JPH06503657A - 逆反射体用平凸ベースシート及びその製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な平凸（ｐＩ　ａｎｏ−ｃｏｎｖｅｘ）ベースノート及びそれを含 み、例えば損傷等から書類を保護するための透明オー／Ｘ−レイに用いた逆反射 体に関する。本発明は又、そのようなベースシート及び逆反射体の製法に関する 。

発明の背景 書類はしばしばゴミ、湿気及び一般的な摩耗や引裂に備えて接着性の透明なオー バーレイを有している。典型的な保護的透明オーバーレイは永久的に接着可能な 乾燥接着層を有するプラスチックフィルムを有している。下層に位置する情報を 不明瞭にしない透明なオーバーレイは米国特許第３，８０１，１８３号（セベリ ンら（Ｓｅｖｅｌｉｎ　ｅｔ　ａｌ）　）に開示されている。この特許では、逆 反射可能な文字部分と通常の散乱光で見る条件下では全く区別がつかないが、逆 反射で見る条件下では明らかに区別できる逆反射性文字部分及び逆反射性背景部 分を有する文字を含んだシート材料が開示されている。このオーバーレイが施さ れた情報に手を入れようとすると、オーバーレイは容易に認識し得るほどの破損 が生じる。

米国特許第３．８０１，１８３号に続いて多くの特許が成立し、そのいずれもが 逆反射時のみの容易に認識し得るパターンや文字を画像化し、かつ書類表面を不 明瞭化せずに書類に接着的に付着し得る透明なオーバーレイについて開示してい る。例えば米国特許第４．０９９．８３８号（クックら（Ｃｏｏｋ　ｅｔ　ａｌ ））は背景とパターン画像領域からの逆反射光が対照する色合いになっているオ ーバーレイについて開示している。米国特許第４，６８８．８９４号（ホラカー ト（Ｈｏｃｋｅｒｔ））や米国特許第４．６９１．９９３号（ポーター（Ｐｏｒ ｔｅｒ　ｅｔ　ａｌ））は米国特許第３．８０１．１８３号と同様に機能するが 、書類にオーバーレイが接着的に付着された後、確認メツセージをオーバーレイ 中に形成させるという付加的な能力を有する透明オーバーレイについて開示して いる。

上記それぞれの特許の透明な保護オーバーレイは１層のガラスの微細な球の集合 体で構成されており、これがオーバーレイを高価にし、製造を困難にしている。

米国特許第４，８６９．９４６号（クレイ（Ｃ１ａｙ））は、外側層に細長い平 行レンズを、内側層に画像を内包した基体を有する透明オーバーレイを備えたセ キュリティーカードについて開示している。この２層はレンズ状システムを形成 し、これによって基体上の画像はカードを見る角度に依存して見え方が選択され る。

米国特許第３．　５０３，３１５号（デ・モンテベｏ　−（ｄｅ　Ｍｏｎｔｒｂ ｅｌｌｏ））は、両面に球状凸表面を形成し、隣接する小型レンズを有するレン ズ状プレートやシートについて開示している。このシートはパノラマ状立体レリ ーフを有する画像ディスプレイやその製造に用いられている。

米国特許第４．５７６．８５０号（マーテンス（Ｍａｒｔｅｎｓ））ｌ：ハ、紫 外線硬化型有機オリゴマー組成物を用いて微細構造を有する表面を複製すること によって得られる成形プラスチック体が記載されている。

また、他の多くの特許が微細構造を有する表面を複製することによって得られる 成形プラスチック体について記載している。例えば米国特許第３．　６８９．　 ３４６号（ローランド（Ｒｏｖｌａｎｄ））、４．　４１４．　３１６号（コン レイ（Ｃｏｎｌｅｙ））、４．４２０．５０２号（コンレイ（Ｃｏｎｌｅｙ）　 ）　、４．　３７４．　０７７　（カーフェルト（Ｋｅｒｆｉｅｌｄ）　）であ る。

発明の要旨 本発明は逆反射体を形成するのに用いられる透明な平凸シートを与える。その反 射体は例えば書類のための透明な保護オーバーレイを含む。このオーバーレイに は書類、例えばデザインや写真立での写真の視認性を高めるために情報が描かれ てもよく又、高い改憲防止性も備えている。情報のあるものはいわゆる「フリッ プ−フロップ」像形態であり、狭い角度範囲においてのみ認識でき、その角度範 囲において色が変化する。そのような像は通常の光で認識できるので、書類の確 実性の検証に容易になり得る。「フリップ−フロップ」像は逆反射的に見る場合 に輝くために、書類の改憲または新しいオーバーレイを模造することが特に困難 となるので、第２の確実性を与える。本発明はまた、そのようなベースシートの 製法を提供する。

