WO1998008699A1 - Dispositif de chauffage visqueux - Google Patents

Description

明細書

ビスカスヒータ

技術分野

本発明は、 粘性流体をせん断により発熱させ、 放熱室内を循環する循環流体に 熱交換して暖房熱源に利用するビスカスヒータに関する。

背景技術

従来、 特開平 2 - 2 4 6 8 2 3号公報に車両用暖房装置に利用されるビスカス ヒータが開示されている。 このビスカスヒータでは、 前部及び後部ハウジングが 対設された状想で通しボルトにより締結され、 内部に発熱室と、 この発熱室の外 域にウォータジャケッ トとを形成している。 ウォータジャケッ ト内では循環水が 入水ポー卜から取り入れられ、 出水ポー卜から外部の暖房回路へ送り出されるべ く循環されている。 前部ハウジングには軸受装置を介して駆動軸が回動可能に支 承され、 鹿動釉には発熱室内で回勐可能なロータが固定されている。 発熱室の壁 面とロータの外面とは互いに近接するラビリンス溝を構成し、 これら発熱室の壁 面とロータの外面との間隙にはシリコンオイル等の粘性流体が介在される。

車両の暖房装置に組み込まれたこのビスカスヒータでは、 粗動 ttがェンジンに より艇動されれば、 発熱室内でロータが回勳するため、 粘性流体が発熱室の壁面 とロータの外面との間隙でせん断により発熱する。 この発熱はウォータジャケッ ト内の循環水に熱交換され、 加熱された循環水が暖房回路で車両の暖房に供され ることとなる。

しかし、 上記従来のビスカスヒータでは、 ロータの 1回転当たりの発熱量を向 上させると、 ロータの外面が発熱室の壁面と干渉しやすいことが明らかとなった。 すなわち、 この種のビスカスヒータでは、 連転時において、 エンジンの回転数 の変化等に起因し、 電磁クラッチのブーリ又は駆動軸に直結されたブーリに不可 避的にベルトテンションが作用する。 このため、 駆動軸は理想軸から不可避的に 傾斜した状想で K動されることとなる。 また、 製造時の公差等から、 駆動軸と口 一夕との直角度、 ロータと発熱室との平行度及びロータと発熱室との軸方向の寸 法は、 完全なものとはなり得ない。

したがって、 上記従来のビスカスヒータでは、 ロータが駆動軸に固定されてい るため、 運転時において、 ロータが発熱室に対して傾斜したり、 発熱室と軸方向 に寸法差を有したりしたまま回動し、 ロータの外面が発熱室の壁面と千渉しやす い。 一方、 かかる干渉を回避すべく、 発熱室の壁面とロータの外面との間隙を拡 大すると、 粘性流体がせん断されにく くなるため、 ロータの 1回転当たりの発熱 量が低下してしまう。

本発明の課題は、 ロータの 1回転当たりの発熱量を大きく確保しつつ、 ロータ の外面と発熱室の壁面との干渉を防止可能なビスカスヒータを提供することにあ る。

課題を解決するための手段

請求項 1のビスカスヒータは、 内部に発熱室及び該発熱室に I»接して循環流体 を循環させる放熟室を形成するハウジングと、 該ハウジングに賴受装置を介して 回動可能に支承された駆動軸と、 該発熱室内で該 ffi動軸により回動可能に設けら れたロー夕と、 該発熱室の壁面と該ロータの外面との間隙に介在され、 該ロータ の回動により発熱される粘性流体とを有するビスカスヒータにおいて、

前記発熱室の壁面と前記ロータの外面との間には、 相互の外周域の干渉を防止 する干渉防止手段が設けられていることを特微とする。

請求項 1のビスカスヒータでは、 ベルトテンションゃ製造時の公差等により、 ロータが発熱室に対して傾斜したり、 ロータが発熱室と軸方向に寸法差を有して いても、 干渉防止手段がロータの外面のうちの外周域と発熱室の壁面のうちの外 周城との干渉を防止する。

