反応させ、標題化合物を得た。質量分析:C
18H
24N
6O (M+H)
+ 341.4。UV:λ=217、239、290nm。
[実施例298]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((3R,4R)-3-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:3,4-ジ-O-アセチル-D-アラビナール[CAS 3945-17-3](179.1)は、標準的な文献に記載された方法で調製又市販の試薬として購入した。これを(5.0g、25mmol)メタノール100mLに溶解させた。ここに1.0gの10% Pd/Cを加え、混合物は水素ガス風船下、終夜攪拌し化合物179.2を得た。反応混合物は、濾過し、Pd/Cを除去した。濾液をナトリウムメトキサイド(5.4g、100mmol)と、室温において終夜反応させた。これを6N HCl(20mL)により氷浴でクエンチした。反応混合物は、真空下で濃縮し、乾燥させた。残渣は、500mL 酢酸エチルを加え45℃で30分間激しく攪拌した。細かい目のブフナー漏斗を用いてスラリーを濾過した。濾液は真空下で濃縮し、終夜ポンプで吸引し、ジオール179.3を得た(2.82g、95%)。
ステップ2:ジオール179.3(205mg、1.74mmol)を乾燥DCM 10mLに溶解させた。ここにピリジン(0.35mL、4.34mmol)を加え、氷浴中でTf2O(0.63mL、3.74mmol)を加えた。反応は、TLC(染色:モリブデン酸アンモニウム(12.5g)、硫酸セリウム(IV)(5g)、10%硫酸500mL;溶液に浸した後、熱したヒートガンを用いて強熱した)によりモニターした。反応は、15分以上要した。反応混合物にDMF24mL及びHMPA3mLを加えた。続いて、アジ化ナトリウム(2.28g、35mmol)を加えた。混合物は続いて50℃で3時間攪拌した(反応はTLCによりモニターし、1.5時間で終了した)。反応混合物は酢酸エチルで希釈し、濾過し、食塩水で洗浄した。有機層は乾燥し、濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムによりジアジド179.4を単離した(220mg、75%).
ステップ3:ジアジド179.4(220mg、1.3mmol)を酢酸エチル40mLに溶解させた。これに10% Pd/C 水素ガス風船下、終夜攪拌した。混合物をセライト濾過し、真空下で濃縮し、粗ジアミン179.5を得た。
ステップ4:中間体179.6は、実施例1に示したのと同一の化学反応を用いてアニリン156.6(実施例66)を用いて調製した。質量分析:C14H13N7OS (M+H)+ 328.2。
ステップ5:メチルチオピリミジン179.6(105mg、0.32mmol)は、NMP2mLに溶解させ、MCPBA(102mg、0.38mmol)と室温で45分間反応させた。ここにDIEA(226μL、1.3mmol)及びステップ3で調製したジアミン179.5を加えた。混合物は90℃で2時間攪拌した。得られた2つの主要な生成物は、179及び179.7であり、逆相分析用HPLC(5分間の実行)で1.58分及び1.55分に1.7:1(179が多い方)の割合で得られた。化合物179は、混合物から逆相プレパラティブHPLCにより単離した。質量分析:C
18H
21N
9O
2 (M+H)
+ 396.3。UV:λ=249nm。NMR(CD
3OD): δ 8.66(s、1H)、8.52(s、1H)、7.93(s、2H)、7.82(m、1H)、7.47(m、1H)、7.27(m、1H)、4.40(m、1H)、4.00(m、1H)、3.78(m、1H)、3.72(m、1H)、3.55(m、1H)、3.42(m、1H)、2.00(m、1H)、1.86(m、1H) ppm。
[実施例299]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((3S,4S)-4-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例298に示すのと同一の化学反応を用いて、3,4-ジ-O-アセチル-D-アラビナール[CAS 3945-17-3]の代わりに市販品3,4-ジ-O-アセチル-L-アラビナール[CAS 3945-18-4]を用いて調製した。標題化合物は、最終段階の反応混合物から単離された副生成物であった。質量分析:C
18H
21N
9O
2 (M+H)
+ 396.3。UV:λ=250nm。NMR(CD
3OD): δ 8.73(s、1H)、8.58(s、1H)、8.09(s、2H)、7.90(m、1H)、7.54(m、1H)、7.34(m、1H)、4.50(m、1H)、4.06(m、1H)、3.83(m、1H)、3.76(m、1H)、3.63(m、1H)、3.60(m、1H)、3.43(m、1H)、2.08(m、1H)、1.92(m、1H) ppm。
[実施例300]
4-(3-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-((3R,4R)-3-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例298に示すのと同一の化学反応を用いて調製した。質量分析:C
19H
22N
8O
2 (M+H)
+ 395.4。UV:λ=246nm。
[実施例301]
2-((3R,4R)-3-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例298に示すのと同一の化学反応を用いて調製した。質量分析:C
20H
22N
8O
2 (M+H)
+ 407.4。UV:λ=249nm。
[実施例302]
2-((3R,4R)-3-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例298に示すのと同一の化学反応を用いて調製した。質量分析:C
17H
22N
6O
2 (M+H)
+ 343.3。UV:λ=240、288nm。
[実施例303]
2-((3R,4R)-3-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例298に示すのと同一の化学反応を用いて調製した。質量分析:C
18H
24N
6O
2 (M+H)
+ 357.4。UV:λ=240、290nm。
[実施例304]
2-((3R,4R)-3-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-4-(3-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例298に示すのと同一の化学反応を用いて調製した。質量分析:C
17H
22N
6O
3 (M+H)
+ 359.4。UV:λ=240、283nm。NMR(CD
3OD): δ 8.46(s、1H)、7.29(m、1H)、7.26(m、1H)、6.99(m、1H)、6.74(m、1H)、4.25(m、1H)、4.03(m、1H)、3.89(m、1H)、3.79(m、1H)、3.77(s、3H)、3.62(m、1H)、3.55(m、1H)、2.02(m、1H)、1.82(m、1H) ppm。
[実施例305]
2-((3S,4S)-4-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は、実施例299に示したのと同一の化学反応を用いて調製した。質量分析:C
17H
22N
6O
2 (M+H)
+ 343.3。UV:λ=241、287nm。NMR(CD
3OD): δ 8.53(s、1H)、7.47(m、1H)、7.37(m、1H)、7.28(m、1H)、7.02(m、1H)、4.50(m、1H)、4.05(m、1H)、4.01(m、1H)、3.73-3.68(m、2H)、3.57(m、1H)、2.38(s、3H)、2.05(m、1H)、1.87(m、1H) ppm。
[実施例306]
2-((1R,2R)-2-アミノ-3,3-ジフルオロシクロヘキシルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ)
ステップ1: 2-シクロヘキセン-1-オール(5.0mL、50mmol)を100mLのDCMに溶解させた。ここにピリジン(12.2mL、150mmol)及びTBDMSCl(12.1g、80mmol)を加えた。混合物は室温で終夜攪拌した。混合物は、真空下で濃縮し、ピリジンを除去した。残渣は、酢酸エチル300mL及び水200mLに分散させた。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、15%酢酸エチルのヘキサン溶液を用いてシリカゲルフラッシュカラムをにより精製し、化合物187.1を油状物質として得た(10.1g、94%)。
ステップ2:化合物187.1(10.1g、47.7mmol)をアセトニトリル70mLに溶解させた。ここにNMO(50%水溶液、22.5mL、95.4mmol)及びOsO4(4%水溶液、9.1mL、1.43mmol)を加えた。混合物は室温で終夜攪拌した。酢酸エチル600mLで希釈し、食塩水及び飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、60%酢酸エチルのヘキサン溶液を用いてシリカゲルフラッシュカラムにより精製し、化合物187.2を油状物質として得た(10.8g、92%)。
ステップ3:ジオール187.2(10.8g、43.9mmol)をDCM200mLに溶解させた。氷浴中、ピリジン(17.7mL、219mmol)を加え、MsCl(8.2mL、105mmol)を滴加した。混合物は室温で終夜攪拌した。これを500mLのDCMで希釈し、食塩水で3回洗浄し、乾燥し、濃縮し、45%酢酸エチルのヘキサン溶液を用いてシリカゲルフラッシュカラムにより精製し、化合物187.3を油状物質として得た(16.8g、95%)。
ステップ4:化合物187.3(15.7g、39mmol)をDMF80mL及びHMPA20mLに溶解させた。ここにアジ化ナトリウム(16.5g、253mmol)を加えた。混合物は100℃で終夜(24時間)攪拌した。混合物を酢酸エチル800mLで希釈し、水及び食塩水で2回洗浄し、乾燥し、濃縮し、10%酢酸エチルのヘキサン溶液を用いてシリカゲルフラッシュカラムにより単離し、ジアジド187.4を油状物質として得た(3.16g、27%)。
ステップ5:化合物187.4(1.21g、4.1mmol)を乾燥THF60mLに溶解させた。ここにTBAF(1.0MのTHF溶液、8.2mL、8.2mmol)を加えた。混合物は2時間攪拌した。これをメタノールでクエンチし、真空下で濃縮し、40-50%酢酸エチルのヘキサン溶液を用いてシリカゲルフラッシュカラムにより精製し、化合物187.5を油状物質として単離した(854mg、99%)。
ステップ6:化合物187.5(450mg、2.5mmol)を酢酸エチル100mLに溶解させた。10%Pd/C(500mg)を加えた。混合物は水素ガス風船下、終夜(20時間)攪拌した。セライト濾過した。セライトは、酢酸エチルでしっかりと洗浄した。濾液を濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ、化合物187.6を固体として単離した(650mg、79%)。質量分析:C16H30N2O (M+H)+ 331.3。
ステップ7:化合物187.6(72mg、0.22mmol)をの乾燥DCM10mLに溶解させた。ここに4Aモレキュラーシーブ(活性化)(100mg)、NMO(固体、39mg、0.33mmol)及びを加え、最後にTPAP(8mg、0.022mmol)を加えた。混合物は室温で2時間攪拌した。これを濃縮し、直接シリカゲルフラッシュカラムにアプライして化合物187.7を固体として単離した(77mg、100%)。質量分析:C16H28N2O5 (M+H)+ 329.3。
ステップ8:ケトン187.7(134mg、0.41mmol)をDCM10mLに溶解させた。ここにDAST(110μL、0.82mmol)を加えた。混合物は室温で終夜攪拌した。これを直接シリカゲルフラッシュカラムにアプライし、20%酢酸エチルのヘキサン溶液を用い、化合物187.8を単離した(質量分析:C16H28F2N2O4 (M+H)+ 351.2)。続いてこれをニートでTFAにより室温で1時間処置し、乾燥するまで濃縮し、化合物187.9を得た。質量分析:C6H12F2N2 (M+H)+ 151.2。
ステップ9:化合物187.10(72mg、0.2mmol)をNMP3mLに溶解させた。ここにDIEA(350μL、2mmol)及び、ステップ8において調製した粗化合物187.9の全量を加えた。混合物は90℃で2時間攪拌し、逆相プレパラティブHPLCにより標題化合物187を単離した(ラセミ)。質量分析:C
18H
22F
2N
6O (M+H)
+ 377.2。UV:λ=239、292nm。NMR(CD
3OD): δ 8.51(s、1H)、7.45(m、1H)、7.34(m、1H)、7.25(m、1H)、7.02(m、1H)、4.61(m、1H)、4.10(m、1H)、2.36(s、3H)、1.8-2.1(m、6H) ppm。
[実施例307]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2R)-2-アミノ-3,3-ジフルオロシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ)
標題化合物は、実施例306に示したのと同じ化学反応を用いて調製した。質量分析:C
19H
21F
2N
9O (M+H)
+ 430.4。UV:λ=250nm。
[実施例308]
2-((1R,2R,3R)-2-アミノ-3-フルオロシクロヘキシルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ)
ステップ1:化合物187.6(実施例306に記載した)(350mg、1.06mmol)をDCM20mLに溶解させた。-78℃において、DAST(280μL、2.12mmol)のDCM10mL溶液を滴加した。混合物は氷浴で45分攪拌し、酢酸エチルで希釈し、食塩水で洗浄し、濃縮し、フラッシュカラムにかけ、化合物189.1を30%の収率で単離した。質量分析:C16H29FN2O4 (M+H)+ 333.2。これをニートでTFA3mLにより20分間処置した。混合物を乾燥するまで濃縮し、粗化合物189.2を得た。質量分析:C6H13FN2 (M+H)+ 133.1。
ステップ2:化合物187.10(108mg、0.3mmol)をNMP3mLに溶解させた。ここにDIEA(260μL、1.5mmol)を加え、第1ステップにおいて調製した粗化合物189.2の全量を加えた。混合物は90℃で2時間攪拌し、逆相プレパラティブHPLCにより標題化合物189(ラセミ)を単離した。質量分析:C
18H
23FN
6O (M+H)
+ 359.2。UV:λ=240、292nm。NMR(CD
3OD): δ 8.51(s、1H)、7.45(m、1H)、7.38(m、1H)、7.24(m、1H)、6.97(m、1H)、4.83-4.78(m、2H)、3.65(m、1H)、2.36(s、3H)、1.8-2.2(m、6H) ppm。
[実施例309]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2R,3R)-2-アミノ-3-フルオロシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ)
標題化合物は、実施例308に示したのと同じ化学反応を用いて調製した。質量分析:C
19H
22FN
9O (M+H)
+ 412.4。UV:λ=251nm。
[実施例310]
2-((1R,2R,3S)-2-アミノ-3-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ、191A)及び2-((1S,2S,6R)-2-アミノ-6-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ、191B)
ステップ1:化合物187.4(実施例306に記載した)(180mg、0.60mmol)を酢酸エチル50mLに溶解させた。ここに10% Pd/C(100mg)を加え、混合物は水素をつけて終夜攪拌した。混合物をセライト濾過しメタノールでしっかりと洗浄した。濾液は、真空下で濃縮し、化合物191.1を定量的な収率で油状物質として得た。質量分析:C12H28N2OSi (M+H)+ 245.3。
ステップ2: ステップ1から得た化合物191.1をNMP5mLに溶解させた。ここにDIEA(313μL、1.8mmol)及び化合物187.10(108mg、0.3mmol)を加えた。混合物は90℃で90分攪拌した。ここにメタノール10mL、TFA10mL及び水3mLを加えた。混合物は80℃で2時間攪拌した。これを真空下で濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにより標題化合物(ラセミ)191.A及び191.Bを、分析用HPLCにおいて191.A(低極性):191.B=7:1として得た。化合物191.A:質量分析:C
18H
24N
6O
2 (M+H)
+ 357.3。UV:λ=243、294nm。化合物191.B:質量分析:C
18H
24N
6O
2 (M+H)
+ 357.3。UV:λ=243、290nm。
[実施例311]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2R,3S)-2-アミノ-3-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ、192.A)及び4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1S,2S,6R)-2-アミノ-6-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ、192.B)
標題の2つのラセミ化合物は実施例310に示したのと同じ化学反応を用いて調製した。分析用HPLCにおいて192.A(低極性):192.B=1.6:1として得た。化合物192.A:質量分析:C
19H
23N
9O
2 (M+H)
+ 410.4。UV:λ=250nm。化合物192.B:質量分析:C
19H
23N
9O
2 (M+H)
+ 410.4。UV:λ=249nm。
[実施例312]
2-((1R,2R,3S)-2-アミノ-3-メトキシシクロヘキシルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ、193.A)及び2-((1S,2S,6R)-2-アミノ-6-メトキシシクロヘキシルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(ラセミ、193.B)
ステップ1:化合物187.4(実施例306に記載した)(1.21g、4.1mmol)を乾燥THF60mLに溶解させた。ここにTBAF(1.0MのTHF溶液、8.2mL、8.2mmol)を加えた。混合物は室温で2時間攪拌した。これを濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにより化合物193.1を固体として単離した(854mg、99%)。
ステップ2:化合物193.1(124mg、0.68mmol)を乾燥THF10mLに溶解させた。ここにNaH(60重量%鉱油混合物、55mg、1.36mmol)及び5分後にヨードメタン(0.42mL、6.8mmol)を加えた。混合物は1時間攪拌した。これを真空下で濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけ化合物193.2を油状物質として単離した(115mg、85%)。
ステップ3: ステップ2において調製した化合物193.2(115mg、0.58mmol)を酢酸エチル80mLに溶解させた。ここに100mgの10%Pd/Cを加え、混合物は水素ガス風船下、終夜攪拌した。これをセライト濾過し、セライトはしっかりとメタノールで洗浄した。濾液は、真空下濃縮し、化合物193.3を得た。
ステップ4:ステップ3で調製した化合物193.3の全量をNMP3mLに溶解させた。ここに化合物187.10(180mg、0.5mmol)及びDIEA(0.26mL、1.5mmol)を加えた。混合物は90℃で1時間攪拌し、193.A(低極性)及び193.Bを6:1の比で得た。標題の2つのラセミ化合物は、逆相プレパラティブHPLCにより単離した。化合物193.A:質量分析:C
19H
26N
6O
2 (M+H)
+ 371.3。UV:λ=247、295nm。化合物193.B:質量分析:C
19H
26N
6O
2 (M+H)
+ 371.3。UV:λ=242、289nm。
[実施例313]
2-((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
トランス-4-アミノシクロヘキサノール(2.07g、13.6mmol)及びNaHCO
3 (3.50g、41.7mmol)の水溶液(20mL)に、室温で、ベンジルクロロホルメート(1.92mL、13.6mmol)のジオキサン(15mL)溶液を加えた。混合物は室温で20時間攪拌した。ベンジル(1R,4R)-4-ヒドロキシシクロヘキシルカルバメートが白い結晶として得られた(3.37g)。
ベンジル(1R,4R)-4-ヒドロキシシクロヘキシルカルバメート(1.14g、4.58mmol)及びトリエチルアミン(1.30mL、9.34mmol)のCH2Cl2(15mL)の懸濁液に室温、塩化メタンスルホニル(0.425mL、5.49mmol)を加えた。混合物は室温で20時間攪拌した。さらに塩化メタンスルホニル(0.425mL、5.49mmol)及びトリエチルアミン(1.00mL)を加えた。攪拌は48時間行った。反応溶液を5% NaHCO3で洗浄した後、1N HClで洗浄した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、(1R,4R)-4-(ベンジルオキシカルボニル)シクロヘキシルメタンスルホネートを固体として得た(1.13g)。
(1R,4R)-4-(ベンジルオキシカルボニル)シクロヘキシルメタンスルホネート(1.13g、3.46mmol)及びNaN3(0.674g、10.4mmol)のDMF(10mL)混合物を100℃で20時間攪拌した。水及びEtOAcを加えた。有機層を分離し、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空下で濃縮し、ベンジル(1s,4s)-4-アジドシクロヘキシルカルバメートを得た(0.819g)。
ベンジル(1s,4s)-4-アジドシクロヘキシルカルバメート(400mg、1.46mmol)及びPd-C(10%、70mg)のMeOH(20mL)(5滴の6N HClを含む)混合物に、水素ガス風船下、20時間攪拌し水素化した。これをセライト濾過した。濾液は、真空下で濃縮し、(1s,4s)-シクロヘキサン-1,4-ジアミンを得た(223mg)。
(1s,4s)-シクロヘキサン-1,4-ジアミン(60mg、0.40mmol)及びTEA(0.208mL、1.50mmol)のDMF(2mL)及びMeOH(1mL)溶液に、化合物2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド(65mg、0.18mmol)を加えた。混合物は室温で20時間攪拌した。これを真空下濃縮した。残渣は、HPLCによって精製し、標題化合物を得た(30mg)。質量分析:341.2 (M+H); UV:λ=247.8、298.8。
[実施例314]
2-((4-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物187.10(実施例306に示した)(70mg、0.19mmol)を3mLのNMPに溶解させた。ここに市販品4-(アミノメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン(78mg、0.38mmol)及びDIEA(0.20mL、1.14mmol)を加えた。混合物は90℃で2時間攪拌した。この混合物から逆相プレパラティブHPLCを用いて標題化合物を単離した。質量分析:C18H24N6O2 (M+H)+ 357.3。UV:λ=240nm。
[実施例315]
(R)-4-(1H-インダゾール-6-イルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:カルボン酸165.1(85g、540mmol)の塩化チオニル(425mL)溶液に、攪拌下ピリジン(8.5mL、0.11mmol)をゆっくりと加えた。反応液は、75℃で終夜攪拌し、濃縮し、真空下乾燥し、薄い黄色の粉末を得た。この黄色固体をエタノール750mLでゆっくりと希釈し、終夜還流した。次の日、HPLCにより反応が終了したことを確認し、氷浴で冷却し、生成した固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、エチルエステル165.2をオフホワイトの粉末として得た(91g、2段階で87%)。質量分析:C7H8N2O4 (M+H)+ 185.0。
ステップ2:エステル165.2(22g、120mmol)をオキシ塩化リン(60mL、600mmol)に溶解させ、混合物はN,N-ジエチルアニリン(27mL、167mmol)で処置し、105℃で加熱し、HPLCにより反応が完了するのを確認した。続いて、室温に冷却し、ゆっくりと1Lのクラッシュアイスを加え、生成したベージュの沈殿を濾過して回収し、真空下乾燥し、ジクロリド165.3を薄い黄色の粉末として得た(22.5g、85%)。1H NMR(DMSO-d6、400MHz):δ 9.13(s、1H)、4.37(q、2H)、1.32(t、3H)。
ステップ3:ジクロロピリミジン165.3(1.04g、4.7mmol)をNMP(30mL)に溶解させ、氷浴中で攪拌した。ここに6-アミノインダゾール165.4(690mg、5.2mmol)を加え、続いて、エチルジイソプロピルアミン(DIEA、1.64mL、9.4mmol)を滴加した。混合物は40分攪拌し、ナトリウムチオメトキサイド(660mg、9.4mmol)を加えた。混合物は終夜攪拌し、酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回洗浄し、真空下で濃縮し、粗化合物165.5を薄茶色の固体を定量的に得た。質量分析:C15H15N5O2S (M+H)+ 330.1。
ステップ4:エチルエステル165.5(4.7mmol)をTHF60mLに溶解させた。ここに水酸化リチウム水和物(236mg、5.6mmol)及び水20mLを加えた。混合物は終夜攪拌し、溶液に1N HClをpH2になるまで、注意深く加えた。混合物は真空下で濃縮し、THFを除去した。白色の固形物が析出したのでブフナー漏斗を用いて濾過した。これを水で洗浄し、真空オーブンで乾燥し、化合物165.6(1.14g、81%)を白色の固形物として得た。質量分析:C13H11N5O2S (M+H)+ 302.1。
ステップ5:カルボン酸165.6(1.14g、3.8mmol)をDMF30mLに溶解させた。ここにEDC塩酸塩(1.09g、5.7mmol)及びHOBt水和物(770mg、5.7mmol)を加えた。混合物は室温で1時間攪拌した。続いてここにアンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、22mL、11.4mmol)を加えた。混合物は2時間攪拌した。続いて、真空下で濃縮し、水及び酢酸エチルに分散させた。有機層を分離し、食塩水で4回洗浄した。有機層は続いて、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、化合物165.7を薄い黄色の固体として得た(820mg、72%)。質量分析:C13H12N6OS (M+H)+ 301.1。
ステップ6:化合物165.7(40mg、0.13mmol)をNMP3mLに溶解させた。ここにMCPBA(65%純度、53mg、0.18mmol)を加えた。これを室温で45分攪拌した。続いてここにH-D-Leu-NH2・HCl(108mg、0.65mmol)及びDIEA(230μL、1.3mmol)を加えた。混合物は120℃浴で90分攪拌した。続いて混合物をプレパラティブHPLCにかけ、標題化合物165を単離した。質量分析:C18H22N8O2 (M+H)+ 383.2。UV:λ=246、303nm。
[実施例316]
(R)-4-(1H-インダゾール-6-イルアミノ)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Leu-NH2・HClに代えてH-D-Ala-NH2・HClを用いて調製した。質量分析: C15H16N8O2 (M+H)+ 341.2。UV:λ=245、302nm。
[実施例317]
(R)-4-(1H-インダゾール-6-イルアミノ)-2-(2-アミノ-2-オキソ-1-フェニルエチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Leu-NH2・HClに代えてH-D-Phe-NH2・HClを用いて調製した。質量分析: C20H18N8O2 (M+H)+ 403.2。UV:λ=249、298nm。
[実施例318]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(キノリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:ジクロロピリミジン169.1(500mg、2.3mmol)をNMP(20mL)に溶解し、氷浴中で攪拌した。ここに、6-アミノキノリン169.2(390mg、2.7mmol)を加え、続いてジイソプロピルエチルアミン(DIEA、0.72mL、4.1mmol)を滴加した。混合物を2時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回洗浄し、粗化合物169.3を薄い茶色の固体として定量的に得た。質量分析: C16H13ClN4O2 (M+H)+ 329.1。
ステップ2:エチルエステル169.3(2.3mmol)をTHF(30mL)に溶解した。水酸化リチウム水和物(193mg、4.6mmol)と水(6mL)をこれに加えた。混合物を7時間撹拌し、pHが5となるまで1N HCl水溶液を注意深く加えた。減圧下でTHFを除去して混合物を濃縮し酢酸エチルで5回抽出した。有機層を合一し乾燥し、減圧下で濃縮して粗生成物169.4を得た。質量分析: C14H9ClN4O2 (M+H)+ 301.1。
ステップ3:カルボン酸169.4(220mg、0.73mmol)をNMP(18mL)に溶解した。EDC塩酸塩(210mg、1.1mmol)とHOBt水和物(150mg、1.1mmol)を加えた。混合物をRTで1時間撹拌した。アンモニア(市販の0.5N ジオキサン溶液、7.3mL、3.65mmol)を加え、混合物を2.5時間撹拌した。減圧下で濃縮し水と酢酸エチルを加えた。有機層を分液し、食塩水で3回洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥し、減圧下で濃縮して化合物169.5を固体として得た(180mg、62%)。質量分析:C20H14N8O2 (M+H)+ 399.1。
ステップ6:化合物169.5 (71mg、0.18mmol)をNMP(3mL)に溶解した。H-D-Leu-NH2 HCl(150mg、0.90mmol)とDIEA (0.31mL、1.8mmol)を加えた。120℃の浴中で混合物を90分間撹拌し、調製用HPLCによりラセミ体の題記化合物169を単離した。質量分析:C20H23N7O2 (M+H)+ 394.2。UV:λ=241、283nm。
[実施例319]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて6-アミノベンゾチオフェンを用いて調製した。質量分析:C18H21N7O2S (M+H)+ 400.2。UV:λ=243、303nm。
[実施例320]