即ちベースシートは第１と第２の表面を有し、第２表面はほぼ平面であり、第１ 表面上にはほぼ半回転楕円体状のマイクロレンズアレイを有している。マイクロ レンズの形状とベースシートの厚さは第１表面即ちアレイにほぼ垂直に入射する 平行光がベースシートの第２表面にほぼ正確に焦点が合うように設定されている 。逆反射体の形状における本発明の実施態様では、更にベースシートの第２表面 上に反射層を包含している。

本発明の製造方法は要約すると以下の工程を包含している：ａ）硬化性組成物を 調製する工程、 ｂ）はぼ半回転楕円体状の凹部からなるアレイを有するマスター表面に前記組成 物を配置する工程、 Ｃ）はぼ平面の基体とマスターとの間に組成物を広げる（但し、ここで基体とマ スターのうち少なくとも一方には柔軟性がある）工程、ｄ）組成物を硬化して、 基体に付着したほぼ半回転楕円体状のマイクロレンズアレイを有する複合体を形 成する工程、及びｅ）この複合体をマスターから取り外してベースシートを得る 工程。

典型的には鏡面反射層が基体の第２表面に適用され、逆反射体とする。もし反射 層が透明なら逆反射体はオーバーレイとして用いることができる。

図面の簡単な説明 添付の図面を参照して本発明を更に詳細に説明する。

図１は本発明の逆反射シートの模式的部分断面図である。

図２は本発明の一実施態様であって、書類の表面に積層した後の本発明の透明保 護オーバーレイの模式的部分断面図である。

図３は本発明の透明保護オーバーレイの他の実施態様の模式的部分断面図である 。

図４は本発明のベースシートのマイクロレンズを有する表面の顕微鏡写真である 。

図１ないし図３は理想化されており、寸法通りでなく、単に例示であって限定的 なものでない。

実施態様の詳細な説明 図１に示すように典型的な逆反射の実施態様では、物品１０は逆反射シートで第 １と第２の表面を有するベースシート１１と、その第１の表面上の半回転楕円体 状のマイクロレンズアレイ１４と、第２の表面上の実質上連続な鏡面反射層１７ とを備えている。ベースシート１１は実質上透明で、アレイにほぼ垂直に入射す る平行光がベースシート１１の第２の表面即ち鏡面反射層にほぼ正確に焦点が合 うように適当な反射率と寸法を有している。

本発明に用いるベースシートは「平凸（ｐｉａｎｏ−ｃｏｎｖｅｘ）　Ｊと呼ば れる。これは第２の表面、即ち裏面がほぼ平面であるのに対して第１の表面、即 ち表面が凸状マイクロレンズのアレイを有していることを意味する。マイクロレ ンズは典型的にはほぼ半回転楕円体である。回転楕円体とは楕円形をその１つの 軸を中心に回転させることによって形成される図形である。本明細書中で使用す る「半回転楕円体」とは単にそれぞれのマイクロレンズが回転楕円体の一部であ るという意味である。それぞれのマイクロレンズの軸はマイクロレンズの底面に おけるベースシート平面に実質上垂直である。それぞれのマイクロレンズの境界 面はベースシートから突き出しているその底部で最も広くなっている。マイクロ レンズは典型的には非常に小さく、その底部で約５０μｍ〜１５０μｍぐらいの 大きさである。

それぞれのマイクロレンズの表面は真球体の一部分の形状をなしているてもよい が、好マシくハヘースシートの第２表面に入射光が焦点を合わせるコニカルフィ ールドの幅が広くなるのに比例して真球体の一部分より広く且つ短くなってもよ い。典型的には、ベースシートに垂直に延びるコニカルフィールド内でアレイに 入射し、且つ最大幅５〜１０°の光は、ベースシートの第２表面に焦点を結び、 逆反射太陽の場合には逆反射される。ここではこの方向の範囲内の入射光を実質 上垂直であるとする。