このため、 請求項 1のビスカスヒータでは、 ロータの 1回転当たりの発熱量を 向上させるベく、 粘性流体がせん断されやすいように発熱室の壁面とロータの外 面との間隙をある程度縮小することができる。

請求項 2のビスカスヒータは、 講求項 1記載のビスカスヒータにおいて、 干渉 防止手段は、 ロータの前端面と発熱室の前壁面との間及び該ロータの後端面と該 発熱室の後壁面との間の內周域に設けられ、 当接により相互の外周域の干渉を防 止する規制部であることを特徴とする。

請求項 2のビスカスヒータでは、 規制部がロータの外面と発熱室の壁面との内 周域において当接し、 相互の外周域の干渉を防止する。 このとき、 規制部は内周 域で当接するため、 速度が小さく、 当接による焼付き等の不具合は生じない。 請求項 3のビスカスヒータは、 請求項 1記載のビスカスヒー夕において、 干渉 防止手段は、 ロータの前端面と発熱室の前壁面との間及び該ロータの後端面と該 発熱室の後壁面との間の外周域に設けられ、 当接により相互の外周域の干渉を防 止する規制部であることを特徵とする。

¾求項 3のビスカスヒータでは、 規制部がロータの外面と発熱室の壁面との外 周城において当接し、 相互の外周域の干渉を直接的に防止する。

諳求項 4のビスカスヒータは、 請求項 2又は 3記載のビスカスヒータにおいて、 ハウジングには、 発煞室の中央域と連通される制御室が配設され、 能力縮小時に おける該制御室内への粘性流体の移動は、 少なくとも該粘性流体のワイセンベル ク効果により行われ、 規制部は軸芯回りに分割されていることを特徴とする。 請求項 4のビスカスヒータでは、 発熱室内の粘性流体は、 ロータが回動された ままであれば、 液面と直角に回動されることで、 遠心力に逆らって軸芯回りに集 合するワイセンベルク効果 （W e i s s e n b e r g E f f e c t ) により、 能力縮小時における制御室内への移動を行う。 このワイセンベルク効果は法線応 力効果により生じると考えられている。 これにより、 このビスカスヒータでは、 発熱室內の粘性流体が制御室内に回収される。 このとき、 規制部が韈芯回りに分 割されているため、 規制部が粘性流体の移動を阻止することはない。 こうして、 このビスカスヒータでは、 発 ift室の壁面とロータの外面との間 の発熱量が減少 し、 暖房が弱められることとなる。

請求項 5のビスカスヒータは、 請求項 2、 3又は 4記載のビスカスヒータにお いて、 規制部は発熱室を形成するハウジングに突設されていることを特徴とする。 請求項 5のビスカスヒータでは、 規制部をハウジングに突設しているため、 口 ータの外面と当接 ·指動する規制部の先 ¾は平滑にすることが好ましいか、 発熱 室を形成する他の部位を例えば鏟肌のままにしておくことができる。 この場合、 加工が容易であるとともに、 粘性流体が粗面によってよりせん断されやすく、 発 熱量が増加する。

靖求項 6のビスカスヒータは、 請求項 2、 3又は 4記載のビスカスヒータにお いて、 規制部は自己潤滑性材料からなることを特徴とする。 請求項 6のビスカスヒータでは、 ロータの外面か自己潤滑性材料からなる規制 部と当接 動することとなり、 ロータが滑らかに摺勖する。 また、 発熱室を形 成する他の部位を例えば铸肌のままにしておくことができるため、 この場合には、 加工が容易であるとともに、 粘性流体が粗面によってよりせん断されやすく、 発 熱量が增加する。

ここで、 規制部に回り止めを設け、 これにより規制部をロータと連れ回り不能 にすることができる。 かかる回り止めを設けず、 規制部をロータと連れ回り可能 にする場合には、 規制部自体の摩耗による劣化を防止できる。