(R)-4-(1H-インドール-5-イルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて6-アミノインドールを用いて調製した。質量分析:C19H23N7O2 (M+H)+ 382.2。UV:λ=245nm。
[実施例321]
(R)-4-(1H-インダゾール-5-イルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて5-アミノインダゾールを用いて調製した。質量分析:C18H22N8O2 (M+H)+ 383.2。UV:λ=247、301nm。
[実施例322]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(3-(メチルスルホニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて3-(メチルスルホニル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C18H24N6O4S (M+H)+ 421.2。UV:λ=249、285nm。
[実施例323]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(メチルスルホニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて3-(メチルスルホニル)アニリンを用いて調製した。質量分析:C18H24N6O4S (M+H)+ 421.2。UV:λ=250、300nm。
[実施例324]
(R)-4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて1-(4-(4-アミノフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンを用いて調製した。質量分析:C23H32N8O3 (M+H)+ 469.3。UV:λ=243、296nm。
[実施例325]
((R)-4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-アミンを用いて調製した。質量分析:C18H22N8O2 (M+H)+ 383.2。UV:λ=244、297nm。
[実施例327]
(R)-4-(1H-ンダゾール-5-イルアミノ)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Leu-NH2 HClに代えてH-D-Ala-NH2 HClを用いて調製した。質量分析:C15H16N8O2 (M+H)+ 341.2。UV:λ=245、299nm。
[実施例328]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(N-メチルアセタミド)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン69.2に代えてN-(4-アミノフェニル)-N-メチルアセタミドを用いて調製した。質量分析:C20H27N7O3 (M+H)+ 414.2。UV:λ=245、296nm。
[実施例329]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(4-(N-メチルアセタミド)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Leu-NH2 HClに代えてH-D-Ala-NH2 HClを用いて調製した。質量分析:C17H21N7O3 (M+H)+ 372.2。UV:λ=244、295nm。
[実施例330]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Leu-NH
2 HClに代えてH-D-Ala-NH
2 HClを用いて調製した。質量分析: C
15H
15N
7O
2S(M+H)
+ 358.1。UV:λ=244、303nm。 NMR (CD
3OD):δ 9.22 (s、1H)、8.51 (m、2H)、8.07 (d、J=8.8 Hz、1H)、7.71 (d、J=8.8 Hz、1H)、4.44 (m、1H)、1.55 (d、J=6.8 Hz、3H) ppm。
[実施例331]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノベンゾチオフェンに代えて5-アミノベンゾチオフェンを用いて調製した。質量分析: C15H15N7O2S (M+H)+ 358.1。UV:λ=249、292nm。NMR(CD3OD): δ 9.34 (s、1H)、8.67 (s、1H)、8.51 (s、1H)、8.10 (d、J=8.8 Hz、1H)、7.59 (d、J=8.8 Hz、1H)、4.64 (m、1H)、1.55 (d、J=7.2 Hz、3H) ppm。
[実施例332]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノベンゾチオフェンに代えて5-アミノベンゾチオフェンを用いて調製した。質量分析:C
18H
21N
7O
2S (M+H)
+ 400.2。UV:λ=247、295nm。
[実施例333]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノベンゾチオフェンに代えてイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-アミンを用いて調製した。質量分析:C
15H
16N
8O
2 (M+H)
+ 341.2。UV:λ=250nm。
[実施例334]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えてイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-アミンを用いて調製した。質量分析:C
18H
22N
8O
2 (M+H)
+ 383.2。UV:λ=252nm。
[実施例335]
(R)-4-(1H-インドール-5-イルアミノ)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Leu-NH
2 HClに代えてH-D-Ala-NH
2 HClを用いて調製した。質量分析:C
16H
17N
7O
2(M+H)
+ 340.2。UV:λ=224nm。 NMR(CD
3OD): δ 8.38 (s、1H)、7.84 (m、1H)、7.40 (m、1H)、7.26 (m、2H)、6.51 (s、1H)、4.44 (m、1H)、1.50 (d、J=7.6 Hz、3H) ppm。 8.82 (s、1H)、8.74 (m、1H)、8.61 (s、1H)、8.10 (d、J=8.8 Hz、1H)、7.87 (d、J=8.4 Hz、1H)、4.54 (m、1H)、3.82 (m、1H)、1.99-1.62 (m、8H) ppm。
[実施例336]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4ジオキシン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン 169.2に代えて2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-アミンを用いて調製した。質量分析: C
19H
24N
6O
4 (M+H)
+ 401.2。UV:λ=243、310nm。
[実施例337]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Leu-NH
2 HClに代えてH-D-Ala-NH
2 HClを用いて調製した。質量分析: C
16H
18N
6O
4(M+H)
+ 359.2。UV:λ=243、312nm。
[実施例338]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(キノキサリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えてキノキサリン-6-アミンを用いて調製した。質量分析: C
19H
22N
8O
2(M+H)
+ 395.2。UV:λ=243nm。
[実施例339]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(キノキサリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Leu-NH
2 HClに代えてH-D-Ala-NH
2 HClを用いて調製した。質量分析: C
16H
16N
8O
2(M+H)
+ 353.2。UV:λ=242nm。
[実施例340]
(R)-4-(4-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて4-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
20H
24N
8O
2(M+H)
+ 409.2。UV:λ=241、308nm。
[実施例341]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて4-(チアゾール-4-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
20H
23N
7O
2S(M+H)
+ 426.2。UV:λ=240、314nm。
[実施例342]
(R)-4-(4-(1,2,3-チアジアゾール-4-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて4-(1,2,3-チアゾール-4-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
19H
22N
8O
2S(M+H)
+ 427.2。UV:λ=233、311nm。
[実施例343]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えてベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-5-アミンを用いて調製した。質量分析: C
17H
20N
8O
2S(M+H)
+ 400.2。UV:λ=240nm。
[実施例344]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(ピリジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて4-(ピリジン-2-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
22H
25N
7O
2(M+H)
+ 420.2。UV:λ=244、314nm。
[実施例345]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて4-モルホリノアニリンを用いて調製した。質量分析: C
21H
29N
7O
3(M+H)
+ 428.2。UV:λ=244、294nm。
[実施例346]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(3-フルオロ-4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて3-フルオロ-4-モルホリノアニリンを用いて調製した。質量分析: C
21H
28FN
7O
3 (M+H)
+ 446.2。UV:λ=240、310nm。
[実施例347]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(3-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて3-モルホリノアニリンを用いて調製した。質量分析: C
21H
29N
7O
3 (M+H)
+ 428.2。UV:λ=246nm。
[実施例348a]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて4-(ピペリジン-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
22H
31N
7O
2 (M+H)
+ 426.2。UV:λ=247、291nm。
[実施例348b]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(ピロリジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて4-(ピロリジン-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
21H
29N
7O
2 (M+H)
+ 412.2。UV λ=247、292nm。
[実施例349a]
(R)-4-(4-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて4-(1H-イミダゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
20H
24N
8O
2 (M+H)
+ 409.2。UV:λ=247、297nm。
[実施例349b]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノキノリン169.2に代えて3-(ピリミジン-5-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
21H
24N
8O
2 (M+H)
+ 421.2。UV:λ=247nm。
[実施例350]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(3-(ピリジン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて3-(ピリジン-4-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C22H25N7O2 (M+H)+ 420.2。UV:λ=241、314nm。
[実施例351]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(3-(ピリジン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて3-(ピリジン-3-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
22H
25N
7O
2 (M+H)
+ 420.2。UV:λ=250nm。
[実施例352]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(3-(ピリジン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて3-(1H-イミダゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
20H
24N
8O
2 (M+H)
+ 409.2。UV:λ=243、284nm。
[実施例353]
(R)-4-(3-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノインダゾール165.4に代えて3-(1H-ピラゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
20H
24N
8O
2 (M+H)
+ 409.2。UV:λ=250nm。
[実施例354]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(4-(オキサゾール-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノベンゾチオフェンに代えて4-(オキサゾール-5-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
17H
17N
7O
3 (M+H)
+ 368.2。
[実施例355]
(R)-4-(4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノベンゾチオフェンに代えて4-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)アニリンを用いて調製した。質量分析: C
16H
17N
9O
2 (M+H)
+ 368.2。
[実施例356]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(2-(モルホリノメチル)キノリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例315に示されたのと同一の合成スキームにより、6-アミノベンゾチオフェンに代えて2-(モルホリノメチル)キノリン-6-アミンを用いて調製した。質量分析: C
22H
26N
8O
3 (M+H)
+ 451.2。
[実施例357]
(R)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物179.6 (100mg、0.31mmol)をNMP(5mL)に溶解した。これにMCPBA(97mg、0.37mmol)を加えて混合物を30分間撹拌した。次いで、DIEA (0.32mL、1.86mmol)、それから市販のH-D-Leu-NH
2 HCl(155mg、0.93mmol)を加え、混合物を120℃で3時間撹拌した。逆相の調製用HPLCを用いてこの混合物から題記化合物を単離した。質量分析: C
19H
23N
9O
2 (M+H)
+ 410.3。UV:λ=251nm。
[実施例358]
(R)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-1-オキソブタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例357と類似した化学スキームを用いて題記化合物を調製した。質量分析: C
17H
19N
9O
2 (M+H)
+ 382.3。UV:λ=250nm。
[実施例359]
(R)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例357と類似した化学スキームを用いて題記化合物を調製した。質量分析: C
16H
17N
9O
2 (M+H)
+ 368.3。UV:λ=251nm。
[実施例360]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(2-アミノ-2-オキソエチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例357と類似した化学スキームを用いて題記化合物を調製した。質量分析: C
15H
15N
9O
2 (M+H)
+ 354.3。UV:λ=250nm。
[実施例361]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例357と類似した化学スキームを用いて題記化合物を調製した。質量分析: C
22H
28N
6O
3 (M+H)
+ 425.4。UV:λ=240、313nm。
[実施例362]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標準的な水素化触媒を使用し、実施例261のメタノール溶液に10%Pd/Cを加え水素ガス風船下で終夜処理することにより、実施例361から題記化合物を調製した。質量分析: C
22H
30N
6O
3 (M+H)
+ 427.4。UV:λ=244、298nm。
[実施例363]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルオキシ)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例315と同じ合成スキームを用い、市販の対応するアリニンから題記化合物を調製した。質量分析: C
22H
30N
6O
4 (M+H)
+ 443.4。UV:λ=244、295nm。
[実施例364]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルスルホニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例315と同じ合成スキームを用い、市販の対応するアリニン(合成は化合物266について示した)から題記化合物を調製した。質量分析: C
22H
30N
6O
5S (M+H)
+ 491.4。UV:λ=251、302nm。
[実施例365]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-(モルホリノスルホニル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
[実施例366]
(R)-2-(1-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ベンゾトリアゾリルエーテル1.7 (509mg、0.17mmol)、(R)-バリン塩酸塩(30mg、0.26mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(89μL、0.51mmol)および1,4-ジオキサン5mLを混合して120℃で終夜加熱した。反応混合物を冷却し水で希釈してから調製用HPLCで精製して所望の化合物を得た。質量分析: C
14H
22N
6O
2 (M+H)
+ 307.3。
[実施例367]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(4-メチルチオフェン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
4-メチルチオフェン-2-アミンを用いて同様に題記化合物を合成した。質量分析: (M+H)
+ 363.3。UV:201.6、244.3、326.1nm。
[実施例368]
(R)-2-(1-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(4-メチルチオフェン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
4-メチルチオフェン-2-アミンを用いて同様に題記化合物を合成した。質量分析: (M+H) 349.3。UV:202.9、251.0、324.8nm。
[実施例369]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例318と同じ合成スキームを用いて題記化合物を合成した。質量分析: C
20H
25N
7O
2 (M+H)
+ 396.3。UV:λ=216.9、244.0。
[実施例370]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例318と同じ合成スキームを用いて題記化合物を合成した。質量分析: C
19H
24N
8O
2 (M+H)
+ 397.4。UV:λ=213.3、244.0、333.1。
[実施例371]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例318と同じ合成スキームを用いて題記化合物を合成した。質量分析: C
18H
22N
8O
2 (M+H)
+ 383.4。UV:λ=241.6、318.8。
[実施例372]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例318と同じ合成スキームを用いて題記化合物を合成した。質量分析: C
19H
24N
8O
2 (M+H)
+ 397.4。UV:λ=207.5、244.0、325.9。
[実施例373]
(R)-2-(-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1と2は実施例100と同じ。
ステップ3:ジクロロピリミジン165.3 (5.09g、22.6mmol)をアセトニトリル(50mL)に溶解し、氷中で撹拌した。3,5-ジメチルアニリン(2.19g、18.2mmol)を加え、次いでエチルジイソプロピルアミン(DIEA、5.74mL、33.9mmol)を滴加した。混合物を室温で終夜撹拌し、酢酸エチルで希釈し食塩水で三回洗浄した。減圧下で濃縮し粗生成物4を淡褐色固体として2.4g(収率88%) 得た。質量分析: C15H16ClN3O2 (M+H)+ 306.09。
ステップ4:エチルエステル4 (9.8mmol)をTHF(20mL)に溶解し、水酸化リチウム水和物(530mg、10.2mmol)と水(15mL)を加えた。混合物を終夜撹拌し、pH 2となるまで注意深く1N HClを加えた。混合物を減圧下で濃縮しTHFを除去した。白色固体を砕いてブフナー漏斗で単離した。水洗し減圧オーブンで乾燥して化合物5(2.14g、81%)を白色固体として得た。質量分析: C13H12ClN3O2 (M+H)+ 278.1。
ステップ5:カルボン酸5(1.09g、3.6mmol)をDMF(30mL)に溶解した。ここにEDC塩酸塩(1.24g、6.4mmol)とHOBt水和物(870mg、6.4mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却しアンモニア(市販の0.4Mジオキサン溶液、16mL、8.3mmol)を加えた。混合物を2時間撹拌し、減圧下で濃縮して水と酢酸エチルを加えた。有機層を分液し4回水洗した。有機層をMgSO4上で乾燥し減圧下で濃縮して化合物6 (150mg、55%)を固体として得た。質量分析: C19H17N7O2 (M+H)+ 376.1。
ステップ6:化合物6(188mg、0.5mmol)をNMP(3mL)に溶解した。これにH-D-Val-NH
2 HCl (174mg、1.5mmol)およびDIEA(0.200mL、1.0mmol)を加えた。混合物を120℃の浴中で90分間加熱した。次いで混合物を調製用HPLCに通して題記化合物7を単離した。質量分析: C
18H
24N
6O
2 (M+H)
+ 357.20。
[実施例374]
(R)-2-(-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(3,5-ジメトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3,5-ジメトキシアニリンを用いて調製した。質量分析: C
18H
24N
6O
4 (M+H)
+ 388。
[実施例375]
(R)-2-(-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(3-ブロモフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3-ブロモアニリンを用いて調製した。質量分析: C
16H
19BrN
6O
2 (M+H)
+ 407。
[実施例376]
(R)-2-(-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(3-エトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3-エトキシアニリンを用いて調製した。質量分析: C
18H
24N
6O
3 (M+H)
+ 373。
[実施例377]
(R)-2-(-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(3-エチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3-エチルアニリンを用いて調製した。質量分析: C
18H
24N
6O
2 (M+H)
+ 356.3。
[実施例378]
(R)-2-(-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(3-(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3-トリフルオロメチルアニリンを用いて調製した。質量分析: C
17H
19F
3N
6O
2 (M+H)
+ 396.3。
[実施例379]
(R)-2-(-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(3-シアノフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3-アミノベンゾニトリルを用いて調製した。質量分析: C
17H
19N
7O
2 (M+H)
+ 353.38。
[実施例380]
(R)-2-(-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(3-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3-メトキシアニリンを用いて調製した。質量分析: C
17H
22N
6O
3 (M+H)
+ 358.4。
[実施例381]
(R)-2-(-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(3-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えてm-トルイジンを用いて調製した。質量分析: C
17H
22N
6O
2 (M+H)
+ 343。
[実施例382]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Ala-NH
2 HClを用いて調製した。質量分析: C
16H
20N
6O
2 (M+H)
+ 328.2。
[実施例383]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(3,5-ジメトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例382に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3,5-ジメトキシアニリンを用いて調製した。質量分析: C
16H
20N
6O
4 (M+H)
+ 360.3。
[実施例384]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(3-ブロモフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例382に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3-ブロモアニリンを用いて調製した。質量分析: C
14H
15BrN
6O
4 (M+H)
+ 360.3。
[実施例385]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(3-エチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例382に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3-エチルアニリンを用いて調製した。質量分析: C
16H
20N
6O
2 (M+H)
+ 328.3。
[実施例386]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(mトリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例382に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えてm-トルイジンを用いて調製した。質量分析: C
15H
18N
6O
2 (M+H)
+ 314.34。
[実施例387]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソプロパン-2-イルアミノ)-4-(3-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例382に示されたのと同一の合成スキームにより、3,5-ジメチルアニリンに代えて3-メトキシアニリンを用いて調製した。質量分析: C