マイクロレンズは特に、光の集中度を高めるため、及び逆反射態様の場合には逆 反射の輝度を増加させるために、アレイ内に緻密に形成されている。ある種の実 施態様ではマイクロレンズはできるだけ緻密であって実質上連続、即ち隣接する マイクロレンズが離れているよりはむしろ接触するように形成される。図４に示 すようにある場合には、隣接するマイクロレンズは部分的に重なり合っていても 良い。本発明の利点はマイクロレンズが規則的な型に配列する必要がない、即ち 立方配列や六方配列等の特別な配列を必要としない点である。図４に示すように マイクロレンズは実質上ランダムに配列されても良い。

この物体を書類のオーバーレイに用いる場合には、反射層は透明であるのが好ま しい。反射層の実施態様例としては硫化亜鉛、クリオライト、フッ化リチウム、 酸化珪素、フッ化マグネシウムが挙げられる。米国特許第３，７００．３０５号 （ピングハムら（Ｂｉｎｇｈａｍ　ｅｔ　ａｌ））や前記米国特許第３，８０１ ．１８３号には部分的光透過性反射体として誘電ミラーを用いることを開示して いる（この記載をここに挿入する）。反射層が透明である場合には、書類に新し く保護オーバーレイを適用してもこの書類の表面の情報が不明瞭化せずに連続で あってよい。しかし、反射層が不連続であって且つ、適用した書類の表面の情報 を覆わないように用いれば、反射層は不透明であっても良い。

誘電ミラーを本発明のベースシート上に適用する前に、像形成する材料、即ち透 明なインクやワニスのパターンをベースシートの第２表面に設けて、本発明のオ ーバーレイ内に文字を形成してもよい。

透明インク画像やパターンの代わりに、またはそれに加えて、反射層に接する透 明高分子層の第２表面は不透明インクによる記載を有していてもよい。例えばオ ーバーレイがお置きの書類に共通の情報、例えば所有者の名前、住所等がラベル された枠を保護するために用いられた場合には、不透明インクによりその枠を所 有者に特定の情報で満たしてもよい。もし誰かが書類からこのようなオーバーレ イを剥がすことができたとしても、書類には少なくとも不透明インクのコーティ ングが残る。そして情報を変更するためには書類またはオーバーレイのいずれか の上に残ったコーティング部分のいずれかの部分を消し、枠を満たすための偽の 情報を加える必要がある。インクコーティングの一部が透明でオーバーレイを触 ることによって容易に壊れるような、いわゆる「フリップ−フロップ」パターン 像を形成している場合には、前記のようにすることは特に困難である。

「フリップ−フロップ−１像を提供するためには、透明インクのメツセージやパ ターンはベースノート上に反射層を設ける前にベースシートの第２表面上に印刷 される。ベースノート表面の特性の変化は反射層が設けられたときの反射層の厚 さむらの結果生じる傾向がある。これによりオーバーレイ全面に渡って繰り返さ れ、通常の光の下、狭い角度範囲で裸眼で見ることができる画像が得られる。角 度の変化により画像の色が変化し、しばしば「フリップ−フロップ」像と呼ばれ る。下層の情報を変えるためにオーバーレイを剥がそうとすれば、色のついた「 フリップ−フロップ」像も壊れやすくこの書類を見る者に警告を与える。色のつ いた「フリップ−フロップ」像は逆反射を見る場合には輝いているので、逆反射 試験は書類が本物であることの確かな証拠となり得る。

図２に他の実施態様例であり、ここではオーバーレイ２０は２つの層、即ち透明 スペーシング層２２とマイクロレンズアレイ２４からなるベースシート２１を包 含している。このようは複数層型の実施態様の長所はスペーシング層２２とアレ イ２４に用いられる物質を製品の特性を最適化するために個々に選択できる点で ある。例えばアレイを作るために用いられる高い性能の注型用材料は比較的高価 であるので、製品全体のコストを低減させるためにはより安価な物質がスペーシ ング層に用いられる。他の実施態様で、書類のオーバーレイの場合、アレイとし ては硬く、摩耗に対して抵抗力があるものを選択して、優れた耐久性を付与し、 一方、スペーシング層は書類からスペーシング層を取り外すのが困難な程度の引 っ張り強度を有するものが選択される。

再度図２を参照すると、スペーシング層２２の後面、即ちアレイ２４側と反対面 にはクリアーインクの不連続コーティング層２６があり、この上を連続に透明反 射層２７が覆っている。反射層２７の上には接着層２８があり、これはオーバー レイ２０を、情報２９Ａが印刷された書類２９に固定するために用いられる。