»求項 7のビスカスヒータは、 請求項 6記載のビスカスヒータにおいて、 自己 溷滑性材料はフッ素樹脂であることを特徴とする。

請求項 7のビスカスヒータは、 請求項 6の手段を具体化したものである。 その 具体的作用は実施形態において詳述する。

請求項 8のビスカスヒータは、 請求項 1記載のビスカスヒータにおいて、 干渉 防止手段は、 ロータの前端面と発熱室の前壁面との間及び該ロータの後端面と該 発熱室の後壁面との間の外周域に形成され、 離反により相互の外周域の干渉を防 止する遊隙であることを特徴とする。

請求項 8のビスカスヒータでは、 ロータの外面と発熱室の壁面との外周域にお いて他方が遊 I©により讎反し、 相互の外周域の干渉を防止する。

請求項 9のビスカスヒータは、 講求項 8記載のビスカスヒータにおいて、 遊隙 は発熱室を形成するハウジングに凹設されていることを特徵とする。

請求項 9のビスカスヒータでは、 遊嚓をハウジングに凹設しているため、 発熱 室の壁面全部を例えば銪肌のままにしておくことができる。 この場合、 加工が容 易であるとともに、 粘性流体が粗面によってよりせん断されやすく、 発熱量が增 加する。

請求項 1 0のビスカスヒータは、 請求項 1、 2、 3、 4、 5、 6、 7、 8又は 9記載のビスカスヒータにおいて、 ロータは駆勳軸に相対回動不能かつ該駆動軸 の軸芯に対して傾斜及び軸方向の変位可能に嵌合されていることを特徴とする。 請求項 1 0のビスカスヒータでは、 駆動軸が回動されれば、 ロータが駆動軸に 相対回動不能に嵌合されているため、 発熱室内でロータが回動され、 粘性流体の せん断による発熟で暖房を行なうことができる。

また、 請求項 1 0のビスカスヒータでは、 ベルトテンションゃ製造時の公差等 により、 ロータが発熱室に対して饧斜したり、 ロータが発熱室と轴方向に寸法差 を有していても、 ロータが駆動軸の軸芯に対して傾斜可能に嵌合されていること によりこの傾斜を吸収し、 かつロータが軸方向に変位可能に嵌合されていること によりこの寸法差を吸収する。 このため、 ロータの外面のうちの外周域が発熱室 の壁面のうちの外周域と一層干渉しにく くなる。

また、 ロータが駆勐軸の翱芯に対して傾斜し、 又は軸方向に変位することによ るロータの外面と発熱室の壁面との接皴は、 請求項 1〜 9記載の干渉防止手段に より回避される。

以上詳述したように、 各請求項のビスカスヒータは、 ロータの 1回転当たりの 発熱量を大きく確保しつつ、 ロータの外面と発熱室の壁面との干渉を防止可能で める。

したがって、 このビスカスヒータは、 優れた暖房能力と耐久性とを発揮するこ とができる。 図面の簡単な説明

図 1は実施形想 1のビスカスヒー夕の縱断面図である。

図 2は実施形想 1のビスカスヒータに係り、 要部拡大断面図である。

3は比較形態のビスカスヒータに係り、 要部拡大断面図である。

図 4は実施形想 2のビスカスヒータの紲断面図である。

図 5は実施形想 3のビスカスヒータの 断面図である。

m 6は実施形態 3のビスカスヒータに係り、 要部拡大断面図である。

図 7は実施形想 3のビスカスヒータに係り、 要部拡大平面図である。

図 8は実施形想 4のビスカスヒータに係り、 要部拡大平面図である。

図 9は実施形態 5のビスカスヒータに係り、 要部拡大平面図である。

図 1 0は実施形態 6のビスカスヒータに係り、 要部拡大平面図である。

図 1 1は実施形想 7のビスカスヒータに係り、 要部拡大平面図である。 発明を実施するための最良の形想

以下、 各諸求項記載の発明を具体化した実施形想 1〜 7を図面を参照しつつ説 明する。

(実施形想 1 )