15H
18N
6O
3 (M+H)
+ 330.34。
[実施例388]
(R)-2-(2-アミノ-2-オキソ-1-フェニルエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Phe-NH
2 HClを用いて調製した。質量分析: C
21H
22N
6O
2 (M+H)
+ 328.2。
[実施例389]
(R)-2-(2-アミノ-2-オキソ-1-フェニルエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Phe-NH
2 HCl、および3,5-ジメチルアニリンに代えて3,5-ジメトキシアニリンを用いて調製した。質量分析: C
21H
22N
6O
4 (M+H)
+ 423。
[実施例390]
(R)-2-(2-アミノ-2-オキソ-1-フェニルエチルアミノ)-4-(3-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Phe-NH
2 HCl、および3,5-ジメチルアニリンに代えて3-メトキシアニリンを用いて調製した。質量分析: C
20H
20N
6O
3 (M+H)
+ 392.4。
[実施例391]
(R)-2-(2-アミノ-2-オキソ-1-フェニルエチルアミノ)-4-(3-トリフルオロメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Phe-NH
2 HCl、および3,5-ジメチルアニリンに代えて3-トリフルオロメチルアニリンを用いて調製した。質量分析: C
20H
17F
3N
6O
2 (M+H)
+ 430.39。
[実施例392]
(R)-2-(2-アミノ-2-オキソ-1-フェニルエチルアミノ)-4-(3-ブロモフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Phe-NH
2 HCl、および3,5-ジメチルアニリンに代えて3-ブロモアニリンを用いて調製した。質量分析: C
19H
17BrN
6O
2 (M+H)
+ 441.29。
[実施例393]
(R)-2-(1-アミノ-3-ヒドロキシ-1-オキソ-2-イルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Ser-NH
2 HClを用いて調製した。質量分析: C
16H
20N
6O
3 (M+H)
+ 344.37。
[実施例394]
(R)-2-(1-アミノ-3-ヒドロキシ-1-オキソ-2-イルアミノ)-4-(3-エチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Ser-NH
2 HCl、および3,5-ジメチルアニリンに代えて3-エチルアニリンを用いて調製した。質量分析: C
16H
20N
6O
3 (M+H)
+ 344.37。
[実施例396]
(R)-2-(1-アミノ-3-ヒドロキシ-1-オキソ-2-イルアミノ)-4-(3-m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Ser-NH
2 HCl、および3,5-ジメチルアニリンに代えてm-トルイジンを用いて調製した。質量分析: C
15H
18N
6O
3 (M+H)
+ 330.34。
[実施例397]
(R)-2-(1-アミノ-3-ヒドロキシ-1-オキソ-2-イルアミノ)-4-(3-ブロモフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Ser-NH
2 HCl、および3,5-ジメチルアニリンに代えて3-ブロモアニリンを用いて調製した。質量分析: C
14H
15BrN
6O
3 (M+H)
+ 395.22。
[実施例398]
(R)-2-(1-アミノ-3-ヒドロキシ-1-オキソ-2-イルアミノ)-4-(3-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えてH-D-Ser-NH
2 HCl、および3,5-ジメチルアニリンに代えて3-メトキシアニリンを用いて調製した。質量分析: C
15H
18N
6O
4 (M+H)
+ 346.34。
[実施例399]
(R)-2-(2-アミノ-2-オキソ-1-m-トリルエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えて(S)-2-アミノ-2-m-トリルアセタミドを用いて調製した。質量分析: C
22H
24N
6O
2 (M+H)
+ 404.47。
[実施例400]
(R)-2-(2-アミノ-1-(3-クロロフェニル)-2-オキソエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えて(S)-2-アミノ-2-(3-クロロフェニル)アセタミドを用いて調製した。質量分析: C
21H
21ClN
6O
2 (M+H)
+ 424.89。
[実施例401]
(R)-2-(2-アミノ-1-(3-フルオロフェニル)-2-オキソエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えて(S)-2-アミノ-2-(3-フルオロフェニル)アセタミドを用いて調製した。質量分析: C
21H
21FN
6O
2 (M+H)
+ 408.43。
[実施例402]
(R)-2-(2-アミノ-2-オキソ-1-p-トリルエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えて(S)-2-アミノ-2-p-トリルアセタミドを用いて調製した。質量分析: C
22H
24N
6O
2 (M+H)
+ 404.47。
[実施例403]
(R)-2-(2-アミノ-2-オキソ-3(トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えて(S)-2-アミノ-2-(3-フルオロメチルフェニル)アセタミドを用いて調製した。質量分析: C
22H
21F
3N
6O
2 (M+H)
+ 404.47。
[実施例404]
(R)-2-(2-アミノ-2-オキソ-1(ピリジン-3-イル)エチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えて(S)-2-アミノ-2-(ピリジン-3-イル)アセタミドを用いて調製した。質量分析: C
20H
21N
7O
2 (M+H)
+ 391.43。
[実施例405]
(R)-2-(2-アミノ-1(4-メトキシフェニル)-2-オキソエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えて(S)-2-アミノ-2-(4-メトキシフェニル)アセタミドを用いて調製した。質量分析: C
22H
24N
6O
3 (M+H)
+ 420.47。
[実施例406]
(R)-2-(2-アミノ-1(3-ヒドロキシフェニル)-2-オキソエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えて(S)-2-アミノ-2-(3-ヒドロキシフェニル)アセタミドを用いて調製した。質量分析: C
21H
22N
6O
3 (M+H)
+ 406.44。
[実施例407]
(R)-2-(2-アミノ-1(4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
標題の化合物は、実施例373に示されたのと同一の合成スキームにより、H-D-Val-NH
2 HClに代えて(S)-2-アミノ-2-(4-ヒドロキシフェニル)アセタミドを用いて調製した。質量分析: C
21H
22N
6O
3 (M+H)
+ 406.44。
[実施例408]
(R)-2-(1-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
368.1(110.mg、0.347mmol)の溶液を撹拌し、その中にmCPBA(65%、130mg、0.49mmol)を加えた。反応液を室温で30分間撹拌してDIEA (〜0.3mL)および市販の368.2 (180mg、1.18mmol)を加えた。反応物を封管中120℃で3時間加熱した。反応液を冷却しTFAと水を添加して若干酸性とし、逆相の調製用HPLCに付して題記化合物(28mg)を得た。質量分析: C
17H
19N
7O
2S (M+H)
+ 386.3。UV:λ=248、294nm。
[実施例409]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(キノリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例408に従い、中間体369.1を346.1と反応させた。逆相の調製用HPLCに付して題記化合物を得た。質量分析: C
18H
19N
7O
2 (M+H)
+ 366.2。UV:λ=240、283nm。δ 1.15 (t、3H)、1.90-2.10 (m、2H)、3.10-3.35 (m、2H)、4.32-4.40 (m、1H)、7.80-7.90 (m、1H)、8.07-8.18 (m、2H)、8.59 (s、1H)、8.70-8.75 (m、1H)、8.95-9.05 (m、2H).
[実施例410]
(R)-2-(1-アミノ-3-メチル-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例408の化学的記述に従って、中間体371.1を368.2と反応させた。逆相の調製用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
17H
19N
7O
2S (M+H)
+ 386.4。UV:λ=243、302nm。
[実施例411]
(R)-2-(1-アミノ-1-オキソブタン-2-イルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例408の化学的記述に従って、中間体368.1を346.1と反応させた。逆相の調製用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
16H
17N
7O
2S (M+H)
+ 372.3。UV:λ=246、293nm。
[実施例412]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例417に示された合成スキームを用いて、題記化合物を調製した。質量分析: C
20H
25N
7O
2 (M+H)
+ 396.3。UV:λ=216.9、244.0nm。
[実施例413]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例315に示された合成スキームを用いて、題記化合物を調製した。質量分析: C
19H
24N
8O
2 (M+H)
+ 397.4。UV:λ=213.3、244.0、333.1。
[実施例414]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例315に示された合成スキームを用いて、題記化合物を調製した。質量分析: C
18H
22N
8O
2 (M+H)
+ 383.4。UV:λ=241.6、318.8。
[実施例415]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例315に示された合成スキームを用いて、題記化合物を調製した。質量分析: C
19H
24N
8O
2 (M+H)
+ 397.4。UV:λ=207.5、244.0、325.9。
[実施例416]
2-(2-アミノエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物195.1 (64mg、0.17mmol)をNMP(3mL)に溶解した。これに市販のエチレンジアミン(41mg、0.68mmol)を加えた。混合物を90℃で2時間撹拌した。逆相の調製用HPLCによりこの混合物から題記化合物を得た。質量分析: C
15H
20N
6O (M+H)
+ 301.2。UV:λ=240、292nm。
[実施例417]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(2-アミノエチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物179.6 (50mg、0.15mmol)をNMP(3mL)に溶解した。これにMCPBA (49mg、0.18mmol)を添加して混合物を30分間撹拌した。これにエチレンジアミン(36mg、0.60mmol)を加えた。混合物を90℃で2時間撹拌した。逆相の調製用HPLCによりこの混合物から題記化合物を得た。質量分析: C
15H
17N
9O (M+H)
+ 340.3。UV:λ=249nm。
[実施例418]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(3-アミノプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例417の化学的記述に従って、題記化合物を得た。質量分析: C
16H
19N
9O (M+H)
+ 354.4。UV:λ=251nm。
[実施例419]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(4-アミノブチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例417の化学的記述に従って、題記化合物を得た。質量分析: C
17H
21N
9O (M+H)
+ 368.4。UV:λ=252nm。
[実施例420]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(2-アミノ-2-メチルプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例417の化学的記述に従って、題記化合物を得た。質量分析: C
17H
21N
9O (M+H)
+ 368.4。UV:λ=249nm。
[実施例421]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((4-アミノテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例417の化学的記述に従って、題記化合物を得た。質量分析: C
19H
23N
9O
2 (M+H)
+ 410.4。UV:λ=249nm。
[実施例422]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(2-(メチルアミノ)エチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例417の化学的記述に従って、市販のtert-ブチル 2-アミノエチル(メチル)カルバメートを反応させ、次いでTFA処理でBOC基を除去して題記化合物を得た。質量分析: C
16H
19N
9O (M+H)
+ 354.4。UV:λ=250nm。
[実施例423]
4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-((1R,2S)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド (ラセミ体)
実施例417の化学的記述に従って、市販のcis-2-アミノ-1-シクロヘキサノールとDIEAを反応させ、題記のラセミ化合物を得た。質量分析: C
19H
22N
8O
2 (M+H)
+ 395.4。UV:λ=254nm。
[実施例424]
(R)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノプロパン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:市販のH-D-Ala-NH2.HCl(2.0g、16mmol)を水(60mL)とジオキサン(20mL)に溶解した。これにBzCl (2.7mL、19.3mmol)と炭酸ナトリウム(5.1g、48mmol)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。酢酸エチルで希釈し、食塩水で三回洗浄、乾燥して濃縮した。残渣にヘキサン(450mL)とDCM(50mL)を加えて30℃で30分間激しく撹拌してから濾過した。化合物210.1(収率>90%)が固体となり、不純物および副生成物はほとんど濾液に移行した。
ステップ2:ステップ1の化合物210.1(16mmol)をTHF(100mL)に溶解し、室温でBH3.Me2S (3.8mL、40mmol)を加えた。混合物を85℃に加熱し、静かに5時間還流した。室温にまで冷却し、水(100mL)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、K2CO3(6.62g、48mmol)およびBOC2O (7.00g、32mmol)を加えた。混合物を室温でさらに1時間撹拌した。酢酸エチルで希釈し、食塩水で三回洗浄、乾燥して濃縮した。シリカゲルのフラッシュカラム(35%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して化合物210.3(1.22g、3ステップの収率25%)を白色固体として得た。
ステップ3:ステップ2の化合物210.3 (3.96mmol)を酢酸エチル(200mL)に溶解した。10% Pd/C(500mg)を加え、水素ガス風船下で終夜撹拌した。セライトで濾過し、該セライトをメタノールでよく洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し化合物210.4を濃厚なオイルとして得た。NMPに溶解し、0.20M溶液として貯蔵した。
ステップ4:化合物179.6 (100mg、0.30mmol)をNMP(6mL)に溶解した。これにMCPBA (96mg、0.36mmol)を加えて混合物を室温で40分間撹拌した。ここにDIEA (0.21mL、1.2mmol)および化合物210.4 (0.20 M、3mL、0.60mmol)を加えて混合物を90℃で2時間撹拌した。室温にまで冷却し、酢酸エチルで希釈し、飽和Na
2CO
3水で2回、次いで食塩水で洗浄し乾燥して、減圧下で濃縮した。残渣にTFAを加えて1時間処理し濃縮した。残渣を逆相の調製用HPLCで精製し題記化合物を単離した。質量分析: C
16H
19N
9O (M+H)
+ 354.3。UV:λ=250nm。
[実施例425]
(R)-2-(1-アミノプロパン-2-イルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして化合物249.4 (実施例172にて与えられる)により得た。質量分析: C
18H
20N
8O (M+H)
+ 365.3。UV:λ=247nm。
[実施例426]
(R)-2-(1-アミノプロパン-2-イルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして化合物187.10 (実施例187にて与えられる)により得た。質量分析: C
15H
20N
6O (M+H)
+ 301.3。UV:λ=243、289nm。
[実施例427]
(R)-2-(1-アミノプロパン-2-イルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして化合物185.1 (実施例195にて与えられる)により得た。質量分析: C
16H
22N
6O (M+H)
+ 315.3。UV:λ=243、289nm。
[実施例428]
(S)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(2-アミノプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
16H
19N
9O (M+H)
+ 354.3。UV:λ=250nm。
[実施例215]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
18H
20N
8O (M+H)
+ 365.3。UV:λ=247nm。
[実施例216]
(R)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-3-メチルブタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
18H
23N
9O (M+H)
+ 382.4。UV:λ=251nm。
[実施例217]
(R)-2-(1-アミノ-3-メチルブタン-2-イルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
20H
24N
8O (M+H)
+ 393.4。UV:λ=249nm。
[実施例218]
(S)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-3-ヒドロキシプロパン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
16H
19N
9O
2 (M+H)
+ 370.3。UV:λ=248nm。
[実施例219]
(S)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-3-メトキシプロパン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物219.1を、実施例414に示される化合物210.3についての化学と同様にして調製した。化合物219.1 (2.0g、6mmol)は100mL DCMに溶解した。これにプロトン・スポンジ(3.2g、15mmol)を室温にて加えた。3分後、Me3O+BF4 - (2.2g、15mmol)を加えた。混合物を室温にて3日間撹拌した。これを500mL 酢酸エチルで希釈し、食塩水で2回洗浄し、乾燥し、濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムにかけて(ヘキサン中40%酢酸エチル)、化合物219.2 (1.77g、87%)を白色固体として得た。
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして化合物218.2により得た。質量分析: C
17H
21N
9O
2 (M+H)
+ 384.3。UV:λ=249nm。
[実施例220]
(S)-2-(1-アミノ-3-メトキシプロパン-2-イルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例219に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
16H
22N
6O
2 (M+H)
+ 331.3。UV:λ=240、289nm。
[実施例221]
(R)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチルペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
19H
25N
9O (M+H)
+ 396.4。UV:λ=250nm。
[実施例428]
(R)-4-(3-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)-2-(1-アミノ-4-メチルペンタン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
20H
26N
8O (M+H)
+ 395.4。UV:λ=247nm。
[実施例429]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチルペンタン-2-イルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
21H
26N
8O (M+H)
+ 405.4。UV:λ=247nm。
[実施例431]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチルペンタン-2-イルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
18H
26N
6O (M+H)
+ 343.4。UV:λ=244、288nm。
[実施例432]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチルペンタン-2-イルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学スキームと同様にして得た。質量分析: C
19H
28N
6O (M+H)
+ 357.4。UV:λ=241、290nm。
[実施例433]
2-(4-アミノブチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
1,4-ジアミノブタン(0.48g、5.5mmol)のDMF(5mL)溶液に、化合物2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イルオキシ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド (0.53g、1.47mmol)のDMF (5mL)溶液を滴加した。次いで、これを室温にて20時間撹拌した。これを減圧濃縮した。残渣をHPLCにより精製し、題記化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た(0.55g)。質量分析:315.2 (M+H); UV:λ=249.7。
[実施例434]
(S)-2-(2-アミノ-3-シクロプロピルプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
20H
25N
7O (M+H)
+ 380.4。UV:λ=219.8、241.1、330.3。
[実施例435]
(S)-2-(2-アミノブチルアミノ)-4-(1-エチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
19H
25N
7O (M+H)
+ 368.4。UV:λ=219.2、240.4、331.9。
[実施例436]
(S)-2-(2-アミノ-2-シクロプロピルエチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
19H
23N
7O (M+H)
+ 366.4。UV:λ=220.2、241.4、330.6。 NMR (CD
3OD): δ 8.27 (s、1H)、8.08 (s、1H)、7.85 (d、J=2.4 Hz、1H)、7.34 (s、1H)、7.06-7.00 (m、3H)、6.80 (m、1H)、6.12 (m、1H)、4.18 (m、1H)、2.67 (m、2H)、1.19 (m、3H)、0.97 (m、1H)、0.42-0.31 (m、6H) ppm。
[実施例437]
(S)-2-(2-アミノブチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
18H
23N
7O (M+H)
+ 354.4。UV:λ=219.2、240.4、333.1。
[実施例438]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(1-エチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
20H
27N
7O (M+H)
+ 398.4。UV:λ=219.3、239.4、326.7。
[実施例439]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
17H
21N
7O
2 (M+H)
+ 356.4。UV:λ=216.7、238.7、327.2。
[実施例440]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
18H
23N
7O
2 (M+H)
+ 370.4。UV:λ=219.2、239.3、331.9。
[実施例441]
(R)-2-(2-アミノ-3-メチルブチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
19H
25N
7O (M+H)
+ 368.4。UV:λ=220.4、325.9。
[実施例442]
2-((2R、3R)-2-アミノ-3-メトキシルブチルアミノ)-4-(1-エチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
20H
27N
7O
2 (M+H)
+ 398.4。UV:λ=220.4、239.9、331.6。
[実施例443]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例596に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
19H
25N
7O
2 (M+H)
+ 384.3。UV:λ=219.2、239.3、331.9。
[実施例444]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例596に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
18H
23N
7O
2 (M+H)
+ 370.3。UV:λ=215.7、238.1、327.1。
[実施例445]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例596に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
17H
22N
8O
2 (M+H)
+ 371.3。UV:λ=214.9、241.7、324.1。
[実施例446]
(R)-2-(2-アミノ-4-メトキシプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例596に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
19H
25N
7O
2 (M+H)
+ 384.3。UV:λ=219.2、240.4、331.9。
[実施例447]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例596に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
20H
25N
7O
2 (M+H)
+ 396.4。UV:λ=203.9、244.0、303.3。
[実施例448]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例596に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
18H
24N
8O
2 (M+H)
+ 385.4。UV:λ=208.6、240.4、283.1、324.7。
[実施例449]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例596に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
21H
27N
7O
2 (M+H)
+ 410.4。UV:λ=221.6、336.7。
[実施例450]
(S)-2-(2-アミノ-4-メトキシプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例596に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
21H
27N
7O
2 (M+H)
+ 410.4。UV:λ=222.8、336.7。
[実施例451]