逆反射物質２７は形成時、例えばスパッタリングによって形成する場合、スペー シング層２２のインクのない領域に付着するよりもクリアーインク２６の領域に 付着する傾向が高かったので、逆反射物質の層はインク領域では厚くなる。透明 反射層２７の厚さの不均一ために、外光中で高分子層を通過して見られる像は色 のついた「フリップ−フロップ」像となり、逆反射的に見るときには明るく輝く 。

本発明では多くの異なった接着剤を用いても良く、例えば、熱融解ホットメルト 接着剤、感圧接着剤、化学線活性型接着剤、例えば、熱活性型、紫外線活性型接 着剤等が挙げられる。書類のオーバーレイの場合には接着剤は実質上透明である ことが必要である。

ある種のの実施態様では、書類のオーバーレイは、ベースシートの第２表面と反 射層との間、並びに反射層の第２表面上にベースシートのように接着層を設けて も良い。図３にこのような実施例を示す。ここでオーバーレイ３０はスペーシン グ層３２、マイクロレンズアレイ３４及び透明接着層３３からなるベースシート ３１を包含している。このような実施態様では、アレイ３４に入射する光は接着 層３３の裏側、即ちスペーシング層３２の反対側に焦点を結ぶ。接着層３３の裏 側、即ちベースシート３１の反対側の面にはインクのパターン３６が形成され、 この上には接着層３３に接着しないが、インク３６に接着する透明反射層３７が 形成されている。反射層３７上にはオーバーレイ３０を書類（図示せず）表面に 接着させるための別の接着層３８がある。接着層３３と３８が同一の組成の場合 には、書類からオーバーレイ３０を剥がそうとすれば両方の接着層も分離するこ ととなり、故に書類を改宣したり、数置したという形跡を残さずにオーバーレイ を元に戻すことは非常に困難となる。

本発明で提案するヘース／−トの長所は、比較的高価な１層の微細な球体の集合 体用いなくても逆反射体を作ることができる点である。本発明の逆反射体は角度 選択性を備え、比較的安価に作ることができる。書類のオーバーレイの場合には 、ベースノートの裏側と書類の表面との間に印刷された情報やパターンはへ一ス シートによって保護される。ベースシート、特にマイクロレンズアレイを形成す るのに用いられる樹脂は摩耗と天候の両方に対し優れた耐久性を有するものが選 ばれ得る。

本発明の逆反射ノートへと成形されるヘース／−ト複合体は、１層のカラスの微 細球体充填層と、金属コーティングを有するスペースコート例えば米国特許第４ ．５０５．９６７号（ベイリイ（Ｂａｉｌｅｙ）　）の図４に示される鏡面反射 層とを有する逆反射ソートを初期のマスターとして使用することにより得てもよ い。このような金属コーティングは半回転楕円体状の突起を備えた表面を有して おり、この上に成形マスターが以下の方法により形成され得る。

ａ）例えば米国特許第４．５７６．８５０号に開示されているように、透明硬化 性組成物、例えば紫外線硬化性オリゴマー組成物を調製し、ｂ）このオリゴマー 組成物を初期のマスターの連続硬化表面上に付着し、Ｃ）米国特許第４．３７４ ．０７７号に開示されているように、基体と初期のマスターとの間に上記組成物 を拡散しく但し、基体はほぼ平面であり、基体とマスターのうち少なくとも一方 は柔軟性がある。）、ｄ）付着した組成物を、例えば紫外線照射により硬化させ 、基体と硬化したオリゴマー組成物の複合体を形成し、次いでｅ）初期のマスタ ーから複合体をを剥がし、表面に半回転楕円体状の凹部を有する成形マスターを 形成する。

前記米国特許第４．３７４．０７７号には成形表面と基体との間に液体素材を付 着し、重合して素材を基体に付着することにより複製することが開示されている （この記載をここに挿入する）。

その半回転楕円体状の凹部を有する複合体は本発明のベースシート形成の基とな る成形マスターとして用いてもよい。ヘース／−トはこのように作られた成形マ スターとスペーシング層となる適当な厚さの基体フィルムまたはベースフィルム を用いて同様なプロセスを行うことにより形成される。有用なベースフィルムの 代表例としてはポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート等の 可塑性フィルムが挙げられる。また、成形マスターを、所望のマイクロレンズア レイを形成するための特別に細工しても良い。この形式では典型的にマスターが 幾分高価となる。従って前述の方法の利点は成形マスターがむしろ経済的に得ら れる点である。