実施形想 1のビスカスヒータは請求項 1、 2、 5を具体化している。

このビスカスヒータでは、 図 1に示すように、 前部ハウジング 1、 後部プレー ト 2及び後部ハウジング本体 3が後部プレート 2と後部ハウジング本体 3との間 にガスケッ ト 4を介し、 各々穑層された状態で複数本の通しボルト 5により締結 されている。 ここで、 後部プレート 2及び後部ハウジング本体 3が後部ハウジン グ 6を構成している。 そして、 前部ハウジング 1の後端面に凹設された凹部は後 部ブレート 2の平坦な前端面とともに発熱室 7を形成している。

ここで、 このビスカスヒータの特微的な構成として、 図 2に示すように、 発熱 室 7を形成する前部ハウジング 1の後蜴面の内周域と、 発熱室 7を形成する後部 プレート 2の前端面の内周域とには、 千涉防止手段としての規制部 1 a、 2 aが それぞれ対面する方向にリング状に突設されている。 規制部 1 a、 2 aの先端は 平滑に切削されているか、 発熱室 7を形成する他の部位は銪肌のままである。 こ のため、 加工が容易である。

また、 図 1に示すように、 後部プレート 2の後端面と後部ハウジング本体 3の 内面とが発熱室マに雜接する後部放熱室としての後部ゥォータジャケッ ト R Wを 形成している。 後部ハウジング本体 3の後面の外域には、 外部の図示しない暖房 回路から循環流体としての循環水を取り入れる入水ポー卜 8と、 循環水を暖房回 路へ送り出す図示しない出水ポートとが 接して形成され、 入水ポート 8と出水 ポー卜とは後部ウォータジャケッ ト RWに連通されている。

後部プレート 2の後端面では中央域に円柱状の凸部 2 bが突設され、 入水ポー ト 8と出水ポー卜との間には凸部 2 bから一径方向に延在する隔壁 2 cが突設さ れている。 また、 後部プレート 2の後端面では、 入水ポート 8近傍から出水ポー ト近傍まで凸部 2 b回りに円弧状に延在する 4条のフィン 2 d〜2 gが軸方向に 突設されている。 これら凸部 2 b、 隔壁 2 c及び各フィン 2 d〜2 gの先端は後 部ハウジング本体 3の内面と当接されている。 また、 前部ハウジング 1には発熱室 7に瞬接して軸封装 I 0及び軸受装置 1 1が設けられ、 これら軸封装置 1 0及び軸受装置 1 1を介して駆動軸 1 2が回動 可能に支承されている。 駆動軸 1 2の後端には発熱室 7内で回動可能な平板形状 のロータ 1 3が圧入され、 発熱室 7の壁面とロータ 1 3の外面との間隙には粘性 流体としてのシリコンオイルが介在されている。 駆動軸 1 2の先靖にはボルト 1 4によりプーリ 1 5が固定され、 プーリ 1 5は車両のエンジンによりベルトで回 転されるようになっている。

車両の暖房装 ®に組み込まれたこのビスカスヒータでは、 駆動 tt l 2がプーリ 1 5を介してエンジンにより駆動されれば、 ロータ 1 3が駆動軸 1 2に相対回動 不能に圧入されているため、 発熱室 7内でロータ 1 3が回動し、 シリコンオイル が発熱室 7の壁面とロータ 1 3の外面との間隙でせん断により発熱する。 この発 熱は後部ウォー夕ジャケット RW內の循環水に熱交換され、 加熱された循環水が 暖房回路で車両の ft房に供されることとなる。

このとき、 このビスカスヒータにおいても、 図 2に示すように、 ベルトテンシ ヨンにより軸芯 0が理想軸から傾斜した状想で駆動軸 1 2が回動されやすい。 ま た、 製造時の公差等により、 ロータ 1 3と発熱室 7との平行度及び棚方向の寸法 は完全なものとはなり得ない。 しかし、 このビスカスヒータでは、 規制部 l a、 2 aが発熱室 7の内周域においてロータ 1 3に当接し、 ロータ 1 3の中心面 Sと 発熱室 7の中心面 S ' とがほぼ一致する。 こう して、 このビスカスヒータでは、 ロータ 1 3の外面のうちの外周域と発熱室 7の壁面のうちの外周域との干渉が防 止されている。 このとき、 規制部 1 a、 2 aは発熱室 7の内周域でロータ 1 3に 当接するため、 速度が小さく、 当接による焼付き等の不具合は生じない。