2-((2R、3R)-2-アミノ-3-メトキシルブチルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例596に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
21H
27N
7O
2 (M+H)
+ 410.4。UV:λ=221.6、335.5。
[実施例452]
(S)-2-(2-アミノ-3,3-ジメチルブチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例218に示される合成スキームと同様にして調製した。質量分析: C
20H
27N
7O (M+H)
+ 382.4。UV:λ=219.2、239.3、327.1。
[実施例453]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(3-フルオロフェニルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド (41)
ステップ1:ジクロロピリミジンエステル41.1(3.44g、15.5mmol)をアセトニトリル (20mL)に溶解し、氷浴中に撹拌した。これに、滴下漏斗を用いて、アニリン41.2(3.0g、14.1mmol)およびエチルジイソプロピルアミン(DIEA、3.85mL、35.5mmol)のアセトニトリル(10mL)溶液を滴加した。混合物を1時間撹拌し、溶媒を留去した後、水で希釈し、化合物41.3を黄色固体 (4.2g、75%)として析出させた。質量分析: (M+H)+ 416.09。
ステップ2:エチルエステル41.3(2g、5mmol)をTHF10mLに溶解した。これに、水酸化リチウム水和物 (275mg、6.5mmol)および水10mLを加えた。混合物を1時間撹拌し、これに1N HCl溶液を注意深く添加し、pH3とした。混合物を減圧濃縮し、THFを留去した。白色固体を粉砕し、ブフナー漏斗を用いて単離した。これを水で洗浄し、真空オーブン中で乾燥し、化合物41.4 (1.65g、89%)を白色固体として得た。質量分析: (M+H)+ 388.06。
ステップ3:カルボン酸 41.4(1g、2.7mmol)をDMF15mLに溶解した。これに、EDC塩酸塩 (934mg、4.86mmol)およびHOBt水和物(660mg、4.86mmol)を加えた。混合物を室温にて90分間撹拌した。次いで、これにアンモニア(市販の0.5Nジオキサン溶液、14mL、6.75mmol)を0℃にて加えた。混合物を室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、化合物41.5を白色固体 (1.26g、86%)として得た。質量分析: (M+H)+ 485.14。
ステップ4:ベンゾトリアゾリルエーテル41.5(500mg、1mmol)をACN15mLに溶解した。これに、(S)-tert-ブチル-1-アミノプロパン-2-イル-カルバメート(373mg、2.1mmol)を加えた。混合物を50℃にて終夜撹拌した。冷却後、水を加え、1時間撹拌して化合物41.6を白色固体(0.541g、92%)として得た。質量分析:C26H30FN7O4 (M+H)+ 524.24。
ステップ5:化合物41.6(100mg、0.2mmol)をTFAおよびジクロロメタンの1:1(5mL)混合物中、室温にて15分間撹拌した。これを減圧濃縮し、次いでジイソプロピルエーテルを添加し、化合物番号41を白色固体(50mg、59%)として得た。質量分析: C
21H
22FN
7O
2 (M+H)
+ 424.19。
[実施例454]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(4-クロロフェニルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド (57)
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、3-アミノ-N-(4-クロロフェニル)ベンズアミドにより調製した。質量分析: C
21H
22ClN
7O
2 (M+H)
+ 440。
[実施例455]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(イソキサゾール-3-イルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、3-アミノ-N-(イソキサゾール-3-イル)ベンズアミドにより調製した。質量分析: C
18H
20N
8O
3 (M+H)
+ 396。
[実施例456]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(フェニルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、3-アミノ-N-フェニルベンズアミドにより調製した。質量分析: C
21H
23N
7O
3 (M+H)
+ 406。
[実施例457]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(4-カルバモイル-3-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド (121)。
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、4-アミノ-2-メトキシベンズアミドにより調製した。質量分析: C
16H
21N
7O
3 (M+H)
+ 360。
[実施例458]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(5-メチルチアゾール-2-イルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド (123)。
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、3-アミノ-N-(5-メチルチアゾール-2-イル)ベンズアミドにより調製した。質量分析: C
19H
22N
8O
2S (M+H)
+ 427。
[実施例459]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-((5-クロロチアゾール-2-イルメチルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド (125)。
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、3-アミノ-N-((5-クロロチアゾール-2-イル)メチル)ベンズアミドにより調製した。質量分析: C
19H
21ClN
8O
2S (M+H)
+ 447。
[実施例460]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(メトキシフェニルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、3-アミノ-N-(4-メトキシフェニル)ベンズアミドにより調製した。質量分析: C
22H
25N
7O
3 (M+H)
+ 436。
[実施例461]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(3-クロロフェニルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、3-アミノ-N-(3-クロロフェニル)ベンズアミドにより調製した。質量分析: C
21H
22ClN
7O
2 (M+H)
+ 440。
[実施例462]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(4-フルオロフェニルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、3-アミノ-N-(4-フルオロフェニル)ベンズアミドにより調製した。質量分析: C
21H
22FN
7O
2 (M+H)
+ 424。
[実施例463]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イルカルバモイル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を、実施例453に示される合成スキームと同様にして、3-アミノ-N-(3-フルオロフェニル)ベンズアミドに代えて、3-アミノ-N-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イル)ベンズアミドにより調製した。質量分析: C22H22N8O2S (M+H)+ 463。
化合物番号140、141、144、156、163、164、166、172、173、176、177、180、191 194、200、201、213、215、218、221、222、228、233、237、238および239を、実施例453に示される合成スキームと同様にして調製した。
[実施例464]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(4-メチル-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物は実施例87における81と同様に行った。しかし、4-(チアゾール-4-イル)誘導体81.1の代わりに、4-メチル-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)誘導体を用いた。さらに、tert-ブチル (1S,2R)-2-アミノシクロヘキシルカルバメート81.2の代わりに、N-((S)-2-アミノ-1-メチルエチル)カルバミン酸tert-ブチルエステル333.2[CAS 146552-71-8]を用いた。質量分析: C
17H
21N
9O (M+H)
+ 368.4。UV:λ=242nm。
[実施例465]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(5-メチル-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
この化合物を実施例464における333と同様に行った。しかし、4-メチル-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)誘導体333.1の代わりに、5-メチル-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)誘導体334.1を用いた。質量分析: C
17H
21N
9O (M+H)
+ 368.3。UV:λ=246nm。
[実施例466]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を出発アニリンとして335.3を用いて、スキーム464に従い調製した。質量分析: C
17H
18F
3N
9O (M+H)
+ 422.3。UV:λ=260nm。
[実施例467]
(R)-2-(1-アミノブタン-2-イルアミノ)-4-(3-メチルフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド
市販の(R)-(-)-2-ブタンアミド塩酸塩(346.1;2.41g、17.4mmol)[CAS 103765-03-3]を、Na2CO3 (5.53g、52.2mmol)を含む水/ジオキサン(60mL/20mL)に溶解した。この撹拌溶液にクロロギ酸ベンジル (2.81mL、20.9mmol) [CAS 501-53-1]を加えた。反応物を室温にて96時間撹拌した。反応混合物をEtOAc (400mL)および水(100mL)で希釈した。層を分離し、有機物をさらに水(2×150mL)および食塩水 (2×150mL)で洗浄した。EtOAc層を乾燥し(MgSO4)、濃縮した。得られた白色固体をヘキサン360mL/CH2Cl250mLで1時間トリチュレーションした。固体をろ過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥して346.2 (3.46g)を得た。
346.2 (3.46g、14.7mmol)の無水THF (100mL)撹拌溶液に、BH3.Me2S(3.45mL、36.6mmol)を滴加した。得られた溶液をアルゴン雰囲気下85℃にて18時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷冷水をゆっくり加えた(100mL)。得られた溶液を1時間撹拌した。次に、K2CO3(6.08g、44.1mmol)、次いでBoc無水物(6.40g、29.4mmol)を加えた。反応物を18時間撹拌した後、EtOAcで希釈した。有機層を5% K2CO3、5% NaHCO3、水および食塩水で洗浄した。次いで、MgSO4で乾燥し、濃縮して346.3を得た。
粗製346.3を〜50mL EtOAcに溶解し、触媒量の10% Pd/Cを加えた。この懸濁液に、水素風船をつけて終夜撹拌した。混合物をセライトろ過し、減圧濃縮して346.4を得た。
中間体346.4を実施例13に記載の化学に従い344.1と反応させた。Boc脱保護後、逆相分取用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
16H
22N
6O (M+H)
+ 315.4。UV:λ=238、284nm。
[実施例468]
(R)-2-(1-アミノブタン-2-イルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド
中間体346.4を実施例13に記載の化学に従い345.1と反応させた。Boc脱保護後、逆相分取用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
17H
24N
6O (M+H)
+ 329.5。UV:λ=240、290nm。 δ 1.05 (t、3H)、1.70-1.80 (m、2H)、2.38 (s、6H)、3.15-3.35 (m、2H)、4.16-4.23 (m、1H)、6.90 (s、1H)、7.19-7.25 (m、2H)、8.50 (s、1H)。
[実施例469]
(R)-2-(1-アミノブタン-2-イルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
中間体346.4を実施例424に記載の化学に従い343.5と反応させた。Boc脱保護後、逆相分取用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
17H
21N
9O (M+H)
+ 368.4。UV:λ=248nm。 δ 1.05 (t、3H)、1.70-1.80 (m、2H)、3.10-3.35 (m、2H)、4.55-4.61 (m、1H)、7.35 (d、1H)、7.55 (t、1H)、7.92 (d、1H)、8.00 (s、2H)、8.58 (s、1H)、9.00 (s、1H)
[実施例470]
(R)-2-(1-アミノブタン-2-イルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例424に記載の化学に従い、中間体346.4を349.1と反応させた。Boc脱保護後、逆相分取用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
19H
22N
8O (M+H)
+ 379.5。UV:λ=248nm。 δ 1.05 (t、3H)、1.70-1.80 (m、2H)、3.10-3.35 (m、2H)、4.48-4.55 (m、1H)、7.41 (t、1H)、7.55-7.60 (m、2H)、8.25-8.35 (m、1H)、8.55 (s、1H)、8.89 (d、2H)、9.00 (s、1H)
[実施例471]
2-((R)-1-アミノブタン-2-イルアミノ)-4-(3-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例424に記載の化学に従い、中間体346.4を350.1と反応させた。Boc脱保護後、逆相分取用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
18H
22N
8O (M+H)
+ 367.4。UV:λ=246nm。 δ 1.05 (t、3H)、1.70-1.80 (m、2H)、3.10-3.35 (m、2H)、4.48-4.55 (m、1H)、6.58 (br s、1H)、7.30 (d、1H)、7.50-7.62 (m、2H)、7.80 (br s、1H)、8.32 (br s、1H)、8.55 (s、1H)、8.68 (br s、1H)
[実施例472]
(R)-2-(1-アミノ-3-シクロプロピルプロパン-2-イルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例424に記載の化学に従い、中間体354.5を343.5と反応させた。Cbz脱保護後、逆相分取用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=250nm。
[実施例473]
(R)-2-(1-アミノ-3-シクロプロピルエチルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424と同様に行った。質量分析: C
18H
21N
9O (M+H)
+ 380.4。UV:λ=250nm。 δ 0.50-0.85 (m、4H)、1.15-1.25 (m、1H)、3.10-3.35 (m、2H)、3.90-4.00 (m、1H)、7.30-7.36 (m、1H)、7.60 (t、1H)、7.93-8.00 (m、1H)、8.05 (s、2H)、8.56 (s、1H)、8.90 (br s、1H).
[実施例474]
2-((1-アミノシクロプロピルメチル)アミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424と同様に行った。質量分析: C
17H
19N
9O (M+H)
+ 366.4。UV:λ=248nm。
[実施例475]
2-((1-アミノシクロプロピルメチル)アミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424と同様に行った。質量分析: C
18H
21N
7O (M+H)
+ 352.4。UV:λ=217、239、331nm。
[実施例476]
2-((1-アミノシクロプロピルメチル)アミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424と同様に行った。質量分析: C
17H
22N
6O (M+H)
+ 327.4。UV:λ=241、290nm。
[実施例478]
2-(1-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン-2-イルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例424に記載の化学により、中間体360.6を343.5と反応させた。Boc脱保護の後、逆相分取用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
17H
18F
3N
9O (M+H)
+ 422.4。UV:λ=245nm。 2.70-2.80 (m、2H)、4.25-4.35 (m、1H)、7.35-7.41 (m、1H)、7.49-7.55 (m、1H)、7.88-7.94 (m、1H)、7.98 (s、2H)、8.59 (s、1H)、8.86 (br s、1H)。
[実施例479]
2-((1-メチルアミノシクロプロピルメチル)アミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例408により、中間体345.1を1-(アミノメチル)-N-メチルシクロプロパンアミンと反応させた。逆相分取用HPLCにより題記化合物を得た。質量分析: C
18H
24N
6O (M+H)
+ 341.5。UV:λ=240nm。
[実施例480]
(S)-2-(2-アミノ-3-シクロプロピルプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
25N
7O (M+H)
+ 380.4。UV:λ=219.8、241.1、330.3。
[実施例481]
(S)-2-(2-アミノブチルアミノ)-4-(1-エチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
25N
7O (M+H)
+ 368.4。UV:λ=219.2、240.4、331.9。
[実施例482]
(S)-2-(2-アミノ-2-シクロプロピルエチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
23N
7O (M+H)
+ 366.4。UV:λ=220.2、241.4、330.6。
[実施例483]
(S)-2-(2-アミノブチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
23N
7O (M+H)
+ 354.4。UV:λ=219.2、240.4、333.1。
[実施例484]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(1-エチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
27N
7O (M+H)
+ 398.4。UV:λ=219.3、239.4、326.7。
[実施例485]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
21N
7O
2 (M+H)
+ 356.4。UV:λ=216.7、238.7、327.2。
[実施例486]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
23N
7O
2 (M+H)
+ 370.4。UV:λ=219.2、239.3、331.9。
[実施例487]
(R)-2-(2-アミノ-3-メチルブチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
25N
7O (M+H)
+ 368.4。UV:λ=220.4、325.9。
[実施例488]
2-((2R、3R)-2-アミノ-3-メトキシルブチルアミノ)-4-(1-エチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
27N
7O
2 (M+H)
+ 398.4。UV:λ=220.4、239.9、331.6。
[実施例489]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
25N
7O
2 (M+H)
+ 384.3。UV:λ=219.2、239.3、331.9。
[実施例490]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
23N
7O
2 (M+H)
+ 370.3。UV:λ=215.7、238.1、327.1。
[実施例491]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
22N
8O
2 (M+H)
+ 371.3。UV:λ=214.9、241.7、324.1。
[実施例492]
(R)-2-(2-アミノ-4-メトキシプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
25N
7O
2 (M+H)
+ 384.3。UV:λ=219.2、240.4、331.9。
[実施例493]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
25N
7O
2 (M+H)
+ 396.4。UV:λ=203.9、244.0、303.3。
[実施例494]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
24N
8O
2 (M+H)
+ 385.4。UV:λ=208.6、240.4、283.1、324.7。
[実施例495]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
21H
27N
7O
2 (M+H)
+ 410.4。UV:λ=221.6、336.7。
[実施例496]
(S)-2-(2-アミノ-4-メトキシプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
21H
27N
7O
2 (M+H)
+ 410.4。UV:λ=222.8、336.7。
[実施例497]
2-((2R、3R)-2-アミノ-3-メトキシルブチルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]インドール-8-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
21H
27N
7O
2 (M+H)
+ 410.4。UV:λ=221.6、335.5。
[実施例498]
(S)-2-(2-アミノ-3,3-ジメチルブチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
27N
7O (M+H)
+ 382.4。UV:λ=219.2、239.3、327.1。
[実施例499]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(6-カルバモイルナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
23N
7O
3 (M+H)
+ 410.2。UV:λ=224.9、316.2。
[実施例500]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(1,2-ジメチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
25N
7O
2 (M+H)
+ 384.4。UV:λ=223.9。
[実施例501]
2-((2R,3R)-2-アミノ-3-メトキシブチルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
24N
8O
2 (M+H)
+ 385.3。UV:λ=203.9、241.6。
[実施例502]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(2-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
23N
7O
2 (M+H)
+ 370.4。UV:λ=220.4、333.1。
[実施例503]
(S)-2-(2-アミノ-4-メトキシブチルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
24N
8O
2 (M+H)
+ 385.4。UV:λ=209.8、240.4、283.1、325.9。
[実施例504]
(S)-2-(2-アミノ-3-シクロプロピルプロピルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
24N
6O (M+H)
+ 341.4。UV:λ=241.7、285.9。
[実施例505]
2-((2R,3R)-2-アミノ-3-メトキシブチルアミノ)-4-(1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
23N
7O
2 (M+H)
+ 370.4。UV:λ=216.7、238.1、324.8。
[実施例506]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(ナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
22N
6O
2 (M+H)
+ 367.2。UV:λ=213.3、239.3、305.6。
[実施例507]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(2-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
25N
7O
2 (M+H)
+ 384.4。UV:λ=220.4、240.4。
[実施例508]
(R)-2-(2-アミノ-3-フェノキシプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
23H
25N
7O
2 (M+H)
+ 432.4。UV:λ=218.6、242.3。
[実施例509]
(S)-2-(2-アミノ-4-メチルペンチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
27N
7O (M+H)
+ 382.4。UV:λ=219.8、241.7。
[実施例510]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O (M+H)
+ 2 345.4。UV:λ=240.3、290.0。
[実施例511]
2-((2R,3R)-2-アミノ-3-メトキシブチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
25N
7O
2 (M+H)
+ 384.4。UV:λ=218.0。
[実施例512]
(R)-2-(2-アミノ-3-フェノキシプロピルアミノ)-4-(2-メチル-2H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
22H
25N
8O
2 (M+H)
+ 433.4。UV:λ=211.3、242.3、330.9。
[実施例513]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(ビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
21H
24N
6O
2 (M+H)
+ 393.4。UV:λ=202.8、246.3。
[実施例514]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(6-メトキシナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
24N
6O
3 (M+H)
+ 397.0。UV:λ=221.6、315.2。
[実施例515]
(R)-2-(2-アミノ-3-フェノキシプロピルアミノ)-4-(ビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
26H
26N
6O
2 (M+H)
+ 455.4。UV:λ=203.4、246.6。
[実施例516]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(6-(メチルカルバモイルナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
21H
25N
7O
3 (M+H)
+ 424.4。UV:λ=222.8、316.4。
[実施例517]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
22N
8O
2 (M+H)
+ 371.5。UV:λ=208.8、241.7、316.7。
[実施例518]
(S)-2-(2-アミノブチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O (M+H)
+ 329.5。UV:λ=240.5、288.4。
[実施例519]
(S)-2-(2-アミノブチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
22N
6O (M+H)
+ 315.4。UV:λ=241.1、286.5。
[実施例520]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