硬化性組成物はそのプロセス中の特性、例えば粘度、硬化条件等及び、硬化後の 特性、例えば耐摩耗性、透明度等を考慮して選択される。硬化性組成物の代表例 は前記米国特許第４．５７６．８５０号に記載れている紫外線硬化性組成物があ り、この記載をここに挿入する。この特許ではワンパート（ｏｎｅ−ｐａｒｔ） 無溶媒の、ハードとソフトのセグメントを含んだ放射性付加重合型オリゴマー組 成物が開示されている。典型的にはこの組成物は約０．１〜約０．　５重量パー セントの光重合開始剤を含んでいる。ハードセグメントとしてはポリウレタンが 好ましく、ソフトセグメントとしてはポリエステルが好ましい。

硬化性組成物は特定量、例えば組成物で完全に半回転楕円体状凹部を満たすよう にするが、凹部の平均深さの約２０％を越える距離で成形マスター表面からはみ 出ない量で成形マスターに適用するのが好ましい。この形式では少なくともスペ ーシング層の一部となる基体フィルムは、製品の所望の全体的な引っ張りとフィ ルム状一体性を実質上規定するように用いてもよい。また硬化性組成物は典型的 に基体フィルム材料より高価であり、一般に硬化材料の厚さを減少させるのなら 硬化中の収縮や変形の制御をすることもより容易である。前述の初期のマスター として平均直径約６５μｍの微細球の単一層を有する逆反射シートが用いられる 場合にはマイクロレンズアレイは約０．０１〜約０．０５ｍｍの厚さが好ましい 。この場合、スペーシング層は一般に約０．　２〜約０．３ｍｍの厚さ有する。

ステップｂ）で付着されるオリゴマー組成物の粘度は約１０００〜約５０００七 ノチボイス蜘ｐｓ）の範囲が好ましい。この範囲を越えれば気泡が取り込まれる 傾向にあり、マスク−型表面の凹部を樹脂で必ずしも完全に満たすことができな いかもしれない。この範囲を下まわれば樹脂は硬化中に収縮し、硬化した樹脂が マスター型表面を忠実に再現できなくなるかもしれない。樹脂の粘度は約２００ ０〜約３０００ｃｐｓの範囲が好ましい。好ましい範囲内であれば圧力を加える 必要なくオリゴマー組成物でマスターの凹部を完全に満たすことができる。

しかしながら、四部が非常に深く、及び７／または狭い場合には、多少収縮して も形状を完全に満たさないより良いので、２０００ｃｐｓ以下に粘度を下げても よい。

米国特許第４．５７６．８５０号に記載されているような組成物にめられる粘度 を達成するためには、オリゴマー組成物中に例えばアルキルアクリレート、好ま しくは炭素数４〜１２の直鎖アルキルのアルキルアクリレートのようなエチレン 系の不飽和モノマーを含むことが必要であるかもしれない。オリゴマーとモノマ ーの割合は硬化時に不適度に高い収縮が起きるほど組成物の全体の当量を低くし ないように制御する。

ポリ塩化ビニルは一般に経済性、耐久性、透明度、寸法安定性に優れているので ステップＣ）に使用される基体に適している。有用な基体の他の代表例としては ポリカーボネート、２軸延伸ポリプロピレン、２軸延伸ポリエチレンテレフタラ ート等のフィルムが挙げられ、その表面はオリゴマー組成物との接着性が増進す るように例えばコロナ処理されている。これらの基体のいくつかには典型的に約 ０．０５〜０．４ｍｍの間の厚さのものが用いられ、米国特許第４．　３７４゜ ０７７号で教示されるように樹脂のビーズを引き伸ばすために柔軟性が与えられ 得る。有用なな基体の他の代表例は、セルロースアセテートブチレート、セルロ ースアセテートプロピネート、ポリエーテルスルホン、ポリメチルメタクリレー ト、ポリウレタン等のフィルム、ガラスが挙げられる。