このため、 このビスカスヒータでは、 ロータ 1 3の 1回転当たりの発熱量を向 上させるべく、 シリコンオイルがせん断されやすいように発熱室 7の壁面とロー タ 1 3の外面との間睐をある程度縮小することができる。

また、 発熱室 7を形成する規制部 1 a、 2 aを除く部位は鍊肌のままであるた め、 シリコンオイルが粗面によってよりせん断されやすく、 発熟量が増加してい る。

これに対し、 図 3に示すように、 前部ハウジング 1と後部プレート 2とに干渉 防止手段としての規制部 1 a、 2 aを突設しない比較形想のビスカスヒータでは、 ベルトテンションゃ製造時の公差等により、 ロータ 1 3の中心面 Sが発熱室 7の 中心面 S ' と傾斜したまま、 かつロータ 1 3が発熱室 7と軸方向の寸法差を有し たまま、 ロータ 1 3が回動されやすい。 このため、 このビスカスヒータでは、 発 熱室 7の壁面とロータ 1 3の外面との間除をある程度縮小すれば、 ロータ 1 3の 外面が発熱室 7の壁面と干渉してしまう。

したがって、 実施形態 1のビスカスヒータは、 ロー夕 1 3の 1回転当たりの発 熱量を大きく確保しつつ、 ロータ 1 3の外面と発熱室 7の壁面との干渉を防止可 能であり、 侵れた暖房能力と耐久性とを発揮することができる。

なお、 プーリ 1 5の代わりに電磁クラッチを用いて駆動軸 1 2の斷練 動を行 つてもよい。

(実施形想 2 )

実施形想 2のビスカスヒータは請求項 1、 3、 6、 7を具体化している。

このビスカスヒータでは、 図 4に示すように、 発熱室 7を形成する前部ハウジ ング 1の後端面の外周域と、 発熱室 7を形成する後部ブレート 2の前地面の外周 域とにリング状の P T F E製の規制部 2 0、 2 1が別部材として埋設されている。 各規制部 2 0、 2 1の後端はそれぞれ前部ハウジング 1と後部プレート 2とに回 り止めされており、 それらの先端はそれぞれ対面する方向に平滑に突出されてい る。 発熱室 7を形成する他の部位は鋅肌のままである。 他の構成は実施形態 1と 同一である。

このビスカスヒータにおいては、 ロータ 1 3の外面が P T F Eからなる規制部

2 0 , 2 1 と当接 ·摺勖することとなり、 ロータ 1 3が滑らかに指動する。 他の 作用及び効果は実施形態 1と同様である。

(実施形想 3 )

実施形想 3のビスカスヒータは請求項 1、 2、 4、 5、 1 0を具体化している。 このビスカスヒータでは、 図 5に示すように、 駆動軸 1 2の後端に外スプライ ン 1 2 aが形成され、 この外スプライン 1 2 aにはロータ 1 3の内スプライン 1

3 aが嵌合されている。 こうして、 ロータ 1 3は、 図 6に示すように、 駆動軸 1 2に相対回動不能かつ駆動軸 1 2の軸芯 0に対して領斜及び軸方向の変位可能に 嵌合されている。

また、 図 7に示すように、 前部ハウジング 1 と後部プレート 2とに突設された 規制部 l a、 2 a ( 2 aは図示せず） は軸芯 0回りに分割されている。

さらに、 図 5に示すように、 ロータ 1 3の中央域に前後に貫通する祓数個の連 通孔 1 3 bが貫設されている。 また、 後部プレート 2が中央域に連通孔 2 hを有 する環状に形成されており、 後部ハゥジング本体 3の内部中央域には環状のリブ

3 aが軸方向に突設されている。 また、 ガスケッ ト 4が後部プレート 2の連通孔

2 hを ¾うべくダイアフラム 4 aを一体に有し、 後部ハウジング本体 3の中心に 設けられた調整ねじ 1 6がダイアフラム 4 aの後面と当接可能になされている。 こうして、 ダイアフラム 4 aの前方には発熱室 7の中央域と連通する制御室 1 7 が形成されている。 他の構成は実施形 « 1と同様である。