20N
8O
2 (M+H)
+ 357.3。UV:λ=206.3、240.4、311.6。
[実施例521]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3,5-ジメトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
4 (M+H)
+ 377.3。UV:λ=203.8、235.5、290.0。
[実施例522]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(6-(モルホリン-4-カルボニル)ナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: (M+H)
+C
24H
29N
7O
4 480.4。UV:λ=218.0、311.6。
[実施例523]
2-アミノ-3-(5-カルバモイル)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)プロパン酸
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
15H
18N
6O
3 (M+H)
+ 331.1。UV:λ=239.3、289.0。
[実施例524]
(S)-2-(2-アミノ-3-シクロプロピルプロピルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
26N
6O (M+H)
+ 355.5。UV:λ=241.1、287.7。
[実施例525]
(S)-2-(2-アミノ-3-メチルブチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O (M+H)
+ 329.4。UV:λ=241.7、285.9。
[実施例526]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(ナフタレン-1-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
22N
6O
2 (M+H)
+ 367.4。UV:λ=219.2、282.8。
[実施例527]
(S)-2-(2-アミノ-2-シクロプロピルエチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
22N
6O (M+H)
+ 327.4。UV:λ=241.7、286.5。
[実施例528]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(6-(ジメチルカルバモイル)ナフタレン-2-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
22H
27N
7O
3 (M+H)
+ 438.2。UV:λ=216.9、309.2。
[実施例529]
2-((2R,3R)-2-アミノ-3-メトキシブチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
2 (M+H)
+ 345.4。UV:λ=240.4、284.2。
[実施例530]
(S)-2-(2-アミノ-2-シクロプロピルエチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
24N
6O (M+H)
+ 341.4。UV:λ=241.4、287.7。
[実施例531]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-(ピリジン-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
23N
7O
2 (M+H)
+ 394.4。UV:λ=242.8。
[実施例532]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-(チアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
21N
7O
2S (M+H)
+ 400.2。UV:λ=240.4、290.2。
[実施例533]
(S)-2-(2-アミノ-3-シクロプロピルプロピルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
23N
9O (M+H)
+ 394.4。UV:λ=204.6、251.5。
[実施例534]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3,4-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
2 (M+H)
+ 345.5。UV:λ=239.3、291.4。
[実施例535]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-(イソキサゾール-3-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
21N
7O
3 (M+H)
+ 384.3。UV:λ=242.3、285.4。
[実施例536]
(S)-3-アミノ-4-(5-カルバモイル)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)ブタン酸
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
20N
6O
3 (M+H)
+ 345.1。UV:λ=239.3、285.4。
[実施例537]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
22N
8O
2 (M+H)
+ 371.3。UV:λ=202.8、238.1、308.0。
[実施例538]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
24N
8O
2 (M+H)
+ 385.3。UV:λ=208.6、240.4、319.9。
[実施例539]
(R)-2-(2-アミノブチルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
21N
9O (M+H)
+ 368.4。UV:λ=203.9、249.9。
[実施例540]
(S)-2-(2-アミノ-4-メトキシブチルアミノ)-4-(ビフェニル-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
22H
26N
6O
2 (M+H)
+ 407.4。UV:λ=202.1、246.0。
[実施例541]
(S)-2-(2-アミノ-3,3-ジメチルブチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
26N
6O (M+H)
+ 343.4。UV:λ=240.5。
[実施例542]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
21N
7O
2S (M+H)
+ 374.4。UV:λ=238.7、295.1。
[実施例543]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(4-クロロ-3-メチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
21lN
6O
2 (M+H)
+ 365.2、367.1 (Clパターン)。UV:λ=215.7、240.4、289.0。
[実施例544]
(R)-2-(2-アミノ-3-エトキシプロピルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
2 (M+H)
+ 345.6。UV:λ=238.1、284.2。
[実施例545]
(R)-2-(2-アミノ-3-イソプロポキシプロピルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
26N
6O
2 (M+H)
+ 359.8。UV:λ=241.6、286.6。
[実施例546]
(S)-2-(2-アミノ-3-メチルブチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O (M+H)
+ 343.5。UV:λ=239.9、284.7。
[実施例547]
2-((2R,3R)-2-アミノ-3-メトキシブチルアミノ)-4-(1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
22N
8O
2 (M+H)
+ 371.4。UV:λ=238.1、299.7。
[実施例548]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
22N
6O
3 (M+H)
+ 347.2。UV:λ=239.7。
[実施例549]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-エチルフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
2 (M+H)
+ 345.2。UV:λ=239.3、286.6。
[実施例550]
(S)-2-(2-アミノ-4-(フルオロフェニル)プロピルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
23H
24FN
7O (M+H)
+ 434.5。UV:λ=215.5、241.7、330.9。
[実施例551]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
21N
9O
2 (M+H)
+ 384.3。UV:λ=249.9。
[実施例552]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-(1H-ピラゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
22N
8O
2 (M+H)
+ 383.3。UV:λ=247.2。
[実施例553]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-(ピリミジン-5-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
22N
8O
2 (M+H)
+ 395.3。UV:λ=243.6。
[実施例554]
(R)-2-(2-アミノ-3-ヒドロキシプロピルアミノ)-4-(m-トリル)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
15H
20N
6O
2 (M+H)
+ 317.2。UV:λ=238.1、286.6。
[実施例555]
(R)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)-2-(ピペリジン-3-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
23N
7O (M+H)
+ 366.4。UV:λ=218.0、241.6、335.5。
[実施例556]
(R)-2-(2-アミノ-3-ヒドロキシ-3-メチルブチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
2 (M+H)
+ 345.2。UV:λ=239.3。
[実施例557]
(S)-2-(2-アミノ-4-メトキシブチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
2 (M+H)
+ 345.4。UV:λ=240.5、286.5。
[実施例558]
4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)-2-(2-(メチルアミノ)エチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
21N
7O (M+H)
+ 340.4。UV:λ=220.4、239.3。
[実施例559]
2-((2R,3S)-2-アミノ-3-メトキシブチルアミノ)-4-(m-トリル)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
2 (M+H)
+ 345.2。UV:λ=239.3、285.4。
[実施例560]
2-((2R,3S)-2-アミノ-3-メトキシブチルアミノ)-4-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
3 (M+H)
+ 361.2。UV:λ=239.3。
[実施例561]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-(1H-イミダゾール-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
22N
8O
2 (M+H)
+ 383.5。UV:λ=238.1、281.9。
[実施例562]
(R)-2-(1-アミノ-4-メチル-1-チオキソペンタン-2-イルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インドール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例318に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
25N
7OS (M+H)
+ 412.4。UV:λ=250.3。
[実施例563]
2-((2R,3R)-2-アミノ-3-メトキシブチルアミノ)-4-(1-メチル-1H-インダゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
24N
8O
2 (M+H)
+ 385.3。UV:λ=208.6、240.4、311.6。
[実施例564]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
3 (M+H)
+ 361.2。UV:λ=238.1、292.6。
[実施例565]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-7-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
19N
7O
2S (M+H)
+ 374.3。UV:λ=232.6、287.8。
[実施例566]
(S)-2-(2-アミノ-4-メチルペンチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
28N
6O (M+H)
+ 357.4。UV:λ=239.3、287.8。
[実施例567]
(S)-2-(2-アミノ-2-シクロプロピルエチルアミノ)-4-(3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
21N
9O (M+H)
+ 380.4。UV:λ=204.6、250.9。
[実施例568]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(4-フルオロ-3-メチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
21FN
6O
2 (M+H)
+ 349.0。UV:λ=211.0、239.3。
[実施例569]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-トリフルオロメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
19F
3N
6O
2 (M+H)
+ 385.2。UV:λ=242.8。
[実施例570]
メチル 2-アミノ-3-(5-カルバモイル)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)プロパノエート
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
20N
6O
3 (M+H)
+ 345.1。UV:λ=238.1、290.2。
[実施例580]
(R)-2-(2-アミノ-3-フェノキシプロピルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
21H
24N
6O
2 (M+H)
+。UV:λ=213.3、239.3。
[実施例581]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
19N
7O
2S (M+H)
+ 374.3。UV:λ=243.6、292.1。
[実施例582]
(S)-2-(2-アミノ-4-メチルペンチルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
26N
6O (M+H)
+ 343.4。UV:λ=239.3、285.4。
[実施例583]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3,4-ジメトキシフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
4 (M+H)
+ 377.1。UV:λ=235.7、285.4。
[実施例584]
(S)-2-(2-アミノ-3-(チアゾール-4-イル)プロピルアミノ)-4-(m-トリルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
21N
7OS (M+H)
+ 384.1。UV:λ=240.4、287.8。
[実施例585]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール-4-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
15H
18N
8O
2S (M+H)
+ 375.2。UV:λ=235.7、315.2。
[実施例586]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(4-(ピリミジン-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
22N
8O
2 (M+H)
+ 395.4。UV:λ=230.1、311.2。
[実施例587]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(キノキサリン-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
20N
8O
2 (M+H)
+ 369.2。UV:λ=245.4。
[実施例588]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(4-(ジメチルアミノ)-3-メチルフェニルイルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
27N
7O
2 (M+H)
+ 374.3。
[実施例589]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(4-(2-メトキシエトキシ)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
18H
26N
6O
4 (M+H)
+ 391.4。UV:λ=202.8、239.9、282.2。
[実施例590]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(3-メチル-4-モルホリノフェニルイルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
20H
29N
7O
3 (M+H)
+ 416.2。UV:λ=238.1、293.8。
[実施例591]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
22N
6O
4 (M+H)
+ 375.3。UV:λ=239.3、292.7。
[実施例592]
(S)-2-(2-アミノ-3,3-ジメチルブチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
28N
6O (M+H)
+ 357.4。UV:λ=240.4。
[実施例593]
(S)-2-(2-アミノ-4-(フルオロフェニル)プロピルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
22H
25FN
6O (M+H)
+ 409.4。UV:λ=241.7、288.4。
[実施例594]
(R)-2-(2-アミノ-3-メトキシプロピルアミノ)-4-(ベンゾ[d]イソキサゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
16H
19N
7O
3 (M+H)
+ 358.3。UV:λ=203.9、235.7、292.6。
[実施例595]
(R)-2-(2-アミノ-3-ヒドロキシ-3-メチルブチルアミノ)-4-(3,5-ジメチルフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例596に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
17H
24N
6O
2 (M+H)
+ 359.2。UV:λ=239.3。
[実施例596]
243.2の合成:NaH (6g、0.25 mol)のTHF (220mL)懸濁液に0℃にてMeOH (18mL)を滴加し、次いで混合物を常温にて1時間撹拌し、得られた溶液を次に用いた。
N-Boc L-セリン243.1 (6g、0.029 mol)のTHF (300mL)溶液に、上記溶液120mLおよびMeI (3mL)を加えた。常温にて1時間撹拌した後、残った上記の溶液を加え、次いでさらにMeI (6mL)を加え、混合物をさらに18時間撹拌した。次いで、混合物を減圧濃縮し、THFを除去し、残渣を水に溶解させ;水溶液をエーテルで洗浄し、クエン酸でpH 2まで酸性化した。酸性化した水溶液をEtOAc (3回)で抽出し、EtOAc層を集め、希Na2S2O3、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮して243.2および回収243.1の混合物を得た。残渣をH2O (100mL)に取り、DCM (3回)で抽出した。DCM層を集め、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮し、243.2を薄黄色油状物として得た(3.2g)。
243.3の合成:243.2 (3.2g、14.60mmol)のTHF (20mL)溶液に、-15℃にてN-メチルモルホリン (1.60mL、14.60mmol)およびイソブチルクロロホルメート(1.91mL、14.60mmol)を加えた。5分間-15℃にて撹拌した後、混合物を水素化ホウ素ナトリウム(1.66g、43.8mmol)の水(7mL)溶液にゆっくり加えた(気体発生)。混合物を-15℃にて10分間撹拌し続け、EtOAcで希釈し、有機物を水、飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮して粗製残渣を得、これをカラム(Hex/EtOAc=2:1〜2:3)により精製し、243.3 (2.1g、70%)を得た。
243.4の合成:243.3 (2.1g、10.24mmol)のDCM (30mL)溶液に0℃にてトリエチルアミン (2.15mL、15.36mmol)および塩化メタンスルホニル(1.19mL、15.36mmol)を加えた。0℃にて30分間撹拌した後、これをDCMで希釈し、有機物を水、飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、粗製のメシレートを得た。
上記粗製メシレートのDMF (20mL)溶液にNaN3 (1.95g、30.72mmol)およびTBAI (37mg、0.124mmol)を加えた。75℃にて2時間加熱した後、EtOAcで希釈し、有機物を水、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮して粗製アジド(1.7g)を得た。
上記粗製アジド(1.7g)のEtOAc (16mL)溶液にPd/C (400mg)を加え、H2 (1 atm)を充填した。常温にて15時間撹拌した後、Pd/Cをろ別し、ろ液を濃縮して243.4 (1.5g)を得た。
243の合成:封管において243.5 (0.76g、2.1mmol)の固体サンプルに243.4 (0.75g、3.68mmol)のAcCN (8.5mL)溶液を加えた。65℃にて5時間加熱した後、混合物を冷却し、水 (40mL)を加えた。沈殿物をろ過により集め、カップリング生成物 (0.85g)を得た。
上記カップリング生成物 (0.85g)のDCM (6mL)懸濁液に、TFA (2mL)を加えた。常温にて15分間撹拌した後、混合物を濃縮し、残渣を分取用HPLCにより精製し、F (0.99g)をTFA塩として得た。
[実施例597]
243.2の合成:NaH (6g、0.25 mol)のTHF (220mL)懸濁液に0℃にてMeOH (18mL)を滴加し、次いで混合物を常温にて1時間撹拌し、得られた溶液を次に用いた。
N-Boc L-セリン243.1 (6g、0.029 mol)のTHF (300mL)溶液に、上記溶液120mLおよびMeI (3mL)を加えた。常温にて1時間撹拌した後、残りの上記溶液、次いでさらなるMeI (6mL)を加え、混合物をさらに18時間撹拌した。混合物を減圧濃縮し、THFを除去し、残渣を水に溶解し;水溶液をエーテルで洗浄し、クエン酸でpH 2まで酸性化した。酸性化した水溶液をEtOAc (3回)で抽出し、EtOAc層を集め、希Na2S2O3、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮して243.2および回収243.1の混合物を得た。残渣をH2O (100mL)に取り、DCM (3回)で抽出した。DCM層を集め、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮して243.2を薄黄色油状物として得た(3.2g)。
243.3の合成:243.2 (3.2g、14.60mmol)のTHF (20mL)溶液に-15℃にてN-メチルモルホリン (1.60mL、14.60mmol)およびイソブチルクロロホルメート(1.91mL、14.60mmol)を加えた。-15℃にて5分間撹拌した後、混合物を水素化ホウ素ナトリウム (1.66g、43.8mmol)の水(7mL)溶液にゆっくり加えた(気体発生)。混合物を-15℃にて10分間撹拌しながら維持し、EtOAcで希釈し、有機物を水、飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮して粗製残渣を得、これをカラム(Hex/EtOAc=2:1〜2:3)により精製し、243.3 (2.1g、70%)を得た。
243.4の合成:243.3 (2.1g、10.24mmol)のDCM (30mL)溶液に0℃にてトリエチルアミン (2.15mL、15.36mmol)および塩化メタンスルホニル(1.19mL、15.36mmol)を加えた。0℃にて30分間撹拌した後、DCMで希釈し、有機物を水、飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮して粗製メシレートを得た。
上記粗製メシレートのDMF (20mL)溶液にNaN3 (1.95g、30.72mmol)およびTBAI (37mg、0.124mmol)を加えた。75℃にて2時間加熱した後、EtOAcで希釈し、有機物を水、食塩水で洗浄し、乾燥し、濃縮して粗製アジドを得た(1.7g)。
上記粗製アジド (1.7g)のEtOAc (16mL)溶液にPd/C (400mg)を加え、H2 (1 atm)を充填した。常温にて15時間撹拌した後、Pd/Cをろ別し、ろ液を濃縮して243.4 (1.5g)を得た。
243の合成:封管において、243.5 (0.76g、2.1mmol)の固体サンプルに243.4 (0.75g、3.68mmol)のAcCN (8.5mL)溶液を加えた。65℃にて5時間加熱した後、混合物を冷却し、水 (40mL)を加えた。沈殿物をろ過により集め、カップリング生成物を得た(0.85g)。
上記カップリング生成物 (0.85g)のDCM (6mL)懸濁液にTFA (2mL)を加えた。常温にて15分間撹拌した後、混合物を濃縮し、残渣を分取用HPLCにより精製し、F (0.99g)をTFA塩として得た。
[実施例598]
(S)-2-(2-アミノ-2-シクロプロピルエチルアミノ)-4-(2-アミノ-3,3-ジメチルブチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
19H
25N
9O (M+H)
+ 396.4。UV:λ=248.7。
[実施例599]
2-(1-アセチルピペリジン-4-イルアミノ)-4-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
実施例218に記載のものと同じ合成スキームを用いて、題記化合物を製造した。質量分析: C
15H
22N
6O
2 (M+H)
+ 319.4。UV:λ=238.7。
[実施例600]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
ステップ1:アルコール3.1 (4.16g、24mmol)のジクロロメタン (30mL)の撹拌した溶液にジイソプロピルエチルアミン (5.8mL、33mmol)、次いで塩化メタンスルホニル (2.23mL、29mmol)を加え、これを滴加した。30分後、反応物を1 M HClで希釈し、二相を分離した。次いで有機層を炭酸ナトリウム(飽和水溶液)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮により所望の生成物3.2を明茶色固体として得た (5.07g、83%)。1H NMR (DMSO-d6、400 MHz): δ 6.93 (d、1H)、4.03 (d、2H)、3.72 (m、1H)、3.15 (s、3H)、1.37 (s、9H)、1.06 (d、3H).
ステップ2:メシレート3.2 (2.0g、7.9mmol)をDMF 20mLに溶解し、アジ化ナトリウム(2.6g、39.5mmol)で処理し、80℃まで終夜加熱した。翌日、反応物を室温まで冷却し、水および酢酸エチルで分液し、二層を分離した。水相を酢酸エチルで抽出し、集めた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮により所望のアジド3.3を得、これをすぐに次のステップに用いた。1H NMR (DMSO-d6、400 MHz): δ 6.91 (d、1H)、3.62 (m、1H)、3.20 (d、2H)、1.38 (s、9H)、1.01 (d、3H).
ステップ3:先のステップ3.3からの粗製アジドをメタノール(20mL)で希釈し、およそ200mgのPd/C(湿10重量%)で処理し、水素雰囲気下に置いた。3時間後、混合物をセライトろ過し、濃縮して定量的に所望のアミンを得、これを放置して結晶化させて白色蝋様固体を得た。1H NMR (DMSO-d6、400 MHz): δ 6.52 (d、1H)、3.38 (m、1H)、2.42 (m、2H)、1.36 (s、9H)、0.96 (d、3H).
ステップ4:ベンゾトリアゾリルエーテル1.7、中間体3.4、ジイソプロピルエチルアミンおよび5mLの1,4-ジオキサンを集め、120℃まで終夜加熱した。次いで、反応混合物を冷却し、水で希釈し、分取用HPLCにより精製し、所望の化合物を得た。質量分析: C
12H
20N
6O (M+H)
+ 265.2.