硬化性組成物と基体はこの間で硬化時に強い結合が形成されるかを基に選択され るのが好ましい。

基体層又はスペーシング層の最適な厚さはある部分、マイクロレンズの平均的な 大きさと形状に依存する。前述のように初期のマスターとして用いられる典型的 な逆反射シートでは微細球体の８０％が平均の１５％以内の大きさの直径を有し ている。微細球体の平均直径が約６５μｍの場合には本発明の最終的なベースシ ートのマイクロレンズは約０．　２〜Ｑ、３ｍｍの間の近似焦点距離を有し、故 にスペーシング層の厚さの許容範囲は約０．２〜領　３ｍｍの間、ベースシート と反射層の間に接着層を備えている場合には幾分これより薄めとなる。基体は薄 いほど経済的でかつ実用的であるので、平均直径のより小さい微細球体ガラスを 有する逆反射シートの開発が望まれる。

本発明の製品は実質上剛直な形態にも柔軟な形態にも形成され得る。具体的には 適当な材料を選択すると、本発明の製品は直径１ｃｍのマンドレルに対してロー ル状に巻き付けることができるほど柔軟になり得る。

実施例 本発明は以下の例示的な実施例により更に説明されるが、これは本発明を限定す るものではない。別途表示しない限り、すべての量は重量部を示す。

反射輝度 反射光輝度は米国防衛公報Ｔ９８７，００３に記載されているようにレトロルミ ノメータ−（ｒｅｔｒｏｌｕｍｉｎｏｍｅｔｅｒ）を用いて、カンデラ　１＜− ルーメン（ｃｄ／１ｍ）で領　２？の開き角、−４？の挿入角で測定した。

実施例１ 以下の成分を混合することによってワンバート、無溶媒の、放射性付加重合型架 橋有機オリゴマー組成物を調製した。この組成物はノ＼−ドセグメントとソフト セグメントを有し、粘度は１６００ｃｐｓであった。

化合物　割合 アクリレート基をキャップ化した ポリカプロラクトンウレタンオリゴマー　５４３Ｎ−ヒニルビロリドン　１６３ ［（エトキノ）−２−エトキシ］エチルアクリレート　１１３１．６−ヘキサン ７オールジアクリレート　５７Ｎ−（イソブトキノメチル）アクリルアミド　１ １．１第３アミン混合物 （チヌビン（ＴＩＮｌｆｆＩＮ）　２９２、チバ・ガイキ（Ｃｉｂａ−Ｇｅｉｇ ｙ）製）１０１−ヒドロキシンクロへキシルアセトフェノン　０．２５初期のマ スターとして用いられるのはレンズが充填された逆反射シートの金属反射層であ り、この逆反射シートは平均直径６５μｍのガラス微細球体の単一層からなって いる。金属層上には金属層の凹部を満たす量より僅かに多い量のオリゴマー組成 物を塗布した。これに０．１２５ｍｍの厚さの透明なポリカーボネートフィルム をかぶせ、波長３５０〜３８０ｎｍ、１２５Ｗ／ａｍの中圧の水銀ランプを２個 用い、全体として１１０ｍＪ／ｃｍ２の光をオリゴマー組成物に照射した。結果 として第１の複合体の外形表面はほぼ半回転楕円体状凹部からなっていた。

同じ作業を得られた複合体を成形マスターとして用いることによって繰り返した 。このようにしてポリカーボネート基体と実質上半回転楕円体形状のマイクロレ ンズからなる全体の厚さ０．２ｍｍの第２の複合体を形成した。

第２の複合体の平坦な表面上にアルミニウムを真空蒸着より厚さ約７Ｑｎｍに形 成した。その結果逆反射シートは３９０ｃｄ／１ｍの反射輝度を有した。

実施例２ ポリカーボネート基体の厚さを０．２５ｍｍとする以外は実施例１の第２の複合 体と同様にして複合体を形成した。図４の顕微鏡写真は得られたマイクロレンズ アレイを示している。

ポリカーボネート基体の平坦な表面上には無色インク（ＲＡＧＥ−８００インク 、アドバンス・プｏセス−サプライ・オブ・シカゴ（、Ａｄｖａｎｃｅ　Ｐｒｏ ｃｅｓｓ　５ｕｐｐｌｙ　ｏｆＣｈｉｃａｇｏ）製）でパターンをスクリーン印 刷し、厚さが０．０１ｍｍ以下になるまで乾燥させた。この上に硫化亜鉛を真空 蒸着により５２０ｎｍの約４分の１波長に相当する厚さに形成し、透明反射層と した。ＺｎＳは透明インク部のみ固着させインク塗布のまわりの領域は覆わずに ポリカーボネートの露出した領域のまま残した。エチレン／ビニルアセテートの 共重合体でホ・ノドメルト接着剤であるデュ・ボン（Ｄｕ　Ｐａｎｔ）製のＥＬ ＶＡＸ　５５０をその上に０．０５ｍｍの厚さ（こ積層した。