このビスカスヒータでは、 ベルトテンションや製造時の公差等により、 ロータ

1 3が発熱室 7に対して傾斜したり、 ロータ 1 3が発熱室 7と軸方向に寸法差を 有していても、 ロータ 1 3が軸芯 0に対して僳斜可能に嵌合されていることによ りこの傾斜を吸収し、 かつロータ 1 3が軸方向に変位可能に嵌合されていること によりこの寸法差を吸収する。 このため、 ロータ 1 3の外面のうちの外周域が発 熱室 7の壁面のうちの外周域とー餍干渉しにく くなつている。

また、 このビスカスヒータでは、 ロータ 1 3が回動されたままであれば、 暖房 が過強である場合、 発熱室 7内のシリコンオイルは、 ワイセンベルク効果により ダイアフラム 4 aを後方に変位させて制御室 1 7の内部容稜を拡大する。 この制 御室 1 7の内部容穰の拡大はダイアフラム 4 aの後面が調整ねじ 1 6の先端に当 接するまで行われる。 これにより、 発熱室 7内のシリコンオイルが制御室 1 7内 に回収される。 このとき、 規制部 l a、 2 aが勑芯 0回りに分割されているため、 規制部 l a、 2 aがシリコンオイルの移動を阻止することはない。 このため、 発 熱室 7の壁面とロー夕 1 3の外面との閟陳の発熱量が減少し、 暖房が弱められる こととなる。 この能力縮小の際、 発鼽室 7の前壁面とロータ 1 3の前側面との間 のシリコンオイルは連通孔 1 3 bを経て制御室 1 7に回収されやすい。

逆に、 暖房が過弱である場合、 調整ねじ 1 6を所望長さだけねじ込み、 ダイァ フラム 4 aを前方に変位させて制御室 1 7の内部容糗を縮小する。 これにより、 制御室 1 7内のシリコンオイルは発熱室 7内に送り出される。 このときも、 規制 部 l a、 2 aがシリコンオイルの移動を阻止することはない。 このため、 発熱室 7の壁面とロータ 1 3の外面との間睐の発熱量が増大し、 暖房が強められること となる。 この能力拡大の際も、 制御室 1 7内のシリ コンオイルが発熱室 7の前壁 面とロータ 1 3の前側面との間に送り出されやすい。

したがって、 このビスカスヒータは、 能力制御が確実に行われ、 耐久後の発熱 効率の低下を防止できる。 そして、 このビスカスヒータでは、 ロータ 1 3が軸芯 0に対して傾斜し、 又は軸方向に変位することによるロータ 1 3の外面のうちの 外周域と発熱室 7の壁面のうちの外周域との接触は、 規制部 1 a、 2 s及び両者 の間睇の中央域に作用するヮィセンベルク効果で確実に残留するシリコンオイル によって回 Sされている。 他の作用及び効果は実施形態 1 と同様である。

(実施形想 4 )

実施形旌 4のビスカスヒータは請求項 1、 2を具体化している。

このビスカスヒータでは、 図 8に示すように、 ロータ 1 3の前後端面の内周域 に規制部 1 3 c、 1 3 dを突設している。 他の構成は実施形態 1 と同一である。

このビスカスヒータにおいても、 実施形 « 1と同様の作用及び効果を奏するこ とができる。

(実施形 » 5 )

実施形想 5のビスカスヒータは請求項 1、 2、 6、 7を具体化している。

このビスカスヒータでは、 図 9に示すように、 発熱室 7の壁面と口一タ 1 3の 外面との間の内周域に別部材として規制部 1 8、 1 9を介在させている。 これら の規制部 1 8、 1 9は、 シリコンオイルをせん断するものではなく、 当接 · ί!動 により干渉を防止するものであるため、 P T F E製としている。 他の構成は実施 形態 1と同一である。

このビスカスヒータにおいても、 実施形態 1と同様の作用及び効果を奏するこ とができる。

(実施形 » 6 )