[実施例601]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-ブロモ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物601-1 (150mg、0.46mmol)をDMF 15mLに溶解した。これにN-ブロモスクシンイミド (NBS、122mg、0.69mmol)を加えた。混合物を室温にて12分間撹拌した。従って、すべての化合物601-1は対応するスルホキシドに変換された。これに再びN-ブロモスクシンイミド (122mg、0.69mmol)を加えた。混合物を室温にて1時間撹拌した。これにDIEA (0.4mL、2.3mmol)および化合物601-2 (200mg、0.92mmol)を加えた。混合物を90℃にて3時間撹拌し、生成物601-3および601-4を4:1の比で得た。混合物を酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回で洗浄し、乾燥し、濃縮し、フラッシュカラムで処理して化合物601-3および化合物601-4を単離した。
化合物601-3を1:1 TFAおよびDCMで室温にて処理した。混合物を室温にて終夜撹拌した。これを濃縮し、逆相HPLCで処理し、題記化合物を単離した。質量分析: C
19H
22BrN
9O (M+H)
+ 472.3、474.3。λ=246、294nm。
[実施例602]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-ブロモ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物602-1 (実施例601にて製造したように)を1:1 TFAおよびDCMで室温にて処理した。混合物を室温にて終夜撹拌した。これを濃縮し、逆相HPLCで処理し、題記化合物を単離した。質量分析: C
19H
22BrN
9O (M+H)
+ 472.3、474.3。λ=253、272nm。
[実施例603]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(4-クロロ-3-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物603-1 (150mg、0.46mmol)を15mL DMFに溶解した。これにN-クロロスクシンイミド (NCS、300mg、2.2mmol)を加えた。混合物を室温にて80分間撹拌した。これにDIEA (0.4mL、2.3mmol)および化合物603-2 (200mg、0.92mmol)を加えた。混合物を90℃にて2時間撹拌し、生成物603-5および603-6を2.6:1の比で得た。混合物を酢酸エチルで希釈し、食塩水で3回で洗浄し、乾燥し、濃縮し、フラッシュカラムで処理し、化合物603-5および化合物603-6を単離した。
化合物603-5をTFAで室温にて処理した。混合物を30分間室温にて撹拌した。これを濃縮し、逆相HPLCで処理し、題記化合物を単離した。質量分析: C
19H
22ClN
9O (M+H)
+ 428.3。λ=246、291nm。
[実施例604]
2-((1R,2S)-2-アミノシクロヘキシルアミノ)-4-(3-クロロ-5-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
化合物604-6 (実施例603にて製造したように)をTFAで室温にて処理した。混合物を30分間室温にて撹拌した。これを濃縮し、逆相HPLCで処理し、題記化合物を単離した。質量分析: C
19H
22ClN
9O (M+H)
+ 428.3。λ=252nm。
[実施例605]
(S)-4-(4-(1,2,3-チアジアゾール-4-イル)フェニルアミノ)-2-(2-アミノプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学と同様に製造した。UV:λ=230、306nm。 質量分析: C
16H
18N
8OS (M+H)
+ 371.3。NMR (CD
3OD): δ 9.23 (s、1H)、8.54 (s、1H)、8.15 (m、2H)、7.81 (m、2H)、3.70 (m、2H)、3.46 (m、1H)、1.32 (d、J=6.8 Hz、3H) ppm。
[実施例606]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(4-(チアゾール-4-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学と同様に製造した。UV:λ=238、311nm。 質量分析: C
17H
19N
7OS (M+H)
+ 370.3。NMR (CD
3OD): δ 9.05 (d、J=2.0 Hz、1H)、8.51 (s、1H)、8.00 (d、J=8.0 Hz、2H)、7.89 (s、1H)、7.70 (d、J=7.2 Hz、2H)、3.70 (m、2H)、3.47 (m、1H)、1.30 (d、J=6.0 Hz、3H) ppm。
[実施例607]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(キノキサリン-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学と同様に製造した。UV:λ=242、273nm。 質量分析: C
16H
18N
8O (M+H)
+ 339.3。NMR (CD
3OD): δ 8.85 (s、1H)、8.82 (s、1H)、8.86 (s、1H)、8.59 (s、1H)、8.10 (d、J=8.8 Hz、1H)、7.84 (d、J=-8.4 Hz、1H)、3.75 (m、2H)、3.62 (m、1H)、1.38 (d、J=6.0 Hz、3H) ppm。
[実施例608]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学と同様に製造した。UV:λ=246、291nm。 質量分析: C
15H
17N
7OS (M+H)
+ 344.3。NMR (CD
3OD): δ 9.34 (s、1H)、8.72 (s、1H)、8.56 (s、1H)、8.11 (d、J=8.8 Hz、1H)、7.52(d、J=8.8 Hz、1H)、3.78-3.54 (m、3H)、1.29 (d、J=6.4 Hz、3H) ppm。
[実施例609]
(S)-2-(2-アミノプロピルアミノ)-4-(ベンゾ[d]チアゾール-6-イルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド
題記化合物を実施例424に示される化学と同様に製造した。UV:λ=241、297nm。 質量分析: C15H17N7OS (M+H)+ 344.3。NMR (CD3OD): δ 9.24 (s、1H)、8.56 (s、1H)、8.41 (s、1H)、8.10 (d、J=8.8 Hz、1H)、7.72(d、J=8.8 Hz、1H)、3.71-3.44 (m、3H)、1.23 (d、J=6.4 Hz、3H) ppm。
[実施例610]
この実施例は、本発明の化合物の評価方法、及びそのようなアッセイにより得られた結果を説明する。インビトロ及びインビボにおける本発明の化合物のヒトsyk活性は当該分野において知られた様々な方法、例えば、ヒト血漿中sykの阻害活性により決定することができる。本発明の化合物によるヒトsyk阻害の親和性は、IC50値(nM)で表される。IC50値は、ヒトsykタンパク質分解活性を50%阻害するために必要な化合物の量である(nM)。IC50値がより小さくなるにつれ、化合物はよりsyk阻害活性がある(強力である)。
インビトロアッセイによるsykに対する阻害活性の探索及び測定は以下の通りに行った:
sykチロシンリン酸化活性の阻害
候補分子のsykチロシンリン酸化活性阻害能は、syk特異的基質によるsyk介在性チロシンリン酸化の、試験化合物による阻害を測定することにより行った。
SYKチロシンリン酸化活性は、Perkin Elmer Life及びAnalytical Sciences(Boston、MA)により開発されたLANCE(登録商標)技術を用いて測定される。LANCE(登録商標)は、時間分解蛍光共鳴エネルギー転移アッセイ(TR-FRET)(手順は一般にPerkin Elmer Application Note- How to Optimize a Tyrosine Kinase Assay Using Time Resolved Fluorescence-Based LANCE Detection、wwww.perkinelmer.com/lifesciencesを参照されたい)のような技術を用いたホモジニアスクラス時間分解蛍光光度法の適用を言う。アッセイ原理は、リン酸特異的ユーロピウム標識抗体からストレプトアビジン-アロフィコシアニンを受容器とするストレプトアビジンのエネルギー移転を検出するリン酸化基質の探索が関連する。
候補分子のSYKチロシンリン酸化活性の阻害能の試験には、分子は30%DMSOに再構成され、1:3で連続希釈され、最終希釈物は、DMSO中、候補分子が含まれていないものである。最終DMSO濃度はアッセイにおいて3%となる。キナーゼアッセイは2つの反応部分として行われる。第1の反応はキナーゼ反応であり、候補分子、長鎖活性遺伝子組換えSYK酵素(ミリポア社、CA)、及びビオチン標識Syk特異的基質であるビオチン-DEEDYESP-OHを含む。第2の反応は、キナーゼ反応の終了、及び同時に起こる検出試薬ユーロピウム標識抗リン酸化チロシン試薬(Eu-W1024-PY100、Perkin Elmer、Boston、MA)及びストレプトアビジン-アロフィコシアニン検出試薬(SA-APC、Prozyme、CA)の付加が関与する。キナーゼ反応は、96穴U底マイクロタイターブラックプレート(black U-bottom 96-well microtitre plate)で行った。最終反応量は、50μLであり、最終濃度として1nMの活性SYK酵素、550nM SYK-基質、及び50mMトリスpH7.5、5mM MgCl2、及び1mM DTT含有の緩衝液で希釈したATP 100μMを含む。反応は、試験前1時間、室温にしてから行った。クエンチバッファーは、100mMトリスpH7.5、300mM NaCl2、20mM EDTA、0.02%Brij35、及び0.5%BSAを含む。検出試薬は、反応混合物に以下の希釈で加えた- 1:500(Eu-W1024-PY100)及び1:250(SA-APC)。キナーゼ反応は、検出試薬を含有する50μLクエンチバッファーを加えて終了させた。検出は、1時間、室温しておいてから行った。阻害剤の存在下又は非存在下において、リン酸化基質の検出は、TR-FRET装置、Analyst HT (Molecular Probes、Sunnyvale、CA)及びCriterionHost Release 2.0 (Molecular Probes、Sunnyvale、CA)を用いて測定条件をセットアップした。設定は以下の通りである:励起360nm、発光(emission)665-7.5nm、光分配(beam splitter)350nm 50/50、点滅(flash)100パルス、遅延(delay)60us、積分(integration)400us、z-高さ2mm。SYK-チロシンキナーゼ阻害活性は、阻害剤の存在下において阻害剤の非存在下と比較した、最大反応として測定される。IC50は、非線形回帰分析によって得られた。
細胞内ホスホ-フローサイトメトリーを用いて、インタクトの非ホジキンリンパ腫細胞株であるラモス及びSUDHL-6を用いて試験化合物のSyk阻害活性を測定した。指数増殖期にある10×106の細胞を用いた;Sykキナーゼは、3μg/ml B細胞受容体に特異的な抗体を有する細胞を10分間培養することにより活性化した。直後に、1%パラホルムアルデヒドによって5分間室温で細胞を固定し、リン酸緩衝生理食塩水によって洗浄し、続いて氷冷メタノール中で2時間培養して透過させた。細胞は、再びリン酸緩衝生理食塩水で洗浄し、続いて30分間、sykキナーゼ活性の指標である特異的抗体リン酸化Erk(Y204)及びBLNK(Y84)及び、Srcファミリーキナーゼ活性の指標であるリン酸化Syk(Y352)と反応させた。全ての抗体は、BD Pharmingen(San Jose、CA)より購入した。抗体との培養後、細胞は再び洗浄し、フローサイトメトリーにかけた。化合物によるB細胞受容体シグナルの阻害のうち代表的な詳細データは表1にIC50を示した。
非ホジキンリンパ腫細胞株SUDHL-4、SUDHL-6、及びToledoにおける化合物の抗増殖効果を試験した。SUDHL-4及びSUDHL-6は、細胞の成長及び生存にB細胞受容体シグナルを要するのに対し、Toledo細胞株(ここではネガティブコントロールとして作用する)は要しない。細胞は、定量を96穴プレートにのせ、濃度を順次増加させた化合物と72時間培養し、その後細胞生存及び細胞増殖について、製造者により提供されたプロトコルを用いてMTTアッセイにより決定した(Chemicon International, Inc., Temecula、CA)。データは、本明細書中の表及び図に示し、IC50値は、5又は6の独立した試験から得た標準偏差に対してプラス又はマイナスで示した。
非ホジキンリンパ腫B細胞株SUDHL-4、SUDHL-6、及びToledoにおけるアポトーシスの誘導について、アポトーシスマーカーであるカスパーゼ3を測定することにより調べた。細胞は、1、3、又は10μM濃度の化合物について24、48、及び72時間培養した。各終了時点において、細胞は、フローサイトメトリー分析のためにウサギモノクローナル抗-活性カスパーゼ3抗体キット及び関連プロトコル(BD Pharmingen)を用いて処理した。示した条件において化合物とともに培養した後の、アポトーシスが進行している合計の細胞の割合を表す2つの独立した試験から得られたデータを表7A及び7Bに示す。
Syk活性は示したようにB細胞シグナル、細胞増殖、及び生存に必要となるだけでなく、B細胞受容体の架橋よる細胞の活性化に必須である。B細胞活性化は、細胞シグナル、抗原提示、及び接着に関連するいくつかのタンパク質の細胞表面発現を増加するのを導く。これらの中では、CD80、CD86、及びCD69が通常B細胞活性化状態を決定するために測定される。それゆえ、脾臓から単離された初代マウスB細胞を等分し、ヤギ抗マウスIgD抗体(eBiosciences、Inc., San Diego、CA)の存在下、B細胞受容体と架橋させるために化合物の濃度を増加させて(0.05ないし2μM)、20時間培養した。続いて、細胞を洗浄しCD80、CD86、及びCD69 B細胞活性化マーカーの特異的抗体と氷中で30分培養した。B細胞は集めた集団からB細胞マーカーCD45ROによる染色により同定された。全ての抗体はBD Pharmingenから購入した。表8は、B細胞受容体誘導性の初代マウスB細胞の活性化を阻害した化合物のIC50値を示す。
以下の表において、Syk及び/又はJakアッセイにおける活性は以下のように示す:
+++++=IC
50<0.0010μM; ++++=0.0010μM<IC
50<0.010μM、
+++=0.010μM<IC
50<0.10μM、 ++=0.10μM<IC
50<1μM、 +=IC
50>1μM。
インビトロにおけるGPVI-介在性血小板機能阻害
syk-介在性血小板機能の阻害能のある候補分子について、GPVI-特異的アゴニスト コンバルキシン-誘導性ヒト血小板カルシウム-動員又は凝集の阻害を測定した。カルシウム動員は、ヒト洗浄血小板について、96穴マイクロタイター形式で測定した。凝集は、ヒト多血小板血漿(PRP)を用いて96穴マイクロタイターアッセイ(一般的な手順についてはJantzen, H. M. et al.(1999) Thromb. Hemost. 81:111-117を参照されたい)又は標準キュベット光透過凝集測定により測定した。
インビトロにおけるコンバルキシン介在性血小板カルシウム動員阻害
コンバルキシン誘導性カルシウム動員阻害は、ヒト洗浄血小板を用いて、FLIRPカルシウム3アッセイキット(Molecular Devices, Sunnyvale, CA)によって評価した。洗浄血小板の調製には、ヒト静脈血を健康な薬物不使用ボランティアから集め、ACD(85mM ナトリウムクエン酸塩、111mM グルコース、71.4mM クエン酸)含有PGI2(最終的に1.25mL ACD含有0.2μM PGI2; PGI2はSigma, St. Louis, MOより購入)に加えた。多血小板血漿(PRP)は、160×gで20分間室温で遠沈を行い調製した。洗浄血小板はPRPを730gで10分間遠沈し、血小板ペレットをCGS(13mM ナトリウム クエン酸塩、30mMグルコース、120mM NaCl; 2ml CGS/もとの血液体積10ml)に再懸濁させた。37℃で15分培養した後、血小板は730gで10分間遠沈し、Hepes-Tyrode’s緩衝液(10mM Hepes、138mM NaCl、5.5mM グルコース、2.9mM KCl、12mM NaHCO3、pH7.4)中、3×108血小板/mlに再懸濁させた。血小板懸濁液を>45分室温でカルシウム動員アッセイでの使用の前に放置した。
96穴プレートカルシウム-動員試験においては、等量の3×108洗浄血小板/mlを、1×Hank’s緩衝塩類溶液、pH7.4、20 mM Hepes緩衝液に再懸濁させた等量のカルシウム-3アッセイ試薬Aと培養した。合計の反応量0.2ml/ウエルには、1.5×108/ml洗浄血小板/カルシウム-3 アッセイ試薬Aミックス、10μM エプチフィバチド(Millennium Pharmaceuticals Inc, Cambridge, MA)、0.75%DMSO中で段階希釈(1:3)した試験化合物が含まれる。DMSO単独を8セットそれぞれに1つずつ加え、カルシウム動員読取りの最大値とした。室温で20分前培養をした後、96穴マイクロプレートリーダーをFlexStation(Molecular Devices, Sunnyvale, Calif)に搭載した。カルシウム動員を測定するためのFlexStation実験条件は、SOFTMax Proを用いてセットアップした。用いた設定は下に詳述する。蛍光パラメータアッセイ(Fluorescence parameters-assay)のモード:515nMを区切りとする屈折、励起が485nM、525nM;パラメータ-PMT感度-6、ピペットの高さ230μl、読取り時間2分40秒、読取り間隔2秒、温度-23-25℃。ベースライン読取りの18秒後、コンバルキシン(最終濃度は125ng/ml)添加により開始されたカルシウム動員が始まった。阻害剤非存在下における場合と比べた、阻害剤の存在下における最大反応を観察することによりカルシウム動員阻害を計算した。IC50は非線形回帰分析により得た。
インビトロにおけるコンバルキシン-介在性血小板凝集阻害
凝集アッセイのためのヒト多血小板血漿の調製のため、ヒト静脈血を健康な、薬物不使用ボランティアから集め、0.38% クエン酸ナトリウム塩(0.013M、pH7.0最終)に加えた。多血小板血漿(PRP)は、160×gで20分間、室温で全血の遠沈を行い調製した。PRP層を除き、新しいチューブに移し、及び血小板濃度を〜3×108血小板/mlにするのに、必要であれば少血小板血漿(PPP)を用いて血小板数を適合させた。PPPは、(PRPを除去した後の)残りの血液サンプルを20分間 800×gで遠沈して調製される。このPRPの調製は、続いて96穴プレート又は標準キュベット凝集測定における凝集アッセイのために用いられる。
コンバルキシン-誘導性の凝集阻害は、96穴平底マイクロタイタープレートシェーカー及びプレートリーダーを用いて、Frantantoni et al., Am. J. Clin. Pathol. 94, 613 (1990)に記載されたのと類似の方法を用いて行った。全てのステップは、室温で行った。多血小板血漿(PRP)を用いた96穴プレート凝集測定においては、合計反応量である0.2 ml/ウエルには、190μlのPRP(〜3×108血小板/ml、上述を参照)、及び5μlの30%DMSO中、段階希釈による試験化合物又は緩衝液(コントロールウエルのため)を含む。前培養を室温で20分行った後、5μlの320ng/mlコンバルキシンアゴニスト溶液を各ウエルに加え、最終濃度を8ng/mlコンバルキシンとした。血小板は5分間マイクロタイタープレートシェーカーにおいて攪拌し、マイクロタイタープレートリーダーにおいて5分読み込んだ(Softmax, Molecular Devices, Menlo Park, Calif.)。凝集はt=5分、OD=650nmにおける減少から計算した。IC50は非線形回帰分析により得た。
段階希釈(1:2)した試験化合物を30%DMSO中、96穴V底プレートにおいて調製し(最終DMSO濃度は0.3%)コンバルキシン誘導性凝集阻害をキュベット光透過凝集測定(cuvette light transmittance aggregation assays)により測定した。試験化合物(5μlの段階希釈、DMSO溶液)は凝集阻害反応の前に、PRPと20分間前培養し、ChronoLog aggregometerを用いて、37℃でアゴニスト(125-250ng/mlコンバルキシン)を495μLのPRPに加えて行った。凝集反応は、4分間記録し、4分間に生じたベースラインから最も広く離れた部分の最大の凝集を決定した。凝集阻害は、阻害剤非存在下における場合に対する、阻害剤の存在下での最大凝集で計算された。IC50は非線形回帰分析により得た。
化合物及びそれらのsyk及びPRPのIC50値は表2-5に示す。
BCR架橋により誘導される、ラモス細胞におけるカルシウムアッセイ
ラモス細胞(2G6.4C10、バーキットリンパ腫、ATCC Item Number: CRL-1923)は、5×105細胞/mlで新しい培地において、試験前に3又は4日間継代培養した。細胞は染料充填の前に回収し、8×106細胞/mlで新鮮な培地に再懸濁した。等量のカルシウム3充填染料(Molecular Device)を加え、細胞懸濁液に混合した。充填細胞は96穴プレートに分配し、30分培養した。続いて化合物を染料充填細胞の中に加え、さらに30分培養した。FlexStationにおいて蛍光測定を行う前に、1000rpmで3分間細胞を遠沈した。5μg/ml抗体(AffiniPure F(ab’)2断片ロバ抗ヒトIgM, Jackson ImmunoResearch Laboraotries)についてBCR刺激を行った。
TCR架橋により誘導される、Jurkat細胞におけるカルシウムアッセイ
プロトコールは、前のセクションに記載したB細胞カルシウム流束と非常に似た方法である。違いは、B細胞及び抗ヒトIgMが、T細胞(クローンE6-1、急性T細胞白血病、ATCC Item Number:Tib-152)及び抗ヒトCD3(Functional Grade精製の抗ヒトCD3、クローンOKT3、eBioscience、No. 16-0037)に置き換えられているところのみである。細胞濃度は、同一だが、抗体は100ng/ml濃度のものを用いた。
TCR架橋により誘導されたJurkat細胞のIL-2分泌
Jurkat細胞増殖及び化合物の培養方法は、前のセクションにおいて記載したJurkatカルシウムアッセイと同一の方法で行った。抗体(抗CD3、OKT3)は、新しい(細胞なしの)プレートに100ng/ウエルでコーティングされている。別のプレートで、8×106細胞/mlの細胞を懸濁させ、化合物とともに30分間培養した。培養終了時、細胞は抗体-コーティングしたプレートに移し、16時間培養した。培養後、100μlの細胞培地をIL-2測定に用いた。IL-2レベルは、IL-2 ELISAキット(ヒトIL-2 ELISA kit II, BD Bioscience, No. 550611)を用いて決定した。
[実施例611]
ミリポア(Millipore)Upstate KinaseProfiler(登録商標)スクリーニング
このアッセイは、化合物のJAK3触媒活性への効果を直接、測定するのに用いられる。精製したヒトJAK3(GenBank AF513860)配列(781残基-C末端)は、昆虫細胞から得た。ATPの触媒的加水分解を放射分析フィルター結合法(radiometric filter binding method)により測定した。キナーゼを33[P]ATP及び基質と培養すると、33[P]が基質に組み込まれ、続いて他の反応成分から濾過により分離できる。アッセイは、10μM ATPを用いて化合物の非存在下、又は1、0.3、又は0.1μMの化合物存在下で行った。活性はコントロールに対する阻害%で表す。
[実施例612]
アンビットキノムスキャンスクリーニング(Ambit KinomeScan screening)