この結果図示した透明保護オーバーレイを、接着層にて８２？℃で印刷情報を有 する運転免許証にラミネートした。

オーバーレイを透過して見た場合には、クリアーインクが適用された微力λ１こ 着色した「フリップ−フロップ」像が免許証の全表面にわたっである／（ターン で広がっており、通常の光の中で明らかに視認できるが、この像があるにもか力 １わらず、印刷された情報を鮮明に読み取ることができた。逆反射的にを見た場 合に１まこのパターンは輝いていた。

数年間、普通に使用した摩耗を想定するために、マイクロレンズをきめの細め１ いサンドペーパーでこすったところ、その後も印刷された情報は読み取り可能ζ こ残され、着色「フリップ−フロップ」パターンも通常の光の中で鮮明に視認で きるほどに残されていた。

実施例３ 免許証を以下の事項を除いては実施例１と同様の方法で作成した。即ちａ）基体 がポリ（塩化ビニル）であった。

ｂ）図３に示すように２つの接着層を適用した。

Ｃ）接着層をベースシートの第２表面に設け、この接着層の露出した表面上書＝ 無色インクをスクリーン印刷した。

ｄ）ＺｎＳをこのパターン上に形成し、インクにのみ固着させ接着層に；ま付着 させないようにした。

この運転免許証はオーバーレイを透過して見た場合には実施例２のような「フリ ップ−フロップ」像が通常の光の中で見られ、逆反射的に見た場合にはこのパタ ーンは輝いていた。

実施例４ 基体が０．２５ｍｍの厚さのポリ塩化ヒニルであり、ＺｎＳを真空蒸着により５ ２０ｎｍの約４分の１の波長に相当する厚さに形成することによって基体を逆反 射ノートにしたことを除いて、実施例１の第２の複合体と同様にして複合体（約 １５ｘ２８ｃｍ）を作成した。反射輝度の測定は４隅と長辺の中点でそれぞれ行 った。結果をｃｄ／１ｍで示す。

この事実をみると、熱可塑性塩化ポリビニルフィルムは必然的に厚さむらを有し 、その結果スペーノング層の厚さに不均一性を生じるが、マイクロレンズの大き さにもばらつきがあり、これらの値は明らかに一様になっている。

実施例５ 無色インクを次のように配合された色付きの透明インク、即ち８０部の無色イン ク（ロト／フレスコ・エクステングー（Ｒｏｔｏ／Ｆｌｅｘｏ　Ｅｘｔｅｎｄｅ ｒ）　ＦＡ−１６２６、ミネソタ州、セント・ポールのノンクリアー・アンド・ バレンチン（Ｓｉｎｃｌａｉｒ　ａｎｄＶａｌｅｎｔｉｎｅ、　Ｓｔ、　Ｐａｕ ｌ、　Ｍｉｎｎｅｓｏｔａ）製）と２０部のＡＦＦ　Ｒ２３５ルチル・グリーン ・バール・インターフェアレンス顔料、にューヨーク州ハウソーンのＥＭ・イン ダストリアル・インク　（Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ、　Ｉｎｃ　、　）製）に置き 換える以外は実施例２と同様にして複合体を作成した。そしてこの複合体は実施 例２の運転免許証表面に接着された逆反射／−トに置き換えられた。結果として 「フリップ−フロップ」像は実施例２の場合より強く着色したが、運転免許証の 表面に印刷された情報はこの像を通して読み取ることができた。

本発明の範囲及び精神から逸脱する事なく本発明の種々の変形及び改変が当業者 によって容易になし得る。

居 Ｏ 国際調査報告 ＋１１−−−＾ｗ−ｗ　＆　ＰＣＴ／ＵＳ　９１１０７４０８国際調査報告 ＰＣＴ／ＵＳ　９１１０７４０８ Ｓ＾　５４１９４

Claims (15)