実旎形想 6のビスカスヒータは請求項 1、 8〜 1 0を具体化している。

このビスカスヒータでは、 図 1 0に示すように、 干渉防止手段として、 発熱室 7を形成する前部ハウジング 1の後端面と、 発熱室 7を形成する後部ブレー卜 2 の前端面とを外広がりのテーパ面 1 b、 2 i とし、 これにより両者の外周域に遊 隙を形成している。 他の構成は実施形態 3と同一である。

このビスカスヒータでは、 テーパ面 1 b、 2 iを前部ハウジング 1及び後部プ レート 2に形成することとしているため、 高精度に铸造すれば、 発熱室 7の壁面 全部を銪肌のままにしておくことができる。 このため、 シリコンオイルが粗面に よってよりせん断されやすく、 発熱量が増加している。 他の作用及び効果は実施 形態 3と同様である。

(実施形想 7 )

実施形想 7のビスカスヒータは請求項 1、 8を具体化している。

このビスカスヒータでは、 図 1 1に示すように、 干渉防止手段として、 ロータ 1 3の前後雠面を内広がりのテ一バ面 1 3 e、 1 3 f とし、 これにより両者の外 周域に遊睐を形成している。 他の構成は実施形想 1と同一である。

このビスカスヒータにおいても、 実施形態 1、 6と同様の作用及び効果を奏す ることができる。

Claims

請求の範囲

1 . 内部に発熱室及び該発熱室に瞬接して循環流体を循環させる放熱室を形成 するハウジングと、 該ハウジングに軸受装置を介して回動可能に支承された駆動 軸と、 該発熱室内で該駆動！ Aにより回勐可能に設けられたロータと、 該発熱室の 壁面と該ロータの外面との間隙に介在され、 該ロータの回勖により発熱される粘 性流体とを有するビスカスヒータにおいて、

前記発熱室の壁面と前記ロータの外面との間には、 相互の外周域の干渉を防止 する干渉防止手段が設けられていることを特徼とするビスカスヒータ。

2 . 干渉防止手段は、 ロータの前端面と発熱室の前壁面との間及び該ロータの 後端面と該発熟室の後壁面との間の内周域に設けられ、 当接により相互の外周域 の干渉を防止する規制部であることを特徵とする請求項 1記載のビスカスヒータ。

3 . 干渉防止手段は、 ロータの前端面と発熱室の前壁面との間及び該ロータの 後端面と該発熱室の後壁面との間の外周域に設けられ、 当接により相互の外周域 の干渉を防止する規制部であることを特微とする諳求項 1記載のビスカスヒータ。

4 . ハウウジングには、 発熱室の中央域と連通される制御室が配設され、 能力 縮小時における該制御室内への粘性流体の移動は、 少なくとも該粘性流体のワイ センベルク効果により行われ、 規制部は軸芯回りに分割されていることを特徴と する諳求項 2又は 3記載のビスカスヒー夕。

5 . 規制部は発熱室を形成するハウジングに突設されていることを特徴とする 請求項 2、 3又は 4記載のビスカスヒータ。

6 . 規制部は自己潤滑性材料からなることを特徵とする筘求項 2、 3又は 4記 載のビスカスヒータ。

7 . 自己潤滑性材料はフッ素樹脂であることを特徴とする請求項 6記載のビス カスヒータ。

8 . 干渉防止手段は、 ロータの前端面と発熱室の前壁面との間及び該ロータの 後端面と該発熱室の後壁面との間の外周域に形成され、 簾反により相互の外周域 の千渉を防止する遊隙であることを特 aとする講求項 1記載のビスカスヒータ。

9 . 遊隙は発熱室を形成するハウジングに凹設されていることを特徵とする請 求項 8記載のビスカスヒータ。

1 0 . ロータは駆動軸に相対回動不能かつ該駆動軸の軸芯に対して傾斜及び軸 方向の変位可能に嵌合されていることを特徴とする請求項 1、 2、 3、 4、 5、 6、 7、 8又は 9記載のビスカスヒータ。