このアッセイは、対象のヒトキナーゼを専用のタグ(T7バクテリオファージ)に融合させるATP部位依存的競合結合アッセイである。固定された活性部位特異的リガンドに結合するキナーゼの量を、試験化合物の存在及び非存在下で測定した。Ambit JAKアッセイでは、キナーゼドメインを用いて行い、全長タンパク質ではない。JAK1結合に用いられるドメインは、プソイドキナーゼドメインであるのに対し、JAK3結合部位は触媒部位である (Mazen W Karaman, Sanna Herrgard, Daniel K Treiber, et. al. A Quantitative analysis of kinase inhibitor selectivity. Nature Biotechnology, 2008, Volume 26, No. 1, Page 127-132)。
[実施例605]
JAK3/STAT6 細胞アッセイ
インターロイキン4(IL-4)によるラモスB細胞の刺激は、JAK1/JAK3を通じたシグナルを誘導し、結果的にSTAT6(転写のシグナル伝達物質及び活性化剤)をリン酸化する。JAK3及び/又はJAK1阻害への化合物の効果は、リン酸化STAT6の量を測定することにより評価される。これはリン酸化STAT6特異的抗体を用いたウエスタンブロット解析により行った。
ラモスB細胞を10mM Hepes緩衝RPMI培地(Hepes-buffered RPMI media)(2×107細胞/ml)に懸濁させた。細胞(90μl)は、10μlの3.3μg/ml インターロイキン4(R&D Systems Inc,カタログ番号204-IL;終末濃度:0.33μg/ml)とともに培養した。30%DMSOで希釈した2μl化合物の非存在下又は存在下37℃で10分間培養した。反応は、等量のライシス(Lysis)バッファー(100mM トリス-HCl pH8.0、2%triton-X-100、5mM EDTA、250mM NaCl、20% グリセロール、1.25mM PMSF、5mM バナジン酸ナトリウム、5mM β-グリセロリン酸、ミニコンプリートEDTAプロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigma))を2回加えて停止させた。
サンプルは、1μlのヌクレアーゼ、ベンゾナーゼ(Novagen,カタログ番号71205-3)とともに1時間、室温で培養し、続いて50μl充填緩衝液(330mMトリス pH6.8、9.5%SDS、34%グリセロール、0.01%ブロモフェノールブルー、10%β-メルカプトエタノール)を5回加えた。
細胞可溶化物(15μL)は、SDS-PAGE(Novex 4-12%トリス-グリシンゲル, Invitrogen)を還元的条件下において行い、続いてelectroblot-transferよりニトロセルロース膜に移した。続いて膜は、室温で1時間Zymedブロッキング緩衝液(Invitrogen)により培養し、続いて終夜4℃でZymedブロッキング緩衝液中で1:500抗リン酸化チロシン-STAT6(Cell Signaling Technology,カタログ番号9364)一次抗体とともに培養した。続いて5×10分トリス緩衝生理食塩水、0.25%NP40(TBSN)で洗浄し、ブロットは、Zymedブロッキング緩衝液中で、1時間室温で1:10,000 HRP結合ロバ抗ウサギ二次抗体(Amersham Biosciences,カタログ番号NA934V)と培養した。4×10分TBSNで洗浄後、ブロットはECL(Pierce Western Lightening, Perkin Elmerカタログ番号NEL101)により視覚化した。総β3構成物を決定するため、切り取り、TBSNで4回洗浄し、ブロッキング緩衝液1:2000 C3A抗体とともに4℃で終夜、再プローブした。4×10分間TBSNで洗浄し、ブロットは、ブロッキング緩衝液中、1:10,000ヤギ抗マウス二次抗体とともに培養し、さらに4回TBSNで洗浄し、Western Lightening試薬に浸けた。バックグラウンドに対する刺激のレベル及び化合物による阻害の程度は、濃度測定により測定した。
[実施例606]
IL-4刺激によるラモスB細胞株のJAKキナーゼ活性阻害アッセイ
これらの実施例は、本発明化合物によるインビトロ及びインビボにおけるヒトJAKキナーゼ活性の評価方法を説明するが、それはヒト血漿JAKキナーゼ活性の阻害能の試験のように、当該分野において知られる様々な方法により決定される。発明化合物によるヒトJAKキナーゼ阻害の強力な親和性は、IC50値(nM)の測定によっても行われる。IC50値は、50%ヒトJAKキナーゼ阻害活性を示すのに必要な化合物の濃度である。より小さいIC50値は、化合物がより活性(強力)なJAKキナーゼ阻害活性であることを示す。
JAKキナーゼに対する阻害活性の検出及び測定のためのインビトロアッセイは以下のように行われる:
化合物のJAKキナーゼ活性は、細胞アッセイによりJAK阻害の試験により確かめられる。簡単に言うと、JAK阻害は、サイトカインであるインターロイキン-4(IL-4)により刺激されたヒトラモスB細胞により行われる。刺激から20-24時間後、CD23の上方制御を確認するため細胞は染色され、FACSで分析される。IL-4によるB細胞刺激は、JAKキナーゼであるJAK1及びJAK3のリン酸化を通してJAK/STAT経路の活性化につながり、この代わりに転写因子STAT-5及びSTAT-6がリン酸化、及び活性化される。低親和性IgE受容体(CD23)は、活性化STAT-5により上方制御される。
アッセイのために、ヒトラモスB細胞(ATCC,カタログ番号CRL-1596)は、細胞とともに供給された増殖プロトコールに従い、10%ウシ胎児血清(JRH,カタログ番号12106-500M)含有RPMI 1640培地(Cellgro,カタログ番号10-040-CM)において培養し、密度は約3.5×105細胞/mlに維持した。アッセイの前日、細胞は3.5×105細胞/mlに薄め、それらが対数増殖相にあることを確認した。細胞は遠沈し、5-10%ウシ胎児血清(FBS)含有RPMI1640培地(Cellgro, MediaTech, Inc., Herndon, Va.,カタログ番号10-040-CM)に懸濁させ、ATCC増殖プロトコール(JRH Biosciences, Inc, Lenexa, Kans.,カタログ番号12106-500M)に従い、加熱不活性化した。細胞は、3.5×104-5細胞/mlの密度で維持した。試験の前の日、ラモスB細胞は3.5×105細胞/mlに希釈し、それらが対数増殖相にあることを確認し、96穴組織培養プレートに均等に分配した。細胞は、試験化合物(DMSO溶液)又はDMSO(コントロール)とともに、37℃で1時間培養し、続いてIL-4(Pepotech,カタログ番号200-04)で20-24時間(終末濃度は50ユニット/ml)で刺激した。
細胞は遠沈し、5%血清中、RPMIに懸濁させた。96穴組織培養プレートにおいて各点5×104細胞を用いた。細胞は、化合物又はDMSO(Sigma-Aldrich, St. Louis, Mo.,カタログ番号D2650)担体コントロールとともに37℃で1時間、インキュベーターにおいて前培養した。続いて細胞は、IL-4(Peprotech Inc., Rocky Hill、N.J.,カタログ番号200-04) により刺激し、終末濃度が50ユニット/mLとなるように20-24時間培養した。続いて細胞は遠沈し、抗-CD23-PE(BD Pharmingen, San Diego, Calif., カタログ番号555711)で染色し、FACSにより分析した。検出は、Becton Dickinson Biosciences of San Jose, Calif.から購入したBD LSR I Systemフローサイトメーターにより行った。
細胞増殖は、CellTiter-Glo.RTM. Luminescent Cell Viability Assay(Promega)を用いて代謝活性細胞の指標として、ATP存在量に基づき培地中の生存細胞の数を決定する測定した。基質は解凍し、室温に戻した。Cell Titer-Glo試薬及び希釈剤と混合した後、各ウエルに100μLずつ加えた。プレートは2分間オービタルシェーカーで混合して溶解させ、室温でシグナルが平衡に達するまでさらに10分間培養した。検出は、Perkin Elmer(Shelton, Conn.)より購入したWallac Victor2 1420 multilabel counterを用いて行った。
第2日、A549細胞は、2,4-ピリミジンジアミン試験化合物又はDMSO(コントロール)(Sigma-Aldrich, St. Louis, Mo.,カタログ番号D2650)とともに1時間、前培養した。細胞は、INFγ(75ng/mL)(Peprotech Inc., Rocky Hill、N.J., カタログ番号. 300-02)で刺激し、24時間培養した。5%FBS、0.3%DMSO含有200μL F12K培地中、最終試験化合物の用量は、30μMないし14nMである。
第3日、細胞培地を除去し、細胞は200μL PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄した。各ウエルは、細胞を分離するためにトリプシン化し、続いて200μL コンプリートF12K培地を加えて中和した。細胞はペレットにし、APC結合マウス抗ヒトICAM-1(CD54)(BD Pharmingen, San Diego, Calif., カタログ番号559771)抗体とともに、20分間4℃において培養した。細胞は氷冷FACS緩衝液(PBS+2% FBS)で洗浄し、及び細胞表面ICAM-1発現はフローサイトメトリーにより分析した。検出は、BD Biosciences(San Jose, Calif.)より購入したBD LSR I Systemフローサイトメーターを用いて行った。事象は生きた反応(live scatter)をとらえ、幾何平均を計算した(Becton-Dickinson CellQuest software version 3.3, Franklin Lakes, N.J.)。用量反応曲線を作成するために幾何平均を化合物濃度に対してプロットした。
[実施例607]
非ホジキンリンパ腫細胞株におけるB細胞受容体を通じたSyk介在性シグナル伝達阻害
細胞は、細胞の培養によるB細胞受容体シグナルによる刺激の1時間前に、化合物なし又は化合物あり(0.02ないし2μM)で、3μg/ml抗μ抗体とともに10分間37℃において培養し、前処理した。カルシウム流束は、カルシウム3充填染料及びFlexStation(Molecular Device)を用いて測定した。B細胞受容体シグナルは、BD Pharmingen(San Jose, CA)より提供されたプロトコールに従い、細胞内ホスホ-フローサイトメトリーによりアッセイした。Syk活性は、アミノ酸配列における84位(pBLNK Y84)へのBLNKチロシンリン酸化、及びアミノ酸配列における204位(pERK Y204)へのERK1/2チロシンリン酸化を測定した。SrcファミリーメンバーLynの活性化は、アミノ酸配列における352位(pSyk Y352)へのSykチロシンリン酸化を測定した。データのIC
50の単位はμMである。各化合物は、効果的にB細胞受容体誘導性カルシウム流束及びSyk活性化を阻害したが、SrcファミリーメンバーLynは阻害しなかった。
[実施例608]
Syk阻害は、非ホジキンリンパ腫細胞株において抗増殖効果を示す。
各化合物の濃度を順次増加させた細胞を培養し、72時間における細胞増殖を、MTTアッセイを用いて、製造者のプロトコールに従って評価した。データは、IC
50値をμMで示し、5又は6の独立の試験から得た標準偏差に対する+/-で表した。生存及び成長シグナルとしてSykに依存するSUDHL-4及び-6細胞株において細胞増殖を阻害した各化合物は、低μMの範囲(low μM range)にあった。Sykを必要としないToledo細胞は、Syk阻害について顕著に低い抗増殖効果であった。
[実施例609]
Syk阻害は、非ホジキンリンパ腫細胞株においてアポトーシスを誘導する
びまん性大細胞型非ホジキンリンパ腫B細胞株の生存における、Syk及びSyk/JAK阻害の効果を評価するための2つの独立した試験によるデータを示す。SUDHL-4及びSUDHL-6細胞株の生存は、Syk介在性B細胞受容体シグナルによるのに対し、Toledo細胞はそのようなことはない。細胞は、示した濃度及び回数、化合物とともに培養した;アポトーシスの誘導はカスパーゼ3検出キット(Sigma-Aldrich, Saint Luis, MO)を用いてフローサイトメトリーにより測定した。データは、アポトーシスマーカーであるカスパーゼ3陽性の総細胞割合を示す。予想通りSyk阻害は、SUDHL-4及び-6細胞株のアポトーシスを誘導したが、Toledo細胞株には起こらなかった。
[実施例610]
Syk阻害剤によるマウス初代培養B細胞活性化阻害
マウス初代培養脾臓細胞は、各化合物の濃度を順次増加させた各化合物(0.05-2μM)とともに、コントロール又はヤギ抗マウスIgD血清を加える前1時間、前処理した。抗IgD誘導B細胞活性化は、16時間後に、活性化マーカーCD80/86及びCD69のための染色を行いフローサイトメトリーにより測定した。データはB細胞活性化阻害のIC
50値を示す。
[実施例611]
免疫介在性血小板減少症のマウスモデル
免疫介在性血小板減少症は、血小板表面糖タンパク質に対する抗体、血小板表面における薬物含有複合体に対する抗体、又は血小板表面と相互作用する抗体コーティング細胞又は免疫複合体により引き起こされる。抗体介在性血小板減少症マウスモデルにおいて、選択した化合物による阻害能を測定するため、血小板クリアランスを測定した。このモデルにおいては、ラット抗マウスGPIIb(MWReg30クローン)抗体(BD Biosciences, Pharmingen)を静脈内投与することにより、循環血小板(約50%)の速やかなクリアランスが見られる。血小板クリアランス阻害能を評価するため、化合物は0.5%メチルセルロース水溶液に懸濁させ、抗体注入の前、化合物の最大血中濃度(個々の化合物についての別々の薬物動態的試験に基づき、典型的には1-2時間)となるであろう時間に、経口チューブ(100μl/マウス)によって投与した。抗体の注入から4及び8時間後、担体及び試験化合物を投与したマウス(n=5-10マウス/群)の各群から、心臓穿刺により末梢血サンプルを採取した。血液は、抗凝固処理をクエン酸トリナトリウムはEDTAで行った。全血サンプルを血液分析機(Hemavet, Drew Scientific)にかけ、血小板カウントを行った。残存血液は、質量分析、血漿及び化合物濃度測定のために用いた。
血小板クリアランスは非抗体処置群及びラット抗マウスGPIIb抗体投与動物群の血小板数の平均の差を測定することにより決定される。血小板クリアランス阻害は、担体及び化合物処置動物の差を比較することにより行われる。
*は、担体コントロールと比較し、臨床炎症スコアにおいて統計的に有意な減少が見られたことを示す(対応のない両側t検定)。
*は、担体コントロールと比較し、臨床炎症スコアにおいて統計的に有意な減少が見られたことを示す(対応のない両側t検定)。
[実施例612]
マウスモデルにおいてコラーゲン抗体は関節炎を誘導する
コラーゲン抗体誘導性関節炎(CAIA)マウスモデルにおいて、選択した化合物の阻害活性を調べた。コラーゲン誘導性関節炎は、II型コラーゲン及び補体に対する自己抗体が介在し、それゆえ関節炎は、II型コラーゲンに対するポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体の混合物を投与することにより誘導される。CAIAモデル(Chondrex, Inc., Redmond, WA)は、II型コラーゲンの83以下のアミノ酸ペプチド断片が集まった、個々のエピトープを認識する4クローンの混合物を用いる。これらのエピトープは、ニワトリ、マウス、ラット、ウシ、ブタ、サル及びヒトを含む多くの異なる種のII型コラーゲンにおいて共通のアミノ酸配列を有する。このモデルは、モノクローナル抗体カクテルに続き、バクテリアリポポリ多糖(LPS)を用いて、7日以内にマウス重症及び継続的な関節炎を引き起こす。このモデルは、関節リウマチの患者における関節炎のトリガーとして、バクテリア毒素が胃腸管を通じて吸収され、II型コラーゲンへの自己抗体に相乗的及び病理的役割を果たすという仮定に基づいて発展してきた。
これらの試験については、モノクローナル抗体カクテル(ロット番号OC-708)を、第0日に、尾静脈を通じて静脈内に4mg/マウス(40mg/ml)を、続いて腹腔内に通常の生理食塩水で薄めたLPSを25μg/マウス(8週齢、雌Balb/C マウス(Charles River, Inc.))を注射した。試験品の投与は、抗体カクテルの静注投与の直前又は直後に開始した。化合物は0.5%メチルセルロースの水性懸濁液に、第7-10日に毎日経口チューブ(100μl/マウス)を投与した。臨床炎症スコアは、毎日測定した。臨床炎症阻害のスコアは、試験終了時に、担体及び試験品を投与したマウスの差に基づいて決定した。血中濃度は、その日の最後の投与1時間後におけるピーク濃度を表す。
*は、担体コントロールと比較し、統計的に有意な減少が臨床炎症スコアにおいて見られたことを示す(対応のない両側t検定)。
[実施例613]
ラモスB細胞におけるIL-4誘導性JAK1/3ないしStat-6リン酸化の阻害
ラモスB細胞は、IL-4を加える前に、濃度を増加させた化合物とともに1時間前処理をした。細胞はIL-4で10分間培養し、続いてIL-4誘導性Stat-6の阻害の割合を測定するために細胞内フローサイトメトリーを行った。
[実施例614]
ラモスB細胞におけるIL-4誘導性JAK1/3ないしStat-6リン酸化の阻害
ラモスB細胞は、IL-4を加える前に、濃度を順次増加させた化合物とともに1時間、前処理をした。細胞はIL-4で10分間培養し、続いてIL-4誘導性Stat-6の阻害%を測定するために細胞内フローサイトメトリーを行った。
[実施例615]
IL-2刺激による初代培養ヒトT細胞増殖アッセイ
末梢血から得られ、T細胞レセプター及びCD28刺激により前処理された初代培養ヒトT細胞は、インビトロのサイトカインであるインターロイキン-2(IL-2)に応答して増殖する。この増殖反応は、JAK-1及びJAK-3チロシンキナーゼの活性化に依存し、これは転写因子Stat-5をリン酸化し活性化する。
初代培養ヒトT細胞は以下の通りに調製される。全血を健康なボランティアから得、PBSと1:1で混合し、血液/PBS:ficollが2:1となるようにFicoll Hypaque(Amersham Pharmacia Biotech社, Piscataway, N.J., カタログ番号17-1440-03)の上に薄くのばし、30分間4℃で1750 rpmで遠沈した。血清とficollの界面(interface)にあるリンパ球を回収し、PBS5体積で2回洗浄した。細胞は、40U/mL遺伝子組換えIL-2(R and D Systems社, Minneapolis, Minn., カタログ番号202-IL(20μg))含有Yssel’s 培地(Gemini Bio-products社, Woodland, Calif., カタログ番号400-103)に再懸濁させ、1μg/mL 抗CD3(BD Pharmingen社, San Diego, Calif., カタログ番号555336)及び5μg/mL 抗CD28(Immunotech社, Beckman Coulter of Brea Calif., カタログ番号IM1376)をコーティングしたフラスコに播種した。初代培養T細胞は、3ないし4日間刺激し、続いて新しいフラスコに移し、10%FBS及び40U/mL IL-2を有するRPMI中に保存した。
初代培養T細胞をPBSで2回洗浄し、Yssel’s培地に2×106細胞/mlの濃度で再懸濁させた。80U/mL IL-2を含有する50μLの細胞懸濁液を平底96穴ブラックプレートの各ウエルに加えた。刺激なしのコントロールとしては、プレートの最後のカラムにおいて、IL-2を除いておいた。化合物は、5mMからジメチルスルホキシド(DMSO、99.7%純度、検査済細胞培養、シグマアルドリッチ社, St. Louis, Mo.,カタログ番号D2650)で3倍希釈して段階希釈し、続いてYssel’s培地において1:250に希釈した。化合物はduplicateで、50μLを2回ずつ各ウエルに加え、細胞は72時間37℃で増殖させた。
細胞増殖は、CellTiter-Glo. RTM. Luminescen Tcell Viability Assay(Promega社)を用いて測定し、これは、活性細胞の代謝活性の指標として、ATPの定量に基づき、培地において生きている細胞の数を決定する。基質は、融解させ、室温に戻した。Cell Titer-Glo試薬及び希釈剤と混合し、100μLを各ウエルに加えた。オービタルシェーカーに2分間かけ、溶解させ、シグナルが平衡になるまで室温でさらに10分間培養した。検出は、Perkin Elmer社(Shelton, Conn.)より購入したWallac Victor2 1420 multilabelカウンターを用いて行った。
[実施例616]
IFNγにより刺激したA549上皮細胞株
様々な異なる刺激に応答してA549肺上皮細胞は、ICAM-1(CD54)の細胞表面発現を上方制御する。それゆえ、同一の細胞型において、異なるシグナル経路への化合物の効果としてICAM-1発現を読み出し(readout)として用いることができる。IFNγはICAM-1を上JAK-STAT経路を活性化することにより上方制御する。この例では、IFNγによるICAM-1の上方制御を測定した。
A549肺上皮癌細胞株はアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関より得た。10%ウシ胎児血清、100I.U.ペニシリン及び100ng/mLストレプトマイシンを含む、F12K培地(コンプリートF12k培地)(Mediatech Inc., Lenexa, Kans., カタログ番号10-025-CV)は、ルーチンの培養を行った。細胞は、5%CO2 37℃の湿気のある環境下において培養した。アッセイに用いる前、A549細胞はPBSで洗浄し、細胞を浮かせるため、トリプシン処理した(Mediatech Inc., カタログ番号25-052-CI)。トリプシン処理細胞懸濁液をコンプリートF12K培地で中和し、細胞をペレットにするため遠沈した。細胞ペレットを2.0×105/mL濃度のコンプリートF12K培地に再懸濁させた。細胞は、20,000/ウエル、合計100μLずつを平底組織培養プレートに播種し、終夜接着させた。
第2日、A549細胞を2,4-ピリミジンジアミン試験化合物又はDMSO(コントロール)(Sigma-Aldrich, St. Louis, Mo.,カタログ番号D2650)とともに1時間前培養した。続いて細胞は、INFγ(75ng/mL)(Peprotech Inc., Rocky Hill,, N.J., カタログ番号300-02)で刺激し、24時間培養した。最終試験化合物の用量は、5%FBS、0.3%DMSO含有200μL F12K培地中、30μMないし14nMである。
第3日、細胞培地を除き、細胞は200μL PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄した。各ウエルにおいて、細胞を解離させるためトリプシン化し、続いて200μLコンプリートF12K培地を加えて中和した。細胞はペレットにし、マウス抗ヒトICAM-1(CD54)抗体(BD Pharmingen社, San Diego, Calif., カタログ番号559771)を結合したAPCで、20分間4℃で染色した。細胞は氷冷FACS緩衝液(PBS+2%FBS)で洗浄し、ICAM-1細胞表面発現をフローサイトメトリーにより分析した。検出は、BD Biosciences社(San Jose, Calif)から購入したBD LSR I System フローサイトメーターにより行った。事象は生きた反応(live scatter)をとらえ、幾何平均を計算した(Becton-Dickinson CellQuest software version 3.3, Franklin Lakes, N.J.)。幾何平均を化合物濃度に対してプロットし、用量反応曲線を作成した。
[実施例617]
U937におけるINFγICAM1 FACSアッセイ
U937ヒト単球性細胞は、様々な異なる刺激に対するICAM-1(CD54)の細胞表面発現を上方制御する。それゆえ様々な異なる刺激に応答してA549 肺上皮細胞は、ICAM-1(CD54)の細胞表面発現を上方制御する。それゆえ、ICAM-1発現を読み出し(readout)として用いることにより、同一の細胞型において、異なるシグナル経路への化合物の効果を評価できる。IFNγはICAM-1をJAK-STAT経路を活性化することにより上方制御する。この例では、IFNγによるICAM-1の上方制御を評価した。