【特許請求の範囲】
1. １．第１及び第２の表面を有する平凸な透明ベースシートであって、前記第２表 面は実質上平面であり、前記第１表面はその上にほぼ半回転楕円体形状のマイク ロレンズアレイを有し、前記マイクロレンズの形状と前記ベースシートの厚さか 前記アレイに実質上垂直に入射する平行光が前記第２表面にほぼ焦点が合うよう に設定されてなることを特徴とする透明ベースシート。
2. ２．更に ａ）前記マイクロレンズが実質上連続である、又は、ｂ）前記シートが第２表面 上に反射層を包含する、又は、ｃ）前記ベースシートが実質上平面の第１表面及 び第２表面を有する透明スペーシング層と、前記マイクロレンズアレイを含有す るマイクロレンズ層とを包含し、前記スペーシング層と前記マイクロレンズ層は お互いに接着している、 ことのうち少なくとも１つを満たすことを特徴とする請求項１記載のベースシー ト。
3. ３．逆反射体であって、前記逆反射体が第１及び第２の表面を有する透明平凸ベ ースシートを包含し、前記第２表面は実質上平面であり、かつその上に反射層を 有し、前記第１表面はその上に実質上半回転楕円体形状のマイクロレンズアレイ を有し、前記マイクロレンズの形状と前記ベースシートの厚さが前記アレイにほ ぼ垂直に入射する平行光が前記第２表面にほぼ焦点が合い、前記逆反射体によっ て逆反射されるようにう設定されてなることを特徴とする逆反射体。
4. ４．更に前記反射層が不連続であることを特徴とする請求項３の逆反射体。
5. ５．更に前記ベースシートが実質上平面の第１表面及び第２表面を有する透明ス ペーシング層を有し、かつマイクロレンズ層が前記マイクロレンズアレイを含有 し、前記スペーシング層と前記マイクロレンズ層はお互いに接着してなることを 特徴とする請求項３の逆反射体。
6. ６．更に ａ）前記逆反射体の全体の厚さが約０．０５乃至約０．４ｍｍである、又は、 ｂ）前記スペーシング層の全体の厚さが約０．２乃至約０．３ｍｍである、こと のうち少なくとも１つを満たすことを特徴とする請求項５記載の逆反射体。
7. ７．更に前記逆反射体が前記スペーシング層と反対側の前記反射層上に更に接着 層を包含することを特徴とする請求項３記載の逆反射体。
8. ８．更に前記反射層及び前記接着層が透明であることを特徴とする請求項７記載 の逆反射体。
9. ９．更に前記逆反射体が前記ベースシートの前記第２表面と前記反射層との間に 画像物質包含することを特徴とする請求項８記載の逆反射体。
10. １０．更に前記画像物質の少なくとも一部はクリアーで、前記接着層により逆反 射体が情報を有する書類上に接着されたときに、外光中目視で書類上の情報の読 み取りを妨げる事がない程度の画像を形成していることを特徴とする請求項９記 載の逆反射体。
11. １１．前記反射層が不透明で不連続であることを特徴とする請求項８記載の逆反 射体。
12. １２．ａ）硬化性組成物を調製する工程と、ｂ）実質上半回転楕円体形状の凹部 のアレイを有する成形マスター上に前記組成物を付着する工程と、 ｃ）少なくとも一方に柔軟性があるほぼ平面の透明基体フィルムと前記成形マス ターとの間に組成物のビーズを広げる工程と、ｄ）付着した組成物硬化して前記 基体に固着したほぼ回転楕円体形状のマイクロレンズアレイを有する複合体を得 る工程と、ｅ）前記複合体を成形マスターから取り外してベースシートを得る工 程と、 を包含することを特徴とするベースシートの製造方法。
13. １３．更に前記硬化性組成物がハード及びソフトのセグメントを有する、紫外線 硬化性、ワンパート、無溶媒の、放射性付加重合型、架橋性有機オリゴマー組成 物であり、前記硬化工程か紫外線露光を包含することを特徴とする請求項１２記 載のベースシートの製造方法。
14. １４．更に前記ハードセグメントがポリウレタンであり、前記ソフトセグメント がポリエステルであることを特徴とする請求項１３記載のベースシートの製造方 法。
15. １５．更に ａ）前記組成物が前記半回転楕円体形状の凹部の平均深さの２０％を越える距離 で前記成形マスターの表面の上にはみ出ない、ｂ）前記製造方法に更に前記基体 の露出面に鏡面反射層を施し、逆反射シートとする工程を包含する、 ｃ）前記製造方法に更に前記反射層上に接着層を１層施す工程を包含する、 ことのうち少なくとも１つを満たすことを特徴とする請求項１２記載のベースシ ートの製造方法。