U937ヒト単球性細胞株は、ATCC(Rockville, Md)、カタログ番号CRL-1593.2から得、10%(v/v)FCS含有RPMI-1640培地において培養した。U937細胞は、10%RPMIにおいて成長させた。続いて細胞は、100,000細胞(160μL)を96穴平底プレートに加えた。試験化合物は続いて以下の通りに希釈した:10mM試験化合物を1:5にDMSO(3μLの10mM試験化合物を12μL DMSO溶液に加える)で、続いて試験化合物のDMSO溶液を1:3で段階希釈した(6μLの試験化合物を段階希釈により12μL DMSOに加え、3倍希釈体を得る)。続いて、4μLの試験化合物を76μLの10%RPMIに加え、10倍溶液(100μMの試験化合物の5%DMSO溶液)を生成する。コントロールウエルについては、4μLのDMSOを76μLの10% RPMIで希釈した。
アッセイは、duplicateで行い、刺激下、8時点において(10μLからの3倍希釈体8つ)及び、4ウエルについては、非刺激下、DMSOのみ(コントロールウエル)で行った。
希釈化合物のプレートは、multimek(Beckman Coulter of Brea, Calif.)により2回混合し、続いて20μLの希釈化合物を160 μLの細胞を含む96穴プレートに移し、続いてゆっくりとした速度で2回混合した。5% CO2を含む培地で37℃において30分前培養した。
10倍刺激ミックス(10×stimulation mix)を10%RPMI中ヒトINFγの100ng/mL溶液を調製することにより製造した。細胞及び化合物は、続いて20μLのINFγ刺激ミックスで刺激し、終末濃度を10ng/mL INFγ(10μM試験化合物、及び0.5%DMSO)とした。細胞は、5%CO2において、37℃で18-24時間、刺激を続けた。
細胞は染色のため96穴丸底プレートに移し、染色プロセス中は氷浴を保った。細胞は1000rpmで5分間4℃で遠沈し、続いて上清を除いた。続く上清の除去において、100μL FACS緩衝液につき、1μLのマウス抗ヒトICAM-1抗体結合APCを加えた。続いて細胞は暗黒下30分間、氷浴で培養した。培養後、150μLのFACS緩衝液を加え、1000rpmで5分間、4℃において細胞を遠沈し、上清を除去した。上清を除去した後、200μLのFACS緩衝液を加え、細胞を再懸濁した。懸濁後、細胞を1000rpmで5分間4℃において遠沈した。続いて上清を除き、150μLのFACS緩衝液で再懸濁した。
検出は、BD Biosciences(San Jose, Calif)から購入したBD LSR I Systemフローサイトメーターにより行った。生存を確認するため生存細胞を数え、ICAM-APCの幾何平均を測定した(Becton-Dickinson CellQuest software version 3.3, Franklin Lakes, N.J.)。生存細胞及びICAM-1発現の%を分析した。試験化合物のアッセイは、既知の活性を有するコントロール化合物と並行して行った。コントロール化合物のEC50は、典型的には40-100nMである。
[実施例618]
B細胞シグナルの分析
ヒト非ホジキンリンパ腫B細胞株SUDHL-4(#ACC 495)、SUDHL-6(#ACC572)、及びKarpas-422(#ACC32)はDSMZ(Braunschweig, Germany)から購入した; Toledo(#CRL-2631)及びラモス(#CRL-1596)細胞はアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC; Manassas, VA)から得た。全ての細胞は10%ウシ胎児血清(ATCC)及びペニシリン/ストレプトマイシン(Invitrogen)を補給したRPMI培地(Invitrogen, Carlsbad, CA)に保存し、37℃の加湿組織培養インキュベーターにおいて維持される。これらの試験において抗体は、ポリクローナル ヤギF(ab)’2 抗ヒトIgG(H+L)抗体及び抗ヒトIgM抗体(BioSource, Camarillo, CA)を含む;ウサギ抗ヒトSyk抗体、ウサギ抗ヒトリン酸化Syk(Y525/526)抗体、ウサギ抗ヒトリン酸化syk(Y352)抗体、抗ヒトBLNK抗体、抗ヒトリン酸化BLNK(Y84)抗体は、Cell Signaling Technologies, Inc.(Danvers, MA)から購入した。以下の抗体はホスホ-フローサイトメトリーのため、Becton Dickenson(San Jose, CA)から購入した: Alexa fluor 488-結合マウス抗ヒトホスホ-STAT6(Y641)抗体、フィコエリトリン(PE)-結合マウス抗ヒトリン酸化Zap70(Y319)/Syk(Y352)抗体、及びフルオレセインイソチオシアナート(FITC)-結合マウス抗ヒトリン酸化ERK1/2(T202/Y204)抗体。
ホスホ-フローサイトメトリーは、基本的にあらゆるところに記載している方法により行った(Irish, Czerwinski et al. Blood 108(9): 3135-42(2006))。成長培地における0.5×106細胞は、1μg/ml抗μ又は抗γ抗体で10分間刺激した。シグナル誘導は、終末濃度が1%となるようにパラホルムアルデヒド(Electron Microscopy Sciences, Hatfield, PA)加えて、示された時間に直ちに終了させた。細胞は、パラホルムアルデヒドと5分間室温で培養し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で1回洗浄し、続いて再懸濁させ、予め凍結させたメタノール(-80℃)中で、終夜4℃で培養した。細胞の固定及び透過後、続いてPBSで1回洗浄し、2回目は1%ウシ血清アルブミン(BSA)(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO)含有PBSで洗浄し、続いて示した抗体の1:20 PBS希釈+1%BSAで希釈した抗体で染色した。30分後、細胞はPBSで1回洗浄し、FACS Calibur(Becton Dickenson)を用いてフローサイトメトリーを行った。ウエスタンブロット解析には、106細胞を30分間 2μg/mlの示したBCR-特異的抗体で刺激した。溶解緩衝液において細胞を再懸濁させてシグナルを終了させ、1時間氷浴で培養した。遠沈により細胞の残骸を除き、きれいなタンパク質溶解物を10%SDS-PAGEで解析し、製造業者が作製した推奨の抗体を結合した。そこに示されるように、細胞は、抗BCR抗体による刺激の前に、複数の濃度のSyk阻害剤又は担体コントロール(0.5%DMSO)と、1時間37℃において前処理をした。
[実施例619]
Syk活性の選択的阻害
化合物について、精製Syk阻害能を試験した。実施例596及び実施例87(表1bに示すSyk特異的シリーズの中の2つの化合物)及びP420-89(デュアルSyk及びJAK阻害活性を有するシリーズの化合物)は、Sykキナーゼ活性をそれぞれIC50が、43nM、6nM、及び31nMで抑制することがわかった。これらの化合物のSyk選択性は、270の独立した精製キナーゼのパネルに対する300nM(Millipore)におけるスクリーニングによって決定された。担体コントロールに対する阻害率を計算し、数値はヒートマップに変換した;緑は阻害なしを示し、赤が混ざるに従い阻害が強くなる。黄色は50%阻害及び赤は100%阻害を示す(図9)。図9Aに示すとおり、実施例596及び実施例87は、高いSyk特異性(それぞれ1及び2列目)を有するのに対し、P420-89は複数のキナーゼを阻害した(3列目)。3つ以上の化合物が≧80%の阻害を示した一連のキナーゼ図9Bに示した。実施例596は、Syk及びMLK-1を阻害した(1列目)。300nMにおいて実施例87は、10の異なるキナーゼを阻害した(2列目)。しかし、50nM(SykのIC50値である6nMよりも約10倍強い)で再び試験すると、Sykが阻害活性を有する唯一のキナーゼとなった(3列目)。P420-89は、Syk、JAK2及びJAK3とともに他のいくつかのキナーゼを阻害した(4列目)。
Milliporeの精製キナーゼのパネルを用いて行ったところ、実施例87(IC
50=1nM)は、50nMで98%の精製Sykキナーゼ活性を阻害した。IC
50値は、Milliporeキナーゼパネルにおいて、300nMで>80%阻害したキナーゼについて決定した。
対照として、マルチキナーゼ阻害剤P420-89はRigel社のR788とより類似する。300nMで、P420-89阻害したSykを88%、それとともにさらに32のキナーゼを>80%で阻害した。これらの中ではJAK2及び3(それぞれ93%及び85%阻害)、Flt-3(83-92%阻害)、及びcKit(95-97%阻害)に効果があり、全てリンパ球機能の治療が標的である。
[実施例620]
非ホジキンリンパ腫B細胞株におけるカルシウムアッセイ及びSyk選択的阻害
ラモス細胞は、成長培地において試験の3ないし4日前に培養した(約0.5×106細胞/mlを維持)。細胞を回収し、染料充填の前に、8×106細胞/mlを新鮮な培地に再懸濁した。等量のカルシウム3充填染料 (Molecular Device, Sunneyvale, CA)を細胞懸濁液に加えた。搭載した細胞は、96穴プレートに分配し、20分間培養した。続いて搭載した細胞にSyk阻害剤を加え、さらに30分培養した。B細胞は5μg/ml抗μ抗体で刺激した。細胞内Ca2+濃度の変化はFlexSTATion(Molecular Devices, Sunnyvale, CA)を用いて測定した。
B細胞におけるSyk阻害の選択性及び阻害能は最初に、いずれもSykキナーゼ活性の指標である、BCR介在性pSyk Y525/526及びpBLNK Y84の誘導を測定、及びSrcキナーゼ活性の指標である、pSyk Y352の誘導をウエスタンブロット法によって測定した。SUDHL-6 B細胞はSyk阻害剤の存在下又は非存在下又は担体コントロールとともに抗BCR特異的抗体で30分間、刺激した。各化合物の0.16又は1μMの処置により、推定濃度(データは示していない)においてそれぞれ約40%及び60% BCR-誘導性のSyk自動リン酸化を(Y525/526)を減少させた。これらの化合物のBCR誘導性Syk及びSrcキナーゼ活性をさらに評価するため、より広い濃度に広げた。図10のA-Cに示すように、各化合物はSyk活性(pBLNK Y84)を阻害し、IC50値が0.16ないし1μMとなったのに対し、Src活性(pSyk Y352)には2.5μMの濃度でも効果はなかった。
各化合物のシグナル抑制能は、BCRから遠位についても測定した。細胞は、再び様々な濃度の各Syk阻害剤の存在又は非存在下、抗BCR抗体によって刺激した。pSyk Y352の誘導は、特異的コントロールとして測定したのに対し、pERK1/2/Y204は、より遠位のSyk依存性シグナル(Jiang, Craxton et al. J Exp Med 188(7): 1297-306(1998)の指標として測定した。図13-2は、3つのSyk阻害剤のうちBCRシグナルにおいて最も特異的で強力な効果を示した実施例87についての代表的なFACSプロットを示す。125nMにおいて、ERK1/2活性化は完全に抑制されたが、刺激された細胞はSyk Y352に対して陽性染色が見られた。この試験を再度行い、3つの全ての化合物についてSrc及びSyk活性を決定した(図11A)。125nMよりも小さい濃度ではERK1/2へのBCR誘導性Sykシグナルを十分に抑制した。対照的に、Src活性を適度に抑制するには、より大きい濃度を要した;Src活性への効果はウエスタンブロット解析によっては測定しなかった(図10、A-C)。これらのSyk阻害剤のうち、PMA誘導性ERK1/2チロシンリン酸化の阻害は見られず、これらの化合物がPKCの下流シグナルは阻害しないことを示している。
実施例596及び実施例87は、精製Syk及び細胞アッセイにおいて特異的に阻害したのに対し、P420-89は精製JAKキナーゼに対して付加的な活性を示した。これらの化合物は、Sykを必要としないシグナル経路である、B細胞におけるJAK1/3を介するSTAT-6へのIL-4シグナルについての阻害を調べた。Syk特異的化合物は、IL4シグナル抑制を2μMにおいても示さなかった。逆に、P420-89はIC50が約125nMで、IL4シグナルをよく抑制した(図11B)。
これは、B細胞におけるSyk抑制性BCR誘導性カルシウム流束の選択的阻害がIC50値約100nMでなされることを示す。これはSyk阻害により、これらの化合物が細胞応答をブロックすることにより、シグナル経路を抑制することを示唆している。
Sykの選択的阻害は、Src(図10、11及び13)又はJAKに影響を与えることなくBCRシグナルを抑制するのに十分である(図11B)。実施例87は、マルチキナーゼ阻害剤P420-89と同等の活性で、NHL細胞株の細胞増殖を抑制した(表、図18C)。追加的に、実施例87及びP420-89は同等に細胞においてアポトーシスを誘導した(図12B)。このデータは、NHL細胞株の生存におけるSykシグナルの役割を示し、Syk以外のキナーゼはこの効果を得るのに必要ないことを示している。
[実施例621]
カスパーゼ3及び細胞増殖アッセイ:Syk阻害は非ホジキンリンパ腫B細胞株の細胞増殖及び生存を妨げる
供給されたプロトコールに従い、PE結合モノクローナル活性カスパーゼ-3抗体アポトーシスキット(Becton Dickenson)を用いてアポトーシスの誘導を測定した。細胞は、成長培地(0.5×106細胞/ml)に懸濁させ、示した濃度の各Syk阻害剤又は担体コントロールでFACS分析の前24、48、又は72時間に処置した。製造業者のプロトコールに従い、MTT(3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロマイド、テトラゾール)アッセイを細胞生存及び成長の測定に用いた。細胞は、各Syk阻害剤又は担体コントロールで示した濃度で72時間処置した。
SUDHL-4及びSUDHL-6細胞は、以前、「BCR型」 (Monti, Savage et al. Blood 105(5): 1851-61(2005); Polo, Juszczynski et al. Proc Natl Acad Sci U S A 104(9): 3207-12(2007)として分類されており、R406によるSyk阻害に感受性がある(Chen, Monti et al. 2008)。それぞれBCR及びBLNKを発現しないToledo及びKarpas-422細胞株(Gabay, Ben-Bassat et al. Eur J Haematol 63(3): 180-91(1999); Sprangers, Feldhahn et al. Oncogene 25(36): 5056-62(2006)は、それゆえBCRシグナルから独立して生存でき、R406に感受性がない(Chen, Monti et al. 2008)。これらの細胞株の細胞増殖は、様々な濃度の各Syk阻害剤の存在下又は非存在下、72時間培養して試験した。図18Cに示すように、各化合物はSyk依存性SUDHL細胞株の細胞増殖を低いμMの範囲(low μM range)でIC50値を示した。Toledo細胞においては、細胞増殖に効果を与えるにはより高い濃度が必要となる。P420-89によるSyk及びJAKキナーゼのデュアル抑制は、Syk阻害剤単独と比較して、より大きな抗増殖性効果を示すわけではなかった。
Sykの選択的阻害は、「BCR型」NHL細胞株においてアポトーシスを誘導するのに十分である。細胞は、1又は3μMのSyk特異的阻害剤である実施例87と72時間培養した。図12Aに示すように、SUDHL-4及び-6細胞はそれぞれアポトーシスしたのに対し、Toledo及びKarpas-422細胞はしなかった(図12A)。複製実験において、実施例596及び実施例87によるSykの特異的阻害は、SUDHL及びラモス細胞株においてのみアポトーシスを誘導した。比較のため、Syk及びJAKキナーゼを強力に阻害するP420-89は、すべての「BCR型」細胞株、Karpas-422及びJJN-3、BCRを欠く多発性骨髄腫細胞株、及びBLNK発現(Sprangers, Feldhahn et al. Oncogene 25(36): 5056-62(2006)においてアポトーシスを誘導した。Toledo細胞はこれらの3つの化合物全てに感受性がなかった(図12B)。別の試験において、1μM PMAを72時間処置した場合にはSUDHL-6及びToledo細胞は、等しくアポトーシスを誘導したことがわかった。これらのデータは、特定のNHL細胞株の生存にはSykが特別に必要であることを示している。
[実施例622]
異種移植研究及び腫瘍及び血中濃度分析
Syk阻害は、異種移植マウスモデルにおいて腫瘍形成から保護する。マウスは、少なくとも使用の3日前までに受け取り、社内で順応させた。ラモス細胞(3×106)を、27標準規格注射針を用いて0.5ml以下の容量で、意識下、マウスの脇腹の下に皮下注射した。注射後、マウスはランダムに処置群(n=15)に分け、Syk阻害剤実施例87を1日2回、担体又は10、15、又は20mg/kgを経口チューブにより投与した。体重は、少なくとも週1回測定し、触知可能な腫瘤が形成されると腫瘍のカリパス測定を週2回、試験終了まで行った。腫瘍の大きさは、カリパス測定を用い、式[最大長さ×幅×高さ×π/6]で計算した。担体又はいずれかの群の腫瘍が1.5グラム大を超えるまで、担体又は実施例87の1日2回投与を続けた。終了時点において(ラモス接種から5週間)、ケタミンカクテルにより麻酔した。血液サンプルはCBC及び血中濃度のために心臓穿刺により採取し、マウスは頸椎脱臼により安楽死させた。続いて腫瘍を切除して計量した。腫瘍の半分は、液体窒素で凍結させて実施例87における濃度決定のために用い、他の半分は組織学的検査のために10%ホルマリン緩衝液中に保存した。
異種移植マウスモデルにおけるラモス腫瘍形成におけるSyk阻害の効果を測定した。マウスは、腫瘍細胞を植えつけた日から、1日2回10、15、又は20mg/kgの実施例87又は担体コントロールを投与した。植え付けから約3週間で、腫瘍が形成され始めると、カリパス測定を開始し、3日ごとに試験終了まで行った。試験は、腫瘍が約1.5mgになると終了し、腫瘍を切除し計量した。腫瘍及び血漿サンプルは薬物動態分析にかけた。
各腫瘍サンプルは、Kontes(登録商標) Microtube Pellet Pestle(登録商標) Rods及びMotor(Kimble Chase, Vineland, NJ)を用いて、3mLの生理食塩水/g(腫瘍)でホモジナイズした。血漿及び腫瘍サンプルについて、液体クロマトグラフィー及び質量分析のタンデム装置(LC/MS/MS)を用いて、実施例87の濃度を分析した。簡単に言うと、血漿及び腫瘍サンプルは、96穴Captiva(登録商標)filter plate(0.2μm, Varian, Inc., Palo Alto、CA)で処理した。血漿及びホモジナイズした腫瘍の等分したサンプルを、200 ng/mLの:
(内部標準)を含有するアセトニトリルとともに沈殿させた。混合物は、ボルテックスにかけ、タンパク質の沈殿が完了するように4℃において30分間冷蔵した。混合物は濾過し、96穴集積プレートに分配した。濾液は、ターボイオンスプレー源を有するSciex API3000 LC/MS/MSに注入した。実施例87及び化合物Aは、Phenomenex Luna 5μ HILICカラム(4.6×100mm, 5mm; Phenomenex, Torrance, CA)で分離した。移動相の濃度勾配は、10%移動相A(0.1%ギ酸水)及び90%移動相B(0.1%ギ酸の90%アセトニトリル及び10%水溶液)の混合物から、65%移動相Bに1.1分以上かけて行い、続いて移動相Bを65%から90%に0.01分以上かけて移行するようプログラムした。陽イオンモードにおいて、実施例87のイオン化生成物m/z 394/360のピーク面積を、化合物Aのイオン化生成物のm/z 357/29(内部標準)に対して測定した。分析の範囲は2ないし5000ng/mlである。
薬物動態的分析は、定常状態において実施例87における腫瘍濃度は、10、15、及び20mg/kg投与群における血中濃度-時間プロフィールに従っていた。投与量の増加に対し、Cmax、AUC(0-8)、腫瘍Cminの非線形増加が見られたが、血中Cminにおいて、用量比例増加が見られたことは注目に値する。平均血中Cmax及びAUC(0-8)は、いずれの濃度においても腫瘍におけるよりも少なくとも2倍多かった。しかし、平均最小濃度(Cmin)は、血中におけるよりも腫瘍における方が大きく(表14A)、腫瘍コンパートメントにおける実施例87の蓄積を示している。
注: 切除日には、AM投与に続いて、最小(0)、1.5、4、及び8時間におけるサンプルを採取した。第2投与は、切除日に投与したものではない;それゆえ上述の薬物動態値は単独のAM投与後に定常状態において測定した。
*1つの腫瘍サンプルだけが8時間の時点で入手できたのみだった(8時間での腫瘍濃度-608ng/ml);それゆえ、薬物動態的パラメータは、実施例87投与群について、0ないし4時間における15mg/kg(1日2回)投与の結果から決定した。その結果、この投与群におけるAUC(0-8)及びAUCベースの腫瘍/血漿割合は過小評価されているかもしれない。
Cminから決定した腫瘍/血漿割合の増加に示されるように、血漿及び腫瘍のCminの違いは、用量が増加するにつれてより顕著となった(表14B)。Cmax及びAUC(0-8)から決定される腫瘍/血漿割合は、様々な投与量の群において同様であった。腫瘍濃度は、実施例87を10、15、及び20mg/kg投与した全投与間隔の定常状態において、それぞれ60、170、及び640nMより大きく保たれていた。
マウスに投与した全3濃度の実施例87は、インビボにおいてラモス腫瘍の増大から保護した。これはカリパス測定(データは示していない)からの最初の事実であり、Syk阻害剤の存在下では、腫瘍の成長速度を遅らせた。試験終了にあたり、マウスは安楽死させ、腫瘍を切除し、計量した;データは図18Aに示す。カリパス測定と一致し、担体コントロールと比較し、全ての用量の投与群において統計的に有意な平均腫瘍重量の減少が見られた。これらのデータは、実施例87においてμM以下の濃度を示しマウスにおける侵攻性NHL細胞株において腫瘍形成を妨げることができることを示す。
Syk阻害剤を投与したマウスは、いずれの白血球サブセットの数も減少させなかった。事実、実施例87について15mg/kgを処置したマウスにおいてのみリンパ球の数が増加したが、10又は20mg/kgを処置したマウスはそのようなことはなかった(図18B)。分析した各細胞のサブタイプの相対的割合も、Syk阻害剤により影響がなかったことがわかる(データは示さない)。平均的には、担体コントロールを投与したマウスは9.45%の体重増加が見られた。一方、実施例87を10、15、及び20mg/kg処置したマウスは、試験を通じて、それぞれ0.27%増加、1.67%減少、及び2.27%減少が見られた。しかし、体重変化%及び腫瘍増殖には関連性はない(R2=0.27)。これらのデータは、腫瘍増殖の阻害は、Syk活性の抑制により介在されていることを示唆する。
実施例87のSyk特異的阻害剤をラモス腫瘍マウス異種移植モデルにおける活性の評価にも試験した。実施例87を1日2回投与したマウスにつき、全ての濃度で試験し、腫瘍増殖の統計的に有意な減少が見られた。試験した最小濃度は10mg/kgであり、腫瘍濃度が1日を通じて64ないし140nMとなった。インビボにおけるこれらの濃度における腫瘍増殖の抑制は、BCR-誘導性カルシウム流束及びpERK Y204への遠位BCRシグナルを抑制する濃度<125nMと一致する(図11及び13)。Sykの選択的薬理学的阻害の結果、NHL細胞株の細胞増殖及び生存に効果を生じた。これらのデータは、Sykの選択的標的化が様々なB細胞増殖性疾患にも同様に臨床的利益を生じさせることを示唆する。
本明細書中に詳述する通り、Sykは実験的にB細胞の成長、細胞増殖、及び生存に関わっていることを示唆している。それ以上にSykは癌遺伝子であることを示唆している。マウスにおける常時活性型Sykの発現は、適合移植骨髄細胞は白血病を誘導し、ヒトにおけるSykの活動亢進は様々なリンパ腫に関連する。B細胞生物学において与えられたSykの役割は、選択的阻害がB細胞増殖性疾患における臨床的利益を十分に与えることであろうが、標的でないキナーゼの抑制から起こる毒性の減少が必要であろう。
本発明は、多くの具体的態様を提供する。これは、本発明の他の具体的態様を提供するために変更されることは明らかである。それゆえ、本発明の範囲は、例として挙げられている特定の具体的な態様よりも、添付の本発明の範囲により定義されることは理解されるであろう。
本明細書及び/又は出願データシートに挙げられている、上述の全ての米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願及び、非特許文献は、その全体がここに参照として組み込まれる。前述から、本発明の特定の具体的態様は、説明のために本明細書中に記載されているが、発明の精神及び範囲からそれることなく、様々な修飾が行われうる。従って、本発明は、添付した請求の範囲に限定されるものではない。